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特開2023-40190施設状況管理装置、及び施設状況管理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023040190
(43)【公開日】2023-03-22
(54)【発明の名称】施設状況管理装置、及び施設状況管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230314BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20230314BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001991
(22)【出願日】2023-01-10
(62)【分割の表示】P 2020190073の分割
【原出願日】2020-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(72)【発明者】
【氏名】田巻 流
(72)【発明者】
【氏名】春口 敦郎
(72)【発明者】
【氏名】木原 梢
(57)【要約】
【課題】ユーザが許容可能な待ち時間での施設の利用を容易にする情報の提供を可能とする。
【解決手段】この施設状況管理装置は、ユーザ端末から、施設が所定の混雑状況になった場合に通知を希望する旨の通知リクエストを受信すると共に、施設用端末から、前記施設の混雑状況に関するステータス情報と前記通知の可否を含む設定情報を受信する受信部と、前記通知リクエストに従い、前記通知をする条件を、前記施設及び前記ユーザ端末を特定する情報と共に管理する施設状況管理部と、前記ステータス情報が、前記条件と合致した場合に、前記設定情報に応じて前記ユーザ端末に対し前記施設のステータス情報を通知する通知部とを備える。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末から、施設が所定の混雑状況になった場合に通知を希望する旨の通知リクエストを受信すると共に、施設用端末から、前記施設の混雑状況に関するステータス情報と前記通知の可否を含む設定情報を受信する受信部と、
前記通知リクエストに従い、前記通知をする条件を、前記施設及び前記ユーザ端末を特定する情報と共に管理する施設状況管理部と、
前記ステータス情報が、前記条件と合致した場合に、前記設定情報に応じて前記ユーザ端末に対し前記施設のステータス情報を通知する通知部と
を備えた、施設状況管理装置。
【請求項2】
前記通知部は、前記設定情報が通知を許可することを示す場合には、前記ユーザ端末に対して前記施設に関する情報を通知する請求項1に記載の施設状況管理装置。
【請求項3】
前記設定情報は、前記通知部による前記通知の送付を停止する時間帯を指定するための情報を含み、前記通知部は、前記設定情報が前記通知の送付を停止する時間帯を示す場合には、前記ユーザ端末に前記施設のステータス情報を送信しない、請求項3に記載の施設状況管理装置。
【請求項4】
コンピュータを請求項1乃至3のいずれか1項に記載の施設状況管理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項5】
施設の混雑状況に関するステータス情報を管理する管理方法であって、
ユーザ端末から、施設が所定の混雑状況になった場合に通知を希望する旨の通知リクエストを受信するステップと、
施設用端末から、前記施設の混雑状況に関するステータス情報と前記通知の可否を含む設定情報を受信するステップと、
前記通知リクエストに従い、前記通知をする条件を、前記施設及び前記ユーザ端末を特定する情報と共に管理するステップと、
前記ステータス情報が、前記条件と合致した場合に、前記設定情報に応じて前記ユーザ端末に対し前記施設に関する情報を通知するステップと、
を備えた、施設状況管理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、施設状況管理装置、及び施設状況管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店などの施設の混雑状況の情報を、ユーザがオンラインで確認できるようにするための技術が、例えば特許文献1により知られている。
【0003】
しかし、特許文献1等の従来のシステムは、単に施設の混雑状況に関する情報を提供するに止まり、所望の施設が許容可能な待ち時間で利用できるのか否かを判断するのに十分な情報をユーザに対しタイミング良く提供するものではない。このため、従来のシステムにおいては、ユーザは、何度もシステムを閲覧するなどする必要があり、また、所望の施設を利用するタイミングを逸することがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-70903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、このような状況に鑑みてなされ、ユーザに施設が所望の混雑状況になったことを適切に通知することを可能とした施設状況管理装置、施設状況管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示に係る施設状況管理装置は、ユーザ端末から、施設が所定の混雑状況になった場合に通知を希望する旨の通知リクエストを受信すると共に、施設用端末から、前記施設の混雑状況に関するステータス情報と前記通知の可否を含む設定情報を受信する受信部と、前記通知リクエストに従い、前記通知をする条件を、前記施設及び前記ユーザ端末を特定する情報と共に管理する施設状況管理部と、前記ステータス情報が、前記条件と合致した場合に、前記設定情報に応じて前記ユーザ端末に対し前記施設のステータス情報を通知する通知部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の技術によれば、ユーザが所望する混雑状況になったことを適切にユーザに通知することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施の形態に係る施設状況管理装置10の構成を説明する概略図である。
図2A】施設状況管理サーバ200のハードウェア構成例を示す図である。
図2B】施設状況管理サーバ200の機能構成例を示すブロック図である。
図3】施設状況管理サーバ200により生成される通知テーブルの一例を示す。
図4A】施設管理用情報端末500のハードウェア構成例を示す図である。
図4B】施設管理用情報端末500の機能構成例を示すブロック図である。
図5】データベース241に格納され管理されている施設状況管理テーブルの構成例を示す図である。
図6】第1の実施の形態に係る施設状況管理装置10の動作を説明するフローチャートである。
図7】ユーザ端末300における、検索結果の表示画面の一例を示す。
図8】ユーザ端末300において通知リクエストを設定するための設定画面の一例を示す。
図9】ステップS5の通知の要否判定の詳細な手順の一例を示すフローチャートである。
図10】ユーザ端末300に通知リクエストに基づく通知がされた場合における表示画面の一例を示す。
図11】第1の実施の形態の変形例の動作を説明するフローチャートである。
図12】第2の実施の形態に係る施設状況管理装置10の構成を説明する概略図である。
図13】第2の実施の形態における、施設設置端末700の外観構成の一例と、動作の概要を説明する概略図である。
図14】施設状況管理サーバ200において管理される行列テーブルの一例である。
図15】第2の実施の形態における、ユーザ端末300のディスプレイに表示される通知リクエスト設定画面の一例である。
図16】第2の実施の形態における、通知リクエスト設定画面の別の表示例である。
図17】第2の実施の形態における、施設状況管理サーバ200により生成される通知テーブルの一例を示す。
図18】第2の実施の形態における、ユーザ端末300に通知リクエストに基づく通知がされた場合における表示画面の一例を示す。
図19】第2の実施の形態における、施設管理用情報端末500で生成される施設状況管理テーブルの一例を示す。
図20】第2の実施の形態における、ステップS5(図6)の通知の要否判定の詳細な手順の一例を示すフローチャートである。
図21】第3の実施の形態に係る施設状況管理装置10を説明する表示画面の一例である。
図22】第3の実施の形態に係る施設状況管理装置10を説明する表示画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本開示の原理に則った実施形態を示しているが、これらは本開示の理解のためのものであり、決して本開示を限定的に解釈するために用いられるものではない。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味においても限定するものではない。
【0010】
本実施形態では、当業者が本開示を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の形態も可能で、本開示の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。
【0011】
[第1の実施の形態]
図1の概略図を参照して、第1の実施の形態に係る施設状況管理装置の構成を説明する。第1の実施の形態の装置は、施設の混雑状況を管理し、その情報を配信する装置である。ここで施設とは、カフェやレストランなどの飲食店、スーパーマーケットや薬局などの小売店、自治体や銀行の窓口、図書館や美術館など、利用者の数によって混雑している状況が変化するような施設である。また、混雑状況とは、人の多さや席の利用率を示し、空き状態や空き状況と言い換えることもできる。以下の形態では、施設として飲食店などの店舗を例とする。
【0012】
施設状況管理装置10は、施設の混雑状況(空席の有無、席の利用率、利用者の数などその他)に関する情報(ステータス情報)を管理する装置であり、一例として、施設状況管理サーバ200(情報処理装置)と、ユーザ端末300と、施設400と、カメラ600を備える。図1では、図示の簡単化のため、一のユーザ端末300、及び一の施設400のみが図示されているが、複数のユーザ端末、複数の施設があっても良い。施設400には、施設400の混雑状況その他を管理するための施設管理用情報端末500(例えばタブレット、スマートフォンなど)が設置される。施設状況管理サーバ200、ユーザ端末300、及び施設管理用情報端末500は、ネットワークNWを介してデータを送受信可能に構成されている。
【0013】
施設状況管理サーバ200は、施設400の外、例えば本装置を運営する管理会社に設置され、施設400(店舗等)の混雑状況に関する情報(ステータス情報)を管理する。また、施設状況管理サーバ200は、ユーザ端末300から、ある施設の混雑状況が所定の状況(例えば、待ちなしの状態)になったら通知が欲しい旨の要求(通知リクエスト)を受信し、通知テーブルを用いて管理する。そして、施設状況管理サーバ200は、ステータス情報を管理するテーブルと通知リクエストを管理する通知テーブルとを照合し、施設400がユーザの所望する混雑状況になったと判定された場合に、その旨の通知をユーザ端末300に対し送付する。
【0014】
ユーザ端末300は、例えば、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータなどを含む、ネットワークNWと通信可能なデバイスであり、当該施設状況管理装置10が運営する情報提供サービス事業のサービス享受者が使用する端末である。ユーザは、ユーザ端末300を介して、通知リクエストの設定のための情報を入力するとともに、施設状況管理サーバ200から施設400に関する各種情報の提供を受ける。
【0015】
施設管理用情報端末500は、施設400に設置され、施設400の混雑状況に関する情報(ステータス情報)に関する各種情報を入力するための端末である。施設管理用情報端末500は、例えば公知のタブレット、スマートフォン、パーソナルコンピュータの他、専用のIoT機器によっても構成することができる。施設管理用情報端末500の操作者(施設400の管理者等)は、目視で施設400の混雑状況を確認し、またはカメラ600で撮像された映像に基づいて店内の様子を確認する。そして、その確認の結果に従い、施設400の混雑情報を施設管理用情報端末500に入力する。施設管理用情報端末500は、入力されたステータス情報と、施設管理用情報端末500の情報端末ID(識別情報)とを含むデータを施設状況管理サーバ20に送信する。
【0016】
図2Aは、施設状況管理サーバ200のハードウェア構成例を示す図である。施設状況管理サーバ200は、一例として、CPU(Central Processing Unit)210、ROM(Read Only Memory)220、RAM(Random Access Memory)230、記憶装置240、及び通信装置250を備える。
【0017】
CPU210は、本装置を実現するコンピュータプログラムを実行することにより、施設状況管理サーバ200が提供する機能を実現する。ROM220とRAM230は、CPU210が用いるデータを保持する。記憶装置240は、本装置を実現するコンピュータプログラムを格納する。通信装置250は、ネットワークNWを介してユーザ端末300及び施設管理用情報端末500と通信する。
【0018】
図2Bは、施設状況管理サーバ200の機能構成例を示すブロック図である。施設状況管理サーバ200は、CPU210が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU210の内部メモリに展開されて構成される機能)として、表示制御部201、」受信部211、施設状況管理部212、検知部213、判定部214、及び通知部215を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU210であるため、CPU210を動作主体とすることもできる。記憶装置240は、データベース241を格納している。データベース241は、施設400のステータス情報を管理する。データベース241の構成については後述する。
【0019】
表示制御部201は、ユーザ端末300のディスプレイに表示される各種画面の表示を、取得されたデータ等に基づいて制御する機能を有する。また、受信部211は、通信装置250を介して、施設400のステータス情報を含むデータを施設管理用情報端末500から受信する。また受信部211は、通信装置250を介して、ユーザ端末300から施設400の検索要求、施設400の利用申し込み、及び施設400の通知リクエストを受信する。
【0020】
施設状況管理部212は、受信部211がステータス情報とともに受信した情報端末ID(識別情報)に基づいて施設400を特定し、データベース241における施設400のステータス情報を更新する。また、施設状況管理部212は、ユーザ端末300から受信した通知リクエストに従い、ユーザに対し通知をする条件を、施設400を特定する施設ID、及びユーザを特定するユーザID(及び/又はユーザ端末300を特定する端末ID)と共に管理する通知テーブルを生成する。図3は、通知テーブルの一例を示す図である。通知テーブルは、一例として、複数の通知リクエストの各々に基づき、通知を受領する条件(通知条件)を、受付日時、ユーザID、端末ID、施設ID、時間帯と関連付けて記憶するデータベースである。すなわち、この通知テーブルは、どのユーザが、どの施設を、どのような混雑状況であれば利用したいと考えているかに関する情報を含むデータベースである。
【0021】
検知部213は、例えば、営業中に施設管理用情報端末500からデータを所定時間(例えば2時間)受信していない場合に、施設管理用情報端末500が電源OFF状態である可能性、通信不能、又は故障の可能性があることを検知する。
【0022】
判定部214は、前述のステータス情報と通知リクエスト(通知テーブル)とを照合し、施設400のステータス情報が、各通知リクエストに示される条件に合致するか否かを判定する。施設400のステータス情報が通知リクエストに示される条件に合致していると判定される場合、通知部215は、表示用UIデータと共に対象のユーザ端末300にその旨の情報を送信する。これらのデータを受信したユーザ端末300は、表示用UIを構築し、そこに当該ステータスを表示する。
【0023】
図4Aは、施設管理用情報端末500のハードウェア構成例を示す図である。施設管理用情報端末500は、一例として、CPU(Central Processing Unit)510、ROM(Read Only Memory)520、RAM(Random Access Memory)530、記憶装置540、通信装置550、入力装置560、及び出力装置570を備える。
【0024】
CPU510は、施設管理用情報端末500に含まれる各構成(520~570)の動作を制御する。ROM520とRAM530は、CPU510が用いるデータを保持する。記憶装置540は、施設管理用情報端末500を動作させるためのプログラムを格納する。
【0025】
通信装置550は、ネットワークNWを介して施設状況管理サーバ200と通信する。入力装置560は、キーボード、テンキー、マウス、タッチパネルなどによって構成され、施設400の管理者がデータや指示、及び設定情報を入力するために用いられる。一例として、入力装置560は、施設の混雑状況を示す施設状況データを入力するのに用いられる。出力装置570は、プリンタ、ディスプレイ、スピーカなどによって構成され、CPU510が生成した画面やデータを出力(表示)する。
【0026】
図4Bは、施設管理用情報端末500の機能構成例を示すブロック図である。施設管理用情報端末500は、CPU510が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU510の内部メモリに展開されて構成される機能)として、制御部511、記憶部512、通信部513、入出力部514を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU210であるため、CPU510を動作主体とすることもできる。
【0027】
制御部511は、例えば、記憶装置540から施設管理用情報端末500の管理画面構成データを読み出し、後述する管理画面を生成して入出力部514を介して出力装置570のディスプレイに出力(表示)する。また、制御部511は、施設400の管理者が入力装置560を用いて入力した指示を、入出力部514を介して取得し、それに応答して、ディスプレイ上の管理画面に入力された情報を表示させる。
【0028】
さらに、制御部511は、施設管理用情報端末500から入力装置560を介して施設400のステータス情報が入力されると、記憶部512を介してRAM530及び記憶装置540に、当該ステータス情報を入力日時のデータとともに格納する。そして、制御部511は、通信部513を介して、当該ステータス情報及び施設管理用情報端末500の識別情報ID(シリアルID:例えばMACアドレス)を施設状況管理サーバ200に送信する。
【0029】
記憶装置540に混雑状態を示すデータ(ステータス情報)が格納されている場合において、管理者によってステータス情報の更新が所定時間無かったときには、制御部511は、記憶部512を介して記憶装置540から最新のステータス情報を取得して、施設状況管理サーバ200に再度送信することができる。
【0030】
管理画面は、施設管理者が施設状況管理サーバ200に対して指示を与えるために用いる画面であり、例えばWebアプリケーションの形式で提供することができる。Webアプリケーションは、施設状況管理サーバ200によって生成され、施設管理用情報端末500に送信され、出力装置570の表示画面上に表示される。
【0031】
また、施設状況管理サーバ200から情報が通知されると、制御部511は、通信部513及び入出力部514を介して当該情報を取得し、出力装置570の表示部に情報を出力(表示)する。
【0032】
図5は、データベース241に格納され管理されている施設状況管理テーブルの構成例を示す図である。なお、本実施形態では、データベース241はテーブル形式で表されているが、この形式に限らず、各データが紐付けされていればどのような形式で構築してもよい。
【0033】
施設状況管理データベース(施設状況管理テーブル)2410は、ユーザが施設400を検索するとき用いる属性情報と施設ごとの最新のステータス(空席の有無、その他)を管理するデータテーブルである。施設状況管理データベース2410は、施設ごとに、例えば、施設ID2411と、情報端末ID2412と、名称2414と、ジャンル2415と、施設紹介2416と、所在地2417と、連絡先(電話番号など)2418と、最新空席情報2419とを構成項目として有している。施設状況管理テーブルの1つのレコードは、1つの施設400の状態を示したものであり、施設状況管理データベース2410は、施設の各々の状態をレコードとして管理する。なお、施設状況管理データベース2410の構成項目は、図示の例には限定されない。図示の例以外にも、例えば施設の緯度/経度、営業時間、価格帯などの項目を含むことができる。
【0034】
施設ID2411は、データベース241内で各施設を識別するためのIDである。情報端末ID2412は、施設ID2411に対応する施設の施設管理用情報端末500を識別するためのIDであり、例えば通信部(通信モジュール)513のMACアドレスである。最新空席情報2419は、施設ID2411に対応する施設の最新の混雑状態(空席状態とも言える)を示す。
【0035】
施設状況管理部212は、施設管理用情報端末500から受け取った、施設400ステータス情報を最新空席情報2419として格納する。施設管理用情報端末500の管理画面に何もステータス情報が入力されていない場合には、空席情報2419はその旨を示す値(例えば空欄、NULLなど)とされる。
【0036】
次に、ユーザがユーザ端末300において施設を検索し、その混雑情報を閲覧した際に、ユーザ希望のステータスではない施設に対してユーザが通知希望をリクエストし、さらに施設の混雑情報が所望のステータスに変更された場合に通知をするまでの本装置10の動作を説明する。図6は、シーケンス図である。また、動作の説明においては、図7図10も参照して説明する。なお、以下では各工程(ステップ)を「S」と表記することとする。
【0037】
まずステップS1において、ユーザ端末300が、施設状況管理サーバ200に対して、混雑情報を閲覧する検索要求を送信する。検索要求は、一例として、施設の所在地、ジャンル、価格帯、利用日時等の検索条件や位置情報を含む。なお位置情報は、ユーザ端末300に搭載されたGPS機能により取得可能な現在位置でも良いし、指定されたエリアなどでも良い。
【0038】
ステップS2において、施設状況管理サーバ200は、検索要求に含まれる検索条件や位置情報に基づいて施設状況管理テーブル2410から必要な情報を取得し、検索結果を示す表示画面に生成する。図7は、ステップS1の検索結果を、ユーザ端末300において表示した検索結果表示画面の一例を示す。この表示画面では、検索された施設の付近の地図301により、その施設400の位置がマップ形式で表示される。地図301においては、検索された施設400の位置を示す記号(黒丸)302と、その施設400の混雑状況を示す吹き出し303とが表示される。
【0039】
図301において、吹き出し303のいずれかが選択(タップ)されると、地図301の左側において、その吹き出し303に対応する施設400に関する施設紹介カード304が表示される。既に表示済みの施設紹介カード304よりも、新たに選択した施設400に関する施設紹介カード304を大きく表示することが可能である。また、図7に示すように、新たに選択した施設に関する施設紹介カード304には、星印マークを表示するなどして、選択がされたことを明示することができる。施設紹介カード304は、当該施設400に関する情報(例えば所在地、現在の混雑状況など)の他、その施設400に関して通知リクエストを設定するための通知リクエスト設定ボタン305を含む。ステップS3においてユーザ端末300は、施設状況管理サーバ200から受信した検索結果を表示する。
【0040】
ステップS4において、通知リクエスト設定ボタン305がタップされることで、ユーザ端末300は施設状況管理サーバ200に対して通知リクエスト設定を指定した旨を送信する。この時ユーザ端末300は、選択中の施設(通知リクエストの対象となる施設)の施設IDも施設状況管理サーバ200に向けて送信する。なお、来店ボタン320を押すことで、通知リクエストを設定することなく、来店の申し込みを行うことも可能である。来店ボタン320を押した場合、ユーザは、遅滞なく施設400に向かい、施設400の利用待ちの行列に並ぶ。「ビストロA」を利用したいが、現在は60分待ちであり、もう少し混雑が少ないときに改めて利用したいと考え、そのような混雑が少な目になった場合に通知をもらいたいと考えるユーザは、通知リクエスト設定ボタン305を押して、通知リクエストを設定する。
【0041】
ステップS5において施設状況管理サーバ200の表示制御部201は、受信した施設IDに基づいて対象の施設を特定し、施設状況管理テーブル2410を参照して設定画面を生成する。図8は、ユーザ端末300において通知リクエストを設定するための設定画面の一例を示している。この設定画面は、図7の通知リクエスト設定ボタン305が押されることにより表示される。例えば、「ビストロA」の通知リクエスト設定ボタン305が押されると、図8の設定画面に移行する。この設定画面は、一例として、施設名表示領域311と、ステータス選択領域312と、時間帯設定領域313と、時刻指定ボタン314と、設定ボタン315とを備えている。
【0042】
施設名表示領域311は、押された通知リクエスト設定ボタン305に対応する施設400の名称(この場合は、「ビストロA」)を表示する表示領域である。また、ステータス選択領域312は、指定した施設400がどのような混雑状況になった場合に施設状況管理サーバ200からの通知を希望するかを選択するための選択肢を表示している。「ここでは一例として、「空き」、「やや混雑」、「混雑」、「満席」、「10分待ち」、「30分待ち」が表示され、少なくとも1つが選択可能(複数選択することも可能)とされている。このステータス選択領域312に表示されるステータス情報は、施設400の混雑状態を示す情報として表示され得るステータス情報が選択肢となる。すなわち本実施形態では、施設400は、「空き」、「やや混雑」、「混雑」、「満席」、「10分待ち」、「30分待ち」のいずれかを施設管理用情報端末500から入力することができ、施設状況管理サーバ200は、施設400の混雑状態として「空き」、「やや混雑」、「混雑」、「満席」、「10分待ち」、「30分待ち」のいずれかを配信できる。以上の通り、ステータス選択領域312は、施設400によって選択肢が異なる。ユーザは例えば、選択した施設400が空いている(利用者が少ない)ときのみ訪問したい場合には、「空き」のみを選択する。また、施設400が利用可能であれば訪問したいという場合には、「空き」「やや混雑」「混雑」を選択する。一方、「10分程度は待っても良い」と考える場合には、「空き」、「やや混雑」、「混雑」、「満席」、「10分待ち」の全てを選択することが可能である。
【0043】
時間帯設定領域313は、当該施設400を訪問したい時間帯を設定するための選択肢を表示する領域である。時間帯設定領域313は、施設400に関する情報に基づいて生成された選択肢が表示されている。ここでは、訪問したい時間帯があれば、その時間帯を時間帯設定領域313において選択することができ、特になければ「指定なし」を選択することができる。時間帯を設定することで、設定された時間帯においてのみ、通知を受領することができる。なお、時間帯設定領域313における複数の選択肢は、1つだけでなく、複数通り選択することが可能である。更に、訪問時刻を具体的に指定したい場合には、時刻指定ボタン314を押すことができる。時刻指定ボタン314が押されると、時間帯設定領域313の時間表示が空欄とプロンプト表示に切り替わり、具体的な数字の入力が促される。なお、時間帯設定領域313は省略することもできる。また、施設管理用情報端末500での設定により、施設毎に、時間帯設定領域313を表示するか否かを選択可能とすることもできる。
【0044】
ステップS6においてユーザ端末300は、設定画面に対するユーザの操作を受け付け、通知リクエストを設定する。図8の設定画面により、ユーザにより通知リクエストが設定されると、ユーザ端末300は設定された情報(以下、設定情報と呼ぶ)を施設状況管理サーバ200に送信する。
【0045】
ステップS7において施設状況管理サーバ200の施設状況管理部212は、設定された通知リクエストに関する設定情報を、図3のような通知テーブルに格納する。本実施形態では、施設状況管理部212は、通知リクエスト設定ボタン305を押された施設400の施設ID、ステータス選択領域312において選択されたステータス情報、時間帯設定領域313において指定された時間帯、通知リクエストを受信した日時、通知リクエストに含まれるユーザID、通知リクエストを送信したユーザ端末の端末IDを通知テーブルに追加する。
【0046】
ステップS8において、施設400の施設管理用情報端末500からは、施設400の混雑状況を示すステータス情報が入力される。また、ステップS9において施設管理用情報端末500は、入力されたステータス情報を施設状況管理サーバ200に送信する。
【0047】
ステップS10において施設状況管理サーバ200の受信部211が受信したステータス情報を用いて、施設状況管理テーブル2410のステータス情報を更新する。このとき、ユーザ端末300がステップS4において通知リクエスト設定した対象施設のステータス情報が、通知リクエストに含まれる通知希望のステータス情報に更新されたものとする。ステップS11において施設状況管理サーバ200の判定部214は、ステータス情報を通知すべき対象の通知リクエストがあるか否かを判定する。なお通知の要否判定処理の詳細は、後述する。なお、施設状況管理サーバ200における通知判定処理は、毎分置きに実行するようにしても良いし、ステータス情報が変更された場合に実行するようにしても良い。
【0048】
ステップS11において判定部214がユーザ端末300に対する通知が必要と判定した場合には、ステップS12において施設状況管理サーバ200は、ユーザ端末300に対し、ユーザが利用を希望する施設400についての混雑状況を通知する。
【0049】
図9は、S11において判定部214が実行する通知の要否判定の詳細な手順の一例を示すフローチャートである。ここでは、施設400に関して毎分、通知の要否判定処理を実行するものとする。
【0050】
判定部214は、現在の時刻が、その施設400の営業時間内であるか否かを判定する(ステップS111)。YesであればステップS112に移行し、Noであれば、ステップS11は終了する(当該施設に関する通知は不要と判定され、通知は行われない)。
【0051】
ステップS112では、通知テーブルに、当該施設400に関する通知リクエストが含まれているか否かを判定する。具体的には、図3の通知テーブルに、当該施設400の施設IDを含むレコードが存在するか否かが判断される。YesであればステップS113に移行し、Noであれば、ステップS11は終了する(当該施設に関する通知は行われない)。なお、ステップS111とS112の順序は逆でも良いし、並行して実行されてもよい。
【0052】
ステップS113では、現在時刻が指定時間帯に含まれる通知リクエストが少なくとも1つ存在するか否かが判定される。例えば、現在時刻が午前11時の場合、午前11時が指定時間帯に含まれる指定リクエストが少なくとも1つ存在するか否かが判断される。YesであればステップS114に移行し、Noであれば、ステップS11は終了する(当該施設に関する通知は行われない)。なお、ステップS113の実行の順序は、図9の順序には限定されず、例えば、後述するステップS115の後に実行してもよい。
【0053】
ステップS114では、ステップS113でYesとの判定がされた通知リクエストを抽出し、抽出された通知リクエストの集合としての通知リクエスト群を生成する。
【0054】
ステップS115では、当該施設400の現在のステータス情報が、通知リクエスト群に含まれる一の通知リクエストが指定する通知条件と一致するか否かが判定される。例えば、当該施設400の現在のステータス情報が「やや混雑」である場合、通知条件に「やや混雑」があるか否かが判定される。YesであればステップS116に移行し、Noであれば、ステップS116をスキップしてステップS117へ移行する
【0055】
ステップS116では、ステップS115でYesの判定がなされた通知リクエストを、通知リストに追加する。続くステップS117では、通知リクエスト群の中に、未処理の(ステップS115の判定を実行していない)通知リクエストがあるか否かが判定される。未処理の通知リクエストがあれば(Yes)ステップS115に戻り、なければステップS11は終了する。続くステップS6では、通知リストに追加された通知リクエストに係るユーザ端末300に対し、所望の施設400が所望の混雑状態となった旨の通知が送付される。
【0056】
図10は、ユーザ端末300に通知リクエストに基づく通知がされた場合における表示画面の一例を示す。なお、この通知は、電子メールやSMS(Short Message Service)の形式で送付され、電子メール等の本文に記載されたハイパーリンクがタップされることで表示されるようにすることができる。または、本装置10を利用するためにスマートフォン等にダウンロードされるアプリケーションソフトウエアに本通知がプッシュ通知により送付されるようにしてもよい。
【0057】
ユーザ端末300では、通知リクエストに基づく通知として、例えば図10の左側に示すように、「現在、ビストロAの待ち時間が10分程度です。来店されますか?」のような表示がなされる。来訪を希望する場合、ユーザは、表示画面中の「Yes」をタップし、来訪を希望する旨のデータを送信する。続いて、ユーザ端末300は、来訪者の人数、席の希望などを入力する。施設状況管理サーバ200は、これらの情報の入力が完了した場合、受付の完了を示す情報を、例えば受付番号や3次元コードとともに画面に表示する。なお、通知リクエストに基づく通知は、ユーザ端末300に対し行われるのが基本であるが、例えば、施設400の近傍に配置されたデジタルサイネージ(図示せず)に通知を送付し、受付番号とともにデジタルサイネージに表示することも可能である。
【0058】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、ユーザが利用を希望する施設に関し、所望の混雑状態になったら通知されるように通知リクエストにより指定される。施設状況管理サーバ200は、この通知リクエストと、現在の当該施設400のステータス情報とを照合し、両者が合致する場合にユーザ端末300に向けて通知を送付する。従って、本実施の形態によれば、ユーザが許容可能な待ち時間での施設400の利用が容易になる。ユーザは、指定した施設が所望の混雑状態になったことを、通知を受領することで知ることができるので、サーバに対し何度も検索要求をする必要が無く、タイミングを逸することなく施設400を利用することが可能になる。また、施設400の運営者にとっては、所望のステータスとなったらすぐに施設を利用したいというユーザに対し、好適なタイミングで通知を行うことができるため、効果的な集客を行うことができ、施設の利益の増加を図ることができる。
【0059】
なお、本実施の形態では、施設400の配信可能なステータス情報の種類として、「空き」、「やや混雑」、「混雑」、「満席」、「10分待ち」、「30分待ち」の6種類を例に説明したがこれに限らない。5種類以下でも良いし、待ち時間を含まないステータス情報のみを配信する施設があっても良い。例えば、「空き」、「やや混雑」、「満席」のみのステータス情報を配信する施設に関しては、当然ステータス選択領域312に表示される選択肢も「空き」、「やや混雑」、「満席」の3種類となる。
【0060】
ここで、第1の実施の形態の変形例を説明する。図11は、第1の実施の形態の変形例に係るフローチャートを説明する。この変形例は、ステップS115の後において、別の手順(ステップS118)が追加されている。その他の手順は、図9の手順と同一であるので、重複する説明は省略する。
【0061】
この変形例では、施設状況管理サーバ200は、GPS位置情報などに基づいて各ユーザ端末300の現在位置に関する情報を取得している。そして、ステップS118において、判定部214は、ユーザ端末300の現在位置が、判定対象の施設400から所定距離以内に存在しているか否かが判定される(ユーザ端末300の現在位置と、施設400の位置とが比較される)。所定距離以内(Yes)であれば、当該ユーザ端末300に係る通知リクエストを通知の対象として通知リストに含め(ステップS116)、所定距離より遠い位置にある場合には、通知の対象とはされない。この変形例によれば、当該施設400のステータスが、通知リクエストが指定する通知条件と合致したとしても、通知を回避することができる。ユーザ端末300を所持するユーザが、待ち時間の間には到着できないような遠い位置にいる場合には、指定された条件が満たされていたとしても、その指定された時間内に当該ユーザが施設400に到着することが不可能であるため、通知が無駄になる虞がある。この変形例では、無用な通知が回避されることで、装置の負荷が軽減されると共に、ユーザにおいても、無用な通知の受領を回避することができる。
【0062】
[第2の実施の形態]
図12を参照して、第2の実施の形態に係る施設状況管理装置10の構成を説明する。この第2の実施の形態の装置10では、第1の実施の形態と同様に、利用を希望する施設400に関する通知リクエストが、ユーザ端末300から施設状況管理サーバ200に送付され、施設状況管理サーバ200は、指定した混雑状況になった場合、その旨をユーザ端末300に通知する。第2の実施の形態では、これに加えて、施設400の入り口付近等に施設設置端末700が設置され、利用の希望に関する情報を入力可能とされている。
【0063】
図13に、施設設置端末700の外観構成の一例と、動作の概要を説明する。施設設置端末700は、一例として、タッチパネルディスプレイ701と、プリンタ702と、支持台703を備えている。タッチパネルディスプレイ701は、支持台703の支柱の頂部に保持され、来訪者がタッチパネルを操作し、表示画面を閲覧可能な高さに保持される。プリンタ702は、タッチパネルディスプレイ701の下方において支持台703により支持され、タッチパネルディスプレイ701で実行された受付処理の結果を印刷して出力可能に構成される。
【0064】
タッチパネルディスプレイ701の初期表示画面D1には、例えば、施設名(例:ビストロA)が表示されると共に、当該施設の状況を示す文字(例えば、「現在30分待ち」)と、来訪の受付を開始するための受付ボタンとが表示される。受付ボタンが、来訪者の指又はタッチペン等でタッチされると、表示画面は初期表示画面D1から人数入力画面D2に移行する。人数入力画面D2では、来訪する人数がテンキー等により入力される。人数入力画面D2において「次へ」ボタンが押されると、表示画面は人数入力画面D2から座席希望入力画面D3に移行する。座席希望入力画面D3では、例えば、希望する座席の形態として「テーブル」、「カウンター」、「どちらでも可」が表示される。入力が終了すると、最終確認画面D4に移行し、OKボタンが押されたら、施設設置端末700での受付処理は終了する。受付が終了すると、プリンタ702から受付票P1が印刷・出力される。受付票P1は、施設の担当者から呼出があった場合に、担当者に対し提示される。また、受付データ(受付日時、受付番号、人数、座席希望など)は、施設状況管理サーバ200に送信され、行列テーブルにおいて管理される。
【0065】
このように、第2の実施の形態では、ユーザ端末300を用いたWebサイト経由の来訪の受付が可能とされることに加え、施設設置端末700による来訪の受付が可能とされている。これに加え、施設400の管理者は、電話による来訪の受付も可能とされている。電話での来訪の受付を行った施設400の管理者は、施設管理用情報端末500を操作して、その電話での受付内容に関する情報を入力することが出来る。電話での来訪受付に従い、施設管理用情報端末500から入力された受付情報は、施設設置端末700での受付情報と同様に、施設状況管理サーバ200に送信され、行列テーブルにおいて管理される。ユーザ端末300を用いたWebサイト経由の来訪の受付データも、同様に施設状況管理サーバ200において、行列テーブルにおいて管理される。
【0066】
図14は、施設状況管理サーバ200において管理される行列テーブルの一例である。行列テーブルは、来訪の受付に関する情報を、受付日時、受付番号、人数、座席希望、顧客ステータス情報を1レコードとして記憶する。受付日時のブロックには、受付がなされた日時の他、受付がなされた手法(店頭/電話/Web)に関する情報が含まれる。また、顧客ステータス情報は、来訪受付をした顧客の状態を示す情報(完了、呼出中、待ち中、キャンセルなど)を示す。
【0067】
ユーザ端末300を用いたWebサイト経由の来訪受付は、第1の実施の形態と同様の手順(図6)で実行することができる。図7のような検索結果表示画面において、所望の施設400の施設紹介カード304中の通知リクエスト設定ボタン305を押すと、図15に示すような通知リクエスト設定画面がユーザ端末300のディスプレイに表示される。
【0068】
この通知リクエスト設定画面は、施設名表示領域311と、時間帯設定領域313と、時刻指定ボタン314と、設定ボタン315に関しては、第1の実施の形態(図8)と同一である。ただし、この図15の通知リクエスト設定画面では、通知希望ステータス選択領域312に表示された選択肢が、選択した施設でのステータス情報の表記方法に合わせて変化するようにされている。施設状況管理サーバ200の表示制御部201は、施設400の施設管理用情報端末500におけるステータス情報の分類方法を参照し、その分類方法に従って、通知希望ステータス選択領域312における選択肢を変化させる。一例として、対象施設が、ステータス情報として、「待ちなし」「10分待ち」、「20分待ち」、「30分待ち」、「40分待ち」のように、待ち時間により混雑状況を表現している場合には、表示制御部201は、これに従い、通知希望ステータス選択部312に、「待ちなしになったら知らせる」、「…分待ちになったら知らせる」のような選択肢を表示可能とし、「…分」の数値を、数字アイコンをクリックすることで適宜選択可能とされる。
【0069】
通知リクエスト設定画面の別の表記例を図16に示す。対象施設が、ステータス情報として「待ちなし」「2分待ち」、「4組待ち」、「6組待ち」、「8組待ち」のように、待機中の顧客の組の数により混雑状況を表現している場合には、表示制御部201は、これに従い、通知希望ステータス選択部312に、「待ちなしになったら知らせる」、「…組待ちになったら知らせる」のような選択肢を表示可能とし、「…組」の数値を、数字アイコンをクリックすることで適宜選択可能とされる。このように、本実施の形態では、通知希望ステータス選択部312の表記を、対象施設のステータス情報の分類方法に従って変更可能とされている。図15図16のような通知リクエスト設定画面により、通知リクエストが設定されると、図17に示すような通知テーブルが生成される。
【0070】
このようにして通知テーブルが生成された状況において、施設400からステータス情報が受信されると、その施設400に関する通知リクエストがあるか否かが、第1の実施の形態と同様にして判定される(図6のステップS11)。現在のステータス情報と、通知リクエスト中の通知条件とが一致した場合、対応するユーザ端末300には、図18左側に示すように、例えば「現在ビストロAの待ち時間が30分程度です。来店されますか?」のような通知が送付される。その画面においてYESがタップされると、来訪の人数、席の希望などが入力されることにより、ユーザ端末300には受付完了の連絡(受付番号等を含む)が送付される。
【0071】
以上のようにして、施設設置端末700を介した来訪受付、電話での来訪受付、Webサイトを経由したユーザ端末300での来訪受付がなされることで、施設状況管理サーバ200においては行列テーブル(図14)が生成され、施設管理用情報端末500では、この行列テーブルに対応して、施設状況管理テーブルが生成される(図19参照)。施設状況管理テーブルは、行列テーブルに対応しており、施設の管理者がテーブルに含まれるデータを操作可能なように施設管理用情報端末500のディスプレイに表記される。
【0072】
施設状況管理テーブルには、1のレコードごとに操作ボタン314が表示されている。この操作ボタン314を押すことで、例えば、1のレコードを「待ち中」から、別の状態(例えば、完了、呼出中、キャンセル、人数変更)に変更することができる。人数変更が選択された場合には、図示を省略する人数変更画面に移行し、人数の変更操作が実行され得る。
【0073】
また、施設管理用情報端末500のディスプレイには、行列テーブルに対応して生成される空き状況テーブルが表示される。空き状況テーブルは、施設の混雑状況を、行列中の顧客の組の数(n組)、及び待ち時間(n分)で示したテーブルである。空き状況テーブルは、行列テーブルに従って施設状況管理サーバ200において生成されて施設管理用情報端末500に送信されてもよいし、施設管理用情報端末500が、行列テーブルを参照して生成してもよい。
【0074】
図20は、第2の実施の形態における、ステップS11(図6)の通知の要否判定の詳細な手順の一例を示すフローチャートである。ステップS15’が第1の実施の形態のステップS115(図11)と異なるが、その他のステップ(S11~S14、S16~S17)は第1の実施の形態(図9、S111~S114、S116~S117)と同一であるので、重複する説明は省略する。
【0075】
ステップS15’では、当該施設の現在の待ち時間Nt(又は現在の待ち組数Np)が、通知リクエスト群に含まれる一の通知リクエストが指定する待ち時間Ntx(又は指定の待ち組数Npx)以下であるか否かが判定される。YesであればステップS16に移行し、Noであれば、ステップS16をスキップしてステップS17へ移行する
【0076】
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同等の効果を得ることができる。加えて、この第2の実施の形態によれば、施設400の入り口付近等に配置される施設設置端末700や電話によっても来訪の受付がなされ、施設設置端末700による来訪受付、電話による来訪受付、及びユーザ端末300による来訪受付を一の行列テーブルにおいて管理することができる。
【0077】
[第3の実施の形態]
図21図22を参照して、第3の実施の形態に係る施設状況管理装置10を説明する。この第3の実施の形態の装置10は、全体構成としては第1又は第2の実施の形態と同一であり、重複する説明は省略する。また、装置10の全体の動作も、第1及び第2の実施の形態と同様である(図6参照)。ただし、この第3の実施の形態では、ユーザへの通知の送付の可否を、施設管理用情報端末500において設定可能とされており、この点において前述の実施の形態とは異なっている。本実施の形態において、施設状況管理サーバ200は、図2Bに示す機能構成に加えて、設定部216を有する(図示略)。
【0078】
図21に、第3の実施の形態において、施設管理用情報端末500において表示される施設状況管理テーブル及び空き状況テーブルの表示画面例を示す。施設状況管理テーブル及び空き状況テーブル自体は、第2の実施の形態(図19)と同一である。ただし、この表示画面では、施設状況管理テーブル及び空き状況テーブルと共に、ユーザへの通知可否の設定を行うための指示画面318が表示される。指示画面318には、例えば、チェックボックスとともに「ユーザへの通知可否の設定」という文字が表示されており、このチェックボックスをタップすると、設定部216によるユーザへの通知の可否の設定動作が開始される。
【0079】
チェックボックスがタップされると、指示画面318の画面は、例えば図22のように変更される。この画面例では、選択肢として、
(1)通知を終日停止
(2)指定された時間帯の通知を停止
(3)今から指定された時間内の通知を停止
が表示され、いずれかが施設管理用情報端末500の操作者により選択可能とされる。いずれかの選択肢が選択され、OKボタンが押されることにより、設定部216は通知の送付の可否を設定する。
【0080】
このような第3の実施の形態の構成では、施設の管理者は、任意のタイミングで、通知リクエストに基づくユーザへの通知の可否を変更することができる。例えば、平日のランチタイムにおいては、混雑情報の配信によらず施設周辺に行列ができやすいような場合には、施設として積極的な集客を望まないことがある。このような場合、図22に示す2番目の選択肢において、「平日」の「11時30分」~「13時30分」と設定することで、平日のランチタイムの間、通知リクエストに応答する通知を停止することができる。また、3番目の選択肢において、「今から「2時間」停止」のように設定すると、現在から2時間、ユーザ端末300への通知を不許可とすることができる。このように、第3の実施の形態によれば、適宜通知リクエストに対応する通知の送付を停止することができ、施設の状況に柔軟に対応した顧客の勧誘を行うことができる。
本実施の形態においては、図9に示すステップS111の処理を実行した後、さらに、ユーザへの通知が許可されているか(通知の停止が設定されていないか)を判定する処理を実行する。通知の停止が設定されている場合は、施設に関する通知をしないとして終了(END)に進む。停止が設定されていない場合には、ステップS112以降の処理に進む。
【0081】
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、上記以外の様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0082】
10…施設状況管理装置、 200…施設状況管理サーバ、 201…表示制御部、 211…受信部、 212…施設状況管理部、 213…検知部、 214…判定部、 215…通知部、 240…記憶装置、 241…データベース、 250…通信装置、 300…ユーザ端末、 301…地図、 302…記号(黒丸)、 304…施設紹介カード、 305…通知リクエスト設定ボタン、 311…施設名表示領域、 312…通知希望ステータス選択部、 313…時間帯設定領域、 314…時刻指定ボタン、 315…設定ボタン、 500…施設管理用情報端末、 511…制御部、 512…記憶部、 513…通信部(通信モジュール)、 514…入出力部、 540…記憶装置、 550…通信装置、 560…入力装置、 570…出力装置、 600…カメラ、 700…施設設置端末、 701…タッチパネルディスプレイ、 702…プリンタ、 703…支持台。


図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22