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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023043025
(43)【公開日】2023-03-28
(54)【発明の名称】支援システム及び支援装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230320BHJP
【FI】
G06Q30/06 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021150496
(22)【出願日】2021-09-15
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 「支援システム及び支援装置」を使用した接客、令和3年5月17日~令和3年6月10日(実施日) 〔刊行物等〕 「支援システム及び支援装置」を使用した接客、令和3年9月2日~令和3年9月30日(実施日)
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】慶野 知治
(72)【発明者】
【氏名】出井 彰記
(72)【発明者】
【氏名】▲濱▼ 龍太郎
(72)【発明者】
【氏名】麻野 いつか
(72)【発明者】
【氏名】▲桑▼原 朋子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB55
(57)【要約】
【課題】商品の購入や見積もりを適切に支援し、ユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】支援システム1は、商品の購入又は見積もりを支援するための第1支援サーバ100及び第2支援サーバ200を備える。第1支援サーバ100は、第1ユーザから1以上の商品の組合せ又は仕様の選択を受け付ける選択部と、選択部により選択された1以上の商品の情報を実績情報として記録する実績情報記録部と、を備える。第2支援サーバ200は、第2ユーザの要望又は特性に関する情報を取得するユーザ情報取得部と、実績情報記録部により記録された実績情報の中から、ユーザ情報取得部により取得された第2ユーザの要望又は特性に合った実績情報を抽出する実績情報抽出部と、実績情報抽出部により抽出された実績情報を第2ユーザに提示する実績情報提示部と、を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の購入又は見積もりを支援するための第1支援サーバ及び第2支援サーバ
を備え、
前記第1支援サーバは、
第1ユーザから1以上の商品の組合せ又は仕様の選択を受け付ける選択部と、
前記選択部により選択された1以上の商品の情報を実績情報として記録する実績情報記録部と、
を備え、
前記第2支援サーバは、
第2ユーザの要望又は特性に関する情報を取得するユーザ情報取得部と、
前記実績情報記録部により記録された実績情報の中から、前記ユーザ情報取得部により取得された前記第2ユーザの要望又は特性に合った実績情報を抽出する実績情報抽出部と、
前記実績情報抽出部により抽出された実績情報を前記第2ユーザに提示する実績情報提示部と、
を備える
支援システム。
【請求項2】
前記ユーザ情報取得部は、前記商品の仕様又は機能に関する前記第2ユーザの要望を取得する
請求項1に記載の支援システム。
【請求項3】
前記ユーザ情報取得部は、前記第2ユーザが購入又は見積もりを希望する商品に類似する商品の画像を取得し、
前記実績情報抽出部は、前記ユーザ情報取得部により取得された画像に類似する1以上の商品を前記実績情報の中から抽出する
請求項1又は2に記載の支援システム。
【請求項4】
前記ユーザ情報取得部は、前記第2ユーザの行動又は嗜好の特性を評価するための質問に対する回答を取得し、前記回答に基づいて前記第2ユーザの要望又は特性を評価する
請求項1から3のいずれかに記載の支援システム。
【請求項5】
第2ユーザの要望又は特性に関する情報を取得するユーザ情報取得部と、
第1ユーザにより組合せ又は仕様が選択された実績のある1以上の商品の実績情報の中から、前記ユーザ情報取得部により取得された前記第2ユーザの要望又は特性に合った実績情報を抽出する実績情報抽出部と、
前記実績情報抽出部により抽出された実績情報を前記第2ユーザに提示する実績情報提示部と、
を備える
支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、商品の購入や見積もりを支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
キッチンセットや収納セットなどの住宅設備は、複数の商品から構成される。例えば、キッチンセットは、シンク、水栓、加熱器具、ワークトップ、収納、食器洗い乾燥機などの商品を組み合わせることにより構成される。それぞれの商品を個別に購入することも可能であるが、多くの場合、住宅の新築時やリフォーム時に複数の商品がセットで購入される。このような住宅設備の購入を希望する顧客の利便性を向上させるため、メーカーが提供するショールームなどにおいて、案内担当係員が顧客の要望を聞き、要望に合った商品を禁則条件などに則して選定して、商品の見積もりを提供していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-65752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
住宅設備を構成する個々の商品は、多数の種類が提供されており、それぞれの仕様や機能も豊富であるため、顧客に合った住宅設備を提案するためには膨大な知識が必要となり、案内担当係員の教育に時間がかかる。また、それらの商品や仕様の組合せは膨大な数になりうるので、顧客が自身に合った商品や仕様の組合せを選択するのは困難である。このような課題は、住宅設備以外の商品でも同様である。
【0005】
本開示は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、商品の購入や見積もりを適切に支援し、ユーザの利便性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の支援システムは、商品の購入又は見積もりを支援するための第1支援サーバ及び第2支援サーバを備える。第1支援サーバは、第1ユーザから1以上の商品の組合せ又は仕様の選択を受け付ける選択部と、選択部により選択された1以上の商品の情報を実績情報として記録する実績情報記録部と、を備える。第2支援サーバは、第2ユーザの要望又は特性に関する情報を取得するユーザ情報取得部と、実績情報記録部により記録された実績情報の中から、ユーザ情報取得部により取得された第2ユーザの要望又は特性に合った実績情報を抽出する実績情報抽出部と、実績情報抽出部により抽出された実績情報を第2ユーザに提示する実績情報提示部と、を備える。
【0007】
本開示の別の態様は、支援装置である。この装置は、第2ユーザの要望又は特性に関する情報を取得するユーザ情報取得部と、第1ユーザにより組合せ又は仕様が選択された実績のある1以上の商品の実績情報の中から、ユーザ情報取得部により取得された第2ユーザの要望又は特性に合った実績情報を抽出する実績情報抽出部と、実績情報抽出部により抽出された実績情報を第2ユーザに提示する実績情報提示部と、を備える。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態に係る支援システムの構成を示す図である。
図2】第1支援サーバが第1ユーザを支援する手順を示す図である。
図3】実施の形態に係る支援方法の手順を示すシーケンス図である。
図4】実施の形態に係る第1支援サーバの構成を示す図である。
図5】第1支援サーバにより第1ユーザ端末に提示される仕様選択画面の例を示す図である。
図6】実施の形態に係る第2支援サーバの構成を示す図である。
図7】第2支援サーバにより第2ユーザ端末に提示される質問画面の例を示す図である。
図8】第2支援サーバにより第2ユーザ端末に提示される質問画面の例を示す図である。
図9】第2支援サーバにより第2ユーザ端末に提示される質問画面の例を示す図である。
図10】第2支援サーバにより第2ユーザ端末に提示される質問画面の例を示す図である。
図11】第2支援サーバにより第2ユーザ端末に提示される質問画面の例を示す図である。
図12】第2支援サーバにより第2ユーザ端末に提示される質問画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施の形態として、ユーザが商品の購入を検討する際に、商品の色、デザイン、機能、サイズなどの仕様をカスタマイズしたり、複数の商品の組合せをコーディネートしたりするのを支援する技術について説明する。
【0011】
図1は、実施の形態に係る支援システムの構成を示す。支援システム1は、第1支援サーバ100、第2支援サーバ200、第1ユーザ端末10、第2ユーザ端末20、及びそれらの装置を接続する通信網の一例であるインターネット2を備える。本実施の形態では、主に、キッチンセットの購入又は見積もりを支援する場合について説明する。
【0012】
第1支援サーバ100は、キッチンセットの購入を検討している第1ユーザの第1ユーザ端末10に、キッチンセットを構成する1以上の商品の候補や、それぞれの商品において選択可能な色、デザイン、機能、サイズなどの仕様を提示し、商品の組合せや仕様の選択を受け付ける。第1支援サーバ100は、第1ユーザがシステムキッチンを構成する1以上の商品の組合せや仕様を選択して見積もり又は購入を要求した場合、見積もり又は購入を要求されたキッチンセットの情報を実績情報として記録する。
【0013】
第2支援サーバ200は、第1支援サーバ100により実績情報として記録された、カスタマイズ又はコーディネート済みのキッチンセットの中から、第2ユーザが好みのキッチンセットを選択することを可能とする。第2支援サーバ200は、第2ユーザの第2ユーザ端末20から第2ユーザの要望や嗜好などに関する情報を取得し、取得された情報に基づいて第2ユーザに合ったキッチンセットを実績情報の中から選択し、選択されたキッチンセットを第2ユーザ端末20に提示する。
【0014】
本実施の形態の支援システム1では、キッチンセットを構成する1以上の商品の組合せや仕様を自身で選択したい第1ユーザには、第1支援サーバ100が、第1ユーザに合った商品の組合せや仕様の選択を支援し、より簡易にキッチンセットの購入又は見積もりをしたい第2ユーザには、第2支援サーバ200が、第1ユーザによりカスタマイズ又はコーディネート済みのキッチンセットの中から第2ユーザに合ったキッチンセットを選択することができるように支援する。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、第1ユーザと第2ユーザは、同一のユーザであってもよいし、異なるユーザであってもよい。また、第1ユーザ端末10と第2ユーザ端末20は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0015】
図2及び図3は、実施の形態に係る支援方法の手順を示すシーケンス図である。図2は、第1支援サーバ100が第1ユーザを支援する手順を示す。第1支援サーバ100は、第1支援サーバ100により見積もりが可能な商品の一覧を選択候補として第1ユーザ端末10に提示する(S10)。第1ユーザ端末10は、第1ユーザにより選択された商品を第1支援サーバ100に送信する(S12)。
【0016】
第1支援サーバ100は、第1ユーザにより選択された商品のプランを決定するための設定情報の選択肢を第1ユーザ端末10に提示する(S16)。第1ユーザ端末10は、第1ユーザにより選択された設定情報を第1支援サーバ100に通知する(S18)。
【0017】
第1支援サーバ100は、第1ユーザにより選択された設定情報に基づいて商品のプランを選択し(S20)、選択されたプランに含まれる商品の仕様の選択候補を第1ユーザ端末10に提示する(S22)。第1ユーザ端末10は、第1ユーザにより選択された仕様を第1支援サーバ100に通知する(S24)。
【0018】
第1支援サーバ100は、商品の組合せや仕様の禁則条件などを参照して、第1ユーザにより選択された商品や仕様の適否を判定する(S26)。第1ユーザにより選択された商品や仕様が条件に適合している場合は、第1支援サーバ100は、見積もりを作成し(S28)、第1ユーザ端末10に提示する(S30)。第1支援サーバ100は、第1ユーザにより選択された商品や仕様が条件に適合している場合、第1ユーザから見積もりの提示を要求されるか否かにかかわらず自動的に見積もりを提示してもよいし、第1ユーザ端末10から見積もりの提示を要求されたときに見積もりを提示してもよい。第1ユーザが提示された商品の購入を希望する場合は、第1ユーザ端末10は、第1支援サーバ100に商品の購入を要求する(S32)。第1支援サーバ100は、第1ユーザによる商品の購入に必要な処理を実行する(S34)。
【0019】
第1支援サーバ100は、第1ユーザによりカスタマイズ又はコーディネートされ、見積もり又は購入が要求された商品の情報を、実績情報として記録する(S36)。第1支援サーバ100は、購入が要求された商品の情報のみを実績情報として記録してもよい。
【0020】
図3は、第2支援サーバ200が第2ユーザを支援する手順を示す。第2支援サーバ200は、第2ユーザに関する情報を要求する(S50)。後述するように、第2ユーザに関する情報は、第2ユーザが要望する仕様や機能などに関する情報や、第2ユーザが購入を希望する商品に類似する商品の画像や、第2ユーザの行動や嗜好の特性を評価するための質問に対する回答などであってもよい。第2ユーザ端末20は、第2ユーザにより入力された情報を第2支援サーバ200に送信する(S52)。
【0021】
第2支援サーバ200は、第2ユーザ端末20から取得した第2ユーザに関する情報に基づいて、第1ユーザによりカスタマイズ又はコーディネートされた実績情報の中から、第2ユーザの要望や嗜好などに合ったキッチンセットを抽出し(S54)、抽出結果を第2ユーザ端末20に提示する(S56)。また、抽出されたキッチンセットの見積もりを第2ユーザ端末20に提示する(S58)。第2支援サーバ200は、抽出されたキッチンセットが実際に購入されたか否かや、購入された場合は購入者による評価などの情報を更に第2ユーザ端末20に提示してもよい。
【0022】
第2ユーザが提示されたキッチンセットの購入を希望する場合は、第2ユーザ端末20は、第2支援サーバ200に商品の購入を要求する(S60)。第2ユーザがキッチンセットを構成する商品や仕様の変更を希望する場合は、第2ユーザ端末20は、第2支援サーバ200に商品や仕様の変更を要求してもよい。第2支援サーバ200は、必要に応じてシステムキッチンの商品や仕様を変更し、第2ユーザによる商品の購入に必要な処理を実行する(S62)。
【0023】
第2支援サーバ200は、第1支援サーバ100から実績情報を取得して保持してもよい。実績情報は、適宜のタイミングで第1支援サーバ100から第2支援サーバ200に提供され、更新されてもよい。第2支援サーバ200は、第1支援サーバ100に第2ユーザに関する情報を含む検索条件を送信し、実績情報の中から検索条件に合致する実績情報を検索するよう要求してもよい。この場合、第1支援サーバ100は、保持している実績情報の中から、検索条件に合致する実績情報を検索し、第2支援サーバ200に回答してもよい。第1支援サーバ100と第2支援サーバ200は、同一の装置により実現されてもよい。この場合、第2支援サーバ200は、第1支援サーバ100により記録された実績情報の中から、検索条件に合致する実績情報を検索してもよい。
【0024】
図4は、実施の形態に係る第1支援サーバ100の構成を示す。第1支援サーバ100は、通信装置101、表示装置102、入力装置103、処理装置110、及び記憶装置160を備える。第1支援サーバ100は、サーバ装置であってもよいし、パーソナルコンピュータなどの装置であってもよいし、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末であってもよい。
【0025】
通信装置101は、他の装置との間の通信を制御する。通信装置101は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。表示装置102は、処理装置110により生成される画面を表示する。表示装置102は、液晶表示装置、有機EL表示装置などであってもよい。入力装置103は、担当者による指示入力を処理装置110に伝達する。入力装置103は、マウス、キーボード、タッチパッドなどであってもよい。表示装置102及び入力装置103は、タッチパネルとして実装されてもよい。
【0026】
記憶装置160は、処理装置110により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置160は、半導体メモリ、ハードディスクなどであってもよい。記憶装置160には、商品データベース161、プラン情報保持部162、及び実績情報保持部163を含む。
【0027】
商品データベース161は、商品の種類、名称、色、デザイン、サイズ、価格、機能、仕様、三次元形状データなどを格納する。
【0028】
プラン情報保持部162は、商品カテゴリごとに、複数のコンセプトやテーマなどに合わせて予め設定された商品群のプランの情報を保持する。例えば、キッチンセットのプランとして、明るいキッチンをテーマに明るい色のワークトップ、収納パネル、床材などが選択されたプランや、モノトーンのスタイリッシュなキッチンをテーマに白や黒のワークトップ、収納パネル、床材などが選択されたプランや、アウトドアリビングをテーマにオープン対面キッチンが選択されたプランなどが予め設定され、それぞれのプランのキッチンセットを構成する商品群の情報がプラン情報保持部162に格納される。
【0029】
実績情報保持部163は、第1ユーザによりカスタマイズされた商品の仕様や、第1ユーザによりコーディネートされた商品群を構成するそれぞれの商品の情報などを保持する。実績情報保持部163は、商品又は商品群をカスタマイズ又はコーディネートした第1ユーザの属性、嗜好、購入履歴などの第1ユーザに関する情報を更に保持してもよい。
【0030】
処理装置110は、商品選択部111、プラン選択部112、仕様選択部113、見積生成部114、三次元画像生成部115、見積確認部116、シミュレータ117、購入処理部118、及び実績情報記録部119を備える。これらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIなどにより実現され、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、またはハードウエアとソフトウエアの組合せなど、いろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0031】
商品選択部111は、第1支援サーバ100により見積もりを作成することが可能な商品カテゴリの一覧を第1ユーザ端末10に提示し、商品カテゴリの選択を受け付ける。選択可能な商品カテゴリは、例えば、キッチンセット、収納セットなどを含む。
【0032】
プラン選択部112は、商品選択部111により選択された商品のプランを決定するための設定情報の一覧とそれぞれの選択肢を第1ユーザ端末10に提示し、設定情報の選択を受け付ける。設定情報の選択肢は、文字情報のみを用いて提示されてもよいし、画像やイラストなどを用いて提示されてもよい。例えば、キッチンセットのプランを決定するための設定情報は、壁付I型、壁付L型、対面キッチンユニット/ペニンシュラI型、対面キッチンユニット/アイランド型、センターキッチン/ペニンシュラI型、センターキッチン/アイランド型などのレイアウト、シンク位置、間口、高さ、キッチン下収納の有無、食器洗い乾燥機の有無などを含む。プラン選択部112は、第1ユーザ端末10から受け付けた設定情報に基づいて商品のプランを決定する。プラン選択部112は、予め商品群の種類や仕様などが設定されたプランに加えて、商品を自由に選択して配置することが可能なフリー配置プランを選択可能としてもよい。
【0033】
仕様選択部113は、プラン選択部112により選択された商品のプランにおいて選択可能な商品の仕様を受け付けるために、仕様選択画面を第1ユーザ端末10に提示する。図5は、第1支援サーバ100により第1ユーザ端末10に提示される仕様選択画面190の例を示す。仕様選択画面190には、選択された商品の三次元画像191、三次元画像191を操作するためのユーザインタフェース192、商品や仕様の禁則条件や注意点などのメッセージ193、選択された商品の見積金額194、選択可能な商品の仕様の選択肢195などが表示される。例えば、キッチンセットの仕様は、ワークトップ、シンク、水栓、浄水栓、加熱機器、食器洗い乾燥機、レンジフード、収納などの商品の種類と、それぞれの商品の色、材質、デザインなどを含む。
【0034】
見積生成部114は、仕様選択部113により選択された仕様の商品の見積金額を算出する。見積生成部114は、仕様選択部113により仕様が選択されると、見積金額を算出してリアルタイムに仕様選択画面の見積金額を更新してもよいし、第1ユーザ端末10から見積金額の更新を要求されたときに見積金額を算出して仕様選択画面の見積金額を更新してもよい。
【0035】
三次元画像生成部115は、仕様選択部113により選択された仕様の商品の三次元形状データをレンダリングすることにより商品の三次元画像を生成する。三次元画像生成部115は、仕様選択画面に設けられたユーザインタフェースを介して第1ユーザ端末10から三次元画像の視点位置の移動、拡大縮小、商品の配置位置の移動、商品の色やデザインなどの変更の指示を受け付けると、指示にしたがって三次元画像を再生成し、仕様選択画面の三次元画像を更新する。
【0036】
見積確認部116は、仕様選択部113による仕様の選択が完了すると、選択された商品の一覧と見積金額を第1ユーザ端末10に提示し、第1ユーザに確認させる。見積確認部116は、第1ユーザが見積もりを確認すると、見積書、図面、提案書などを出力する。
【0037】
シミュレータ117は、見積もりがされた商品の部屋への配置をシミュレーションする機能を提供する。シミュレータ117は、商品を配置する部屋の三次元形状データを取得し、視点位置を所定位置に設定して、商品を配置した部屋の三次元形状データをレンダリングする。シミュレータ117は、第1ユーザ端末10からの指示にしたがって視点位置、商品の配置位置、配置方向、商品の色やデザインなどを変更する。
【0038】
購入処理部118は、見積もりがされた商品の購入を第1ユーザ端末10から要求されたときに、代金の決済や商品の配送の手配など、購入に必要な処理を実行する。購入処理部118は、商品を販売するサーバに第1ユーザが購入を希望する商品の情報を送信して商品の販売を要求してもよい。
【0039】
実績情報記録部119は、第1ユーザによりカスタマイズされた商品の仕様や、第1ユーザによりコーディネートされた商品群を構成するそれぞれの商品の情報などを実績情報保持部163に記録する。実績情報記録部119は、商品又は商品群をカスタマイズ又はコーディネートした第1ユーザの属性、嗜好、購入履歴などの第1ユーザに関する情報を実績情報と対応付けて実績情報保持部163に記録してもよい。
【0040】
このように、本実施の形態の第1支援サーバ100は、第1ユーザが多数の商品及び仕様の膨大な組合せの中から、第1ユーザの好みに合った商品及び仕様を段階的に絞り込んでいくことができるように支援する。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0041】
図6は、実施の形態に係る第2支援サーバ200の構成を示す。第2支援サーバ200は、通信装置201、表示装置202、入力装置203、処理装置210、及び記憶装置260を備える。第2支援サーバ200は、サーバ装置であってもよいし、パーソナルコンピュータなどの装置であってもよいし、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末であってもよい。
【0042】
通信装置201は、他の装置との間の通信を制御する。通信装置201は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。表示装置202は、処理装置210により生成される画面を表示する。表示装置202は、液晶表示装置、有機EL表示装置などであってもよい。入力装置203は、担当者による指示入力を処理装置210に伝達する。入力装置203は、マウス、キーボード、タッチパッドなどであってもよい。表示装置202及び入力装置203は、タッチパネルとして実装されてもよい。
【0043】
記憶装置260は、処理装置210により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置260は、半導体メモリ、ハードディスクなどであってもよい。記憶装置260は、商品データベース261及び実績情報保持部262を含む。
【0044】
商品データベース261は、商品の種類、名称、色、デザイン、サイズ、価格、機能、仕様、三次元形状データなどを格納する。商品データベース261は、商品の特性の評価値を更に保持してもよい。商品の特性は、例えば、作業性、清掃性、意匠性、収納性、耐久性、衛生性などであってもよい。
【0045】
実績情報保持部262は、第1支援サーバ100から取得された実績情報を保持する。実績情報保持部262は、実績情報として保持されているキッチンセットの特性の評価値や、第1ユーザや第三者による評価結果などを更に保持してもよい。
【0046】
処理装置210は、実績情報取得部211、第2ユーザ情報取得部212、希望画像取得部213、希望仕様取得部214、実績情報抽出部215、抽出結果提示部216、変更受付部217、及び購入処理部218を備える。これらの構成も、ハードウエアのみ、またはハードウエアとソフトウエアの組合せなど、いろいろな形で実現できる。
【0047】
実績情報取得部211は、第1支援サーバ100から実績情報を取得して実績情報保持部262に格納する。実績情報取得部211は、所定のタイミングで第1支援サーバ100から実績情報を取得して実績情報保持部262を更新する。
【0048】
第2ユーザ情報取得部212は、第2ユーザの行動や嗜好などの特性を取得するための質問を第2ユーザ端末20に送信し、第2ユーザによる回答を第2ユーザ端末20から取得する。
【0049】
図7~12は、第2支援サーバ200により第2ユーザ端末20に提示される質問画面の例を示す。第2ユーザ情報取得部212は、図7に示すように、第2ユーザの世帯構成、普段調理する人の身長、次に調理する人の身長を問うための質問画面を提示し、第2ユーザによる回答を取得する。
【0050】
第2ユーザ情報取得部212は、図8に示すように、第2ユーザの住居のキッチンの間取りを問うための質問画面を提示し、第2ユーザによる回答を取得する。キッチンの間取りは、例えば、壁付けキッチン、対面キッチン、カウンターキッチン、オープン型対面キッチン、ペニンシュラI型、ペニンシュラL型、アイランド型などを含む。
【0051】
第2ユーザ情報取得部212は、図9~11に示すように、第2ユーザの調理中の行動特性を問うための質問画面を提示し、第2ユーザによる回答を取得する。調理中の行動特性は、例えば、食材や調理器具を予め用意したいか必要なものだけを並べたいか、調味料を手元に置いておきたいか都度片付けたいか、洗い物を調理中にこまめにしたいか食後に一気にしたいか、などを含む。
【0052】
第2ユーザ情報取得部212は、第2ユーザによる回答を分析して第2ユーザの調理中の行動特性を評価し、図12に示すように、評価結果を提示する。第2ユーザ情報取得部212は、それぞれの質問に対する回答に予め付与されたスコアに基づいて第2ユーザによる回答を統計処理などにより数値化することにより、第2ユーザの調理中の行動特性を評価してもよい。
【0053】
希望画像取得部213は、第2ユーザが購入を希望するキッチンセットに類似するキッチンセットの画像を第2ユーザ端末20から取得する。希望画像は、ウェブページ、カタログ、SNSなどにおいて取得されたキッチンセットの画像であってもよい。
【0054】
希望仕様取得部214は、第2ユーザが購入を希望するキッチンセットの仕様や機能に関する情報を第2ユーザ端末20から取得する。
【0055】
実績情報抽出部215は、第2ユーザ端末20から取得した情報に基づいて、第2ユーザの要望や嗜好などに合ったキッチンセットを実績情報の中から抽出する。実績情報抽出部215は、例えば、以下の3つの抽出方法の少なくともいずれかにより実績情報を抽出する。
【0056】
第1の抽出方法において、実績情報抽出部215は、第2ユーザ情報取得部により取得された第2ユーザに関する情報に基づいて判定された第2ユーザの要望や嗜好などの特性に合った実績情報を実績情報保持部の中から抽出する。実績情報抽出部は、数値化された第2ユーザの特性情報と、実績情報のそれぞれに付与された特性情報とを統計処理して比較することにより、第2ユーザの特性に合った実績情報を抽出してもよい。
【0057】
第2の抽出方法において、実績情報抽出部215は、希望画像取得部213により取得された、第2ユーザが購入を希望するキッチンセットの画像に類似する画像を、実績情報保持部262に保持された実績情報の画像の中から抽出する。実績情報抽出部215は、既知の任意の画像検索技術を利用して、希望画像に類似する画像を抽出してもよい。
【0058】
第3の抽出方法において、実績情報抽出部215は、希望仕様取得部214により取得された、第2ユーザが購入を希望するキッチンセットの仕様や機能に合った実績情報を実績情報保持部262の中から抽出する。実績情報抽出部215は、希望仕様取得部214により取得された仕様や機能に関する情報を入力し、その仕様や機能に合ったキッチンセットを出力するアルゴリズムを用いて、実績情報を抽出してもよい。このアルゴリズムは、ニューラルネットワークなどにより実現されてもよい。このアルゴリズムは、実績情報と、その実績情報を生成した第1ユーザが希望していたキッチンセットの仕様や機能などの情報とを学習データとして機械学習されてもよい。実績情報を分類又はクラスタリングすることにより、所望の仕様や機能に合った実績情報を抽出してもよい。
【0059】
実績情報抽出部215は、上記の3つの抽出方法のうちいずれか1つを採用してもよいし、2以上の組合せを採用してもよい。2以上の組合せを採用する場合、それぞれの抽出方法で抽出された実績情報のうち2以上の抽出方法で重複して抽出された実績情報を優先的に提示してもよい。抽出方法の優先順位が定められ、優先順位の高い抽出方法で抽出された実績情報が優先的に提示されてもよい。2以上の抽出方法で重複して抽出された実績情報の数が所定数よりも少なかった場合、いずれかの抽出方法で抽出された実績情報の中から、実績情報が所定数に達するまで、別の抽出方法で実績情報を抽出してもよい。例えば、第2の抽出方法で抽出された実績情報の中から、第3の抽出方法で抽出された上位の実績情報を、実績情報が所定数に達するまで追加してもよい。
【0060】
抽出結果提示部216は、実績情報抽出部215により抽出されたキッチンセットの情報を第2ユーザ端末20に提示する。また、抽出結果提示部216は、抽出されたキッチンセットの三次元画像や見積金額を第2ユーザ端末20に提示する。抽出結果提示部216は、抽出されたキッチンセットが実際に購入されたか否かや、購入された場合は購入者による評価などの情報を更に第2ユーザ端末20に提示してもよい。
【0061】
変更受付部217は、抽出結果提示部216により提示されたキッチンセットを構成する商品や仕様などの変更を第2ユーザ端末20から受け付け、キッチンセットを構成する商品や仕様などを変更する。
【0062】
購入処理部218は、商品の購入を第2ユーザ端末20から要求されたときに、代金の決済や商品の配送の手配など、購入に必要な処理を実行する。購入処理部218は、商品を販売するサーバに第2ユーザが購入を希望する商品の情報を送信して商品の販売を要求してもよい。
【0063】
このように、本実施の形態の第2支援サーバ200によれば、第1支援サーバ100により禁則条件などに則してカスタマイズ又はコーディネートされた商品の実績情報の中から商品を選択することを可能とするので、より容易に好みの商品を購入することができる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0064】
第1支援サーバ100と第2支援サーバ200の双方を運用し、第1支援サーバ100により記録された実績情報を第2支援サーバ200に随時提供することにより、第2支援サーバ200において第2ユーザが選択可能なカスタマイズ又はコーディネート済みの商品のバリエーションを増加させることができる。これにより、ユーザの利便性を更に向上させることができる。
【0065】
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示すにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 支援システム、2 インターネット、10 第1ユーザ端末、20 第2ユーザ端末、100 第1支援サーバ、111 商品選択部、112 プラン選択部、113 仕様選択部、114 見積生成部、115 三次元画像生成部、116 見積確認部、117 シミュレータ、118 購入処理部、119 実績情報記録部、161 商品データベース、162 プラン情報保持部、163 実績情報保持部、200 第2支援サーバ、211 実績情報取得部、212 第2ユーザ情報取得部、213 希望画像取得部、214 希望仕様取得部、215 実績情報抽出部、216 抽出結果提示部、217 変更受付部、218 購入処理部、261 商品データベース、262 実績情報保持部。
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