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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023040536
(43)【公開日】2023-03-23
(54)【発明の名称】画像提示装置および画像提示方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 1/00 20060101AFI20230315BHJP
   G06T 11/60 20060101ALI20230315BHJP
   G06F 16/54 20190101ALI20230315BHJP
   G06F 16/55 20190101ALI20230315BHJP
   G06F 16/56 20190101ALI20230315BHJP
【FI】
G06T1/00 200E
G06T11/60 100C
G06F16/54
G06F16/55
G06F16/56
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021147582
(22)【出願日】2021-09-10
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 康治
(72)【発明者】
【氏名】青木 勉
(72)【発明者】
【氏名】田中 久乃
【テーマコード(参考)】
5B050
5B175
【Fターム(参考)】
5B050BA15
5B050CA07
5B050EA13
5B050EA18
5B050FA02
5B050FA19
5B175DA02
5B175FA03
5B175HB03
(57)【要約】
【課題】画像群の一覧性の向上を図ること。
【解決手段】画像提示装置は、複数の画像群の各々の画像群から所定数の画像を抽出し、抽出された複数の画像を表示可能に端末に出力し、出力された結果、端末からいずれか1つの画像の選択を受け付け、受け付けられた第1選択画像に類似する第1類似画像と第1選択画像と相違する相違画像とを、複数の画像群から抽出し、第1選択画像、第1類似画像および相違画像を表示可能に端末に出力し、端末から第1類似画像および相違画像のうちいずれか一方の画像の選択を受け付け、選択された第2選択画像が第1類似画像である場合、第2選択画像を端末での最終選択画像に決定する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有する画像提示装置であって、
前記プロセッサは、
複数の画像群の各々の画像群から所定数の画像を抽出する第1抽出処理と、
前記第1抽出処理によって抽出された複数の画像を表示可能に端末に出力する第1出力処理と、
前記第1出力処理によって出力された結果、前記端末からいずれか1つの画像の選択を受け付ける第1選択処理と、
前記第1選択処理によって受け付けられた第1選択画像に類似する第1類似画像と前記第1選択画像と相違する相違画像とを、前記複数の画像群から抽出する第2抽出処理と、
前記第1選択画像、前記第2抽出処理によって抽出された前記第1類似画像および前記相違画像を表示可能に前記端末に出力する第2出力処理と、
前記第2出力処理による出力後に、前記端末から前記第1類似画像および前記相違画像のうちいずれか一方の画像の選択を受け付ける第2選択処理と、
前記第2選択処理によって選択された第2選択画像が前記第1類似画像である場合、前記第2選択画像を前記端末での最終選択画像に決定する決定処理と、
を実行することを特徴とする画像提示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像提示装置であって、
前記複数の画像群は、複数の画像特徴により分類された画像集合である、
ことを特徴とする画像提示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像提示装置であって、
前記複数の画像特徴は、画像の内容または印象の程度を示す、
ことを特徴とする画像提示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像提示装置であって、
前記プロセッサは、
前記第1選択画像、前記第1類似画像および前記相違画像の前記端末に表示される場合の配置位置を決定する配置処理を実行し、
前記第2出力処理では、前記プロセッサは、前記配置処理による配置結果となるように、前記第1選択画像、前記第1類似画像および前記相違画像を表示可能に前記端末に出力する、
ことを特徴とする画像提示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像提示装置であって、
前記配置処理では、前記プロセッサは、前記第1類似画像を前記相違画像よりも前記第1選択画像の近くに配置し、前記相違画像を前記第1類似画像よりも前記第1選択画像から離間して配置する、
ことを特徴とする画像提示装置。
【請求項6】
請求項1に記載の画像提示装置であって、
前記プロセッサは、
前記第2選択処理によって前記相違画像が選択された場合、前記相違画像を前記第1選択画像として、前記第2抽出処理、前記第2出力処理、および前記第2選択処理を実行する、
ことを特徴とする画像提示装置。
【請求項7】
請求項1に記載の画像提示装置であって、
前記プロセッサは、
前記第2選択処理によって前記第1類似画像が選択された場合、前記第1類似画像に類似する第2類似画像を前記複数の画像群から抽出する第3抽出処理と、
前記第1類似画像および前記第3抽出処理によって抽出された第2類似画像を表示可能に前記端末に出力する第3出力処理と、
を実行することを特徴とする画像提示装置。
【請求項8】
プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有する画像提示装置による画像提示方法であって、
前記プロセッサは、
複数の画像群の各々の画像群から所定数の画像を抽出する第1抽出処理と、
前記第1抽出処理によって抽出された複数の画像を表示可能に端末に出力する第1出力処理と、
前記第1出力処理によって出力された結果、前記端末からいずれか1つの画像の選択を受け付ける第1選択処理と、
前記第1選択処理によって受け付けられた第1選択画像に類似する第1類似画像と前記第1選択画像と相違する相違画像とを、前記複数の画像群から抽出する第2抽出処理と、
前記第1選択画像、前記第2抽出処理によって抽出された前記第1類似画像および前記相違画像を表示可能に前記端末に出力する第2出力処理と、
前記第2出力処理によっる出力後に、前記端末から前記第1類似画像および前記相違画像のうちいずれか一方の画像の選択を受け付ける第2選択処理と、
前記第2選択処理によって選択された第2選択画像が前記第1類似画像である場合、前記第2選択画像を前記端末での最終選択画像に決定する決定処理と、
を実行することを特徴とする画像提示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を提示する画像提示装置および画像提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
事業の将来イメージや組織の在り方を検討するために、写真画像を活用して発想するワークショップが行われることがある。ワークショップでは、たとえば、100~200枚程度の写真を大型テーブルに広げ、複数の参加者がそれぞれイメージする写真を選び、その写真をもとに思い描いたイメージを発表する形式がとられる。
【0003】
また、下記特許文献1は、画像検索可能なサーバを開示する。このサーバは、検索対象画像についての送信データをネットワークを介して受信する処理を行う受信処理部と、検索対象画像の画像認識処理を行い、画像データベースに登録された登録画像の中から検索対象画像に類似する複数の類似画像を検索する画像認識部と、検索された複数の類似画像の各類似画像に関連づけられたタグを取得し、複数の類似画像から取得された複数のタグのソーティング処理を行うタグ処理部と、ソーティングされた複数のタグを含む類似検索結果データを作成するデータ作成部を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-015286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来のワークショップでは、大型テーブルを使用しても、重なって見えない写真があるため、参加者は、写真を発掘しながら選択しなければならない。また、同じ写真を別の人が選ぶことができなない。
【0006】
また、パーソナルコンピュータの画面上に写真のサムネイル画像を配置する場合、画面サイズの制約から100枚近いサムネイル写真を配置すると、一つ一つが小さなサイズになり、また、画像の重なりが発生するため確認しづらくなる。
【0007】
このように、いずれの方法も大量の写真の一覧性に問題があり、特に画面を使った方法は、サムネイルの大きさや配置できる写真の数、ネットワーク負荷の問題が発生する。このような問題は、特許文献1のサーバを利用しても同様である。
【0008】
本発明は、画像群の一覧性の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願において開示される発明の一側面となる画像提示装置は、プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有する画像提示装置であって、前記プロセッサは、複数の画像群の各々の画像群から所定数の画像を抽出する第1抽出処理と、前記第1抽出処理によって抽出された複数の画像を表示可能に端末に出力する第1出力処理と、前記第1出力処理による出力後に、前記端末からいずれか1つの画像の選択を受け付ける第1選択処理と、前記第1選択処理によって受け付けられた第1選択画像に類似する第1類似画像と前記第1選択画像と相違する相違画像とを、前記複数の画像群から抽出する第2抽出処理と、前記第1選択画像、前記第2抽出処理によって抽出された前記第1類似画像および前記相違画像を表示可能に前記端末に出力する第2出力処理と、前記第2出力処理によって出力された結果、前記端末から前記第1類似画像および前記相違画像のうちいずれか一方の画像の選択を受け付ける第2選択処理と、前記第2選択処理によって選択された第2選択画像が前記第1類似画像である場合、前記第2選択画像を前記端末での最終選択画像に決定する決定処理と、を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の代表的な実施の形態によれば、画像群の一覧性の向上を図ることができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、画像提示システムのシステム構成例を示す説明図である。
図2図2は、情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3図3は、画像属性DBの一例を示す説明図である。
図4図4は、イメージマップデータの一例を示す説明図である。
図5図5は、画像提示装置による画像提示処理手順例を示すフローチャートである。
図6図6は、抽出画像群の表示例を示す説明図である。
図7図7は、図6に示した発散処理(ステップS505)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。
図8図8は、発散処理(ステップS505)における第2端末での表示例を示す説明図である。
図9図9は、図6に示した収束処理(ステップS506)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。
図10図10は、収束処理(ステップS506)における第2端末での表示例を示す説明図である。
図11図11は、第1端末での表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<画像提示システムのシステム構成>
図1は、画像提示システムのシステム構成例を示す説明図である。画像提示システム10は、画像提示装置100と、ファシリテータが操作する第1端末101と、参加者が操作する第2端末102と、を含む。画像提示装置100、第1端末101、および第2端末102は、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワーク130を介して通信可能に接続される。第1端末101および第2端末102を区別しない場合は、端末120と表記する。
【0013】
画像提示装置100は、画像属性DB(データベース)110にアクセス可能である。たとえば、画像提示装置100は、画像属性DB110を保持していてもよく、画像属性DB110を保持する情報処理装置とネットワーク130を介して通信可能に接続されてもよい。
【0014】
<情報処理装置(画像提示装置100、第1端末101、および第2端末102)のハードウェア構成例>
図2は、情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。情報処理装置200は、プロセッサ201と、記憶デバイス202と、入力デバイス203と、出力デバイス204と、通信インターフェース(通信IF)205と、を有する。プロセッサ201、記憶デバイス202、入力デバイス203、出力デバイス204、および通信IF205は、バス206により接続される。プロセッサ201は、情報処理装置200を制御する。記憶デバイス202は、プロセッサ201の作業エリアとなる。また、記憶デバイス202は、各種プログラムやデータを記憶する非一時的なまたは一時的な記録媒体である。記憶デバイス202としては、たとえば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリがある。入力デバイス203は、データを入力する。入力デバイス203としては、たとえば、キーボード、マウス、タッチパネル、テンキー、スキャナ、マイク、センサがある。出力デバイス204は、データを出力する。出力デバイス204としては、たとえば、ディスプレイ、プリンタ、スピーカがある。通信IF205は、ネットワーク130と接続し、データを送受信する。
【0015】
<画像属性DB110>
図3は、画像属性DB110の一例を示す説明図である。画像属性DB110は、画像提示装置100の記憶デバイス202または画像提示装置100と通信可能な情報処理装置の記憶デバイス202に記憶されている。
【0016】
画像属性DB110は、フィールドとして、画像ID301と、イメージマップID3002と、キーワード303と、を有する。同一行の各フィールド301~303の値の組み合わせが、画像ID301で特定される画像に関する画像特徴情報を規定する。
【0017】
画像ID301は、画像を一意に特定する識別情報である。画像は、たとえば、人や自然、都市、製品や道具、ビジネスシーン等、生活の中から幅広く集められたデータである。画像ID301で特定される画像は、記憶デバイス202に記憶されている。なお、画像属性DB110は、画像ID301に関連付けられる画像を含んでもよい。また、画像提示装置100は、画像属性DB110を保持し、画像ID301に関連付けられる画像を、画像提示装置100と通信可能な情報処理装置から取得してもよい。
【0018】
イメージマップID302は、画像ID301で特定される画像が所属するイメージマップを一意に特定する識別情報である。イメージマップについては、図4で後述する。
【0019】
キーワード303は、画像ID301で特定される画像の内容または当該画像に含まれる被写体、当該画像から連想されるものといった、当該画像に関する文字列である。
【0020】
<イメージマップデータ>
図4は、イメージマップデータの一例を示す説明図である。イメージマップデータ400は、たとえば、画像の内容または印象の程度を示す複数(図4では例として2つ)の画像特徴に関する軸からなる座標空間に配置される複数(図4では3×3の9個)のイメージマップ群で構成される。2つの軸のうち横軸は、暖かさ(WARM)および冷たさ(COOL)を示す軸であり、縦軸は、柔らかさ(SOFT)および硬さ(HARD)を示す軸である。
【0021】
柔らかさ(SOFT)は、たとえば、人物や植物等の有機物に対応する。硬さ(HARD)は、たとえば、ビルや機械などの無機物に対応する。「暖かさ(WARM)および冷たさ(COOL)は、たとえば、画像の色合いや明るさ、または色温度に対応する。各画像の所属先となるイメージマップは、あらかじめ設定される。
【0022】
なお、この2軸は一例であり、大きさおよび小ささや、濃いおよび薄い、革新的および保守的など、程度を示す軸であれば、図4の例に限定されない。また、図5では、3×3の9個のイメージマップMP1~MP9を規定したが、2×2、4×4、5×5、…のように2以上の整数の2乗個のイメージマップ群としてもよい。
【0023】
イメージマップMP1~MP3はそれぞれ、他のイメージマップMP4~MP9に比べて柔らかさが感じされる画像群を含む。イメージマップMP7~MP9はそれぞれ、他のイメージマップMP1~MP6に比べて硬さが感じされる画像群を含む。
【0024】
イメージマップMP1、MP4、MP7はそれぞれ、他のイメージマップMP2、MP3、MP5、MP6、MP8、MP9に比べて暖かさが感じされる画像群を含む。イメージマップMP3、MP6、MP9はそれぞれ、他のイメージマップMP1、MP2、MP4、MP5、MP7、MP8に比べて冷たさが感じされる画像群を含む。
【0025】
イメージマップMP5は、イメージマップMP1~MP9の中で、暖かさ、冷たさ、柔らかさおよび硬さにおいて、中間的な画像群を含む。
【0026】
<画像提示処理手順例>
図5は、画像提示装置100による画像提示処理手順例を示すフローチャートである。画像提示装置100は、各イメージマップMP1~MP9からランダムに画像を1枚抽出する(ステップS501)。なお、ここでは、イメージマップMP1~MP9ごとに画像を1枚抽出としたが、同数であれば、イメージマップごとに2枚以上でもよい。また、抽出枚数の差が許容範囲内であれば、同数でなくてもよい。
【0027】
つぎに、画像提示装置100は、ステップS501での抽出画像群を第2端末102に表示可能に出力する(ステップS502)。
【0028】
図6は、抽出画像群の表示例を示す説明図である。図6では、9枚の画像G~G9が3×3の配置で第2端末102の提示画面600に表示される。
【0029】
図5に戻り、画像提示装置100は、第2端末102からの入力を受け付ける(ステップS503)。画像提示装置100は、受け付けた入力が画像選択またはシャッフルのいずれであるかを判断する(ステップS504)。シャッフルであれば(ステップS504:シャッフル)、ステップS501に戻る。一方、画像選択であれば(ステップS504:画像選択)、画像提示装置100は、発散処理(ステップS505)および収束処理(ステップS506)を実行する。
【0030】
たとえば、図6において、第2端末102は、参加者がカーソル601を操作することにより、9枚の画像G~G9のうちいずれかの画像(図6では、画像G9)の選択を受け付けて、決定ボタン602の押下によりその画像ID301を画像提示装置100に出力したとする。この場合、画像提示装置100は、第2端末102から画像選択の入力を受け付けたことになる。
【0031】
一方、図6において、第2端末102は、参加者がカーソル601を操作することにより、シャッフルボタン603の押下によりその旨の通知を画像提示装置100に出力したとする。この場合、画像提示装置100は、第2端末102からシャッフルの入力を受け付けたことになる。
【0032】
<発散処理(ステップS505)>
つぎに、発散処理(ステップS505)の詳細について、図7および図8を用いて説明する。
【0033】
図7は、図6に示した発散処理(ステップS505)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。図8は、発散処理(ステップS505)における第2端末102での表示例を示す説明図である。なお、第2端末102では、図6に示したように、一例として、画像G9が選択されたものとして説明する。画像G9を選択画像G9とする。
【0034】
画像提示装置100は、画像属性DB110を参照して、選択画像G9の類似画像と相違画像とを抽出する(ステップS701)。類似画像とは、たとえば、選択画像G9のキーワード303との一致数がしきい値以上となる画像である。相違画像とは、たとえば、選択画像G9のキーワード303との一致数がしきい値未満となる画像である。
【0035】
また、類似画像とは、たとえば、選択画像G9のキーワード303との一致数が第1しきい値以上となる画像であり、相違画像とは、たとえば、選択画像G9のキーワード303との一致数が第2しきい値(第1しきい値よりも低い値)未満となる画像でもよい。
【0036】
また、類似画像とは、たとえば、選択画像G9のキーワード303との一致数が相対的に上位X番目(Xはあらかじめ設定された1以上の整数)までの画像第1しきい値以上となる画像であり、相違画像とは、たとえば、選択画像G9のキーワード303との一致数がX+Y番目(Yはあらかじめ設定された1以上の整数)以下となる画像としてもよい。類似画像および相違画像の抽出枚数は、ステップS702の配置基準に従って設定される。
【0037】
つぎに、画像提示装置100は、配置基準に従って選択画像G9、類似画像および相違画像の配置位置を決定する(ステップS702)。配置基準とは、選択画像G9の配置位置を特定の配置位置とした場合に、類似画像ほど選択画像G9に近い位置に配置させ、相違画像ほど選択画像G9から離れた位置に配置させるための基準である。具体的には、たとえば、選択画像G9の配置位置からの距離により類似画像および相違画像の配置位置が決定される。
【0038】
たとえば、選択画像G9が3×3の配置の中央に配置された場合、マンハッタン距離が1である選択画像G9の上下左右の位置が類似画像の配置位置となり、マンハッタン距離が2である選択画像G9の右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下の位置が相違画像の配置位置となる。この場合、類似画像の枚数は4になり、相違画像の枚数は4になる。
【0039】
また、選択画像G9が3×3の配置の左上に配置された場合、選択画像G9の周囲の位置(右、下、右斜め下(3×3の中央))が類似画像の配置位置であり、それ以外の位置が相違画像の配置位置となる。この場合、類似画像の枚数は3になり、相違画像の枚数は5になる。
【0040】
画像提示装置100は、選択画像G9と、抽出した類似画像および相違画像と、を含む画像群(以下、配置画像群)を第2端末102に表示可能に出力する(ステップS703)。図8において、(A)は配置画像群の表示例を示す。3×3の配置領域において、選択画像G9は中央に配置され、4枚の類似画像G12S、G18S、G14S、G16Sはそれぞれ、選択画像G9の上下左右に配置される。また、4枚の相違画像G11D、G13D、G17D、G19Dはそれぞれ、選択画像G9の右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下に配置される。
【0041】
図7に戻り、画像提示装置100は、第2端末102からの入力を受け付ける(ステップS704)。画像提示装置100は、受け付けた入力が画像選択またはシャッフルのいずれであるかを判断する(ステップS705)。シャッフルであれば(ステップS705:シャッフル)、図5のステップS501に戻る。一方、画像選択であれば(ステップS705:画像選択)、画像提示装置100は、選択された画像が、選択画像G9の類似画像であるか相違画像であるかを判断する(ステップS706)。相違画像である場合(ステップS706:相違画像)、ステップS701に戻る。一方、類似画像である場合(ステップS706:類似画像)、収束処理(ステップS506)に移行する。
【0042】
図8において、(B)は、相違画像G13Dを選択した場合の第2端末102での表示例である。決定ボタン602の押下により、相違画像G13Dの画像ID301が画像提示装置100に出力される。この場合、発散処理(ステップS505)において、選択画像は画像G9から相違画像G13Dに更新される。そして、(C)は、選択画像が相違画像G13Dである場合の類似画像G22S、G24S、G26S、G28Sおよび相違画像G21D、G23D、G27D、G29Dの第2端末102での表示例である。第2端末102において相違画像が選択され続ける限り、(A)~(C)に示したような画面表示が繰り返される。
【0043】
<収束処理(ステップS506)>
つぎに、収束処理(ステップS506)の詳細について、図9および図10を用いて説明する。
【0044】
図9は、図6に示した収束処理(ステップS506)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。図10は、収束処理(ステップS506)における第2端末102での表示例を示す説明図である。
【0045】
画像提示装置100は、選択類似画像の配置位置を中央に決定する(ステップS901)。選択類似画像とは、発散処理(ステップS505)のステップS706の画像選択として受け付けられた画像ID301で特定される画像である。たとえば、図10において、(A)は、図8の(C)の状態を示しており、第2端末102が類似画像G26Sの選択を受け付けたことを示す。図10において、(B)は、決定ボタン602の押下により、第2端末102が、画像提示装置100に類似画像G26Sの画像ID301を出力したことを示す。したがって、この場合、類似画像G26Sが選択類似画像である。
【0046】
また、ステップS901において、中央とは、3×3の中心位置であり、選択類似画像G26Sの配置位置となる。以下、選択類似画像G26Sを中央画像G26Sとする。
【0047】
画像提示装置100は、画像属性DB110を参照して、中央画像G26Sに類似する類似画像を抽出する(ステップS902)。ステップS701とは異なり、相違画像は抽出されない。ここでは、3×3の中心位置の周囲8か所に類似画像を表示させるため、8枚の類似画像が抽出される。
【0048】
つぎに、画像提示装置100は、第2端末102からの入力を受け付ける(ステップS903)。画像提示装置100は、受け付けた入力が決定、再抽出またはシャッフルのいずれであるかを判断する(ステップS904)。シャッフルであれば(ステップS904:シャッフル)、図5のステップS501に戻る。また、再抽出であれば(ステップS904:再抽出)、ステップS902に戻る。また、決定であれば(ステップS904:画像選択)、画像提示装置100は、中央画像G26Sを、最終的な選択画像に決定する(ステップS905)。
【0049】
図10の(C)において、決定ボタン602が押下されると、第2端末102は、中央画像G16Sの画像ID301を、最終的な選択画像の画像ID301として画像提示装置100に出力する。再抽出ボタン1000が押下されると、第2端末102は、再抽出要求を画像提示装置100に出力する。これにより、画像提示装置100は、ステップS902を再実行する。シャッフルボタンが押下されると、第2端末102は、シャッフル要求を画像提示装置100に出力する。これにより、画像提示装置100は、ステップS501を再実行する。
【0050】
<第1端末101での表示例>
図11は、第1端末101での表示例を示す説明図である。第1端末101は、提示画面1100を表示する。提示画面1100は、共有画面1101と、結果画面1102と、作業画面1103と、を含む。共有画面1101には、各参加者の第2端末102において最終的に選択された画像の各々とその画像について入力されたコメントとが表示される。
【0051】
結果画面1102には、ファシリテータの操作により、共有画面1101の画像をドラッグアンドドロップして、ラベル付けすることにより、グループ化する画面である。
【0052】
作業画面は、ファシリテータの操作により、共有画面1101の参加者を指定することにより、指定された参加者の第2端末102で作業中の提示画面600を表示する画面である。
【0053】
このように、ファシリテータが参加者の画像をまとめて管理することにより、たとえば、画像群を用いたワークショップを円滑に行うことができる。
【0054】
このように、画像提示装置100は、ランダムに配置された画像群を起点として、類似画像の選択に収束する前に、相違画像を選択可能に第2端末102に表示し、そのあとに、類似画像のみで選択画像の収束化を実行する。したがって、類似画像および相違画像を含む画像群の一覧性を担保することができる。
【0055】
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。たとえば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、または置換をしてもよい。
【0056】
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、たとえば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
【0057】
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、IC(Integrated Circuit)カード、SDカード、DVD(Digital Versatile Disc)の記録媒体に格納することができる。
【0058】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
【符号の説明】
【0059】
10 画像提示システム
100 画像提示装置
101 端末
102 端末
201 プロセッサ
202 記憶デバイス
600 提示画面
110 画像属性DB
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