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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023040006
(43)【公開日】2023-03-22
(54)【発明の名称】球面レンズを含む流体フローセル
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/05 20060101AFI20230314BHJP
   G01N 21/65 20060101ALI20230314BHJP
【FI】
G01N21/05
G01N21/65
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022199880
(22)【出願日】2022-12-15
(62)【分割の表示】P 2019546908の分割
【原出願日】2018-02-28
(31)【優先権主張番号】62/464,994
(32)【優先日】2017-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/606,133
(32)【優先日】2017-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】517070936
【氏名又は名称】マルクメトリックス・インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】2157 N Northlake Way,Ste 240,Seattle WA 98103,U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】プロスクロウスキ、ジオラ
(72)【発明者】
【氏名】マルクアート、ブライアン・ジェームス
(57)【要約】      (修正有)
【課題】フローセル内を流動する流体の光学的計測を容易にする、球面光学素子を含む装置を提供する。
【解決手段】球面レンズは、フローセル装置を通る流体経路の分析領域内の流体への外部からの光学アクセスを提供する方法で、フローセル装置の本体にシールすることができる。シールは、エラストマー、ポリマー、又は変形可能な金属によって提供できる。流体経路への球面レンズの配置によって、流体の現場での光学分析が可能になる。光学分析を提供するため、光学分析装置は、フローセル装置に取り外し可能に接続することができる。いくつかの実施形態では、光学分析装置は携帯ラマン分光計である。フローセル装置は、追加の計測インターフェース、及び/又はオンボードセンサ装置を提供して、多変量分析及び/又は高度なトリガーを可能にできる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
流体経路を内部に画定し、
前記流体経路に流体を受け入れるための流入口接続部、及び
前記流体経路から前記流体を排出するための流出口接続部、
を備えるフローセル装置と;
前記フローセル装置に連結され、前記流体経路の境界の一部を画定し、かつ前記流体経路の分析領域への光学アクセスを提供する球面レンズと;
前記分析領域を通る前記流体の少なくとも一部を光学的に計測するために、前記球面レンズを介した前記分析領域への前記光学アクセスを使用する光学分析装置への前記システムの取り外し可能な接続を提供する光学分析装置コネクタと;
を備える、該システム。
【請求項2】
前記流体は気体である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記流体は液体である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記流体は、スラリー、懸濁液、又は液体及び固体の不均一混合物である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記流体は、粉末、エアロゾル、又は流動する固体物質である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記球面レンズは、前記フローセル装置内に画定されたオリフィス内にシールされ、前記球面レンズと前記オリフィスとの間の前記流体の漏れを防止しながら前記光学アクセスを提供する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記球面レンズは、エラストマーによって前記オリフィス内にシールされている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記球面レンズは、変形可能な金属によって前記球面レンズを損傷することなく前記オリフィス内にシールされている、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記光学分析装置は、ラマン分光計である、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記球面レンズは、サファイア球面レンズである、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記流入口接続部は、流体システムコンポーネントに連結し、前記流体システムコンポーネントは、圧力接続具、テーパねじ装置、平行ねじ装置、迅速接続装置、面シール装置、ピストンシール装置、フェルール圧縮装置、円錐装置、円錐ねじ装置、溶接装置、ろう付け装置、又ははんだ付け装置のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記フローセル装置の本体は金属を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記フローセル装置の本体はポリマーを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記フローセル装置の本体はセラミック材料を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記フローセル装置の本体は、前記流体経路の前記境界の残りの部分を画定する、前記フローセル装置の部品とは異なる材料からなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
フローセル装置で流体を受け取ること;
前記流体を前記フローセル装置の分析区域に輸送することであって、前記分析区域は、前記分析区域内の前記流体の光学的計測を容易にする球面レンズの表面の少なくとも一部によって境界付けられ;及び
前記流体が前記分析区域を通過した後、前記フローセル装置から前記流体を排出できるようにすること:
を含む、方法。
【請求項17】
前記輸送することは、液体流体又は気体流体を輸送することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記流体を前記輸送することは、前記球面レンズと、前記分析区域の境界を画定する前記フローセル装置の一部との間のシールに対して前記流体を輸送することを含み、前記シールは、エラストマー、ポリマー、エポキシ、又は変形可能な金属の少なくとも1つによって可能にされる、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記光学的計測は、光学分析装置コネクタを介して前記フローセル装置に取り外し可能に接続されたラマン分光計によって可能にされる、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
トリガールールを満たすものと判定される前記分析区域内の前記流体の状態に基づいて前記分析区域内の前記流体の前記フローセル装置による前記光学的計測をトリガーすることを更に含み、前記ルールは、前記フローセル装置のセンサ装置によって収集されたデータに基づく、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
システムであって、
流体経路を内部に画定し、前記流体経路内に流体を受け入れ、かつ前記流体経路から前記流体を排出させる、フローセル装置と;
前記流体経路の境界の一部で前記フローセル装置内に画定されたオリフィス内にシールされた球面レンズであって、前記球面レンズと前記オリフィスとの間の前記流体の漏れを防止しながら、前記流体経路の分析領域への光学アクセスを提供する該球面レンズと;
前記分析領域を通る前記流体の少なくとも一部を光学的に計測するために、前記球面レンズを介した前記分析領域への前記光学アクセスを使用する、光学分析装置への前記システムの接続を提供する光学分析コネクタと;
を備える、該システム。
【請求項22】
前記球面レンズは、エラストマー、ポリマー、又は変形可能な金属のうちの少なくとも1つによって前記オリフィス内にシールされている、請求項21に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願への相互参照】
【0001】
このPCT出願は、2017年5月4日に出願された同一出願人による同時係属中の米国仮特許出願第62/606,133号、及び2017年2月28日に出願された同一出願人による同時係属中の米国仮特許出願第62/464,994号に対する優先権を主張する。出願番号第62/606,133号、及び出願番号62/464,994号は、それぞれ参照によって本明細書に完全に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
開示される主題は、フローセル内を流動する流体の光学的計測を容易にするフローセルに関し、例えば、フローセル内を流動する流体の光学的計測を可能にするように配置される球面レンズ素子を含むフローセルに関する。
【背景】
【0003】
流動する流体の従来の光学分光法は、一般的に、ポートを介して流体フロー領域に挿入される光学プローブ装置を介して実行される。これらの光学プローブ装置は、例えば光学プローブ装置の屈折光学素子とサンプルフローとの間に典型的に配置できる非屈折光学素子等の「窓」光学素子を含むことができ、例えば、光学プローブ装置は、ポートを介してフローに挿入される先端を有することができ、当該先端は光学プローブ装置内の屈折光学素子を保護する窓素子を含むことができる。
【概要】
【0004】
一態様では、開示される主題は、光学分析装置、例えば携帯ラマン分光計をフローセル装置の取り付け点に取り外し可能に接続することを可能にするフローセル装置(FCD)を提供して、分析区域(本明細書では「分析区域」は「分析領域」と同じ意味で使用される)における流体の計測を可能にすることである。取り外し可能な接続は、光学分析装置を簡単に取り外して、同様のFCDを備える流体システム内の他の点を、これら他のFCDに光学分析装置を取り外し可能に取り付けることによって計測できるようにすることを目的とする。光学分析装置の取り外しを望まないか又は必要としない場合、光学分析装置を取り付け点に取り付けたままにできることが理解される。しかしながら、光学分析装置をプロセスラインの異なる試験点に運び、各試験点で光学分析装置をFCDに簡単に取り付けてその点のデータを収集する技術者の実際的な利点は、典型的には、専用のシングルフローセルへのサンプル輸送ラインの配管の複雑さ、及び/又は各試験点に固定された複数の光学分析機器の費用等に優れると評価されることであろう。
【0005】
別の態様では、FCDは、球面光学素子(SOE)、例えば、球面レンズ、ポールレンズ等を含むことができる。SOEは、流体経路の一部として、例えば流体経路壁の一部として配置することができる。一態様では、流体経路を通って流れる流体が、SOEを直接通過してSOEに直接接触するように、SOEは、流体経路壁内に画定されるオリフィス内にシールすることができる。SOEは、例えばエラストマー、ポリマー、変形可能な金属シール、エポキシ、又はその他のシーラント等を介して、流体がSOEを通過して漏れないように所定の位置にシールすることができる。光エネルギーは、その後、光学分析装置及びSOEの光学系により画定される分析区域に入射できる。これにより、測定インターフェースは、流体経路に継ぎ目なく統合できる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、球面光学素子を含むフローセル装置と光学分析機器との間で光エネルギーを伝送できる球面光学素子によって少なくとも一部が画定される分析区域に流入するサンプルの光学的計測を容易にできる、本開示の態様による、例示的なシステムの図である。
【0007】
図2図2は、フローセル装置の球面光学素子を介して分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を可能にできる、本開示の態様による、例示的なシステムの図である。
【0008】
図3図3は、フローセル装置の球面光学素子を介して分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を容易にでき、流体経路を通って流動する流体の追加の計測インターフェースを提供する、本開示の態様による、例示的なシステムの図である。
【0009】
図4図4は、フローセル装置の球面光学素子を介して、分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を容易にできる、本開示の態様による、例示的なシステムの正面断面図であって、当該球面レンズは流体経路内の開口に対してシールされ、保持部品によって保持される。
【0010】
図5図5は、保持部品を介して保持される球面レンズ素子を含む、本開示の態様による、例示的なシステムの分解斜視図である。
【0011】
図6図6は、フローセル装置の球面光学素子を介して分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を容易にできる、本開示の態様による、例示的なシステムの正面断面図である。
【0012】
図7図7は、図6のシステムと同様の例示的なシステムの斜視図である。
【0013】
図8図8は、本開示の態様による、例示的なフローセル装置の正面断面図である。
【0014】
図9図9は、図8のフローセル装置と同様のフローセル装置を含む、本開示の態様による、例示的なシステムの部分分解斜視図である。
【0015】
図10図10は、フローセル装置の球面光学素子を介して分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を容易にできる、本開示の態様による、例示的なシステムの正面分解断面図である。
【0016】
図11図11は、図10の例示的なシステムの正面断面図である。
【0017】
図12図12は、図10及び図11のフローセル装置と同様の例示的なフローセル装置の斜視図である。
【0018】
図13図13は、フローセル装置の流体経路の第1区間の球面光学素子を介して分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を容易にでき、追加の計測インターフェースを含む流体経路の第2区間を提供する、本開示の態様による、例示的なシステムの断面図である。
【0019】
図14図14は、フローセル装置の分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を可能にする球面レンズを含むフローセル装置を通過する流体の分析を容易にする、本開示の態様による、例示的なプロセスを示す。
【0020】
図15図15は、フローセル装置の分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を可能にする球面レンズを含むフローセル装置に光学分析装置を取り外し可能に接続することを示す、本開示の態様による、例示的なプロセスを示す。
【0021】
図16図16は、フローセル装置の分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を可能にする球面レンズを含むフローセル装置を通過する流体の少なくとも光学分析をトリガーすることを容易にする、本開示の態様による、例示的なプロセスを示す。
【0022】
図17図17は、いくつかの実施形態による開示されたシステム及びプロセスを実行するように動作可能なコンピューティングシステムの例示的なブロック図を示す。
【詳細な説明】
【0023】
次に、図面を参照して本開示を記述するが、全体を通して、同類の参照符号は同類の構成要素を指すために使用される。以下の記述では、説明の目的で、本開示の完全な理解を与えるため、多くの具体的な詳細が述べられている。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくとも本開示を実施できることは明らかであろう。他の例では、本開示の記述を容易にするために、周知の構造及び装置をブロック図形式で示す。
【0024】
典型的には、流動する流体の従来の光学分析は、対象の流体システム内に配管された挿入ポートを介して流動サンプル内に光学プローブ装置を挿入することによって現場で実行でき、又は当該光学分析機器は一般的にフローセルに対して固定的に配置される等の光学分析機器のフローセル内に流体のサンプルを輸送できる。これらの従来の対処法には両方とも欠点があり、例えば、挿入ポートを介した汚染、流体プロセスの異なる点からのサンプルを単一の光学分析フローセルまで輸送する複雑な配管、同一のフローセルを通過して複数の流体が流動することでの相互汚染、外部のフローセルへ輸送のため流体を取り出すことにより、例えば温度、流量等の流体条件が変わること等である。挿入プローブを使用せずに、流体の光学分析を現場で行うことが望ましい場合がある。更に、光学分析装置を流体装置での光学サンプリングから容易に接続及び切断できる場合、流体システム内の異なる分析位置間で光学分析装置を移動することの追加の利点は、流体システムの複数の点を分析するための、配管の複雑さ、及び単一のフローセルの使用又は従来の単一のプローブの使用に関連する汚染を減らすことができることである。
【0025】
一態様では、開示される主題は、例えば携帯ラマン分析計等の光学分析装置を、分析区域内での流体の計測を可能にするフローセル装置の取り付け点に取り外し可能に接続できるフローセル装置(FCD)を提供する(「分析区域」は、本明細書での「分析領域」と同じ意味で使用される)。取り外し可能な接続は、光学分析装置を簡単に取り外して、同様のFCDを備える流体システム内の他の点を、光学分析装置をそれら他のFCDに取り外し可能に取り付けることによって、計測できるようにすることを目的とする。光学分析装置の取り外しを望まないか又は必要としない場合、光学分析装置を取り付け点に取り付けたままにできることが理解される。ただし、光学分析装置をプロセスラインの異なる試験点に運び、各試験点で光学分析装置をFCDに簡単に取り付けて、その点のデータを収集する技術者の実際的な利点は、典型的には、専用のシングルフローセルへのサンプル輸送ラインの配管の複雑さ、及び/又は各試験点に固定された複数の光学分析機器の費用等に優れると評価されることであろう。
【0026】
別の態様では、FCDは、球面光学素子(SOE)、例えば、球面(球形)レンズ、ボールレンズ等を含むことができる。SOEは、流体経路の一部として、例えば流体経路壁の一部として配置することができる。一態様では、流体経路を通って流動する流体がSOEを直接的に通過し、接触するように、SOEは、流体経路壁内に画定されるオリフィス内にシールすることができる。SOEは、例えばエラストマー、変形可能な金属シール等を介して、流体がSOEを通って漏れないように所定の位置にシールすることができる。光エネルギーは、その後、光学分析装置及びSOEの光学系によって定義される分析区域内に入射できる。「球面光学素子」又は同様の用語は、球形又はほぼ球形の幾何学形状を有する光学素子、例えばレンズ等を指すことがある。更に、本明細書で使用される用語「球面光学素子」は、球体の少なくとも一部に近似する曲面を含む光学素子の一部を介して光を伝送する任意の光学素子も含むことができる。一例として、2つの個々のほぼ半球形の部分を含む光学素子も、本開示の範囲内の球面素子と見なすことができる。特定の例として、それぞれその全体が参照により本明細書に組み込まれた、「球面レンズを組み込んだ光学浸漬プローブ」という名称の米国特許第6,831,745号及び「球面レンズを組み込んだ光学浸漬プローブ」という名称の米国特許第6,977,729号に開示されているものと類似又は同じ光学系を、例えば、分析区域内の流体のラマン分光法を実行するため使用することができる。
【0027】
前述の及び関連する目的を達成するために、開示される主題は、以下更に十分に記述する特徴のうちの1つ以上を含む。以下の記述及び添付の図面は、主題のある実例となる態様を詳細に説明している。しかしながら、これらの態様は、主題の原理を採用し得る種々の方法のほんの数例を示すだけである。開示される主題の他の態様、利点、及び新規の特徴は、提供される図面と併せて考慮され、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0028】
図1は、球面光学素子を含むフローセル装置と光学分析機器との間で光エネルギーを伝送できる球面光学素子によって少なくとも一部が画定される分析区域に流入するサンプルの光学的計測を容易にできる、本開示の態様による、システム100の図である。システム100は、流体システムコンポーネント102を含むことができる。流体システムコンポーネント102は、例えば、マイクロ流体システム、流体段階を有するプロセスライン等、流体システムの一部であり得る。流体は、例えば、分析区域への流体フロー120及び分析区域からの流体フロー140を介して、流体システムコンポーネント102から球面レンズ素子を含む分析区域110まで、そしてその逆にも、流動できる。流体は、任意の適当なタイプの流体又は物質であり得、液体、気体、スラリー、懸濁液、液体及び固体の不均一混合物、粉末、エアロゾル或いはその他の流動性固体物質(ピーナッツバター等)、又はその他任意の流体を含むがこれらに限定されない。一態様では、流体システムコンポーネント102は、流体システム内の流体を輸送するライン又はパイプであり得、当該流体システムコンポーネント102、例えばライン又はパイプは、本明細書に開示されるフローセル装置(FCD)内に画定される分析区域のような、球面レンズ素子を含む分析区域110等の分析区域を画定する装置を挿入できる。簡潔さのため、開示される主題の文脈において、110等の球面レンズ素子を含む分析区域という用語は、単に「分析区域」と称することができ、本明細書に開示される全ての分析区域は、明示的に述べられている場合を除き、球面レンズ素子を含むか、又は少なくとも一部が球面レンズ素子で画定される。
【0029】
システム100は、分析区域110内の流体の光学分析の実行を容易にできる光学分析コンポーネント150を更に含むことができる。光エネルギー130は、分析区域110が含む球面レンズ素子を介して、光学分析コンポーネント150と分析区域110との間で伝送されることができる。一態様では、光学分析コンポーネント150は、ほぼ全ての光学分析装置の発光及び/又は受光部分であることができる。明確さと簡潔さのため、光学分析コンポーネント150は、一般に携帯ラマン分光計装置の観点から議論されるが、開示される主題は特にそのように限定されず、他のほぼ全ての光学分析、例えば、赤外線(IR)分光法、ラマン分光法、紫外可視(UV-Vis)分光法、近赤外(NIR)分光法、反射率分光法、吸収分光法、散乱分光法、蛍光分光法、又は他の任意の光学技術、特にとりわけ共同設置される光源及び光検出器を利用するものを含むことを意図する。
【0030】
いくつかの実施形態では、対象の流体が例えば球面レンズ等のSOEで一部が画定される分析区域を通過するように、分析区域110は、例えば石油精製所、製薬工場、都市水処理施設等の流体輸送ラインに挿入されるFCD内に含まれることができる。SOEは、レーザー等の光エネルギー130を、携帯ラマン分光計等の光学分析コンポーネント150からSOEを介して分析区域内まで伝送して、分析区域への流体フローを介して流動する流体等のSOEを通過して流動する流体を計測可能にする。光エネルギー130等のレーザーは、分析区域内のサンプルと相互作用でき、光エネルギー130等のラマンシフト光はSOEを介して収集され、分析及び解釈のため光学分析コンポーネント150に帰還され得る。この例示的な実施形態では、携帯ラマン分光計は、製油所、製薬工場、都市水処理施設等に配備される異なるFCDに運ぶことができ、流体の異なる試験点のラマンスペクトルの収集を可能する。この実施形態は、分析区域110内にSOEを含むことで、単に光エネルギーを通過させ結果として生じる光エネルギーを収集することによって、分析区域内の流体のSOEを介する直接的な計測を提供できることを説明する。そうであるので、光学分析コンポーネント150の接続は、流体システムを乱さずに簡単かつ容易に接続及び切断できる。更に、プローブポートを介して流体中に光学プローブを直接挿入しないことで、汚染の可能性が低減して、光学プローブのクリーニング/消毒の必要性が低減する。
【0031】
Marqmetrix(登録商標)Process Elite Flow Cell BallProbe(登録商標)のような特定の例示的な実施形態では、分析区域110は、例えば、Hastelloy(登録商標)等から形成され、長さ約3.5cm、高さ2cm、及び深さ1.3cmの寸法を有するFCDに含まれることができる。この特定の例は、直径約6mmのSOEを更に含むことができる。この例示的な実施形態のいくつかのバージョンでは、SOEは、例えばUVグレードのサファイア等のサファイアであり得る。SOEは、例えば、Kalrez(登録商標)等のようなペルフルオロエラストマー、又は金等の変形可能な金属、エポキシ、又は他のシーラント等によって流体の侵入に対してシールすることができ、それは流体経路内の予測される環境条件で決定される。この特定の例では、計測レーザーの有効径、例えば最大レーザービームウエストは約5.6mmであり得る。例示的な実施形態では、例えば、1/8”Swagelok(登録商標)、Parker(登録商標)A-lok(登録商標)接続具、1/4-28フランジレス接続具、低圧力、中圧力、及び高圧力接続具、円錐接続具、ねじ接続具、標準パイプねじ(NPT)接続具、面シール接続具、ピストンシール接続具、その他の標準配管コネクタ接続具等の標準接続具で流体ラインに配管できる。
【0032】
図2は、フローセル装置の球面光学素子を介して分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を容易にできる、本開示の態様による、システム200の図である。システム200は、フローセル装置(FCD)212を含むことができる。FCD212は、分析区域262を通る流体の輸送を容易にする流体経路214を提供することができる。分析区域262は、球面レンズ素子260等のSOEに近接することができる。球面レンズ素子260は、流体経路214の境界の一部を画定することができ、例えば、球面レンズ素子260は、流動流体を運ぶFCD212を通るトンネルの壁の一部として作用することができる。流体フローは、分析区域への流体フロー220のように流体経路214へ導入することができる。流体は、分析区域への流体フロー220から分析区域からの流体フロー240へ、流体経路214を介して流動でき、かくして分析区域262を通過することができる。
【0033】
一態様では、球面レンズ素子260により、光エネルギー230を流体経路の外部から分析区域262の内外へ伝送させることができる。一方、分析区域への流体フロー220は、FCD212の流体経路214と102等の流体システムコンポーネントとの間のシールされた接続を通じて導入され得、分析区域からの流体フロー240は、FCD212の流体経路214と102等の流体システムコンポーネントとの間のシールされた接続によって同様に容易にされることができ、球面レンズ素子260は、例えば光学分析コンポーネント150等を介して、外部の光学分析装置によって、分析区域262の流体等のサンプルの現場での光学的計測を提供することができる。これによって、測定インターフェースは、流体経路に継ぎ目なく統合することができる。一態様では、球面レンズ素子260は、例えば150等の取り外し可能な光学分析コンポーネントをFCD212に取り付け及び取り外しできる導管内に設けることができる。いくつかの実施形態では、球面レンズ素子260は、例えば370等の追加の流体計測機構によって補完され、流体経路214の分析区域262で流体の多変量測定位置を作り出すことができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、FCD212は、例えば金属、プラスチック、ガラス等の1つ以上の材料を含むことができる。FCD212のいくつかの実施形態では、FCD212を形成する材料を通るトンネルとして流体経路214を含むことができる。FCD212の他の実施形態では、流体経路214は、FCD212を形成する材料とは異なる材料の構成要素で少なくとも部分的に画定されることができ、流体経路214を画定する構成要素を形成する材料は、FCD212を形成する材料で支持されることができ、例えば、流体経路214は、例えばFCD212を形成する熱可塑性本体内に支持されるステンレス鋼管のような構成要素内に画定されることができる。球面レンズ素子260は、遭遇が予想される流体の動作環境に密接な特性を有する光学材料で形成することができる。球面レンズ素子260は、流体経路214及び/又はFCD212を画定する構成要素と同じ又は異なる材料で形成することができる。従って、いくつかの実施形態では、球面レンズ素子260は、流体経路214の境界の一部を画定してもよく、第1の材料で形成されていてもよく、一方、FCD212の本体内に支持される導管等の構成要素は、流体経路214の境界の残りの部分を画定してもよく、第1の材料とは異なる第2の材料で形成されてもよく、該構成要素(例えば、第2の材料で作られる導管)を支持するFCD212は、第1の材料及び/又は第2の材料とは異なる第3の材料で形成されてもよい。一例として、球面レンズ素子260は、流体経路214内の開口内にシールされるサファイアであり得、例えばFCD212のHastelloy(登録商標)本体を通る開口によって形成することができる。球面レンズ素子260は、例えば、流体経路214、FCD212、及び/又は球面レンズ素子260の他の材料と同じ又は異なる材料を介して、流体経路214内の開口に対してシールでき、例えば、シールは、ブナーN等のエラストマー、Delrin(登録商標)等のポリマー、金等の変形可能な金属、エポキシ、又は他のシーラント等を介してできる。シーリング材料の選択は、予想される動作環境に基づくことができる。一態様では、例えば220、240等の分析区域への/からの流体フローを提供する接続部は、任意のタイプのコネクタに基づくことができ、フェルール圧縮機構、円錐機構、及び円錐ねじ機構を含む低圧力、中圧力、及び高圧力接続具、溶接装置、ろう付け装置、又ははんだ付け装置を含むことができる。光エネルギー230は、例えば、光学分析装置コネクタ416等のインターフェースを介して伝送でき、それは取り外し可能な光学分析装置への接続部として機能でき、様々な長さ及び/又は直径であり得る。いくつかの実施形態では、光学分析装置は、インターフェースに強固に取り付けることができる。光エネルギー接続部は、フィン、液体サーキュレーター、熱電デバイス等の加熱/冷却機構を含むことで、流体フローに関係する加熱/冷却効果を考慮して光学インターフェースの温度を適合又は維持でき、例えば、流体が過冷却されている場合、光学インターフェースを加熱して流体の熱損失を補うことができる。
【0035】
図3は、フローセル装置の球面光学素子を介して分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を容易にでき、流体経路を通って流動する流体の追加の計測インターフェースを提供する、本開示の態様による、システム300の図である。システム300は、フローセル装置(FCD)312を含むことができる。FCD312は、分析区域362を通る流体の輸送を容易にする流体経路314を提供することができる。分析区域362は、球面レンズ素子360等のSOEに近接することができる。球面レンズ素子360は、流体経路314の境界の一部を画定することができ、例えば、球面レンズ素子360は、流動する流体を輸送するFCD312を通るトンネルの壁の一部として作用することができる。流体フローは、分析区域への流体フロー320のように流体経路314に導入することができる。流体は、分析区域362への流体フローから分析区域からの流体フロー340へ、流体経路314を介して流動でき、かくして分析区域362を通過することができる。
【0036】
一態様では、球面レンズ素子360により、光エネルギー330を流体経路の外部から分析区域362の内外へ伝送させることができる。一方、分析区域への流体フロー320は、流体システムへのシールされた接続を通じて導入されることができ、流体システムに同様にシールされた分析区域からの流体フロー340を介して取り除かれることができ、球面レンズ素子360は、外部光学分析装置による分析区域362での現場サンプルの光学的計測を提供することができる。これによって、測定インターフェースは、流体経路314に継ぎ目なく統合することができる。一態様では、球面レンズ素子360は、例えば150等の取り外し可能な光学分析コンポーネントをFCD312に取り付け及び取り外しできる導管として設けることができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、システム300は、流体経路314内を流動する流体の追加の計測を容易にすることができる。FCD312は、追加の流体計測インターフェース370を含むことができる。一例として、追加の流体計測インターフェース370は、光エネルギー330等を介した光学測定を強化又はサポートできる反射体、基板等を含むか、又はそれに適合できるものであり、例えばFCD312の本体が光エネルギー330によって計測されることを阻止することによって、FCD312の本体がラマン信号に寄与することを防ぐことができる表面増強ラマン分光法(SERS)基板、ミラー、金属表面等である。更に、追加の流体計測インターフェース370は、流体へのアクセスを提供することによって、流体経路314の分析区域362での流体の多変量測定位置を作り出すことを可能にできる。いくつかの実施形態では、追加の流体計測インターフェース370は、球面レンズ素子360に対応する分析区域、例えば分析区域262に、近接(例えば、隣接)することができる。他の実施形態では、追加の流体計測インターフェース370は、必ずしも分析区域に近接する必要はない。いくつかの実施形態では、追加の流体計測インターフェース370は、流体経路314の一部として作用し、球面レンズ素子360が位置する分析区域362の側とは分析区域362の反対側に位置する再帰反射面を含んでもよい。追加の流体計測インターフェース370の再帰反射面は、角反射体の配列又は凹球面であってもよい。この再帰反射面の例示的な目的は、光エネルギーの焦点を合わせて球面レンズ素子360に帰還させることである。追加の流体経路計測インターフェース370の再帰反射面は、反射効率を高めるために処理(例えば、電解研磨)されてもよい。追加の流体経路計測インターフェース370の再帰反射面は、FCD312の一部として取り外せないように製造するか、取り外し可能(例えば、再帰反射性の先端/表面を備えるねじ又は圧入の挿入物)にすることができる。追加の流体経路計測インターフェース370が再帰反射性の取り外し可能な挿入物である場合、再帰反射性の取り外し可能な挿入物は、その先端として再帰反射面を有してもよく、光エネルギーの帰還を最適化するために球面レンズ素子360に向けて、又は離れるように手動で調整することができる。取り外し可能な挿入物として実装される追加の流体経路計測インターフェース370は、(すなわち、中圧力流体フローの間、挿入物とFCD312との間で流体が漏れないため)適切な耐腐食性及び耐リーク性の液剤でFCD312内に保持されることができる。これは、圧入、接着接合、ろう付け、はんだ付け、又はねじを介して実現できる。
【0038】
一態様では、FCD312は、いくつかの実施形態では、センサ装置380を含むことができる。センサ装置380は、流動する流体、FCD312、球面レンズ素子360等の温度、圧力、流量、pH、塩分、濁度等の測定に関連するセンサを含むことができる。一例として、センサ装置380は、流体経路314の分析区域の前後の圧力センサを含むことができ、それによって、これら位置での流体の相対圧力が分析区域でのフローの方向、フローの速度、流体の粘度等を示すことができる。一態様では、これらの例示的なセンサ装置380は、1つ以上の光学分析をトリガーするために使用でき、例えば、圧力差は、遅く流動する流体の反復測定について生じ得るような測定が余剰であることがないであろう場合(例えば、流量が濁度の閾値を満足する(例えば、満たす、又は超える)場合)、光学分析がトリガーされるように流量を測定するため使用することができる。別の例として、流動する流体が混濁する場合、濁度センサは光学分析をトリガーするため使用でき、例えば、流動する流体が、キャリア流体よりも高い濁度によって区別される対象の流体の断続的なスラグを含むキャリア流体を含む場合、混濁領域の存在は、分析区域を通過する対象の流体の測定値を取得するために分析をトリガーできる。他の多数の例が容易に理解され、そのような例は全て、明確さと簡潔さのため明示的に列挙されていないが、本開示の範囲内にある。
【0039】
一態様では、球面レンズ素子360を介した光学分析は、追加の流体経路計測インターフェース370を介する計測結果及び/又はセンサ装置380の測定結果と相関させることができる。これにより、特にそれが球面レンズ素子360に関連する分析区域を通過する際、流体経路314を通過する流体の特性に追加の分析ベクトルを与えることができる。流体経路は、追加の流体経路計測インターフェース370を提供するのに必要な任意の形態をとることができ、説明の簡略化のために使用されるシステム300に示されるブロックカットアウトに明示的に制約されない。
【0040】
図4は、フローセル装置の球面光学素子を介して分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を容易にできる、本開示の態様による、例示的なシステム400の正面断面図であり、当該球面レンズは流体経路内の開口に対してシールされ、保持部品によって保持される。システム400は、フローセル装置(FCD)412を含むことができる。FCD412は、分析区域462を通る流体の輸送を容易にする流体経路414を提供することができる。分析区域462は、球面レンズ素子460等のSOEに近接することができる。球面レンズ素子460は、流体経路414の境界の一部を画定することができ、例えば、球面レンズ素子460は、流動する流体を運搬するFCD412を通るトンネルの壁の一部として作用することができる。球面レンズ素子460は、球面レンズ保持部品418を介してFCD412内に保持することができる。球面レンズ保持部品418は、例えば、FCD412とのネジ接合を介して、FCD412との摩擦嵌合接合を介して、着座及びシール圧力を提供することができ、FCD412の本体への接着接合によってSOEに対して圧縮状態で保持されることができ、適所にろう付け又ははんだ付けされることができる。球面レンズ素子460は、例えば、流体経路414の境界の一部で、フローセル装置412内に画定されるオリフィス425内にシールされてもよい。このようにして、球面レンズ素子460は、流体経路414の分析区域462への光学アクセスを提供する一方で、球状レンズ素子460とオリフィス425との間の流体の漏れを防止することができる。
【0041】
FCD412は、流体システムの流入口コネクタに結合する流入口接続部415(例えば、突起)、及び流体システムの流出口コネクタに結合する流出口接続部417(例えば、突起)を含むことができる。いくつかの実施形態では、流体システムは、容器、コンテナ等であって、その容器、コンテナ等から押し出すことができる液体を収容するものを含むことができる。例えば、医療環境では、流入口接続部415は、流体を含むシリンジに結合するように構成され(例えば、ルアーロック接続具を使用)、人間のオペレータはシリンジから流体経路414内に流体を物理的に押し入れることができる。いくつかのシナリオでは、FCD412は流入口接続部415を含んでもよく、FCD412を流体で満たすことができ、一度満たされると流体サンプルの光学的計測を開始できるように流出口接続部417を省略してもよい。光学的計測の完了後、流体サンプルは、流体経路414に流入したのと同じ点を通って流体経路414から退出してもよい。或いは、流出口接続部417が含まれるが、FCD412が流体サンプルで満たされている間はシールされてもよい。追加又は代替として、流体サンプルの1つ以上の光学的計測を実行後、人間のオペレータがFCD412を処分できるように、FCD412は使い捨て可能であってもよい。
【0042】
一態様では、球面レンズ素子460は、光学分析装置コネクタ416を介して、光エネルギー430を流体経路の外部から分析区域462の内外に出入りさせることができる。分析区域462への流体フローは、流体システムに対するシールされた接続を通して導入できるが、球面レンズ素子460は、外部光学分析装置による分析区域462での現場サンプルの光学的計測を提供できる。これにより、測定インターフェースは、流体経路414に継ぎ目なく統合することができる。一態様では、光学分析装置コネクタ416は、(例えば、管内に画定される)導管であることができ、例えば150等の取り外し可能な光学分析コンポーネントは、光学分析装置コネクタ416を介してFCD412から取り付け及び取り外しできる。全てではないがいくつかの実施形態では、光学分析装置コネクタ416は、円筒対称であり得る。他の実施形態は、例えば、正方形断面、八角形断面、光学分析コンポーネント150等の光学分析コンポーネントへのアドレス可能な接続を可能にするキー付き部分を有する断面等の代替形状、又は光エネルギー430の光路をなお提供する他のほぼ全ての形状を有しながら、球面レンズ素子460へ/からの光路を提供できる。
【0043】
なお、システム400は比例式で図示されず、示される構成要素の寸法は、開示された主題の範囲から逸脱することなく、図示される以外であり得ることに留意されたい。一例として、球面レンズ素子460は、流体経路414に関連して図示されたものより大きくても、小さくてもよい。更に、図示された構成要素の特定の構成は、構成要素の機能が保持される場合に変更できる。例として、開示される主題の範囲から逸脱することなく、球面レンズ保持部品418は、FCD412内に完全に収まるように縮小でき、光学分析装置コネクタ416はより長く/短くでき、より薄い/厚い壁を有することができ、より大きな/小さな内径を有すること等ができ、光学分析装置コネクタ416は、FCD412の本体内に取り付けることができ、FCD412に接着、溶接、ろう付け、はんだ付け等を行うことができ、球面レンズ保持部品418を含むことができ、FCD412は、光学分析装置コネクタ416等を含むことができる。
【0044】
図5は、保持部品を介して保持される球面レンズ素子を含む、本開示の態様による、例示的なシステム500の分解図である。例示的なシステム500は、FCD512を含むことができる。FCD512は、例えば球面レンズ素子560等のSOEに近接することができる流体分析区域を通る流体の輸送を容易にする流体経路514を提供することができる。球面レンズ素子560は、流体経路514の境界の一部を画定することができ、例えば、球面レンズ素子560は、流動流体を運ぶFCD512を通るトンネルの壁の一部として作用することができる。球面レンズ素子560は、球面レンズ保持部品518を介して、FCD512内に保持することができる。球面レンズ保持部品518は、例えばFCD512とのネジ接合を介して、FCD512との摩擦嵌合接合を介して、着座及びシール圧力を提供することができ、FCD512への接着接合によりSOEに対して圧縮状態に保持されることができ、所定の位置にろう付け又ははんだ付け等することができる。FCD512は、流体システムの流入口コネクタに結合する流入口接続部515(例えば、突起)及び流体システムの流出口コネクタに結合する流出口接続部517(例えば、突起)を含むことができる。
【0045】
一態様では、球面レンズ素子560は、光エネルギーを光学分析装置コネクタ516を介して流体経路の外部から分析区域の内外に出入り可能にさせることができる。分析区域への流体フローは、流体システムへのシールされた接続を介して導入できるが、球面レンズ素子560は、外部光学分析装置による分析区域での現場サンプルの光学的計測を提供することができる。これにより、測定インターフェースを流体経路514に継ぎ目なく統合することができる。一態様では、光学分析装置コネクタ516は、(例えば、管内に画定される)導管であることができ、例えば光学分析コンポーネント150等の取り外し可能な光学分析コンポーネントは、光学分析装置コネクタ516を介してFCD512から取り付け及び取り外しできる。全てではないがいくつかの実施形態において、光学分析装置コネクタ516は円筒対称であり得る。光学分析装置コネクタ516は、接合コンポーネント、インデキシングコンポーネント等を含むことができ、例えばインターフェース等上でテーパ付き、キー付き等とされ得る。他の実施形態は、代替の形状を有しながら、球面レンズ素子560へ/からの光路を提供することができる。
【0046】
開示される主題のいくつかの実施形態は、ガラス、ドープガラス、サファイア、ダイヤモンド、ルビー、セレン化亜鉛、臭化カリウム結晶、臭化ナトリウム結晶、ポリマー等を含む球面レンズ素子560を含むことができる。開示される主題のいくつかの実施形態は、金属、合金、ポリマー、セラミック、複合材料、ガラス等を含むFCD512を含むことができる。開示される主題のいくつかの実施形態は、圧縮シール、エポキシシール等であるFCD512と球面レンズ素子560との間のシールを含むことができる。開示される主題のいくつかの実施形態は、取り外し不可、取り外し可能等である、光学分析装置コネクタ516と光学分析コンポーネント150との間の連結を含むことができる。開示される主題のいくつかの実施形態は、内部で迂回して例えば追加の流体経路計測インターフェース370、670等、センサ装置380等の追加の測定ポートを収容できる流体経路514を含むことができ、又はその他の流体の相互作用及び/又は相互反応である。開示される主題のいくつかの実施形態は、分光測定と組み合わせて、例えば、フィルタリング、注入、冷却/加熱等、内部で操作できる流体経路514を含むことができる。
【0047】
図6は、フローセル装置の球面光学素子を介して分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を容易にできる、本開示の態様による、システム600の正面断面図である。システム600は、フローセル装置(FCD)612を含むことができる。FCD612は、低圧流体システム(例えば、0から約500ポンド/平方インチ(psi)の範囲)での使用に適した低圧フローセル装置であり得る。FCD612は、分析区域662を通る流体の輸送を容易にする流体経路614を提供することができる。分析区域662は、球面レンズ素子660等のSOEに近接することができる。球面レンズ素子660は、流体経路614の境界の一部を画定することができ、例えば、球面レンズ素子660は、流動する流体を運ぶFCD612を通るトンネルの壁の一部として作用することができる。いくつかの実施形態において、球面レンズ素子660は、球面レンズ素子660に対して着座及びシール圧力を提供することができる球面レンズ保持部品を介してFCD612に保持することができる。或いは、球面レンズ素子660は、FCD612の本体への接着接合により適所に保持することができ、及び/又は球面レンズ素子660は適所にろう付け又ははんだ付けすることができ、及び/又はエラストマーシールが提供されてもよい等である。球面レンズ素子660は、例えば、流体経路614の境界の一部でフローセル装置612内に画定されるオリフィス625内にシールされてもよい。このようにして、球面レンズ素子660は、球面レンズ素子660とオリフィス625との間の流体の漏れを防止しながら、流体経路614の分析区域662への光学アクセスを提供することができる。
【0048】
FCD612は、流体システムの流入口コネクタ619に結合する流入口接続部615(例えば、雄ねじ式突起)、及び流体システムの流出口コネクタ621に結合する流出口接続部617(例えば、雄ねじ式突起)を含むことができる。いくつかの実施形態では、流体システムは、容器、コンテナ等であって、その容器、コンテナ等から押し出すことができる液体を収容するものを含むことができる。例えば、医療環境では、流入口接続部615は、流体を含むシリンジに結合するように構成され(例えば、ルアーロック接続具を使用)、人間のオペレータはシリンジから流体経路614への流体を物理的に押し出すことができる。いくつかのシナリオでは、FCD612は流入口接続部615を含んでもよく、FCD612を流体で満たすことができ、一度満たされると流体サンプルの光学的計測を開始できるように流出口接続部617を省略してもよい。光学的計測の完了後、流体サンプルは、流体経路614に流入したのと同じ点を通って流体経路614から退出してもよい。或いは、流出口接続部617が含まれるが、FCD612が流体サンプルで満たされている間はシールされてもよい。追加又は代替として、流体サンプルの1つ以上の光学的計測を実行後に人間のオペレータがFCD612を処分できるように、FCD612は使い捨て可能であってもよい。
【0049】
一態様では、球面レンズ素子660は、光学分析装置コネクタ616を介して、光エネルギー630を流体経路の外部から分析区域662に出入りさせることができる。分析区域662への流体フローは、流体システムへのシールされた接続を通して導入できるが、球面レンズ素子660は、外部光学分析装置による分析区域662での現場サンプルの光学的計測を提供できる。これにより、測定インターフェースは、流体経路614に継ぎ目なく統合することができる。一態様では、光学分析装置コネクタ616は、(例えば、管内に画定される)導管であることができ、例えば150等の取り外し可能な光学分析コンポーネントは、光学分析装置コネクタ616を介してFCD612から取り付け及び取り外しできる。光学分析装置コネクタ616は、溶接、ねじ結合、又は付属の任意の適切な形態の連結等の任意の適切な方法でFCD612の本体に取り付けることができる。全てではないがいくつかの実施形態では、光学分析装置コネクタ616は、円筒対称であり得る。他の実施形態は、例えば、正方形断面、八角形断面、光学分析コンポーネント150等の光学分析コンポーネントへのアドレス可能な接続を可能にするキー付き部分を有する断面等の代替形状、又は光エネルギー630の光路をなお提供する他のほぼ全ての形状を有しながら、球面レンズ素子660へ/からの光路を提供できる。
【0050】
なお、システム600は比例式で図示されず、図示される構成要素の寸法は、開示されている主題の範囲から逸脱することなく、図示される以外であり得ることに留意されたい。一例として、球面レンズ素子660は、流体経路614に関して図示されたものより大きくても小さくてもよい。更に、図示された構成要素の特定の構成は、構成要素の機能が保持される場合に変更できる。例として、開示される主題の範囲から逸脱することなく、球面レンズ保持部品618はFCD612内に完全に収まるように縮小でき、光学分析装置コネクタ616は、より長く/短くでき、より薄い/厚い壁を有することができ、より大きな/小さな内径を有すること等ができ、光学分析装置コネクタ616は、FCD612の本体内に取り付けでき、FCD612に、接着接合、溶接、ろう付け、はんだ付け等を行うこと等ができ、球面レンズ保持部品618を含むことができ、FCD612は光学分析装置コネクタ616を含むことができる。
【0051】
図7は、図6のシステム600と同様の例示的なシステム700の斜視図である。システム700は、図7に示す通り、流入口接続部715、流出口接続部717、及び中に画定される流体経路714を有するFCD712、並びに光学分析装置コネクタ716を含む、図6を参照して説明したものと同一又は類似の構成要素を含むことができる。
【0052】
図8は、本開示の態様による、例示的なフローセル装置812の正面断面図である。FCD812は、中圧流体システム(例えば、約500psiから約2500psiの範囲)との使用に適した中圧フローセル装置であり得る。FCD812は、分析区域862を通る流体の輸送を容易にする流体経路814を提供することができる。分析区域862は、球面レンズ素子860等のSOEに近接することができる。球面レンズ素子860は、流体経路814の境界の一部を画定することができ、例えば、球面レンズ素子860は、流動する流体を運ぶFCD812を通るトンネルの壁の一部として作用することができる。球面レンズ素子860は、圧入、接着接合、ろう付け、はんだ付け等の任意の適切な機構を介してFCD812に保持することができる。球面レンズ素子860は、例えば、流体経路814の境界の一部でフローセル中に画定されたオリフィス825内にシールすることができる。このようにして、球面レンズ素子860は、球面レンズ素子860とオリフィス825との間の流体の漏れを防止する一方で、流体経路814の分析区域862への光学アクセスを提供することができる。
【0053】
FCD812は、流体システムの流入口コネクタに(例えば、受け取ることで)結合する流入口接続部815(例えば、雌ねじ穴)、及び流体システムの流出口コネクタに(例えば、受け取ることで)結合する流出口接続部817(例えば、雌ねじ穴)を含むことができる。いくつかの実施形態では、流体システムは、容器、コンテナ等であって、その容器、コンテナ等から押し出される液体を収容するものを含むことができる。例えば、医療環境では、流入口接続部815は、流体を含むシリンジに結合するように構成され(例えば、ルアーロック接続具を使用)、人間のオペレータはシリンジから流体経路814に流体を物理的に押し入れることができる。いくつかのシナリオでは、FCD812は流入口接続部815を含んでもよく、FCD812を流体で満たすことができ、一度満たされると流体サンプルの光学的計測を開始できるように流出口接続部817を省略してもよい。光学的計測の完了後、流体サンプルは、流体経路814に流入したのと同じ点を通って流体経路814から退出してもよい。或いは、流出口接続部817が含まれるが、FCD812がサンプル流体で満たされている間はシールされてもよい。追加又は代替として、流体サンプルの1つ以上の光学的計測を実行後に人間のオペレータがFCD812を処分できるように、FCD812は使い捨て可能であってもよい。同様のシナリオでは、流出口接続部(例えば、817)は、(例えば、不正開封防止用シール又はロック付きキャップを介して)ロック/固定される生物学的廃棄コンテナに直接的に接続してもよい。一度人間のオペレータがシリンジから流体経路814に流体を物理的に押し出すと、廃棄物容器により(物理的及び/又は化学的に)回収不能になるまで、流体を迂回させることはできない。任意的及び追加的な流出口接続部が812上に存在して、光学的計測後、安全な廃棄物容器に分配する前(すなわち、流体が回収不能になる前)に流体を回収するためのオプションを提供してもよい。
【0054】
一態様では、球面レンズ素子860は、光学分析装置コネクタを介して、光エネルギー830を流体経路の外部から分析区域862に出入りさせることを可能にできる。分析区域862への流体フローは、流体システムへのシールされた接続を通って導入できるが、球面レンズ素子860は、外部光学分析装置による分析区域862での現場サンプルの光学的計測を提供できる。これにより、測定インターフェースを流体経路814に継ぎ目なく統合できる。
【0055】
なお、FCD812は比例式で図示されず、図示される構成要素の寸法は、開示される主題の範囲から逸脱することなく、図示される以外のものであり得ることに留意されたい。一例として、球面レンズ素子860は、流体経路814に関して図示したものより大きくても小さくてもよい。更に、図示した構成要素の特定の構成は、構成要素の機能が保持される場合に変更できる。
【0056】
図9は、図8のフローセル装置812と同様のフローセル装置912を備えた例示的なシステム900の斜視図である。システム900は、図8を参照して説明したものと同一又は類似の構成要素を含んでいてもよく、図9に示す通り、流入口接続部915を有するFCD912を含む。更に、図9に示すシステム900は、流入口接続部915及び流出口接続部(例えば、図8の流出口接続部817)にそれぞれ結合するように構成された流入口コネクタ919及び流出口コネクタ921を含む。これらの流入口/流出口コネクタ919/921は、例えば、雄ねじ、及びFCD912とねじ結合してシールされた流体経路(例えば、図8の流体経路814)を形成する複数の構成要素を場合によって含むことができる。システム900は、光学分析装置コネクタ916も含むことができる。一態様では、光学分析装置コネクタ916は、(例えば、管内に画定される)導管にでき、例えば150等の取り外し可能な光学分析コンポーネントは、光学分析装置コネクタを介してFCD912から取り付け及び取り外しできる。全てではないがいくつかの実施形態では、光学分析装置コネクタ916は、円筒対称であり得る。他の実施形態は、例えば、正方形断面、八角形断面、光学分析コンポーネント150等の光学分析コンポーネントへのアドレス可能な接続を可能にするキー付き部分を有する断面等の代替形状、又は光エネルギー830の光路をなお提供する他のほぼ全ての形状を有しながら、球面レンズ素子(例えば、図8の球面レンズ素子860)へ/からの光路を提供できる。例として、光学分析装置コネクタ916は、開示される主題の範囲から逸脱することなく、FCD812の本体内に取り付けることができ、FCD812に接着、溶接、ろう付け、はんだ付け等することができる。
【0057】
図10は、フローセル装置の球面光学素子を介して分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を容易にできる、本開示の態様による、例示的なシステム1000の正面分解断面図である。システム1000は、フローセル装置(FCD)1012を含むことができる。FCD1012は、高い熱及び圧力の適用による滅菌プロセスで使用する装置の過酷な影響に効果的に耐える能力を持つラマンプローブである、Marqmetrix BioReactor BallProbeのようなオートクレーブ可能なバイオテクノロジーラマンボールプローブとの使用のために構成することができる。FCD1012は、流体経路1014を提供して、分析区域1062を通る流体の輸送を容易にすることができる。分析区域1062は、システム1100の非分解断面図を含む図11に示されるように、球面レンズ素子1060等のSOEに近接することができ、システム1100はシステム1000と同じシステム又は類似のシステムであり得、分析区域1162及び球面レンズ素子1160を含む。球面レンズ素子1060は、流体経路1014の境界の一部を画定でき、例えば、流動する流体を運搬するFCD1012を通るトンネルの壁の一部として作用することができる。球面レンズ素子1060は、球面レンズ保持部品1018を介して、FCD1012に保持することができる。球面レンズ保持部品1018は、着座及びシール圧力を提供でき、例えば、FCD1012とのねじ接合を介して、FCD1012との摩擦嵌合接合を介して、FCD1012の本体への接着接合によりSOEに対して圧縮状態に保持されることができ、所定の位置にろう付け又ははんだ付け等されることができる。球面レンズ案子1060/1160は、例えば、(図11に示すように)オリフィス1025/1125内にシールされてもよく、オリフィス1025/1125は、フローセル装置1012/1112内において流体経路1014/1114の境界の一部で画定される。図10は、ガスケット1023(例えば、ゴムガスケット、エラストマーガスケット、エポキシガスケット、変形可能な金属(例えば、金)ガスケット等)を示し、それは、球面レンズ素子1060/1160とオリフィス1025/1125との間の流体経路1014/1114内へのシールを提供することができる。このようにして、球面レンズ素子1060/1160は、(図11の構成の場合)球面レンズ素子1060/1160とオリフィス1025/1125との間の流体の漏れを防ぎながら、流体経路1014/1114の分析区域1062/1162への光学アクセスを提供することができる。或いは、球面レンズ素子1060は、球面レンズ保持部品1018なしに、FCD1012の本体内に取り付けられてもよい。FCD1012は、流体システムの流入口コネクタ1019に結合する流入口接続部1015(例えば、雌ねじ穴)、及び流体システムの流出口コネクタ1021に結合する流出口接続部1017(例えば、雌ねじ穴)を含むことができる。いくつかの実施形態では、流体システムは、容器、コンテナ等であって、その容器、コンテナ等から押し出すことができる流体を収容するものを含むことができる。例えば、医療環境では、流入口接続部1015は、流体を含むシリンジに結合するように構成され(例えば、ルアーロック接続具を使用して)、人間のオペレータはシリンジから流体経路1014に流体を物理的に押し出すことができる。いくつかのシナリオでは、FCD1012は流入口接続部1015を含んでもよく、FCD1012を流体で満たすことができ、一度満たされると流体サンプルの光学的計測を開始できるように流出口接続部1017を省略してもよい。光学的計測の完了後、流体サンプルは、流体経路1014に入ったのと同じ点を通って流体経路1014から退出してもよい。或いは、流出口接続部1017が含まれるが、FCD1012が流体サンプルで満たされている間は封止されてもよい。追加又は代替として、流体サンプルの1つ以上の光学的計測を実行後に人間のオペレータがFCD1012を処分できるように、FCD1012は使い捨て可能であってもよい。
【0058】
一態様では、球面レンズ素子1060は、光学分析装置コネクタ1016を介して、光エネルギー1030を流体経路の外部から分析区域1062に出入りさせることができる。分析区域1062への流体フローは、流体システムへのシールされた接続を通して導入できるが、球面レンズ素子1060は、外部光学分析装置による分析区域1062での現場サンプルの光学的計測を提供できる。これにより、測定インターフェースは、流体経路1014に継ぎ目なく統合することができる。一態様では、光学分析装置コネクタ1016は、(例えば、管内に画定される)導管であることができ、例えば150等の取り外し可能な光学分析コンポーネントは、光学分析装置コネクタ1016を介してFCD1012から取り付け及び取り外しできる。全てではないがいくつかの実施形態では、光学分析装置コネクタ1016は、円筒対称であり得る。他の実施形態は、例えば、正方形断面、八角形断面、光学分析コンポーネント150等の光学分析コンポーネントへのアドレス可能な接続を可能にするキー付き部分を有する断面等の代替形状、又は光エネルギー1030の光路をなお提供する他のほぼ全ての形状を有しながら、球面レンズ素子1060へ/からの光路を提供できる。
【0059】
なお、システム1000及びシステム1100は比例式で図示されず、図示される構成要素の寸法は、開示される主題の範囲から逸脱することなく、図示される以外であってもよいことに留意されたい。一例として、球面レンズ素子1060/1160は、流体経路1014/1114に関連して図示されたものより大きくても、小さくてもよい。更に、図示された構成要素の特定の構成は、構成要素の機能が保持される場合に変更できる。例として、開示される主題の範囲から逸脱することなく、球面レンズ保持部品1018/1118は、FCD1012/1112内に完全に収まるように縮小でき、光学分析装置コネクタ1016/1116はより長く/短くでき、より薄い/厚い壁を有することができ、より大きな/小さな内径を有すること等ができ、光学分析装置コネクタ1016/1116は、FCD1012/1112の本体内に取り付けることができ、FCD1012/1112に接着、エポキシ接着、溶接、ろう付け、はんだ付け等を行うことができ、球面レンズ保持部品1018/1118を含むことができ、FCD1012/1112は、光学分析装置コネクタ1016/1116等を含むことができる。
【0060】
図12は、図10及び図11のフローセル装置と同様の例示的なフローセル装置1212の斜視図である。フローセル装置1212は、流出口接続部1217と、光学分析装置コネクタ1016/1116及び、球面レンズ保持部品1018/1118を受け入れるための光エネルギー接続部1227を含み、図12中に示される機構のような、図10及び図11のフローセル装置1012及び1112と同様の機構を有し得る。光エネルギー接続部1227は、FCD1212を、Marqmetrix BioReactor BallProbe等のバイオプロセス及び/又は滅菌用途での使用に特に適合するオートクレーブ可能なバイオテクノロジーラマンボールプローブに結合するように構成されてもよい。従って、光学分析装置コネクタ1016/1116は、光エネルギー接続部1227を介してFCD1212に結合する浸漬プローブの部品部分を表すことができる。
【0061】
図13は、フローセル装置の流体経路の第1区間の球面光学素子を介して分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を容易にでき、追加の計測インターフェースを含む流体経路の第2区間を提供する、本開示の態様による、システム1300の断面図である。システム1300は、フローセル装置(FCD)1312を含むことができる。FCD1312は、流体フロー流入1320から流体フロー流出1340への流体経路を提供することができる。流体経路の一部は、分析区域1362を通じて流体を輸送することができる。球面レンズ素子1360は、分析区域1362に近接する流体経路の境界の一部を画定することができ、例えば、球面レンズ素子1360は、流動する流体を運ぶFCD1312を通るトンネルの壁の一部として作用することができる。
【0062】
一態様では、球面レンズ素子1360は、光エネルギー1330を流体経路の外部から分析区域1362に出入りさせることを可能にできる。分析区域1362への流体フローは流体システムへのシールされた接続を通して導入できるが、球面レンズ素子1360は外部光学分析装置による分析区域1362での現場サンプルの光学的計測を提供できる。これにより、測定インターフェースは、流体経路に継ぎ目なく統合できる。
【0063】
いくつかの実施形態では、システム1300は、流体経路内を流動する流体の追加の計測を容易にすることができる。FCD1312は、追加の流体経路計測インターフェース1370を含むことができる。追加の流体経路計測インターフェース1370は、流体経路の対応する部分を流動する流体の多変量測定位置を作り出すことを可能にできる。いくつかの実施形態では、追加の流体経路計測インターフェース1370は、球面レンズ素子1360に対応する分析区域、例えば分析区域262に近接できる。他の実施形態では、追加の流体計測インターフェース1370は、分析区域に近接する必要はない。なお、流体経路の幾何学的形状は、流体経路分流点1390を考慮して、分析区域1362を流動する流体と追加の流体経路計測インターフェース1370を流動する流体との間の既知の相関関係を提供するように決定できることに留意されたい。いくつかの実施形態では、流体経路分流点1390は、例えば、フィルター、選択膜、受動弁、能動弁等を含むことができる。更に、流体経路の1つ以上の部分を介して、流動する流体に対して追加の化学相互作用を行うことができる。一例として、追加の流体経路計測インターフェース1370を通過する流体にpHインジケータを追加することができ、それは、流体のpHを流体の光学分析に相関させることができるように、分析区域1362を通過して流れる流体の光学分析に相関させることができる。いくつかの実施形態では、流体は、流体経路再結合点1392で再結合することができる。また、流体経路の異なる部分の体積は、同じでも異なっていてもよいことに留意されたい。一例として、流体の99.9%が分析区域1362を通過し、一方更に流体の0.1%が追加の流体経路計測インターフェース1370を通過する。この例では、追加の流体経路計測インターフェース1370を通過する流体にpHインジケータを導入することができる。この部分は、流体経路再結合点1392で再結合されるのではなく、その後廃棄され得る。更に、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の数の追加の流体経路計測インターフェース及び対応する流体経路部分があってもよい。流体経路再結合点1392で、前の追加の化学及び/又は流体分析を可能にするように、追加の流体経路計測インターフェースの流体経路の一部、全て、又は無を再結合するか、又は再結合しない。
【0064】
一態様では、球面レンズ素子1360を介した光学分析は、追加の流体経路計測インターフェース1370を介した計測結果と相関させることができる。これにより、特に流体が分析区域1362を通過する際に、流体経路を通過する流体の特性に追加の分析ベクトルを与えることができる。また、流体経路は、追加の流体経路計測インターフェース1370を提供するために必要な任意の形式をとることができ、説明を簡単にするために選択されたシステム1300に示される形式に明示的に制約されないことにも留意されたい。
【0065】
上記の例示的なシステムを考慮して、開示される主題に従って実施できる例示的なプロセスは、図14図16のフローチャートを参照してよりよく理解することができる。説明を簡単にするために、本明細書で開示される例示的なプロセスは一連の行為として提示及び説明さる。しかしながら、クレームされる主題は、行為の順序によって制限されないことを理解及び認識すべきであって、いくつかの行為は、本明細書に示され説明されたものと異なる順序で及び/又は他の行為と同時に生じもよい。例えば、本明細書で開示される1つ又は複数の例示的なプロセスは、代替的に、状態図中のような一連の相互に関係する状態又は事象として表されてもよい。更に、相互作用図は、異なる構成要繋がプロセスの異なる部分を制定する場合、開示される主題によるプロセスを表してもよい。更に、本明細書に従って、記載される例示的なプロセスを実施するために説明される全ての行為が必要とされなくてもよい。更に、本明細書で説明する1つ又は複数の態様を達成するるため、開示する例示的なプロセスのうちの2つ以上を互いに組み合わせて実施できる。主題の明細書に亘って開示される例示的なプロセスは、製造品(例えば、コンピュータ可読媒体)に保存して、プロセスの実行のためコンピュータに移送及び転送して、その後プロセッサ又はメモリ内のストレージによって実行できることを更に評価すべきである。
【0066】
図14は、フローセル装置の分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を可能にする球面レンズを含むフローセル装置を通過する流体の分析を容易にする、本開示の態様による、例示的なプロセス1400を示す。プロセス1400は、1410では、フローセル装置(FCD)で流体流入フローを受け取ることを含むことができる。流体流入は、例えば石油化学プラント、製薬プラント、地方自治体の水処理施設等の流体システムから受け取ることができる。一態様では、流体システムはFCDを含むように適合、又は設計できる流体輸送ラインを含むことができ、本明細書に開示される光学分析を容易にする。
【0067】
1420では、プロセス1400は、FCDを介して、球面レンズを含むFCDの分析区域への流体流入フローの流体の輸送を可能にすることを含むことができる。球面レンズは、分析区域内の流体の光学分析を容易にできる。球面レンズは、FCDの流体チャネルの一部を形成できる。
【0068】
1430では、プロセス1400は、流体流入フローの状態に応答して分析区域からの流体の流出を提供することができる。この時点で、プロセス1400は終了できる。いくつかの実施形態では、追加の流体がFCDの流入口に導入されると、例えば流体圧力が流入口よりも流出時で高くなると、流体は分析区域を通って流体出口へ押し出されることができる。別の実施形態では、流体がFCD出口から除去されると、例えば流体圧力が流出口よりも流入口で高くなると、FCDの流入口に追加の流体が導入でき、流体が流入口から分析区域を通って流体出口まで引き出される結果になる。
【0069】
図15は、フローセル装置の分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を可能にする球面レンズを含むフローセル装置に光学分析装置を取り外し可能に接続することを容易にする、本開示の態様による、例示的なプロセス1500を示す。プロセス1500は、1510において、FCDの接続部分を介して光学分析装置をフローセル装置(FCD)に接続することを含むことができる。いくつかの実施形態では、FCDへの接続は自動化することができる。他の実施形態では、接続は手動でできる。一態様では、光学分析装置をFCDに接続すると光学分析装置が光学分析を開始可能になって、例えば、接続は、光学分析装置がFCDに適切に接続されない計測レーザーの発射を防止する連結部品に打ち勝つことができる。
【0070】
1520で、プロセス1500は、FCDの流体分析領域内に存在する流体の光学分析を開始することを含むことができる。光学分析は、FCDの球面レンズを介して実行できる。本明細書の他の場所に開示されているように、球面レンズは、FCDの流体経路の壁内に配置することができる。流体分析領域は、球面レンズの表面の少なくとも一部によって境界付けできる。そのため、球面光学レンズの第1側へ入射した光エネルギーは、球面光学レンズの第2側を介して流体分析領域に導入され、外部環境に流体をさらすことなく、かつ外部環境を現場環境に入れ込むことなく、現場での流体の分析を可能にしている。
【0071】
1530では、プロセス1500は、FCDから光学分析装置を取り外すことを含むことができる。この時点で、プロセス1500は終了できる。FCDの接続部分から光学分析装置を切り離すことは、自動化されたプロセス又は手動のプロセスであることができる。いくつかの実施形態では、切り離しにより、前述の連結状態を再確立することができる。更に、いくつかの実施形態では、切り離された光学分析装置を異なるFCDに移動して、流体システムの他の試験点で追加の分析を実行できるようにすることができる。
【0072】
図16は、フローセル装置の分析区域に出入りする光エネルギーの伝送を可能にする球面レンズを含むフローセル装置を通過する流体の少なくとも光学分析をトリガーすることを容易にする、本開示の態様による、例示的なプロセス1600を示す。プロセス1600は、1610では、プロセッサを含むデバイスによって、流体分析区域に関連する状態が光学分析トリガー条件に関するルールを満たすことを判定することを含むことができる。一態様では、流体分析区域に関連する状態は、例えば、センサ装置380等によって捕捉されるフローセル装置(FCD)を流動する流体に関して得られるデータに基づいて決定することができる。
【0073】
1620では、プロセス1600は、1610での状態の判定に応答して光学分析を開始することを含むことができる。分析は、流体分析区域に存在する流体に関するものであり得る。光エネルギーの入射光路と帰還する光エネルギーの帰還路は、球面レンズを横断できる。球面レンズは、フローセル装置内に配置され、流体がそこを通って流れるときに流体と接触することができる。一態様では、1610で光学分析トリガー条件が発生すると判定されると、1620でプロセッサによって光学分析を開始することができる。光学分析は、FCDを通過する流体フロー経路の現場環境の外部計測を可能にする球面光学レンズを介して行われる。
【0074】
プロセス1600の1630では、補足分析は、補足分析がトリガーされたとの判定に応答して、補足分析インターフェースを介して実行させることができる。補足分析のトリガーは、1610で収集されたデータ、1620での光学分析の開始等に基づいて行うことができる。補足分析は、例えば、追加の流体経路計測インターフェース370、1370等を介してセンサ装置380等又はその他の分析モダリティ等を介して行うことができる。
【0075】
プロセス1600の1640では、例えばセンサ装置380等のFCDのセンサ装置を介してプロセッサによりデータを収集することができる。1640でのデータ収集は、1620の光学分析、1630の補足分析、1610のトリガー等に応答することができる。センサデータは、流体状態、FCD状態、光エネルギー状態、球面光学素子の状態等に関連付けることができる。例として、FCDの温度は、FCDを通るガスフローの凝縮状態を評価するために温度センサで監視でき、例えば、流体は、液体、気体、スラリー、懸濁液、液体及び固体の不均一な混合物、粉末、エアロゾル又はその他の流動性固体物質(ピーナッツバター等)、又はその他の任意の流体等であり得る。
【0076】
1650では、プロセス1600は、光学分析、補足分析、及びセンサからのデータを、プロセッサにより相関させることを含むことができる。この時点で、プロセス1600は終了できる。更に、1650では、プロセッサは相関データへのアクセスを可能にできる。一態様では、データアクセスは、帯域幅、アラート条件、利用可能なメモリ等の多数の基準に基づくことができる。例として、プラント内、又は利用可能な接続性を条件としてプラント外に位置するFCDを介して実行される分析のため、相関データは、検査室情報管理システム(LIMS)コンポーネントによってアクセスされ得る。別の例として、データを分類及び/又はランク付けして、メモリ容量が限られている携帯型光学分析装置でより重要なデータを保存できるようにすることができる。同様に、例えば、FCDからの一部データ、例えば、センサ装置データ等の一部、無、或いは全て、又は補足分析データ等の一部、無、或いは全ては、デバイスの状態に基づいて調整又は保存されなくてもよく、例えば、制限されたメモリは、球面レンズ素子を備える開示されるFCDによって提供される1つ以上の分析モードに利用可能なデータの全て又は全て未満の保存をもたらすことができる。なお、処理は、少なくとも部分的に、FCDに近接して、FCDから離れて配置され、分散コンピューティングプラットフォーム上、例えばクラウドプラットフォーム等上で、例えば仮想化されたデータ処理コンポーネント等として、有線及び/又は無線ネットワークを介して接続されているプロセッサで実行できることに注意されたい。
【0077】
いくつかの実施形態では、フローセル装置(FCD)(例えば、FCD212~1312)は、消耗品又は交換可能とすることができる。これは、クリーニング可能なFCDの代替として、又はそれに追加することができる。クリーニングせずにFCDを繰り返し使用すると、FCDの状態が変化し、捕捉される結果が変化する可能性があることが理解される。例として、FCDを通る粘性サンプルのフローにより、サンプルがFCDの光学素子に付着し、機器の次の分析実行で正確な結果が得られないことがある。これらの状況では、FCDは、クリーニング又は交換できる。一態様では、いくつかのタイプのサンプルは、特定のタイプのFCDに関連付けることができ、例えば、FCDのガラスレンズよりもFCDのプラスチックレンズの方が濃縮フッ化水素酸のサンプリングをより良好に実行できる。別の例として、第1の分析には第1の焦点深度が望ましく、別の分析には異なる第2の焦点深度が望ましいことがある。開示される主題は、FCDのクリーニングを可能にするクリーニング用コンポーネントを含むことができる。更に、開示される主題は、消耗したFCDの交換、分析に適したFCDの交換等を可能にする複数の他のFCDを含むことができる。例として、粘性サンプルで使用したFCDは、クリーニング用コンポーネントに移動でき、かつ別のFCDで置き換えることができる。これにより、第1のFCDのクリーニング中でも、分析を続行できる。別の例では、損傷したFCDを廃棄して、FCDの収納庫から交換用のFCDを取得できる。更なる例では、第1のFCDを第1の分析に使用し、次に第2のFCDを第2の分析に使用することができる。更に、システムは、いくつかの実施形態では、FCDの状態を点検して、FCDの交換を行う必要があるかどうか、例えば自己診断、較正等で判定することができる。
【0078】
従って、いくつかの実施形態では、FCDは、消耗品を含むか、消耗品であり得る。一態様では、消耗品FCDは、サンプルに光エネルギーを導く光学素子を含むことができる。一例として、消耗品FCDは、FCDに含まれる球面光学素子を備えた使い捨てFCDにすることができる。そのため、消耗品FCDが汚れたり、損傷したり、判断された光学分析に不適当になる等した場合、消耗品FCDを廃棄し、交換用消耗品FCDを実装して更に分析を進めることができる。使い捨てFCDは、繰り返し使用でき、例えば、交差汚染、FCDの損傷、FCDの汚れ等を防ぐために、使い捨てFCDの交換が望ましい場合がある。同様に、消耗品FCDを別の消耗品FCDと交換する必要があると判定されるまで、消耗品FCDは光学素子の継続的な使用を許容する。一態様では、交換用消耗品FCDは、交換される消耗品FCDと同じ、類似、又は異なるものにできる。
【0079】
更に、いくつかの実施形態では、消耗品FCDは、ほぼあらゆる材料で構築することができる。消耗品FCDは、適当なポリマーを含むことができる。消耗品FCDには、ステンレス鋼、金、又はその他の金属、ホウケイ酸塩又は他のガラス、澱粉又は他の炭水化物等、又は特定のサンプル環境に適する他のほぼ全ての材料のような他の材料を含むことができるがこれらに限定されない。更に、材料を機械加工、焼結、鋳造、射出成形、3D印刷等して、例えば消耗品FCDの本体等を形成することができる。一例では、消耗品FCDは、ほぼ球形であり得る光学素子を含むことができる。光学素子は、別々に製造され、成形プロセスの一部として、接着剤で結合されるか、摩擦又は圧入で取り付けられるか、機械的に捕捉される等によって消耗品FCDの本体に追加されることができる。他の実施形態では、球面光学素子は、成形プロセスの一部として本体と同時成形することができ、例えば、球面光学素子は射出成形等によって消耗品FCD本体と同じ又は異なる材料で形成でき、3D印刷によって消耗品FCDと同じ又は異なる材料で形成できる。更に、球面光学素子は、消耗品FCDの本体と同じ又は異なる材料を含む、一般的に、全ての適当な材料から製造できる。適当な材料の非限定的な例には、特定のシナリオに適する光学特性に応じて、ポリマー、サファイア、ガラス、鉱物等が含まれる。
【0080】
図17は、いくつかの実施形態による、開示されたシステム及びプロセスを実行するように動作可能なコンピューティングシステム1700のブロック図を示す。例えば、光学分析コンポーネント150、流体システムコンポーネント102、FCD212~1312、センサ装置380等に含まれ得るコンピュータ1712は、処理ユニット1714、システムメモリ1716、及びシステムバス1718を含むことができる。システムバス1718は、システムメモリ1716を含むがこれに限定されないシステムコンポーネントを処理ユニット1714に結合する。処理ユニット1714は、様々な利用可能なプロセッサのいずれかであり得る。デュアルマイクロプロセッサ及び他のマルチプロセッサアーキテクチャもまた、処理ユニット1714として使用できる。
【0081】
システムバス1718は、工業規格アーキテクチャ、マイクロチャネルアーキテクチャ、拡張工業規格アーキテクチャ、インテリジェントドライブエレクトロニクス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーションローカルバス、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト、カードバス、ユニバーサルシリアルバス、アドバンストグラフィクスポート、パーソナルコンピュータメモリカード国際協会バス、ファイヤーワイヤー(電気電子技術者協会 1194)及び小型コンピュータシステムインターフェースを含むがこれらに限定されない様々な利用可能なバスアーキテクチャを使用する、メモリバス又はメモリ制御器、周辺機器用バス又は外部バス、及び/又はローカルバスを含むいくつかのタイプのバス構造のいずれかであり得る。
【0082】
システムメモリ1716は、揮発性メモリ1720及び不揮発性メモリ1722を含むことができる。起動時等、コンピュータ1712内の要素間で情報を伝送するルーティンを含む基本入出力システムは、不揮発性メモリ1722に格納することができる。限定ではなく例示として、不揮発性メモリ1722は、読み取り専用メモリ、プログラム可能な読み取り専用メモリ、電気的にプログラム可能な読み取り専用メモリ、電気的に消去可能な読み取り専用メモリ、又はフラッシュメモリを含むことができる。揮発性メモリ1720には、外部キャッシュメモリとして機能する読み取り専用メモリが含まれる。限定ではなく例示をして、読み取り専用メモリは、同期ランダムアクセスメモリ、動的読み取り専用メモリ、動的同期読み取り専用メモリ、ダブルデータレート同期動的読み取り専用メモリ、改良同期動的読み取り専用メモリ、SynchLink動的読み取り専用メモリ、Rambusダイレクト読み取り専用メモリ、ダイレクトRambus動的読み取り専用メモリ、及びRambus動的読み取り専用メモリのような多くの形態で入手可能である。
【0083】
コンピュータ1712は、取り外し可能/取り外し不可能、揮発性/不揮発性のコンピュータ記憶媒体も含むことができる。図17は、例えば、ディスク記憶装置1724を示す。ディスク記憶装置1724は、磁気ディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、テープドライブ、フラッシュメモリカード、又はメモリスティックのような装置を含むが、これらに限定されない。加えて、ディスク記憶装置1724は、コンパクトディスク読み取り専用メモリデバイス、コンパクトディスク記録可能ドライブ、コンパクトディスク書き換え可能ドライブ、又はデジタル多用途ディスク読み取り専用メモリのような光ディスクドライブを含むがこれらに限定されない他の記憶媒体と別個に又は組み合わせて、含むことができる。ディスク記憶装置1724のシステムバス1718への接続を容易にするため、インターフェース1726のような取り外し可能又は取り外し不能インターフェースが典型的には使用される。
【0084】
コンピューティングデバイスは、コンピュータ可読記憶媒体又は通信媒体を含むことができる様々な媒体を典型的には含み、これらの2つの用語は、本明細書では以下のように互いに異なって使用される。
【0085】
コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な記憶媒体であることができ、揮発性及び不揮発性媒体、取り外し可能及び取り外し不能媒体の両方を含む。限定ではなく例として、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令、プログラムモジュール、構造化データ、又は非構造化データのような情報を記憶するためのプロセス又は技術に関連して実装することができる。コンピュータ可読記憶媒体には、読み取り専用メモリ、プログラム可能な読み取り専用メモリ、電気的にプログラム可能な読み取り専用メモリ、電気的に消去可能な読み取り専用メモリ、フッシュメモリ或いはその他のメモリ技術、コンパクトディスク読み取り専用メモリ、デジタル多用途ディスク或いはその他の光学ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置或いはその他の磁気記憶装置、又は目的の情報を格納するために使用できるその他の有形媒体を含み得るが、これらに限定されない。この関連で、ストレージ、メモリ、又はコンピュータ可読媒体に適用され得る本明細書での用語「有形」は、修飾子としての伝搬無形信号自体のみを除外するが、全ての標準ストレージ、メモリ、又は伝搬無形信号自体のみではないコンピュータ可読媒体の範囲を放棄しないことを理解されたい。一態様では、有形媒体は非一次的媒体を含むことができ、当該用語「非一時的」は、ストレージ、メモリ、又はコンピュータ可読媒体に適用されてもよく、修飾子としての伝搬信号自体を除外するものと理解されるべきであり、伝搬一次的信号自体のみではない、全ての標準ストレージ、メモリ、又はコンピュータ可読媒体の範囲を放棄しない。コンピュータ可読記録媒体は、媒体によって格納される情報に関する様々な操作のために、例えばアクセス要求、クエリー、又は他のデータ検索プロトコルを介して、1つ又は複数のローカル又はリモートコンピューティング装置によってアクセスできる。そのようなものとして、例えば、コンピュータ可読媒体は、実行に応じて、トリガー条件、分析区域、センサ装置データ等の流体の特性に関連する条件を満たすとの判定を含む操作を、プロセッサを含むシステムに実行させる実行可能な命令を含むことができる。
【0086】
通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は変調データ信号、例えば搬送波又は他の移送機構等のデータ信号における他の構造化又は非構造化データを典型的には具現化して、任意の情報配信又は移送媒体を含む。用語「変調データ信号」又は信号は、1つ以上の信号に情報をエンコードするように設定又は変更された1つ以上の特性を持つ信号を指す。限定ではなく例として、通信媒体には、有線ネットワークや直接配線接続等の有線媒体、及び音響、RF、赤外線、その他の無線媒体のような無線媒体が含まれる。
【0087】
なお、図17は、適切なオペレーティング環境1700内に表されるユーザーとコンピュータリソースとの間の媒介として機能するソフトウェアを説明する。そのようなソフトウェアは、オペレーティングシステム1728を含む。ディスク記憶装置1724に格納できるオペレーティングシステム1728は、コンピュータシステムのリソースを制御及び割り当てるように機能する。システムアプリケーション1730は、システムメモリ1716又はディスク記憶装置1724のいずれかに格納されたプログラムモジュール1732及びプログラムデータ1034を介してオペレーティングシステム1728によるリソースの管理を利用する。開示される主題は、様々なオペレーティングシステム又はオペレーティングシステムの組み合わせで実施できることに留意されたい。
【0088】
ユーザーは、入力デバイス1736を介してコンピュータ1712にコマンド又は情報を入力することができる。いくつかの実施形態では、ユーザーインターフェースは、ユーザー選好情報等の入力を可能にすることができ、かつタッチセンシティブディスプレイパネル、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)、コマンドライン制御インターフェース等へのマウス/ポインター入力で実施でき、ユーザーがコンピュータ1712と交信することを可能にする。入力デバイス1736には、マウストラックボール、スタイラス、タッチパッド、キーボード、マイク、ジョイスティック、ゲームパッド、衛星放送受信アンテナ、スキャナー、TVチューナーカード、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、Webカメラ、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータのようなポインティングデバイスが含まれるが、これに限定されない。これら及びその他の入力デバイスは、インターフェースポート1738を経由してシステムバス1718を介して処理ユニット1714に接続する。インターフェースポート1738は、例えば、シリアルポート、パラレルポート、ゲームポート、ユニバーサルシリアルバス、赤外線ポート、Bluetoothポート、IPポート、又は関連付けワイヤレスサービス等で生成される論理ポート等が含まれる。出力デバイス1740は、入力デバイス1736と同じタイプのポートのいくつかを使用する。
【0089】
従って、例えば、ユニバーサルシリアルバスポートを使用して、コンピュータ1712に入力を提供し、コンピュータ1712から出力デバイス1740に情報を出力することができる。出力アダプター1042は、モニター、スピーカー、及びプリンターのような出力デバイス1740が特別なアダプターを使用する他の出力デバイス1740があることを示すために提供される。出力アダプター1742は、限定ではなく説明として、出力デバイス1740とシステムバス1718との間の接続手段を提供するビデオ及びサウンドカードを含む。他のデバイス及び/又はデバイスのシステムは、リモートコンピュータ1744のように入力及び出力の両方の機能を提供することに留意されたい。
【0090】
コンピュータ1712は、リモートコンピュータ1744のような1つ又は複数のリモートコンピュータへの論理接続を使用してネットワーク環境で動作することができる。リモートコンピュータ1744は、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、クラウドストレージ、クラウドサービス、クラウドコンピューティング環境で実行されるコード、ワークステーション、マイクロプロセッサを用いる電化製品、ピアデバイス、又はその他の一般的なネットワークノード等であることができ、典型的には、コンピュータ1712に関連して説明した要素の多く又は全てが含まれる。クラウドコンピューティング環境、クラウド、又は他の同様の用語は、必要に応じて処理リソースとデータを1つ以上のコンピュータ及び/又は他のデバイスと共有して、必要に応じて容易にプロビジョニング及びリリースできる構成可能なコンピューティングリソースの共有プールへのアクセスを可能にするコンピュータを指すことができる。クラウドコンピューティング及びストレージソリューションは、規模の経済性を活用できるサードパーティのデータセンターでデータを格納及び/又は処理でき、電気エネルギーにアクセスするための電力事業体に加入する、電話サービスにアクセスするための電話事業体に加入する等と同様の方法でクラウドサービスを介してコンピューティングリソースへのアクセスを表示できる。
【0091】
簡潔にするために、メモリ記憶装置1746のみがリモートコンピュータ1744とともに示されている。リモートコンピュータ1744は、ネットワークインターフェース1748を介してコンピュータ1712に論理的に接続され、その後通信接続によって物理的に接続される。ネットワークインターフェース1748は、ローカルエリアネットワーク及びワイドエリアネットワークのような有線及び/又は無線通信ネットワークを包含する。ローカルエリアネットワーク技術には、ファイバー分散データインターフェース、銅線分散データインターフェース、イーサネット、トークンリング等が含まれる。ワイドエリアネットワーク技術には、ポイントツーポイントリンク、統合サービスデジタルネットワーク及びそのバリエーションのような回線交換ネットワーク、パケット交換ネットワーク、並びにデジタル加入者回線が含まれるが、これらに限定されない。以下に示すように、上述のものに加えて、又はその代わりに、ワイヤレステクノロジーを使用できる。
【0092】
通信接続1750は、ネットワークインターフェース1748をバス1718に接続するのに採用されるハードウェア/ソフトウェアを指す。通信接続1750は、例示を明確にするためにコンピュータ1012内に示されているが、コンピュータ1712の外部にあることができる。ネットワークインターフェース1748に接続するためのハードウェア/ソフトウェアには、例えば、通常の電話グレードモデム、ケーブルモデム、デジタル加入者線モデム、統合サービスデジタルネットワークアダプター、イーサネットカード等のモデム等の内部及び外部技術を含めることができる。
【0093】
要約書に記載されているものを含む、本開示の説明される実施形態の上記説明は、網羅的であること、又は開示された実施形態を開示された正確な形態に限定することを意図しない。本明細書では特定の実施形態及び例が説明の目的で記載されているが、当業者が認識できるように、そのような実施形態及び例の範囲内で考えられる様々な修正が可能である。
【0094】
これに関して、開示される主題は、様々な実施形態及び対応する図に関連して説明されたが、適用可能な場合、他の同様の実施形態を使用することができ、又はそこから逸脱することなく、開示される主題の同一、類似、代替、又は代替機能を実行するため説明した実施形態に修正及び追加を加えることができることを理解されたい。従って、開示される主題は、本明細書に記載される任意の単一の実施形態に限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲に従う広さ及び範囲で解釈されるべきである。
【0095】
主題の明細書内で採用されるような、用語「プロセッサ」は、シングルコアプロセッサ;ソフトウェアのマルチスレッド実行機能を備えるシングルプロセッサ;マルチコアプロセッサ:ソフトウェアのマルチスレッド実行機能を備えたマルチコアプロセッサ;ハードウェアマルチスレッドテクノロジーを備えたマルチコアプロセッサ;並列プラットフォーム;及び分散共有メモリを備える並列プラットフォームを含むがこれに限定されない、実質的にあらゆるコンピューティング処理ユニット又はデバイスを指すことができる。更に、プロセッサは、集積回路、特定用途向け集積回路、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラム可能ゲートアレイ、プログラム可能論理コントローラー、複合プログラム可能論理回路、離散ゲート、或いはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、又は本明細書で説明される機能を実行するように設計されたそれらの組み合わせを指すことができる。プロセッサは、スペースの使用を最適化するかユーザー機器のパフォーマンスを向上させるため、分子及び量子ドットベースのトランジスタ、スイッチ、ゲート等のナノスケールアーキテクチャを活用できる。プロセッサは、コンピューティング処理ユニットの組み合わせとして実装してもよい。
【0096】
本出願で使用される用語「コンポーネント」、「システム」、「プラットフォーム」、「レイヤー」、「セレクター」、「インターフェース」等は、コンピュータ関連のエンティティ又は1つ又は複数の特定の機能を備えた操作装置に関連するエンティティを指すことを意図し、当該エンティティは、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアのいずれかであり得る。一例として、コンポーネントは、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、及び/又はコンピュータであってもよいがこれらに限定されない。限定ではなく例として、サーバ上で実行されているアプリケーション及びサーバの両方をコンポーネントにすることができる。1つ以上のコンポーネントがプロセス及び/又は実行スレッド内に常駐してもよく、コンポーネントが1つのコンピュータにローカライズされ、及び/又は2つ以上のコンピュータ間で分散されてもよい。更に、これらのコンポーネントは、様々なデータ構造が格納された様々なコンピュータ可読媒体から実行できる。コンポーネントは、1つ以上のデータパケットを有する信号(例えば、ローカルシステム、分散システム、及び/又はインターネットのような信号を介して他のシステムとのネットワーク上の他のコンポーネントと相互作用する1つのコンポーネントからのデータ)に従って、ローカル及び/又はリモートプロセスを介して通信する。別の例として、コンポーネントは、プロセッサによって実行されるソフトウェア又はファームウェアアプリケーションによって動作する電気又は電子回路によって動作する機械部品によって提供される特定の機能を備えた装置であって、当該プロセッサは装置の内部又は外部にあり、ソフトウェア又はファームウェアアプリケーションの少なくとも一部を実行する。更に別の例として、コンポーネントは、機械部品なしで電子コンポーネントを通じて特定の機能を提供する装置であって、電子コンポーネントは、電子コンポーネントの機能を少なくとも部分的に付与するソフトウェア又はファームウェアを実行するプロセッサを含むことができる。
【0097】
更に、用語「又は」は、排他的な「又は」ではなく、包括的な「又は」を意味することを意図している。すなわち、特に明記しない限り、又は文脈から明らかでない限り、「XはA又はBを使用する」は自然な包括的な順列のいずれかを意味することを意図している。すなわち、XがAを使用する場合、XがBを使用する場合、又はXがAとBの両方を使用する場合、「XはA又はBを使用する」は上述の任意の例示で満足される。更に、本明細書及び添付図面で使用される冠詞「a」及び「an」は、特に明記しない限り、又は単数形を対象とする文脈から明確でない限り、一般に「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである。更に、本開示における任意の特定の実施形態又は例示の使用は、例えば、態様Aを有する第1の実施形態、及び態様Bを有する第2の実施形態が、態様A及び態様Bを有する第3の実施形態を除外しないように、明示的に示されない限り、他の特定の実施形態又は例を除外するものとして扱われるべきではない。粒状の例示及び実施形態の使用は、開示される主題の特定の特徴、態様等の簡略化して理解することを意図するものであって、開示をそれに限定することを意図せず、開示される主題の前記粒状の事例、又は開示される主題の実施形態の組み合わせは、実際の又は建設的な実践への縮小の時点で考慮されなかったことを示す。
【0098】
当業者によって理解されるように、本明細書に開示される各実施形態は、その特定の記載された要素、工程、成分又は構成要素を含むか、本質的にそれからなるか、又はそれらからなることができる。従って、用語「含む」又は「含む」は、「含む」、「からなる」、又は「から本質的になる」と説明するものと解釈する必要がある。遷移用語「含む」又は「含む」は、含むことを意味するがこれに限定されず、不特定の要素、工程、成分、又は構成要素を例え大量にでも含むことを許容する。遷移フレーズ「からなる」は、指定されない要素、工程、成分、又は構成要素を除外する。遷移フレーズ「から本質的になる」は、特定の要素、工程、成分、又は構成要素に、及び実施形態に実質的に影響を及ぼさないものに実施形態の範囲を限定する。
【0099】
更に、「ユーザー」、「加入者」、「顧客」、「消費者」、「プロシューマ」、「エージェント」等の用語は、文脈が用語間での特定の区別を正当化しない限り、主題の明細書全体にわたって交換可能に使用される。このような用語は、視覚、音声認識のシミュレーションを提供できる人間実体、機械学習コンポーネント、又は自動コンポーネント(例えば、複雑な数学的形式に基づいて推論を行う能力等の人工知能によってサポートされる)を指すことができることを理解されたい。
【0100】
「推論」又は「推測」の用語は、一般に、イベント及び/又はデータを介して捕捉された一連の観測から、システム、環境、ユーザー、及び/又は意図について推論又は推測するプロセスを指すことができる。捕捉されるデータ及びイベントには、ユーザーデータ、デバイスデータ、環境データ、センサからのデータ、センサデータ、アプリケーションデータ、潜在データ、明示データ等が含まれる。推論は、例えば、特定のコンテキスト又はアクションを識別するために使用でき、データ及びイベントの検討に基づいて、関心のある状態で確率分布を生成できる。推論は、一連のイベント又はデータからより高いレベルのイベントを構築するために使用される手法を指すことできる。そのような推論により、イベントが場合によって時間的に近接して相関できるかどうか、及びイベント又はデータが1つ又はいくつかのイベント及びデータソースに由来するかどうか、一連の観測イベント及び/又は保存されたイベントデータから新しいイベント又はアクションが構築される。様々な分類スキーム及び/又はシステム(例えば、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク、エキスパートシステム、ベイジアンビリーフネットワーク、ファジー論理、及びデータ融合エンジン)を、開示される主題に関連する自動及び/又は推定作用の実行に関連して使用することができる。
【0101】
上述したものは、開示される主題を例示するシステム及びプロセスの例を含む。当然ながら、本明細書中では構成要素又はプロセスの全ての組み合わせを説明することはできない。当業者は、請求された主題の多くの更なる組み合わせ及び並べ替えが可能であることを認識し得る。更に、「含む」、「有する」、「所有する」等の用語が詳細な説明、特許請求の範囲、付録、及び図面で使用される限り、そのような用語は、クレームの移行語句として使用される場合の「含む」は用語「含む」と同様に解釈される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2023-01-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
流体経路を内部に画定し、
前記流体経路に流体を受け入れるための流入口接続部、及び
前記流体経路から前記流体を排出するための流出口接続部、
を備えるフローセル装置;
前記フローセル装置に連結され、前記流体経路の分析領域の第1の側で前記流体経路の境界の一部を画定し、かつ前記分析領域への光学アクセスを提供する球面レンズであり、前記第1の側の反対側の前記分析領域の第2の側には追加のレンズがなく;
前記分析領域を通る前記流体の少なくとも一部を光学的に計測するために、前記球面レンズを介した前記分析領域への前記光学アクセスを使用する光学分析装置への前記システムの取り外し可能な接続を提供する光学分析装置コネクタ;及び
前記流体の状態が流動する流体に関連する閾値を満足する場合に、前記光学的に計測することがトリガーされるように前記流体の状態を測定するためのセンサ
を備える、該システム。
【請求項2】
前記流体は、スラリー、懸濁液、又は液体及び固体の不均一混合物である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記流体は、粉末、エアロゾル、又は流動する固体物質である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記球面レンズは、前記フローセル装置内に画定されたオリフィス内にシールされ、前記球面レンズと前記オリフィスとの間の前記流体の漏れを防止しながら前記光学アクセスを提供する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記球面レンズは、エラストマーによって前記オリフィス内にシールされている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記球面レンズは、変形可能な金属によって前記球面レンズを損傷することなく前記オリフィス内にシールされている、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記光学分析装置は、ラマン分光計である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記球面レンズは、サファイア球面レンズである、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記流入口接続部は、流体システムコンポーネントに連結し、前記流体システムコンポーネントは、圧力接続具、テーパねじ装置、平行ねじ装置、迅速接続装置、面シール装置、ピストンシール装置、フェルール圧縮装置、円錐装置、円錐ねじ装置、溶接装置、ろう付け装置、又ははんだ付け装置のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記フローセル装置の本体は金属を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記フローセル装置の本体はポリマーを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記フローセル装置の本体はセラミック材料を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記フローセル装置の本体は、前記流体経路の前記境界の残りの部分を画定する、前記フローセル装置の部品とは異なる材料からなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
フローセル装置で流体を受け取ること;
前記流体を前記フローセル装置の分析区域に輸送することであって、前記分析区域は、前記分析区域内の前記流体の光学的計測を容易にする球面レンズの表面の少なくとも一部によって前記分析区域の第1の側で境界付けられ、前記分析区域は、前記第1の側の反対側の前記分析領域の第2の側に追加のレンズを備えず;及び
前記流体が前記分析区域を通過した後、前記フローセル装置から前記流体を排出できるようにすること:
を含み、
トリガールールを満たすものと判定される前記分析区域内の前記流体の状態に基づいて前記分析区域内の前記流体の前記フローセル装置による前記光学的計測をトリガーすることを更に含み、
前記ルールは、前記フローセル装置のセンサ装置によって収集されたデータに基づく方法。
【請求項15】
前記輸送することは、液体流体又は気体流体を輸送することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記流体を前記輸送することは、前記球面レンズと、前記分析区域の境界を画定する前記フローセル装置の一部との間のシールに対して前記流体を輸送することを含み、前記シールは、エラストマー、ポリマー、エポキシ、又は変形可能な金属の少なくとも1つによって可能にされる、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記光学的計測は、光学分析装置コネクタを介して前記フローセル装置に取り外し可能に接続されたラマン分光計によって可能にされる、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
システムであって、
流体経路を内部に画定し、前記流体経路内に流体を受け入れ、かつ前記流体経路から前記流体を排出させる、フローセル装置;
前記流体経路の境界の一部で前記フローセル装置内に画定されたオリフィス内に前記流体経路の分析領域の第1の側でシールされた球面レンズであって、前記球面レンズと前記オリフィスとの間の前記流体の漏れを防止しながら、前記分析領域への光学アクセスを提供する該球面レンズで、前記第1の側の反対側の前記分析領域の第2の側には追加のレンズがなく;及び
前記分析領域を通る前記流体の少なくとも一部を光学的に計測するために、前記球面レンズを介した前記分析領域への前記光学アクセスを使用する、光学分析装置への前記システムの接続を提供する光学分析コネクタ;及び
前記流体の状態が流動する流体に関連する閾値を満足する場合に、前記光学的に計測することがトリガーされるように前記流体の状態を測定するためのセンサ
を備える、該システム。
【請求項19】
前記球面レンズは、エラストマー、ポリマー、又は変形可能な金属のうちの少なくとも1つによって前記オリフィス内にシールされている、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記球面レンズは、前記光学分析装置から出射された光エネルギーが前記分析領域内へ前記球面レンズを第1方向で通過するのを可能にし、かつ
帰還する光エネルギーが前記光学分析装置に向けて前記球面レンズを第2方向で通過するのを可能にし、前記第2方向は前記第1方向の反対であるように構成される、
請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記光学分析装置を更に備え、前記光学分析装置は発光部分及び受光部分を備え、前記発光部分は光エネルギーを前記球面レンズに向けて出射するように構成され、かつ前記受光部分は前記球面レンズを介して帰還した光エネルギーを受けるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0101
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0101】
上述したものは、開示される主題を例示するシステム及びプロセスの例を含む。当然ながら、本明細書中では構成要素又はプロセスの全ての組み合わせを説明することはできない。当業者は、請求された主題の多くの更なる組み合わせ及び並べ替えが可能であることを認識し得る。更に、「含む」、「有する」、「所有する」等の用語が詳細な説明、特許請求の範囲、付録、及び図面で使用される限り、そのような用語は、クレームの移行語句として使用される場合の「含む」は用語「含む」と同様に解釈される。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
システムであって、
流体経路を内部に画定し、
前記流体経路に流体を受け入れるための流入口接続部、及び
前記流体経路から前記流体を排出するための流出口接続部、
を備えるフローセル装置と;
前記フローセル装置に連結され、前記流体経路の境界の一部を画定し、かつ前記流体経路の分析領域への光学アクセスを提供する球面レンズと;
前記分析領域を通る前記流体の少なくとも一部を光学的に計測するために、前記球面レンズを介した前記分析領域への前記光学アクセスを使用する光学分析装置への前記システムの取り外し可能な接続を提供する光学分析装置コネクタと;
を備える、該システム。
[2]
前記流体は気体である、[1]に記載のシステム。
[3]
前記流体は液体である、[1]に記載のシステム。
[4]
前記流体は、スラリー、懸濁液、又は液体及び固体の不均一混合物である、[1]に記載のシステム。
[5]
前記流体は、粉末、エアロゾル、又は流動する固体物質である、[1]に記載のシステム。
[6]
前記球面レンズは、前記フローセル装置内に画定されたオリフィス内にシールされ、前記球面レンズと前記オリフィスとの間の前記流体の漏れを防止しながら前記光学アクセスを提供する、[1]に記載のシステム。
[7]
前記球面レンズは、エラストマーによって前記オリフィス内にシールされている、[6]に記載のシステム。
[8]
前記球面レンズは、変形可能な金属によって前記球面レンズを損傷することなく前記オリフィス内にシールされている、[6]に記載のシステム。
[9]
前記光学分析装置は、ラマン分光計である、[1]に記載のシステム。
[10]
前記球面レンズは、サファイア球面レンズである、[1]に記載のシステム。
[11]
前記流入口接続部は、流体システムコンポーネントに連結し、前記流体システムコンポーネントは、圧力接続具、テーパねじ装置、平行ねじ装置、迅速接続装置、面シール装置、ピストンシール装置、フェルール圧縮装置、円錐装置、円錐ねじ装置、溶接装置、ろう付け装置、又ははんだ付け装置のうちの少なくとも1つを備える、[1]に記載のシステム。
[12]
前記フローセル装置の本体は金属を含む、[1]に記載のシステム。
[13]
前記フローセル装置の本体はポリマーを含む、[1]に記載のシステム。
[14]
前記フローセル装置の本体はセラミック材料を含む、[1]に記載のシステム。
[15]
前記フローセル装置の本体は、前記流体経路の前記境界の残りの部分を画定する、前記フローセル装置の部品とは異なる材料からなる、[1]に記載のシステム。
[16]
フローセル装置で流体を受け取ること;
前記流体を前記フローセル装置の分析区域に輸送することであって、前記分析区域は、前記分析区域内の前記流体の光学的計測を容易にする球面レンズの表面の少なくとも一部によって境界付けられ;及び
前記流体が前記分析区域を通過した後、前記フローセル装置から前記流体を排出できるようにすること:
を含む、方法。
[17]
前記輸送することは、液体流体又は気体流体を輸送することを含む、[16]に記載の方法。
[18]
前記流体を前記輸送することは、前記球面レンズと、前記分析区域の境界を画定する前記フローセル装置の一部との間のシールに対して前記流体を輸送することを含み、前記シールは、エラストマー、ポリマー、エポキシ、又は変形可能な金属の少なくとも1つによって可能にされる、[16]に記載の方法。
[19]
前記光学的計測は、光学分析装置コネクタを介して前記フローセル装置に取り外し可能に接続されたラマン分光計によって可能にされる、[16]に記載の方法。
[20]
トリガールールを満たすものと判定される前記分析区域内の前記流体の状態に基づいて前記分析区域内の前記流体の前記フローセル装置による前記光学的計測をトリガーすることを更に含み、前記ルールは、前記フローセル装置のセンサ装置によって収集されたデータに基づく、[16]に記載の方法。
[21]
システムであって、
流体経路を内部に画定し、前記流体経路内に流体を受け入れ、かつ前記流体経路から前記流体を排出させる、フローセル装置と;
前記流体経路の境界の一部で前記フローセル装置内に画定されたオリフィス内にシールされた球面レンズであって、前記球面レンズと前記オリフィスとの間の前記流体の漏れを防止しながら、前記流体経路の分析領域への光学アクセスを提供する該球面レンズと;
前記分析領域を通る前記流体の少なくとも一部を光学的に計測するために、前記球面レンズを介した前記分析領域への前記光学アクセスを使用する、光学分析装置への前記システムの接続を提供する光学分析コネクタと;
を備える、該システム。
[22]
前記球面レンズは、エラストマー、ポリマー、又は変形可能な金属のうちの少なくとも1つによって前記オリフィス内にシールされている、[21]に記載のシステム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正の内容】
図2
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
図3
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正の内容】
図13
【外国語明細書】