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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023042125
(43)【公開日】2023-03-27
(54)【発明の名称】ドリルガイド
(51)【国際特許分類】
   B23B 49/00 20060101AFI20230317BHJP
【FI】
B23B49/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021149247
(22)【出願日】2021-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】000105039
【氏名又は名称】クロバー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】大江 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】井上 智賀
【テーマコード(参考)】
3C036
【Fターム(参考)】
3C036BB11
(57)【要約】
【課題】穴開け加工の位置精度を向上できるドリルガイドを提供する。
【解決手段】ドリルガイド1は、被加工物Wの加工面WSに接触する接触面20a、及びドリルDが通過可能であると共に接触面に設けられた貫通孔23を有する板状のベース部20と、ベース部20の厚み方向にベース部20から離れて配置され、ドリルDの先端Daを貫通孔23の内部に案内する筒状の案内部30と、厚み方向に延びてベース部20と案内部30とを接続した接続部40と、厚み方向においてベース部20と案内部30との間に配置されると共に案内部30の周方向において接続部40と隣接して配置され、貫通孔内23に配置されたドリルDの先端Daを外部から視認できるように構成された窓部50とを備える。厚み方向におけるベース部20と案内部30との間の距離D1は、案内部30の厚み方向における寸法D2よりも短い。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物の加工面に接触する接触面、及びドリルが通過可能であると共に前記接触面に設けられた貫通孔を有する板状のベース部と、
前記ベース部の厚み方向に前記ベース部から離れて配置され、前記ドリルの先端を前記貫通孔の内部に案内する筒状の案内部と、
前記厚み方向に延びて前記ベース部と前記案内部とを接続した接続部と、
前記厚み方向において前記ベース部と前記案内部との間に配置されると共に前記案内部の周方向において前記接続部と隣接して配置され、前記貫通孔内に配置された前記ドリルの先端を外部から視認できるように構成された窓部と
を備え、
前記厚み方向における前記ベース部と前記案内部との間の距離は、前記案内部の前記厚み方向における寸法よりも短い、ドリルガイド。
【請求項2】
前記ベース部は、前記厚み方向に沿って見たときに、互いに対向する一対の第1辺と、前記一対の第1辺に直交して延びると共に互いに対向する一対の第2辺とを有する矩形状であり、
前記接続部は、前記厚み方向に延びて前記ベース部と前記案内部とを接続した第1リブ及び第2リブを備え、
前記第1リブと前記第2リブとは、前記一対の第1辺の一方に沿って互いに間隔を開けて配置されており、
前記窓部は、前記第1リブと前記第2リブとの間に配置されている、請求項1に記載のドリルガイド。
【請求項3】
4つの前記窓部を備え、
前記接続部は、前記厚み方向に延びて前記ベース部と前記案内部とを接続した第3リブ及び第4リブを更に備え、
前記第3リブは、前記一対の第2辺の一方に沿って前記第1リブと互いに間隔を開けて配置されており、
前記第4リブは、前記一対の第2辺の他方に沿って前記第2リブと互いに間隔を開けて配置されると共に、前記一対の第1辺の他方に沿って前記第3リブと互いに間隔を開けて配置されており、
4つの前記窓部の各々は、前記第1リブと前記第2リブとの間、前記第2リブと前記第3リブとの間、前記第3リブと前記第4リブとの間、及び前記第4リブと前記第1リブとの間にそれぞれ配置されている、請求項2に記載のドリルガイド。
【請求項4】
前記ベース部は、
前記一対の第1辺の少なくとも一方に沿って設けられ、前記一対の第1辺に沿った方向における前記被加工物に対する前記ベース部の位置調整の目安となる第1目盛部と、
前記一対の第2辺の少なくとも一方に沿って設けられ、前記一対の第2辺に沿った方向における前記被加工物に対する前記ベース部の位置調整の目安となる第2目盛部と
を備える、請求項3に記載のドリルガイド。
【請求項5】
前記接触面と交差して延びた位置決め面を有し、前記ベース部に着脱可能な位置決め部材を更に備え、
前記位置決め面は、前記被加工物の前記加工面と交差して延びた非加工面と接触することで前記被加工物に対する前記ベース部の位置を決める、請求項1から4のいずれか1項に記載のドリルガイド。
【請求項6】
前記案内部は、
前記ドリルの先端を前記貫通孔の内部に案内する円筒状のドリルブッシュと、
前記ドリルブッシュを収容する筒状の収容部と
を備える、請求項1から5のいずれか1項に記載のドリルガイド。
【請求項7】
前記ベース部と、前記収容部と、前記接続部とは、樹脂で一体成形されている、請求項6に記載のドリルガイド。
【請求項8】
前記ベース部、前記収容部、及び前記接続部を有するベース部材と、
前記ベース部材に着脱可能であると共に、前記ドリルブッシュを保持可能なホルダと
を備える、請求項6又は7に記載のドリルガイド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドリルガイドに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、板状の本体を備えるドリルガイドが開示されている。前記本体には、ドリルが通過する貫通孔が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-144512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のドリルガイドには、穴開け加工の位置精度を向上させるという観点で未だ改善の余地がある。
【0005】
本発明は、穴開け加工の位置精度を向上できるドリルガイドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の一態様に係るドリルガイドは、
被加工物の加工面に接触する接触面、及びドリルが通過可能であると共に前記接触面に設けられた貫通孔を有する板状のベース部と、
前記ベース部の厚み方向に前記ベース部から離れて配置され、前記ドリルの先端を前記貫通孔の内部に案内する筒状の案内部と、
前記厚み方向に延びて前記ベース部と前記案内部とを接続した接続部と、
前記厚み方向において前記ベース部と前記案内部との間に配置されると共に前記案内部の周方向において前記接続部と隣接して配置され、前記貫通孔内に配置された前記ドリルの先端を外部から視認できるように構成された窓部と
を備え、
前記厚み方向における前記ベース部と前記案内部との間の距離は、前記案内部の前記厚み方向における寸法よりも短い。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、穴開け加工の位置精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係るドリルガイドの斜視図。
図2】本発明の一実施形態に係るドリルガイドの分解斜視図。
図3】本発明の一実施形態に係るドリルガイドの正面図。
図4】本発明の一実施形態に係るドリルガイドの背面図。
図5図3のV-V線に沿った断面図。
図6】本発明の一実施形態に係るドリルガイドの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一態様に係るドリルガイドは、
被加工物の加工面に接触する接触面、及びドリルが通過可能であると共に前記接触面に設けられた貫通孔を有する板状のベース部と、
前記ベース部の厚み方向に前記ベース部から離れて配置され、前記ドリルの先端を前記貫通孔の内部に案内する筒状の案内部と、
前記厚み方向に延びて前記ベース部と前記案内部とを接続した接続部と、
前記厚み方向において前記ベース部と前記案内部との間に配置されると共に前記案内部の周方向において前記接続部と隣接して配置され、前記貫通孔内に配置された前記ドリルの先端を外部から視認できるように構成された窓部と
を備え、
前記厚み方向における前記ベース部と前記案内部との間の距離は、前記案内部の前記厚み方向における寸法よりも短い。
【0010】
この構成によれば、ドリルを用いて被加工物に穴開け加工を行うときに、ユーザが、窓部を介して、貫通孔の内部に配置されたドリルの先端を外部から視認できる。その結果、ユーザがドリルの先端が所望の位置に位置していることを確認しながら被加工物に穴開け加工できるので、穴開け加工の位置精度を向上できる。
【0011】
この構成によれば、厚み方向におけるベース部と案内部との間の距離が、案内部の厚み方向における寸法よりも短いので、前記距離が前記寸法よりも長い場合と比較して、案内部がドリルを被加工物の加工面に近い位置まで案内できる。その結果、ベース部と案内部との間において、ドリルの先端の位置がずれることが抑制されるので、穴開け加工の位置精度を向上できる。
【0012】
この構成によれば、厚み方向において、ベース部と案内部との間の距離が案内部の厚み方向における寸法よりも短いので、ベース部と案内部との間の距離が案内部の寸法よりも長い場合と比較して、ドリルガイドを小型にできる。
【0013】
前記ドリルガイドにおいて、前記ベース部は、前記厚み方向に沿って見たときに、互いに対向する一対の第1辺と、前記一対の第1辺に直交して延びると共に互いに対向する一対の第2辺とを有する矩形状であってもよく、前記接続部は、前記厚み方向に延びて前記ベース部と前記案内部とを接続した第1リブ及び第2リブを備えてもよく、前記第1リブと前記第2リブとは、前記一対の第1辺の一方に沿って互いに間隔を開けて配置されてもよく、前記窓部は、前記第1リブと前記第2リブとの間に配置されていてもよい。
【0014】
この構成によれば、一対の第1辺の一方に沿って互いに間隔を開けて配置された第1リブと第2リブとの間に窓部が配置されているので、ユーザは、窓部を介して、一対の第1辺の一方からドリルの先端を視認し易くなる。その結果、穴開け加工の位置精度をより一層向上できる。
【0015】
前記ドリルガイドは、4つの前記窓部を備えてもよく、前記接続部は、前記厚み方向に延びて前記ベース部と前記案内部とを接続した第3リブ及び第4リブを更に備えてもよく、前記第3リブは、前記一対の第2辺の一方に沿って前記第1リブと互いに間隔を開けて配置されていてもよく、前記第4リブは、前記一対の第2辺の他方に沿って前記第2リブと互いに間隔を開けて配置されると共に、前記一対の第1辺の他方に沿って前記第3リブと互いに間隔を開けて配置されていてもよく、4つの前記窓部の各々は、前記第1リブと前記第2リブとの間、前記第2リブと前記第3リブとの間、前記第3リブと前記第4リブとの間、及び前記第4リブと前記第2リブとの間にそれぞれ配置されていてもよい。
【0016】
この構成によれば、窓部が、一対の第1辺の一方に沿って互いに間隔を開けて配置された第1リブと第2リブとの間、及び一対の第1辺の他方に沿って互いに間隔を開けて配置された第3リブと第4リブとの間にそれぞれ配置されているので、ユーザは、一対の第1辺の両側から、窓部を介して、ドリルの先端を視認しやすくなる。また、窓部が、一対の第2辺の一方に沿って互いに間隔を開けて配置された第2リブと第3リブとの間、及び一対の第2辺の他方に沿って互いに間隔を開けて配置された第2リブと第4リブとの間にそれぞれ配置されているので、ユーザは、一対の第2辺の両側から、窓部を介して、ドリルの先端を視認しやすくなる。その結果、穴開け加工の位置精度をより一層向上できる。また、様々な方向から貫通孔の内部に配置されたドリルの先端を視認できるので、ドリルガイドの利便性を向上できる。
【0017】
前記ドリルガイドにおいて、前記ベース部は、前記一対の第1辺の少なくとも一方に沿って配置され、前記一対の第1辺に沿った方向における前記被加工物に対する前記ベース部の位置調整の目安となる第1目盛部と、前記一対の第2辺の少なくとも一方に沿って配置され、前記一対の第2辺に沿った方向における前記被加工物に対する前記ベース部の位置調整の目安となる第2目盛部とを備えてもよい。
【0018】
この構成によれば、第1目盛部と第2目盛部とを参照しながら一対の第1辺に沿った方向と一対の第2辺に沿った方向とにおける被加工物に対するベース部の位置を調整することで、ドリルの先端を所望の位置に容易に合わせることができる。その結果、穴開け加工の位置精度をより一層向上できる。
【0019】
前記ドリルガイドは、前記接触面と交差して延びた位置決め面を有し、前記ベース部に着脱可能な位置決め部材を更に備えてもよく、前記位置決め面は、前記被加工物の前記加工面と交差して延びた非加工面と接触することで前記被加工物に対する前記ベース部の位置を決めてもよい。
【0020】
この構成によれば、位置決め面を被加工物の非加工面に接触させることで、ドリルガイドを被加工物に対して位置決めできる。その結果、被加工物に穴開け加工を施すときにドリルの先端の位置が意図せずずれることが抑制されるので、穴開け加工の位置精度をより一層向上できる。
【0021】
前記ドリルガイドにおいて、前記案内部は、前記ドリルの先端を前記貫通孔の内部に案内する円筒状のドリルブッシュと、前記ドリルブッシュを収容する筒状の収容部とを備えてもよい。
【0022】
この構成によれば、案内部がドリルブッシュと収容部とを有するため、異なる内径を有する複数のドリルブッシュを交換して使用することで、異なる外径を有する複数のドリルにもドリルガイドを適用できる。
【0023】
前記ドリルガイドにおいて、前記ベース部と、前記収容部と、前記接続部とは、樹脂で一体成形されていてもよい。
【0024】
この構成によれば、ベース部と収容部と接続部とが樹脂で一体成形されているので、ベース部と収容部と接続部とが金属からなる場合と比較して、ドリルガイドを軽量にできる。
【0025】
前記ドリルガイドは、前記ベース部、前記収容部、及び前記接続部を有するベース部材と、前記ベース部材に着脱可能であると共に、複数の前記ドリルブッシュを保持可能なホルダとを備えてもよい。
【0026】
この構成によれば、ホルダにより、複数のドリルブッシュとベース部材とをまとめてコンパクトに収納できる。
【0027】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0028】
図1は、本実施形態のドリルガイド1の斜視図である。図1に示すドリルガイド1は、ドリルD(図6に示す)を用いて被加工物W(図6に示す)に穴開け加工を施すときに使用される。被加工物Wは、ドリルによって穴開け加工が施されるものであり、例えば、木材である。被加工物Wに載置されたドリルガイド1にドリルDがセットされて、ドリルDが駆動されることによって、被加工物Wに穴開け加工が施される。このとき、ドリルDがドリルガイド1にセットされていることにより、所望の位置に穴開け加工を施すことができる。
【0029】
図1に示すように、本実施形態のドリルガイド1は、ベース部材10と、位置決め部材60と、ホルダ70とを備える。
【0030】
ベース部材10は、被加工物W(図6に示す)に対するドリルD(図6に示す)の位置を決める。位置決め部材60は、被加工物に対するベース部材10の位置を決める。ホルダ70は、後述するドリルブッシュ31を保持するとともに、ベース部材10に装着可能である。
【0031】
図2は、本実施形態に係るドリルガイド1のベース部材10と位置決め部材60との分解斜視図である。
【0032】
図1及び図2に示すように、ベース部材10は、ベース部20と、案内部30と、4つのリブ40A~40D(図1及び図2では、リブ40A,40B,40Dのみを示す)と、4つの窓部50A~50D(図1及び図2では、窓部50A,50Dのみを示す)とを備える。以下の説明において、4つのリブ40A~40Dを特に区別する必要がない場合、これらのうちの1つを単にリブ40という場合がある。また、以下の説明において、4つの窓部50A~50Dを特に区別する必要がない場合、これらのうちの1つを単に窓部50という場合がある。本実施形態のベース部材10のうち、ベース部20と、後述する収容部32と、リブ40とは、樹脂で一体成形されている。
【0033】
図3は、本実施径形態に係るベース部材10と位置決め部材60との正面図である。図4は、本実施形態に係るベース部材10と位置決め部材60との背面図である。図3では、後述する蓋部33を二点鎖線で示している。
【0034】
図3および図4に示すように、本実施形態のベース部20は、長方形の板状である。言い換えれば、ベース部20は、一対の長辺L1,L2と一対の短辺S1,S2とを有する。以下の説明において、ベース部20の長手方向(つまり、長辺L1,L2に沿った方向)を縦方向Xといい、ベース部20の短手方向(つまり、短辺S1,S2に沿った方向)を横方向Yといい、ベース部20の厚み方向を高さ方向Zという場合がある。また、縦方向Xと、横方向Yと、高さ方向Zとは互いに直交している。本実施形態のベース部20の縦方向Xの寸法は、70mmであり、ベース部20の横方向Yの寸法は、40mmである。また、本実施形態の一対の長辺L1,L2は、本発明に係る一対の第1辺の一例である。同様に、本実施形態の一対の短辺S1,S2は、本発明に係る一対の第2辺の一例である。
【0035】
ベース部20は、被加工物W(図6に示す)の加工面WSと接触する第1面20a(図4に示す)と、第1面20aと対向する第2面20b(図3に示す)とを備える。第1面20aと第2面20bとは、高さ方向Zにおいて間隔を開けて配置されている。また、第1面20aと第2面20bとは、平行に延びている。具体的には、第1面20aと第2面20bとは、縦方向Xと横方向Yとに沿って延びている。本実施形態に係る第1面20aは、本発明に係る接触面の一例である。
【0036】
ベース部20は、一対の第1側面21A,21Bと、一対の第2側面22A,22Bとを備える。第1側面21A,21Bと第2側面22A,22Bとは、第1面20aと第2面20bとを高さ方向Zにおいて接続している。
【0037】
第1側面21A,21Bは、横方向Yに間隔を開けて配置されている。第1側面21A,21Bは、互いに平行に延びている。第1側面21A,21Bは、縦方向Xと高さ方向Zとに沿って延びている。第1側面21A,21Bの各々は、第1面20aと第2面20bとの横方向Yの端部同士をそれぞれ接続している。第1側面21A,21Bの各々は、高さ方向Zに沿ってみたときに、ベース部20の一対の長辺L1,L2にそれぞれ配置される。
【0038】
第2側面22A,22Bは、縦方向Xに間隔を開けて配置されている。第2側面22A,22Bは、互いに平行に延びている。第2側面22A,22Bは、横方向Yと高さ方向Zに沿って延びている。第2側面22A,22Bの各々は、第1面20aと第2面20bとの縦方向Xの端部をそれぞれ接続している。また、第2側面22A,22Bの各々は、第1側面21A,21Bの横方向Yの端部同士をそれぞれ接続している。第1側面21A,21Bの各々は、高さ方向Zに沿ってみたときに、ベース部20の一対の短辺S1,S2にそれぞれ配置される。第2側面22A,22Bの横方向Yにおける寸法は、第1側面21A,21Bの縦方向Xにおける寸法よりも小さい。
【0039】
図4に示すように、ベース部20には、ドリルD(図6に示す)が通過可能な貫通孔23が設けられている。貫通孔23は、ベース部20を高さ方向Zに貫通している。言い換えれば、貫通孔23は、ベース部20を厚み方向に貫通している。本実施形態の貫通孔23は、高さ方向Z(図4において紙面垂直方向)に沿って見たときに、矩形状である。具体的には、本実施形態の貫通孔23は、高さ方向Zに沿って見たときに、一辺が18mmの正方形状である。
【0040】
貫通孔23を画定するベース部20の内周24は、高さ方向Zに沿って見たときに正方形状である。内周24は、縦方向Xに延びた一対の第1部分241A,241Bと、横方向Yに延びた一対の第2部分242A,242Bとを備える。第2部分242A,242Bの各々は、第1部分241A,241Bの縦方向Xにおける端部同士をそれぞれ接続している。
【0041】
第1部分241Aは、ベース部20の第1側面21Aと対向して配置されている。第1部分241Aは、第1側面21Aと平行に延びている。言い換えれば、第1部分241Aは、ベース部20の長辺L1に沿って延びている。
【0042】
第1部分241Bは、ベース部20の第1側面21Bと対向して配置されている。第1部分241Bは、第1側面21Bと平行に延びている。言い換えれば、第1部分241Bは、ベース部20の長辺L2に沿って延びている。
【0043】
第2部分242Aは、ベース部20の第2側面22Aと対向して配置されている。第2部分242Aは、第2側面22Aと平行に延びている。言い換えれば、第2部分242Aは、ベース部20の短辺S1に沿って延びている。
【0044】
第2部分242Bは、ベース部20の第2側面22Bと対向して配置されている。第2部分242Bは、第2側面22Bと平行に延びている。言い換えれば、第2部分242Bは、ベース部20の短辺S2に沿って延びている。
【0045】
図3に示すように、ベース部20には、スロット25が設けられている。スロット25は、ベース部20を、高さ方向Zに貫通している。スロット25は、ベース部20の第2側面22Bから縦方向Xに沿って延びている。スロット25の縦方向Xにおける一方側(図3において左側)の端部は、ベース部20内で終端している。スロット25の縦方向Xにおける他方側(図3において右側)の端部は、縦方向Xの他方側に開口している。
【0046】
図4に示すように、ベース部20の第1面20aには、一対の溝部26A,26Bが形成されている。一対の溝部26A,26Bは、横方向Yに間隔を開けて配置されている。一対の溝部26A,26Bの各々は、ベース部20の第2側面22Bから貫通孔23を画定する内周24の第2部分242Bにわたって縦方向Xに沿って延びている。一対の溝部26A,26Bの間にスロット25が配置されている。
【0047】
図3に示すように、ベース部20の第2面20bには、目盛部27A~27Cが設けられている。目盛部27Aは、ベース部20の一方の長辺L1に沿って設けられている。目盛部27Bは、ベース部20の一方の短辺S1に沿って設けられている。目盛部27Cは、ベース部20の他方の長辺L2に沿って設けられている。以下の説明において、目盛部27A~27Cを特に区別する必要がない場合、これらのうちの1つを単に目盛部27という場合がある。目盛部27は、複数の目盛により構成されている。本実施形態の複数の目盛は、1mm毎に配置されている。目盛部27A,27Cは、被加工物W(図6に示す)に対するベース部20の縦方向Xにおける位置調整の目安となり、目盛部27Cは、被加工物に対するベース部20の横方向Yにおける位置調整の目安となる。目盛部27A,27Cは、本発明に係る第1目盛部の一例であり、目盛部27Bは、本発明に係る第2目盛部の一例である。
【0048】
図4に示すように、ベース部20の第1面20aには、一対の第1ロック部28A,28Bが設けられている。一対の第1ロック部28A,28Bは、横方向Yに間隔を開けて配置されている。また、一対の第1ロック部28A,28Bの各々は、縦方向Xに沿って延びている。
【0049】
図5は、図3のV-V線に沿った断面図である。図6は、本実施形態に係るベース部材10と位置決め部材60とを横方向Yに沿って見た側面図である。
【0050】
図2に示すように、案内部30は、ドリルブッシュ31と、収容部32と、蓋部33とを備える。
【0051】
図2及び図5に示すように、ドリルブッシュ31は、ドリルDを案内する部材である。ドリルブッシュ31は、金属からなる。ドリルブッシュ31は、円筒状である。ドリルブッシュ31は、ドリルが挿し通される案内孔31aを備える。ドリルブッシュ31は、案内孔31aの軸線Aが貫通孔23の中心C(図4に示す)を通るように配置されている。また、案内孔31aの軸線Aは、第1面20aに対して垂直に延びている。本実施形態に係るドリルブッシュ31は、例えば、外径が23mmのドリルDに適用可能なドリルブッシュである。言い換えれば、案内孔31aの直径は、23mmよりも大きい。本実施形態のドリルガイド1は、ドリルブッシュ31を案内孔31aの直径が異なるドリルブッシュに交換することで、異なる外径のドリルに適用可能である。
【0052】
収容部32は、高さ方向Zの一方側(図5において上側)が開口した有底円筒状である。収容部32は、樹脂からなる。収容部32の内径は、ドリルブッシュ31の外径よりも僅かに大きい。収容部32の底部32aには、ドリルDが通過可能な円形の穴32bが設けられている。この穴32bは、ドリルブッシュ31の案内孔31aと同軸上に配置されている。
【0053】
蓋部33は、収容部32の高さ方向Zの一方側(図5において上側)に配置された開口を塞ぐ部材である。蓋部33は、樹脂からなる。蓋部33には、ドリルDが通過可能な円形の穴33aが設けられている。この穴33aは、ドリルブッシュ31の案内孔31aと同軸上に配置されている。
【0054】
図6に示すように、案内部30は、高さ方向Zにおいて、ベース部20と間隔を開けて配置されている。高さ方向Zにおけるベース部20と案内部30との間の距離D1は、案内部30の高さ方向Zにおける寸法D2よりも短い。より詳細には、高さ方向Zにおけるベース部20の第2面20bと収容部32の底部32a(図5に示す)までの距離D1は、案内部30の高さ方向Zにおける寸法D2よりも短い。前記距離D1は、後述する窓部50の高さ方向Zにおける寸法に対応しており、貫通孔23内に配置されたドリルDの先端Daが外部から視認できる程度の距離であればよい。本実施形態の前記距離D1は、例えば、1.5mmである。一方で、本実施形態の案内部30の高さ方向Zにおける寸法D2は、例えば、16mmである。
【0055】
図3に示すように、高さ方向Z(図3において紙面垂直方向)に沿って見たときに、案内部30の外形は、貫通孔23の外形よりも大きい。より詳細には、蓋部33の直径は、貫通孔23の一辺の寸法(長さ)よりも大きい。
【0056】
図1及び図2に示すように、リブ40は、高さ方向Zに延びてベース部20と案内部30とを接続する板状の部材である。より詳細には、図4に示すように、リブ40は、ベース部20の内周24の隅部と収容部32の外周面とを接続している。言い換えれば、リブ40の高さ方向Zにおける一端は、収容部32の外周面に接続されており、リブ40の高さ方向Zにおける他端は、ベース部20の内周24の隅部に接続されている。本実施形態のリブ40は、本発明に係る接続部の一例である。また、本実施形態のリブ40A~リブ40Dの各々は、本発明に係る第1~第4リブの一例である。
【0057】
図1及び図2に示すように、リブ40Aは、高さ方向Zにおける一方側(図1及び図2において上側)から他方側(図1及び図2において下側)に向かって、縦方向Xの一方側(図1及び図2において奥側)かつ横方向Yの一方側(図1及び図2において右側)に向かって延びている。また、リブ40Bは、高さ方向Zにおける一方側から他方側に向かって、縦方向Xの他方側(図1及び図2において手前側)かつ横方向Yの一方側に向かって延びている。リブ40Cは、図示しないが、高さ方向Zにおける一方側から他方側に向かって、縦方向Xの一方側かつ横方向Yの他方側(図1及び図2において左側)に向かって延びている。リブ40Dは、高さ方向Zにおける一方側から他方側に向かって、縦方向Xの他方側かつ横方向Yの他方側に向かって延びている。
【0058】
図3に示すように、リブ40A~40Dは、軸線Aを中心とする周方向に沿って等間隔に配置されている。言い換えれば、リブ40は、前記周方向に沿って90°間隔で配置されている。リブ40A~40Dの各々は、軸線Aを中心とする径方向に延びている。具体的には、リブ40Aは、高さ方向Z(図3において紙面垂直方向)に沿って見て、収容部32から縦方向Xの一方側(図3において左側)に向かって、横方向Yの一方側(図3において上側)に傾斜して延びている。リブ40Bは、高さ方向Zに沿って見て、収容部32から縦方向Xの他方側(図3において右側)に向かって、横方向Yの一方側に傾斜して延びている。リブ40Cは、高さ方向Zに沿って見て、収容部32から縦方向Xの一方側に向かって、横方向Yの他方側(図3において下側)に傾斜して延びている。リブ40Dは、高さ方向Zに沿って見て、収容部32から縦方向Xの他方側に向かって、横方向Yの他方側に傾斜して延びている。
【0059】
リブ40A,40Bは、収容部32から横方向Yの一方側に向かって縦方向Xにおいて互いに離れるように延びている。リブ40B,40Cは、収容部32から縦方向Xの一方側に向かって横方向Yにおいて互いに離れるように延びている。リブ40C,40Dは、収容部32から横方向Yの他方側に向かって縦方向Xにおいて互いに離れるように延びている。リブ40D,40Aは、収容部32から縦方向Xの他方側に向かって横方向Yにおいて互いに離れるように延びている。
【0060】
図1及び図2に示すように、本実施形態の窓部50は、貫通孔23の内部に配置されたドリルDの先端Da(図6に示す)を外部から視認できるように構成された開口である。窓部50は、ベース部20と案内部30との間に配置されている。図3に示すように、窓部50は、ベース部20の内周24と、収容部32と、軸線Aを中心とした周方向において隣接する2つのリブ40とによって画定されている。言い換えれば、窓部50は、軸線Aを中心とした周方向においてリブ40と隣接して配置されている。
【0061】
図3に示すように、窓部50Aは、ベース部20の第1部分241Aと、収容部32の第1部分241Aと対向する部分と、2つのリブ40A,40Bとによって画定されている。図示しないが、窓部50Aは、収容部32から横方向Yの一方側(図3において上側)に向かって、高さ方向Zの他方側(図3において紙面奥側)に傾斜して延びている。これにより、横方向Yの一方側かつ高さ方向Zの一方側(図3において紙面手前側)、つまり、斜め上方から窓部50を介して貫通孔23内を視認しやすくなっている。また、窓部50Aは、収容部32から横方向Yの一方側に向かって、縦方向Xの寸法が広がっている。これにより、横方向Yの一方側から窓部50Aを介して貫通孔23内を視認しやすくなっている。
【0062】
窓部50Bは、ベース部20の第2部分242Aと、収容部32の第2部分242Aと対向する部分と、2つのリブ40A,40Cとによって画定されている。図示しないが、窓部50Bは、収容部32から縦方向Xの一方側(図3において左側)に向かって、高さ方向Zの他方側(図3において紙面奥側)に傾斜して延びている。これにより、縦方向Xの一方側かつ高さ方向Zの一方側(図3において紙面手前側)、つまり、斜め上方から窓部50Bを介して貫通孔23内を視認しやすくなっている。また、窓部50Bは、収容部32から縦方向Xの一方側に向かって、横方向Yの寸法が広がっている。これにより、縦方向Xの一方側から窓部50Bを介して貫通孔23内を視認しやすくなっている。
【0063】
窓部50Cは、ベース部20の第1部分241Bと、収容部32の第1部分241Bと対向する部分と、2つのリブ40C,40Dとによって画定されている。図示しないが、窓部50Cは、収容部32から横方向Yの他方側(図3において下側)に向かって、高さ方向Zの他方側(図3において紙面奥側)に傾斜して延びている。これにより、横方向Yの他方側かつ高さ方向Zの一方側(図3において紙面手前側)、つまり、斜め上方から窓部50Cを介して貫通孔23内を視認しやすくなっている。また、窓部50Aは、収容部32から横方向Yの他方側に向かって、縦方向Xの寸法が広がっている。これにより、横方向Yの他方側から窓部50Cを介して貫通孔23内を視認しやすくなっている。
【0064】
窓部50Dは、ベース部20の第2部分242Bと、収容部32の第2部分242Bと対向する部分と、2つのリブ40D,40Bとによって画定されている。図示しないが、窓部50Aは、収容部32から縦方向Xの他方側(図3において右側)に向かって、高さ方向Zの他方側(図3において紙面奥側)に傾斜して延びている。これにより、横方向Yの他方側かつ高さ方向Zの一方側(図3において紙面手前側)、つまり、斜め上方から窓部50Dを介して貫通孔23内を視認しやすくなっている。また、窓部50Dは、収容部32から縦方向Xの他方側に向かって、横方向Yの寸法が広がっている。これにより、縦方向Xの他方側から窓部50Dを介して貫通孔23内を視認しやすくなっている。
【0065】
位置決め部材60は、ベース部材10に着脱可能である。図6に示すように、位置決め部材60が被加工物Wの側面NSに接触されることで、ベース部材10が被加工物Wに対して位置決めされる。側面NSは、本発明に係る非加工面の一例である。
【0066】
位置決め部材60は、位置決め面61と、摺動面62とを備える。
【0067】
位置決め面61は、位置決め部材60がベース部材10に取り付けられたときに、横方向Yと高さ方向Zとに沿って延びている。
【0068】
摺動面62は、位置決め部材60がベース部材10に取り付けられときに、縦方向Xと横方向Yとに沿って延びている。
【0069】
図2に示すように、摺動面62には、縦方向Xに沿って延びた一対の突条63A,63Bが設けられている。一対の突条63A,63Bは、横方向Yに間隔を開けて配置されている。突条63A,63Bの各々は、Z方向の一方側に突出している。一対の突条63A,63Bは、ベース部20に設けられた一対の溝部26A,26B(図4に示す)の内部に配置される。これにより、位置決め部材60のベース部材10に対する横方向Yへの相対移動が規制されると共に、位置決め部材60のベース部材10に対する縦方向Xへの相対移動が許容される。
【0070】
摺動面62には、一対の第2ロック部66A,66Bが設けられている。一対の第2ロック部66A,66Bの各々は、ベース部20の第1面20aに設けられた一対の第1ロック部28A,28B(図4に示す)とそれぞれ係合して、ベース部材10に対する位置決め部材60の位置を決める。一対の第2ロック部66A,66Bは、横方向Yに間隔を開けて配置されている。一対の第2ロック部66A,66Bは、縦方向Xに沿って延びている。第2ロック部66A,66Bの各々は、横方向Yに沿って延びる複数の突起が縦方向Xに連なって形成されている。図6に示すように、第2ロック部66A,66Bの各々は、横方向Y(図6において紙面垂直方向)に沿って見て、波形状に形成されている。第1ロック部28A,28Bの各々は、横方向Yに沿った延びた複数の溝が縦方向Xに連なって形成されている。第1ロック部28A,28Bの各々は、横方向Yに沿って見て、第2ロック部66A,66Bの各々と相似な波形状に形成されている。また、第1ロック部28A,28Bの各々を構成する溝の底の位置と、目盛部27A,27Bの各々を構成する目盛の位置とは一致している。これにより、本実施形態では、位置決め部材60のベース部材10に対する縦方向Xの位置を、1mm単位で決めることができる。
【0071】
図2に示すように、位置決め部材60は、ねじ64とナット65とによってベース部材10に取り付けられる。ねじ64は、スロット25を通過した後、位置決め部材60の取付穴60aを通過する。ナット65は、取付穴60aを通過したねじ64と螺合する。位置決め部材60は、ねじ64を緩めることで、ベース部材10に対して縦方向Xに相対移動できる。
【0072】
図1に示すように、ドリルガイド1は、複数(本実施形態では4つ)のドリルブッシュ31を保持するホルダ70を備える。複数のドリルブッシュ31の外形は、互いに同じである。一方で、複数のドリルブッシュ31の内径は、互いに異なっている。異なる内径を有するドリルブッシュ31を交換して使用することで、異なる外径のドリルDに対してドリルガイド1を適用できる。また、ホルダ70は、ベース部材10のベース部20を挟持するクリップ71を備える。ドリルガイド1を使用しないときには、ベース部材10をクリップ71で挟むことで、ベース部材10と交換用のドリルブッシュ31とをまとめてコンパクトに収納できる。
【0073】
<使用例>
以下、ドリルガイド1の使用例が説明される。
【0074】
まず、図6に示すように、ベース部材10が、被加工物Wの加工面WSに載置される。このとき、ベース部20の第1面20aが加工面WSと接触することで、ベース部材10が被加工物Wに対して高さ方向Zにおいて位置決めされる。また、位置決め部材60の位置決め面61が被加工物Wの側面NSに接触することで、ベース部材10が被加工物Wに対して縦方向Xに位置決めされる。
【0075】
この状態で、ドリルDが案内部30の案内孔31a(図5に示す)に高さ方向Zの一方側(図6において上側)から挿入されると、案内孔31aよってドリルDの先端Daが貫通孔23内に案内される。この状態で、ドリルDが接続されたドライバ(図示せず)を駆動することで、被加工物Wに穴開け加工が施される。ドリルDの先端Daが貫通孔23内に配置されているとき、ドリルDの先端Daは、窓部50を介して外部から視認できる。このため、ドリルDの先端Daの位置が所望の穴開け位置と一致した状態で、被加工物Wに穴開け加工を施せる。
【0076】
本施形態に係るドリルガイド1は、以下の機能を有する。
【0077】
本実施形態によれば、ドリルDを用いて被加工物Wに穴開け加工を行うときに、ユーザが、窓部50を介して、貫通孔23の内部に配置されたドリルDの先端Daを外部から視認できる。その結果、ユーザがドリルDの先端Daが所望の位置に位置していることを確認しながら被加工物Wに穴開け加工できるので、穴開け加工の位置精度を向上できる。
【0078】
本実施形態によれば、高さ方向Zにおけるベース部20と案内部30との間の距離D1が、案内部30の高さ方向Zにおける寸法D2よりも短いので、距離D1が寸法D2よりも長い場合と比較して、案内部30がドリルDを被加工物Wの加工面WSに近い位置まで案内できる。その結果、ベース部20と案内部30との間において、ドリルDの先端Daの位置が意図せずずれることが抑制されるので、穴開け加工の位置精度を向上できる。
【0079】
本実施形態によれば、高さ方向Zにおいて、ベース部20と案内部30との間の距離D1が案内部30の高さ方向Zにおける寸法D2よりも短いので、前記距離D1が前記寸法D2よりも長い場合と比較して、ドリルガイド1を小型にできる。
【0080】
本実施形態によれば、ベース部20の長辺L1に沿って互いに間隔を開けて配置されたリブ40Aとリブ40Bとの間に窓部50Aが配置されているので、ユーザは、ベース部20の長辺L1に臨んだときに、窓部50Aを介してドリルDの先端Daを視認し易くなる。その結果、穴開け加工の位置精度をより一層向上できる。
【0081】
本実施形態によれば、ベース部20の短辺S1に沿って互いに間隔を開けて配置されたリブ40Aとリブ40Cとの間に窓部50Bが配置されているので、ユーザは、ベース部20の短辺S1に臨んだときに、窓部50Bを介してドリルDの先端Daを視認し易くなる。その結果、穴開け加工の位置精度をより一層向上できる。
【0082】
本実施形態によれば、ベース部20の長辺L2に沿って互いに間隔を開けて配置されたリブ40Cとリブ40Dとの間に窓部50Cが配置されているので、ユーザは、ベース部20の長辺L2に臨んだときに、窓部50Cを介してドリルDの先端Daを視認し易くなる。その結果、穴開け加工の位置精度をより一層向上できる。
【0083】
本実施形態によれば、ベース部20の短辺S2に沿って互いに間隔を開けて配置されたリブ40Aとリブ40Dとの間に窓部50Dが配置されているので、ユーザは、ベース部20の短辺S2に臨んだときに、窓部50Dを介してドリルDの先端Daを視認し易くなる。その結果、穴開け加工の位置精度をより一層向上できる。
【0084】
本実施形態によれば、4つの窓部50A~50Dが設けられているため、様々な方向から貫通孔23の内部に配置されたドリルDの先端Daを視認できる。その結果、ドリルガイド1の利便性を向上できる。
【0085】
本実施形態によれば、目盛部27A,27Cと目盛部27Bとを参照しながら縦方向Xと横方向Yとにおける被加工物Wに対するベース部20の位置を調整することで、ドリルDの先端Daを所望の位置に容易に合わせることができる。その結果、穴開け加工の位置精度をより一層向上できる。
【0086】
本実施形態によれば、位置決め面61を被加工物Wの側面NSに接触させることで、ドリルガイド1を被加工物Wに対して位置決めできる。その結果、被加工物Wに穴開け加工を施すときにドリルDの先端Daの位置が意図せずずれることが抑制されるので、穴開け加工の位置精度をより一層向上できる。
【0087】
本実施形態によれば、案内部30がドリルブッシュ31と収容部32とを有するので、異なる内径を有する複数のドリルブッシュ31を交換して使用することで、異なる外径を有する複数のドリルDにもドリルガイド1を適用できる。
【0088】
本実施形態によれば、ベース部20と収容部32とリブ40とが樹脂で一体成形されているので、ベース部20と収容部32とリブ40とが金属からなる場合と比較して、ドリルガイド1を軽量にできる。
【0089】
本実施形態によれば、ホルダ70により、複数のドリルブッシュ31とベース部材10とをまとめてコンパクトに収納できる。
【0090】
なお、前記様々な実施形態及び変形例のうちの任意の実施形態及び変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【0091】
本発明は、適宜図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
【符号の説明】
【0092】
1 ドリルガイド
10 ベース部材
20 ベース部
20a 第1面(接触面)
20b 第2面
21A,21B 第1側面
22A,22B 第2側面
23 貫通孔
24 内周
241A,241B 第1部分
242A,242B 第2部分
25 スロット
26,26A,26B 溝部
27,27A~27C 目盛部(第1目盛部,第2目盛部)
28,28A,28B 第1ロック部
30 案内部
31 ドリルブッシュ
31a 案内孔
32 収容部
32a 底部
32b 穴
33 蓋部
33a 穴
40,40A~40D リブ(接続部)
50,50A~50B 窓部
60 位置決め部材
60a 取付穴
61 位置決め面
62 摺動面
63,63A,63B 突条
64 ねじ
65 ナット
66,66A,66B 第2ロック部
70 ホルダ
71 クリップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6