(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023039780
(43)【公開日】2023-03-22
(54)【発明の名称】二液型皮膚改善化粧料のための容器
(51)【国際特許分類】
A45D 34/00 20060101AFI20230314BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20230314BHJP
A61K 8/81 20060101ALI20230314BHJP
A61K 8/25 20060101ALI20230314BHJP
【FI】
A45D34/00 510B
A61Q19/00
A61K8/81
A61K8/25
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021147063
(22)【出願日】2021-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(71)【出願人】
【識別番号】000129057
【氏名又は名称】株式会社カナエ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】アブドゥルラヒーム アラウネ
(72)【発明者】
【氏名】アン チンエク
(72)【発明者】
【氏名】大越 基喜
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 征嗣
(72)【発明者】
【氏名】秦 英夫
(72)【発明者】
【氏名】神野 達哉
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB051
4C083AB371
4C083AD091
4C083AD411
4C083CC02
4C083DD05
4C083DD06
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD47
4C083EE05
4C083EE12
(57)【要約】
【課題】即効性のある皮膚改善作用を奏する二液型化粧料のための容器において、2種の組成物をそれぞれ所望量で確実に取得し、均一に混合することを可能にする。
【解決手段】第1部と第2部とが非接触状態で収容される二液型皮膚改善化粧料のための容器であって、前記第1部が、ケイ酸ナトリウム、及び水を含み、前記第2部が、カルボマー、及び水を含み、重ねられた第1フィルム及び第2フィルムの周縁部が接合され、前記第1フィルムと前記第2フィルムとの間に流動物を収容可能な収容空間が形成されており、前記収容空間が、前記第1部を収容するための第1室と、前記第2部を収容するための第2室とを有し、前記第1室と前記第2室とが、前記第1フィルムと前記第2フィルムとが前記周縁部よりも弱い接合強度で接合されてなる境界部によって隔離されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部と第2部とが非接触状態で収容される二液型皮膚改善化粧料のための容器であって、
前記第1部が、カルボキシビニルポリマー、及び水を含み、
前記第2部が、ケイ酸ナトリウム、及び水を含み、
重ねられた第1フィルム及び第2フィルムの周縁部が接合され、前記第1フィルムと前記第2フィルムとの間に流動物を収容可能な収容空間が形成されており、
前記収容空間が、前記第1部を収容するための第1室と、前記第2部を収容するための第2室とを有し、前記第1室と前記第2室とが、前記第1フィルムと前記第2フィルムとが前記周縁部よりも弱い接合強度で接合されてなる境界部によって隔離されている、容器。
【請求項2】
前記第1室及び前記第2室の少なくとも一方を外部から押すことによって、前記境界部の少なくとも一部の接合が解除され、前記第1部と前記第2部とが混合可能である、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記第1フィルムが平面状であり、前記第2フィルムが膨出した形状を有する、請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
前記周縁部に、分離可能なタブ部が形成されており、
前記タブ部を分離することによって、前記第1室又は前記第2室に連通する吐出通路を形成可能である、請求項1から3のいずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記第1部又は前記第2部の少なくとも一方が、グリシルグリシンを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二液型皮膚改善化粧料のための容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、即効性のある皮膚改善作用、例えばシワ改善作用を奏する化粧料として、皮膚の表面に被膜形成可能なポリマー成分と、皮膚収縮作用のある成分とを組み合わせた化粧料が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、皮膚と適合可能な媒体中に、所定量の少なくとも1つの引き締め剤と、所定量の少なくとも1つのエラストマー性且つ水不溶性の被膜形成性直鎖状ブロックエチレン性ポリマーとを含む、皮膚への局所適用に適応した化粧品組成物が記載されている。また、特許文献2には、皮膚収縮珪酸塩と、所定のアクリル系ポリマーとを含有する皮膚弾力増進及び皮膚シワ改善用化粧料組成物が記載されている。
【0004】
上述の化粧料においては、被膜形成可能なポリマー成分と収縮作用のある成分とを混合すると、ポリマーの架橋反応が促進される。さらに時間が経過すると凝集が進み、使用困難になる傾向がある。そのため、通常は、各成分をそれぞれ含有する2種の組成物を別々の容器内に収容しておき、使用直前に混合して用いる二液型化粧料として提供される。
【0005】
例えば、
図8に示すような皿状容器及びボトル状容器に、2種の組成物がそれぞれ所望量(若しくは皮膚改善作用を発揮させるための所要量)で収容されていて、使用直前に、使用者は、両組成物を刷毛等で混合する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2007-506708号公報
【特許文献2】韓国公開特許第10-2017-0040461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような二液型化粧料を塗布するまでの作業、すなわち組成物を容器から取り出す作業や、2種の組成物を混合する作業等は、使用者にとって煩雑である。また、2種の組成物の所望量を正確に取り出せないことや、組成物を均一に混合できないことがある。その場合には、混合後の化粧料が皮膚改善作用を十分に発揮できない可能性がある。
【0008】
よって、本発明の一態様は、即効性のある皮膚改善作用を奏する二液型化粧料のための容器において、2種の組成物をそれぞれ所望量で確実に取得し、均一に混合することを可能にすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明の一態様は、第1部と第2部とが非接触状態で収容される二液型皮膚改善化粧料のための容器であって、前記第1部が、ケイ酸ナトリウム、及び水を含み、前記第2部が、カルボマー、及び水を含み、重ねられた第1フィルム及び第2フィルムの周縁部が接合され、前記第1フィルムと前記第2フィルムとの間に流動物を収容可能な収容空間が形成されており、前記収容空間が、前記第1部を収容するための第1室と、前記第2部を収容するための第2室とを有し、前記第1室と前記第2室とが、前記第1フィルムと前記第2フィルムとが前記周縁部よりも弱い接合強度で接合されてなる境界部によって隔離されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、広範な皮膚改善作用を奏する化粧料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態による容器の正面図である。
【
図2】本発明の一実施形態による容器の背面図である。
【
図4】一実施形態による容器の使用方法について説明する図である。
【
図5】一実施形態による容器の使用方法について説明する図である。
【
図6】一実施形態による容器の使用方法について説明する図である。
【
図7】一実施形態による容器の使用方法について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<二液型皮膚改善化粧料>
本発明の一形態は、二液型の皮膚改善化粧料である。本明細書において、皮膚改善とは、皮膚の美容的又は審美的な改善を指し、より具体的には、シワ(wrinkle)、毛穴(pore)、たるみ(sagging)、トーン(tone)の1以上に対する改善を含み得る。そして、本形態による二液型皮膚改善化粧料は、特にシワ及び毛穴に対する改善に有効である。本形態による化粧料を塗布する対象は、主として顔であるが、デコルテ(首、肩、及び胸元)、背中等の顔以外の箇所であってもよい。
【0013】
本明細書において、二液型とは、少なくとも2つの組成物を皮膚への塗布直前に混合して使用される形態を指す。よって、本形態による皮膚改善化粧料は、第1部(第1組成物)と第2部(第2組成物)とが接触しない状態で提供される。収容の形態については、後に詳述する。
【0014】
また、本形態による化粧料の性状は特に限定されないが、第1部と第2部とを混合して得られた混合物を皮膚の表面に塗布した際、皮膚上にある程度の厚みの被膜を形成できるものが好ましく、例えば通常の使用形態で、100μm以上200μm以上の厚みの被膜を形成できるものが好ましい。よって、本形態による化粧料の、皮膚へ塗布する直前の性状は、ジェル(ゲル)、クリーム、ベースト、バームと呼ばれる性状を有すると好ましい。
【0015】
第1部と第2部とが混合した状態の皮膚改善化粧料は、カルボキシビニルポリマー、ケイ酸ナトリウム、及び水を含有する。これらの成分の組合せにより、広範な皮膚改善作用を奏する化粧料を提供できる。皮膚改善化粧料によるこの皮膚改善作用は即効性があり、且つ化粧料を洗い流した後もその作用が持続する。より具体的には、本形態により、即効性及び持続性の高い優れたシワ改善作用及び/又は毛穴改善作用を奏する化粧料を提供できる。
【0016】
なお、本明細書において、シワ改善作用とは、シワ(皮膚の表面に形成されている溝状の窪み)の深さを低減する、幅を小さくする、若しくは長さを短くすること、又はシワの数を低減することであり、皮膚の表面を平滑化する作用を指す。また、毛穴改善作用とは、毛穴の深さを低減する、若しくは毛穴の径を小さくすること、又は毛穴の数を低減することを指す。なお、シワ改善作用は、たるみ改善作用等とも大きく関係する。シワ改善作用が高まると、皮膚のたるみも低減若しくは解消され、皮膚にハリをもたらすことができる。シワ及びたるみが低減し、ハリをもたらす作用を、リフトアップ作用と呼ぶ場合がある。本形態によれば、外科的な侵襲性処置を行わずに、皮膚改善作用を即時若しくは即座に得ることができ、さらにその作用には長時間の持続性がある。
【0017】
以下において、まず、本形態による容器に収容される二液型皮膚改善化粧料について説明する。
【0018】
<第1部(カルボキシビニルポリマー含有組成物)>
本形態で収容される二液型皮膚改善化粧料の第1部は、カルボキシビニルポリマーと、水とを含有する組成物、すなわちカルボキシビニルポリマーの水分散液若しくは水溶液であってよい。カルボキシビニルポリマー(カルボマー)は、架橋型のアクリル酸の共重合体である。第1部がカルボキシビニルポリマーを含有することで、使用の際に第2部と混合して得られる混合物を皮膚上に塗布した場合、皮膚により密着した、より均一な厚みの被膜(薄層)を形成する作用を高めることができる。また、カルボキシビニルポリマーは、第1部と第2部とが混合された際、第2部に含まれるケイ酸ナトリウムとの組み合わせによって、化粧料を良好なゲル化状態にすることができ、さらに優れたシワ改善作用、すなわち皮膚の表面を収縮させ、皮膚に形成された溝を浅くする又はなくす作用を奏する。
【0019】
カルボキシビニルポリマーの具体例としては、Lubrizol Corporationのカーボポール(登録商標)940、カーボポール941、カーボポール980、カーボポール981、住友精化株式会社のAQUPEC(登録商標)HV-501E、AQUPEC HV-505E、富士フィルム和光純薬株式会社のハイビスワコー(登録商標)103、ハイビスワコー104、ハイビスワコー105等が挙げられ、特にカーボポール980が好ましい。上記カルボキシビニルポリマーは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0020】
カルボキシビニルポリマーの含有量は、第1部全量に対して、好ましくは0.3質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上3質量%以下、さらに好ましくは0.8質量%以上2質量%以下であってよい。カルボキシビニルポリマーの含有量を上記範囲とすることで、使用の際に第2部と混合して得られる化粧料が適度な粘度を有することができ、皮膚に塗布した際に、皮膚改善作用を奏するのに十分な厚み及び均一性を有する被膜を形成できる。また、第1部中でカルボキシビニルポリマーが良好に分散させることができる。
【0021】
また、カルボキシビニルポリマーの含有量は、第1部及び第2部の合計量に対して、好ましくは0.2質量%以上4質量%以下、より好ましくは0.4質量%以上2質量%以下であってよい。また、カルボキシビニルポリマーの含有量は、塗布直前の混合後の化粧料全量に対して、好ましくは0.2質量%以上4質量%以下、より好ましくは0.4質量%以上2質量%以下であってよい。
【0022】
第1部に含まれる水は、精製水、イオン交換水、天然水、水道水等であってよい。水は、第1部全量に対して、好ましくは80質量%以上99.7質量%以下であってよく、より好ましくは90質量%以上98質量%以下であってよい。
【0023】
第1部は、上述の成分以外のその他の成分を含有していてよい。例えば、第1部は、皮膚改善作用を一層向上させ得る、アミノ酸、ペプチド、若しくはタンパク質ベースの薬剤(美容成分)を含有していてよい。このような美容成分を添加することによって、皮膚改善作用、特にシワ改善及び/又は毛穴改善作用の持続性を高めることができる。上記美容成分は、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。また、このような美容成分は、後述の第2部に含まれていてもよいが、第1部のみに含まれていることが好ましい。
【0024】
また、第1部は、その他の成分として、抗酸化剤、植物由来成分、動物由来成分、乳化剤、防腐剤、色素、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、香料等を含有していてよい。
【0025】
第1部に含まれる乳化剤は、カルボキシビニルポリマーの分散を助成するポリマー乳化剤であってよく、例えば、親水性基を有するアクリル系ポリマー乳化剤、具体的にはアクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30)クロスポリマーであってよい。ポリマー乳化剤の含有量は、カルボキシビニルポリマー1質量部に対して、0.005質量部以上0.5質量部以下であってよい。
【0026】
<第2部(ケイ酸ナトリウム含有組成物)>
本形態で収容される二液型皮膚改善化粧料の第2部は、ケイ酸ナトリウムと、水とを含有する組成物、すなわちケイ酸ナトリウムの水分散液であってよい。第2部がケイ酸ナトリウムを含有することで、第2部と第1部とを混合して得られる混合物を皮膚上に塗布した場合に、皮膚の収縮作用、すなわち皮膚表面の面積を縮小させる作用を向上させ、皮膚にハリを付与することができる。また、ケイ酸ナトリウムは、第1部と第2部とが混合された際、第1部に含まれる上述のカルボキシビニルポリマーとの組み合わせによって、化粧料を良好なゲル化状態にすることができ、さらに優れたシワ改善作用、すなわち皮膚の表面の面積を縮小させ、皮膚に形成された溝を浅くする又はなくす作用を奏することができる。
【0027】
用いられるケイ酸ナトリウムは、メタケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)、オルトケイ酸ナトリウム(Na4SiO4)、二ケイ酸ナトリウム(Na2Si2O5)、四ケイ酸ナトリウム(Na2Si4O9)、及びそれらの水和部の1以上を含んでいてよく、主としてメタケイ酸ナトリウムからなるものであると好ましい。ケイ酸ナトリウムは、一般にNa2O・nSiO2・xH2Oの式で表すことができる。当該式における係数nは、モル比(Na2Oに対するSiO2の分子比)である。用いられるケイ酸ナトリウムのモル比は、得られる化粧料のpHを適切にするという観点から、好ましくは2以上4以下、より好ましくは2.3以上3.5以下、さらに好ましくは3.0以上3.5以下であってよい。
【0028】
なお、第2部の調製の際には、ケイ酸ナトリウムは水に分散された状態で添加することが好ましい。ケイ酸ナトリウムの分散液は、25質量%以上60質量%以下の分散液であると好ましく、或いは粘度80cp以上500cp以下であると好ましい。
【0029】
ケイ酸ナトリウムの含有量は、第2部全量に対して、好ましくは5質量%以上30質量%以下、より好ましくは7質量%以上22質量%以下、さらに好ましくは13質量%以上22質量%以下であってよい。第2部中のケイ酸ナトリウムの含有量を上記範囲とすることで、第1部と第2部とを混合してなる化粧料が適度な粘度を有することができ、皮膚に塗布した際に、皮膚改善作用を奏するのに十分な厚み及び均一性を有する被膜を形成できる。また、第2部中でのケイ酸ナトリウムを良好に分散できる。
【0030】
ケイ酸ナトリウムの含有量は、第1部及び第2部の合計量に対して、好ましくは0.5質量%以上5質量%以下、より好ましくは1質量%以上4質量%以下であってよい。ケイ酸ナトリウムの含有量は、塗布直前の混合後の化粧料全量に対して、好ましくは0.5質量%以上5質量%以下、より好ましくは1質量%以上4質量%以下であってよい。
【0031】
第2部に含まれる水は、精製水、イオン交換水、天然水、水道水等であってよい。水は、第2部全量に対して、好ましくは75質量%以上95質量%以下であってよく、より好ましくは90質量%以上98質量%以下であってよい。
【0032】
第2部は、上述の成分以外のその他の成分を含有していてよい。例えば、第2部に含有されるその他の成分としては、抗酸化剤、防腐剤、色素、香料等であってよい。また、第2部は、ケイ酸ナトリウム以外のケイ酸塩、例えばケイ酸マグネシウム等、及びケイ酸塩以外の塩を含有していてよい。
【0033】
第1部と第2部とは任意の量で組み合わせることができるが、第1部の質量(W1)の第2部の質量(W2)に対する比の値(W1/W2)は、好ましくは3以上10以下であってよく、より好ましくは4以上8以下であってよい。第1部及び第2部を上記比で組み合わせることによって、第1部及び第2部を良好に混合でき、皮膚上で、皮膚改善作用を十分に発揮できる厚み及び均一性を有する被膜を形成できる。また、第1部と第2部との混合物のpHが、皮膚に対して良好な範囲にすることができる。
【0034】
また、カルボキシビニルポリマーの質量(wCV)の、ケイ酸ナトリウムの質量(wSC)に対する比の値(wCV/wSC)は、好ましくは0.3以上0.42以下、カルボキシビニルポリマーとケイ酸ナトリウムとが上記比で混合されることで、混合物が適度な粘度を有し、また凝集が抑えられるので、皮膚改善作用が良好に奏する厚さ及び均一性を有する被膜を皮膚上に形成できる。また、操作性も向上する。
【0035】
なお、第1部と第2部とが混合された状態での化粧料のpHは、好ましくは10.0以上11.0以下であってよい。
【0036】
第1部及び第2部はいずれも流動性のある、水系の流動物であってよい。さらに、第1部と第2部とが混合された状態での化粧料も流動性があることが望ましい。
【0037】
<グリシルグリシン>
上述の第1部若しくは第2部、又はその両方は、さらにグリシルグリシンを含有していてもよい。グリシルグリシンを含有することで、得られる化粧料の、特に毛穴改善作用が向上するとともに、シワ改善作用も向上する。よって、美容という観点でより広範な皮膚改善作用を奏する化粧料を提供することができる。
【0038】
二液型皮膚改善化粧料においては、グリシルグリシンの含有量は、第1部及び後述の第2部の合計量に対して、好ましくは0.01質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.03質量%以上3質量%以下であってよい。グリシルグリシンの含有量を上記範囲とすることによって、シワ改善作用及び毛穴改善作用の向上、特に毛穴改善作用の向上を図ることができる。また、グリシルグリシンの含有量は、塗布直前の混合後の化粧料全量に対して、好ましくは0.01質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.03質量%以上3質量%以下であってよい。
【0039】
なお、各部の調製がより容易になることから、第2部がグリシルグリシンを含有することが好ましい。第2部がグリシルグリシンを含有する場合には、グリシルグリシンの含有量は、第2部全量に対して、好ましくは0.05質量%以上10質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上5質量%以下であってよい。
【0040】
<二液型皮膚改善化粧料用容器>
次に、上述の第1部と第2部とを組み合わせた二液型皮膚改善化粧料を収容するための容器について説明する。本形態による容器においては、第1部(第1組成物)と第2部(第2組成物)とは、非接触状態で収容される。第1部と第2部とが混合されると、第2部に含まれるカルボキシビニルポリマーの架橋反応が進み、混合物の凝集、硬化が進む傾向がある。その場合には、混合後に長時間経過すると、皮膚に所望の厚みに塗布ができなくなる、或いは皮膚に塗布ができなくなる可能性がある。そのため、本形態のように、第1部と第2部とが非接触状態で収容、保存されていて、使用直前に混合できれば、良好な状態の混合物を皮膚に塗布することができる。本形態による容器は、フィルムを積層させることによって形成された分離された2つの室を有する容器であってよい。
【0041】
以下、図面を参照して、本形態による容器の一例について説明する。
図1は、本形態による容器を一方の側(正面)から見た平面図である。
図2は、
図1とは反対側(背面)から見た平面図である。
図3は、
図1におけるI-I線断面図である。なお、
図3においては、内容物の図示は省略する。
【0042】
図1~
図3に示すように、容器1は、第1フィルム2と第2フィルム3とが積層され、その周縁部32で分離不能に接合されている。周縁部32の接合によって、第1フィルム2と第2フィルム3との接合されていない領域に収容空間を形成することができ、その収容空間内に化粧料を収容することができる。ここで、
図1~
図3に示すように、収容空間は、第1室11と第2室12とに分離されている。第1室11及び第2室12には、上述の第1部(第1組成物若しくは第1流動組成物)C1及び第2部(第2組成物若しくは第2流動組成物)C2をそれぞれ収容することができる。第1室11と第2室12との間は、分離可能な境界部31によって仕切られて、両室は隔離されている。そして、分離可能な境界部31は、第1フィルム2と第2フィルム3とが接合されて形成されている。なお、本明細書において、分離可能とは、容器1の使用の際に、使用者が通常の方法で力を加えた場合に、例えば第1フィルム2自体及び第2フィルム3自体のいずれも破損することなく接合が解除されることを指す。一方、分離不能とは、使用者が通常の方法で力を加えた場合に、接合を解除できないこと(第1フィルム2及び第2フィルム3の構成に変化がない場合、並びに第1フィルム2及び第2フィルム3の少なくともどちらかが破損してしまう場合を含む)を指す。
【0043】
容器1の一端には、分離可能であり且つ分離することによって容器1を開封することのできるタブ部35が形成されている。本明細書においては、タブ部35が設けられている側を上側、その反対側を下側と呼ぶ場合がある。
【0044】
周縁部32の接合は、ヒートシールによって行うことができる。すなわち、第1フィルム2と第2フィルム3とを接触させて積層し、積層させたフィルムの周縁部32に対し、両面から圧力及び熱を加えることによって、第1フィルム2と第2フィルム3とを貼り合わせることで接合される。周縁部32の接合は、使用者が、本形態による容器1を通常の使用方法で使用する場合に分離不能な接合(強接合)である。一方、第1室11と第2室12との境界における境界部31も、ヒートシールによって形成されているが、境界部31における両フィルムの接合強度は、周縁部32における接合強度に比べ、小さい。そして、境界部31における両フィルムの接合強度は、使用者が、容器1を使用する際の通常の力で分離可能な強度である。
【0045】
第1フィルム2と第2フィルム3との接合を形成する手段は、ヒートシールに限られず、接着剤、パートコート、接着性の別フィルムの挟み込み等の他の手段であってもよい。しかし、接合強度の調整が比較的容易であること、操作が煩雑でないこと等から、ヒートシールを利用することが好ましい。
【0046】
図3に示すように、第1フィルム2は平面状であってよい。一方、第2フィルム3は平面上でなく、予め厚み方向に外部に膨出する形状が付与されていてよい。これにより、収容物(第1部及び/又は第2部)が収容されていない状態でも、第1フィルム2と第2フィルム3とが離間して内部に空間(第1室11及び第2室12)が形成されていると好ましい。
【0047】
第1フィルム2及び第2フィルム3の少なくとも一方は、透明であってよい。図示の例では、第1フィルム2が透明であり、第2フィルム3が不透明になっている。第1フィルム2及び第2フィルム3の少なくとも一方が透明なフィルムであることで、透明なフィルムの側から、容器の内容物の有無、及び内容物の動きを確認できるので、好ましい。
【0048】
第1フィルム2は、可撓性のある材料から形成されていると、混合動作及び吐出動作(後述)をより良好に行うことができるため、好ましい。第1フィルム2に用いられる材料の具体例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン等のポリアミド(PA)等の樹脂が挙げられる。第1フィルム2は、単層のフィルムであってもよいし、同じ又は異なる材料からなる複数層が積層されてなる積層フィルムであってもよい。
【0049】
第1フィルム2の具体例としては、PET/PE、PET/PP、PET/PET/PEといった積層フィルムが挙げられる。
【0050】
一方、第2フィルム3は、可撓性を有していても可撓性を有さなくてもよい。しかし、ある程度の可撓性を有する方が、混合動作及び吐出動作(後述)をより良好に行うことができるため、好ましい。さらに、第2フィルム3は、ある程度の保形性、すなわち一度、形状が付与されたら、外部から力が加わるまでその形状を維持できる特性(重力等によって変形しない特性)を有していてよい。
【0051】
第2フィルム3は、金属フィルム、例えばアルミフィルム(AL)を含むフィルムであってよい。第2フィルム3も、単層のフィルムであってもよいし、同じ又は異なる材料からなる複数層が積層されてなる積層フィルムであってもよい。複数層が積層されてなる積層フィルムの場合には、上記の金属フィルムの、少なくとも第1フィルム2に対向する面に、樹脂フィルムが積層されてなるフィルムであってよい。第2フィルム3を、金属フィルムと樹脂フィルムとが積層された積層フィルムとすることで、第2フィルム3の保形性を向上させるとともに、第1フィルム2と第2フィルム3との上述のヒートシールをより容易に、またより確実に行うことが可能となる。第2フィルム3が、金属フィルムと樹脂フィルムとを含む積層フィルムである場合、樹脂フィルムのために用いられる樹脂材料は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン等のポリアミド(PA)等であってよい。
【0052】
第2フィルム3の具体例としては、PET/AL/PE、PET/AL/PP、PET/AL/PET/PEといった積層フィルムが挙げられる。
【0053】
図2及び
図3に示すうように、第1室11は、第2フィルム3によって形成された第1凸壁21を有している。また、第2室12は、第2フィルム3によって形成された第2凸壁22を有している。
【0054】
第1凸壁21は、厚み方向に最も膨らんだ(第1フィルム2から最も離れた)位置を含む頂壁211と、頂壁211に向かってなだらかに厚み方向に(第1フィルム2から離れる方向に)立ち上がる上側壁212と、頂壁211に向かって、上側壁212よりも急激に厚み方向に立ち上がる下側壁213とを有している。容器1を使用する際には、使用者が、容器1を厚み方向に押圧することによって境界部31の接合を分離させる必要がある(後述の境界部分離動作)。その場合、第1フィルム2の延在方向に対して鉛直に近い下側壁213の延在方向に比べて、第1フィルム2の延在方向に近い延在方向を有する上側壁212には、指を置きやすく、また厚み方向に力を掛けやすい。そのため、上側壁212(場合によっては上側壁212及び頂壁211)に力を掛けて第1室11を押圧することを自然な動作で行うことができ、それにより、第1室11内の内容物を境界部31に寄せ、境界部31に圧力を掛けることが容易になる。
【0055】
また、本形態では、第1室11の端部に、第1室11に連通している吐出通路形成部18が形成されている。容器1を使用する際には、上述のタブ部35とともに吐出通路形成部18の上側の端部を切り離すことができ、化粧料を吐出させる通路を形成できる。吐出通路形成部18も、第1フィルム2と第2フィルム3との間の空間によって形成されている。なお、吐出通路形成部は18が、第1室11ではなく、第2室12に連通する部分であってもよい。その場合、
図1~
図3に示す例では、下側にタブ部35が形成される。
【0056】
上記タブ部35は、周縁部32に連続した、第1フィルム2と第2フィルム3が接合されてなる部分であってよい。タブ部35と周縁部32とはいずれも、分離不能に接合されていてよい。よって、容器1の製造時には、タブ部35の接合及び周縁部32の接合は、同時に形成することができる。また、タブ部35は、使用者が把持して切り取りやすいよう、周縁部32よりも剛性が高められた部分であってもよい。そのためには、例えば、タブ部35にはさらに樹脂フィルムを積層させ、厚みを大きくすることができる。また、タブ部35の表面に凹凸を形成し、使用者が掴んでも指が滑らないようにしてもよい。
【0057】
組成物について上述したように、第1部C1の質量(W1)の、第2部C2の質量(W2)に対する比の値(W1/W2)は、好ましくは3以上10以下である。このように、本形態による第1部と第2部との組み合わせにおいては、第1部C1の質量は、第2部C2の質量よりも大きいことが好ましい。また、第1部C1の体積は、第2部C2の体積よりも大きいことが好ましい。そのため、第1部C1を収容する第1室11の容積(v1)は、第2部C2を収容する第2室12の容積(v2)よりも大きいと好ましい。さらに、第1室11の容積(v1)の、第2室12の容積(v2)に対する比の値(v1/v2)は、好ましくは3以上10以下、より好ましくは4以上8以下とすることができる。
【0058】
なお、第1室11の容積(v1)は、好ましくは1cm3以上60cm3以下、より好ましくは5cm3以上30cm3以下であってよい。また、第2室12の容積(v2)は、好ましくは0.1cm3以上20cm3以下、より好ましくは0.5cm3以上10cm3以下であってよい。
【0059】
また、容器1全体の大きさは特に限定されないが、
図2に示すように、上下方向の長さbが20mm以上200mm以下、上下方向に直交する左右方向の長さaが10mm以上200mm以下であってよい。さらに、第1室11が形成されている部分の最大厚みh1は3mm以上50mm以下であってよく、第2室12が形成されている部分の最大厚みh2は3mm以上30mm以下であってよい。このように容器1は、使用者が片手で持つことができ、また片手でも圧力を加えることができる大きさである。
【0060】
第1室11内の空間において第1部C1が占める割合は20%以上100%以下であってよく、第2室12内の空間において第2部C2が占める割合は20%以上100%以下であってよい。但し、第1部C1は第1室11に完全に満たされてないことが好ましく、また第2部C2も第2室12に完全に満たされていないことが好ましい。すなわち、第1室11及び第2室C2にはそれぞれ、化粧料を構成するための内容物以外に気体(空気、又は空気以外の内容物に影響を及ぼさない気体)が封入されていてよい。
【0061】
容器1には、1回分の化粧料が収容されていることが好ましい。すなわち、使用者は、本形態における皮膚改善化粧料の使用毎に、新しい容器を開封して化粧料を使用することができる。
【0062】
次に、容器1の使用方法について、
図4~
図7を参照して説明する。まず、
図4に示すように、使用者は手Hで容器1を持ち、第1室11又は第2室12のどちらかを押圧する。例えば、容器1を、親指と親指以外の指とで挟むように持ち、力を加えることができる。
図4に示す例では、使用者は第1室11に力を加え、第1室11内の圧力を高めることができる。その際、使用者は、上述のように第1室11を形成し且つ第2フィルム3の一部からなる上側壁212及び/又は頂壁211、特に上側壁212に指を置きやすいので、自然な動作で、第1室11の上側部分を厚み方向に押圧することができる。また、上述のように第1室11が形成されている部分の最大厚みh1が、第2室12が形成されている部分の最大厚みh2より大きいために、第1室11の方に力を掛けやすい。これにより、第1部C1の移動を上側から下側へと方向付けることができる。
【0063】
第1室11の高められた圧力によって、境界部31の接合が少なくとも部分的に分離することができ(境界部分離動作)、第1室11と第2室12とを連通させることができる。そして、この境界部分離動作の際に、第1室11に収容されていた第1部C1(及び場合によっては封入された気体)が、
図4の矢印で記載したように、第2室12に押し出される。これにより、第1部C1と第2部C2とが接触し、混合される。そして、上記境界部分離動作では、第1室11に収容されていた第1部C1が第2室12に押し出されるとともに、第2室12に収容されていた第2部C2も第1室11に押し出され得る。これにより、第1部C1と第2部C2との混合が促進される。
【0064】
境界部31の分離によって、
図5に示すように、第1室11と第2室12とが接続された拡大室13が形成される。拡大室13には、第1部C1と第2部C2とが収容されている。ここで、使用者は、この拡大室13を外部から押圧し、またその押圧を繰り返すことで(混合動作)、拡大室13内の内容物を流動させて、第1部C1と第2部C2とをより均一に混合することができる。混合動作は、例えば、主として
図5の矢印で示すような上下方向に、第1部C1と第2部C2とを含む内容物が移動して、2種の組成物が混合され得る。
【0065】
上述のように第1室11及び第2室12にはそれぞれ気体が封入されており、よって、拡大室13にも気体が存在する。そのため、混合動作において、内容物の流動を促進させることができ、より小さな力で、より短時間に、第1部C1と第2部C2とを混合することができる。また、本形態では、第1フィルム2及び第2フィルム3が可撓性を有することで、第1室11及び第2室12内の空間の形状、並びに拡大室13内の空間の形状は、容易に変形するので、このことによっても混合動作が容易になる。よって、本形態による容器1は、力の弱い使用者も負担なく使用することができる。
【0066】
なお、第1フィルム2及び第2フィルム3の少なくとも一方が透明である場合、使用者は、外部から、内容物の混合状態を確認しながら、混合動作を行うことができる。
【0067】
拡大室13内の内容物を混合した後、
図6に示すように、タブ部35を、容器1の本体から切り取ることができる。タブ部35の、容器1の本体との接続部分には、平面視で鋭く凹んだ括れ部38が形成されているので、例えば、使用者はタブ部35を一方の手で持ち、容器1のタブ部35以外の部分(本体)をもう一方の手で持って、タブ部35を切り離すことができる。なお、タブ部35が切り離される位置に沿って、破断誘導線を設けておくことで、タブ部35の切り離しがより一層容易になる。タブ部35が切り離される際、その切り離しとともに、吐出通路形成部18の上側の一部が切り取られ、拡大室13と外部とを連通する吐出通路8が形成される。
【0068】
吐出通路8が形成されたならば、
図7に示すように、吐出通路8を下に向けて、混合された皮膚改善化粧料を、例えば掌の上に吐出させることができる(吐出動作)。この際、容器1の両面に圧力を掛けて中身を押し出してもよい。
【0069】
このように、本形態によれば、化粧料(第1部C1及び第2部C2)を、密閉された空間内で完全に混合した後に、吐出通路8を形成することができるので、混合中に、容器の外に化粧料が飛び散る虞がない。また、第1室11及び第2室12にはそれぞれ、予め所要量の第1部C1及び第2部C2が収容されているので、第1部C1および第2部C2を使用者が秤量する必要がない。また、第1部C1および第2部C2が別々の容器に収容されている場合には、少なくともどちらかの容器から内容物を取り出す必要があるため、使用者による内容物の取り出し方、又は気温、湿度等の条件によっては、容器に内容物が多く残存してしまい、第1部C1と第2部C2とを所望の比率で混合できない場合がある。これに対し、予め1つの容器内に収容しておいた2種の組成物を、当該容器内で混合できる本形態によれば、第1部C1及び第2部C2を適切な量及び量比で混合できるので、化粧料の皮膚改善作用を十分に発揮させることができる。
【0070】
なお、本形態による容器における室の数は2つであるが、本形態では、さらなる1つ以上の室を有していてもよい。よって、例えば、カルボキシビニルポリマーを含有する第1部を収容する第1室11、ケイ酸ナトリウムを含有する第2部を収容する第2室12、及び第1部及び第2部とは異なる別の成分を含む組成物を収容する第3の室を備えていてもよい。その場合、第3の室と、第1室11及び第2室12の少なくとも一方との境界に、第1フィルム2及び第2フィルム3が、周縁部32よりも弱い接合強度で接合されている別の境界部が形成されていてよい。
【0071】
以上、本発明を実施形態に基づき説明したが、本発明は上記実施形態によって限定されるものではない。また、上記実施形態は、特許請求の範囲に記載された範囲内において、様々な変更、修正、置換、付加、削除、及び組合せ等が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0072】
1 二液型皮膚改善化粧料用容器
2 第1フィルム
3 第2フィルム
8 吐出通路
11 第1室
12 第2室
13 拡大室
18 吐出通路形成部
21 第1凸壁
22 第2凸壁
31 境界部
32 周縁部
35 タブ部
38 括れ部
211 (第1凸壁の)頂壁
212 (第1凸壁の)上側壁
213 (第1凸壁の)下側壁
C1 第1部(第1組成物)
C2 第2部(第2組成物)