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特開2023-41662キャブを作業機械の本体に係止するためのシステム、アセンブリ、および方法
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  • 特開-キャブを作業機械の本体に係止するためのシステム、アセンブリ、および方法 図1
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  • 特開-キャブを作業機械の本体に係止するためのシステム、アセンブリ、および方法 図10
  • 特開-キャブを作業機械の本体に係止するためのシステム、アセンブリ、および方法 図11
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023041662
(43)【公開日】2023-03-24
(54)【発明の名称】キャブを作業機械の本体に係止するためのシステム、アセンブリ、および方法
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/16 20060101AFI20230316BHJP
【FI】
E02F9/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022145355
(22)【出願日】2022-09-13
(31)【優先権主張番号】17/472,708
(32)【優先日】2021-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】505236469
【氏名又は名称】キャタピラー エス エー アール エル
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼岡 哲士
(72)【発明者】
【氏名】依藤 雅也
(72)【発明者】
【氏名】藤井 智大
(72)【発明者】
【氏名】田中 公景
(72)【発明者】
【氏名】松村 和昌
(72)【発明者】
【氏名】恒吉 剛
(72)【発明者】
【氏名】内藤 貴之
(72)【発明者】
【氏名】西口 哲生
(72)【発明者】
【氏名】清水 邦友
(72)【発明者】
【氏名】赤羽根 英司
(72)【発明者】
【氏名】城戸口 周史
【テーマコード(参考)】
2D015
【Fターム(参考)】
2D015EA04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】作業効率を高めるために、輸送位置から運転位置への作業機械の移行中に、個別の特殊工具なしで、作業機械の本体にキャブライザを固定することができることが望まれてきた。
【解決手段】作業機械は、本体、キャブライザ、およびシャフトを備える。キャブライザは、キャブおよびフレームを含み、キャブは、第一の位置で作業機械上に直立して位置付けられ、第二の位置で前方に傾けられ、フレームは、第一の位置で本体上に設けられた第二のプレートに接触する第一のプレートを備える。キャブライザは、第一の位置と第二の位置との間で時計回りおよび反時計回りにシャフトの周りを回転可能である。第一のプレートおよび第二のプレートは、第一の位置で締付アセンブリによって一緒に締付されてもよく、締付アセンブリは、第一のプレートおよび第二のプレートを締付するための一つ以上のクランプを含み、締付アセンブリは本体上に取り付けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械であって、
本体と、
キャブおよびフレームを含むキャブライザであって、前記キャブが第一の位置で前記作業機械上に直立して位置付けられ、第二の位置で前方に傾けられ、前記フレームが、前記第一の位置で前記本体上に設けられた第二のプレートに接触する第一のプレートを備える、キャブライザと、
前記キャブライザを前記本体に回転可能に連結するシャフトであって、前記キャブライザが、前記第一の位置と前記第二の位置との間で前記シャフトの周りを時計回りおよび反時計回りに回転可能である、シャフトと、を備え、
前記第一のプレートおよび前記第二のプレートが、前記第一の位置で締付アセンブリによって一緒に締付され、前記締付アセンブリが、前記第一のプレートおよび前記第二のプレートを締付するための一つ以上のC字型クランプを含み、
前記締付アセンブリが、前記本体上に取り付けられる、作業機械。
【請求項2】
前記締付アセンブリが電気アクチュエータを備え、
前記第二のプレートが、前記締付アセンブリの一部であり、
前記一つ以上のC字型クランプが、前記第一の位置で前記第一のプレートの上面と係合し、前記第一のプレートを前記第二のプレートに締付するため第一の方向に、および前記第一のプレートの前記上面を係脱するため前記第一の方向と反対の第二の方向に、直線状に、前記電気アクチュエータによって同時に移動可能である、請求項1に記載の作業機械。
【請求項3】
前記締付アセンブリが、前記キャブが前記第一の位置にある時に、前記第一のプレートおよび前記第二のプレートの反対側の縁部部分で前記第一のプレートおよび前記第二のプレートを前記第一のプレートおよび前記第二のプレートの長手方向に締付する、二つのC字型クランプを含み、
前記C字型クランプの各々が、第一の端部および第二の端部を含み、
前記第一の端部の各々が、底部接触面を前記第一のプレートの前記上面に接触するように形成され、
第三のプレートが、前記第二の端部のそれぞれに一体的に取り付けられて、前記C字型クランプを支持し、前記第三のプレートが、上部接触面を前記第二のプレートの下面に滑動可能に接触するように形成され、
前記C字型クランプの各々が、前記第一のプレートの前記上面および前記第二のプレートの前記下面を、前記C字型クランプの前記第一の端部および前記第三のプレートと挟み、
前記第一のプレートの下面が、前記C字型クランプの係合状態で前記第二のプレートの上面に接触する、請求項2に記載の作業機械。
【請求項4】
前記C字型クランプの各々の前記底部接触面が、前記第一のプレートの前記上面に対して水平方向に角度付けられる、請求項3に記載の作業機械。
【請求項5】
前記第一のプレートの前記下面が、第一の凹部を備え、
前記第二のプレートの前記上面が第二の凹部を備え、前記第二の凹部が、前記キャブが前記第一の位置にある時に、前記第一の凹部と垂直に整列し、
前記第一の凹部および前記第二の凹部のうちの少なくとも一方が、前記第一のプレートおよび前記第二のプレートの断面図で台形凹部を形成し、
前記キャブが前記第一の位置にある時に前記第一の凹部および前記第二の凹部によって作成された空間の形状に合致するキープレートが、前記キャブが前記第一の位置にある時に前記第一の凹部および前記第二の凹部に設けられる、請求項3に記載の作業機械。
【請求項6】
前記キープレートが、前記第一の凹部および前記第二の凹部に設けられる時に、締結部材によって係合される、請求項5に記載の作業機械。
【請求項7】
前記キープレートが前記第一のプレートに取り外し可能に取り付けられ、
前記第一の凹部が、前記第一のプレートおよび前記第二のプレートの断面図で直方体形状を有する、請求項5に記載の作業機械。
【請求項8】
作業機械であって、
キャブおよびフレームを含むキャブライザであって、前記キャブが第一の位置で前記作業機械上に直立して位置付けられ、第二の位置で前方に傾けられ、前記フレームが、前記キャブを前記第一の位置に支持するための支持部材および前記支持部材に水平方向に連結される第一のプレートを備える、キャブライザと、
締付アセンブリを含む本体であって、前記締付アセンブリが、第二のプレートおよび締付構造を含み、前記第二のプレートが、前記キャブが前記第一の位置にある時に、前記本体上に所定の高さで取り付けられ、垂直方向の前記第一のプレートと平行になるように配置され、前記締付構造が、第一の方向および前記第一の方向と反対の第二の方向に直線状に移動可能である、本体と、
前記キャブライザを前記本体に回転可能に連結するシャフトであって、前記キャブライザが、前記第一の位置と前記第二の位置との間で前記シャフトの周りを時計回りおよび反時計回りに回転可能である、シャフトと、を備え、
前記キャブライザの前記第一のプレートおよび前記本体の前記第二のプレートが、前記キャブが前記第一の位置にある場合、前記第一のプレートの下面を前記第二のプレートの上面と直接係合するか、または前記第一のプレートと前記第二のプレートとの間に別のプレートを挟むことにより、前記第一のプレートの前記下面を前記第二のプレートの前記上面と間接的に係合することによって、前記締付構造によって一緒に締付けられる、作業機械。
【請求項9】
前記締付アセンブリが、前記キャブが前記第一の位置にある場合、前記第一のプレートおよび前記第二のプレートの反対側の縁部部分で前記第一のプレートおよび前記第二のプレートを前記第一のプレートおよび前記第二のプレートの長手方向に一緒に締付するための、前記締付構造の一部として、二つのクランプを含む、請求項8に記載の作業機械。
【請求項10】
前記締付アセンブリが電気アクチュエータを備え、
前記二つのクランプが、C字型クランプであり、前記第一の位置で前記第一のプレートの上面と係合し、前記第一のプレートを前記第二のプレートに締付するため前記第一の方向に、および前記第一のプレートの前記上面を係脱するため前記第二の方向に、直線状に、前記電気アクチュエータによって同時に移動可能である、請求項9に記載の作業機械。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械に関し、より詳細には、キャブおよび本体に傾斜可能に結合されたキャブライザを有する作業機械、ならびにそのシステム、アセンブリ、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
林業作業機械などの作業機械では、作業機械の可視性を改善するために、運転者の運転席を比較的高い位置に設けることができる。一方で、例えば、輸送トレーラー上で機械を輸送する場合、輸送規則に従い、運転者の運転席が輸送規則の高さを超えるのを防ぐ必要がある場合がある。したがって、本体上で、作業機械の前に備えられるシャフトの周りに前方に傾けられるように、キャブライザが設けられ得る。運転位置では、キャブライザおよびキャブは、それらを後方に傾斜することによって直立して上昇し、一方、キャブライザおよびキャブは、輸送位置で作業機械に向かって前方に傾けることによって下降することができる。
【0003】
作業機械の安全な動作のために、キャブライザの後端の底部が、運転位置で正しくかつしっかりと本体の連結部分に固定されることが望ましい場合がある。しかし、作業現場(例えば、森の中)で作業機械を輸送トレーラーから降ろした後は、大規模な機器、工具、およびメンテナンス環境が利用できないことが多い。したがって、輸送位置から運転位置への作業機械の容易な移行が望ましい場合がある。
【0004】
米国特許第9,096,280号(以下、「米国特許‘280号」)は、キャブおよびライザを重機に固定するためのシステムおよび装置について記載しており、キャブライザが、内部にキャブおよびライザを重機に固定するための締付要素に結合された複数のピボットピンを有するフレームを含む。米国特許‘280号によれば、レンチまたはドライバなどの、外側からピボットピンのそれぞれに結合された起動ねじにトルク力を受けることによって、ライザの締付要素は、重機の受け構造と締付係合し得る。
【0005】
しかしながら、作業効率を高めるために、輸送位置から運転位置への作業機械の移行中に、個別の特殊工具なしで、作業機械の本体にキャブライザを固定することができることが望まれてきた。
【発明の概要】
【0006】
一態様によれば、作業機械が記述または提供される。作業機械は、本体、キャブライザ、およびシャフトを備えることができる。キャブライザは、キャブおよびフレームを含んでもよく、キャブは、第一の位置で作業機械上に直立して位置付けられ、第二の位置で前方に傾けられ、フレームは第一のプレートを備え、第一の位置で本体上に設けられた第二のプレートに接触する。シャフトは、キャブライザを本体に回転可能に連結することができ、キャブライザは、第一の位置と第二の位置との間でシャフトの周りを時計回りおよび反時計回りに回転可能である。第一のプレートおよび第二のプレートは、第一の位置で、第一のプレートおよび第二のプレートを締付するための一つ以上のC字型クランプを含む締付アセンブリによって一緒に締付されてもよく、締付アセンブリは、本体上に取り付けられてもよい。
【0007】
別の態様では、作業機械が開示または実装される。作業機械は、キャブライザ、本体およびシャフトを備えることができる。キャブライザは、キャブおよびフレームを含んでもよく、キャブは、第一の位置で作業機械上に直立して位置付けられ、第二の位置で前方に傾けられ、フレームは、第一の位置でキャブを支持するための支持部材と、支持部材に水平方向に連結される第一のプレートとを備える。本体は、締付アセンブリを含んでもよく、締付アセンブリは、第二のプレートと締付構造を含み、第二のプレートは、キャブが第一の位置にある時に、所定の高さで本体に取り付けられ、垂直方向の第一のプレートと平行になるように配置され、締付構造は第一の方向および第一の方向に反対の第二の方向に直線状に移動可能である。シャフトは、キャブライザを本体に回転可能に連結することができ、キャブライザは、第一の位置と第二の位置との間でシャフトの周りを時計回りおよび反時計回りに回転可能である。キャブライザの第一のプレートおよび本体の第二のプレートは、キャブが第一の位置にある場合、第一のプレートの下面を第二のプレートの上面と直接係合することによって、または第一のプレートと第二のプレートとの間に別のプレートを挟むことによって、第一のプレートの下面を第二のプレートの上面と間接的に係合することによって、締付構造によって一緒に締付され得る。
【0008】
別の態様では、林業作業機械のための方法が開示または実装される。林業作業機械のための方法は、本体を提供することと、キャブおよびフレームを含むキャブライザを提供することであって、キャブは、第一の位置で林業作業機械上に直立して位置付けられ、第二の位置で前方に傾けられ、キャブが第一の位置にある場合、フレームは本体上に設けられた第二のプレートに接触する第一のプレートを含む、キャブライザを提供することと、キャブライザを本体に回転可能に連結するシャフトを提供することであって、キャブライザは、第一の位置と第二の位置との間でシャフトの周りを時計回りおよび反時計回りに回転可能である、キャブライザを提供することと、キャブが第一の位置にある場合、締付アセンブリによって第一のプレートと第二のプレートを一緒に締付することであって、締付アセンブリは本体上に取り付けられ、第一のプレートおよび第二のプレートを締付するための一つ以上のC字型クランプを含む、締付することとを含むことができる。
【0009】
本開示のその他の特徴および態様は、以下の説明および添付図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、開示された主題の一つ以上の実施形態による、作業機械の例としての林業作業機械の斜視図である。
図2図2は、図1の作業機械の側面図である。
図3図3は、運転位置にある図1の作業機械のキャブおよびキャブライザの斜視図である。
図4図4は、輸送位置にある図1の作業機械のキャブおよびキャブライザの斜視図である。
図5図5は、図3に示す運転位置にあるキャブライザの内側の斜視図である。
図6図6は、開示された主題の実施形態による、作業機械の締付アセンブリの斜視図である。
図7A図7Aおよび7Bは、開示された主題の実施形態による、異なる運転状態にある作業機械の締付アセンブリの側面図を示す。
図7B】同上。
図8図8は、開示された主題の実施形態による、キャブライザの係止構造の斜視図である。
図9図9は、開示された主題の実施形態による、第一のプレートおよび第二のプレートを、第一のプレートと第二のプレートとの間のキープレートと結合する概略図である。
図10図10は、開示された主題の実施形態による、第一のプレートを第二のプレートに対しての間のキープレートで位置付ける概略図の断面図を示す。
図11図11は、開示された主題の一つ以上の実施形態による、別の林業作業機械の別の作業機械の例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、作業機械に関し、より詳細には、キャブおよび本体に傾斜可能に結合されたキャブライザを有する、林業作業機械などの作業機械、ならびにそのシステム、アセンブリ、および方法に関する。概して、開示された主題の実施形態は、キャブライザを作業機械の本体に固定するための締付アセンブリを実装することができ、締付アセンブリは、本体に取り付けられ、キャブライザの一部であり得る第一のプレートを、本体の一部であり得る第二のプレートに締付するための移動可能な締付構造を装備することができる。
【0012】
図面を参照すると、図1は、開示された主題の実施形態はそれほど限定されないが、開示された主題の一つ以上の実施形態による作業機械1の例としての林業作業機械の斜視図を示す。図2は、図1に示す作業機械1の側面図を示す。
【0013】
図1および図2を参照すると、作業機械1は、本体13および下部走行体11を有し得る。作業機械1では、旋回ベアリング部分 12を介して、上部旋回体として下部走行体11上に機械本体として本体13を回転可能に提供できる。キャブ14は、キャブ14を本体13の前面部の一方の側面に取り付けるための基部としての役割を果たす、キャブライザ15上に取り付けられてもよい。キャブ14は、キャブライザ15上に一体的に形成されてもよく、すなわち、キャブ14は、キャブライザ15の一部であってもよい。キャブ14には、運転席、操作レバー等が設置され得る。キャブ14およびキャブライザ15は、本体13(例えば、機械本体)に一体的に形成されかつ傾斜可能に結合され得る。他の例では、キャブ14およびキャブライザ15は、別々に作製されてもよく、および/または分離可能に結合されてもよい。あるいは、キャブ14およびキャブライザ15は、プレハブ要素および/または分離不可能な要素など、一つの要素の二つのセクションとみなされてもよい。
【0014】
図1~2では、運転者がキャブ14の内部にアクセスできるように、キャブ14へのドアをキャブ14の後部側面に設けることができる。また、キャブ14は、キャブ14内に位置付けられた運転者が外側を見ることを可能にする一つ以上のビューポート31(例えば、窓、開口部など)を含み得る。
【0015】
さらに、作業用ブームは、本体13の前面部の他方側面に取り付けることができる。エンジンおよびエンジンによって駆動される油圧ポンプなどの動力装置は、本体13の後部に取り付けられ得る。
【0016】
ここで図3~4を参照すると、図3は、運転位置にある図1のおよび図2の作業機械1のキャブ14およびキャブライザ15の斜視図であり、図4は、輸送位置にある図1および図2の作業機械1のキャブ14およびキャブライザ15の斜視図である。運転位置および輸送位置は、それぞれ、第一の位置および第二の位置と本明細書で呼んでもよい。キャブ14およびキャブライザ15は、図3に示す図示された直立位置(すなわち、運転位置)から、図4に示す傾斜位置(すなわち、輸送位置)まで、キャブ14およびキャブライザ15がシャフト33(例えば、一対のシャフトであってもよく、またはこれを含んでもよい)の周りを傾斜することができるように、本体13と傾斜可能に連結されてもよい。シャフト33は、本体13の前方端上に設けることができ、キャブライザ15を本体13に回転可能に連結する。キャブライザ15は、シャフト33の周りを、運転位置と輸送位置との間で時計回りおよび反時計回りに回転することができる。キャブライザ15の底部が接触する本体13上に、傾斜するアクチュエータ(例えば、シリンダ、ボールネジ、任意の電気アクチュエータまたは油圧アクチュエータなど)が設けられ得る。アクチュエータの基部は、本体13上に位置付けられてもよく、アクチュエータの端部は、キャブライザ15の後方向に向かって位置付けられてもよい。アクチュエータが拡張するとき、キャブライザ15は、図4に示すようにシャフト33の周りで前方に傾けられてもよく、アクチュエータが収縮するとき、キャブライザ15は、図3に示すように直立するように傾けられてもよい。アクチュエータを制御してキャブライザ15を傾けるスイッチ36は、例えば、本体13の一部として本体13上に取り付けられ得る構成要素の側面に設けられ得る。
【0017】
図4を参照すると、空洞41は、キャブライザ15の後面に位置してもよい。空洞41は、作業機械1の締付アセンブリ42と結合されるように適合され得る。さらに、空洞41は、キャブ14およびキャブライザ15を作業機械1の本体13に固定するために使用されるフレームを収容するように適合されてもよい。
【0018】
開示された主題の一つ以上の実施形態によれば、締付アセンブリ42は、作業機械1の本体13上に設けられ得る。締付アセンブリ42は、基部構造、締付構造、およびアクチュエータを含んで、締付構造を作業機械1の前方走行方向に直線状に移動させ得る。こうした移動は、締付のため第一の直線方向に(例えば、前方走行方向の反対側)、および締付解除のため第一の方向(例えば、前方走行方向)の反対側の第二の方向に従ってもよい。
【0019】
図3~4に示すように、キャブライザ15は、キャブライザ15の側面32上に位置するアクセスドア34を含み得る。実施形態によれば、キャブ14にアクセスする者と同一人物である必要がなくてもよい作業機械1の運転者は、アクセスドア34を開いて、アクセスドア34を通してキャブライザ15のハウジング内のスイッチにアクセスできる。締付アセンブリ42を起動するためのスイッチ35は、運転者がアクセスドア34を通って運転することができる締付アセンブリ42に隣接して配置されてもよい。締付アセンブリ42の詳細機構を以下に記載する。
【0020】
ここで図5を参照すると、図5は、図3に示す運転位置におけるキャブライザ15の内側の斜視図を示す。図5では、キャブライザ15のハウジングの一側面部分が、内部の説明のために取り除かれる。
【0021】
一つ以上の実施形態によれば、キャブライザ15は、支持部材51a~51cを含んでもよく、その各々が、キャブ14を支持するフレーム50として、運転位置に垂直に延在する柱状部材であってもよい。支持部材51dは、運転位置において、フレームの一部として一方の端で支持部材51aに連結され、前方走行方向に沿って水平に延在してもよい。同様に、別の横方向支持部材は、運転位置において、フレームの一部として一方の端で別の柱状支持部材に連結され、支持部材51dと平行な前方走行方向に沿って水平に延在してもよい。
【0022】
平坦であってもよいプレート52は、支持部材51dと支持部材51dと平行に取り付けられる他の横方向支持部材との間のギャップを、走行方向に対して直交方向に沿ってブリッジするように配置されてもよい。プレート52の一方の縁部では、プレート52の下面が支持部材51dの上面に接触してもよく、プレート52の下面が支持部材51dに固定されてもよい。プレート52の他方の縁部は、他の横方向支持部材の上面に接触してもよく、プレート52の他方の縁部は、他の横方向支持部材に固定されてもよい。プレート52は、本明細書では第一のプレートと呼んでもよい。
【0023】
一実施形態では、支持部材51cは、プレート52の上面に取り付けられてもよく、支持部材51cの底面は、一方の端でプレート52の上面に接触してもよい。同様に、他の柱状支持部材は、プレート52の上面に取り付けられてもよく、他の柱状支持部材の底面は、一方の端でプレート52の上面に接触してもよい。プレート52および支持部材51cまたは他の柱状支持部材は、締結部材(例えば、ナットおよびワッシャー、ねじなどを有するボルト)によって固定されてもよい。
【0024】
開示された主題の実施形態は、図5に示すプレート52の特定の配置に限定されないことに留意されたい。例えば、開示された主題の実施形態は、プレート52を、作業機械1のキャブライザ15のフレームの一部として異なる位置に配置することができる。
【0025】
図5に示すように、それぞれがC字型であり得るクランプ53aおよび53bは、プレート52に隣接して配置されてもよい。クランプ53aおよび53bは、プレート52の長手方向のプレート52の反対側の縁部部分に配置され得る。クランプ53aおよび53bの詳細は、図6~7を参照して記述される。図5は二つのクランプ53aおよび53bを示すが、開示された主題の実施形態は、例えば、そのように限定されず、一つのクランプのみを含み得る。
【0026】
図5に示すように、ベース部材54は、プレート52に隣接する支持部材51d上に取り付けられ、一方の端で締結部材(例えば、ナットおよびワッシャー、ねじなどを有するボルト)によって支持部材51dに固定されてもよい。ベース部材54の他方の端では、円筒形部材55が作業機械1の前方走行方向に沿って延在し得るように、円筒形部材55をベース部材54に連結することができる。円筒形部材55の内側は、例えば、係止部材の本体から上方に延在するハンドル56を有するスライドボルトなどの係止部材を受けるように中空であってもよい。より具体的には、係止部材は、作業機械1の前方走行方向と反対側の方向にハンドル56を手動でスライドさせることによって、締付アセンブリ42上に配置され得る貫通穴(例えば、スロットまたはスリット)を貫通することができる。実施形態では、円筒形部材55および係止部材は、キャブライザ15が第一の位置にある時、締付構造(例えば、クランプ53aおよび53b)に加えて、作業機械1の本体13にキャブライザ15を係止またはそうでなければ保持するために使用することができる。作業機械1の本体13に対するキャブライザ15のこうした追加的な係止または保持は、キャブライザ15の分離の可能性をさらに低くことができ、これは安全性を向上させることができる。円筒形部材55および係止部材の詳細は、図8に関連してより詳細に記述される。
【0027】
図5に示すように、クランプ53aおよび53bに連結可能な電気アクチュエータを起動するためのスイッチ57は、例えば、運転者がアクセスドア34を通ってスイッチ57を操作することができるように、図3に示すアクセスドア34に隣接するキャブライザ15のフレームの一部として配置され得る。
【0028】
ここで図6、7A、および7Bを参照すると、図6は、開示された主題の実施形態による作業機械の締付アセンブリ42の斜視図を示し、図7Aおよび7Bは、開示された主題の実施形態による異なる運転状態の作業機械1の締付アセンブリ42の側面図を示し、特に図7Aは、締付アセンブリ42の締付されていない運転状態を示し、図7Bは、締付アセンブリ42の締付された運転状態を示す。
【0029】
図6に示すように、締付アセンブリ42は、ベース部材62aおよび62b、支持部材63、平坦であってもよいプレート64、クランプ53aおよび53b、ベース部材66、電気アクチュエータ67、および連結部材68を含み得る。実施形態では、ベース部材62aおよびベース部材66は、締結部材(例えば、ナットおよびワッシャー、ねじなどを有するボルト)によって本体13上に取り付けられ得る。
【0030】
一つ以上の実施形態によれば、支持部材63は、プレート64および連結部材68を支持するために、ベース部材62a上に垂直に取り付けられ得る。プレート64は、一方の端で支持部材63に、他方の端でベース部材62b上に取り付けられた他の支持部材に連結することができる。図6に示すように、プレート64は、横方向の一方の縁部上に凹部を有し、クランプ53aおよび53bを受けるように成形され得る。プレート64は、本明細書では第二のプレートと呼んでもよい。
【0031】
再び、側面立面図のC字型を有することができるクランプ53aおよび53bの各々は、それぞれ底部接触面65aおよび65bを有することができる。底部接触面65aは、キャブライザ15のプレート52(すなわち、第一のプレート)の上面に接触するように角度付けられてもよい。同様に、底部接触面65bは、キャブライザ15のプレート52(すなわち、第一のプレート)の上面に接触するように角度付けられてもよい。
【0032】
実施形態では、クランプ53aおよび53bは、電気アクチュエータ67に連結されてもよく、これは、クランプ53aおよび53bに、作業機械1の前方走行方向および反対方向の移動を与えることができる。例えば、電気アクチュエータ67は、キャブライザ15が第一のまたは運転位置にある時に、クランプ53aおよび53bを前方走行方向の反対側に移動させて、キャブライザ15のプレート52の上面と係合させることができる。一方、電気アクチュエータ67は、クランプ53aおよび53bを反対方向、すなわち前方走行方向に移動させて、例えば、キャブライザ15のプレート52の上面を係脱することができ、それにより、キャブライザ15は第二のまたは輸送位置へ移動するように運転され得る。
【0033】
図6に示すように、電気アクチュエータ67は、他方の端でベース部材66に連結することができる。さらに、電気アクチュエータ67は、クランプ53aおよび53bによって係合状態にある間、クランプ53aおよび53bを前方走行方向とは反対方向に押す所定の力を提供することができる。
【0034】
開示された主題の実施形態は、図5および図6に示す電気アクチュエータ67に限定されないことに留意されたい。例えば、開示された主題の実施形態は、電気アクチュエータの代わりに油圧アクチュエータを採用して、クランプ53aおよび53bを移動することができる。
【0035】
また、本開示の主題の実施形態は、図6に示す二つと同様の数のクランプ53aおよび53bに限定されないことに留意されたい。例えば、開示された主題の実施形態は、プレート52およびプレート64を一緒に締付するために、一つのクランプまたは三つ以上のクランプを採用することができる。任意選択的または代替的に、一つ以上のクランプは、上面図のプレート52およびプレート64の周りの任意の点に配置され得る。
【0036】
ここで、図6では、連結部材68は、支持部材63およびプレート64上に取り付けられ得る。上述のように、連結部材68は、例えば、キャブライザ15から係止部材を受けるために、その中心に貫通穴69を備えることができる。貫通穴69の直径は、円筒形部材55の直径と合致し得る。
【0037】
ここで図7Aおよび7Bを参照すると、図7Aは、キャブライザ15のクランプ53aとプレート52との係脱状態を示し、図7Bは、キャブライザ15のクランプ53aおよびプレート52の係合状態を示す。図7Aおよび7Bに示すように、クランプ53aの一方の端は、所定の角度によって角度付けられ得る底部接触面65aを有してもよく、クランプ53aの他方の端は、平坦であってもよいプレート71に連結されてもよい。プレート71は、以下、第三のプレートと呼んでもよい。電気アクチュエータ67が、クランプ53aを前方走行方向および反対方向(例えば、図7Aのそれぞれ左および右方向)に移動すると、プレート71は、クランプ53a(および他方の側のクランプ53b)と共に移動することができる。より具体的には、プレート71は、電気アクチュエータ67の制御下で、プレート64の下で滑動可能に移動することができる。
【0038】
図7Bに示すように、クランプ53aは、クランプ53aの係合状態で、プレート52の上面およびプレート64の下面を、クランプ53aの端およびプレート71で挟むことができる。したがって、プレート52の下面は、クランプ53a(および他方の側のクランプ53b)の係合状態でプレート64の上面に接触することができる。
【0039】
開示された主題の実施形態は、図7A,7Bおよび9に示すように、プレート52の下面がプレート64の上面に直接接触するクランプ53aおよび53bの係合状態に限定されないことに留意されたい。例えば、開示された主題の実施形態は、クランプの係合状態で、プレート52の下面とプレート64の上面との間に別のプレートを採用することができ、その結果、クランプの係合状態でプレート52の下面が、他のプレートを挟むことによって、プレート64の上面と間接的に接触することができる。
【0040】
ここで図8を参照すると、図8は、開示された主題の実施形態による、キャブライザ15の係止構造の斜視図を示す。上述のように、貫通穴69は、例えば、締付アセンブリの一部とすることができる連結部材68の中心に、キャブライザ15から係止部材81を受けるように設けられ得る。係止部材81は、円筒形部材55の直径よりも小さい直径を有する円筒形状として形成され、円筒形部材55内で縦方向に滑動可能に移動し得る。さらに、係止部材81は、ハンドル56に連結することができる。例えば、ハンドル56は、キャブライザ15のアクセスドア34を通してアクセスされて、ハンドル56を前方走行方向と反対方向に手動で移動してロックすることができ、その結果、係止部材81は連結部材68の貫通穴69を貫通することができる。結果として、キャブライザ15は、一つ以上の実施形態によれば、締付アセンブリ42に加えて、係止部材81によって本体13に連結され得る。したがって、万が一、クランプ53aおよび/または53bが意図せずにプレート52を係脱するか、または電気アクチュエータ67への電源が遮断されたとしても、係止部材81を有する係止機構は、例えば、運転位置から輸送位置へ前方に傾斜するなど、キャブ14およびキャブライザ15が不必要に係脱する状況を防止することができる。ハンドル56は、係止部材81およびハンドル56が円筒形部材55内に完全に着座している時に、保持部材(例えば、把持アーム)と係合してもよい。
【0041】
一実施形態では、ハンドル56および係止部材81は、係止部材81のロックを解除し、さらには係止部材81およびハンドル56を円筒形部材55から取り外すために、前方走行方向に移動されてもよい。
【0042】
ここで図9を参照すると、図9は、開示された主題の実施形態による、第一のプレート(すなわち、プレート52)および第二のプレート(すなわち、プレート64)を、第一のプレートと第二のプレートとの間のキープレート91と結合する概略図を示す。
【0043】
図8~9に示すように、支持部材82aおよび82b、ならびにプレート64に平行に配置され得る垂直方向のプレート83は、締付アセンブリ42の一部であってもよい。プレート83は、一方の端で支持部材63に長手方向に連結されてもよく、支持部材82aおよび82bは、プレート83の上面に取り付けられてもよい。
【0044】
一つ以上の実施形態によれば、キープレート91は、プレート52とプレート64との間に着脱可能に配置されてもよく、または取り外し可能に配置されてもよい。より具体的には、プレート52の下面は第一の凹部97を備え、プレート64の上面は第二の凹部96を備え得る。任意選択で、キープレート91は、第一の凹部97および/または第二の凹部96の幅とは異なる(例えば、より小さな)幅(すなわち、図9のページ内)を有してもよい。キープレート91は、クランプ53aおよび53bの係合状態で第一の凹部97および第二の凹部96によって作成される空間の形状に合致するように形成され得る。
【0045】
任意選択で、図9に示すように、キープレート91は、ボルト92、ナット93、およびワッシャー94などの締結部材でプレート52に取り付けられ得る。締結部材は、任意の締結手段によって備えることができ、本開示の例に限定されない。
【0046】
結果として、キープレート91をプレート52とプレート64との間に位置付けることによって、二つのプレートは、長手方向に望ましくない動き(例えば、がたつき)をすることなく、しっかりと接触し得る。
【0047】
ここで図10を参照すると、図10は、開示された主題の実施形態による、キープレート91がその間にある第二のプレート64に対して第一のプレート52を位置付ける概略図の断面図を示す。
【0048】
図10に示すように、第一の凹部97および第二の凹部96は、断面図内で台形形状によって形成されてもよく、その結果、プレート52およびプレート64のそれぞれとキープレート91との接触が滑らかに誘導され得る。したがって、キープレート91は、キャブ14が運転位置に位置付けられるとき、すなわち、二つのプレートがクランプ53aおよび53bによって係合状態にあるとき、断面図において第一の凹部97および第二の凹部96によって作成される空間の形状に合致するように形成され得る。
【0049】
キープレート91が締結部材でプレート52に取り付けられる場合、第一の凹部97の形状は、台形形状ではなくてもよく、キープレート91およびプレート52の位置決めが不要であり得るため、略直方体形状であってもよい。
【0050】
本開示の主題の実施形態は、図9~10のキープレート91の特定の形状および特定の配置に限定されないことに留意されたい。例えば、開示された主題の実施形態は、異なる方法でキープレート91を成形するか、または二つのプレート52と64との間の異なる位置にキープレート91を配置することができる。
【0051】
ここで図11を参照すると、図11は、開示された主題の一つ以上の実施形態による作業機械2の例として別の林業作業機械の斜視図である。図11では、キャブライザ112の高さおよびドア113の位置は、図1に示すものとは異なる。作業機械2の運転者は、キャブ111の側面方向に設けられたドア113からキャブ111に乗ることができる。本明細書で論じられた本体、締付アセンブリ、および/または係止アセンブリに対するキャブライザ112の位置決めは、作業機械2に等しく適用することができる。
【0052】
本開示の主題の実施形態は、図11に示すキャブライザの特定の配置およびドアの位置に限定されないことに留意されたい。例えば、開示された主題の実施形態は、キャブライザおよびその部品を作業機械2の異なる位置に配置することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
上述のように、本開示は、作業機械に関し、より詳細には、キャブおよび本体に傾斜可能に結合されたキャブライザを有する林業作業機械、ならびにそのシステム、アセンブリ、および方法に関する。
【0054】
本開示の主題の実施形態は、本体、キャブライザ、およびシャフトを備えることができる作業機械を含むことができる。キャブライザは、キャブおよびフレームを含んでもよく、キャブは、第一の位置で作業機械上に直立して位置付けられ、第二の位置で前方に傾けられ、フレームは第一のプレートを備え、第一の位置で本体上に設けられた第二のプレートに接触する。シャフトは、キャブライザを本体に回転可能に連結することができ、キャブライザは、第一の位置と第二の位置との間でシャフトの周りを時計回りおよび反時計回りに回転可能である。第一のプレートおよび第二のプレートは、第一の位置で、第一のプレートおよび第二のプレートを締付するための一つ以上のC字型のクランプを含む締付アセンブリによって一緒に締付されてもよく、締付アセンブリは、本体上に取り付けられてもよい。
【0055】
代替的に、本開示の主題の実施形態は、キャブライザ、本体およびシャフトを備える作業機械を含むことができる。キャブライザは、キャブおよびフレームを含んでもよく、キャブは、第一の位置で作業機械上に直立して位置付けられ、第二の位置で前方に傾けられ、フレームは、第一の位置でキャブを支持するための支持部材と、支持部材に水平方向に連結される第一のプレートとを備える。本体は、締付アセンブリを含んでもよく、締付アセンブリは、第二のプレートと締付構造を含み、第二のプレートは、キャブが第一の位置にある時に、所定の高さで本体に取り付けられ、垂直方向の第一のプレートと平行になるように配置され、締付構造は第一の方向および第一の方向に反対の第二の方向に直線状に移動可能である。シャフトは、キャブライザを本体に回転可能に連結することができ、キャブライザは、第一の位置と第二の位置との間でシャフトの周りを時計回りおよび反時計回りに回転可能である。キャブライザの第一のプレートおよび本体の第二のプレートは、キャブが第一の位置にある場合、第一のプレートの下面を第二のプレートの上面と直接係合ことによって、または第一のプレートと第二のプレートとの間に別のプレートを挟むことによって、第一のプレートの下面を第二のプレートの上面と間接的に係合することによって、締付構造によって一緒に締付され得る。
【0056】
さらに、C字型クランプを前方走行方向および反対方向へ直線状に同時に移動させるための電気アクチュエータが提供され得る。電気アクチュエータは、C字型クランプを同時に逆方向に直線状に移動して、第一の位置で第一のプレートの上面と係合させ、第一のプレートを第二のプレートと締付させ、前方走行方向で第一のプレートの上面を係脱させることができる。
【0057】
さらに、電気アクチュエータを動作させて、C字型クランプを前方走行方向および反対方向に移動させるスイッチが提供され得る。スイッチは、締付アセンブリに隣接して位置し、アクセスドアからアクセスすることができ、アクセスドアは、側面部分でキャブライザのハウジングに採用することができる。
【0058】
さらに、電気アクチュエータは、C字型クランプによる係合状態にある間、C字型クランプに第一の方向に所定の押力を提供することができる。
【0059】
さらに、C字型クランプの各々は、第一の端部および第二の端部を含んでもよく、この場合において、それぞれの第一の端部は、底部接触面を第一のプレートの上面にそれぞれ接触するように形成され得る。さらに、第三のプレートは、C字型クランプを支持するために一体的に第二の端部のそれぞれに一体的に取り付けられてもよく、第三のプレートは、上部接触面を第二のプレートの下面に摺動可能に接触するように形成される。その場合、C字型クランプの各々は、第一のプレートの上面および第二のプレートの下面を、C字型クランプの第一の端部および第三のプレートで挟むことができる。任意選択で、C字型クランプの各々の底部接触面は、第一のプレートの上面に対して水平方向に角度付けられてもよい。
【0060】
さらに、キャブライザから本体に係止部材を貫通することによって、追加のロック機構を設けることができる。キャブライザは、フレームの側面部分上に配置されたベース部材と、ベース部材に連結された円筒形部材とを含んでもよく、ベース部材は、第一の位置の締付アセンブリおよび円筒形部材に隣接している。係止部材は、係止部材が円筒形部材に沿って本体上に配置された貫通穴を貫通して、キャブライザを第一の位置で本体に係止できるように、円筒形部材を通して移動可能に取り付けられ得る。
【0061】
また、第一のプレートおよび第二のプレートをしっかりと係止するために、キープレートを設けることができる。実施形態では、第一のプレートの下面は、第一の凹部を備えてもよく、第二のプレートの上面は、第二の凹部を備えてもよく、第二の凹部は、第一の位置で第一の凹部と垂直に整列している。ここで、第一の凹部および第二の凹部のうちの少なくとも一方は、第一のプレートおよび第二のプレートの断面図に台形凹部を形成し得る。次に、キャブが第一の位置にある時に第一の凹部および第二の凹部によって作成される空間の形状と合致し得るキープレートを、キャブが第一の位置にある時に第一の凹部および第二の凹部に設けることができる。より具体的には、第一の穴は、キープレートの中心に配置されてもよく、第二の穴は、第一のプレート上に配置されてもよく、第二の穴は、作業機械の上面図において第一の穴と整列し、第三の穴は、第二のプレート上に配置されてもよく、第三の穴は、第一の穴および第二の穴と上面図において整列する。
【0062】
任意選択で、キープレートは、第一の凹部および第二の凹部に設けられる時に締結部材によって係合されてもよく、締結部材はボルト、ナット、およびワッシャーを含み得る。次に、ボルトは、第一の穴、第二の穴、および第三の穴、ならびにキープレートを貫通し、ナットおよびワッシャーで固定されて、第一のプレート、第二のプレート、およびキープレートを固定することができる。
【0063】
任意選択で、キープレートは、第一のプレートに取り外し可能に取り付けられてもよく、第一の凹部は、断面図の直方体形状によって形成されてもよい。
【0064】
したがって、開示された主題の実施形態は、作業機械の輸送位置から運転位置への移行中に、別個の特殊工具なしで、作業機械の本体にキャブライザを固定することができ、これは作業効率を増加させ得る。
【0065】
実施形態によれば、別個の特殊工具を使用することなく、キャブおよびキャブライザを作業機械の本体に固定することが可能であり得る。したがって、こうした配置は、作業機械の作業効率を増加させることができる(例えば、より迅速かつ確実に移動状態または運転状態に移行)。具体的には、実施形態によれば、開示された主題の実施形態による締付構造で、キャブライザのプレートおよび作業機械の本体のプレートを締付し、締付構造に力を加えることによって、キャブライザおよびキャブは、確実にしっかりと、作業機械の本体に固定され得る。さらに、実施形態によれば、キャブライザおよび本体を揺動部材で係止することによって、故障状況での作業機械の安全性を高めることができる。さらに、実施形態によれば、プレート間にキープレートを挟むことによって、キャブライザおよびキャブの左右方向の望ましくない移動(例えば、がたつき)を防止または最小化することができる。したがって、運転位置にあるキャブの安全性を高めることができる。
【0066】
本開示の態様は、上記の実施形態を参照して特に示され、かつ記述されてきたが、開示された内容の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な追加の実施形態が、開示された機械、アセンブリ、システムおよび方法の修正によって企図されうることが当業者には理解されるであろう。こうした実施形態は、特許請求の範囲およびその任意の均等物に基づき決定される本開示の範囲内に収まることが理解されるべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
【外国語明細書】