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特開2023-39386情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023039386
(43)【公開日】2023-03-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1093 20230101AFI20230313BHJP
【FI】
G06Q10/10 344
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021187638
(22)【出願日】2021-11-18
(62)【分割の表示】P 2021146059の分割
【原出願日】2021-09-08
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.THUNDERBOLT
(71)【出願人】
【識別番号】517170454
【氏名又は名称】株式会社HataLuck and Person
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】染谷 剛史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】業務資料の開示時期、開示内容等を最適化することで業務効率化を支援する情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システム1において、情報処理装置は、制御部を備える。制御部は、スタッフが行う勤務スケジュールに含まれる作業と関連付けられた作業情報を管理する管理ステップと、勤務スケジュールのシフト情報に基づき、作業を勤務時間に含むように配置されたスタッフに対して、その作業と関連付けられた作業情報を表示させる表示制御ステップと、を実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
制御部を備え、
前記制御部は、管理ステップと、表示制御ステップとを実行するように構成され、
前記管理ステップでは、勤務スケジュールに含まれる作業と関連付けられた作業情報を管理し、
前記表示制御ステップでは、前記勤務スケジュールのシフト情報に基づき、前記作業を勤務時間に含むように配置されたスタッフに対して、その作業と関連付けられた前記作業情報を表示させる、
もの。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、取得ステップをさらに実行するように構成され、
前記取得ステップでは、前記勤務スケジュールの前記シフト情報を取得し、
前記表示制御ステップでは、取得した前記勤務スケジュールの前記シフト情報に基づき、前記作業情報を表示させる、
もの。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置において
前記表示制御ステップでは、前記作業が開始する一定時間前から、前記作業情報を表示させる、
もの。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記表示制御ステップでは、作業終了時間まで、前記作業情報を表示させる、
もの。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記管理ステップでは、作業情報ごとに作業分野を管理し、
前記表示制御ステップでは、前記作業分野と、前記スタッフの作業範囲に基づき、前記作業範囲に応じた前記作業分野の前記作業情報を前記スタッフに表示させる、
もの。
【請求項6】
請求項1~請求項5の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記管理ステップでは、前記作業情報ごとに保護レベルを管理し、
前記表示制御ステップでは、前記保護レベルに基づき、前記保護レベルに応じた条件で前記作業情報を表示させる、
もの。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理装置において、
前記表示制御ステップでは、前記保護レベルと、前記スタッフの役職に基づき、前記役職に応じた前記保護レベルの前記作業情報を前記スタッフに表示させる、
もの。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理装置において、
前記表示制御ステップでは、前記役職の高い前記スタッフに対して、前記保護レベルの高い前記作業情報を表示させる、
もの。
【請求項9】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
請求項1~請求項8の何れか1つに記載の情報処理装置における各ステップを備える、
方法。
【請求項10】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項8の何れか1つに記載の情報処理装置における各ステップを実行させる、
もの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スタッフが行う業務の効率を高めようとする場合、事前にその日の仕事内容を把握し、必要な準備を行った上で仕事に取り組むのが一般的である。特許文献1には、担当者間のコミュニケーションの支援を図ることで、担当者の業務を効率化することを目的とした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-203801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、守秘義務やセキュリティー等の理由から、スタッフに配布する業務資料の配布時期、配布場所等に制限を設ける場合がある。中には、業務を開始後にスタッフその日の仕事内容を開示し、業務終了とともに資料を回収することで情報流出を防止することもある。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、業務資料の開示時期、開示内容等を最適化することで業務効率化を支援する技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、制御部を備える。制御部は、管理ステップと、表示制御ステップとを実行するように構成される。管理ステップでは、勤務スケジュールに含まれる作業と関連付けられた作業情報を管理する。表示制御ステップでは、勤務スケジュールのシフト情報に基づき、作業を勤務時間に含むように配置されたスタッフに対して、その作業と関連付けられた作業情報を表示させる。
【0007】
本発明では上記事情を鑑み、業務資料の開示時期、開示内容等を最適化することで業務効率化を支援する技術を提供することとした。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1の構成概要を示す図である。
図2】情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】情報処理装置3の機能を示す機能ブロック図である。
図4】情報処理装置3による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
図5】情報処理装置3による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
図6】勤務スケジュール5の一例を示す図である。
図7】シフト情報52の一例を示す図である。
図8】シフト情報52の一例を示す図である。
図9】作業51と関連付けられた作業情報6の一例を示す図である。
図10】作業51と関連付けられた作業情報6の一例を示す図である。
図11】作業情報6の一例を示す図である。
図12】作業情報6の開示条件の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成概要を示す図である。
【0014】
1.1 情報処理システム1
情報処理システム1は、複数のスタッフ端末2(スタッフ端末2-1~スタッフ端末2-N)と、情報処理装置3と、管理端末4とを備え、これらが電気通信回線を通じて通信可能に構成されている。情報処理装置3は、スタッフ端末2-1~スタッフ端末2-Nのそれぞれ及び管理端末4と、インターネット等のネットワークを介して相互に通信可能となっている。これらの構成要素についてさらに説明する。
【0015】
1.2 スタッフ端末2
スタッフ端末2は、管理者や業務を統括するマネージャーの指示に基づき作業51を行うスタッフが操作するものであり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて情報処理装置3にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。スタッフは、例えば、シフト制のアルバイト、派遣労働者である。
【0016】
スタッフ端末2は、表示部と、入力部と、通信部と、記憶部と、制御部とを有し、これらの構成要素がスタッフ端末2の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。
【0017】
表示部は、例えば、スタッフ端末2の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。このような表示部は、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイおよびプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、スタッフ端末2の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。ここでは、表示部は、スタッフ端末2の筐体に含まれるものとして説明する。
【0018】
入力部は、スタッフ端末2の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部は、表示部と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部が、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力が、命令信号として、通信バスを介して制御部に転送され、制御部が、必要に応じて、所定の制御や演算を実行し得る。
【0019】
通信部、記憶部及び制御部の具体的な説明については、次に説明する情報処理装置3における通信部31、記憶部32及び制御部33の記載を参照されたい。
【0020】
1.3 情報処理装置3
図2は、情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを備え、これらの構成要素が情報処理装置3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。各構成要素についてさらに説明する。
【0021】
(通信部31)
通信部31は、USB、IEEE1394、Thunderbolt、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/3G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。
【0022】
(記憶部32)
記憶部32は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部33によって実行される情報処理装置3に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組合せであってもよい。
【0023】
(制御部33)
制御部33は、情報処理装置3に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部33は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置3に係る種々の機能を実現する。すなわち、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部(図3参照)として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部33は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0024】
1.4 管理端末4
管理端末4は、スタッフを統括する管理者が操作するものであり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて情報処理装置3にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。管理者は、スタッフが行う作業51の勤務スケジュール5を決定したり、シフトを作成して人員配置を行う。
【0025】
管理端末4は、表示部と、入力部と、通信部と、記憶部と、制御部とを有し、これらの構成要素が外部の管理端末4の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。各構成要素の説明はスタッフ端末2及び情報処理装置3の記載を参照されたい。
【0026】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。図3は、情報処理装置3の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部として実行されうる。
【0027】
具体的には、制御部33は、各機能部として、取得部331と、管理部332と、表示制御部333とを備える。
【0028】
(取得部331)
取得部331は、取得ステップを実行可能に構成される。取得ステップにおいて、取得部331は、通信部31又は記憶部32を介して情報を取得し、これを作業メモリに読出可能に構成される。特に、取得部331は、スタッフ端末2からネットワーク及び通信部31を介して種々の情報を取得するように構成される。本実施形態では、取得部331が取得した種々の情報は、記憶部32に記憶されるものとして説明する。
【0029】
(管理部332)
管理部332は、取得ステップを実行可能に構成される。管理ステップにおいて、記憶部32に記憶された種々の情報を管理する。特に、管理部332は、勤務スケジュール5に含まれる作業51と関連付けられた作業情報6を管理する。また、管理部332は、作業情報6ごとに作業分野61を管理する。管理部332は、作業情報6ごとに保護レベル62を管理する。
【0030】
(表示制御部333)
表示制御部333は、表示制御ステップを実行可能に構成される。表示制御ステップにおいて、表示制御部333は、記憶部32に記憶された種々の情報又はこれらを含む画面等を、スタッフ端末2で視認可能な態様で表示させる。具体的には、表示制御部333は、画面、画像、アイコン、メッセージ等の視覚情報を、スタッフ端末2の表示部に表示させるように制御する。表示制御部333は、視覚情報をスタッフ端末2に表示させるためのレンダリング情報だけを生成してもよい。
【0031】
3.情報処理の詳細
第3節では、アクティビティ図を参照しながら、情報処理装置3が実行する情報処理方法について説明する。下記に示す通り、情報処理方法は、情報処理装置3における各ステップを備える。
【0032】
図4及び図5は、情報処理装置3による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。なお、以下の処理の順番は適宜入れ替えることができ、複数の処理が同時に実行されてもよいし、その全ての処理を実行しなくてもよい。
【0033】
まず、管理者は、管理端末4を用いて勤務スケジュール5を作成する。勤務スケジュール5の作成が完了すると、作成された勤務スケジュール5の情報は、ネットワーク及び通信部を介して情報処理装置3に送信される(A101)。なお、予め作成された勤務スケジュール5が情報処理装置3に送信されてもよい。
【0034】
図6は、勤務スケジュール5の一例を示す図である。以下、仕事内容がイベントの運営である場合を例に説明する。図6に示されるように、勤務スケジュール5には、所定の時間と紐付けられた予定が設定されており、各予定は、それぞれスタッフが行う作業51の内容を示す。例えば、スタッフは、9時から12時まで「イベント準備」を行うことが記載されている。イベントの運営は運営部門と物販部門に分けられ、運営部門は、9時から10時まで「ステージセットの搬入」を行い、物販は、10時から11時まで「グッズ商品の搬入」を行う。なお、図6の例では、イベント当日のタイムスケジュールを示したが、週間スケジュールや月間スケジュールでもよく、特に形式は限られない。
【0035】
一方、情報処理装置3は、A102において、通信部31により、勤務スケジュール5に係る情報を受信する。また、取得部331により、勤務スケジュール5に係る情報が取得される。
【0036】
次に、管理者は、スタッフのシフトを決定し、シフト情報52として情報処理装置3に送信する(A103a)。図7及び図8は、シフト情報52の一例を示す図である。また、シフトは、スタッフの役職や担当する作業分野61毎にシフトが割り当てられていることが好ましいが、これに限定されない。図7の例では、運営部門の作業51を作業範囲とするスタッフ(スタッフNo.A、スタッフNo.B及びスタッフNo.C)及び物販部門の作業51を作業範囲とするスタッフ(スタッフNo.X、スタッフNo.Y及びスタッフNo.Z)の勤務時間帯がそれぞれ割り当てられている。例えば、スタッフNo.Aのスタッフは、9時から15時までのシフトが割り当てられている。また、図8に示されるように、各スタッフのシフトは、作業51毎に割り当てられていてもよい。
【0037】
また、管理者は、作業51の作業情報6を作成し、情報処理装置3に送信する(A103b)。作業情報6は、作業51を行うために必要な情報や、作業51を行う際に役立つ情報を含む。
【0038】
情報処理装置3は、A104において、通信部31により、勤務スケジュール5に係る情報を受信する。また、取得部331により、勤務スケジュール5のシフト情報52及び作業情報6を取得される(A104)。
【0039】
図9及び図10は、作業51と関連付けられた作業情報6の一例を示す図である。特に、図10では、作業分野61が運営部門である作業51の作業情報6が示される。図9及び図10の例では、作業情報6がPDFファイル、JPGファイルである場合の例が示される。なお、ファイル形式は特に限定されない。図9及び図10に示されるように、管理部332は、作業情報6と、これに対応する作業51を紐付けて管理する。
【0040】
図11は、作業情報6の一例を示す図である。図11の例では、10時から11時に予定される「設営」をする際に必要となる会場レイアウトが示される。つまり、「設営」作業51を行う予定のスタッフ(スタッフNo.A及びスタッフNo.B)は、「設営」を行う際、この作業情報6を確認しながら作業51を進める必要があるものである。
【0041】
なお、勤務スケジュール5の取得(A102)と、シフト情報52及び作業情報6の取得(A104)とは、順番が入れ替わってもよいし、同時でもよい。また、勤務スケジュール5に、シフト情報52又は作業情報6が含まれており、勤務スケジュール5を取得することで、シフト情報52及び作業情報6をまとめて取得可能であってもよい。
【0042】
A201において、スタッフは、スタッフ端末2を用いて勤務当日に予定される作業51に関する作業情報6の閲覧要求を行う。閲覧要求は、ネットワーク及び通信部を介して情報処理装置3に送信される。また、取得部331によって、この閲覧要求が取得される。
【0043】
表示制御部333は、条件を満たす場合、スタッフ端末2からの閲覧を許可し(A202)、スタッフ端末2に作業情報6を表示させる。例えば、作業情報6をスタッフに対して開示する条件として、作業情報6に係る作業51を勤務時間に含むように配置されたスタッフによって、閲覧要求されることを条件とする。A201においてなされた閲覧要求が、作業情報6に係る作業51を行うスタッフによってなされたものである場合、表示制御部333は、閲覧要求を行ったスタッフ端末2に作業情報6を表示させる(A203)。これにより、スタッフは、自分が行う作業51の内容を確認して、作業開始前に事前準備をすることができる。一方、表示制御部333は、作業情報6に係る作業51が勤務時間に含まれないスタッフに対しては、作業情報6を表示させない。なお、作業情報6は、スタッフ端末2からダウンロードできず、作業情報6を閲覧するためには、その都度ネットワークを介して情報処理装置3と通信する必要があることが好ましい。
【0044】
つまり、表示制御部333は、勤務スケジュール5のシフト情報52に基づき、作業51を勤務時間に含むように配置されたスタッフに対して、その作業51と関連付けられた作業情報6を表示させる。特に、表示制御部333は、取得部331が取得した勤務スケジュール5のシフト情報52に基づき、作業情報6を表示させる。このように、作業情報6を閲覧するためには、作業51に関わる者であることを要し、作業51を行うスタッフのみに、作業51に必要な作業情報6を開示させるため、情報の流出を防止できる。
【0045】
作業開始時間になると、スタッフは、作業51を開始する。勤務時間中、スタッフは、作業情報6を適宜確認しながら作業51を進めることができる。
【0046】
作業終了時間になると、表示制御部333は、作業情報6の閲覧を制限し(A204)、スタッフ端末2に表示させていた作業情報6を非表示にする(A205)。すなわち、表示制御部333は、作業終了時間まで、作業情報6を表示させる。これにより、スタッフは、作業終了後に作業情報6を閲覧できなくなる。また、管理者は、作業情報6毎に個別の設定を行うことなく、作業51の終了とともに、作業51の内容を含む作業情報6の閲覧制限することができる。なお、作業終了時間が経過する前であっても、作業情報6に係る作業51が終了したタイミングで、管理者が管理端末4を操作して、作業情報6の閲覧を制限する要求を行い、表示制御部333は、この要求に基づき作業情報6の閲覧を制限してもよい。
【0047】
このような構成により、スタッフにとっては、作業51を行うために必要な情報に容易にアクセス可能となるので、より効率よく仕事を進めることができる。また、管理者にとっては、スタッフにシフトを割り当てるだけで、情報流出を防止しつつ、手間を掛けることなく、作業51に関わるスタッフに対して、適切なタイミングで作業情報6を開示することができる。その結果、情報の保護に配慮しつつ、スタッフ及び管理者双方の業務効率が促進されることとなる。
【0048】
4.変形例
第4節では、図12を用いて、前述した情報処理システム1の情報処理方法の変形例について説明する。
【0049】
4.1 変形例1
図12は、作業情報6の開示条件の一例を示す図である。上述の実施形態では、作業51を勤務時間に含むように配置されたスタッフに対して、その作業51と関連付けられた作業情報6を表示させる場合を例に示したが、これに加えて、図12に示されるように、管理者は、作業情報6それぞれについて、予め閲覧開始時間を設定可能であってもよい。すなわち、表示制御部333は、作業51が開始する一定時間前から、作業情報6を表示させてもよい。
【0050】
例えば、作業情報6をスタッフ端末2に表示させる条件として、閲覧要求が、作業情報6に係る作業51を開始する24時間前以降にされていることを要するものとする。表示制御部333は、スタッフによる閲覧要求が、作業情報6に係る作業51が開始する24時間前以降になされている場合、スタッフ端末2に作業情報6を表示させる(A203)。一方、表示制御部333は、作業51を開始する24時間前までに閲覧要求された場合、作業情報6を表示させない。
【0051】
このような構成により、管理者は、作業51の開始前に、作業情報6に含まれる情報が外部流出しないように管理することができる。
【0052】
4.2 変形例2
また、A203において、表示制御部333は、作業分野61と、スタッフの作業範囲に基づき、作業範囲に応じた作業分野61の作業情報6をスタッフに表示させてもよい。例えば、図11で示される作業情報6は、10時から11時まで行われる「設営」(作業51)に係るものであるところ、表示制御部333は、「設営」(作業51)を作業範囲に含む運営部門の運営スタッフに対してのみ閲覧可能とする。つまり、スタッフの作業範囲と、作業情報6と対応する作業51の作業分野61が合致する場合に表示される。この場合、「設営」の作業時間である10時から11時までの時間帯を勤務範囲に含むスタッフであっても、作業範囲が異なる物販部門のスタッフは、作業情報6を閲覧できない。これにより、情報開示が必要なスタッフに対してのみ作業情報6を開示させることができる。
【0053】
4.3 変形例3
また、A203において、表示制御部333は、作業情報6に設定された保護レベル62に基づき、保護レベル62に応じた条件で作業情報6を表示させてもよい。具体的には、表示制御部333は、保護レベル62が低い作業情報6については、スタッフ全体に開示可能とし、保護レベル62が高い作業情報6については、一部のスタッフに表示させる。この場合、図12に示されるように、管理者は、作業情報6の保護レベル62を「3」に設定し、開示対象者として、「設営スタッフリーダー」を指定可能である。
【0054】
例えば、表示制御部333は、保護レベル62と、スタッフの役職に基づき、役職に応じた保護レベル62の作業情報6をスタッフに表示させる。特に、表示制御部333は、役職の高いスタッフに対して、保護レベル62の高い作業情報6を表示させる。ここで、スタッフNo.Aの設営スタッフが、その日の設営スタッフのリーダーであるとする。この場合、表示制御部333は、スタッフNo.A及び設営スタッフのリーダーより上位の役職を有するスタッフに対して、作業情報6を閲覧可能とする。このように、表示制御部333は、作業情報6の開示対象者をさらに制限する設定をすることができる。
【0055】
5.その他
本実施形態に係る情報処理システム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0056】
(1)本実施形態の態様は、プログラムであってもよい。プログラムは、コンピュータに、情報処理装置3における各ステップを実行させる。
(2)上記の実施形態では、表示制御部333は、管理端末4から勤務スケジュール5、シフト情報52及び作業情報6を受信せず、予め記憶部32に記憶された作業情報6を表示させてもよい。
【0057】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理装置において、前記制御部は、取得ステップをさらに実行するように構成され、前記取得ステップでは、前記勤務スケジュールの前記シフト情報を取得し、前記表示制御ステップでは、取得した前記勤務スケジュールの前記シフト情報に基づき、前記作業情報を表示させる、もの。
前記情報処理装置において前記表示制御ステップでは、前記作業が開始する一定時間前から、前記作業情報を表示させる、もの。
前記情報処理装置において、前記表示制御ステップでは、作業終了時間まで、前記作業情報を表示させる、もの。
前記情報処理装置において、前記管理ステップでは、作業情報ごとに作業分野を管理し、前記表示制御ステップでは、前記作業分野と、前記スタッフの作業範囲に基づき、前記作業範囲に応じた前記作業分野の前記作業情報を前記スタッフに表示させる、もの。
前記情報処理装置において、前記管理ステップでは、前記作業情報ごとに保護レベルを管理し、前記表示制御ステップでは、前記保護レベルに基づき、前記保護レベルに応じた条件で前記作業情報を表示させる、もの。
前記情報処理装置において、前記表示制御ステップでは、前記保護レベルと、前記スタッフの役職に基づき、前記役職に応じた前記保護レベルの前記作業情報を前記スタッフに表示させる、もの。
前記情報処理装置において、前記表示制御ステップでは、前記役職の高い前記スタッフに対して、前記保護レベルの高い前記作業情報を表示させる、もの。
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、前記情報処理装置における各ステップを備える、方法。
プログラムであって、コンピュータに、前記情報処理装置における各ステップを実行させる、もの。
もちろん、この限りではない。
【0058】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0059】
1 :情報処理システム
2 :スタッフ端末
3 :情報処理装置
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
331 :取得部
332 :管理部
333 :表示制御部
4 :管理端末
5 :勤務スケジュール
51 :作業
52 :シフト情報
6 :作業情報
61 :作業分野
62 :保護レベル
図1
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