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特開2023-42989指導計画支援システム、及び指導計画支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023042989
(43)【公開日】2023-03-28
(54)【発明の名称】指導計画支援システム、及び指導計画支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20230320BHJP
【FI】
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021150440
(22)【出願日】2021-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】000154613
【氏名又は名称】株式会社文溪堂
(74)【代理人】
【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平
(74)【代理人】
【識別番号】100154829
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 成
(74)【代理人】
【識別番号】100132403
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 儀雄
(74)【代理人】
【識別番号】100198856
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 聡
(72)【発明者】
【氏名】近藤 英樹
(72)【発明者】
【氏名】馬渕 幸子
(72)【発明者】
【氏名】瀬川 凌平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC34
(57)【要約】
【課題】作成された年間指導計画表や週間指導計画表に係る指導計画情報を変換し、カレンダーアプリとの連携を図ることを可能とする指導計画支援システムの提供を課題とする。
【解決手段】指導計画情報作成手段10及び端末記憶手段11を備える編集用端末2を具備する指導計画支援システム1であって、指導計画情報21は、実施時間割に係る時間割データ7を含んで構成され、端末記憶手段11は、時間割データ7に対応し、実施時間割を実時間に変換するための校時表データ8を更に記憶し、編集用端末2は、連携対象の範囲を特定するための連携対象受付手段12と、指導計画情報21から変換前連携情報を抽出する変換前連携情報抽出手段13と、時間割データ7を校時表データ8に基づいて変換する実時間変換手段14と、実時間データ30を含む連携情報6をアプリ管理サーバ5に送信する連携情報送信手段15と具備する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
横軸または縦軸のいずれか一方に一週間に相当する時間軸を配し、前記横軸または前記縦軸の残余の他方に一日の時間割を配し、かつ、前記横軸及び前記縦軸の交差する交差枠の中に、実施予定の教科及び当該教科における学習単元の内容を割り当てた週間指導計画表の作成及び編集を行う週間編集機能及び一年間を通じた実施予定の学校行事を割り当てた行事予定の作成及び編集を行う行事予定編集機能を有し、前記週間指導計画表及び前記行事予定に係る指導計画情報を作成可能な指導計画情報作成手段と、作成された前記指導計画情報を記憶する端末記憶手段とを備える編集用端末を具備し、指導計画を支援する指導計画支援システムであって、
前記指導計画情報は、
前記指導計画に含まれる前記教科、前記学習単元の内容、及び前記学校行事の実施時間割に係る時間割データを含んで構成され、
前記端末記憶手段は、
前記時間割データに対応し、前記実施時間割を実時間に変換するための校時表データを更に記憶するものであり、
前記編集用端末は、
前記指導計画情報に含まれ、連携対象となる前記指導計画及び連携対象期間の指定の入力を受け付ける連携対象受付手段と、
前記連携対象受付手段に基づいて、前記指導計画情報から前記時間割データを含む変換前連携情報を抽出する変換前連携情報抽出手段と、
抽出された前記変換前連携情報に含まれる前記時間割データを、前記端末記憶手段に記憶され、前記時間割データと対応する前記校時表データに基づいて変換し、前記指導計画の前記実施時間割を実時間に変換する実時間変換手段と、
前記実時間に変換された実時間データを含む連携情報を電気通信回線を通じて、前記連携情報を反映させるカレンダーアプリのアプリ管理サーバに送信する連携情報送信手段と
を具備する指導計画支援システム。
【請求項2】
前記編集用端末は、
前記連携情報を反映し、前記カレンダーアプリで作成及び公開されたカレンダーを識別するためのカレンダー識別情報を前記端末記憶手段に記憶し、
前記連携対象受付手段による連携処理の開始を検出、及び/または、前記指導計画情報の更新を検出すると、既に前記連携情報が送信されているかを前記カレンダー識別情報に基づいて確認するカレンダー識別情報確認手段と、
前記連携情報の送信が確認されると、送信済みの前記連携情報を削除する指示を前記アプリ管理サーバに対して送信する削除指示送信手段と、
前記指導計画情報の更新にともなって新たに作成された前記連携情報を前記電気通信回線を通じて前記アプリ管理サーバに再送信する連携情報再送信手段と
を具備する請求項1に記載の指導計画支援システム。
【請求項3】
前記連携情報は、
前記週間指導計画表に係る週間連携情報、及び、前記年間指導計画表に係る年間連携情報を含み、
前記アプリ管理サーバに対してそれぞれ独立して送信される請求項1または2に記載の指導計画支援システム。
【請求項4】
前記編集用端末は、
前記編集用端末からのログオフ操作を検出するログオフ検出手段と、
前記ログオフ操作の検出に基づいて、前記連携情報を送信するための連携処理を開始する連携処理開始手段と
を更に具備する請求項1~3のいずれか一項に記載の指導計画支援システム。
【請求項5】
横軸または縦軸のいずれか一方に一週間に相当する時間軸を配し、前記横軸または前記縦軸の残余の他方に一日の時間割を配し、かつ、前記横軸及び前記縦軸の交差する交差枠の中に、実施予定の教科及び当該教科における学習単元の内容を割り当てた週間指導計画表の作成及び編集を行う週間編集機能及び一年間を通じた実施予定の学校行事を割り当てた行事予定表の作成及び編集を行う行事予定編集機能を有し、前記週間指導計画表及び前記行事予定表に係る指導計画情報を作成可能な指導計画情報作成手段及び作成された前記指導計画情報を記憶する端末記憶手段として編集用端末を機能させる、指導計画を支援する指導計画支援プログラムであって、前記指導計画情報は、前記指導計画に含まれ、割り当てられた前記教科、前記学習単元の内容、及び前記学校行事の実施時間割に係る時間割データを含んで構成され、前記端末記憶手段は、前記時間割データに対応し、前記実施時間割を実時間に変換するための校時表データを更に記憶するものであり、前記指導計画情報に含まれ、連携対象となる前記指導計画及び連携対象期間の指定の入力を受け付ける連携対象受付手段、前記連携対象受付手段に基づいて、前記指導計画情報から前記時間割データを含む変換前連携情報を抽出する変換前連携情報抽出手段、抽出された前記変換前連携情報に含まれる前記時間割データを、前記端末記憶手段に記憶され、前記時間割データと対応する前記校時表データに基づいて変換し、前記指導計画の前記実施時間割を実時間に変換する実時間変換手段、及び前記実時間に変換された実時間データを含む連携情報を電気通信回線を通じて、前記連携情報を反映させるカレンダーアプリのアプリ管理サーバに送信する連携情報送信手段として前記編集用端末を更に機能させる指導計画支援プログラム。
【請求項6】
前記連携情報を反映し、前記カレンダーアプリで作成及び公開されたカレンダーを識別するカレンダー識別情報を前記端末記憶手段に記憶し、前記連携対象受付手段による連携処理の開始を検出、及び/または、前記指導計画情報の更新を検出すると、既に前記連携情報が送信されているかを前記カレンダー識別情報に基づいて確認するカレンダー識別情報確認手段、前記連携情報の送信が確認されると、送信済みの前記連携情報を削除する指示を前記アプリ管理サーバに対して送信する削除指示送信手段、及び前記指導計画情報の更新にともなって新たに作成された前記連携情報を前記電気通信回線を通じて前記アプリ管理サーバに再送信する連携情報再送信手段として前記編集用端末を更に機能させる請求項5に記載の指導計画支援プログラム。
【請求項7】
前記連携情報は、前記週間指導計画表に係る週間連携情報、及び、前記年間指導計画表に係る年間連携情報を含み、前記アプリ管理サーバに対してそれぞれ独立して送信される請求項5または6に記載の指導計画支援プログラム。
【請求項8】
前記編集用端末からのログオフ操作を検出するログオフ検出手段、及び前記ログオフ操作の検出に基づいて、前記連携情報を送信するための連携処理を開始する連携処理開始手段として前記編集用端末を更に機能させる請求項5~7のいずれか一項に記載の指導計画支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指導計画支援システム、及び指導計画支援プログラムに関する。更に詳しくは、小学校や中学校等において実施される運動会等の学校行事の予定や一週間の授業の実施予定等に係る指導計画情報を既存のカレンダーアプリと連携させ、スマートフォン等での閲覧を可能とする指導計画支援システム、及び当該指導計画支援システムをコンピュータ等の端末を用いて実行可能とするための指導計画支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、小学校や中学校等では、学習指導要領に基づいて規定された各教科の年間授業時間数(「標準時数」とも呼ばれる)を充足するように実施するため、当該年度の開始前に学年毎及び教科毎に年間指導計画を立案し、これを表形式にまとめた年間指導計画表の作成が行われている。かかる年間指導計画表を作成することで年度初めの4月から翌年の年度終わりの3月に至る一年間の学習指導の概略を把握し、標準時数を確実に充足するように授業を実施することができる。
【0003】
更に、年間指導計画表の中には、上述した授業以外に運動会や文化祭等の種々の学校行事の実施時期に関する行事予定を含んでいる。また、これらの年間指導計画表に基づいて、より具体的な学習単元の内容や授業の実施予定等の学習指導の計画を立案した週間指導計画表が作成されている。なお、週間指導計画表は、“週案”若しくは“週案簿”とも呼ばれることがある。更に、年間指導計画表及び週間指導計画表の間に月間指導計画表が作成されることもある。
【0004】
上記の年間指導計画表等の立案及び作成を容易にし、これらを作成する教師の作業負担を軽減するとともに、週間指導計画表の更新にともなう標準時数の過不足等の整合性のチェックを確実に行うための年間指導計画の作成及び立案のための指導計画管理装置(特許文献1参照)や授業案の立案を支援する授業案立案支援システム及び授業案立案支援プログラム(特許文献2参照)等が既に提案されている。これらの装置やシステム等を利用することで、主として手作業で行っていた年間指導計画表等の作成作業をある程度まで自動化することができ、特に標準時数等の整合性チェックに要する作業時間を大幅に短縮化することができる効果を奏する。
【0005】
上記のような「指導計画管理装置」或いは「授業案立案支援システム」等は、単一機能のソフトウェアとして提供されている他に、例えば、児童の成績や得点を管理したり、通知表を作成したりする機能を有する成績管理システム及び成績管理プログラムの一機能として提供されることがあった。また、上記に示したように、年間指導計画表及び週間指導計画表は、互いに密接した関係を有するものであり、年間指導計画表において新たに入力または更新されたデータを、週間指導計画表に連携して記憶することができる。これにより、年間指導計画表の一部について変更した内容がほぼリアルタイムで週間指導計画表に反映させることができるため、それぞれの計画表毎に入力を繰り返す必要がなく、一箇所の修正が学習計画の全体に更新することができる。これにより、小学校や中学校等における学習計画の立案及び作成を容易にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016-192052号公報
【特許文献2】特開2016-048519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、指導計画管理装置や授業案立案支援システム等を利用した学習計画の支援において下記に掲げるような不具合を生じることがあった。これらの装置等で作成された年間指導計画表や週間指導計画表は、前述のように学習の進捗状況の把握や標準時数の過不足のチェック等のために主に使用されるものであり、校外秘として扱われる場合もあった。そのため、年間指導計画表等の学習計画にかかる指導計画情報は、セキュリティ対策等を講じた上で、学校管理者である校長や教頭、及び担当の教師等の学校関係者のみが閲覧することができ、児童や保護者への公開を前提として作成されるものではなかった。
【0008】
一方、児童やその保護者等に対しても年間を通じた学校行事の実施予定や、直近の授業の実施予定等を予定表等の形式で予め通知する必要があった。しかしながら、指導計画管理装置等で作成された年間指導計画表等は、上記に示したように一般への公開を前提とするものではないため、年間または週間の指導計画表に基づいて、児童用或いは保護者用の予定表を教師が改めて作成し、紙媒体のプリントとして配布することが行われていた。そのため、教師にとっては年間指導計画表等の作成作業に加え、これらの児童用等の予定表の作成作業を行う必要があり、当該作業を負担に感じることがあり、これらの作成作業の省力化や軽減を期待する声が大きかった。
【0009】
また、上記予定表の作成以外に、例えば、翌日の授業等の実施予定や必要な持ち物を教師が板書し、連絡帳等に児童自らが書き写すような指導を行うことが従来から慣習として残っている。しかしながら、この場合、児童の書き写しミス等が発生する可能性があり、誤った情報が児童から保護者に伝えられるなど、正確な情報の伝達ができない場合があった。更に、教師自身が多忙なことにより、伝達すること自体を失念する可能性も否定できなかった。そのため、忘れ物が多くなり、授業の進行に支障を来すことがあり、児童や保護者に対して正確な授業の予定等を確実に連絡することができるシステム等が望まれていた。
【0010】
一方、近年において、情報通信機器端末の発展や通信技術の進歩により、パーソナルコンピュータや携帯電話、スマートフォン、及びタブレット端末用のソフトウェア(アプリ)として、年間、月間、及び週間等の仕事やプライベートの予定を入力し、管理することが可能なカレンダー機能を搭載したスケジュール管理用ソフトウェア(以下、「カレンダーアプリ」と称す。)が広く普及している。
【0011】
また、これらのカレンダーアプリの中には、航空券の予約サイトや宿泊施設の予約サイト、或いは当該予約サイトからのユーザへ送信された送信メールの内容に基づいてユーザの予定とカレンダーアプリとを連携させることにより、予約日時や予約内容がカレンダーアプリに自動的に反映されるカレンダー連携機能を備えるものもある。
【0012】
そのため、従来のように、手帳を用いて手書きでスケジュールを書き込み、予定を管理していたものと比べ、必要な情報を正確にかつ速やかに入力することができ、かつ予定された日時が近づいたタイミングでユーザに対して予定の内容を報知することもでき、ユーザにとって利便性に優れたものとなっている。しかしながら、教育の現場において上記のような指導計画管理装置等で作製及び編集された年間指導計画表等に関する情報をカレンダーアプリに連携させることは従来において行われていなかった。
【0013】
そこで本発明は、上記実情に鑑み、作成された行事予定表や週間指導計画表に関する指導計画情報をカレンダーアプリの読み込み可能な形式に変換し、当該カレンダーアプリにその内容を反映させる連携を図ることを可能とする指導計画支援システム、及び指導計画支援プログラムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、下記に掲げる指導計画支援システム、及び指導計画支援プログラムが提供される。
【0015】
[1] 横軸または縦軸のいずれか一方に一週間に相当する時間軸を配し、前記横軸または前記縦軸の残余の他方に一日の時間割を配し、かつ、前記横軸及び前記縦軸の交差する交差枠の中に、実施予定の教科及び当該教科における学習単元の内容を割り当てた週間指導計画表の作成及び編集を行う週間編集機能及び一年間を通じた実施予定の学校行事を割り当てた行事予定表の作成及び編集を行う行事予定編集機能を有し、前記週間指導計画表及び前記行事予定表に係る指導計画情報を作成可能な指導計画情報作成手段と、作成された前記指導計画情報を記憶する端末記憶手段とを備える編集用端末を具備し、指導計画を支援する指導計画支援システムであって、前記指導計画情報は、前記指導計画に含まれる割り当てられた前記教科、前記学習単元の内容、及び前記学校行事の実施時間割に係る時間割データを含んで構成され、前記端末記憶手段は、前記時間割データに対応し、前記実施時間割を実時間に変換するための校時表データを更に記憶するものであり、前記編集用端末は、前記指導計画情報に含まれ、連携対象となる前記指導計画及び連携対象期間の指定の入力を受け付ける連携対象受付手段と、前記連携対象受付手段に基づいて、前記指導計画情報から前記時間割データを含む変換前連携情報を抽出する変換前連携情報抽出手段と、抽出された前記変換前連携情報に含まれる前記時間割データを、前記端末記憶手段に記憶され、前記時間割データと対応する前記校時表データに基づいて変換し、前記指導計画の前記実施時間割を実時間に変換する実時間変換手段と、前記実時間に変換された実時間データを含む連携情報を電気通信回線を通じて、前記連携情報を反映させるカレンダーアプリのアプリ管理サーバに送信する連携情報送信手段とを具備する指導計画支援システム。
【0016】
[2] 前記編集用端末は、前記連携情報を反映し、前記カレンダーアプリで作成及び公開されたカレンダーを識別するためのカレンダー識別情報を前記端末記憶手段に記憶し、前記連携対象受付手段による連携処理の開始を検出、及び/または、前記指導計画情報の更新を検出すると、既に前記連携情報が送信されているかを前記カレンダー識別情報に基づいて確認するカレンダー識別情報確認手段と、前記連携情報の送信が確認されると、送信済みの前記連携情報を削除する指示を前記アプリ管理サーバに対して送信する削除指示送信手段と、前記指導計画情報の更新にともなって新たに作成された前記連携情報を前記電気通信回線を通じて前記アプリ管理サーバに再送信する連携情報再送信手段とを具備する前記[1]に記載の指導計画支援システム。
【0017】
[3] 前記連携情報は、前記週間指導計画表に係る週間連携情報、及び、前記年間指導計画表に係る年間連携情報を含み、前記アプリ管理サーバに対してそれぞれ独立して送信される前記[1]または[2]に記載の指導計画支援システム。
【0018】
[4] 前記編集用端末は、前記編集用端末からのログオフ操作を検出するログオフ検出手段と、前記ログオフ操作の検出に基づいて、前記連携情報を送信するための連携処理を開始する連携処理開始手段とを更に具備する前記[1]~[3]のいずれかに記載の指導計画支援システム。
【0019】
[5] 横軸または縦軸のいずれか一方に一週間に相当する時間軸を配し、前記横軸または前記縦軸の残余の他方に一日の時間割を配し、かつ、前記横軸及び前記縦軸の交差する交差枠の中に、実施予定の教科及び当該教科における学習単元の内容を割り当てた週間指導計画表の作成及び編集を行う週間編集機能及び一年間を通じた実施予定の学校行事を割り当てた行事予定表の作成及び編集を行う行事予定編集機能を有し、前記週間指導計画表及び前記行事予定表に係る指導計画情報を作成可能な指導計画情報作成手段及び作成された前記指導計画情報を記憶する端末記憶手段として編集用端末を機能させる、指導計画を支援する指導計画支援プログラムであって、前記指導計画情報は、前記指導計画に含まれ、割り当てられた前記教科、前記学習単元の内容、及び前記学校行事の実施時間割に係る時間割データを含んで構成され、前記端末記憶手段は、前記時間割データに対応し、前記実施時間割を実時間に変換するための校時表データを更に記憶するものであり、前記指導計画情報に含まれ、連携対象となる前記指導計画及び連携対象期間の指定の入力を受け付ける連携対象受付手段、前記連携対象受付手段に基づいて、前記指導計画情報から前記時間割データを含む変換前連携情報を抽出する変換前連携情報抽出手段、抽出された前記変換前連携情報に含まれる前記時間割データを、前記端末記憶手段に記憶され、前記時間割データと対応する前記校時表データに基づいて変換し、前記指導計画の前記実施時間割を実時間に変換する実時間変換手段、及び前記実時間に変換された実時間データを含む連携情報を電気通信回線を通じて、前記連携情報を反映させるカレンダーアプリのアプリ管理サーバに送信する連携情報送信手段として前記編集用端末を更に機能させる指導計画支援プログラム。
【0020】
[6] 前記連携情報を反映し、前記カレンダーアプリで作成及び公開されたカレンダーを識別するカレンダー識別情報を前記端末記憶手段に記憶し、前記連携対象受付手段による連携処理の開始を検出、及び/または、前記指導計画情報の更新を検出すると、既に前記連携情報が送信されているかを前記カレンダー識別情報に基づいて確認するカレンダー識別情報確認手段、前記連携情報の送信が確認されると、送信済みの前記連携情報を削除する指示を前記アプリ管理サーバに対して送信する削除指示送信手段、及び前記指導計画情報の更新にともなって新たに作成された前記連携情報を前記電気通信回線を通じて前記アプリ管理サーバに再送信する連携情報再送信手段として前記編集用端末を更に機能させる前記[5]に記載の指導計画支援プログラム。
【0021】
[7] 前記連携情報は、前記週間指導計画表に係る週間連携情報、及び、行事予定に係る行事予定連携情報を含み、前記アプリ管理サーバに対してそれぞれ独立して送信される前記[5]または[6]に記載の指導計画支援プログラム。
【0022】
[8] 前記編集用端末からのログオフ操作を検出するログオフ検出手段、及び前記ログオフ操作の検出に基づいて、前記連携情報を送信するための連携処理を開始する連携処理開始手段として前記編集用端末を更に機能させる前記[5]~[7]のいずれかに記載の指導計画支援プログラム。
【発明の効果】
【0023】
本発明の指導計画支援システム、及び指導計画支援プログラムによれば、校外秘として作成された週間指導計画表及び行事予定に係る指導計画情報に基づいて、外部に公開可能な形式に変換した上で、既存のカレンダーアプリに連携情報として送信することが可能となり、時間割や行事予定等の指導計画に関する情報を教師等の学校側、及び児童、保護者の間で簡単に共有することができる。特に、従来のように児童用等の予定表を改めて作成する必要がなく、教師の作業負担を大幅に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施形態の指導計画支援システムの概略構成、及び編集用端末の機能的構成を示すブロック図である。
図2】週間指導計画表の画面表示の一例を示す説明図である。
図3】行事予定表の画面表示の一例を示す説明図である。
図4】時間割データと校時表データとの対応の一例を示す説明図である。
図5】カレンダーアプリとの連携処理にかかる操作のためのカレンダー連携画面の画面表示の一例を示す説明図である。
図6】カレンダーアプリにより表示されるカレンダー表示画面の画面表示の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態の指導計画支援システム、及び、指導計画支援プログラムについて説明する。なお、本発明の支援システム及び支援プログラムは、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者の通常の知識に基づいて以下の実施の形態に対して適宜変更、修正、及び改良等を加え得るものであっても構わない。
【0026】
本発明の一実施形態の指導計画支援システム1(以下、単に「支援システム1」と称す。)は、図1図5に示すように、本発明の指導計画支援プログラムPG(以下、単に「支援プログラムPG」と称す。)がインストールされ、当該支援プログラムPGを起動することで、作成された週間指導計画表3及び行事予定表4に含まれる授業(教科、及び学習単元の内容)等、或いは学校行事の実施予定に係る種々の情報を、一般的に広く使用されているカレンダーアプリCAと連携し、表示されるカレンダー反映させるものである。
【0027】
ここで、図1は、本実施形態の支援システム1の概略構成、及び支援プログラムPGのインストールされた編集用端末2の機能的構成を示すブロック図であり、図2は、週間指導計画表3の画面表示の一例を示す説明図であり、図3は、行事予定表4の画面表示の一例を示す説明図であり、図4は、時間割データ7と校時表データ8との対応の一例を示す説明図であり、図5は、カレンダーアプリCAとの連携処理にかかる操作のためのカレンダー連携画面9の画面表示の一例を示す説明図であり、図6はカレンダーアプリCAにより表示されるカレンダー表示画面35(本発明におけるカレンダーに相当)の画面表示の一例を示す説明図である。
【0028】
本実施形態の支援システム1における編集用端末2について更に具体的に説明すると、その機能的構成として、指導計画情報作成手段10、端末記憶手段11、連携対象受付手段12、変換前連携情報抽出手段13、実時間変換手段14、及び連携情報送信手段15を主に具備して構成されている。更に、編集用端末2は、その他の機能的構成として、カレンダー識別情報確認手段16、削除指示送信手段17、連携情報再送信手段18、ログオフ検出手段19、及び連携処理開始手段20をそれぞれ具備している。これらの機能的構成を編集用端末2が具備することで、それぞれの機能及び手段に基づいた種々の機能を当該編集用端末2に発揮させることができる。以下、各手段の詳細についてそれぞれ説明する。
【0029】
端末記憶手段11は、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブ等の固定記憶手段によって構成されるものである。なお、かかる端末記憶手段11には、教材発行会社等によって頒布されたテストの得点集計機能、成績管理機能、通知表作成機能、及び時間割作成機能等の学習指導の現場において有用な複数の教育情報総合管理ソフトウェアMPGがインストールされており、本実施形態の学習指導の計画を支援する支援プログラムPGによる連携処理機能は、当該教育情報総合管理ソフトウェアの一機能として編集用端末2に搭載することが可能である。
【0030】
教育情報総合管理ソフトウェアMPGを起動させた状態で所定の操作(例えば、マウスによるクリック操作等)を行うことにより、本発明の支援プログラムPGを起動及び実行することができ、編集用端末2に支援システム1としての機能を発揮させることができる。教育情報総合管理ソフトウェアMPGは、従来から周知なものであり、特に詳細な説明は省略する。ここで、端末記憶手段11には、指導計画情報作成手段10によって作成及び編集された指導計画情報21、及び指導計画情報21に含まれる時間割データ7に対応し、実時間に変換可能な一または複数の校時表データ8等の種々の情報及びデータを格納し、記憶することができる。
【0031】
ここで、編集用端末2は、作成及び編集された指導計画情報21による週間指導計画表3及び行事予定表4等の内容を表示するための周知の表示機器と接続されている。なお、本実施形態の支援システム1において、表示機器として液晶ディスプレイLCDが用いられ、編集用端末2から送出される各種表示信号を制御する端末表示制御手段22と接続されている(図1参照)。
【0032】
更に、編集用端末2は、インターネットや専用回線等の通信ネットワークN(本発明における電気通信回線に相当)を介して、種々の情報等の送受信を可能とするものであり、図1に示すように、外部のカレンダーアプリCAの作成、提供、及び運営を行うアプリ運営会社APに配されたアプリ管理サーバ5と接続し、後述する連携情報6を送信することを可能とするものである。なお、アプリ管理サーバ5及び編集用端末2における端末記憶手段11等を、例えば、通信ネットワークN上に構築された仮想サーバやクラウドサーバに設けるものであっても構わない。なお、通信ネットワークNとは、端末通信制御手段23と接続されている。
【0033】
本実施形態の支援システム1において使用する編集用端末2は、各小中学校等において教職員が日常的に使用するデスクトップ型或いはノート側のパーソナルコンピュータを用いるものを主に想定している。しかしながら、編集用端末2は、これに限定されるものではなく、例えば、タブレット型端末やスマートフォン等を使用するものであっても構わない。なお、パーソナルコンピュータ、タブレット型端末、及びスマートフォン等の情報通信機器に係る構成については既に周知のものであるため、ここでは詳細な説明は省略する。また、編集用端末2に対する各種操作、及び情報等の入力を行うための周知の操作入力手段(キーボード、マウス、或いはタッチパネル等)が編集用端末2と接続されている。なお、本実施形態の支援システム1は、これらの操作入力手段の総称として操作入力機器IDが編集用端末2の端末入力制御手段24に接続されたものを示している(図1参照)。
【0034】
以下、本実施形態の支援システム1における編集用端末2によるカレンダーアプリCAとの連携処理の具体例について説明する。ここで、編集用端末2の指導計画情報作成手段10により、週間編集機能WE及び行事予定編集機能YEを用い、週間指導計画表3及び行事予定表4の作成及び編集が予め行われている。これにより、週間指導計画表3及び行事予定表4による指導計画情報21が作成可能となり、前述した端末記憶手段11に格納されている。なお、週間指導計画表3等の作成及び編集の詳細については、従来から周知のものであるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0035】
作成された指導計画情報21の中には、教科や学校行等の指導計画の割り当てとともに、当該指導計画をどの時限に実施するかを示す実施時間割に係る時間割データ7を含んで構成されている。更に具体的に説明すると、時間割データ7は、小学校や中学校における「1時限(1時間目)」及び「2時限(2時間目)」等の指導を行う教科や予定等の実施時間割に関するものである。例えば、小中学校等の場合、1時限の長さが45分として割り当てられ、1時限目と2時限目の間に10分程度等の休憩時間(図2における“帯1”、“帯2”、“帯3”等)を設けることが行われている。すなわち、割り当てられた教科等の指導計画は、割り当てられた日付とともに、何時限目に割り当てられたに関する時間割データ7を含んでいる。
【0036】
ここで、週間指導計画表3は、例えば、図2に示されるように、一方の横軸に月曜日から金曜日に至る一週間に相当する週間時間軸TL1(本発明における時間軸に相当)を左から右に沿って配し、残余の他方の縦軸に行事や朝の時間(朝礼)等を含む一日の授業時間数に係る授業時間軸C1を上から下に沿って配することで表形式として構成したものである。
【0037】
そして、週間時間軸TL1及び授業時間軸C1がそれぞれ交差する交差枠25の中に、実施予定の教科及び学習単元の内容を入力する編集処理がなされ、交差枠25にこれらの指導計画が時間割毎に割り当てられる。更に、週間指導計画表3の最下方位置には、該当する週(図2において、6月14日~6月20日)における目標や指導後の振り返り等を入力し、表示するための週間まとめ欄26が設けられている。
【0038】
更に、週間指導計画表3の周囲には、行事予定(=学校行事)や、時間割表、年間指導計画表等の教育情報総合管理ソフトウェアMPGにおける各種機能に切り替えるための各操作を行う複数の操作アイコン27が配され、その中の一つに、カレンダーアプリCAとの連携(カレンダー連携)を行うためのカレンダー連携アイコン28が設定及び表示されている。なお、図2において示した週間指導計画表3の構成及びレイアウト等は一例であり、これに限定されるものではない。
【0039】
一方、行事予定表4とは、例えば、図3に示されるように、一方の横軸に4月から翌年の3月に至る一年間(年度)に相当する年間時間軸TL2(本発明における時間軸に相当)を左から右に沿って配し、残余の他方の縦軸に当該月における日数DAが配されたものであり、実施予定の学校行事(夏休み、プール開き)等の指導計画を割り当てたものである。なお、行事予定表4は、図3に示すように、1月から12月までの一部(例えば、3ヶ月分)が年間時間軸TL2に表示され、その他の機関については、行事予定表4の下部に設けられたスライドバー29を操作することで、年間の指導計画における表示期間を変更することができる。本実施形態の支援システム1においては、行事予定表4に学校行事等に関する情報を含むものを例示し、学習単元の実施予定等について情報の記載と機能を分けている。
【0040】
行事予定表4の周囲には、週間指導計画表3と同様に、行事予定(=学校行事)や、時間割表、年間指導計画表等の教育情報総合管理ソフトウェアMPGにおける各種機能に切り替えるための各操作を行う複数の操作アイコン27が配され、その中の一つに、カレンダーアプリCAとの連携(カレンダー連携)を行うためのカレンダー連携アイコン28が設定及び表示されている。なお、図3において示した行事予定表4の構成及びレイアウト等は一例であり、これに限定されるものではない。
【0041】
更に、編集用端末2は、作成された指導計画情報21を上記端末記憶手段11に格納し記憶するとともに、指導計画情報21に含まれる時間割データ7に対応し、実施時間割(1時限、2時限等)を、実際の時間割である実時間割(後述する、実時間データ30)に変換するための校時表データ8を更に格納し記憶している。
【0042】
校時表データ8について、詳述すると、図4に示すように、時間割データ7におけるそれぞれの時限(1時限、2時限等)及び時限間の休憩時間(帯1、帯2等)に対応し、これらの開始時刻と終了時刻とを具体的に規定したものである。すなわち、教科等の指導計画を割り当てる場合、実時間ではなく、予め学校等で規定された時間割(1時限、2時限等)に基づいて週間指導計画表等が作成及び編集される。この時間割において、1時限目の開始授業、終了時刻、及び授業時間、更には次時限までの休憩時間(帯)が一律で決定されているものではなく、小中学校毎に異なっていることが多い。そのため、作成済みの指導計画情報21において実時間を特定することが困難である。加えて、小中学校等では、通常授業以外に短縮授業等により時間割が変化したり、或いは学校行事によっては複数時限に跨がって実施が行われたりする可能性がある。したがって、実際に割り当てられた指導計画が実時間において何時から何時に相当するかを指導計画情報21の時間割データ7の内容から特定することができず、カレンダーアプリCAとの連携が困難となる。
【0043】
そこで、本実施形態の支援システム1においては、上記時間割データ7を実時間に変換し、カレンダーアプリCAが読み込み、或いは認識可能なフォーマットに変換するための校時表データ8が予め記憶されている。
【0044】
これにより、時間割データ7を校時表データ8に基づいて実時間に変換処理することでカレンダーアプリCAとの連携が可能となる。更に、複数パターンの校時表データ8を予め登録しておくことで、通常授業の時間割以外に、短縮授業やその他の特殊な時間割の場合でも対応することができる。また、校時表データ8の内容を適宜編集し、小中学校等の実情に合わせた校時表データ8を作成することも可能である。
【0045】
校時表データ8に基づいて時間割データ7が実時間に変換されると、変換された実時間データ30が作成され、連携情報6の一部として含まれる。
【0046】
編集用端末2は、指導計画情報21に含まれる連携対象となる指導計画、及び連携対象期間の指定の入力を受け付ける連携対象受付手段12を具備している。具体的には、上述した週間指導計画表3または行事予定表4の表示された表示画面(図2または図3参照)において表示されたカレンダー連携アイコン28の位置にカーソル31を合わせ、クリック操作を行うことにより、図5に示すようなカレンダーアプリCAとの連携処理を行うカレンダー連携画面9を表示させることができる。
【0047】
本実施形態の支援システム1では、カレンダー連携画面9において、週間指導計画表3に基づく週間の授業の実施予定(=週案)、或いは行事予定表4に基づく年間の学校行事の実施予定等を連携対象として指定することができる。更に、このときの連携対象期間を“年度全て”、“日単位”、“週単位”、“月単位”毎にそれぞれ指定することができる。なお、かかる指定は、それぞれの期間が表示された前に配置されたラジオボタンをクリックすることで行われる。なお、図5のカレンダー連携画面9は、週案及び学校行事にかかる指導計画を同時に設定可能なレイアウトが示されているもののこれに限定されるものではない。また、指導計画情報21の中から一部の内容のみを選択して連携対象の範囲として指定することもできる。
【0048】
更に、上述したカレンダー連携画面9には、時限設定アイコン32が表示されており、当該時限設定アイコン32をクリックすることにより、前述した時間割データ7に対応する予め登録された複数パターンの校時表データ8の中から任意の一つを選択することができる。更に、カレンダー連携画面9において、カレンダーアプリCAとの連携処理を開始するタイミング(手動、ログオフ時)についても設定することができる。なお、ログオフ時における自動的に連携を開始する処理についての詳細は後述する。
【0049】
上記の通り、カレンダー連携画面9において連携対象、及び連携対象期間等の連携範囲を特定し、更に時間割データ7を実時間データ30に変換するための校時表データ8の選択(時限設定)を完了した状態で、画面下方に位置する“外部カレンダーに登録する”と表示された連携処理開始アイコン34をクリックする。これにより、カレンダーアプリCAとの連携処理が編集用端末2において開始される。ここでは、連携処理のタイミングが“手動”にセットされている。
【0050】
上記の操作及び処理を編集用端末2において行うことで、カレンダー連携画面9で設定及び特定された条件に基づいて、端末記憶手段11に記憶された指導計画情報21の中から時間割データ7を含んだ変換前連携情報33を抽出し(変換前連携情報抽出手段13)、抽出された変換前連携情報33に含まれる時間割データ7を指定された校時表データ8に基づいて、割り当てられた指導計画の実施時間割を実時間に変換する処理をそれぞれの時限毎に行い(実時間変換手段14)、変換された実時間データ30を含む連携情報6を通信ネットワークNを介して、カレンダーアプリCAを運営するアプリ運営会社APに設置されたアプリ管理サーバ5に送信する(連携情報送信手段15)の処理を一連の流れとして行う。
【0051】
ここで、実時間変換手段14の一例を示すと、例えば、変換前連携情報33(指導計画情報21)において“1時限:国語”と割り当てられていたものに対し、対応する校時表データ8(図4参照)に基づいて、“8:45~9:30:国語”のように、実時間データ30を含むように構成する。かかる処理を、それぞれ割り当てられた指導計画に対して実施することで、カレンダーアプリCAが認識可能な時間及び当該時間におけるイベント(学習内容)等を含んだ連携情報6を作成することができる。
【0052】
連携情報6がアプリ管理サーバ5に送信されることで、カレンダーアプリCAに当該連携情報6の内容が反映され、スマートフォン等の情報通信機器端末での閲覧が可能となる。
連携情報6を送信したカレンダーアプリCAにより作成されたカレンダーへのアクセスをクラス全員に対して許可することにより、児童若しくは保護者が反映された連携情報6を含むカレンダーを、例えば、図6に示すようなカレンダー表示画面35のように表示して閲覧することができる。
【0053】
これにより、教師等は、カレンダー連携画面9の連携処理開始アイコン34をクリックする操作を行うたけで、週間指導計画表3に基づく授業に実施予定や行事予定表4に基づく学校行事の実施予定をまとめて送信し、公開することができる。
【0054】
ここで、連携情報6の送信が完了し、カレンダーアプリCA側で連携情報6を反映したカレンダーが作成されると、当該カレンダーには個々のカレンダーを識別及び特定するためのカレンダー識別情報36が当該カレンダーアプリCA側で付与される。本実施形態の支援システム1における編集用端末2は、送信した連携情報6と関連付けてこのカレンダー識別情報36を端末記憶手段11に記憶する。なお、本実施形態においては、週間指導計画表3及び行事予定表4に係る指導計画情報21をまとめて連携情報6を作成したものを示したが、これに限定されるものではなく、週間指導計画表3に基づく週間連携情報或いは行事予定表4に基づく年間連携情報をそれぞれ作成し、独立してカレンダーアプリCAとの連携を図るものであっても構わない。
【0055】
更に、編集用端末2は、連携対象受付手段12による連携処理の開始を検出した場合、すなわち、前述のように新たにカレンダーアプリCAとの連携処理を開始しようとする場合、若しくは、指導計画情報21の更新を検出すると、端末記憶手段11に記憶されたカレンダー識別情報36の有無を検出するカレンダー識別情報確認手段16を備えている。これにより、既に連携情報6の送信が行われているかが確認される(カレンダー識別情報確認手段16)。
【0056】
そして、連携情報6の送信済みがカレンダー識別情報36によって確認され、カレンダーアプリCAに連携情報6が反映されている場合、送信済みの連携情報6を削除する指示に係る信号をアプリ管理サーバ5に送信する(削除指示送信手段17)。これにより、カレンダーアプリCAには、連携情報6が反映されていない初期状態となる。
【0057】
かかる状態で、改めて連携情報6の作成を行い、再送信する(連携情報再送信手段18)。これにより、複数の連携情報6が重複してカレンダーアプリCAに反映されることを防ぎ、常に最後に送信した、換言すれば、最新の連携情報6のみがカレンダーアプリCAに反映され、カレンダー表示画面35に表示されるようになる。
【0058】
指導計画情報21の中には、天候やその他の事情により授業内容や時間割等が変更となる場合がある。その場合、既に送信済みの連携情報6がカレンダーアプリCAに残存する場合、複数の情報が錯綜し、混乱を招くおそれがある。そのため、新たな連携情報6を送信する前に既に送信済みの連携情報6の有無をカレンダー識別情報36に基づいて確認した上で、削除処理等を行い、再送信することで最新の連携情報6が反映されたものにすることができる。
【0059】
更に、編集用端末2は、連携情報6の送信のタイミングを編集用端末2からのログオフ時、すなわち、編集用端末2において週間編集機能や行事予定表編集機能を用いて指導計画情報21の作成を完了し、支援プログラムPGを終了した段階で連携情報6の作成及び送信の処理を行うように設定することができる。具体的には、図5に示すカレンダー連携画面9において、「連携タイミング」における“ログオフ時に自動連携する”が表示されたラジオボタンをONに設定することで、編集用端末2からのログオフ操作を検出し(ログオフ検出手段19)、これに基づいて連携情報6の作成及び送信処理が開始される(連携処理開始手段20)。ログオフ時に連携情報6が作成されることにより、カレンダーアプリCAとの連携処理を忘れることがなく、指導計画情報21が更新される毎に連携情報6が送信され、常に最新の状態がカレンダー表示画面35に反映されることになる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の支援システム、及び支援プログラムは、小中学校等において作成される行事予定表及び週間指導計画表に基づく学習計画の支援のために利用することができる。
【符号の説明】
【0061】
1:支援システム(指導計画支援システム)、2:編集用端末、3:週間指導計画表、4:行事予定表、5:アプリ管理サーバ、6:連携情報、7:時間割データ、8:校時表データ、9:カレンダー連携画面、10:指導計画情報作成手段、11:端末記憶手段、12:連携対象受付手段、13:変換前連携情報抽出手段、14:実時間変換手段、15:連携情報送信手段、16:カレンダー識別情報確認手段、17:削除指示送信手段、18:連携情報再送信手段、19:ログオフ検出手段、20:連携処理開始手段、21:指導計画情報、22:端末表示制御手段、23:端末通信制御手段、24:端末入力制御手段、25:交差枠、26:週間まとめ欄、27:操作アイコン、28:カレンダー連携アイコン、29:スライドバー、30:実時間データ、31:カーソル、32:時限設定アイコン、33:変換前連携情報、34:連携処理開始アイコン、35:カレンダー表示画面(カレンダー)、36:カレンダー識別情報、AP:アプリ運営会社、C1:授業時間軸、CA:カレンダーアプリ、DA:日数、ID:操作入力機器、LCD:液晶ディスプレイ、MPG:教育情報総合管理ソフトウェア、N:通信ネットワーク(電気通信回線)、PG:支援プログラム(指導計画支援プログラム)、TL1:週間時間軸、TL2:年間時間軸、WE:週間編集機能、YE:行事予定編集機能。
図1
図2
図3
図4
図5
図6