(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023039878
(43)【公開日】2023-03-22
(54)【発明の名称】畜産動物家畜発情検出システム
(51)【国際特許分類】
A01K 29/00 20060101AFI20230314BHJP
【FI】
A01K29/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021167738
(22)【出願日】2021-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】519327618
【氏名又は名称】ファーマーズサポート株式会社
(72)【発明者】
【氏名】春日 良一
(57)【要約】
【課題】 畜産動物家畜の発情行動は人が目で見て判断する場合、常に見ていることは困難であるための見逃しが発生することがある。発情は23日程度の周期で発生し、発情している24時間程度の間に受精をする必要があり、発情を見逃してしまうと次の発情までの23日程度の受精ができず、その間、餌代や生涯に産める子牛が減ってしまうなどの経済損失につながる。
【解決手段】牛などの畜産動物家畜が発情を示す行動として、他の牛に乗ったり乗られたりする行動(乗駕行動)などを示すことから、カメラを畜舎に設置し、取得した画像データから乗駕行動などを人工知能などで画像分析を行い、発情かどうかを判別するため、乗っている牛を検出すると同時に乗っている牛と乗られている牛全体を検出し、両方が一定時間内に高確率で検出された場合に発情として判別することで検出精度を高め、畜産農家へ通知することを特徴とする畜産動物家畜発情検出システム
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
牛などの畜産動物家畜が発情を示す行動として、他の牛に乗ったり乗られたりする行動(乗駕行動)などの状態を示すことから、カメラを畜舎に設置し、取得した画像データから乗駕行動などの状態を人工知能などで画像分析を行い、発情かどうかを判別するため、乗っている牛を検出すると同時に乗っている牛と乗られている牛全体を検出し、両方が一定時間内に高確率で検出された場合に発情として判別することで検出精度を高め、畜産農家へ通知することを特徴とする畜産動物家畜発情検出システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、牛などの畜産動物家畜が発情を示す行動として、他の牛に乗ったり乗られたりする行動(乗駕行動)などを示すことから、カメラを畜舎に設置し、取得した画像データから乗駕行動などを人工知能などで画像分析を行い、発情かどうかを判別するため、乗っている牛を検出すると同時に乗っている牛と乗られている牛全体を検出し、両方が一定時間内に高確率で検出された場合に発情として判別することで検出精度を高め、畜産農家へ通知するコンピュータ装置を備えた畜産動物家畜発情検出システム
【背景技術】
【0002】
人工知能などによる画像分析により、特定の特徴を持つ画像データを識別する技術がある。
また、畜産動物に機器を装着することにより、歩数や移動量を計測する技術がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
畜産動物家畜の発情行動は人が目で見て判断する場合、常に見ていることは困難であるための見逃しが発生することがある。発情は23日程度の周期で発生し、発情している24時間程度の間に受精をする必要があり、発情を見逃してしまうと次の発情までの23日程度の受精ができず、その間、餌代や生涯に産める子牛が減ってしまうなどの経済損失につながる。
また、畜産動物に機器を装着することは、人にとっては労力とストレスがかかり、牛にとっては身体への負担やストレス、感染症などのリスクがある。
本発明の目的は、牛の発情を人の目の代わりにカメラが画像撮影を行い、人の頭脳の代わりに人工知能などのコンピュータ装置を活用することにより、発情を検出し、人の手間やストレスを軽減することで生産性を向上し、畜産動物家畜の身体への負担やストレスを軽減し、感染症などのリスクを低減するための畜産動物家畜発情検出システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するための代表的な構成を記述すれば次のとおりである。すなわち、本発明に係る畜産動物家畜発情検出システムは、
(1)発情を発見したい畜産動物家畜をカメラで画像データの撮影を行う。
(2)画像データから発情を示す行動として、他の牛に乗ったり乗られたりする行動(乗駕行動)などを人工知能などにより画像分析を行い、検出するコンピュータ装置を備える。
(3)乗っている牛を検出すると同時に、乗っている牛と乗られている牛全体を検出し、両方が一定時間内に高確率で検出された場合に発情として判別することで検出精度を高め、畜産農家へ通知するコンピュータ装置を備える。
【発明の効果】
【0005】
本発明においては、発情を発見したい畜産動物家畜をカメラにより撮影した画像データより画像分析し、発情を検出し、畜産農家へ通知することで、人の手間やストレスを軽減することで生産性を向上し、畜産動物家畜の身体への負担やストレスを軽減し、感染症などのリスクを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明に係る畜産動物家畜発情検出システムの実施例の構成図である。
【
図2】本発明に係る畜産動物家畜発情検出システムの実施例の制御手順を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
【実施例0008】
図1ないし
図2は本発明に係る畜産動物家畜発情検出システムの実施例を示す。
図1において、発情を発見したい牛をカメラで撮影する。
図1において、カメラにより、
図2に示す画像データから牛の状態として、乗駕行動などを人工知能などにより検出する。
図2において、乗っている牛を検出すると同時に乗っている牛と乗られている牛全体を検出し、両方が一定時間内に高確率で検出された場合に発情として判別することで検出精度を高め、畜産農家へ発情として通知する。両方が高確率で検出されていない場合は、紛らわしい状態や誤検出として処理を終了する。