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特開2023-41384求人求職支援装置、求人求職支援方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023041384
(43)【公開日】2023-03-24
(54)【発明の名称】求人求職支援装置、求人求職支援方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20230316BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20230316BHJP
【FI】
G06Q10/10 322
G06Q30/06 312
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021148741
(22)【出願日】2021-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】516030591
【氏名又は名称】株式会社アイシンク
(74)【代理人】
【識別番号】100126310
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】相澤 喜晃
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
5L049BB53
(57)【要約】
【課題】採用後の求職者の早期離職を防止して、採用率と離職率のギャップを解消し、効率的なマッチング支援を行うことができる求人求職支援装置、求人求職支援方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】労働条件受付部23にて登録された求職者の労働条件に基づいて、求職者の入社日を起算日として最初の所定期間が経過した時に求職者が受け取ることができる一次受取金Pa、及び更に所定期間が経過した後に求職者が受け取ることができる追加受取金Pbを設定する受取金設定部24と、受取金設定部24にて設定された一次受取金Pa及び追加受取金Pbに基づいて、入社日からの経過期間に応じて求職者に提供される一次受取金Pa及び追加受取金Pbに関する情報を求職者が使用する求職者端末2に出力する受取金情報出力部25と、を具備してなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
職を求める求職者と求人を行う求人者とのマッチングを支援する求人求職支援装置において、
求人者が使用する求人者端末を介して前記求人者への採用が決定した前記求職者の労働条件の登録を受け付ける労働条件受付手段と、
前記労働条件受付手段にて登録された前記求職者の労働条件に基づいて、前記求職者の入社日を起算日として最初の所定期間が経過した時に前記求職者が受け取ることができる一次受取金、及び更に所定期間が経過した後に前記求職者が受け取ることができる追加受取金を設定する受取金設定手段と、
前記受取金設定手段にて設定された一次受取金及び追加受取金に基づいて、入社日からの経過期間に応じて前記求職者に提供される受取金に関する情報を求職者が使用する求職者端末に出力する受取金情報出力手段と、
を具備してなることを特徴とする求人求職支援装置。
【請求項2】
前記受取金設定手段は、一次受取金を所定の増加パターンで漸次増加させた増加相当分を追加受取金として設定する請求項1に記載の求人求職支援装置。
【請求項3】
前記受取金設定手段は、追加受取金を前記求職者の入社日を起算日として所定期間が経過する度に受け取りを可能とするか、又は最後の所定期間が経過した後にまとめて受け取りを可能とするかを任意に設定できる請求項1又は請求子2に記載の求人求職支援装置。
【請求項4】
前記受取金情報出力手段は、前記求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時に、一次受取金又は追加受取金の受け取りが可能となった旨の情報を前記求職者端末に表示する請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の求人求職支援装置。
【請求項5】
前記受取金情報出力手段は、一次受取金及び追加受取金の額とともに、前記求職者の入社日を起算日として所定期間が経過するごとの一次受取金及び追加受取金の累積額を前記求職者端末に表示する請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の求人求職支援装置。
【請求項6】
前記受取金情報出力手段は、一次受取金又は追加受取金の受け取りを請求するための受取金請求部を前記求職者端末に表示する請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の求人求職支援装置。
【請求項7】
前記受取金請求部は、前記求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時の前記求職者の勤務状態に関する情報としての給与明細書の写しをアップロードする機能を有している請求項6に記載の求人求職支援装置。
【請求項8】
前記求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時の前記求職者の勤務状態に応じて一次受取金及び追加受取金を前記求職者に支払わなければならない旨の要求指示を前記求人者端末に送信する受取金支払処理手段を具備してなる請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の求人求職支援装置。
【請求項9】
職を求める求職者と求人を行う求人者とのマッチングを支援する求人求職支援方法において、
求人者が使用する求人者端末を介して前記求人者への採用が決定した前記求職者の労働条件の登録を受け付ける労働条件受付ステップと、
前記労働条件受付ステップにて登録された前記求職者の労働条件に基づいて、前記求職者の入社日を起算日として最初の所定期間が経過した時に前記求職者が受け取ることができる一次受取金、及び更に所定期間が経過した後に前記求職者が受け取ることができる追加受取金を設定する受取金設定ステップと、
前記受取金設定ステップにて設定された一次受取金及び追加受取金に基づいて、入社日からの経過期間に応じて前記求職者に提供される一次受取金及び追加受取金に関する情報を求職者が使用する求職者端末に出力する受取金情報出力ステップと、
を具備してなることを特徴とする求人求職支援方法。
【請求項10】
職を求める求職者と求人を行う求人者とのマッチングを支援する求人求職支援方法をコンピュータによって実現させるための求人求職支援プログラムにおいて、
求人者が使用する求人者端末を介して前記マッチング処理ステップにて前記求人者への採用が決定した前記求職者の労働条件の登録を受け付ける労働条件受付ステップと、
前記労働条件受付ステップにて登録された前記求職者の労働条件に基づいて、前記求職者の入社日を起算日として最初の所定期間が経過した時に前記求職者が受け取ることができる一次受取金、及び更に所定期間が経過した後に前記求職者が受け取ることができる追加受取金を設定する受取金設定ステップと、
前記受取金設定ステップにて設定された一次受取金及び追加受取金に基づいて、入社日からの経過期間に応じて前記求職者に提供される一次受取金及び追加受取金に関する情報を求職者が使用する求職者端末に出力する受取金情報出力ステップと、
を具備してなることを特徴とする求人求職支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、求人求職支援装置、求人求職支援方法およびプログラムの技術に関し、より詳細には、職を求める求職者と求人を行う求人者とのマッチングを支援する求人求職支援装置、求人求職支援方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、職を求める求職者と求人を行う求人者(法人及び個人事業主)とのマッチングを支援する求人求職支援装置が種々提案されている。通常、この種の求人求職支援装置は、通信ネットワークを介して求職者端末及び求人者端末に接続されるサーバ装置として構成され、求職者及び求人者に対して求職者の求職情報と求人者の求人情報に基づいて条件にあった相手先をマッチングさせる求人求職支援サービス(雇用関係の成立のあっせんを行うサービスを含む)を提供するものである。
【0003】
従来の求人求職支援装置としては、例えば、特許文献1に開示されるように、採用が決定した求職者に対して、予め求職者から受け付けた口座特定情報により特定される口座に対して所定の金額を電子的に入金する入金手段を具備してなり、入金手段を介して採用が決定した求職者へ一種の祝い金として所定の額の金銭を付与するようにした構成が提案されている。このような構成とすることで、採用が決定した求職者は祝い金等の金銭的特典を得ることができるので、求人求職支援サービスを利用するインセンティブが働き、当該サービスを利用する求職者及び求人者を多く確保することができる。
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に開示される従来の求人求職支援装置では、確かに、金銭的特典を付与することをインセンティブにしてサービス利用者の確保が期待できるものの、求職者としては採用決定時に金銭的特典を一度だけ受けることができるものであったため、求職者にとっては長期的な勤務継続のモチベーションには繋がらず、特に、現在も新規学卒就職者の離職率が継続して高い水準にあることから、昨今のジョブマッチングにおける求人者から見た採用率と離職率のギャップを解消するまでには至っていないという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-207813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明では、求人求職支援装置、求人求職支援方法およびプログラムに関し、前記従来の課題を解決するもので、採用後の求職者の早期離職を防止して、採用率と離職率のギャップを解消し、効率的なマッチング支援を行うことができる求人求職支援装置、求人求職支援方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
すなわち、請求項1においては、職を求める求職者と求人を行う求人者とのマッチングを支援する求人求職支援装置において、求人者が使用する求人者端末を介して前記求人者への採用が決定した前記求職者の労働条件の登録を受け付ける労働条件受付手段と、前記労働条件受付手段にて登録された前記求職者の労働条件に基づいて、前記求職者の入社日を起算日として最初の所定期間が経過した時に前記求職者が受け取ることができる一次受取金、及び更に所定期間が経過した後に前記求職者が受け取ることができる追加受取金を設定する受取金設定手段と、前記受取金設定手段にて設定された一次受取金及び追加受取金に基づいて、入社日からの経過期間に応じて前記求職者に提供される受取金に関する情報を求職者が使用する求職者端末に出力する受取金情報出力手段と、を具備してなるものである。
【0009】
請求項2においては、前記受取金設定手段は、一次受取金を所定の増加パターンで漸次増加させた増加相当分を追加受取金として設定するものである。
【0010】
請求項3においては、前記受取金設定手段は、追加受取金を前記求職者の入社日を起算日として所定期間が経過する度に受け取りを可能とするか、又は最後の所定期間が経過した後にまとめて受け取りを可能とするかを任意に設定できるものである。
【0011】
請求項4においては、前記受取金情報出力手段は、前記求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時に、一次受取金又は追加受取金の受け取りが可能となった旨の情報を前記求職者端末に表示するものである。
【0012】
請求項5においては、前記受取金情報出力手段は、一次受取金及び追加受取金の額とともに、前記求職者の入社日を起算日として所定期間が経過するごとの一次受取金及び追加受取金の累積額を前記求職者端末に表示するものである。
【0013】
請求項6においては、前記受取金情報出力手段は、一次受取金又は追加受取金の受け取りを請求するための受取金請求部を前記求職者端末に表示するものである。
【0014】
請求項7においては、前記受取金請求部は、前記求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時の前記求職者の勤務状態に関する情報としての給与明細書のコピーをアップロードする機能を有しているものである。
【0015】
請求項8においては、前記求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時の前記求職者の勤務状態に応じて一次受取金及び追加受取金を前記求職者に支払わなければならない旨の要求指示を前記求人者端末に送信する受取金支払処理手段を具備してなるものである。
【0016】
請求項9においては、職を求める求職者と求人を行う求人者とのマッチングを支援する求人求職支援方法において、求人者が使用する求人者端末を介して前記求人者への採用が決定した前記求職者の労働条件の登録を受け付ける労働条件受付ステップと、前記労働条件受付ステップにて登録された前記求職者の労働条件に基づいて、前記求職者の入社日を起算日として最初の所定期間が経過した時に前記求職者が受け取ることができる一次受取金、及び更に所定期間が経過した後に前記求職者が受け取ることができる追加受取金を設定する受取金設定ステップと、前記受取金設定ステップにて設定された一次受取金及び追加受取金に基づいて、入社日からの経過期間に応じて前記求職者に提供される一次受取金及び追加受取金に関する情報を求職者が使用する求職者端末に出力する受取金情報出力ステップと、を具備してなることを特徴とする求人求職支援方法
【0017】
請求項10においては、職を求める求職者と求人を行う求人者とのマッチングを支援する求人求職支援方法をコンピュータによって実現させるための求人求職支援プログラムにおいて、求人者が使用する求人者端末を介して前記マッチング処理ステップにて前記求人者への採用が決定した前記求職者の労働条件の登録を受け付ける労働条件受付ステップと、前記労働条件受付ステップにて登録された前記求職者の労働条件に基づいて、前記求職者の入社日を起算日として最初の所定期間が経過した時に前記求職者が受け取ることができる一次受取金、及び更に所定期間が経過した後に前記求職者が受け取ることができる追加受取金を設定する受取金設定ステップと、前記受取金設定ステップにて設定された一次受取金及び追加受取金に基づいて、入社日からの経過期間に応じて前記求職者に提供される一次受取金及び追加受取金に関する情報を求職者が使用する求職者端末に出力する受取金情報出力ステップと、を具備してなるものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の効果として、採用後の求職者の早期離職を防止して、採用率と離職率のギャップを解消し、効率的なマッチング支援を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施例に係る求人求職支援システムの全体的な構成を示した機能ブロック図である。
図2】受取金情報DBに登録された管理テーブルの一例を示した図である。
図3】受取金情報DBに登録された管理テーブルの一例を示した図である。
図4】求職者端末に表示される受取金の管理画面の一例を示した図である。
図5】求職者端末に表示される受取金の管理画面の一例を示した図である。
図6】利用登録処理の一連の流れを示したシーケンス図である。
図7】マッチング支援処理の一連の流れを示したシーケンス図である。
図8】受取金設定処理を示すフローチャートである。
図9】受取金支払処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、発明を実施するための形態を説明する。
【0021】
まず、本実施例の求人求職支援システム1の全体構成について、以下に説明する。
【0022】
図1に示すように、本実施例の求人求職支援システム1は、職を求める求職者と求人を行う求人者とのマッチングを支援する求人求職支援サービス(雇用関係の成立のあっせんを行うサービスを含む)を提供するシステムとして構成されている。具体的には、求人求職支援システム1は、通信ネットワークNWを介して求職者が使用する求職者端末2及び求人者が使用する求人者端末3と通信可能に接続された求人求職支援装置4を具備してなり、マッチング支援サイト又はマッチング支援アプリケーションを介して求職者端末2及び求人者端末3からのアクセスを受け付けることで、求人求職支援装置4にて両者のジョブマッチングが可能となるように構成されている。
【0023】
求職者端末2は、企業(法人及び個人事業主を含む)への就職・転職を希望する求職者が使用する端末である。求職者端末2は、例えば、スマートフォンやタブレット等の携帯端末が好ましいが、PC等の情報処理端末であってもよく、通信ネットワークNWを介して求人求職支援装置4にアクセス可能に構成される。
【0024】
求人者端末3は、就職希望者・転職希望者を採用したい企業(法人及び個人事業主を含む)である求人者が使用する端末である。求人者端末3は、例えば、スマートフォンやタブレット等の携帯端末やPC等の情報処理端末であり、通信ネットワークNWを介して求人求職支援装置4にアクセス可能に構成される。
【0025】
求職者端末2及び求人者端末3は、汎用端末にマッチング支援サイト(Webサイト)にアクセス可能なブラウザをインストールするか、マッチング支援アプリケーションをインストールするかして実現することができる。求人求職支援システム1では、求職者が求職者端末2を操作して求人求職支援装置4への利用登録を行うとともに、求人者も同様に求人者端末3を操作して利用登録を行う。
【0026】
図1に示したように、求人求職支援装置4は、求職者端末2及び求人者端末3を介して、求職者と求人者とのジョブマッチングを行うサーバ装置である。求人求職支援装置4は、CPUや主メモリ等からなる制御装置、入力装置、及び記憶装置等を具備してなり、CPUにてプログラムが実行されて情報処理されることにより各制御部での機能が実現されるように構成される。具体的には、本実施例の求人求職支援装置4は、通信制御部10、表示部11、操作部12、管理部13、及び制御部14等とで構成され、求人求職支援システム1の運営及び管理を行う機能を有している。
【0027】
通信制御部10は、通信インタフェースであり、通信ネットワークNWを介して求職者端末2及び求人者端末3と通信可能とされている。
【0028】
表示部11は、制御部14から入力された表示信号にしたがって、求人求職支援システム1の管理画面や、マッチング支援サイト等の管理画面等を表示するものである。
【0029】
操作部12は、求人求職支援システム1の管理者(情報提供事業者)により操作され、所定の操作信号を通信制御部10や制御部14等を出力するために操作するものである。具体的には、求人者情報を新規登録する場合や、入力された求人者情報や求職者情報等を修正・変更・削除する場合や、通信ネットワークNWを介して求職者端末2及び求人者端末3に所定の要求指示を送信する場合等に管理者によって操作される。
【0030】
管理部13は、求人求職支援装置4を構成するデータサーバ又はハードディスク・メモリ等より構成される記憶装置として構成され、具体的には、求職者情報DB15、求人者情報DB16、労働条件情報DB17、及び受取金情報DB18等とで構成されている。
【0031】
求職者情報DB15は、職を求める求職者に関する情報(求職者情報)をデータベース化して登録するものである。求職者情報には、例えば、識別情報(ID、パスワード等)の他、求職者の属性情報(氏名、年齢、性別、住所、学歴、職務履歴、資格、電話番号、メールアドレス、SNSアカウント、振込口座等)、求職者の希望する求職情報(勤務地、職種、給与、勤務体制、勤務形態、福利厚生、アピールポイント等のコメント等)、及び後述する勤務状態受付部26にて受け付けた求職者の勤務状態に関する情報(勤務日数、勤務時間、給与支払日等)等が含まれてもよい。求職者情報DB15では、これらの情報が求職者ごとに付与される識別子である求職者IDに紐付けて登録される。
【0032】
なお、求職者情報としては、例えば、求職者の身分証明証(学生証、運転免許証等)、各種資格試験の合格証書、各種契約・証明書・明細書(内定通知書、雇用契約書、在職証明書、就業証明書、就労証明書、雇用証明書、給与明細書等)のコピーが画像データ等として登録されてもよい。
【0033】
求人者情報DB16は、求人を行う求人者に関する情報(求人者情報)をデータベース化して登録するものである。求人者情報には、例えば、識別情報(ID、パスワード等)の他、求人者の属性情報(社名、店名、代表者名、担当者名、従業員数、基本金、売上高、住所、電話番号、メールアドレス、SNSアカウント、ホームページのURL等)、及び求人者の希望する求人情報(勤務地、職種、給与、年齢、性別、学歴、勤務体制、勤務形態、資格、仕事内容、所在等、宣伝・アピールポイント等のコメント、写真・画像等)等が含まれてもよい。求人者情報DB16では、これらの求人者情報が求人者ごとに付与される求人者IDに紐付けて登録される。
【0034】
労働条件情報DB17は、採用が決定した求職者と求人者との間で労働契約締結時に双方で合意される労働条件に関する情報(労働条件情報)をデータベース化して登録するものである。労働条件情報には、例えば、契労働契約の期間に関する事項、期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準、就業する場所、従事すべき業務、始業・終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、就業時転換、賃金の決定・計算・支払いの方法、賃金の締め切り・支払いの時期、昇給、退職(解雇の事由を含む)等が含まれてもよい。本実施例の求人求職支援装置4では、後述するように受取金設定部24にて入社日を基準に求職者の受取金を設定するため、労働条件情報としては、少なくとも入社日に関する情報が含まれる。労働条件情報DB17では、これらの労働条件情報が求職者ID及び求人者IDに紐付けて登録される。
【0035】
受取金情報DB18は、後述する受取金設定部24にて設定される受取金(一次受取金Pa及び追加受取金Pb)に関する情報(受取金情報)を登録するものである。受取金情報DB18では、これらの受取金情報が求職者ID及び求人者IDに紐付けて登録される。なお、受取金の詳細は後述する(図2及び図3等参照)。
【0036】
制御部14は、求人求職支援装置4を構成する各部を制御して所定の機能を実現する各種プログラムにより構成され、求職者情報受付部20、求人者情報受付部21、マッチング支援部22、労働条件受付部23、受取金設定部24、受取金情報出力部25、勤務状態受付部26、及び受取金支払処理部27等の各処理部を備えている。
【0037】
求職者情報受付部20は、求職者端末2から送信された求職者情報の登録等の要求指示を受け付けるものであり、求職者端末2からの登録要求を受け付けると、識別情報(ID、パスワード等)に応じて求職者の属性情報等を上述した求職者情報DB15に登録する。
【0038】
求人者情報受付部21は、求人者端末3から送信された求人者の属性情報の登録(新規登録)や新たな求人情報の登録等の要求指示を受け付けるものであり、求人者端末3からの登録要求を受け付けると、識別情報(ID、パスワード等)に応じて求人者の属性情報や求人情報等を上述した求人者情報DB16に登録する。
【0039】
マッチング支援部22は、例えば、求人の閲覧・検索処理や求人者へのマッチング申込処理等を行うことで求職者と求人者とのジョブマッチングを行うものである。
【0040】
マッチング支援部22による閲覧処理は、求職者端末2から送信された要求指示に応じて、求人者情報DB16に登録された求人情報に基づいて求人の一覧を求職者端末2に閲覧可能に出力する処理を行う。マッチング支援部22は、求職者端末2からの閲覧要求を受けると、求職者端末2のブラウザ等に求人者情報DB16に登録された求人を一覧表示させる。この時、一部の求人(求人者名やPR文書等)のみをクリック可能に表示して、それを求職者にクリックさせることによって求人の詳細が表示されるようにしてもよい。
【0041】
マッチング支援部22による検索処理は、求職者端末2から送信された要求指示に応じて、求人者情報DB16に登録された求人情報の中から求職者の希望する求職条件を満たす求人を抽出して求職者端末2に閲覧可能に出力する処理を行う。マッチング支援部22は、求職者端末2からの検索要求を受けると、求人者情報DB16に登録された求人情報の中から求職者の希望する求職条件を満たす求人の有無を判断し、求職条件を満たす求人がある場合に、求人者情報DB16の中からかかる求人情報を抽出して、上記の閲覧処理と同様に、求職者端末2のブラウザ等に一覧表示させる。
【0042】
マッチング支援部22によるマッチング申込処理は、求職者端末2から送信された要求指示に応じて、求職者の希望する求職条件を満たす求人情報に基づいて求人者端末3にマッチングの申し込みを行う処理を行う。マッチング支援部22は、求職者端末2からのマッチング申込要求を受けると、求人者情報DB16に登録された求人情報の中から求職者の希望する求人の求職者の求人者端末3に申込通知を送信する。申込通知を受け取った求人者は、送信された求職者の求職者情報等に基づいて、その後、直接電話やメール等で求職者との間で面接日時や面接場所などを決定し、実際に面接を行って採用の可否を決定する。
【0043】
マッチング申込処理後の求人者側での選考結果は、求人者から求職者に対して通知され、例えば、求職者端末2のブラウザ等に「採用可(内定)」や「採用不可」などの結果を表示してもよく、「採用可」の場合には、求人者端末3から送信された内定通知書等の画像データ等を求職者情報DB15に閲覧可能に登録するようにしてもよい。また、求職者側としては複数の応募を行う場合も考えられるため、求人者からの「採用可」の通知を受けて、求人者に採用を受諾するか辞退するかの最終意思を回答するために、求職者端末2のブラウザ等に求人者への回答(受諾又は辞退)を送信する回答処理部(回答処理ボタン)を表示するようにしてもよい。
【0044】
労働条件受付部23は、マッチング支援部22のマッチング申込処理後の選考結果に基づいて、求人者端末3から送信された求職者との労働条件の登録の要求指示を受け付けるものであり、求人者端末3からの登録要求を受け付けると、識別情報(ID、パスワード等)に応じて雇用する求職者の労働条件情報を上述した労働条件情報DB17に登録する。
【0045】
受取金設定部24は、労働条件受付部23にて登録された求職者の労働条件に基づいて、受取金に関する条件を設定する処理を行うものであり、求職者の入社日を起算日として最初の所定期間が経過した時に求職者が受け取ることができる一次受取金Pa、及び更に所定期間が経過した後に求職者が受け取ることができる追加受取金Pbを設定するとともに、その他にも受取金の発生期間、発生回数、受取可能時期等を設定する。受取金設定部24にて設定された受取金に関する条件は、上述したように受取金情報として受取金情報DB18に登録される。
【0046】
一次受取金Paは、求職者の入社日を起算日として最初の所定期間が経過した時に受け取ることができる金銭的価値(金額)のことである。最初の所定期間としては、求人求職支援サービスの管理者にて予め設定される他、管理者と求人者との間で取り決められてもよく、入社日からの経過日数として設定される。また、一次受取金Paの金額も同様に、求人求職支援サービスの管理者にて予め設定される他、管理者と求人者との間で取り決められてもよく、またこれらの所定期間及び金額は、変数やその一部等を利用して、一以上の関数や、メソッド名や、制御構文やアルゴリズム等の予め用意された情報を用いて自走的に生成されてもよい。
【0047】
追加受取金Pbは、上述した一次受取金Paの最初の所定期間(経過期間)より更に所定期間が経過した後に求職者が受け取ることができる金銭的価値(金額)のことである。最初の所定期間から経過した所定期間としては、求人求職支援サービスの管理者にて予め設定される他、管理者と求人者との間で取り決められてもよく、最初の所定期間からの経過日数として設定される。
【0048】
また、上述した受取金の額や発生時期の他、発生期間、発生回数、求職者の受取可能時期についても同様に、求人求職支援サービスの管理者にて予め設定される他、管理者と求人者との間で取り決められてもよい。
【0049】
受取金の発生期間は、受取金が発生する期間のことであり、入社日からの所定日数の間の期間が設定される。発生期間としては、統計的に求職者の離職率は勤務を開始してから一定期間が経過すれば徐々に低下することが知られていることから、求職者が勤務継続のモチベーションを維持できる期間として、例えば、12ヶ月~15ヶ月程度の期間とするのが好ましい。
【0050】
受取金の発生回数は、受取金が発生する回数のことであり、一次受取金Pa及び追加受取金Pbのそれぞれが発生する数が設定される。発生回数としては、一次受取金Paは当該サービス利用のインセンティブとして1回程度とし、他方、追加受取金Pbは求職者が勤務継続のモチベーションを獲得する機会を確保するために少なくとも2回以上で設定するのが好ましい。この場合、上述したように受取金の発生時期と発生期間に対応して、例えば、「入社日から□□ヶ月の間に、入社日から○○ヶ月経過後に一次受取金Paが発生(1回)し、更に△△ヶ月経過ごとに追加受取金Pbが発生(複数回)する」等のように設定される。
【0051】
受取金の受取可能時期は、上述した期間で発生した受取金を求職者が実際に受け取ることができる時期のことであり、一次受取金Pa及び追加受取金Pbのそれぞれを受け取ることができる時期が設定される。受取可能時期としては、一次受取金Paは当該サービス利用のインセンティブとして最初の所定期間が経過した後に直ちに受け取りを可能とするのが好ましく、他方、追加受取金Pbは求職者の入社日を起算日として所定期間が経過する度に受け取りを可能とするか、又は最後の所定期間が経過した後(発生期間の満了後)にまとめて受け取りを可能とするかを任意に設定できるのが好ましい。
【0052】
なお、受取金の受取可能時期に関連して、求職者が退社した場合の受取金の取り扱いについては、上記と同様に求人求職支援サービスの管理者にて予め設定される他、管理者と求人者との間で取り決めることができ、例えば、求職者が受取金の発生期間の満了後に求人者の元を退職した場合は、それまでに発生した全ての受取金を受け取ることができることとし、他方で、求職者が受取金の発生期間の満了より前に求人者の元を退職した場合には、受取可能時期を経過した受取金のみを受け取ることができるようにしてもよい。
【0053】
受取金設定部24では、追加受取金Pbが一次受取金Paを所定の増加パターンで漸次増加させた増加相当分として算出される。具体的には、受取金設定部24では、追加受取金Pbが下記の式(1)で表される関係式に従って算出される。式中において、Pa:一次受取金、Pb:追加受取金、n:発生回数、R:増加利率である。
【0054】
【数1】
【0055】
なお、増加利率Rは、求人求職支援サービスの管理者にて、求職者・求人者の属性、求人内容、労働条件等に基づいて予め設定される他、勤務状態や勤務内容等の勤務評価に応じた変数やその一部等を利用して、一以上の関数や、メソッド名や、制御構文やアルゴリズム等の予め用意された情報を用いて自走的に生成されてもよい。
【0056】
例えば、一次受取金Paが「10万円」で増加利率Rが「20%」に設定され、追加受取金Pbが計「3」回発生する場合のそれぞれの追加受取金Pbの額は、上記の式(1)に基づいて、1回目の追加受取金Pbは「2万円」、2回目の追加受取金Pbは「2.4万円」、3回目の追加受取金Pbは「2.88万円」と算出される。
【0057】
このように受取金設定部24では、追加受取金Pbを発生回数ごとに一次受取金Paを所定の増加利率だけ増加させるとともに、増加分(Pa×R)を次回の演算に組み入れ、一次受取金Paだけでなく増加分も増加利率分だけ増加するようにした増加パターン(複利法)に基づいて漸次増加させるものであり、かかる増加パターンにて一次受取金Paを漸次増加させた増加相当分は受取金(追加受取金Pb)の発生回数が増えるほど大きくなる。
【0058】
図2及び図3に一例として示すように、受取金情報DB18には、所定の受取金情報が求職者ID及び求人者IDに紐付けて登録されている。図2の登録テーブルM1では、求人者「B001」から求職者「A001」が受け取ることができる受取金として、入社日から「6ヶ月」が経過すると「10万円」の一次受取金Paが発生し、入社日から「6ヶ月後」に「10万円」の受け取りが可能に設定されていること示している。同様に、更に2ヶ月経過後の入社日から「8ヶ月」が経過すると「2万円」、入社日から「10ヶ月」が経過すると「2.4万円」、及び入社日から「12ヶ月」が経過すると「2.88万円」の追加受取金Pbが発生し、所定期間が経過する度に追加受取金Pbの受け取りを可能とされている。
【0059】
また、図3の登録テーブルM2では、求人者「B001」から求職者「A001」が受け取ることができる受取金として、図2に示した登録テーブルM1と受取金の発生時期と設定金額が同様であるが、追加受取金Pbについては、入社日から「12ヶ月後」にまとめて合計「7.28万円」の受け取りが可能に設定され、最後の所定期間が経過した後にまとめて追加受取金Pbの受け取りを可能とされている。
【0060】
図1図4及び図5に示すように、受取金情報出力部25は、受取金設定部24にて設定された受取金に関する条件に基づいて、入社日からの経過期間に応じて求職者に提供される受取金情報を求職者端末2に出力するものである。受取金情報出力部25では、受取金設定部24にて受取金情報DB18に登録された受取金情報等を求職者端末2に出力し、求職者端末2のブラウザ等の管理画面30に表示させる。
【0061】
管理画面30には、通知欄31、受取金発生状況欄32、受取金詳細欄33、及び受取金処理状況欄34がそれぞれ設けられている。
【0062】
図4の管理画面30で示されるように、通知欄31には、求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時に受取金の受け取りが可能となった旨の情報や、受取金の受け取りを請求するために給与明細のアップロードを要求する旨の情報等が表示される。通知欄31は、アラート形式で表示され、所定期間が経過した後や求職者端末2の操作等により取り消すことができるようにしてもよい。
【0063】
受取金発生状況欄32には、入社日からの経過期間に応じて求職者に支払われる受取金の発生状況を示す情報がグラフ表示され、受取金の額とともに、求職者の入社日を起算日として所定期間が経過するごとの受取金の累積額等が表示される。本実施例では、一次受取金Paが「10万円」、追加受取金Pbが「2万円、2.4万円、2.88万円」と表示されるとともに、受取金の累積額が「10万円、12万円、14.4万円、17.28万円」と表示されている。
【0064】
受取金詳細欄33には、上述した受取金発生状況欄32で表示された受取金の発生状況がグラフ形式ではなく表形式で表示され、入社日からの経過期間、受取金の額、及び受取金の累積額等が表示される。
【0065】
図5の管理画面30で示されるように、受取金処理状況欄34には、受取金ごとの処理状況を示す情報が表示され、受取金ごとに入社日からの経過期間や受取金の額が表示されるとともに、例えば、「達成(受取金を受取済)」、「受取可能(受取金が発生済)」、「未達成(受取金が発生前)」、「アップロード済(給与明細をアップロード済)」、「処理済(求人者にて支払理済)」、「受取済(求職者にて受取済)」等の支払処理の状況を示す情報が表示される。
【0066】
受取金情報出力部25は、管理画面30(の受取金処理状況欄34)に受取金の受け取りを請求するための受取金請求部35を表示させる。受取金請求部35は、求職者端末2を操作することで押下可能なボタン(受取金請求ボタン)として形成され、求職者端末2を介して受取金請求部35(受取金請求ボタン)が押下されることで、求職者端末2から受取金の受け取りを請求する旨の要求指示が求人求職支援装置4に送信される。
【0067】
なお、受取金請求部35は、求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時の求職者の勤務状態に関する情報としての給与明細書のコピーをアップロードする機能(アップロードボタン)も備えており、求職者端末2を介して受取金請求部35(受取金請求ボタン)が押下されることで、同時に、給与明細書のコピーがアップロードされて求職者情報DB15に給与明細書の電子データを登録する旨の要求指示も求人求職支援装置4に送信される。
【0068】
図1に戻って、勤務状態受付部26は、求職者端末2から送信された求職者の勤務状態に関する情報の登録の要求指示を受け付けるものであり、上述したように求職者端末2を介して受取金請求部35(受取金請求ボタン)が押下されることで、求職者端末2からの登録要求を受け付けると、識別情報(ID、パスワード等)に応じて給与明細書のコピー(の画像データ)を求職者情報DB15に登録する。
【0069】
受取金支払処理部27は、受取金設定部24にて設定された受取金に関する条件に基づいて、求職者に対する受取金の支払処理を行うものである。受取金支払処理部27は、求職者端末2からの勤務状態に関する情報の登録要求とともに、受取金の受け取りを請求する旨の要求指示を受けると、求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時の求職者の勤務状態に応じて受取金を求職者に支払わなければならない旨の要求指示を求人者端末3に送信する。
【0070】
支払要求を受け取った求人者は、管理部13に登録された情報(求職者情報、労働条件情報、受取金情報等)等に基づいて求職者が指定する振込口座に所定の受取金の振込手続きを行い、手続きが完了した後に求人者端末3を介して求職者端末2及び求人求職支援装置4にそれぞれ所定の受取金を求職者に支払った旨の完了通知を送信する。
【0071】
次に、本実施例の求人求職支援装置4を備えた求人求職支援装置システム1の一連のフローについて、以下に説明する。
【0072】
以下では、図1図6乃至図9に示すように、求人求職支援装置システム1を用いた求職者と求人者とのマッチングを支援する求人求職支援サービスにおいて、求人求職支援装置4による利用登録処理(S100)、マッチング支援処理(S200)、受取金設定処理(S300)、及び受取金支払処理(S400)の流れを説明する。
【0073】
<利用登録処理>
図6に示すように、求職者にて求人求職支援サービスの利用登録が行われる際には、求職者端末2が操作されて、求職者端末2から利用登録要求指示が送信されると(S101)、求職者情報受付部20にて利用登録要求を受け付けて、求職者情報を求職者IDに紐付けて求職者情報DB15に登録し(S102)、処理結果を求職者端末2に送信する(S103)。
【0074】
また、求人者にて求人求職支援サービスの利用登録が行われる際には、同様に、求人者端末3が操作されて、求人者端末3から利用登録要求指示が送信されると(S104)、求人者情報受付部21にて利用登録要求を受け付けて、求人者情報を求人者IDに紐付けて求人者情報DB16に登録し(S105)、処理結果を求人者端末3に送信する(S106)。
【0075】
<マッチング支援処理>
図7に示すように、求職者側からのアプローチによりジョブマッチングが行われる際には、求職者端末2が操作されて、求職者端末2から求人検索要求指示が送信されると(S201)、マッチング支援部22にて求人検索要求を受け付けて、求人者情報DB16に登録された求人情報の中から求職者の希望する求職条件を満たす求人の有無を判断する(S202)。その結果、求職条件を満たす求人がある場合に、求人者情報DB16の中から求人情報を抽出し(S203)、処理結果を求職者端末2に送信する(S204)。
【0076】
求職者端末2に送信された処理結果に基づいて、求職者端末2のブラウザ等に求人が一覧表示され、求職者端末2の操作(クリック)にて求人ごとに求人情報の詳細を確認できるようにして、求職者にてマッチングの適否が検討される。
【0077】
求職者による検討の結果、何れかの求人に対してマッチングの申し込みを行う際には、求職者端末2が操作されて、求職者端末2からマッチング申込要求指示が送信されると(S205)、マッチング支援部22にてマッチング申込要求を受け付けて、求人者情報DB17に登録された求人者情報を抽出し(S206)、該当する求人者端末3に申込通知を受信した旨を送信する(S207)。
【0078】
マッチング申込通知を受け取った求人者は、マッチングの申し込みを行った求職者の求職者情報等に基づいて、例えば、直接電話やメール等で求職者との間で面接日時や面接場所などを決定し、実際に面接を行うなどして求人者側で採用の可否を決定する。
【0079】
求人者による選考の結果、求職者に対して選考結果を通知する際には、求人者端末3から選考結果通知が求職者端末2及び求人求職支援装置4に送信される(S208、S209)。また、その後に採用が決定した求職者と求人者との間で労働契約が締結されると、求人者端末3から労働条件登録要求指示が送信され(S210)、労働条件受付部23にて労働条件登録要求を受け付けて、労働条件情報を求職者ID及び求人者IDに紐付けて労働条件情報DB17に登録し(S211)、処理結果を求職者端末2及び求人者端末3に送信する(S212、S213)。
【0080】
<受取金設定処理>
図8に示すように、求職者と求人者とのジョブマッチングが成立した後に受取金に関する条件の設定処理が行われる際には、受取金設定部24にて労働条件情報DB17に登録された情報からジョブマッチングに係る所定の労働条件情報を取得し(S301)、求職者の労働条件に基づいて、受取金の額、受取金の発生期間、受取金の発生回数、受取金の受取可能時期等の受取金に関する条件を順次設定する(S302)。特に、追加受取金Pbについては、一次受取金Pa及び発生回数等に基づいて一次受取金Paを所定の増加パターンで漸次増加させた増加相当分として算出する(S303)。
【0081】
このようにして設定された受取金に関する条件は、受取金情報として求職者ID及び求人者IDに紐付けて受取金情報DB18に登録するとともに(S304)、受取金情報の設定が完了した旨の処理結果を求職者端末2及び求人者端末3に送信する(305)。
【0082】
なお、受取金設定処理が完了すると、受取金情報出力部25にて受取金情報DB18に登録された受取金情報を求職者端末2に出力し、求職者端末2のブラウザ等の管理画面30の通知欄31、受取金発生状況欄32、受取金詳細欄33、及び受取金処理状況欄34等に受取金情報を含む各種の情報を表示させる(図4及び図5参照)。
【0083】
<受取金支払処理>
図9に示すように、求職者に対する受取金の支払処理が行われる際には、まず、受取金支払処理部27にて受取金情報DB18に登録された情報から所定の受取金情報を取得し(S401)、受取金情報に含まれる受取金に関する条件に基づいて、入所日から所定期間が経過しているか否かを判断する(S402)。
【0084】
受取金の受取可能時期が経過している場合に、所定期間を経過した受取金の支払処理が完了しているか否かを判断し(S403)、受取金の支払処理が完了していない場合には、受取金情報出力部25にて求職者端末2のブラウザ等の管理画面30に受取金請求部35(受取金請求ボタン)を表示させる(S404)。
【0085】
求職者端末2を介して受取金請求部35が押下されると(S405)、求職者端末2から受取金の請求要求指示とともに、給与明細書のコピー(画像データ)をアップロードして登録する登録要求指示が同時に送信され、勤務状態受付部26にて登録要求を受け付けて、勤務状態に関する情報としての給与明細書のコピーを求職者情報DB15に登録するとともに、受取金支払処理部27にて請求要求を受け付ける(S406)。
【0086】
受取金支払処理部27では、勤務状態に関する情報に基づいて所定期間内の求職者の勤務状態が適正であるか否かを判断し(S407)、例えば、求人者が定める勤務日を満たしているかどうかや求人者が求める資格試験等に合格しているかどうか等の採用時に求人者が提示した条件も含めて判断し、求職者の勤務状態が適正である場合に、求人者端末3に、所定の受取金を求職者に支払わなければならない旨の支払要求指示を送信する(S408)。
【0087】
支払要求を受け取った求人者が求職者の振込口座に所定の受取金の振込手続きを行った後は、求人者端末3を介して求職者端末2及び求人求職支援装置4にそれぞれ所定の受取金を求職者に支払った旨の完了通知が送信される。
【0088】
なお、上述した受取金支払処理において、受取金の受取可能時期が経過している場合(S402)、支払処理が完了している場合(S403)、受取金請求ボタンが押下されない場合(S405)、及び求職者の勤務状態が適正でない場合(S407)には、求人者端末3に受取金の支払要求指示を送信せず、受取金情報出力部25にて求職者端末2のブラウザ等の管理画面30の通知欄31や受取金処理状況欄34等にその旨をアラート表示させる(図4及び図5参照)。
【0089】
次に、本実施例の求人求職支援装置4の機能を実現させるプログラムについて、以下に説明する。
【0090】
本実施例のプログラムは、上述した図6乃至図9に示した処理をコンピュータが実行可能なプログラムであり、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、上述した機能が実現されるだけでなく、プログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した機能が実現される場合も含まれる。
【0091】
また、プログラムは、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD-R、DVD-R等の記録媒体へ記録してシステム又は装置に供給し、コンピュータが記録媒体に格納されたプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。さらには、ネットワーク上のサーバやデータベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、システム又は装置にて上述した機能が実現されるようにしてもよい。
【0092】
以上のように、本実施例の求人求職支援装置4は、職を求める求職者と求人を行う求人者とのマッチングを支援する求人求職支援装置4において、求人者が使用する求人者端末2を介して求人者への採用が決定した求職者の労働条件の登録を受け付ける労働条件受付部23と、労働条件受付部23にて登録された求職者の労働条件に基づいて、求職者の入社日を起算日として最初の所定期間が経過した時に求職者が受け取ることができる一次受取金Pa、及び更に所定期間が経過した後に求職者が受け取ることができる追加受取金Pbを設定する受取金設定部24と、受取金設定部24にて設定された一次受取金Pa及び追加受取金Pbに基づいて、入社日からの経過期間に応じて求職者に提供される一次受取金Pa及び追加受取金Pbに関する情報を求職者が使用する求職者端末2に出力する受取金情報出力部25と、を具備してなるため、採用後の求職者の早期離職を防止して、採用率と離職率のギャップを解消し、効率的なマッチング支援を行うことができるものである。
【0093】
すなわち、本実施例の求人求職支援装置4は、受取金設定部24にて最初の所定期間が経過した時に求職者が受け取ることができる一次受取金Pa及び更に所定期間が経過した後に求職者が受け取ることができる追加受取金Pbを設定し、受取金情報出力部25にて受取金に関する情報が求職者端末2で容易に確認できることから、求職者としては、採用決定時から比較的短い期間経過後にまず一次受取金Paを受け取ることができ、その後勤務を継続することで更に追加して追加受取金Pbを受け取ることができることを当面の目標となる。そのため、求職者にとって中・長期的な勤務継続の良いモチベーションとなって、早期離職対策として優れた防止効果が期待できるとともに、離職率を改善したい求人者のニーズにも合致するものであり、ひいては求職者と求人者の双方にとって効果の高いジョブマッチングを支援できる。
【0094】
特に、本実施例の求人求職支援装置4は、受取金設定部24が一次受取金Paを所定の増加パターンで漸次増加させた増加相当分を追加受取金Pbとして設定するものであるため、増加相当分としての追加受取金Pbが増加していくことで、求職者にとって勤務継続のための強いモチベーションとなって更なる早期離職の抑止効果が期待できる。
【0095】
また、本実施例の求人求職支援装置4は、受取金設定部24が追加受取金Pbを求職者の入社日を起算日として所定期間が経過する度に受け取りを可能とするか、又は最後の所定期間が経過した後にまとめて受け取りを可能とするかを任意に設定できるものであるため、求職者のモチベーション維持と求人者の作業効率とのバランスを考慮して、求人者のニーズに沿った条件を適切に選択することができる。
【0096】
また、本実施例の求人求職支援装置4は、受取金情報出力部25が求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時に、一次受取金Pa又は追加受取金Pbの受け取りが可能となった旨の情報を求職者端末2に表示するものであるため、求職者にて確実に受取金を受け取る(請求する)ことができ、求職者のモチベーションを継続させて更なる早期離職の抑止効果が期待できる。
【0097】
また、本実施例の求人求職支援装置4は、受取金情報出力部25が一次受取金Pa及び追加受取金Pbの額とともに、求職者の入社日を起算日として所定期間が経過するごとの一次受取金Pa及び追加受取金Pbの累積額を求職者端末2に表示するものであるため、求職者にとって勤務継続のための強いモチベーションとなって更なる早期離職の抑止効果が期待できる。
【0098】
また、本実施例の求人求職支援装置4は、受取金情報出力部25が一次受取金Pa及び追加受取金Pbの受け取りを請求するための受取金請求部35を求職者端末2に表示するものであり、また、受取金請求部35が求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時の求職者の勤務状態に関する情報としての給与明細書の写しをアップロードする機能を有しているため、求職者にとって勤務状態に関する情報とともに受取金の請求が容易となって、受取金を確実に受け取ることができるようになる。
【0099】
また、本実施例の求人求職支援装置4は、求職者の入社日を起算日として所定期間が経過した時の求職者の勤務状態に応じて一次受取金Pa及び追加受取金Pbを求職者に支払わなければならない旨の要求指示を求人者端末3に送信する受取金支払処理部27を具備してなるため、求職者の勤務状態を確認した上で、求職者の勤務実態に照らして受取金の支払処理を適切に行うことができる。
【0100】
なお、求人求職支援装置4の構成としては、上述した実施例に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0101】
すなわち、上述した実施例の求人求職支援装置4では、マッチング支援部22にて求職者端末2からの申込要求を受けて求職者と求人者とのジョブマッチングを行う構成について説明したが、マッチング支援部22の構成はこれに限定されず、例えば、求職者情報DB15に登録された求職者情報(求職情報)及び求人者情報DB16に登録された求人者情報(求人情報)に基づいて、求職者及び求人者の希望を満たす求人がある場合には、求人求職支援装置4を介して求職者端末2及び求人者端末3にその旨をプッシュ通知して情報提供するように構成したり、求人求職支援装置4にアクセスした求職者端末2及び求人者端末3にて求職者の採用希望や求人者の労働条件等のアプローチを入力・選択させて雇用関係の成立までを支援するように構成にしてもよい。
【0102】
また、上述した実施例の求人求職支援装置4では、受取金請求部35が求職者の勤務状態に関する情報としての給与明細書のコピーをアップロードする機能を有する場合について説明したが、受取金請求部35の構成はこれに限定されず、例えば、受取金の受け取りを請求するための機能を有する受取金請求ボタンと、求職者の勤務状態に関する情報としての給与明細書のコピーをアップロードするためのアップロードボタンとに分けて複数のボタンより構成してもよい。
【0103】
また、上述した実施例の求人求職支援装置4は、Webサーバ、アプリケーションサーバ及びデータベースサーバ等が1つの装置で構成されても、また、それぞれ個別のサーバ装置で構成されてもよく、求人求職支援装置4を構成する管理部13や制御部14の配置構成についても、複数の装置として構成されてもよい。
【符号の説明】
【0104】
1 求人求職支援システム
2 求職者端末
3 求人者端末
4 求人求職支援装置
10 通信制御部
11 表示部
12 操作部
13 管理部
14 制御部
15 求職者情報DB
16 求人者情報DB
17 労働条件情報DB
18 受取金情報DB
20 求職者情報受付部
21 求人者情報受付部
22 マッチング支援部
23 労働条件受付部(労働条件登録手段)
24 受取金設定部(受取金設定手段)
25 受取金情報出力部(受取金情報出力手段)
26 勤務状態受付部
27 受取金支払処理部(受取金支払処理手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9