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特開2023-42594締結装置取去方法及び給水管の交換方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023042594
(43)【公開日】2023-03-27
(54)【発明の名称】締結装置取去方法及び給水管の交換方法
(51)【国際特許分類】
   F16L 55/103 20060101AFI20230317BHJP
   F16L 55/18 20060101ALI20230317BHJP
   F16L 55/00 20060101ALN20230317BHJP
【FI】
F16L55/103
F16L55/18 Z
F16L55/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007255
(22)【出願日】2023-01-20
(62)【分割の表示】P 2022122682の分割
【原出願日】2022-08-01
(31)【優先権主張番号】P 2021126359
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】521339821
【氏名又は名称】株式会社エコノフリーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100167081
【弁理士】
【氏名又は名称】本谷 孝夫
(72)【発明者】
【氏名】ゴルバニ レザ
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、掘削することなく、狭い作業領域においてフランジ継手装置の締結装置取去方法を提供することである。
【解決手段】クランプ装置をクランプ装置装着治具に保持させた状態で縦穴開口から縦穴内に挿入して給水管側フランジと接続支管側フランジを挟むように仮設置する工程、仮設置したクランプ装置を縦穴内に挿入した締め付け具によってフランジ継手装置に固定する行程、縦穴へ挿入した締結装置取去装置によって締結装置を除去可能にして締結装置を取り去る行程を含む。
【選択図】 図36
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水本管(12)から分岐された接続支管(14)と下流側の給水管(10)が、前記接続支管側フランジ(26)と前記給水管(10)側の給水管側フランジ(24)が締結装置(36)によって固定されるフランジ継手装置(31)によって接続されることによって、前記給水管(10)が分離可能に接続され、前記接続支管(14)、継手装置(16)、および給水管(10)が縦穴開口(44)を有する縦穴(42)内に配置された給水管設置構造における前記締結装置(36)の取去方法であって、
前記接続支管側フランジ(26)と前記給水管側フランジ(24)が近づくように保持するクランプ装置(388)をクランプ装置装着治具(422)に保持させた状態で前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入する行程、
前記クランプ装置装着治具(422)を用いて前記クランプ装置(388)を、前記給水管側フランジ(24)と前記接続支管側フランジ(26)を挟むように仮設置する行程、
前記仮設置した前記クランプ装置(388)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入した締め付け具(678)によって前記クランプ装置(388)を前記フランジ継手装置(31)に固定する行程、
前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内へ挿入した締結装置取去装置(115)によって前記締結装置(36)を除去可能にして前記締結装置(36)を取り去る行程、
を含むことを特徴とする締結装置取去方法。
【請求項2】
給水本管(12)から分岐された接続支管(14)と下流側の給水管(10)が、前記接続支管側フランジ(26)と前記給水管(10)側の給水管側フランジ(24)が締結装置(36)によって固定されるフランジ継手装置(31)によって接続されることによって、前記給水管(10)が分離可能に接続され、前記接続支管(14)、継手装置(16)、および給水管(10)が縦穴開口(44)を有する縦穴(42)内に配置された給水管設置構造における前記給水管(10)の交換方法であって、
前記接続支管側フランジ(26)と前記給水管側フランジ(24)を近づけるように保持するクランプ装置(388)をクランプ装置装着治具(422)に保持させた状態で前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入する行程、
前記クランプ装置装着治具(422)を用いて前記クランプ装置(388)を、前記給水管側フランジ(24)と前記接続支管側フランジ(26)を挟むように仮設置する行程、
前記仮設置した前記クランプ装置(388)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入した締め付け具(678)によって前記クランプ装置(388)を前記フランジ継手装置(31)に固定する行程、
分割冷凍媒体保留容器(102)を保持させた容器治具(104)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)に挿入し、前記接続支管(14)の少なくとも一部を、前記分割冷凍媒体保留容器(102)の複数によって囲って一体冷凍媒体保留容器(100)を構成する工程、
前記一体冷凍媒体保留容器(100)内に冷凍媒体(FM)を供給し、少なくとも前記接続支管(14)内水を凍結させる工程、
前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)に挿入した締結装置取去装置(115)によって、前記締結装置(36)を取り去り可能にして前記給水管(10)を除去可能にする工程、
前記給水管(10)を前記縦穴開口(44)から除去する行程、
新たな給水管(10)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)に挿入し、前記接続支管(14)に相対させる行程、
新たな締結装置(36)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入して前記給水管側フランジ(24)と前記接続支管側フランジ(26)を固定する行程、
を含む給水管の交換方法。
【請求項3】
給水本管(12)から分岐された接続支管(14)と下流側の給水管(10)が、前記接続支管側フランジ(26)と前記給水管(10)側の給水管側フランジ(24)が締結装置(36)によって固定されるフランジ継手装置(31)によって接続されることによって、前記給水管(10)が分離可能に接続され、前記接続支管(14)、継手装置(16)、および給水管(10)が縦穴開口(44)を有する縦穴(42)内に配置された給水管設置構造における前記給水管(10)の交換方法であって、
前記接続支管側フランジ(26)と前記給水管側フランジ(24)を近づけるように保持するクランプ装置(388)をクランプ装置装着治具(422)に保持させた状態で前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入する行程、
前記クランプ装置装着治具(422)を用いて前記クランプ装置(388)を、前記給水管側フランジ(24)と前記接続支管側フランジ(26)を挟むように仮設置する行程、
前記仮設置した前記クランプ装置(388)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入した締め付け具(678)によって前記クランプ装置(388)を前記フランジ継手装置(31)に固定する行程、
分割冷凍媒体保留容器(102)を保持させた容器治具(104)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)に挿入し、前記接続支管(14)の少なくとも一部を、前記分割冷凍媒体保留容器(102)の複数によって囲う行程、
前記分割冷凍媒体保留容器(102)に設けられたストッパ(138)を前記継手装置(16)に当接させる位置出し工程、
前記分割冷凍媒体保留容器(102)の複数によって一体冷凍媒体保留容器(100)を構成する工程、
前記一体冷凍媒体保留容器(100)内に冷凍媒体(FM)を供給し、少なくとも前記接続支管(14)内水を凍結させる工程、
前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)に挿入した締結装置切断装置(116)によって、前記フランジ継手装置(31)における前記締結装置(36)を切断し、前記給水管(10)を除去可能にする工程、
前記給水管(10)を前記縦穴開口(44)から除去する行程、
新たな給水管(10)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)に挿入し、前記接続支管(14)に相対させる行程、
新たな締結装置(36)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入して前記給水管側フランジ(24)と前記接続支管側フランジ(26)を締結する行程、
を含む給水管の交換方法。
【請求項4】
給水本管(12)から分岐された接続支管(14)と下流側の給水管(10)が、前記接続支管側フランジ(26)と前記給水管(10)側の給水管側フランジ(24)が締結装置(36)によって固定されるフランジ継手装置(31)によって接続されることによって、前記給水管(10)が分離可能に接続され、前記接続支管(14)、前記フランジ継手装置(31)、および前記給水管(10)が縦穴開口(44)を有する縦穴(42)内に配置された給水管設置構造における前記給水管(10)の交換方法であって、
前記接続支管側フランジ(26)と前記給水管側フランジ(24)を近づくように保持するクランプ装置(388)をクランプ装置装着治具(422)に保持させた状態で前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入する行程、
前記クランプ装置装着治具(422)を用いて前記クランプ装置(388)を、前記給水管側フランジ(24)と前記接続支管側フランジ(26)を挟むように仮設置する行程、
前記仮設置した前記クランプ装置(388)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入した締め付け具(678)によって前記クランプ装置(388)を前記フランジ継手装置(31)に固定する行程、
分割冷凍媒体保留容器(102)を保持させた容器治具(104)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)に挿入し、前記接続支管(14)の少なくとも一部を、前記分割冷凍媒体保留容器(102)の複数によって囲う行程、
前記分割冷凍媒体保留容器(102)に設けられたストッパ(138)を前記接続支管側フランジ(26)に当接させる位置出し工程、
前記分割冷凍媒体保留容器(102)の複数によって一体冷凍媒体保留容器(100)を構成する工程、
前記縦穴開口(44)から挿入した冷凍媒体送給管(108)によって、前記一体冷凍媒体保留容器(100)内に冷凍媒体(FM)を供給し、少なくとも前記接続支管(14)内水を凍結させる工程、
前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)に挿入した締結装置切断装置(116)によって、前記フランジ継手装置(31)における前記締結装置(36)を切断し、前記給水管(10)を除去可能にする工程、
前記給水管(10)を前記縦穴開口(44)から除去する行程、
新たな給水管(10)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)に挿入し、前記接続支管(14)に相対させる行程、
締結装置治具(334)によって新たな締結装置(388)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入して前記給水管側フランジ(24)と前記接続支管側フランジ(26)を締結装置治具(334)によって締結する行程、
を含む給水管の交換方法。
【請求項5】
前記ストッパ(138)は、前記複数の分割冷凍媒体保留容器(102)の上端縁(380)である
ことを特徴とする請求項3~4の何れかに記載の給水管の交換方法。
【請求項6】
前記クランプ装置(412)は、上下に配置された第1挟持体(654)と第2挟持体(656)、
前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)を相対回動自在に支持する支軸(676)、
前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)を近づける締付装置(662)、
前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)が離れるように付勢する付勢体(680)を含んでいる
ことを特徴とする請求項1に記載の締結装置取去方法。
【請求項7】
前記クランプ装置(412)は、上下に配置された第1挟持体(654)と第2挟持体(656)、
前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)を相対回動自在に支持する支軸(676)、
前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)を近づける締付装置(662)、
前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)が離れるように付勢する付勢体(680)を含んでいる
ことを特徴とする請求項2~4の何れかに記載の給水管の交換方法。
【請求項8】
前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)は細長の板状体であり、
前記第1挟持体(654)から下向きに第1軸受板(674)が設けられ、
前記第2挟持体(656)から上向きに第2軸受板(672)及び第3軸受板(673)が所定の間隔で並設され、
前記第1軸受板(674)の下端部が前記第2軸受板(672)及び第3軸受板(673)の上端部の間に配置され、
支軸(676)が、前記第2軸受板(672)、前記第1軸受板(674)、及び前記第3軸受板(673)を貫通すると共に、前記支軸(676)の両端部が前記第1軸受板(674)、及び前記第3軸受板(673)の外方に突出され、
前記締付装置(662)は、締付ボルト(678)とナット(668)によって構成され、
前記締付ボルト(678)は前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)を貫通し、
前記締付ボルト(678)の前記第2挟持体(656)を貫通した先端に前記ナット(668)が螺合され、
前記付勢体(680)は、前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)の間の前記締付ボルト(678)に外装されている
ことを特徴とする請求項6に記載した締結装置取去方法。
【請求項9】
前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)は細長の板状体であり、
前記第1挟持体(654)から下向きに第1軸受板(674)が設けられ、
前記第2挟持体(656)から上向きに第2軸受板(672)及び第3軸受板(673)が所定の間隔で並設され、
前記第1軸受板(674)の下端部が前記第2軸受板(672)及び第3軸受板(673)の上端部の間に配置され、
支軸(676)が、前記第2軸受板(672)、前記第1軸受板(674)、及び前記第3軸受板(673)を貫通すると共に、前記支軸(676)の両端部が前記第1軸受板(674)、及び前記第3軸受板(673)の外方に突出され、
前記締付装置(662)は、締付ボルト(678)とナット(668)によって構成され、
前記締付ボルト(678)は前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)を貫通し、
前記締付ボルト(678)の前記第2挟持体(656)を貫通した先端に前記ナット(668)が螺合され、
前記付勢体(680)は、前記第1挟持体(654)と前記第2挟持体(656)の間の前記締付ボルト(678)に外装されている
ことを特徴とする請求項7に記載した給水管の交換方法。
【請求項10】
前記クランプ装置装着治具(422)は、
棒状の支持体(685)、
前記支持体(685)の下端部に前記第2挟持体(656)が位置できる間隔で第1保持板(6881)と第2保持板(6882)が設けられると共に、上向きの第1保持凹部(6921)と第2保持凹部(6921)を構成する
ことを特徴とする請求項8に記載の締結装置取去方法。
【請求項11】
前記クランプ装置装着治具(422)は、
棒状の支持体(685)、
前記支持体(685)の下端部に前記第2挟持体(656)が位置できる間隔で第1保持板(6881)と第2保持板(6882)が設けられると共に、上向きの第1保持凹部(6921)と第2保持凹部(6922)を構成する
ことを特徴とする請求項9に記載の給水管の交換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続支管と給水管を接続する継手装置における締結装置取去方法に関する。
本発明は、接続支管と給水管を接続する継手装置における給水管の交換方法に関する。
本発明は、給水管内の流体の一部を一時的に凍結するために用いる冷凍媒体保留容器の設置方法に関する。
本発明は、給水管内の流体の一部を一時的に凍結する給水管内流体凍結方法に関する。
本発明は、給水管内の流体の一部を一時的に凍結して行う給水管除去方法に関する。
また、本発明は、給水管内の流体の一部を一時的に凍結して行う給水管交換方法に関する。
更に、本発明は、給水管内の流体の一部を一時的に凍結して行う給水管交換方法に用いる冷凍媒体を保留する冷凍媒体保留容器に関する。
更にまた、本発明は、給水管内の流体の一部を一時的に凍結して行う給水管交換方法に用いる冷凍媒体容器装置に関する。
また、本発明は、給水管内の流体の一部を一時的に凍結して行う給水管交換方法に用いる給水管締結装置切断治具に関する。
更に、本発明は、給水管内の流体の一部を一時的に凍結して行う給水管交換方法に用いる締結装置切断装置に関する。
【0002】
なお、本発明において、縦穴開口から操作してとは、物理的に縦穴開口の外側からの操作、および作業者が腹ばいになって、縦穴開口から手を縦穴内に挿入して操作レバー等を操作することを含む概念である。また、以下の説明において、第1、第2等順位を意味する用語を用いるが、同一部品を区別するために用いるので、技術的範囲等の解釈にあたっては考慮されない。
【背景技術】
【0003】
例えば、給水管としての単口又は双口の地下式消火栓は、火災の消火活動時に、消防ホースが接続されるので、所定の品質を維持するように定期的に交換される。地下式消火栓は、一般の水道管から分岐された接続支管に接続されるので、当該給水管の交換を行う際、当該地下式消火栓が存在する給水管たる給水本管を閉弁し、水圧が掛からない状態で交換作業を行う。このように閉弁して給水管を交換する場合、一般家庭への給水も断水される問題がある。この断水の問題を解決するため、特許文献1または2に示される凍結工法が採用されている。地下式消火栓の交換に凍結工法を採用する場合の懸念を以下に説明する。
まず、水道用地下消火栓等の給水管設置構造について、図22および図23を参照しつつ説明する。
図22は給水管10の1つである水道用地下消火栓10Fが設置されている道路の断面図である。道路の地下約1.3メートル程度の位置に、給水本管12が道路表面に沿って横向きに配置されている。給水本管12から上向きに接続支管14が分岐されている。接続支管14の上端には、継手装置16を介して高さ調整用の1又は複数の短管18が接続され、当該短管18の先端に継手装置22を介して水道用地下消火栓10Fが固定されている。継手装置16は、接続支管14の上端部に形成された第1フランジ24(接続支管側フランジ)と短管18の下端部に形成された第2フランジ(給水管側フランジ)26が、パッキン28を介して突き合わされ、各フランジに形成された第1貫通孔24Hと第2貫通孔26Hを貫通したボルト32の先端部に螺合されたナット34によって構成された締結装置36によって、機密に接続されている。よって、第1フランジ24と第2フランジ26はパッキンを挟むことにより、厚みTの隙間30が形成され、フランジ継手装置31が構成されている。継手装置22も継手装置16と同様に構成されている。これら接続支管14、継手装置16、短管18、継手装置16(22)、および水道用地下消火栓10Fは、縦穴壁38によって構成された縦穴42内に設置されている。以下、接続支管14の下流に接続されている短管18、水道用地下消火栓10Fを総称して給水管10として説明する。なお、接続支管14に直接、水道用地下消火栓10Fが接続される場合があるが、その場合、水道用地下消火栓10Fが給水管10に相当する。縦穴42の縦穴開口44は、通常、鉄蓋46によって閉口されている。縦穴開口44は、縦約550mm×横約430mm×深さ約800mmの矩形、もしくは、これに相当する程度の面積を有する円形に形成されている。当該縦穴42は、縦穴開口44と同様の寸法に形成されているので、作業者が中に入って作業することは極めて困難である。そこで、掘削工法が採用されている。掘削工法は、当該縦穴壁38の周囲の土壌を掘削し、当該縦穴壁38を一時的に取り外して凍結工法に必要な作業領域を確保した後、凍結工法によって接続支管14に接続された短管18との間に配置された継手装置16の締結装置36のボルト32を切断することにより、以前の水道用地下消火栓10Fと短管18の除去を可能としている。なお、締結装置36のボルト32を切断するのは、多くの場合、長期間設置されているため、錆び等によってナット34を緩めることが困難な場合が多いからである。掘削工法は、掘削に要するコストが嵩むことから、より安価な工法が求められていた。
給水管10を交換する場合の凍結工法を採用する第1の従来技術として、消火栓の下部に接続している枝管の周りを堀り下げて枝管を露出させ、この枝管に低温液化ガス受は容器を取り付け、ついでこの受は容器内に低温液化ガスを注入して枝管内の水を凍結させた後、消火栓のフランジと枝管のフランジとを分離して消火栓の修理または取替えを行なうことが知られている(特許文献1)。
第2の従来技術として、既設の管路が本管部と当該本管部の径方向に突出した枝管部とを有するT字状管部を有し、T字状管部の枝管部に設置された給水管要素を既設の管路から取り外す不断流工法であって、T字状管部の本管部に流体が流れた状態で枝管部内および/または枝管部内に臨む本管部内の一部の流体を凍結する凍結工程と、流体が凍結した状態で、給水管要素を取り外す取外し工程が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭51-17019(第1頁右欄~第2頁左下欄,図1図2
【特許文献2】特許第6854557号(段落0022~0033,図1図4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
第1の従来技術は、枝管の周りを堀り下げて枝管を露出させ、当該露出させた枝管に凍結工法を適用する工法であり、基本的には掘削工法であることからコストが大であり、俄に採用することができない。
第2の従来技術は、枝管の周囲に十分な作業領域が確保されている場合の工法で有り、消火栓が設置される縦穴等の狭い作業領域である場合、採用することができない。
【0006】
本発明の第1の目的は、掘削することなく、狭い作業領域においてフランジ継手装置の締結装置取去方法を提供することである。
本発明の第2の目的は、掘削することなく、狭い作業領域においてフランジ継手装置によって接続された給水管の交換方法を提供することである。
なお、少なくとも、第1の目的を達成することができる場合、本発明の目的を達成するものである。
また、本発明に係る装置は、給水管の除去方法の他、締結装置を取り去り、又は交換する際にも使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するため、請求項1にかかる第1の発明は以下のように構成されている。
給水本管から分岐された接続支管と下流側の給水管が、前記接続支管側フランジと前記給水管側の給水管側フランジが締結装置によって固定されるフランジ継手装置によって接続されることによって、前記給水管が分離可能に接続され、前記接続支管、継手装置、および給水管が縦穴開口を有する縦穴内に配置された給水管設置構造における前記締結装置の取去方法であって、
前記接続支管側フランジと前記給水管側フランジが近づくように保持するクランプ装置をクランプ装置装着治具に保持させた状態で前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入する行程、
前記クランプ装置装着治具を用いて前記クランプ装置を、前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを挟むように仮設置する行程、
前記仮設置した前記クランプ装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入した締め付け具によって前記クランプ装置を前記フランジ継手装置に固定する行程、
前記縦穴開口から前記縦穴内へ挿入した締結装置取去装置によって前記締結装置を除去可能にして前記締結装置を取り去る行程、
を含むことを特徴とする締結装置取去方法である。
【0008】
この目的を達成するため、請求項2にかかる第2の発明は以下のように構成されている。
給水本管から分岐された接続支管と下流側の給水管が、前記接続支管側フランジと前記給水管側の給水管側フランジが締結装置によって固定されるフランジ継手装置によって接続されることによって、前記給水管が分離可能に接続され、前記接続支管、継手装置、および給水管が縦穴開口を有する縦穴内に配置された給水管設置構造における前記給水管の交換方法であって、
前記接続支管側フランジと前記給水管側フランジを近づけるように保持するクランプ装置をクランプ装置装着治具に保持させた状態で前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入する行程、
前記クランプ装置装着治具を用いて前記クランプ装置を、前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを挟むように仮設置する行程、
前記仮設置した前記クランプ装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入した締め付け具によって前記クランプ装置を前記フランジ継手装置に固定する行程、
分割冷凍媒体保留容器を保持させた容器治具を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管の少なくとも一部を、前記分割冷凍媒体保留容器の複数によって囲って一体冷凍媒体保留容器を構成する工程、
前記一体冷凍媒体保留容器内に冷凍媒体を供給し、少なくとも前記接続支管内水を凍結させる工程、
前記縦穴開口から前記縦穴に挿入した締結装置取去装置によって、前記締結装置を取り去り可能にして前記給水管を除去可能にする工程、
前記給水管を前記縦穴開口から除去する行程、
新たな給水管を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管に相対させる行程、
新たな締結装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入して前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを固定する行程、
を含む給水管の交換方法である。
【0009】
この目的を達成するため、請求項3にかかる第3の発明は以下のように構成されている。
給水本管から分岐された接続支管と下流側の給水管が、前記接続支管側フランジと前記給水管側の給水管側フランジが締結装置によって固定されるフランジ継手装置によって接続されることによって、前記給水管が分離可能に接続され、前記接続支管、継手装置、および給水管が縦穴開口を有する縦穴内に配置された給水管設置構造における前記給水管の交換方法であって、
前記接続支管側フランジと前記給水管側フランジを近づけるように保持するクランプ装置をクランプ装置装着治具に保持させた状態で前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入する行程、
前記クランプ装置装着治具を用いて前記クランプ装置を、前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを挟むように仮設置する行程、
前記仮設置した前記クランプ装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入した締め付け具によって前記クランプ装置を前記フランジ継手装置に固定する行程、
分割冷凍媒体保留容器を保持させた容器治具を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管の少なくとも一部を、前記分割冷凍媒体保留容器の複数によって囲う行程、
前記分割冷凍媒体保留容器に設けられたストッパを前記継手装置に当接させる位置出し工程、
前記分割冷凍媒体保留容器の複数によって一体冷凍媒体保留容器を構成する工程、
前記一体冷凍媒体保留容器内に冷凍媒体を供給し、少なくとも前記接続支管内水を凍結させる工程、
前記縦穴開口から前記縦穴に挿入した締結装置切断装置によって、前記フランジ継手装置における前記締結装置を切断し、前記給水管を除去可能にする工程、
前記給水管を前記縦穴開口から除去する行程、
新たな給水管を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管に相対させる行程、
新たな締結装置(36)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入して前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを締結する行程、
を含む給水管の交換方法である。
【0010】
この目的を達成するため、請求項4にかかる第4の発明は以下のように構成されている。
給水本管から分岐された接続支管と下流側の給水管が、前記接続支管側フランジと前記給水管側の給水管側フランジが締結装置によって固定されるフランジ継手装置によって接続されることによって、前記給水管が分離可能に接続され、前記接続支管、前記フランジ継手装置、および前記給水管が縦穴開口を有する縦穴内に配置された給水管設置構造における前記給水管の交換方法であって、
前記接続支管側フランジと前記給水管側フランジを近づくように保持するクランプ装置をクランプ装置装着治具に保持させた状態で前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入する行程、
前記クランプ装置装着治具を用いて前記クランプ装置を、前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを挟むように仮設置する行程、
前記仮設置した前記クランプ装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入した締め付け具によって前記クランプ装置を前記フランジ継手装置に固定する行程、
分割冷凍媒体保留容器を保持させた容器治具を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管の少なくとも一部を、前記分割冷凍媒体保留容器の複数によって囲う行程、
前記分割冷凍媒体保留容器に設けられたストッパを前記接続支管側フランジに当接させる位置出し工程、
前記分割冷凍媒体保留容器の複数によって一体冷凍媒体保留容器を構成する工程、
前記縦穴開口から挿入した冷凍媒体送給管によって、前記一体冷凍媒体保留容器内に冷凍媒体を供給し、少なくとも前記接続支管内水を凍結させる工程、
前記縦穴開口から前記縦穴に挿入した締結装置切断装置によって、前記フランジ継手装置における前記締結装置を切断し、前記給水管を除去可能にする工程、
前記給水管を前記縦穴開口から除去する行程、
新たな給水管を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管に相対させる行程、
締結装置治具によって新たな締結装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入して前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを締結装置治具によって締結する行程、
を含む給水管の交換方法である。
【0011】
この目的を達成するため、請求項5にかかる第5の発明は以下のように構成されている。
前記ストッパは、前記複数の分割冷凍媒体保留容器の上端縁である
ことを特徴とする第3又は第4の発明の給水管の交換方法である。
【0012】
この目的を達成するため、請求項6にかかる第6の発明は、次ぎのように構成されている。
前記クランプ装置は、上下に配置された第1挟持体と第2挟持体、
前記第1挟持体と前記第2挟持体を相対回動自在に支持する支軸、
前記第1挟持体と前記第2挟持体を近づける締付装置、
前記第1挟持体と前記第2挟持体が離れるように付勢する付勢体を含んでいる
ことを特徴とする第1の発明に記載の締結装置取去方法である。
【0013】
この目的を達成するため、請求項7にかかる第7の発明は、次ぎのように構成されている。
前記クランプ装置は、上下に配置された第1挟持体と第2挟持体、
前記第1挟持体と前記第2挟持体を相対回動自在に支持する支軸、
前記第1挟持体と前記第2挟持体を近づける締付装置、
前記第1挟持体と前記第2挟持体が離れるように付勢する付勢体を含んでいる
ことを特徴とする第2~第4の何れかの発明の給水管の交換方法である。
【0014】
請求項8にかかる第8の発明は、次ぎのように構成されている。
前記第1挟持体と前記第2挟持体は細長の板状体であり、
前記第1挟持体から下向きに第1軸受板が設けられ、
前記第2挟持体から上向きに第2軸受板及び第3軸受板が所定の間隔で並設され、
前記第1軸受板の下端部が前記第2軸受板及び第3軸受板の上端部の間に配置され、
支軸が、前記第2軸受板、前記第1軸受板、及び前記第3軸受板を貫通すると共に、前記支軸の両端部が前記第1軸受板、及び前記第3軸受板の外方に突出され、
前記締付装置は、締付ボルトとナットによって構成され、
前記締付ボルトは前記第1挟持体と前記第2挟持体を貫通し、
前記締付ボルトの前記第2挟持体を貫通した先端に前記ナットが螺合され、
前記付勢体は、前記第1挟持体と前記第2挟持体の間の前記締付ボルトに外装されている
ことを特徴とする第6の発明の締結装置取去方法である。
【0015】
請求項9にかかる第9の発明は、次ぎのように構成されている。
前記第1挟持体と前記第2挟持体は細長の板状体であり、
前記第1挟持体から下向きに第1軸受板が設けられ、
前記第2挟持体から上向きに第2軸受板及び第3軸受板が所定の間隔で並設され、
前記第1軸受板の下端部が前記第2軸受板及び第3軸受板の上端部の間に配置され、
支軸が、前記第2軸受板、前記第1軸受板、及び前記第3軸受板を貫通すると共に、前記支軸の両端部が前記第1軸受板、及び前記第3軸受板の外方に突出され、
前記締付装置は、締付ボルトとナットによって構成され、
前記締付ボルトは前記第1挟持体と前記第2挟持体を貫通し、
前記締付ボルトの前記第2挟持体を貫通した先端に前記ナットが螺合され、
前記付勢体は、前記第1挟持体と前記第2挟持体の間の前記締付ボルトに外装されている
ことを特徴とする第7の発明の給水管の交換方法である。
【0016】
請求項10にかかる第10の発明は、次ぎのように構成されている。
前記クランプ装置装着治具は、
棒状の支持体、
前記支持体の下端部に前記第2挟持体が位置できる間隔で第1保持板と第2保持板が設けられると共に、上向きの第1保持凹部と第2保持凹部を構成する
を含むことを特徴とする第8の発明の締結装置取去方法である。
【0017】
請求項11にかかる第11の発明は、次ぎのように構成されている。
前記クランプ装置装着治具は、
棒状の支持体、
前記支持体の下端部に前記第2挟持体が位置できる間隔で第1保持板と第2保持板が設けられると共に、上向きの第1保持凹部と第2保持凹部を構成する
を含むことを特徴とする第9の発明の給水管の交換方法である。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る第1の発明において、フランジ継手装置の締結装置の取り去りに先立って、クランプ装置装着治具に装着したクランプ装置を縦穴開口から縦穴内に挿入し、当該クランプ装置によって接続支管側フランジと給水管側フランジを挟むように仮設置する。
次に仮設置したクランプ装置を、締め付け具によって接続支管側フランジと給水管側フランジが近づくようにクランプ装置を締め付け、クランプ装置をフランジ継手装置を固定する。
次に、締結装置を取り去る。
締結装置を取り去っても、クランプ装置によって接続支管側フランジと給水管側フランジは固定されていることから、給水管が流体圧によって吹き飛ばされることがなく、安全に締結装置を取り去りできる利点がある。
よって、狭い場所であっても掘削することなく締結装置を取り去ることができ、本願発明の第1の目的を達成できる利点がある。
【0019】
請求項2に係る第2の発明において、給水管の交換に先立って、クランプ装置装着治具に装着したクランプ装置を縦穴開口から縦穴内に挿入し、クランプ装置によって接続支管側フランジと給水管側フランジを挟むように仮設置する。
次に仮設置したクランプ装置を、締め付け具によって接続支管側フランジと給水管側フランジが近づくようにクランプ装置で締め付け、クランプ装置をフランジ継手装置に固定する。これによって、締結装置を取り去った場合であっても、フランジ継手装置の接続支管側フランジと給水管側フランジが離れることはない。
次に、縦穴開口から縦穴へ挿入した締結装置取去装置によって締結装置を取り去り可能にして締結装置を取り去る。
これにより、縦穴開口から縦穴へ挿入したクランプ装置によって接続支管側フランジと給水管側フランジをクランプした後、締結装置を取り去ることから、クランプ装置によって接続支管側フランジと給水管側フランジは固定されていることから、給水管が流体圧によって吹き飛ばされることがなく、安全に締結装置を取り去りできる。
次に分割冷凍媒体保留容器を保持させた容器治具を用いて、複数の分割冷凍媒体保留容器を縦穴開口から縦穴内に挿入し、分割冷凍媒体保留容器を接続支管の少なくとも一部を囲って一体冷凍媒体保留容器を構成する。
次に冷凍媒体保留容器内に冷凍媒体を供給し、少なくとも接続支管内水を凍結させる。
次に縦穴開口から縦穴に挿入した締結装置除去装置によって、継手装置における締結装置を取り去り、給水管を取り去り可能にする。
次に取り去り可能にした給水管を縦穴開口から除去する。
次に新たな給水管を縦穴開口から縦穴に挿入して給水管側フランジと接続支管側フランジの位置合わせを行う。
次に新たな締結装置を縦穴開口から縦穴内に挿入して給水管側フランジと接続支管側フランジを締結する。
よって、全ての給水管の交換のための作業を縦穴開口から挿入した器具によって行うことができるので、狭い場所であっても掘削することなく給水管を交換することができ、本願発明の第2の目的を達成できる利点がある。
【0020】
請求項3に係る第3の発明において、給水管の交換に先立って、クランプ装置装着治具に装着したクランプ装置を縦穴開口から縦穴内に挿入し、クランプ装置によって接続支管側フランジと給水管側フランジを挟むように仮設置する。
次に仮設置したクランプ装置を、締め付け具によって接続支管側フランジと給水管側フランジが近づくように締め付け、クランプ装置をフランジ継手装置に固定する。これによって、締結装置を取り去った場合であっても、フランジ継手装置の接続支管側フランジと給水管側フランジが分離することはない。
次に分割冷凍媒体保留容器を保持させた容器治具を用いて、複数の分割冷凍媒体保留容器を縦穴開口から縦穴内に挿入し、分割冷凍媒体保留容器を接続支管の少なくとも一部を囲うように設置する。
次に容器治具を用いて分割冷凍媒体保留容器を移動させて分割冷凍媒体保留容器に設けられたストッパを接続支管側フランジに当接させて分割冷凍媒体保留容器の位置出しを行うことにより、分割冷凍媒体保留容器の複数によって一体冷凍媒体保留容器を構成する。
次に冷凍媒体送給管を介して冷凍媒体保留容器内に冷凍媒体を供給し、少なくとも接続支管内水を凍結させる。
次に縦穴開口から縦穴に挿入した締結装置切断装置によって、継手装置における締結装置を切断し、給水管を除去可能にして締結装置を除去し、給水管を取り去り可能にする。
これにより、縦穴開口から縦穴へ挿入したクランプ装置で接続支管側フランジと給水管側フランジをクランプした後、締結装置を取り去ることから、締結装置が破断した場合であっても、クランプ装置によって接続支管側フランジと給水管側フランジは固定されていることから、給水管が流体圧によって吹き飛ばされることがなく、安全に締結装置を取り去りできる。
次に除去可能にした給水管を縦穴開口から取り出す。
次に新たな給水管を縦穴開口から縦穴に挿入して給水管側フランジと接続支管側フランジの位置合わせを行う。
次に新たな締結装置を縦穴開口から縦穴内に挿入して給水管側フランジと接続支管側フランジを締結する。
よって、全ての作業を縦穴開口から挿入した器具によって作業することができるので、狭い場所であっても掘削することなく給水管を交換することができ、本願発明の第2の目的を達成できる利点がある。
【0021】
請求項4に係る第4の発明において、給水管の交換に先立って、クランプ装置装着治具に装着したクランプ装置を縦穴開口から縦穴内に挿入し、クランプ装置によって接続支管側フランジと給水管側フランジを挟むように仮設置する。
次に仮設置したクランプ装置を、締め付け具によって接続支管側フランジと給水管側フランジが近づくように締め付け、クランプ装置をフランジ継手装置に固定する。これによって、締結装置を除去した場合であっても、フランジ継手装置の接続支管側フランジと給水管側フランジが分離することはない。
縦穴開口から縦穴へ挿入したクランプ装置で接続支管側フランジと給水管側フランジをクランプした後、締結装置を取り去ることから、締結装置を取り去っても、クランプ装置によって接続支管側フランジと給水管側フランジは固定されていることから、給水管が流体圧によって吹き飛ばされることがなく、安全に締結装置を取り去りできる。
次に分割冷凍媒体保留容器を保持させた容器治具を用いて、複数の分割冷凍媒体保留容器を縦穴開口から縦穴内に挿入し、分割冷凍媒体保留容器を接続支管の少なくとも一部を囲うように設置する。
次に容器治具を用いて分割冷凍媒体保留容器を移動させて分割冷凍媒体保留容器に設けられたストッパを接続支管側フランジに当接させて分割冷凍媒体保留容器の位置出しを行うことにより、分割冷凍媒体保留容器の複数によって一体冷凍媒体保留容器を構成する。
次に縦穴開口から縦穴内に挿入した冷凍媒体送給管を介して冷凍媒体保留容器内に冷凍媒体を供給し、少なくとも接続支管内水を凍結させる。
次に縦穴開口から縦穴に挿入した締結装置切断装置によって、継手装置における締結装置を切断し、給水管を除去可能にする。
次に締結装置を除去する。
次に除去可能にした給水管を縦穴開口から除去する。
次に新たな給水管を縦穴開口から縦穴に挿入して給水管側フランジと接続支管側フランジの位置合わせを行う。
次に締結装置治具によって新たな締結装置を縦穴開口から縦穴内に挿入し、給水管側フランジと接続支管側フランジを締結する。
よって、全ての作業を縦穴開口から挿入した器具によって作業することができるので、狭い場所であっても掘削することなく給水管を交換することができ、本願発明の第2の目的を達成できる利点がある。
【0022】
請求項5に係る第5の発明において、ストッパは複数の分割冷凍媒体保留容器の上端縁である。当該ストッパを継手装置に接触させることにより位置決めすることができるので、複数の分割冷凍媒体保留容器を、接続支管および継手装置に対しより一層正確に適切な位置に設置することができ、及び、ストッパは複数の分割冷凍媒体保留容器の上端縁であるので、分割冷凍媒体保留容器の形状を簡素化できると共に、小型にできる。
【0023】
請求項6に係る第6の発明において、クランプ装置は、上下に配置された第1挟持体と第2挟持体、第1挟持体と第2挟持体を相対回動自在に支持する支軸、第1挟持体と第2挟持体を近づける締付装置、第1挟持体と第2挟持体が離れるように付勢する付勢体を含んでいる。
第1挟持体と第2挟持体は支軸を支点に回動可能であり、通常は付勢体によって離れる方向に付勢されているので、第1挟持体と第2挟持体は、接続支管側フランジと給水管側フランジの間隔よりも大きな間隔を維持することが出来る。よって、接続支管側フランジと給水管側フランジを挟み込んで仮設置する際に好都合である。
また、締付装置によって付勢体の付勢力に抗して第1挟持体と第2挟持体を近づけ、接続支管側フランジと給水管側フランジを挟み込み、それらを固定状態にすることができる。
【0024】
請求項7に係る第7の発明において、クランプ装置は、上下に配置された第1挟持体と第2挟持体、第1挟持体と第2挟持体を相対回動自在に支持する支軸、第1挟持体と第2挟持体を近づける締付装置、第1挟持体と第2挟持体が離れるように付勢する付勢体を含んでいる。
第1挟持体と第2挟持体は支軸を支点に回動可能であり、通常は付勢体によって離れる方向に付勢されているので、第1挟持体と第2挟持体は、接続支管側フランジと給水管側フランジの間隔よりも大きな間隔を維持することが出来る。よって、接続支管側フランジと給水管側フランジを挟み込んで仮設置する際に好都合である。
また、締付装置によって付勢体の付勢力に抗して第1挟持体と第2挟持体を近づけて、接続支管側フランジと給水管側フランジを挟み込み、それらを固定状態にすることができる。
【0025】
請求項8に係る第8の発明において、クランプ装置は、上下に配置された第1挟持体と第2挟持体、第1挟持体と第2挟持体を相対回動自在に支持する支軸、第1挟持体と第2挟持体を近づける締付装置、第1挟持体と第2挟持体が離れるように付勢する付勢体を含んでいる。
また、第1挟持体から下向きに第1軸受板が設けられ、第2挟持体から上向きに第2軸受板及び第3軸受板が所定の間隔で並設され、第1軸受板の下端部が第2軸受板及び第3軸受板の上端部の間に配置され、支軸が、第2軸受板、第1軸受板、及び第3軸受板を貫通すると共に、頭部が第1軸受板、及び第3軸受板の外方に突出されている。
さらに、締付装置は、締付ボルトとナットによって構成され、締付ボルトは第1挟持体と第2挟持体を貫通し、締付ボルトの第2挟持体を貫通した先端にナットが螺合され、付勢体は、第1挟持体と第2挟持体の間の締付ボルトに外装されている。
第1挟持体と第2挟持体は支軸を支点に回動可能であり、通常は付勢体によって離れる方向に付勢されているので、第1挟持体と第2挟持体は、接続支管側フランジと給水管側フランジの間隔よりも大きな間隔を維持することが出来る。よって、接続支管側フランジと給水管側フランジを挟み込んで仮設置する際に好都合である。
また、締付ボルトを締め付けることによって付勢体の付勢力に抗して第1挟持体と第2挟持体を近づけて、接続支管側フランジと給水管側フランジを挟み込み、それらを固定状態にすることができる。
さらに、支軸は第2軸受板及び第3軸受板によって両持ちされるので、強度が高く、また、付勢体は第1挟持体と第2挟持体の間の締付ボルトに外装されていることから、装置を小型化できる。
【0026】
請求項9に係る第9の発明において、クランプ装置は、上下に配置された第1挟持体と第2挟持体、第1挟持体と第2挟持体を相対回動自在に支持する支軸、第1挟持体と第2挟持体を近づける締付装置、第1挟持体と第2挟持体が離れるように付勢する付勢体を含んでいる。
また、第1挟持体から下向きに第1軸受板が設けられ、第2挟持体から上向きに第2軸受板及び第3軸受板が所定の間隔で並設され、第1軸受板の下端部が第2軸受板及び第3軸受板の上端部の間に配置され、支軸が、第2軸受板、第1軸受板、及び第3軸受板を貫通すると共に、頭部が第1軸受板、及び第3軸受板の外方に突出されている。
さらに、締付装置は、締付ボルトとナットによって構成され、締付ボルトは第1挟持体と第2挟持体を貫通し、締付ボルトの第2挟持体を貫通した先端にナットが螺合され、付勢体は、第1挟持体と第2挟持体の間の締付ボルトに外装されている。
第1挟持体と第2挟持体は支軸を支点に回動可能であり、通常は付勢体によって離れる方向に付勢されているので、第1挟持体と第2挟持体は、接続支管側フランジと給水管側フランジの間隔よりも大きな間隔を維持することが出来る。よって、接続支管側フランジと給水管側フランジを挟み込んで仮設置する際に好都合である。
また、締付ボルトによって付勢体の付勢力に抗して第1挟持体と第2挟持体を近づけて、接続支管側フランジと給水管側フランジを挟み込み、それらを固定状態にすることができる。
さらに、支軸は第2軸受板及び第3軸受板によって両持ちされるので、強度が高く、また、付勢体は第1挟持体と第2挟持体の間の締付ボルトに外装されていることから、装置を小型化できる。
【0027】
請求項10に係る第10の発明において、クランプ装置装着治具は、棒状の支持体、支持体の下端部に第2挟持体が位置できる間隔で第1保持板と第2保持板を設けると共に、上向きの第1保持凹部と第2保持凹部を構成する。
クランプ装置の第2挟持体は第1保持板と第2保持板の間に設置されることにより、クランプ装置の幅方向の移動が制限され、第2軸受板及び第3軸受板の外方に突出した支軸は、第1保持凹部と第2保持凹部に配置されることから、クランプ装置の長手方向の移動が制限され、クランプ装置の位置が安定する。
よって、締結装置の取りに先立って、クランプ装置のフランジ継手装置への仮設置が容易になる。
【0028】
請求項11に係る第11の発明クランプ装置装着治具は、棒状の支持体、支持体の下端部に第2挟持体が位置できる間隔で第1保持板と第2保持板を設けると共に、上向きの第1保持凹部と第2保持凹部を構成する。
クランプ装置の第2挟持体は第1保持板と第2保持板の間に設置されることにより、クランプ装置の幅方向の移動が制限され、第2軸受板及び第3軸受板の外方に突出した支軸は、第1保持凹部と第2保持凹部に配置されることから、クランプ装置の長手方向の移動が制限され、クランプ装置の位置が安定する。
よって、給水管の交換に先立って、クランプ装置のフランジ継手装置への仮設置が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、本発明の実施例1の給水管除去方法のフローチャートである。
図2図2は、本発明の実施例1の給水管除去方法において用いる冷凍媒体保留容器であって、(A)は第1冷凍媒体保留容器と第2冷凍媒体保留容器を組み合わせて構成した1の冷凍媒体保留容器を斜め上方から見た斜視図、(B)はは第1冷凍媒体保留容器の平面図、(C)は正面図、(D)は右側面図である。
図3図3は、本発明の実施例1の給水管除去方法において用いる容器治具であって、(A)は第1容器治具を用いて第1冷凍媒体保留容器を接続支管周りに設置した状態の説明図、(B)は第1冷凍媒体保留容器と接続支管の関係を説明するための説明図、(C)は第2容器治具を用いて第2冷凍媒体保留容器を接続支管周りに設置した状態の説明図、(D)は第1冷凍媒体保留容器と第2冷凍媒体保留容器と接続支管の関係を説明するための説明図である。
図4図4は、本発明の実施例1の給水管除去方法において用いる冷凍媒体保留容器装置を構成する第1冷凍媒体保留容器装置であり、(A)は正面図、(B)は背面図である。
図5図5は、本発明の実施例1の給水管除去方法において用いる冷凍媒体保留容器装置を構成する第1冷凍媒体保留容器装置であり、(A)は図4(A)におけるAーA線断面図、(B)は第1容器保持装置の正面上方からの斜視図、(C)は第1容器保持装置の背面上方からの斜視図である。
図6図6は、本発明の実施例1の給水管除去方法において用いる容器治具であり、(A)は側面図、(B)は(A)中のB―B線断面図である。
図7図7は、本発明の実施例1の給水管除去方法において、容器治具を用いて冷凍媒体保留容器を構成した状態の説明図である。
図8図8は、本発明の実施例1の給水管除去方法において、第1冷凍媒体保留容器装置と第2冷凍媒体保留容器装置によって構成された冷凍媒体保留容器装置に凍結媒体を冷凍媒体送給管を介して供給することを説明するための説明図である。
図9図9は、本発明の実施例1の給水管除去方法において用いる冷凍媒体保留容器の切除装置の説明図である。
図10図10は、本発明の実施例1の給水管除去方法において用いる締結装置切断治具の説明用斜視図である。
図11図11は、本発明の実施例1の給水管除去方法において用いる締結装置切断治具を継手装置に固定するためのインパクトを説明するための説明図である。
図12図12は、本発明の実施例1の給水管除去方法において用いる締結装置切断治具に切断装置を係止して締結装置を切断する作用を説明するための説明図である。
図13図13は、実施例1の給水管除去方法において用いる切断治具に係止して締結装置を切断する締結装置切断装置を説明するための説明図である。
図14図14は、本発明の実施例1の給水管除去方法において用いる締結装置切断治具に係止して締結装置を切断する締結装置切断装置を説明するための説明用斜視図である。
図15図15は、実施例1の給水管除去方法における除去手順を説明するための説明図である。
図16図16は、実施例1の給水管除去方法における除去手順を説明するための説明図である。
図17図17は、実施例1の給水管除去方法における除去手順を説明するための説明図である。
図18図18は、実施例1の給水管除去方法における除去手順を説明するための説明図である。
図19図19は、実施例1の給水管除去方法における除去手順を説明するための説明図である。
図20図20は、本発明の実施例2の給水管交換方法のフローチャートである。
図21図21は、本発明の実施例2の給水管交換方法において用いる締結装置のボルトを継手装置に貫通させ、ナットを締め付けるための締結装置治具を説明する説明図である。
図22図22は、本発明の実施例の給水管除去方法に用いる、第1冷凍媒体保留容器装置と第2冷凍媒体保留容器装置によって構成する一体冷凍媒体保留容器装置の第2の例であり、(A)は平面図、(B)は第1冷凍媒体保留容器装置の正面図、(C)は第1冷凍媒体保留容器装置の平面図である。
図23図23は、本発明の実施例の給水管除去方法において用いる締結装置切断治具の第2の例であり、(A)は継手装置に装着した状態の平面図、(B)は(A)中のB-B線断面図である。
図24図24は、本発明の実施例の給水管除去方法において用いる締結装置切断治具の第3の例であり、(A)は締結装置切断治具の平面図、(B)は正面図、(C)は右側面図、(D)は斜視図である。
図25図25は、本発明の実施例の給水管除去方法において用いる締結装置切断治具の第3の例の使用法を説明するための説明図であり、(A)は正面図、(B)はクランプ装置の側面図、(C)は平面図である。
図26図26は、本発明の実施例の給水管除去方法において用いる締結装置切断治具の第3の例を、継手装置に装着するための治具であり、(A)は部分拡大斜視図、(B)は第3の例の締結装置切断治具を装着した状態の部分拡大斜視図である。
図27図27は、締結装置切断治具の第3の例を用いて行う給水管交換方法のフローチャートである。
図28図28は、本発明の実施例の給水管除去方法において用いる締結装置切断治具に係止して締結装置を切断する締結装置切断装置の第2の例の説明図であって、(A)は全体斜視図、(B)は回転刃取付部の拡大斜視図、(C)は回転刃取り付け構造の断面図である。
図29図29は、本発明の実施例の給水管除去方法において用いる締結装置切断治具に係止して締結装置を切断する締結装置切断装置の第3の例のであって、一部断面正面図である。
図30図30は、本発明の実施例の給水管交換方法において用いる締結装置のボルトを継手装置に貫通させ、当該貫通後のボルトにナットを締め付けるための締結装置治具の第2の例であり、(A)は要部斜視図、(B)は上方からの斜視図、(C)は歯車列の説明斜視図である。
図31図31は、本発明の実施例の給水管除去方法において締結装置を取り去る締結装置取去装置の例であって、(A)は全体斜視図、(B)は要部拡大斜視図、(C)は要部平面図、(D)は位置部断面説明図である。
図32図32は、本発明の実施例の給水管除去方法において締結装置を取り去る締結装置取去装置の第4の例の説明図である。
図33図33は、本発明の実施例の給水管除去方法において締結装置を取り去る締結装置取去装置の第4の例の説明図であり、(A)は一部拡大平面図、(B)は一部拡大断面図である。
図34図34は、本発明の実施例の給水管除去方法において用いるクランプ装置の第2の例であって、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図である。
図35図35は、本発明の実施例の給水管除去方法において用いるクランプ装置の第2の例であって、(A)はクランプ装置をクランプ装置治具に設置した状態の斜視図、(B)はクランプ装置治具の一部断面平面図、(C)ははクランプ装置治具の一部正面図、(D)はクランプ装置を継手装置に装着する方法左説明するための説明図である。
図36図36は、第2クランプ装置を用いて行う給水管交換方法のフローチャートである。
図37図37は、従来技術を説明するための断面図である。
図38図38は、従来技術を説明するための給水管の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、給水本管から分岐された接続支管と下流側の給水管が、前記接続支管側フランジと前記給水管側の給水管側フランジが締結装置によって固定されるフランジ継手装置によって接続されることによって、前記給水管が分離可能に接続され、前記接続支管、継手装置、および給水管が縦穴開口を有する縦穴内に配置された給水管設置構造における前記締結装置の取去方法であって、前記接続支管側フランジと前記給水管側フランジが近づくように保持するクランプ装置をクランプ装置装着治具に保持させた状態で前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入する行程、前記クランプ装置装着治具を用いて前記クランプ装置を、前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを挟むように仮設置する行程、前記仮設置した前記クランプ装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入した締め付け具によって前記クランプ装置を前記フランジ継手装置に固定する行程、前記縦穴開口から前記縦穴内へ挿入した締結装置取去装置によって前記締結装置を除去可能にして前記締結装置を取り去る行程、を含むことが好ましい。
また、給水本管から分岐された接続支管と下流側の給水管が、前記接続支管側フランジと前記給水管側の給水管側フランジが締結装置によって固定されるフランジ継手装置によって接続されることによって、前記給水管が分離可能に接続され、前記接続支管、継手装置、および給水管が縦穴開口を有する縦穴内に配置された給水管設置構造における前記給水管の交換方法であって、前記接続支管側フランジと前記給水管側フランジを近づけるように保持するクランプ装置をクランプ装置装着治具に保持させた状態で前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入する行程、前記クランプ装置装着治具を用いて前記クランプ装置を、前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを挟むように仮設置する行程、前記仮設置した前記クランプ装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入した締め付け具によって前記クランプ装置を前記フランジ継手装置に固定する行程、分割冷凍媒体保留容器を保持させた容器治具を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管の少なくとも一部を、前記分割冷凍媒体保留容器の複数によって囲って一体冷凍媒体保留容器を構成する工程、前記一体冷凍媒体保留容器内に冷凍媒体を供給し、少なくとも前記接続支管内水を凍結させる工程、前記縦穴開口から前記縦穴に挿入した締結装置取去装置によって、前記締結装置を取り去り可能にして前記給水管を除去可能にする工程、前記給水管を前記縦穴開口から除去する行程、新たな給水管を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管に相対させる行程、新たな締結装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入して前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを固定する行程、を含む給水管の交換方法であることが好ましい。
さらに、給水本管から分岐された接続支管と下流側の給水管が、前記接続支管側フランジと前記給水管側の給水管側フランジが締結装置によって固定されるフランジ継手装置によって接続されることによって、前記給水管が分離可能に接続され、前記接続支管、継手装置、および給水管が縦穴開口を有する縦穴内に配置された給水管設置構造における前記給水管の交換方法であって、前記接続支管側フランジと前記給水管側フランジを近づけるように保持するクランプ装置をクランプ装置装着治具に保持させた状態で前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入する行程、前記クランプ装置装着治具を用いて前記クランプ装置を、前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを挟むように仮設置する行程、前記仮設置した前記クランプ装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入した締め付け具によって前記クランプ装置を前記フランジ継手装置に固定する行程、分割冷凍媒体保留容器を保持させた容器治具を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管の少なくとも一部を、前記分割冷凍媒体保留容器の複数によって囲う行程、前記分割冷凍媒体保留容器に設けられたストッパを前記継手装置に当接させる位置出し工程、前記分割冷凍媒体保留容器の複数によって一体冷凍媒体保留容器を構成する工程、前記一体冷凍媒体保留容器内に冷凍媒体を供給し、少なくとも前記接続支管内水を凍結させる工程、前記縦穴開口から前記縦穴に挿入した締結装置切断装置によって、前記フランジ継手装置における前記締結装置を切断し、前記給水管を除去可能にする工程、前記給水管を前記縦穴開口から除去する行程、新たな給水管を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管に相対させる行程、新たな締結装置(36)を前記縦穴開口(44)から前記縦穴(42)内に挿入して前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを締結する行程、を含む給水管の交換方法であることが好ましい。
更にまた、給水本管から分岐された接続支管と下流側の給水管が、前記接続支管側フランジと前記給水管側の給水管側フランジが締結装置によって固定されるフランジ継手装置によって接続されることによって、前記給水管が分離可能に接続され、前記接続支管、前記フランジ継手装置、および前記給水管が縦穴開口を有する縦穴内に配置された給水管設置構造における前記給水管の交換方法であって、前記接続支管側フランジと前記給水管側フランジを近づくように保持するクランプ装置をクランプ装置装着治具に保持させた状態で前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入する行程、前記クランプ装置装着治具を用いて前記クランプ装置を、前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを挟むように仮設置する行程、前記仮設置した前記クランプ装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入した締め付け具によって前記クランプ装置を前記フランジ継手装置に固定する行程、分割冷凍媒体保留容器を保持させた容器治具を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管の少なくとも一部を、前記分割冷凍媒体保留容器の複数によって囲う行程、前記分割冷凍媒体保留容器に設けられたストッパを前記接続支管側フランジに当接させる位置出し工程、前記分割冷凍媒体保留容器の複数によって一体冷凍媒体保留容器を構成する工程、前記縦穴開口から挿入した冷凍媒体送給管によって、前記一体冷凍媒体保留容器内に冷凍媒体を供給し、少なくとも前記接続支管内水を凍結させる工程、前記縦穴開口から前記縦穴に挿入した締結装置切断装置によって、前記フランジ継手装置における前記締結装置を切断し、前記給水管を除去可能にする工程、
前記給水管を前記縦穴開口から除去する行程、新たな給水管を前記縦穴開口から前記縦穴に挿入し、前記接続支管に相対させる行程、締結装置治具によって新たな締結装置を前記縦穴開口から前記縦穴内に挿入して前記給水管側フランジと前記接続支管側フランジを締結装置治具によって締結する行程、を含む給水管の交換方法であることが好ましい。
また、前記ストッパは、前記複数の分割冷凍媒体保留容器の上端縁であることを特徴とする給水管の交換方法であることが好ましい。
さらに、前記クランプ装置は、上下に配置された第1挟持体と第2挟持体、前記第1挟持体と前記第2挟持体を相対回動自在に支持する支軸、前記第1挟持体と前記第2挟持体を近づける締付装置、前記第1挟持体と前記第2挟持体が離れるように付勢する付勢体を含んでいることを特徴とする締結装置取去方法であることが好ましい。
さらにまた、前記クランプ装置は、上下に配置された第1挟持体と第2挟持体、前記第1挟持体と前記第2挟持体を相対回動自在に支持する支軸、前記第1挟持体と前記第2挟持体を近づける締付装置、前記第1挟持体と前記第2挟持体が離れるように付勢する付勢体を含んでいることを特徴とする給水管の交換方法であることが好ましい。
また、前記第1挟持体と前記第2挟持体は細長の板状体であり、前記第1挟持体から下向きに第1軸受板が設けられ、前記第2挟持体から上向きに第2軸受板及び第3軸受板が所定の間隔で並設され、前記第1軸受板の下端部が前記第2軸受板及び第3軸受板の上端部の間に配置され、支軸が、前記第2軸受板、前記第1軸受板、及び前記第3軸受板を貫通すると共に、前記支軸の両端部が前記第1軸受板、及び前記第3軸受板の外方に突出され、前記締付装置は、締付ボルトとナットによって構成され、前記締付ボルトは前記第1挟持体と前記第2挟持体を貫通し、前記締付ボルトの前記第2挟持体を貫通した先端に前記ナットが螺合され、前記付勢体は、前記第1挟持体と前記第2挟持体の間の前記締付ボルトに外装されていることを特徴とする締結装置取去方法であることが好ましい。
さらに、前記第1挟持体と前記第2挟持体は細長の板状体であり、前記第1挟持体から下向きに第1軸受板が設けられ、前記第2挟持体から上向きに第2軸受板及び第3軸受板が所定の間隔で並設され、前記第1軸受板の下端部が前記第2軸受板及び第3軸受板の上端部の間に配置され、支軸が、前記第2軸受板、前記第1軸受板、及び前記第3軸受板を貫通すると共に、前記支軸の両端部が前記第1軸受板、及び前記第3軸受板の外方に突出され、前記締付装置は、締付ボルトとナットによって構成され、前記締付ボルトは前記第1挟持体と前記第2挟持体を貫通し、前記締付ボルトの前記第2挟持体を貫通した先端に前記ナットが螺合され、前記付勢体は、前記第1挟持体と前記第2挟持体の間の前記締付ボルトに外装されていることを特徴とする給水管の交換方法であることが好ましい。
さらにまた、前記クランプ装置装着治具は、棒状の支持体、前記支持体の下端部に前記第2挟持体が位置できる間隔で第1保持板と第2保持板が設けられると共に、上向きの第1保持凹部と第2保持凹部を構成することを特徴とする締結装置取去方法であることが好ましい。
また、前記クランプ装置装着治具は、棒状の支持体、前記支持体の下端部に前記第2挟持体が位置できる間隔で第1保持板と第2保持板が設けられると共に、上向きの第1保持凹部と第2保持凹部を構成することを特徴とする給水管の交換方法であることが好ましい。
【実施例0031】
本発明の給水管除去方法に係る実施例1を図1に示すフローチャートを参照しつつ説明する。従来技術と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成を説明する。
まずステップST11において、第1分割冷凍媒体保留容器1021~第n分割冷凍媒体保留容器102nを保持させた第1容器治具1041~第n容器治具104nを縦穴開口44から縦穴42に挿入し、接続支管14の少なくとも一部を、第1分割冷凍媒体保留容器1021~第n分割冷凍媒体保留容器102nの複数によって囲った一体冷凍媒体保留容器100を構成する。なお、この場合、継手装置16を囲うことが好ましい。
次にステップST12において、縦穴開口44から縦穴42挿入した冷凍媒体送給管108によって、一体冷凍媒体保留容器100内に冷凍媒体FMを供給し、少なくとも接続支管14内の水の一部を凍結させ、当該凍結を水栓とする。
次にステップST13において、縦穴開口44から縦穴42に挿入した締結装置取去治具113たる締結装置切断治具114を給水管10に取り付ける。
次にステップST14において、切断装置治具322によって、縦穴開口44から縦穴42内に挿入した締結装置取去装置115たる締結装置切断装置116によって継手装置16における締結装置36を切断し、給水管10を除去可能にする。
次にステップST15において、当該給水管10を縦穴開口44から取出して除去する。
これによって、従前に用いられていた給水管10を縦穴開口44から除去することができる。
よって、治具を用いることにより、全ての作業を縦穴開口44から行うことができるから、土壌を掘削することなく、また、作業員が逆さ状態で作業することがないので、安価に、かつ安全に給水管を除去することができる。
【0032】
次に本実施例1にかかる給水管除去方法に用いる、分割冷凍媒体保留容器102(第1分割冷凍媒体保留容器1021~第n分割冷凍媒体保留容器102n)、容器治具104、冷凍媒体保留容器装置106、冷凍媒体送給管108、保留容器切断装置112、締結装置取去治具113(締結装置切断治具114)、および締結装置取去装置115(締結装置切断装置116)を説明する。
【0033】
まず、分割冷凍媒体保留容器102を主に図2を参照しつつ説明する。
分割冷凍媒体保留容器102は、少なくとも、接続支管14内の水を凍結させるための冷凍媒体FMを保留する冷凍媒体保留室122を構成する一体冷凍媒体保留容器100を構成する機能を有する。一体冷凍媒体保留容器100は、複数の分割冷凍媒体保留容器102によって構成され、これら複数の分割冷凍媒体保留容器102が組み合わされることにより、少なくとも、容器底壁102bと容器側壁102Sによって鍋形に形成され、冷凍媒体FMを保留するための冷凍媒体保留室122を構成する。分割冷凍媒体保留容器102は、接続支管14の周囲に冷凍媒体保留室122を構成するため、第1分割冷凍媒体保留容器1021~第n分割冷凍媒体保留容器102nを組み合わせることにより、1の一体冷凍媒体保留容器100を構成し、1の冷凍媒体保留室122を形成するように構成されている。本実施例1において、分割冷凍媒体保留容器102は、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022によって構成されている。しかし、一体冷凍媒体保留容器100は3以上の分割冷凍媒体保留容器102nを組み合わせて構成することができる。
【0034】
次に第1分割冷凍媒体保留容器1021、第2分割冷凍媒体保留容器1022を主に図2を参照しつつ説明する。
第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022は同一構成であるため、第1分割冷凍媒体保留容器1021を代表して説明し、第2分割冷凍媒体保留容器1022については、語頭の「第1」を「第2」に変更すると共に、同一符号の末尾の数字を「1」から「2」に変更し、説明を省略する。
第1分割冷凍媒体保留容器1021は、断熱材料、例えば、発泡プラスチック、好ましくは発表スチロールによって構成された上面が開放された四角箱を、経方向において2分割した形状に構成されている。しかし、分割冷凍媒体保留容器102は、平面視において円形、楕円形、四角形以外の多角形等であってもよい。
図2に示すように、第1分割冷凍媒体保留容器1021は、平板形状の第1容器底壁1241には凹部126たる半円形の第1凹部1261が形成されている。第1容器底壁1241の端縁から上向きに所定の同一高さH1を有する第1側壁1281、第2側壁1321、第3側壁1341が設けられている。第2側壁1321は、第1凹部1261に対面している。第1側壁1281と第3側壁1341の外法寸法は、所定の保留容器幅W1に構成され、被保持部130たる第1被保持部1301を構成している。
本実施例1において、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022の端面どうしを突き合わせ、1の分割冷凍媒体保留容器102を構成し、1の冷凍媒体保留室122を形成する。この場合、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022の何れかの端面、若しくは両方の端面にでん粉のり等のシール剤を付着させ、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022との突き合わせ面、および接続支管14と第1凹部1261および第2凹部1262との間に隙間が形成されないように構成する。注入された冷凍媒体FMが冷凍媒体保留室122から漏れないようにするためのである。
第1分割冷凍媒体保留容器1021の第2側壁1321の大凡中央には、目印136としての第1目印1361が設けられている。
【0035】
次に、目印136を説明する。
目印136は、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022の接続支管14、または継手装置16に対する相対位置を表す機能を有する。本実施例1において、目印136は、第2側壁1321の大凡中央に設けられた立方形のストッパ138たる第1ストッパ1381である。
第1ストッパ1381の上面138U1は、接続支管14の上端部に設けられた第1フランジ24の下面に接触可能に設けられる。第1容器底壁1241に対する上面138U1の第2高さH2(図2(D))は、作業に適した所定時間において、接続支管14内の水が凍結されて氷塊になり、水栓として機能するに十分な冷凍媒体FMの量を保留させるに十分な冷凍媒体保留室122の容量に設定される。第1ストッパ1381の上面138U1が第1フランジ(接続支管側フランジ)24の下面に接触した場合、第1分割冷凍媒体保留容器1021の上縁102U1は、短管18の第2フランジ(給水管側フランジ)26の上面よりも上方に位置するように設定されている。短管18(給水管10)内の水も凍結させることができ、給水管10内の水の漏出を防止して給水管10を除去することが出来るからである。しかし、第1分割冷凍媒体保留容器1021の上縁102U1は、第1フランジ24の下方に設定することができる。給水管10内からの水の流出が許容される場合、接続支管14内の水を凍結させれば良いからである。
目印136は、同様の機能を有する場合、ストッパでなくとも、線、色分け等であってもよい。よって、目印136とストッパ138を別々に設けることができる。
第1側壁1281、第2側壁1321、および第3側壁1341の外面には、容器切断治具222(電熱ヒーター224)によって、分割冷凍媒体保留容器102の上部を切除する際に目印となる切除目印140たる第1切除目印1401を付設することが好ましい。
【0036】
次に容器治具104を図3図6を参照しつつ説明する。
容器治具104は、分割冷凍媒体保留容器102を保持し、接続支管14に対する所定の位置に設置する機能を有する。本実施例1においては、さらに、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022が一体冷凍媒体保留容器100を構成した状態を維持する機能を有する。本実施例1において、容器治具104は、第1容器治具1041と第2容器治具1042によって構成されている。第1容器治具1041と第2容器治具1042は実質的に同一に構成されているので、第1容器治具1041を代表して説明し、第2容器治具1042については、語頭の「第1」を「第2」に変更すると共に、同一符号の末尾の数字を「1」から「2」に変更し、説明を省略する。
第1容器治具1041は第1分割冷凍媒体保留容器1021を保持する冷凍媒体保留容器装置106たる第1冷凍媒体保留容器装置1061と、冷凍媒体保留容器装置106を操作する操作レバー142たる第1操作レバー1421によって構成されている。
【0037】
まず、第1冷凍媒体保留容器装置1061を図5を主に参照しつつ説明する。
第1冷凍媒体保留容器装置1061は、第1分割冷凍媒体保留容器1021を着脱可能に保持すると共に、操作レバー142に対し所定の位置関係を維持する機能を有する。本実施例1において第1冷凍媒体保留容器装置1061は、天板および一側面が開口された箱形に構成された容器保持装置144たる第1容器保持装置1441と、当該第1容器保持装置1441が着脱可能に取り付けられる容器保持装置保持装置146たる第1容器保持装置保持装置1461によって構成されている。
【0038】
次に第1容器保持装置1441を説明する。
第1容器保持装置1441は、保持容器底壁1521、保持容器第1側壁1541、保持容器第2側壁1561、および保持容器第3側壁1581によって天面および一側面が開口された箱形の保持部160たる第1保持部1601が構成されている。保持容器第1側壁1541と保持容器第3側壁1581との内法寸法である容器保持装置間隔W2は、第1分割冷凍媒体保留容器1021の保留容器幅W1よりも僅かに狭く構成されている。よって分割冷凍媒体保留容器102は、保持容器第1側壁1541と保持容器第3側壁1581に押し込まれた場合、所定の摩擦力によって保持される。
【0039】
次に第1容器保持装置保持装置1461を説明する。
第1容器保持装置保持装置1461は、第1容器保持装置1441を第1操作レバー1421に対し着脱自在に保持する機能を有する。本実施例1において、第1容器保持装置保持装置1461は第1容器保持装置1441に形成された容器保持装置係止部148たる第1容器保持装置係止部1481と、第1容器保持装置保持装置1461に形成された第1容器保持装置保持装置係止部1621により構成されている。
【0040】
第1容器保持装置係止部1481は、保持容器第2側壁1561と容器保持装置突起164たる下向きの第1容器保持装置突起1641によって構成された下方に開口を有する容器保持装置凹部166たる第1容器保持装置凹部1661である。
【0041】
第1容器保持装置保持装置係止部1621は、平板形状の第1容器保持装置保持装置1461の第1下端部1681と、上向きの突起172たる第1係止突起1721によって形成された、上側に開口を有する容器保持装置係止凹部174たる第1容器保持装置係止凹部1741である。
【0042】
第1容器保持装置保持装置係止部1621の第1容器保持装置係止凹部1741に、第1容器保持装置係止部1481の第1容器保持装置突起1641を挿入して係止することにより、第1容器保持装置1441は、第1容器保持装置保持装置係止部1621に着脱可能に一体化される。一体化された場合、第1容器保持装置1441の保持容器第2側壁1561側の一面と、第1容器保持装置保持装置1461の保持容器第2側壁1561側の面は、面一に垂立するよう構成される。この装着状態において、第1容器保持装置1441の上端と第1容器保持装置係止部1481の第1下面1501との間には、第1隙間寸法D1の隙間が形成されている。これによって、第1容器保持装置保持装置係止部1621を、第1容器保持装置1441に対し下方向へずらすことにより、第1容器保持装置突起1641と第1係止突起1721の係合が外れ、次いで、第1容器保持装置保持装置係止部1621を第1容器保持装置1441から離れる方向(図5において右方)に移動させることにより、第1容器保持装置保持装置1461を第1容器保持装置1441から取り外すことができる。換言すれば、第1操作レバー1421を第1分割冷凍媒体保留容器1021から取り外し、第1操作レバー1421を縦穴42から取り出すことができる。なお、縦穴42において、十分なスペースがある場合、第1容器保持装置保持装置係止部1621を、第1容器保持装置1441に対し横方向へずらすことにより、第1容器保持装置突起1641と第1係止突起1721の係合を外すことができる。換言すれば、第1分割冷凍媒体保留容器1021を第1操作レバー1421から分離することができる。よって、第1容器保持装置1441は、同様の機能を発揮する他の構成に変更することができる。
【0043】
次に第1操作レバー1421を説明する。
第1操作レバー1421は、操作部176たる第1操作部1761を操作して、第1容器保持装置保持装置係止部1621、したがって第1分割冷凍媒体保留容器1021を接続支管14の上端部に対して所定の位置に配置し、かつ、冷凍媒体FMを一体冷凍媒体保留容器100に注入する工程において第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022が冷凍媒体保留容器102を維持するように、保持する機能を有する。本実施例1において、第1操作レバー1421は図3に示すように、先端部178たる第1先端部1781、中間部182たる第1中間部1821、および操作部176たる第1操作部1761によって、全体として大凡クランク形状に形成された細長棒状である。本実施例1において、第1先端部1781の下部には第1容器保持装置保持装置1461が取り付けられ、中間には交差軸受186が設けられ、上端部は操作部176たる第1操作部1761が形成されている。
第1容器保持装置保持装置1461と第1操作レバー1421(第1先端部1781)は、位置規制装置192たる、第1位置規制装置1921によって取付けられている。
【0044】
次に第1位置規制装置1921を説明する。
第1位置規制装置1921は、第1容器保持装置保持装置1461を第1操作レバー1421に対し、所定の姿勢を保つよう規制し、所定値以上の力が作用した場合、当該姿勢が変更されるように保持する機能を有する。本実施例1において、第1位置規制装置1921は、高摩擦軸受装置194たる第1高摩擦軸受装置1941によって構成されている。第1高摩擦軸受装置1941は、第1容器保持装置保持装置146に固定した軸受196たる第1軸受1961と、第1操作レバー1421に横向に固定された第1軸受1961に回転可能に軸支された軸198たる第1軸1981によって構成されている。第1軸1981が第1軸受1961に密に挿入され、所定値以上のトルクが作用しない場合、第1軸1981と第1軸受1961が相対回転しないように設定されている。所定値以上のトルクとは、第1容器保持装置保持装置1461に第1分割冷凍媒体保留容器1021を保持させた状態では、第1容器保持装置保持装置1461が静止状態に維持されるが、接続支管14に対して所定の姿勢をとるよう力を作用させた場合、回動されるトルクをいう。よって、第1位置規制装置1921は、同様の機能を発揮する他の構成に変更することができる。
【0045】
次に第1中間部1821を説明する。
第1中間部1821は、棒状であって、第1先端部1781に対し鈍角の角度で接続され、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022が突き合わされて一体冷凍媒体保留容器100を構成する状態において、第1先端部1781と第2先端部1782が大凡平行になるように設定されている。
【0046】
次に交差軸受186を図6を参照しつつ説明する。
交差軸受186は、第1操作レバー1421と第2操作レバー1422の中間を回転自在に支持する機能を有する。したがって、交差軸受186は同一機能を有する他の装置に置き換えることができる。本実施例1において交差軸受186は、第1中間部1821の中間に配置した第1軸受部2021、第2中間部1822の中間部に配置した第2軸受部2022、それらに内装された第1ブッシュ2041、第2ブッシュ2042、第1ブッシュ2041、第2ブッシュ2042に貫通される支軸ボルト206、ワッシャ208、および当該支軸ボルト206に螺合される蝶ナット212によって構成されている。実施例1における交差軸受186の構成によれば、蝶ナット212を締め付けることによって、ワッシャ208とネジ頭との間に第1軸受部2021、第2軸受部2022が並列状態で支軸ボルト206の周りに回動可能である。一方、蝶ナット212を支軸ボルト206から取り外すことにより、第1軸受部2021、第2軸受部2022、したがって、第1操作レバー1421と第2操作レバー1422を分離して操作することができる。
【0047】
次に第1操作部1761を主に図6を参照しつつ説明する。
第1操作部1761は、単独で、第1中間部1821、および第1先端部1781を介して第1分割冷凍媒体保留容器1021の位置決めをし、第1容器保持装置保持装置1461を第1容器保持装置1441から分離させる機能、第2操作部1762と共同して、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022が一体冷凍媒体保留容器100を維持させる機能を有する。本実施例1において、第1操作部1761は、断面円形の棒状体で構成され、第1中間部1821の上端部に鈍角をなし、第1操作部1761が大凡垂立するように横棒214たる第1横棒2141を介して接続されている。なお、第1横棒2141は必須ではないが、存在する場合、作業の途中で給水管10等に係止させておくことができ、便利である。
第1容器治具1041、第2容器治具1042は、縦穴開口44から縦穴42に挿入され、接続支管14周りに位置された場合、図7に示すように、第1操作部1761、第2操作部1762は縦穴開口44から20cm程度突出する長さであることが好ましい。
【0048】
次に容器治具104の作用を説明する。
最初に、容器治具104は、蝶ナット212を緩め、支軸ボルト206を抜くことにより、第1操作レバー1421および第2操作レバー1422を分離する。
次に、第1容器保持装置1441の第1容器保持装置係止部1481を第1容器保持装置保持装置1461の第1容器保持装置保持装置係止部1621に係止させて第1冷凍媒体保留容器装置1061を構成する。
次に第1分割冷凍媒体保留容器1021の第1被保持部1301を第1容器保持装置1441の第1保持部1601に押し込んで第1操作レバー1421に、第2分割冷凍媒体保留容器1022の第2被保持部1302(図15参照)を第2容器保持装置1442の第2保持部1602(図示せず)に押し込んで第2操作レバー1422に装着する。なお、第1分割冷凍媒体保留容器1021または第2分割冷凍媒体保留容器1022の何れかの突き合わせ端面に、でん粉のりを約10mmの高さで付着させておく。また、第1分割冷凍媒体保留容器1021を第1保持部1601に押し込んで第1容器保持装置1441と一体化した後、第1容器保持装置係止部1481を第1容器保持装置保持装置係止部1621に係止させても良い。第2分割冷凍媒体保留容器1022も同様である。
次に、第1操作レバー1421を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、図3(A)に示すように、第1凹部1261に接続支管14の上部が位置するように第1分割冷凍媒体保留容器1021の位置を定める。
次に、第2操作レバー1422を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、図3(B)に示すように、第2凹部1262に接続支管14の上部が位置するように第2分割冷凍媒体保留容器1022の位置を定める。
次に、支軸ボルト206を第1ブッシュ2041および第2ブッシュ2042に貫通させ、ワッシャ208を装着し、蝶ナット212を支軸ボルト206に螺合して第1操作レバー1421と第2操作レバー1422を一体化し、第1容器治具1041と第1容器治具1041を一体化し、やっとこ構造の保留容器維持支援装置110を構成する。
【0049】
次に、図7に示すように、第1容器治具1041と第1容器治具1041を引き上げ、第1ストッパ1381および第2ストッパ1382の上面を第1フランジ24の下面に当接させる。これによって、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022の接続支管14に対する位置出しが終了する。
次に、第1操作レバー1421の第1操作部1761と第2操作レバー1422の第2操作部1762を近づけるように回動させることにより、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022の端面同士を所定値以上の力で突き合わせ、でん粉のりを変形させ、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第1分割冷凍媒体保留容器1021の間、および接続支管14と第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022との間の隙間を閉塞して冷凍媒体保留室122を構成する。でん粉のりによって隙間が閉じられるので、冷凍媒体保留室122から冷凍媒体FMが漏れることがない。
【0050】
次に冷凍媒体送給管108を図8を参照しつつ説明する。
冷凍媒体送給管108は、冷凍媒体FMを第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022によって構成された冷凍媒体保留室122に送給する機能を有する。したがって、冷凍媒体送給管108は、同様の機能を有する他の装置に変更することができる。本実施例1において冷凍媒体送給管108は、断熱材が外装された金属管によって構成されている。冷凍媒体送給管108は、縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、下端部開口から冷凍媒体保留室122に冷凍媒体FMを供給する。上端部は、冷凍媒体容器216に接続され、ポンプによって冷凍媒体容器216から送出される冷凍媒体FMが供給される。なお、一体冷凍媒体保留容器100に冷凍媒体FMを注入した場合、蒸発した冷凍媒体FMを雰囲気中の水分を析出させて霧を発生させ、縦穴42、したがって、一体冷凍媒体保留容器100内が視認し難くなるので、当該霧を吸引し、排出させるため、吸引ダクト220を縦穴42内の底部に設置することが好ましい。なお、冷凍媒体FMとしては、沸点が-196℃の液体窒素、-183℃の液体酸素等が用いられる。
【0051】
次に、保留容器切断装置112を図9を参照しつつ説明する。
保留容器切断装置112は、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022によって構成された一体冷凍媒体保留容器100の容器側壁102Sを切断する機能を有する。本実施例1において、保留容器切断装置112は、容器切断装置218と容器切断治具222によって構成されている。
【0052】
容器切断装置218は、一体冷凍媒体保留容器100の容器側壁102Sを切断する機能を有し、本実施例1において、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022は発泡スチロール製であるので、電熱ヒーター224が用いられている。電熱ヒーター224は、電熱式の半田ごてを用いることが好ましい。電熱ヒーター224は、比較的小さな力で押し付けることにより、一体冷凍媒体保留容器100の容器側壁102Sを溶融させて切除することができる利点がある。電熱ヒーター224によって、分割冷凍媒体保留容器102の側壁の一部を溶融切断して、一体冷凍媒体保留容器100の上部を除去することにより、第1フランジ24が露出する高さまで分割冷凍媒体保留容器102の側壁の高さを低くする。これによって、第1フランジ24への締結装置取去治具113(締結装置切断治具114)の装着が行えるようになる。
したがって、保留容器切断装置112は、同様の機能を有する他の装置を用いることができる。
【0053】
次に容器切断治具222を説明する。
容器切断治具222は、容器切断装置218たる電熱ヒーター224を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、電熱ヒーター224を分割冷凍媒体保留容器102の容器側壁102S部に位置させる機能を有する。本実施例1において容器切断治具222はT字型の棒体によって構成され、電熱ヒーター224が棒体の先端部に固定されている。電熱ヒーター224には電線226が接続されている。なお、容器切断治具222は、電熱ヒーター224以外の切断装置を採用することができる。
【0054】
次に締結装置取去治具113を説明する。
締結装置取去治具113は、締結装置36を取り去るための締結装置取去装置115(締結装置切断装置116)を支持する機能を有する。したがって、締結装置取去治具113は同様の機能を有する他の装置を採用することができる。本実施例1において、締結装置取去治具113は締結装置切断治具114であるが、切断以外の手段によって取り去ることができる。例えば、ナット34を破断させるたり、ナット34を回転させ、又はボルト32を回転させて取り去ってもよい。
【0055】
次に締結装置切断治具114を主に図10を参照しつつ説明する。
締結装置切断治具114は、締結装置36を切断するための締結装置取去装置115(締結装置切断装置116)を支持する機能を有する。したがって、締結装置切断治具114は同様の機能を有する他の装置を採用することができる。なお、締結装置切断治具114は、縦穴42内以外の締結装置の切断以外にも用いることができ、締結装置取去装置115(締結装置切断装置116)と対で用いることにより、安全に締結装置を切断することができる。本実施例1において締結装置切断治具114は、下流側の給水管10に係止される。実施例1においては、継手装置16を構成する第2フランジ26に強固に係止されて、締結装置取去装置115(締結装置切断装置116)を支持する機能を有する。例えば、締結装置切断治具114は、接続支管14の下流側の短管18に取り付けることができる。なお、締結装置切断治具114は、本発明において必須構成ではない。しかし、締結装置切断治具114を用いた場合、締結装置36の切断を安全かつ容易に行う事ができる利点がある。本実施例1において、締結装置切断治具114は、保持枠232、支持部234、および切断治具係止部236によって構成されている。
【0056】
まず保持枠232を説明する。
保持枠232は、継手装置16を構成する第2フランジ26に着脱自在であって、支持部234、切断治具係止部236を継手装置16に固定する機能を有する。本実施例1において保持枠232は、半円形の第1保持枠2321と第2保持枠2322によって構成されている。第1保持枠2321と第2保持枠2322のそれぞれの一端部は、支持軸238に回転自在に取り付けられ、他端部の先端部間が接触、または離れることが可能に構成されている。第1保持枠2321と第2保持枠2322の他端部には、それぞれ、半径方向へ所定の長さで突出する締付突起242たる第1締付突起2421、第2締付突起2422が形成されている。第1締付突起2421と第2締付突起2422を利用して締付装置244が構成されている。なお、本実施例1においては、接続支管14の直ぐ下流側の短管18に保持枠232を取付けているが、2番目の短管18、または水道用地下消火栓10Fの取付用のフランジに取り付けても良い。この場合、2番目の短管18、または水道用地下消火栓10Fの直前の短管18を含めて、接続支管14になる。
【0057】
次に締付装置244を説明する。
締付装置244は、第1締付突起2421と第2締付突起2422を近づけ、結果、第1保持枠2321と第2保持枠2322を第2フランジ26の外周面に密着させ、保持枠232を強固に第2フランジ26に固定する機能を有する。本実施例1において締付装置244は、第1締付突起2421を利用して構成された締付ネジ装置246と第2締付突起2422に形成された受容溝248によって構成されている。しかし、締付装置244は、同様の機能を有する他の装置に変更することができる。
【0058】
次に締付ネジ装置246を説明する。
締付ネジ装置246は、第1締付突起2421に形成され、受容溝248と同一平面を内包する横向きのU型溝252、当該U型溝252を上下方向に横断する支軸254に一端部が固定され、U型溝252内を旋回自在な締付ボルト256、当該締付ボルト256に嵌合されたワッシャ258、および締付ボルト256に螺合された締付ナット262によって構成されている。締付ボルト256が、支軸254と共に水平面内を回動され、受容溝248に挿入されることができる。締付ボルト256が、受容溝248に挿入された後、締付ナット262を締め込むことにより、ワッシャ258を介して第1締付突起2421と第2締付突起2422を近づけ、結果、第1保持枠2321と第2保持枠2322を第2フランジ26の外周面に密着させることができる。締付ナット262の締め付けは、例えば、図11に示すインパクトレンチ264を使用することが好ましい。
【0059】
次にインパクトレンチ264を図11を参照しつつ説明する。
インパクトレンチ264は、例えば、公知の圧縮空気によって所定のトルクで選択的に正転または逆転される空気インパクトを用いることが好ましいが、電動インパクトであってもよい。インパクトレンチ264は棒状のインパクト治具266によって、縦穴開口44から縦穴42内へ挿入され、先端のソケット268を締付ナット262に嵌め合わせて回転させる。
【0060】
次に支持部234を説明する。
支持部234は、保持枠232に切断治具係止部236を所定の位置関係において固定する機能を有する。本実施例1において支持部234は、第1保持枠2321に1つの第1支持部2341、第2保持枠2322に1つの第2支持部2342設けられ、それらは同一に構成されているので、第1支持部2341を代表して説明し、第2支持部2342については、語頭の「第1」を「第2」に変更すると共に、同一符号の末尾の数字を「1」から「2」に変更し、説明を省略する。
【0061】
第1支持部2341は、第1保持枠2321から半径方向へ所定の長さで所定の間隔で突出する第11支持板2721と第12支持板2741、第11支持板2721と第12支持板2741の先端に横向きに固定された第1治具固定板2761によって構成されている。第11支持板2721と第12支持板2741には、締結装置切断治具用治具278の係止用の第11係止孔2821、第12係止孔2831が形成されている。第1治具固定板2761の両端部に、締結装置取去治具113である切断治具係止部236たる第11切断治具係止部23611、第12切断治具係止部23612が固定されている。第1支持部2341は、同様の機能を有する他の装置に変更することができる。
【0062】
締結装置取去治具113は、締結装置取去装置115が係止され、締結装置36を取り去りが容易になるようにする機能を有する。本実施例1において締結装置取去治具113は切断治具係止部236であり、締結装置取去装置115は締結装置切断装置116である。締結装置取去装置115は、切断装置に限らず、実施例8において詳述されるナットカッター576の他、同様の機能を有する装置を含んでいる。
次に締結装置取去治具113たる切断治具係止部236を図12をも参照しつつ説明する。
切断治具係止部236は、締結装置取去装置115(締結装置切断装置116)を給水管10、本実施例1においては締結装置36(第2フランジ26)に対し、所定の位置関係を維持しつつ移動するように係止される機能を有する。本実施例1において所定の位置関係とは、締結装置取去装置115(締結装置切断装置116)を切断治具係止部236に係止しつつ切断治具係止部236周りに回動させた場合、締結装置取去装置115(締結装置切断装置116)が締結装置36が存在する位置に重なることをいう。換言すれば、1の切断治具係止部236に係止した場合、1の締結装置36を締結装置取去装置115(締結装置切断装置116)によって切断出来る位置をいう。切断治具係止部236は、第1支持部2341に第1切断治具係止部2361、第2支持部2342に第2切断治具係止部2362が取り付けられている。第1切断治具係止部2361と第2切断治具係止部2362は同一構成であるため、第1切断治具係止部2361を代表して説明し、第2切断治具係止部2362については、語頭の「第1」を「第2」に変更すると共に、同一符号の末尾の数字を「1」から「2」に変更し、説明を省略する。第1治具固定板2761の一端部には第11切断治具係止部23611、他端部には第12切断治具係止部23612が固定されている。第11切断治具係止部23611と第12切断治具係止部23612は同一構成であるため、第11切断治具係止部23611を代表して説明し、第12切断治具係止部23612については、語頭の「第11」を「第12」に変更すると共に、同一符号の末尾の数字を「11」から「12」に変更し、説明を省略する。
第11切断治具係止部23611は円柱形状であり、第11大径円柱部28411と第11小径円柱部28611によって、中間にリング状の第11段部28811が形成されている。切断治具係止部236の位置出しを行うため、保持枠232に切断治具目印292が設けられている。
【0063】
次に切断治具目印292を説明する。
切断治具目印292は、切断治具係止部236の締結装置36に対する大凡の位置を表す機能を有する。本実施例1においては、保持枠232の上面に固定された頂部293が保持枠232の中心を向かう方向に定められた目印板295によって構成されている。本実施例1において、締結装置36は第2フランジ26に等角度に配置された4本のボルトであるため、頂部293が締結装置36間の大凡中央を指向する場合、第1切断治具係止部2361が所定の位置になるよう構成されている。換言すれば、締結装置取去装置115(締結装置切断装置116)が締結装置36を切断可能な位置に位置決めされる。本実施例1において、切断治具目印292は、第1支持部2341に相対して設けられた第1切断治具目印2921、第2支持部2342に相対して設けられた第2切断治具目印2922、支持軸238に相対して設けられた第3切断治具目印2923、および締付装置244に相対して設けられた第4切断治具目印2924の4箇所に設けられている。第3切断治具目印2923と第4切断治具目印2924は、それぞれ、第1保持枠2321と第2保持枠2322に設けられた、台形状の切断治具目印片が組み合わされることにより構成されている。すなわち、第3切断治具目印2923は、第1保持枠2321に設けられた第31切断治具目印片29231と第2保持枠2322に設けられた第32切断治具目印片29232によって構成されている。第4切断治具目印2924は、第1保持枠2321に設けられた第41切断治具目印片29241と第2保持枠2322に設けられた第42切断治具目印片29242によって構成されている。しかし、切断治具目印292は、少なくとも1つ設けられていれば良い。第3切断治具目印2923と第4切断治具目印2924は、第1保持枠2321と第2保持枠2322の上側にのみ設置されている。第2フランジ26に装着する際、第2フランジ26を支えにして保持枠232を第2フランジ26に装着できる利点がある。本実施例1において第1切断治具目印2921と第2切断治具目印2922は、継手装置16(第2フランジ26)に対する保持枠232の位置決め装置294も兼ねている。
【0064】
次に位置決め装置294を説明する。
位置決め装置294は、保持枠232の継手装置16に対する厚み方向の位置がずれないように規制する機能を有する。本実施例1において、位置決め装置294は、第1保持枠2321に設けられた第1位置決め装置2941と、第2保持枠2322に設けられた第2位置決め装置2942を含んでいる。
第1位置決め装置2941と第2位置決め装置2942は同一構成であるため、第2位置決め装置2942を代表して説明し、第1位置決め装置2941は語頭の「第2」を「第1」に変更すると共に、同一符号の末尾の数字を「2」から「1」に変更し、説明を省略する。
第2位置決め装置2942は、第2切断治具目印2922と第2保持枠2322の下面側に固定した、第2切断治具目印2922と同型状の位置決め板296たる第2位置決め板2962によって構成されている。換言すれば、第2位置決め装置2942は、第2保持枠2322の高さと同一間隔で平行に配置された二枚の板状体によって構成され、第2フランジ26を大きなガタつき無く受け容れることができる位置決め空間298たる第2位置決め空間2982(第1位置決め空間2981)を画定する。位置決め板296は、パッキン28の厚みよりも僅かに薄い板状体である。よって、第2フランジ26に装着する場合、位置決め板296は第1フランジ24と第2フランジ26との間に進入することができる。
第1位置決め装置2941が第2フランジ26に対する第1保持枠2321の上下方向の移動を制限し、第2位置決め装置2942が第2フランジ26に対する第2保持枠2322の上下方向の移動を制限することから、締結装置切断治具114に大きな力が加わっても、第2フランジ26と締結装置切断治具114が、所定の位置関係を維持することができる。
【0065】
次に締結装置切断治具用治具278を主に図10を参照しつつ説明する。
締結装置切断治具用治具278は、締結装置切断治具114を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、給水管10(継手装置16)へ装着する際に用いる治具の機能を有する。したがって、締結装置切断治具用治具278と同様の機能を有する他の装置に置き換えることができる。本実施例1において、締結装置切断治具用治具278は、第1締結装置切断治具用治具2781と第2締結装置切断治具用治具2782によって構成されている。第1締結装置切断治具用治具2781と第2締結装置切断治具用治具2782は同一構成であるため、第1締結装置切断治具用治具2781を代表して説明し、第2位置決め装置2942は語頭の「第1」を「第2」に変更すると共に、同一符号の末尾の数字を「1」から「2」に変更し、説明を省略する。
第1締結装置切断治具用治具2781は、所定の長さを有する第1棒体3021と、その先端に取り付けられた第1フック3041によって構成されている。第1フック3041は、第11係止孔2821および第12係止孔2831を貫通することができ、第1フック3041と第2フック3042によって、締結装置切断治具114を水平状態を維持しつつ、接続支管14、本実施例1においては、第2フランジ26に装着することができる。
【0066】
次に、締結装置切断治具114の継手装置16たる第2フランジ26への装着作業を説明する。
まず、縦穴開口44の外部において、第1フック3041を第11係止孔2821および第12係止孔2831に係止し、第2フック3042を第21係止孔2822および第22係止孔2832に係止する。
次に、第1棒体3021と第2棒体3022を持って、締結装置切断治具114を持ち上げた後、縦穴開口44から縦穴42内へ挿入する。この場合、第1保持枠2321と第2保持枠2322を支持軸238の周りに回動させ、第1締付突起2421と第2締付突起2422が間隔を空けた状態にし、第2フランジ26に装着しやすいようにして縦穴42内へ水平状態を維持しつつ下ろす。
まず、第31切断治具目印片29231、第32切断治具目印片29232の下面を第2フランジ26の上面に接触させた状態で、第1締結装置切断治具用治具2781及び第2締結装置切断治具用治具2782を操作して第1保持枠2321と第2保持枠2322の先端が閉じる方向に支持軸238を支点に回動させる。この過程において、第2切断治具目印2922が第2フランジ26の上側に、第2位置決め板2962が第2フランジ26の下側に位置した状態で第2フランジ26を挟み込む。同様に、第1切断治具目印2921が第2フランジ26の上側に、第1位置決め板2961が第2フランジ26の下側に位置した状態で第2フランジ26を挟み込む。そして、第41切断治具目印片29241および第42切断治具目印片29242が第2フランジ26の上面に接し、第1締付突起2421と第2締付突起2422が所定の距離に近づけられる。第1締結装置切断治具用治具2781及び第2締結装置切断治具用治具2782を操作して、第1締付突起2421と第2締付突起2422の距離が、締付ボルト256に係止されたワッシャ258と締付ナット262の位置よりも短くなるように近づける。
この状態で、第1締結装置切断治具用治具2781の第1フック3041を第11係止孔2821、第12係止孔2831から抜き出す。同様に、第2締結装置切断治具用治具2782の第2フック3042を第21係止孔2822、第22係止孔2832から抜き出す。
次いで、第1締結装置切断治具用治具2781または第2締結装置切断治具用治具2782を用いて締付ボルト256を支軸254を中心に回動させ、受容溝248内に締付ボルト256を挿入する。
次に、インパクト治具266によってインパクトレンチ264を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、ソケット268を締付ナット262に嵌合した後、インパクトレンチ264を駆動して締付ナット262を締め付け、結果、第1保持枠2321および第2保持枠2322に強固に締結装置切断治具114を固定する。
【0067】
次に締結装置取去装置115を説明する。
締結装置取去装置115は、継手装置16から締結装置36を取り去ることが可能にする機能を有する。
「取り去ることが可能」とは、締結装置36の取り去り(除去)を可能とする機能である。例えば、締結装置36がボルト32とナット34である場合において、ナット34を緩めることができる場合、ナット34を緩めてボルト32から取り外すこと、ナット34を緩めることができない場合、ボルト32を切断すること、またはナット34を破断し、ボルト32とナット34を別々に取り去ることができるようにする。
【0068】
次に締結装置切断装置116を主に図13を参照しつつ説明する。
締結装置切断装置116は、継手装置16の締結装置36を切断する機能を有する。締結装置36は、通常、ボルト32とナット34により構成され、多くの場合、長期間設置されていたため、螺合を解除することが出来ないため、切断することが最も容易であり、締結装置切断装置116によって切断される。本実施例1において、締結装置切断装置116は、少なくとも、締結装置切断治具114の切断治具係止部236に回動自在かつ着脱自在に装着される切断係止部306と、切断治具係止部236に連なる腕部308と、腕部308に固定された切断装置310を含んでいる。切断装置310は、本実施例1においては、回転自在支持される回転刃312である。しかし、切断装置310は、種々採用することができる。
【0069】
次に切断係止部306を説明する。
切断係止部306は、締結装置切断装置116を締結装置切断治具114に係止し、締結装置切断装置116の切断操作を容易にする機能を有する。本実施例1における切断係止部306は、切断治具係止部236に回動自在かつ着脱自在に装着される機能を有する。具体的には、切断係止部306は、切断治具係止部236の小径円柱部286に嵌合する円形の嵌合孔314が形成された円筒体によって構成されている。切断係止部306が小径円柱部286に嵌合された場合、切断係止部306の下端面が第11段部2881に接して上下方向の位置決めがされると共に、ガタつきなく、小径円柱部286の軸線回りに回転可能に支持される。切断係止部306は同様の機能を有する他の装置に代えることができる。
【0070】
次に腕部308を説明する。
腕部308は、切断係止部306に対し、回転刃312を所定の位置に規制する機能を有する。本実施例1において、腕部308は板状体であって、一端は切断係止部306に固定され、他端部に回転刃312の回転軸316を回転自在に軸支する回転刃軸受318が固定されている。回転軸316は、回転刃軸受318に対し、軸方向の位置を調整可能に取り付けられることが好ましい。締結装置36を切断する場合、第1フランジ24と第2フランジ26との間を切断できない場合があり、締結装置36たるボルト32の頭部、またはナット34部を切断する必要があるからである。腕部308には切断装置治具322が固定されている。腕部308の長さLは、回転刃312が第1切断治具係止部2361の第11小径円柱部28611を中心に回動された場合、回転刃312が締結装置36(ボルト32)を横断する軌跡を描くように設定されている。
【0071】
次に切断装置310を主に図13を参照しつ説明する。
切断装置310は、締結装置36を除去する機能を有する。本実施例1において、締結装置36はボルト32とナット34であるから、切断装置310はボルト32を切断する機能を有する。具体的には、薄板円板形の回転刃312が用いられる。しかし、切断装置310は、同様の機能を有する他の装置に代えることができる。
【0072】
回転軸316は、公知のフレキシブルシャフト324によって、切断モーター326の出力軸に接続されている。切断モーター326は、電動モーター、エアーモーター等によって構成することができる。
【0073】
次に切断装置治具322を説明する。
切断装置治具322は、締結装置切断装置116を締結装置切断治具114に取付けると共に、締結装置36を切断するため、切断装置310を締結装置36に押し付ける操作を行う機能を有する。本実施例1において切断装置治具322は、T字型の棒体によって構成され、棒体の先端が腕部308に固定されている。
締結装置切断装置116を締結装置切断治具114に取付ける場合、切断装置治具322を持って、縦穴開口44から縦穴42内へ締結装置切断装置116を挿入する。次いで、嵌合孔314を小径円柱部286に嵌合させる。これによって、切断装置310が小径円柱部286周りを回転可能になる。締結装置36を切断する場合、切断モーター326を回転させ、フレキシブルシャフト324を介して回転刃312を回転させた状態で腕部308を小径円柱部286周りに回転させた状態で、第1フランジ24と第2フランジ26の間に進入させ、締付ボルト256に押し付けて切断する。切断装置治具322は、切断係止部306に対し、回転刃軸受318よりも遠い位置において、回転刃軸受318から延長させた腕部308に取り付けることができる。この場合、回転刃312の締付ボルト256に対する押し付け力を大きくすることが出来る利点がある。なお、締付ボルト256を切断する際、周囲のパッキン28も切断される。
【0074】
次に締結装置切断装置116を用いて締結装置36を切断する場合の操作を説明する。
まず、締結装置切断装置116を切断治具係止部236に装着する。具体的には、切断装置治具322を用いて締結装置切断装置116を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入した後、第1切断治具係止部2361の第11小径円柱部28611を切断係止部306の嵌合孔314に嵌合する。
次に、切断モーター326を起動させ、フレキシブルシャフト324、回転軸316を介して回転刃312を所定の方向に回転させる。
次に、切断装置治具322を操作して腕部308を小径円柱部286周りに回転させ、回転刃312を締結装置36たる締付ボルト256の周面に押し付けて切断する。
【0075】
次に本発明における給水管10の除去方法を図15図19をも参照しつつ説明する。
第1に、図15(A)に示すように、容器治具104は、蝶ナット212を緩め、支軸ボルト206を抜くことにより、第1操作レバー1421および第2操作レバー1422に分離する。
【0076】
第2に、図15(B)に示すように、第1容器保持装置1441の第1容器保持装置係止部1481を第1容器保持装置保持装置1461の第1容器保持装置保持装置係止部1621に係止させて第1冷凍媒体保留容器装置1061を構成する。
【0077】
第3に、図15(C)に示すように、第1分割冷凍媒体保留容器1021の第1被保持部1301を第1容器保持装置1441の第1保持部1601に押し込んで第1操作レバー1421に、第2分割冷凍媒体保留容器1022の第2被保持部1302(図示せず)を第2容器保持装置1442の第2保持部1602(図示せず)に押し込んで第2操作レバー1422に装着する。
第1分割冷凍媒体保留容器1021または第2分割冷凍媒体保留容器1022の何れかの突き合わせ端面に、でん粉のりを約10mmの高さで付着させておく。
【0078】
第4に、図15(D)に示すように、第1操作レバー1421を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、第1凹部1261に接続支管14の上部が位置するように第1分割冷凍媒体保留容器1021の位置を定める。
【0079】
第5に、第2操作レバー1422を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、図16(E)に示すように、第2凹部1262に接続支管14の上部が位置するように第2分割冷凍媒体保留容器1022の位置を定める。なお、第3における第1分割冷凍媒体保留容器1021を第1操作レバー1421に対して装着した後、第4を行い、第3における第2分割冷凍媒体保留容器1022を第2操作レバー1422に対して装着した後、第5を行うことができる。
【0080】
第6に、図16(F)に示すように、支軸ボルト206を第1ブッシュ2041および第2ブッシュ2042に貫通させ、ワッシャ208を装着し、蝶ナット212を締め付けて第1操作レバー1421と第2操作レバー1422を一体化し、やっとこ構造の保留容器維持支援装置110を構成する。
【0081】
第7に、図16(G)に示すように、第1容器治具1041と第1容器治具1041を引き上げ、第1ストッパ1381および第2ストッパ1382の上面を第1フランジ24の下面に当接させる。
【0082】
第8に、図16(H)に示すように、第1操作レバー1421と第2操作レバー1422を近づけるように回動させることにより、図17(I) (J)に示すように、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022の端面同士を突き合わせて、でん粉のりを挟み込み、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第1分割冷凍媒体保留容器1021の間、および接続支管14と第1分割冷凍媒体保留容器1021または第2分割冷凍媒体保留容器1022との間の隙間を閉じることにより、枡形の冷凍媒体保留室122を構成する。でん粉のりによって隙間が閉じられるので、冷凍媒体保留室122から冷凍媒体FMが漏れることがない。
【0083】
第9に、図17(K)に示すように、吸引ダクト220を縦穴開口44から縦穴42内の底部に設置し、縦穴42内の底部の空気を吸引して排気するようにする。
【0084】
第10に、図16(L)に示すように、冷凍媒体送給管108を縦穴開口44から縦穴42内の冷凍媒体保留室122へ挿入する。そして、第1操作レバー1421と第2操作レバー1422が近づくように力を付与した状態で、冷凍媒体送給管108の下端部開口から冷凍媒体保留室122に冷凍媒体FMを、第1フランジ24と同等の位置まで供給する。冷凍媒体FMは、冷凍媒体保留室122に保留される。これにより、接続支管14内の水は凍結され、所定時間後には氷塊IBが水栓となり、給水管10側へ流出しなくなる。この氷塊水栓状態は、時間管理、または給水管10内の圧力を計測することにより確認することができる。また、でん粉のりが冷凍媒体FMによって凍結され、第1分割冷凍媒体保留容器1021と第2分割冷凍媒体保留容器1022の端面が固着状態になると共に、接続支管14と第1凹部1261、第2凹部1262との間も固着状態になるので、第1操作レバー1421と第2操作レバー1422を用いずとも、第2分割冷凍媒体保留容器1022が接続支管14の上端部において固定状態を呈する。なお、冷凍媒体FMの蒸発によって発生する霧は、吸引ダクト220からの吸引によって縦穴42から排気され、視認しながら作業をすることができる。
【0085】
第11に、図17(M)に示すように、支軸ボルト206を引き抜いて、第1操作レバー1421と第2操作レバー1422が個別に操作可能にした後、第1操作レバー1421を操作して、第1容器保持装置保持装置1461を第1容器保持装置1441に対して下方向にずらして第1容器保持装置保持装置係止部1621と第1容器保持装置係止部1481との係合を解除した後、第1容器治具1041を横方向へずらした後、縦穴開口44から引き上げる。同様に、第2容器治具1042を縦穴開口44から引き上げる。
【0086】
第12に、図18(N)に示すように、冷凍媒体送給管108から冷凍媒体保留室122に冷凍媒体FMを供給し、第2フランジ26と同レベルまで供給する。これにより、氷塊IBは短管18内の冷凍媒体FMは、冷凍媒体保留室122に保留される。これにより、接続支管14内の氷塊IBが成長して給水管10(短管18)内も凍結され、所定時間後には給水管10においても氷塊IBが水栓となり、給水管10側から流出しなくなる。この氷塊IBの状態は、時間管理、または給水管10内の圧力を計測することにより確認することができる。この後、冷凍媒体送給管108を引き上げ、縦穴42から撤去する。なお、この第12は、給水管10からの流水が許容される場合、不要である。しかし、給水管10からの流水によって縦穴42内が滞留しないので、その後の作業に影響がない利点がある。
【0087】
第12に、図18(O)に示すように、容器切断治具222を操作して容器切断装置218を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、分割冷凍媒体保留容器102の側壁を上端から所定の深さ位置で切断する。換言すれば、分割冷凍媒体保留容器102の容器側壁102Sを、容器底壁102bから所定の高さに切除する。本実施例1において容器切断装置218は電熱ヒーター224であるので、当該電熱ヒーター224によって、発泡スチロールによって構成された分割冷凍媒体保留容器102の容器側壁102Sを溶融させて切除する。容器底壁102bから所定の高さとは、締結装置切断治具114を取り付けるに支障がない高さである。具体的には、第1ストッパ1381および第2ストッパ1382よりもやや下方において、分割冷凍媒体保留容器102の容器側壁102Sの上部を切除する。
【0088】
第13に、図18(P)に示すように、第1締結装置切断治具用治具2781と第2締結装置切断治具用治具2782を用いて、締結装置切断治具114を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入する。そして、第31切断治具目印片29231、第32切断治具目印片29232の下面を第2フランジ26の上面に接触させた状態で、第1締結装置切断治具用治具2781及び第2締結装置切断治具用治具2782を操作して第1保持枠2321と第2保持枠2322の先端が閉じる方向に支持軸238を支点に回動させる。この過程において、第2締結装置切断治具用治具2782が第2フランジ26の上側に、第2位置決め板2962が第2フランジ26の下側に位置した状態で第2フランジ26を挟み込む。同様に、第1締結装置切断治具用治具2781が第2フランジ26の上側に、第1位置決め板2961が第2フランジ26の下側に位置した状態で第2フランジ26を挟み込む。そして、第41切断治具目印片29241および第42切断治具目印片29242が第2フランジ26の上面に接し、第1締付突起2421と第2締付突起2422が所定距離に近づけられる。
この状態で、第1締結装置切断治具用治具2781の第1フック3041を第11係止孔2821、第12係止孔2831及び第2締結装置切断治具用治具2782を第21係止孔2822、第22係止孔2832から抜き出し、縦穴42から取り出す。この状態において、第1支持部2341と第2支持部2342との位置が離れている場合、第1締結装置切断治具用治具2781または第2締結装置切断治具用治具2782を用いて、第1支持部2341と第2支持部2342を操作して、それらが近づくように打撃等を行う事が出来る。
次いで、第1締結装置切断治具用治具2781または第2締結装置切断治具用治具2782を用いて締付ボルト256を支軸254を中心に回動させ、受容溝248内に締付ボルト256を挿入する。
次に、インパクト治具266を操作してインパクトレンチ264を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入した後、インパクトレンチ264のソケット268を締付ナット262に嵌合させる。次いで、インパクトレンチ264を駆動して締付ナット262を締め付け、結果、第1保持枠2321および第2保持枠2322を第2フランジ26に固定する。これによって、締結装置切断治具114が給水管10(第2フランジ26)に固定される。
【0089】
第14に、図19(q)に示すように、切断装置治具322を操作して締結装置切断装置116を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入した後、第1切断治具係止部2361の第11小径円柱部28611に、切断係止部306の嵌合孔314を嵌合する。
次に、切断モーター326を起動させ、フレキシブルシャフト324、回転軸316を介して回転刃312を所定の方向に回転させる。
次に、切断装置治具322を操作して腕部308を第11小径円柱部28611の周りに回転させ、回転刃312を締結装置36たる第1締付ボルト2561の周面に押し付けて切断する。
次に、切断装置治具322を操作して第12小径円柱部28612に嵌合孔314を嵌合した後、回転刃312を第2締付ボルト2562の周面に押し付けて切断する。
次に、切断装置治具322を操作して第21小径円柱部28621に嵌合孔314を嵌合した後、回転刃312を第3締付ボルト2563の周面に押し付けて切断する。
次に、切断装置治具322を操作して第22小径円柱部28622に嵌合孔314を嵌合した後、回転刃312を第3締付ボルト2563の周面に押し付けて切断する。これによって、給水管10は接続支管14から分離される。なお、締付ボルト256の切断は、任意の順番に行う事ができる。
次に、切断装置治具322を引き上げて縦穴42から縦穴開口44を経由して、締結装置切断装置116を引き出す。なお、通常はパッキン28部分の締付ボルト256を切断するが、設置条件等の関係でパッキン28部分で切断出来ないことがある。その場合、回転刃312の位置を締付ボルト256の頭部、または締付ナット262部分を切断することができる。この回転刃312の位置調整は、切断治具係止部236の位置を変更することによって行うこともできる。
【0090】
次に、給水管10を上方へ引き上げることにより、縦穴42から縦穴開口44を経由して除去することが出来る。
【実施例0091】
次に、実施例2を図20に示すフローチャートを参照しつつ説明する。図20に示すフローチャートにおいて、ステップST11~ST15は実施例1のステップST11~ST15と同一であるので、異なるステップST26を説明する。
【0092】
ステップST15に続くステップST26において、縦穴開口44から縦穴42に挿入した新しい給水管10を、接続支管14に対し設置する。次いで、締結装置治具334に装着した締結装置36によって新しい給水管10と接続支管14を締結する。
【0093】
次に締結装置治具334を図21を参照しつつ説明する。
締結装置治具334は、継手装置16を締結する締結装置36を締結する機能を有する。本実施例2は、実施例1と大部分を共通にするので、同一部分には同一符号を付し、実施例1と異なる構成を説明する。
【0094】
本実施例2において締結装置36は、ボルト32とナット34であるので、締結装置治具334として、ボルト治具328とナット治具332が設けられる。
最初にボルト治具328を説明する。
ボルト治具328は、ボルト32を保持して縦穴開口44から縦穴42内へボルト32を挿入した後、継手装置16の第1フランジ24に形成された第1貫通孔24H、および第2フランジ26に形成された第2貫通孔26Hを貫通させる機能を有する。本実施例1においてボルト治具328は、ボルト32の六角形のボルト頭32Hが嵌まり合うめがねレンチ部328RとL型棒状のレンチ操作部328Hより構成される。めがねレンチ部328Rの底孔は、レンチ操作部328Hにより閉口されている。ボルト治具328を用いてボルト32を第1貫通孔24H、第2貫通孔26Hに貫通させる場合、ボルト頭32Hをめがねレンチ部328Rに嵌合させた状態で、ボルト治具328を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、ボルト32を第1フランジ24の下方から第1貫通孔24Hおよび第2貫通孔26Hを貫通させる。したがって、ボルト治具328は同様の機能を有する他の装置に変更することができる。
なお、古い給水管10を除去した後、第1フランジ24の上面に残るパッキン28の残部はピンセットやグラインダー等によって除去しておく。また、新しい給水管10の第2フランジ26の下面には、新しいパッキン28を容易に剥がれないように貼着させた後、縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、第1フランジ24上に設置し、棒体を第2貫通孔26H、および第1貫通孔24Hへ挿入し、それら第2貫通孔26Hと第1貫通孔24Hの位置合わせをしておく。
【0095】
次にナット治具332を説明する。
ナット治具332は、ナット34を保持して縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、貫通させたボルト32の先端に螺合させる機能を有する。本実施例1においてナット治具332は、六角ソケットレンチ332Rに棒状操作部332Hが接続されている。装着したナット34が容易に脱落しないように、六角ソケットレンチ332Rに磁性を付し、または粘着物質を塗布させることが好ましい。ナット34を装着する場合、まず、ナット34を六角ソケットレンチ332Rに装着した後、縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、ボルト32の先端に螺合させる。したがって、ボルト治具328は同様の機能を有する他の装置に変更することができる。なお、ワッシャ35は遠隔操作可能なピンセット(図示せず)等により摘まんで、設置することができる。
したがって、新たな給水管10を設置することができる。
【実施例0096】
次に実施例3の給水管除去方法を図27に示すフローチャートを参照しつつ説明する。図27に示すフローチャートにおいて、ステップST11~ST12は実施例1のステップST11~ST12と同一であるので、異なるステップST31~ST33、及びST34を説明する。
【0097】
まず、ステップST31において、縦穴開口44から縦穴42に挿入したクランプ装置388によって、継手装置16を構成する第1フランジ(接続支管側フランジ)24及び第2フランジ(給水管側フランジ)26を挟み込み、継手装置16を締付体3926によって固定する。
次にステップST32において、縦穴開口44から縦穴42内に挿入した締結装置切断装置116を第2切断治具係止部396に係止する。
次にステップST33において、縦穴開口44から縦穴42内に挿入した締結装置切断装置116を縦穴開口44側から操作し、継手装置16における締結装置36(ボルト32)を切断した後、締結装置切断装置116を縦穴42から取り出す。
次にステップST11及びST12を実行する。
次にステップST34において、クランプ装置388を継手装置16から取り外す。これによって、給水管10を接続支管から取り外すことが可能になる。これ以降の工程は実施例1において説明した工程によって、実行される。
【0098】
次に、実施例3に用いられる、第2一体冷凍媒体保留容器350を図22を参照しつつ説明する。なお、第2一体冷凍媒体保留容器350は、実施例3以外の実施例にも適用することができ、また、実施例1において説明した一体冷凍媒体保留容器100を本実施例3に用いることが出来る。
【0099】
第2一体冷凍媒体保留容器350は、第2分割冷凍媒体保留容器352(第2第1分割冷凍媒体保留容器3521~第2第n分割冷凍媒体保留容器352n)によって構成されている。
まず、第2分割冷凍媒体保留容器352を図22を参照しつつ説明する。実施例1における分割冷凍媒体保留容器102と同一部位には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成を説明する。
第2分割冷凍媒体保留容器352は、冷凍媒体FMを保留する冷凍媒体保留室122を構成する第2一体冷凍媒体保留容器350を構成する機能を有する。第2一体冷凍媒体保留容器350は、複数の第2分割冷凍媒体保留容器352(第2第1分割冷凍媒体保留容器3521、第2第n分割冷凍媒体保留容器352n)によって構成され、これら複数の第2分割冷凍媒体保留容器352が組み合わされることにより、少なくとも、容器底壁102bと容器側壁102Sによって鍋形に形成され、冷凍媒体FMを保留するための冷凍媒体保留室122を構成する。本実施例3において、第2分割冷凍媒体保留容器352は、第2第1分割冷凍媒体保留容器3521と第2第2分割冷凍媒体保留容器3522によって構成されている。しかし、第2一体冷凍媒体保留容器350は3以上の第2分割冷凍媒体保留容器352nを組み合わせて構成することができる。
【0100】
次に第2第1分割冷凍媒体保留容器3521、第2第2分割冷凍媒体保留容器3522を説明する。
第2第1分割冷凍媒体保留容器3521と第2第2分割冷凍媒体保留容器3522は同一構成であるため、第2第1分割冷凍媒体保留容器3521を代表して説明し、第2第2分割冷凍媒体保留容器3522については、同一符号の末尾の数字を「1」から「2」に変更して付記し、説明を省略する。
第2第1分割冷凍媒体保留容器3521は、断熱材料によって構成された上面が開放された四角箱を、長手方向において2分割した形状に構成されている。しかし、第2分割冷凍媒体保留容器352は、平面視において円形、楕円形、四角形以外の多角形等であってもよい。
図22(B)に示すように、第2第1分割冷凍媒体保留容器3521の第2第1容器底壁3541は、第2凹部356を構成する半円形の第2第1凹部3561が形成されている第2下底壁3581と、第2下底壁3581よりも上方に配置された第2中底壁3601によって構成されている。図22(B)に示すように、第2下底壁3581と第2中底壁3601は、第2低位側壁3621によって接続され、第2中底壁3601の端部から上方に立ち上がる第2高位側壁3641と共同して容器側壁102Sを構成している。この構成によって、第2中底壁3601の下方に窪み部3661が形成されるので、接続支管14に付属品が装着され、実施例1における四角形の分割冷凍媒体保留容器102を使用できない場合であっても、使用できる利点がある。
平板形状の第2下底壁3581には凹部126たる半円形の第2第1凹部3561が形成されている。第2下底壁3581の端縁から上向きに所定の高さH2を有する第2第1側壁3681、第2第2側壁3701、第2第3側壁3721が設けられている。第2第1凹部3561は、第2第1側壁3681と第2低位側壁3621の間に配置されている。第2第1側壁3681と第2低位側壁3621の外法寸法は、所定の保留容器幅W02に構成され、第2被保持部374たる第2第1被保持部3741を構成している。第2第1凹部3561の冷凍媒体保留室122側に突出させて所定の高さを有する増高壁376を固定し、第2第1凹部3561を厚みH3にし、第2下底壁3581の厚みよりも厚く構成してある。これによって、シール材の付着面積を増加させることができ、冷凍媒体FMの漏れを防止することができる。増高壁376は、第2下底壁3581と一体に構成することができるが、別体で構成した場合、増高壁376の高さを変更することで必要に応じ厚みH3を変更することができる利点がある。第2第2分割冷凍媒体保留容器3522にも同様に第2第2凹部3562が形成されている。
本実施例3において、第2第1分割冷凍媒体保留容器3521と第2第2分割冷凍媒体保留容器3522の端面どうしを突き合わせ、1の第2分割冷凍媒体保留容器352を構成し、1の冷凍媒体保留室122を形成する。
第2分割冷凍媒体保留容器352の目印136としての第2目印3781は、第2第1分割冷凍媒体保留容器3521及び/又は第2第2分割冷凍媒体保留容器3522の上端縁380である。換言すれば、第2第1分割冷凍媒体保留容器3521と第2第2分割冷凍媒体保留容器3522の上端縁380を継手装置22を構成する第1フランジ(接続支管側フランジ)24の下面に当接させることによって位置決めを行う。第2一体冷凍媒体保留容器350の奥行D3は、第1フランジ24の直径以下に構成される。したがって、第2分割冷凍媒体保留容器352は、狭い縦穴42において使用する場合に適している。なお、第2第1分割冷凍媒体保留容器3521、又は第2第2分割冷凍媒体保留容器3522の上端縁380が第1フランジ(接続支管側フランジ)24の下面と接触し、目印(ストッパ)機能を発揮すればよい。
【0101】
次に実施例3にも用いることができる第2締結装置取去治具382を、図23を参照しつつ説明する。図12に示す締結装置切断治具114と同様の機能部には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成を説明する。
本実施例3において、第2締結装置取去治具382は、保持枠232、第1装着具384、第2装着具386、クランプ装置388、及び切断治具係止部付クランプ装置394によって構成されている。
【0102】
まず、保持枠232を説明する。
保持枠232は、実施例1の第1保持枠2321、第2保持枠2322と同様に半円形に構成され、支持軸238を支軸として相対回転可能であり、締付装置244によって継手装置16の外周を締め付け可能に構成されている。
【0103】
次に第1装着具384を説明する。
第1装着具384は、実施例1の第1支持部2341と同様に、第2締結装置取去治具382を継手装置16に取り付ける際、締結装置切断治具用治具278を係止するための係止部(第11係止孔2821、第21係止孔2822等)が形成される機能を有する。なお、締結装置切断治具用治具278は、締結装置切断治具114の他、締結装置取去治具113、第2締結装置取去治具382を係止することができる。
第1装着具384は、第1保持枠2321から半径方向へ所定の長さで所定の間隔で突出する第11支持板2721と第12支持板2741が平行に設けられている。第11支持板2721と第12支持板2741には、締結装置切断治具用治具278の係止用の第11係止孔2821、及び第12係止孔2831が形成されている。
【0104】
次に第2装着具386を説明する。
第2装着具386は、第2保持枠2322から半径方向へ所定の長さで所定の間隔で突出する第21支持板2722と第22支持板2742が平行に設けられている。第21支持板2722と第22支持板2742にはそれぞれ、第21係止孔2822、及び第22係止孔2832が形成されている。第2装着具386は、第1装着具384と線対称に配置されている。
【0105】
次にクランプ装置388を説明する。
クランプ装置388は、継手装置16をクランプする機能を有する。具体的には、パッキン28が介在された第1フランジ24及び第2フランジ26が近づくように締め付ける機能を有する。換言すれば、締結装置36と共に、又は締結装置36に代わって継手装置16を締結する機能を有する。
本実施例3において、クランプ装置388は、第1クランプ装置3881と第2クランプ装置3882が用いられ、両者とも構造は同一であるので、第1クランプ装置3881を代表して説明する。第1クランプ装置3881は図23(B)に示すように、第11腕3921と、第11腕3921に対し所定の間隔で平行に配置された第12腕3922と、第11腕3921と第12腕3922を連結するクランプ連結体3924によってチャンネル型に形成されたクランプ本体3925と、締付体3926により構成されている。締付体3926は、本実施例3においてはボルトである。第11腕3921と第12腕3922の間には受入凹部3928が構成される。本実施例3においてクランプ装置388は所謂シャコ万力型であるが、通常の万力構造等を採用することができる。本実施例3において、第1クランプ装置3881のクランプ連結体3924の受入凹部3928側の側面には、第1保持枠2321が固定されている。第1クランプ装置3881は、継手装置16を構成する第1フランジ24と第2フランジ26を受入凹部3928に受け入れ、締付体3926を第11腕3921にねじ込んで第2フランジ26を押圧し、第1フランジ24を第12腕3922に押し付け、締付体3926と第12腕3922で第1フランジ24と第2フランジ26を挟み込んで締結する。換言すれば、第1クランプ装置3881は、継手装置16を締結装置36と共に、又はとって代わって固定することができる。
【0106】
次に切断治具係止部付クランプ装置394を説明する。
切断治具係止部付クランプ装置394は、継手装置16を挟持すると共に、第2切断治具係止部396を構成する機能を有する。
本実施例3において、切断治具係止部付クランプ装置394はクランプ装置388に第2切断治具係止部396が一体化され、保持枠232に固定されている。具体的には、第1保持枠2321に固定された第1切断治具係止部付クランプ装置3941と、第2保持枠2322に固定された第2切断治具係止部付クランプ装置3942によって構成されている。第1切断治具係止部付クランプ装置3941と第2切断治具係止部付クランプ装置3942は同一構成であるので、第2切断治具係止部付クランプ装置3942を代表して説明する。第2切断治具係止部付クランプ装置3942において、クランプ装置388たる第1クランプ装置3881と同一部位には同一符号を付して説明を省略する。また、第1切断治具係止部付クランプ装置3941においては、第2切断治具係止部付クランプ装置3942と同一部には、末尾の「2」を「1」に変更して付すことにより、説明を省略する。
【0107】
次に第2切断治具係止部396を説明する。
第2切断治具係止部396は、締結装置取去装置115たる締結装置切断装置116を係止する機能を有する。本実施例3において第2切断治具係止部396(第22切断治具係止部3962)は、第2クランプ装置3882に一体化された第22切断治具係止部3962を含んでいる。第21切断治具係止部3961と第22切断治具係止部3962は、同一構成であるため第22切断治具係止部3962を代表して説明する。
第22切断治具係止部3962は、板状の接続部398によって第2クランプ装置3882のクランプ連結体3924に固定されている。接続部398は、クランプ連結体3924から第1フランジ24と第2フランジ26の半径方向に所定の長さで延在している。接続部398の先端に平板状の治具固定体402の中間部が直角をなすように固定されている。治具固定体402は、第1フランジ24と第2フランジ26の周方向に延在する板状体である。治具固定体402の端部に除去装置支持体404が取り付けられている。本実施例3において除去装置支持体404は、治具固定体402の両端部に取り付けられた第1支持体4061及び第2支持体4062によって構成されている。
【0108】
第2除去装置支持体4042である第1支持体4061及び第2支持体4062は、丸棒状であって、その下端部が治具固定体402の端部に固定され、上部は治具固定体402の上面よりも上方に突出している。この上方に突出している部分が除去装置支持部408、すなわち、第2除去装置支持部4082であり、本実施例3においては、円柱体によって構成されている。
第2除去装置支持部4082に、例えば、実施例1において説明した締結装置切断治具114の切断係止部306を嵌合して用いることができる。
【0109】
次に、実施例3における第2締結装置取去治具382の継手装置16たる第1フランジ24及び第2フランジ26への装着作業を説明する。
まず、縦穴開口44の外部において、第1締結装置切断治具用治具2781の第1フック3041を第11係止孔2821および第12係止孔2831に係止し、第2締結装置切断治具用治具2782の第2フック3042を第21係止孔2822および第22係止孔2832に係止する。
次に、第1棒体3021と第2棒体3022を持って、第2締結装置取去治具382を持ち上げた後、縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、縦穴42内へ水平状態を維持しつつ下ろす。
次に、4つの締結装置36のそれぞれの略中間に、クランプ装置388(第1クランプ装置3881と第2クランプ装置3882)が位置する状態で、第1締結装置切断治具用治具2781及び第2締結装置切断治具用治具2782を操作して、第1保持枠2321と第2保持枠2322の先端が閉じる方向に支持軸238を支点に回動させる。この過程において、第1フランジ24及び第2フランジ26の周縁部を受入凹部3928に受け入れる。また、第1締付突起2421と第2締付突起2422が所定の距離に近づけられる。
この状態で、第1締結装置切断治具用治具2781の第1フック3041を第11係止孔2821、第12係止孔2831から抜き出すと共に、第2締結装置切断治具用治具2782の第2フック3042を第21係止孔2822、第22係止孔2832から抜き出す。
次いで、第1締結装置切断治具用治具2781または第2締結装置切断治具用治具2782を用いて締付ボルト256を支軸254を中心に回動させ、受容溝248内に締付ボルト256を挿入する。
次に、インパクト治具266によってインパクトレンチ264を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、ソケット268を締付ナット262に嵌合した後、インパクトレンチ264を駆動して締付ナット262を締め付け、第2締結装置取去治具382を継手装置16(第1フランジ24及び第2フランジ26)に取り付ける。
【0110】
次に、棒体の先端に締付体3926に係合可能な締付体回動装置、例えば、前述したナット治具332等のボルトソケットを縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、締付体3926の頭部に係合させて全ての締付体3926を締め付け、第1フランジ24と第2フランジ26を締結する。この状態において、締結装置36の負荷は軽減されるから、締結装置36が切断されるリスクは低減する。また、締結装置36が切断された場合であっても、クランプ装置388によって締結されているので、事故の発生を未然に防止することができる。
【実施例0111】
次に実施例4を図24から図25を参照しつつ説明する。
実施例4は、実施例3にはクランプ装置388(第1クランプ装置3881,第2クランプ装置3882)及び切断治具係止部付クランプ装置394(第1切断治具係止部付クランプ装置3941、第2切断治具係止部付クランプ装置3942)が第1保持枠2321又は第2保持枠2322に固定されていたが、第1保持枠2321と第2保持枠2322に固定されることなく、個別に独立して設けた例である。
【0112】
クランプ装置388(第1クランプ装置3881,第2クランプ装置3882)は、図24(B)(C)に示すように、実施例3におけるクランプ装置388に対し、第1保持枠2321、第2保持枠2322を削除した構成である。よって、クランプ装置388(第1クランプ装置3881,第2クランプ装置3882)と同一部分には同一符号を付し、説明を省略する。
【0113】
次に第2切断治具係止部付クランプ装置412(第21切断治具係止部付クランプ装置4121、第22切断治具係止部付クランプ装置4122)を説明する。
実施例4の第2切断治具係止部付クランプ装置412(第21切断治具係止部付クランプ装置4121、第22切断治具係止部付クランプ装置4122)は、実施例3における第1保持枠2321又は第2保持枠2322に代えて、個別のクランプ姿勢保持体414(第11クランプ姿勢保持体41411、第12クランプ姿勢保持体41412)を設けてある。第21切断治具係止部付クランプ装置4121と第22切断治具係止部付クランプ装置4122は同一構成であるので、第21切断治具係止部付クランプ装置4121を代表して説明する。
【0114】
第22切断治具係止部付クランプ装置4122を主に図24を参照しつつ説明する。第21切断治具係止部付クランプ装置4121は、実施例3の切断治具係止部付クランプ装置394に対し、クランプ姿勢保持体414(第1クランプ姿勢保持体4141、第2クランプ姿勢保持体4142)と第12腕3922の当て板416(第1当て板4161、第2当て板4162)が設けられている。
【0115】
まず、第1クランプ姿勢保持体4141を説明する。
第1クランプ姿勢保持体4141は、主に第21切断治具係止部付クランプ装置4121に締結装置切断装置116を係止して締結装置36を切断する際に作用するトルクによって継手装置16に対する姿勢が変化しないようにする機能を有する。本実施例4において、第1クランプ姿勢保持体4141はクランプ連結体3924の左右に一端が固定されて一体化された弧状の細長板片たる、第11クランプ姿勢保持体41411及び第12クランプ姿勢保持体41412によって構成されている。第11クランプ姿勢保持体41411及び第12クランプ姿勢保持体41412は、第1フランジ24又は第2フランジ26の周面、若しくは両周面に略面接触するように弧状に形成されている。
【0116】
次に第1当て板4161を説明する。
第1当て板4161は、第12腕3922の第11腕3921側に固定した平板であり、第1フランジ24との接触面積を増加し、第21切断治具係止部付クランプ装置4121の姿勢を保持する機能を有する。第1当て板4161は必要に応じ設けないことも出来る。第21切断治具係止部付クランプ装置4121は、クランプ装置装着治具422(図26)によって継手装置16に装着される。
【0117】
次にクランプ装置装着治具422を図26を参照しつつ説明する。
クランプ装置装着治具422は、クランプ装置388(第1クランプ装置3881、第2クランプ装置3882)、又は第2切断治具係止部付クランプ装置412(第21切断治具係止部付クランプ装置4121、第22切断治具係止部付クランプ装置4122)を継手装置16に装着する機能を有する。本実施例4において、クランプ装置装着治具422は、細長棒状の第4支持体424、載置部426、及び保持部428を含んでいる。なお、クランプ装置388(第1クランプ装置3881、第2クランプ装置3882)は、挟み具によって挟んで継手装置16に装着することもできる。
【0118】
まず第4支持体424を説明する。
第4支持体424は、載置部426及び保持部428を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、第2切断治具係止部付クランプ装置412を所定の位置に設置する機能を有し、本実施例4においては所定の長さを有する直状の棒体であり、断面が四角形であることが好ましい。所定の長さとは、縦穴開口44側から操作して所定の機能を発揮させることができる長さである。縦穴開口44側から操作とは、縦穴42内であっても良いし、縦穴42の外側であっても良い。他の実施例において、支持体が所定の長さを有するとは、同様の意味である。
【0119】
次に載置部426を説明する。
載置部426は、少なくとも、第2切断治具係止部付クランプ装置412を載置する機能を有する。本実施例4において、載置部426は第4支持体424の下端部に略直角をなすように固定された平板状体である。載置部426の長さは、第2切断治具係止部付クランプ装置412の長さL(図24(C))と略同一である。載置部426の上面には、保持部428が設けられている。
【0120】
次に保持部428を説明する。
保持部428は、第2切断治具係止部付クランプ装置412を着脱可能かつ実質的に静止状態に保持する機能を有する。本実施例4において、保持部428は載置部426の中間から上向きに固定された一対の四角柱状の第1保持体4281と第2保持体4282によって構成されている。第1保持体4281と第2保持体4282は、載置部426の幅方向に横保持隙間4283の間隔をもって配置されている。横保持隙間4283は、第2切断治具係止部付クランプ装置412の接続部398の厚みよりも僅かに広い間隔である。第1保持体4281と第2保持体4282は、第4支持体424との間に奥保持隙間4284をもって配置されている。奥保持隙間4284は、治具固定体402の厚みよりも僅かに広い間隔である。
【0121】
次に第2切断治具係止部付クランプ装置412を継手装置16に装着する方法を説明する。
最初に、第2切断治具係止部付クランプ装置412をクランプ装置装着治具422に装着する。クランプ装置装着治具422の第4支持体424に治具固定体402の背面を沿わせて治具固定体402を奥保持隙間4284に相対させ、次に第4支持体424を横保持隙間4283に相対させ、下方へ降ろして第12腕3922の下面が載置部426の上面上に載置される。これによって第2切断治具係止部付クランプ装置412は、保持部428と第4支持体424によって、横方向(載置部426の幅方向)及び前後方向(載置部426の長手方向)に殆ど移動することは出来ず、実質的にクランプ装置装着治具422に取り外し可能に一体化される。
次に第2切断治具係止部付クランプ装置412を装着したクランプ装置装着治具422を、縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、第2切断治具係止部付クランプ装置412の受入凹部3928を第1フランジ24及び第2フランジ26の周縁部に相対させる。
次にクランプ装置装着治具422を操作して第2切断治具係止部付クランプ装置412を接続支管14及び短管18側へ平行移動させ、受入凹部3928に第1フランジ24及び第2フランジ26を受け入れる。この際、当然のことながら、第12腕3922上の当て板416と締付体3926の下端との間に第1フランジ24及び第2フランジ26を位置させる。また、クランプ姿勢保持体414を第1フランジ24及び/又は第2フランジ26の周縁に密接させる。第2切断治具係止部付クランプ装置412の装着位置は、締結装置36の中間に位置するように、かつ、第21切断治具係止部付クランプ装置4121と第22切断治具係止部付クランプ装置4122が点対称になるよう取り付けることが好ましい。
次いで、クランプ装置装着治具422を下方に移動させる。これによって、治具固定体402が奥保持隙間4284から、接続部398が横保持隙間4283から離脱する。この後、クランプ装置装着治具422を横方向へ移動させて載置部426を第1フランジ24の側方へずらした後、引き上げることにより、クランプ装置装着治具422を縦穴開口44から抜き出すことができる。
次いで、締付体3926を縦穴開口44から挿入したナット治具332等のボルト用ソケット等を係止して回転させ、締付体3926の先端で第2フランジ26を押し付け、第12腕3922(当て板416)と締付体3926の下端で挟み込んで第1フランジ24と第2フランジ26を挟持して固定する。
クランプ装置388(第1クランプ装置3881、第2クランプ装置3882)は、やっとこ構造の挟み具によって掴んで縦穴開口44から縦穴42内に挿入して継手装置22に装着することができる。クランプ装置388も第1クランプ装置3881と第2クランプ装置3882が対称になるよう取り付けることが好ましい。
この後、第21切断治具係止部付クランプ装置4121と第22切断治具係止部付クランプ装置4122の第1支持体4061又は第2支持体4062に締結装置取去装置115としての締結装置切断装置116を係止して、前述と同様に締結装置36を取り去ることができる。
【実施例0122】
次に締結装置取去装置115たる第2締結装置切断装置432を図28を参照しつつ説明する。
第2締結装置切断装置432は、回転刃312の位置を変更可能であり、第2フランジ26の厚みが異なる場合であっても容易に適応できる機能を有する。したがって、実施例1において説明した締結装置切断装置116に代えて使用することができる。
本実施例5において第2締結装置切断装置432は、第5支持体434、第1軸受436、第2軸受438、中間軸受442、駆動軸444、位置調整装置446、位置調整装置固定装置447、回転刃固定装置448、及び回転刃312を含んでいる。
【0123】
まず第5支持体434を説明する。
第5支持体434は、第1軸受436、第2軸受438、中間軸受442、及び駆動軸444を支持する機能を有する。本実施例5において、第5支持体434は断面四角形の真っ直ぐな棒体でああって、所定の長さを有する。第5支持体434の上端部から横方向に突出する把手ハンドル452が固定されている。
【0124】
次に第1軸受436を説明する。
第1軸受436は、回転刃312に最も近い位置において駆動軸444を回転自在に支持する機能を有する。本実施例5において第1軸受436は所定の第5幅W5と第5高さH5、及び第5長さL5を有する四角形ブロック形状に形成されている。
第1軸受436の中間に形成された挿入穴440に第5支持体434の下端部が挿入され、押しビス454によって固定されている。駆動軸444は、例えば玉軸受456の内輪456iに固定され、外輪456oが第1軸受436に固定されることにより、第1軸受436に対して回転自在なるもスラスト方向に移動不能に支持されている。
第1軸受436の第5支持体434を挟んだ駆動軸444の反対側には、除去装置支持部408に嵌合可能な切断係止部306たる第5係止穴450が形成されている。第5係止穴450の軸線と駆動軸444の軸線は、平行に構成されている。
【0125】
次に第2軸受438を説明する。
第2軸受438は、駆動軸444の上端部を回転自在に支持する機能を有する。
本実施例5において第2軸受438は、第5支持体434に固定され、玉軸受け等の軸受を介して駆動軸444が回転自在かつスラスト方向に移動できないように駆動軸444を支持する。
【0126】
次に中間軸受442を説明する。
中間軸受442は、第1軸受436と第2軸受438との間において、駆動軸444を回転自在に支持する機能を有する。本実施例5において中間軸受442は、一部を第5支持体434に固定され、駆動軸444を玉軸受け等を介して回転自在に支持する、第1中間軸受4421及び第2中間軸受4422が配置されている。しかし、中間軸受442は必要に応じ1又は3以上を配置することが出来る。
【0127】
次に駆動軸444を説明する。
駆動軸444は、駆動装置、例えば回転駆動手段462によって駆動されて回転され、回転刃312を回転駆動する機能を有する。本実施例5において駆動軸444は所定の長さを有する金属製の丸棒であり、第1軸受436の下方に回転刃312を取り付けるための雄ねじ部458が形成され、上端部には回転駆動手段462に連結するための駆動連結部464が構成されている。雄ねじ部458は位置調整装置446、位置調整装置固定装置447及び回転刃固定装置448と共同して回転刃312を駆動軸444の所定の位置に固定する機能を有する。
駆動連結部464は、例えば、断面が正六角形の穴であって、電気モーターの正六角形の出力軸が嵌合され、当該電気モーターの回転によって駆動軸444が高速回転される。しかし、駆動連結部464はその他の構成を採用することができる。
【0128】
次に位置調整装置446を説明する。
位置調整装置446は、回転刃312の駆動軸444の雄ねじ部458に取り付ける位置を変更することができる機能を有する。本実施例5において位置調整装置446は、駆動軸444の雄ねじ部458に外装される円筒体、換言すれば、スリーブ466である。スリーブ466は、所定の第51長さL51を有し、一端部は内輪456iの端面に係止された状態で雄ねじ部458に螺合された位置調整装置固定装置447たるスリーブロックナット468によって締め付けられている。スリーブロックナット468に対して所定の厚みを有するスペーサ472を介在させ、さらに第1回転刃保護板4741を介在させた後、回転刃312を装着し、第2回転刃保護板4742に続いてロックナット480を雄ねじ部458に螺合することにより、回転刃312を駆動軸444に強固に固定してある。回転刃固定装置448は、スペーサ472、第1回転刃保護板4741、第2回転刃保護板4742及びロックナット480によって構成されている。
【0129】
第2締結装置切断装置432を用いる場合、第5係止穴450を第2除去装置支持部4081に嵌合させる。これにより、第1軸受436の下面4361が治具固定体402の上面に突き当たり、第2締結装置切断装置432の上下方向の位置が定まる。換言すれば、回転刃312と第1軸受436の第52距離L52が定まる。この第52距離L52は、スリーブ466、したがって位置調整装置446の長さを変更することにより、回転刃312と第1軸受436の距離を調整することができる。よって、第2フランジ26の厚みの違い等によって、回転刃312が第1フランジ24と第2フランジ26の間の隙間30に相対しない場合、スリーブ466の長さを変更することにより、隙間30に相対させることができる。
【実施例0130】
次に実施例6に係る第3締結装置切断装置470を図29を参照しつつ説明する。
第3締結装置切断装置470は、耐久性を有すると共により一層大径の回転刃312を利用できるようにした締結装置切断装置の例である。大径の回転刃312を用いる場合、締結装置切断治具114の取り付け位置のズレが大きい場合であっても、締結装置36を切断できる利点がある。
実施例6の第3締結装置切断装置470は、第6支持体474、第6軸受体476、第6伝達軸478、第6歯車列482、第6駆動軸484、位置調整装置486、回転刃固定装置488、及び回転刃312を含んでいる。
【0131】
まず、第6支持体474を説明する。
第6支持体474は、第6軸受体476、第6伝達軸478、第6歯車列482、第6駆動軸484、位置調整装置486、及び回転刃固定装置488を支持し、それらを縦穴40内に挿入するとともに所定の操作を行う機能を有する。本実施例6において第6支持体474は、所定の長さを有する円筒状の金属製のパイプであり、下端部は第6係止筒492を兼用し、その第6係止穴496は除去装置支持体404に回動可能に嵌合され、下端部に第6支持部494が横向きに固定されている。第6支持体474の上部を回転させることにより、第6支持部494を除去装置支持体404の周りに回動させることができる。よって、第6支持体474の上端部に操作用のハンドル等を設けることが好ましい。
【0132】
第6支持部494は、第6係止筒492に一端部が固定され、第6係止筒492から横方向に所定の間隔で平行に延在する平板形状の第1支持板4981と第2支持板4982と、第1支持板4981と第2支持板4982の間隔を保持するための円筒状のカラー502とボルト504とナット506からなる間隔保持装置508たる第1間隔保持装置5081、第2間隔保持装置5082、及び第3間隔保持装置5083によって構成されている。これにより、第1支持板4981と第2支持板4982の間に歯車列配置部512が形成される。
【0133】
次に第6軸受体476を説明する。
第6軸受体476は、第6伝達軸478を内蔵する機能を有する。本実施例6において第6軸受体476は、所定の長さを有する円筒体で有り、下端が第6支持体474を構成する第1支持板4981の第6係止筒492に近い位置に固定されている。また、第6軸受体476と第6支持体474は、中間を1又は複数のステーによって連結することが好ましい。
【0134】
次に第6伝達軸478を説明する。
第6伝達軸478は、第6歯車列482を介して回転刃312を回転させる機能を有する。本実施例6において第6伝達軸478は、第6軸受体476内に配置されると共に、第6支持体494に対し回転自在に設けられている。第6伝達軸478の上端部は図示していないが、実施例5と同様に駆動連結部464が設けられている。
【0135】
次に第6歯車列482を説明する。
第6歯車列482は第6伝達軸478の回転を第6駆動軸484に機械的に伝達する機能を有する。本実施例6において第6歯車列482は第6伝達軸478の下端部に固定され、歯車列配置部512に配置された第1歯車4821と歯車列配置部512において第6駆動軸484の上端部に固定された第2歯車4822によって構成されている。第1歯車4821と第2歯車4822は同一直径かつ同一歯数であり、噛み合っている。したがって、第6伝達軸478の回転によって第6駆動軸484は反対方向へ同一回転数で回転される。なお、第6歯車列482における歯車数は、3以上に構成することができる。
【0136】
次に第6駆動軸484を説明する。
第6駆動軸484は回転刃312が取り付けられる機能を有する。本実施例6において第6駆動軸484は第6支持部494に回転自在に支持され、上端部に第2歯車4822が固定され、下端部は第2支持板4982の下方に雄ねじ部458が突出されている。第6駆動軸484と第6伝達軸478の軸線は平行に配置される。第6駆動軸484の雄ねじ部458に、位置調整装置486及び回転刃固定装置488によって回転刃312が取り付けられる。
【0137】
次に位置調整装置486を説明する。
位置調整装置486は、回転刃312の第6駆動軸484への固定位置を調整する機能を有する。しかし、位置調整装置486における回転刃312の位置調整機能は必須ではなく、少なくとも回転刃312を第6駆動軸484に固定する機能があればよい。本実施例6において位置調整装置486は、実施例5における構成と略同一であるので、同一機能部には同一符号を付して説明を省略する。しかし、スリーブ466は用いていない。したがって、スリーブロックナット468を雄ねじ部458の所定の位置に螺合し、スペーサ472、第1回転刃保護板4741を装着することによって構成される。
【0138】
次に回転刃固定装置488を説明する。
回転刃固定装置488は、回転刃312を第6駆動軸484に位置調整装置486と共同して固定する機能を有する。本実施例6において回転刃固定装置488は、第2回転刃保護板4742及びロックナット480によって構成されている。回転刃312を第1回転刃保護板4741に押し付けて装着し、第2回転刃保護板4742を回転刃312にあてがい、ロックナット480を雄ねじ部458に螺合して締め付けることにより、回転刃312を固定することができる。
【0139】
第3締結装置切断装置470を用いる場合、第6支持体474を持って回転刃312を縦穴開口44から縦穴42内に挿入する。
次に、例えば、第6係止穴496を除去装置支持体404に嵌合し、除去装置支持体404に対し回動可能に装着する。
次に、第6伝達軸478の駆動連結部464に回転駆動手段462の出力軸を連結した後、回転駆動手段462を回転させて第6伝達軸478を回転させる。第6伝達軸478の回転によって第1歯車4821が回転され、噛み合っている第2歯車4822を逆方向に回転させる。これによって、第6駆動軸484が回転され、下端部の回転刃312が所定の速度で回転される。
次に、第6支持体474を操作して第6支持部494を除去装置支持体404の周りに回転させ、回転刃312を締結装置36に押し付けて切断する。
【実施例0140】
次に実施例7の締結装置36の締結装置取付治具522を図30を参照しつつ説明する。
締結装置取付治具522は、縦穴開口44から挿入した締結装置36としてのボルト32とナット34を継手装置16に装着させることができる機能を有する。本実施例7において締結装置取付治具522は、第7支持体524、ボルト保持装置526、ナット保持装置528、ナット保持体駆動装置532、ナット駆動装置534を含んでいる。
【0141】
まず第7支持体524を説明する。
第7支持体524は、ボルト保持装置526及びナット保持装置528を支持し、縦穴開口44側から操作する機能を有する。本実施例7において第7支持体524は所定の長さと直径を有する金属製の丸棒体である。
【0142】
次にボルト保持装置526を説明する。
ボルト保持装置526は、ボルト32を上向きに静止状態に保持する機能を有する。本実施例7においてボルト保持装置526は、第7支持体524の下端部に固定された円筒状の固定体536、固定体536から第7支持体524に対し横方向に所定の長さで延在する第7腕538、及びボルトホルダー542を含んでいる。ボルトホルダー542は第7腕538の先端に上向きに固定された六角ソケットであり、上面にはボルト32の六角形の頭が嵌合される六角穴544が形成されている。ボルト32は、その頭部の六角部が六角穴544に挿入され、倒立状態に保持される。
【0143】
次にナット保持装置528を説明する。
ナット保持装置528は、ナット34を所定の力で保持する機能を有する。本実施例7において、ナット保持装置528は第7支持体524の中間部に回動自在かつその軸方向に摺動可能に嵌合された摺動体546と、摺動体546から第7支持体524に対し横方向に所定の長さで延在する第7保持体548たる挟持装置554、ナット保持腕550、及びナット保持体552を含んでいる。
摺動体546は、第7支持体524に摺動自在に嵌合した第1円盤体5461と第2円盤体5462によって構成されている。
第7保持体548としての挟持装置554は、ナット保持腕550を位置調整可能に保持する機能を有し、第1円盤体5461から横方向に所定の長さで突出する平板状体の第1挟持板5541と第2円盤体5462から横方向に第1挟持板5541と同じ長さで同方向に突出された第2挟持板5542を含み、ナット保持腕550を第7腕538と平行に支持する。
第1挟持板5541と第2挟持板5542の間にナット保持腕550の端部が挟持された状態で締付ボルト568を締め付け、第7腕538と略平行にナット保持腕550が設けられる。
ナット保持腕550は、中空の平板形状であり、ナット保持体駆動装置532が内蔵される。
ナット保持体552は、ナット34を相対回転することなく回転させることができると共に、ナット34を所定の力で保持する機能を有する。本実施例7においてナット保持体552は、公知の工具の一種たるソケットであり、ナット受入穴560が形成されている。所定の力とは、ナット34を下向きに保持した場合であっても、ナット34がナット保持体552から脱落せず、所定の力を超える力で離脱方向へ移動させた場合、ナット保持体552がナット34から離脱することができる。
また、ナット保持体552がボルトホルダー542の真上に位置した場合、ナット保持体552に保持されたナット34のネジ穴がボルトホルダー542に保持されたボルト32のボルトに相対し、それらの軸線が同一直線上に位置するように設定されている。すなわち、挟持装置554によるナット保持腕550の挟持位置を微調整することによって、この設定条件を成立させる。
【0144】
次にナット保持体駆動装置532を説明する。
ナット保持体駆動装置532は、ナット駆動装置534から駆動力を受け、ナット保持体552をその軸線回りに回転させる機能を有する。本実施例7においてナット保持体駆動装置532は、ナット駆動装置534によって回転駆動される駆動歯車556、ナット保持体552の上端部に一体化された被動歯車558、及び駆動歯車556と被動歯車558に噛み合うアイドル歯車562によって構成されている。駆動歯車556、被動歯車558及びアイドル歯車562は同一直径かつ同一歯数に構成されていることから、駆動歯車556と被動歯車558の回転方向及び回転速度は同一である。駆動歯車556の軸線部に六角形の駆動穴564が形成されている。この構成によって、駆動歯車556が、例えば反時計方向へ回転された場合、アイドル歯車562が時計方向へ回動され、被動歯車558、したがってナット保持体552が反時計方向へ同一速度で回転される。
【0145】
次にナット駆動装置534を説明する。
ナット駆動装置534はナット保持体駆動装置532を駆動する機能を有する。具体的には、駆動歯車556を縦穴開口44側から所定方向へ回転させる機能を有する。本実施例7においてナット駆動装置534は、丸棒体であり、下端部が六角棒スパナ部566に形成され、上端部には手動回転用のハンドルが装着され、又は回転駆動装置への連結構造が装着されている。
したがって、ナット駆動装置534の六角棒スパナ部566を駆動穴564に挿入した後、ナット駆動装置534を所定の方向に回動させることにより、ナット保持体駆動装置532を介してナット保持体552を所定の方向へ回動させることができる。ナット保持体552は、ボルト32の先端部が位置できるように、軸線回りに貫通孔570を有することが好ましい。
【0146】
次に締結装置取付治具522によって、ボルト32とナット34を装着する方法を説明する。
まず縦穴42の外において、ボルトホルダー542の六角穴544にボルト32の頭部を填め込み、ボルト32を倒立状態に装着する。
次にナット34をナット保持体552のナット受入穴560に嵌入して装着する。
なお、ボルト32とナット34の装着手順は逆であっても良い。
次に、ナット駆動装置534の先端の六角棒スパナ部566を駆動穴564に挿入し、ナット駆動装置534の回転によってナット保持体552が回転されるようにする。
次に第7支持体524を操作して縦穴開口44から縦穴42にボルト32及びナット34を挿入する。この挿入の際、図30(B)に示すように、ボルト保持装置526とナット保持装置528をずらし、縦穴開口44側から見てボルト保持装置526とナット保持装置528が重ならないようにすることが好ましい。なお、この重なりを解消する操作は、縦穴42内に挿入した後、ナット駆動装置534を操作して行っても良い。
次に、第7支持体524を操作して、ボルト32の先端を第1フランジ24の第1貫通孔24Hの下方へ位置させた後、第7支持体524を上方へ移動させ、ボルト32を第1貫通孔24H及び第2貫通孔26Hを貫通させ、ボルト32の先端部を第2フランジ26の上方へ突出させる。
次に、ナット駆動装置534を操作してナット保持装置528を第7支持体524の周りに回動させ、ナット34をボルト32にナット34のネジ穴が相対するように位置調整する。
次にナット駆動装置534を操作してナット保持装置528を第7支持体524に対して摺動させて下方へ移動させ、ナット34のネジ穴をボルト32の先端に接触させる。
次にナット駆動装置534を軸線回りに回転させて駆動歯車556を回転させ、アイドル歯車562を介して被動歯車558、従ってナット保持体552を回転させて、ナット34をボルト32に螺合して締め付ける。
次に、第7支持体524を操作してナット保持装置528を上方へ移動させ、ナット保持体552をナット34から離脱させる。
次に、第7支持体524を操作してボルト保持装置526を下方へ移動させ、ボルトホルダー542をボルト32から離脱させる。
次に、第7支持体524を操作して第1フランジ24及び第2フランジ26から離れるよう移動させた後、上方へ引き上げ、縦穴開口44から取り出す。
この作業を締結装置36の数分繰り返し、締結装置36の装着を完了する。
【実施例0147】
次に実施例8の締結装置取去装置115たる締結装置除去装置572を図31を参照しつつ説明する。
締結装置除去装置572は、ナット34を破断することによって、締結装置36を継手装置16から取り去り可能にする機能を有する。本実施例8において締結装置除去装置572は、ナットカッター支持体574、ナットカッター576、及びカッター駆動装置578を含んでいる。なお、締結装置除去装置572は、例えば、第2フランジ26の上側において、ナット34及びボルト32を切断する切断装置を用いても良い。
【0148】
まずナットカッター支持体574を説明する。
ナットカッター支持体574は、ナットカッター576を支持し、縦穴開口44から縦穴42内へ移動させて締結装置36を構成するナット34に係止させる機能を有する。本実施例8においてナットカッター支持体574は所定の長さを有する細長の金属製の棒体であり、上端にナットカッター支持体574に対し横向きの把手ハンドル580が固定されている。ナットカッター支持体574の下端部には、抱き締め法等によって、ナットカッター576が固定されている。
【0149】
次にナットカッター576を説明する。
ナットカッター576は、締結装置36のナット34を破断する機能を有する。本実施例8においてナットカッター576は公知のナットカッターである。ナットカッター576は、カッター本体582、切断刃584、押動装置586、及び第8被動部588を含んでいる。
まずカッター本体582を説明する。
カッター本体582は、直接的には切断刃584、押動装置586を支持する機能を有し、本実施例8においてはナット受入穴592が設けられたリング形状の切断刃保持部594、及び押動装置586が設けられた本体部596を有する。
次に切断刃584を説明する。
切断刃584は、ナット34を対角方向から挟み込んで、ナット34を破断させる機能を有する。本実施例8において切断刃584は、切断刃保持部594に設けられた固定切断刃5841と、本体部596側に設けられた押動切断刃5842によって構成されている。固定切断刃5841は三角形に形成され、稜線がナット34に接するように第1保持穴598に保持される。押動切断刃5842は、先端が三角形状であって本体部596に固定切断刃5841に対し接離方向に移動可能に第2保持穴602に保持されている。押動切断刃5842は押動装置586によって固定切断刃5841に近づくように押動される。
次に押動装置586を説明する。
押動装置586は押動切断刃5842を固定切断刃5841に近づくように押動する機能を有する。本実施例8において、押動装置586は、押進部604、ラチェット部606、及び被動軸608によって構成されている。押進部604は、例えば、万力に用いられるネジである。ラチェット部606は被動軸608の往復回転動を一方向の回転に変換して押進部604に伝える機能を有する。被動軸608は、本体部596に回転自在に支持され、カッター駆動装置578によって回動される。本実施例8において被動軸608は、カッター駆動装置578によって往復回動される。本実施例8において、固定切断刃5841、押動切断刃5842、及び押動装置586は、それらの中心が同一の中心線CL上に配置されている。
【0150】
次にカッター駆動装置578を説明する。
カッター駆動装置578は、被動軸608を往復回動させる機能を有する。本実施例8においてカッター駆動装置578は、嵌合部612、被動揺動部614、駆動揺動部616、及び連接体618を含んでいる。
まず、嵌合部612を説明する。
嵌合部612は、被動軸608に相対回転不能に嵌合される機能を有する。換言すれば、嵌合部612には被動軸608が嵌合可能な穴が形成されている。
次に被動揺動部614を説明する。
被動揺動部614は、嵌合部612を往復回動させる機能を有する。本実施例8において被動揺動部614は嵌合部612から左右水平方向に延在する第1レバー6141と第2レバー6142によって構成されている。
次に駆動揺動部616を説明する。
駆動揺動部616は被動揺動部614を揺動させる機能を有し、本実施例8において駆動揺動部616はナットカッター支持体574の上端部の支軸622に揺動自在に取り付けた揺動レバー624である。揺動レバー624の左右の先端部は、連接体618たる第1連結棒6181、第2連結棒6182によって、第1レバー6141又は第2レバー6142の先端部にそれぞれ取り付けられている。
この構成によって、揺動レバー624を揺動させることにより、第1連結棒6181、第2連結棒6182を介して第1レバー6141と第2レバー6142を揺動させる。第1レバー6141と第2レバー6142、従って、被動揺動部614の揺動運動によって被動軸608が往復回動される。被動軸608の往復回動がラチェット部606によって一方向の回転動に変換され、押進部604を一方向に回転させる。この回転によって、押進部604は固定切断刃5841側へ押動切断刃5842を移動させることができる。
【0151】
締結装置除去装置572を用いて締結装置36を取り去る方法を説明する。
ナットカッター支持体574を持って、ナットカッター576を縦穴開口44から縦穴42へ挿入する。
次いで、ナットカッター支持体574を操作してナットカッター576のナット受入穴592にナット34を嵌合する。
次に揺動レバー624を揺動させ、第1連結棒6181、第2連結棒6182を介して第1レバー6141と第2レバー6142を揺動させ、被動軸608を往復回動させ、ラチェット部606を介して押進部604を移動させ、押動切断刃5842を固定切断刃5841側へ移動させる。これによって、固定切断刃5841と押動切断刃5842でナット34を大きな力で挟持することにより破断させる。
ナット34の破断後、ナットカッター支持体574を操作し、ナットカッター576を縦穴開口44から抜き出す。
その後、ボルト32及びナット34をマジックハンド等を用いて継手装置16から取り去ることができる。
この場合、揺動レバー624は、縦穴開口44の外、又は縦穴42内の何れにも配置することができる。従って、縦穴開口44側から駆動するとは、縦穴42の内外の何れであってもよい。
【実施例0152】
次に実施例9の第2締結装置取去装置626を図32及び図33を参照しつつ説明する。
第2締結装置取去装置626は、油圧ナットカッター628と第9支持体632によって構成されている。実施例8の締結装置除去装置572と同一部には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成を説明する。
実施例9において、油圧ナットカッター628は第9支持体632の下端部に本体部596が固定されている。
第9支持体632は、所定の長さを有する棒状体である。
油圧ナットカッター628は、切断刃保持部594、切断刃584、及び油圧シリンダ装置634によって構成されている。押動切断刃5842は、油圧シリンダ装置634によって押動される。油圧シリンダ装置634は、本体部596に形成された油圧シリンダ636と油圧シリンダ636内に摺動可能に内蔵されたピストン638によって構成され、押進部604はピストン638によって押動される。油圧シリンダ636には、油圧ポンプ642と油圧ホース644を介して接続されている。油圧ポンプ642は、手動式であっても、電動式であってもよい。油圧ポンプ642がカッター駆動装置578である。
【0153】
実施例9の第2締結装置取去装置626を用いてナット34を取り去る方法を図32も参照しつつ説明する。
第9支持体632を操作して油圧ナットカッター628を縦穴開口44から縦穴42内に挿入する。
次いで、第9支持体632を操作して油圧ナットカッター628のナット受入穴592にナット34を嵌合する。
次に、油圧ポンプ642を操作して圧力油を油圧ホース644を介して油圧シリンダ636に送油し、ピストン638を固定切断刃5841側へ押動する。これによって、押進部604は押動切断刃5842を固定切断刃5841側へ押動し、ナット34を破断する。
これ以降の作業は、実施例8と同一である。
【実施例0154】
次に実施例10の第2クランプ装置652を図34及び図35を参照しつつ説明する。第2クランプ装置652は、前述したクランプ装置388の変型例であり、クランプ装置388よりも継手装置16への装着を容易にした例である。
第2クランプ装置652は、第1挟持体654、第2挟持体656、連結装置658、及び第10締付装置662を含んでいる。
【0155】
まず第1挟持体654を説明する。
第1挟持体654は、第2挟持体656と共同して継手装置16を挟持する機能を有する。本実施例10において第1挟持体654は所定の幅と長さと厚みを有する平板形状である。第1挟持体654の中間部には第10締付装置662用の第10貫通穴664が形成されている。
【0156】
次に第2挟持体656を説明する。
第2挟持体656は、第1挟持体654と共同して継手装置16を挟持する機能を有する。本実施例10において第2挟持体656は所定の幅と長さと厚みを有する平板形状である。第2挟持体656の中間部には、第10締付装置662用の第11貫通穴666が形成されている。また、第1挟持体654とは反対側の面に第10締付装置662を構成する第10ナット668の回転を阻止する回転阻止装置672が設けられている。
回転阻止装置672は、内法が第10ナット668の二面幅よりも僅かに大きい第10間隔W10で設けられた第1阻止板6721と第2阻止板6722によって構成されている。
【0157】
次に連結装置658を説明する。
連結装置658は、第1挟持体654と第2挟持体656を相対移動可能に支持する機能を有する。本実施例10において連結装置658は回動連結装置674であり、第1挟持体654の端部から下方に向かって突出する第1軸受板6741と、第2挟持体656の端部から上向きに所定の間隔で平行に突出する第2軸受板6742、第3軸受板6743及びそれらを貫通する第10支軸676によって構成されている。第1軸受板6741の下端部は、第2軸受板6742、第3軸受板6743の間に挟まれている。第10支軸676は、一対の六角穴付きボルトを突き合わせるように螺合されて一体化され、それら円筒状の第1頭部6761、第2頭部6762が第1挟持体654と第2挟持体656の幅内に位置するように構成することが好ましい。従って、第1挟持体654と第2挟持体656は、第10支軸676を支点に回動することができ、第1挟持体654と第2挟持体656の先端部の第1挟持部6541と第2挟持部6561とを接離させることが出来る。また、第1挟持体654と第2挟持体656は、継手装置16を構成する第1フランジ24と第2フランジ26を挟持した場合、それらが略平行になるよう第1軸受板6741、第2軸受板6742、第3軸受板6743及び第10支軸676の寸法を定めることが好ましい。
連結装置658は同様の機能を有する他の装置に変更することができる。例えば、第1挟持体654と第2挟持体656が平行移動によって接離することができるように構成することができる。
【0158】
次に第10締付装置662を説明する。
第10締付装置662は、第1挟持体654と第2挟持体656を相対的に近づけ、第1挟持部6541と第2挟持部6561によって継手装置16を構成する第1フランジ24と第2フランジ26を挟持し、それらフランジを締結する機能を有する。本実施例10において第10締付装置662は、第10締付ボルト678、第10ナット668、及び付勢体680を含んでいる。
第10締付ボルト678は、第1挟持体654の第10貫通穴664及び第2挟持体656の第11貫通穴666を貫通され、先端部は第10ナット668に螺合される。第10締付ボルト678を第10ナット668を螺合することにより、第1挟持体654と第2挟持体656が近づけられ、第1フランジ24と第2フランジ26を挟持することができる。
第10ナット668は、第1阻止板6721と第2阻止板6722の間に二面幅が配置されるので、回転不能である。よって第10締付ボルト678を締め付けることにより、第1挟持体654と第2挟持体656が近づけられる。第10ナット668は第2挟持体656に一体化することにより、回転不能にすることができる。
付勢体680は、第1挟持体654と第2挟持体656を引き離す方向に付勢する機能を有する。本実施例10において付勢体680は、第10締付ボルト678に外装したコイルスプリング682である。しかし、付勢体680は第10締付ボルト678に外装せず、並設することができる。また、ゴム等の弾性体によって代用することができる。なお付勢体680は必須構成ではなく、第1挟持体654と第2挟持体656を第1フランジ24と第2フランジ26の厚みよりも大きな間隔で保持し、第10締付ボルト678を締め付けた場合、第1挟持体654と第2挟持体656が近づくことができるようにすれば、付勢体680は不要である。
【0159】
次に第2クランプ装置652の装着治具としての第2クランプ装着治具684を図35を参照しつつ説明する。
第2クランプ装着治具684は、第2クランプ装置652を継手装置16に装着する際に用いる治具の機能を有する。本実施例10における第2クランプ装着治具684は、第10支持体685と第10保持装置686を含んでいる。
【0160】
次に第10支持体685を説明する。
第10支持体685は、第10保持装置686を保持する機能を有する。本実施例10において第10支持体685は、断面四角形であって、所定の長さを有する直線状の棒体である。
【0161】
次に第10保持装置686を説明する。
第10保持装置686は、第10支持体685と共同し、第2クランプ装置652を保持する機能を有する。本実施例10において第10保持装置686は、第2挟持部6561の幅よりも僅かに大きい所定の距離離れて平行に配置された一対のL字形の第11保持板6881と第12保持板6882によって構成され、第10支持体685の下端部に固定されている。
これにより、第10支持体685と第10保持装置686で上向きの第10凹部692を構成する。第10凹部692は、第11保持板6881によって構成される第11保持凹部6921と、第12保持板6882によって構成される第12保持凹部6922を含んでいる。
第11保持凹部6921は、第10支持体685の一側壁である奥壁6931と、第11保持板6881の第11下壁6942と第11前壁6943とで構成されている。
第12保持凹部6922は、第10支持体685の一側壁である奥壁6931と、第12保持板6882の第2下壁6962と第12前壁6963とで構成されている。
第11保持凹部6921には第10支軸676の第1頭部6761が位置可能であり、第12保持凹部6922には第10支軸676の第2頭部6762が位置可能である。
第11保持板6881と第12保持板6882の下端部間は、底板690によって閉じられている。
【0162】
次に第2クランプ装置652を継手装置16へ装着する装着方法を図36をも参照しつつ説明する。
まず、ステップST41において、第2クランプ装置652の装着準備をする。具体的には、第10締付ボルト678を緩めて第1挟持部6541と第2挟持部6561が平行状態よりも離れた状態、即ち、先広がり状態にする(図34(B)の状態)。
次に、ステップST42において、第2クランプ装置652を第10保持装置686に装着する。具体的には、第2クランプ装置652の第1挟持体654と第2挟持体656の後端部を第10支持体685の奥壁6931に沿わせて第10凹部692側へ移動させる。
この移動の際、第2挟持体656を第11保持板6881と第12保持板6882の間に位置させる。更に第10凹部692側へ移動させると、第1頭部6761は第11保持凹部6921に位置し、第2頭部6762は第12保持凹部6922に位置し、第2挟持体656の下面が底板690上に載置される。結果、第2クランプ装置652は、底板690によって下方へ移動することができない。また、左右に倒れようとしても、第11保持板6881又は第12保持板6882によって阻止される。さらに、第2クランプ装置652が第1挟持体654、第2挟持体656の先端方向に移動しようとしても、第1頭部6761及び第2頭部6762が第11前壁6943又は第12前壁6963によって阻止されることから、第2クランプ装置652は第10保持装置686に静止状態に保持される。
次に、ステップST43において、第10支持体685を操作して第2クランプ装置652を縦穴開口44から縦穴42内へ挿入し、継手装置16たる第1フランジ24及び第2フランジ26を第1挟持体654の第1挟持部6541と第2挟持体656の第2挟持部6561によって挟み込む位置に移動させる(図35(D)1)。
次に、第10支持体685を操作して第2クランプ装置652を真横に移動させ、第1挟持部6541を第2フランジ26の上側に、第2挟持部6561を第1フランジ24の下側に位置するように移動させ、第10締付ボルト678(コイルスプリング682)の側面を第1フランジ24及び第2フランジ26の周面と当接させる。
次に、ステップST44において、例えば、ナット治具332を用いて第10締付ボルト678を締め付け方向に回転させて、第1フランジ24と第2フランジ26を締め付けて固定する。
次に、第10支持体685を操作して第10保持装置686を下方へ移動させ、第10凹部692から頭部676を離脱させた後、第10支持体685を縦穴開口44から抜き出す。
この作業を、装着する第2クランプ装置652の数分、繰り返す。例えば、図25の例のように、第2クランプ装置652を4個取り付ける。これによって、第1フランジ24及び第2フランジ26は4つの第2クランプ装置652によって強固に締結されるので、既存の締結装置36の負荷を軽減し、それらが不測に切断されることはない。
次に、前述したステップST11~ST14を実行し、接続支管14内の水を凍結させた後、既存の締結装置36を取り去り、短管18を取り去り可能にする。
次に、ステップST45において、ナット治具332等を用いて第10締付ボルト678を緩めた後、マジックハンド等を用いて第2クランプ装置652を取り外す。
次に、短管18を交換して新たな締結装置36たるボルト32とナット34によって締結する。なお、本実施例10の第2クランプ装置652は、短管18を交換することなく、新たなボルト32とナット34に交換する場合にも利用できる。
ボルト32とナット34の交換は、前述した締結装置除去装置572を用いて行うことができる。
【0163】
本発明は、実施例に限定されず、本発明の主旨の範囲で各種変更することができる。
【符号の説明】
【0164】
10 給水管
12 給水本管
14 接続支管
16 継手装置
24 給水管側フランジ
26 接続支管側フランジ
31 フランジ継手装置
36 締結装置
42 縦穴
44 縦穴開口
100 一体冷凍媒体保留容器
102 分割冷凍媒体保留容器
1021 第1分割冷凍媒体保留容器
1022 第2分割冷凍媒体保留容器
104 容器治具
106 冷凍媒体保留容器装置
108 冷凍媒体送給管
112 保留容器切断装置
114 締結装置切断治具
116 締結装置切断装置
126 凹部
136 目印
138 ストッパ
144 容器保持装置
1441 第1容器保持装置
1442 第2容器保持装置
1521 保持容器底壁
1541、1561、1581 側壁
224 電熱ヒーター
236 切断治具係止部
232 保持枠
306 切断係止部
308 腕部
312 回転刃
322 切断装置治具
328 ボルト治具
332 ナット治具
334 締結装置治具
3521 第1分割冷凍媒体保留容器
3522 第2分割冷凍媒体保留容器
3541 底壁
3561 第1凹部
3562 第2凹部
380 上端縁
388、394、412、652 クランプ装置
396 切断治具係止部
414 クランプ姿勢保持体
432 締結装置切断装置
436 軸受
444 駆動軸
458 雄ねじ部
466 スリーブ
468 スリーブロックナット
462 回転駆動装置
464 駆動連結部
480 ロックナット
524 支持体
534 ナット駆動装置
556 駆動歯車
558 被動歯車
574 支持体
576、628 ナットカッター
578 カッター駆動装置
642 油圧ポンプ
FM 冷凍媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
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図26
図27
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図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
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