(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023039613
(43)【公開日】2023-03-22
(54)【発明の名称】掘削モデル作成装置、および掘削モデル作成プログラム
(51)【国際特許分類】
E02D 17/00 20060101AFI20230314BHJP
G06F 30/13 20200101ALI20230314BHJP
G06Q 50/08 20120101ALI20230314BHJP
【FI】
E02D17/00
G06F30/13
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021146823
(22)【出願日】2021-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】594058333
【氏名又は名称】川田テクノシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168952
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 壮一郎
(72)【発明者】
【氏名】江口 洋介
【テーマコード(参考)】
5B146
5L049
【Fターム(参考)】
5B146AA04
5B146DE06
5L049CC07
(57)【要約】
【課題】掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルにおける勾配が変化する高さを算出すること。
【解決手段】
掘削モデル作成装置100は、掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルにおける勾配が変化する高さを算出するために、掘削対象構造物に対して設定された構成点をつないだ横断線を、該横断線が地層モデルと交差する高さまで作成する横断線作成手段と、横断線作成手段によって作成された横断線が地層モデルと交差する点の座標と、横断線の基底面の座標とに基づいて、勾配が変化する高さを算出する勾配変化高さ算出手段とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルにおける勾配が変化する高さを算出するための掘削モデル作成装置であって、
前記掘削対象構造物に対して設定された構成点をつないだ横断線を、該横断線が地層モデルと交差する高さまで作成する横断線作成手段と、
前記横断線作成手段によって作成された前記横断線が前記地層モデルと交差する点の座標と、前記横断線の基底面の座標とに基づいて、前記勾配が変化する高さを算出する勾配変化高さ算出手段とを備えることを特徴とする掘削モデル作成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の掘削モデル作成装置において、
前記勾配変化高さ算出手段は、前記横断線が前記地層モデルと交差する点の座標値と、前記横断線の基底面の座標の高さ方向の座標値の差分を求めることにより、前記勾配が変化する高さを算出することを特徴とする掘削モデル作成装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の掘削モデル作成装置において、
前記横断線作成手段は、ユーザから前記地層モデルとする地層の選択を受け付けることにより、前記地層モデルを特定することを特徴とする掘削モデル作成装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の掘削モデル作成装置において、
前記勾配変化高さ算出手段によって算出された前記勾配が変化する高さの情報を表示装置に表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする掘削モデル作成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の掘削モデル作成装置において、
前記表示手段は、前記掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルをさらに表示することを特徴とする掘削モデル作成装置。
【請求項6】
掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルにおける勾配が変化する高さを算出するために、
前記掘削対象構造物に対して設定された構成点をつないだ横断線を、該横断線が地層モデルと交差する高さまで作成する横断線作成手順と、
前記横断線作成手順で作成した前記横断線が前記地層モデルと交差する点の座標と、前記横断線の基底面の座標とに基づいて、前記勾配が変化する高さを算出する勾配変化高さ算出手順とをコンピュータに実行させるための掘削モデル作成プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載の掘削モデル作成プログラムにおいて、
前記勾配変化高さ算出手順は、前記横断線が前記地層モデルと交差する点の座標値と、前記横断線の基底面の座標の高さ方向の座標値の差分を求めることにより、前記勾配が変化する高さを算出することを特徴とする掘削モデル作成プログラム。
【請求項8】
請求項6または7に記載の掘削モデル作成プログラムにおいて、
前記横断線作成手順は、ユーザから前記地層モデルとする地層の選択を受け付けることにより、前記地層モデルを特定することを特徴とする掘削モデル作成プログラム。
【請求項9】
請求項6~8のいずれか一項に記載の掘削モデル作成プログラムにおいて、
前記勾配変化高さ算出手順で算出した前記勾配が変化する高さの情報を表示装置に表示する表示手順をさらに有することを特徴とする掘削モデル作成プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の掘削モデル作成プログラムにおいて、
前記表示手順は、前記掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルをさらに表示することを特徴とする掘削モデル作成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掘削モデル作成装置、および掘削モデル作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
次のような掘削工事の3次元表示装置が知られている。この掘削工事の3次元表示装置では、掘削工事作業の前後関係を判断して、掘削領域の各工程毎の完成形状を自動的に生成して表示する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
土工掘削工事においては、勾配を考慮して掘削する必要があるため、掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルを作成するために、勾配がある地層モデルでは勾配が変化する高さを算出する必要があるが、従来はそのような方法については何ら検討されていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による掘削モデル作成装置は、掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルにおける勾配が変化する高さを算出するための掘削モデル作成装置であって、掘削対象構造物に対して設定された構成点をつないだ横断線を、該横断線が地層モデルと交差する高さまで作成する横断線作成手段と、横断線作成手段によって作成された横断線が地層モデルと交差する点の座標と、横断線の基底面の座標とに基づいて、勾配が変化する高さを算出する勾配変化高さ算出手段とを備えることを特徴とする。
本発明による掘削モデル作成プログラムは、掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルにおける勾配が変化する高さを算出するために、掘削対象構造物に対して設定された構成点をつないだ横断線を、該横断線が地層モデルと交差する高さまで作成する横断線作成手順と、横断線作成手順で作成した横断線が地層モデルと交差する点の座標と、横断線の基底面の座標とに基づいて、勾配が変化する高さを算出する勾配変化高さ算出手順とをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルを作成するために、勾配が変化する高さを算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】掘削モデル作成装置100の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【
図2】掘削法面の3Dモデルを作成するための従来の方法について説明する第1の図である。
【
図3】掘削法面の3Dモデルを作成するための従来の方法について説明する第2の図である。
【
図4】掘削法面の3Dモデルを作成するための従来の方法について説明する第3の図である。
【
図5】掘削法面の3Dモデルを作成するための従来の方法について説明する第4の図である。
【
図6】掘削法面の3Dモデルを作成するための従来の方法について説明する第5の図である。
【
図7】掘削法面の3Dモデルを作成するための従来の方法について説明する第6の図である。
【
図8】勾配変化高さの算出方法を説明するための図である。
【
図10】掘削モデル作成装置100で実行される処理の流れを示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本実施の形態における掘削モデル作成装置100の一実施の形態の構成を示すブロック図である。掘削モデル作成装置100としては、例えば、サーバ装置やパソコン等が用いられ、
図1は、掘削モデル作成装置100としてパソコンを用いた場合の一実施の形態の構成を示している。掘削モデル作成装置100は、操作部材101と、制御装置102と、記録装置103と、表示装置104とを備えている。
【0009】
操作部材101は、掘削モデル作成装置100の操作者によって操作される種々の装置、例えばキーボードやマウスを含む。
【0010】
制御装置102は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路によって構成され、掘削モデル作成装置100の全体を制御する。なお、制御装置102を構成するメモリは、例えばSDRAM等の揮発性のメモリである。このメモリは、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリや、データを一時的に記録するためのバッファメモリとして使用される。
【0011】
記録装置103は、掘削モデル作成装置100が蓄える種々のデータや、制御装置102が実行するためのプログラムのデータ等を記録するための記憶媒体で構成される記録装置であり、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等が用いられる。なお、記録装置103に記録されるプログラムのデータは、CD-ROMやDVD-ROMなどの記録媒体に記録されて提供されたり、ネットワークを介して提供されたりし、操作者が取得したプログラムのデータを記録装置103にインストールすることによって、制御装置102がプログラムを実行できるようになる。
【0012】
表示装置104は、例えば液晶ディスプレイなどであって、制御装置102によって出力された表示用データを表示するための装置である。
【0013】
本実施の形態における掘削モデル作成装置100は、土工掘削工事の掘削形状を3Dモデル化、すなわち三次元モデル化するために、勾配が変化する位置の高さを自動で決定するための機能を提供する。すなわち、土工掘削工事では、土質や掘削する深さに応じた勾配で掘削する必要があり、勾配がある地層モデルでは勾配が変化する高さ、すなわち勾配変化高さを決定する必要がある。本実施の形態における掘削モデル作成装置100を利用すると、勾配がある地層モデルでも勾配変化高さを自動的に決定して、掘削形状の3Dモデルを作成することができる。
【0014】
ここで、
図2(A)に示すような地形モデルにおいて掘削対象構造物モデル2aに対する掘削法面の3Dモデルを作成するための従来の方法について説明する。この
図2(A)に示すような地形モデルは、
図2(B)に示すように、掘削対象構造物モデル2aと、現況地形モデル2bと、地層モデル2cを含んでいる。土工掘削工事では、土質や掘削する深さに応じた勾配で掘削する必要があるため、
図2に示すように、現況地形モデル2bと地層モデル2cが存在する場合、地層モデル2cを境界として勾配が異なるモデルを作成する必要がある。従来の掘削法面の3Dモデルを作成するための方法は公知であるため、ここでは詳細な説明は省略するが、以下では
図3~
図7を用いて、従来の勾配変化高さの決定方法を中心に説明する。
【0015】
従来は、掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデル、すなわち掘削モデルを作成するために、ユーザは、掘削対象構造物モデル2aの形状に応じて座標を考慮して横断線の構成点を作図する。そして、構成点の点モデルをつないで横断線を作図する。この横断線は、地層モデル2cと交差する高さまで作成され、この地層モデル2cと交差する高さが本発明における勾配変化高さとなる。
図3(A)は、3次元平面における掘削対象構造物モデル2aと横断線の構成点3aの設定例を示しており、
図3(B)は、2次元平面における掘削対象構造物モデル2aと横断線の構成点3aの設定例を示している。なお、
図3では、複数設定された構成点のうちの1つに符号3aを付している。また、
図4は、地層モデル2cと交差する高さまで横断線を作成した場合の例を示している。なお、
図4では、複数作成された横断線のうちの1つに符号4aを付している。
【0016】
ユーザは、次に、
図5に示すように、上記と同様の手順で現況地形モデル2bの高さまで勾配を変えて横断線を作図する。そして、
図6に示すように、ユーザは、作図した横断線の対応する構成点を1つずつ指定して面6aを作成する。その後、掘削対象構造物モデル2aと現況地形モデル2bが交差するモデル部分をカットし、調整することによって
図7に示すような掘削モデルを作成することができる。
【0017】
従来の方法によると、上述したように、現況地形モデル2bと地層モデル2cの境界で掘削モデルの勾配が変化する場合に、どの高さで勾配を変化させるか、すなわちどの高さを勾配変化高さとするかについては、ユーザが手動で作業して求める必要があった。この場合、作成したい横断線の描画は対象の地形に応じて変わるため、ユーザが考慮すべき要素、例えば勾配が変わる位置や勾配の数値等が多くなる傾向にあった。このため、作成するモデルサイズや複雑さ、モデルの数によってはユーザの作業量が膨大になるという問題があった。例えば、従来のモデル作成方法では、CAD操作に慣れているユーザでも数日かかる可能性があった。また、従来の方法でモデルを作成する場合、地層モデルの位置や形状が少しでも変更されると作成した掘削モデルを再作成する必要があり、このための作業にも時間を要していた。
【0018】
本実施の形態における掘削モデル作成装置100では、このような従来の問題を解消するために、地層モデルを指定するだけで掘削モデルを作成するための機能を提供する。具体的には、ユーザが勾配が変化する位置に存在する地層を指定すると、勾配変化高さを自動で算出して表示する機能を備えている。このため、従来の方法のように、ユーザが手動で横断線を作成する際に勾配を変える地点を考慮する必要がなく、勾配変化高さの計算は短時間で行うことが可能となる。以下、本実施の形態における掘削モデル作成装置100において制御装置102で実行される処理について説明する。
【0019】
制御装置102は、
図3に示したように、ユーザによって指定された構成点の点モデルをつないで横断線を作図する。制御装置102は、
図4に示したように、横断線を地層モデルと交差する高さまで作成する。そして、制御装置102は、横断線が地層モデルと交差する点の座標を計算し、交差した点の座標とその横断線の基底面の座標とに基づいて、高さ方向の座標値の差分、すなわちZ座標値の差分を求めることにより、勾配変化高さを算出する。例えば、
図8に示すように、横断線4aの地層モデルと交差する点8aのZ座標が5.00で、横断線4aの基底面8bのZ座標が0.00である場合は、この2つのZ座標値の差分を算出して横断線4aに対応する構成点における勾配変化高さは5.00mとする。制御装置102は、この勾配変化高さの算出処理を各横断線ごとに実行することによって、各横断線に対応する構成点における勾配変化高さを算出することができる。
【0020】
図9は、本実施の形態における算出された勾配変化高さを確認するための画面の一例を示す図である。
図9に示す画面は、制御装置102によって表示装置104に表示される。なお、
図9(A)、
図9(B)、および
図9(C)に示す画面は、一画面内に配置されて表示されることを想定するが、それぞれ別画面に表示するようにしてもよい。
【0021】
ユーザは、
図9(A)に示す画面上の「中間層レイヤを指定する」の項目9aで中間層レイヤとする地層を選択する。
図9(A)に示す例では、中間層レイヤとして支持層が選択された例を示している。
【0022】
制御装置102は、ユーザによって中間層レイヤが指定されると、中間層レイヤとして選択された地層を上述した地層モデルとして、上述したように、横断線が地層モデルと交差する点の座標を計算し、交差した点の座標とその横断線の基底面の座標とに基づいて、Z座標値の差分を求めることにより、勾配変化高さを算出する。
【0023】
制御装置102は、
図9(B)に示すように、横断線に対応する構成点ごとに算出した勾配変化高さ9bを表示する。なお、
図9(B)では、「No.」の欄に表示された1~9の9つの構成点を対象として勾配変化高さ9bが算出された例を示している。また、制御装置102は、掘削形状の3Dモデルを作成し、
図9(C)に示すように、作成した掘削形状の3Dモデルの画像を表示する。この
図9(C)に示す画像では、掘削対象構造物モデル2aとともに、濃い灰色で示した岩勾配範囲9cと、薄い灰色で示した土砂勾配範囲9dとが表されている。なお、
図9(B)において、余裕幅は掘削対象構造物モデルからどれだけの余白を開けてモデルを作成するかを示す値である。また、岩勾配(1:n)は、いくつの傾斜で
図9(C)に示した濃い灰色で示した岩勾配範囲9cのモデルを作成するかを示す値である。また、土砂勾配(1:n)は、いくつの傾斜で
図9(C)に示した薄い灰色で示した土砂勾配範囲9dのモデルを作成するかを示す値である。
【0024】
ユーザは、
図9(B)に示す画面を確認することにより勾配変化高さ9bを把握することができる。また、ユーザは、
図9(C)に示す画面を確認することにより、掘削形状のモデルを画像で確認することができる。
【0025】
図10は、本形態における掘削モデル作成装置100で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
図10に示す処理は、
図9(A)に示した画面上でユーザによって「中間層レイヤを指定する」の項目9aで中間層レイヤとする地層が選択されると起動するプログラムとして、制御装置102によって実行される。
【0026】
ステップS10において、制御装置102は、上述したように、中間層レイヤとして選択された地層を上述した地層モデルとして、横断線が地層モデルと交差する点の座標を計算し、交差した点の座標とその横断線の基底面の座標とに基づいて、Z座標値の差分を求めることにより、勾配変化高さを算出する。その後、ステップS20へ進む。
【0027】
ステップS20では、制御装置102は、全ての横断線に対応する構成点について勾配変化高さの算出が完了したか否かを判断する。ステップS20で否定判断した場合には、ステップS10へ戻り、勾配変化高さが未算出の横断線を対象として勾配変化高さを算出する。これに対して、ステップS20で肯定判断した場合には、ステップS30へ進む。
【0028】
ステップS30では、制御装置102は、
図9(B)に示したように、勾配変化高さの算出結果を示す情報を表示装置104に表示する。このとき、制御装置102は、
図9(C)に示した画面も
図9(B)に示した画面と同じ画面内に表示するようにしてもよい。その後、処理を終了する。
【0029】
以上説明した実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)制御装置102は、掘削対象構造物に対して設定された構成点をつないだ横断線を、該横断線が地層モデルと交差する高さまで作成し、作成した横断線が地層モデルと交差する点の座標と、横断線の基底面の座標とに基づいて、勾配が変化する高さを算出するようにした。これによって、掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルを作成するに当たって、勾配が変化する高さを算出することができる。
【0030】
(2)制御装置102は、横断線が地層モデルと交差する点の座標と、横断線の基底面の座標の高さ方向の座標値の差分を求めることにより、勾配が変化する高さを算出するようにした。これによって、掘削形状の3次元モデルにおける勾配変化高さを精度高く算出することができる。
【0031】
(3)制御装置102は、ユーザから地層モデルとする地層の選択を受け付けることにより、地層モデルを特定するようにした。これによって、ユーザから勾配が変化する境界となる地層モデルの指定を受け付けて、勾配が変化する高さを算出することができる。
【0032】
(4)制御装置102は、算出した勾配変化高さの情報を表示装置104に表示するようにした。これによって、ユーザは算出された勾配変化高さを確認することができる。
【0033】
(5)制御装置102は、掘削対象構造物に応じた掘削形状の3次元モデルを表示装置に表示するようにした。これによって、ユーザは掘削形状の3次元モデルを画像で確認することができる。
【0034】
―変形例―
なお、上述した実施の形態の掘削モデル作成装置100は、以下のように変形することもできる。
【0035】
(1)上述した実施の形態では、掘削モデル作成装置100としては、例えば、サーバ装置やパソコン等が用いられる例について説明した。しかしながら、上述した処理を実行することができる装置であれば、サーバ装置やパソコンには限定されない。
【0036】
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0037】
100 掘削モデル作成装置
101 操作部材
102 制御装置
103 記録装置
104 表示装置