(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023004057
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】インペラ及び水中ポンプ
(51)【国際特許分類】
F04D 29/22 20060101AFI20230110BHJP
F04D 7/04 20060101ALI20230110BHJP
【FI】
F04D29/22 H
F04D7/04 J
F04D29/22 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021105524
(22)【出願日】2021-06-25
(71)【出願人】
【識別番号】000148209
【氏名又は名称】株式会社川本製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】飯盛 央隆
(72)【発明者】
【氏名】チャン ディン ファプ
(72)【発明者】
【氏名】高橋 利造
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA03
3H130AA27
3H130AB23
3H130AB46
3H130AC07
3H130BA22C
3H130BA95C
3H130BA98C
3H130CB01
3H130CB05
3H130CB09
3H130EA02C
3H130EB01C
3H130EB02C
3H130EC17C
3H130ED02C
(57)【要約】
【課題】羽根とシュラウドの溶着面を増加できるインペラ及び水中ポンプを提供すること。
【解決手段】インペラ42は、樹脂材料で形成され、回転軸24に固定される裏シュラウド52及び前記裏シュラウド52に一体成形される羽根54を有する主板101と、吸込口58を有する表シュラウド53及び表シュラウド53の裏面に設けられ、羽根54の先端が挿入される、羽根54の先端形状に窪む溶着溝105を有する、羽根54が溶着溝105に配置された状態で、羽根54の表裏面が表シュラウド53に溶着される側板102と、を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂材料で形成され、回転軸に固定される裏シュラウドと、
前記裏シュラウドに設けられる羽根と、
吸込口を有する表シュラウド及び前記表シュラウドの裏面に設けられ、前記羽根の先端が挿入される、前記羽根の先端形状に窪む溶着溝を有する、前記羽根が前記溶着溝に配置された状態で、前記羽根の表裏面が前記表シュラウドに溶着される側板と、
を備えるインペラ。
【請求項2】
前記溶着溝は、前記羽根の厚さと同じか、又は、前記羽根の厚さよりも大きい幅の第1溝、及び、前記第1溝の底面に形成され、前記第1溝の幅及び前記羽根の厚さよりも小さい幅の第2溝を有する、請求項1に記載のインペラ。
【請求項3】
前記羽根は、前記表シュラウドと対向する端部に形成された少なくとも1つの穴を有し、
前記側板は、前記溶着溝の内部であって、且つ、前記穴と対向する位置に設けられた前記穴と同数の位置決め用の突起部を有する、請求項1又は請求項2に記載のインペラ。
【請求項4】
前記側板は、前記突起部及び前記表シュラウドの隅部に形成された複数の溶着リブを有する、請求項3に記載のインペラ。
【請求項5】
前記羽根は、部分的に厚さが厚い肉厚部を有し、
前記穴は、前記肉厚部に設けられる、請求項3又は請求項4に記載のインペラ。
【請求項6】
前記穴は、周方向に間隔を開けて複数箇所に設けられ、
前記穴の少なくとも1つは、前記肉厚部に設けられる、請求項5に記載のインペラ。
【請求項7】
モータと、
ポンプケーシングと、
一端が前記モータに接続され、他端が前記ポンプケーシング内に配置される回転軸と、
樹脂材料で形成され、前記回転軸に固定される裏シュラウド、前記裏シュラウドに設けられる羽根、並びに、吸込口を有する表シュラウド及び前記表シュラウドの裏面に設けられ、前記羽根の先端が挿入される、前記羽根の先端形状に窪む溶着溝を有する側板を有し、前記羽根が前記溶着溝に配置された状態で、前記羽根の表裏面が前記表シュラウドに溶着されるインペラと、
を備える水中ポンプ。
【請求項8】
前記溶着溝は、前記羽根の厚さと同じか、又は、前記羽根の厚さよりも大きい幅の第1溝、及び、前記第1溝の底面に形成され、前記第1溝の幅及び前記羽根の厚さよりも小さい幅の第2溝を有する、請求項7に記載の水中ポンプ。
【請求項9】
前記羽根は、前記表シュラウドと対向する端部に形成された少なくとも1つの穴を有し、
前記側板は、前記溶着溝の内部であって、且つ、前記穴と対向する位置に設けられた前記穴と同数の位置決め用の突起部を有する、請求項7又は請求項8に記載の水中ポンプ。
【請求項10】
前記側板は、前記突起部及び前記表シュラウドの隅部に形成された複数の溶着リブを有する、請求項9に記載の水中ポンプ。
【請求項11】
前記羽根は、部分的に厚さが厚い肉厚部を有し、
前記穴は、前記肉厚部に設けられる、請求項9又は請求項10に記載の水中ポンプ。
【請求項12】
前記穴は、周方向に間隔を開けて複数箇所に設けられ、
前記穴の少なくとも1つは、前記肉厚部に設けられる、請求項11に記載の水中ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚水等を送水するインペラ及び水中ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
汚水等の送水に用いる水中ポンプは、渦巻形のケーシング内にインペラが収容された渦巻ポンプが用いられる。このような水中ポンプは、例えば、インペラが回転することで、ケーシングの下面に設けられた吸込口から汚水を吸い込み、ケーシングの側面に設けられた吐出口から吐出する。
【0003】
このような汚水等の送水に用いられる水中ポンプは、汚水中に含まれた異物が回転軸やインペラ等に巻き込まれることによる故障等を防止するために、汚水中に含まれる汚物を確実に排出できる構成が要求される。
【0004】
このため、例えば、インペラとして、一枚のシュラウドに羽根が複数設けられた所謂セミオープンインペラと呼ばれるものが用いられる。しかし、このようなインペラは、ポンプ効率が悪いことから、高効率が要求される場合において用いられるクローズドインペラが知られている。
【0005】
このようなクローズドインペラは、二枚のシュラウド間に羽根が設けられる構成であり、セミオープンインペラに比べて、インペラ内に異物が巻き込まれる虞が高い。
【0006】
このため、異物の巻き込みを防止するために、クローズドノンクロッグインペラとしてシュラウド間に一枚の羽根を設けたインペラが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、このようなインペラは、鋳造により、ねずみ鋳鉄又はステンレス鋳鋼にて製造される。
【0007】
しかしながら、上述したインペラは、鋳造により製造されているため、表面粗さが粗くなり、ポンプ効率を低下させる虞がある。また、ねずみ鋳鉄で製造したインペラは、錆び防止のために、塗装が必要であり、製造コストが増加する。
【0008】
ステンレス鋳鋼で製造したインペラは、製造に時間を要するために、調達上の問題となることがある。また、このようなインペラは、比重が大きい材料で形成されることから、インペラ回転時の機械的バランスを取る必要があるという問題もある。
【0009】
そこで、クローズドノンクロッグインペラを樹脂材料で成形することも考えられる。例えば、樹脂材料でインペラを製造する方法として、表シュラウド及び複数の羽根が形成された裏シュラウドを別々に成形する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2012-77671号公報
【特許文献2】特許第6006987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述した特許文献2のインペラは、羽根中心に設けた溶着リブとカシメ用のリブをそれぞれ異なる超音波溶着が求められることから、工程が増加し、コストアップの要因となり得る。また、特許文献2のインペラは、羽根の中心に溶着リブを設け、そして、羽根が複数等間隔に設けられる構成であることから、溶着強度としては十分確保できるものである。
【0012】
しかしながら、クローズドノンクロッグインペラは、羽根が1枚、多くても2枚と、羽根枚数が少ない。羽根が少ないと、シュラウドとの溶着面が少なくなるため、溶着したインペラの強度が不足する虞がある。
【0013】
そこで本発明は、羽根とシュラウドの溶着面積を増加できるインペラ及び水中ポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様によれば、インペラは、樹脂材料で形成され、回転軸に固定される裏シュラウドと、前記裏シュラウドに設けられる羽根と、吸込口を有する表シュラウド及び前記表シュラウドの裏面に設けられ、前記羽根の先端が挿入される、前記羽根の先端形状に窪む溶着溝を有する、前記羽根が前記溶着溝に配置された状態で、前記羽根の表裏面が前記表シュラウドに溶着される側板と、を備える。
【0015】
本発明の一態様によれば、水中ポンプは、モータと、ポンプケーシングと、一端が前記モータに接続され、他端が前記ポンプケーシング内に配置される回転軸と、樹脂材料で形成され、前記回転軸に固定される裏シュラウド、前記裏シュラウドに設けられる羽根、並びに、吸込口を有する表シュラウド及び前記表シュラウドの裏面に設けられ、前記羽根の先端が挿入される、前記羽根の先端形状に窪む溶着溝を有する側板を有し、前記羽根が前記溶着溝に配置された状態で、前記羽根の表裏面が前記表シュラウドに溶着されるインペラと、を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、羽根とシュラウドの溶着面積を増加できるインペラ及び水中ポンプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係る水中ポンプの構成を一部断面で示す説明図。
【
図2】同水中ポンプのインペラの構成を示す断面図。
【
図5】同側板に設けられる突起部の構成を示す斜視図。
【
図6】同インペラの要部構成を示すとともに、インペラの製造の一例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態に係る水中ポンプ1及びインペラ42を、
図1乃至
図6を用いて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る水中ポンプ1の構成を一部断面で示す説明図、
図2は、水中ポンプ1のインペラ42の構成を、
図1中II-II線断面で示す断面図、
図3は、インペラ42の主板101の構成を示す斜視図、
図4は、インペラ42の側板102の構成を示す斜視図、
図5は側板102に設けられる突起部106の構成を示す斜視図、
図6は、水中ポンプ1に用いられるインペラ42の羽根54の端部及び表シュラウド53の溶着溝105の構成を示すとともに、インペラ42の製造の一例を示す説明図である。
【0019】
図1に示すように、水中ポンプ1は、モータ10と、軸封装置11と、ポンプ12と、連結管13と、を備える。このような水中ポンプ1は、汚水槽及び下水道等に設置され、異物(汚物等)を含む汚水を送水する所謂水中汚水ポンプと呼ばれるものである。
【0020】
モータ10は、モータケーシング21と、固定子22と、回転子23と、回転軸24と、を備える。またモータ10は、回転軸24を回転可能に支持する複数の軸受25と、固定子22を外部電源等に接続する電源ケーブル26と、を有する。モータケーシング21は、両端が閉塞する円筒形状に形成され、一方の端面が軸封装置11にボルト等により固定される。
【0021】
固定子22は、モータケーシング21の内面に固定される。固定子22は、電源ケーブル26を介して供給された電力により、回転子23を回転可能に形成される。回転子23は、その回転に追従して回転軸24を回転可能に、回転軸24と固定される。
【0022】
回転軸24は、モータケーシング21の一端側から突出し、且つ、モータケーシング21にベアリング等の軸受25を介して回転自在に軸支される。なお、回転軸24は、水中ポンプ1を設置面に設置した姿勢において、モータケーシング21から重力方向に延設される。
【0023】
軸封装置11は、シールケーシング30と、メカニカルシール31と、を備える。軸封装置11は、モータ10、ポンプ12及び回転軸24間を液密に仕切る。
【0024】
シールケーシング30は、内部にメカニカルシール31を収納可能に形成されている。このようなシールケーシング30は、両端が閉塞する円筒状に形成され、その両端面に回転軸24を挿入する挿入孔33が形成される。また、シールケーシング30は、その内部に、メカニカルシール31の潤滑油を充満可能な油室34を形成する。例えば、シールケーシング30は、軸方向で分割される二つの構成部品で構成され、一体に組み立てることで、内部に油室34を形成する。
【0025】
メカニカルシール31は、シールケーシング30と回転軸24との間を密閉することで、ポンプ12からの汚水の浸入及びモータ10への潤滑油の浸入を防止する。
【0026】
ポンプ12は、ケーシング41と、インペラ42と、を備える。ケーシング41は、その内部にインペラ42を収納する渦巻ケーシングであり、その内部にポンプ室43を形成する。ケーシング41は、複数の構成部品で構成され、組み立てることでその内部にポンプ室43を形成する。
【0027】
ケーシング41は、水中ポンプ1を据付面に据付ける複数の脚部48を備える。また、ケーシング41は、底面であって、且つ、複数の脚部48間に設けられた吸込開口49と、側面の一部に設けられた吐出開口50と、を備える。
【0028】
吸込開口49は、インペラ42の後述する吸込口58と略同一の口径に形成されている。なお、吸込開口49は、インペラ42を回動可能に支持するライナリングを有する構成であってもよい。
【0029】
吐出開口50は、その口径(吐出径)がインペラ42を通過可能な粒径の異物を通過可能に形成される。具体的には、吐出開口50の口径は、インペラ42を通過可能な所定の粒径の異物と略同一径に形成される。ここで、インペラ42を通過可能な所定の粒径の異物とは、例えば、水中ポンプ1の吐出開口50の口径(吐出径)と同直径(所定の粒径)の球形固形物である。
【0030】
図1乃至
図4に示すように、インペラ42は、クローズドノンクロッグインペラであって、所定の粒径の異物を通過可能に形成される。このようなインペラ42は、軸封装置11側に配置される裏シュラウド52と、裏シュラウド52と対向して設けられ、吸込開口49側に配置される表シュラウド53と、これらシュラウド52、53間に設けられた羽根54と、を備える。
【0031】
また、インペラ42は、表シュラウド53に設けられた流体を吸込む吸込口58と、裏シュラウド52、表シュラウド53及び羽根54により形成され、吸込んだ流体を吐出する吐出口59を有する。このようなインペラ42は、裏シュラウド52、表シュラウド53及び羽根54が樹脂材料により成形される。
【0032】
インペラ42を構成する樹脂材料は、例えば、ポリアミド樹脂である。ポリアミド樹脂は、1ユニット内の炭素数が6を超える低吸水性のポリアミド樹脂であることが好ましい。また、ポリアミド樹脂は、半芳香族ポリアミド樹脂であることが好ましい。
【0033】
裏シュラウド52は、円板状に形成されている。裏シュラウド52は、その中央側に、回転軸24が挿入可能であって、キー溝を有する挿入孔52aが形成される。なお、挿入孔52aは、例えば、回転軸24を強固に固定可能、且つ、強度向上のために、キー溝が形成され、回転軸24を固定可能なインサート部材が裏シュラウド52にインサートされることで形成されていてもよい。裏シュラウド52は、インペラ42が回転軸24に固定された際に、重力方向に対して表シュラウド53の上方に位置する。
【0034】
表シュラウド53は、円環状に形成されている。表シュラウド53は、その中心に吸込口58が形成される。吸込口58は、例えば、表シュラウド53の表面側から円筒状に突出する。
【0035】
羽根54は、裏シュラウド52及び表シュラウド53間に一体に設けられる。
図2及び
図3に示すように、羽根54は、第1羽根61と、第2羽根62と、第3羽根63と、を備えている。また、羽根54は、第1羽根61の一端側が、及び第2羽根62の吸込口58側の端部並びに第3羽根63の吸込口58側の端部を連結する連結壁64を構成する。
【0036】
例えば、第1羽根61、第2羽根62及び第3羽根63は、それぞれ異なる曲率半径で長手方向に湾曲してシュラウド52、53の径方向から外周縁に向かって延びる。また、例えば、第1羽根61、第2羽根62及び第3羽根63は、同じ厚さに形成される。
【0037】
第1羽根61は、一方の端部(連結壁64)側が、シュラウド52、53の中心側であって、且つ、表シュラウド53の吸込口58の周縁に配置され、他方の端部がシュラウド52,53の外周縁に配置される。より具体的には、第1羽根61は、一方の端部から中央側に向かって吸込口58の周縁に配置され、そして、中央側から他方の端部までが、吸込口58から離れ、所定の曲率半径で湾曲してシュラウド52、53の外周縁まで延びる。第1羽根61は、一方側の端部によって構成する連結壁64により、第2羽根62及び第3羽根63と一体に形成される。
【0038】
第2羽根62は、吸込口58側の一方の端部が第1羽根61の吸込口58側において一体に形成される。第2羽根62は、吸込口58及び第1羽根61の間に第1羽根61との間に隙間を有して設けられ、吸込口58からシュラウド52、53の外周縁側に向かって延びる。また、第2羽根62は、シュラウド52、53の外周縁側の端部がシュラウド52、53の外周縁と離間する。具体例として、第2羽根62は、連結壁64の内周面から、換言すると、第1羽根61の一方の端部側のうち中央側の内周面から分岐して設けられる。第2羽根62は、第1羽根61側の端部が吸込口58の周縁に配置され、中央側から他方の端部側が吸込口58から離れ、所定の曲率半径で湾曲する。第2羽根62は、第1羽根61の一部と、第1羽根61の内周面と所定の距離を開けて対向して配置され、一端が第1羽根61と一体に、他端が第1羽根61と離間して配置される。第2羽根62は、吸込口58からインペラ42内の内部流路が一定に変化するように、第1羽根61と対向して設けられる。
【0039】
第3羽根63は、第1羽根61及び第2羽根62のそれぞれと、非対称形状に形成される。第3羽根63は、連結壁64の端部、換言すると、第1羽根61の吸込口58側の端部の外周面側から分岐して設けられる。第3羽根63は、吸込口58からシュラウド52、53の外周縁側に向かって延びるとともに、シュラウド52、53の外周縁側の端部がシュラウド52、53の外周縁と離間する。第3羽根63は、第1羽根61とシュラウド52、53の軸心周りで対称位置に設けられる。ここで、対称位置とは、実質的な対称位置を含む。
【0040】
連結壁64は、裏シュラウド52及び表シュラウド53間であって、且つ、第3羽根63と径方向で対向して設けられ、第1羽根61の吸込口58側の端部側により構成される。連結壁64は、第1羽根61と、第2羽根62の吸込口58側の端部及び第3羽根63の吸込口58側の端部を、吸込口58の縁部に沿って連結する。即ち、連結壁64は、吸込口58から吸い込まれた水を、第2羽根62及び第3羽根63の吸込口58側の端部間からシュラウド52、53の外周縁に向かう1つの流路を形成する。
【0041】
このように構成されたインペラ42は、吸込口58側の第3羽根63の端部、並びに、吸込口58側の第2羽根62の端部が第1羽根61の端部側(連結壁64)で一体に形成される。この構成により、インペラ42は、吸込口58から第1羽根61の一端側(連結壁64)の内周面及び第3羽根63の端部間を通って吐出口59へ向かう位置の流路を形成するとともに、回転時に第1羽根61の外周面及び第3羽根63の外周面で水を圧送する。即ち、インペラ42は、第1羽根61及び第3羽根63により所謂1.5枚羽根のノンクロッグインペラを構成する。加えて、インペラ42は、第2羽根62によって、吸込口58から吐出口59への流路の流路断面積の変化量をおおよそ一定とし、過度な流路断面積の変化を抑制する。
【0042】
また、吸込口58側の第1羽根61(連結壁64)及び第3羽根63の端部、並びに、吸込口58側の第1羽根61(連結壁64)及び吸込口58側の第2羽根62の端部が一体に形成された部位の肉厚は、第1羽根61、第2羽根62及び第3羽根63の肉厚よりも厚肉に形成される。即ち、羽根54は、一部に肉厚部54aを有する。本実施形態において、羽根54は、第1羽根61及び第3羽根63、並びに、第1羽根61及び第2羽根62の連続する2箇所の部位に、他の部位よりも肉厚に構成された肉厚部54aを有する。
【0043】
このようなインペラ42は、具体例として、
図3、
図4及び
図6に示すように、裏シュラウド52及び羽根54が、射出成形によって樹脂材料で一体に成形された主板101と、表シュラウド53が射出成形によって樹脂材料で成形された側板102とを溶着で一体化することで形成される。
【0044】
図3に示すように、主板101は、裏シュラウド52と、羽根54と、表シュラウド53と対向する羽根54の端部に形成された少なくとも1つの穴104と、を有する形状に形成される。
【0045】
穴104は、羽根54の端面から所定の深さに設定される。穴104は、主板101及び側板102の周方向の位置合わせに用いられる。例えば、穴104は、複数設けられる。複数の穴104のうち、少なくとも一部は、羽根54の肉厚部54aの端面に設けられる。本実施形態において、羽根54は肉厚部54aを2箇所に有する。また、本実施形態において、複数の穴104は、羽根54の端面の3箇所に設けられる構成である。
【0046】
このため、本実施形態の例においては、3つの穴104の内、2つの穴104は、羽根54の肉厚部54aに配置される。具体例を説明すると、2つの穴104は、吸込口58側の第1羽根61及び第3羽根63の端部、並びに、吸込口58側の第2羽根62の端部が第1羽根61の端部側(連結壁64)で一体に形成された2箇所の肉厚部54aの端面に形成される。また、残り1つの穴104は、他の2つの穴104と極力等間隔となる位置に設けられ、よって、具体例を説明すると、第2羽根62の延設方向で肉厚部54aとは反対側の端部側の端面に設けられる。
【0047】
図4に示すように、側板102は、表シュラウド53と、表シュラウド53の裏シュラウド52と対向する裏面に形成された溶着溝105と、溶着溝105に設けられ、穴104と同数の突起部106と、を有する。
【0048】
溶着溝105は、羽根54の端部を挿入して配置できる形状に形成される。即ち、溶着溝105の表シュラウド53の裏面側の幅は、羽根54を挿入して配置可能に、羽根54の幅と同じか、又は、羽根54の幅よりも若干大きい幅に設定される。換言すると、溶着溝105は、表シュラウド53の裏面側に、羽根54の端面と同形状、又は、羽根54の端面よりも若干大きい形状に形成される。具体例として、溶着溝105は、第1溝105aと、第1溝105aの底面に形成され、第1溝105aよりも幅が狭い第2溝105bを有する。
【0049】
ここで、羽根54の幅及び溶着溝105(第1溝105a、第2溝105b)の幅とは、羽根54及び溶着溝105の延び方向に直交する方向であり、羽根54の表面及び裏面の対向する方向である。ここで、羽根54の裏面とは、羽根54の延設方向に沿う径方向で中心側の主面であり、羽根54の表面とは、径方向で外方側の主面である。換言すると、羽根54の裏面は、インペラ42の回転方向で一次側の面であり、羽根54の表面は、インペラ42の回転方向で二次側の面である。よって、羽根54の表面は、インペラ42の回転時に羽根54の水を押圧する面である。
そして、好適な例としては、
図6に示すように、羽根54の幅(厚さ)をT1、第1溝105aの幅をT2、第2溝105bの幅をT3としたときに、T2>T1>T3の関係に設定される。即ち、溶着溝105への羽根54の挿入(嵌合)や寸法精度等を考慮すると、羽根54の幅T1よりも第1溝105aの幅T2が大きく設定されていることが好ましい。
【0050】
なお、羽根54の幅T1と第1溝105aの幅T2との寸法差(隙間)は、羽根54が溶着溝105へ位置合わせが可能であって、且つ、生じる隙間によってインペラ42の性能が低下しない寸法差に設定される。さらに好ましくは、羽根54の幅T1と第1溝105aの幅T2との寸法差(隙間)は、汚水中に含まれる異物や汚物の引っ掛かりを防止できる寸法差に設定される。なお、該寸法差は、成形技術(射出成形)の精度、水中ポンプ1(インペラ42)を使用する環境、求められる性能等によって適宜設定される。ここで、水中ポンプ1を使用する環境による設定とは、異物や汚物が含まれる水を揚水する汚水ポンプである場合には、羽根54と第1溝105aとの隙間に異物や汚物の引っ掛りや、堆積等を抑制できる寸法差に設定することを含む。
【0051】
第1溝105aは、羽根54の軸方向の端面の形状に形成される。第1溝105aは、羽根54の端部が挿入されることで、羽根54の位置合わせを可能とする。このため、第1溝105aの幅は、羽根54の幅と同じ幅か、又は、羽根54よりも若干大きい幅に設定される。
【0052】
第2溝105bは、第1溝105aに挿入された羽根54と側板102(表シュラウド53)を溶着したときに、主板101の羽根54及び側板102(表シュラウド53)が溶融した一部が流れ込む溶込のための空間を構成する。第2溝105bは、羽根54の幅よりも小さい幅に設定される。
【0053】
突起部106は、溶着溝105内に設けられる。複数の突起部106は、溶着溝105の溶着溝105に羽根54が配置されたときに、羽根54に設けられた複数の穴104にそれぞれ挿入して配置できる位置に設けられる。具体例として、突起部106は、第2溝105bの底面に設けられる。なお、第2溝105bの幅が突起部106の外径よりも小さい場合には、突起部106は、第1溝105a及び第2溝105bに渡って設けられる。
【0054】
突起部106は、穴104の内径と同径又は若干小径の円柱状に形成される。また、突起部106は、穴104の挿入の案内のために、先端が小径に形成される。具体例として、
図5に示すように、突起部106は、先端は半円状に形成された円柱状に形成される。また、
図5に示すように、突起部106は、外周面の複数箇所、例えば、周方向で4箇所にリブ106aを有する。リブ106aは、第2溝105bの底面と突起部106の外周面との隅部に設けられた三角形の板状に形成される。
【0055】
連結管13は、吐出開口50に接続される。連結管13は、例えば、吐出開口50から90°ベントして上方へ向かうベント管である。連結管13は、例えば、脚部13aを有する。
【0056】
次に、このように構成されたインペラ42の製造方法を、
図6を用いて説明する。
先ず、
図6に示すステップST1のように、裏シュラウド52及び羽根54が一体に成形された主板101及び表シュラウド53である側板102を射出成形で成形する。そして、羽根54を表シュラウド53に形成された溶着溝105に対向配置する。
【0057】
そして、
図6に示すステップST2のように、主板101の羽根54を側板102の第1溝105aに配置する。このとき、羽根54の表面及び裏面を第1溝105aに合わせて羽根54を第1溝105aに挿入(嵌合)し、そして、各穴104に対向する突起部106を挿入する。
【0058】
次に、
図6に示すステップST3のように、超音波振動によって摩擦熱を生じさせる超音波溶着等によって、羽根54を表シュラウド53(側板102)に溶着する。このとき、羽根54の先端の表面及び裏面と、第1溝105aの幅方向の両面とを溶着する。このとき、
図6に示すように、第1溝105aの内側面及び底面及び羽根54の表裏面と端面が溶け込む。
【0059】
なお、
図6に示すように、例えば、軸方向の溶込量は、例えば、第1溝105aの深さよりも浅い範囲に設定される。これらの工程によって、インペラ42が形成される。
【0060】
なお、インペラ42は、裏シュラウド52及び羽根54を射出成形で一体に成形する例を説明したが、例えば、裏シュラウド52及び羽根54を別体でそれぞれ射出成形によって成形する構成であってもよい。この場合、裏シュラウド52にも第1溝105a及び第2溝105bを設ける構成とし、裏シュラウド52と羽根54とを溶着する構成とすれば良い。加えて、インペラ42は、羽根54の裏シュラウド52と対向する端部に穴104を設け、そして、裏シュラウド52の第2溝105bの底面に突起部106を設ける構成としてもよい。また、表シュラウド53及び羽根54を射出成形で一体に成形してもよい。但し、インペラ42の形状、及び、製造工程の低減の観点から、上述したように主板101及び側板102の2つの構成部品を溶着して一体のインペラ42とすることが好ましい。
【0061】
このように構成されたインペラ42及び水中ポンプ1によれば、インペラ42を樹脂材料で形成することから、金属材料で形成したインペラよりも表面粗さを低減することができるため、インペラ42の表面を滑らかにすることができる。このため、水中ポンプ1の駆動時に、水の抵抗や摩擦を低減でき、ポンプ効率を向上することが可能となる。
【0062】
また、インペラ42は、主板101及び側板102を溶着によって一体に成形する構成であることから、容易に製造することができる。また、インペラ42は、側板102の表シュラウド53の一方の主面(裏面)に第1溝105a及び第2溝105bを有する溶着溝105を設け、羽根54の先端を挿入し、羽根54及び第1溝105aを溶着することで一体に成形される。また、表シュラウド53及び羽根54は、羽根54の表裏面と第1溝105aの内側面を溶着することで固定される。
【0063】
このとき、第1溝105aの底面に第2溝105bが形成されていることから、羽根54の先端の表裏面及び第1溝105aの幅方向の内面が溶着したときに、溶けた樹脂が第2溝105bに充填される。よって、羽根54の表裏面及び第1溝105aの内面の溶融した樹脂材料が第1溝105aから羽根54側に溢れ出て羽根54にバリが生じることを第2溝105bが抑制できる。このため、羽根54にバリが生じることによるインペラ42の性能の低下を防止できる。
【0064】
また、羽根54の表面及び裏面を表シュラウド53の溶着溝105に溶着する構成とすることで、羽根54の端面のみを溶着させる構成に比べて溶着面積を向上することが可能となることから、表シュラウド53及び羽根54の溶着強度を向上させることが可能となる。特に、羽根枚数の少ないクローズドノンクロッグインペラであるインペラ42であっても、溶着面積の向上によって溶着強度を向上できるため、使用に十分な強度を得ることができる。
【0065】
また、インペラ42は、主板101及び側板102の位置決め用として、羽根54に単数又は複数の穴104と、表シュラウド53に穴104と同数の突起部106と、を有することから、主板101及び側板102の周方向の位置合わせが容易となる。また、突起部106が穴104に挿入されることで、溶着時に、主板101及び側板102がずれることを防止できることから、溶着後のインペラ42の精度を向上することもできる。また、軸に直交する方向で突起部106及び穴104が係合することから、溶着した表シュラウド53及び羽根54の溶着部の強度向上に加えて、穴104及び突起部106の機械的な係合による強度の向上が可能となる。よって、穴104及び突起部106は、溶着により一体に組み立てられたインペラ42の強度を向上することができる。
【0066】
また、複数の穴104のうち、少なくとも一部の穴104を肉厚部54aに設けることで、射出成形等による主板101の樹脂成形において、羽根54の肉厚部54aのヒケを抑制できる。また、強度が高い肉厚部54aに少なくともいずれかの穴104が設けられることで、強度が高い部位に突起部106が係合することになる。
【0067】
また、突起部106に複数のリブ106aを設けることで、表シュラウド53及び羽根54の溶着時に、リブ106aが溶融する。そして、溶融したリブ106aによって穴104及び突起部106が溶着するため、穴104に突起部106を強固に固定することができる。
【0068】
また、樹脂材料でインペラ42が形成されることで、インペラ42が腐食する虞が無いことから、金属材料としてネズミ鋳鉄等でインペラを成形したときに要していた腐食性を向上させるための塗装等を行う必要がない。よって、インペラ42の製造が容易となり、インペラ42の製造コストを低減することができる。
【0069】
また、樹脂材料をポリアミド樹脂とすることで、高い耐摩耗性を得ることができる。特に、クローズドノンクロッグのインペラ42は、汚水の揚水に用いられることが多く、汚水内の不純物によるインペラ42の摩耗を抑制できる。
【0070】
また、ポリアミド樹脂は、樹脂材料の中で比較的剛性が高い。また、熱可塑性樹脂材料であることから、射出成形で成形可能であり、上述した例のように、裏シュラウド52及び羽根54を一体成形し、表シュラウド53を溶着することで、インペラ42を一体に組み立てることが可能となる。このように、製造方法が容易であるとともに、座屈強度や圧縮強度野等の強度が比較的高いインペラ42とすることができるため、水中ポンプ1の駆動による変形や破損を防止することができる。
【0071】
また、インペラ42を1ユニット内の炭素数が6を超えるポリアミド樹脂、より具体的には、半芳香族ポリアミド樹脂とすることで、低吸水性を有することになる。これにより、インペラ42が吸水することを抑制できる。特に、インペラ42が吸水すると、加水分解による強度低下や、吸水による寸法の変化が生じる虞があり、これは、破損やポンプ効率の低下等の要因となる。これに対し、本実施形態のインペラ42は、低吸水性の樹脂材料を用いることから、破損やポンプ効率の低下を抑制することができる。
【0072】
また、インペラ42は、樹脂材料とすることで、金属材料で成形するよりも重量を小さくすることができる。特に、インペラ42は、ノンクロッグインペラであるところ、羽根54を一枚用いる構成とすると、非対称形状となり、機械的バランスが回転中心からずれた位置となる。しかし、樹脂材料は、金属材料よりも比重が小さくなるため、インペラ回転時の機械的バランスの影響を低減できる。このため、インペラ42は、機械的バランスを得る為の加工を要さないため、製造工程及び製造コストを低減できる。また、インペラ回転時の機械的バランスが向上することで、アンバランスによって軸受25に加わる荷重、例えばラジアル荷重が低減することから、軸受25の寿命を向上させることが可能となる。
【0073】
これらのように、射出成形によって樹脂材料でインペラ42を成形することで、ネズミ鋳鉄やステンレス鋳鋼を用いた鋳造によってインペラを製造するよりも、品質面では表面粗さ、腐食性及び軽量性を向上することができ、コストとしては、塗装やバランス加工を要さないことから低減でき、また、鋳造では例えば1ヶ月程度を要していた調達期間も1日程度と短縮することができる。
【0074】
また、インペラ42を樹脂材料で成形するときに、裏シュラウド52及び羽根54を一体成形することで、裏シュラウド52の強度を向上することも可能となる。
【0075】
上述したように本発明の一実施形態に係るインペラ42及びインペラ42を用いた水中ポンプ1によれば、羽根54と表シュラウド53の溶着面積を増加することができる。
【0076】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されない。例えば、上述した例では、羽根54に形成された穴104及び表シュラウド53に設けられた突起部106をそれぞれ3つ有するインペラ42の例を説明したがこれに限定されない。例えば、穴104及び突起部106は、単数であってもよく、3つ以外の複数であってもよい。また、第1溝105aによって羽根54の位置を案内できることから、穴104及び突起部106を有さない構成としてもよい。但し、インペラ42は、穴104及び突起部106を有するほうが、位置決めや強度等の観点から好ましい。また、突起部106は、複数のリブ106aを有する構成としたがこれに限定されず、リブ106aを有さない構成としてもよい。
【0077】
また、羽根54が第1羽根61、第2羽根62及び第3羽根63を有するインペラ42の例を説明したがこれに限定されない。例えば、羽根54は、第1羽根61及び第2羽根62により形成されていてもよく、また、所定の曲率で湾曲する一枚の羽根であってもよい。また、羽根54の厚さ(幅)は強度等によって適宜設定でき、厚さが一様に形成されていてもよく、また、位置によって異なる厚さに設定されていてもよい。
【0078】
即ち、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0079】
1…水中ポンプ、10…モータ、11…軸封装置、12…ポンプ、13…連結管、13a…脚部、21…モータケーシング、22…固定子、23…回転子、24…回転軸、25…軸受、26…電源ケーブル、30…シールケーシング、31…メカニカルシール、33…挿入孔、34…油室、41…ケーシング、42…インペラ、43…ポンプ室、48…脚部、49…吸込開口、50…吐出開口、52…裏シュラウド、52a…挿入孔、53…表シュラウド、54…羽根、54a…肉厚部、58…吸込口、59…吐出口、61…第1羽根、62…第2羽根、63…第3羽根、64…連結壁、101…主板、102…側板、104…穴、105…溶着溝、105a…第1溝、105b…第2溝、106…突起部、106a…リブ。