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特開2023-40776情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システム。
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  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システム。 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023040776
(43)【公開日】2023-03-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システム。
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20230315BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021147931
(22)【出願日】2021-09-10
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】坪田 東
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】目標を達成するための行動をユーザが実行する頻度を向上させる情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報端末が、無線LANなどを介してネットワークに接続してサーバと通信する情報処理システムにおいて、サーバ20は、ユーザの行動についての実績である行動実績が目標を達成したか否かを確認する達成確認部212と、行動実績が目標を達成したことが達成確認部212により確認された場合にはユーザへの報酬の提供を制御し、行動実績が目標を達成していないことが達成確認部212により確認された場合に、報酬を提供する為の代替手段のユーザへの通知を制御し、代替手段がユーザにより実行されたことに基づいてユーザへの報酬の提供を制御する報酬提供制御部213と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの行動についての実績である行動実績が目標を達成したか否かを確認する達成確認部と、
前記行動実績が前記目標を達成したことが前記達成確認部により確認された場合には前記ユーザへの報酬の提供を制御し、
前記行動実績が前記目標を達成していないことが前記達成確認部により確認された場合に、前記報酬を提供する為の代替手段の前記ユーザへの通知を制御し、前記代替手段が前記ユーザにより実行されたことに基づいて前記ユーザへの前記報酬の提供を制御する報酬提供制御部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記報酬提供制御部は、前記代替手段として、前記行動実績の高さに応じて異なる手段を適用する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記報酬提供制御部は、前記代替手段として、前記行動実績が高いほど難易度が低い手段を適用する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記目標および前記報酬を設定し、前記目標および前記報酬の前記ユーザへの通知を制御する目標設定部をさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記目標設定部は、前記目標を達成すべき期限をさらに設定し、
前記報酬提供制御部は、前記期限が到来した時点で前記目標が達成されていないことが前記達成確認部により確認された場合に、前記代替手段が前記ユーザにより実行されたことに基づいて前記ユーザへの前記報酬の提供を制御する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記報酬提供制御部は、前記期限が到来する前の時点で前記目標が達成されていないことが前記達成確認部により確認された場合に、現時点での行動実績で適用される前記代替手段の前記ユーザへの通知を制御する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記報酬提供制御部は、前記期限が到来する前の時点で前記目標が達成されていないことが前記達成確認部により確認された場合に、追加の行動実績と、前記追加の行動実績が実現された場合に適用される前記代替手段の前記ユーザへの通知を制御する、請求項5または6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記報酬提供制御部は、前記期限が到来する前の時点で前記代替手段が前記ユーザにより実行された場合に、前記期限の到来前に前記ユーザへの前記報酬の提供を制御する、請求項6または7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記代替手段は、金銭価値を有する媒体の提供である、請求項1~8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記代替手段は、ソーシャルネットワークサービスで使用される仮想媒体の提供である、請求項1~8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記報酬は、抽選に参加するための権利である、請求項1~10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記代替手段は、複数の候補手段から前記ユーザによって選択された手段である、請求項1~11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
ユーザの行動についての実績である行動実績が目標を達成したか否かを確認することと、
前記行動実績が前記目標を達成したことが確認された場合には前記ユーザへの報酬の提供を制御し、
前記行動実績が前記目標を達成していないことが確認された場合に、前記報酬を提供する為の代替手段をユーザに提案し、当該代替手段が前記ユーザにより実行されたことに基づいて前記ユーザへの前記報酬の提供を制御すること、
を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法。
【請求項14】
コンピュータを、
ユーザの行動についての実績である行動実績が目標を達成したか否かを確認する達成確認部と、
前記行動実績が前記目標を達成したことが前記達成確認部により確認された場合には前記ユーザへの報酬の提供を制御し、
前記行動実績が前記目標を達成していないことが前記達成確認部により確認された場合に、前記報酬を提供する為の代替手段を前記ユーザに提案し、当該代替手段が前記ユーザにより実行されたことに基づいて前記ユーザへの前記報酬の提供を制御する報酬提供制御部と、として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
ユーザの行動についての実績である行動実績が目標を達成したか否かを確認する達成確認部と、
前記行動実績が前記目標を達成したことが前記達成確認部により確認された場合には前記ユーザへの報酬の提供を制御し、
前記行動実績が前記目標を達成していないことが前記達成確認部により確認された場合に、前記報酬を提供する為の代替手段を前記ユーザに提案し、当該代替手段が前記ユーザにより実行されたことに基づいて前記ユーザへの前記報酬の提供を制御する報酬提供制御部と、
を備える、情報処理システム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、SNS(Social Network Service)上で運営されるサービスが普及しつつある。このようなサービスにおいて、ユーザに提案される行動を示す目標が、ユーザの情報端末に表示又は通知されることがある。
【0003】
また、特許文献1には、ユーザの関連情報に基づいて、ユーザごとに異なる目標を提案する生活習慣改善提案装置が開示されている。この生活習慣改善提案装置によれば、体重、活動量、又はユーザが所在する環境情報の様な関連情報が記録され、当該情報の分析結果に基づいてユーザごとに異なる目標が設定される。ユーザは、当該目標の通知を受領し、当該目標が示す行動を行うことにより、健康管理を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020―160569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、当該目標達成時にユーザが何の報酬も得られない場合、当該目標に対するユーザの行動率を維持することが困難になる。また、当該目標達成時に報酬が提供される場合においても、ユーザに提示された当該目標の達成条件が高過ぎたり、ユーザに当該目標を達成するための十分な時間が無かったりすれば、ユーザが当該目標への挑戦を最初から諦めることが想定される。結果、目標を達成するための行動をユーザが実行する頻度が低下していくことが懸念される。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、目標を達成するための行動をユーザが実行する頻度を向上させることが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ユーザの行動についての実績である行動実績が目標を達成したか否かを確認する達成確認部と、前記行動実績が前記目標を達成したことが前記達成確認部により確認された場合には前記ユーザへの報酬の提供を制御し、前記行動実績が前記目標を達成していないことが前記達成確認部により確認された場合に、前記報酬を提供する為の代替手段の前記ユーザへの通知を制御し、前記代替手段が前記ユーザにより実行されたことに基づいて前記ユーザへの前記報酬の提供を制御する報酬提供制御部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0008】
前記報酬提供制御部は、前記代替手段として、前記行動実績の高さに応じて異なる手段を適用してもよい。
【0009】
前記報酬提供制御部は、前記代替手段として、前記行動実績が高いほど難易度が低い手段を適用してもよい。
【0010】
前記情報処理装置は、前記目標および前記報酬を設定し、前記目標および前記報酬の前記ユーザへの通知を制御する目標設定部をさらに備えてもよい。
【0011】
前記目標設定部は、前記目標を達成すべき期限をさらに設定し、前記報酬提供制御部は、前記期限が到来した時点で前記目標が達成されていないことが前記達成確認部により確認された場合に、前記代替手段が前記ユーザにより実行されたことに基づいて前記ユーザへの前記報酬の提供を制御してもよい。
【0012】
前記報酬提供制御部は、前記期限が到来する前の時点で前記目標が達成されていないことが前記達成確認部により確認された場合に、現時点での行動実績で適用される前記代替手段の前記ユーザへの通知を制御してもよい。
【0013】
前記報酬提供制御部は、前記期限が到来する前の時点で前記目標が達成されていないことが前記達成確認部により確認された場合に、追加の行動実績と、前記追加の行動実績が実現された場合に適用される前記代替手段の前記ユーザへの通知を制御してもよい。
【0014】
前記報酬提供制御部は、前記期限が到来する前の時点で前記代替手段が前記ユーザにより実行された場合に、前記期限の到来前に前記ユーザへの前記報酬の提供を制御してもよい。
【0015】
前記代替手段は、金銭価値を有する媒体の提供であってもよい。
【0016】
前記代替手段は、ソーシャルネットワークサービスで使用される仮想媒体の提供であってもよい。
【0017】
前記報酬は、抽選に参加するための権利であってもよい。
【0018】
前記代替手段は、複数の候補手段から前記ユーザによって選択された手段であってもよい。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザの行動についての実績である行動実績が目標を達成したか否かを確認することと、前記行動実績が前記目標を達成したことが確認された場合には前記ユーザへの報酬の提供を制御し、前記行動実績が前記目標を達成していないことが確認された場合に、前記報酬を提供する為の代替手段をユーザに提案し、当該代替手段が前記ユーザにより実行されたことに基づいて前記ユーザへの前記報酬の提供を制御すること、を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法が提供される。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、ユーザの行動についての実績である行動実績が目標を達成したか否かを確認する達成確認部と、前記行動実績が前記目標を達成したことが前記達成確認部により確認された場合には前記ユーザへの報酬の提供を制御し、前記行動実績が前記目標を達成していないことが前記達成確認部により確認された場合に、前記報酬を提供する為の代替手段を前記ユーザに提案し、当該代替手段が前記ユーザにより実行されたことに基づいて前記ユーザへの前記報酬の提供を制御する報酬提供制御部と、として機能させるためのプログラムが提供される。
【0021】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザの行動についての実績である行動実績が目標を達成したか否かを確認する達成確認部と、前記行動実績が前記目標を達成したことが前記達成確認部により確認された場合には前記ユーザへの報酬の提供を制御し、前記行動実績が前記目標を達成していないことが前記達成確認部により確認された場合に、前記報酬を提供する為の代替手段を前記ユーザに提案し、当該代替手段が前記ユーザにより実行されたことに基づいて前記ユーザへの前記報酬の提供を制御する報酬提供制御部と、を備える、情報処理システムが提供される。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明によれば、目標を達成するための行動をユーザが実行する頻度を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態による情報処理システムの構成例を示す説明図である。
図2】サーバ20の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3】ユーザに通知される目標通知メッセージの具体例を示す説明図である。
図4】記憶部220が記憶する設定テーブルの具体例を示す説明図である。
図5】ユーザに通知される目標達成メッセージの具体例を示す説明図である。
図6】ユーザに通知される進捗通知メッセージの具体例を示す説明図である。
図7】ユーザに通知される代替手段提案メッセージの具体例を示す説明図である。
図8A】本発明の実施形態による情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
図8B】本発明の実施形態による情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
図9】サーバ20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、複数の構成要素の各々に同一の符号のみを付する。
【0026】
<1.情報処理システムの全体構成>
本発明の実施形態は、提案された目標がユーザによって達成されていないことが確認された場合に、報酬を提供するための代替手段を当該ユーザに提案する情報処理システムに関する。より具体的には、本発明の実施形態は、提案された目標が期限内にユーザによって達成されていないことが確認された場合に、当該目標に対してユーザが行った行動の実績(以降、行動実績と記載する。)が高いほど難易度が低い代替手段をユーザへ提供し、当該代替手段がユーザにより実行されたことに基づいて、ユーザに当該報酬を提供する情報処理システムに関する。このような情報処理システムによれば、期限内に目標を達成することが難しい状況下においても、難易度がより低い代替手段によって報酬を得るためにユーザが行動する可能性が高まるので、目標を達成するための行動をユーザが実行する頻度を向上させることが可能となる。例えば、本発明の実施形態による情報処理システム1は、ユーザの健康を促進するための行動の提案などのため適用され得る。以下、図1を参照し、本発明の実施形態による情報処理システム1の構成例を説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施形態による情報処理システム1の構成例を示す説明図である。図1に示したように、本発明の実施形態による情報処理システム1は、情報端末10、サーバ20、ネットワーク30、および課金システム40を含む。図1においては、図面の明瞭性の観点から1つの情報端末10および1つの課金システム40を示しているが、実際には複数の情報端末10および複数の課金システム40が情報処理システム1に含まれ得る。
【0028】
(情報端末)
情報端末10は、ユーザが利用する端末であり、多様な画面を表示するための表示部を有する。情報端末10は、例えば無線LAN(Local Area Network)などを介してネットワーク30に接続されており、サーバ20と当該ネットワーク30を介して通信する。例えば、情報端末10は、サーバ20からメッセージを受信し、受信したメッセージを表示部に表示することにより、ユーザにメッセージを通知する。本発明の実施形態においては、サーバ20によって、目標が設定された場合、当該目標が達成されたことが確認された場合、および当該目標が達成されていないことが確認された場合に、情報端末10は、サーバ20からメッセージを受信する。当該メッセージは、目標に設定された期限が到来するまで、設定された時間にユーザに通知される。あるいは、当該メッセージは、目標に設定された期限が到来するまで、定期的または不定期的にユーザに通知されてもよい。
【0029】
また、情報端末10は、ユーザの様々な情報を示す関連情報を収集する。関連情報の例としては、ユーザの身長または体重などの身体情報、位置情報、歩数情報、移動速度情報、体温または脈拍などの生体情報、食事内容または睡眠時間などの生活情報、その他ユーザが自己申告する情報などが挙げられる。収集された当該関連情報は、サーバ20にネットワーク30を介して送信される。なお、情報端末10の例としては、スマートフォン、PC(Personal Computer)およびスマートウォッチなどが挙げられる。
【0030】
(サーバ)
サーバ20は、コンピュータによって構成される。サーバ20は、情報端末10からネットワーク30を介してユーザの関連情報を受信する。さらに、サーバ20は、受信した当該ユーザの関連情報に基づいて、ユーザが実行するべき行動情報またはユーザの行動実績情報を情報端末10に送信する。加えて、サーバ20は、ユーザに通知するための目標を設定し、当該目標が達成された場合または当該目標に代わる代替手段が実行された場合には報酬を提供する。
【0031】
(ネットワーク)
ネットワーク30は、ネットワーク30に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、ネットワーク30は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを含んでもよい。また、ネットワーク30は、IP-VPN(Internet Protocol-Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。なお、装置間における情報の受信および送信は適宜ネットワーク30を介して実現され得る。
【0032】
(課金システム)
課金システム40は、情報端末10からサーバ20に送信されたユーザの課金情報(例えば、課金方法および課金額)をサーバ20から受信する。課金システム40は、受信した当該課金情報に基づいて課金処理を実行し、当該課金処理が成功したか否かを示す情報をサーバ20に送信する。なお、課金システム40は、サーバ20を介さずに、情報端末10からユーザの課金情報を直接受信してもよいし、当該課金処理が成功したか否かを示す情報を情報端末10に直接送信してもよい。
【0033】
課金方法の例としては、情報端末10の月額利用料金に課金額を加算するキャリア決済、クレジットカード決済、ギフトコード決済などが挙げられるが、当該課金システム40が対応できる限り、どのような課金手段が実行されてもよい。
【0034】
<2.サーバの機能構成>
以上、本発明の実施形態による情報処理システム1の全体構成の一例について説明した。続いて、情報処理システム1が含むサーバ20の構成をより具体的に説明する。
【0035】
図2は、本発明の実施形態によるサーバ20の機能を示すブロック図である。図2に示したように、本発明の実施形態によるサーバ20は、制御部210、記憶部220、および通信部230を有する。
【0036】
(制御部210)
制御部210は、サーバ20が有する様々な機能を提供する。例えば、制御部210は、図2に示したように、目標設定部211、達成確認部212、報酬提供制御部213、課金確認部214、および抽選機能部215を有する。
【0037】
目標設定部211は、ユーザへ提案する行動を示す目標および当該目標が達成された場合に提供する報酬を設定する。目標設定部211は、受信したユーザの関連情報に基づいて目標を設定してもよいし、設定された条件に基づいて目標を設定してもよい。また、目標設定部211は、当該目標を達成すべき期限をさらに設定してもよい。
【0038】
さらに、目標設定部211は、設定された目標、報酬、および期限を示す目標通知メッセージを生成し、当該目標通知メッセージのユーザへの通知を制御する。目標設定部211は、目標を設定した直後に当該目標通知メッセージのユーザへの通知を制御してもよいし、目標を設定してから一定時間後に当該目標通知メッセージのユーザへの通知を制御してもよい。ここで、図3を参照して、ユーザに通知される目標通知メッセージの具体例を説明する。
【0039】
図3は、ユーザに通知される目標通知メッセージM1の具体例を示す説明図である。図3に示した例では、目標通知メッセージM1は、情報端末10の画面に表示されており、目標通知部分81およびOKボタン89を含む。目標通知部分81は、目標を達成すべき期限、目標、および目標が達成されたと達成確認部212により確認された場合に提供される報酬を示す。情報端末10は、OKボタン89の選択に基づき、目標通知メッセージM1の表示を閉じる。
【0040】
なお、目標通知メッセージM1においては、他の情報が追加されてもよいし、目標通知メッセージM1に含まれている情報が部分的に削除されてもよい。また、目標通知メッセージM1は、メール機能によって情報端末10に送信されてもよいし、アプリケーション上のメッセージとして情報端末10に送信されてもよい。さらに、目標通知メッセージM1は、画面表示に限らず、音声通知等の異なる形態によってユーザに通知されてもよい。なお、これら図3の目標通知メッセージM1に適用され得る事項は、以降に図5図6、および図7を参照して説明する他のメッセージにも同様に適用可能である。
【0041】
また、目標設定部211は、目標が達成されていなくてもユーザが報酬を獲得するための条件となる代替手段を設定する。本明細書では、代替手段が現金の支払い(提供)を伴う課金である例を主に説明する。ただし、代替手段は課金に限られず、代替手段は、他の金銭価値を有する媒体の提供であってもよいし、仮想媒体の提供であってもよい。
【0042】
目標設定部211は、上述したように目標、報酬、期限および代替手段などを設定すると、記憶部220が記憶する設定テーブルにこれら目標、報酬、期限および代替手段を示す情報を格納する。ここで、図4を参照して、記憶部220が記憶する設定テーブルの具体例を説明する。
【0043】
図4は、記憶部220が記憶する設定テーブルの具体例を示す説明図である。図4に示したように、設定テーブルT1においては、利用者ID、目標、開始時刻、終了時刻、達成報酬、代替手段が関連付けられている。
【0044】
利用者IDは、情報端末10の利用者の識別情報である。目標は、ユーザへ提案する行動を示している。開始時刻は、目標の有効期間が開始する時刻を示し、当該開始時刻で示される時刻以降のユーザの行動実績が目標を達成したか否かの判断対象となる。終了時刻は、目標の有効期間の期限であり、有効期間が終了する時刻を示す。
【0045】
達成報酬は、目標の有効期間内に目標が達成されていることが達成確認部212により確認された場合にユーザに提供される報酬である。達成報酬は、図4に示した例では、抽選に参加するための権利である抽選参加権である。代替手段は、目標が達成されていなくてもユーザが報酬を獲得するための条件である。代替手段には、ユーザの行動実績に基づいた通知されるべき手段が示されている。
【0046】
図4に示した例では、「歩数5,000歩を達成」という目標に対応する代替手段として、3つの手段が示されている。具体的には、「歩数5,000歩を達成」という目標を達成するための残りの歩数である歩数残が2,500歩以上である場合には500円を課金すること、歩数残が2,500歩未満1,000歩以上である場合には200円を課金すること、未達成の歩数が1,000歩未満である場合には100円を課金すること、が、代替手段として示されている。このように、代替手段としては、行動実績の高さの段階に応じて異なる手段が設定されていてもよい。さらに、ユーザの行動実績が低いほど難易度が高い手段が、ユーザの行動実績が高いほど難易度が低い手段が設定されていてもよい。例えば、500円を課金することは、200円を課金する手段および100円を課金することよりも難易度が高い手段であると言える。
【0047】
一方、図4に示した例では、「睡眠時間6.5時間以上の日を実現」という目標において、目標が達成されていなくてもユーザが報酬を獲得するための代替手段は1つのみ示されている。具体的には、「睡眠時間6.5時間以上の日を実現」という目標においては、100円を課金すること、が、目標が達成されていなくてもユーザが報酬を獲得するための代替手段である。「睡眠時間6.5時間以上の日を実現」という目標のように、設定された目標の達成段階が分けられない場合は、通知される代替手段がユーザの行動実績に基づいて変化することはない。
【0048】
達成確認部212は、目標設定部211によって設定された目標が達成されているか否かを確認する。具体的には、達成確認部212は、情報端末10から送信されたユーザの関連情報を記憶部220に格納し、記憶部220に格納されている関連情報に基づいてユーザの行動実績を確認し、当該行動実績が目標を達成しているか否かを判断する。さらに、達成確認部212は、目標の期限が到来したか否かを判断する。達成確認部212は、目標の期限が到来するまで、上記の行動実績の確認および当該行動実績が目標を達成しているか否かの判断を定期的または不定期的に行ってもよいし、設定された時間に行ってもよい。
【0049】
報酬提供制御部213は、目標設定部211により設定された報酬のユーザへの提供を制御する。具体的には、報酬提供制御部213は、目標が達成されていると達成確認部212により確認された場合には、当該報酬のユーザへの提供を制御する。あるいは、報酬提供制御部213は、目標が達成されていないと達成確認部212により確認された場合には、目標が達成されていなくても当該報酬を提供する為の代替手段のユーザへの通知を制御する。また、報酬提供制御部213は、当該代替手段がユーザにより実行されたことに基づいてユーザへの当該報酬の提供を制御する。
【0050】
なお、報酬提供制御部213によってユーザに通知される代替手段は、上述した通り、達成確認部212により確認された行動実績の高さに応じて変化する。例えば、当該代替手段は、当該行動実績が低いほど難易度が高くなり、当該行動実績が高いほど難易度が低くなる。
【0051】
また、報酬提供制御部213は、目標が達成されていると達成確認部212により確認された場合には、目標、報酬、期限と共に、目標が達成された旨および報酬が提供される旨を示す目標達成メッセージを生成し、当該目標達成メッセージのユーザへの通知を制御する。ここで、図5を参照して、ユーザに通知される目標達成メッセージの具体例を説明する。
【0052】
図5は、ユーザに通知される目標達成メッセージM2の具体例を示す説明図である。図5に示した例では、目標達成メッセージM2は、情報端末10の画面に表示されており、目標通知部分81、目標達成通知部分84、およびOKボタン89を含む。目標達成通知部分84は、目標が達成された旨および報酬が提供される旨を示す。
【0053】
一方、報酬提供制御部213は、目標が達成されていないと期限内に達成確認部212により確認された場合には、目標、報酬、期限と共に、期限までの残り時間、目標達成までの残りの行動、目標が達成されていなくてもユーザが報酬を獲得するための現時点での行動実績に基づく代替手段、および当該代替手段の難易度を低くするための追加の行動を示す進捗通知メッセージを生成し、当該進捗通知メッセージのユーザへの通知を制御する。ここで、図6を参照して、ユーザに通知される進捗通知メッセージの具体例を説明する。
【0054】
図6は、ユーザに通知される進捗通知メッセージM3の具体例を示す説明図である。図6に示した例では、進捗通知メッセージM3は、情報端末10の画面に表示されており、目標通知部分81、進捗通知部分85、およびOKボタン89を含む。進捗通知部分85は、期限までの残り時間、目標達成までの残りの行動、目標が達成されていなくてもユーザが報酬を獲得するための現時点での行動実績に基づく代替手段、および当該代替手段の難易度を低くするための追加の行動を示す。
【0055】
報酬提供制御部213は、期限が到来した時点で目標が達成されていないことが達成確認部212により確認された場合には、目標、報酬、期限と共に、目標が達成されていなくてもユーザが報酬を獲得するための代替手段および当該代替手段を実行するか否かの選択肢を示す代替手段提案メッセージを生成し、当該代替手段提案メッセージのユーザへの通知を制御する。ここで、図7を参照して、ユーザに通知される代替手段提案メッセージの具体例を説明する。
【0056】
図7は、ユーザに通知される代替手段提案メッセージM4の具体例を示す説明図である。図7に示した例では、代替手段提案メッセージM4は、情報端末10の画面に表示されており、目標通知部分81、代替手段提案部分86、課金同意ボタン87、およびOKボタン89を含む。代替手段提案部分86は、目標が達成されていなくてもユーザが報酬を獲得するための代替手段を示す。情報端末10は、課金同意ボタン87の選択に基づき、ユーザが表示されている課金額に同意したことを示す情報をサーバ20へ送信する。
【0057】
課金確認部214は、ユーザからの課金依頼および課金システム40による課金処理の可否を確認する。具体的には、目標が未達成であるままで報酬を獲得するための代替手段として課金することをユーザが同意した場合に、情報端末10から同意された課金額を受信し、課金システム40への課金処理の依頼を制御する。
【0058】
課金確認部214は、依頼した課金処理が課金システム40によって問題なく処理された場合には、課金処理が成功した旨を示すメッセージ(課金成功メッセージ)のユーザへの通知を制御する。また、課金確認部214は、依頼した課金処理が課金システム40によって処理されなかった場合には、課金処理が失敗した旨を示すメッセージ(課金失敗メッセージ)のユーザへの通知を制御する。課金確認部214は、依頼した課金処理が課金システム40によって処理されなかった場合には、課金失敗メッセージに、もう一度課金処理依頼をするか尋ねる旨の選択肢を追加してもよいし、代替手段提案メッセージにて手続きをやり直す旨の指示を追加してもよい。
【0059】
抽選機能部215は、抽選を行う機能を有する。具体的には、報酬として提供された抽選に参加するための権利である抽選参加権をユーザが消費する場合に、抽選機能部215は、消費を選択した抽選参加権の枚数分だけ抽選を行う。抽選機能部215は、抽選の結果当選した景品のユーザへの提供を制御する。抽選の結果当選する景品は、金銭価値を有する媒体でもよいし、ソーシャルネットワークサービスで使用される仮想媒体でもよい。あるいは、抽選機能部215は、ユーザが現実で使用できる物品を景品としてもよい。
【0060】
(記憶部220)
記憶部220は、サーバ20の動作を制御するためのプログラムおよびデータを記憶する。当該プログラムには、OS(Operating System)およびアプリケーションなどが含まれる。また、当該データには、情報端末10からサーバ20に送信されるユーザの関連情報、および上述した設定テーブルT1などが含まれる。
【0061】
(通信部230)
通信部230は、他の装置と通信する。例えば、通信部230は、ネットワーク30に直接的に接続され、ネットワーク30を介して、ユーザが利用する情報端末10または課金システム40と通信する。より具体的には、通信部230は、情報端末10から送信されるユーザの関連情報等を受信したり、制御部210による制御に従い、情報端末10にメッセージを送信したりする。また、通信部230は、課金システム40から送信される課金処理情報等を受信したり、制御部210による制御に従い、課金システム40に課金処理依頼を送信したりする。
【0062】
<3.情報処理システムの動作>
以上、本発明の実施形態による情報処理システム1の全体構成およびサーバ20の機能構成を説明した。続いて、図8Aおよび図8Bを参照し、本発明の実施形態による情報処理システム1の動作を説明する。
【0063】
図8Aおよび図8Bは、本発明の実施形態による情報処理システム1の動作を示すフローチャートである。図8Aおよび図8Bに示したように、まず目標設定部211が、ユーザへ提案する行動を示す目標および当該目標に付随する情報(報酬、期限、および代替手段など)を設定する(S11)。そして、通信部230が目標通知メッセージM1を情報端末10へ送信し(S15)、図3を参照して説明したように情報端末10が当該目標通知メッセージM1を表示することで、目標がユーザに通知される。
【0064】
目標通知メッセージM1が情報端末10へ送信された後、達成確認部212は、目標通知メッセージM1の送信から一定時間が経過したかを確認する(S19)。達成確認部212は、一定時間が経過するまで待機し(S19/No)、一定時間の経過が確認された場合には(S19/Yes)、記憶部220に格納されているユーザの関連情報からユーザの行動実績を確認し(S23)、確認したユーザの行動実績に基づいて目標が達成されているか否かを判定する(S27)。この判定の結果に応じて、後続の処理は分岐する。
【0065】
まず、達成確認部212により目標が達成されていると判定された場合には(S27/Yes)、図8Bに示すように、通信部230は、目標達成メッセージM2を情報端末10へ送信し(S31)、図5を参照して説明したように情報端末10が当該目標達成メッセージM2を表示することで、目標が達成されたことがユーザに通知される。通信部230は、ユーザが目標を達成したことへの報酬として抽選参加権を情報端末10へ送信する(S71)。
【0066】
一方、達成確認部212により目標が達成されていないと判定された場合には(S27/No)、通信部230は、進捗通知メッセージM3を情報端末10へ送信し(S35)、図6を参照して説明したように情報端末10が当該進捗通知メッセージM3を表示することで、期限までの残り時間、目標達成までの残りの行動、目標が達成されていなくてもユーザが報酬を獲得するための現時点での行動実績に基づく代替手段、および当該代替手段の難易度を低くするための追加の行動、がユーザに通知される。
【0067】
進捗通知メッセージM3が情報端末10へ送信された後、達成確認部212は、目標の期限が到来したか否かを判断する(S39)。目標の期限が到来していないと判定された場合には(S39/No)、サーバ20は、再度S19から処理を実行する。目標の期限が到来したと判定された場合には(S39/Yes)、図8Bに示すように、達成確認部212は、記憶部220に格納されているユーザの関連情報からユーザの行動実績を確認し(S43)、確認したユーザの行動実績に基づいて目標が達成されているか否かを判定する(S47)。
【0068】
達成確認部212により目標が達成されていると判定された場合には(S47/Yes)、通信部230は、目標達成メッセージM2を情報端末10へ送信し(S31)、ユーザが目標を達成したことへの報酬として抽選参加権を情報端末10へ送信する(S71)。
【0069】
一方、達成確認部212により目標が達成されていないと判定された場合には(S47/No)、通信部230は、代替手段提案メッセージM4を情報端末10へ送信し(S51)、図7を参照して説明したように情報端末10が当該代替手段提案メッセージM4を表示することで、目標が達成されていなくてもユーザが報酬を獲得するための代替手段および当該代替手段を実行するか否かの選択肢がユーザに通知される。
【0070】
代替手段提案メッセージM4が情報端末10へ送信された後、課金確認部214は、ユーザが代替手段提案メッセージM4にて課金に同意したかを確認する(S55)。ユーザが課金に同意しないことが確認された場合には(S55/No)、サーバ20は、抽選参加権を情報端末10へ送信せずに処理を終了する。ユーザが課金に同意することが確認された場合には(S55/Yes)、通信部230は、課金システム40に課金処理依頼を送信する(S59)。
【0071】
その後、課金確認部214は、課金システム40から受信した情報に基づいて、課金処理が成功したか否かを確認する(S63)。課金処理は成功しなかったことが確認された場合には(S63/No)、通信部230は、課金失敗メッセージを情報端末10へ送信し(S65)、サーバ20は、再度S55から処理を実行する。課金処理が成功したことが確認された場合には(S63/Yes)、通信部230は、課金成功メッセージを情報端末10へ送信し(S67)、続いて抽選参加権を情報端末10へ送信する(S71)。
【0072】
<4.ハードウェア構成>
以上、本発明の実施形態を説明した。上述した目標達成の確認および報酬提供制御などの情報処理は、ソフトウェアと、以下に説明するサーバ20のハードウェアとの協働により実現される。
【0073】
図9は、サーバ20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図9に示したように、サーバ20は、CPU(Central Processing Unit)901と、ROM(Read Only memory)903と、RAM(Random Access Memory)905と、ホストバス907と、を備える。また、サーバ20は、インタフェース909と、記憶装置911と、通信インタフェース913と、を備える。
【0074】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従ってサーバ20内の動作全般を制御する。また、CPU901は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM903は、CPU901が使用するプログラムおよび演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901の実行において使用するプログラムおよびその実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらは、CPUバスなどから構成されるホストバス907により相互に接続されている。これらCPU901、ROM903、およびRAM905とソフトウェアとの協働により、図2を参照して説明した達成確認部212および報酬提供制御部213などの機能が実現され得る。
【0075】
ホストバス907は、CPU901、ROM903、およびRAM905を相互に接続する。また、ホストバス907は、複数の機能を含む。一例として、ホストバス907は、ブリッジおよびPCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バスの機能を有し得る。なお、必ずしもホストバス907がブリッジおよび外部バスの機能を有する必要はなく、ブリッジおよび外部バスが分離構成されていてもよい。
【0076】
インタフェース909は、記憶装置911および通信インタフェース913などの周辺機器をサーバ20と結びつける。一例として、インタフェース909は、コネクター(接続機)などにより実現され得る。
【0077】
記憶装置911は、本実施形態に係るサーバ20の記憶部220の一例として構成されたデータ格納用の装置である。記憶装置911は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録された削除する削除装置などを含んでもよい。記憶装置911は、例えば、ハードディスク(Hard Disk)等の磁気記憶装置であってもよく、または、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)およびPRAM(Phase change Random Access Memory)等の不揮発性メモリ(Nonvolatile Memory)であってもよい。
【0078】
通信インタフェース913は、本実施形態に係るサーバ20が備える通信手段であり、ネットワーク30を介して(あるいは直接的に)外部装置と通信する。通信インタフェース913は、無線通信用のインタフェースであってもよく、この場合に、例えば、通信アンテナ、RF回路およびその他の通信処理用の回路を含んでもよい。また、通信インタフェース913は、有線通信用のインタフェースであってもよく、この場合に、例えば、LAN端子、伝送回路およびその他の通信処理用の回路を含んでもよい。
【0079】
<5.作用効果>
以上説明したように、本発明の実施形態においては、ユーザは、目標を達成した場合には報酬を獲得でき、目標を達成できない場合でも、代替手段を実行することで報酬を獲得できる。報酬があることで、ユーザの目標を達成するためのモチベーションが向上する可能性が高くなる。また、代替手段があることで、ユーザが当該目標への挑戦を諦めてしまう可能性が低くなる。結果、報酬と代替手段を伴う目標に対して、ユーザは、当該目標を達成するための行動を実行する頻度を向上させるようになることが期待される。
【0080】
また、本発明の実施形態においては、行動実績の高さに応じて異なる代替手段が提供され、さらに当該行動実績が高いほど提供される代替手段の難易度が低くなる。このため、ユーザは、目標を達成できない見込みである場合でも、少しでも難易度の低い代替手段によって報酬を獲得するために、目標に対する行動回数をさらに向上させること試み得る。
【0081】
また、本発明の実施形態における目標は、期限を伴って設定される。ユーザは、目標に期限があることで、目標を放置することなく、当該期限までに目標を達成することを意識し、目標を達成するための行動を計画的に実行するようになる可能性が上がる。結果、目標を達成するための行動を実行する頻度を向上させるようになることが期待される。
【0082】
また、期限内に目標を達成していない場合には、進捗通知メッセージM3がユーザに通知される。進捗通知メッセージM3は、ユーザに現時点での行動実績に基づく代替手段および当該代替手段の難易度を低くするための追加の行動を示す。進捗通知メッセージM3により、ユーザは、代替手段の難易度が低くなる条件を把握できるようになる。従って、目標を達成できなくても自分が許容できる難易度まで代替手段を容易にしようとユーザが行動を実行しようとする可能性が高くなる。結果、目標に対する行動をユーザが実行する頻度をより向上させることが可能である。
【0083】
本発明の実施形態における代替手段は、金銭価値を有する媒体の提供である。従って、ユーザは、目標に対する行動を実行することは金銭的な対価を得ることと同様であると認識できる。あるいは、ユーザは、目標に対する行動を実行しないことで金銭的な不利益を被ると認識できる。結果、ユーザは、自身にとって金銭的に特になるように、目標を達成する為の行動を実行する頻度を向上させるようになることが期待される。
【0084】
本発明の実施形態における報酬は、抽選に参加するための権利である抽選参加権である。ユーザは、当該抽選参加権を消費することにより、抽選の結果当選した景品を獲得することができる。ユーザは、目当てとする景品を獲得するため、より多くの抽選参加権を獲得しようと努めることが期待される。結果、ユーザは、目標を達成する為の行動を実行する頻度を向上させるようになることが期待される。
【0085】
<6.変形例>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0086】
例えば、上記実施形態では、期限が到来した時点で目標が達成されていないことが確認された場合に、通知された代替手段がユーザにより実行されたことに基づいて、ユーザへ報酬を提供する例を主に説明した。しかしながら、本発明の情報処理システム1における報酬提供時期は、必ずしも期限が到来した時点または期限が超過した時点に限定されない。例えば、本発明の情報処理システム1における報酬提供時期は、期限が到来する前の時点であってもよい。具体的には、当該報酬は、期限が到来する前の時点で代替手段がユーザにより実行された場合に、期限の到来前にユーザへ提供されてもよい。
【0087】
ユーザは、期限が到来する前の時点で代替手段を実行した場合に、期限の到来前に報酬を獲得し得る。そうすると、ユーザは、より多くの目標に対する行動をある程度は実行するようになる可能性が上がる。結果、より多くの目標に対するユーザの行動回数が向上することが期待される。
【0088】
また、上記実施形態では、代替手段が現金の支払い(提供)を伴う課金である例を主に説明した。しかし、代替手段は課金に限られず、代替手段は、仮想媒体の提供であってもよい。仮想媒体は、例えば、ソーシャルネットワークサービスで使用される仮想的なアイテムまたは仮想的な通貨であってもよい。
【0089】
さらに、代替手段は、ユーザに課される行動の実行であってもよい。ユーザに課される行動は、例えば、一定の長さの広告の視聴であったり、指定のサービスへの会員登録であったりしてもよい。
【0090】
加えて、上記では代替手段として1つの手段のみがユーザに通知される例を説明したが、本発明の実施形態は上記例に限定されない。例えば、本発明の情報処理システム1においては、複数の候補手段がユーザに通知され、代替手段は、複数の候補手段からユーザによって選択された手段であってもよい。具体的には、目標設定部211は、目標を設定する際に複数の候補手段を設定し、記憶部220が記憶する設定テーブルT1に、設定した目標およびその他情報と複数の候補手段を関連付けて格納する。そして、設定した目標が達成されていないと確認された場合に、設定した複数の候補手段がユーザに通知される。ユーザは、通知された複数の候補手段の中から選択した手段を代替手段として実行できる。
【0091】
上述した複数の候補手段の中からの手段の選択に関し、目標が達成できない場合でも、自身で選択した代替手段を実行することによって報酬を獲得できるならば、ユーザが目標への挑戦を諦める可能性が低くなる。たとえば、目標に対する行動実績がある段階まで到達した場合に、通知される代替手段が課金することのみだとする。そうすると、金銭を支払ってまで報酬を獲得しなくてもいいと感じるユーザは、目標に挑戦することを諦めるかもしれない。しかし、上述した場合に通知される代替手段が、課金することまたは仮想的なアイテムを提供することなどから選択できるとしたら、ユーザの許容範囲に含まれる代替手段を提供できる可能性が上がる。
【0092】
上述したように、代替手段が課金以外にも仮想媒体の提供またはユーザに課される行動の実行など多様に存在し、ユーザが多様な候補手段の中から好みの手段を代替手段として実行できるならば、より多くのユーザが目標に対して行動するようになることが期待できる。結果、より多くユーザが目標に対して行動する回数が向上することが期待される。
【0093】
また、本発明の実施形態における目標は、受信したユーザの関連情報に基づいて設定され得る。例えば、目標設定部211は、ユーザの健康情報に基づいて、野菜不足だと判断されるユーザには、野菜を摂取することを目的とする目標を通知してもよい。また、目標設定部211は、ユーザの趣味情報に基づいて、運動を趣味とするユーザには、筋肉トレーニングを目的とする目標を通知してもよい。また、目標設定部211は、ユーザの行動情報に基づいて、現時点で既に2,500歩を達成しているユーザに、3,000歩歩く旨のユーザに有利な目標を通知してもよい。
【0094】
上述したようなユーザの関連情報に基づいて設定される目標において、ユーザは、自身に利益のある目標を達成することによって報酬を獲得できるため、目標を達成するためのモチベーションを向上させることが可能である。結果、目標を達成するためのユーザの行動を実行する頻度が向上することが期待される。
【0095】
また、本発明の実施形態における目標は、目標設定部211に事前設定されている情報に基づいて設定されてもよい。例えば、目標設定部211は、ユーザの年齢に基づいて各ユーザをグループに分類し、グループごとに異なる目的を各ユーザに通知してもよい。目標設定部211は、各目標に日付を関連付け、当該日付が到来した場合に、当該日付に関連付けられた目標をユーザ全員に一斉に通知してもよい。
【0096】
また、上記では、設定テーブルT1にユーザの行動実績の高さの段階に応じて異なる手段が代替手段として設定される例を説明したが、ユーザの行動実績の高さに応じて連続的に変化する手段が代替手段として設定されてもよい。例えば、目標設定部211は、ユーザの行動実績の高さと金額の関係を示す数式を設定してもよい。この場合、ユーザの行動実績の高さを数式に代入して得られる金額を課金することが代替手段となる。上記金額は、ユーザの行動実績の高さに応じて連続的に変化し得る。かかる構成においては、ユーザの行動実績が少しでも上がれば課金金額が減少するので、ユーザが行動へのモチベーションを持ち易くなり得る。
【0097】
また、本発明の実施形態における制御部210は、記憶部220に格納されているユーザが現在までに挑戦した目標を確認し、現在までに挑戦した目標に対する実績に基づいて、ユーザに異なる報酬を提供する機能を有していてもよい。制御部210は、例えば、ユーザが現在までに挑戦した目標に対する行動実績の履歴を確認し、当該行動実績の履歴の多さに基づいて、追加の抽選参加権または別の報酬を提供する機能を有していてもよい。あるいは、制御部210は、ユーザが現在までに達成した目標の多さに基づいて、追加の抽選参加権または別の報酬を提供する機能を有していてもよい。
【0098】
上述した機能によれば、ユーザは、多くの目標に挑戦すればするほど、多くの報酬を獲得し得る。そうすると、ユーザは、より多くの目標に対する行動を実行するようになる可能性が上がる。結果、より多くの目標に対するユーザの行動回数が向上することが期待される。
【0099】
さらに、サーバ20に内蔵されるCPU901、ROM903およびRAM905などのハードウェアに、上述したサーバ20の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体が提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、ユーザの行動改善に適用可能であり、特にユーザの健康を促進するための行動の提案などのため適用され得る。また、本発明は、ユーザの長期的な目標を達成するために必要な成果を蓄積していくための、長期的目標達成ステップ表としての役割を担うことも期待できる。
【符号の説明】
【0101】
1 情報処理システム
10 情報端末
20 サーバ
30 ネットワーク
40 課金システム
210 制御部
211 目標設定部
212 達成確認部
213 報酬提供制御部
214 課金確認部
215 抽選機能部
220 記憶部
230 通信部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9