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特開2023-42358網膜画像データ処理装置、情報記録システム、及びプログラム
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  • 特開-網膜画像データ処理装置、情報記録システム、及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023042358
(43)【公開日】2023-03-27
(54)【発明の名称】網膜画像データ処理装置、情報記録システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 30/20 20180101AFI20230317BHJP
   G16H 50/20 20180101ALI20230317BHJP
【FI】
G16H30/20
G16H50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021149611
(22)【出願日】2021-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】514323028
【氏名又は名称】株式会社ミラボ
(74)【代理人】
【識別番号】100122275
【弁理士】
【氏名又は名称】竹居 信利
(72)【発明者】
【氏名】谷川 一也
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
5L099AA26
(57)【要約】
【課題】網膜画像データを用いた神経発達症と診断される確率情報を簡便な方法で得ることを可能とするための網膜画像データ処理装置、情報記録システム、及びプログラムを提供する。
【解決手段】対象者の網膜を撮像した網膜画像データを受け入れ、網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データと、その網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある機械学習モデルを用いて、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する網膜画像データ処理装置、情報記録システム、及びプログラムである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の網膜を撮像した網膜画像データを受け入れる受入手段と、
複数の互いに異なる人の網膜を撮像した網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データのそれぞれと、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある機械学習モデルを用い、当該機械学習モデルに対して、前記受入手段が受け入れた対象者の網膜画像データを入力して、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する手段と、
当該取得した、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を出力する手段と、
を有する網膜画像データ処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の網膜画像データ処理装置であって、
前記機械学習モデルは、複数の互いに異なる人の網膜を、第1の種類の撮像装置で撮像した網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データのそれぞれと、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある第1の機械学習モデルと、
複数の互いに異なる人の網膜を、第2の種類の撮像装置で撮像した網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データのそれぞれと、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある第2の機械学習モデルと、を含み、
前記対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する手段は、前記受入手段が受け入れた網膜画像データが、前記第1の種類の撮像装置で撮像された網膜画像データであるか、第2の種類の撮像装置で撮像された網膜画像データであるかを判断して、当該判断に基づいて選択される前記第1または第2の機械学習モデルに対して、前記受入手段が受け入れた対象者の網膜画像データを入力して、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する網膜画像データ処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の網膜画像データ処理装置であって、
前記所定の神経発達症は、知的能力障害群、コミュニケーション症群、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、限局性学習症、運動症群のいずれかの分類に含まれる疾患のうち少なくとも一疾患について診断する網膜画像データ処理装置。
【請求項4】
複数の対象者のそれぞれについて、対象者を特定する情報に関連付けて、対象者の出生からの所定の種類の情報を記録する情報記録システムであって、
利用者から、対象者の網膜を撮像した網膜画像データを受け入れる手段と、
複数の互いに異なる人の網膜を撮像した網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データのそれぞれと、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある機械学習モデルを用い、当該機械学習モデルに対して、前記受け入れた対象者の網膜画像データを入力して、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する手段と、
前記取得した、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を、当該対象者を特定する情報に関連付けて記録する手段と、
を含む情報記録システム。
【請求項5】
コンピュータを、
対象者の網膜を撮像した網膜画像データを受け入れる受入手段と、
複数の互いに異なる人の網膜を撮像した網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データのそれぞれと、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある機械学習モデルを用い、当該機械学習モデルに対して、前記受入手段が受け入れた対象者の網膜画像データを入力して、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する手段と、
当該取得した、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を出力する手段と、として機能させるプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳幼児等の網膜画像データを処理する網膜画像データ処理装置、情報記録システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、網膜の写真により自閉スペクトラム症の診断を行う技術が知られている(例えば非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Lauren Robertson、“An Eye for Autism?”、[online]、2020年4月16日、[令和3年8月27日検索]、インターネット<URL: https://theophthalmologist.com/subspecialties/an-eye-for-autism>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、自閉スペクトラム症を含む神経発達症は、早期に検出して治療を行うことで改善が見込まれることが知られている。このため乳幼児の診断の現場で診断を行うことができれば有意でもある。しかしながら、現状では、自閉スペクトラム症を含む神経発達症の診断を上記のように網膜の画像に基づいて行う方法は限られており、実用化されていないのが現状である。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、網膜画像データを用いた神経発達症と診断される確率情報を簡便な方法で得ることを可能とするための網膜画像データ処理装置、情報記録システム、及びプログラムを提供することを、その目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来例の問題点を解決するための本発明の一態様は、網膜画像データ処理装置であって、対象者の網膜を撮像した網膜画像データを受け入れる受入手段と、複数の互いに異なる人の網膜を撮像した網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データのそれぞれと、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある機械学習モデルを用い、当該機械学習モデルに対して、前記受入手段が受け入れた対象者の網膜画像データを入力して、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する手段と、当該取得した、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を出力する手段と、を有することとしたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、網膜画像データを用いて、神経発達症と診断される確率情報を簡便な方法で得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態に係る情報記録システムの例を表す構成ブロック図である。
図2】本発明の実施の形態に係る情報記録システムにおけるユーザデータベースの例を表す説明図である。
図3】本発明の実施の形態に係る網膜画像データ処理装置の例を表す機能ブロック図である。
図4】本発明の実施の形態に係る情報記録システムにおける動作例を表すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係る網膜画像データ処理装置10及びそれを含む情報記録システム1は、図1に例示するように、互いに通信可能に接続された網膜画像データ処理装置10と、データ記録装置20と、端末装置30とを含んで構成され、また、網膜画像データ処理装置10は、本実施の形態の一例では撮像装置40と通信可能に接続される。
【0010】
ここで網膜画像データ処理装置10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含んで構成される。この制御部11は、CPU等のプログラム制御デバイスであり、記憶部12に格納されたプログラムに従って動作する。
【0011】
本実施の形態の一例では、上記記憶部12には、複数の互いに異なる人の網膜を撮像した網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データのそれぞれと、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある機械学習モデルが保持される。
【0012】
制御部11は、対象者の網膜を撮像した網膜画像データを受け入れ、上記機械学習モデルに対し、受け入れた対象者の網膜画像データを入力して、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する。そして制御部11は、当該取得した、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を出力する。この制御部11の動作については後に詳しく述べる。
【0013】
なお、以下では、所定の神経発達症は、例えば精神疾患についてのアメリカ精神医学会の診断基準である「DSM-5精神疾患の分類と診断の手引」上で、知的能力障害群、コミュニケーション症群、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、限局性学習症、運動症群のいずれかの分類に含まれる疾患のうち少なくとも一疾患をいうものとする。
【0014】
記憶部12は、メモリデバイスやディスクデバイス等であり、制御部11によって実行されるプログラムを保持する。このプログラムは、コンピュータ可読かつ非一時的な記録媒体に格納されて提供され、この記憶部12に格納されたものであってよい。また、この記憶部12は制御部11のワークメモリとしても動作する。
【0015】
また本実施の形態の一例では、上述の通り、この記憶部12には、上記機械学習モデルが格納される。この機械学習モデルは、ディープラーニングのモデルを用いて、広く知られた方法で得たものでよい。具体的には、複数の対象者について、対象者の網膜の画像データを得ておくとともに、当該網膜の画像データについて複数の医師に対し、当該対象者が所定の神経発達症を有すると診断するか否かを判断させ、その判断の結果、当該対象者が所定の神経発達症を有すると診断した医師の割合(当該対象者が所定の神経発達症を有すると診断した医師の数rを、判断を行った全医師の数Nで除した値)を正解として得ておく。
【0016】
そして所定のディープラーニングのモデルに対して上記複数の対象者の網膜の画像データを順次入力し、各画像データを入力したときのディープラーニングのモデルの出力が、対応する正解の情報に一致するよう、バックプロパゲーションなどの処理によりディープラーニングのモデルのパラメータを更新する。このような処理等により、網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データのそれぞれと、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある機械学習モデルが得られる。
【0017】
通信部13は、ネットワークインタフェース等であり、制御部11から入力される指示に従い、データ記録装置20や端末装置30、撮像装置40との間でデータを送受する。またこの通信部13は、これらデータ記録装置20や端末装置30、撮像装置40から受信したデータを制御部11に出力する。
【0018】
データ記録装置20は、サーバコンピュータであり、認証処理と、データ記録処理と、データ提供処理とを実行する。ここで認証処理のために、このデータ記録装置20は、図2に例示するように、ユーザを特定する情報(U)と、パスワード等の認証情報(C)と、ユーザを特定する情報(U)で特定されるユーザの属性情報(J)及び、当該ユーザと所定の関係にあるユーザを特定する情報(P)とを互いに関連付けて記録したユーザデータベースを保持する。一例として、このユーザデータベースでは、あるユーザAを特定する情報に対し、パスワードのほか、当該ユーザの職業(医師である、などの情報)や、当該ユーザAと所定の関係にあるユーザとして、ユーザA自身と、ユーザAの子であるユーザBとをそれぞれ特定する情報a,bを関連付けて保持する。ここでユーザを特定する情報は例えば当該ユーザのマイナンバー等、ユーザ固有に付与され得る情報を用いることとすればよい。
【0019】
データ記録装置20は、ネットワークを介して認証を求めるユーザを特定する情報Xと、当該ユーザの認証情報Sと、当該ユーザにより提供され、登録等の処理の対象となるデータに係るユーザを特定する情報Yとともに、ユーザの認証要求を受け入れる。そしてデータ記録装置20はユーザデータベースを参照して、受け入れた情報Xに関連付けられた認証情報を取得し、当該取得した認証情報と受け入れた認証情報とが一致しているか否かを調べる。そしてこれらが一致していれば(認証に成功したならば)、データ記録装置20はさらに、この受け入れた情報Xに関連付けられている、この情報Xで特定されるユーザと所定の関係にあるユーザのうちに、登録等の処理の対象となるデータに係るユーザを特定する情報Yが含まれているか否かを調べる。ここで、情報Xにより特定されるユーザと所定の関係にあるユーザのうちに、登録等の処理の対象となるデータに係るユーザを特定する情報Yが含まれていれば(関係者による登録であれば)、データ記録装置20は認証に成功した旨の情報を、認証処理の要求元へ送出する。
【0020】
一方ここで、情報Xにより特定されるユーザと所定の関係にあるユーザのうちに、登録等の処理の対象となるデータに係るユーザを特定する情報Yが含まれていなければ、データ記録装置20は、情報Xで特定されるユーザの属性情報(J)を参照し、当該属性情報が所定の条件を満足する(例えば当該情報Xで特定されるユーザが医師であるなどの条件を満足する)か否かを調べる。ここで、情報Xで特定されるユーザの属性情報(J)が上記所定の条件を満足するならば、データ記録装置20は認証に成功したものとして、その旨の情報を、認証処理の要求元へ送出する。
【0021】
またデータ記録装置20は、情報Xで特定されるユーザの認証情報と受け入れた認証情報とが一致しない場合、あるいは、上述の処理において情報Xで特定されるユーザの属性情報(J)が上記所定の条件を満足しない場合に、認証に失敗したものとして、その旨の情報を、認証処理の要求元へ送出する。
【0022】
この例によると、親が子の情報を参照、登録あるいは処理させようとする場合や、医師が患者の情報を参照、登録あるいは処理させようとする場合に、認証を受けることが可能となる。なおデータ記録装置20のデータ記録処理及び提供処理については後述する。
【0023】
次にこの網膜画像データ処理装置10の制御部11の動作について説明する。本発明の実施の形態に係る網膜画像データ処理装置10の制御部11は、記憶部12に格納されたプログラムに従って動作し、機能的には、図3に示すように、受入部21と、確率推定部22と、出力処理部23とを含む構成を実現する。
【0024】
ここで受入部21は、対象者を特定する情報と、当該情報で特定される対象者の網膜を撮像した網膜画像データを、通信部13を介して受け入れる。本実施の形態の一例では、この受入部21は、ネットワークを介して、撮像された網膜を有しているユーザを特定する情報Yと、当該網膜画像データを提供したユーザを特定する情報Xと、このユーザXの認証情報(パスワード等)Sと、撮像された網膜画像データ(左右の目の少なくとも一方に係るもの)Gとを受け入れる。
【0025】
受入部21は、データ記録装置20に対して、受け入れた情報のうち、網膜画像データを提供したユーザを特定する情報Xと、撮像された網膜を有しているユーザを特定する情報Yと、情報Xで特定されるユーザの認証情報Sとを送出し、認証処理を求める。
【0026】
受入部21は、データ記録装置20から認証に成功した旨の情報が受信されると、受け入れた情報を、確率推定部22に対して出力する。
【0027】
確率推定部22は、受入部21から撮像された網膜画像データを受け入れると、網膜画像データに撮像された網膜を有する人(対象者、この場合情報Yで特定されるユーザ)が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある機械学習モデルを用い、当該機械学習モデルに対して、上記受け入れた網膜画像データを入力して、対象者である情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する。
【0028】
ここで受け入れた網膜画像データが左右の目に対応して一対ある場合には、確率推定部22は、それぞれの網膜画像データを上記機械学習モデルに対して入力して、それぞれの網膜画像データについて対象者である情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する。そして確率推定部22は、その平均、または小さい方の値、または大きい方の値など所定の統計量を求めて、対象者である情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率とする。
【0029】
確率推定部22は、そして、取得した、対象者である情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を、撮像された網膜を有しているユーザを特定する情報Yと、当該網膜画像データを提供したユーザを特定する情報Xとともに、出力処理部23に出力する。
【0030】
出力処理部23は、例えば、網膜画像データを提供したユーザ(上記情報Xで特定されるユーザ)の連絡先(例えばメールアドレス等でよい)に対して、確率推定部22が出力する、対象者である情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を送出する。
【0031】
またこの出力処理部23は、データ記録装置20に対して、網膜画像データを提供したユーザを特定する情報Xと、対象者であるユーザを特定する情報Yと、当該情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報とを、データ記録処理の要求とともに送出してもよい。
【0032】
[撮像装置の特性に合わせたモデルを用いる例]
なお、ここまでの説明では網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データのそれぞれと、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある機械学習モデルは一種類であるとしたが、本実施の形態は、この例に限られない。
【0033】
例えば網膜画像データは、子の親等がスマートフォンなどを用いて撮像する場合もあれば、医師が専用のカメラを用いて撮像する場合もある。しかしながらスマートフォンで撮像された網膜の画像データと、医師用の専用のカメラで撮像された網膜の画像データとはその画質や撮像される組織などが異なる。そこで本実施の形態の一例では、複数の互いに異なる人の網膜を、第1の種類の撮像装置(例えばスマートフォン)40aで撮像した網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データのそれぞれと、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある第1の機械学習モデルと、複数の互いに異なる人の網膜を、第2の種類の撮像装置(例えば網膜撮像用の専用のカメラ)40bで撮像した網膜画像データを入力とし、当該網膜画像データのそれぞれと、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する人が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある第2の機械学習モデルと、を得て記憶部12に格納しておき、制御部11が確率推定部22としての処理において、これらのいずれかを選択的に利用して、上記確率の情報を得るようにしてもよい。
【0034】
この例では、受入部21が、撮像された網膜画像データ(左右の目の少なくとも一方に係るもの)Gとともに、当該画像データを撮像した撮像装置の種類が、上記第1の種類であるか、第2の種類であるかを特定する情報Vをさらに受け入れることとしてもよい。
【0035】
そしてこの場合、確率推定部22は、受入部21から撮像された網膜画像データとともに、当該網膜画像データを撮像した撮像装置40の種類を特定する情報Vとを受け入れる。この情報Vは、撮像された網膜画像データに含まれるExif情報等を参照して得てもよいし、撮像装置40を操作したユーザから入力を受けたものであってもよい。確率推定部22は、当該情報Vを参照し、受け入れた網膜画像データを撮像した撮像装置40が第1の種類の撮像装置40aである場合には、上記第1の機械学習モデルを用い、当該第1の機械学習モデルに対して、上記受け入れた網膜画像データを入力して、対象者である情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する。
【0036】
一方、確率推定部22は、受け入れた網膜画像データを撮像した撮像装置が第2の種類の撮像装置40bである場合には、上記第2の機械学習モデルを用い、当該第2の機械学習モデルに対して、上記受け入れた網膜画像データを入力して、対象者である情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する。
【0037】
この例においても受け入れた網膜画像データが左右の目に対応して一対ある場合には、確率推定部22は、それぞれの網膜画像データを、当該網膜画像データを撮像した撮像装置の種類に応じて選択される第1または第2の機械学習モデルに対して入力して、それぞれの網膜画像データについて対象者である情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得し、その平均、または小さい方の値、または大きい方の値など所定の統計量を求めて、対象者である情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率とする。
【0038】
そして確率推定部22は、取得した、対象者である情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を、撮像された網膜を有しているユーザを特定する情報Yと、当該網膜画像データを提供したユーザを特定する情報Xとともに、出力処理部23に出力する。
【0039】
[画像データの前処理]
またここまでの説明において、確率推定部22は、受け入れた網膜画像データを機械学習モデル(第1、第2の機械学習モデルがある場合には、いずれかの対応する機械学習モデル)に入力する場合に、当該受け入れた網膜画像データに対して所定の前処理を施してもよい。この前処理は、例えば入力される画像データの条件を均一にするものを含む。この条件は、例えばそのサイズや、平均の輝度、対象となる部位の位置などである。
【0040】
一例としてこの前処理は、視神経乳頭に相当する画像部分を検出し、当該検出した画像部分を含む所定の範囲の画像データ部分を切り出す処理であってもよい。またこの前処理は、視神経乳頭に相当する画像部分が、画像データの所定の領域(例えば得られるべき画像データ上の中心から右方向に所定画素だけ移動した点を中心とする円形状の領域として予め定める)に内接するよう、画像データを回転、縮小拡大、切り抜き処理するものであってもよい。またこの前処理には、所定のノイズ除去処理(例えばオープニング、クロージングによる孤立点除去等の処理)を含んでもよい。
【0041】
[動作]
上記網膜画像データ処理装置10を含む情報記録システム1は、次のように動作する。本実施の形態の一例では、乳幼児の例えば一歳半検診の場で、医師の指導の下に、検診の対象となる乳児の親が、撮像装置40としての自らのスマートフォンPHを用い(例えば医師から提供されたアダプタをカメラに装着して撮像しやすくしたうえで)、乳児の目を撮影して網膜画像データを生成する。
【0042】
この乳児の親は、予め登録した自らを特定する情報Xと、子を特定する情報Yと、自己の認証情報Sと、撮像した網膜画像データGとを、予め定められた網膜画像データ処理装置10に送出する(図4、S11)。
【0043】
網膜画像データ処理装置10は、ネットワークを介して、撮像された網膜を有しているユーザである乳幼児を特定する情報Yと、当該網膜画像データを提供したその親であるユーザを特定する情報Xと、このユーザXの認証情報(パスワード等)Sと、撮像された網膜画像データ(左右の目の少なくとも一方に係るもの)Gとを受け入れる。
【0044】
網膜画像データ処理装置10は、データ記録装置20に対して、受け入れた情報のうち、網膜画像データを提供したユーザを特定する情報Xと、撮像された網膜を有しているユーザを特定する情報Yと、情報Xで特定されるユーザの認証情報Sとを送出し、認証処理を要求する(S12)。
【0045】
データ記録装置20は、この要求を受けて、認証の処理を行う。本実施の形態のここでの例では、このデータ記録装置20が参照するユーザデータベースには、親であるユーザを特定する情報Xに関連付けて、そのパスワードSと、当該ユーザと所定の関係(その子であるとの関係)を有するユーザを特定する情報Yとが記録されているものとする。
【0046】
データ記録装置20は、このユーザデータベースを参照して、受け入れた情報Xに関連付けられた認証情報と受け入れた認証情報とが一致しているか否かを調べる(S13:認証情報は一致するか)。そしてこれらが一致していれば(S13:Yes)、データ記録装置20はさらに、この受け入れた情報Xに関連付けられている、この情報Xで特定されるユーザと所定の関係にあるユーザのうちに、登録等の処理の対象となるデータに係るユーザを特定する情報Yが含まれているか否かを調べる(S14)。ここでは上述の通り、この情報Yが含まれるので、データ記録装置20は認証に成功したものとして(S14:Yes)、その旨の情報を、認証処理の要求元へ送出する(S15)。
【0047】
なお、ステップS14において認証に成功しなかった場合(S14:No)には、情報Xで特定されるユーザの属性情報に基づいて認証の処理を続けるが、ここでは当該説明は省略する。
【0048】
一方、ステップS13において認証情報が一致しない場合は(S13:No)、認証に失敗したものとして処理を行うこととなる(S16)。
【0049】
網膜画像データ処理装置10は、データ記録装置20から認証に成功した旨の情報を受信すると、ステップS11で受け入れた情報のうち、網膜画像データGを取り出す。そして網膜画像データ処理装置10は、網膜画像データと、その網膜画像データに撮像された網膜を有する者が所定の神経発達症を有すると診断される確率との関係を機械学習した状態にある機械学習モデルを用い、この機械学習モデルに対して、取り出した網膜画像データGを入力して、対象者である情報Yで特定されるユーザが所定の神経発達症を有すると診断される確率を取得する(S17)。
【0050】
網膜画像データ処理装置10は、当該取得した、対象者であるユーザ(情報Yで特定されるユーザ)が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を、撮像された網膜を有しているユーザを特定する情報Yと、当該網膜画像データを提供したユーザのスマートフォンPHに対して送出する(S18)。
【0051】
そしてこのユーザのスマートフォンPHが当該対象者であるユーザ(情報Yで特定されるユーザ)が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を表示する(S19)。こうして、ユーザである乳幼児の親は、当該検診の対象である乳幼児(情報Yで特定されるユーザ)が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を見ることができる。
【0052】
一般に神経発達症は、早期の治療により回復が見込まれるため、このような情報の提供を受けることは有意なことである。
【0053】
[情報の記録]
また本実施の形態の情報記録システム1は、データ記録装置20により、網膜画像データに撮像された網膜を有する対象者に関する情報を記録することとしてもよい(データ記録処理)。
【0054】
このデータ記録処理では、データ記録装置20は、例えば複数の対象者のそれぞれについて、対象者を特定する情報に関連付けて、対象者の出生からの所定の種類の情報を記録する、いわば電子的な母子手帳としての機能を提供する。
【0055】
この例のデータ記録装置20は、端末装置30(スマートフォンなどであり撮像装置40を兼ねるものであってもよいし、PC等であってもよい)からネットワークを介してアクセスを受けて、そのユーザを特定する情報Xと、認証情報(パスワード等)Sとを受け入れる。またデータ記録装置20は、対象者(記録するデータの対象者)を特定する情報Yを受け入れる。
【0056】
データ記録装置20は、ユーザデータベースを参照して認証処理を実行し、認証に成功すると、端末装置30から対象者に関するデータ(計測日と、計測した身長や体重などといったデータ)を受け入れて、当該データを、対象者を特定する情報に関連付けて記録する。
【0057】
またこのデータ記録装置20は、網膜画像データ処理装置10から対象者を特定する情報Yとともに、当該対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を受け入れると、当該情報のもととなった対象者の網膜を撮像した網膜画像データの撮像日時(網膜画像データのExif情報等から取得してもよいし、ユーザから別途入力を受けてもよい)を計測日として、対象者を特定する情報Y及び、当該計測日の情報に関連付けて、上記受け入れた、当該対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を記録する。
【0058】
なお、データ記録装置20は、医師や保護者などが任意の時点で端末装置30を操作して対象者を指定して入力した、当該対象者に関する任意の文字列情報や画像情報等を、当該入力を受けた日時と、指定された対象者を特定する情報とに関連付けて記録してもよい。またこの記録には、記録を行った者を特定する情報(保護者や、医師等を特定する情報)がさらに関連付けられていてもよい。
【0059】
さらにこの例のデータ記録装置20は、対象者となるユーザごとに、当該ユーザの生年月日の情報や、誕生地の情報、生物学的な性別の情報、かかりつけ医の連絡先の情報等を、対象者を特定する情報に関連付けて予め記録しておく。これらの情報は、別途、出生時の病院の医師など、対象者を診察した医師などが入力して記録するものとしてもよい。
【0060】
このように記録された情報は、例えば医師や親等の操作する端末装置30から後に参照可能となっていることが好ましい。
【0061】
すなわちデータ記録装置20は、端末装置30からネットワークを介してアクセスを受けて、そのユーザを特定する情報Xと、認証情報(パスワード等)Sと、対象者(参照するデータに係る対象者)を特定する情報Yを受け入れるとともに、当該対象者のデータの記録の提供要求を受け入れて、次のように動作する(データ提供処理)。
【0062】
この例でもデータ記録装置20は、ユーザデータベースを参照して認証処理を実行し、認証に成功すると、端末装置30から受け入れた情報で特定される対象者に関するデータを読み出して、要求元の端末装置30へ送出する。そして端末装置30が当該送出されたデータを表示する。
【0063】
例えば医師であるユーザ(情報Xで特定されるユーザ)が、端末装置30を操作して、認証情報を入力し、対象者であるユーザ(情報Yで特定されるユーザ)の情報の提供を要求すると、データ記録装置20は次のように動作する。
【0064】
すなわちデータ記録装置20は、ユーザデータベースを参照して当該情報Xに関連付けられた認証情報と、入力された認証情報とが一致するか否かを調べ、一致していれば、さらに情報Xで特定されるユーザと所定の関係(例えば親と子の関係)にあるユーザのうちに、情報Yで特定されるユーザが存在するか否かを調べる。
【0065】
ここでは例えば対象者が医師の子でないとすると、情報Xで特定されるユーザと所定の関係にあるユーザのうちに、情報Yで特定されるユーザは存在しないこととなる。そこでデータ記録装置20は、さらに情報Xで特定されるユーザの属性情報を参照し、このユーザが医師であることから、認証に成功したものとして、情報Yで特定されるユーザに関する記録(情報Yに関連付けられた記録)を読み出して、当該読み出した情報を、要求元の端末装置30へ出力する。このようにして医師は、対象者の出生時からの記録を参照可能となる。
【0066】
本実施の形態では、上述のデータの記録を、例えば出生時や、その後の定期検診の際に、医師の端末装置30や、親の端末装置30(スマートフォン等)から行うこととする。また上述のように、検診の場などで、親や医師等が対象者の網膜の画像を撮像し、当該撮像して得られた網膜画像データを網膜画像データ処理装置10に送信して、網膜画像データ処理装置10で推定された情報をデータ記録装置20に記録されることとしている。このため、網膜画像データ処理装置10が推定した、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報がデータ記録装置20において記録され、医師等によって参照可能となる。
【0067】
[網膜検査等、他の検査での利用]
さらに本実施の形態のここまでの例では、網膜画像データ処理装置10は、網膜画像データに基づいて、対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を推定していた。しかし本実施の形態はこれに限られない。
【0068】
例えば網膜画像データ処理装置10は、受け入れた網膜画像データに基づいて、当該網膜画像データに撮像された網膜を有する対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報を得たときに、当該情報と、対象者を特定する情報とをデータ記録装置20に対して送出し、データ記録処理の要求を行うとともに、当該確率の情報の元となった網膜画像データ(前処理を行う場合、前処理後のものでも、受け入れた網膜画像データそのものであってもよい)をさらにデータ記録装置20に対して送出し、データ記録処理の要求を行ってもよい。
【0069】
この場合、データ記録装置20は、対象者を特定する情報に関連付けて、当該網膜画像データを記録する。そしてこの記録された網膜画像データは、例えば眼科医などによって参照され、網膜に関する疾患の診断等の用に供されてもよい。
【0070】
[時系列変化]
また本実施の形態のデータ記録装置20は、対象者ごとに記録された、計測日の情報と、身長や体重などの情報とを用い、身長や体重の時系列変化を分析してもよい。一例としてデータ記録装置20は、対象者の身長や体重の過去から現在までの記録に基づいて描画される曲線と、対象者と同じ性別に係る人の、記録されている期間と同じ期間における平均的な成長曲線とを併せて対象者の保護者として予め定められたユーザに提示し、傾向の比較に供してもよい。
【0071】
さらにデータ記録装置20は、身長や体重の時系列変化を所定の多項式等で近似して外挿し、将来の身長や体重等の値が、身長や体重等の項目ごとに予め定めた値の範囲を逸脱するか否かを判断してもよい。
【0072】
具体的にこの例のデータ記録装置20は、上記外挿して得た対象者の予測時点(例えば6月後)の体重の値と、対応する対象者の性別に係る体重の成長曲線の、当該対象者の予測時点の(つまりこの例では6月後の)年齢(月齢)の時点における所定の複数のパーセンタイル値とを、対象者の保護者として予め定められたユーザに対して提示してもよいし、また、上記外挿して得た対象者の予測時点の体重の値と、対応する対象者の性別に係る体重の成長曲線の、当該対象者の予測時点の年齢(月齢)の時点における所定のしきい値となるパーセンタイル値を逸脱している(例えば80パーセンタイル値を超えているとき、または20パーセンタイル値を下回っているとき)に、その旨の情報を、対象者の保護者として予め定められたユーザに対してメール等で通知してもよい。さらにこの通知とともに、当該しきい値となるパーセンタイル値と、予測された値とをグラフ上に表示したものを上記ユーザに提示してもよい。
【0073】
同様に、データ記録装置20は、当該対象者が所定の神経発達症を有すると診断される確率の情報とを用い、その計測日の順に当該確率の情報の変化を分析してもよい。この場合、データ記録装置20は、例えば計測日ごとに、過去の計測日からの経過に応じて回復の傾向にあるか否か(上記確率が低下傾向にあるか否か)を判断して、当該判断の結果を、対象者の保護者として予め定められたユーザに対してメール等で通知することとしてもよい。
【0074】
[記録された情報に基づく通知]
さらにデータ記録装置20は、所定のタイミングごと(例えば一日に一度など)に、対象者ごとに、当該対象者を特定する情報に関連付けて記録されたデータのうちに、予め定めた文字列が含まれる場合に、当該文字列が含まれる記録がされている旨の通知を、所定の通知先へ送出してもよい。
【0075】
例えば、データ記録装置20は、記録されたデータから「自閉スペクトラム症」、「自閉症」、「ASD」、「アスペルガー」、「注意欠如・多動症」、「ADHD」、「多動」、「こだわり」など疾患名や症状をはじめとして神経発達症に関連する単語全般の文字列を検索し、そのような文字列を含むデータが見出されたときに、所定の通知先、例えばかかりつけ医の連絡先などへ、対象者を特定する情報と、当該検索された文字列を含むデータの内容とを送出する。
【0076】
なお、データ記録装置20は、一度通知した記録についてはその後通知を行わないよう、記録されたデータごとに通知を行ったか否かを表す情報を設定してもよい。この場合データ記録装置20は、記録されたデータのうちから予め定めた文字列を含み、かつ通知を行っていないデータを検索する。
【0077】
またここで検索する文字列は、対象者の性別や年齢(月齢)ごとに定められてもよい。この場合データ記録装置20は、対象者ごとに、当該対象者の性別や年齢あるいは月齢に関連付けて予め設定されている文字列を検索することになる。
【0078】
さらに通知先は、検索により見出された文字列ごとに定められてもよい。例えば病気の症状を表す文字列についてはかかりつけ医と保護者を通知先とし、「不登校」などといった文字列については地域の役所の担当者を通知先としてもよい。さらに通知先は、検索により見出されたデータの記録者の情報を用いて定められてもよい。例えば保護者が記録したデータに、病気の症状を表す文字列が含まれ、当該文字列が検索により見出されたときには、データ記録装置20は、当該文字列に基づいて定められる通知先「かかりつけ医,保護者」のうち、データを記録した保護者を除いて、「かかりつけ医」のみに当該データの内容を通知することとしてもよい。
【符号の説明】
【0079】
1 情報記録システム、10 網膜画像データ処理装置、11 制御部、12 記憶部、13 通信部、20 データ記録装置、21 受入部、22 確率推定部、23 出力処理部、30 端末装置、40 撮像装置。

図1
図2
図3
図4