(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023042577
(43)【公開日】2023-03-27
(54)【発明の名称】RFIDタグとコンピュータビジョンを組み合わせた、残留している外科用アイテムを位置特定するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61B 90/90 20160101AFI20230317BHJP
【FI】
A61B90/90
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144988
(22)【出願日】2022-09-13
(31)【優先権主張番号】63/243,812
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/873,202
(32)【優先日】2022-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ティー. ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン エム. ムチリ
(57)【要約】
【課題】RFIDタグとコンピュータビジョンを組み合わせた、残留している外科用アイテムを位置特定するためのシステムおよび方法を提供すること。
【解決手段】患者の体内に潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数するように構成された在庫システムは、通電時にある周波数で戻り信号を送信するように構成されたRFIDタグと、RFIDタグの通電信号を生成するように構成された信号生成器と、信号生成器に動作可能に結合され、RFIDタグによって送信された戻り信号を受信するように構成されたアンテナと、画像を捕捉するように構成された撮像デバイスと、プロセッサと、メモリと、を備える。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数するように構成された在庫システムであって、
通電時に戻り信号を送信するように構成されたRFIDタグと、
前記RFIDタグのための通電信号を生成するように構成された信号生成器と、
前記信号生成器に動作可能に結合されたアンテナであって、前記RFIDタグによって送信された少なくとも1つの戻り信号を受信するように構成されたアンテナと、
患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉するように構成された撮像デバイスと、
プロセッサ、および
そこに格納された命令を含むメモリを備え、前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記システムに、
前記RFIDタグを通電させ、
前記アンテナからの前記戻り信号を受信させ、
前記患者の体の少なくとも一部を含む前記領域の前記画像を前記撮像デバイスから捕捉させ、
前記画像および前記受信された信号に基づいて、前記RFIDタグの空間的位置を判定させる、在庫システム。
【請求項2】
ディスプレイをさらに備え、
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記システムに、前記判定されたRFIDタグの空間的位置を前記ディスプレイ上に表示させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記RFIDタグが、固有の識別子を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、前記固有の識別子に基づいて前記RFIDタグの少なくとも1つの特性を判定させる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、多数のRFIDタグの各固有のRFIDタグの前記固有の識別子に基づいて、前記多数の固有のRFIDタグを判定させる、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記RFIDタグが、視覚的マーカーを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記捕捉された画像が、前記視覚的マーカーを含み、
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、前記視覚的マーカーに基づいて前記RFIDタグの固有の特性を判定させる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、機械学習ネットワークを使用して、前記画像に基づいて、対象物の同一性を予測させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記RFIDタグの前記空間的位置を判定するとき、前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、前記機械学習ネットワークを使用して、前記対象物の前記予測された同一性および前記受信された信号に基づいて、前記RFIDタグの前記空間的位置を予測させる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記システムに、機械学習ネットワークを使用して、前記画像に基づいて、前記患者の体の領域を予測させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
患者の体内に潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数するためのコンピュータ実施方法であって、
RFIDタグを通電することであって、前記RFIDタグが、通電時に戻り信号を送信するように構成されている、通電することと、
アンテナから前記戻り信号を受信することであって、前記アンテナが、信号生成器に動作可能に結合され、前記RFIDタグによって送信された少なくとも1つの戻り信号を受信するように構成されている、受信することと、
前記患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を撮像デバイスから捕捉することであって、前記撮像デバイスが、前記患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉するように構成されている、捕捉することと、
前記画像および前記受信された信号に基づいて、前記RFIDタグの空間的位置を判定することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記判定されたRFIDタグの空間的位置を前記ディスプレイ上に表示することをさらに含む、請求項11に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項13】
前記RFIDタグが、固有の識別子を含む、請求項11に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項14】
前記固有の識別子に基づいて、前記RFIDタグの少なくとも1つの特性を判定することをさらに含む、請求項13に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項15】
多数のRFIDタグの各固有のRFIDタグの前記固有の識別子に基づいて、前記多数の固有のRFIDタグを判定することをさらに含む、請求項14に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項16】
前記RFIDタグが、視覚的マーカーを含む、請求項11に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項17】
前記捕捉された画像が、前記視覚的マーカーを含み、
前記方法が、前記視覚的マーカーに基づいて前記RFIDタグの固有の特性を判定することをさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項18】
機械学習ネットワークを使用して、前記画像に基づいて、対象物の同一性を予測することをさらに含む、請求項11に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項19】
前記RFIDタグの前記空間的位置を判定するとき、前記方法が、前記機械学習ネットワークを使用して、前記対象物の前記予測された同一性および前記受信された信号に基づいて、前記RFIDタグの前記空間的位置を予測することをさらに含む、請求項18に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項20】
プロセッサによって実行されると、プロセッサに、患者の体内に潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数する方法を実行させる命令を格納する、非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、
RFIDタグを通電させることであって、前記RFIDタグが、通電時に戻り信号を送信するように構成されている、通電させることと、
アンテナから前記戻り信号を受信することであって、前記アンテナが、信号生成器に動作可能に結合され、前記RFIDタグによって送信された少なくとも1つの戻り信号を受信するように構成されている、受信することと、
前記患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を撮像デバイスから受信することであって、前記撮像デバイスが、前記患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉するように構成されている、受信することと、
前記画像および前記受信された信号に基づいて、前記RFIDタグの空間的位置を判定することと、を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、無線周波数(RF)タグの問い合わせおよび検出システムに関し、より具体的には、手術部位内に潜在的に残留している外科用アイテムの検出および在庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
外科手術に関連する対象物が手術の完了前に患者の体内に存在するかどうかを判断することは、有用であることが多い。このような対象物は、さまざまな形態を採り得る。例えば、対象物は、例えば、メス、はさみ、鉗子、止血剤、および/またはクランプなどの器具の形態を採り得る。また、例えば、対象物は、関連する付属品および/または例えば、外科用スポンジ、ガーゼ、および/または吸収パッドなどの使い捨て対象物の形態を採り得る。患者の縫合前に対象物を位置特定しないと、追加の手術が必要になることもあり、場合によっては、意図しない医療上の結果を招く恐れもある。
【0003】
したがって、医療環境における存在検出およびタグ付き外科用アイテム/器具識別機能の両方、ならびにタグ付きアイテム/器具の在庫管理を提供することができる技術が必要とされている。具体的には、医療処置の実行中に使用されるタグ付き外科用アイテムおよび材料の存在を検出し、識別し、および在庫を維持する。これらの機能を個別に、および相互に組み合わせて共に可能にする技術は存在するが、その方法および使用される個別のソリューションのパッケージングは、適用するには理想的でない。より具体的には、追跡されているアイテムに取り付けられたまたは貼付された構成要素が物理的に大きすぎて、処置の実行中に気になるか、もしくは邪魔になるかのいずれかであり、または可変で制御されていない誘電もしくは導電材料が存在する場合にはソリューションの検出および識別性能が急速に低下する可能性がある。
【0004】
したがって、医療環境における存在検出、タグ付きアイテムの識別、および在庫機能の改善が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、外科手術中に体腔内で使用される外科用アイテムおよび/またはデバイスを検出するためのシステム、具体的には、そのような外科用アイテムおよび/またはデバイスを検出するために手術部位に直接挿入されるアンテナを含むシステムに関する。
【0006】
本開示の態様によれば、潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数するように構成された在庫システムは、通電された場合に戻り信号を送信するように構成されたRFIDタグと、RFIDタグのための通電信号を生成するように構成された信号生成器と、信号生成器に動作可能に接続されたアンテナであって、RFIDタグによって送信された少なくとも1つの戻り信号を受信するように構成されたアンテナと、領域の画像を捕捉するように構成された撮像デバイスと、プロセッサと、メモリと、を含む。メモリはそこに格納された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されると、システムに、RFIDタグを通電させ、アンテナからの戻り信号を受信させ、撮像デバイスから患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉させ、画像および受信した信号に基づいてRFIDタグの空間的位置を判定させる。
【0007】
本開示の態様では、システムは、ディスプレイをさらに含み得る。命令は、プロセッサによって実行されると、さらに、システムに、RFIDタグの判定された空間的位置をディスプレイ上に表示させ得る。
【0008】
本開示の別の態様では、RFIDタグは固有の識別子を含み得る。
【0009】
本開示のさらに別の態様では、命令は、プロセッサによって実行されると、さらに、システムに、固有の識別子に基づいてRFIDタグの特性を判定させ得る。
【0010】
本開示のさらなる態様では、命令は、プロセッサによって実行されると、さらに、システムに、多数のRFIDタグの各固有のRFIDタグの固有の識別子に基づいて、多数の固有のRFIDタグを判定させ得る。
【0011】
本開示のさらに別の態様では、RFIDタグは視覚的マーカーを含み得る。
【0012】
本開示の態様では、捕捉された画像は、視覚的マーカーを含み得る。命令は、プロセッサによって実行されると、さらに、システムに、視覚的マーカーに基づいてRFIDタグの固有の特性を判定させ得る。
【0013】
本開示のさらに別の態様では、命令は、プロセッサによって実行されると、さらに、システムに、機械学習ネットワークおよび/またはコンピュータビジョンモデルを使用して、画像に基づいて、対象物の同一性を予測させ得る。
【0014】
本開示のさらなる態様では、RFIDタグの空間的位置を判定するとき、命令は、プロセッサによって実行されると、さらに、システムに、機械学習ネットワークおよび/またはコンピュータビジョンモデルを使用して、対象物の予測された同一性および受信された信号に基づいて、RFIDタグの空間的位置を予測させ得る。
【0015】
本開示のさらなる態様では、命令は、プロセッサによって実行されると、さらに、システムに、機械学習ネットワークを使用して、画像に基づいて、患者の身体領域を予測させ得る。
【0016】
本開示の態様によれば、患者の体内に潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数するためのコンピュータ実施方法は、RFIDタグに通電することであって、RFIDタグが、通電時に戻り信号を送信するように構成されている、通電することと、アンテナから戻り信号を受信することであって、アンテナが、信号生成器に動作可能に結合され、RFIDタグによって送信された少なくとも1つの戻り信号を受信するように構成されている、受信することと、撮像デバイスから患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉することであって、撮像デバイスが、患者の身体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉するように構成されている、捕捉することと、画像および受信された信号に基づいてRFIDタグの空間的位置を判定することと、を含む。
【0017】
本開示の別の態様では、方法は、RFIDタグの判定された空間的位置をディスプレイ上に表示することをさらに含み得る。
【0018】
本開示のさらに別の態様では、RFIDタグは、固有の識別子を含む。
【0019】
本開示のさらなる態様では、方法は、固有の識別子に基づいて、RFIDタグの少なくとも1つの特性を判定することをさらに含み得る。
【0020】
本開示のさらに別の態様では、方法は、多数のRFIDタグの各固有のRFIDタグの固有の識別子に基づいて、多数の固有のRFIDタグを判定することをさらに含み得る。
【0021】
本開示の態様では、RFIDタグは、視覚的マーカーを含み得る。
【0022】
本開示の態様では、捕捉された画像は、視覚的マーカーを含み得る。方法は、視覚的マーカーに基づいて、RFIDタグの固有の特性を判定することをさらに含み得る。
【0023】
本開示の態様では、方法は、機械学習ネットワークを使用して、画像に基づいて、対象物の同一性を予測することをさらに含み得る。
【0024】
本開示の態様によれば、RFIDタグの空間的位置を判定する場合、方法は、機械学習ネットワークを使用して、対象物の予測された同一性および受信された信号に基づいて、RFIDタグの空間的位置を予測することをさらに含み得る。
【0025】
本開示の態様によれば、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、患者の体内に潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数する方法を実行させる命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体は、RFIDタグに通電することであって、RFIDタグが、通電時に戻り信号を送信するように構成されている、通電することと、アンテナから戻り信号を受信することであって、アンテナが、信号生成器に動作可能に結合され、RFIDタグによって送信された少なくとも1つの戻り信号を受信するように構成されている、受信することと、撮像デバイスから患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を受信することであって、撮像デバイスが、患者の身体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉するように構成されている、受信することと、画像および受信された信号に基づいてRFIDタグの空間的位置を判定することと、を含む。
本発明は、例えば以下を提供する。
(項目1)
潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数するように構成された在庫システムであって、
通電時に戻り信号を送信するように構成されたRFIDタグと、
前記RFIDタグのための通電信号を生成するように構成された信号生成器と、
前記信号生成器に動作可能に結合されたアンテナであって、前記RFIDタグによって送信された少なくとも1つの戻り信号を受信するように構成されたアンテナと、
患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉するように構成された撮像デバイスと、
プロセッサ、および
そこに格納された命令を含むメモリを備え、前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記システムに、
前記RFIDタグを通電させ、
前記アンテナからの前記戻り信号を受信させ、
前記患者の体の少なくとも一部を含む前記領域の前記画像を前記撮像デバイスから捕捉させ、
前記画像および前記受信された信号に基づいて、前記RFIDタグの空間的位置を判定させる、在庫システム。
(項目2)
ディスプレイをさらに備え、
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記システムに、前記判定されたRFIDタグの空間的位置を前記ディスプレイ上に表示させる、上記項目に記載のシステム。
(項目3)
前記RFIDタグが、固有の識別子を含む、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目4)
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、前記固有の識別子に基づいて前記RFIDタグの少なくとも1つの特性を判定させる、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目5)
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、多数のRFIDタグの各固有のRFIDタグの前記固有の識別子に基づいて、前記多数の固有のRFIDタグを判定させる、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目6)
前記RFIDタグが、視覚的マーカーを含む、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目7)
前記捕捉された画像が、前記視覚的マーカーを含み、
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、前記視覚的マーカーに基づいて前記RFIDタグの固有の特性を判定させる、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目8)
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、機械学習ネットワークを使用して、前記画像に基づいて、対象物の同一性を予測させる、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目9)
前記RFIDタグの前記空間的位置を判定するとき、前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、前記機械学習ネットワークを使用して、前記対象物の前記予測された同一性および前記受信された信号に基づいて、前記RFIDタグの前記空間的位置を予測させる、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目10)
前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記システムに、機械学習ネットワークを使用して、前記画像に基づいて、前記患者の体の領域を予測させる、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目11)
患者の体内に潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数するためのコンピュータ実施方法であって、
RFIDタグを通電することであって、前記RFIDタグが、通電時に戻り信号を送信するように構成されている、通電することと、
アンテナから前記戻り信号を受信することであって、前記アンテナが、信号生成器に動作可能に結合され、前記RFIDタグによって送信された少なくとも1つの戻り信号を受信するように構成されている、受信することと、
前記患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を撮像デバイスから捕捉することであって、前記撮像デバイスが、前記患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉するように構成されている、捕捉することと、
前記画像および前記受信された信号に基づいて、前記RFIDタグの空間的位置を判定することと、を含む、方法。
(項目12)
前記判定されたRFIDタグの空間的位置を前記ディスプレイ上に表示することをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
(項目13)
前記RFIDタグが、固有の識別子を含む、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
(項目14)
前記固有の識別子に基づいて、前記RFIDタグの少なくとも1つの特性を判定することをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
(項目15)
多数のRFIDタグの各固有のRFIDタグの前記固有の識別子に基づいて、前記多数の固有のRFIDタグを判定することをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
(項目16)
前記RFIDタグが、視覚的マーカーを含む、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
(項目17)
前記捕捉された画像が、前記視覚的マーカーを含み、
前記方法が、前記視覚的マーカーに基づいて前記RFIDタグの固有の特性を判定することをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
(項目18)
機械学習ネットワークを使用して、前記画像に基づいて、対象物の同一性を予測することをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
(項目19)
前記RFIDタグの前記空間的位置を判定するとき、前記方法が、前記機械学習ネットワークを使用して、前記対象物の前記予測された同一性および前記受信された信号に基づいて、前記RFIDタグの前記空間的位置を予測することをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
(項目20)
プロセッサによって実行されると、プロセッサに、患者の体内に潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数する方法を実行させる命令を格納する、非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、
RFIDタグを通電させることであって、前記RFIDタグが、通電時に戻り信号を送信するように構成されている、通電させることと、
アンテナから前記戻り信号を受信することであって、前記アンテナが、信号生成器に動作可能に結合され、前記RFIDタグによって送信された少なくとも1つの戻り信号を受信するように構成されている、受信することと、
前記患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を撮像デバイスから受信することであって、前記撮像デバイスが、前記患者の体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉するように構成されている、受信することと、
前記画像および前記受信された信号に基づいて、前記RFIDタグの空間的位置を判定することと、を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
(摘要)
患者の体内に潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数するように構成された在庫システムは、通電時にある周波数で戻り信号を送信するように構成されたRFIDタグと、RFIDタグの通電信号を生成するように構成された信号生成器と、信号生成器に動作可能に結合され、RFIDタグによって送信された戻り信号を受信するように構成されたアンテナと、画像を捕捉するように構成された撮像デバイスと、プロセッサと、メモリと、を備える。メモリは、そこに格納された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されると、システムに、RFIDタグを通電させ、アンテナから戻り信号を受信させ、撮像デバイスから患者の身体の一部を含む領域の画像を受信させ、RFIDタグの空間的位置を判定させる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図面において、同一の参照番号は、類似の要素または動作を識別する。図面中の要素のサイズおよび相対位置は、必ずしも縮尺通りではない。例えば、さまざまな要素の形状および角度は縮尺通りではなく、これらの要素のいくつかは、図面の可読性を向上するために任意に拡大および配置される。さらに、描かれた要素の特定の形状は、特定の要素の実際の形状に関するいかなる情報も伝達することを意図せず、単に図面の中で認識しやすいように選択されているに過ぎない。
【0027】
本開示のアンテナ、RFIDタグ、およびそれらを含む物品のさまざまな態様が、図面を参照して以下に説明される。
【0028】
【
図1】1つの例解された態様による、RFIDタグでタグ付けされた患者内の対象物を検出および計数するための在庫システムを使用する医療提供者を例解する手術環境を示す概略図である。
【
図2】手術部位内で実際に使用されている、患者の体内の手術器具を検出するためのアンテナの概略例解図である。
【
図3】
図1のシステムのコントローラのブロック図である。
【
図4】
図1のシステムを使用して、潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数するためのコンピュータ制御方法の流れ図である。
【
図5】
図1のシステムを使用して、潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数するためのコンピュータ制御方法の機械学習ネットワークの流れ図である。
【
図6】本開示の態様による、
図5のニューラルネットワークの層の図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下の説明では、開示されたさまざまな実施形態の完全な理解を提供するために、特定の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、当業者であれば、これらの特定の詳細の1つ以上を用いることなく、または他の方法、構成要素、材料などを用いて、態様が実施され得ることを認識するであろう。他の例では、送信機、受信機、またはトランシーバに関連する周知の構造は、態様の不必要に不明瞭な説明を避けるために、詳細に図示または記載されていない。
【0030】
本明細書全体を通して、「一態様(one aspect)」または「態様(an aspect)」という言及は、その態様と関連して記載された特定の特徴、構造または特性が、少なくとも1つの態様に含まれていることを意味する。したがって、本明細書全体を通して、さまざまな箇所での「一態様では(in one aspect)」または「態様では(in an aspect)」という言い回しの出現は、必ずしも、すべてが同じ態様に言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造または特性は、1つ以上の態様において、任意の好適な方法で組み合わされ得る。
【0031】
図1は、医療提供者12が、無線周波数識別(RFID)タグ100の検出および計数のために在庫システム10を操作して、患者18内のアイテム、器具、または対象物100aの有無を確認する手術環境「E」を示す。在庫システム10は、信号生成器120と、例えば、同軸ケーブル122などの1つ以上の通信経路によって信号生成器120に結合されたアンテナ110とを含み得る。在庫システム10の一態様では、アンテナ110は、手持ち式の棒110aの形態を採り得る。
【0032】
対象物100aは、例えば、器具、付属品、および/または外科的処置を行う際に有用な使い捨て対象物など、さまざまな形態を採り得る。例えば、対象物100aは、メス、はさみ、鉗子、止血剤、および/またはクランプの形態を採り得る。また、例えば、対象物100aは、外科用スポンジ、ガーゼ、および/または吸収パッドの形態を採り得る。対象物100aは、RFIDタグ100にタグ付けされ、これを担持し、これに取り付けられ、または別様にこれに結合される。本明細書で開示される在庫システム10の態様は、選ばれたまたは選択された共振周波数に正確に同調されていない1つ以上のRFIDタグ100で動作するのに特に適している。
【0033】
使用中、医療提供者12は、1つ以上のRFIDタグ100、したがって対象物100aの有無を検出するために、棒110aを患者18の近くに配置し得る。医療提供者12は、いくつかの態様では、棒110aを患者18の体に沿っておよび/または横切って移動させ得る。例示的な在庫システムの詳細な説明については、ブレアらに共同所有されている、2004年3月29日に出願され「Apparatus and Method for Detecting Objects Using Tags and Wideband Detection Device」と題された米国特許出願公開第2004/0250819号を参照することができる。
【0034】
システム10は、画像および/または他のデータを表示するように構成されたディスプレイ140を含み得る。システム10は、患者18の体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉するように構成された撮像デバイス111を含み得る。
【0035】
ここで
図2を参照すると、患者の体18内の外科的器具(例えば、対象物100a)を検出および計数するための在庫システム10は、対象物100a(
図1)に貼付された1つ以上のデュアルRFIDタグ100(
図1)のために通電信号を提供する信号生成器120を含む。各RFIDタグ100は、通電時に戻り信号を送信するように構成され、アンテナ110が戻り信号を検出し、患者18の体内の対象物100aの存在を確認することができるようにする。アンテナ110は、通信ケーブル122を介して信号生成器120に動作可能に結合され、通信ケーブル122は、アンテナ110を扱う臨床医により大きな可動範囲を提供するために可変長であり得る。信号生成器120は、コントローラ200を含み得る。
【0036】
在庫システム10の一態様では、アンテナ110は、例えば患者18の体の上方で、手術部位15を覆って振られるように構成されたアンテナ110である。例えば、アンテナ110は、デュアルRFIDタグ100を検出しようと試みている間、約4インチまたは約5インチの高さで患者18の体の上方に保持され得、それにより、ユーザが患者18の体内の対象物100aの存在を検出および/または確認し得るようにする。
【0037】
システム10は、RFIDタグが貼付されたRFID対応セキュアパッケージ450(例えば、RFID対応スマートパッケージングおよび/またはRFID対応セキュア相互認証パッケージング)をさらに含み得る。例えば、RFIDタグは、RFID対応セキュアパッケージ450の蓋または本体に固定され得る。RFIDタグ100は、通電された場合、戻り信号を送信するように構成されている。一般に、RFID対応セキュアパッケージ450は、RFID対応セキュアパッケージ450から取り除かれるように構成された外科用対象物454(例えば、綿棒)を含むことになる。外科用対象物454は、外科用対象物454に貼付された、残留している外科用アイテムのRFIDタグ、例えば、デュアルRFIDタグ100を含む。外科用対象物454は、例えば、外科手術または他の処置の完了時に意図せずに患者内に残された任意の外科用スポンジ、綿棒、器具、ツール、および/またはデバイスを含み得る。
【0038】
RFID対応セキュアパッケージ450は、例えば、キャップおよびクロージャを含むがこれらに限定されず、一般に、密封された容器の内容物を検証して、製品がリコールの一部ではなく、有効期限内に正規であることを確実とするように構成されており、および/または改ざんまたは転用されていない。 RFID対応セキュアパッケージ450は、一般に、セキュアパッケージRFIDタグ452を含む。
【0039】
態様では、残留している外科用アイテムのデュアルRFIDタグ100は、RFIDタグ100の固有の識別子を含むデータの暗号化されたブロックを埋め込むことによって、セキュアパッケージRFIDタグ452にリンクされ得る。例えば、残留している外科用対象物454の使用を可能にするために、RFIDタグ100は、在庫システム10におけるアンテナ110によって走査され得る。
【0040】
図3は、コントローラ200が、コンピュータ可読記憶媒体またはメモリ230に接続されたプロセッサ220を含むことを例解する。コンピュータ可読記憶媒体またはメモリ230は、揮発性タイプのメモリ、例えば、RAM、または不揮発性タイプのメモリ、例えば、フラッシュ媒体、ディスク媒体などであり得る。本開示のさまざまな態様において、プロセッサ220は、限定しないが、デジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサ、ASIC、グラフィックス処理ユニット(GPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または中央処理ユニット(CPU)などの別の種類のプロセッサであり得る。本開示の特定の態様では、ネットワーク推論もまた、プロセッサとは対照的に、メモリスタとして、化学的に、または他の推論計算として実施される重みを有するシステム内で達成され得る。
【0041】
本開示の態様では、メモリ230は、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、磁気ディスクメモリ、固体メモリ、光学ディスクメモリ、および/または別の種類のメモリであり得る。本開示のいくつかの態様では、メモリ230は、コントローラ200とは別にすることができ、回路基板の通信バスを通して、および/またはシリアルATAケーブルもしくは他の種類のケーブルなどの通信ケーブルを通して、プロセッサ220と通信することができる。メモリ230は、コントローラ200を動作させるためにプロセッサ220によって実行可能であるコンピュータ可読命令を含む。本開示の他の態様では、コントローラ220は、他のコンピュータまたはサーバと通信するためのネットワークインターフェース240を含み得る。データを格納するために、記憶デバイス210が使用され得る。
【0042】
図4を参照すると、本開示の態様による、患者の体内に潜在的に残留している外科用アイテムを検出および計数するための例示的なコンピュータ実施方法400の流れ図が示される。
図4のステップが特定の順序で示されているが、すべてのステップを特定の順序で実行する必要はなく、特定のステップを別の順序で実行することもできる。簡単にするために、コントローラ200が動作を実行する状態で、
図4を以下に説明する。しかしながら、さまざまな態様では、
図4の動作は、
図3のコントローラ200によって部分的に実行され得、リモートサーバなどの別のデバイスによって部分的に実行され得る。このような変形は、本開示の範囲内であると考えられる。
【0043】
在庫システム(手術室安全システムなど)の2つの主な機能は、潜在的に残留している外科用アイテム(RSI)を検出して計数することである。本明細書で使用される、残留している外科用アイテムという用語は、外科手術または他の処置の完了時に意図せずに患者に残された任意の外科用スポンジ、器具、ツール、および/またはデバイスを含む。開示された技術は、それぞれがRFIDタグ100を含む潜在的RSIを、安全な方法で、かつ各RFIDタグ100ベースの潜在的に残留している外科用アイテムに個別の識別を提供する方法で検出および計数する。
【0044】
最初に、ステップ402において、信号生成器120は、アンテナ110を使用して、RFIDタグ100を通電する。アンテナは、RFIDタグ100によって送信された戻り信号を受信するように構成される。RFIDタグ100は、高周波RFIDタグ、低周波RFIDタグ、および/または超高周波RFIDタグを含み得る。
【0045】
態様では、RFIDタグ100は、外科用対象物454(例えば、外科用ガーゼおよび/または外科用スポンジ)に取り付けられ得る。態様では、システムは、製造された潜在的RSI454(綿スポンジなど)の一式を含むRFID対応セキュアパッケージ450(例えば、スマートパッケージング)を含み得る。RFID対応セキュアパッケージ450は、ホスト(例えば、コントローラ200)との相互認証が可能なRFIDタグ452(例えば、RFIDチップ)を含む。 RFIDタグ100は、そのメモリに格納された固有の識別子を含み得る。態様では、RFIDタグは、視覚的マーカーを含み得る。例えば、視覚的マーカーは、記号または「X」などの形状、カラータグ、蛍光IR/UVタグおよびバーコード、ならびに/または器具および/もしくは綿のQRコード(登録商標)を含み得る。例えば、外科用ポーチは、アンテナ110による識別を可能にする、それに適用されたコーティングを有し得る。
【0046】
次に、ステップ404において、コントローラ200は、RFIDタグ100によって送信された少なくとも1つの戻り信号を受信するように構成されたアンテナ110から戻り信号を受信する。
【0047】
態様では、アンテナ110は、RFIDタグ100を走査する場合にアンテナ110のローカライズベースのデータを提供するように構成されたセンサー112(例えば、ジャイロおよび/またはGPS)を含み得る。空間パラメータは、アンテナ110の患者18への近接度をさらに含み得る。
【0048】
次に、ステップ406において、撮像デバイス111は、患者18の体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉する。撮像デバイス111は、患者18の体の少なくとも一部を含む領域の画像を捕捉するように構成される。画像は、静止画像、立体画像、および/または映像を含み得る。
【0049】
撮像デバイス111は、例えば、アンテナ110のハンドセットの患者に面する側、および/またはアンテナ110のループ上に位置し得る。撮像デバイス111は、アンテナ110の任意の好適な部分に位置し得ると考えられる。ハンドセットが患者18の上方を移動すると、撮像デバイス111は、アンテナ110が上を通過した領域の一連の画像を捕捉する。これらの画像は、アンテナ110によって観察される領域のモザイク画像およびアンテナ110の移動経路を構築するために使用され得る。別の態様では、画像は、アンテナ110が現在上方にある患者18の体の領域を検出するために使用され得る。
【0050】
態様では、コントローラは、固有の識別子に基づいて、RFIDタグ100の少なくとも1つの特性を判定し得る。特性は、信号強度、固有の外科用対象物の種類、および/またはシリアル番号を含み得る。態様では、コントローラ200は、多数のRFIDタグの各固有のRFIDタグ100の固有の識別子に基づいて、多数の固有のRFIDタグを判定し得る。態様では、コントローラ200は、RFIDタグの視覚的マーカーに基づいて、RFIDタグ100の固有の特性を判定し得る。
【0051】
次に、ステップ408において、コントローラ200は、画像および受信された信号に基づいて、RFIDタグ100の空間的位置を判定する。
【0052】
コントローラ200は、機械学習(および/または他のコンピュータビジョン技術)を使用して、画像を分析し、画像に基づいて、アンテナ110が走査している患者の体18の領域を分類し得る(
図5)。態様では、コントローラ200は、
図5の機械学習ネットワークなどの機械学習ネットワーク600を使用して、画像に基づいて、対象物100aの同一性を予測し得る。例えば、固有の識別子(例えば、シリアル番号)に基づいて、コントローラ200は、対象物100aが特定の外科用スポンジであると判定し得る。態様では、コントローラ200は、機械学習ネットワークを使用して、対象物100aの予測された同一性および受信された信号に基づいて、RFIDタグ100の空間的位置を予測し得る。コントローラ200は、機械学習ネットワークを使用して、画像に基づいて、患者18の体の領域を予測し得る。
【0053】
在庫システム10を使用して、適切な走査技術を確実とし、臨床医が正確な外科手術のために正確な体の部分を走査していることを確実とし得ると考えられる。電子医療記録の接続性および判定された体の部分に基づいて、正確な外科手術および体の部分が判定され得る。
【0054】
態様では、コントローラ200は、判定されたRFIDタグ100の空間的位置をディスプレイ140上に表示し得る(
図1)。例えば、画像データは、ある領域におけるRFIDタグ100の検出の有無、または観察された領域におけるRFIDタグ100信号の強度と組み合わされ得る。得られたデータは、例えば、検出を伴う領域のリストとして、走査領域および領域の検出の有無および/もしくは強度、ならびに/または検出を伴う領域の画像を示す患者の体18のヒートマップとして、オペレータ12に提示され得る。態様では、コントローラ200は、観察された領域についての固有の検出の種類および数を識別し得る。
【0055】
ディスプレイ140は、直接接続された基地局ボックス内のアンテナ110に組み込まれ得、および/またはリモートスクリーンもしくはタブレットなどのリモート接続されたディスプレイを利用し得ると考えられる。
【0056】
画像の処理は、アンテナハンドセット111上で、直接接続された基地局ボックス内で、またはリモート処理ハブ内で行われ得ると考えられる。態様では、データ転送は、有線または無線であり得る。
【0057】
態様では、コントローラは、機械学習ネットワーク600(
図5)を使用して、超解像度、ボケ除去、画像修正、オクルージョンの検出および除去などの用途のために収集した画像を向上させ得る。
【0058】
図5を参照すると、コントローラ200は、これらの評価を行うように構成された機械学習ネットワーク600を含み得る。例えば、コントローラ200は、機械学習を使用して、画像に基づいて患者18の体の領域を予測し得る。例えば、機械学習は、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)および/または状態バリアントマシン(SVM)を含み得る。CNNは、患者およびRFID タグの以前の画像でトレーニングされ得る。態様では、使用される機械学習ネットワーク600は、単独でシナリオを複数回実行し得、その分野の潜在的な専門家からのフィードバックおよびアドバイスに加えて、結果が収集され組み合わされて、シナリオのどの経路が最大の成果を発揮するかを判定し得る。機械学習ネットワーク600は、教師付きトレーニングおよび/または教師なしトレーニングを使用して、トレーニングされ得る。機械学習ネットワークは、対象物100aの予測された同一性および受信された信号、および/または任意の他の好適なパラメータもしくは測定基準に基づいて、RFIDタグ100の空間的位置をさらに予測し得る(606)。
【0059】
図6を参照すると、一般に、
図5の機械学習ネットワーク600(例えば、畳み込み深層学習ニューラルネットワーク)は、少なくとも1つの入力層710、複数の隠れ層706、および少なくとも1つの出力層720を含む。入力層710、複数の隠れ層706、および出力層720はすべて、ニューロン702(例えば、ノード)を含む。さまざまな層の間のニューロン702は、重み674を介して相互接続される。機械学習ネットワーク600内の各ニューロン702は、前の層から来る入力値に特定の関数を適用することによって、出力値を計算する。入力値に適用される関数は、重みのベクトル704およびバイアスによって判定される。深層学習ニューラルネットワークにおける学習は、これらのバイアスおよび重みに対して反復調整することによって進行する。重みのベクトル704およびバイアスは、フィルタ(例えば、カーネル)と呼ばれ、入力の特定の特徴(例えば、特定の形状)を表す。機械学習ネットワーク600は、ロジットを出力し得る。
【0060】
本開示のいくつかの態様が図面に示され、および/または本明細書で説明されたが、本開示は、当該技術が許容するほど範囲が広く、本明細書が同様に読まれるように意図されるため、本開示が、これらの態様に限定されることは意図されない。したがって、上記の説明は、限定的であるとして解釈されるべきではなく、単に特定の態様の例示として解釈されるべきである。当業者であれば、本明細書に添付される特許請求の範囲内での他の修正を想定するであろう。