(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023039631
(43)【公開日】2023-03-22
(54)【発明の名称】給液管理装置および給液装置の管理方法
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20230314BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20230314BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230314BHJP
【FI】
H04Q9/00 311J
G06Q10/06
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021146851
(22)【出願日】2021-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000148209
【氏名又は名称】株式会社川本製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】藤田 雅之
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 裕大
(72)【発明者】
【氏名】豊田 耕司
【テーマコード(参考)】
5K048
5L049
【Fターム(参考)】
5K048AA06
5K048BA21
5K048BA34
5K048EB02
5K048EB10
5K048EB12
5K048HA01
5L049AA06
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】 構築費用を抑制して、ポンプ装置や水処理機器を管理することが可能な給液管理装置および給液装置の管理方法を提供する。
【解決手段】 実施形態の給液管理装置は、1次記憶部と、2次記憶部と、制御部とを備える。1次記憶部は、複数の給液装置から前記ネットワークを通じてそれぞれ収集した情報を一時的に記憶する。2次記憶部は、1次記憶部に記憶された情報に基づく情報を記憶する。制御部は、2次記憶部に対する単位時間当たりの情報の記録量が所定量を超えないように記録制御を行う。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを通じて給液装置の管理を行う給液管理装置において、
複数の給液装置から前記ネットワークを通じてそれぞれ収集した情報を一時的に記憶する1次記憶部と、
前記1次記憶部に記憶された情報に基づく情報を記憶する2次記憶部と、
前記2次記憶部に対する単位時間当たりの情報の記録量が所定量を超えないように記録制御を行う制御部と、
を具備したことを特徴とする給液管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記2次記憶部に対する単位時間当たりの情報の記録量が予め設定した上限閾値以上である場合に、前記2次記憶部への記録を停止して前記記録量が所定量を超えないように記録制御を行う、請求項1に記載の給液管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記2次記憶部に対する単位時間当たりの情報の記録量が予め設定した上限閾値以上である場合でも、前記1次記憶部の記憶可能な量の残量が空き容量閾値以下である場合には、前記2次記憶部への記録を継続するように記録制御を行う、請求項2に記載の給液管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記2次記憶部に対する単位時間当たりの情報の記録量が予め設定した上限閾値以上である場合でも、前記1次記憶部の記憶可能な量の残量が空き容量閾値以下である場合には、一時的に前記上限閾値を高い値に変更して、前記上限閾値の範囲内で前記2次記憶部への記録を継続するように記録制御を行う、請求項2に記載の給液管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記2次記憶部に対する単位時間当たりの情報の記録量が予め設定した上限閾値以上である場合でも、災害発生の可能性のある通報を受けた場合には、前記2次記憶部への記録を継続するように記録制御を行う、請求項2に記載の給液管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記2次記憶部に対する単位時間当たりの情報の記録量が予め設定した上限閾値以上である場合でも、災害発生の可能性のある通報を受けた場合には、一時的に前記上限閾値を高い値に変更して、前記上限閾値の範囲内で前記2次記憶部への記録を継続するように記録制御を行う、請求項2に記載の給液管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記2次記憶部に対する単位時間当たりの情報の記録量が予め設定した上限閾値以上である場合でも、停電発生の通報を受けた場合には、前記2次記憶部への記録を継続するように記録制御を行う、請求項2に記載の給液管理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記2次記憶部に対する単位時間当たりの情報の記録量が予め設定した上限閾値以上である場合でも、停電発生の通報を受けた場合には、一時的に前記上限閾値を高い値に変更して、前記上限閾値の範囲内で前記2次記憶部への記録を継続するように記録制御を行う、請求項2に記載の給液管理装置。
【請求項9】
ネットワークを通じた給液装置の管理方法において、
複数の給液装置から前記ネットワークを通じてそれぞれ収集した情報を一時的に1次記憶部に記録する1次記録工程と、
前記1次記録工程で前記1次記憶部に記録された情報に基づく情報を2次記憶部に記録する2次記録工程と、
前記2次記録工程による単位時間当たりの情報の記録量が所定量を超えないように記録制御を行う制御工程と、
を具備したことを特徴とする給液装置の管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、例えば、ポンプ装置や水処理機器などの給液装置を管理する給液管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、給液を行うポンプ装置やフィルタリングなどを行う水処理機器のメンテナンスにおいて、メンテナンス要員の高齢化や後継者不足が進み、遠隔地からの装置監視が望まれており、ポンプ装置や水処理機器をネットワークを通じて管理する給液管理装置(給液管理サーバ)の開発が行われている。
【0003】
しかしながら、上記給液管理装置は、多数のポンプ装置や水処理機器を管理する場合、これらの装置や機器から収集された多数の情報を処理するために、構築費用が大きくなる傾向があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、構築費用を抑制して、ポンプ装置や水処理機器を管理することが可能な給液管理装置および給液装置の管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の給液管理装置は、1次記憶部と、2次記憶部と、制御部とを備える。1次記憶部は、複数の給液装置から前記ネットワークを通じてそれぞれ収集した情報を一時的に記憶する。2次記憶部は、1次記憶部に記憶された情報に基づく情報を記憶する。制御部は、2次記憶部に対する単位時間当たりの情報の記録量が所定量を超えないように記録制御を行う。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、構築費用を抑制した給液管理装置および給液装置の管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】
図1に示した給液管理装置の構成例を示す図。
【
図3】
図2に示した管理装置の動作を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、一実施形態に係わるポンプ管理システムについて説明する。
図1は、実施形態に係わるポンプ管理システムの概略構成を示す図である。なお、以下の説明では、ポンプ管理システムと称するが、ポンプ装置以外にも、水処理機器などのフィルタリングした水などの液体を供給する装置を管理することが可能である。
【0010】
このポンプ管理システムは、被管理装置100-1~100-nを移動通信網NWを通じて給液管理装置200が管理するものである。移動通信網NWは、例えば携帯電話システムのネットワークである。被管理装置100-1~100-nは、それぞれ例えば、ポンプ装置あるいは水処理機器などの給液装置であって、建物や施設の地下などに設けられた設備室に設置される。
【0011】
例えば、ポンプ装置は、受水槽に貯められた水や水道管本管から供給される水をモータの力によって駆動されたポンプで送水する。また水処理機器は、供給された水に対して、鉄やマンガン、濁り、砂などの除去、塩素や塩素臭の除去、殺菌や除菌などを行う。なお、このような浄水以外の液体を対象とした被管理装置であってもよい。
【0012】
また被管理装置100-1~100-nは、さまざまなタイプの装置や機器が存在するが、本実施形態の説明において、いずれのタイプの被管理装置にも共通する点については、「被管理装置100」として説明する。すなわち、被管理装置100として説明する場合、いずれの被管理装置100-1~100-nにも共通する説明である。
【0013】
被管理装置100は、移動通信網NWの基地局BSと無線通信する遠距離通信機能と、作業員が携帯するスマートフォンやタブレット端末、ラップトップ型パーソナルコンピュータ(ノートパソコン)と無線通信する近距離無線通信機能を備える。
【0014】
また被管理装置100は、特願2021-022141号公報で開示したように、給液管理装置200に対して、被管理装置100-1~100-nの間で時間的に分散して情報を送信する機能を備える。
【0015】
基地局BSは、通信事業者が運営する移動通信システムの基地局装置であって、主として、スマートフォンや携帯電話機などと無線通信するものであるが、被管理装置100をはじめ、種々のIoT(Internet of Things)機器に搭載された通信ユニットと通信することも可能であり、これらの通信デバイスを移動通信網NWに接続する。
【0016】
ゲートウェイ装置GWは、移動通信網NWに接続され、移動通信網NWと給液管理装置200の間で、例えばプロトコル変換を行うネットワークノードとしての役割を果たし、移動通信網NWと給液管理装置200を相互接続する。
【0017】
給液管理装置200は、被管理装置100-1~100-nの運用状態などを監視および管理するクラウドコンピューティングを実現する管理サーバであって、ゲートウェイ装置GWおよび移動通信網NWを通じて、被管理装置100-1~100-nの運用状態の情報を収集、記録のほか、遠隔制御や収集した情報に対する情報処理、収集した情報に基づいて警報などを発報する機能を備える。
【0018】
なお、給液管理装置200のスペックは、セキュリティレベル、管理対象となる被管理装置-1~100-nの数、同時接続数、受け取る情報量、単位時間あたりの情報処理量、単位時間あたりの情報の記録量や伝送量などに応じて決定される。
【0019】
また例えば、セキュリティ強化の観点から、被管理装置100についての情報処理は、給液管理装置200で行うようにし、情報処理の結果を別途設けた外部の管理事業者のサーバに送信するようにしてもよい。
【0020】
このようなシステムの場合、例えば、クラウド事業者が給液管理装置200を管理事業者に提供して、セキュリティを担保し、一方、管理事業者には給液管理装置200の能力に応じた費用(例えば、従量課金)が請求されるという運用形態であってもよい。
【0021】
次に、
図2を参照して、給液管理装置200について説明する。
給液管理装置200は、操作部210と、表示部220と、1次記憶部230と、2次記憶部240と、被管理装置用通信部250と、制御部260とを備える。
【0022】
操作部210は、キーボードやマウスなどのヒューマンインタフェースであって、オペレータからの要求や指示を受け付け、これを制御部260に伝達する。
表示部220は、液晶パネルや有機ELパネル、7セグメントLED、LEDランプなどのデバイスを用いた表示装置であって、制御部260から与えられる情報をオペレータに対して視覚的に示すものである。
【0023】
1次記憶部230は、例えば、SDRAM、NANDフラッシュメモリやEPROMなどの半導体メモリを用いたものであって、被管理装置用通信部250が被管理装置100-1~100-nから取得した情報(データ)を一時的に保存するために用いられる。
【0024】
また給液管理装置200の処理負荷を分散するために、被管理装置100-1~100-nの間で、時間的に分散させて情報を給液管理装置200に送信することが好ましい。詳細については、例えば、特願2021-022141号公報に開示される。
【0025】
2次記憶部240は、半導体メモリやHDD(Hard Disk Drive)などの記憶媒体を備え、1次記憶部230に記憶される情報がそのまま記録されたり、あるいは、その情報に対して制御部260が所定の判定を行って得た情報や、所定の処理が施されて得られた情報を保存するために用いられる。
【0026】
被管理装置用通信部250は、ゲートウェイ装置GWおよび移動通信網NWを通じて被管理装置100と通信する。
制御部260は、プロセッサやメモリを備える。メモリには、制御プログラムや制御データが記憶され、プロセッサが上記制御プログラムを実行して上記制御データにしたがって、種々の制御や処理を行う。
【0027】
上記の制御や処理において制御部260は、オペレータからの指示を受け付け、その指示にしたがって当該給液管理装置200の各部を統括して制御し、例えば、情報収集制御や監視処理を行う。
【0028】
情報収集制御では、被管理装置100で実行される定期通知処理によって通知される動作ログの情報や、異常が発生した場合に通知される異常通知の情報を受信し、これらの情報を被管理装置100毎に集計して、2次記憶部240に記録する。
【0029】
監視処理では、上記情報収集制御によって被管理装置100からの情報に基づいて異常の発生を検知し、表示部220などを通じてオペレータに異常の発生を報知したり、予め設定された通信先に対して、電子メールなどにより異常の発生を通知する。また、監視処理では、当該制御部260によって行われる情報の処理量や、2次記憶部240に対して単位時間当たりに記録した情報の記録量を計測する機能を備える。
【0030】
次に、上記構成のポンプ管理システムの動作について説明する。以下の説明では特に、給液管理装置200における情報収集制御と監視処理について説明する。
図3は、情報収集制御と監視処理を説明するためのフローチャートであって、制御部260の制御フローを示している。
【0031】
なお、制御部260は、上記情報収集制御と監視処理に先立って、被管理装置用通信部250により被管理装置100から受信した情報を1次記憶部230に記録する制御を行う。この制御は、給液管理装置200が動作している間、定常的に行われる。
【0032】
まず、ステップS301において制御部260は、1次記憶部230に記憶される情報のうち、優先度の高い情報を優先的に選択し、ステップS302に移行する。なお、ここでいう優先度の高い情報とは、故障の発生に関する情報や受信の順序が古いもの(受信が早かったもの)であり、一方、優先度の低い情報とは、日々の運転の状況や設定に関する情報(ログデータ)や受信の順序が新しいもの(受信が遅かったもの)である。
【0033】
ステップS302において制御部260は、ステップS301で選択した情報を1次記憶部230から読み出して2次記憶部240に記録し、ステップS303に移行する。読み出した情報は、1次記憶部230から消去する。
【0034】
なお、ステップS302では、優先度の高い情報については、情報を1つの単位でまるごと記録し、一方、優先度の低い情報については、情報を複数に分割してその一部をステップS302に移行する毎に記録するようにしてもよい。
【0035】
また、ここでは、ステップS302の処理の一例として、情報を1次記憶部230から読み出して2次記憶部240に記録する場合を例に挙げて説明するが、読み出した情報に基づいて、何らかの情報処理を行うようにしてもよい。例えば、故障の発生に伴う警報の発報などの処理であってもよい。
【0036】
ステップS303において制御部260は、2次記憶部240への単位時間あたりの情報の記録量(情報を単位時間当たりに記録した量)が、予め設定された上限閾値以上か否かを判定する。ここで、記録量が上限閾値以上の場合には、ステップS304に移行して、情報の記録の継続の停止、あるいは継続の見直しを実施し、一方、記録量が上限閾値未満の場合には、ステップS301に移行して情報の記録を継続する。
【0037】
なお、上記上限閾値は、2次記憶部240への単位時間あたりの記録量が所定量を超えないようにするために設定される値であって、すなわち、上記所定量よりも小さい値である。
【0038】
ステップS304において制御部260は、1次記憶部230で記憶可能な量の残量(空き容量)が空き容量閾値以下か否かを判定する。ここで、空き容量が空き容量閾値以下の場合には、ステップS307に移行し、一方、空き容量が空き容量閾値よりも大きい場合には、ステップS305に移行する。
【0039】
ステップS305において制御部260は、地震などの災害発生の可能性のある通知を被管理装置用通信部250を通じて外部から受信したか否かを判定する。ここで、上記通知を受けた場合には、ステップS307に移行し、一方、上記通知を受けていない場合には、ステップS306に移行する。
【0040】
ステップS306において制御部260は、停電の発生の通知を被管理装置用通信部250を通じて外部から受信したか否かを判定する。ここで、上記通知を受けた場合には、ステップS307に移行し、一方、上記通知を受けていない場合には、ステップS303に移行する。
【0041】
ステップS307において制御部260は、1次記憶部230の空き容量の低下、地震などの災害発生の可能性がある旨の通知、あるいは、停電の発生の通知に応じて、ステップS303の閾値を一時的に高くする設定を行い、ステップS301に移行する。
【0042】
以上のように本実施形態では、給液管理装置200は、1次記憶部230に記憶する情報を用いて2次記憶部240に(同じもしくは別の)情報を記録する際に、単位時間あたりの2次記憶部240に対する情報の記録量が上限閾値以上の場合には、2次記憶部240に対する情報の記録を停止するように制御している。
【0043】
したがって、上記給液管理装置200によれば、必ずしも被管理装置100-1~100-n側の分散処理に頼ることなく、単位時間あたりの2次記憶部240に対する情報の記録量が抑制されるので、給液管理装置200に要求される性能や抑制でき、構築費用の増大を抑制できる。
【0044】
また、給液管理装置200は、単位時間あたりの2次記憶部240に対する情報の記録量が上限閾値以上であっても、1次記憶部230の記憶容量の空き容量が空き容量閾値以下の場合には、上限閾値を一時的に上げる設定を行うように制御している。
【0045】
したがって、上記給液管理装置200によれば、単位時間あたりの2次記憶部240に対する情報の記録量が抑制しながらも、1次記憶部230の空き容量に応じて一時的に当初の上限閾値以上の記録を2次記憶部240に対して行えるので、1次記憶部230の記憶容量の逼迫を回避できる。
【0046】
そして、給液管理装置200は、単位時間あたりの2次記憶部240に対する情報の記録量が上限閾値以上であっても、地震などの災害発生の可能性のある通知を受信した場合には、上限閾値を一時的に上げる設定を行うように制御している。
【0047】
したがって、上記給液管理装置200によれば、単位時間あたりの2次記憶部240に対する情報の記録量が抑制しながらも、災害発生に伴って被管理装置100から給液管理装置200への情報送信の増大が見込まれる場合には、一時的に当初の上限閾値以上の記録を2次記憶部240に対して行えるので、1次記憶部230の記憶容量の逼迫を回避できる。
【0048】
さらに、給液管理装置200は、単位時間あたりの2次記憶部240に対する情報の記録量が上限閾値以上であっても、停電が発生した場合には、上限閾値を一時的に上げる設定を行うように制御している。
【0049】
したがって、上記給液管理装置200によれば、単位時間あたりの2次記憶部240に対する情報の記録量が抑制しながらも、停電復旧後に被管理装置100から給液管理装置200への情報送信の増大が見込まれる場合には、一時的に当初の上限閾値以上の記録を2次記憶部240に対して行えるので、1次記憶部230の記憶容量の逼迫を回避できる。
【0050】
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0051】
例えば、上記実施形態では、ステップS305において、被管理装置用通信部250を通じて地震などの災害発生の通知を受信するものとして説明したが、給液管理装置200が地震の発生を検知したり、別の通信部や操作部210を通じて、通知を受け付けるようにしてもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、1次記憶部230の記憶容量が逼迫した場合や1次記憶部230の記憶容量の逼迫が見込まれる場合(空き容量の低下、地震などの災害発生、停電時)に単位時間あたりに記録する上限閾値を上げるようにした。
【0053】
これに対して、クラウド事業者から提供される2次記憶部240の容量を可変できる場合には、上記上限閾値の変更に代わり、あるいはこれに加えて、ステップS307で2次記憶部240の容量を増大させるようにしてもよい。
その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0054】
100-1~100-n…被管理装置、200…給液管理装置、210…操作部、220…表示部、230…1次記憶部、240…2次記憶部、250…被管理装置用通信部、260…制御部。