(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023042292
(43)【公開日】2023-03-27
(54)【発明の名称】ケーブル用吊架金物
(51)【国際特許分類】
H02G 7/00 20060101AFI20230317BHJP
F16B 7/04 20060101ALI20230317BHJP
G02B 6/48 20060101ALI20230317BHJP
【FI】
H02G7/00
F16B7/04 301M
G02B6/48
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021149521
(22)【出願日】2021-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】000206668
【氏名又は名称】株式会社大谷工業
(71)【出願人】
【識別番号】399040405
【氏名又は名称】東日本電信電話株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】399041158
【氏名又は名称】西日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100104938
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜澤 英久
(74)【代理人】
【識別番号】100210240
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 友幸
(72)【発明者】
【氏名】石和 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】野田 茂宏
(72)【発明者】
【氏名】天坂 竜一
(72)【発明者】
【氏名】吉田 慶太郎
(72)【発明者】
【氏名】今井 友人
(72)【発明者】
【氏名】野口 円
【テーマコード(参考)】
2H038
3J039
5G367
【Fターム(参考)】
2H038CA63
3J039AA09
3J039BB01
3J039CA04
3J039GA03
5G367AA02
5G367AD01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】地上からアクセス可能な架空簡易施工用のケーブル支持金具を提供し、ケーブル布設の作業性・安全性を向上させてコストの抑制を図る。
【解決手段】ケーブル用吊架金物10は、電柱に取り付けられた電柱バンドに支持される金具本体12と、金具本体12の水平部12b上に固定された押え部材13、14と、押え部材13、14間の空間部内にX-Y方向に移動自在に装着された可動部材15と、可動部材15の戻りを規制するストッパー金具16と、を備えている。この押え部材14・可動部材15の対向面14d、15eは、それぞれ同勾配角度の傾斜面に形成されている。この傾斜面14d、15eは、X方向の下り勾配となっている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルを電柱間に架空施工する際に用いられるケーブル用吊架金物であって、
前記電柱に取り付けられた電柱バンドに支持される金具本体と、
前記金具本体に固定された固定部と、
前記固定部の前記電柱間方向に沿って形成された空間部に移動自在に装着された可動部と、を備え、
前記固定部と前記可動部との間に挿入された前記ケーブルが前記可動部を一方向に移動させることにより、
前記固定部と前記可動部との間に固定されることを特徴とするケーブル用吊架金物。
【請求項2】
前記固定部は、一対の押え部材を備え、
一方の前記押え部材は、前記電柱間方向に沿って凹部が形成され、
前記凹部を他方の前記押え部材に対向させて固定することで前記空間部が形成され、
一方の前記押え部材と前記可動部材とは、それぞれの対向面が同勾配角度の傾斜面に形成され、
他方の前記押え部材と前記可動部材との間に挿入された前記ケーブルは、前記可動部の一方向への移動時に前記空間部が狭まることで固定される
ことを特徴とする請求項1記載のケーブル用吊架金物。
【請求項3】
他方の前記押え部材と前記可動部材との間に前記ケーブルを挿入して他方向の引き張力を与え、
前記引き張力が解除されたときに前記ケーブルの自重により前記可動部材が一方向に移動し、
他方の前記押え部材と前記可動部材との対向面間に前記ケーブルが把持されて固定される
ことを特徴とする請求項2記載のケーブル用吊架金物。
【請求項4】
前記各傾斜面の勾配角度は、前記両部材間の把持力と前記ケーブルの外被に与える影響とを考慮して定められる
ことを特徴とする請求項2または3記載のケーブル支持金具。
【請求項5】
前記可動部の両端部に抜け防止用のストッパー部が形成されている
ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のケーブル用吊架金物。
【請求項6】
前記ストッパー部は、前記可動部の両端部上に立設され、
一方の前記押さえ部材には、前記ケーブル固定後に前記ストッパー部と係合して前記可動部の戻りを防止する係合金具が設けられている
ことを特徴とする請求項5記載のケーブル用吊架金物。
【請求項7】
前記両傾斜面の少なくとも一方に凸状部が形成されていることを特徴とする請求項2~6のいずれかに記載のケーブル用吊架金物。
【請求項8】
前記凸状部は、前記傾斜面の長手方向の略中央に複数個が形成されていることを特徴とする請求項7記載のケーブル支持金具。
【請求項9】
前記可動部は、クサビ部材により構成されていることを特徴とする請求項1記載のケーブル用吊架金物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ケーブルなどのケーブル類を電柱間に架空布設する際に用いられるケーブル用吊架金物に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば光ファイバー・ケーブル(以下、「光ケーブル」と省略する。)などの通信ケーブルの布設方法は、電柱間に布設する架空ケーブル布設方法や地下の低深度直接埋設方法などが用いられている。
【0003】
図1に基づき架空ケーブル施工の概略を説明する。ここでは光ケーブル2を電柱1の付近に這わせた後、電柱1に取り付けられたケーブル用吊架金物5に支持させている。このケーブル用吊架金物5として例えば特許文献1,2が公知となっている。
【0004】
特許文献1のケーブル用吊架金物5は、長さ調整可能な電柱バンドに取り付けられ、把持金物本体によって光ケーブル2を把持している。この把持金物本体は、バネ手段による左右の光ケーブル2の張力に応じて移動自在に構成されている。
【0005】
特許文献2のケーブル用吊架金物5は、電柱1に略水平に取り付けられる支持腕金と、支持腕金に対して同一平面上で略直角に設けられて光ケーブル2を立上支持する一対の横腕金とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006-197666
【特許文献2】特開2007-60769
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の架空ケーブル施工は、電柱1毎に作業員3が光ケーブル2を持ってリフト車などの高所作業車の作業床4に乗り、地上5,6mの高所作業により光ケーブル2をケーブル用吊架金物5に取り付けなければならなかった。
【0008】
特に布設区間の電柱1毎に高所作業車および作業員3を配置しなければならず、作業性が悪く、コスト抑制が困難なおそれがあった。また、高所作業なため、作業員3の安全性を損なうおそれもあった。
【0009】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされ、地上からアクセス可能な架空簡易施工用のケーブル支持金具を提供し、ケーブル布設の作業性・安全性を向上させてコストの抑制を図ることを解決課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明は、ケーブルを電柱間に架空施工する際に用いられるケーブル用吊架金物であって、
前記電柱に取り付けられた電柱バンドに支持される金具本体と、
前記金具本体に固定された固定部と、
前記固定部の前記電柱間方向に沿って形成された空間部に移動自在に装着された可動部と、を備え、
前記固定部と前記可動部との間に挿入された前記ケーブルが前記可動部を一方向に移動させることにより、
前記固定部と前記可動部との間に固定されることを特徴としている。
【0011】
(2)本発明の一態様において、
前記固定部は、一対の押え部材を備え、
一方の前記押え部材は、前記電柱間方向に沿って凹部が形成され、
前記凹部を他方の前記押え部材に対向させて固定することで前記空間部が形成され、
一方の前記押え部材と前記可動部材とは、それぞれの対向面が同勾配角度の傾斜面に形成され、
他方の前記押え部材と前記可動部材との間に挿入された前記ケーブルは、前記可動部の一方向への移動時に前記空間部が狭まることで固定されることを特徴としている。
【0012】
(3)本発明の他の態様において、
他方の前記押え部材と前記可動部材との間に前記ケーブルを挿入して他方向の引き張力を与え、
前記引き張力が解除されたときに前記ケーブルの自重により前記可動部材が一方向に移動し、
他方の前記押え部材と前記可動部材との対向面間に前記ケーブルが把持されて固定されることを特徴としている。
【0013】
(4)本発明のさらに他の態様において、
前記各傾斜面の勾配角度は、前記両部材間の把持力と前記ケーブルの外被に与える影響とを考慮して定められることを特徴としている。
【0014】
(5)本発明のさらに他の態様において、
前記可動部の両端部に抜け防止用のストッパー部が形成されていることを特徴としている。
【0015】
(6)本発明のさらに他の態様において、
前記ストッパー部は、前記可動部の両端部上に立設され、
一方の前記押さえ部材には、前記ケーブル固定後に前記ストッパー部と係合して前記可動部の戻りを防止する係合金具が設けられていることを特徴としている。
【0016】
(7)本発明のさらに他の態様において、
前記両傾斜面の少なくとも一方に凸状部が形成されていることを特徴としている。
【0017】
(8)本発明のさらに他の態様において、
前記凸状部は、前記傾斜面の長手方向の略中央に複数個が形成されていることを特徴としている。
【0018】
(9)本発明のさらに他の態様において、
前記可動部は、クサビ部材により構成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、地上からアクセス可能な架空簡易施工用のケーブル支持金具を提供することでケーブル布設の作業性・安全性を向上させてコストの抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】従来のケーブル支持金具による架空ケーブル布設の施工図。
【
図2】本発明の実施形態に係るケーブル用吊架金物を用いた架空ケーブル簡易布設の概略図。
【
図3】実施例1のケーブル用吊架金物を電柱に取り付けた状態を示す斜視図。
【
図5】(a)は金具本体の正面図、(b)は同平面図、(c)は側面図。
【
図6】(a)は下側の押さえ部材の平面図、(b)は同正面図、(c)は同左側面図
【
図7】(a)は上側の押さえ部材の平面図、(b)は同正面図、(c)は同左側面図、(d)は同右側面図。
【
図8】(a)はストッパー金具の正面図、(b)は同平面図、(c)は同左側面図。
【
図9】(a)は可動部材の正面図、(b)は同平面図、(c)は同側面図、(d)は(a)のQ部拡大図。
【
図12】(a)は実施例2のケーブル挿入時の状態図、(b)は同ケーブル固定時の状態図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態に係るケーブル支持金具を説明する。このケーブル支持金具は、主に光ケーブルなどの通信ケーブルを架空布設する際に用いられている。このケーブル支持金具によれば、簡易かつ低所から取付可能なケーブル布設方法が実現され、作業性の向上によるコスト低減・高所作業回避による安全性の確保などが図られている。
【実施例0022】
図2~
図11に基づき前記ケーブル支持金具の実施例1を説明する。ここでは
図1と同じ構成は同一の符号を用いて説明する。
【0023】
≪構成例≫
図3中の10は、電柱1に締結された電柱バンド11に支持された前記ケーブル用吊架金物を示している。この支持金物10は、
図2に示す電柱1の取付位置Pの電柱バンド11にそれぞれ取り付けられている。この取付位置Pの高さL1は、地上高約3.5m程度とする。
【0024】
具体的には前記ケーブル用吊架金物10は、溶融亜鉛メッキの表面処理が施され、
図3および
図4に示すように、電柱バンド11に取付けられた金具本体12と、金具本体12に固定される上下一対の押え部材13,14と、両押え部材13,14間に電柱1間方向(矢印X-Y方向)に沿って移動自在に装着された可動部材15と、可動部材15を規制するストッパー金具16とを備えている。
【0025】
(1)金具本体12
金具本体12は、
図5(a)~(c)に示すように、縦断面L字状に形成され、電柱1と平行な垂直部12aと、垂直部12aの下端部から略直角に折曲された水平部12bとを備えている。ここでは垂直部12aは電柱1・電柱バンド11間に装着され、電柱バンド11の取付孔11aに係止する係止片12cを有している。一方、水平部12bには一対の雌ねじ穴12dが形成され、水平部12b上に両押え部材13,14が固定されている。
【0026】
(2)押え部材13
押え部材13は、
図6(a)~(c)に示すように、縦断面L字状に形成され、横置きの四角柱状に形成された本体13aと、本体13aの下部から水平に延設された水平部13bと、水平部13bの先端に上方向に折曲された押え部13cとを備えている。この本体13aには水平部12bの雌ねじ穴12dに連通する連通孔13dが形成されている。
【0027】
(3)押え部材14
押え部材14の上下面には、
図7(a)~(d)に示すように、長手方向(矢印X-Y方向)に沿って凹部14a,14bがそれぞれ貫通形成されている。この両凹部14a,14bの側面14c,14dは、対称の傾斜面に形成されている(以下、傾斜面14c,14dと呼ぶ。)。
【0028】
具体的には
図7(c)(d)に示すように、傾斜面14cがX方向に向かった上り勾配に形成されている一方、傾斜面14dがX方向に向かって下り勾配に形成されており、両者14c,14d間がX方向に末広がり状に形成されている。
【0029】
また、凹部14a,14bの一方の開口端部14eには、
図7(a)~(c)に示すように、雌ねじ穴12dおよび連通孔13dと連通する連通孔14fが形成されている。さらに凹部14a,14bの他方の開口端部14gには、ストッパー金具16の取付用の雌ねじ穴14hが形成されている。
【0030】
(4)ストッパー金具16
ストッパー金具16は、
図8(a)~(c)に示すように、L字状に形成され、貫通孔16cの形成された支持部16aと、支持部16aから略直角に折曲した係止部16b(
図8(b)参照)とを備えている。このストッパー金具16は、貫通孔16cを介して雌ねじ穴14hに締結された図示省略のボルト軸部に回動自在に軸支されている。
【0031】
(5)可動部材15
可動部材15は、縦断面凹状に形成され、
図9(a)~(c)に示すように、くさび状に形成された可動本体15aと、可動本体15aの両端部に立設されたストッパー部15b,15cとを備えている。
【0032】
具体的には可動本体15aの上面(ストッパー部15b,15c間)15eは、
図9(a)に示すように、X方向に向かって下り勾配の傾斜面に形成されている(以下、傾斜面15eと呼ぶ。)。この傾斜面15eは、押え部材14の傾斜面14dと同等の勾配角度に形成されている。
【0033】
また、可動本体15aの下面15fには、
図9(d)に示すように、長手方向(矢印X-Y方向)の略中央に4個の凸状部15gが形成されている。この凸状部15gは、前記下面15fの幅方向に沿って形成されている。
【0034】
そして、押え部材13の水平部13b上に凹部14bの開口部を向けた状態で押え部材14を載置し、両者13b,14b間の空間部R(
図10参照)内に可動部材15を配置する。その後、図示省略のボルト軸部を前記連通孔13d,14fを通じて雌ねじ穴12dに締結する。これにより両押え部材13,14が金具本体12に固定され、可動部材15が押え部材13,14間に移動自在に装着される。
【0035】
≪ケーブル布設方法≫
図2・
図10および
図11に基づき前記ケーブル用吊架金物10を用いた光ケーブル布設方法を説明する。ここでは電柱1毎に順に光ケーブル2の布設作業が行われる。
【0036】
図2中の電柱1nを一例に説明すれば、まず作業員3は踏み台や台車などに載って電柱「1
n」の取付位置Pに電柱バンド11を締結し、該電柱バンド11に前記ケーブル用吊架金物10を取り付ける。この取付作業は、垂直部12aを電柱1・電柱バンド11間に装着し、取付孔11aに係止片12cを係止させることで行われる。この取付後は、
図10に示すように、光ケーブル2を可動部材15・水平部13b間に挿入する。
【0037】
つぎに作業員3は、
図2に示すように、踏み台などから地上に降りて光ケーブル2を牽引することで光ケーブル2に矢印Y方向の引き張力を与える。その際、光ケーブル2の脱落については押え部13cにより防止される。
【0038】
その後、光ケーブル2を離して前記引き張力を解除すれば、
図11に示すように、自重により光ケーブル2が矢印X方向に戻り、可動部材15が光ケーブル2と一緒に同方向に移動する。
【0039】
したがって、可動部材15の傾斜面14dが押え部材14の傾斜面14dに沿って矢印X方向に移動し、可動部材15の同方向への移動にしたがって空間部Rが狭まっていく。
【0040】
そして、ストッパー部15cが押え部材14に当たるときには光ケーブル2が、可動部材15の下面15fと水平部13bの上面13eとの間に把持され、両面15f,13e間に固定される。
【0041】
特に可動部材15の凸状部15gにより光ケーブル2の滑りが防止され、光ケーブル2を両面15f,13e間に確実に固定することができる。これにより光ケーブル2の簡易架空施工が実現し、低所から取付可能なケーブル支持金具を提供でき、次の効果を得ることができる。
【0042】
(1)ケーブル布設作業は、電柱「1n-1,1n・・・」の順に光ケーブル2を空間部Rに挿入後に拘引して離すだけでよいので、作業性がよく、一人の作業員だけで行うことができる。これにより人件費が抑制され、施工コストの低減を図ることができる。
【0043】
(2)ケーブル布設作業は、高所作業でなくなるので、リフト車などの高所作業車を用いる必要がなく、この点でもコストを抑制でき、かつ作業員3の安全性を確保することができる。
【0044】
(3)傾斜面14c,14d,15eの勾配角度を大きくすると、前記両面15f,13eのケーブル把持力が向上して強固に固定可能となるものの、光ケーブル2の外被に損傷を与えるおそれがある。
【0045】
そこで、傾斜面14c,14d,15eの勾配角度は、前記両面15f,13eによる把持力・光ケーブル2の外被に与える影響などを考慮して定められ、この点で外被の損傷を最小限に抑えて光ケーブル2を固定可能となっている。具体的には勾配角度は「3度~5度」の範囲に設定され、特に「4度」が好ましい値である。
【0046】
(4)可動部材15のX-Y方向の移動範囲は、ストッパー部15b,15cが押え部材14の両端部(X-Y方向の端部)に当たることで規制される。これにより可動部材15の矢印X方向への過度の移動が規制され、この点でも光ケーブル2の外被に与える影響が抑制されている。また、ストッパー部15b、15cにより可動部材15の押え部材13,14間からの抜けが防止されている。
【0047】
(5)ストッパー部15cにストッパー金具16を係合させることで可動部材15の矢印Y方向の戻りが防止でき、この点で光ケーブル2の抜けが防止される。
また、押え部材13,14の積層順を逆にした状態で可動部材15を装着して光ケーブル2を布設することもできる。すなわち、水平部12b上に押え部材14を載置し、その上に凹部14aを上側にした状態で押え部材13を載置してボルト止めすれば、空間部Rが形成されて可動部材15の装着が可能となる。この場合も傾斜面14d,15eをY方向に向かった下り勾配となる。