IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本高分子技研株式会社の特許一覧 ▶ 国立大学法人金沢大学の特許一覧

特開2023-41404内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器、及び内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システム
<>
  • 特開-内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器、及び内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システム 図1
  • 特開-内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器、及び内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システム 図2
  • 特開-内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器、及び内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システム 図3
  • 特開-内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器、及び内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システム 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023041404
(43)【公開日】2023-03-24
(54)【発明の名称】内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器、及び内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システム
(51)【国際特許分類】
   G09B 9/00 20060101AFI20230316BHJP
   G09B 19/24 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
G09B9/00 Z
G09B19/24 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021148766
(22)【出願日】2021-09-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】514081265
【氏名又は名称】日本高分子技研株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504160781
【氏名又は名称】国立大学法人金沢大学
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】弁理士法人iRify国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】稲木 紀幸
(72)【発明者】
【氏名】井上 雅司
(57)【要約】
【課題】内視鏡下手術において、トロッカー径と鉗子類の径との間にギャップがあっても、手ブレを起こさずに鉗子類のピボット運動操作を実施できるようになるためのトレーニングを実施可能な技術を提供する。
【解決手段】本発明は、基部2と、基部の上面より連続した平面部3とを有し、平面部3は、略円形の平面となっており、基部の下面に平行な中央線と前記基部の下面に垂直な中央線で平面を4つの領域に分けたときに、各領域の外周に半円形状に開口された支持部3乃至3dが形成されていると共に、4つの領域のうち、上方の隣り合う2つの領域の外周に跨るように半円形状に開口された支持部3eが形成されている内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部と、前記基部の上面より連続した平面部と、を有し、前記平面部は、略円形の平面となっており、前記基部の下面に平行な中央線と前記基部の下面に垂直な中央線で前記平面を4つの領域に分けたときに、各領域の外周に半円形状に開口された支持部が形成されていると共に、前記4つの領域のうち、上方の隣り合う2つの領域の外周に跨るように半円形状に開口された支持部が形成されている内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器。
【請求項2】
前記支持部の前記開口の直径は、10mmである請求項1に記載の内視鏡下手ブレ抑止矯正機器。
【請求項3】
内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器と支持装置とからなる内視鏡下手術手ブレ抑止システムであって、前記内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器は、基部と、前記基部の上面より連続した平面部を有し、前記支持装置は、固定部と、前記固定部の上面に設けられた調整部と、前記調整部に一端が保持される軸部と、前記軸部の上端に設けられた装着部と、を有し、前記内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器の前記平面部は、略円形の平面となっており、前記基部の下面に平行な中央線と前記基部の下面に垂直な中央線で前記平面を4つの領域に分けたときに、各領域の外周に半円形状に開口された支持部が形成されていると共に、前記4つの領域のうち、上方の隣り合う2つの領域の外周に跨るように半円形状に開口された支持部が形成されている内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システム。
【請求項4】
前記支持部の前記開口の直径は、10mmである請求項3に記載の内視鏡下手ブレ抑止矯正システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡下手術の鉗子類操作のトレーニングを実施する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
低侵襲治療の一つである内視鏡下手術では、モニターに映し出された体腔空内画像を見ながら、体腔空内へ挿入した医療器具を使用して手術を行っている。より具体的には、内視鏡下手術では、腹部にトロッカーが挿入され、そのトロッカーから鉗子類を挿入し、トロッカーを支点にしたピボット運動操作により、鉗子を操作し、手術を行っている。このように、鉗子の操作原理は、トロッカーを支点としたピボット運動操作となる。
【0003】
このような内視鏡下手術において、腹部に挿入されるトロッカーの内径はφ10mmとφ5mmのものが使用されることが多く、トロッカーから挿入する鉗子類はφ5mm径のものが多い。前述したように、トロッカーを支点にして鉗子類の操作を行うが、鉗子類の径に比べトロッカーの径が大きい場合、鉗子類がトロッカーの管腔内で浮いてしまい、手ブレを起こし、手術の精度に悪影響を与えることがあった。このような手ブレは、トロッカーを支点にして鉗子類を動かすという基本的な操作を行われていないことに起因して発生していると考えられている。
【0004】
このような状況に鑑みて、内視鏡下手術における鉗子類の操作をトレーニングするための種々の技術が提案されている。
【0005】
例えば、特許文献1では、内視鏡手術にて術者が使用する医療器具の操作を訓練するため、内視鏡手術用トレーニングボックス内の対象物の間の距離、各対象物の太さ、細線状の対象物の向き又は高さ又は対象物の輪形状部分の大きさを変更し、カメラ装置で撮像した対象物をドーム型スクリーンによって立体映像で提示し、医療器具を対象物に接触させる操作、対象物を医療器具が把持する操作又は対象物の輪形状部分に対して医療器具を通過させる操作を行う訓練タスクを行わせ、制御装置によって訓練開始時刻及び訓練終了時刻を記録し、訓練開始時刻から訓練終了時刻までの1回の操作に要する時間を記憶する内視鏡手術用トレーニング装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009-236963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、内視鏡下手術において、トロッカー径と鉗子類の径との間にギャップがあっても、手ブレを起こさずに鉗子類のピボット運動操作を実施できるようになるためのトレーニングは実施されていない。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内視鏡下手術において、トロッカー径と鉗子類の径との間にギャップがあっても、手ブレを起こさずに鉗子類のピボット運動操作を実施できるようになるためのトレーニングを実施可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器は、基部と、前記基部の上面より連続した平面部と、を有し、前記平面部は、略円形の平面となっており、前記基部の下面に平行な中央線と前記基部の下面に垂直な中央線で前記平面を4つの領域に分けたときに、各領域の外周に半円形状に開口された支持部が形成されていると共に、前記4つの領域のうち、上方の隣り合う2つの領域の外周に跨るように半円形状に開口された支持部が形成されている。
【0010】
本発明の第2の態様に係る内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システムは、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器と支持装置とからなる内視鏡下手術手ブレ抑止システムであって、前記内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器は、基部と、前記基部の上面より連続した平面部と、を有し、前記支持装置は、固定部と、前記固定部の上面に設けられた調整部と、前記調整部に一端が保持される軸部と、前記軸部の上端に設けられた装着部と、を有し、前記内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器の前記平面部は、略円形の平面となっており、前記基部の下面に平行な中央線と前記基部の下面に垂直な中央線で前記平面を4つの領域に分けたときに、各領域の外周に半円形状に開口された支持部が形成されていると共に、前記4つの領域のうち、上方の隣り合う2つの領域の外周に跨るように半円形状に開口された支持部が形成されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、内視鏡下手術において、トロッカー径と鉗子類の径との間にギャップがあっても、手ブレを起こさずに鉗子類のピボット運動操作を実施できるようになるためのトレーニングを実施可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器の構成図である。
図2】本発明の実施形態に係る内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器の構成図である。
図3】同内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器を用いたシステムの構成図である。
図4】同システムの使用の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
【0014】
本発明の実施形態に係る内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器は、内視鏡下手術における鉗子類の手ブレを抑止するトレーニング機器である。同機器は、支点となるトロッカーを想定した半円状の開口部を有している。術者は、開口部を支点として鉗子類をあてがいながら縫合結紮などの内視鏡下手術トレーニングを行う。半円状の開口部からずれないように手技を繰り返し行うことで、支点を使わない動きから支点を意識した動きに矯正され、手ブレのないスムースなピボット運動操作が習得される。以下、詳述する。
【0015】
図1及び図2には、本発明の実施形態に係る内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器の構成を示し説明する。より具体的には、図1(a)には、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器の平面図を示し、図1(b)には内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器の側面図を示し、図2には内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器の斜視図を示し、説明する。
【0016】
これらの図に示されるように、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1は、基部2と平面図3とで構成されている。基部2は、直方体を基本構成としつつ、その上部、平面部3に連続する部分は、基部の幅よりも薄い平面部3に向けて、所定の傾斜角で傾斜した傾斜部2a,2bとなっている。基部2には、その下面の略中央に、後述する支持装置を装着するためのネジ穴2cも形成されている。
【0017】
一方、平面部3は、この例では、略円形の平面となっており、機器1の下面に平行な中央線と下面に垂直な中央線で平面を分割し、4つの領域3A,3B,3C,3Dを定義した場合に、各領域3A,3B,3C,3Dの外周に半円形状に開口された支持部3a,3b,3c,3dが形成されると共に、領域3Aと領域3Bを跨ぐ位置に半円形状に開口された支持部3eが形成されている。この例では、各平面部3の直径は約50mm、支持部3a,3b,3c,3d,3eの直径は約10mmである。各支持部3a,3b,3c,3d,3eの直径は、内視鏡下手術で使用される鉗子類の径に対応させている。但し、このサイズには限定されない。
【0018】
このような構成により、本機器1を、後述する支持装置に装着すれば、平面部3が360度、全方向に回転可能となるため、外科医、産婦人科医、泌尿器科医、小児科医及び獣医等、広範囲の医療従事者の内視鏡下縫合トレーニングに対応可能となる。
【0019】
換言すれば、本発明の実施形態に係る内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器によれば、トレーニングにおいて術者の動きに臨機応変に対応できる機動力と、術者の創造力を刺激する可動域とが実現されることになる。
【0020】
なお、各部のサイズについて、一例を挙げると、基部2の幅W2は25mm、基部2から平面部3にわたる長さH2は88mm、基部2の下面から平面部3の中心に至るまでの長さH1は63mm、平面部3の直径R1は50mm、支持部3a乃至3eの半円形状の開口の直径W1は10mm、開口の深さH3は7mm、基部2の厚さW4は12mm、基部2の傾斜部2a,2bを含めた長さH4は41.35mm、平面部3の厚さW3は3mm、傾斜部2a,2bの傾斜各は135度となっている。但し、これらサイズは一例であって、これらには限定されないことは勿論である。
【0021】
図3には、同内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器を用いた内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システムの構成を示し、説明する。
【0022】
同図に示されるように、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システムは、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1と、支持装置10とで構成される。内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1の構成は、先に図1,2で説明した通りの構成である。
【0023】
支持装置10は、固定部11と、軸部12と、調整部13と、装着部14とで構成されている。固定部11は、例えば、吸盤11bと、当該吸盤の机面等への装着状態を維持するためのレバー11a等で構成されており、吸盤を机面等の好適な位置に装着し、レバー11aを下げることで密封による装着状態が維持される。軸部12は、調整部13を介して、垂直方向に立設されている。調整部13は、把持部13bとノブ13a等で構成されており、ノブ13aを回転させて把持部13bにより軸部12の下部のボール部を締め付けることで、軸部12の周面方向への回転を規制する役割を担っている。ノブ13aの締め付けを緩めれば、軸部12は、周面方向に回転自在となる。軸部12の上端には、装着部14が設けられている。装着部14は、この例では、ネジ等で構成されており、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1のネジ穴2cに、装着部14としてのネジ溝を螺合させることで、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1が支持装置10に装着されることとなる。
【0024】
このような構成において、装着部14に内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1を装着した後、固定部11を机上等の所望とする位置に置き、レバーを下げることで固定部11が机上等の接地面に固定され、位置決めがなされる。そして、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1の角度を所望とする角度に調整した後、調整部13のノブを回転させて軸部12の回転を規制することで、角度が固定維持される。
【0025】
一般的には、図3に示されるように、左右の内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システムが一対一組で使用される。前述した準備により、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1の支持部3a乃至3eは、好適な角度及び位置に固定されるので、術者は、支持部3a乃至3eの中から、その底面が原則下方に向いているものを、各1つを選ぶ。その際、左右、それぞれ異なった角度となるように、使用する支持部3a,3eを選定可能である。こうして、鉗子類、例えば持針器及び鉗子のシャフトを支持部3a乃至3eの底へ置き、縫合モデルを使用してピボット運動を意識した縫合トレーニングを実施する。
【0026】
図4には、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システムの使用の様子を示し説明する。
【0027】
同図に示されるように、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1を装着した支持装置10の固定部11を、机上等、台の適当な位置に設置し、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1の平面部3の支持部3a乃至3eの底部に持針器22若しくは鉗子類21のφ5mmのシャフトを置く。その際、調整部12の作用により、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1の角度を変えることによって、容易に鉗子操作角度を変更することができる。
【0028】
そして、支持部3a乃至3eの底部を支点としてピボット運動操作を意識した縫合結紮トレーニング用モデル23を用いたトレーニングを行うのだが、ピボット運動操作を意識しないと支持部3a乃至3eから持針器22や鉗子21が外れて宙に浮いてしまう。このような構成、作用により、ピボット運動操作を術者に意識させることで、支持部3a乃至3eの底部を支点としたピボット運動操作の実施を促し、持針器22及び鉗子21の先端22a,21aのブレを抑止できるようになるための、縫合トレーニングが行える。
【0029】
以上の効果を有効にするため、前述したように、一般的な内視鏡下手術で用いられる鉗子類の径に合わせて、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1の支持部3a乃至3eの直径をφ10mmとしたものである。
【0030】
以上説明したように、本発明の内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器、及び内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システムによれば、以下の効果が奏される。
【0031】
本発明によれば、基部2と、基部2の上面より連続した平面部3と、を有し、平面部3は、略円形の平面となっており、基部2の下面に平行な中央線と前記基部の下面に垂直な中央線で前記平面を4つの領域3A乃至3Cに分けたときに、各領域の外周に半円形状に開口された支持部3a乃至3dが形成されていると共に、4つの領域のうち、上方の隣り合う2つの領域3A,3Bの外周に跨るように半円形状に開口された支持部3eが形成されている内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器が提供される。したがって、術者は、支持部3a乃至3eの底部を支点としたピボット運動操作の訓練を通じて、持針器22及び鉗子21の先端22a,21aのブレを抑止できるようになるための、縫合トレーニング等を効果的に行うことが可能となる。
【0032】
本発明によれば、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1と支持装置10とからなる内視鏡下手術手ブレ抑止システムであって、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1は、基部2と、基部の上面より連続した平面部3と、を有し、支持装置10は、固定部11と、固定部11の上面に設けられた調整部13と、調整部13に一端が保持される軸部12と、軸部12の上端に設けられた装着部14と、を有し、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器1の平面部は、略円形の平面となっており、基部2の下面に平行な中央線と前記基部の下面に垂直な中央線で前記平面を4つの領域3A乃至3Cに分けたときに、各領域の外周に半円形状に開口された支持部3a乃至3dが形成されていると共に、4つの領域のうち、上方の隣り合う2つの領域3A,3Bの外周に跨るように半円形状に開口された支持部3eが形成されている内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システムが提供される。したがって、支持装置10に機器1を装着した後、調整部12を締め付けたり、緩めたりすることで、支持装置1への機器1の装着状態を可変することができるので、術者のトレーニングに好適なように平面部3の角度等を微調整することが可能となる。よって、より効果的な縫合トレーニング等を実施することが可能となる。
【0033】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【0034】
例えば、箱型及び類似ドライボックスに本装置を装着したり、底部の板に支持棒を付けて該支持棒に本装置を装着したり、パームカメラスタンドに付けているアームに本装置を装着したり、吸盤やクリップに本装置を装着したりして、内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システムを構成することも可能である。
【符号の説明】
【0035】
1…内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器、2…基部、2a,2b…傾斜部、2c…ネジ穴、3…平面部、3a~3e…支持部、3A~3C…領域、10…支持装置、11…固定部、12…軸部、13…調整部、14…装着部、21…鉗子、21a…鉗子先端、22…持針器、22a…持針器先端、23…縫合結紮トレーニング用モデル。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2021-11-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部と、前記基部の上面より連続した平面部と、を有し、前記平面部は、略円形の平面となっており、前記基部の下面に平行な中央線と前記基部の下面に垂直な中央線で前記平面を4つの領域に分けたときに、各領域の外周に半円形状に開口された支持部が形成されていると共に、前記4つの領域のうち、上方の隣り合う2つの領域の外周に跨るように半円形状に開口された支持部が形成されている内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器。
【請求項2】
前記支持部の前記開口の直径は、10mmである請求項1に記載の内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器。
【請求項3】
内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器と支持装置とからなる内視鏡下手術手ブレ抑止システムであって、前記内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器は、基部と、前記基部の上面より連続した平面部を有し、前記支持装置は、固定部と、前記固定部の上面に設けられた調整部と、前記調整部に一端が保持される軸部と、前記軸部の上端に設けられた装着部と、を有し、前記内視鏡下手術手ブレ抑止矯正機器の前記平面部は、略円形の平面となっており、前記基部の下面に平行な中央線と前記基部の下面に垂直な中央線で前記平面を4つの領域に分けたときに、各領域の外周に半円形状に開口された支持部が形成されていると共に、前記4つの領域のうち、上方の隣り合う2つの領域の外周に跨るように半円形状に開口された支持部が形成されている内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システム。
【請求項4】
前記支持部の前記開口の直径は、10mmである請求項3に記載の内視鏡下手術手ブレ抑止矯正システム。