(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023039286
(43)【公開日】2023-03-20
(54)【発明の名称】判定装置、プログラム、及び判定方法
(51)【国際特許分類】
G06T 7/60 20170101AFI20230313BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20230313BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20230313BHJP
【FI】
G06T7/60 110
H04N7/18 D
H04N5/232 290
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021146385
(22)【出願日】2021-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤本 彩菜
(72)【発明者】
【氏名】内藤 達大
(72)【発明者】
【氏名】下村 優太
【テーマコード(参考)】
5C054
5C122
5L096
【Fターム(参考)】
5C054DA09
5C054FC12
5C054FC15
5C054FE13
5C054FF05
5C054HA05
5C054HA19
5C122DA03
5C122DA04
5C122DA13
5C122EA42
5C122FH10
5C122FH11
5C122FH14
5C122FK28
5C122FK34
5C122GA23
5C122HA03
5C122HA13
5C122HA35
5C122HA86
5C122HA88
5C122HB01
5C122HB05
5L096BA02
5L096CA02
5L096CA24
5L096DA02
5L096FA53
5L096FA59
5L096GA51
(57)【要約】 (修正有)
【課題】カメラで撮像された画像を基に、人数をカウントする判定装置、プログラム及び判定方法を提供する。
【解決手段】判定装置が、ネットワークを介して複数のカメラ2と通信して撮像画像を取得するシステムにおいて、判定装置は、撮像画像を格納する撮像画像格納部と、撮像画像から予め定められた検出対象を検出する検出対象検出部と、撮像画像に対して判定装置のユーザによって指定された指定領域を取得する指定領域取得部と、検出対象が含まれる領域である検出対象領域に対する、検出対象領域と指定領域とが重複する領域である重複領域の割合が、予め定められた重複割合閾値より高いか否かを判定する領域判定部と、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値より高いと判定した場合に検出対象をカウントし、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値より低いと判定した場合に、検出対象をカウントしない検出対象カウント部と、を備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
判定装置であって、
撮像画像を格納する撮像画像格納部と、
前記撮像画像から予め定められた検出対象を検出する検出対象検出部と、
前記撮像画像に対して前記判定装置のユーザによって指定された指定領域を取得する指定領域取得部と、
前記検出対象が含まれる領域である検出対象領域に対する、前記検出対象領域と前記指定領域とが重複する領域である重複領域の割合が、予め定められた重複割合閾値より高いか否かを判定する領域判定部と、
前記検出対象領域に対する前記重複領域の割合が前記重複割合閾値より高いと前記領域判定部が判定した場合に前記検出対象をカウントし、前記検出対象領域に対する前記重複領域の割合が前記重複割合閾値より低いと前記領域判定部が判定した場合に前記検出対象をカウントしない検出対象カウント部と
を備える、判定装置。
【請求項2】
前記検出対象カウント部がカウントした前記検出対象の数に基づいて、前記指定領域の状況を判定する状況判定部をさらに備える、請求項1に記載の判定装置。
【請求項3】
前記状況判定部は、前記検出対象カウント部が前記検出対象をカウントした場合に、前記指定領域が利用状態であると判定する、請求項2に記載の判定装置。
【請求項4】
前記状況判定部は、前記検出対象カウント部がカウントした前記検出対象の数が予め定められた混雑閾値より多い場合に、前記指定領域が混雑状態であると判定する、請求項2に記載の判定装置。
【請求項5】
前記撮像画像格納部は、前記撮像画像と、前記撮像画像を撮像した画角とを対応付けて格納し、
前記判定装置は、前記画角に基づいて、前記混雑閾値を設定する混雑閾値設定部をさらに備える、
請求項4に記載の判定装置。
【請求項6】
前記指定領域の大きさに基づいて、前記混雑閾値を設定する混雑閾値設定部をさらに備える、請求項4に記載の判定装置。
【請求項7】
前記指定領域取得部は、前記検出対象が存在することが禁止されている禁止領域に前記ユーザによって指定された前記指定領域を取得し、
前記状況判定部は、前記検出対象カウント部が前記検出対象をカウントした場合に、前記検出対象が前記禁止領域に存在している状態であると判定する、
請求項2に記載の判定装置。
【請求項8】
前記撮像画像格納部は、複数の前記撮像画像を格納し、
前記判定装置は、
前記撮像画像を解析する撮像画像解析部と、
前記撮像画像解析部が前記撮像画像格納部に格納されている前記複数の撮像画像を解析した解析結果に基づいて、前記指定領域の候補の領域である候補領域を決定する候補領域決定部と、
前記候補領域を前記ユーザに提示する候補領域提示部と
をさらに備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の判定装置。
【請求項9】
前記指定領域取得部は、前記撮像画像に対して前記ユーザによって指定された複数の前記指定領域を取得し、
前記領域判定部は、前記複数の指定領域の各指定領域について、前記検出対象領域に対する前記重複領域の割合が、前記重複割合閾値より高いか否かを判定し、
前記検出対象カウント部は、前記各指定領域について、前記検出対象領域に対する前記重複領域の割合が前記重複割合閾値より高いと前記領域判定部が判定した場合に前記検出対象をカウントし、前記検出対象領域に対する前記重複領域の割合が前記重複割合閾値より低いと前記領域判定部が判定した場合に前記検出対象をカウントしない
請求項1から8のいずれか一項に記載の判定装置。
【請求項10】
前記検出対象検出部は、予め定められた期間の間、停止状態を継続している前記検出対象を検出する、請求項1から9のいずれか一項に記載の判定装置。
【請求項11】
前記検出対象検出部は、前記検出対象として、人を検出する、請求項1から10のいずれか一項に記載の判定装置。
【請求項12】
前記検出対象検出部は、前記検出対象として、車を検出する、請求項1から10のいずれか一項に記載の判定装置。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1から12のいずれか一項に記載の判定装置として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータによって実行される判定方法であって、
撮像画像から予め定められた検出対象を検出する検出段階と、
前記撮像画像に対して前記コンピュータのユーザによって指定された指定領域を取得する指定領域取得段階と、
前記検出対象が含まれる領域である検出対象領域に対する、前記検出対象領域と前記指定領域とが重複する領域である重複領域の割合が、予め定められた重複割合閾値より高いか否かを判定する領域判定段階と、
前記検出対象領域に対する前記重複領域の割合が前記重複割合閾値より高いと前記領域判定段階で判定した場合に前記検出対象をカウントし、前記検出対象領域に対する前記重複領域の割合が前記重複割合閾値より低いと前記領域判定段階で判定した場合に前記検出対象をカウントしない検出対象カウント段階と
を備える、判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、判定装置、プログラム、及び判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、カメラで撮像された画像を基に、レジ待ち人数をカウントする技術が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2019-145022号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、判定装置が提供される。判定装置は、撮像画像を格納する撮像画像格納部を備えてよい。判定装置は、撮像画像から予め定められた検出対象を検出する検出対象検出部を備えてよい。判定装置は、撮像画像に対して判定装置のユーザによって指定された指定領域を取得する指定領域取得部を備えてよい。判定装置は、検出対象が含まれる領域である検出対象領域に対する、検出対象領域と指定領域とが重複する領域である重複領域の割合が、予め定められた重複割合閾値より高いか否かを判定する領域判定部を備えてよい。判定装置は、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値より高いと領域判定部が判定した場合に検出対象をカウントし、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値より低いと領域判定部が判定した場合に検出対象をカウントしない検出対象カウント部を備えてよい。
【0004】
上記判定装置は、上記検出対象カウント部がカウントした上記検出対象の数に基づいて、上記指定領域の状況を判定する状況判定部をさらに備えてよい。上記状況判定部は、上記検出対象カウント部が上記検出対象をカウントした場合に、上記指定領域が利用状態であると判定してよい。上記状況判定部は、上記検出対象カウント部がカウントした上記検出対象の数が予め定められた混雑閾値より多い場合に、上記指定領域が混雑状態であると判定してよい。上記撮像画像格納部は、上記撮像画像と、上記撮像画像を撮像した画角とを対応付けて格納してよい。上記判定装置は、上記画角に基づいて、上記混雑閾値を設定する混雑閾値設定部をさらに備えてよい。上記判定装置は、上記指定領域の大きさに基づいて、上記混雑閾値を設定する混雑閾値設定部をさらに備えてよい。
【0005】
上記指定領域取得部は、上記検出対象が存在することが禁止されている禁止領域に上記ユーザによって指定された上記指定領域を取得してよい。上記状況判定部は、上記検出対象カウント部が上記検出対象をカウントした場合に、上記検出対象が上記禁止領域に存在している状態であると判定してよい。上記撮像画像格納部は、複数の上記撮像画像を格納してよい。上記判定装置は、上記撮像画像を解析する撮像画像解析部をさらに備えてよい。上記判定装置は、上記撮像画像解析部が上記撮像画像格納部に格納されている上記複数の撮像画像を解析した解析結果に基づいて、上記指定領域の候補の領域である候補領域を決定する候補領域決定部をさらに備えてよい。上記判定装置は、上記候補領域を上記ユーザに提示する候補領域提示部をさらに備えてよい。
【0006】
上記指定領域取得部は、上記撮像画像に対して上記ユーザによって指定された複数の上記指定領域を取得してよい。上記領域判定部は、上記複数の指定領域の各指定領域について、上記検出対象領域に対する上記重複領域の割合が、上記重複割合閾値より高いか否かを判定してよい。上記検出対象カウント部は、上記各指定領域について、上記検出対象領域に対する上記重複領域の割合が上記重複割合閾値より高いと上記領域判定部が判定した場合に上記検出対象をカウントし、上記検出対象領域に対する上記重複領域の割合が上記重複割合閾値より低いと上記領域判定部が判定した場合に上記検出対象をカウントしなくてよい。上記検出対象検出部は、予め定められた期間の間、停止状態を継続している上記検出対象を検出してよい。上記検出対象検出部は、上記検出対象として、人を検出してよい。上記検出対象検出部は、上記検出対象として、車を検出してよい。
【0007】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、上記判定装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0008】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータによって実行される判定方法が提供される。判定方法は、撮像画像から予め定められた検出対象を検出する検出段階を備えてよい。判定方法は、撮像画像に対してコンピュータのユーザによって指定された指定領域を取得する指定領域取得段階を備えてよい。判定方法は、検出対象が含まれる領域である検出対象領域に対する、検出対象領域と指定領域とが重複する領域である重複領域の割合が、予め定められた重複割合閾値より高いか否かを判定する領域判定段階を備えてよい。判定方法は、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値より高いと領域判定段階で判定した場合に検出対象をカウントし、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値より低いと領域判定段階で判定した場合に検出対象をカウントしない検出対象カウント段階を備えてよい。
【0009】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図8】判定装置100の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図9】判定装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図10】判定装置100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
撮像画像のうちの、ユーザによって指定された指定領域内の検出対象の数をカウントすることを想定した場合に、検出対象が指定領域の境界にまたがっている場合にも適切に対応可能な技術を提供することが望ましい。本実施形態に係る判定装置は、例えば、撮像画像のうち検出対象が存在する検出対象領域に対する、当該検出対象領域と指定領域とが重複する領域である重複領域の割合が、予め定められた重複割合閾値より高い検出対象のみをカウントする。
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
図1は、システム10の一例を概略的に示す。システム10は、判定装置100を備える。システム10は、カメラ200を備えてよい。システム10は、複数のカメラ200を備えてもよい。
図1では、システム10が1つのカメラ200を備える一例を示す。
【0014】
判定装置100は、撮像画像を取得する。判定装置100は、例えば、カメラ200によって撮像された撮像画像を取得する。判定装置100は、例えば、ネットワーク20を介してカメラ200と通信することによって、カメラ200から撮像画像を取得する。ネットワーク20は、例えば、インターネットを含む。ネットワーク20は、例えば、LAN(Local Area Network)を含む。ネットワーク20は、移動体通信ネットワークを含んでもよい。移動体通信ネットワークは、例えば、3G(3rd Generation)通信方式、LTE(Long Term Evolution)通信方式、5G(5th Generation)通信方式、及び6G(6th Generation)通信方式以降の通信方式のいずれに準拠してもよい。
【0015】
判定装置100は、カメラ200と直接通信することによって、カメラ200から撮像画像を取得してもよい。判定装置100は、例えば、カメラ200と無線通信することによって、カメラ200から撮像画像を取得する。無線通信方式の例として、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)及びZigBee(登録商標)等が挙げられる。判定装置100は、カメラ200と有線通信することによって、カメラ200から撮像画像を取得してもよい。尚、判定装置100は、判定装置100に内蔵されたカメラによって撮像された撮像画像を取得してもよい。
【0016】
撮像画像は、例えば、静止画像である。撮像画像は、動画像であってもよい。
【0017】
判定装置100は、撮像画像に対して判定装置100のユーザによって指定された指定領域を取得する。判定装置100のユーザは、例えば、指定領域として、検出対象300の数を把握したい領域を指定する。判定装置100のユーザとは、判定装置100を直接利用する者のことであってよく、判定装置100が提供するサービスを利用する者のことであってもよい。
【0018】
判定装置100は、撮像画像から、予め定められた検出対象300を検出する。判定装置100は、例えばまず、検出対象300が含まれる領域である検出対象領域の全体が指定領域に含まれる検出対象300をカウントする。判定装置100は、指定領域と一部が重複する検出対象領域が存在する場合、例えば、検出対象領域に対する、検出対象領域と指定領域とが重複する領域である重複領域の割合が、予め定められた重複割合閾値より高いか否かを判定することによって、検出対象300をカウントするか否かを判定する。
【0019】
カメラ200は、任意の撮像装置であってよい。カメラ200は、例えば、ネットワークカメラである。カメラ200は、Webカメラであってもよい。
【0020】
従来、撮像画像の全体を対象として検出対象の数をカウントすることが行われていたが、カウントされるべきでない検出対象が誤ってカウントされる場合があった。カメラの画角や位置等を調整することによって、このような誤検出の可能性を低減することもできるが、カメラの調整がユーザの負担になってしまう。これに対して、本実施形態に係る判定装置100は、撮像画像のうちのユーザによって指定された指定領域に限定して、検出対象をカウントするので、カウントされるべきでない検出対象が誤ってカウントされる可能性を低減することができ、カメラの調整の必要性を下げることができる。
【0021】
図2は、撮像画像400の一例を概略的に示す。
図2に示す例では、撮像画像400に検出対象領域310及び検出対象領域320が含まれる。
【0022】
判定装置100は、検出対象領域310及び検出対象領域320を検出する。判定装置100は、判定装置100のユーザから、指定領域450を取得する。ここでは、検出対象領域310及び検出対象領域320、並びに、指定領域450が、矩形領域であるものとして説明を続ける。
【0023】
ここでは、撮像画像400の左上隅の点Oを原点とする画像座標系における矩形領域の特徴量を、[領域の始点のx座標,領域の始点のy座標,領域のx方向の長さ,領域のy方向の長さ]として表す。領域の始点は、例えば、領域の左上隅の点である。領域の大きさは、(領域のx方向の長さ)×(領域のy方向の長さ)である。
【0024】
図2において、検出対象領域310の特徴量は、[500,200,200,500]である。検出対象領域310の始点は点A(500,200)であり、検出対象領域310の大きさは200×500である。
【0025】
図2において、検出対象領域320の特徴量は、[1000,400,600,300]である。検出対象領域320の始点は点B(1000,400)であり、検出対象領域320の大きさは600×300である。
【0026】
図2において、指定領域450の特徴量は、[100,300,1100,600]である。指定領域450の始点は点S(100,300)であり、指定領域450の大きさは1100×600である。
【0027】
判定装置100は、検出対象領域310及び指定領域450から、検出対象領域310と指定領域450とが重複する領域である重複領域315を導出する。
図2において、重複領域315の特徴量は[500,300,200,400]である。重複領域315の始点は点A'(500,300)であり、重複領域315の大きさは200×400である。
【0028】
判定装置100は、重複領域325及び指定領域450から、検出対象領域320と指定領域450とが重複する領域である重複領域325を導出する。
図2において、重複領域325の特徴量は[1000,400,200,300]である。重複領域325の始点はB(1000,400)であり、重複領域325の大きさは200×300である。
【0029】
判定装置100は、検出対象領域310の大きさ及び重複領域315の大きさから、検出対象領域310に対する重複領域315の割合を導出する。
図2において、検出対象領域310の大きさが200×500であり、重複領域315の大きさが200×400であるので、検出対象領域310に対する重複領域315の割合は、(200×400)÷(200×500)×100=80%である。
【0030】
判定装置100は、検出対象領域320の大きさ及び重複領域325の大きさから、検出対象領域320に対する重複領域325の割合を導出する。
図2において、検出対象領域320の大きさが600×300であり、重複領域325の大きさが200×300であるので、検出対象領域320に対する重複領域325の割合は、(200×300)÷(600×300)×100≒33%である。
【0031】
判定装置100は、検出対象領域310に対する重複領域315の割合及び検出対象領域320に対する重複領域325の割合のそれぞれが、重複割合閾値より高いか否かを判定することによって、検出対象領域310及び検出対象領域320のそれぞれが指定領域内に位置するものとして取り扱うか否かを判定する。ここでは、重複割合閾値が70%であるものとして、説明を続ける。
【0032】
判定装置100は、検出対象領域310に対する重複領域315の割合(=80%)が重複割合閾値(=70%)より高いので、検出対象領域310が指定領域内に位置するものとして取り扱うと判定する。この場合、判定装置100は、検出対象領域310に含まれる検出対象をカウントする。一方で、判定装置100は、検出対象領域320に対する重複領域325の割合(≒33%)が重複割合閾値(=70%)より低いので、検出対象領域320が指定領域内に位置しないものとして取り扱うと判定する。この場合、判定装置100は、検出対象領域320に含まれる検出対象をカウントしない。
【0033】
図3は、撮像画像400の他の一例を概略的に示す。
図3の撮像画像400は、会議室を撮像した撮像画像である。
【0034】
判定装置100のユーザは、撮像画像400から会議室の中にいる人の数をカウントすべく、指定領域450を指定する。判定装置100は、ユーザによって指定された指定領域450を取得する。
【0035】
判定装置100は、撮像画像400から、検出対象301、検出対象302、及び、検出対象303を検出する。ここでは、検出対象301及び検出対象302は、会議室の中にいる人である。一方で、検出対象303は、窓30の外にいる人である。すなわち、検出対象303は、会議室の外にいる人である。
【0036】
判定装置100は、検出対象領域の全体が指定領域450と重複している検出対象301をカウントする。次に、判定装置100は、検出対象領域の一部が指定領域450と重複している検出対象302及び検出対象303のそれぞれをカウントするか否かを判定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域450と重複している検出対象302をカウントすると判定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域450と重複していない検出対象303をカウントしないと判定する。
【0037】
上述の判定結果から、判定装置100は、会議室の中にいる人数が検出対象301及び検出対象302の2人であると決定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域450と重複していない検出対象303をカウントしないと判定することによって、カウントされるべきでない会議室の外にいる人が誤ってカウントされることを防ぐことができる。
【0038】
図4は、撮像画像400の他の一例を概略的に示す。
図4の撮像画像400は、スーパーのレジ40の周辺を撮像した撮像画像である。
【0039】
判定装置100のユーザは、レジ40に並んでいる人の数をカウントすべく、指定領域450を指定する。判定装置100は、ユーザによって指定された指定領域450を取得する。
【0040】
判定装置100は、撮像画像400から、検出対象301、検出対象302、検出対象303、及び、検出対象304を検出する。ここでは、検出対象301、検出対象302、及び、検出対象303は、レジ40に並んでいる人である。一方で、検出対象304は、買い物中の人である。
【0041】
判定装置100は、検出対象領域の全体が指定領域450と重複している検出対象302をカウントする。次に、判定装置100は、検出対象領域の一部が指定領域450と重複している検出対象301、検出対象303、及び検出対象304をカウントするか否かを判定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域450と重複している検出対象301及び検出対象303をカウントすると判定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域450と重複していない検出対象304をカウントしないと判定する。
【0042】
上述の判定結果から、判定装置100は、レジ40に並んでいる人の人数が検出対象301、検出対象302、及び検出対象303の3人であると決定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域450と重複していない検出対象304をカウントしないと判定することによって、カウントされるべきでない買い物中の人が誤ってカウントされることを防ぐことができる。
【0043】
図5は、撮像画像400の他の一例を概略的に示す。
図5の撮像画像400は、駐車場を撮像した撮像画像である。
【0044】
判定装置100のユーザは、撮像画像400から駐車場に駐車中の車の数をカウントすべく、指定領域450を指定する。判定装置100は、ユーザによって指定された指定領域450を取得する。
【0045】
判定装置100は、撮像画像400から、検出対象351、検出対象353、検出対象354、及び、検出対象355を検出する。ここでは、検出対象351、検出対象353、及び、検出対象355は、駐車場に駐車中の車である。一方で、検出対象354は、駐車スペースから出ようとしている車である。
【0046】
判定装置100は、検出対象領域の全体が指定領域450と重複している検出対象351、検出対象353、及び検出対象355をカウントする。次に、判定装置100は、検出対象領域の一部が指定領域450と重複している検出対象354をカウントするか否かを判定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域450と重複していない検出対象354をカウントしないと判定する。
【0047】
上述の判定結果から、判定装置100は、駐車場に駐車中の車の台数が検出対象351、検出対象353、及び検出対象355の3台であると決定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域450と重複していない検出対象354をカウントしないと判定することによって、カウントされるべきでない駐車スペースから出ようとしている車が誤ってカウントされることを防ぐことができる。
【0048】
図6は、撮像画像400の他の一例を概略的に示す。
図6の撮像画像400は、駐車場を撮像した撮像画像である。
【0049】
判定装置100のユーザは、撮像画像400から駐車場に駐車中の車の数をカウントすべく、指定領域451、指定領域452、指定領域453、指定領域454、指定領域455、及び指定領域456を指定する。判定装置100は、ユーザによって指定された指定領域451、指定領域452、指定領域453、指定領域454、指定領域455、及び指定領域456を取得する。
【0050】
判定装置100は、撮像画像400から、検出対象351、検出対象353、検出対象354、及び、検出対象355を検出する。ここでは、検出対象351、検出対象353、及び、検出対象355は、駐車場に駐車中の車である。一方で、検出対象354は、駐車スペースから出ようとしている車である。
【0051】
判定装置100は、検出対象領域の全体が指定領域451と重複している検出対象351、検出対象領域の全体が指定領域453と重複している検出対象353、及び、検出対象領域の全体が指定領域455と重複している検出対象355をカウントする。次に、判定装置100は、検出対象領域の一部が指定領域450と重複している検出対象354をカウントするか否かを判定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域450と重複していない検出対象354をカウントしないと判定する。
【0052】
上述の判定結果から、判定装置100は、駐車場に駐車中の車の台数が検出対象351、検出対象353、及び検出対象355の3台であると決定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域454と重複していない検出対象354をカウントしないと判定することによって、カウントされるべきでない駐車スペースから出ようとしている車が誤ってカウントされることを防ぐことができる。
【0053】
図7は、撮像画像400の他の一例を概略的に示す。
図7の撮像画像400は、道路を撮像した撮像画像である。
【0054】
判定装置100のユーザは、撮像画像400から駐車違反の車の数をカウントすべく、駐車禁止区域に指定領域450を指定する。判定装置100は、ユーザによって指定された指定領域450を取得する。
【0055】
判定装置100は、撮像画像400から、検出対象351、検出対象353、及び検出対象355を検出する。ここでは、検出対象351は、駐車禁止区域に駐車中の車である。一方では、検出対象353及び検出対象355は、走行中の車である。
【0056】
判定装置100は、検出対象領域の全体が指定領域450と重複している検出対象351をカウントする。次に、判定装置100は、検出対象領域の一部が指定領域450と重複している検出対象353をカウントするか否かを判定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域450と重複していない検出対象353をカウントしないと判定する。判定装置100は、検出対象領域の全体が指定領域450と重複していない検出対象355をカウントしない。
【0057】
上述の判定結果から、判定装置100は、駐車禁止区域に駐車中の車の台数が検出対象351の1台であると決定する。判定装置100は、検出対象領域の大部分が指定領域450と重複していない検出対象353をカウントしないと判定することによって、カウントされるべきでない走行中の車が誤ってカウントされることを防ぐことができる。
【0058】
図8は、判定装置100の機能構成の一例を概略的に示す。判定装置100は、撮像画像格納部102、撮像画像取得部104、表示制御部106、検出対象設定部107、検出対象検出部108、指定領域取得部110、閾値格納部112、重複割合閾値設定部114、領域判定部116、検出対象カウント部118、状況判定部120、状況通知部122、混雑閾値設定部124、撮像画像解析部126、候補領域決定部128、及び候補領域提示部130を備える。尚、判定装置100がこれらの全ての構成を備えることは必須とは限らない。
【0059】
撮像画像格納部102は、撮像画像400を格納する。撮像画像格納部102は、例えば、複数の撮像画像400を格納する。撮像画像格納部102は、撮像画像400と、撮像画像400を撮像した画角とを対応付けて、格納してもよい。
【0060】
撮像画像400は、例えば、会議室を撮像した画像である。撮像画像400は、例えば、スーパーのレジの周辺を撮像した画像である。撮像画像400は、例えば、イベント会場の売店やトイレの周辺を撮像した画像である。撮像画像400は、例えば、工場の危険区域や立ち入り禁止区域を撮像した画像である。撮像画像400は、例えば、駐車場を撮像した画像である。撮像画像400は、例えば、道路を撮像した画像であってもよい。
【0061】
撮像画像取得部104は、撮像画像400を取得する。撮像画像取得部104は、例えば、カメラ200から撮像画像400を取得する。撮像画像取得部104は、判定装置100が備える撮像部によって撮像された撮像画像400を取得してもよい。撮像画像取得部104は、取得した撮像画像400を撮像画像格納部102に格納する。
【0062】
表示制御部106は、表示部の表示を制御する。表示制御部106は、例えば、撮像画像400を表示するよう表示部の表示を制御する。
【0063】
表示制御部106は、例えば、判定装置100が備える表示部の表示を制御する。表示制御部106は、判定装置100のユーザが所有する通信端末が備える表示部の表示を制御してもよい。この場合、表示制御部106は、判定装置100のユーザが所有する通信端末に撮像画像400を送信してよい。表示部は、表示制御部106による制御に従って、撮像画像400を表示する。
【0064】
判定装置100のユーザは、例えば、会議室の管理人である。判定装置100のユーザは、例えば、スーパーの管理人である。判定装置100のユーザは、例えば、イベント会場の管理人である。判定装置100のユーザは、例えば、工場の管理人である。判定装置100のユーザは、例えば、駐車場の管理人である。判定装置100のユーザは、道路の管理人であってもよい。
【0065】
検出対象設定部107は、撮像画像400から検出する検出対象を設定する。検出対象設定部107は、例えば、判定装置100が備える入力デバイス用いて判定装置100のユーザの入力を受け付けることによって、検出対象を設定する。検出対象設定部107は、例えば、判定装置100の表示部に表示された検出対象の選択肢の中から、ユーザによって選択された検出対象を設定する。検出対象設定部107は、判定装置100のユーザが所有する通信端末から、検出対象を設定する情報を受信することによって、検出対象を設定してもよい。当該通信端末は、例えば、検出対象の選択肢を表示して、ユーザによって選択された検出対象を設定する情報を判定装置100に送信する。検出対象の選択肢として、人及び車がその例として挙げられるが、これらに限られない。
【0066】
検出対象検出部108は、撮像画像400から検出対象設定部107によって設定された検出対象を検出する。検出対象検出部108は、撮像画像400のうちの検出対象が存在する検出対象領域を特定してよい。
【0067】
検出対象領域は、任意の形状の領域であってよい。例えば、多角形領域である。検出対象領域は、例えば、矩形領域である。検出対象領域は、円形領域であってもよい。検出対象領域は、楕円領域であってもよい。
【0068】
検出対象検出部108は、例えば、検出対象として、人を検出する。検出対象検出部108は、例えば、検出対象として、車を検出する。
【0069】
検出対象検出部108は、例えば、予め定められた期間の間、停止状態を継続している検出対象を検出する。予め定められた期間の間、停止状態を継続している検出対象は、例えば、行列に並んでいる人である。予め定められた期間の間、停止状態を継続している検出対象は、駐車中の車であってもよい。
【0070】
指定領域取得部110は、撮像画像400に対して、判定装置100のユーザによって指定された指定領域450を取得する。指定領域取得部110は、例えば、判定装置100が備える入力デバイスを用いて判定装置100のユーザの入力を受け付けることによって、指定領域450を取得する。指定領域取得部110は、判定装置100のユーザが所有する通信端末から、指定領域450を受信することによって、指定領域450を取得してもよい。
【0071】
指定領域取得部110は、例えば、撮像画像400に対して、判定装置100のユーザによって指定された1つの指定領域450を取得する。指定領域取得部110は、撮像画像400に対して、判定装置100のユーザによって指定された複数の指定領域450を取得してもよい。
【0072】
指定領域取得部110は、検出対象が存在することが禁止されている禁止領域に判定装置100のユーザによって指定された指定領域450を取得してもよい。禁止領域は、例えば、工場の危険区域や立ち入り禁止区域である。禁止領域は、駐車禁止区域であってもよい。
【0073】
指定領域450は、任意の形状の領域であってよい。指定領域450は、例えば、多角形領域である。指定領域450は、例えば、矩形領域である。指定領域450は、円形領域であってもよい。指定領域450は、楕円領域であってもよい。
【0074】
閾値格納部112は、閾値を格納する。閾値格納部112は、例えば、検出対象をカウントするか否かを判定するため閾値である重複割合閾値を格納する。閾値格納部112は、指定領域450の混雑状態を判定するための閾値である混雑閾値を格納してもよい。
【0075】
重複割合閾値設定部114は、重複割合閾値を設定する。重複割合閾値設定部114は、例えば、判定装置100が備える入力デバイス用いて判定装置100のユーザの入力を受け付けることによって、重複割合閾値を設定する。重複割合閾値設定部114は、判定装置100のユーザが所有する通信端末から、重複割合閾値を設定する情報を受信することによって、重複割合閾値を設定してもよい。重複割合閾値設定部114は、設定した重複割合閾値を閾値格納部112に格納する。
【0076】
領域判定部116は、検出対象の検出対象領域に対する指定領域450の割合が、閾値格納部112に格納されている重複割合閾値より高いか否かを判定する。領域判定部116は、例えば、判定装置100のユーザが撮像画像400に対して複数の指定領域450を指定した場合、複数の指定領域の各指定領域について、検出対象領域に対する重複領域の割合が、重複割合閾値より高いか否かを判定する。
【0077】
検出対象カウント部118は、検出対象をカウントする。検出対象カウント部118は、例えば、検出対象領域の全体が指定領域450を含まれる検出対象をカウントする。
【0078】
検出対象カウント部118は、領域判定部116が指定領域450を判定した判定結果に基づいて、検出対象領域の一部が指定領域450と重複する検出対象をカウントするか否かを判定する。検出対象カウント部118は、例えば、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値より高いと領域判定部116が判定した場合に検出対象をカウントし、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値より低いと領域判定部116が判定した場合に検出対象をカウントしない。
【0079】
検出対象カウント部118は、例えば、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値と同一であると領域判定部116が判定した場合に検出対象をカウントする。検出対象カウント部118は、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値と同一であると領域判定部116が判定した場合に検出対象をカウントしなくてもよい。
【0080】
検出対象カウント部118は、判定装置100のユーザが複数の指定領域450を指定した場合、領域判定部116が複数の指定領域450の各指定領域450を判定した判定結果に基づいて、検出対象領域の一部が複数の指定領域450のいずれかと重複する検出対象をカウントするか否かを判定する。検出対象カウント部118は、例えば、各指定領域について、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値より高いと領域判定部116が判定した場合に検出対象をカウントし、検出対象領域に対する重複領域の割合が重複割合閾値より低いと領域判定部116が判定した場合に検出対象をカウントしない。
【0081】
状況判定部120は、指定領域450の状況を判定する。状況判定部120は、例えば、検出対象カウント部118がカウントした検出対象の数に基づいて、指定領域450の状況を判定する。
【0082】
状況判定部120は、例えば、指定領域450の利用状況を判定する。状況判定部120は、例えば、検出対象カウント部118が検出対象をカウントした場合に、指定領域450が利用状態であると判定する。
【0083】
利用状態は、例えば、検出対象が人である場合、人が指定領域450に存在している状態である。利用状態は、例えば、検出対象が車である場合、車が指定領域450に駐車されている状態である。
【0084】
状況判定部120は、例えば、指定領域450の混雑状況を判定する。状況判定部120は、例えば、検出対象カウント部118がカウントした検出対象の数が閾値格納部112に格納されている混雑閾値より多い場合に、指定領域450が混雑状態であると判定する。
【0085】
混雑状態は、例えば、検出対象が人である場合、指定領域450に行列が発生している状態である。混雑状態は、例えば、検出対象が車である場合、指定領域450に車を駐車することができない状態である。
【0086】
状況判定部120は、判定装置100のユーザが禁止領域に指定領域を指定した場合、禁止領域の状況を判定してもよい。状況判定部120は、例えば、検出対象カウント部118が検出対象をカウントした場合に、検出対象が禁止領域に存在している状態であると判定してもよい。
【0087】
検出対象が禁止領域に存在している状態は、例えば、検出対象が人である場合人が禁止領域に侵入している状態である。検出対象が禁止領域に存在している状態は、例えば、検出対象が車である場合、車が禁止領域に駐車されている状態である。
【0088】
状況通知部122は、指定領域450の状況を通知する。状況通知部122は、例えば、判定装置100が備える表示部に指定領域450の状況を表示することによって、指定領域450の状況を通知する。状況通知部122は、例えば、判定装置100のユーザが所有する通信端末に指定領域450の状況を送信することによって、指定領域450の状況を通知する。状況通知部122は、例えば、指定領域450の状況を社内サイトにアップロードすることによって、指定領域450の状況を通知する。状況通知部122は、例えば、建物や駐車場の出入り口等に設置されたディスプレイに指定領域450の状況を表示することによって、指定領域450の状況を通知する。状況通知部122は、館内放送で指定領域450の状況を放送することによって、指定領域450の状況を通知してもよい。
【0089】
状況通知部122は、例えば、状況判定部120が判定した指定領域450の状況を通知する。状況通知部122は、例えば、指定領域450の利用状況を通知する。閾値格納部112は、例えば、指定領域450の混雑状況を通知する。状況通知部122は、例えば、検出対象が禁止領域に存在している状態であることを通知する。状況通知部122は、検出対象カウント部118がカウントした検出対象の数を通知してもよい。
【0090】
混雑閾値設定部124は、混雑閾値を設定する。混雑閾値設定部124は、例えば、判定装置100が備える入力デバイス用いて判定装置100のユーザの入力を受け付けることによって、混雑閾値を設定する。混雑閾値設定部124は、判定装置100のユーザが所有する通信端末から、混雑閾値を設定する情報を受信することによって、混雑閾値を設定してもよい。混雑閾値設定部124は、設定した混雑閾値を閾値格納部112に格納する。
【0091】
混雑閾値設定部124は、例えば、撮像画像格納部102に撮像画像400と対応付けて格納されている画角に基づいて、混雑閾値を設定する。混雑閾値設定部124は、例えば、画角が狭いほど、混雑閾値を高く設定する。
【0092】
混雑閾値設定部124は、例えば、指定領域450の大きさに基づいて、混雑閾値を設定してもよい。混雑閾値設定部124は、例えば、撮像画像400の領域に対する指定領域450の割合が大きいほど、混雑閾値を高く設定する。
【0093】
撮像画像解析部126は、撮像画像格納部102に格納されている撮像画像400を解析する。撮像画像解析部126は、例えば、撮像画像格納部102に格納されている複数の撮像画像400を解析する。撮像画像解析部126は、例えば、検出対象が人である場合、過去に発生した複数の行列領域の位置及び大きさを特定すべく、複数の撮像画像400を解析する。
【0094】
候補領域決定部128は、指定領域450の候補の領域である候補領域を決定する。候補領域決定部128は、例えば、撮像画像解析部126が撮像画像格納部102に格納されている複数の撮像画像400を解析した解析結果に基づいて、候補領域を決定する。候補領域決定部128は、例えば、撮像画像解析部126が複数の撮像画像400を解析して特定した、複数の行列領域の平均の位置及び大きさを、候補領域とする。
【0095】
候補領域提示部130は、候補領域決定部128が決定した候補領域を判定装置100のユーザに提示する。候補領域提示部130は、例えば、表示部が表示している撮像画像400に候補領域を重畳して表示することによって、候補領域を判定装置100のユーザに提示する。
【0096】
図9は、判定装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図9では、指定領域450が指定されていない状態を開始状態として説明する。
【0097】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102において、指定領域取得部110は、判定装置100のユーザによって指定された指定領域450を取得する。判定装置100のユーザは、例えば、過去に撮像された撮像画像400を確認しながら、指定領域450を指定する。
【0098】
S104において、撮像画像取得部104は、撮像画像を取得する。S106において、検出対象検出部108は、撮像画像400から、複数の検出対象を検出する。
【0099】
S108において、領域判定部116は、検出対象が含まれる検出対象領域の全体が指定領域450に含まれるか否かを判定する。検出対象領域の全体が指定領域450に含まれる場合、S114に進む。検出対象領域の全体が指定領域450に含まれない場合、S110に進む。
【0100】
S110において、指定領域取得部110は、検出対象領域の一部が指定領域450に含まれるか否かを判定する。検出対象領域の一部が指定領域450に含まれる場合、S112に進む。検出対象領域の全体が指定領域450に含まれない場合、S116に進む。
【0101】
S112において、領域判定部116は、検出対象領域に対する指定領域450の割合が、重複割合閾値より高いか否かを判定する。検出対象領域に対する指定領域450の割合が重複割合閾値より高い場合、S114に進む。検出対象領域に対する指定領域450の割合が重複割合閾値より低い場合、S116に進む。
【0102】
S114において、検出対象カウント部118は、検出対象をカウントする。S116において、検出対象カウント部118は、検出対象をカウントしない。
【0103】
S118において、領域判定部116は、全ての検出対象領域について、検出対象領域に対する指定領域450の割合が、重複割合閾値より高いか否かを判定したかを判定する。全ての検出対象領域を判定している場合、S120に進む。全ての検出対象領域を判定していない場合、S108に戻る。
【0104】
S120において、検出対象カウント部118は、S114でカウントした検出対象の数を決定する。その後、処理が終了する。
【0105】
図10は、判定装置100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、上記実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0106】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブ1226は、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボード1242のようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0107】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0108】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1227等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0109】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0110】
プログラムは、DVD-ROM1227又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0111】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM1227、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0112】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ1226(DVD-ROM1227)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0113】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0114】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0115】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0116】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0117】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0118】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0119】
以上、本開示に係る発明を実施の形態を用いて説明したが、本開示に係る発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0120】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0121】
10 システム、20 ネットワーク、30 窓、40 レジ、100 判定装置、102 撮像画像格納部、104 撮像画像取得部、106 表示制御部、107 検出対象設定部、108 検出対象検出部、110 指定領域取得部、112 閾値格納部、114 重複割合閾値設定部、116 領域判定部、118 検出対象カウント部、120 状況判定部、122 状況通知部、124 混雑閾値設定部、126 撮像画像解析部、128 候補領域決定部、130 候補領域提示部、200 カメラ、300 検出対象、301 検出対象、302 検出対象、303 検出対象、304 検出対象、310 検出対象領域、315 重複領域、320 検出対象領域、325 重複領域、351 検出対象、353 検出対象、354 検出対象、355 検出対象、400 撮像画像、450 指定領域、451 指定領域、452 指定領域、453 指定領域、454 指定領域、455 指定領域、456 指定領域、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1226 DVDドライブ、1227 DVD-ROM、1230 ROM、1240 入出力チップ