(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023041647
(43)【公開日】2023-03-24
(54)【発明の名称】介助手配システムおよび介助手配方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/30 20120101AFI20230316BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20230316BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
G06Q50/30
G08G1/00 D
G01C21/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143009
(22)【出願日】2022-09-08
(31)【優先権主張番号】P 2021148488
(32)【優先日】2021-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】316002154
【氏名又は名称】全日本空輸株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(72)【発明者】
【氏名】大澤 信陽
(72)【発明者】
【氏名】黒岩 愛
(72)【発明者】
【氏名】野中 利明
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 謙次
(72)【発明者】
【氏名】石井 祐司
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 勤
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 信太
(72)【発明者】
【氏名】森 良介
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129AA03
2F129BB03
2F129CC15
2F129CC16
2F129DD19
2F129DD20
2F129DD63
2F129EE52
2F129EE83
2F129EE84
2F129FF02
2F129FF32
2F129FF65
5H181AA01
5H181AA21
5H181BB04
5H181BB15
5H181EE05
5L049CC42
(57)【要約】
【課題】支援希望者の移動経路を構成する全ての経路において介助者の一括的な予約手配できるシステムが求められる。
【解決手段】支援希望者を介助する介助者の予約手配をするための介助手配システムであって、前記介助手配システムは、前記手配管理サーバは、前記支援希望者が希望する出発地と最終目的地との間の経路を選定する手配管理サーバと、前記経路を複数の区間に分割し、前記複数の区間のそれぞれの区間を管轄する複数の区間サーバと、を備える介助手配システムにより解決する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支援希望者を介助する介助者の予約手配をするための介助手配システムであって、前記介助手配システムは、
前記支援希望者の希望の出発地と最終目的地と前記出発地の希望出発時間および前記最終目的地への希望到着時間の少なくとも一方とを受信し、前記出発地と前記最終目的地との間の経路を選定し、前記経路を構成する複数の区間へと分割を行い、前記希望出発時間および前記希望到着時間の少なくとも一方から計算して、前記複数の区間のそれぞれの区間の両端の経由地を通過する通過時間を計算する手配管理サーバと、
前記複数の区間のそれぞれの区間を管轄する複数の区間サーバと、を備え、
前記手配管理サーバは、前記複数の区間サーバのそれぞれに対して、前記複数の区間のうち前記複数の区間サーバのそれぞれが管轄する区間の前記両端の前記経由地を通過する前記通過時間において、前記支援希望者の介助を行う介助者の配置が可能であるかを判定する介助可能判定の要求を行い、
前記複数の区間サーバのそれぞれは、前記要求に基づいて前記介助可能判定を行い、前記介助可能判定の結果に対応する信号を前記手配管理サーバに送信する介助手配システム。
【請求項2】
請求項1に記載の介助手配システムであって、
前記複数の区間サーバの全てから送信された前記介助可能判定の結果の前記信号が前記介助者の配置が可能である旨に対応する場合に、前記経路を介助予約が確定した介助予約確定経路として決定する介助手配システム。
【請求項3】
請求項1に記載の介助手配システムであって、
前記複数の区間サーバの一部から送信された前記介助可能判定の結果の前記信号が前記介助者の配置が不可能である旨に対応する場合に、前記経路を破棄して他の経路を選定し、前記他の経路を複数の区間へと分割を行い、その複数の区間のそれぞれの区間を管轄する複数の区間サーバのそれぞれに対して、前記介助可能判定の要求を行い、
前記区間サーバのそれぞれは、前記要求に基づいて前記介助可能判定を行い、前記介助可能判定の結果に対応する信号を前記手配管理サーバに送信し、
前記手配管理サーバは、前記複数の区間サーバの全てから前記介助者の配置が可能である旨に対応する信号が送信された場合に、前記他の経路を介助予約確定経路として決定する介助手配システム。
【請求項4】
請求項1に記載の介助手配システムであって、
前記複数の区間サーバの全てから送信された前記介助可能判定の結果の前記信号が前記介助者の配置が可能である旨に対応する場合であって、前記経路または前記経路内の前記複数の区間の一部に他の支援希望者からの介助者の予約手配の要求が集中している場合に、
前記経路を破棄して他の経路を選定し、前記他の経路を複数の区間へと分割を行い、その複数の区間のそれぞれの区間を管轄する複数の区間サーバのそれぞれに対して、前記介助可能判定の要求を行い、
前記区間サーバのそれぞれは、前記要求に基づいて前記介助可能判定を行い、前記介助可能判定の結果に対応する信号を前記手配管理サーバに送信し、
前記手配管理サーバは、前記複数の区間サーバの全てから前記介助者の配置が可能である旨に対応する信号が送信された場合に、前記他の経路を介助予約確定経路として決定する介助手配システム。
【請求項5】
請求項1に記載の介助手配システムであって、
前記複数の区間サーバの一部から送信された前記介助可能判定の結果の前記信号が前記介助者の配置が不可能である旨に対応する場合に、前記経路と同一の経路において、前記経由地における前記通過時間と異なる他の通過時間に対して、前記介助可能判定の要求を行い、
前記区間サーバのそれぞれは、前記要求に基づいて前記介助可能判定を行い、前記介助可能判定の結果に対応する信号を前記手配管理サーバに送信し、
前記手配管理サーバは、前記複数の区間サーバの全てから前記介助者の配置が可能である旨に対応する信号が送信された場合に、前記他の通過時間における前記経路を介助予約確定経路として決定する介助手配システム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の介助手配システムであって、
前記手配管理サーバは、前記介助可能判定において、前記分割された前記複数の区間のそれぞれについて前記介助可能判定を優先的に行うべき区間の判定優先度を決定し、
前記介助可能判定は、前記複数の区間に対して前記判定優先度の高さに応じた順序により実行される介助手配システム。
【請求項7】
請求項6に記載の介助手配システムであって、
前記判定優先度の高さに応じた順序は、前記判定優先度が最も高い優先区間に前記介助可能判定の優先要求を行い、前記判定優先度が最も高い優先区間において、介助者の配置が可能であって前記優先区間の両端の経由地における通過時間が確定した場合に、前記複数の区間のうち、前記優先区間に近い側の区間から前記介助可能判定を行って、または前記優先区間に近い側の区間の前記判定優先度よりも前記判定優先度が高い区間から前記介助可能判定を行って、介助予約確定経路として決定する介助手配システム。
【請求項8】
請求項5に記載の介助手配システムであって、
前記他の通過時間の計算は、前記介助者の配置が不可能である場合に前記介助者の配置が不可能である区間の区間サーバにより実行されて、前記手配管理サーバに送信される介助手配システム。
【請求項9】
請求項1から5のいずれか一項に記載の介助手配システムであって、
前記手配管理サーバは、前記介助者が前記支援希望者を介助するために介助の準備として有効な特性情報を予め格納する記憶装置を備え、
前記手配管理サーバは、前記複数の区間サーバのそれぞれに、前記特性情報の少なくとも一部を送信する介助手配システム。
【請求項10】
請求項1から5のいずれか1項に記載の介助手配システムであって、
前記複数の区間は、航空路線、鉄道路線、バス路線、タクシー運行区間、旅客船舶路線のうちの少なくとも一つを含む介助手配システム。
【請求項11】
請求項1に記載の介助手配システムであって、
前記複数の区間は、支援希望者を介助する介助者の配置が可能な区間を含む介助手配システム。
【請求項12】
請求項1から5のいずれか一項に記載の介助手配システムであって、
前記手配管理サーバと前記複数の区間サーバとはクラウドとして構成される介助手配システム。
【請求項13】
手配管理サーバと、複数の区間サーバとを備える介助手配システムとにより、支援希望者を介助する介助者の予約手配をするための介助手配方法であって、前記介助手配方法は、
前記手配管理サーバにより、前記支援希望者の希望の出発地と最終目的地と前記出発地の希望出発時間および前記最終目的地への希望到着時間の少なくとも一方とを受信し、前記出発地と前記最終目的地の間の経路を選定し、前記経路を構成する複数の区間へと分割を行い、前記希望出発時間および前記希望到着時間の少なくとも一方から計算して、前記複数の区間のそれぞれの区間の両端の経由地を通過する通過時間を計算する工程と、
前記手配管理サーバにより、前記複数の区間のそれぞれの区間を管轄する複数の区間サーバのそれぞれに対して、前記複数の区間のうち前記複数の区間サーバのそれぞれが管轄する区間の前記両端の前記経由地を通過する前記通過時間において、前記支援希望者の介助を行う介助者の配置が可能であるかを判定する介助可能判定の要求を行う工程と、
前記複数の区間サーバのそれぞれにより、前記要求に基づいて前記介助可能判定を行い、前記介助可能判定の結果に対応する信号を前記手配管理サーバに送信する工程と、を備える介助手配方法。
【請求項14】
請求項13に記載の介助手配方法であって、
前記複数の区間サーバの全てから送信された前記介助可能判定の結果の前記信号が前記介助者の配置が可能である旨に対応する場合に、前記経路を介助予約が確定した介助予約確定経路として決定する工程を備える介助手配方法。
【請求項15】
請求項13に記載の介助手配方法であって、
前記複数の区間サーバの一部から送信された前記介助可能判定の結果の前記信号が前記介助者の配置が不可能である旨に対応する場合に、前記経路を破棄して他の経路を選定し、前記他の経路を複数の区間へと分割を行い、その複数の区間のそれぞれの区間を管轄する複数の区間サーバのそれぞれに対して、前記介助可能判定の要求を行う工程と、
前記区間サーバのそれぞれは、前記要求に基づいて前記介助可能判定を行い、前記介助可能判定の結果に対応する信号を前記手配管理サーバに送信する工程と、
前記手配管理サーバは、前記複数の区間サーバの全てから前記介助者の配置が可能である旨に対応する信号が送信された場合に、前記他の経路を介助予約確定経路として決定する工程と、を備える介助手配方法。
【請求項16】
請求項13に記載の介助手配方法であって、
前記複数の区間サーバの全てから送信された前記介助可能判定の結果の前記信号が前記介助者の配置が可能である旨に対応する場合であって、かつ前記経路または前記経路内の前記複数の区間の一部に他の支援希望者からの介助者の予約手配の要求が集中している場合に、前記経路を破棄して他の経路を選定し、前記他の経路を複数の区間へと分割を行い、前記複数の区間のそれぞれの区間を管轄する複数の区間サーバのそれぞれに対して、前記介助可能判定の要求を行う工程と、
前記区間サーバのそれぞれは、前記要求に基づいて前記介助可能判定を行い、前記介助可能判定の結果に対応する信号を前記手配管理サーバに送信する工程と、
前記手配管理サーバは、前記複数の区間サーバの全てから前記介助者の配置が可能である旨に対応する信号が送信された場合に、前記他の経路を介助予約確定経路として決定する工程と、を備える介助手配方法。
【請求項17】
請求項13に記載の介助手配方法であって、
前記複数の区間サーバの一部から送信された前記介助可能判定の結果の前記信号が前記介助者の配置が不可能である旨に対応する場合に、前記経路と同一の経路において、前記経由地における前記通過時間と異なる他の通過時間に対して、前記介助可能判定の要求を行う工程と、
前記区間サーバのそれぞれにおいて、前記要求に基づいて前記介助可能判定を行い、前記介助可能判定の結果に対応する信号を前記手配管理サーバに送信する工程と、
前記手配管理サーバにより、前記複数の区間サーバの全てから前記介助者の配置が可能である旨に対応する信号が送信された場合に、前記他の通過時間における前記経路を介助予約確定経路として決定する工程と、を備える介助手配方法。
【請求項18】
請求項13から17のいずれか一項に記載の介助手配方法であって、
前記手配管理サーバでは、前記介助可能判定において、前記分割された前記複数の区間のそれぞれについて前記介助可能判定を優先的に行うべき区間の判定優先度を決定する工程を備え、
前記介助可能判定は、前記複数の区間に対して前記判定優先度の高さに応じた順序で実行される介助手配方法。
【請求項19】
請求項13から17のいずれか一項に記載の介助手配方法であって、
前記介助者が前記支援希望者を介助するために介助の準備として有効な特性情報を予め格納しておく工程と、
前記手配管理サーバにより、前記複数の区間サーバのそれぞれに、前記特性情報の少なくとも一部を送信する工程と、を有する介助手配方法。
【請求項20】
請求項13から17のいずれか1項に記載の介助手配方法であって、
前記複数の区間は、航空路線、鉄道路線、バス路線、タクシー運行区間、旅客船舶路線のうちの少なくとも一つを含む介助手配方法。
【請求項21】
請求項13に記載の介助手配方法であって、
前記複数の区間は、支援希望者を介助する介助者の配置が可能な経路区間を含む介助手配方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車椅子利用者などに代表される支援対象者の移動経路における介助者を一括的に手配する介助手配システムおよび介助手配方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車椅子利用者やベビーカー使用者などに代表される支援を希望する支援対象者(以下、「支援希望者」)は、外出する際には、目的地までの経路において、たとえば、建物の段差や、交通機関における車両の乗降など、構造的な問題から、支援対象者の移動を支援する介助者(以下、「介助者」)が必要となる箇所が多い。近年、支援対象者に対する社会的理解が広がり、バリアフリーなど構造的な改善や、交通機関の係員による支援対象者の乗降の介助も一般的な光景となるなど、従前に比べて、支援希望者が移動しやすい環境もかなり発展し、改善がみられている。しかし、支援希望者の介助は限定的な一部の分野にとどまり、支援希望者の目からみれば不十分である。これは支援希望者の外出への不安を引き起こし、外出意欲の低下につながっている。
【0003】
これにつき、たとえば特許文献1には、支援希望者たる車椅子利用者の駅構内での移動や列車の乗降の補助の予約を行う乗降補助システムが開示されている。これは、車椅子利用者が利用者端末から乗降補助を予約して、送信手段を通じて受信した介助者たる駅員の端末に表示される予約情報から、駅員がその予約者の乗降の補助を可能とするものである。
【0004】
また、特許文献2も、同様に、支援希望者たる車椅子利用者の列車の乗降の補助の予約を行う車椅子介助システムが開示されている。これは、予め駅係員端末から入力された介助者たる駅係員の介助可能な介助可能日時をサーバに蓄積し、支援希望者たる車椅子利用者が希望利用日時(希望する乗車日時)を利用者端末から入力し、介助可能日時と希望利用日時とが合致して承認されたときに、車椅子利用者が選択可能となるように利用者端末に表示させるシステムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5887703号明細書
【特許文献2】特許第6760750号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1および特許文献2は、予め介助者が支援希望者を介助可能とする予約システムであるが、これらは介助者の介助可能時間を中心に、それに合わせて支援希望者が移動する時間を合わせる介助の予約システムであって、介助者が支援希望者の予定に合わせる前提に立ったシステムではなく、支援希望者が希望する外出が実現できない問題がある。
【0007】
また、特許文献1および特許文献2では、支援希望者が予約する出発地と目的地は一の鉄道会社に属する駅であるが、支援希望者が支援を求めたい箇所は、出発地と最終目的地との間の経路全体である。出発地と最終目的地との間の経路の一部において介助の予約ができたとしても、支援希望者が、残りの経路の部分について、自分で介助の手配のアレンジをしなければならず、支援希望者の外出への不安は払拭されず、支援者の外出に対する心理的および心身的負担は依然として大きく、支援希望者の外出意欲の向上につながらない。
【0008】
支援希望者の外出意欲の向上のためには、支援希望者の出発地と最終目的地との間の経路の全部において事前の介助者の介助の予約の確定ができる予約システムが不可欠である。また、支援希望者が介助を希望する目的地到着日時を尊重して、介助者が支援希望者の希望する日時に合わせるような予約ができる予約システムが不可欠である。さらには、外出する支援希望者の人数が増加しても、介助者のやりくりをつけて、それぞれの支援希望者の介助希望を実現する予約ができる予約システムが不可欠である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
支援希望者を介助する介助者の予約手配をするための介助手配システムであって、前記介助手配システムは、前記支援希望者の希望の出発地と最終目的地と前記出発地の希望出発時間および前記最終目的地への希望到着時間の少なくとも一方とを受信し、前記出発地と前記最終目的地との間の経路を選定し、前記経路を構成する複数の区間へと分割を行い、前記希望出発時間および前記希望到着時間の少なくとも一方から計算して、前記複数の区間のそれぞれの区間の両端の経由地を通過する通過時間を計算する手配管理サーバと、
前記複数の区間のそれぞれの区間を管轄する複数の区間サーバと、を備え、前記手配管理サーバは、前記複数の区間サーバのそれぞれに対して、前記複数の区間のうち前記複数の区間サーバのそれぞれが管轄する区間の前記両端の前記経由地を通過する前記通過時間において、前記支援希望者の介助を行う介助者の配置が可能であるかを判定する介助可能判定の要求を行い、前記複数の区間サーバのそれぞれは、前記要求に基づいて前記介助可能判定を行い、前記介助可能判定の結果に対応する信号を前記手配管理サーバに送信する介助手配システムにより解決する。
【0010】
手配管理サーバと、複数の区間サーバとを備える介助手配システムとにより、支援希望者を介助する介助者の予約手配をするための介助手配方法であって、前記介助手配方法は、前記手配管理サーバにより、前記支援希望者の希望の出発地と最終目的地と前記出発地の希望出発時間および前記最終目的地への希望到着時間の少なくとも一方とを受信し、前記出発地と前記最終目的地の間の経路を選定し、前記経路を構成する複数の区間へと分割を行い、前記希望出発時間および前記希望到着時間の少なくとも一方から計算して、前記複数の区間のそれぞれの区間の両端の経由地を通過する通過時間を計算する工程と、前記手配管理サーバにより、前記複数の区間のそれぞれの区間を管轄する複数の区間サーバのそれぞれに対して、前記複数の区間のうち前記複数の区間サーバのそれぞれが管轄する区間の前記両端の前記経由地を通過する前記通過時間において、前記支援希望者の介助を行う介助者の配置が可能であるかを判定する介助可能判定の要求を行う工程と、前記複数の区間サーバのそれぞれにより、前記要求に基づいて前記介助可能判定を行い、前記介助可能判定の結果に対応する信号を前記手配管理サーバに送信する工程と、を備える介助手配方法により解決する。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、支援希望者の移動経路を構成する全ての経路において介助者の一括的な予約手配をすることが可能となる。また、支援希望者からの事前の介助依頼により、予め介助者の手配ができ、介助者配置の負荷軽減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本発明の第1の実施の形態である介助手配システムの構成を示している。
【
図1B】本発明の介助手配システムの機能を示している。
【
図2】本発明の介助手配システムの介助手配プロセスのフローチャートを示している。
【
図3】本発明の介助手配システムの介助手配プロセスの概念の一例を示している。
【
図4】本発明の介助手配システムの予約後の機能としての介助手配プロセスのフローチャートを示している。
【
図5】本発明の第2の実施の形態である介助手配システムの構成を示している。
【
図6A】本発明の第3の実施の形態の介助手配システムの第1態様を示している。
【
図6B】本発明の第3の実施の形態の介助手配システムの第2態様を示している。
【
図6C】本発明の第3の実施の形態の介助手配システムの第3態様を示している。
【
図6D】本発明の第3の実施の形態の介助手配システムの第4態様を示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(本発明の第1の実施の形態)
図1Aおよび
図1Bから
図3を参照して、本発明の第1の実施の形態の介助手配システム1aについて説明する。
図1Aは介助手配システム1aの構成を示し、
図1Bは、介助手配システム1aの機能を説明している。
図1Bの上側が介助手配システム1aの構成であり、
図1Bの下側には介助手配システム1aにより選定される経路R01が示されている。
図2は介助手配システム1aの介助手配プロセスを説明したフローチャートである。
図3は介助手配システム1aの介助手配プロセスの概略を示した図である。
【0014】
介助手配システム1aは、手配管理サーバ2と、ネットワーク3と、区間サーバ4と、を備えている。手配管理サーバ2は処理装置2aと記憶装置2bとを備え、区間サーバ4はそれぞれ、処理装置4aと記憶装置4bとを備えている。区間サーバ4のそれぞれはネットワーク3を介して手配管理サーバ2に接続されている。
【0015】
手配管理サーバ2と区間サーバ4は、後述するとおり、以下の様に画定される。手配管理サーバ2は管轄する経路を分割して区間を画定して各区間を管轄する区間サーバ4に対して介助可能判定の要求を行う。そして、最終的にすべての区間において介助者の配置が可能である場合に、すべての区間において介助者の配置が可能であったとして介助予約確定経路として決定する処理を行うような情報処理機器として画定される。一方、区間サーバ4は、手配管理サーバ2からの介助可能判定の要求に基づいて、管轄する区間に対する介助可能判定を行って、介助可能判定の結果(結果に対応する信号)を手配管理サーバ2に対して送信する処理を行う情報処理機器として画定される。
【0016】
ネットワーク3には支援希望者端末5が接続可能であって、支援希望者端末5はネットワーク3を介して手配管理サーバ2に接続可能である。支援希望者は、支援希望者端末5を使用して手配管理サーバ2にアクセスして、介助手配システム1aを使用可能である。介助手配システム1aは、後述するプロセスにより、支援希望者端末5で入力された支援希望情報に基づいて、経路R01を選定する。
【0017】
図1Bは、例として、介助手配システム1aと、介助手配システム1aが選定して経路R01とを合わせて示した図である。経路R01は、出発地T
STから最終目的地T
ENDまでの経路R01である。手配管理サーバ2は、後述するプロセスにより、経路R01を少なくとも2つ以上の区間である区間に分割する。この例では、経路R01は区間D01,D02,D03、D04、D05、D06、D07およびD08に分割される。区間サーバ4は複数の区間サーバから構成される。この例では、区間サーバ4は、区間サーバ41,42,43、44、45、46、47により構成されている。区間D01からD08のそれぞれに対応するように、区間サーバ41から47のそれぞれが、それぞれの区間を管轄している。
図1Bにおいて、区間サーバ41から47のそれぞれと区間D01からD08のそれぞれとを連結する破線は、実際の接続を示すものではなく、管轄する概念的な連関性を意味している。
【0018】
たとえば、経路R01において、区間D01は出発地TSTと経由地T01との間で画定され出発地TSTと経由地T01とを含む区間、区間D02は経由地T01と経由地T02との間で画定され経由地T01と経由地T02とを含む区間、区間D03は経由地T02と経由地T03との間で画定され経由地T02と経由地T03とを含む区間、区間D04は経由地T03と経由地T04との間で画定され経由地T03と経由地T04とを含む区間、区間D05は経由地T04の内部の区間、区間D06は経由地T04と経由地T05との間で画定され経由地T04と経由地T05とを含む区間、区間D07は経由地T05と経由地T06との間で画定され経由地T05と経由地T06とを含む区間、区間D08は経由地T06と最終目的地TENDとの間で画定され経由地T06と最終目的地TENDとを含む区間、である。
【0019】
経路R01は、介助手配システム1aの任意のユーザが希望する出発地TSTと最終目的地TENDとの入力により、手配管理サーバ2が選定する経路である。手配管理サーバ2は、経路R01の経路の決定の際に、同時に、経由地T01からT06と、区間D01からD08と、を決定する。すなわち、手配管理サーバ2は、後述する介助手配プロセスにより、支援希望者の希望の「出発地」と「最終目的地」と「目的地到着希望時間」とを受信し、出発地TSTと最終目的地TENDとの間の経路R01を選定する。そして、手配管理サーバ2は、経路R01を構成する区間D01からD08に分割し、「目的地到着希望時間」から逆算して、区間D01からD08のそれぞれの区間において、区間の両端にあたる出発地TSTと経由地T01からT06および最終目的地TENDを通過する時間を計算する。
【0020】
経路R01は複数の区間により構成されるものであって、区間のそれぞれは、支援希望者が移動する経路すべてが該当し、支援希望者が利用する航空機・車両・船舶などの物理的移動手段など交通機関全般の交通機関経路区間、交通機関を利用せずに支援希望者自身の移動が伴う経路を有する内部移動が伴う施設全般の施設内経路区間、および介助斡旋者が自由に設定する自由移動経路区間である。たとえば、区間は、交通機関経路区間の代表例でいえば航空会社の任意の航空路線、鉄道会社の任意の鉄道路線、バス会社の任意のバス路線、タクシー会社の営業地域の任意のタクシー運行区間であるすべての経路、旅客船舶会社などの旅客船舶路線の航路などの経路区間である。また、施設内経路区間の代表例では、博物館、美術館、劇場、映画館、自治体などの公共施設の経路区間などである。また、自由移動経路区間の例でいえば、介助斡旋業者が斡旋する介助者を支援希望者の希望する経路に割り当てられる経路区間である。すなわち、これらの区間は、それぞれの経路区間を管理する区間サーバ4が配置され、配置される区間サーバ4により、支援希望者の移動を伴い、支援希望者の介助にあたることができるように予め介助者の配置が可能なような準備がなされている箇所である。この箇所は、たとえば、航空路線や鉄道の場合では、駅または空港から必要に応じてその路線の区間内であって、ここでは介助者としての係員が支援希望者の介助にあたることができるように配置される。また、バスの路線やタクシーの場合では、乗車点および降車点、またその区間内で、バスドライバーやタクシードライバーが支援希望者の介助にあたることができるように配置される。また、博物館や美術館の観覧施設では、内部に移動経路があり、移動始点から移動終点まで移動経路支援希望者の介助にあたることができるように配置される。さらに、自由移動経路区間では、少なくとも一人の介助者を、所定の地域の経路において、支援希望者の希望移動始点から希望移動終点までの自由な経路で介助できるように介助者が斡旋可能に配置される。これらの配置は、すべて区間サーバ4により実現できる。
図1Bでは、区間D01からD08のそれぞれはこれらの経路区間に対応する。区間には、これらの区間の始点および終点を経由地が含まれる。すなわち、出発地T
ST、および最終目的地T
ENDと、中間の経由地T01からT06はそれぞれの区間D01からD08に含まれるものとして画定する。経由地T01からT06は区間の始点および終点にあたる空港、駅、バスターミナル、タクシー乗場、公共施設の受付、自由移動経路の区間の両端地などの基点である。出発地T
ST、および最終目的地T
ENDは、たとえば、支援希望者の自宅や宿泊先であるホテルなどである。
【0021】
区間サーバ4に属する区間サーバ41,42,43、44、45、46、47もこれらに対応し、区間を運営する事業体に配置されるサーバであって、すなわち、区間が交通機関の例でいえば、航空会社、鉄道会社、バス会社、タクシー会社、旅客船舶会社などの管理事業体、公共施設の例でいえば、映画館、博物館、美術館などの管理事業体、自由移動経路区間の例でいえばケアマネージャ事務所や介助者斡旋事業体などに配置され、管理されるサーバである。ネットワーク3を介して手配管理サーバ2に接続可能な区間サーバ4が配置され、区間サーバ4が管轄する区間と区間の両端の基点において支援希望者を介助する介助者が斡旋可能な経路区間のすべてが区間として定義される。すなわち、
図1Bの例のとおり、区間サーバ4に属する区間サーバ4(41,42,43、44、45、46、47)は、ネットワーク3を介して、手配管理サーバ2と接続されている。通常、航空会社、鉄道会社、バス会社、タクシー会社は、それぞれ多くの路線、多くの基点を有している。すなわち、
図1Bに示される経路R01とそれぞれの区間D01からD8は、それぞれの路線の中で、選択された経路R01に属する路線の区間D01からD08である。
【0022】
続いて、
図2を参照して、介助手配システム1aの介助手配プロセスについて、詳しく説明する。まず、支援希望者は、支援希望者端末5を使用して、支援希望者の特性情報を入力する。手配管理サーバ2はその特性情報を受信して、記憶装置2bに予め格納しておく(S101)。支援希望者は、多数に亘るので、それぞれの特性情報のデータとして管理するように格納される。このプロセスは実際に支援を予約する時点よりも以前に、予め実行できるプロセスとして定義できる。特性情報は、介助者が支援希望者を介助するために介助の準備として有効な情報であって、たとえば「障害または要支援の種類・程度」、「歩行可能程度」、「搭乗・乗車・乗船時に車いすを手荷物として預けるか否か」、「車いすの種類・大きさ・保管要件」等である。特性情報は、支援の準備として予め有効な情報であればよく、これ以外の全ての情報を含めることができる。
【0023】
続いて、支援希望者が、介助手配システム1aを使用しての外出における介助者の予約手配を行う介助手配プロセスに入る。支援希望者は、支援希望者端末5を使用して、支援希望情報を入力する。手配管理サーバ2はその支援希望情報を受信して処理装置2aで介助予約の処理プロセスを実行する(S102)。ここでは、必要に応じて、支援希望情報を記憶装置2bに格納する。支援希望情報は、たとえば、支援を希望する「出発地」と、「最終目的地」と、出発地の「希望出発時間」および最終目的地への「希望到着時間」の少なくとも一方とを含む経路である。「希望出発時間」と「希望到着時間」との少なくとも一方を受信した場合には、「到着時間」と「出発時間」を以下のように計算すればよい。「到着時間」は、介助手配プロセスにより、手配管理サーバ2が「希望出発時間」から経路中の各区間における予想消費時間を積みあげて計算すればよい。「出発時間」は、介助手配プロセスにより、手配管理サーバ2が「希望到着時間」から、経路中の各区間における予想消費時間を積みあげて逆算すればよい。また、支援希望情報には、使用したい交通機関などの「希望経路」や、観光先の「希望経由地」などを含めることができる。たとえば、
図1Bの例で言えば、出発地T
STと最終目的地T
ENDおよび最終目的地T
ENDへの到着希望時刻を支援希望者が入力し、手配管理サーバ2がこれらを受信する。支援希望者による支援希望者の特性情報の入力および手配管理サーバ2による特性情報と記憶装置2bへの格納を行う前プロセス(S101)は、この支援希望情報の入力および処理のプロセス(S102)に含めて同時に実行してもよい。
【0024】
続いて、手配管理サーバ2は、支援希望情報に基づいて、暫定の経路として、少なくとも1つの経路を選定し、その経路を経路の種類に応じて、その経路内の区間に分割する(S103)。支援希望情報に「希望経路」または「希望経由地」が含まれている場合には、それを優先して暫定の経路や経由地を決定する。ここでは、複数の暫定の経路を選定した場合には、その複数の経路に優先順位を付す。優先順位は、これ以降のプロセスにおいて、介助手配のプロセスの処理において、手配管理サーバ2が検討を行う順位に対応する。
図1Bの例でいえば、たとえば、手配管理サーバ2は、支援希望情報に基づいて、経路R01を選定して、経路R01を区間D01からD08のそれぞれに分割する。これにより、同時に経由地T01からT06も画定される。このとき、「目的地到着希望時間」から逆算して、区間D01からD08のそれぞれの区間において、区間の両端にあたる出発地T
STと経由地T01からT06および最終目的地T
ENDを通過する通過時間の計算がなされる。ここで「通過時間」とは任意の経由地に到着する時間とその経由地を出発する時間との少なくとも一方により画定される時間として定義する。たとえば任意の経由地に到着する時間およびその経由地から出発する時間が通過時間として定義される。また、出発地および最終目的地においては、通過時間は、それぞれ出発時間と到着時間とが通過時間として定義される。また、「通過時間の計算」とは、各区間(たとえば、D01からD08のそれぞれ)におけるサービス(航空便、鉄道、船舶等)のタイムテーブルと、予定される必要時間とから、各経由地(たとえば、T01からT06)における通過時間を特定することと定義する。ここでの例では、通過時間の計算(選択と提案)は、手配管理サーバ2が行うことができる。または、手配管理サーバ2ではなく区間サーバ4が行うように設定してもよい。この場合は、手配管理サーバ2が目安となる通過時間の範囲を区間サーバ4に提案し、それに基づいて区間サーバ4が通過時間を確定するように設定することができる。
【0025】
たとえば、支援希望情報として、具体的には、出発地TSTは支援希望者自宅、最終目的地TENDは宿泊先のホテルであり、希望経路として航空便を、希望経由地として美術館である経由地T04に立ち寄る計画を支援希望者が入力する。これにより、支援希望者自宅である出発地TSTからホテルである最終目的地TENDまで、自宅最寄りの空港である経由地T01と美術館である経由地T04に立ち寄る経路R01を画定する。そして、経路R01を、支援希望者自宅である出発地TSTから自宅最寄り空港である経由地T01までのタクシー路線である区間D01、自宅最寄り空港である経由地T01から中継地空港である経由地T02までの航空便である区間D02、中継地空港である経由地T02から美術館最寄り地空港/駅である経由地T03までの鉄道路線である区間D03、美術館最寄り駅である経由地T03から美術館である経由地T04までのタクシー路線である区間D4、美術館である経由地T04内の観覧の区間D5、美術館である経由地T05から美術館最寄り駅である経由地T05までのタクシー路線である区間D06、美術館最寄り駅である経由地T05からホテル最寄り駅である経由地T06までの鉄道路線である区間D07、ホテル最寄り駅である経由地T06から最終目的地TENDであるホテルまでのタクシー路線である区間D08に分割する。
【0026】
続いて、手配管理サーバ2は、区間D01からD08のそれぞれを管轄する区間サーバ4(41,42,43、44、45、46、47)に対して、記憶装置2bに格納されている特性情報を送信し、区間サーバ4(41,42,43、44、45、46、47)に対して介助可能判定を要求する。ここで、特性情報の送信は、記憶装置2bに格納されている全ての特性情報を一括送付することに加え、記憶装置2bに格納されている全ての特性情報から、区間サーバ4のそれぞれに対して予め定められている特性情報の一部を抽出して送信することも含む。すなわち、特性情報のうち、区間ごと、事業者ごと、に介助に必要な情報は異なり、不要な情報が排除して必要な特性情報のみを送信することが便利である。これにより、各区間で必要としている特性情報のみが各区間において送信できる。手配管理サーバ2の要求に応じて、区間サーバ4(41,42,43、44、45、46、47)は、それぞれの分担区間および/またはその両端の経由地において介助支援者を配置できるかの介助可能性の判定、および分担する経由地における正確な経由地通過時間を算出する(S104)。たとえば、タクシー会社の区間サーバ41は区間D01において、支援希望者自宅である出発地TSTと自宅最寄り空港である経由地T01とにおいて、介助支援者(タクシー運転手)が配車できるかを確認し、配置できる場合には配置できる旨のステータス(以下、「ステータスOK」)に対応するフラグ信号と次の区間の介助者への介助業務引き渡し時間を、一方、配置できない場合には配置できない旨のステータス(以下、「ステータスNG」)に対応するフラグ信号を、手配管理サーバ2に送信する。
【0027】
同様に、航空会社の区間サーバ42は自宅最寄り空港である経由地T01と中継地空港である経由地T02のそれぞれにおいて介助支援者を配置できるかを確認し、配置できる場合には、配置できる旨の「ステータスOK」のフラグ信号と、次の区間の介助者への介助業務引き渡し時間を手配管理サーバ2に送信し、配置できない場合には配置できない旨の「ステータスNG」のフラグ信号を、手配管理サーバ2に送信する。
【0028】
鉄道会社の区間サーバ43は中継地空港/駅である経由地T02と美術館最寄り駅である経由地T03のそれぞれにおいて介助支援者を配置できるかを確認し、配置できる場合には「ステータスOK」のフラグ信号と、介助業務引き渡し時間を次の区間の介助者への介助業務引き渡し時間を手配管理サーバ2に送信し、配置できない場合には「ステータスNG」のフラグ信号を、手配管理サーバ2に送信する。また、タクシー会社の区間サーバ44は美術館最寄り駅である経由地T03から美術館である経由地T04までの往路の区間D03および美術館である経由地T04から美術館最寄り駅である経由地T05までの復路の区間D06において、介助支援者(タクシー運転手)を配置できるかを確認し、配置できる場合には「ステータスOK」のフラグ信号と次の区間の介助者への介助業務引き渡し時間を、配置できない場合には「ステータスNG」のフラグ信号を、手配管理サーバ2に送信する。
【0029】
さらに、美術館の区間サーバ45は美術館内での観覧の区間D05において、介助支援者を配置できるかを確認し、配置できる場合には「ステータスOK」のフラグ信号と次の区間の介助者への介助業務引き渡し時間を、配置できない場合には配置できない旨の「ステータスNG」のフラグ信号を、手配管理サーバ2に送信する。鉄道会社の区間サーバ46は美術館最寄り駅である経由地T05と宿泊地最寄り駅である経由地T06のそれぞれにおいて介助支援者を配置できるかを確認し、配置できる場合には「ステータスOK」のフラグ信号と、介助業務引き渡し時間を次の区間の介助者への介助業務引き渡し時間を手配管理サーバ2に送信し、配置できない場合には「ステータスNG」のフラグ信号を、手配管理サーバ2に送信する。タクシー会社の区間サーバ47は宿泊地最寄り駅である経由地T06から宿泊先のホテルである最終目的地TENDまでの区間D08において、介助支援者(タクシー運転手)を配置できるかを確認し、配置できる場合には配置できる旨の「ステータスOK」のフラグ信号と次の区間の介助者への介助業務引き渡し時間を、配置できない場合には配置できない旨の「ステータスNG」のフラグ信号を、手配管理サーバ2に送信する。
【0030】
手配管理サーバ2は、区間サーバ4(41から47)から受信した介助可能性の判定を受信する。受信した経路R01の全ての区間D01から区間D08の介助可能性の判定において、全ての区間サーバ4(41から47)から送信されたステータスのフラグ信号がすべて「ステータスOK」であれば、選定された経路R01を介助予約確定経路として判定する。そして、介助予約確定経路としての経路R01およびそれを分割した区間D01から区間D08までの区間の各分担区間における介助を最終的に確定する(S105)。これとともに、出発地TSTの予定出発時間と、最終目的地TENDの到達時間と、各経由地の通過時間との予約確定情報を支援希望者端末5に送信する。支援希望者端末5では、この予約確定情報を表示する。さらに、必要に応じて、支援希望者にこの予約確定情報を受諾するか否かを承認するプロセスを付加することもできる。それとともに、各区間の区間サーバ4(41から47)のそれぞれに予約確定情報を送信する。各区間の区間サーバ4(41から47)は、それぞれの記憶装置4bに、予約確定情報および特性情報を格納する。
【0031】
一方、全ての区間サーバ4(41から47)から送信されたステータスのフラグ信号において、一つでも「ステータスNG」があれば、経路R01および分割区間を破棄して、再度、次の経路を選定して、前記プロセス(S104)に戻って介助予約のプロセスを再度実行する(S105)。介助手配プロセスを行う次の経路は、最初の選定した複数の経路の中で、優先順位にしたがって順番に各経路において介助手配プロセスを実行する。
【0032】
区間サーバ4(41から47)において、「ステータスOK」のフラグ信号と「ステータスNG」のフラグ信号とのそれぞれの発出の判断は、たとえば、以下のように実行できる。まず、区間サーバ4の記憶装置4bに予め介助可能な介助者の確保人数と時間枠とのデータを保存しておく。そして、区間サーバ4の処理装置4aは、手配管理サーバ2からの介助可能性の判定の要求の時間枠に対応して、要求されている介助者数が処理装置4aに保存されているデータ内の確保人数以内であるかを判定する。確保人数の残数以内である場合には「ステータスOK」と判定し、確保人数の残数が無い場合には「ステータスNG」と判定する。
【0033】
ここで、
図3を参照して、手配管理サーバ2に送信されたフラグ信号に「ステータスNG」がある場合の介助手配プロセスの例について説明する。「ステータスNG」がある場合の介助手配プロセスには2つの場合がある。一方は「ステータスNG」となった介助可能判定をおこなった経路と異なる経路において介助可能判定を行う第1例であり、他方は「ステータスNG」となった介助可能判定をおこなった経路と同一の経路において異なる通過時間に対して介助可能判定を行う第2例である。
図3は区間サーバ4(411から414)が前記の介助手配プロセス(S101からS105)を実行する際に、最初に選定した経路R11を破棄して、代替経路R12で予約確定を行う概念を示している。
【0034】
まず、「ステータスNG」となった介助可能判定をおこなった経路と異なる経路において介助可能判定を行う第1例について説明する。手配管理サーバ2は、前記のステップS103に基づいて、支援希望者が入力した出発地TSTと最終目的地TENDとから、暫定的に希望経路R11を選定し、希望経路R11を区間D11から区間D13に分割して、経由地T11と経由地T12とを画定する。そして、各区間を分担する区間サーバ411と412とに特性情報を送信して、介助可能であるかの判定を要求する。区間サーバ411は区間サーバ411が分担する区間D11と区間D13とにおいて介助者を配置できるかを判定し、区間サーバ412は区間サーバ412が分担する区間12において介助者を配置できるかを判定する。判定はたとえば、前記のステータスOKおよびステータスNGの判定の手法により判定を行う。
【0035】
このとき、区間サーバ411は区間D11と区間D13とにおいて介助者を配置できると判定してステータスOKを手配管理サーバ2に送信したものの、区間サーバ412は区間D12において配置できる介助者がいないと判定してステータスNGを手配管理サーバ2に送信したものとする。手配管理サーバ2は、経路R11のうちの一部の区間D12においてステータスNGがあるので、暫定的に選定した経路R11を破棄して、経路R12を選定する。
【0036】
そして、経路R12を区間D14から区間D16に分割して、経由地T13と経由地T14とを画定する。そして、各区間を分担する区間サーバ411、413および414に特性情報を送信して、介助可能であるかの判定を要求する。区間サーバ411は区間サーバ411が分担する区間D14において、区間サーバ413は区間サーバ413が分担する区間D15において、また区間サーバ414は区間サーバ414が分担する区間D16において、区間サーバ411、413および414のそれぞれが介助者を配置できるかを判定する。
【0037】
そして、区間サーバ411、413および414の全てが分担する区間において介助者を配置できると判定して「ステータスOK」のフラグ信号を手配管理サーバ2に送信したものとする。手配管理サーバ2は、経路R12の全ての区間D14から区間D16において、介助者の手配が確定したとして、経路R12およびそれを分割した区間D14から区間D16までの区間を介助予約確定経路として確定する。
【0038】
続いて、「ステータスNG」となった介助可能判定をおこなった経路と同一の経路において異なる通過時間に対して介助可能判定を行う第2例について説明する。手配管理サーバ2は、前記のステップS103に基づいて、支援希望者が入力した出発地TSTと最終目的地TENDとから、暫定的に希望経路R11を選定し、希望経路R11を区間D11から区間D13に分割して、経由地T11と経由地T12とを画定する。そして、各区間を分担する区間サーバ411と412とに特性情報を送信して、介助可能であるかの判定を要求する。第1例と同様に、区間サーバ411が区間D11と区間D13とにおいて介助者を配置できると判定してステータスOKを手配管理サーバ2に送信したものの、区間サーバ412は区間D12において配置できる介助者がいないと判定してステータスNGを手配管理サーバ2に送信したものとする。手配管理サーバ2は、経路R11のうちの一部の区間D12においてステータスNGがあるので、経路R11を維持して、同一の経路R11を構成する区間D11の両端の経由地TstとT11,区間D12の両端の経由地T11とT12,区間D13の両端の経由地T12とTEND,において、異なる通過時間を計算する。そして、各区間を分担する区間サーバ411、413および414に特性情報を送信して、介助可能であるかの判定を要求する。区間サーバ411は区間サーバ411が分担する区間D14において、区間サーバ413は区間サーバ413が分担する区間D15において、また区間サーバ414は区間サーバ414が分担する区間D16において、区間サーバ411、413および414のそれぞれが介助者を配置できるかを判定する。
【0039】
そして、区間サーバ411および412の全てが分担する区間において介助者を配置できると判定して「ステータスOK」のフラグ信号を手配管理サーバ2に送信したものとする。手配管理サーバ2は、経路R11の全ての区間D11から区間D13において、介助者の手配が確定したとして、経路R11およびそれを分割した区間D11から区間D13までの区間を介助予約確定経路として確定する。
【0040】
ここで、手配管理サーバ2は、選定した任意の経路の全ての区間において「ステータスOK」の状態であったとしても、その経路の一部の区間に支援希望者が集中している場合には、その任意の経路を破棄して、代替えの区間であって支援希望者が少ない区間を有する代替となる経路を選定して、その経路において介助手配プロセスを実行することができる。これにより、一部の経路に支援希望者が集中することを避け、各区間における介助者の負荷を平滑化させることができる。
【0041】
この介助者の負荷平滑化につき、
図3を参照して説明すると、次の通りとなる。すなわち、手配管理サーバ2は、前記のステップS103に基づいて、ある支援希望者が入力した出発地T
STと最終目的地T
ENDとから、暫定的に経路R11と代替となる経路R12とを選定する。そして、経路R11を区間D11から区間D13に分割して、経由地T11と経由地T12とを画定するとともに、代替となる経路R12を区間D14から区間D16に分割して、経由地T13と経由地T14とを画定する。そして、各区間を分担する区間サーバ411と412とに特性情報を送信して、介助可能であるかの判定を要求する。この結果、区間サーバ411と412には支援要求がなされた時間枠に介助者の残数がある場合にステータスOKを手配管理サーバ2に送信する。このとき、手配管理サーバ2は経路R11の区間D11からD13において、その支援希望者が支援を要求している時間枠においての支援要求が多いと判断した場合には、暫定的に選定した経路R11を破棄して、代替となる経路R12の各区間を分担する区間サーバ411、413および414に特性情報を送信して、介助可能であるかの判定を要求する。これにより、複数の経路における支援要求を平滑化することができる。
【0042】
以上が、介助手配システム1aの説明であるが、続いて、
図4を参照して、予約完了後において、実際に支援希望者が確定した予約情報にしたがって移動する際における介助手配システム1aの機能を説明する。通常、介助手配プロセスによって、確定された予約確定情報に基づいて、支援希望者は確定された経路を移動する。介助手配システム1aは、予定が確定された支援希望者の移動が開始された以降、各経由地を通過した時点を特定して追跡を行う機能を有している。その追跡において、経路を構成する一部の区間の交通機関に遅延や交通機関の不通の箇所が出た場合、または支援希望者の経路途中での突然の予定の変更の場合など、移動の障害が生じる場合がありえる。すなわち、この機能は、そのような移動の障害が生じた場合において、介助手配システムを用いて、障害後の経路の残りとなる残経路において介助予約を行う機能である。以下、これについて説明する。
【0043】
まず、支援者は予約情報にしたがって移動をしているところ、経路を構成する一部の区間の交通機関に不通の箇所が出たために、その区間で進行できなくなっている。そこで、
まず、手配管理サーバ2が受信した支援希望者の現地点を初期地点として画定して、残経路を特定する(S201)。現地点は、支援希望者の追跡する機能によって特定する。
【0044】
手配管理サーバ2は、残経路について、代替えとなる暫定の経路を選定し、経路内の区間を分割する(S202)。そして、それぞれの区間に対応する区間サーバにより、介助可能であるかを判定し、判定結果(判定の結果に対応する信号)を手配管理サーバに送信する(S203)。そして、すべての区間サーバが介助可能と判定した場合には、その暫定経路を予約変更経路として決定し、一方、介助不可能と判定した区間サーバが一つでも存在する場合には、暫定経路を破棄して代替となる経路を選定し、前記のステップS203を実行する(S204)。これらのステップS202からS204は、前述のステップS103からS105と同じ手順である。このステップにより、残経路を新たな経路として決定し、支援希望者は新たな経路に変更して移動を継続することが可能となる。
【0045】
(第2の実施の形態)
以上、第1の実施の形態の介助手配システム1aについて説明した。しかし、
図5に示すような第2の実施の形態の介助手配システム1bとすることもできる。第1の実施の形態の介助手配システム1aでは手配管理サーバ2と区間サーバ4とがネットワーク3により接続されているが、第2の実施の形態の介助手配システム1bでは、手配管理サーバ2と区間サーバ4とが、手配管理サーバ2と区間サーバ4との概念なくクラウド6として構成され、クラウド6により手配管理サーバ2と区間サーバ4との機能が実現される。この形態では、支援希望者端末5はクラウド6に接続して、クラウド6としての介助手配システム1bを使用する。介助手配システム1bは、その構成上、手配管理サーバ2と区間サーバ4とがクラウド6により構成される点以外、機能および作用は第1の実施の形態の介助手配システム1aと同じである。
【0046】
(第3の実施の形態)
続いて、
図6Aから
図6Dを参照して、第3の実施の形態の介助手配システムについて説明する。
図6Aから
図6Dは第3の実施の形態の介助手配システムを示している。第3の実施の形態の介助手配システムのハードウェア構成は第1の実施の形態の介助手配システム1aまたは第2の実施の形態の介助手配システム1bと同じである。ここでは、第1の実施の形態の介助手配システム1aと同様に、便宜的に手配管理サーバ2と区間サーバ4とがネットワーク3により接続されている例で説明するが、第2の実施の形態の介助手配システム1bと同様に、手配管理サーバ2と区間サーバ4とがクラウドにより接続されていてもよい。
【0047】
第1の実施の形態および第2実施の形態の介助手配システムでは、選定された経路を区間に分割し、分割されたそれぞれの区間を管轄する区間サーバ4に対して、介助可能判定を要求する(S103)。このとき、代表的には、介助可能判定を要求する際に、分割された区間のそれぞれの区間を管轄する区間サーバ4に対して、平等に介助可能判定を要求する。しかし、第3の実施の形態では、介助可能判定を要求する際に、選択された経路から分割された区間のうち、経路の種類に応じて、優先的に介助可能性の判定を行うべき区間(優先区間)を選定し、先ず、その優先区間での介助者の配置が可能であることの判定を行い、その優先区間での介助が可能であることが確定した後に、優先区間以外の区間について、それぞれの区間を管轄する区間サーバ4に対して介助可能判定を要求する点が異なっている。以下、第3の実施の形態の介助手配システムについて、ここでは、第1の実施の形態および第2実施の形態の介助手配システムと異なる点について詳説し、第1の実施の形態および第2実施の形態の介助手配システムと同じ点についは、説明を割愛する。
【0048】
(第1態様)
以下、第3の実施の形態を第1態様から第4態様に分けて、それぞれの態様について
図6Aから
図6Dを参照して説明する。第1態様から第4態様は経路の状態に応じての場合分けとしての説明上の便宜的な分類であって、発明の実施に際して、1つの形態のみを選択するような限定的な態様ではなく、第1態様から第4態様は1つの実施の形態の中に同時に組み込むことが可能な態様である。
【0049】
まず、第3の実施の形態の第1態様を説明する。例として、
図6Aのように、経路は、支援を希望する「出発地たる経由地T21(=Tst)」と、「最終目的地たる経由地T26(=T
END)」と、出発地の「希望出発時間X」および最終目的地への「希望到着時間K1」の少なくとも一方とを含むものとする。出発地も最終目的地も経由地の一態様であるので、ここでは出発地および最終目的地も経由地の一種と扱って説明する。第1の実施の形態と同様に、手配管理サーバ2は、経路を構成する複数の区間D21からD25へと分割を行う。区間D21からD25のそれぞれの区間は区間サーバ4(それぞれ、421から425)により管理されるような管轄下におかれる。区間D21の両端の経由地はT21とT22、区間D22の両端の経由地はT22とT23、区間D23の両端の経由地はT23とT24、区間D24の両端の経由地はT24とT25、区間D25の両端の経由地はT25とT26とする。
【0050】
第3の実施の形態は、
図1Bおよび
図3に示す第1の実施の形態において、介助可能判定の際に、経路を変更することなく各経由地における通過時間の変更により、または経路を変更して代替えとなる経路における経由地の通過時間を新た設定することにより、介助者の配置が可能であるかを判定して上で、すべての区間で介助予約が確定した場合に、介助予約確定経路として決定する実施の形態である。したがって、
図6Aは
図1Bの経路R1および
図3の経路R11に対応し、第1の実施の形態に適用可能なものである。以下、各区間での介助可能判定の実行と介助者の配置の確定について、具体的な時間を使用して説明する。ここでは、通過時間のうち、経由地を出発する時間を通過時間(発)として表し、経由地に到着する時間を通過時間(着)として表す。
【0051】
図6Aに示すように、支援希望者から、希望の経路として、「出発地たる経由地T21」と、「最終目的地たる経由地T26」と、出発地の「希望出発時間X(9:45)」および最終目的地への「希望到着時間K1」の少なくとも一方として、「希望出発時間X(9:45)」が提示されたものとする。
【0052】
手配管理サーバ2は、希望の経路から、経路を構成する複数の区間D21からD25へと分割を行う。第1の実施の形態では、手配管理サーバ2は、区間D21からD25において、「希望出発時間X(9:45)」に基づいて、複数の区間D21からD25を管轄する区間サーバ421から425のそれぞれに対して経由地T21からT26を通過する通過時間を計算し、区間D21からD25におけるその通過時間に対して、支援希望者の介助を行う介助者の配置が可能であるかを判定する介助可能判定の要求を並行して行う。しかし、第3の実施の形態では、経路を複数の区間D21からD25へと分割した後に、その区間の中で介助予約確定経路を決定する上で、支配的な区間を優先区間として設定する。優先区間は介助可能判定を、他の区間よりも先に、最初に介助可能判定を優先的に行うべき区間である。
【0053】
優先区間は介助可能判定を優先的に行うべき区間であるかの判定優先度により決定する。判定優先度は、任意の日時に対して、予め定められる優先の度合いである。判定優先度は、その区間における1日あたりの輸送手段(たとえば、航空便や鉄道)の数(たとえば、便数、鉄道の本数)が少ない、または座席の指定等の乗車・乗船・搭乗につき予約による手配の必要性等の制限がある、介助支援者の人数が少ない等の理由から、任意の日時において、予め定められる区間である。判定優先度は、「優先的に確定すべき路線」または「確定に優先性がない路線」のような2択の度合いとして確定してもよいし、介助者の支援の可能性を確定すべき路線につき、確定すべき度合いの優先度をレベル化(たとえば5段階)するように画定してもよい。たとえば、「新幹線」,「航空便」などは、座席が予約指定されるので、優先的に介助者の配置が可能であるように通過時間を確定させる必要があるので、判定優先度は最も高くなるように、一方で、たとえば在来線や路線バスなどのように、座席指定がなく路線における一日の輸送手段の数が多い経路の場合に、判定優先度が低くなるように、判定優先度の基準を設定することができる。このように、判定優先度の基準は、介助者の配置の検討をする上で優先的に確定する必要性で支配的となる路線で高くなるように、介助者の配置の検討をする上で、経路の中での区間が有する支配性に応じて、判定優先度の高低が画定されるように自由に設定できる。手配管理サーバ2は、分割された区間の中で、それぞれの区間の判定優先度を比較して、介助可能判定を優先的に行うべき区間であるかの介助可能判定の判定優先度を決定して、複数の区間に対して判定優先度の高さに応じた順序で介助可能判定を実行する。たとえば、
図6に示すように、複数の区間D21からD25の中で、区間D23が、判定優先度が最も高い区間であるものとして説明する。例としては、区間D23は新幹線または航空便であり、その他の区間は、そこに至るまでの鉄道路線、バス、またはタクシーである。
【0054】
手配管理サーバ2では、経路から複数の区間D21からD25への分割と並行して、各区間D21からD25の両端の経由地T21からT26における通過時間A1からK1を計算する。すなわち、第1の実施の形態と同様に、各区間D21からD25のそれぞれにおけるサービス(航空便、鉄道、船舶等)のタイムテーブルと、予定される必要時間とから、各経由地T21からT26における通過時間A1からK1を特定して決定する。
【0055】
また、判定優先度の高さに応じた順序で行うという意味は、判定優先度が最も高い優先区間に最初に介助可能判定の要求を優先的に(優先要求)を行うという意味である。すなわち、手配管理サーバ2は、判定優先度が最も高い優先区間D23において、支援希望者の介助を行う介助者の配置が可能であるかを判定する介助可能判定を、優先区間D23を管轄する区間サーバ423に優先的に要求する優先要求を送信する。すなわち、手配管理サーバ2は、優先区間D23の両端の経由地T23の通過時間(発)E1(たとえば13:05)およびT24の通過時間(着)F1(たとえば15:38)を計算し、この通過時間に対する介助可能判定を区間サーバ423に要求する。ここでの例では、通過時間の計算(通過時間の選択と提案)は、手配管理サーバ2が行うように説明するが、手配管理サーバ2ではなく区間サーバ4が行ってもよい。この場合は、通過時間の計算(通過時間の選択と提案)は、手配管理サーバ2が目安となる通過時間の範囲を区間サーバ4に提案し、それに基づいて区間サーバ4がそれに応じた通過時間を選択するように設定することができる。この段階では、複数の区間D21からD25の中で、区間D23以外の区間の区間サーバ421,422,424,425にはまだ介助可能判定の要求は送らない。
【0056】
そして、優先区間D23を管轄する区間サーバ423は、優先区間D23において、介助可能判定として、介助者の配置が可能であるか否かを判定する。区間サーバ423は、介助者の配置が可能である場合に、優先区間D23において、介助者の配置が可能である旨に対応する信号を優先判定信号として手配管理サーバ2に送信する。手配管理サーバ2は、その信号を受信した場合に、優先区間D23において介助者の配置が可能である場合には、介助者の配置が可能であることを確定し、優先区間D23の両端の経由地T23およびT24における通過時間(発)E1(たとえば13:05)および通過時間(着)F1(たとえば15:38)が確定する。
【0057】
優先区間D23における介助者の配置の確定に続いて、優先区間23以外の区間での介助可能判定の実行と介助者の配置の確定のプロセスに移る。優先区間D23の判定優先度が優先区間23以外の区間の判定優先度よりも極めて高く、優先区間D23以外の区間の判定優先度のばらつきが小さい場合には、代表的には、優先区間D23の両端の経由地T23およびT24における通過時間(発)E1(たとえば13:05)および通過時間(着)F1(たとえば15:38)の確定に続いて、分割された区間D21からD25のうち、優先区間D23に近い側から介助可能判定を行う。すなわち、優先区間D23に最も近い区間は優先区間D23に隣接する区間D22およびD24である。手配管理サーバ2は、この優先区間D23に最も近い区間D22およびD24において、支援希望者の介助を行う介助者の配置が可能であるかを判定する介助可能判定を、この隣接区間D22,D24を管轄する区間サーバ422,424に要求する。この段階では、複数の区間D21からD25の中で、区間D22から区間D24以外の区間D21,D25の区間サーバ421,425には介助可能判定の要求は送らない。区間D22,D24を管轄する区間サーバ422,424のそれぞれは、それぞれの区間において、経由地T23およびT24における通過時間E1(13:05)およびF1(15:38)に接続できるような通過時間を計算し、介助可能判定として、介助者の配置が可能であるか否かを判定する。すなわち、手配管理サーバ2は、区間D22において、区間D22の両端の経由地T22,T23において、T23における通過時間(発)E1(13:05)に間に合うように到着できるT22における通過時間(発)C1(たとえば10:35)およびT23における通過時間(着)D1(たとえば11:07)を計算する。また、同様に、手配管理サーバ2は、区間D24において、区間D24の両端の経由地T24,T25において、T24における通過時間(着)F1(15:38)に適切な接続ができるように出発できるT24における通過時間(発)G1(たとえば16:00)およびT25における通過時間(着)H1(たとえば16:24)を計算する。前記の通り、これらの計算は、手配管理サーバ2ではなく、区間22を管轄する区間サーバ422および区間24を管轄する区間サーバ424が通過時間(発)C1,通過時間(着)D1,通過時間(発)G1,通過時間(着)H1を計算してもよい。そして、手配管理サーバ2は、区間サーバ422,424に介助可能判定の要求を送る。区間サーバ422,424は、これらの通過時間に、介助者の配置が可能である場合に、自己の区間において、介助者の配置が可能である旨に対応する信号を手配管理サーバ2に送信する。手配管理サーバ2は、その信号を受信した場合に、区間D22からD24の区間において介助者の配置が可能であることを確定し、区間D22から区間D24までの各区間の両端の経由地T22からT25における通過時間C1からH1が確定する。同様に、区間D21の両端の経由地T21における通過時間(発)A1(たとえば10:00)およびT22における通過時間(着)B1(たとえば10:18)と、区間D25の両端の経由地T25における通過時間(発)J1(たとえば16:45)およびT26における通過時間(着)K1(たとえば17:23)と、を計算する。手配管理サーバ2は区間21を管轄する区間サーバ421および区間25を管轄する区間サーバ425に対して、介助可能判定の要求を送る。区間サーバ421および425は、これらの通過時間に、介助者の配置が可能である場合に、自己の区間において、介助者の配置が可能である旨に対応する信号を手配管理サーバ2に送信する。手配管理サーバ2は、その信号を受信した場合に、区間D21からD25の全ての区間において介助者の配置が可能であることを最終的に確定し、これらの区間のすべての経由地T21からT26における通過時間A1からK1を介助予約確定経路として確定する。このように、第3の実施の形態は、第1の実施の形態および第2の実施の形態と異なり、介助可能判定の判定優先度の最も高い優先区間D23の両端の経由地T23およびT24における通過時間を最初に確定する点にある。
【0058】
(第2態様)
続いて、第3の実施の形態の第2態様を説明する。第1態様では、優先区間D23における介助者の配置の確定に続いて、優先区間D23に近い側から介助可能判定を行う代表例を説明した。第2態様では、優先区間D23に近い側から介助可能判定を行わないことができる。たとえば、優先区間23以外の区間の判定優先度が優先区間23の判定優先度と同程度、または優先区間23の判定優先度よりも小さいものの優先区間23以外の区間の判定優先度の中に、比較的判定優先度が高いものが存在する場合である。この場合には、優先区間D23における介助者の配置の確定に続いて、優先区間D23に近い区間ではなく、優先区間D23に離れた区間であっても、比較的判定優先度が高い区間において、介助可能判定を行う。これについて、
図6Bを参照して説明する。
図6Bは第1態様と同じ経路を示している。
【0059】
ここで、区間D23の判定優先度が最も高く、その判定優先度よりも低いが他の区間の判定優先度に比べて比較的高い判定優先度を区間21が持っていると仮定する。このとき区間D23が優先区間であり、区間21を準優先区間とする。この場合は、優先区間D23における介助者の配置が可能であることおよび各経由地の通過時間の確定をした後に、優先区間D23に近い側から「介助者の配置が可能であること」およびそれぞれの「経由地の通過時間」の確定を行うのではなく、優先区間D23と離れた区間であっても、準優先区間D21において「介助者の配置が可能であること」およびそれぞれの「経由地の通過時間」の確定をし、その確定後に、未だ確定されていない区間D22において各経由地の通過時間の補間を行うように、介助者の配置が可能であることおよび経由地の通過時間の確定を行い、それとともに、その他の全ての区間の介助者の配置が可能であることおよび各経由地の通過時間の確定をするものである。以下、各経由地における具体的な通過時間をもって説明する。
【0060】
ここで、「各区間における介助者の配置が可能であること」および「経由地の通過時間」の確定は、特に説明をしなくとも、前記のとおり、以下の手順を意味するものとする。すなわち、それは、手配管理サーバ2または管轄する区間サーバ4が介助可能判定の対象となる区間の両端の経由地の通過時間の計算を行い、手配管理サーバ2が区間サーバ4に対してその通過時間における介助可能判定の要求を行い、区間サーバ4は、介助可能判定として介助者の配置が可能であるか否かを判定するものである。そして、区間サーバ4から介助者の配置が可能である旨に対応する信号が送信され手配管理サーバ2がその信号を受信した場合に、手配管理サーバ2がその区間において介助者の配置が可能であることおよび各経由地の通過時間の最終的な確定を行う。
【0061】
まず、優先区間D23について、前記手順と同様に、手配管理サーバ2は、優先区間D23の両端の経由地T23およびT24において通過時間(発)E1(たとえば13:05)および通過時間(着)F1(たとえば15:38)を計算し、区間23の通過時間において、介助者の配置が可能であることおよび各経由地の通過時間の確定をする。それに続いて、または並行して、準優先区間D21において、準優先区間D21の両端の経由地T21において通過時間(発)A2(たとえば9:30)および経由地T22における通過時間(着)B2(たとえば9:48)を計算し、区間21の通過時間において、介助者の配置が可能であることおよび各経由地の通過時間の確定をする。そして、準優先区間D21と優先区間D23との間の区間D22において、経由地T23およびT24における通過時間E1(13:05)およびF1(15:38)に接続できるような通過時間を補間するように計算し、経由地T22において通過時間(発)C2(たとえば10:15)および経由地T23における通過時間(着)D2(たとえば10:47)を計算し、介助者の配置が可能であることおよび各経由地の通過時間の確定をする。同様に、その他の区間D24の両端の経由地T24およびT25において、未だ確定していない側の優先区間D23のT24における通過時間(着)F1から、経由地T24における通過時間(発)G2(たとえば16:21)および経由地T25における通過時間(着)H2(たとえば16:45)を計算し介助者の配置が可能であることおよび経由地の通過時間の確定をするとともに、同様に、区間D25の両端の経由地T25における通過時間(発)J2(たとえば17:00)および経由地T26における通過時間(着)K2(たとえば17:40)を計算し介助者の配置が可能であることおよび各経由地の通過時間の確定をする。そして、区間D21からD25の全ての区間において介助者の配置が可能であることを最終的に確定し、これらの区間のすべての経由地T21からT26における各通過時間を介助予約確定経路として確定する。これにより、判定優先度の高い区間における全区間における介助者の配置が可能であることおよび通過時間を手戻りなく効率的に確定することができる。
【0062】
(第3態様)
続いて、
図6Cを参照して、第3の実施の形態の第3態様を説明する。
図6Cは第1態様と同じ経路を示している。第1態様および第2態様は、優先区間D23から、判定優先度の高い区間から順に、各経由地での介助者の配置が可能であることおよび通過時間を確定する際に、区間サーバ4から介助者の配置が可能である旨に対応する信号を手配管理サーバ2が受信した場合に対応するプロセスである。一方、第3態様は、介助可能判定の結果、介助者の配置が不可能な場合において介助者の配置が可能であることおよび通過時間を確定するプロセスである。この態様では、区間サーバ4から介助者の配置が不可能である旨に対応する信号を手配管理サーバ2が受信した場合に、手配管理サーバ2が同一の経由地において異なる通過時間の計算を行い、この通過時間に対して介助者の配置が可能であるかを判定する介助可能判定の要求を行うものである。
【0063】
この態様でも、区間D23の判定優先度が高く、この区間が優先区間であるとする。手配管理サーバでは、第1態様で説明したとおり、通過時間(発)A1(10:00)から通過時間(着)K1(17:23)が計算され、まだいずれの区間に対しても介助者の配置が可能であるかを判定する介助可能判定は要求されていないものとする。ここで、第1態様と同様に、手配管理サーバ2は、優先区間D23の両端の経由地である優先区間D23の両端の経由地T23における通過時間(発)E1(たとえば13:05)およびT24における通過時間(着)F1(たとえば15:38)に対する介助可能判定を区間サーバ423に要求する。介助可能判定が要求された区間サーバ423は、その判定の結果、その通過時間に対して介助者の配置が不可能である旨に対応する信号を手配管理サーバ2に対して送信する。
【0064】
介助者の配置が不可能である旨に対応する信号を手配管理サーバ2に対して送信する際、またはそれ以前において、区間サーバ423はその通過時間に対して介助者の配置が不可能である場合には、代替えの通過時間(他の通過時間)として、経由地T23における通過時間(発)E3(たとえば12:35)およびT24における通過時間(着)F3(たとえば15:08)を計算し、この通過時間に対して介助者の配置が可能であることを確認する。または、この通過時間に対して介助者の配置が依然として不可能であれば、介助者の配置が可能となるまで、代替えの通過時間(他の通過時間)を計算する。区間サーバ423は介助者の配置が不可能である旨に対応する信号を手配管理サーバ2に対して送信する際に、その信号とともに、またはその後に別途、手配管理サーバ2に代替えの通過時間(他の通過時間)として、経由地T23における通過時間(発)E3(たとえば12:35)およびT24における通過時間(着)F3(たとえば15:08)と、この通過時間において介助者の配置が可能である旨に対応する信号を送信する。手配管理サーバ2は、優先区間D23において介助者の配置が可能であることおよび通過時間を確定する。
【0065】
また、このプロセスは、区間サーバ423は介助者の配置が不可能である旨に対応する信号を手配管理サーバ2が受信した場合に、手配管理サーバ2から区間サーバ423に代替えの通過時間(他の通過時間)の計算および介助可能判定を区間サーバ423に要求する形式でも良い。また、さらには、手配管理サーバ2が代替えの通過時間(他の通過時間)の計算を行い、その代替えの通過時間において介助者の配置が可能であるか否かについての介助可能判定の要求を区間サーバ423に送る。その区間サーバ423がその要求に応じて、介助可能判定を行い、代替え通過時間において、介助者の配置が可能である旨に対応する信号を手配管理サーバ2に対して送信してもよい。これらにより、手配管理サーバ2は、優先区間D23において介助者の配置が可能であることおよび通過時間を確定する。
【0066】
優先区間D23における介助者の配置が可能であることおよび経由地の通過時間の確定に続いて、第1態様と同様に、たとえば優先区間D23に近い区間D22およびD24において、経由地T23における通過時間(発)E3およびT24における通過時間(着)F3と、適切に接続できるように、介助者の配置が可能であることおよび経由地の通過時間の確定を行う。すなわち、区間D22に対応するT22における通過時間(発)C3(たとえば9:58)およびT23における通過時間(着)D3(たとえば10:30)と、区間D24に対応するT24における通過時間(発)G3(たとえば15:40)およびT25における通過時間(着)H3(たとえば16:04)と、この通過時間において介助者の配置が可能であることと、を確定する。さらに、同様に、区間D21およびD25において、区間D22および区間D24に適切に接続できるように、区間D21に対応するT21における通過時間(発)A3(たとえば9:25)およびT22における通過時間(着)B3(たとえば9:45)と、区間D25に対応するT25における通過時間(発)J3(たとえば16:25)およびT26における通過時間(着)K3(たとえば17:03)と、これの通過時間において介助者の配置が可能であることと、を確定する。これにより、全区間D21からD25における介助者の配置が可能であることおよび経由地の通過時間が確定され、これらの区間のすべての経由地T21からT26における各通過時間を介助予約確定経路として確定する。この第3態様では、優先区間D23に近い区間の側から「介助者の配置が可能であること」および「通過時間」の確定の例で説明したが、第3態様でも、第2態様のように、優先区間D23と離れた区間において判定優先度に基づいて、それぞれの区間において、介助者の配置が可能であることおよび通過時間の確定を行うこともできる。
【0067】
(第4態様)
続いて、
図6Dを参照して第3の実施の形態の第4態様を説明する。
図6Dは第1態様の経路の一部が代替えの経路とする例を示している。第3態様は、いずれかの区間において介助者の配置が不可能であるために、同一の区間において、代替えの通過時間を計算して、その代替えの通過時間において、介助者の配置が可能であることおよび通過時間の確定を行う態様であった。ここで説明する第4態様では、いずれかの区間において介助者の配置が不可能である場合に、手配管理サーバ2がその区間の代替えとなる経路を選定し、その経路を一以上の区間に分割し、その分割された区間に対して、第1態様から第3態様を適用し、「介助者の配置が可能であること」および「通過時間」の確定を行うものである。また、代替えとなる経路を選定して一以上の区間に分割する点は、第1の実施の形態で他の経路を選定して分割する手法を適用することができる。
【0068】
以下、第4態様について、第1態様で説明した例に基づいて説明する。たとえば、第1態様において、優先区間D23において「介助者の配置が可能であること」および「通過時間」が確定され、それ以外の区間D21,D22,D24およびD25を管轄するそれぞれの区間サーバ421,422,424および425に、介助可能判定が要求されたとする。そのとき、区間サーバ421,422,424では、区間D21からD24に対応する経由地T21からT25まで「介助者の配置が可能であること」および「通過時間」が確定されたものとする。しかし、この時、区間D25を管轄するそれぞれの区間サーバ425から、区間D25においては「介助者の配置が不可能である旨」に対応する信号が手配管理サーバ2に送信されるとする。この信号を受信した手配管理サーバ2は、当初の区間D24と区間25を破棄し、新たに経由地T24と経由地T26とを結ぶ区間D26を代替え区間とし、区間D26を管轄する区間サーバ426に対して、経由地T24における通過時間(着)F1(たとえば15:38)に接続可能な経由地T24の代替え通過時間(発)G4(16:30)と経由地T24の代替え通過時間(着)K4(18:55)とを計算し、この通過時間において介助可能判定を要求する。区間サーバ426は、介助者の配置が可能である場合には、介助者の配置が可能である旨に対応する信号を手配管理サーバ2に送信し、手配管理サーバ2は代替え区間D26における「介助者の配置が可能であること」および「通過時間」が確定し、それをもって全区間の「介助者の配置が可能であること」および「通過時間」が確定し、これを介助予約確定経路として確定する。
【0069】
以上、第1の実施の形態から第3の実施の形態では、介助手配システム1a,1bでは一の手配管理サーバ2が配置されている例で説明したが、これを複数の手配管理サーバ2が協働して処理するように機能させることができる。複数の手配管理サーバ2は、交通手段の種類ごと、または地域ごと等、経路に応じて、管轄する手配管理サーバ2を自由に割り当てることができる。さらには、複数の手配管理サーバ2のうち、主たる手配管理サーバ2を割り当てて、主たる手配管理サーバ2が他の手配管理サーバ2を統括するように構成させてもよい。
【符号の説明】
【0070】
1a,1b 介助手配システム
2 手配管理サーバ
3 ネットワーク
4 区間サーバ
5 支援希望者端末
6 クラウド
41,42,43,44,45,46,47 区間サーバ
411,412,413,414 区間サーバ
421,422, 423,424,425、426 区間サーバ