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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023041159
(43)【公開日】2023-03-24
(54)【発明の名称】食物繊維含有ハードキャンディ
(51)【国際特許分類】
   A23G 3/34 20060101AFI20230316BHJP
   A23G 3/42 20060101ALI20230316BHJP
   A23G 3/40 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
A23G3/34 101
A23G3/42
A23G3/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021148351
(22)【出願日】2021-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】390020189
【氏名又は名称】ユーハ味覚糖株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177264
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 嘉秀
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 久由
(74)【代理人】
【識別番号】100163577
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 正人
(72)【発明者】
【氏名】上田 諭
(72)【発明者】
【氏名】塚本 慎平
(72)【発明者】
【氏名】増本 幸一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 潔
(72)【発明者】
【氏名】長田 健二
(72)【発明者】
【氏名】山田 泰正
【テーマコード(参考)】
4B014
【Fターム(参考)】
4B014GB06
4B014GG14
4B014GL11
(57)【要約】
【課題】口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディを提供すること。
【解決手段】水溶性食物繊維を15.0~80.0重量%及び脂肪分を2.0~30.0重量%含有するハードキャンディであって、かつ該ハードキャンディ中の脂肪球の平均直径が3.5μm以下であることを特徴とする口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディ。前記食物繊維含有ハードキャンディ中の炭素数6~12個の飽和脂肪酸の含有量は0.2~20.0重量%であってもよい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性食物繊維を15.0~80.0重量%、及び
脂肪分を2.0~30.0重量%含有するハードキャンディであって、かつ該ハードキャンディ中の脂肪球の平均直径が3.5μm以下であることを特徴とする、口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディ。
【請求項2】
ハードキャンディ中の炭素数6~12個の飽和脂肪酸の含有量が0.2~20.0重量%である、請求項1に記載の口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディ。
【請求項3】
下記の方法で測定した溶解時間が13分未満である、請求項1又は2に記載の口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディ。
測定方法:
1L容の丸底フラスコ状のガラス製容器に37℃の水500g及び単重1.0gの球形のハードキャンディ1個を入れ、錠剤試験機(オガワ精機株式会社製OSK97NL120)にて回転数150rpmで攪拌させて前記ハードキャンディが完全溶解するのに要した時間を目視にて確認する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、消費者の健康意識の向上からか、糖質を抑えた食品、いわゆる「糖質オフ」を謳った食品が数多く増えてきている。糖質オフの食品の例として、コーヒー、ソフトドリンク、ビール、日本酒等といった飲料や、大豆・おからで作り上げた製麺などが挙げられる。今後益々、糖質オフを謳った食品が増えていくと予想される。そのような情勢の中、本来、主成分が砂糖、水飴で構成されており、一般的に糖質リッチな食品であるハードキャンディの分野においても、例えば、「糖質90%オフのど飴(商品名、森永製菓(株)製)」や「糖質50%オフ 邪払(登録商標)のど飴(商品名、ユーハ味覚糖(株)製)」等のように「糖質オフ」されたハードキャンディが知られている。
【0003】
ところで、糖質とは、炭水化物から食物繊維を除いたものの総称であり、糖類、少糖類、多糖類、糖アルコールなどで構成されている。すなわち、糖質オフ(糖質の含有量を抑えた)食品とは、該糖質を減らし、別の栄養素で置き換えた食品のことであり、例えば、糖質の代わりに、食物繊維で置き換える手法が知られている。
【0004】
これまでに、食物繊維含有のハードキャンディに関する特許は報告されているが、ハードキャンディの保形性に関する記載が多く、ハードキャンディの口溶け性を改善された報告例は少ない。例えば、特許文献1~3は、水素化澱粉加水分解物を使用し、重合度やその他糖組成を工夫することで、吸湿性や離型性を改善しているが、口溶け性を改善する課題に関しては記載がない。特許文献4では、糖類及び糖アルコールから選ばれた少なくとも1種類の糖質と、還元ポリデキストロースとを主剤とすることで、保形性が改善されると同時に透明感・色調に優れ、かつ、カロリーも低減されたハードキャンディを提案しているが、口溶け性に関しては記載がない。特許文献5では、水溶性食物繊維を固形分あたり80質量%以上、水分を6質量%以上含み、ガラス転移温度が20度以上であるハードキャンディを提案しており、水分値が一般的なハードキャンディと比べて高含有でもありながらも、保形性があり、食感が良好であることを特徴としているが、口溶け性を良くするという目的とそぐわない。
【0005】
一方、単糖類及び二糖類以上からなる群から選択される少なくとも1種の糖質を所定量入れることで、常温でガラス状態を維持し、口中に入れるとガラス状態からガラス転移温度を経てラバー状態になり、次いで溶解温度を経て液状態になるハードキャンディを提供しているが(特許文献6)、所定量の糖質を取り入れる必要があるため、食物繊維を豊富に含むキャンディには適用できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特公昭61-500826号公報
【特許文献2】特公昭62-24057号公報
【特許文献3】特許第2961566号公報
【特許文献4】特許第3199531号公報
【特許文献5】特許第6059843号公報
【特許文献6】特開2013-176385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らが、砂糖や水飴といった糖質を制限し、該糖質の代わりに高分子である食物繊維に置き換えたハードキャンディの作製を試みたところ、ハードキャンディの美味しさの要因の一つである舐め心地、すなわち口溶け性が悪くなる傾向にあり、美味しさに欠けてしまう問題があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、具体的には口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を行った結果、水溶性食物繊維類の含有量を15.0~80.0重量%、及び脂肪分を2.0~30.0重量%に調整し、また、ハードキャンディ中の脂肪球の平均直径が3.5μm以下であることで、口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディを作製することに成功し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、下記(1)、(2)、(3)に記載の食物繊維含有ハードキャンディに関する。
(1)水溶性食物繊維を15.0~80.0重量%、及び
脂肪分を2.0~30.0重量%含有するハードキャンディであって、かつ該ハードキャンディ中の脂肪球の平均直径が3.5μm以下であることを特徴とする、口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディ。
(2)ハードキャンディ中の炭素数6~12個の飽和脂肪酸の含有量が0.2~20.0重量%である、前記(1)に記載の口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディ。
(3)下記の方法で測定した溶解時間が13分未満である、前記(1)又は(2)に記載の口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディ。
測定方法:
1L容の丸底フラスコ状のガラス製容器に37℃の水500g及び単重1.0gの球形のハードキャンディ1個を入れ、錠剤試験機(オガワ精機株式会社製OSK97NL120)にて回転数150rpmで攪拌させて前記ハードキャンディが完全溶解するのに要した時間を目視にて確認する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディは、口溶けし易いものであるため、例えば、砂糖と水飴の固形比率が6:4で構成されるような一般的なハードキャンディと比して、口中で早い時間で溶け終わることで、食べる際に舐め心地がよく、より美味しく感じることができるハードキャンディを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明に係る口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディ(以下、本発明のハードキャンディともいう)とは、水溶性食物繊維類を15.0~80.0重量%、及び
脂肪分を2.0~30.0重量%含有するハードキャンディのことを指す。
一般的に、水溶性食物繊維等の高分子の原料をハードキャンディの原料として使用すると、口溶け性が、一般的なハードキャンディと比べて悪くなる傾向にある。
これに対して、本発明のハードキャンディは、脂肪分を2.0~30.0重量%となるように含有していることで、口溶け性に優れた食物繊維含有ハードキャンディを得ることに成功している。
【0013】
本発明において、含有量とは、本発明のハードキャンディ中における重量割合のことである。
【0014】
本発明のハードキャンディ中の前記水溶性食物繊維の含有量は、15.0~80.0重量%であり、より好ましくは20.0~80.0重量%である。前記水溶性食物繊維の含有量が80.0重量%を超えると、生地が固くなり、製造上、ハードキャンディの欠けや割れといった問題が生じ、商品価値を損ねてしまう恐れがある。他方、前記水溶性食物繊維の含有量が15.0重量%を下回ると、食物繊維含有量が少なくなり、糖質オフを謳えるほどの食物繊維含有ハードキャンディを得ることができなくなる。
【0015】
本発明で用いられる水溶性食物繊維とは、人の消化酵素で消化されにくい物質であり、一般に知られている水溶性食物繊維を用いればよく、難消化性デキストリン、プルラン、ヒアルロン酸、ジェランガム、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸、アガロース、アガロペクチン、カラギーナン、アラビアガム、キサンタンガム、イヌリン、ポリデキストロース、難消化性澱、キシロオリゴ糖、ラクトオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、乳糖果糖オリゴ糖等が挙げられる。これらは単独でも2種以上併用してもよい。原料の価格、調達のしやすさ、工場での生産効率などを考慮すると、難消化性デキストリン、イヌリン及びポリデキストロースから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。例えば、ポリデキストロースと別の水溶性食物繊維を組み合わせる場合、別の水溶性食物繊維としては難消化性デキストリン、イヌリン、及び乳糖果糖オリゴ糖が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
【0016】
本発明のハードキャンディ中の脂肪分の含有量は、2.0~30.0重量%であり、好ましくは5.0~16.0重量%である。
前記脂肪分の含有量が30.0重量%を超えると、生地中に脂肪分を乳化させるのが難しくなり、「油浮き」といったハードキャンディの表面上に油が染み出る問題が生じてしまう。他方、前記脂肪含有量が2.0重量%を下回ると、ハードキャンディとしての美味しさに欠け、口溶け性の改善効果が十分に得られない。
【0017】
本発明で用いられる脂肪分は、食品として使用されるもの、例えば、バターやマーガリン、ラード、ココナッツオイル、サラダ油、オリーブオイル、ゴマ油、えごま油等の動物性・植物性の脂肪であれば限定されるものではないが、味の面から、好ましくは乳脂肪がよい。
【0018】
乳脂肪とは、乳製品由来の脂肪分のことを指す。具体的にはクリーム、バター、バターオイル、チーズ、濃縮ホエイ、アイスクリーム類、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、調製液状乳、発酵乳、乳酸菌飲料及び乳飲料由来の乳脂肪が挙げられる。これらの乳製品を単独、もしくは複数組み合わせることで所定量の脂肪分を含有させる。
【0019】
また、本発明のハードキャンディに含まれる脂肪球の平均直径が3.5μm以下であることで、よりハードキャンディとしての舐め心地が優れ、美味しくなるという利点がある。
本発明において脂肪球とは、本発明のハードキャンディ中に含まれる球状の脂肪分のことである。
本発明のハードキャンディをお湯にて希釈し、顕微鏡ECLIPSE 80i(NIKON社)を用いて、対物レンズ15倍、接眼レンズ40倍にて脂肪球を観察し、レーザー回折式粒度分布計MICROTRAC MT-3000(Microtrac Inc.,)を用いてその粒径を測定して計算することで、脂肪球の平均直径を算出することができる。
脂肪球の平均直径が3.5μmより大きくなると、口溶け性の改善効果は見られない。
なお、本発明のハードキャンディ中の脂肪球の大きさは、原料を加熱溶解させる際の攪拌時間をコントロールすることによって調整することができる。
【0020】
また、前記脂肪分に含まれる脂質を構成する主要な要素として、炭化水素が単結合で連なった1価のカルボン酸(飽和脂肪酸)がある。例えば、炭素数が6個の飽和脂肪酸をC6(カプロン酸)、炭素数が12個の飽和脂肪酸をC12(ラウリン酸)と表す。炭素数が変わる、すなわち炭素の鎖の長さが変わることで、物性が異なってくる。
本発明のハードキャンディ中の飽和脂肪酸C6~C12の含有量は、ハードキャンディとしての美味しさを発揮し易い観点から、0.2~20.0重量%が好ましく、0.3~16.0重量%がより好ましい。
【0021】
本発明のハードキャンディの水分値は、1.0~5.0重量%に調整されていればよい。
【0022】
本発明のハードキャンディは、前記水溶性食物繊維及び前記乳脂肪に加えて、口溶け性に影響をしないものであれば、如何なる原料も配合可能である。前記原料としては、例えば、水飴、砂糖、乳製品、果汁、食塩、植物油脂などの副原料、酸味料、香料、着色料、調味料、甘味料等の添加物が挙げられる。なお、前記添加物の含有量については、特に限定はない。
【0023】
本発明のハードキャンディは、前記水溶性食物繊維、前記脂肪分、必要に応じて前記添加物を水と混合して、加熱して溶解し、次いで所定の水分値になるまで加熱濃縮してハードキャンディ生地を作製し、所定の成形を行うことで作製することができる。
【0024】
以上のようにして得られる本発明のハードキャンディは、口溶け性に優れたものである。
【0025】
本発明における口溶け性とは、本発明のハードキャンディを口中に入れて舐めた場合に、含有される成分がいち早く口中に溶出すること、すなわち、甘さや乳味感、香りが口内で素早く広がることをいう。
【0026】
前記口溶け性は、下記の方法で測定した溶解時間で評価することができる。
測定方法:
1L容の丸底フラスコ状のガラス製容器に37℃の水500g及び単重1.0gの球形のハードキャンディ1個を入れ、錠剤試験機(オガワ精機株式会社製OSK97NL120)にて回転数150rpmで攪拌させて前記ハードキャンディが完全溶解するのに要した時間を目視にて確認する。
本発明のハードキャンディは、前記溶解時間が13分未満であることで、本発明のハードキャンディを実際に口中に入れて舐めた場合でも、一般的なハードキャンディに比べて口溶け性が優れたものとなる。前記溶解時間は、12分51秒以下であることが好ましい。
【実施例0027】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
【0028】
(実施例1~7、比較例1~3)
表1の重量割合となるよう、原料の固形比を考慮して、水溶性食物繊維と乳原料を真空釜に仕込んだ。なお、残りの固形分は水飴と砂糖(水飴:砂糖=6:4(重量比))とした。真空釜に加水し、攪拌しながら加熱溶解させた。その後、さらに加熱濃縮し、ハードキャンディ生地を得た。このキャンディ生地100gに対し、香料を加え、スタンプ成型により単重1.0gの球形のハードキャンディ(水分値4.0重量%)を得た。
【0029】
実施例1~7、比較例1~3で得られたハードキャンディ中の脂肪球について、顕微鏡ECLIPSE 80i(NIKON社)を用いて、対物レンズ15倍、接眼レンズ40倍にて脂肪球を観察し、レーザー回折式粒度分布計MICROTRAC MT-3000(Microtrac Inc.,)を用いて計算した。その結果を表1に示す。
【0030】
<口溶け性の評価>
実施例1~7、比較例1~3で得られたハードキャンディを、以下の評価基準に従って、口溶け性を評価した。その結果を、表1に示す。
【0031】
<測定方法>
錠剤試験機(オガワ精機株式会社製OSK97NL120)を用いて以下の手順で測定する。
【0032】
(1)1L容の丸底フラスコ状のガラス製容器に500gの水を入れ、恒温槽にて37℃で温度を保つ。
(2)前記容器に重さ1.0gのハードキャンディを1個入れる。
(3)錠剤試験機(オガワ精機株式会社製OSK97NL120)にて、プロペラの回転数を150rpmで攪拌させ、ハードキャンディが溶解し終わるまでの時間を目視にて確認して測定する。
【0033】
(参考例)
固形分として、砂糖と水飴とのみを用い、それらの重量比が6:4であること以外は、前記実施例1等と同様にして、参考例(一般的なハードキャンディを示す)となるハードキャンディを作製した。得られたハードキャンディを前記測定方法に供したところ、その溶解時間は、12分55秒(表中「12:55」)であり、こちらを口溶け性の基準とした。
【0034】
実施例1~7、比較例1~3で得られたハードキャンディの口溶け性を、以下の評価基準に従って評価した。
【0035】
「◎」:参考例の溶解時間よりも30秒以上短いもの
「〇」:参考例の溶解時間より短いもの
「△」:参考例の溶解時間よりも1分以内のもの
「×」:参考例の溶解時間よりも1分以上のもの
【0036】
前記評価が「◎」又は「〇」のハードキャンディを口溶け性が優れているとし、評価が「△」又は「×」のハードキャンディを口溶け性が劣っているとする。
【0037】
【表1】
【0038】
表1に示す結果より、実施例1~7で得られたハードキャンディは、いずれも基準の参考例1と比して短い溶解時間であったため、口溶け性に優れていると評価した。
【0039】
一方、比較例1で得られたハードキャンディは乳脂肪分を使用しておらず、また、比較例2で得られたハードキャンディは乳脂肪分の含有量が低いため、また、比較例3で得られたハードキャンディは脂肪球の平均直径が大きいため、参考例1と比して溶解時間が長くなり、口溶け性が劣るものであった。