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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023042227
(43)【公開日】2023-03-27
(54)【発明の名称】フォロア軸受
(51)【国際特許分類】
   F16C 33/58 20060101AFI20230317BHJP
   F16C 19/26 20060101ALI20230317BHJP
   C08L 87/00 20060101ALI20230317BHJP
【FI】
F16C33/58
F16C19/26
C08L87/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021149417
(22)【出願日】2021-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】000229335
【氏名又は名称】日本トムソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136098
【弁理士】
【氏名又は名称】北野 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100137246
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 勝也
(74)【代理人】
【識別番号】100158861
【弁理士】
【氏名又は名称】南部 史
(74)【代理人】
【識別番号】100194674
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 覚史
(72)【発明者】
【氏名】中村 智昭
【テーマコード(参考)】
3J701
4J002
【Fターム(参考)】
3J701AA13
3J701AA14
3J701AA24
3J701AA32
3J701AA42
3J701AA52
3J701AA62
3J701AA72
3J701BA54
3J701BA55
3J701BA56
3J701BA64
3J701BA70
3J701EA02
3J701EA31
3J701EA34
3J701EA36
3J701EA37
3J701FA15
3J701FA31
3J701GA60
4J002CB001
4J002CH091
4J002CK021
4J002CL001
4J002CM041
4J002CN011
4J002GM05
(57)【要約】
【課題】長期的な使用に耐えることができるフォロア軸受を提供する。
【解決手段】フォロア軸受1は、円環状の第1軌道面11を外周面に有する内方部材と、第1軌道面11に対向する円環状の第2軌道面41を内周面に有する外輪60と、第1軌道面11および第2軌道面41に沿う円環状の軌道上に第1軌道面11および第2軌道面41に接触するように配置される複数の転動体と、を備える。外輪60は、鋼からなり、円環状の第1部材40と、強化繊維材を含まず結晶性熱可塑性樹脂からなり、第1部材40の外周面を覆う円環状の第2部材50と、を含む。第2部材50のメルトフローレートは、1g/10分以上10g/10分以下である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円環状の第1軌道面を外周面に有する内方部材と、
前記第1軌道面に対向する円環状の第2軌道面を内周面に有する外輪と、
前記第1軌道面および前記第2軌道面に沿う円環状の軌道上に前記第1軌道面および前記第2軌道面に接触するように配置される複数の転動体と、を備え、
前記外輪は、
鋼からなり、円環状の第1部材と、
強化繊維材を含まず結晶性熱可塑性樹脂からなり、前記第1部材の外周面を覆う円環状の第2部材と、を含み、
前記第2部材のメルトフローレートは、1g/10分以上10g/10分以下である、フォロア軸受。
【請求項2】
前記第2部材を構成する樹脂は、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1つの樹脂である、請求項1に記載のフォロア軸受。
【請求項3】
前記第1部材の軸方向の端部は、前記第2部材によって覆われている、請求項1または請求項2に記載のフォロア軸受。
【請求項4】
前記第2部材の軸方向の端面は、平面である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のフォロア軸受。
【請求項5】
前記第2部材を構成する樹脂は、コポリマーのポリアセタールである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のフォロア軸受。
【請求項6】
前記第2部材のメルトフローレートは、2.5g/10分以上9g/10分以下である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のフォロア軸受。
【請求項7】
前記転動体は、ころである、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のフォロア軸受。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フォロア軸受に関するものである。
【背景技術】
【0002】
外輪が他の部材と接触しつつ回転するフォロア軸受が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に開示のフォロア軸受は、鋼からなる第1部材と樹脂からなる第2部材とを含む外輪を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-186783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フォロア軸受においては、外輪の外径側に配置される第2部材について、例えば長期間での使用や高温環境における保管により、割れが生じるおそれがある。フォロア軸受における外輪の第2部材は他の部材と接触する部分であるため、このような割れをできるだけ生じさせず、耐久性が高く、長期間の使用に耐えうるフォロア軸受が求められる。そこで、長期的な使用に耐えることができるフォロア軸受を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に従ったフォロア軸受は、円環状の第1軌道面を外周面に有する内方部材と、第1軌道面に対向する円環状の第2軌道面を内周面に有する外輪と、第1軌道面および第2軌道面に沿う円環状の軌道上に第1軌道面および第2軌道面に接触するように配置される複数の転動体と、を備える。外輪は、鋼からなり、円環状の第1部材と、強化繊維材を含まず結晶性熱可塑性樹脂からなり、第1部材の外周面を覆う円環状の第2部材と、を含む。第2部材のメルトフローレートは、1g/10分以上10g/10分以下である。
【発明の効果】
【0006】
上記フォロア軸受によれば、長期的な使用に耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、フォロア軸受の構造を示す概略斜視図である。
図2図2は、フォロア軸受の構造を示す概略断面図である。
図3図3は、外輪の第1部材の構造を示す概略斜視図である。
図4図4は、図2の領域IVを拡大して示す概略断面図である。
図5図5は、図2の領域Vを拡大して示す概略断面図である。
図6図6は、第2部材が強化繊維材を含む場合のフォロア軸受および第2部材が強化繊維材を含まない場合のフォロア軸受における負荷と回転回数との関係を示すグラフである。
図7図7は、外輪の割れの温度と低温時の寿命想定時間との関係を示すグラフである。
図8図8は、第1部材の形状の変形例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態の概要]
本開示のフォロア軸受は、円環状の第1軌道面を外周面に有する内方部材と、第1軌道面に対向する円環状の第2軌道面を内周面に有する外輪と、第1軌道面および第2軌道面に沿う円環状の軌道上に第1軌道面および第2軌道面に接触するように配置される複数の転動体と、を備える。外輪は、鋼からなり、円環状の第1部材と、強化繊維材を含まず結晶性熱可塑性樹脂からなり、第1部材の外周面を覆う円環状の第2部材と、を含む。第2部材のメルトフローレートは、1g/10分以上10g/10分以下である。
【0009】
本開示のフォロア軸受において、外輪は、強化繊維材を含まない結晶性熱可塑性樹脂からなる第2部材を含んでいる。これにより、外輪と接触する他の部材への攻撃性の抑制や、動作音の抑制が達成される。ここで、本願発明者は、フォロア軸受の長期間の使用や高温環境において保管する場合における第2部材への影響について着目した。そして、本願発明者は、第2部材に発生する割れの原因について鋭意検討し、以下の構成にすれば第2部材の割れが生ずるおそれを大きく低減できることを見出した。すなわち、第2部材については、高い荷重が繰り返し負荷される状況で使用されるため、クリープ破壊抑制の観点から強度アップを図るべく、ガラス繊維や炭素繊維といった強化繊維材のような添加剤を含有させることが考えられる。しかし、本願発明者は、上記第2部材が強化繊維材を含んでいると、フォロア軸受においては上記使用形態により第2部材に内部応力が発生し、強化繊維材と樹脂との間で剥離が始まると考えた。そして、この剥離を起点としてクラックが発生し、このクラックが進行して表層部の剥離に繋がり、結果として割れが生ずると考えた。すなわち、フォロア軸受の外輪に含まれる第2部材においては、強化繊維材を含有させることは不適当であると考えた。一方、第2部材としてクリープ破壊の抑制も考慮しなければならない。すなわち、フォロア軸受に用いられる外輪として、樹脂の部分が強化繊維材を含まないよう構成しながら、外輪のクリープ破壊を抑制して外輪における割れを生じにくくする必要があると考えた。特に、インサート成形により上記構成の外輪を製造する場合、樹脂の良好な成形性が求められる。すなわち、樹脂に対して成形性が良好でなければ、より剥離に基づく割れが顕著となると考えた。
【0010】
そして、本願発明者はさらに鋭意検討し、上記フォロア軸受において、第2部材のメルトフローレートが1g/10分以上10g/10分以下である構成を採用した。このように、結晶性熱可塑性樹脂からなり第2部材において、メルトフローレートを1g/10分以上とし、メルトフローレートを10g/10分以下とすることにより、成形性の向上を図りながら分子量を適度に高く保ち、クリープ破壊を抑制することができる。したがって、このようなフォロア軸受は、長期的な使用に耐えることができる。なお、本開示において、「樹脂」はゴムを含む。すなわち、第2部材はゴムからなっていてもよい。なお、メルトフローレート(MFR)については、ISO1133に規定されるものである。
【0011】
上記フォロア軸受において、第2部材を構成する樹脂は、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1つの樹脂であってもよい。ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリウレタンは、第2部材を構成する樹脂として好適である。
【0012】
上記フォロア軸受において、第1部材の軸方向の端部は、第2部材によって覆われていてもよい。このようにすることにより、第1部材と第2部材とが軸方向に分離するおそれを低減することができる。したがって、より長期間の使用に耐えることができる。
【0013】
上記フォロア軸受において、第2部材の軸方向の端面は、平面であってもよい。このようにすることにより、例えばインサート成形時において、第2部材の軸方向の端面において、凹部や凸部が形成されることに基づくウェルドの生成が抑制される。したがって、クリープ破壊をより抑制することができ、第2部材の軸方向の端面に表れる割れの発生を抑制して、より長期間の使用に耐えることができる。
【0014】
上記フォロア軸受において、第2部材を構成する樹脂は、コポリマーのポリアセタールであってもよい。このような樹脂は、弾性率および疲労強度の観点、さらにはコストの観点から、フォロア軸受に含まれる第2部材を構成する樹脂として好適である。コポリマーのアセタールについては、例えば、ホルムアルデヒドとオキシエチレンとの共重合体が挙げられる。
【0015】
上記フォロア軸受において、第2部材のメルトフローレートは、2.5g/10分以上9g/10分以下であってもよい。このようにすることにより、外輪の疲労寿命を長くすることができる。よって、より確実に長寿命を実現することができる。
【0016】
上記フォロア軸受において、上記転動体は、ころであってもよい。このようにすることにより、フォロア軸受の断面高さを抑制しつつ、十分な耐荷重を達成することが容易となる。
【0017】
[実施形態の具体例]
次に、本開示のフォロア軸受の具体的な実施の形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
【0018】
図1は、本開示の一実施の形態におけるフォロア軸受の構造を示す概略斜視図である。図2は、フォロア軸受の構造を示す概略断面図である。図2は、フォロア軸受の回転軸を含む平面で切断した場合の断面図である。図3は、外輪の第1部材の構造を示す概略斜視図である。図4は、図2の領域IVを拡大して示す概略断面図である。図5は、図2の領域Vを拡大して示す概略断面図である。
【0019】
図1図5を参照して、本実施の形態におけるフォロア軸受1は、内方部材としての軸部材30と、外輪60と、転動体としての複数のころ70と、ころ70を保持する保持器80と、を備えている。なお、図2において、軸部材30の中心軸である回転軸31は、一点鎖線で図示されている。
【0020】
軸部材30は、棒状(中実円筒状)の本体部10と、本体部10の一方の端部に形成され、本体部10よりも径の大きい鍔部12と、本体部10の外周面の一部を周方向に取り囲むように本体部10に同軸に設置されたリングである側板20と、を含んでいる。本体部10は、軸方向において一方の端部である第1端面13と、第1端面13とは反対側の他方の端部である第2端面15とを有している。第1端面13および第2端面15は、いずれも円形の平面形状を有している。
【0021】
第1端面13の、軸部材30の中心軸である回転軸31と交差する領域を含む領域には、正六角柱状の形状を有する六角穴13Aが形成されている。本体部10の、第2端面15側の端部(他方の端部)を含む領域には、らせん状のねじ溝が形成されたねじ部14が配置されている。このような構造を有することにより、フォロア軸受1の設置に際しては、たとえばフォロア軸受1を保持する保持部材に形成されたねじ穴(図示しない)にねじ部14をねじ込むとともに、六角穴13Aに六角レンチの一部を挿入して締め付ける、またはハウジング穴に軸部材30を通してねじ部14にナットを螺合することにより、保持部材に対してフォロア軸受1を固定することができる。
【0022】
本体部10は、ねじ部14を含む中実円筒状の軸部17と、軸方向において軸部17と鍔部12が位置する領域との間に配置され、軸部17よりも径が大きい大径部16とを含む。大径部16の径は、鍔部12の径よりも小さい。大径部16の外周面には、円筒面状の形状を有する第1軌道面11が形成されている。すなわち、軸部材30は、円環状の第1軌道面11を外周面に有している。本実施の形態において、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1軌道面11に対して軸方向の一方側に配置され、本体部10の外周から径方向外側に突出する第1凸部は、鍔部12である。鍔部12が位置する領域における本体部10の外周は、図2図4および図5において破線で図示されている。
【0023】
円環状の側板20は、一方の端面である第1端面23と、他方の端面である第2端面24と、外周面21と、内周面22とを有する。第1端面23と第2端面24とは平行である。外周面21と内周面22とは、同心の円筒面である。軸方向における大径部16の軸部17側の端面(段差部)である段差面16A(図2および図5参照)に第1端面23において接触するように、側板20が配置されている。側板20は、軸部17の外径に対応する内径(内周面22の直径)を有している。側板20は、軸部17に圧入されて、軸部17に対して固定されている。本実施の形態において、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1軌道面11に対して軸方向の他方側に配置され、本体部10の外周から径方向外側に突出する第2凸部は、側板20である。軸部材30は、機械構造用炭素鋼、機械構造用合金鋼、軸受鋼などの鋼からなる。軸部材30のうち、本体部10の少なくとも第1軌道面11を含む領域は、焼入硬化されていてもよい。また、側板20の一部または全体が焼入硬化されていてもよい。
【0024】
外輪60は、第1軌道面11に対向する円環状の第2軌道面41を内周面に有している。外輪60は、第1部材40と、第2部材50と、を含む。第1部材40は、中空円筒状の形状を有し、第2軌道面41を含む筒状部42と、筒状部42から径方向外側に延びる突部43と、を含む。第1部材40は、鋼からなっている。第1部材40を構成する鋼としては、たとえば軟鋼、機械構造用炭素鋼、機械構造用合金鋼などを採用することができる。また、第1部材40は焼入硬化されていてもよい。第1部材40は、たとえば軟鋼からなる鋼板を利用して、プレス加工や絞り加工により成形したものであってもよい。
【0025】
筒状部42は、内周面である第2軌道面41と、外周面44Aと、軸方向の一方の端面である第1端面45Aと、軸方向の他方の端部46と、を有している。第1部材40は、第2軌道面41を含む。第1部材40の第1端面45Aと鍔部12とは向かい合っている。すなわち、鍔部12と第1部材40とは軸方向において向かい合っている。
【0026】
突部43は、筒状部42の軸方向の他方の端部46に接続されている。突部43は、板状である。突部43は、第1部材40の周方向の全域にわたって連続する円環状の形状を有する。突部43は、軸方向の他方の端面である第2端面45Bと、外周面44Bと、第2端面45Bと軸方向の反対側に位置する側面45Cと、を有している。端部46と突部43との境界は、図2および図5において破線で図示されている。第2端面45Bと側板20の第1端面23とは向かい合っている。すなわち、側板20と第1部材40とは軸方向において向かい合っている。
【0027】
突部43には、径方向内側に凹む切り欠き47が形成されている(特に図3参照)。切り欠き47は、周方向に間隔をおいて複数形成されている。切り欠き47は、板状の突部43の厚み方向に貫通するように形成されている。
【0028】
第2部材50は、円環状の形状を有する。第2部材50は、強化繊維材を含まず結晶性熱可塑性樹脂からなっている。すなわち、第2部材50は、ガラス繊維および炭素繊維を含んでいない。第2部材50を構成する樹脂は、たとえばポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリウレタン群から選択される少なくとも1つの樹脂であってもよい。第2部材50は、第1部材40と同軸に配置されている。第2部材50は、第1部材40の外周面44A,44Bを全域にわたって覆っている。第2部材50は、第1部材40の第1端面45A、第2端面45Bおよび側面45Cをも覆っている。すなわち、軸方向において突部43の両側は、第2部材50によって充填されている。
【0029】
第2部材50は、内周面51と、外周面52と、第1端面53Aと、第2端面53Bと、を有している。第1端面53Aおよび第2端面53Bは、それぞれ平面である。すなわち、第2部材50の軸方向の端面である第1端面53Aおよび第2端面53Bは共に、平面であって、凹部や凸部が設けられていない形状である。第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1凸部である鍔部12と第1部材40との間に進入する第1部分54Aを、第2部材50は含んでいる。第1部分54Aは、内周面51の全周にわたって形成されている。また、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第2凸部である側板20と第1部材40との間に進入する第2部分54Bを、第2部材50は含んでいる。第2部分54Bは、内周面51の全周にわたって形成されている。すなわち、第1部材40の軸方向の端部は、第2部材50によって覆われている。さらに、図示はしないが、第2部材50は、上記した切り欠き47内にも進入する。
【0030】
保持器80は、円環状の形状を有する。本実施の形態において、保持器80は鋼からなるが、樹脂製の保持器を採用することもできる。保持器80は、軸部材30と外輪60とに挟まれる空間に、軸部材30および外輪60と同心に配置されている。保持器80には、周方向において等間隔に複数のポケット81が配置されている。複数のポケット81の各々には、ころ70が1つずつ配置されている。このように保持器80によって保持されることにより、複数のころ70は、第1軌道面11および第2軌道面41に沿う円環状の軌道上に第1軌道面11および第2軌道面41に接触するように配置されている。ころ70は、中実円筒状の形状を有している。ころ70は、円筒面状の外周面71と、球面状の一対の端面72とを有している。ころ70の端面72は、平坦状でもよい。ころ70は、外周面71において第1軌道面11および第2軌道面41に接触している。ころ70は、たとえば軸受鋼などの鋼からなっている。ころ70は、焼入硬化されていてもよい。
【0031】
第2部材50は、軸方向において第1凸部である鍔部12と向かい合う第1領域58Aを含む。第1領域58Aは、第1部分54Aに含まれる。第1領域58Aには、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、鍔部12に向けて軸方向に突出する第1シール部59Aが形成されている。第1シール部59Aは、先端において鍔部12に接触している。本実施の形態においては、複数、より具体的には2つの(ダブルリップの)第1シール部59Aが、互いに径方向に間隔をおいて配置されている。
【0032】
第2部材50は、軸方向において第2凸部である側板20と向かい合う第2領域58Bを含む。第2領域58Bは、第2部分54Bに含まれる。第2領域58Bには、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、側板20に向けて軸方向に突出する第2シール部59Bが形成されている。第2シール部59Bは、先端において側板20に接触している。本実施の形態においては、複数、より具体的には2つの(ダブルリップの)第2シール部59Bが、互いに径方向に間隔をおいて配置されている。つまり、本実施の形態において、軸部材30と外輪60との間の空間の軸方向両端を閉じるように第1シール部59Aおよび第2シール部59Bが配置されている。第1シール部59Aおよび第2シール部59Bは、第2部材50の一部であって、第2部材50と一体に形成されている。
【0033】
このような構成の外輪60は、たとえば以下のようにして製造することができる。たとえば、上記構成の第1部材40を準備し、予め金型のキャビティ内に配置する。次に、キャビティ内に樹脂を射出する。このようにしてインサート成形を行い、第1部材40と第2部材50とが一体となった外輪60が成型される。
【0034】
上記実施の形態のフォロア軸受1は、軸部材30、外輪60、保持器80および複数のころ70が上記のように配置されることにより、軸部材30に対して外輪60が相対的に周方向に回転可能となっている。
【0035】
上記実施の形態のフォロア軸受1においては、外輪60は、強化繊維材を含まない結晶性熱可塑性樹脂からなり第2部材50を含んでいる。これにより、外輪と接触する他の部材への攻撃性の抑制や、動作音の抑制が達成される。また、外輪60の外周面52と上記他の部材との間への潤滑剤の供給頻度を低減し、または潤滑剤の供給を廃止することができる。これにより、メンテナンスの軽減またはメンテナンスフリーを達成することができる。このような観点からは、第2部材50を構成する樹脂として、自己潤滑性を有する樹脂、たとえばポリアセタールを採用することが好ましい。潤滑剤の供給を廃止することにより、油の飛散の防止が望まれる用途、たとえば食品の製造、加工を行う装置、医療機械、半導体製造装置などへの適用が容易となる。また、外輪60が、強化繊維材を含まない結晶性熱可塑性樹脂からなり第2部材50を含むことにより、上記他の部材との接触部における錆の発生を抑制することができる。その結果、第2部材50には錆が発生しないことから、第2部材50に接触する相手部材に錆が発生することを防止することができる。また、錆の飛散による発塵が抑制され、発塵の抑制が望まれる用途、たとえば半導体製造装置、電子部品製造装置などへの適用が容易となる。また、外輪60が、樹脂からなる第2部材50を含むことにより、上記他の部材との接触部における耐薬品性の向上を図ることもできる。
【0036】
そして、結晶性熱可塑性樹脂からなり第2部材において、メルトフローレートを1g/10分以上とし、メルトフローレートを10g/10分以下とすることにより、成形性の向上を図りながら分子量を適度に高く保ち、クリープ破壊を抑制することができる。すなわち、メルトフローレートを1g/10分以上とすることにより、成形性の向上を図ることができる。また、メルトフローレートを10g/10分以下とすることにより、分子量を適度に高く保ち、クリープ破壊を抑制することができる。したがって、このようなフォロア軸受は、長期的な使用に耐えることができる。また、第2部材50のメルトフローレートは、2.5g/10分以上9g/10分以下とすることにより、外輪の疲労寿命を長くすることができる。よって、より確実に長寿命を実現することができる。
【0037】
図6は、第2部材が強化繊維材を含む場合のフォロア軸受および第2部材が強化繊維材を含まない場合のフォロア軸受における負荷と回転回数との関係を示すグラフである。図6は、いわゆるS-N線図であり、縦軸は負荷(N(ニュートン))を示し、横軸は回転回数(万回転)を示す。図6において、白抜きの菱形は、CF(炭素繊維(カーボンファイバー))を含むPPS(ポリフェニレンサルファイド)の場合を示し、白抜きの三角形は、GF(ガラス繊維(ガラスファイバー))を含むPA9T(ポリアミド9T)の場合を示し、白抜きの丸形は、CFを含むPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)の場合を示し、白抜きの四角形は、GFを含むPA4T(ポリアミド4T)の場合を示す。すなわち、白抜きの形状は、強化繊維材を含む第2部材である。一方、ハッチングした四角形は、強化繊維材を含まず、メルトフローレートが2.5g/10分であるPOM(ポリアセタール)の場合を示し、ハッチングした丸形は、強化繊維材を含まず、メルトフローレートが20g/10分であるPOMの場合を示し、黒塗りの丸形は、強化繊維材を含まず、メルトフローレートが5g/10分であるPEEKの場合を示す。
【0038】
図6を参照して、強化繊維材を含む樹脂から構成される第2部材の場合、いずれも50回転以下であり、低寿命の傾向がある。一方、強化繊維材を含まない樹脂から構成される第2部材の場合、100万回転以上を実現することができ、長寿命を実現していることが把握できる。
【0039】
図7は、外輪の割れの温度と低温時の寿命想定時間との関係を示すグラフである。図7において、縦軸は温度(℃)を示し、横軸は寿命想定時間(時間)を示している。図7において、直線はメルトフローレートが20g/10分の加速試験の結果を経験則に基づいた10℃における2倍速の想定時間に適用した場合を示し、×印は強化繊維材を含まないPOMであってメルトフローレートが20g/10分の場合を示し、〇印は強化繊維材を含まないPOMであってメルトフローレートが2.5g/10分の場合を示す。×印は、外輪が割れた時間をプロットし、〇印は、外輪が未だ割れていない時間をプロットしている。ここで、95℃については、加速試験のための温度として用いている。
【0040】
図7を参照して、メルトフローレートが20g/10分の場合、95℃で300時間で割れが発生した。これについては、10℃の2倍速に適用すると、50℃で約7か月相当で破壊に至っている。これに対し、メルトフローレートが2.5g/10分の場合、95℃で1936時間経過した後であっても割れが発生していない点が把握できる。これについては、10℃の2倍速に適用すると、50℃で60か月以上耐久していることが把握できる。
【0041】
以上より、上記フォロア軸受1によると、長期的な使用に耐えることができる。
【0042】
なお、上記実施の形態のフォロア軸受1において、第1部材40の軸方向の端部は、第2部材50によって覆われている。よって、第1部材40と第2部材50とが軸方向に分離するおそれを低減することができる。したがって、このようなフォロア軸受1は、より長期間の使用に耐えることができるフォロア軸受となっている。
【0043】
上記実施の形態のフォロア軸受1において、第2部材50の軸方向の端面は、平面である。よって、第2部材50の軸方向の端面において、凹部や凸部が形成されることに基づくウェルドの生成が抑制される。したがって、このようなフォロア軸受1は、クリープ破壊をより抑制することができ、第2部材50の軸方向の端面に表れる割れの発生を抑制して、より長期間の使用に耐えることができるフォロア軸受となっている。
【0044】
上記実施の形態のフォロア軸受1において、第1部材40は、中空円筒状の形状を有し、第2軌道面41を含む筒状部42と、筒状部42から径方向外側に延びる突部43と、を含む。軸方向において突部43の両側は、第2部材50によって充填されている。よって、第1部材40と第2部材50とが軸方向に分離するおそれを低減することができる。したがって、このようなフォロア軸受1は、信頼性の向上を図ることができるフォロア軸受となっている。
【0045】
上記実施の形態のフォロア軸受1において、突部43は、筒状部42の軸方向の端部46に接続されている。よって、このような構成の突部43を有する第1部材40は、プレス加工や絞り加工等を利用して、容易に製造することができる。なお、突部43の形状は上記実施の形態に限定されず、たとえば径方向外側に折り曲げられた後に筒状部42の外周面44A側に向けて突部43を折り返した形状等を適宜選択できる。なお、突部43は、筒状部42の軸方向の両端部に形成されていてもよい。
【0046】
上記実施の形態のフォロア軸受1において、突部43は、第1部材40の周方向の全域にわたって連続する円環状の形状を有する。このような構成の第1部材40を含むフォロア軸受1は、第1部材40と第2部材50とが軸方向に分離するおそれをより低減することができるフォロア軸受となっている。
【0047】
上記実施の形態のフォロア軸受1において、突部43には、径方向内側に凹む切り欠き47が形成されている。よって、第2部材50を切り欠き47の内部に進入させることができる。したがって、このようなフォロア軸受1は、第2部材50に対する第1部材40の相対的な回転を規制することができるフォロア軸受となっている。
【0048】
上記実施の形態のフォロア軸受1において、切り欠き47は、周方向に間隔をおいて複数形成されている。よって、このようなフォロア軸受1は、第2部材50に対する第1部材40の相対的な回転をより規制することができるフォロア軸受となっている。
【0049】
なお、上記実施の形態のフォロア軸受1において、図8に示すように、突部43を含まない構成であってもよい。図8は、第1部材の形状の変形例を示す概略断面図である。すなわち、この場合のフォロア軸受1の外輪60に含まれる第1部材40は、中空円筒状の形状を有し、第2軌道面41を含む筒状部42から構成されている。このような構成のフォロア軸受1は、第1部材40の形状をよりシンプルにすることができる。
【0050】
上記実施の形態のフォロア軸受1においては、上記第1シール部59Aおよび上記第2シール部59Bが軸方向に突出する。よって、上記実施の形態のフォロア軸受1は、ラジアル方向に荷重を受けた場合において、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bがラジアル方向である径方向に突出する場合と比較して、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bのそれぞれと内方部材である軸部材30とがラジアル方向において接触することによる回転トルクの増大を抑制し、回転トルクを安定させることができるフォロア軸受となっている。さらに、軸受内部(軸部材30と外輪60との間の空間)からのグリースなどの潤滑剤の漏出や、外部から軸受内部への異物の侵入を抑制することができる。
【0051】
上記実施の形態のフォロア軸受1において、上記第1シール部59Aおよび上記第2シール部59Bは、径方向に間隔をおいて複数形成されている。よって、複数の第1シール部59Aおよび複数の第2シール部59Bによって、軸受内部への異物の侵入や軸受外部へのグリース等の漏出をより抑制することができる。したがって、このようなフォロア軸受1は、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bのシールとしての機能を向上させることができるフォロア軸受となっている。
【0052】
上記実施の形態のフォロア軸受1において、軸部材30は、第1軌道面11を含む本体部10と、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1軌道面11に対して軸方向の一方側に配置され、本体部10の外周から径方向外側に突出する第1凸部としての鍔部12を含む。そして、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、鍔部12と第1部材40との間に進入する第1部分54Aを、第2部材50は含む。よって、このようなフォロア軸受1は、鍔部12と第1部材40とが軸方向において接触することを回避することができるフォロア軸受となっている。
【0053】
上記実施の形態のフォロア軸受1において、第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、第1軌道面11に対して軸方向の他方側に配置され、本体部10の外周から径方向外側に突出する第2凸部としての側板20を、軸部材30は含む。第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、側板20と第1部材40との間に進入する第2部分54Bを、第2部材50は含む。よって、このようなフォロア軸受1は、側板20と第1部材40とが軸方向において接触することを回避することができるフォロア軸受となっている。
【0054】
なお、上記実施の形態においては、フォロア軸受1は、軸方向に突出する第1シール部59Aおよび第2シール部59Bを含むこととしたが、これに限らず、フォロア軸受1において、第2部材50は、軸部材30に対向する領域を含んでもよい。第1軌道面11と中心軸が一致する円環状の形状を有し、軸部材30に向けて突出するシール部は、軸部材30に対向する領域に形成されていてもよい。このようにすることにより、軸受内部への異物の侵入や軸受外部へのグリース等の漏出を抑制することができる。また、外輪と内方部材との間に別体のシール部材を配置する場合に比べて、部品点数を低減することができる。たとえば、フォロア軸受1は、径方向に突出する第1シール部および第2シール部を含むこととしてもよい。具体的には、フォロア軸受1は、第2部材50の内周面51に、先端において軸部材30の外周面である鍔部12の外周面12Aおよび側板20の外周面21に接触する第1シール部59Aおよび第2シール部59Bが形成されていてもよい。これにより、外輪60と軸部材30との間に別体のシール部材を配置する場合に比べて、部品点数を低減することができる。また、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bが第2部材50と一体であることにより、別体のシール部材を配置する場合のように、グリースの過剰な供給等によってシール部材が外れることを回避することができる。このように、上記実施の形態のフォロア軸受1は、部品点数を低減しつつ、外輪60と接触する他の部材への攻撃性の抑制や、動作音の抑制を達成することが可能なフォロア軸受となっている。
【0055】
上記フォロア軸受において、第2部材50を構成する樹脂は、特に限定されるものではなく、用途に応じて適切な耐摩耗性、硬度等を有する樹脂を採用することができる。具体的には、たとえばポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1つの樹脂であってもよい。ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリウレタンは、第2部材50を構成する樹脂として好適である。また、第2部材50を構成する樹脂としてゴム(天然ゴムおよび合成ゴムを含む)が採用されてもよい。
【0056】
上記フォロア軸受において、第2部材を構成する樹脂は、コポリマーのポリアセタールであってもよい。このような樹脂は、弾性率および疲労強度の観点、さらにはコストの観点から、フォロア軸受に含まれる第2部材を構成する樹脂として好適である。コポリマーのアセタールについては、例えば、ホルムアルデヒドとオキシエチレンとの共重合体が挙げられる。コポリマーか否かの判断については、例えば、FT-IR(Fourier Transform-Infrared Spectroscopy)、NMR(Nuclear Magnetic Resonance)、質量分析などの公知の分析をすることにより、コポリマーであるか否かを判断することができる。
【0057】
なお、上記実施の形態においては、フォロア軸受1の転動体としてころ70が採用される場合について説明したが、転動体として玉が採用されてもよい。また、上記実施の形態においては、転動体が単列に配置される場合について説明したが、複列に配置されてもよい。また、上記実施の形態においては、内方部材として中実の軸部材30が採用される場合について説明したが、内方部材として、たとえば軌道輪(内輪)が採用されてもよい。さらに第2部材50は、中空円筒状に形成されるものや、外周面が球面状に形成されるもの等、適宜選択できる。
【0058】
上記実施の形態においては、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bが、図4および図5に示すように先端に近づくにつれて細くなる形状(フォロア軸受の中心軸を含む断面において三角形状の形状)である場合について説明したが、シール部の形状はこれに限られず、用途等に応じて任意の適切な形状を採用することができる。シール部としては、フォロア軸受の回転軸を含む断面において、表面が円弧状の形状を有する第1シール部および第2シール部が採用されてもよい。また、シール部としては、フォロア軸受の回転軸を含む断面において、第2部材50の内周面51から径方向外側に傾斜して突出するリップ状の第1シール部および第2シール部が採用されてもよい。また、上記実施の形態においては、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bが、それぞれ内方部材である軸部材30に接触する場合について説明したが、軸部材30と僅かな間隔をおいて非接触としてもよい。また、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bは、それぞれ2つ設けられることとしたが、これに限らず、第1シール部59Aおよび第2シール部59Bはそれぞれ、1つあるいは3つ以上を採用できる。
【0059】
本開示において、フォロア軸受とは、軸部材が固定された状態で外輪が他の部材と接触しつつ周方向に軸部材に対して相対的に回転する軸受をいう。上記他の部材は、特に限定されるものではなく、たとえばカムであってもよいし、レールであってもよいし、ベルトであってもよい。
【0060】
なお、上記の実施の形態において、第2部材は、白色顔料のような顔料等の固体潤滑剤を含んでもよい。このようにすることにより、外観の向上等を図ることができる。
【0061】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0062】
1 フォロア軸受、10 本体部、11 第1軌道面、12 鍔部、12A 外周面、13,45A 第1端面、13A 六角穴、14 ねじ部、15 第2端面、16 大径部、16A 段差面、17 軸部、20 側板、21 外周面、22 内周面、23 第1端面、24 第2端面、30 軸部材(内方部材)、31 回転軸、40 第1部材、41 第1軌道面、42 筒状部、43 突部、44A,44B 外周面、45A 第1端面、45B 第2端面、45C 側面、46 端部、50 第2部材、51 内周面、52 外周面、53A 第1端面、53B 第2端面、54A 第1部分、54B 第2部分、57 壁面、58A 第1領域、58B 第2領域、59A 第1シール部、59B 第2シール部、60 外輪、70 ころ、71 外周面、72 端面、80 保持器、81 ポケット。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-10-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6