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特開2023-4019データ参照システム、データ参照装置、データ参照方法、及びデータ参照プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023004019
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】データ参照システム、データ参照装置、データ参照方法、及びデータ参照プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/176 20190101AFI20230110BHJP
   G07B 15/00 20110101ALI20230110BHJP
【FI】
G06F16/176
G07B15/00 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021105474
(22)【出願日】2021-06-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】大西 直哉
(72)【発明者】
【氏名】松山 拓紀
(72)【発明者】
【氏名】中谷 博司
【テーマコード(参考)】
3E127
【Fターム(参考)】
3E127AA16
3E127BA50
3E127CA13
3E127CA38
3E127CA59
3E127DA11
3E127DA21
3E127EA03
3E127EA33
3E127FA27
3E127FB10
(57)【要約】
【課題】複数の要求を同時に処理すること。
【解決手段】実施形態に係るデータ参照システムであって、データ参照装置と、データベース装置と、を備え、前記データ参照装置は、第1の参照要求パケットを受信した場合、第1の通信部に、前記第1の参照要求パケットに基づいて第1の参照要求を前記データベース装置に送信させ、前記第1の参照要求に応答した結果である第1の参照応答を受信させ、前記第1の参照応答を受信する前に第2の参照要求パケットを受信した場合に、第2の参照要求パケットに基づいて第2の参照要求を前記データベース装置に送信させ、前記第2の参照要求に応答した結果の第2の参照応答を受信させる第1の通信制御部を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ参照装置と、
前記データ参照装置に接続されたデータベース装置と、
を備え、
前記データ参照装置は、
第1の参照要求パケットを受信した場合、第1の通信部に、前記第1の参照要求パケットに基づいて第1の参照要求を前記データベース装置に送信させ、前記第1の参照要求に応答した結果である第1の参照応答を受信させ、前記第1の参照応答を受信する前に第2の参照要求パケットを受信した場合に、第2の参照要求パケットに基づいて第2の参照要求を前記データベース装置に送信させ、前記第2の参照要求に応答した結果の第2の参照応答を受信させる第1の通信制御部を備え、
前記データベース装置は、
前記第1の参照要求及び前記第2の参照応答それぞれに対応する第1のテーブル及び第2のテーブルを参照して、前記第1の参照応答及び前記第2の参照応答を出力する要求処理部と、
第2の通信部に、前記第1の参照応答及び前記第2の参照応答を前記データ参照装置に送信させる第2の通信制御部と、
を備える、データ参照システム。
【請求項2】
前記第1の通信制御部は、第1の通信部に、前記第1の参照応答に基づく第3の参照要求を前記データベース装置に送信させ、
前記要求処理部は、前記第3の参照要求に対応する第3のテーブルを参照して、第3の参照応答を出力し、
前記第2の通信制御部は、第2の通信部に、前記第3の参照応答を前記データ参照装置に送信させる、請求項1に記載のデータ参照システム。
【請求項3】
前記第3の参照要求は、前記第1の参照要求パケットにさらに基づく、請求項2に記載のデータ参照システム。
【請求項4】
前記第1の参照応答は、中間値であり、前記第3の参照応答は、出力値である、請求項2又は3に記載のデータ参照システム。
【請求項5】
前記第1の参照要求パケットは、有料道路上の出口料金所装置から受信し、車載器に挿入されたETCカードのカードID及び前記出口料金所装置のIDを含み、前記第1の参照要求は、前記カードIDを含み、前記第1の参照応答は、入口料金所に配置された入口料金所装置のIDを含み、前記第3の参照要求は、前記出口料金所装置のID及び前記入口料金所装置のIDを含み、前記第3の参照応答は、前記入口料金所装置から前記出口料金所装置までの通行料金を含む、請求項2乃至4のいずれか1項に記載のデータ参照システム。
【請求項6】
前記第1の通信制御部は、前記第1の通信部に、前記第3の参照応答に基づく第4の参照要求を前記データベース装置に送信させ、
前記要求処理部は、前記第4の参照要求に対応する第4のテーブルを参照して、第4の参照応答を出力し、
前記第2の通信制御部は、第2の通信部に、前記第4の参照応答を前記データ参照装置に送信させる、請求項2に記載のデータ参照システム。
【請求項7】
前記第1の参照要求パケットは、有料道路上に出口料金所装置から受信し、車載器に挿入されたETCカードのカードID及び前記出口料金所装置のIDを含み、前記第1の参照要求は、前記カードIDを含み、前記第1の参照応答は、入口料金所に配置された入口料金所装置のID及び前記車載器が通過した経路装置のIDを含み、前記第3の参照要求は、前記出口料金所装置のID及び前記入口料金所装置のIDを含み、前記第3の参照応答は、前記入口料金所装置から前記出口料金所装置までの基本通行料金を含み、前記第4の参照要求は、前記経路装置のIDを含み、前記第4の参照応答は、調整通行料金を含む、請求項6に記載のデータ参照システム。
【請求項8】
前記第1のテーブルは、前記第1の参照要求と第1の参照応答とが組になったテーブルであり、前記第2のテーブルは、前記第2の参照要求と前記第2の参照応答とが組になったテーブルである、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のデータ参照システム。
【請求項9】
前記データ参照装置と前記データベース装置は、直接接続される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のデータ参照システム。
【請求項10】
前記第1の通信制御部は、複数のCPUを備え、第1の通信部に、前記複数のCPUのうちの第1のCPUを用いて前記第1の参照要求を前記データベース装置に送信させ、前記複数のCPUのうちの第2のCPUを用いて前記第2の参照要求を前記データベース装置に送信させる、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のデータ参照システム。
【請求項11】
第1の参照要求パケットを受信した場合、第1の通信部に、前記第1の参照要求パケットに基づいて第1の参照要求をデータベース装置に送信させ、前記第1の参照要求に応答した結果の第1の参照応答を受信させ、前記第1の参照応答を受信する前に第2の参照要求パケットを受信した場合に、第2の参照要求パケットに基づいて第2の参照要求を前記データベース装置に送信させ、前記第2の参照要求に応答した結果の第2の参照応答を受信させる第1の通信制御部を備える、データ参照装置。
【請求項12】
データ参照装置によって実行されるデータ参照方法であって、
第1の参照要求パケットを受信した場合、前記第1の参照要求パケットに基づいて第1の参照要求をデータベース装置に送信することと、
前記第1の参照要求に応答した結果の第1の参照応答を受信することと、
前記第1の参照応答を受信する前に第2の参照要求パケットを受信した場合に、第2の参照要求パケットに基づいて第2の参照要求を前記データベース装置に送信することと、前記第2の参照要求に応答した結果の第2の参照応答を受信することと、
を備える、データ参照方法。
【請求項13】
請求項12に記載のデータ参照方法を前記データ参照装置のプロセッサによって実行させるデータ参照プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、データ参照システム、データ参照装置、データ参照方法、及びデータ参照プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
クライアントサーバシステムにおいて、短時間でデータベース上のデータを参照することが望まれている。例えば、有料道路におけるETCシステムにおいて、中央サーバで料金の計算をする場合、一定時間以内に中央サーバ側のデータベースから料金を参照し、クライアントである料金所装置に料金情報を送信する必要が有る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-087337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
データベースサーバに複数回の参照要求を送信すると、データの参照に時間を要する。これは、多数のクライアントがデータベースサーバに記憶された複数のテーブルを参照するよう要求すると、1つ目のデータの参照に対する応答を待ってから次のデータの要求を行う必要が有るからである。この場合、データ参照に要する時間が大きくなり、多数のクライアントからの要求を処理することが出来ない。そのため、多数のクライアントからの要求を処理可能な手法が求められている。
【0005】
また、一般的なRDB(Relational Data Base)では、複数テーブルを連結して参照することが出来るが、連結するテーブルのデータ量が大きい場合、連結処理に時間が掛かり、データの参照に時間を要する。また、データベースに要求するクエリと呼ばれる命令文が複雑化する。そのため、平易なクエリでデータを参照可能にすることも求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係るデータ参照システムは、データ参照装置と、前記データ参照装置に接続されたデータベース装置と、を備え、前記データ参照装置は、第1の参照要求パケットを受信した場合、第1の通信部に、前記第1の参照要求パケットに基づいて第1の参照要求を前記データベース装置に送信させ、前記第1の参照要求に応答した結果である第1の参照応答を受信させ、前記第1の参照応答を受信する前に第2の参照要求パケットを受信した場合に、第2の参照要求パケットに基づいて第2の参照要求を前記データベース装置に送信させ、前記第2の参照要求に応答した結果の第2の参照応答を受信させる第1の通信制御部を備え、前記データベース装置は、前記第1の参照要求及び前記第2の参照応答それぞれに対応する第1のテーブル及び第2のテーブルを参照して、前記第1の参照応答及び前記第2の参照応答を出力する要求処理部と、第2の通信部に、前記第1の参照応答及び前記第2の参照応答を前記データ参照装置に送信させる第2の通信制御部と、を備えるものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係るデータ参照システムの概略構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係るデータベース装置の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係るデータ参照装置の構成例を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態に係るクライアント装置の構成例を示すブロック図である。
図5図5は、図1に示されるデータ参照システムの処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図6図6は、入力値Xから中間値Yを経由して出力値Zを出力する例を示す図である。
図7図7は、有料道路の料金収受システムにおける入力値Xから中間値Yを経由して出力値Zを出力する例を示す図である。
図8図8は、カードIDと入口IDとが組になったテーブルの例を示す図である。
図9図9は、入口ID-出口IDと通行料金とが組になったテーブルの例を示す図である。
図10図10は、図5に示すシーケン図のうちのステップST110A~ステップST117についてより詳細に示した図である。
図11図11は、実施形態に係るデータ参照システムの概略構成の一例を示す図である。
図12図12は、路側装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図13図13は、路側パケットの構成の一例を示す図である。
図14図14は、路側応答パケットの構成の一例を示す図である。
図15図15は、図1に示されるデータ参照システムの処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図16図16は、各パケットのデータ構造の一例を示す図である。
図17図17は、ステップST301の処理によりデータ格納部13に記憶されたテーブルの一例を示す図である。
図18図18は、ステップST315Bで参照する基本料金テーブルの一例を示す図である。
図19図19は、ステップST315Cで参照する調整料金テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながらデータ参照システム、データ参照装置、データ参照方法、及びデータ参照プログラムについて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0009】
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、実施形態に係るデータ参照システムの概略構成の一例を示す図である。
データ参照システムは、データベース装置10、データ参照装置20、及びクライアント装置40A、クライアント装置40B、・・・、クライアント装置Mを備える。ここで、Mは、1以上の任意の整数である。当該データ参照システムは、クライアントサーバ型のETCシステム、駅の改札システム、工場の制御監視システム等である。また、以下の説明において、クライアント装置40A、クライアント装置40B、・・・、クライアント装置40Mを区別する必要が無い場合、単にクライアント装置40と記載する。
【0010】
データ参照装置20は、クライアント装置40とネットワーク31を介して接続される。また、データ参照装置20は、データベース装置10と接続される。ここで、データベース装置10とは、有線又は無線で直接接続されても良いし、ネットワーク31を介して接続されても良い。また、データ参照装置20及びデータベース装置10は、同一の装置内に配置されても良い。このようにデータ参照装置20とクライアント装置40とを物理的に近くに設置して、データの送受信を行うことにより、広域に配置されたクライアント装置40からデータベース装置10に直接複数回アクセスするのに比べ、データの送受信を高速に行うことが出来る。
【0011】
ここで、ネットワーク31は、典型的にはインターネットを含む通信網である。ネットワーク31は、典型的にはWAN(wide area network)を含む通信網である。ネットワーク31は、イントラネットなどのプライベートネットワークを含む通信網であっても良い。ネットワーク31は、LAN(local area network)を含む通信網であっても良い。また、ネットワーク31は、無線回線でも良いし有線回線でも良く、無線回線と有線回線とが混在していても良い。また、ネットワーク31は、専用線又は公衆携帯電話網などを含む通信網であっても良い。
【0012】
データベース装置10は、データベースを記憶するサーバなどの装置である。あるいは、データベース装置10は、仮想サーバであっても良い。例えば、データベース装置10は、PostgreSQL又はMySQL等のリレーショナルデータベース管理システムであっても良いし、Redis(Remote Dictionary Sever)又はMongodb等などのNoSQLのデータベースシステムであっても良い。また、データベース装置10及びデータ参照装置20は、協働して、クライアントサーバモデルにおけるサーバとして機能する。
【0013】
データベース装置10は、接続受付部11と、要求処理部12と、データ格納部13を備える。
【0014】
接続受付部11は、データ参照装置20の接続を受け付ける。要求処理部12は、データ参照装置20から送信されてきた要求を処理する。さらに、データ格納部13は、要求処理部12が各種処理を行う際に参照するデータが格納される。
【0015】
データ参照装置20は、第1の接続部21A、第2の接続部21B、・・・、第Nの接続部21Nと、第1の要求送信部22A、第2の要求送信部22B、・・・、第Nの要求送信部22Nと、第1の応答受信部23A、第2の応答受信部23B、・・・、第Nの応答受信部23Nと、要求受信部24と、応答送信部25と、接続受付部26と、を備える。ここで、Nは、2以上の任意の整数である。
【0016】
第1の接続部21A、第2の接続部21B、・・・、及び第Nの接続部21Nは、区別する必要が無い場合、単に接続部21と記載する。同様に、第1の要求送信部22A、第2の要求送信部22B、・・・、及び第Nの要求送信部22Nも区別する必要が無い場合、単に要求送信部22と記載し、第1の応答受信部23A、第2の応答受信部23B、・・・、第Nの応答受信部23Nも区別する必要が無い場合、単に応答受信部23と記載する。
【0017】
接続部21は、データベース装置10に接続する際に使用する。要求送信部22は、データベース装置10に参照要求等を送信する際に用いられる。応答受信部23は、データベース装置10に要求した処理結果の情報を含む参照応答を受信する際に用いられる。要求受信部24は、クライアント装置40から要求を受信し、第1の要求送信部22A等に当該要求を送信する際に用いられる。応答送信部25は、応答受信部23から参照応答を受信し、クライアント装置40に当該参照応答を送信する際に用いられる。接続受付部26は、クライアント装置40との接続を受け付ける際に用いられる。
【0018】
クライアント装置40は、接続部41と、データ参照要求部42と、データ応答受信部43とを備える。
【0019】
接続部41は、データ参照装置20にネットワーク31を介して接続する。データ参照要求部42は、データベース装置10に送信してもらうべき処理要求をデータ参照装置20に送信する。データ応答受信部43は、データ参照装置20から送信された処理応答を受信する。
【0020】
なお、以下の説明において、クライアント装置40からデータ参照装置20に送信する処理要求を参照要求パケットと称し、データ参照装置20からクライアント装置40に送信される当該要求パケットを処理した結果を含む処理応答を応答パケットと称する。
【0021】
図2は、実施形態に係るデータベース装置10の構成例を示すブロック図である。
データベース装置10は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサ101を有する。そして、このプロセッサ101に対し、記憶部102、通信部103、入出力IF104が、バス105を介して接続されている。
【0022】
記憶部102は、記憶媒体として、例えば、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid Sate Drive)等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することが出来る。記憶部102は、プロセッサ101が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0023】
さらに記憶部102は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリと、を組み合わせて使用したストレージを含む。例えば、データ格納部13は、記憶部102の一部である。したがって、記憶部102は、プロセッサ101が参照するデータ等を記憶する。
【0024】
通信部103は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部103は、管理サーバ30と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部103は、プロセッサ101の通信制御部1011の制御の下、データ参照装置20等との間で通信を行い、各種情報を送受信することが出来るものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0025】
入出力インタフェース104は、入力部及び表示部が接続されている(なお、図2では、入出力IFとして示される)。
【0026】
入力部は、例えば、マイク等の音声データを受信するデバイス、又は静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートにより、データベース装置10を管理する管理者によって入力された文字データを認識するデバイスである。
【0027】
表示部は、例えば液晶、有機EL(Electro Luminescence)、等を使用した表示デバイスであり、プロセッサ101から出力された信号に応じた音声、文字、及び画像等を表示する。
【0028】
また、プロセッサ101は、要求処理部12及び通信制御部1011を備える。
通信制御部1011は、通信部103を通じて、データ参照装置20と各種情報を送受信する。
【0029】
図3は、実施形態に係るデータ参照装置20の構成例を示すブロック図である。
図3に示すようにデータ参照装置20は、CPUやMPU等のプロセッサ201を有する。そして、このプロセッサ201に対し、記憶部202、通信部203、入出力インタフェース204が、バス205を介して接続されている。
【0030】
記憶部202は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することが出来る。記憶部202は、プロセッサ201が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0031】
さらに記憶部202は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリと、を組み合わせて使用したストレージを含む。記憶部202は、顔データベース、運賃情報、媒体から読取られた各種情報、及び設置された駅の情報等を記憶している。
【0032】
通信部203は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部203は、データベース装置10及びクライアント装置40と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部203は、通信制御部2011の制御の下、データベース装置10及びクライアント装置40等との間で通信を行い、各種情報を送受信することが出来るものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0033】
また、接続部21、要求送信部22、応答受信部23、要求受信部24、応答送信部25、及び接続受付部26は、通信部203に含まれて良い。
【0034】
入出力インタフェース204には、入力部及び表示部が接続されている(なお、図3では、入出力IFとして示されている)。
【0035】
入力部は、例えば、マイク等の音声データを受信するデバイス、又は静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートにより、データ参照装置20を管理する管理者によって入力された文字データを認識するデバイスである。
【0036】
表示部は、例えば液晶、有機EL、等を使用した表示デバイスであり、プロセッサ201から出力された信号に応じた音声、文字、及び画像等を表示する。
【0037】
プロセッサ201は、通信制御部2011を備える。
通信制御部2011は、通信部203を通じて、データベース装置10及びクライアント装置40と各種情報を送受信する。
【0038】
図4は、実施形態に係るクライアント装置40の構成例を示すブロック図である。
図4に示すようにクライアント装置40は、CPUやMPU等のプロセッサ401を有する。そして、このプロセッサ401に対し、記憶部402、通信部403、入出力インタフェース404が、バス405を介して接続されている。
【0039】
記憶部402は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することが出来る。記憶部402は、プロセッサ401が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0040】
さらに記憶部402は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリと、を組み合わせて使用したストレージを含む。記憶部402は、顔データベース、運賃情報、媒体から読取られた各種情報、及び設置された駅の情報等を記憶している。
【0041】
通信部403は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部403は、データ参照装置20と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部403は、通信制御部4011の制御の下、データ参照装置20等との間で通信を行い、各種情報を送受信することが出来るものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0042】
また、接続部41、データ参照要求部42、及びデータ応答受信部43は、通信部403に含まれて良い。
【0043】
入出力インタフェース404には、入力部及び表示部が接続されている(なお、図4では、入出力IFとして示されている)。
【0044】
入力部は、例えば、マイク等の音声データを受信するデバイス、又は静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートにより、クライアント装置40を管理する管理者によって入力された文字データを認識するデバイスである。
【0045】
表示部は、例えば液晶、有機EL、等を使用した表示デバイスであり、プロセッサ401から出力された信号に応じた音声、文字、及び画像等を表示する。
【0046】
プロセッサ401は、通信制御部4011を備える。
通信制御部4011は、通信部403を通じて、データ参照装置20と各種情報を送受信する。
【0047】
(動作)
図5は、図1に示されるデータ参照システムの処理手順の一例を示すシーケンス図である。データベース装置10、データ参照装置20、及びクライアント装置40のプロセッサ101、プロセッサ201、及びプロセッサ401がそれぞれ記憶部102、記憶部202、及び記憶部402に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンスの動作が実現される。
【0048】
データ参照装置20の通信制御部2011は、接続部21を用いてデータベース装置10に接続要求のパケットを送信する(ステップST101)。通信制御部2011は、データベース装置10との接続を確立するため、接続部21を用いて接続要求を含むパケットをデータベース装置10に送信する。ここで、接続部21が複数、例えば、図1に示すようにN個有る場合、通信制御部2011は、第1の接続部21A、第2の接続部21B、・・・、第Nの接続部21Nそれぞれから接続要求のパケットを送信する。
【0049】
データベース装置10の通信制御部1011は、接続受付を行う(ステップST102)。通信制御部1011は、接続受付部11を通じて接続要求を受信する。そして、当該要求に応じて、各接続部21と接続するための受付を行う。接続の受付は、例えば、TCP/IPによる接続受付でも良いし、UDP/IP等によって独自に実装した接続受付でも良い。
【0050】
通信制御部1011は、接続応答をデータ参照装置20に送信する(ステップST103)。通信制御部1011は、接続受付に基づいてデータ参照装置20との接続を確立することを決定する。そして、通信制御部1011は、接続受付部11を通じて、接続を確立することを示す接続応答をデータ参照装置20に送信する。ここで、複数の接続部21から接続要求を受信した場合、各接続部21に接続応答を送信する。
【0051】
通信制御部2011は、データベース装置10との接続を確立する(ステップST104)。通信制御部2011は、各接続部21を通じて、接続応答を受信する。そして、通信制御部2011は、各接続応答に基づいて各接続部21に対してデータベース装置10との接続を確立する。
【0052】
次に、クライアント装置40Aの通信制御部4011は、データ参照装置20に接続要求のパケットを送信する(ステップST105A)。通信制御部4011は、データ参照装置20との接続を確立するため、接続部41を用いて接続要求を含むパケットをデータ参照装置20に送信する。
【0053】
データ参照装置20の通信制御部2011は、接続受付を行う(ステップST106A)。通信制御部2011は、接続受付部26を通じて接続要求を受信する。そして、当該要求に応じて、接続部41と接続するための受付を行う。接続の受付は、例えば、TCP/IPによる接続受付でも良いし、UDP/IP等によって独自に実装した接続受付でも良い。
【0054】
通信制御部2011は、接続応答をクライアント装置40Aに送信する(ステップST107A)。通信制御部2011は、接続受付に基づいてクライアント装置40Aとの接続を確立することを決定する。そして、通信制御部2011は、接続受付部26を通じて、接続を確立することを示す接続応答をクライアント装置40Aに送信する。
【0055】
通信制御部4011は、データ参照装置20との接続を確立する(ステップST108A)。通信制御部4011は、接続部41を通じて、接続応答を受信する。そして、通信制御部4011は、接続応答に基づいて接続部41に対してデータ参照装置20との接続を確立する。
【0056】
接続が確立された後、通信制御部2011は、要求受信部24及び応答送信部25に接続情報を送信する。接続情報は、例えば、データ参照装置20のオペレーティングシステムが管理するソケットディスクリプタ、クライアント装置40AのIPアドレスとポート番号の組等で良い。
【0057】
クライアント装置40Bとデータ参照装置20との接続を確立するステップST105B~ステップST108Bは、クライアント装置40Aとデータ参照装置20との接続を確立するステップST105A~ステップST108と同様なため、ここでの説明を省略する。また、図5では、クライアント装置40A及びクライアント装置40Bの接続のみを示しているが、データ参照装置20との接続するクライアント装置40は、任意の数で良い。すなわち、クライアント装置40Aのみがデータ参照装置20と接続を確立しても良いし、M個のクライアント装置40が接続を確立しても良い。
【0058】
また、データ参照装置20とデータベース装置10との接続の確立(ステップST101~ステップST104)とクライアント装置40とデータ参照装置20との接続の確立(ステップST105~ステップST108)は、順序を入れ替えても良い。すなわち、この2つの接続の確立は、順序を問わない。
【0059】
次に、クライアント装置40Aの通信制御部4011は、第1の参照要求パケットを出力する(ステップST109A)。ここで、第1の参照要求パケットは、データ参照装置20及びデータベース装置10によって処理されるべき情報である。例えば、データベース装置10は、第1の参照要求パケットに含まれる情報に基づいてデータ格納部13に格納されたテーブルを参照する。
【0060】
通信制御部4011は、出力された第1の参照要求パケットをデータ参照装置20に送信する(ステップST110A)。通信制御部4011は、通信部403を通じて、出力された第1の参照要求パケットをデータ参照装置20に送信する。第1の参照要求パケットは、最初に参照すべき情報のみを含んでいても良いし、最初に参照すべき情報、2番目に参照すべき情報等、任意の数のデータベース装置10によって参照すべき情報を含んでいても良い。図5の例では、最初に参照すべき情報のみ、又は最初に参照すべき情報及び2番目に参照すべき情報を含むものとする。
【0061】
データ参照装置20の通信制御部2011は、第1の参照要求をデータベース装置10に送信する(ステップST111A)。通信制御部2011は、要求受信部24を通じて、第1の参照要求パケットを受信する。そして、通信制御部2011は、第1の要求送信部22Aを通じて、第1の参照要求パケットのうち、最初のデータベース装置10での参照に必要な情報を含む第1の参照要求を送信する。
【0062】
データベース装置10の要求処理部12は、参照処理を行う(ステップST112A)。通信制御部1011は、通信部103を通じて第1の参照要求を受信し、受信した第1の参照要求を要求処理部12に出力する。要求処理部12は、第1の参照要求に従って、データ格納部13に記憶されたデータを参照して第1の参照応答を出力する。例えば、要求処理部12は、第1の参照要求に含まれる情報に対応するテーブルをデータ格納部13から取得する。取得したテーブルは、当該情報から1つの参照応答を取得可能なテーブルである。すなわち、要求処理部12は、第1の参照要求に基づいて第1の参照応答を通信制御部1011に出力する。
【0063】
通信制御部1011は、第1の参照応答をデータ参照装置20に送信する(ステップST113A)。通信制御部1011は、通信部103を通じて、出力された第1の参照応答をデータ参照装置20に送信する。
【0064】
通信制御部2011は、第3の参照要求をデータベース装置10に送信する(ステップST114A)。通信制御部2011は、応答受信部23を通じて、第3の参照応答を受信する。そして、通信制御部2011は、要求送信部22を通じて、参照要求パケットのうち2番目に参照すべき情報及び第1の参照応答を含む第3の参照要求をデータベース装置10に送信する。
【0065】
データベース装置10の要求処理部12は、参照処理を行う(ステップST115A)。通信制御部1011は、通信部103を通じて第3の参照要求を受信し、受信した第3の参照要求を要求処理部12に出力する。要求処理部12は、第3の参照要求に従って、データ格納部13に記憶されたデータを参照して第3の参照応答を出力する。例えば、要求処理部12は、第3の参照要求に含まれる情報に対応するテーブルをデータ格納部13から取得する。取得したテーブルは、当該情報から1つの参照応答を取得可能なテーブルである。すなわち、要求処理部12は、第3の参照要求に基づいて第3の参照応答を通信制御部1011に出力する。
【0066】
通信制御部1011は、第3の参照応答をデータ参照装置20に送信する(ステップST116A)。通信制御部1011は、通信部103を通じて、出力された第3の参照応答をデータ参照装置20に送信する。
【0067】
通信制御部2011は、第3の参照応答を応答パケットとしてクライアント装置40Aに送信する(ステップST117A)。通信制御部2011は、応答受信部23を通じて、第3の参照応答を受信する。そして、通信制御部2011は、応答送信部25を通じて、第3の参照応答を応答パケットとしてクライアント装置40に送信する。
【0068】
また、ステップST105B~ステップST117Bはそれぞれ、ステップST105A~ステップST117Aと同様の動作のため、説明を省略する。
【0069】
ここで、図5に示すように、第1の参照要求をデータベース装置10に送信した後、第1の参照応答を受信する前に第2の参照要求パケットを受信した場合に、通信制御部2011は、要求送信部22を用いて、第2の参照要求パケットに基づいて第2の参照要求をデータベースに送信する。すなわち、第1の参照応答を受信するのを待つこと無く第2の参照要求をデータベース装置10に送信することが出来る。これにより、複数の要求を同時に処理することが可能になるため、任意の単位時間当たりの要求処理数であるスループットを大きくすることが出来る。
【0070】
図6は、入力値Xから中間値Yを経由して出力値Zを出力する例を示す図である。図6は、ステップST111A~ステップST116Aまでの処理を一般的に示した図である。
【0071】
図6に示すように、クライアント装置40の通信制御部4011は、要求パケットである入力Xをデータ参照装置20に送信する。そして、データ参照装置20の通信制御部2011は、要求パケットのうちの最初の参照処理に必要な情報(図6の例では、入力値X)を含む第1の参照要求をデータベース装置10に送信する。要求処理部12は、入力値Xと中間値Y1とが組になったテーブルを参照し、中間値Y1を出力する。そして、通信制御部1011は、当該中間値Y1を含む第1の参照応答をデータ参照装置20に送信する。通信制御部2011は、中間値Y1を含む第3の参照要求をデータベース装置10に送信する。要求処理部12は、当該中間値Y1と中間値Y2とが組になったテーブルを参照して中間値Y2を出力する。そして、通信制御部1011は、当該中間値Y2を含む第3の参照応答をデータ参照装置20に送信する。このように、参照要求、参照処理、及び参照応答を複数回、例えば、N回繰り返す。ここで、Nは、2以上の任意の整数値である。そして、通信制御部1011は、N回繰り返した中間値YN、すなわち出力値Zを含む第Nの参照応答をデータ参照装置20に送信する。そして、通信制御部2011は、出力値Zを含む応答パケットをクライアント装置40に送信する。
【0072】
図7は、有料道路の料金収受システムにおける入力値Xから中間値Yを経由して出力値Zを出力する例を示す図である。
図7(a)に示すように、参照要求パケットは、カードID及び出口料金所に設置された路側装置の識別子である出口IDを含む。カードIDは、例えば、車両の車載器に挿入されたETCカードのカードIDである。そして、例えば、入口料金所等に配置された路側装置(クライアント装置40)が車載器と通信することにより、取得可能である。通信制御部4011は、図7(b)に示すように、クライアント装置40から受信した参照要求パケットのうちの最初の参照処理に必要なカードIDを含む第1の参照要求をデータベース装置10に送信する。要求処理部12は、図7(c)に示すように、カードIDと入口IDとが組になったテーブルを参照して入口IDを含む第1の参照応答を出力する。ここで、入口IDは、車両が有料道路に進入した料金所に設置された路側装置(クライアント装置40)から取得したものであり、事前にデータベース装置10の記憶部102に記憶されているものとする。
【0073】
図8は、カードIDと入口IDとが組になったテーブルの例を示す図である。
図8に示すように、例えば、カードIDが000001である場合、カードID000001を車載器に挿入した車両は、入口IDが1001である料金所から有料道路に入場したことを示す。
【0074】
通信制御部2011は、図7(d)に示すように、第1の参照応答に含まれる入口ID及び要求パケットに含まれる出口IDを組み合わせた第3の参照要求(入口ID-出口ID)をデータベース装置10に送信する。要求処理部12は、図7(e)に示すように、入口ID-出口IDと通行料金とが組になったテーブルを参照して第3の参照応答を出力する。
【0075】
図9は、入口ID-出口IDと通行料金とが組になったテーブルの例を示す図である。
【0076】
図9に示すように、例えば、経路を示す入口ID-出口IDが1001-1002である場合、通行料金は、500円であることを示す。
【0077】
そして、通信制御部2011は、図7(f)に示すように、通行料金を含む応答パケットをクライアント装置40に送信する。
【0078】
図10は、図5に示すシーケン図のうちのステップST110A~ステップST117についてより詳細に示した図である。
【0079】
通信制御部2011は、第1の参照要求パケットを受信する(ステップST201A)。通信制御部2011は、データ参照装置20の要求受信部24を通じて、要求パケットを受信する。ここで、例えば、第1の参照要求パケットは、図7に示したように、カードID及び出口IDを含む。
【0080】
通信制御部2011は、第1の要求送信部22Aに第1の参照要求パケットを転送する(ステップST202A)。
【0081】
通信制御部2011は、第1の参照要求をデータベース装置10に送信する(ステップST203A)。通信制御部2011は、第1の要求送信部22Aを通じて、第1の参照要求パケットに含まれるカードIDを含む第1の参照要求をデータベース装置10に送信する。
【0082】
通信制御部2011は、第1の要求送信部22Aから次要求用データを第2の要求送信部22Bに転送する(ステップST204A)。通信制御部2011は、第2の要求送信部22Bで用いるデータとして、要求パケットに含まれる出口IDを含む次要求用データを第2の要求送信部22Bに転送する。
【0083】
要求処理部12は、参照処理を行う(ステップST205A)。通信制御部1011は、通信部103を通じて、第1の参照要求を受信する。そして、通信制御部1011は、受信した第1の参照要求を要求処理部12に出力する。要求処理部12は、第1の参照要求及びデータ格納部13に格納されたテーブルを用いて参照処理を行う。例えば、要求処理部12は、カードIDと出口IDとが組になったテーブルを参照してカードIDに対応した出口IDを取得する。そして、要求処理部12は、入口IDを含む第1の参照応答を出力する。
【0084】
通信制御部1011は、通信部103を通じて、第1の参照応答を第1の応答受信部23Aに送信する(ステップST206)。
【0085】
通信制御部2011は、第1の応答受信部23Aを用いて次要求用データを転送する(ステップST207A)。通信制御部2011は、第2の要求送信部22Bで用いるデータとして、第1の参照応答(入口ID)を含む次要求用データを第2の要求送信部22Bに転送する。
【0086】
通信制御部2011は、第3の参照要求をデータベース装置10に送信する(ステップST208A)。通信制御部2011は、第2の要求送信部22Bを通じて、第1の要求送信部22Aから受信した出口ID及び第1の応答受信部23Aから受信した入口IDを含む第3の参照要求をデータベース装置10に送信する。
【0087】
要求処理部12は、参照処理を行う(ステップST209A)。通信制御部1011は、通信部103を通じて、第3の参照要求を受信する。そして、通信制御部1011は、受信した第3の参照要求を要求処理部12に出力する。要求処理部12は、第3の参照要求及びデータ格納部13に格納されたテーブルを用いて参照処理を行う。例えば、要求処理部12は、入口ID及び出口IDと通行料金とが組になったテーブルを参照して入口IDに対応する入口料金所から出口IDに対応する出口料金所までの通行料金を取得する。そして、要求処理部12は、通行料金を含む第2の参照応答を出力する。
【0088】
通信制御部1011は、通信部103を通じて、第3の参照応答を第2の応答受信部23Bに送信する(ステップST210A)。
【0089】
通信制御部2011は、応答送信部25に応答用データを転送する(ステップST211A)。通信制御部2011は、第2の応答受信部23Bを通じて、第3の参照応答を受信する。そして、通信制御部2011は、第2の応答受信部23Bを通じて、当該参照応答(通行料金)を含む応答用データを応答送信部25に送信する。
【0090】
通信制御部2011は、応答送信部25を通じて、応答パケットをクライアント装置40に送信する(ステップST2012A)。通信制御部2011は、応答送信部25を通じて、応答用データを受信する。そして、通信制御部2011は、応答送信部25を通じて、応答用データを含む応答パケットをクライアント装置40に送信する。
【0091】
ステップST201B~ステップST212Bは、ステップST201A~ステップST212Aと同様の動作であるため、説明を省略する。
【0092】
ここで、データベース装置10は、参照要求を受信すると参照処理を開始し、応答パケットをデータ参照装置20に送信する。当該処理は、FIFO(First-In First-Out)又はキューのように受信したデータ順に処理する方式である。
【0093】
また、図10で示すように、第1の参照要求をデータベース装置10に送信した後、第1の参照応答を受信する前に第2の参照要求パケットを受信した場合に、通信制御部2011は、要求送信部22を用いて、第2の参照要求パケットに基づいて第2の参照要求をデータベースに送信する。すなわち、第1の参照応答を受信するのを待つこと無く第2の参照要求をデータベース装置10に送信することが出来る。これにより、複数の要求を同時に処理することが可能になるため、任意の単位時間当たりの要求処理数であるスループットを大きくすることが出来る。
【0094】
また、通信制御部2011は、複数のCPUを備え、通信部203を通じて、複数のCPUのうちの第1のCPUを用いて前記第1の参照要求を前記データベース装置10に送信し、前記複数のCPUのうちの第2のCPUを用いて前記第2の参照要求を前記データベース装置10に送信することも可能である。すなわち、各処理を複数のCPUのうちの1つによって処理させることにより、参照要求の送信及び参照応答の受信を並列に行うことが出来る。
【0095】
(第1の実施形態の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、データ参照システムにおいて、クライアント装置40とデータベース装置10の間にデータ参照装置20を配置する。そして、第1の参照要求をデータベース装置10に送信した後、第1の参照応答を受信する前に第2の参照要求パケットを受信した場合に、通信制御部2011は、要求送信部22を用いて、第2の参照要求パケットに基づいて第2の参照要求をデータベースに送信する。これにより、複数の要求を同時に処理することが可能になるため、任意の単位時間当たりの要求処理数であるスループットを大きくすることが出来る。
【0096】
[第2の実施形態]
(構成)
図11は、実施形態に係るデータ参照システムの概略構成の一例を示す図である。
第1の実施形態と異なる点は、データ参照装置20が登録用接続部27及び登録送信部28を備える点、及びクライアント装置40が、入口料金所装置81、経路装置82、及び出口料金所装置83になっている点である。また、以下において、入口料金所装置81、経路装置82、及び出口料金所装置83を総称して路側装置80と総称する。
【0097】
登録用接続部27及び登録送信部28は、通信部203に含まれる。登録用接続部27は、データベース装置10にデータを登録するための接続を行う。また登録送信部28は、データベース装置10にデータを登録するパケットを送信する。
【0098】
入口料金所装置81は、上位通信部84、制御部85、車両通信部86を備える。経路装置82及び出口料金所装置83も入口料金所装置81と同様に上位通信部84等を備えるが、図11では、省略している。
【0099】
図12は、路側装置80のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
路側装置80は、CPUやMPU等のプロセッサ801を有する。そして、このプロセッサ801に対し、記憶部802、通信部803、入出力IF804、車両検知部805、カメラ806、及びゲート807が、バス808を介して接続されている。また、プロセッサ801は、制御部85及び通信制御部8011を備える。
【0100】
記憶部802は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することが出来る。記憶部802は、プロセッサ801が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0101】
さらに記憶部802は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリとを組み合わせて使用したストレージを含む。記憶部802は、プロセッサ801がプログラムを実行して各種処理を行う過程で取得及び生成されたデータを記憶することが可能である。
【0102】
通信部803は、上位通信部84、車両通信部86を備える。そして、通信部803は、通信制御部8011の制御の下、各装置と接続し、各種情報を送受信する。
【0103】
上位通信部84は、上位装置としてのデータ参照装置20と通信するための通信インタフェースである。例えば、上位通信部84は、ネットワーク31を通じて、データ参照装置20と無線接続する通信モジュールを含む。すなわち、上位通信部84は、通信制御部8011の制御の下、データ参照装置20との間で通信を行い、各種情報を送受信することが出来るものであれば一般的な通信部で良い。
【0104】
車両通信部86は、車両に搭載する車載器と無線通信する通信インタフェースである。車両通信部86は、路側装置80に接近する車両(すなわち有料道路に入場又は出場しようとする車両)に搭載された車載器と無線通信する。車両通信部86は、車載器と無線通信することにより、車載器に挿入されたETCカードのカード番号であるカードID及び有効期限を含む契約情報を取得しても良い。なお、車両通信部86は、車載器との通信により、車載器ID、車両の車種を示す車種情報、ナンバープレートについての情報等を含む各種情報を取得しても良いのは勿論である。すなわち、車両通信部86は、通信制御部8011の制御の下、車載器との間で通信を行い、各種情報を送受信することが出来るものであれば一般的な通信部で良い。
【0105】
入出力インタフェース804は、表示部及びスピーカ等を備える。表示部は、制御部85の制御の下、車両を運転する利用者等に通行料金を表示することが可能である。またスピーカは、制御部85の制御の下、例えば、車両を所定のレーンに音声によって誘導することが可能である。
【0106】
車両検知部805は、車両が路側装置80に接近してきたことを検知する。例えば、車両検知部805は、制御部85の制御の下、レーザ光を照射し、車両等の物体で反射されるレーザ光の反射光を検知する。また、例えば、ループ式の車両検知部805は、可能な料金所の各レーンに進入する前の道路等に埋め込まれたループコイルを備える。車両検知部805は、制御部85の制御の下、車両がループコイル上を通り過ぎる際のインダクタンスの変化に基づいて車両を検知する。また、車両検知部805は、車両の挙動を自動で検知することが可能である。例えば、レーダー式の検知部は、レーダーの反射時のドップラー効果を利用して車速を測定する。
【0107】
カメラ806は、制御部85の制御の下、車両を撮影し、撮影画像を出力する。また、カメラ806は、制御部85の制御の下、車両を継続的に撮影した撮影画像を出力しても良い。
【0108】
ゲート807は、料金所からの車両の有料道路への入場又は出場を制御する。ゲート807は、制御部85の制御の下、料金所の通路に設けられた発進制御バーを開閉する。例えば、ゲート807は、車両を一時停止させる場合あるいは車両の通行(入場又は出場)を不可とする場合、発進制御バーを閉じて車両の通行を物理的に阻止する。また、ゲート807は、車両の通行(入場又は出場)を許可する場合、発進制御バーを開放して車両の通過を許可する。
【0109】
また、路側装置80が経路装置82である場合、ゲート807は、設置しなくて良い。
【0110】
入口料金所装置81及び経路装置82の通信制御部8011は、車両検知部805によって車両の通過を検知した場合、車両通信部86を用いて車両の車載器と各種情報を送受信する。そして、通信制御部8011は、得られた情報に基づいて路側通知パケットを生成し、上位通信部84を通じてデータ参照装置20に送信する。
【0111】
また、出口料金所装置83の通信制御部8011は、車両検知部805により車両の通過を検知した場合、車両通信部86を用いて車両の車載器と各種情報を送受信する。そひて、通信制御部8011は、得られた情報に基づいて路側通知パケットを生成し、上位通信部84を通じてデータ参照装置20に送信する。さらに、通信制御部8011は、上位通信部84を通じて路側応答パケットをデータ参照装置20から受信する。制御部85は、路側応答パケットの内容に応じて入出力インタフェース804を用いて通行料金を表示し、ゲート807を制御をする。
【0112】
図13は、路側パケットの構成の一例を示す図であり、図14は、路側応答パケットの構成の一例を示す図である。
【0113】
路側パケットは、カードID 90、路側装置を識別する路側装置ID 91、及びパケット種別92を備える。パケット種別92は、例えば、入口料金所装置81、経路装置82、及び出口料金所装置83を車両が通過したことを区別する情報を含む。
【0114】
路側応答パケットは、カードID 90、路側装置を識別する路側装置ID 91、パケット種別92、及び通行料金93を備える。また、路側パケットは、時刻情報や異常判定のグラフ等各種情報を含んでも良い。
【0115】
(動作)
図15は、図1に示されるデータ参照システムの処理手順の一例を示すシーケンス図である。データベース装置10、データ参照装置20、及び路側装置80のプロセッサ101、プロセッサ201、及びプロセッサ801がそれぞれ記憶部102、記憶部202、及び記憶部802に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンスの動作が実現される。
【0116】
入口料金所装置81の制御部85は、車両の通過を検知する(ステップST301)。制御部85は、車両検知部805を用いて、入口料金所に入場する車両を検知する。そして、通信制御部8011は、車両通信部86を用いて、車両と通信し、車両に配置された車載器に挿入されたETCカードのカードID等を取得する。
【0117】
制御部85は、路側通知パケットを出力する(ステップST302)。制御部85は、取得したカードID、入口料金所装置81を識別する入口ID、及びパケット種別を含む路側通知パケットを出力する。パケット種別は、車両が入口料金所装置81を通過したことを示す情報を含む。
【0118】
通信制御部8011は、上位通信部84を通じて、路側通知パケットをデータ参照装置20に送信する(ステップST303)。
【0119】
通信制御部2011は、通信部203を通じて、登録要求を送信する(ステップST304)。通信制御部2011は、通信部203を通じて路側通知パケットを受信する。そして、プロセッサ201は、路側通知パケットに含まれるパケット種別から路側通知パケットが入口料金所装置81から送信されたものであると判断する。プロセッサ201は、路側通知パケットに含まれるカードID及び入口IDを含む登録要求を出力する。そして、通信制御部2011は、登録送信部28を通じて、登録要求をデータベース装置10に送信する。
【0120】
図16は、各パケットのデータ構造の一例を示す図である。
図16(a)は、登録要求のデータ構造の一例を示す図である。図16(a)に示すように、登録要求は、カードID及び入口IDを含む。また、登録要求は、これのデータに限られず、任意のデータを含んで良いのは勿論である。
【0121】
要求処理部12は、登録処理を行う(ステップST305)。通信制御部1011は、通信部103を通じて登録要求を受信する。そして、要求処理部12は、登録要求に含まれるカードIDと入口IDとが組となるテーブルとしてデータ格納部13に記憶する登録処理を行う。
【0122】
その後、車両が入口料金所から入場して有料道を走行し、経路装置82を通過する。
経路装置82の制御部85は、車両の通過を検知する(ステップST306)。制御部85は、車両検知部805を用いて、経路装置82を通過する車両を検知する。そして、通信制御部8011は、車両通信部86を用いて、車両と通信し、車両に配置された車載器に挿入されたETCカードのカードID等を取得する。
【0123】
制御部85は、路側通知パケットを出力する(ステップST307)。制御部85は、取得したカードID、経路装置82を識別する経路ID、及びパケット種別を含む路側通知パケットを出力する。パケット種別は、車両が経路装置82を通過したことを示す情報を含む。
【0124】
通信制御部8011は、上位通信部84を通じて、路側通知パケットをデータ参照装置20に送信する(ステップST308)。
【0125】
通信制御部2011は、通信部203を通じて、登録要求を送信する(ステップST309)。通信制御部2011は、通信部203を通じて路側通知パケットを受信する。そして、プロセッサ201は、路側通知パケットに含まれるパケット種別から路側通知パケットが経路装置82から送信されたものであると判断する。プロセッサ201は、路側通知パケットに含まれるカードID及び経路IDを含む登録要求を出力する。そして、通信制御部2011は、登録送信部28を通じて、登録要求をデータベース装置10に送信する。
【0126】
図16(b)は、登録要求のデータ構造の一例を示す図である。図16(b)に示すように、登録要求は、カードID及び経路IDを含む。また、登録要求は、これのデータに限られず、任意のデータを含んで良いのは勿論である。
【0127】
要求処理部12は、登録処理を行う(ステップST310)。通信制御部1011は、通信部103を通じて登録要求を受信する。そして、要求処理部12は、登録要求に含まれるカードIDと入口IDとが組になっているテーブルに経路IDを新たに加えたテーブルをデータ格納部13に記憶する登録処理を行う。
【0128】
図17は、ステップST301の処理によりデータ格納部13に記憶されたテーブルの一例を示す図である。図17に示すように、カードIDに対応した入口IDと経路IDとが参照可能なテーブルになっている。
【0129】
その後、有料道路から退場するため出口料金所を通過しようとする。
出口料金所装置83制御部85は、車両の通過を検知する(ステップST311)。制御部85は、車両検知部805を用いて、経路装置82を通過する車両を検知する。そして、通信制御部8011は、車両通信部86を用いて、車両と通信し、車両に配置された車載器に挿入されたETCカードのカードID等を取得する。
【0130】
制御部85は、路側通知パケットを出力する(ステップST312)。制御部85は、取得したカードID、出口料金所装置83を識別する出口ID、及びパケット種別を含む路側通知パケットを出力する。パケット種別は、車両が出口料金所装置83を通過したことを示す情報を含む。
【0131】
通信制御部8011は、上位通信部84を通じて、路側通知パケットをデータ参照装置20に送信する(ステップST313)。
【0132】
通信制御部2011は、通信部203を通じて、第1の参照要求を送信する(ステップST314A)。通信制御部2011は、通信部203を通じて路側通知パケットを受信する。そして、プロセッサ201は、路側通知パケットに含まれるパケット種別から路側通知パケットが出口料金所装置83から送信されたものであると判断する。プロセッサ201は、路側通知パケットに含まれるカードIDを含む第1の参照要求を出力する。そして、通信制御部2011は、第1の要求送信部22Aを通じて、第1の参照要求を送信する。
【0133】
図16(c)は、第1の参照要求のデータ構造の一例を示す図である。図16(c)に示すように、第1の参照要求は、カードIDを含む。また、第1の参照要求は、カードIDのみに限られず、任意のデータを含んで良いのは勿論である。
【0134】
データベース装置10の要求処理部12は、参照処理を行う(ステップST315A)。通信制御部1011は、通信部103を通じて第1の参照要求を受信し、受信した第1の参照要求を要求処理部12に出力する。要求処理部12は、第1の参照要求に含まれるカードIDに従って、データ格納部13に記憶されたデータを参照して第1の参照応答を出力する。例えば、要求処理部12は、第1の参照要求に含まれる情報に対応するテーブルをデータ格納部13から取得する。取得したテーブルは、例えば、カードIDに関連付けられたテーブルである。要求処理部12は、取得したテーブルからカードIDと組になっている情報である入口ID及び経路IDを取得し、取得した情報を含む第1の参照応答を出力する。
【0135】
図16(d)は、第1の参照応答のデータ構造の一例を示す図である。図16(d)に示すように、第1の参照応答は、入口ID及び経路IDを含む。
【0136】
通信制御部1011は、第1の参照応答をデータ参照装置20に送信する(ステップST316A)。通信制御部1011は、通信部103を通じて、出力された第1の参照応答をデータ参照装置20に送信する。
【0137】
通信制御部2011は、第2の参照要求をデータベース装置10に送信する(ステップST314B)。通信制御部2011は、応答受信部23を通じて、第1の参照応答を受信する。そして、通信制御部2011は、要求送信部22を通じて、路側通知パケットに含まれる出口ID及び第1の参照応答に含まれる入口IDを含む第2の参照要求をデータベース装置10に送信する。
【0138】
図16(e)は、第2の参照要求のデータ構造の一例を示す図である。図16(e)に示すように、第2の参照要求は、入口ID及び出口ID含む。また、第2の参照要求は、これらの情報に限られず、任意のデータを含んで良いのは勿論である。
【0139】
データベース装置10の要求処理部12は、参照処理を行う(ステップST315B)。通信制御部1011は、通信部103を通じて第2の参照要求を受信し、受信した第2の参照要求を要求処理部12に出力する。要求処理部12は、第2の参照要求に含まれる入口ID及び出口IDと組になった通行料金のテーブルを参照して通行料金を含む第2の参照応答を出力する。すなわち、要求処理部12は、第2の参照要求に基づいて第2の参照応答を通信制御部1011に出力する。
【0140】
図18は、ステップST315Bで参照する基本料金テーブルの一例を示す図である。図18に示すように、要求処理部12は、入口IDと出口IDに対応する基本通行料金を取得可能である。
【0141】
また、図16(f)は、第2の参照応答のデータ構造の一例を示す図である。図16(f)に示すように、第2の参照応答は、基本通行料金を含む。また、第2の参照応答は、基本通行料金のみに限られず、任意のデータを含んで良いのは勿論である。
【0142】
通信制御部1011は、第2の参照応答をデータ参照装置20に送信する(ステップST316B)。通信制御部1011は、通信部103を通じて、出力された第2の参照応答をデータ参照装置20に送信する。
【0143】
通信制御部2011は、第3の参照要求をデータベース装置10に送信する(ステップST314C)。通信制御部2011は、応答受信部23を通じて、第2の参照応答を受信する。そして、通信制御部2011は、要求送信部22を通じて、第1の参照応答に含まれる経路IDを含む第3の参照要求をデータベース装置10に送信する。
【0144】
図16(g)は、第2の参照要求のデータ構造の一例を示す図である。図16(g)に示すように、第3の参照要求は、経路ID含む。また、第3の参照要求は、経路IDに限られず、任意のデータを含んで良いのは勿論である。
【0145】
データベース装置10の要求処理部12は、参照処理を行う(ステップST315C)。通信制御部1011は、通信部103を通じて第2の参照要求を受信し、受信した第2の参照要求を要求処理部12に出力する。要求処理部12は、第3の参照要求に含まれる経路IDと組になった変動料金のテーブルを参照して調整通行料金を含む第3の参照応答を出力する。すなわち、要求処理部12は、第3の参照要求に基づいて第3の参照応答を通信制御部1011に出力する。
【0146】
図19は、ステップST315Cで参照する調整料金テーブルの一例を示す図である。図19に示すように、要求処理部12は、経路IDに対応する変動料金を取得可能である。例えば、経路IDが5001である場合、通行料金が100円のマイナスになることを示している。
【0147】
また、図16(h)は、第3の参照応答のデータ構造の一例を示す図である。図16(h)に示すように、第3の参照応答は、調整通行料金を含む。また、第3の参照応答は、基本通行料金のみに限られず、任意のデータを含んで良いのは勿論である。
【0148】
通信制御部1011は、第3の参照応答をデータ参照装置20に送信する(ステップST316C)。通信制御部1011は、通信部103を通じて、出力された第2の参照応答をデータ参照装置20に送信する。
【0149】
ここで、ステップST314C~ステップST316Cは、車両が複数の経路装置82を通過した場合、通過した回数分繰り返しても良い。また、基本料金テーブルや調整料金テーブルは、車種ごとに設定されていても良いし、時間帯ごとに設定されていても良いし、車載器のバージョンごとに設定されていても良い。調整料金テーブルは、天候や実施中のイベント、道路工事や通行止めの状況等に応じて設定されていても良い。
【0150】
プロセッサ201は、通行料金を計算する(ステップST317)。通信制御部2011は、第3の応答受信部23Cを通じて第3の参照応答を受信する。そして、プロセッサ201は、第2の参照応答及び第3の参照応答に含まれる基本通行料金及び調整通行料金に基づいて請求通行料金を決定する。
【0151】
プロセッサ201は、路側応答パケットを送信する(ステップST318)。プロセッサ201は、決定した請求通行料金を含む路側応答パケットを出力する。そして、通信制御部2011は、応答送信部25を通じて、出口料金所装置83に路側応答パケットを送信する。
【0152】
制御部85は、請求通行料金を提示する(ステップST319)。通信制御部8011は、上位通信部84を通じて路側応答パケットを受信する。そして、制御部85は、入出力インタフェース804の表示部を用いて請求通行料金を表示する。
【0153】
制御部85は、ゲート807を制御する(ステップST320)。制御部85は、路側応答パケットに基づいてゲート807を制御する。例えば、車両の通行を許可する時、ゲート807の発進制御バーを開き、車両の通行を許可する。
【0154】
ここで、図15では、簡単化のため、入口料金所装置81、経路装置82、及び出口料金所装置83から送信される路側通知パケットは、1台の車両についてのみ示している。しかしながら、各車両に対応した複数の路側通知パケットが有るのは勿論である。そのため、第2の実施形態でも第1の実施形態と同様に、データ参照装置20は、参照要求をデータベース装置10に送信した後、参照応答を受信する前に別の参照要求を受信したとしても当該別の参照要求をデータベース装置10に送信することが可能であるのは勿論である。
【0155】
また、通信制御部2011は、複数のCPUを備え、通信部203を通じて、複数のCPUのうちの第1のCPUを用いて前記第1の参照要求を前記データベース装置10に送信し、前記複数のCPUのうちの第2のCPUを用いて前記第2の参照要求を前記データベース装置10に送信することも可能である。すなわち、各処理を複数のCPUのうちの1つによって処理させることにより、参照要求の送信及び参照応答の受信を並列に行うことが出来る。
【0156】
(第2の実施形態作用効果)
以上説明した実施形態によれば、データ参照システムにおいて、路側装置80とデータベース装置10の間にデータ参照装置20を配置する。そして、第1の参照要求をデータベース装置10に送信した後、第1の参照応答を受信する前に第2の参照要求パケットを受信した場合に、通信制御部2011は、要求送信部22を用いて、第2の参照要求パケットに基づいて第2の参照要求をデータベースに送信する。これにより、複数の要求を同時に処理することが可能になるため、任意の単位時間当たりの要求処理数であるスループットを大きくすることが出来る。
【0157】
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものでは無い。例えば、実施形態では、
第1の参照応答をデータ参照装置20が受信するまでに1つの参照要求パケットを受信した場合について説明したが、1つに限られない。したがって、参照応答を受信する前に、複数の参照要求パケットを受信した場合、データ参照装置20は、複数の参照要求をデータベース装置10に送信しても良い。
【0158】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0159】
10…データベース装置
11…接続受付部
12…要求処理部
13…データ格納部
101…プロセッサ
102…記憶部
103…通信部
104…入出力インタフェース
105…バス
1011…通信制御部
20…データ参照装置
21…接続部
22…要求送信部
23…応答受信部
24…要求受信部
25…応答送信部
26…接続受付部
27…登録用接続部
28…登録送信部
201…プロセッサ
202…記憶部
203…通信部
204…入出力インタフェース
205…バス
210…プロセッサ
2011…通信制御部
30…管理サーバ
31…ネットワーク
40…クライアント装置
41…接続部
42…データ参照要求部
43…データ応答受信部
401…プロセッサ
402…記憶部
403…通信部
404…入出力インタフェース
405…バス
4011…通信制御部
80…路側装置
81…入口料金所装置
82…経路装置
83…出口料金所装置
84…上位通信部
85…制御部
86…車両通信部
801…プロセッサ
802…記憶部
803…通信部
804…入出力インタフェース
805…車両検知部
806…カメラ
807…ゲート
808…バス
8011…通信制御部
90…カードID
91…路側装置ID
92…パケット種別
93…通行料金
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
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図17
図18
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