IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社Type Bee Groupの特許一覧

特開2023-42862コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラム
<>
  • 特開-コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラム 図1
  • 特開-コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラム 図2
  • 特開-コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラム 図3
  • 特開-コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラム 図4
  • 特開-コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラム 図5
  • 特開-コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラム 図6
  • 特開-コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラム 図7
  • 特開-コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラム 図8
  • 特開-コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023042862
(43)【公開日】2023-03-28
(54)【発明の名称】コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/91 20060101AFI20230320BHJP
   H04N 21/854 20110101ALI20230320BHJP
   G10L 21/043 20130101ALI20230320BHJP
   G11B 27/02 20060101ALI20230320BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20230320BHJP
【FI】
H04N5/91
H04N21/854
G10L21/043
G11B27/02 H
G06F3/16 530
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021150257
(22)【出願日】2021-09-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】517011526
【氏名又は名称】株式会社Type Bee Group
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 彰二
【テーマコード(参考)】
5C053
5C164
【Fターム(参考)】
5C053FA14
5C053GB06
5C053JA01
5C053JA23
5C053LA11
5C164MA03S
5C164MA07S
5C164MC01P
(57)【要約】
【課題】コンテンツを容易に作成することができるようにする。
【解決手段】コンテンツの作成を支援するシステムであって、シーン中の第1のタイミングに再生する音声データの指定を受け付ける入力部と、第1のタイミングから音声データを再生するまでのオフセット時間の指定を受け付ける再生オプション指定部と、第1のタイミングからオフセット時間だけシフトした第2のタイミングに音声データを再生するように、シーンを出力するためのシーン情報を作成するシーン作成部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの作成を支援するシステムであって、
シーン中の第1のタイミングに再生する音声データの指定を受け付ける入力部と、
前記第1のタイミングから前記音声データを再生するまでのオフセット時間の指定を受け付ける再生オプション指定部と、
前記第1のタイミングから前記オフセット時間だけシフトした第2のタイミングに前記音声データを再生するように、前記シーンを出力するためのシーン情報を作成するシーン作成部と、
を備えることを特徴とするコンテンツ作成支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ作成支援システムであって、
前記入力部は、マイクロフォンから音声を集音して前記音声データを作成すること、
を特徴とするコンテンツ作成支援システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のコンテンツ作成支援システムであって、
前記再生オプション指定部は、前記音声データの再生速度の指定をさらに受け付け、
前記シーン作成部は、前記第1のタイミングから前記オフセット時間だけシフトした第2のタイミングに前記音声データを、指定された前記再生速度に応じて再生するように、前記シーン情報を作成すること、
を特徴とするコンテンツ作成支援システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコンテンツ作成支援システムであって、
前記再生オプション指定部は、作成者からの指示に応じて、前記第2のタイミングで前記音声データを再生すること、
を特徴とするコンテンツ作成支援システム。
【請求項5】
コンテンツの作成を支援する方法であって、
シーン中の第1のタイミングに再生する音声データの指定を受け付けるステップと、
前記第1のタイミングから前記音声データを再生するまでのオフセット時間の指定を受け付けるステップと、
前記第1のタイミングから前記オフセット時間だけシフトした第2のタイミングに前記音声データを再生するように、前記シーンを出力するためのシーン情報を作成するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とするコンテンツ作成支援方法。
【請求項6】
コンテンツの作成を支援するためのプログラムであって、
シーン中の第1のタイミングに再生する音声データの指定を受け付けるステップと、
前記第1のタイミングから前記音声データを再生するまでのオフセット時間の指定を受け付けるステップと、
前記第1のタイミングから前記オフセット時間だけシフトした第2のタイミングに前記音声データを再生するように、前記シーンを出力するためのシーン情報を作成するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ作成支援システム、コンテンツ作成支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、連載小説をネット配信する連載作品配信装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-227596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、小説や漫画などのコンテンツを作成するには手間がかかる。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、コンテンツを容易に作成することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、コンテンツの作成を支援するシステムであって、シーン中の第1のタイミングに再生する音声データの指定を受け付ける入力部と、前記第1のタイミングから前記音声データを再生するまでのオフセット時間の指定を受け付ける再生オプション指定部と、前記第1のタイミングから前記オフセット時間だけシフトした第2のタイミングに前記音声データを再生するように、前記シーンを出力するためのシーン情報を作成するシーン作成部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コンテンツを容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態に係るコンテンツ作成支援システムによって制作することができる小説の一例を示す図である。
図2】本実施形態のコンテンツ作成支援システムの全体構成例を示す図である。
図3】管理サーバ1のハードウェア構成例を示す図である。
図4】本実施形態のコンテンツ作成支援システムのソフトウェア構成例を示す図である。
図5】シーン制作処理の流れを説明する図である。
図6】音声データの入力画面の一例を示す図である。
図7】録音中の画面例を示す図である。
図8】音声データの再生パラメータを設定する画面例を示す図である。
図9】音声データの再生中の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成を備える。
[項目1]
コンテンツの作成を支援するシステムであって、
シーン中の第1のタイミングに再生する音声データの指定を受け付ける入力部と、
前記第1のタイミングから前記音声データを再生するまでのオフセット時間の指定を受け付ける再生オプション指定部と、
前記第1のタイミングから前記オフセット時間だけシフトした第2のタイミングに前記音声データを再生するように、前記シーンを出力するためのシーン情報を作成するシーン作成部と、
を備えることを特徴とするコンテンツ作成支援システム。
[項目2]
項目1に記載のコンテンツ作成支援システムであって、
前記入力部は、マイクロフォンから音声を集音して前記音声データを作成すること、
を特徴とするコンテンツ作成支援システム。
[項目3]
項目1又は2に記載のコンテンツ作成支援システムであって、
前記再生オプション指定部は、前記音声データの再生速度の指定をさらに受け付け、
前記シーン作成部は、前記第1のタイミングから前記オフセット時間だけシフトした第2のタイミングに前記音声データを、指定された前記再生速度に応じて再生するように、前記シーン情報を作成すること、
を特徴とするコンテンツ作成支援システム。
[項目4]
項目1乃至3のいずれか1項に記載のコンテンツ作成支援システムであって、
前記再生オプション指定部は、作成者からの指示に応じて、前記第2のタイミングで前記音声データを再生すること、
を特徴とするコンテンツ作成支援システム。
[項目5]
コンテンツの作成を支援する方法であって、
シーン中の第1のタイミングに再生する音声データの指定を受け付けるステップと、
前記第1のタイミングから前記音声データを再生するまでのオフセット時間の指定を受け付けるステップと、
前記第1のタイミングから前記オフセット時間だけシフトした第2のタイミングに前記音声データを再生するように、前記シーンを出力するためのシーン情報を作成するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とするコンテンツ作成支援方法。
[項目6]
コンテンツの作成を支援するためのプログラムであって、
シーン中の第1のタイミングに再生する音声データの指定を受け付けるステップと、
前記第1のタイミングから前記音声データを再生するまでのオフセット時間の指定を受け付けるステップと、
前記第1のタイミングから前記オフセット時間だけシフトした第2のタイミングに前記音声データを再生するように、前記シーンを出力するためのシーン情報を作成するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0011】
<システムの概要>
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
本実施形態に係るコンテンツ作成支援システムは、提供者(クリエイター)が制作した背景やキャラクタ等のコンテンツ素材を利用して、使用者(ライター)が小説や漫画などのストーリー(コンテンツ)を制作するストーリー制作支援プラットフォームである。
【0013】
ストーリーは、例えば小説や漫画、絵本、ゲーム、ドラマ、アニメ、戯曲、映画等が含まれる。図1は、第1実施形態に係るコンテンツ作成支援システムによって制作することができる小説の一例を示す図である。本例は、複数の背景画像やキャラクタ画像とともに、セリフが次々と表示され、クリックやタッチスクリーンへのタップ等の入力操作によってストーリーを読み進めることができるものである。
【0014】
<構成>
図2は、本実施形態のコンテンツ作成支援システムの全体構成例を示す図である。コンテンツ作成支援システムは、管理サーバ1、使用者端末2、提供者端末3、ネットワーク4、閲覧者端末5を備える。サーバ1は、ネットワーク4を介して使用者端末2、提供者端末3、閲覧者端末5に接続される。また、端末2、3、5の具体的な機器は、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ等のコンピュータである。ストーリーを制作するライターは使用者端末2、コンテンツ素材を提供するクリエイターは提供者端末3を操作して管理サーバ1にアクセスし、ストーリー制作支援プラットフォームを利用する。
【0015】
<ハードウェア構成>
図3は、管理サーバ1のハードウェア構成例を示す図である。管理サーバ1は、使用者端末2及び提供者端末3と通信を介して情報処理を実行することにより、システムの一部を構成する。管理サーバ1は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0016】
管理サーバ1は、少なくとも、制御部10、メモリ11、ストレージ12、送受信部13、入出力部14等を備え、これらはバス15を通じて相互に電気的に接続される。
【0017】
制御部10は、管理サーバ1全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えば制御部10はCPU(Central Processing Unit)であり、ストレージ12に格納されメモリ11に展開されたプログラム等を実行して各情報処理を実施する。
【0018】
メモリ11は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ11は、制御部10のワークエリア等として使用され、また、管理サーバ1の起動時に実行されるBIOS(Basic Input / Output System)、及び各種設定情報等を格納する。
【0019】
ストレージ12は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ12に構築されていてもよい。
【0020】
送受信部13は、管理サーバ1をネットワーク4に接続する。なお、送受信部13は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)の近距離通信インタフェースを備えていてもよい。
【0021】
入出力部14は、必要に応じて使用するキーボード・マウス類等の情報入力機器、及びディスプレイ等の出力機器である。
【0022】
バス15は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
【0023】
なお、使用者端末2及び提供者端末3は、管理サーバ1と同様のハードウェア構成を備えることができる。
【0024】
<ソフトウェア構成>
図4は、本実施形態のコンテンツ作成支援システムのソフトウェア構成例を示す図である。
【0025】
<使用者端末2>
使用者端末2は、入力部211、再生オプション指定部212、使用要求送信部213、送信部214を備える。
【0026】
入力部211は、使用者からデータの入力を受け付ける。入力部211は、例えば、キーボードやタッチパネルなどからテキストの入力を受け付けることができる。入力部211は、使用者端末2が備えるマイクロフォン(不図示)から音声を集音して音声データを作成することができる。また、入力部211は、音声データを音声解析したテキストデータを受け付けるようにすることもできる。入力部211は、表示されたボタンやプルダウンリストなどのフォームから選択された選択肢を受け付けることもできる。
【0027】
再生オプション指定部212は、音声データの再生パラメータ(オプション)の指定を受け付けることができる。再生オプション指定部212は、オプションの指定を受け付けなかった場合には、音声データはデフォルトのパラメータにより再生されるものとする。本実施形態において、再生パラメータには、再生のオフセット時間と、再生速度とが含まれうる。オフセット時間は、指定された音声データの再生タイミング(第1のタイミング)から、実際に音声データを再生させるタイミング(第2のタイミング)までシフトさせる時間である。オフセット時間は負の値とすることもできる。オフセット時間は、例えば、+0.1秒や-0.1秒とすることができ、指定された音声データの再生タイミングに到達してから0.1秒後や当該再生タイミングに到達する0.1秒前に音声データの再生を開始することができる。また、再生速度は、テンポ(BPM)により指定してもよいし、1.1倍や0.8倍などの通常の再生速度に対する倍数により指定してもよい。音声データは指定された再生速度で再生される。
【0028】
使用要求送信部213は、ストーリーを保存する旨のリクエスト(以下、使用要求という。)を管理サーバ1に送信する。
【0029】
送信部214は、入力部211が受け付けた入力データや再生オプション指定部212が受け付けたパラメータを管理サーバ1に送信する。
【0030】
<管理サーバ1>
管理サーバ1は、コンテンツ素材受付部111、コンテンツ素材提供部112、ストーリー受付部113、使用者要求受付部114、シーン生成部115、コンテンツ素材記憶部120、ストーリー記憶部130を備える。
【0031】
なお、コンテンツ素材受付部111、コンテンツ素材提供部112、ストーリー受付部113、使用者要求受付部114、シーン生成部115は、管理サーバ1が備える制御部10がストレージ12に記憶されているプログラムをメモリ11に読み出して実行することにより実現され、コンテンツ素材記憶部120、ストーリー記憶部130は、メモリ11及びストレージ12の少なくともいずれかにより提供される記憶領域の一部として実現される。
【0032】
コンテンツ素材受付部111は、提供者端末3からコンテンツ素材の提供を受ける。コンテンツ素材とは、ストーリーの制作に使用され得る画像、動画、音、テキスト、記号、アイコン等のデータである。ストーリーにおいて背景、キャラクタ、アイテム、スチル、BGM、効果音、音声、テキスト、記号、アイコン等として使用されるが、これらに限定されない。提供者は、提供者端末3により、自身で制作、入手したコンテンツ素材を提供することができる。
【0033】
コンテンツ素材受付部111は、提供されたコンテンツ素材データをコンテンツ素材記憶部120に格納する。コンテンツ素材提供部112は、使用者端末2からの要請に応じてコンテンツ素材を使用者端末2に対して提供する。
【0034】
ストーリー受付部113は、ストーリーを受け付ける。本実施形態では、ストーリー受付部113は、ストーリーを構成するシーンの制作を1回以上行うことによりストーリーを制作することができる。ストーリー受付部113は、背景や登場するキャラクタ、シーンに登場するオブジェクト(物や動物など)などのコンテンツ素材の指定を受け付け、また、キャラクタが発するセリフやシーンに流れるナレーションなどの入力を受け付けることができる。ストーリー受付部113は、コンテンツ素材記憶部120に登録されているコンテンツ素材を提示して、その中から選択を受け付けるようにしてもよいし、使用者からコンテンツ素材の入力を受け付けるようにしてもよい。また、ストーリー受付部113は、複数のシーンが連続したものとしてストーリーを制作することができる。すなわち、ストーリー受付部113は、複数のシーン情報を含むストーリー情報(ストーリーを表す情報)を作成することができる。
【0035】
使用者要求受付部114は、使用者からストーリーを保存する旨の入力を受け付ける。使用者要求受付部114は、使用者からの入力に応じて、ストーリーをストーリー記憶部130に登録することができる。
【0036】
シーン生成部115は、シーンを再生するための情報(以下、シーン情報という。)を生成する。シーン情報は、例えば、発生するイベントを記述したファイルとすることができる。シーン情報は、例えば、XMLやJSONなどの構造化テキストファイルとすることができる。シーン生成部115は、ストーリー受付部113が受け付けた背景、キャラクタが登場すること、オブジェクト(物や動物など)が登場すること、音声データを再生することなどのイベントをシーン情報に記述することができる。本実施形態では、ストーリーの再生時には、閲覧者がスマートフォンなどの画面をタップすることを契機として次のイベントを発生させる契機とし、発生させるイベントを並べてシーン情報を作成することができる。シーン生成部115は、使用者が選択したコンテンツ素材をコンテンツ素材記憶部120から呼び出し、また、使用者が入力したテキスト等と関連付けることによってシーンを生成することができる。また、シーン生成部115は、使用者から受信したコンテンツ素材データを使ってシーンを作成することもできる。例えば、各コンテンツ素材及びテキストの表示位置や、閲覧時の表示順、タイミング等の設定情報を付与することができる。ストーリーは、一以上のコンテンツ素材及びテキストデータで構成される最小単位であるシーンと、任意の数のシーンで構成されるエピソードによって構成されてもよいが、これに限られない。
【0037】
シーン生成部115はまた、入力部211から音声データ及び再生のタイミングの入力を受け付け、再生オプション指定部212からオフセット時間及び再生速度を受け付けた場合には、受け付けた再生のタイミングからオフセット時間だけシフトしたタイミングに、当該音声データを、指定された再生速度で再生させるようにシーンを生成することができる。
【0038】
<ストーリー制作の流れ>
以下、ストーリー制作におけるシーンの制作処理について説明する。
【0039】
図5は、シーン制作処理の流れを説明する図である。
【0040】
ストーリー受付部113は、背景の指定を受け付け(S201)、シーン制作終了の指示を受けるまで、イベントの選択を受け付け(S202)、受け付けたインベントの設定を行う(S203)。本実施形態において、イベントとは、キャラクタが登場すること、キャラクタが退場すること、キャラクタが発するセリフを文字列で表示すること、キャラクタが発するセリフを音声により出力する(セリフに係る音声データを再生する)こと、BGMを再生開始すること、効果音を再生すること、シーンのナレーションを文字列で表示すること、シーンのナレーションを音声により出力する(ナレーションに係る音声データを作成する)こと、アイテムが登場すること、アイテムが消失することなどとすることができる。なお、イベントは、これらに限らず、シーンに含めうる任意のイベントであってよい。イベントの設定とは、当該シーンにおけるイベントの具体的な内容を設定することであり、例えば、キャラクタの登場の場合、登場させるキャラクタの選択やキャラクタを登場させる位置の選択などがあり、セリフの場合、セリフの内容の入力やセリフの吹き出しの形状の選択などがあり、ナレーションの場合、ナレーションの内容の入力やナレーションを文字列として表示する枠の選択などがあり、アイテムの登場の場合、登場させるアイテムの選択やアイテムが登場する位置の選択などがある。また、セリフやBGM、効果音などの音声データを再生させる場合には、再生する音声データとともに、音声データの再生パラメータ(本実施形態ではオフセット時間及び再生速度であるものとするが、これらに限られず、音声データの再生に係る任意のパラメータを指定することができる。)を設定することをイベントの設定とすることができる。
【0041】
ストーリー受付部113は、イベントの選択及び設定を繰り返した後、シーンにおいてイベントが発生するように設定したシーン情報を作成する(S204)。
【0042】
以上のようにして、ストーリー受付部113は、シーン情報を作成することができる。なお、ストーリー受付部113は、一連のシーン情報を作成することにより、最終的にストーリーを作成することができる。
【0043】
図6は、音声データの入力画面の一例を示す図である。なお、図6乃至図9の例ではスマートフォンを用いてシーン制作を行うことを想定しているが、これに限らず、パーソナルコンピュータによりシーン制作を行うことも可能である。図6乃至図9に示す例は、ストーリー受付部113が使用者端末2を使用している使用者とのインタラクションにより行われうる。
【0044】
画面41は、音声データの入力を受け付ける画面である。図6では、シーン411において登場するキャラクタのセリフ(ボイス)としての音声データを登録する例を示している。画面41において「録音する」のボタン412が押下されると、使用者端末2においてマイクロフォンが集音した音声データを録音し、管理サーバ1にアップロードされる。また、使用者端末2に録音済みの音声データが存在する場合には、「アップロード」のボタン413を押下し、録音済みの音声データを選択することができる。選択された音声データは管理サーバ1にアップロードすることができる。ここで、シーン411に複数のキャラクタが登場しているような場合には、ボイスを紐付けるキャラクタを選択することができ、音声データとともに、キャラクタの指定が管理サーバ1にアップロードされるようにすることができる。
【0045】
図7は、録音中の画面例を示す図である。図6の例においてボタン412が押下されると、マイクロフォンから集音した音声データの録音が開始され、図7に示すように、ボタン412の表示は「停止する」に変化する。このボタン412が押下されると録音は終了する。「停止する」のボタン412が押下されたことを契機として、音声データを管理サーバ1にアップロードすることができる。
【0046】
図8は、音声データの再生パラメータを設定する画面例を示す図である。音声データが録音され、又は、録音済みの音声データが選択されると、フォーム42において再生パラメータを設定することができる。具体的には、音声データの再生を開始するタイミングのオフセット値(発声タイミング)を、例えば0.1秒単位で入力欄421に設定することができる。入力欄421には、キーボードなどから数値を入力するようにしてもよいし、トグルボタンの押下によりオフセット値を、例えば0.1秒単位で増減させるようにしてもよい。オフセット値にはマイナスの値を設定することもできる。また、設定欄422において再生スピードを設定することもできる。図8の例では再生スピードは、通常速度に対する倍数で設定可能となっている。倍数には、マイナスの値を設定することもできる。再生スピードは、キーボードなどから数値を入力するようにしてもよい、トグルボタンの押下により再生スピードを、例えば、0.1倍単位で増減させるようにしてもよい。「再生する」のボタン423を押下すると、使用者端末2は、ボタン押下のタイミングをイベントの発生タイミングとして、音声データをオフセット値分だけシフトさせて再生することができる。使用者端末2は、オフセット値がマイナスである場合には、オフセット値が示す秒数だけ進めた時点から音声データを再生することができる。
【0047】
図9は、音声データの再生中の画面例を示す図である。図8に示す画面で「再生する」のボタン423が押下されて音声データの再生が開始されると、図9に示すように、ボタンの表示は「停止する」に変化する。このボタン423が押下されると、音声データの再生が終了する。
【0048】
以上のようにして、シーンの時系列にそって順番に発生するイベント(キャラクタの登場、キャラクタによるセリフのテキスト又は音声による発話、テキスト又は音声によるナレーションの配置、アイテムの登場、効果音の発声、BGMの発声など)を設定していくことで、一連のイベントをシーンとして制作することができる。また、音声データを設定するにあたっては、イベントの発生タイミングからのオフセット値(発声タイミング)や再生速度などの再生オプションを設定することができ、ストーリーの再生時に、音声データに関するイベントが発生するときには、この再生オプションに応じて音声データの再生開始のタイミングをシフトさせ、また音声データの再生スピードを変更することができる。
【0049】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0050】
1 管理サーバ
2 使用者端末
3 提供者端末
5 閲覧者端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9