(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023039932
(43)【公開日】2023-03-22
(54)【発明の名称】電磁波により動作する距離センサをテストするための試験装置
(51)【国際特許分類】
G01S 7/40 20060101AFI20230314BHJP
【FI】
G01S7/40 186
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022142677
(22)【出願日】2022-09-08
(31)【優先権主張番号】17/469,921
(32)【優先日】2021-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506012213
【氏名又は名称】ディスペース ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】dSPACE GmbH
【住所又は居所原語表記】Rathenaustr.26,D-33102 Paderborn, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ポール
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン ワトキンズ
(72)【発明者】
【氏名】ティム フィッシュ
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AC02
5J070AD02
5J070AE01
5J070AE04
5J070AE09
5J070AH31
5J070BA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】反射信号をシミュレートできる、距離センサをテストするための試験装置および方法を提供する。
【解決手段】シミュレーション動作中、受信信号は、サンプリング信号に変換され、サンプリング信号は、時間遅延サンプリング信号が生成されるように、予め設定可能な時間遅延を用いて時間遅延させられ(11)、時間遅延サンプリング信号は、シミュレート反射信号に変換され、シミュレート反射信号は、出力信号として放射される。信号処理ユニット(5)は、サンプリング信号または時間遅延サンプリング信号に、シミュレート対象の反射物体の特有の運動プロファイルとして予め設定可能なドップラーシグネチャを重畳して変調し(12)、さらに付加的にドップラーシグネチャが施された時間遅延サンプリング信号は、シミュレート反射信号に変換されるようにして、ドップラーシグネチャを有するシミュレート反射信号を簡単に生成できる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波により動作する距離センサ(2)をテストするための試験装置(1)であって、前記試験装置(1)は、受信信号(SRX)として自由空間電磁波を受信する受信部材(3)と、電磁出力信号(STX)を放射する放射部材(4)と、を備えており、
シミュレーション動作中、前記受信信号(SRX)または前記受信信号(SRX)から導出された受信信号(S’RX)は、アナログ/デジタル変換器によりサンプリング信号(Ssample)に変換され、前記サンプリング信号(Ssample)は、時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)が生成されるように、予め設定可能な時間遅延(tdelay,soll)を用いて信号処理ユニット(5)により時間遅延させられ(11)、前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)は、デジタル/アナログ変換器によりシミュレート反射信号(Ssim)に変換され、
前記シミュレート反射信号(Ssim)または前記シミュレート反射信号(Ssim)から導出されたシミュレート反射信号(S’sim)は、出力信号(STX)として前記放射部材(4)を介して放射される試験装置(1)において、
前記信号処理ユニット(5)は、前記サンプリング信号(Ssample)または前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)に、シミュレート対象の反射物体の特有の運動プロファイルとして予め設定可能なドップラーシグネチャ(Sdoppler)を重畳して変調し(12)、
付加的に前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)が施された前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)は、前記デジタル/アナログ変換器により前記シミュレート反射信号(Ssim)に変換される、
試験装置(1)。
【請求項2】
前記信号処理ユニット(5)は、最初に前記サンプリング信号(Ssample)に前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)を重畳して変調(12)し、次いで前記ドップラーシグネチャが施された前記サンプリング信号(Ssample)を、前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)が生成されるように、予め設定された前記時間遅延(tdelay,soll)を用いて時間遅延させ(11)、または、前記信号処理ユニット(5)は、最初に前記サンプリング信号(Ssample)を、予め設定された前記時間遅延(tdelay,soll)を用いて時間遅延させ(11)、次いで前記サンプリング信号(Ssample)に前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)を重畳して変調(12)し、このようにして付加的に前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)が施された前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)を生成する、
請求項1記載の試験装置(1)。
【請求項3】
前記信号処理ユニット(5)は、前記サンプリング信号(Ssample)または前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)を、直交信号成分(Ssin,Scos)に分解し(13)、前記直交信号成分(Ssin,Scos)を、前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)の対応する直交信号成分(Sdoppler,sin,Sdoppler,cos)により変調し(12)、このようにして得られた変調された前記直交信号成分(Ssin,mod,Scos,mod)を統合し(14)、付加的に前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)が施された前記サンプリング信号(Ssample,sim)を生成する、
請求項1または2記載の試験装置(1)。
【請求項4】
前記信号処理ユニット(5)は、前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)から前記直交信号成分(Sdoppler,sin,Sdoppler,cos)を、特に前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)のI/Q分離により、導出し(15)、または、前記信号処理ユニット(5)に対し、前記直交信号成分(Sdoppler,sin,Sdoppler,cos)が前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)として予め設定されている、
請求項3記載の試験装置(1)。
【請求項5】
直交信号成分(Ssin,Scos)への、前記サンプリング信号(Ssample)または前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)の分解(13)は、I/Q分離によって行われ、付加的に前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)が施された前記サンプリング信号(Ssample,sim)への、変調された前記直交信号成分(Ssin,mod,Scos,mod)の統合(14)は、I/Q合成によって行われる、
請求項3または4記載の試験装置(1)。
【請求項6】
前記直交信号成分(Ssin,Scos)への、前記サンプリング信号(Ssample)または前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)の分解(13)は、前記サンプリング信号(Ssample)または前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)の90°位相シフトによって行われ、かつ/または、前記直交信号成分(Ssin,Scos)の変調(12)は、前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)の対応する前記直交信号成分(Sdoppler,sin,Sdoppler,cos)との乗算によって行われ、かつ/または、付加的に前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)が施された前記サンプリング信号(Ssample,sim)への、変調された前記直交信号成分(Ssin,mod,Scos,mod)の統合(14)は、変調された前記直交信号成分(Ssin,mod,Scos,mod)の加算によって行われる、
請求項3または4記載の試験装置(1)。
【請求項7】
電磁波により動作する距離センサ(2)をテストするための試験装置(1)を動作させるためのコンピュータ実装による方法(10)であって、
前記試験装置は、受信信号(SRX)として自由空間電磁波を受信する受信部材(3)と、電磁出力信号(STX)を放射する放射部材(4)と、アナログ/デジタル変換器(6)と、信号処理ユニット(5)と、デジタル/アナログ変換器(7)と、を有し、
シミュレーション動作中、前記受信信号(SRX)または前記受信信号(SRX)から導出された受信信号(S’RX)は、前記アナログ/デジタル変換器によりサンプリング信号(Ssample)に変換され、前記サンプリング信号(Ssample)は、時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)が生成されるように、予め設定可能な時間遅延(tdelay,soll)を用いて前記信号処理ユニット(5)により時間遅延させられ(11)、前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)は、前記デジタル/アナログ変換器(7)によりシミュレート反射信号(Ssim)に変換され、
前記シミュレート反射信号(Ssim)または前記シミュレート反射信号(Ssim)から導出されたシミュレート反射信号(S’sim)は、出力信号(STX)として前記放射部材(4)を介して放射される方法(10)において、
前記信号処理ユニット(5)は、前記サンプリング信号(Ssample)または前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)に、シミュレート対象の反射物体の特有の運動プロファイルとして予め設定可能なドップラーシグネチャ(Sdoppler)を重畳して変調し(12)、
付加的に前記ドップラーシグネチャ(Sdoppler)が施された前記時間遅延サンプリング信号(Ssample,sim)は、前記デジタル/アナログ変換器(7)により前記シミュレート反射信号(Ssim)に変換される、
方法(10)。
【請求項8】
前記信号処理ユニット(5)は、前記信号処理ユニット(5)が動作中、請求項2から6のうち少なくとも1つの請求項の特徴部分に記載された方法ステップを実施するように構成されている、
請求項1記載の方法(10)。
【請求項9】
コンピュータプログラムであって、
電磁波により動作する距離センサ(2)をテストするための試験装置(1)の信号処理ユニット(5)により、前記コンピュータプログラムが実行されると、請求項7または8記載の方法(10)を前記信号処理ユニット(5)に実施させる命令を含む、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波により動作する距離センサをテストするための試験装置に関する。この試験装置は、受信信号として自由空間電磁波を受信する受信部材と、電磁出力信号を放射する放射部材と、を備えており、シミュレーション動作中、受信信号またはこの受信信号から導出された受信信号が、アナログ/デジタル変換器によりサンプリング信号に変換され、このサンプリング信号は、時間遅延サンプリング信号が生成されるように、予め設定可能な時間遅延を用いて信号処理ユニットにより時間遅延させられ、時間遅延サンプリング信号は、デジタル/アナログ変換器によりシミュレート反射信号に変換され、シミュレート反射信号またはこのシミュレート反射信号から導出されたシミュレート反射信号が、出力信号として放射部材を介して放射される。さらに本発明は、電磁波により動作する距離センサをテストするための上述の試験装置の信号処理ユニットによって実施される方法、ならびに電磁波により動作する距離センサをテストするための既述の試験装置の信号処理ユニットによって実行されると、この信号処理ユニットに上述の方法を実施させる命令を含むコンピュータプログラムにも関する。
【背景技術】
【0002】
距離センサをテストするための上述の形式の試験装置およびこの種の試験装置を動作させるための方法は、様々な技術分野および応用分野から、例えば制御機器開発および制御機器テストの分野から、特に自動車分野において、公知であり、これについては例えば国際公開第2020/165191号を参照されたい。別の応用分野はエンド・オブ・ライン試験スタンドであり、つまり製造ライン終端において製品試験、ここでは距離センサの試験、に用いられる装置である。この事例において対象となるのは、電磁波により動作する距離センサのテストである。自動車分野では、圧倒的多数でレーダーセンサが用いられる。とはいえ基本的には、電磁波の他の周波数領域で、例えば可視光領域で、動作する距離センサもテスト可能であるし、または例えばレーザ応用の場合(例えばLidar)のように、長いコヒーレンス長を有する電磁波を放出する電磁放射源によって動作する距離センサも、テストすることができる。
【0003】
冒頭で述べた試験装置によれば、テスト対象の距離センサに対し、実質的に任意の距離のところに反射物体が存在するかのように見せかけることができる。本明細書で考察される形式の距離センサは、基本的に以下のように動作する。すなわち、この距離センサから放出された電磁波が距離センサの放射領域内にある反射物体から反射し、距離センサは反射した電磁波を受信し、電磁波の伝播時間から物体までの距離を特定する。信号伝播時間を直接求めることができるけれども(タイム・オブ・フライト測定)、しばしば行われるのは、巧妙な信号評価を介して信号伝播時間を間接的に求めることである。前者の事例では、ごく短いセンサ信号を用いて、つまりパルスを用いて、動作させることが多いのに対し、後者の事例では、たいていは時間的に識別可能に伸長された送信信号が用いられ、送信された信号と受信された反射信号とから成る混合信号の周波数から、所望の距離情報が取得される。時間的に伸長された送信信号の例としてここで挙げるとするならば、周波数変調された連続波信号である。
【0004】
試験装置は、距離センサをテストするために距離センサの放射範囲内にポジショニングされ、試験装置は、距離センサから放出された自由空間波を受信し、この受信信号を予め設定された時間遅延に従い自身の信号処理ユニットによって遅延させ、次いで時間遅延された信号を自身の放射部材を介して、テスト対象の距離センサの方向に再び放射し、これにより距離センサにおいて、設定された時間遅延に応じた距離のところに反射物体が存在する印象が生じる。
【0005】
距離センサから送信された送信信号を反射した反射物体が、距離センサに対し相対的に半径方向運動成分を有するならば、この反射信号はドップラー効果に基づき、距離センサから送信された送信信号の周波数に対し周波数シフトされる。多くの距離センサは、半径方向運動成分に関する速度情報を取得するために、周波数シフトに関する反射信号の評価も実施する。このために反射信号の周波数を直接求める必要はなく、むしろ時間遅延を求める事例と同様に、巧妙な信号評価を行うこともでき、例えば、複数の送信信号と受信信号とから成る混合信号間の位相シフトを評価することができるけれども、ここでは厳密な評価は重要ではない。むしろ重要であるのは、ここで考察する試験装置およびこの試験装置を動作させるためのここで考察する方法は、予め設定された半径方向運動成分をシミュレート反射信号において描写する目的で、受信信号の周波数に対しシミュレート反射信号の相応の周波数シフトを行うこともできなければならない、ということである。
【0006】
ただ1つの半径方向運動成分だけでなく、互いに運動する物体成分に起因して、複数の半径方向運動成分を含む運動プロファイルを有する反射物体が存在する。このことは例えば、歩行者(腕、足および胴体の運動)、自転車(フレーム、スポーク)に当てはまり、またはヘリコプター(胴体、ローターブレード)にも当てはまる。反射物体が1つの運動成分を有するのか、または複数の運動成分を有するのかには関係なく、反射信号にはいずれにせよ特有のドップラーシグネチャの痕跡が残される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これからの距離センサは、反射信号を評価する際に、いっそう複雑なドップラーシグネチャに関する評価も場合によっては行うことになるので、本発明の課題は、しかるべき反射信号をシミュレートできるようにした、距離センサをテストするための試験装置およびかかる試験装置を動作させるための対応する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記で導出された課題は、冒頭で述べた試験装置および電磁波により動作する距離センサをテストするための試験装置を動作させるための冒頭で述べた方法において、信号処理ユニットが、サンプリング信号または時間遅延サンプリング信号に、シミュレート対象の反射物体の特有の運動プロファイルとして予め設定可能なドップラーシグネチャを重畳して変調することによって解決される。さらに、付加的にドップラーシグネチャが施された時間遅延サンプリング信号が、次いでデジタル/アナログ変換器によりシミュレート反射信号に変換される。
【0009】
本発明による試験装置およびこの試験装置を動作させるための本発明による方法において重要であるのは、予め設定可能なドップラーシグネチャをサンプリング信号または時間遅延サンプリング信号に重畳して変調することが、完全にデジタル信号処理の領域にある、ということであり、このことはアナログによる解決手段に比べて著しく簡単かつフレキシブルに実現可能である。このかぎりにおいて本発明による解決手段には、デジタル技術で実現された信号処理ユニットを備えた試験装置を前提とし、ともかくアナログ回路技術により実現された信号処理を伴う試験装置を前提とはしない、という着想も挙げられる。アナログ回路技術で実現された信号処理ユニットはかなり広範囲に用いられており、それらは例えばカスケード接続された信号遅延線によって動作する。本明細書で用いられる信号処理ユニットは、例えばデジタル信号プロセッサに基づいて実現され、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)の形態でコンフィギュレーションされたロジックコンポーネントによっても実現される。
【0010】
予め設定可能なドップラーシグネチャは、どの特有の周波数成分をシミュレート反射信号が有するべきかを記述する。したがって、反射物体として半径方向運動成分を伴って距離センサに近づく歩行者の場合であれば、ドップラーシグネチャは、歩行者の胴体から反射したレーダー信号の、いっそう高い周波数へとシフトされた成分を、最大のエネルギー成分で記述し、四肢の振り子運動によって引き起こされる、胴体に関していっそう高い周波数およびいっそう低い周波数へとシフトされた多数の反射信号成分を、比較的小さいエネルギー成分で記述する。当然ながら、ただ1つの半径方向運動成分だけしか含まない反射物体も、つまり例えば自動車も、模倣することができる。この事例では、ドップラーシグネチャはずっと単純なものとなる。サンプリング信号または時間遅延サンプリング信号へ重畳することで、ドップラーシグネチャにより結果としてシミュレート反射信号において望ましい特有の運動プロファイルがもたらされるように、ドップラーシグネチャを選択する必要がある。
【0011】
本明細書では、受信信号とこの受信信号から導出された受信信号とは、常に概念的に区別される。受信信号自体は、試験装置の受信部材により取り込まれた自由空間波に由来するものである。アナログ/デジタル変換器によってサンプリングが行われる前にさらなる信号処理が行われるならば、厳密にはそれはもはや受信信号そのものではなく、そこから導出された受信信号である。このことは例えば、受信信号がそれよりも低い中間周波数にダウンコンバートされる場合に当てはまり、これによって信号伝送経路の技術的実現に対する要求が低減され、さらに信号処理の高速性に対する要求、特にアナログ/デジタル変換に対する要求、も低減される。これに準じてこのことは当然ながら、デジタル/アナログ変換後も、シミュレート反射信号およびこのシミュレート反射信号から導出されたシミュレート反射信号(例えば所望の送信周波数へのアップコンバート)について当てはまる。
【0012】
試験装置およびこの試験装置を動作させるための方法の1つのバリエーションによれば、以下のように構成されている。すなわち、信号処理ユニットが、最初にサンプリング信号にドップラーシグネチャを重畳して変調し、次いでドップラーシグネチャが施されたサンプリング信号を、時間遅延サンプリング信号が生成されるように、予め設定された時間遅延を用いて時間遅延させる。相応に、試験装置およびこの試験装置を動作させるための方法の別のバリエーションによれば、以下のように構成されている。すなわち、信号処理ユニットは、最初にサンプリング信号を予め設定された時間遅延を用いて時間遅延させ、次いでドップラーシグネチャを重畳して変調し、このようにして付加的にドップラーシグネチャが施された時間遅延サンプリング信号を生成する。つまり結果として、ドップラーシグネチャの時間遅延および重畳変調が実施される順序を、それぞれ異なるように実現することができる。時間遅延においては、信号処理ユニットもしくは試験装置におけるその他の信号処理によって生じる不可避のレイテンシを常に考慮しなければならないが、このことは公知の試験装置およびこれらの公知の試験装置を動作させる方法と何ら変わりはない。
【0013】
試験装置およびこの試験装置を動作させるための方法の1つの好ましい実施形態は、以下のことを特徴としている。すなわち、信号処理ユニットは、サンプリング信号または時間遅延サンプリング信号を直交信号成分に分解し、この直交信号成分をドップラーシグネチャの対応する直交信号成分により変調し、このようにして得られた変調された直交信号成分を統合して、付加的にドップラーシグネチャが施されたサンプリング信号を生成する。あとでさらに示すように、これに基づいてドップラーシグネチャの重畳変調を極めて簡単に実現することができ、これは基本的な数学の演算のみに依拠しており、したがって最小限のレイテンシだけしか付随して発生せず、このことは著しく有利である。
【0014】
既述の試験装置および既述の方法の1つの発展形態によれば、信号処理ユニットは、ドップラーシグネチャから直交信号成分を、特にドップラーシグネチャのI/Q分離によって、導出するように構成されている。別の選択肢として、信号処理ユニットに対し直交信号成分がドップラーシグネチャとして予め設定され、ドップラーシグネチャのこれら様々な実施形態の情報内容は、特有の運動プロファイルの記述に関して同じである。
【0015】
上述の試験装置およびこの試験装置を動作させるための上述の方法のさらに別の好ましい実施形態は、以下のことを特徴としている。すなわち、直交信号成分への、サンプリング信号または時間遅延サンプリング信号の分解が、I/Q分離によって行われ、付加的にドップラーシグネチャが施されたサンプリング信号への、変調された直交信号成分の統合が、I/Q合成によって行われる。ここで挙げたI/Qプロセスの場合、分離の際に信号が同相成分と直交成分とに分解され(それゆえI/Q)、次いでこれらの成分から位相情報を取得することができる。これとは逆にI/Q成分の合成の際には、1つの特定の位相ポジションを有する信号を生成することができる。
【0016】
上述の試験装置およびこの試験装置を動作させるための上述の方法の特に好ましい実施形態は、以下のように構成されている。すなわち、直交信号成分への、サンプリング信号または時間遅延サンプリング信号の分解が、サンプリング信号または時間遅延サンプリング信号の90°位相シフトによって行われ、かつ/または直交信号成分の変調が、ドップラーシグネチャの対応する直交信号成分との乗算によって行われ、かつ/または付加的にドップラーシグネチャが施されたサンプリング信号への、変調された直交信号成分の統合が、変調された直交信号成分の加算によって行われる。サンプリング信号または時間遅延サンプリング信号の90°位相シフトを、例えばデジタルFIRフィルタとして実現されたヒルベルト変換によって実装することができる。全体としてこの実施形態を著しく簡単に実現することができ、実際には基本演算(乗算、加算)だけしか用いられないことから、この実施形態は最小のレイテンシだけしか伴わず、理想的には一定でもあるレイテンシだけしか伴わず、このことは90°位相シフトのためのFIRフィルタのデジタルによる実装についても当てはまる。
【0017】
本発明による装置および本発明による方法をこれまで常に共通に説明してきたけれども、もう一度明確にしておきたいのは、この方法がコンピュータ実装されており、電磁波により動作する距離センサをテストするための試験装置を動作させるために用いられる、ということである。この方法を実施するために、試験装置は、受信信号として自由空間電磁波を受信する受信部材と、電磁出力信号を放射する放射部材と、アナログ/デジタル変換器と、信号処理ユニットと、デジタル/アナログ変換器と、を有する。シミュレーション動作中、受信信号またはこの受信信号から導出された受信信号が、アナログ/デジタル変換器によりサンプリング信号に変換され、このサンプリング信号は、時間遅延サンプリング信号が生成されるように、予め設定可能な時間遅延を用いて信号処理ユニットにより時間遅延させられ、時間遅延サンプリング信号は、デジタル/アナログ変換器によりシミュレート反射信号に変換され、シミュレート反射信号またはこのシミュレート反射信号から導出されたシミュレート反射信号が、出力信号として放射部材を介して放射される。シミュレート対象の反射物体の特有の運動プロファイルを簡単に模倣するために、この方法は以下のように構成されている。すなわち、信号処理ユニットが、サンプリング信号または時間遅延サンプリング信号に、シミュレート対象の反射物体の特有の運動プロファイルとして予め設定可能なドップラーシグネチャを重畳して変調し、さらに付加的にドップラーシグネチャが施された時間遅延サンプリング信号が、デジタル/アナログ変換器を用いてシミュレート反射信号に変換される。方法ステップの詳細な実施形態については、たいていの場合には信号処理ユニットと関連させて、これまで詳しく説明してきた。信号処理ユニットという名称は、機能的なものとして理解されたい。信号処理ユニットには、信号処理ユニットのものであるとされた機能を満たすのに必要なすべての構成要素が属する。それが1つの部品であるのかまたは複数の部品であるか、ということは重要ではない。
【0018】
さらに本発明は、電磁波により動作する距離センサをテストするための試験装置の信号処理ユニットにより実行されると、試験装置を動作させるための上述の方法を信号処理ユニットに実行させる命令を含むコンピュータプログラムに関する。
【0019】
詳しくは、独立請求項記載の本発明による試験装置および本発明による方法をさらに発展させて作り上げる多数の可能性が存在する。これについては、以下の図中の描画と関連して示されている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】電磁波により動作する距離センサをテストするための従来技術から公知の試験装置について、およびかかる試験装置を動作させるための対応する方法についても、概略的に示す図である。
【
図2】ドップラーシグネチャの重畳変調を実施可能な試験装置およびこの試験装置を動作させるための方法の1つの実施例を概略的に示す図である。
【
図3】ドップラーシグネチャの重畳変調を実施可能な試験装置およびこの試験装置を動作させるための方法の別の実施例を概略的に示す図である。
【
図4】サンプリング信号を直交信号成分に分解して、ドップラーシグネチャの重畳変調を実施可能な試験装置およびこの試験装置を動作させるための方法の別の実施例を概略的に示す図である。
【
図5】信号処理ユニットがドップラーシグネチャから直交信号成分を導出するようにした、ドップラーシグネチャの重畳変調を実施可能な試験装置およびこの試験装置を動作させるための方法の別の実施例を概略的に示す図である。
【
図6】ドップラーシグネチャの重畳変調がもっぱら加算と乗算とにより実施されるようにした、ドップラーシグネチャの重畳変調を実施可能な試験装置およびこの試験装置を動作させるための方法の別の実施例を概略的に示す図である。
【
図7】ドップラーシグネチャの重畳変調の実現および作用を、1つの簡単な例に基づき概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1~
図7には、電磁波により動作する距離センサ2をテストするための試験装置1および対応する試験装置1を動作させるための方法10が、種々の抜粋、態様および詳細化の度合いで示されている。図面では、もっぱら試験装置1だけを示すことと、もっぱら方法10だけを示すことの区別がなされておらず、方法10は試験装置1において試験装置1の要素によって実施されることから、そのように区別したところで意味があるわけでもない。
【0022】
図1には、試験対象の距離センサ2のテストにおける全体構成が示されている。距離センサ2は、自由空間電磁波を試験装置1の方向に放出し、試験装置1から発せられるシミュレート電磁反射信号S
TXを受信する。距離センサ2から放出された自由空間波を受信するために、試験装置1は、受信部材3を有し、シミュレート電磁反射信号S
TXを放射するために、試験装置1は放射部材4を有する。距離センサ2自体は、試験装置1に一緒に属するものではないが、それでも試験装置1が距離センサ2とどのように共働するのかを理解することは重要である。
【0023】
ここで考察するのは、信号処理がデジタルで実装されており、つまりサンプリングシステムとして実装された試験装置1である。このかぎりでは、受信信号SRXから入力ミキサ8を用いてダウンコンバートすることにより導出された受信信号S’RXが、アナログ/デジタル変換器6によってサンプリングされる。サンプリング信号Ssampleは信号処理ユニット5を介して導かれ、この場合、信号処理ユニット5に対し時間遅延tdelay,sollを予め設定することができる。したがって時間遅延サンプリング信号Ssample,simが生成されるように、信号処理ユニット5の入力信号つまりサンプリング信号Ssampleが時間遅延させられる(11)。次いで、時間遅延サンプリング信号Ssample,simは、デジタル/アナログ変換器7によって、シミュレートアナログ反射信号Ssimに変換され、出力ミキサ9によって再び混合されて必要とされる送信周波数が生成され、その後、導出されたシミュレート反射信号S’simとして、放射部材4を介して放射される。受信信号SRXをそれよりも低い中間周波数にダウンコンバートすること、および、シミュレート反射信号Ssimをそれよりも高い所要送信周波数にアップコンバートすることは、オプションであり、これによって、受信信号SRXの元の受信周波数であったならば信号処理の際に必要とされるであろうものよりも、低いサンプリングレートおよび低いクロックレートでデジタル信号処理を行うことができる。
【0024】
図1には、達成すべき時間遅延t
delay,sollが情報として信号処理ユニット5に供給されることが示されている。ここに図示されている試験装置1において、どのようにして信号処理ユニット5にこの情報を正確に供給するのかという技術的実装は重要ではない。一般に、調整すべき時間遅延に対する事前設定は周囲シミュレータから到来することになり、この周囲シミュレータは、周囲物体を含むシミュレート対象のシーンをシミュレートし、周囲物体の対応するポジション情報、速度情報および/または加速度情報を用意しておく。例えば、シミュレート対象の物体からテスト対象の距離センサまでの距離が30mであることが既知であるならば、電磁波の信号伝播時間として光速を考慮して、対応する時間遅延が計算され、時間遅延t
delay,sollとして予め設定される。
【0025】
図2~
図7には、任意の運動パターンを有する反射物体をシミュレートできるようにする目的で、特に、例えば歩行者のような複雑な運動パターンを有する反射物体もシミュレートできるようにする目的で、シミュレート反射信号S
simに、どのようにしてドップラーシグネチャS
dopplerを付加的に施すことができるのか、について示されている。
【0026】
図2~
図7に示されているすべての実施例においてこのことは、信号処理ユニット5が、サンプリング信号S
sampleまたは時間遅延サンプリング信号S
sample,simに、シミュレート対象の反射物体の特有の運動プロファイルとして予め設定可能なドップラーシグネチャS
dopplerを重畳して変調する(12)ことによって、達成される。その後、付加的にドップラーシグネチャS
dopplerが施された時間遅延サンプリング信号S
sample,simが、デジタル/アナログ変換器7によりシミュレート反射信号S
simに変換される。
【0027】
図2による試験装置1および方法10の場合には、信号処理ユニット5が、最初にサンプリング信号S
sampleにドップラーシグネチャS
dopplerを重畳して変調し(12)、次いでドップラーシグネチャS
dopplerが施されたサンプリング信号S
sampleを、時間遅延サンプリング信号S
sample,simが生成されるように、予め設定された時間遅延t
delay,sollを用いて時間遅延させる(11)。これに対し
図3による試験装置1の場合には、信号処理ユニット5によって、最初にサンプリング信号S
sampleが予め設定された時間遅延t
delay,sollを用いて時間遅延させられ(11)、次いでドップラーシグネチャS
dopplerが重畳されて変調され(12)、このようにして付加的にドップラーシグネチャS
dopplerが施された時間遅延サンプリング信号S
sample,simが生成される。
【0028】
図4には以下のことが示されている。すなわち、信号処理ユニット5が、サンプリング信号S
sampleまたは時間遅延サンプリング信号S
sample,simを(順序は重要ではない)、直交信号成分S
sin,S
cosに分解し(13)、直交信号成分S
sin,S
cosが、ドップラーシグネチャS
dopplerの対応する直交信号成分S
doppler,sin,S
doppler,cosにより変調され(12)、このようにして得られた変調された直交信号成分S
sin,mod,S
cos,modが統合され(14)、付加的にドップラーシグネチャS
dopplerが施されたサンプリング信号S
sample,simが生成される。
【0029】
直交信号分解を実現するために様々な可能性が存在する。
図4による試験装置1および方法10に関する実施例の場合、直交信号成分S
sin,S
cosへの、サンプリング信号S
sampleまたは時間遅延サンプリング信号S
sample,simの分解13が、I/Q分離によって行われ、付加的にドップラーシグネチャS
dopplerが施されたサンプリング信号S
sample,simへの、変調された直交信号成分S
sin,mod,S
cos,modの統合14が、I/Q合成によって行われる。すでに一般的な説明部分で述べたように、これはそれ自体公知の、同相成分および直交成分への信号分解であるし、ほかならぬこれら直交信号成分からの信号合成である。
【0030】
図5による試験装置1および方法10の実施例の場合、信号処理ユニット5は、ドップラーシグネチャS
dopplerから直交信号成分S
doppler,sin,S
doppler,cosを、ここではドップラーシグネチャS
dopplerのI/Q分離によって導出する。これに対し
図4による試験装置1および方法10の場合、直交信号成分S
doppler,sin,S
doppler,cosがドップラーシグネチャS
dopplerとして予め設定されている。
【0031】
図6には、以下のことを特徴とする試験装置1および方法10の特に好ましい実施例が示されている。すなわちこの場合、直交信号成分S
sin,S
cosへの、サンプリング信号S
sampleまたは時間遅延サンプリング信号S
sample,simの分解13が、サンプリング信号S
sampleまたは時間遅延サンプリング信号S
sample,simの90°位相シフトによって行われる。さらに、直交信号成分S
sin,S
cosの変調12が、ドップラーシグネチャS
dopplerの対応する直交信号成分S
doppler,sin,S
doppler,cosとの乗算によって実現され、付加的にドップラーシグネチャS
dopplerが施されたサンプリング信号S
sample,simへの、変調された直交信号成分S
sin,mod,S
cos,modの統合14が、変調された直交信号成分S
sin,mod,S
cos,modの加算によって行われる。つまり、比較的高速に実行可能な数学の基本演算だけしか用いられない。なお、このことはサンプリング信号の90°のシフトについても、これが例えばデジタルFIRフィルタ(加算、乗算、むだ時間)を用いて実現されるヒルベルト変換により実施されるならば、当てはまる。
【0032】
図7には、サンプリング信号S
sampleまたは時間遅延サンプリング信号S
sample,simへのドップラーシグネチャS
dopplerの重畳変調12の具体的な実装が、簡単な実施例に基づき示されている。ここでこれらのプロセスを、例えば
図6による試験装置を用いて実施することができる。サンプリング信号S
sampleは周波数f
Cを有する高調波振動であり、これに対しドップラーシグネチャS
dopplerの痕跡が残されることになる。ドップラーシグネチャによって、いっそう高い周波数に向かう周波数偏移f
Dが引き起こされることになる。
図7の上方には、サンプリング信号S
sampleの振幅スペクトルが示されており、この場合、描写をできるかぎり簡潔なままにしておく目的で、ここでは常に時間的に連続した表記で処理される。したがってこの前提条件のもとで、サンプリング信号S
sampleは以下のように記述される。すなわち、
S
sample=A
*cos(2π
*f
C
*t)
【0033】
実数信号は、複素周波数スペクトルもしくは振幅スペクトルにおいて、正の周波数および負の周波数のときに、この簡単な実施例の場合には振幅Aを有する周波数f
Cのときに、信号成分を有する。これについては
図7の上方部分を参照されたい。
【0034】
直交信号成分Ssin,Scosへのサンプリング信号Ssampleの分解13は、サンプリング信号Ssampleの、詳しくは図示されていない90°位相シフトによって行われる。したがってその結果、以下のとおりとなる。すなわち、
Scos=A*cos(ωC
*t-π/2)
Ssin=A*cos(ωC
*t)
【0035】
シミュレート反射信号は、結果として周波数f
C+f
Dを有し、かつ振幅Cまで減衰されることになる。これについては
図7の下方部分を参照されたい。これを達成するために、ドップラーシグネチャS
dopplerの以下の直交信号成分S
doppler,sin,S
doppler,cosにより処理が行われる。すなわち、
S
doppler,cos=C/A
*cos(ω
D
*t+π/2)
S
doppler,sin=C/A
*cos(ω
D
*t)
【0036】
かくして、直交信号成分Ssin,Scosの変調12の後、ドップラーシグネチャSdopplerの対応する直交信号成分Sdoppler,sin,Sdoppler,cosとの乗算により、以下の信号が生じる。すなわち、
Scos,mod=C*cos(ωC
*t-π/2)*cos(ωD
*t+π/2)
Ssin,mod=C*cos(ωC
*t)*cos(ωD
*t)
【0037】
付加的にドップラーシグネチャSdopplerが施されたサンプリング信号Ssample,simへの、変調された直交信号成分Ssin,mod,Scos,modの統合14が、変調された直交信号成分Ssin,mod,Scos,modの加算によって行われる。すなわち、
Ssample,sim=C*[cos(ωC
*t)*cos(ωD
*t)+cos(ωC
*t-π/2)*cos(ωD
*t+π/2)]
=C*[cos(ωC
*t)*cos(ωD
*t)-sin(ωC
*t)*sin(ωD
*t)]
=C*cos({ωC+ωD}*t)
【0038】
これに準じて、他の任意のドップラーシグネチャSdopplerをごく簡単な手法で、サンプリング信号Ssampleまたは時間遅延サンプリング信号Ssample,simに重畳して変調することができる(12)。
【符号の説明】
【0039】
1 試験装置
2 距離センサ
3 受信部材
4 放射部材
5 信号処理ユニット
6 アナログ/デジタル変換器
7 デジタル/アナログ変換器
8 入力ミキサ
9 出力ミキサ
10 方法
11 時間遅延
12 ドップラーシグネチャの重畳変調
13 直交信号成分への分解
14 変調された直交信号成分の統合
15 ドップラーシグネチャからの直交信号成分の導出
SRX 受信信号
S’RX 受信信号SRXから導出された受信信号
STX 出力信号
Ssample サンプリング信号
tdelay,soll 予め設定可能な時間遅延
Ssample,sim 時間遅延サンプリング信号、場合によっては付加的にドップラーシグネチャが施された時間遅延サンプリング信号
Ssim シミュレート反射信号
S’sim 導出されたシミュレート反射信号
Sdoppler ドップラーシグネチャ
Ssin,Scos サンプリング信号または時間遅延サンプリング信号の直交信号成分
Sdoppler,sin Sdoppler,cos ドップラーシグネチャの直交信号成分
Ssin,mod Scos,mod 変調された直交信号成分
【外国語明細書】