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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023042637
(43)【公開日】2023-03-28
(54)【発明の名称】易開封性包装体
(51)【国際特許分類】
   B65D 75/62 20060101AFI20230320BHJP
   B65D 65/40 20060101ALI20230320BHJP
【FI】
B65D75/62 Z
B65D65/40 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021149863
(22)【出願日】2021-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】399054321
【氏名又は名称】東洋アルミニウム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124648
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 和夫
(74)【代理人】
【識別番号】100060368
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 迪夫
(74)【代理人】
【識別番号】100154450
【弁理士】
【氏名又は名称】吉岡 亜紀子
(72)【発明者】
【氏名】寺澤 侑哉
(72)【発明者】
【氏名】内田 佑輔
(72)【発明者】
【氏名】菅野 圭一
【テーマコード(参考)】
3E067
3E086
【Fターム(参考)】
3E067AA11
3E067AB01
3E067AB14
3E067AB16
3E067AC01
3E067BA13A
3E067BB12A
3E067BB14A
3E067BB25A
3E067BC03A
3E067CA05
3E067CA06
3E067CA07
3E067CA12
3E067CA17
3E067CA24
3E067EA06
3E067EB02
3E067EB13
3E067EE59
3E067FA01
3E067FC01
3E067GD10
3E086AA23
3E086AB01
3E086AD01
3E086BA04
3E086BA13
3E086BA15
3E086BB05
3E086BB21
3E086BB71
3E086BB75
3E086BB90
3E086CA01
3E086CA05
3E086DA08
(57)【要約】
【課題】本発明は、密封性に優れながらも、ナイフ等の道具を用いず容易にかつに綺麗に開封可能な易開封性の包装体を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明によれば、シーラント層と、シーラント層の上に積層された金属層と、金属層の上に積層された樹脂層とを備えた積層材を用いて内容物を包装した包装体であって、包装体は内容物を取り出すために開封される開封面を有しており、開封面は、樹脂層のみに形成された溝部を有しており、そして溝部は、開封面の第1の端部と第2の端部を結ぶ仮想線上に形成され、仮想線の長さの50%以上の長さを有することを特徴とする易開封性包装体が提供される。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シーラント層と、前記シーラント層の上に積層された金属層と、前記金属層の上に積層された樹脂層とを備えた積層材を用いて内容物を包装した包装体であって、
前記包装体は、内容物を取り出すために開封される開封面を有しており、
前記開封面は、前記樹脂層のみに形成された溝部を有しており、そして
前記溝部は、前記開封面の第1の端部と第2の端部を結ぶ仮想線上に形成され、前記仮想線の長さの50%以上の長さを有することを特徴とする、易開封性包装体。
【請求項2】
前記溝部における前記開封面の破断強度は、10.0N/15mm以上20.0N/15mm以下である、請求項1に記載の易開封性包装体。
【請求項3】
前記シーラント層の厚みは2μm以上15μm以下であり、前記金属層の厚みは7μm以上20μm以下であり、そして前記樹脂層の厚みは6μm以上60μm以下である、請求項1または2に記載の易開封性包装体。
【請求項4】
前記金属層はアルミニウム層である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の易開封性包装体。
【請求項5】
少なくとも天面と側面とを備えており、前記溝部は少なくとも前記天面に形成されていることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の易開封性包装体。
【請求項6】
前記溝部は、前記仮想線の長さの130%以下の長さを有していることを特徴とする、請求項5に記載の易開封性包装体。
【請求項7】
前記溝部は、連続線状、破線状、鎖線状、点線状またはこれらを組み合わせた結合線状に配置されていることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の易開封性包装体。
【請求項8】
前記開封面には、前記溝部の周辺において前記開封面を持ち上げるためのつまみ部が設けられていることを特徴とする、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の易開封性包装体。
【請求項9】
前記つまみ部は前記開封面から外側に向かって突出しており、前記溝部と交差するように配置されていることを特徴とする、請求項8に記載の易開封性包装体。
【請求項10】
前記つまみ部は、前記開封面上に貼り付けられたテープである、請求項8に記載の易開封性包装体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、易開封性包装体に関し、特に練菓子を筆頭とした菓子類、チーズ等の食品の個包装に適した易開封性包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
羊羹等の練菓子には略一人分をアルミニウム箔に個包装し、食する場合に付属の簡易ナイフ等を用いて個包装の天面から食し易い大きさに4ツ切等にし、アルミニウム箔を剥いて食べるタイプがある。
【0003】
しかしながら、簡易ナイフを個包装ごとに具備するのはコスト的にも無駄であるものの、そうでない場合はナイフを繰り返し使用することになり、洗う手間がかかるばかりでなく紛失する可能性もあるので不便である。また、簡易ナイフとはいえ刃物であるから、子供が取扱う際には安全上の問題もある。そのため、ナイフ等の道具を用いず容易にかつに綺麗に開封可能な包装体の開発が望まれていた。
【0004】
そこで、特開2006-321529号公報(特許文献1)には、個包装体の天面の中心近傍はシールをしないことにより、該非シール部から開封しやすい易開封性包装体が開示されている。また更に天面の表側に開封起点を持ち易くするタブ、裏側の略対応する部分に引き裂き案内のためのカットテープを貼り付けることで、より開封し易く、密封性も確保し易い包装体が開示されている。
【0005】
しかしながら、包装体天面に非シール部があることで内容物(練菓子)が外気に晒されるため長期間の保存に不向きであり、開封前になんらかの外部圧力が加わってしまうと非シール部から内容物が染み出してしまうおそれがあるという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006-321529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、密封性に優れながらも、ナイフ等の道具を用いず容易にかつに綺麗に開封可能な易開封性の包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、菓子類、チーズ等の食品を包装するための包装材の材料や構成、該包装材により食品を包んだ包装体の構造等について鋭意検討を重ねた結果、包装材として樹脂層を備えた積層材を用い、包装体の開封面の該樹脂層に設けた溝部を所定の長さとすれば上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明によれば、シーラント層と、シーラント層の上に積層された金属層と、金属層の上に積層された樹脂層とを備えた積層材を用いて内容物を包装した包装体であって、包装体は内容物を取り出すために開封される開封面を有しており、開封面は、樹脂層のみに形成された溝部を有しており、そして溝部は、開封面の第1の端部と第2の端部を結ぶ仮想線上に形成され、仮想線の長さの50%以上の長さを有することを特徴とする易開封性包装体が提供される。
【0010】
本発明の易開封性包装体は、シーラント層、金属層、樹脂層の順で積層された積層材により構成されており、包装体の内容物を取り出すための開封面には樹脂層にのみ所定の長さの溝部が形成されている。このため、開封面の溝部に外力を与えれば、ナイフ等の道具を用いなくても該溝部を起点として包装体の開封面を容易にかつに綺麗に開封することができる。また、開封面は溝部に沿って破断するので、予定しない破断線の形成により内容物を疵付けることも防止できる。
【0011】
包装体の開封面をより容易にかつに綺麗に開封可能にできるようにするためには、溝部における開封面の破断強度を10.0N/15mm以上20.0N/15mm以下とすることが好ましく、10.0N/15mm以上15.0N/15mm以下とすることがより好ましい。
【0012】
同様の目的で、積層材の各層の厚みはシーラント層の厚みを2μm以上15μm以下とすることが好ましく、金属層の厚みを7μm以上20μm以下とすることが好ましく、そして樹脂層の厚みを6μm以上60μm以下とすることが好ましい。
【0013】
また、本発明の易開封性包装体において、衛生的であり、高い密閉性を得るためには、金属層にアルミニウム材料を用いることが有利である。
【0014】
本発明の易開封性包装体は、例えば折り畳み可能な袋状であってもよいが、少なくとも天面と側面とを備えており、溝部は少なくとも天面に形成されている立方体であることがより好ましい。
【0015】
包装体が天面と側面とを備えた立方体である場合、天面の溝部は側面にまで周り込んで形成されていてもよく、この場合、溝部は、破断線の形成をコントロールできるように仮想線の長さの130%以下の長さであることが好ましい。また、溝部は、開封面を平面視したとき、連続線状、破線状、鎖線状、点線状またはこれらを組み合わせた結合線状に配置されていることが好ましい。
【0016】
本発明の易開封性包装体において、開封面には、溝部の周辺において開封面を持ち上げるためのつまみ部を設けることができる。つまみ部を設けると、該つまみ部を介して指などによる外力を溝部に容易に伝達できるようになるので、包装体の溝部を起点とした破断による開封がより容易にかつ確実になる。
【0017】
つまみ部の形状は特に限定されるものではないが、指などによる外力を直接的に溝部に伝達させたい場合は、例えば開封面から外側に向かって突出した尾びれ状のつまみ部を、つまみ部の根元が溝部と交差するように配置することができる。また、つまみ部を容易に形成するためには、つまみ部は開封面上に貼り付けられたテープであってもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、シーラント層と、シーラント層の上に積層された金属層と、金属層の上に積層された樹脂層とを備えた積層材を用いて内容物を包装した包装体であって、包装体は内容物を取り出すために開封される開封面を有しており、開封面は、樹脂層のみに形成された溝部を有しており、そして溝部は、開封面の第1の端部と第2の端部を結ぶ仮想線上に形成され、仮想線の長さの50%以上の長さを有することを特徴とする易開封性包装体が提供される。
【0019】
その結果、本発明の易開封性包装体は開封面の溝部に外力を与えれば、ナイフ等の道具を用いなくても該溝部を起点として包装体の開封面を容易にかつに綺麗に開封することができる。また、開封面は溝部に沿って破断するので、予定しない破断線の形成により不用意に内容物を疵付けることもなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】溝部が天面のみに形成された本発明の一実施形態に係る易開封性包装体の斜視図である。
図2】溝部が天面および側面に形成された本発明の他の実施形態に係る易開封性包装体の斜視図である。
図3図1に示された本発明の一実施形態に係る易開封性包装体の開封面(天面)を示した平面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る易開封性包装体の開封面(天面)を示した平面図である。図4の(a)には溝部が円形の開封面に連続線状に配置されている態様、(b)には溝部が略四角形の開封面に連続線状に配置されている態様、(c)には溝部が円形の開封面に点線状に配置されている態様、(d)には溝部が円形の開封面に波線状に配置されている態様が示されている。
図5】本発明の一実施形態に係る易開封性包装体の開封面(天面)を溝部を横断する断面で切り取った断面図である。図5の(a)には溝部の最深部が金属層にまで到達した矩形の断面形状である態様、(b)には溝部の最深部が樹脂層内の途中で終了した矩形の断面形状である態様、(c)には溝部の断面が半円形状である態様、(d)には溝部がV字形状である態様が示されている。
図6】溝部と交差するように開封面につまみ部を設けた本発明の一実施形態に係る易開封性包装体の斜視図である。
図7】開封面上に貼り付けたテープからなるつまみ部を設けた本発明の一実施形態に係る易開封性包装体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態に係る易開封性包装体について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示される実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
【0022】
図1には、溝部4が天面10のみに形成された本発明の一実施形態に係る易開封性包装体1の斜視図が示されており、図2には、溝部4dが天面10および側面11に形成された本発明の他の実施形態に係る易開封性包装体1の斜視図が示されている。
【0023】
本実施形態の易開封性包装体1は、内側から外側へ向けてシーラント層22、金属層21、樹脂層20の順で積層された積層材2(図5参照)によって構成されている。易開封性包装体1の形状に特に限定はなく、例えば折り畳み可能な袋状であってもよいが、図1,2に示されるような円形の天面10と側面11とを備えた円柱または多角形の立方体であってもよい。
【0024】
図1に示される包装体1は、内容物を取り出すために開封される開封面(天面)10を有しており、開封面10の樹脂層20(図5)には開封を容易にし、包装体1が意図しない箇所で破断しないようにするための溝部4が形成されている。一方、図2に示される包装体1では、開封を容易にし、包装体1が意図しない箇所で破断しないようにするための溝部4dが開封面(天面)10のみならず、側面11にまで延びて形成されている。また、図示しないが、包装体が天面と側面の他に底面をも有するような形状である場合、溝部は包装体の開封面(天面)、側面のみならず、底面にまで延びて形成されていてもよい。
【0025】
図3には、開封面(天面)10に形成された溝部4の仕様を説明するため、図1に示された易開封性包装体1の開封面(天面)10を示した平面図が示されている。
【0026】
図3に示されるように、開封面(天面)10には包装体1の開封の起点となる長さBの溝部4が形成されており、溝部4は開封面(天面)10の一方の周端と他方の周端とを結ぶ仮想線3に沿って設けられている。仮想線3の長さAは、溝部4または溝部4の延長線に沿った開封面(天面)10の第1の端部30から第2の端部31までの長さである。溝部4の長さBは目視により認識できるものであり、定規などを用いて計測することができる。
【0027】
本発明の易開封性包装体1では、仮想線3の長さAに対する溝部4の長さBの百分率は、[溝部4の長さB/仮想線3の長さA]×100を計算し、小数点以下を四捨五入した値に%をつけることで算出することができる。例えば図1に示されるように、溝部4が天面10のみに形成された易開封性包装体1である場合、溝部4の長さBは仮想線3の長さAに対して50%以上の長さを有していることが好ましい。また、例えば図2に示されるように、溝部4dが天面10および側面11に形成された易開封性包装体1である場合、溝部4dの長さBは仮想線3の長さAに対して50%以上であって、さらに130以下の長さを有していることが好ましい。
【0028】
仮想線3の長さAに対する溝部4,4dの長さBが50%よりも短くなると包装体1の易開封性が著しく低下し、130%よりも長くなると包装体1が一気に破断および開封し、内容物が包装体1から落下したり飛び出してしまうおそれが生じることとなる。
【0029】
図4には、開封面(天面)10,10aの形態が異なる易開封性包装体1,1aと、溝部4,4b,4cの形態が異なる易開封性包装体1の開封面(天面)10を示した平面図が示されている。本発明の易開封性包装体において開封面(天面)の平面形状に特に限定はなく、例えば図4(a)に示されるような円形の形状の開封面(天面)10や図4(b)に示されるような略四角形の形状の開封面(天面)10aであってもよい。
【0030】
また、本発明の易開封性包装体1において、図4(a),(c),(d)に示されるように開封面(天面)10上の溝部4,4b,4cは仮想線3に沿って形成された線状であればよく、また、図4(b)に示されるように易開封性包装体1aにおいて、開封面(天面)10a上の溝部4aは仮想線3aに沿って形成された線状であればよい。
【0031】
本発明において線状であるとは、図4(a),(b)に示されるような直線および図4(d)に示されるような波線などを含む連続線(実線)、若しくは図4(c)に示されるような点線、破線、一点鎖線および二点鎖線のような不連続な線も含まれ、略線状であればよい。特に成形が簡易で包装体の易開封性への効果を考慮すると、溝部は、開封面(天面)上に直線状、点線状に形成されていることが好ましい。
【0032】
本発明の易開封性包装体1,1aにおいて、溝部4,4a,4b,4c,4dにおける開封面10,10aの破断強度は10.0N/15mm以上20.0N/15mm以下であることが好ましく、10.0N/15mm以上15.0N/15mm以下であることがより好ましい。開封面10,10aの破断強度が10.0N/15mmよりも小さいと、内容物を収容時、輸送時などにおいて生じる予期せぬ外力により包装体1,1aから内容物が飛び出してしまうおそれがある。開封面10,10aの破断強度が20.0N/15mmを超えると、人の手の力などにより包装体1,1aを開封して内容物を取り出すことが困難となるおそれがある。なお、後述するが、溝部における開封面の破断強度の測定方法としては、引っ張り試験機による測定法を好適に用いることができる。
【0033】
図5には、溝部4,4x,4y,4zの断面形態が異なる易開封性包装体1,1aの開封面(天面)10,10aを溝部を横断する断面で切り取った断面図が示されている。
【0034】
図5に示されるように、本実施形態の易開封性包装体1,1aは、外層から内層に向かって、少なくとも樹脂層20、金属層21、シーラント層22の順で各層が積層された積層材2から構成されており、食品などの内容物はシーラント層22の表面に接している。また、積層材2のうち、樹脂層20のみに溝部4,4x,4y,4zが形成されている。
【0035】
本発明の易開封性包装体1,1aにおいて、積層材2に形成された溝部の断面形状に特に限定はないが、樹脂層20のみに形成されて金属層21には形成されない。ただし、樹脂層20に形成された溝部は、図5(a)に示されるように必ずしも溝部4の最深部が金属層21にまで到達している必要はなく、例えば図5(b)に示されるように、溝部4xの最深部が樹脂層20内の途中で終了していてもよい。
【0036】
溝部の断面形状としては、図5(a),(b)に示される溝部4,4xのように矩形形状である溝態様、図5(c)に示される溝部yのように半円形状である態様、図5(d)に示される溝部zのようにV字形状である態様などが挙げられる。
【0037】
上述した溝部4,4a,4b,4c,4d,4x,4y,4zの開封面(天面)10,10aの樹脂層20への形成方法としては、レーザーカットや刃物によるハーフカットなどが挙げられるが、特に限定はされるものではない。
【0038】
また、溝部を有する積層材2の製造方法としては、予め樹脂層20に溝部4,4a,4b,4c,4d,4x,4y,4zとなる特定のサイズ・パターンの切れ込みを施してから該樹脂層20を金属層21とラミネートする方法、樹脂層20を金属層21とラミネートした後に該樹脂層20のみを切断して溝部を形成する方法などが挙げられる。後者の製造方法を選択した場合、溝部の形成は、金属層21まで切断されないように樹脂層20のみの切断が容易なレーザーカットを用いるが好ましい。
【0039】
図示しないが、積層材2の製造方法としては、樹脂層20,金属層21,シーラント層22の各層の間に必要に応じて接着剤層を設けてもよく、また、図5に示される各層21,21,22以外に、さらに機能層(補助層)を設けてもよい。接着剤層及び機能層については後述する。以下、本発明の易開封性包装体1,1aに用いる積層材2の各層20,21,22について詳述する。
【0040】
<樹脂層20>
本発明において、樹脂層20に用いられる樹脂の種類などは特に制限されることなく、公知の樹脂を用いることができる。例えば、セロハン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリエチレン系フィルム、ポリプロピレン系フィルム、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アセタール系樹脂、その他各種の樹脂を使用することができる。また、樹脂層20には樹脂のフィルムやシートを適用することができるが、一軸ないし二軸方向に延伸されているものでもよく、無延伸のものであってもよい。
【0041】
樹脂層20の厚みは、6μm以上60μm以下とすることが好ましい。樹脂層20の厚みが6μm未満である場合は、包装体としての内容物の保存・保護性、印刷性、ラミネートへの適用性が乏しくなり、また、樹脂層20の厚みが60μmを超える場合は、包装体への易開封性を付与するための溝部の形成が困難となり、折り曲げ難くなるなど柔軟性が失われる結果、包装体への適性に問題を生じる場合がある。
【0042】
<金属層22>
本発明において、金属層21に用いられる金属の種類などに特に限定はなく、アルミニウム、鉄、銅などを使用することができる。成形性、コスト、耐食性などの観点を考慮すると、アルミニウムを使用することが好ましい。
【0043】
また、金属層21には金属の箔や金属の蒸着膜を用いることができ、例えば樹脂部分がシーラント層22に接しており、金属の蒸着膜が樹脂層20に接しているような金属の蒸着膜を有する樹脂フィルムであってもよい。しかしながら、金属の蒸着膜は金属層の厚みにばらつきを生じ易いことから、金属の箔であることが好ましく、アルミニウム箔を好適に用いることができる。アルミニウム箔の種類は特に限定されないが、公知の包装体で用いられているアルミニウム箔を使用することができ、(JIS)1N30材、8021材、8079材などの軟質材、半硬質材または硬質材を採用することができ、特に軟質材であることが好ましい。
【0044】
金属層21の厚みは、7μm以上20μm未満とすることが好ましい。金属層21の厚みが7μm未満では耐湿性や成型性、加工性に乏しくなるおそれがある。逆に金属層21の厚みが20μm以上となると、溝部4,4a,4b,4c,4d,4x,4y,4zにおける積層材2の破断強度が高くなることから内容物の取り出しが困難となり、包装体1,1aへ易開封性を付与できなくなるおそれがある。
【0045】
<シーラント層22>
本発明において、シーラント層22の厚みは、2μm以上15μm未満とすることが好ましい。シーラント層22の厚みが2μm未満では、包装体1,1aに内容物を充填した後、積層材2同士をシールして密封する際のシール強度が乏しくなるおそれがある。逆にシーラント層22の厚みが15μm以上となると、溝部4,4a,4b,4c,4d,4x,4y,4zにおける積層材2の破断強度が高くなることから内容物の取り出しが困難となるおそれがある。
【0046】
<接着剤層>
本発明では、上述の樹脂層20と金属層21との間、金属層21とシーラント層22との間に任意に接着剤層(図示せず)を設けてもよい。接着剤層の種類およびその形成方法は特に限定されるものではないが、例えばポリエステル系、ポリウレタン系の接着剤を利用したドライラミネート法、ウェットラミネート法、ヒートラミネート法、押し出しラミネート法、グラビア印刷法やロールコーティング法などにより形成される。積層材2の製造上は、接着層はドライラミネート法を用いて形成することが好ましい。また、接着剤層の厚みは、密着強度および溝部4,4a,4b,4c,4d,4x,4y,4z形成への影響、溝部における積層材2の破断強度への影響を考慮して1μm以上10μm未満とすることが好ましい。
【0047】
<機能層>
本発明の易開封性包装体1,1aは、上述した樹脂層20、金属層21、シーラント層22および接着剤層の他に、適宜、さらに機能性を有する層を設けてもよい。
【0048】
例えば樹脂層20には、包装体1,1aの易開封性に影響を与えない範囲で必要に応じてアンカーコート層、アルミナやシリカなどの蒸着層、プライマーコート層、印刷層(着色、バーコードを含む)、キーラッカー層、透明保護層などの機能層を両面に設けることもできる。
【0049】
例えば印刷層は、本発明では任意に設けられる層である。印刷層の形成方法は特に限定されるものではないが、例えばグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷などの公知の印刷方法に従えばよい。印刷層を形成する位置も特に限定されるものではなく、基材、カバーフィルムなどのいずれに形成されてもよく、また2つ以上の印刷層を形成してもよい。さらに、印刷する内容も特に制限されず、本発明の易開封性包装体1,1aの用途、使用目的などに応じて適宜決定することができる。例えば和菓子を包装する場合には、その製品名や注意書きなどを印刷することができる。
【0050】
本発明において、透明保護層(いわゆるOP(オーバープリント)層)は、特に印刷層を保護する目的で必要に応じて形成することができる。透明保護層を形成する材料としては、公知の積層材で使用されている材料を使用することができる。例えば、ニトロセルロース系樹脂、エポキシ系樹脂などによって透明保護層を形成することができる。透明保護層を形成するための塗布量としては、乾燥後重量で0.5~5.0g/m程度となるようにすればよい。
【0051】
図6には、溝部4と交差するように開封面10につまみ部5を設けた本発明の一実施形態に係る易開封性包装体1の斜視図が示されており、図7には、開封面10上に貼り付けたテープからなるつまみ部6を設けた本発明の他の実施形態に係る易開封性包装体1の斜視図が示されている。
【0052】
本発明において、包装体1の開封性をより一層向上させたい場合には、内容物を充填しシーラント層22同士をシールする際に、開封面10の溝部4の周辺において開封面10を持ち上げるためのつまみ部5,6を設けることができる。
【0053】
つまみ部の形状は特に限定されるものではないが、指などによる外力を直接的に溝部に伝達させたい場合は、図6に示されるように、例えば開封面10から外側に向かって突出した尾びれ状のつまみ部5を、つまみ部5の根元が溝部4と交差するように配設することができる。また、つまみ部を容易に形成するためには、図7に示されるように、つまみ部は開封面10上に貼り付けられたテープからなるつまみ部6であってもよい。
【0054】
本発明の易開封性包装体1においてつまみ部5,6を設けると、該つまみ部5,6を介して指などによる外力を溝部4に容易に伝達できるようになるので、包装体1の溝部4を起点とした破断による開封がより容易にかつ確実になる。
【0055】
以上の結果、本発明の易開封性包装体1,1aは上述したような構成を採用にすることで、内容物からみると全面が金属層21で覆われることになるため、密閉性に優れ、光や熱の遮断により、成分の酸化、変質を防ぎ、高度な品質保持性能を有することができる。また、本発明の易開封性包装体1,1aは、開封面10,10aの破断強度を適度に調整するための溝部4,4a,4b,4c,4d,4x,4y,4zを有しているので、喫食時に刃物を用いることなく容易に包装体1,1aを開封することができる。また、開封面10,10aは溝部4,4a,4b,4c,4d,4x,4y,4zに沿って破断するので、予定しない破断線の形成により不用意に内容物を疵付けることもない。
【実施例0056】
1.包装体の作製
[実施例1]
<積層材の作製>
金属層として、厚み9μm、材質1N30、片ツヤ、硬質のアルミニウム箔(東洋アルミニウム社製)を用い、アルミニウム箔の一方の面に接着剤を塗布し、樹脂層として厚み21μmのセロハンフィルム(製品名「MST G-1 #300」フタムラ化学株式会社製)を積層した。ここで接着剤は2液硬化型ドライラミネート用接着剤、主剤として製品名「LX-500」10重量部、硬化剤として製品名「KW75」1重量部(いずれもDICグラフィックス株式会社製)を用いた。塗布は、グラビアコートにより乾燥後重量3.0g/mとなる塗布量で実施した。塗布された塗膜を180℃で乾燥した後、60℃の熱ロールで接着し、エージングとして40℃の環境で2日間保管をした。
【0057】
その後、アルミニウム箔の他方の面に、シーラント層としてアクリル-塩酢ビ系樹脂を酢酸エチルで溶解したヒートシールラッカー(略称「HS」)を乾燥後重量約3g/m(乾燥条件は120℃×10秒)となるように塗布した。ミクロトームを用いて断面切削し、その断面を光学顕微鏡で観察したところ、シーラント層の厚みは平均2.7μm(5点測長)となった。これにより「樹脂層/機能層/接着剤層/金属層/シーラント層」からなる構成の積層材を得た。
【0058】
<包装体の作製>
次いで、開封面の仮想線上に溝部を形成するため、レーザー加工機を用いて樹脂層となるセロハンのみへ長さ40mmの溝部となる切り込みを直線状に12ヶ所設けた。次いで、内容物の天面中心に包装体の溝部の中心がくるように積層材の端部を折り込み、内容物を充填した。包装体の裏面は密閉されるよう熱シールを施して封をすることで実施例1の易開封性包装体サンプルを12個得た。なお、易開封性包装体の天面(開封面)の直径は約50mmであった。
【0059】
[実施例2]
充填後に、図7に示されるように、包装体の天面(開封面)の溝部近傍にテープからなるつまみ部を貼り付けた以外は実施例1と同様にして、実施例2の易開封性包装体サンプルを得た。
【0060】
[実施例3]
溝部の長さを25mmとした以外は実施例1と同様にして、実施例3の易開封性包装体サンプルを得た。
【0061】
[実施例4]
図2に示されるように、溝部を包装体の側面にまで形成することで溝部の長さを65mmとした以外は実施例1と同様にして、実施例4の易開封性包装体サンプルを得た。
【0062】
[実施例5]
樹脂層を厚み12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(略称「PET」)に換えた以外は実施例1と同様にして、実施例5の易開封性包装体サンプルを得た。
【0063】
[実施例6]
樹脂層を厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(略称「OPP」)、金属層となるアルミニウム箔の厚みを15μmに換えた以外は実施例1と同様にして、実施例6の易開封性包装体サンプルを得た。
【0064】
[実施例7]
シーラント層として、アルミニウム箔の他方の面にアンカーコート(主成分:ポリエステル系樹脂、略称「AC」)処理を施した上、低密度ポリエチレン樹脂(略称「LDPE」)を層厚が10μmとなるように押出し積層した以外は実施例1と同様にして、実施例8易開封性包装体サンプルを得た。なお、低密度ポリエチレン樹脂の層厚は、ミクロトームを用いて断面切削し、その断面を光学顕微鏡で観察することにより確認および測定した。
【0065】
[実施例8]
図1(c)に示されるように、溝部の線状を点線状とした以外は実施例1と同様にして、実施例8の易開封性包装体サンプルを得た。
【0066】
[比較例1]
溝部を設けなかった以外は実施例1と同様にして、比較例1の包装体サンプルを得た。
【0067】
[比較例2]
溝部の長さを20mmとした以外は実施例1と同様にして、比較例2の包装体サンプルを得た。
【0068】
[比較例3]
図2に示されるように、溝部を包装体の側面にまで形成することで溝部の長さを70mmとした以外は実施例1と同様にして、比較例3の包装体サンプルを得た。
【0069】
[比較例4]
HS(ヒートシールラッカー)乾燥後の厚みを0.8μmとなるように塗布した以外は実施例1と同様にして、比較例4の包装体サンプルを得た。
【0070】
[比較例5]
シーラント層として、アルミニウム箔の他方の面に実施例1の樹脂層を積層したのと同様の方法で接着剤を塗布し、厚み20μmの市販の未延伸ポリプロピレンフィルム(略称「CPP」)を積層した以外は実施例1と同様にして、比較例5の包装体サンプルを得た。
【0071】
[比較例6]
金属層となるアルミニウム箔の厚みを30μmにした以外は実施例1と同様にして、比較例6の包装体サンプルを得た。
【0072】
[比較例7]
金属層となるアルミニウム箔の厚みを5.5μmにした以外は実施例1と同様にして、比較例7の包装体サンプルを得た。
【0073】
[比較例8]
樹脂層を厚み5μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(略称「PET」フィルム)に換えた以外は実施例1と同様にして、比較例8の包装体サンプルを得た。
【0074】
[比較例9]
樹脂層を厚み70μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(略称「PET」フィルム)に換えた以外は実施例1と同様にして、比較例9の包装体サンプルを得た。
【0075】
2.包装体の評価
<包装体の破断強度の測定>
各実施例および各比較例について、充填前の平板状の包装体サンプル6枚を準備した。平板状の包装体サンプルについて溝部となる切れ込み部分の垂直方向が長径、切れ込み部分の中心が15mm幅の中心となるように短冊状に切断して6枚の試験サンプルを作製した。JIS-Z-2241の金属材料引張試験方法に準じて、引っ張り試験機(島津製作所社製オートグラフ)を用いて試験サンプルの溝部の部分を上下のチャックの中心に設けて速度100mm/分で破断した時の強度を破断強度として測定した。6枚の破断強度の値の小数点第2位以下四捨五入した平均値(N/15mm)を溝部における包装体の開封面の破断強度とした。
【0076】
<包装体の易開封性の評価>
包装体の易開封性の評価は、各実施例および各比較例の包装体サンプルについて以下の易開封性に関する官能試験を行うことにより確認した。具体的には、各包装体サンプルを12個ずつ準備し、10歳から70歳までの男女それぞれ6人で1個ずつ開封し、全員が容易に開封することが出来た包装体サンプルを「◎」、8人以上12人未満が容易に開封することが出来た包装体サンプルを「〇」、5人以上が開封することが困難であった包装体サンプルを「×」と評価した。また、包装体サンプルが過度に容易に開封するために内容物が落下してしまうケースが1人でもいる場合や、シールすることが出来ないサンプルについても「×」と評価した。
【0077】
各実施例および各比較例の包装体について行った破断強度の測定結果および易開封性の評価結果を表1に示す。
【表1】
【0078】
<考察>
表1に示す実施例1~8の包装体と比較例1~9の包装体との比較より、包装体をシーラント層、金属層、樹脂層の順で積層した積層材により構成し、包装体の開封面(天面)には樹脂層のみ、開封面の第1の端部と第2の端部を結ぶ仮想線の長さの50%以上の長さを有する溝部を形成すれば、溝部に外力を与えることにより、ナイフ等の道具を用いなくても該溝部を起点として包装体の開封面を容易にかつに綺麗に開封することができる易開封性包装体が得られることが判った。
【0079】
特に実施例4の包装体と比較例3の包装体との比較より、開封面(天面)の溝部が仮想線の長さを超えて側面にまで周り込んでいるような場合は、溝部の長さを仮想線の長さの130%以下とすることで上述したような易開封性を確保できることが判った。
【0080】
また、上述した実施例1~8の包装体の溝部における破断強度は10.0N/15mm以上20.0N/15mm以下であることが好ましく、10.0N/15mm以上15.0N/15mm以下であることがより好ましいことが判った。
【0081】
また比較例4、比較例8及び比較例9では、易開封性は良好ではあったが、比較例4ではシール強度が不足しており、意図せずに開封されてしまうおそれがあったため、食品等の内容物の保存性を鑑みれば使用には適さないことが判った。比較例8では、樹脂層の厚みが薄いために溝部以外の部分から破断してしまったこと、製造工程時に発生したシワによって内容物にもシワの跡が付いてしまったことからも使用に適さないことが判った。さらに比較例9では、折り曲げ適性が悪く、柔らかい食品等を保存する場合には時間経過に伴って形状が変化してしまうおそれがあるため、保存性の観点から使用に適さないことが判った。
【0082】
包装体の破断強度が10.0N/15mmよりも小さいと、開封する際に包装体が過度に開封してしまい内容物が落下してしまうおそれがあり、包装体の破断強度が20.0N/15mmを超えると、人の手の力により包装体を開封して内容物を取り出すことが困難となるからである。
【0083】
食品等の内容物の優れた保存性、積層材の優れた加工性、シール性等を確保しながら、上述したような易開封性を包装体へ付与するためには、シーラント層の厚みを6μm以上60μm以下とすることが好ましく、金属層の厚みを7μm以上20μm以下とすることが好ましく、そして樹脂層の厚みを2μm以上15μm以下とすることが有効であることが判った。
【0084】
また、実施例4の包装体により、包装体の天面(開封面)の溝部近傍にテープからなるつまみ部を設けると、該つまみ部を介して指による外力を溝部に容易に伝達できるようになるので、包装体の溝部を起点とした開封が極めて容易になることが確かめられた。
【符号の説明】
【0085】
1,1a・・・易開封性包装体
10,10a・・・開封面、天面
11・・・側面
2・・・・積層材
20・・・樹脂層
21・・・金属層
22・・・シーラント層
3,3a・・・仮想線
30・・・第1の端部
31・・・第2の端部
4,4a,4b,4c,4d,4x,4y,4z・・・溝部
5・・・・つまみ部
6・・・・つまみ部(テープ)
A・・・・仮想線の長さ
B・・・・溝部の長さ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7