(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003959
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】避難用ハッチ及び避難装置
(51)【国際特許分類】
A62B 5/00 20060101AFI20230110BHJP
【FI】
A62B5/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021105370
(22)【出願日】2021-06-25
(71)【出願人】
【識別番号】391007699
【氏名又は名称】株式会社マルニシ
(74)【代理人】
【識別番号】100092808
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 亘
(74)【代理人】
【識別番号】100140981
【弁理士】
【氏名又は名称】柿原 希望
(72)【発明者】
【氏名】堀口 清司
【テーマコード(参考)】
2E184
【Fターム(参考)】
2E184AA05
2E184FF03
2E184FF12
(57)【要約】
【課題】直感的な操作で上蓋のロックの解除が可能な避難用ハッチ及びこの避難用ハッチを用いた避難装置を提供する。
【解決手段】この避難用ハッチ80及び避難装置100は、ロック機構50が上蓋22aの開閉をロックするため、風が吹いても上蓋22aがバタつかず、騒音や強風による破損、解錠等の発生を防止することができる。また、このロック機構50は、把手部26の下に位置するとともに、ロック機構50の操作部54(操作レバー)を上方向、即ち把手部26側に押し上げることでロックが解除する。この方向は上蓋22aを開く方向であるから、使用者は直感的にロック機構50の解除動作を行うことができる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縮小状態の非常用梯子を収容可能な本体枠と、
前記本体枠の上面に開閉可能に設置された上蓋と、
前記上蓋と連動して開閉し前記本体枠の下面に設置された下蓋と、
前記上蓋をロックするロック機構と、を有する避難用ハッチにおいて、
前記ロック機構は、
前記上蓋の把手部の下側に固定した略コの字形状の軸受部と、
前記軸受部に回動可能に設置され左右に掛止手段を備えた操作部と、
前記本体枠に固定され前記掛止手段が掛かるフック部を有する係合部と、を備え、
前記掛止手段が前記フック部に掛かることで前記上蓋をロックし、
前記操作部を前記把手部側に押し上げることで前記掛止手段が前記フック部から外れ前記上蓋のロックが解除されることを特徴とする避難用ハッチ。
【請求項2】
軸受部に、操作部の垂下を制限するストッパを備えたことを特徴とする請求項1記載の避難用ハッチ。
【請求項3】
軸受部と操作部との間に、前記操作部をロック方向に付勢する弾性部材をさらに有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の避難用ハッチ。
【請求項4】
操作部が、軸受部の左右の軸孔にそれぞれ挿入する軸体を有し、
前記軸体の長さは左右で異なるとともに、長い方の軸体が挿入した軸孔は封止部材により外側から閉塞されて、操作部の脱落が防止されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の避難用ハッチ。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の避難用ハッチと、
前記避難用ハッチの本体枠に収容され下方に展開することで梯子として機能する非常用梯子と、を有することを特徴とする避難装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に集合住宅等の中層、高層建築物のベランダ等に設置され、災害発生時等に上階から下階に降りるための避難梯子を収容する避難用ハッチ及びこの避難用ハッチを用いた避難装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
集合住宅や宿泊施設、病院等、地階を含めて2階以上の階層を有する中層、高層建築物には、その階数、収容人数、用途、構造等により必要な避難器具が法律で定められている。このような避難器具の一つとして避難用梯子がある。この避難用梯子は例えばベランダ等のスラブに設置され、本体枠と、この本体枠の上側に設けられた上蓋と、本体枠の下側に設けられた下蓋と、本体枠の内部に収容された非常用梯子とを有している。そして、避難時には上階の避難者が上蓋を開けることで下蓋が連動して開くとともに、非常用梯子を伸ばして梯子形状とすることで、上階から下階への避難移動が可能となる。尚、このような避難用梯子のハッチには通常、危険防止ロックが設けられており、子供の悪戯などで蓋が開くことを防止している。ただし、この危険防止ロックは上蓋を浮かせた状態で解除を行うものが一般的である。このため風による蓋のバタつきを防止することができず、強風時には騒音が発生するという問題点がある。また、近年の気候変動の影響により暴風時の風速が年々上昇し、蓋のバタつき時の風圧や衝撃も増大化している。このため、従来の危険防止ロックではこれらの強風に抗いきれず、破損や解錠、蓋の変形や破壊等の可能性がある。この点、例えば下記[特許文献1]には上蓋の開閉をロックする発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、[特許文献1]に記載の発明は、ロック機構の解除に特別な操作が必要であり、避難等の混乱した状態では迅速にロックの解除が行えない可能性がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、直感的な操作で上蓋のロックの解除が可能な避難用ハッチ及びこの避難用ハッチを用いた避難装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
(1)縮小状態の非常用梯子10を収容可能な本体枠20と、前記本体枠20の上面に開閉可能に設置された上蓋22aと、前記上蓋22aと連動して開閉し前記本体枠20の下面に設置された下蓋22bと、前記上蓋22aをロックするロック機構50(50a、50b)と、を有する避難用ハッチにおいて、
前記ロック機構50(50a、50b)は、前記上蓋22aの把手部26の下側に固定した略コの字形状の軸受部52と、前記軸受部52に回動可能に設置され左右に掛止手段(係合バー56、係合孔57)を備えた操作部54と、前記本体枠20に固定され前記掛止手段が掛かるフック部58aを有する係合部58と、を備え、
前記掛止手段が前記フック部58aに掛かることで前記上蓋22aをロックし、
前記操作部54を前記把手部26側に押し上げることで前記掛止手段が前記フック部58aから外れ前記上蓋22aのロックが解除されることを特徴とする避難用ハッチ80を提供することにより、上記課題を解決する。
(2)軸受部52に、操作部54の垂下を制限するストッパ40を備えたことを特徴とする上記(1)記載の避難用ハッチ80を提供することにより、上記課題を解決する。
(3)軸受部52と操作部54との間に、前記操作部54をロック方向に付勢する弾性部材44をさらに有することを特徴とする上記(1)または上記(2)に記載の避難用ハッチ80を提供することにより、上記課題を解決する。
(4)操作部54が、軸受部52の左右の軸孔52aにそれぞれ挿入する軸体54a、54bを有し、前記軸体54a、54bの長さは左右で異なるとともに、長い方の軸体54bが挿入した軸孔52aは封止部材42により外側から閉塞されて、操作部54の脱落が防止されることを特徴とする上記(1)乃至上記(3)のいずれかに記載の避難用ハッチ80を提供することにより、上記課題を解決する。
(5)上記(1)乃至上記(4)のいずれかに記載の避難用ハッチ80と、前記避難用ハッチ80の本体枠20に収容され下方に展開することで梯子として機能する非常用梯子10と、を有することを特徴とする避難装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る避難用ハッチ及び避難装置は、ロック機構が上蓋の開閉をロックするため、風が吹いても上蓋がバタつかず、騒音や強風による破損、解錠等の発生を防止することができる。また、本発明のロック機構は、把手部の下に位置するとともに、ロック機構の操作部を上方向に押し上げることでロックが解除する。この方向は上蓋を開く方向であるから、使用者は直感的にロック機構の解除動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明に係る避難装置の使用状態を示す模式断面図である。
【
図2】本発明に係る避難装置及び避難用ハッチの上面図及び内部構造を示す図である。
【
図3】本発明に係る避難用ハッチの第1の形態のロック機構を示す図である。
【
図4】本発明に係る避難用ハッチの第2の形態のロック機構を示す図である。
【
図5】本発明に係る避難用ハッチの第3の形態のロック機構を示す図である。
【
図6】本発明に係る避難用ハッチの第4の形態のロック機構を示す図である。
【
図7】本発明に係る避難用ハッチの第1の形態のロック機構の斜視図である。
【
図8】本発明に係る避難用ハッチの第2の形態のロック機構の斜視図である。
【
図9】本発明に係る避難用ハッチの第3の形態のロック機構の斜視図である。
【
図10】本発明に係る避難用ハッチの第4の形態のロック機構の斜視図である。
【
図11】本発明のロック機構のストッパの機能を説明する図である。
【
図12】弾性部材を備えた本発明のロック機構を示す図である。
【
図13】本発明のロック機構の解除方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る避難用ハッチ及び避難装置の実施の形態について図面に基づいて説明する。ここで、
図1(a)は非常用梯子を収容した本発明に係る避難装置100を示す模式断面図であり、
図1(b)は非常用梯子を伸ばし梯子形状とした状態を示す模式断面図である。また、
図2(a)は本発明に係る避難装置100及び避難用ハッチ80の上面図であり、
図2(b)はその内部構造を示す側面図である。尚、
図2(a)では上蓋22aの下半分を透過状態で図示している。
【0010】
図1に示す本発明に係る避難装置100は、縮小と展開とが可能な非常用梯子10と、この非常用梯子10を収容可能な避難用ハッチ80とで主に構成されている。また、避難装置100を構成する避難用ハッチ80は、縮小状態の非常用梯子10を収容可能な本体枠20と、この本体枠20の上面に設置された上蓋22aと、この上蓋22aと連動して開閉し本体枠20の下面に設置された下蓋22bと、上蓋22aをロックするロック機構50と、上蓋22aが全開するのを防止する危険防止ロック16と、を有している。そして、避難用ハッチ80の本体枠20が、建築物の例えばベランダ等のスラブ1に形成された開口に固定され、避難装置100が設置される。よって、避難用ハッチ80の上蓋22aは上階の床面であるスラブ1の上面に、下蓋22bは下階の天井に位置する。
【0011】
また、上蓋22aはヒンジやシャフト等によって本体枠20に対し開閉可能に設置され、開閉側の側縁には人が上蓋22aを開ける際に用いる把手部26を有している。また、下蓋22bも上蓋22aと同様に本体枠20に対し開閉可能に設置され、さらに上蓋22aと下蓋22bとは連結機構28によって接続している。尚、連結機構28は例えば複数のリンクによって構成され、上蓋22aの開閉動作を下蓋22bに伝達して、下蓋22bを上蓋22aと連動して開閉動作させる機能を有する。また、避難用ハッチ80には前述のように危険防止ロック16が設けられており、ロック機構50を解除した上で、さらに危険防止ロック16を解除することで、上蓋22a、下蓋22bの全開が可能となる。
【0012】
また、非常用梯子10は、例えば
図1、
図2に示すパンタグラフ状に展開する梯子の他、スライド状に展開する梯子や、その他の機構で縮小・展開する梯子であり、下蓋22bを開けて梯子操作部14の例えば図示しない展開レバーを操作することで下方に展開し、
図1(b)に示すように、梯子状態となる。また、梯子操作部14の例えば巻き上げ機構を操作することで非常用梯子10は縮小し避難用ハッチ80の本体枠20内への収容が可能となる。
【0013】
次に、本発明の特徴部分であるロック機構50に関して説明を行う。ここで、
図3~
図6の(a)図は本発明の第1~第4の形態のロック機構50a~50dの正面図であり、
図3~
図6の(b)図は第1~第4の形態のロック機構50a~50dのX-X断面図である。また、
図7~
図10の(a)図は第1~第4の形態のロック機構50a~50dの斜視図であり、また、
図7~
図10の(b)図は第1~第4の形態のロック機構50a~50dの分解斜視図である。尚、
図3~
図6の(a)図では把手部26を透過状態で図示している。
【0014】
先ず、本発明のロック機構50(第1~第4の形態のロック機構50a~50d)は、その共通する構成として、上蓋22aの把手部26の下側に固定した軸受部52と、この軸受部52に回動可能に設置され左右に掛止手段(係合バー56もしくは係合孔57)を備えた操作部54と、本体枠20に固定され係合バー56が掛かるフック部58aを備えた係合部58と、を有している。
【0015】
また、軸受部52は下側が開いた略コの字形状を呈しており、対向する左右の面にはそれぞれ軸孔52aを有している。そして、軸受部52は前述のように上蓋22aの把手部26の下側に溶接等により固定している。尚、軸受部52の下面には操作部54の垂下を制限するストッパ40を設けることが好ましい。この構成では、ロック機構50が解除され上蓋22aが開状態となった際に、操作部54の奥端がストッパ40に当接して、操作部54の回動を制限する。これにより、例えば
図11の破線で示すロック機構50aの操作部54のように、操作部54が自由な状態で垂下せず、操作部54が常に把手部26の近傍に位置する。このため、上蓋22aの閉時にロック機構50によるロックを容易に行うことができる。
【0016】
また、第1、第2の形態のロック機構50a、50bの操作部54は、
図7(b)、
図8(b)に示すように、左右に突き出た係合バー56を掛止手段として備えるとともに、その奥側の左右に軸体54a、54bを有している。また、第3、第4の形態のロック機構50c、50dの操作部54は、
図9(b)、
図10(b)に示すように、操作部54内の左右に1対の係合孔57を掛止手段として備えるとともに、その奥側の左右側面に軸体54a、54bを有している。そして、これら操作部54の軸体54a、54bが軸受部52の軸孔52aに回動可能に挿入するとともに、掛止手段よりも手前側が所定の形状に張り出した操作レバーとなる。尚、第1、第3の形態のロック機構50a、50cの操作レバーは把手部26から手前側に張り出して上方に屈曲し、人の指が掛かりやすい操作性の高い構成となっている。また、第2、第4の形態のロック機構50b、50dの操作レバーは把手部26から大きく張り出さず水平もしくは若干下方に屈曲している。この構成では、操作レバーが把手部26に隠れて目立たず、スッキリとしたデザインとなっている。
【0017】
また、係合部58は前側が開いた略コの字形状を呈しており、対向する左右の面が所定の寸法で切り欠かれたフック部58aを有する。尚、これらフック部58aは操作部54の掛止手段(係合バー56もしくは係合孔57)と対応した位置となるよう設計がなされる。そして、この係合部58は本体枠20の側面に溶接等により固定される。
【0018】
尚、ロック機構50の軸受部52と操作部54との間には、
図12(a)、(b)に示すように、操作部54をロック方向に付勢するスプリングや板バネ等の周知の弾性部材44を設けても良い。この構成では、上蓋22aの閉時にロック機構50によるロックを確実に行うとともに、ロック機構50のかけ忘れを防止することができる。尚、
図12では第1の形態のロック機構50aに適用した例を図示しているが、これは他の形態のロック機構50b~50dに適用しても良い。
【0019】
次に、軸受部52と操作部54の好適な取付方法を説明する。先ず、軸体54a、54bの長さを左右で異なるものとし、長い方の軸体(本例では軸体54b)を軸孔52aの奥まで差し入れる。このとき、差し入れた軸体54bの先端は軸孔52aから突出する。またこのとき、短い方の軸体54aの先端は軸受部52の内側に収まり、もう一方の軸孔52aへの挿入が可能となる。そして、短い方の軸体54aをもう一方の軸孔52aに奥まで差し入れる。これにより、長い方の軸体54bの先端は軸孔52a内に引き込まれる。そしてこの状態で、長い方の軸体54bが挿入している軸孔52aの外側に封止部材42を溶接等により固定する。これにより、軸体54bが挿入している軸孔52aは外側から閉塞され、軸体54bの先端は封止部材42に突き当たり根元まで挿入することができない。これにより、短い方の軸体54aは軸孔52aから外れず、操作部54は脱落することなく軸体54a、54bを軸に回動可能に取り付けられる。
【0020】
次に、本発明に係る避難装置100及び避難用ハッチ80の使用方法を説明する。先ず、平常時において本発明に係る避難装置100の非常用梯子10は、
図1(a)及び
図2に示すように、縮小状態で避難用ハッチ80の本体枠20内に収容されている。また、このとき避難用ハッチ80の上蓋22a、下蓋22bはともに閉じた状態で、危険防止ロック16及びロック機構50によりロックされている。
【0021】
ここで、ロック機構50のロック状態では
図3~
図6の(a)、(b)図、及び
図7~
図10の(a)図に示すように、本体枠20と固定した係合部58のフック部58aに、操作部54の掛止手段(係合バー56もしくは係合孔57)が引っ掛かり係合している。そして、操作部54は軸受部52を介して上蓋22aと固定しているから、上蓋22aの開閉はロック機構50によりロックされた状態となる。これにより、風が吹いても上蓋22aは開かず、蓋のバタつきによる、騒音の発生や破損を防止することができる。
【0022】
次に、火災や災害等で避難装置100を使用する場合、使用者は先ず
図13に示すように、操作部54の操作レバーを上方向、即ち把手部26側に押し上げる。尚、この方向は上蓋22aを開く方向であり、またロック機構50は把手部26の下に位置しているから、使用者は直感的にこの解除動作を行うことができる。これにより、操作部54は軸体54a、54bを軸に上方に回動し、掛止手段(係合バー56もしくは係合孔57)がフック部58aから外れる。これにより、ロック機構50のロックは解除され、上蓋22aの開閉が可能となる。
【0023】
次に、使用者は上蓋22aを所定の位置まで開け、危険防止ロック16を解除する。次に、使用者は上蓋22aを全開状態とする。これにより、下蓋22bも上蓋22aと連動して全開状態となる。次に、使用者は梯子操作部14の展開レバーを操作する。これにより、非常用梯子10が展開して下方に伸び梯子状態となる。そして、使用者はこの非常用梯子10を使用して下階へと避難移動する。
【0024】
以上のように、本発明に係る避難用ハッチ80及び避難装置100は、ロック機構50が上蓋22aの開閉をロックするため、風が吹いても上蓋22aがバタつかず、騒音や強風による破損、解錠等の発生を防止することができる。また、本発明のロック機構50は、把手部26の下に位置するとともに、ロック機構50の操作部54(操作レバー)を上方向、即ち把手部26側に押し上げることでロックが解除する。この方向は上蓋22aを開く方向であるから、使用者は直感的にロック機構50の解除動作を行うことができる。
【0025】
尚、本例で示した避難用ハッチ80及び避難装置100は一例であり、本体枠20、上蓋22a、下蓋22b、連結機構28、非常用梯子10、梯子操作部14、危険防止ロック16等の各部の構成、形状、デザイン、機構、動作等は上記の例に限定されるわけではない。また、本例で示したロック機構50(第1~第4の形態のロック機構50a~50d)は本発明に好適な一例であり、各構成部材、形状、デザイン、機構、動作等は上記の例に限定されるわけではなく、本発明は本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0026】
10 非常用梯子
20 本体枠
22a 上蓋
22b 下蓋
26 把手部
40 ストッパ
42 封止部材
44 弾性部材
50、50a~50d ロック機構
52 軸受部
52a 軸孔
54 操作部
54a、54b 軸体
56 係合バー(掛止手段)
57 係合孔(掛止手段)
58 係合部
58a フック部
80 避難用ハッチ