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<図1>
  • 特開-ステータ、及び回転電機 図1
  • 特開-ステータ、及び回転電機 図2
  • 特開-ステータ、及び回転電機 図3
  • 特開-ステータ、及び回転電機 図4
  • 特開-ステータ、及び回転電機 図5
  • 特開-ステータ、及び回転電機 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023041205
(43)【公開日】2023-03-24
(54)【発明の名称】ステータ、及び回転電機
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/20 20060101AFI20230316BHJP
   H02K 1/12 20060101ALI20230316BHJP
   H02K 1/18 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
H02K1/20 A
H02K1/12 A
H02K1/18 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021148434
(22)【出願日】2021-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000006105
【氏名又は名称】株式会社明電舎
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100116001
【弁理士】
【氏名又は名称】森 俊秀
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(72)【発明者】
【氏名】山岸 真之
【テーマコード(参考)】
5H601
【Fターム(参考)】
5H601AA16
5H601CC11
5H601DD01
5H601DD09
5H601DD11
5H601GA02
5H601GA38
5H601GA40
5H601GE02
5H601JJ04
5H601KK18
(57)【要約】
【課題】冷却効率を改善したステータを提供することである。
【解決手段】ロータの径方向外側に配置されるステータであって、円筒形状の円筒部と、前記円筒部の内周面から径方向内側に延びるティース部と、前記ティース部に巻き回されるコイル部と、前記円筒部の外周面から径方向外側に突出する突出部と、を有し、前記突出部の軸方向端部側の径方向外側端は、前記突出部の軸方向中央部側の径方向外側端の少なくとも一部よりも、径方向外側に位置する。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータの径方向外側に配置されるステータであって、
円筒形状の円筒部と、
前記円筒部の内周面から径方向内側に延びるティース部と、
前記ティース部に巻き回されるコイル部と、
前記円筒部の外周面から径方向外側に突出する突出部と、
を有し、
前記突出部の軸方向端部側の径方向外側端は、前記突出部の軸方向中央部側の径方向外側端の少なくとも一部よりも、径方向外側に位置する、
ステータ。
【請求項2】
ロータの径方向外側に配置されるステータであって、
円筒形状の円筒部と、
前記円筒部の内周面から径方向内側に延びるティース部と、
前記ティース部に巻き回されるコイル部と、
前記円筒部の外周面から径方向外側に突出する突出部と、
を有し、
前記突出部の軸方向端部側は、前記突出部の軸方向中央部側の少なくとも一部よりも、前記円筒部の外周面に沿って流れる冷却液の上流側に位置する、
ステータ。
【請求項3】
前記突出部は、軸方向端部側から軸方向中央部側にかけてテーパ状である、
請求項1又は2に記載のステータ。
【請求項4】
前記突出部は、軸方向端部側での軸方向と直交する面の断面積が、軸方向中央部側での軸方向と直交する面の断面積よりも大きい、
請求項1から3のいずれか1項に記載のステータ。
【請求項5】
前記突出部は、軸方向に貫通する貫通孔を有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のステータ。
【請求項6】
前記突出部は、軸方向と直交する断面が前記貫通孔よりも大きい、
請求項5に記載のステータ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の前記ステータと、前記ロータと、を有する、
回転電機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータ、及び回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
ステータにコイルを巻き回し、コイルに通電してロータを回転させる回転電機においては、特にステータにおいて発熱する。これに対し、ステータの外側面にオイルなどの冷却液を流してステータを冷却する技術が知られている。
【0003】
特許文献1では、ステータが、その外周面に、ケースに固定するボルトを通す突出部を有する形状の場合に、ステータの外周面に冷却液を行き渡らせることを目的とし、ステータの突出部と径方向外側で対向する、ケースの内周面にリブを設ける構造を開示している。ケースの内周面に噴射された冷却液は、リブに衝突し自重でステータの外周面に滴り落ちる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-147816号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、ケースの内周面に噴射された冷却液をステータの外周面に導くことが出来るものの、ステータの外周面に沿って流れる冷却液については考慮されていなかった。例えば、ステータの外周面に沿って周方向に流れる冷却液は、ステータの外周面に突出部があると、その突出部により流れを堰き止められ、下流の冷却の障害になることが考えられる。このように従来は、ステータの冷却効率に改善の余地があった。
【0006】
本発明は、冷却効率を改善したステータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るステータは、ロータの径方向外側に配置されるステータであって、円筒形状の円筒部と、前記円筒部の内周面から径方向内側に延びるティース部と、前記ティース部に巻き回されるコイル部と、前記円筒部の外周面から径方向外側に突出する突出部と、を有し、前記突出部の軸方向端部側の径方向外側端は、前記突出部の軸方向中央部側の径方向外側端の少なくとも一部よりも、径方向外側に位置する。
【0008】
本発明の一態様に係るステータは、ロータの径方向外側に配置されるステータであって、円筒形状の円筒部と、前記円筒部の内周面から径方向内側に延びるティース部と、前記ティース部に巻き回されるコイル部と、前記円筒部の外周面から径方向外側に突出する突出部と、を有し、前記突出部の軸方向端部側は、前記突出部の軸方向中央部側の少なくとも一部よりも、前記円筒部の外周面に沿って流れる冷却液の上流側に位置する。
【0009】
上記の一態様のステータにおいて、前記突出部は、軸方向端部側から軸方向中央部側にかけてテーパ状である。
【0010】
上記の一態様のステータにおいて、前記突出部は、軸方向端部側での軸方向と直交する面の断面積が、軸方向中央部側での軸方向と直交する面の断面積よりも大きい。
【0011】
上記の一態様のステータにおいて、前記突出部は、軸方向に貫通する貫通孔を有する。
【0012】
上記の一態様のステータにおいて、前記突出部は、軸方向と直交する断面が前記貫通孔よりも大きい。
【0013】
本発明の一態様に係る回転電機は、上記の一態様の前記ステータと、前記ロータと、を有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一態様によれば、冷却効率を改善したステータを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施例1に係るモータの斜視図である。モータ10は、回転電機の一例である。
図2図1からケース11、フランジ12及びフランジ13を除いて示す斜視図である。第1実施形態のモータ10の側断面である。
図3図2のステータ100を示す斜視図である。
図4】ケース11及びステータ100を、孔111の中心と中心軸Jとを結ぶ面で切断し、Z軸に沿った方向から見た側断面図である。
図5】熱流体解析の結果を示す図であり、
図6】本発明の実施例2に係るステータを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るステータについて説明する。なお、以下の図面においては、各構成をわかり易くするために、実際の構造と各構造における縮尺及び数等を異ならせる場合がある。
【0017】
また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Y軸方向は、図1に示す中心軸Jの軸方向と平行な方向とする。Z軸方向は、中心軸Jに対する径方向のうち図1の上下方向とする。X軸方向は、Y軸方向及びZ軸方向の両方と直交する方向とする。X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のいずれにおいても、図中に示す矢印が指す側を+側、反対側を-側とする。
【0018】
また、以下の説明においては、Y軸方向の正の側(+Y側)を「一方側」と呼び、Y軸方向の負の側(-Y側)を「他方側」と呼ぶ。なお、一方側及び他方側とは、単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定しない。また、特に断りのない限り、中心軸Jに平行な方向(Y軸方向)を単に「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向、すなわち、中心軸Jの軸周りを単に「周方向」と呼ぶ。径方向において中心軸Jに近づく側を「径方向内側」と呼び、中心軸Jから遠ざかる側を「径方向外側」と呼ぶ。
【0019】
なお、本明細書において、「軸方向に延びる」とは、厳密に軸方向(Y軸方向)に延びる場合に加えて、軸方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また、本明細書において、「径方向に延びる」とは、厳密に径方向、すなわち、軸方向(Y軸方向)に対して垂直な方向に延びる場合に加えて、径方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また「平行」とは、厳密に平行な場合に加えて、互いに成す角が45°未満の範囲で傾いた場合も含む。
【実施例0020】
図1は、本発明の実施例1に係るモータの斜視図である。モータ10は、回転電機の一例である。モータ10は、ケース11、フランジ12及びフランジ13を有する。ケース11は、円筒形状である。図2を参照して後述するステータ100及びロータ200は、ケース11の筒内に収容される。ケース11の軸方向一方端は、フランジ13で塞がれる。ケース11の軸方向他方端は、フランジ12で塞がれる。フランジ12及びフランジ13は、ケース11に固定される。図2を参照して後述するシャフト210は、フランジ12又はフランジ13を貫通してケース11の外部に達する構成であってもよい。
【0021】
本実施例では、Z軸方向は鉛直方向である。ケース11は、鉛直方向上方に貫通孔11aを有する。貫通孔11aは、ケース11の外周面から内周面へと貫通する。貫通孔11aは、ステータ100を冷却する冷却液がケース11内に流入する流入口の一例である。冷却液は、例えばオイルであるが、他の既知の如何なる冷却液を用いてもよい。ケース11内に流入した冷却液は、不図示の流出口からケース11外に流出するようにしてもよい。
【0022】
ケース11は、湾曲部11bを有する。湾曲部11bは、図3を参照して後述する突出部110を覆うように、ケース11の外周面から径方向外側に湾曲する。
【0023】
図2は、図1からケース11、フランジ12及びフランジ13を除いて示す斜視図である。モータ10は、中心軸Jに沿って延びるシャフト210と、ロータ200と、ロータ200の径方向外側にギャップを介して配置されたステータ100とを有する。モータ10は、インナーロータモータである。
【0024】
シャフト210は、ロータ200に固定される。ロータ200は、シャフト210が不図示の軸受によって軸支されることで、中心軸Jを回転中心にして回転可能に構成される。ロータ200の構成は本発明の要部ではないので、ロータ200の詳細な説明は省略する。
【0025】
ステータ100は、コイル部150を有する。図面では、見やすさのため、コイル部150を簡略化して示している。コイル部150は、図3を参照して後述するティース部102に巻き回される。コイル部150は、軸方向一方側端にコイルエンド151を有し、軸方向他方側端にコイルエンド152を有する。モータ10は、コイル部150に通電されることで、ロータ200を回転させる。
【0026】
図3は、図2のステータ100を示す斜視図である。ステータ100は、円筒形状の円筒部101と、ティース部102と、突出部110とを有する。円筒部101、ティース部102及び突出部110は、電磁鋼板を積層した積層鋼板から成る。円筒部101、ティース部102及び突出部110は、例えば、電磁鋼板を軸方向に積層した後に、その形状に打ち抜くことで製造される。突出部110は、複数設けられている。本実施例では、突出部110は、周方向に沿って3個設けられている。
【0027】
ティース部102は、円筒部101の内周面から径方向内側に延びる。ティース部102は、周方向に沿って、複数配置される。ティース部102は、モータ10の極数に応じた数だけ設けられる。
【0028】
本実施例において、突出部110は、ステータ100をフランジ12及びフランジ13に固定するために用いられる。本発明は、ステータ100をフランジ12及びフランジ13に固定する用途以外の突出部を対象にしてもよい。突出部110は、円筒部101の外周面から径方向外側に突出する。突出部110は、軸方向に貫通する貫通孔111を有する。貫通孔111は、ステータ100をフランジ12及びフランジ13に固定するボルトが貫通可能な大きさである。ステータ100は、貫通孔111を貫通したボルトでフランジ12及びフランジ13に固定される。
【0029】
突出部110は、軸方向一方側端部の箇所である端部112、軸方向中央の箇所である中央部113、軸方向他方側端部の箇所である端部114を有する。端部112における軸方向と直交する方向での突出部110の断面積は、中央部113における軸方向と直交する方向での突出部110の断面積よりも大きい。端部114における軸方向と直交する方向での突出部110の断面積は、中央部113における軸方向と直交する方向での突出部110の断面積よりも大きい。突出部110は、軸方向と直交する断面が貫通孔111よりも大きい。
【0030】
複数の突出部110のうち、円筒部101よりも鉛直方向下側に配置された突出部110は、軸方向端部側での軸方向と直交する面の断面積が、軸方向中央部側での軸方向と直交する面の断面積と等しくてもよい。
【0031】
突出部110は、端部112から中央部113にかけてテーパ状である。突出部110は、端部112から中央部113にかけて傾くテーパを有する。突出部110は、端部114から中央部113にかけてテーパ状である。突出部110は、端部114から中央部113にかけて傾くテーパを有する。なお、突出部110は、例えば中央部113の近傍において、径方向外側端が軸方向と平行であってもよい。また、突出部110は、段差によって両端側よりも中央側の径方向外側端が径方向内側に位置するものであってもよい。
【0032】
突出部110の端部112の径方向外側端は、中央部113の径方向外側端よりも、径方向外側に位置する。突出部110の端部114の径方向外側端は、中央部113の径方向外側端よりも、径方向外側に位置する。突出部110のある箇所の径方向外側端は、そのある箇所よりも中央部113に近い箇所の少なくとも一部の径方向外側端よりも、径方向外側に位置する。
【0033】
図4は、ケース11及びステータ100を、孔111の中心と中心軸Jとを結ぶ面で切断し、Z軸に沿った方向から見た側断面図である。ケース11の内周面(湾曲部11bの内周面)は、軸方向と平行である。貫通孔11aからケース11内へ流入した冷却液は、ケース11の内周面と突出部110の径方向外側端との間を流れる。
【0034】
貫通孔11aからケース11内へ流入した冷却液は、自重により、ステータ100の円筒部101の外周面に沿って流れ、突出部110に達する。突出部110の端部112は、突出部110の中央部113よりも、円筒部101の外周面に沿って流れる冷却液の上流側に位置する。突出部110の端部114は、突出部110の中央部113よりも、円筒部101の外周面に沿って流れる冷却液の上流側に位置する。
【0035】
図5は、ステータに対する熱流体解析の結果を示す図である。図5(A)及び図5(B)は従来のステータの解析結果であり、図5(C)及び図5(D)は実施例1に係るステータ100の解析結果である。また、図5(A)及び図5(C)は冷却液が流れる量について示し、図5(B)及び図5(D)はステータの表面温度について示す。図5(A)及び図5(C)においては、色が濃いほど冷却液が流れる量が多いことを示す。図5(B)及び図5(D)においては、色が濃いほどステータの表面温度が高いことを示す。
【0036】
図5(A)及び図5(B)の従来のステータは、突出部が、軸方向のいずれの箇所においても同形状である場合を用いている。図5(A)を参照してわかるように、従来は、突出部の軸方向中央付近で冷却液が突出部を乗り越えて下流に流れるが、突出部の軸方向端部付近では、冷却液は突出部を乗り越えずに円筒部101の軸方向両端から流れ落ちてしまう。このため、円筒部101の外周面を流れる冷却液が減少し、冷却効率は低下してしまう(図5(B)参照)。
【0037】
これに対して、実施例1のステータ100では、図5(C)を参照してわかるように、
突出部の軸方向端部付近の冷却液は軸方向中央付近に寄せられ、円筒部101の軸方向両端から流れ落ちてしまう量を減らすことが出来る。このため、円筒部101の外周面を流れる冷却液が減少せず、冷却効率を高めることが出来る(図5(D)参照)。
【実施例0038】
図6は、本発明の実施例2に係るステータを示す斜視図である。ステータ1100は、円筒形状の円筒部1101と、ティース部1102と、突出部1110aと、突出部1110bと、突出部1110cとを有する。円筒部1101、ティース部1102、突出部1110a、突出部1110b及び突出部1110cは、電磁鋼板を積層した積層鋼板から成る。ティース部1102は、円筒部1101の内周面から径方向内側に延びる。ティース部1102は、周方向に沿って、複数配置される。
【0039】
本実施例では、突出部1110a、突出部1110b及び突出部1110cの3種類の突出部を有する。突出部1110a、突出部1110b及び突出部1110cは、円筒部1101の外周面から径方向外側に突出する。突出部1110aは、軸方向に貫通する貫通孔1111aを有する。突出部1110bは、軸方向に貫通する貫通孔1111bを有する。突出部1110cは、軸方向に貫通する貫通孔1111cを有する。
【0040】
突出部1110aは、軸方向一方側端部の箇所である端部1112a、軸方向中央の箇所である中央部1113a、軸方向他方側端部の箇所である端部1114aを有する。突出部1110aの端部1112aは、突出部1110aの中央部1113aよりも、円筒部1101の外周面に沿って流れる冷却液の上流側に位置する。突出部1110aの端部1114aは、突出部1110aの中央部1113aよりも、円筒部1101の外周面に沿って流れる冷却液の上流側に位置する。
【0041】
突出部1110bは、軸方向一方側端部の箇所である端部1112b、軸方向中央の箇所である中央部1113b、軸方向他方側端部の箇所である端部1114bを有する。突出部1110bの端部1112bは、突出部1110bの中央部1113bよりも、円筒部1101の外周面に沿って流れる冷却液の上流側に位置する。突出部1110bの端部1114bは、突出部1110bの中央部1113bよりも、円筒部1101の外周面に沿って流れる冷却液の上流側に位置する。
【0042】
実施例2の構成においても、突出部の軸方向端部付近の冷却液は軸方向中央付近に寄せられ、円筒部1101の軸方向両端から流れ落ちてしまう量を減らすことが出来る。このため、円筒部1101の外周面を流れる冷却液が減少せず、冷却効率を高めることが出来る。
【0043】
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行ってもよい。加えて、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0044】
10…モータ、11…ケース、11b…湾曲部、100…ステータ、110…突出部、111…貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6