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特開2023-40876情報報知装置、情報報知方法及び情報報知プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023040876
(43)【公開日】2023-03-23
(54)【発明の名称】情報報知装置、情報報知方法及び情報報知プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20230315BHJP
【FI】
G06Q30/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021148067
(22)【出願日】2021-09-10
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】三本木 大樹
(72)【発明者】
【氏名】横山 哲也
(72)【発明者】
【氏名】須田 広史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】担当者に的確な営業活動を行わせるための営業支援を行う情報報知装置、情報報知方法及び情報報知プログラムを提供する。
【解決手段】情報報知装置10、製品サイト管理サーバ20、アンケート管理サーバ30、データセンタ40、客側端末装置及び担当者側端末装置60を備える情報報知システムにおいて、情報報知装置10は、客によるWebサイトの閲覧履歴を取得する取得部100a、取得部100aにより取得された閲覧履歴に基づいて製品に対する客の興味度を決定する興味度決定部100b、及び興味度決定部100bにより決定された興味度に応じた営業活動方法を製品の担当者に報知する報知部100cを備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
客によるWebサイトの閲覧履歴を取得する取得部と、
前記取得部により取得された閲覧履歴に基づいて製品に対する前記客の興味度を決定する興味度決定部と、
前記興味度決定部により決定された興味度に応じた営業活動方法を前記製品の担当者に報知する報知部と、を備える、
情報報知装置。
【請求項2】
前記興味度と前記営業活動方法とを関連付けたテーブルを保持するテーブル保持部、を更に備え、
前記興味度は、前記テーブル内で複数段階に区分されており、
前記興味度決定部は、前記複数段階の興味度のなかから、前記取得部により取得された閲覧履歴に基づいて前記興味度を決定し、
前記報知部は、前記興味度決定部により決定された興味度に関連付けられた営業活動方法を前記担当者に報知する、
請求項1に記載の情報報知装置。
【請求項3】
前記興味度決定部は、少なくとも、前記客による前記Webサイトの閲覧時間に基づいて前記製品に対する前記客の興味度を決定する、
請求項1又は請求項2に記載の情報報知装置。
【請求項4】
前記興味度決定部は、前記閲覧時間が所定時間以上の場合、前記客の興味度を、前記複数段階のうちの最も高い段階の興味度に決定し、
前記報知部は、前記客に対して前記製品の商談のための連絡を即時に取ることを前記担当者に報知する、
請求項2を引用する請求項3に記載の情報報知装置。
【請求項5】
前記興味度決定部は、少なくとも、前記客による前記Webサイトの閲覧ページ数に基づいて前記製品に対する前記客の興味度を決定する、
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の情報報知装置。
【請求項6】
前記興味度決定部は、前記閲覧ページ数が所定ページ数以上の場合、前記客の興味度を、前記複数段階のうちの最も高い段階の興味度に決定し、
前記報知部は、前記客に対して前記製品の商談のための連絡を即時に取ることを前記担当者に報知する、
請求項2を引用する請求項5に記載の情報報知装置。
【請求項7】
前記興味度決定部は、少なくとも、前記Webサイト内の特定の項目に対する閲覧の有無に基づいて前記製品に対する前記客の興味度を決定する、
請求項1から請求項6の何れか一項に記載の情報報知装置。
【請求項8】
前記取得部により取得された閲覧履歴に基づいて前記客が前記Webサイトを閲覧したとみなされるか否かを判定する閲覧判定部、を更に備え、
前記閲覧判定部により前記客が前記Webサイトを閲覧していないとみなされると、前記興味度決定部は、前記客の興味度を、前記複数段階のうちの最も低い段階の興味度に決定し、
前記報知部は、前記営業活動方法を前記担当者に報知しない、
請求項2を引用する、請求項3から請求項7の何れか一項に記載の情報報知装置。
【請求項9】
前記取得部は、前記閲覧履歴を一定時間経過毎に取得する、
請求項1から請求項8の何れか一項に記載の情報報知装置。
【請求項10】
前記報知部は、プル型の報知手段とプッシュ型の報知手段の少なくとも一方を用いて、前記興味度決定部により決定された興味度に応じた営業活動方法を前記担当者に報知する、
請求項1から請求項9の何れか一項に記載の情報報知装置。
【請求項11】
コンピュータに、
客によるWebサイトの閲覧履歴を取得させ、
前記取得された閲覧履歴に基づいて製品に対する前記客の興味度を決定させ、
前記決定された興味度に応じた営業活動方法を前記製品の担当者に報知させる、
情報報知方法。
【請求項12】
請求項11に記載の情報報知方法をコンピュータに実行させるための情報報知プログラム。
【請求項13】
Webサイトに公開されたアンケートに対する客の回答情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された回答情報に基づいて製品に対する前記客の興味度を決定する興味度決定部と、
前記興味度決定部により決定された興味度に応じた営業活動方法を前記製品の担当者に報知する報知部と、を備える、
情報報知装置。
【請求項14】
前記興味度と前記営業活動方法とを関連付けたテーブルを保持するテーブル保持部、を更に備え、
前記興味度は、前記テーブル内で複数段階に区分されており、
前記興味度決定部は、前記複数段階の興味度のなかから、前記取得部により取得された回答情報に基づいて前記興味度を決定し、
前記報知部は、前記興味度決定部により決定された興味度に関連付けられた営業活動方法を前記担当者に報知する、
請求項13に記載の情報報知装置。
【請求項15】
前記アンケートは、前記製品に対して興味がある場合にYESを回答させる内容となっており、
前記興味度決定部は、前記回答情報に含まれるYESの数に応じて前記興味度に決定する、
請求項13又は請求項14に記載の情報報知装置。
【請求項16】
前記取得部は、前記回答情報を一定時間経過毎に取得する、
請求項13から請求項15の何れか一項に記載の情報報知装置。
【請求項17】
前記報知部は、プル型の報知手段とプッシュ型の報知手段の少なくとも一方を用いて、前記興味度決定部により決定された興味度に応じた営業活動方法を前記担当者に報知する、
請求項13から請求項16の何れか一項に記載の情報報知装置。
【請求項18】
コンピュータに、
Webサイトに公開されたアンケートに対する客の回答情報を取得させ、
前記取得された回答情報に基づいて製品に対する前記客の興味度を決定させ、
前記決定された興味度に応じた営業活動方法を前記製品の担当者に報知させる、
情報報知方法。
【請求項19】
請求項18に記載の情報報知方法をコンピュータに実行させるための情報報知プログラム。
【請求項20】
客が有する客側端末装置とWebサーバとの通信データを取得する取得部と、
前記取得部により取得された通信データに基づいて製品に対する前記客の興味度を決定する興味度決定部と、
前記興味度決定部により決定された興味度に応じた営業活動方法を前記製品の担当者に報知する報知部と、を備える、
情報報知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報報知装置、情報報知方法及び情報報知プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
潜在顧客を開拓するための営業支援を行うシステムが知られている。例えば特許文献1に、この種のシステムの具体的構成が記載されている。
【0003】
特許文献1に記載のシステムは、企業のWebサイトや営業活動で入手した名刺、自社のWebサイトに対するアクセス情報から企業に関する各種情報を収集してデータ化し一元的に管理する。製品の担当者は、一元的に管理された情報を解析し、解析結果をもとに潜在顧客に対してどのように営業活動を行うかを判断する。
【0004】
また、潜在顧客を開拓するため、無作為に又はある程度絞ったターゲットに対してダイレクトメールを送付することがある。この場合、製品の担当者は、ダイレクトメールを受け取った潜在顧客の反応を見て、潜在顧客に対してどのように営業活動を行うかを判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018-185614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、潜在顧客に対してどのように営業活動を行うかについては、担当者が自ら判断している。しかし、担当者によっては、潜在顧客に対してどのように営業活動を行うかを的確に判断することが難しい。そのため、例えば営業活動を適時に行わなかったことが原因で、担当者が潜在顧客を取り逃がすこともある。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、担当者に的確な営業活動を行わせるための営業支援を行う情報報知装置、情報報知方法及び情報報知プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る情報報知装置は、客によるWebサイトの閲覧履歴を取得する取得部と、前記取得部により取得された閲覧履歴に基づいて製品に対する前記客の興味度を決定する興味度決定部と、前記興味度決定部により決定された興味度に応じた営業活動方法を前記製品の担当者に報知する報知部と、を備える。
【0009】
本発明の一実施形態に係る情報報知方法は、コンピュータに、客によるWebサイトの閲覧履歴を取得させ、前記取得された閲覧履歴に基づいて製品に対する前記客の興味度を決定させ、前記決定された興味度に応じた営業活動方法を前記製品の担当者に報知させる方法である。
【0010】
本発明の一実施形態に係る情報報知プログラムは、上記の情報報知方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0011】
本発明の一実施形態に係る情報報知装置は、Webサイトに公開されたアンケートに対する客の回答情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された回答情報に基づいて製品に対する前記客の興味度を決定する興味度決定部と、前記興味度決定部により決定された興味度に応じた営業活動方法を前記製品の担当者に報知する報知部と、を備える。
【0012】
本発明の一実施形態に係る情報報知方法は、コンピュータに、Webサイトに公開されたアンケートに対する客の回答情報を取得させ、前記取得された回答情報に基づいて製品に対する前記客の興味度を決定させ、前記決定された興味度に応じた営業活動方法を前記製品の担当者に報知させる方法である。
【0013】
本発明の一実施形態に係る情報報知プログラムは、上記の情報報知方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0014】
本発明の一実施形態に係る情報報知装置は、客が有する客側端末装置とWebサーバとの通信データを取得する取得部と、前記取得部により取得された通信データに基づいて製品に対する前記客の興味度を決定する興味度決定部と、前記興味度決定部により決定された興味度に応じた営業活動方法を前記製品の担当者に報知する報知部と、を備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一実施形態によれば、担当者に的確な営業活動を行わせるための営業支援を行う情報報知装置、情報報知方法及び情報報知プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る情報報知システムを示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態に係る情報報知装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る動作環境情報テーブルの一例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係る客情報テーブルの一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る閲覧履歴情報テーブルの一例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る回答情報テーブルの一例を示す図である。
図7】本発明の一実施形態に係る担当者情報テーブルの一例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態に係る営業支援テーブルの一例を示す図である。
図9】本発明の一実施形態に係る情報報知装置の機能構成を示すブロック図である。
図10】本発明の一実施形態において、情報報知装置の制御部により実行される、情報報知プログラムを示すフローチャートである。
図11図10の閲覧履歴解析処理(ステップS108)の詳細を示すフローチャートである。
図12図10のアンケート結果解析処理(ステップS112)の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報報知システム1を示すブロック図である。図1に示されるように、情報報知システム1は、情報報知装置10、製品サイト管理サーバ20、アンケート管理サーバ30、データセンタ40、客側端末装置50及び担当者側端末装置60を備える。情報報知システム1を構成するこれらの装置は、公衆回線やVPN(Virtual Private Network)等の閉域網の通信回線を介して通信可能に接続される。
【0019】
情報報知装置10は、ハードウェア構成として一般的な構成(汎用のPC(Personal computer))を有する。情報報知装置10は、例えば製品を販売する会社に設置される。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態に係る情報報知装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。情報報知装置10は、図2に示されるように、制御部100、通信インタフェース110、操作部120、モニタ130及びメモリ140を備える。
【0021】
なお、情報報知装置10は、図2に示されていない他のハードウェア構成を備えていてもよい。また、情報報知装置10は、図2に示される全てのハードウェア構成を備えるものでなくてもよい。例えば、操作部120やモニタ130を備えない情報報知装置10も本発明の範疇である。すなわち、情報報知装置10の態様には自由度があり、各種の設計変更が可能である。
【0022】
制御部100は、情報報知装置10全体を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)100A、RAM(Random Access Memory)100B、ROM(Read Only Memory)100C、入出力インタフェース100D、表示制御回路100E及びこれらのポートを結ぶバスライン100F等よりなるマイクロコンピュータである。
【0023】
CPU100Aは、ROM100Cに記憶されたプログラムを読み込み、読み込まれたプログラムに従って情報報知装置10を制御する。
【0024】
RAM100Bは、プログラムやデータを一時的に記憶する記憶部であり、ワークエリアを提供する。RAM100Bは、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
【0025】
ROM100Cは、情報報知プログラム102をはじめとする各種プログラムを記憶する不揮発性メモリである。ROM100Cは、例えばフラッシュメモリである。
【0026】
ROM100Cに記憶された情報報知プログラム102は、本実施形態に係る情報報知方法をコンピュータである制御部100に実行させるためのプログラムである。
【0027】
情報報知プログラム102は、制御部100に、客が有する客側端末装置(例えば客側端末装置50)とWebサーバ(例えば製品サイト管理サーバ20又はアンケート管理サーバ30)との通信データを取得させ、取得された通信データに基づいて製品に対する客の興味度を決定させ、決定された興味度に応じた営業活動方法を製品の担当者に報知させる。
【0028】
より詳細には、情報報知プログラム102は、制御部100に、客によるWebサイト(例えば製品サイト管理サーバ20により公開されるWebサイト)の閲覧履歴を取得させ、取得された閲覧履歴に基づいて製品に対する客の興味度を決定させ、決定された興味度に応じた営業活動方法を製品の担当者に報知させる。また、情報報知プログラム102は、制御部100に、Webサイト(例えばアンケート管理サーバ30により公開されるWebサイト)に公開されたアンケートに対する客の回答情報を取得させ、取得された回答情報に基づいて製品に対する客の興味度を決定させ、決定された興味度に応じた営業活動方法を製品の担当者に報知させる。情報報知プログラム102の実行により、担当者に的確な営業活動を行わせることが可能となる。情報報知プログラム102の実行例は後述する。
【0029】
入出力インタフェース100Dは、通信インタフェース110及び操作部120と接続されており、通信インタフェース110及び操作部120とCPU100Aとの通信を中継する。
【0030】
通信インタフェース110は、製品サイト管理サーバ20、アンケート管理サーバ30、データセンタ40及び担当者側端末装置60と通信する。通信インタフェース110は、例えば、データセンタ40から必要な情報を取得したり、担当者側端末装置60へメッセージを送信したりする。
【0031】
操作部120は、キーボードやマウス、タッチパネル等のユーザインタフェースであり、オペレータからの入力操作を受け付けてCPU100Aに通知する。
【0032】
モニタ130は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)であり、表示制御回路100Eの制御下で駆動する。表示制御回路100Eは、例えば設定画面をモニタ130に表示させる。
【0033】
メモリ140は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)であり、動作環境情報テーブル141、客情報テーブル142、閲覧履歴情報テーブル143、回答情報テーブル144、担当者情報テーブル145及び営業支援テーブル146を保持する。
【0034】
製品サイト管理サーバ20及びアンケート管理サーバ30は、ハードウェア構成として一般的な構成(汎用のサーバ)を有する。製品サイト管理サーバ20及びアンケート管理サーバ30は、製品を販売する会社により運営される。
【0035】
製品サイト管理サーバ20により公開されるWebサイトには、例えば製品を紹介するページP1~P4が含まれる。以下、製品サイト管理サーバ20により公開されるWebサイトを「製品紹介サイト」と記す。
【0036】
アンケート管理サーバ30により公開されるWebサイトには、例えば製品に関するアンケートが含まれる。アンケートは、複数の質問事項(例えば質問1~質問4の計4つの質問事項)のそれぞれに対して「YES」と「NO」のラジオボタンを回答者(客)に択一的に選ばせる構成となっている。以下、アンケート管理サーバ30により公開されるWebサイトを「アンケートサイト」と記す。
【0037】
データセンタ40は、クラウドコンピューティングを実現するための物理的な施設であり、多数のコンピュータ機器を備える。データセンタ40は、クラウドコンピューティングサービスとして、Webアクセス解析サービスを提供する。この種のWebアクセス解析サービスの具体的一例として、Google(登録商標) Analyticsが挙げられる。
【0038】
Webアクセス解析サービスは、客による製品紹介サイトの閲覧履歴を取得して情報報知装置10へ送信する。情報報知装置10へ送信される閲覧履歴には、例えば、製品紹介サイトの閲覧者(客)、閲覧時間、閲覧ページ、閲覧順序、特定の項目に対する閲覧の有無が含まれる。
【0039】
客側端末装置50は、客(潜在顧客等)が有する端末装置であり、例えばPC、スマートフォン、フィーチャフォン、タブレット端末である。
【0040】
担当者側端末装置60は、製品の担当者が有する端末装置であり、例えばPC、スマートフォン、フィーチャフォン、タブレット端末である。
【0041】
次に、情報報知装置10のメモリ140に保持された各種テーブルについて説明する。
【0042】
図3に、動作環境情報テーブル141の一例を示す。動作環境情報テーブル141は、情報報知プログラム102の実行に必要な各種設定値を保持する。図3に示されるように、設定値には、初期時刻、収集時間、閾値α及び閾値βが含まれる。
【0043】
初期時刻は、収集時間の基点となる時刻を示す。収集時間は、客側端末装置50とWebサーバとの通信データを収集する時間(期間)を示す。閾値α及び閾値βは、情報報知プログラム102の実行時に使用される閾値を示す。なお、客側端末装置50とWebサーバとの通信データには、Webアクセス解析サービスより取得される、客(客側端末装置50)による製品紹介サイトの閲覧履歴や、アンケートサイトに公開されたアンケートに対する客の回答情報のデータ(客側端末装置50からアンケート管理サーバ30へ送信された回答データ)が含まれる。
【0044】
図4に、客情報テーブル142の一例を示す。図4に示されるように、客情報テーブル142の各レコードには、客に関する情報が登録される。客に関する情報には、例えば、客に割り当てられた客識別コード、客の名称、住所、電話番号、メールアドレス等が含まれる。
【0045】
図5に、閲覧履歴情報テーブル143の一例を示す。図5に示されるように、閲覧履歴情報テーブル143は、第1階層143a、第2階層143b及び第3階層143cを有する階層構造となっている。閲覧履歴情報テーブル143の第1階層143aでは、閲覧者(客)の客識別コードと商品紹介サイトの閲覧時間とが関連付けて保持される。
【0046】
ここで、客には、商品を紹介するダイレクトメールが郵送される。ダイレクトメールに同封されたパンフレットには、QRコード(登録商標)がプリントされている。このQRコードは、製品紹介サイトのURL(Uniform Resource Locator)に郵送先の客に割り当てた客識別コードを付加した文字列を変換したものである。
【0047】
客側端末装置50においてリーダ等によりQRコードが取得されると、ブラウザが起動する。ブラウザは、取得されたQRコードの情報をもとに客識別コードを含めたHTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエストを生成して製品サイト管理サーバ20へ送信する。Webアクセス解析サービスは、製品紹介サイトの閲覧履歴の1つとして、このHTTPリクエストを取得することにより、閲覧者(客)の客識別コードを取得することができる。
【0048】
なお、ダイレクトメールは郵送ではなく電子メール(E-mail)であってもよい。その場合、製品紹介サイトのURLはQRコードではなく、電子メールのメッセージ内にショートカット形式で記載されてもよい。
【0049】
制御部100は、Webアクセス解析サービスより取得した閲覧履歴のなかから、客識別コードと客による製品紹介サイトの閲覧時間の情報を取得し、取得された客識別コードと閲覧時間とを関連付けたレコードを第1階層143aに登録する。
【0050】
制御部100は、Webアクセス解析サービスより取得した閲覧履歴のなかから、客による製品紹介サイトの閲覧ページと閲覧順序を取得し、取得された閲覧ページと閲覧順序を第1階層143aの客識別コードに関連付けて、第2階層143bに登録する。なお、閲覧順序は、客による製品紹介サイトの閲覧ページが遷移する毎に付される通し番号で示される。他のサイトへ遷移する等により製品紹介サイトの閲覧が終了したときにも閲覧順序のフィールドに通し番号が登録され、且つ閲覧ページのフィールドに閲覧終了を示す「OUT」が登録される。
【0051】
例えば、製品紹介サイトのページP4に、製品の詳細を説明する項目A、項目B、項目Cのアイコンが含まれる。また、ページP4に、これらの各項目に関連付けてJavaScript(登録商標)が埋め込まれている。これらのアイコンの何れかに対してクリック操作等のアクションが発生すると、対応するJavaScriptが実行されて、クリック操作等が行われたアイコンの項目の情報が客側端末装置50のブラウザに表示される。
【0052】
Webアクセス解析サービスは、JavaScriptの実行時に発生する、客側端末装置50と製品サイト管理サーバ20との通信データを、製品紹介サイトの閲覧履歴として取得する。より詳細には、項目A、項目B、項目Cに関連付けられたJavaScriptの実行時に発生する通信データは、それぞれ、客が項目A、項目B、項目Cの情報を閲覧したことを示す特定項目閲覧データとして取得される。
【0053】
制御部100は、Webアクセス解析サービスより取得した閲覧履歴のなかから、特定項目閲覧データを取得し、取得された特定項目閲覧データに基づいて第3階層143cに情報を登録する。第3階層143cでは、項目A、項目B、項目Cのそれぞれと、各項目の閲覧の有無を示す値とが関連付けて保持される。値が1の場合、これに関連付けられた項目の情報が閲覧されたことを示す。値が0の場合、これに関連付けられた項目の情報が閲覧されていないことを示す。
【0054】
図6に、回答情報テーブル144の一例を示す。図6に示されるように、回答情報テーブル144の各レコードには、客識別コードと各質問1~4に対する回答結果が登録される。回答がYESの場合、回答結果として値1が登録される。回答がNOの場合、回答結果として値0が登録される。
【0055】
ここで、上記パンフレットには、製品紹介サイト用のQRコードとは別のQRコードがプリントされている。このQRコードは、アンケートサイトのURLに郵送先の客に割り当てた客識別コードを付加した文字列を変換したものである。そのため、客側端末装置50にてQRコードが取得されると、客識別コードを含むHTTPリクエストが客側端末装置50からアンケート管理サーバ30へ送信される。そのため、制御部100は、アンケート管理サーバ30から、回答結果だけでなく、回答者(客)の客識別コードを取得することができる。制御部100は、客の回答情報(客識別コード及び各質問1~4に対する回答結果)を取得すると、新規レコードを回答情報テーブル144に作成して、取得した回答情報を登録する。
【0056】
図7に、担当者情報テーブル145の一例を示す。図7に示されるように、担当者情報テーブル145の各レコードには、担当者に関する情報が登録される。担当者に関する情報には、例えば、担当者名、電話番号、メールアドレス、コミュニケーションアプリ(LINE(登録商標)等)のID、担当する客の客識別コード等が含まれる。なお、コミュニケーションアプリは、メッセージングアプリ、チャットアプリ、SNS(Social Networking Service)アプリと呼称されることもある。
【0057】
図8に、営業支援テーブル146の一例を示す。図8に示されるように、営業支援テーブル146には、製品に対する客の興味度と、客と製品の商談をするための営業活動方法とが関連付けて保持される。営業支援テーブル146において、興味度は、複数段階に区分される。本実施形態では、ランクR1~R6の計6段階に区分される。ランクR1が最も高い興味度を示し、ランクR6が最も低い興味度を示す。営業支援テーブル146では、ランクの高い興味度ほど、客に対して積極的にアプローチする内容の営業活動方法が関連付けられている。
【0058】
このように、メモリ140は、興味度と営業活動方法とを関連付けた営業支援テーブル146を保持するテーブル保持部として動作する。
【0059】
図9は、情報報知装置10の機能構成を示すブロック図である。図9に示されるように、情報報知装置10の制御部100は、機能構成として、取得部100a、興味度決定部100b、報知部100c、テーブル保持部100d、閲覧判定部100eを備える。本実施形態において、制御部100の機能構成は、ソフトウェアである情報報知プログラム102により実現される。なお、制御部100の機能構成は、一部又は全部が専用の論理回路等のハードウェアにより実現されてもよい。情報報知装置10は、図9に示していない他の機能構成を備えていてもよい。
【0060】
図10は、本発明の一実施形態において制御部100により実行される情報報知プログラム102の処理を示すフローチャートである。例えば、情報報知装置10のシステムが起動されると、図10に示される処理の実行が開始される。また、情報報知装置10のシステムが停止されると、図10に示される処理の実行が終了する。
【0061】
図10に示されるように、制御部100は、内蔵するタイマから現在時刻を初期時刻として取得する(ステップS101)。制御部100は、この初期時刻を動作環境情報テーブル141に格納する(ステップS102)。
【0062】
制御部100は、タイマから現在時刻を取得する(ステップS103)。制御部100は、初期時刻と現在時刻とを比較し、動作環境情報テーブル141に保持された収集時間を超える時間が初期時刻から経過しているか否かを判定する(ステップS104)。制御部100は、収集時間を超える時間が初期時刻から経過するまでステップS103及びS104の処理を繰り返し実行する。
【0063】
収集時間を超える時間が初期時刻から経過した場合(ステップS104:YES)、制御部100は、製品紹介サイトの新たな閲覧履歴をWebアクセス解析サービスへリクエストする(ステップS105)。リクエストに対するWebアクセス解析サービスからのレスポンスに新たな閲覧履歴が含まれる場合(ステップS106:YES)、制御部100は、新規レコードを閲覧履歴情報テーブル143に作成して、レスポンスに含まれる新たな閲覧履歴を登録し(ステップS107)、閲覧履歴解析処理を実行する(ステップS108)。
【0064】
このように、ステップS105~S107において、情報報知プログラム102を実行する制御部100は、客による製品紹介サイトの閲覧履歴を取得する取得部100aとして動作する。また、取得部100aとして動作する制御部100は、製品紹介サイトの閲覧履歴を一定時間(例えば収集時間)経過毎に取得する。
【0065】
リクエストに対するWebアクセス解析サービスからのレスポンスに新たな閲覧履歴が含まれない場合(ステップS106:NO)又は閲覧履歴解析処理(ステップS108)の実行後、制御部100は、新たな回答情報をアンケートサイトにリクエストする(ステップS109)。リクエストに対するアンケートサイトからのレスポンスに新たな回答情報が含まれる場合(ステップS110:YES)、制御部100は、新規レコードを回答情報テーブル144に作成して、レスポンスに含まれる新たな回答情報を登録し(ステップS111)、アンケート結果解析処理を実行する(ステップS112)。
【0066】
このように、ステップS109~S111において、情報報知プログラム102を実行する制御部100は、アンケートサイトに公開されたアンケートに対する客の回答情報を取得する取得部100aとして動作する。また、取得部100aとして動作する制御部100は、回答情報を一定時間(例えば収集時間)経過毎に取得する。
【0067】
リクエストに対するアンケートサイトからのレスポンスに新たな回答情報が含まれない場合(ステップS110:NO)又はアンケート結果解析処理(ステップS112)の実行後、制御部100は、タイマから現在時刻を取得し(ステップS113)、取得された現在時刻で動作環境情報テーブル141の初期時刻を更新したうえで(ステップS114)、ステップS103の処理に戻る。
【0068】
図11は、図10の閲覧履歴解析処理(ステップS108)の詳細を示すフローチャートである。
【0069】
図11に示されるように、制御部100は、閲覧履歴情報テーブル143に登録された新規レコードのうちの1つを選択する(ステップS201)。
【0070】
制御部100は、ステップS201にて選択された新規レコードに登録されている客識別コードをキーに、担当者情報テーブル145のなかから、この客識別コードが割り当てられた客の担当者を検索する(ステップS202)。制御部100は、検索された担当者の情報(担当者名、電話番号、メールアドレス、コミュニケーションアプリのID等)を取得する(ステップS203)。
【0071】
制御部100は、新規レコードの第2階層143bを参照し、このレコードの客識別コードが割り当てられた客がページP1を閲覧したか(より正確にはページP1へのアクセスがあったか)否かを判定する(ステップS204)。なお、ページP1は、QRコードに含まれるURLで指定された、製品紹介サイトのトップページである。
【0072】
また、製品紹介サイトのトップページであるページP1を閲覧しないイレギュラーが発生した場合(ステップS204:NO)、制御部100は、S201の処理へ戻る。
【0073】
客がページP1を閲覧した場合(ステップS204:YES)、制御部100は、新規レコードの第2階層143bを参照し、客がページP2を閲覧したか否かを判定する(ステップS205)。客がページP2を閲覧した場合(ステップS205:YES)、制御部100は、新規レコードの第1階層143aを参照し、客による商品紹介サイトの閲覧時間が閾値α(例えば5秒)以上か否かを判定する(ステップS206)。情報報知装置10のシステムが起動されると、図10に示される処理の実行が開始される。
【0074】
客による商品紹介サイトの閲覧時間が閾値α以上の場合(ステップS206:YES)、制御部100は、新規レコードの第2階層143bを参照し、客がページP3を閲覧したか否かを判定する(ステップS207)。
【0075】
客がページP3を閲覧した場合(ステップS207:YES)、制御部100は、新規レコードの第2階層143b及び第3階層143cを参照し、客がページP4の3項目(項目A、項目B及び項目C)のうちの少なくとも1項目を閲覧したか否かを判定する(ステップS208)。
【0076】
客が少なくとも1項目を閲覧した場合(ステップS208:YES)、制御部100は、新規レコードの第2階層143b及び第3階層143cを参照し、客がページP4の3項目のうちの少なくとも2項目を閲覧したか否かを判定する(ステップS209)。
【0077】
客が少なくとも2項目を閲覧した場合(ステップS209:YES)、制御部100は、新規レコードの第2階層143b及び第3階層143cを参照し、客がページP4の3項目全てを閲覧したか否かを判定する(ステップS210)。
【0078】
客が3項目全てを閲覧した場合(ステップS210:YES)、制御部100は、新規レコードの第1階層143aを参照し、客による商品紹介サイトの閲覧時間が閾値β(例えば3分)以上か否かを判定する(ステップS211)。
【0079】
客による商品紹介サイトの閲覧時間が閾値β以上の場合(ステップS211:YES)、客が商品紹介サイトの全体をある程度の時間をかけて満遍なく閲覧した状態にある。そのため、商品に対する客の興味度が非常に高いものと推定される。そこで、制御部100は、客の興味度を、営業支援テーブル146にて複数段階に区分された興味度のうちの最も高い段階の興味度(すなわちランクR1)に決定し(ステップS212)、ランクR1に関連付けられた営業活動方法SAM1を営業支援テーブル146より取得する(ステップS213)。
【0080】
制御部100は、ステップS202にて検索された担当者に対し、ステップS213にて取得された営業活動方法SAM1を報知する(ステップS214)。ここでは、商品に対する客の興味度が非常に高いものと推定されることから、制御部100は、複数の報知手段を用いて担当者への報知を行う。具体的には、制御部100は、担当者の電話番号に自動発信して自動音声による営業活動方法SAM1の報知を行うとともに、メール、コミュニケーションアプリ、SMS(Short Message Service)のそれぞれで営業活動方法SAM1を記載したメッセージを担当者宛(言い換えると、担当者側端末装置60宛)に自動送信する。すなわち、制御部100は、これらのプッシュ型の報知手段を用いて営業活動方法SAM1を担当者に報知する。
【0081】
営業活動方法SAM1は、客に対して積極的にアプローチする内容である。営業活動方法SAM1は、例えば、客に対して即時に電話をかけて商談のためのアポイントメントを取ることである。なお、自動音声やメッセージには、客が製品の紹介を希望する可能性が高い、といった補足的な情報が含まれていてもよい。
【0082】
担当者は、情報報知装置10より報知される営業活動方法SAM1に従い、商品に対する興味度が高いと推定される客に対して即時にアプローチすることができる。このような客に対して即時にアプローチすることにより、高い確率で商談獲得につなげることができる。
【0083】
商品紹介サイトの閲覧時間が閾値β未満の場合(ステップS211:NO)、客が商品紹介サイトの全体を閲覧した状態にある。そのため、商品に対する客の興味度が高いものと推定される。そこで、制御部100は、客の興味度をランクR2に決定し(ステップS215)、ランクR2に関連付けられた営業活動方法SAM2を営業支援テーブル146より取得する(ステップS216)。
【0084】
制御部100は、担当者に対して営業活動方法SAM2を報知する(ステップS217)。ここでは、商品に対する客の興味度が高いものと推定されることから、制御部100は、複数の報知手段を用いて担当者への報知を行う。具体的には、制御部100は、メール、コミュニケーションアプリ、SMSのそれぞれで営業活動方法SAM2を記載したメッセージを担当者宛に自動送信する。営業活動方法SAM2は、例えば、客に対する現在の営業状況を確認した後に客に電話をかけて商談のためのアポイントメントを取ることである。
【0085】
ページP4の3項目のうちの2項目が閲覧された場合(ステップS210:NO)、客が商品紹介サイトのほぼ全体を閲覧した状態にある。そのため、商品に対する客の興味度がある程度高いものと推定される。そこで、制御部100は、客の興味度をランクR3に決定し(ステップS218)、ランクR3に関連付けられた営業活動方法SAM3を営業支援テーブル146より取得する(ステップS219)。
【0086】
制御部100は、担当者に対して営業活動方法SAM3を報知する(ステップS220)。具体的には、制御部100は、コミュニケーションアプリで営業活動方法SAM3を記載したメッセージを担当者宛に自動送信する。営業活動方法SAM3は、例えば、製品に対して興味があるかどうかを問い合わせる電話を客にかけることである。
【0087】
ページP4の3項目のうちの1項目が閲覧された場合(ステップS209:NO)も客が商品紹介サイトのほぼ全体を閲覧した状態にある。そのため、商品に対する客の興味度がある程度高いものと推定される。そこで、制御部100は、客の興味度をランクR4に決定し(ステップS221)、ランクR4に関連付けられた営業活動方法SAM4を営業支援テーブル146より取得する(ステップS222)。
【0088】
制御部100は、担当者に対して営業活動方法SAM4を報知する(ステップS223)。具体的には、制御部100は、メールで営業活動方法SAM4を記載したメッセージを担当者宛に自動送信する。営業活動方法SAM4は、例えば、製品に対して興味があるかどうかを問い合わせるメールを客に送ることである。
【0089】
ページP2又はページP3までの閲覧に留まる場合(ステップS207:NO、又はステップS208:NO)、客が商品紹介サイトをあまり閲覧していない状態にある。そのため、現時点では、商品に対する客の興味度が高くないものと推定される。そこで、制御部100は、客の興味度をランクR5に決定し(ステップS224)、ランクR5に関連付けられた営業活動方法SAM5を営業支援テーブル146より取得する(ステップS225)。
【0090】
制御部100は、担当者に対して営業活動方法SAM5を報知する(ステップS226)。具体的には、制御部100は、担当者が所属する部署の掲示板へ自動投稿する。営業活動方法SAM5は、例えば客へのアプローチを現状待機することである。そのため、掲示板には、客識別コードと担当者名に加えて、アプローチを待機する旨のメッセージが投稿される。担当者は、担当者側端末装置60を用いて掲示板にアクセスすることにより、メッセージを閲覧することができる。すなわち、制御部100は、プル型の報知手段を用いて営業活動方法SAM5を担当者に報知する。
【0091】
なお、掲示板の具体例は割愛し、特に規定もしない。
【0092】
トップページであるページP1までの閲覧に留まる場合(ステップS205:NO)又は商品紹介サイトの閲覧時間が閾値α未満の(言い換えると閲覧時間が極端に短い)場合(ステップS206:NO)、客が商品紹介サイトを実質的に閲覧していないとみなされる。商品紹介サイトを実質的に閲覧していない客に対してアプローチしても商談獲得につなげられる可能性は低い。そこで、制御部100は、客の興味度を最も低いランクR6に決定する(ステップS227)。図8に示されるように、ランクR6には営業活動方法が関連付けられていない。そのため、制御部100は、担当者に対して営業活動方法を報知しない。
【0093】
ステップS201にて選択された新規レコードに対する処理の実行後、制御部100は、未処理の新規レコードが閲覧履歴情報テーブル143に残っているか否かを判定する(ステップS228)。未処理の新規レコードが残っている場合(ステップS228:YES)、制御部100は、ステップS201の処理に戻り、次の新規レコードに対する処理を実行する。未処理の新規レコードが残っていない場合(ステップS228:NO)、制御部100は、閲覧履歴解析処理を終了する。
【0094】
本実施形態によれば、担当者は、情報報知装置10からの報知を受けて、的確な営業活動を行うことができる。
【0095】
このように、ステップS212、S215、S218、S221、S224及びS227において、情報報知プログラム102を実行する制御部100は、取得部100aにより取得された閲覧履歴に基づいて製品に対する客の興味度を決定する興味度決定部100bとして動作する。より詳細には、興味度決定部100bとして動作する制御部100は、複数段階の興味度のなかから、取得部100aにより取得された閲覧履歴に基づいて興味度を決定する。
【0096】
また、ステップS214、S217、S220、S223及びS226において、情報報知プログラム102を実行する制御部100は、興味度決定部100bにより決定された興味度に応じた営業活動方法を製品の担当者に報知する報知部100cとして動作する。より詳細には、報知部100cとして動作する制御部100は、営業支援テーブル146において、興味度決定部100bにより決定された興味度に関連付けられた営業活動方法を担当者に報知する。
【0097】
例えば、ステップS212において、興味度決定部100bとして動作する制御部100は、客による製品紹介サイトの閲覧時間が所定時間(3分)以上であるとともに閲覧ページ数が所定ページ数(全ページ)以上であり、且つページP4の特定の項目(項目A~C)の全てが閲覧された場合、客の興味度を、複数段階のうちの最も高い段階の興味度(ランクR1)に決定する。
【0098】
なお、製品紹介サイトの閲覧時間、閲覧ページ数、特定の項目に対する閲覧の有無の少なくとも1つに基づいて客の興味度が決定されてもよい。従って、客による製品紹介サイトの閲覧時間が所定時間以上であれば、閲覧ページ数や特定の項目の閲覧状況に拘わらず、客の興味度を、ランクR1に決定する構成も本発明の範疇である。また、客による製品紹介サイトの閲覧ページ数が所定ページ数以上であれば、閲覧時間や特定の項目の閲覧状況に拘わらず、客の興味度を、ランクR1に決定する構成も本発明の範疇である。
【0099】
例えば、ステップS214において、報知部100cとして動作する制御部100は、客に対して製品の商談のための連絡を即時に取ることを担当者に報知する。
【0100】
例えば、ステップS205及びS206において、制御部100は、取得部100aにより取得された閲覧履歴に基づいて客が製品紹介サイトを閲覧したとみなされるか否かを判定する閲覧判定部100eとして動作する。トップページであるページP1までの閲覧に留まる場合(ステップS205:NO)又は商品紹介サイトの閲覧時間が閾値α未満の(言い換えると閲覧時間が極端に短い)場合(ステップS206:NO)、制御部100は、客が製品紹介サイトを閲覧していないとみなす。この場合、ステップS227において、興味度決定部100bとして動作する制御部100は、客の興味度を、複数段階のうちの最も低い段階の興味度(ランクR6)に決定する。報知部100cとして動作する制御部100は、決定されたランクR6に従い、営業活動方法を担当者に報知しない。
【0101】
図12は、図10のアンケート結果解析処理(ステップS112)の詳細を示すフローチャートである。
【0102】
なお、アンケートは、例えば製品に対して興味がある場合に「YES」を回答させる内容となっている。また、質問1及び質問2に対する回答は必須であり、質問3及び質問4に対する回答は任意である。そのため、質問1及び質問2に対して「YES」又は「NO」が選択されていれば、客の回答は、アンケート管理サーバ30にアップロードされる。回答がない任意質問(質問3、4)については、「NO」が選択されたものとみなされる。質問1及び質問2は、質問3及び質問4よりも、製品に対する客の興味度を推定するための重要な質問事項である。そのため、質問1と質問2が両方とも「YES」であれば、少なくとも、商品に対する客の興味度がある程度高いものと推定される。
【0103】
図12に示されるように、制御部100は、回答情報テーブル144に登録された新規レコードのうちの1つを選択する(ステップS301)。
【0104】
制御部100は、図11のステップS202~S203と同様に、担当者を検索し(ステップS302)担当者の情報を取得する(ステップS303)。
【0105】
制御部100は、ステップS301にて選択された新規レコードを参照し、このレコードの客識別コードが割り当てられた客が質問1に対して「YES」と回答したか否かを判定する(ステップS304)。
【0106】
客が質問1に対して「YES」と回答した場合(ステップS304:YES)、制御部100は、客が質問2に対して「YES」と回答したか否かを判定する(ステップS305)。
【0107】
客が質問2に対して「YES」と回答した場合(ステップS305:YES)、制御部100は、客が質問3に対して「YES」と回答したか否かを判定する(ステップS306)。
【0108】
客が質問3に対して「YES」と回答した場合(ステップS306:YES)、制御部100は、客が質問4に対して「YES」と回答したか否かを判定する(ステップS307)。
【0109】
ステップS307において客が質問4に対して「YES」と回答したと判定される場合(ステップS307:YES)、全ての質問に対する回答が「YES」となっている。この場合、商品に対する客の興味度が非常に高いものと推定される。そこで、制御部100は、客の興味度を、ランクR1に決定し(ステップS308)、ランクR1に関連付けられた営業活動方法SAM1を営業支援テーブル146より取得する(ステップS309)。制御部100は、ステップS302にて検索された担当者に対して営業活動方法SAM1を報知する(ステップS310)。
【0110】
客が質問3に対して「NO」と回答した場合(ステップS306:NO)、制御部100は、客が質問4に対して「YES」と回答したか否かを判定する(ステップS311)。ステップS307において客が質問4に対して「NO」と回答したと判定される場合(ステップS307:NO)又はステップS311において客が質問4に対して「YES」と回答したと判定される場合(ステップS311:YES)、重要な質問事項である質問1及び質問2を含む計3つの質問に対する回答が「YES」となっている。この場合、商品に対する客の興味度が高いものと推定される。そこで、制御部100は、客の興味度を、ランクR2に決定し(ステップS312)、ランクR2に関連付けられた営業活動方法SAM2を営業支援テーブル146より取得する(ステップS313)。制御部100は、担当者に対して営業活動方法SAM2を報知する(ステップS314)。
【0111】
ステップS311において客が質問4に対して「NO」と回答したと判定される場合(ステップS311:NO)、重要な質問事項である質問1及び質問2に対する回答2つだけが「YES」となっている。この場合、商品に対する客の興味度がある程度高いものと推定される。そこで、制御部100は、客の興味度を、ランクR3に決定し(ステップS315)、ランクR3に関連付けられた営業活動方法SAM3を営業支援テーブル146より取得する(ステップS316)。制御部100は、担当者に対して営業活動方法SAM3を報知する(ステップS317)。
【0112】
客が質問1に対して「NO」と回答した場合(ステップS304:NO)、制御部100は、客が質問2に対して「YES」と回答したか否かを判定する(ステップS318)。ステップS318において客が質問2に対して「YES」と回答したと判定される場合(ステップS318:YES)又はステップS305において客が質問2に対して「NO」と回答したと判定される場合(ステップS305:NO)、制御部100は、客が質問3及び質問4に対して「YES」と回答したか否かを判定する(ステップS319)。
【0113】
ステップS319において客が質問3及び質問4に対して「YES」と回答したと判定される場合(ステップS319:YES)、重要な質問事項である質問1と質問2の一方に対する回答が「NO」ではあるものの、計3つの質問に対する回答が「YES」となっている。そのため、商品に対する客の興味度がある程度高いものと推定される。そこで、制御部100は、客の興味度をランクR4に決定し(ステップS320)、ランクR4に関連付けられた営業活動方法SAM4を営業支援テーブル146より取得する(ステップS321)。制御部100は、担当者に対して営業活動方法SAM4を報知する(ステップS322)。
【0114】
ステップS319において客が質問3及び質問4に対して「YES」と回答したと判定されない場合(ステップS319:NO)、重要な質問事項である質問1と質問2の一方に対する回答が「NO」であり且つ「YES」の回答が多くても2つに留まる。そのため、現時点では、商品に対する客の興味度が高くないものと推定される。そこで、制御部100は、客の興味度をランクR5に決定し(ステップS323)、ランクR5に関連付けられた営業活動方法SAM5を営業支援テーブル146より取得する(ステップS324)。制御部100は、担当者に対して営業活動方法SAM5を報知する(ステップS325)。
【0115】
ステップS318において客が質問2に対して「NO」と回答したと判定される場合(ステップS318:NO)、重要な質問事項である質問1及び質問2に対する回答が「NO」となっている。この場合、客に対してアプローチしても商談獲得につなげられる可能性は低い。そこで、制御部100は、客の興味度を最も低いランクR6に決定し(ステップS326)、担当者に対して営業活動方法を報知しない。
【0116】
ステップS301にて選択された新規レコードに対する処理の実行後、制御部100は、未処理の新規レコードが回答情報テーブル144に残っているか否かを判定する(ステップS327)。未処理の新規レコードが残っている場合(ステップS327:YES)、制御部100は、ステップS301の処理に戻り、次の新規レコードに対する処理を実行する。未処理の新規レコードが残っていない場合(ステップS327:NO)、制御部100は、アンケート結果解析処理を終了する。
【0117】
このように、ステップS308、S312、S315、S320、S323及びS326において、情報報知プログラム102を実行する制御部100は、取得部100aにより取得された回答情報に基づいて製品に対する客の興味度を決定する興味度決定部100bとして動作する。より詳細には、興味度決定部100bとして動作する制御部100は、回答情報に含まれるYESの数に応じて興味度に決定する。
【0118】
また、ステップS310、S314、S317、S322及びS325において、情報報知プログラム102を実行する制御部100は、興味度決定部100bにより決定された興味度に応じた営業活動方法を製品の担当者に報知する報知部100cとして動作する。
【0119】
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能である。
【0120】
上記の実施形態では、営業活動方法がプル型の報知手段とプッシュ型の報知手段の一方を用いて担当者に報知されるが、本発明の構成はこれに限らない。営業活動方法は、プル型の報知手段とプッシュ型の報知手段の両方を用いて担当者に報知されてもよい。
【符号の説明】
【0121】
1 :情報報知システム
10 :情報報知装置
20 :製品サイト管理サーバ
30 :アンケート管理サーバ
40 :データセンタ
50 :客側端末装置
60 :担当者側端末装置
100 :制御部
100A :CPU
100B :RAM
100C :ROM
100D :入出力インタフェース
100E :表示制御回路
100F :バスライン
100a :取得部
100b :興味度決定部
100c :報知部
100d :テーブル保持部
100e :閲覧判定部
102 :情報報知プログラム
110 :通信インタフェース
120 :操作部
130 :モニタ
140 :メモリ
141 :動作環境情報テーブル
142 :客情報テーブル
143 :閲覧履歴情報テーブル
144 :回答情報テーブル
145 :担当者情報テーブル
146 :営業支援テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12