(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023042703
(43)【公開日】2023-03-28
(54)【発明の名称】荷物管理システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20230320BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20230320BHJP
G06K 7/14 20060101ALI20230320BHJP
【FI】
B65G1/137 B
G06K7/10 372
G06K7/14 017
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021149966
(22)【出願日】2021-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】502369573
【氏名又は名称】ユーピーアール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100153006
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 勇三
(74)【代理人】
【識別番号】100121669
【弁理士】
【氏名又は名称】本山 泰
(72)【発明者】
【氏名】酒田 健治
(72)【発明者】
【氏名】中村 康久
(72)【発明者】
【氏名】清水 雅史
(72)【発明者】
【氏名】福山 毅俊
(72)【発明者】
【氏名】稲本 裕之
(72)【発明者】
【氏名】永山 佳範
【テーマコード(参考)】
3F522
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522BB01
3F522BB22
3F522BB28
3F522CC09
3F522DD04
3F522DD32
3F522DD34
3F522EE15
3F522FF02
3F522FF04
3F522FF24
3F522FF27
3F522FF37
3F522GG03
3F522GG04
3F522GG16
3F522KK05
3F522LL42
3F522LL43
(57)【要約】
【課題】倉庫内の荷物の在庫数を正確に把握する。
【解決手段】本発明に係る荷物管理システムは、倉庫内を移動する搬送車50と、搬送車から空中に浮揚して飛行し、倉庫内のパレットに配置された荷物の画像情報を取得する飛行体40と、倉庫内の荷物の状態を管理する荷物管理装置60とを備え、飛行体40は、パレットに配置された状態の荷物を撮像して、パレット及び荷物に付与された識別コードの情報が取得可能な第1の撮像素子41を備え、予め登録されたパレット及び荷物のサイズ情報、第1の撮像素子により取得されたパレット及び荷物の識別コードの大きさ情報に基づいて、第1の撮像素子からみたパレットの配置位置とパレットにおける荷物の配置位置を推定し、荷物の配置位置毎の識別コードの数を用いて、荷物の配置位置毎の荷物の数を算出することにより、パレット毎の荷物の数を算出する荷物情報算出部を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
倉庫内を移動する搬送車と、前記搬送車から空中に浮揚して飛行し、倉庫内のパレットに配置された荷物の画像情報を取得する飛行体と、前記倉庫内の荷物の状態を管理する荷物管理装置とを備え、
前記飛行体は、
前記パレットに配置された状態の前記荷物を撮像して、前記パレット及び前記荷物に付与された識別コードの情報が取得可能な第1の撮像素子を備え、
予め登録された前記パレット及び前記荷物のサイズ情報、前記第1の撮像素子により取得された前記パレット及び前記荷物の前記識別コードの大きさ情報に基づいて、前記第1の撮像素子からみた前記パレットの配置位置と前記パレットにおける前記荷物の配置位置を推定し、前記荷物の配置位置毎の前記識別コードの数を用いて、前記荷物の配置位置毎の前記荷物の数を算出することにより、前記パレット毎の前記荷物の数を算出する荷物情報算出部を備える
荷物管理システム。
【請求項2】
前記飛行体は、前記荷物情報算出部を備え、
前記荷物情報算出部は、前記パレット毎の前記荷物の数の情報を前記荷物管理装置に送信する
請求項1記載の荷物管理システム。
【請求項3】
前記荷物情報算出部は、前記飛行体が前記搬送車に着陸した状態において、前記パレット毎の前記荷物の数の算出処理を行う
請求項2記載の荷物管理システム。
【請求項4】
前記荷物管理装置が、前記荷物情報算出部を備える
請求項1記載の荷物管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、倉庫内の荷物を管理する荷物管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
倉庫における荷物を管理する技術として、荷物に付与した識別コードを読み取ることにより、倉庫内の荷物の有無や設置場所を管理する方法が提案されている。最近では、倉庫内を飛行する飛行体(ドローン)を用いて、倉庫内の高いラック上に保管された荷物の情報を取得することにより、倉庫内の荷物の点検や棚卸作業の負荷を低減する技術も提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1、2では、倉庫内の荷物の画像を撮影するカメラが搭載されたドローンと、ドローンとケーブルで接続され倉庫内を移動する移動機とを備えた荷物管理システムが提案されている。ドローンに搭載されたカメラにより荷物や棚に設置されたバーコードを読み取ることにより荷物の種類や数の情報を取得することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-218325号公報
【特許文献2】特開2019-167177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1、2では、複数の荷物が複数行に積載されている場合には、棚の奥に設置された荷物に設置されたバーコードを読み取れない場合がある。また、特許文献2のように、荷物や棚に設置されたバーコードに荷物の種類や数の情報を書き込んでおくこともできるが、荷物の一部の搬入や搬出が繰り返されるような場合には、荷物の在庫数を正確に把握することができない場合がある。
【0006】
本発明は、以上のような問題を解消するためになされたものであり、倉庫内の荷物の在庫数を正確に把握することができる荷物管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述したような課題を解決するために、本発明の荷物管理システムは、倉庫内を移動する搬送車と、前記搬送車から空中に浮揚して飛行し、倉庫内のパレットに配置された荷物の画像情報を取得する飛行体と、前記倉庫内の荷物の状態を管理する荷物管理装置とを備え、前記飛行体は、前記パレットに配置された状態の前記荷物を撮像して、前記パレット及び前記荷物に付与された識別コードの情報が取得可能な第1の撮像素子を備え、予め登録された前記パレット及び前記荷物のサイズ情報、前記第1の撮像素子により取得された前記パレット及び前記荷物の前記識別コードの大きさ情報に基づいて、前記第1の撮像素子からみた前記パレットの配置位置と前記パレットにおける前記荷物の配置位置を推定し、前記荷物の配置位置毎の前記識別コードの数を用いて、前記荷物の配置位置毎の前記荷物の数を算出することにより、前記パレット毎の前記荷物の数を算出する荷物情報算出部を備える。
【0008】
また、本発明の荷物管理システムは、倉庫内を移動する搬送車と、前記搬送車から空中に浮揚して飛行し、倉庫内のパレットに配置された荷物の画像情報を取得する飛行体と、前記倉庫内の荷物の状態を管理する荷物管理装置とを備え、前記飛行体は、前記パレットに配置された状態の前記荷物を撮像して、前記パレット及び前記荷物に付与された前記識別コードの情報が取得可能な第1の撮像素子を備え、前記荷物管理装置が、予め登録された前記パレット及び前記荷物のサイズ情報、前記第1の撮像素子により取得された前記パレット及び前記荷物の識別コードの大きさ情報に基づいて、前記第1の撮像素子からみた前記パレットの配置位置と前記パレットにおける前記荷物の配置位置を推定し、前記荷物の配置位置毎の前記識別コードの数を用いて、前記荷物の配置位置毎の前記荷物の数を算出することにより、前記パレット毎の前記荷物の数を算出する荷物情報算出部を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、倉庫内の荷物の在庫数を正確に把握することができる荷物管理システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態における荷物管理システムの構成の一例である。
【
図2】
図2は、本発明の実施の形態における荷物管理システムを構成する飛行体及び搬送車の機能ブロックの一例である。
【
図3】
図3は、本発明の実施の形態における荷物の数の算出方法を説明するための図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施の形態における荷物の数の算出方法を説明するための図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施の形態における荷物管理システムの動作シーケンスの一例である。
【
図6】
図6は、本発明の実施の形態におけるパレット管理データの一例である。
【
図7】
図7は、本発明の実施の形態における荷物管理データの一例である。
【
図8】
図8は、本発明の実施の形態における荷物管理システムの動作シーケンスの一例である。
【
図9】
図9は、本発明の実施の形態における荷物管理システムの動作シーケンスの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。尚、本発明は、様々な実施の形態で実施することが可能であり、以下に説明する発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0012】
<荷物管理システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態における荷物管理システムの構成の一例である。
図1の荷物管理システム10は、所定のルートに沿って倉庫1内を移動する搬送車50と搬送車50の上をホバリングしながら倉庫1内を飛行する飛行体40とから構成されている。
【0013】
図1の荷物管理システム10は、飛行体40に搭載したカメラ部で取得した画像情報を用いて、倉庫1内の多段ラック3に複数段積載されている荷物4を管理するように構成されている。
【0014】
図1の構成例では、倉庫1内の多段ラック3には、荷物4がパレット2の上に複数行および複数列に積載された状態で配置されており、荷物4には、それぞれ荷物4を識別するための固有の識別コード5が付与されている。1台のパレット2には、同じ種類の荷物4が複数個積載されているので、搬送車50や飛行体40に搭載したカメラ部により撮像した画像から読み取った識別コード5により各パレット2における荷物4を特定することができる。
【0015】
なお、
図1の構成例における多段ラック3では、1段目から順番に荷物4を搬出し、1段目の荷物4が全て搬出された場合に、2段目の荷物4を1段目に移動させる荷物の設置形態が採用されるので、1段目の荷物4の数を把握することが重要である。このような荷物の設置形態の場合、2段目以上の段の荷物4の数は、一番手前に設置されている荷物4に付与された識別コード5を読み取ることで把握することが可能である。
【0016】
飛行体40は、カメラ部41(第1の撮像素子)を備えている。カメラ部41は、荷物4に付与された識別コード5を読み取るための撮像素子である。飛行体40のカメラ部41は、搬送車50を含めた地上の画像を取得することにより、オプティカルフローによるホバリング制御にも用いられる。
【0017】
本実施の形態では、予め登録されたパレット2及び荷物4のサイズ情報、カメラ部41により取得されたパレット2及び荷物4の識別コード5の大きさ情報に基づいて、カメラ部41からみたパレット2の配置位置とパレット2における荷物4の配置位置を推定し、荷物4の配置位置毎の識別コード5の数を用いて、荷物4の配置位置毎の荷物4の数を算出することにより、パレット2毎の荷物4の数を算出する。
【0018】
荷物4に付与された識別コード5を読み取ることにより荷物4の種類を特定し、予め登録しておいた荷物4の種類と荷物4のサイズの情報から、積載されている荷物4のサイズを特定することができる。パレット2については、予め倉庫1内で使用するパレット2の種類とサイズを特定しておいてもよいし、カメラ部51で取得した画像情報を用いてパレット2の種類を特定し、予め登録しておいたパレット2の種類とサイズの情報から、荷物4が積載されているパレット2のサイズを特定するようにしてもよい。
【0019】
パレット2のサイズは、例えば、パレット2におけるフォークリフトの爪の差込口やパレットの色を識別することによって特定することもできる。
【0020】
パレット2のサイズおよび荷物4のサイズを特定することができれば、カメラ部41により取得されたパレット2及び荷物4の識別コードの大きさ情報を用いて、カメラ部41からみたパレット2の配置位置とパレット2における荷物4の配置位置、例えば、荷物4の配列行数を推定することができる。荷物4の識別コードの数をカウントすることで、荷物4の配列行のそれぞれにおける荷物4の数を算出し、荷物4の各配列行における荷物4の数を積算することにより、パレット2における荷物4の数を算出することができる。
【0021】
<飛行体、搬送車の構成>
図2は、本発明の実施の形態における荷物管理システムを構成する飛行体及び搬送車の機能ブロックの一例である。
【0022】
搬送車50は、倉庫1内を自走するための走行機能を備え、カメラ部51、駆動部53の制御や情報の送受信等の処理を行うための中央処理部52、倉庫1内を走行するための駆動部53、飛行体40及び荷物管理装置60と信号を送受信するための無線部54、各種情報等を保存するためのメモリ55、各部を動作させるための電池56、飛行体40のための着陸ポート59を備える。必要に応じて、飛行体40のホバリングを制御するための飛行制御部58を備えてもよい。
【0023】
飛行体40は、荷物4の識別コード5の画像情報を取得するためのカメラ部41(第1の撮像素子)、画像情報からの識別コード5の読み取り等の処理を行うための中央処理部42、プロペラ47を駆動するための駆動部43、撮像した画像情報や荷物情報等を送信する送信部として機能する無線部44、各種情報等を保存するためのメモリ45、各部を動作させるための電池46、飛行体40を飛行させるためのプロペラ47を備える。また、中央処理部42は、画像情報に基づき、荷物4の個数の算出を行う荷物情報算出部を備える。
【0024】
飛行体40に搭載されたプロペラ47の駆動制御は、オプティカルフローを用いた自律制御により制御される。必要に応じて、搬送車50の飛行制御部58により、プロペラ47の駆動制御を行うようにしてもよい。
【0025】
<荷物の在庫数の算出方法>
図3、4は、本発明の実施の形態における荷物の数の算出方法を説明するための図である。
図3の例では、所定の奥行と幅を有するパレット2の上に、所定の基準サイズ(W×H)を有する荷物4が2行×3列で配置されており、1行目には、2個の荷物4、2行目には、7個の荷物4が配置されている。
【0026】
図3では、カメラ部41で取得した画像情報を用いて、積載されている荷物4の種類とサイズ、及び荷物4が積載されているパレット2の種類とサイズを特定する。荷物4の種類とサイズの関係及びパレット2の種類とサイズの関係を予め登録しておけば、カメラ部41により取得された画像情報を用いて荷物4とパレット2の種類を特定することで、荷物4及びパレット2のサイズを特定することができる。
【0027】
図4は、カメラ部41により、
図3のパレット2と荷物4を撮像した撮像画像の概略図である。カメラ部41は、識別コード5の情報と識別コード5の大きさ情報が取得できるので、
図3のパレット2と荷物4を撮像した場合、
図4に示すようなパレット2と荷物4の配置位置を識別できるような画像情報を得ることができる。
【0028】
図4によれば、パレット2の一番手前側に配置されている荷物4の配置位置を特定することができ、荷物4の配置位置からみたパレット2の奥行と荷物4のサイズ(奥行D)を比較することで、荷物4の配列行数を推定することができる。
図3、4の例では、パレット2の荷物4の配列行数を、「2行」と推定することができる。
【0029】
図4の画像において識別コード5の数をカウントすることで、荷物4の配列行のそれぞれにおいて、荷物4の配置個数を算出することができる。
図4では、1行目の識別コードの数は、「2」であり、2行目の識別コード5の数は、「5」であるので、1行目の荷物4の数は、「2」、2行目の荷物4の数は、1行目の荷物4の背後に配置されているものを含めて、「7」と算出することができる。
【0030】
図4では、カメラ画像におけるパレット2及び荷物4の識別コード5の大小関係を識別することで、パレット2における荷物4の配置位置を識別している。ここで、カメラ画像における識別コードの大きさは、カメラ51とパレット2及び荷物4間の距離に応じて変化するので、カメラ画像における識別コード5の大きさが撮影画像毎に異なる場合、カメラ画像における識別コード5の大きさに依らず一定の基準で識別コード5の大きさの比較をするのが望ましい。
【0031】
例えば、カメラ画像におけるパレット幅(A)と登録されたパレット幅(B)の比率(B/A)を乗ずることにより、カメラ画像における識別コードの5の大きさを補正し、その補正後の大きさを用いて識別コード5の大小関係を識別すればよい。パレット幅の比率を用いて識別コードの5の大きさを補正することで、カメラ51とパレット2及び荷物4間の位置関係に依らず一定の基準で識別コード5の大小関係を識別することができる。上記の補正をするための比率は、パレット2の幅に限らず、荷物4の幅を用いて算出することもできる。
【0032】
各配列行における荷物4の数を積算することで、パレット2における荷物4の数を算出することができる。
図3、4の例では、パレット2の荷物4の数は「9」である。
【0033】
<荷物管理システムの動作シーケンス>
図5を用いて、荷物管理システムにおける動作シーケンスを説明する。
図5は、本発明の実施の形態における荷物管理システムの動作シーケンスの一例である。
【0034】
倉庫には、識別コード5が付与された荷物4が倉庫1内に搬入され、所定の多段ラック3に載置されている。荷物管理装置60には、倉庫1内に配置されたパレット2及び荷物4のサイズ情報が予め登録されており、パレット2及び荷物4の画像情報を用いて、倉庫1内の多段ラック3に載置されているパレット2及び荷物4のサイズを把握することができる。
【0035】
飛行体40は、パレット2及び荷物4を撮像して、この撮像画像を用いてパレット2及び荷物4の種類を特定し、予め登録されたパレット情報及び荷物情報を参照することにより、パレット2及び荷物4のサイズを特定する。
【0036】
飛行体40は、識別コード5のコードサイズを比較することにより、パレット2に配置されている荷物4の配置位置を特定し、荷物4の配置位置からみたパレット2の奥行と荷物4のサイズを比較することで、パレット2上の荷物4の配列行数を推定する
【0037】
飛行体40は、荷物4の識別コード5の数をカウントすることで、荷物4の配列行のそれぞれにおける荷物4の配置個数を算出する。各配列行における荷物4の数を積算することで、パレット2における荷物4の数を算出することができる。
【0038】
飛行体40は、荷物情報(特定されたパレット2及び荷物4の情報と、算出された荷物4の個数)を搬送車50に送信する。
【0039】
搬送車50は、設置された飛行体40をホバリングさせ、必要に応じて、ホバリングを制御する。また、ホバリング中の飛行体40から荷物情報を受信して、荷物管理装置60に送信する。
【0040】
荷物管理装置60は、搬送車50から受信した荷物情報を登録する。
【0041】
<荷物管理システムの効果>
上記と同様に飛行体と荷物管理装置とを備える荷物管理システムにおいて、飛行体がパレット及び荷物の画像を取得して、画像取得後に一括で画像情報を荷物管理装置に送信して、荷物管理装置がパレット及び荷物の特定と荷物の数の算出を行う構成例が考えられる。この場合、荷物管理装置でパレット及び荷物の特定と荷物の数の算出を行う際に、画像に不備があると、再度飛行体をホバリングさせ撮像しない限り、パレット及び荷物を特定し荷物の数の算出することができない。
【0042】
一方、本発明の実施の形態における荷物管理システムによれば、飛行体40がホバリング状態で荷物画像に基づきパレット及び荷物の特定と荷物の数の算出を行うので、荷物等の特定、算出の際に画像に不備があった場合に、速やかに画像を取り直すことができるので、倉庫内の荷物の在庫数を正確に、より効率的に把握できる。
【0043】
<パレット及び荷物管理データ>
図6は、本発明の実施の形態におけるパレット管理データの一例であり、
図7は、本発明の実施の形態における荷物管理データの一例である。これらのパレット管理データ、荷物管理データは、荷物管理装置60に保存されており、荷物4及びパレット2のサイズを特定する際に参照される。算出された荷物4の個数の情報は、荷物情報毎に登録される。
【0044】
<他の実施の形態>
上記では、飛行体40がホバリング状態で荷物画像に基づきパレット及び荷物の特定と荷物の数の算出を行う構成例を説明したが、これに限らない。
図8に示すように、飛行体40がホバリング状態で荷物等の画像の取得のみを行い、着陸後にパレット及び荷物の特定と荷物の数の算出を行ってもよい。この場合、ホバリング時間を短縮できるので消費電力を低減できる。
【0045】
また、
図9に示すように、飛行体40がホバリング状態で荷物等の画像の取得のみを行い、着陸後に画像情報を、搬送車50を介して荷物管理装置60に送信して、荷物管理装置60でパレット及び荷物の特定と荷物の数の算出を行ってもよい。この場合も、ホバリング時間を短縮できるので消費電力を低減できる。
【0046】
このように、本実施の形態によれば、倉庫内の荷物の在庫数を正確に把握することができる荷物管理システムを提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0047】
1…倉庫、2…パレット、3…多段ラック、4…荷物、5…識別コード、10…荷物管理システム、40…飛行体、41…カメラ部(第1の撮像素子)、42…中央処理部、43…駆動部、44…無線部、45…メモリ、46…電池、47…プロペラ、50…搬送車、51…カメラ部、52…中央処理部、53…駆動部、54…無線部、55…メモリ、56…電池、58…飛行制御部、59…着陸ポート、60…荷物管理装置。