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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023043246
(43)【公開日】2023-03-29
(54)【発明の名称】外装工法及び外装構造
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20230322BHJP
【FI】
E04F13/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021150751
(22)【出願日】2021-09-16
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フォームタイ
(71)【出願人】
【識別番号】000150615
【氏名又は名称】株式会社長谷工コーポレーション
(71)【出願人】
【識別番号】000110860
【氏名又は名称】ニチハ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167117
【弁理士】
【氏名又は名称】打越 佑介
(72)【発明者】
【氏名】西村 進
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 淳
(72)【発明者】
【氏名】越智 督夫
(72)【発明者】
【氏名】浅見 俊介
【テーマコード(参考)】
2E110
【Fターム(参考)】
2E110AA42
2E110AA47
2E110AB04
2E110AB22
2E110BA12
2E110CA04
2E110CC03
2E110CC06
2E110CC20
2E110DA16
2E110DC12
2E110GB02Z
2E110GB42Z
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コンクリートに対して少なくとも所望の引き抜き荷重を発現する保持具で型枠を保持すると共に、型枠の取り外しから外装材の取り付けまで容易に施工できる外装工法及び外装構造を提供すること。
【解決手段】本外装工法は、型枠F,Fに打設したコンクリートCに対し、コンクリートCに囲まれる部位に段差部11を有する棒状の第1保持具1と、型枠Fを貫通して第1保持具1に軸方向から連結される第2保持具2と、を備えた保持具Hで型枠F,Fを保持し、コンクリートCの養生後に型枠F,Fと共に第2保持具2を第1保持具1から取り外し、第2保持具2を再び第1保持具1に軸方向から連結し、連結した第2保持具2に下地材Uを介して間接的に図示しない外装材を取り付ける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
型枠に打設したコンクリートに対する外装工法であって、
前記コンクリートに囲まれる部位に段差部を有する第1保持具と、型枠を貫通して第1保持具に軸方向から連結される第2保持具と、を備えた保持具で型枠を保持し、
コンクリートの養生後に型枠と共に第2保持具を第1保持具から取り外し、
第2保持具を再び第1保持具に軸方向から連結し、
連結した第2保持具に直接的又は間接的に外装材を取り付ける
ことを含む外装工法。
【請求項2】
第1保持具は、セパレータと、セパレータに装着するジョイント材と、を備え、
ジョイント材は、セパレータと第2保持具とを連結させるジョイント本体部と、ジョイント本体部から外側に延出するジョイントフランジ部と、を有し、
第1保持具の段差部は、セパレータとジョイント本体部との径差及びジョイント本体部とジョイントフランジ部との径差である
ことを含む請求項1に記載の外装工法。
【請求項3】
第2保持具は、軸材と、軸材に対して着脱自在なソケット材と、を備え、
軸材は、型枠を貫通してジョイント本体部と連結する軸本体部と、連結した状態でジョイント本体部の端部に当接するように軸本体部から外側に延出する軸フランジ部と、を有し、
ソケット材は、装着した状態でジョイントフランジ部に当接すると共にジョイント本体部から軸本体部に渡って挿着されるソケット本体部と、型枠に面するようにソケット本体部から外側に延出するソケットフランジ部と、を有し、
第2保持具を第1保持具から取り外した状態で、
第1保持具のうちジョイントフランジ部の外側面より内側がコンクリートに埋没し、外側がコンクリートから露出しており、
露出したジョイント本体部に軸本体部を再び連結し、
連結した軸本体部に直接的又は間接的に外装材を取り付ける
ことを含む請求項1又は2に記載の外装工法。
【請求項4】
少なくともジョイント材には、防錆処理が施されている
ことを含む請求項2又は3に記載の外装工法。
【請求項5】
型枠に打設されたコンクリートに対する外装構造であって、
前記コンクリートに対する型枠保持用の保持具と、保持具を介して前記コンクリートに設置された外装材と、を備え、
保持具は、前記コンクリートに囲まれる部位に段差部を有する棒状の第1保持具と、第1保持具に軸方向から連結される第2保持具と、を備え、
第2保持具は、保持具で型枠を保持していない状態かつ第1保持具に連結された状態で外装材を直接的又は間接的に支持する
ことを特徴とする外装構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば集合住宅の構造体を形成するコンクリートに対する外装工法及び外装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、集合住宅等の建築物の構造体を形成する場合、生コンクリートの打設用として、一対の型枠板をセパレータ等で所定の間隔に保持した型枠を採用していた。具体的には、両端にPコン又は座金をネジ止めしたセパレータを型枠板と略直交する向きに介在させると共に、型枠板にあけた孔を介してPコンにフォームタイを締め付けてネジ止めすることで、打設したコンクリートの圧力に型枠が耐えられるようにしていた。
【0003】
そして特許文献1には、型枠を取り外した後、胴縁を用いずにタイルやALCパネルといった外壁材(以下「外装材」ともいう。)を取り付けるために、コンクリートの表面の凹凸の差を吸収する外装材用下地パネルの取り付けに関する技術が開示されている。詳細には、Pコンを取り外してコンクリートに刺さった状態のセパレータの端部にネジ止めした支持部材に対して角度変位自在な下地パネル取付部材を介して外装材用下地パネルを取り付けるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-4539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1では、取り付けられた外装材用下地パネル及び外装材による引き抜き荷重の略全てがセパレータに集中するにも関わらず、支持部材の一方がセパレータの端部にネジ止めされるに過ぎず、他方はコンクリートから露出していることから、耐風圧に欠けるのみならず、コンクリートの厚さによってはセパレータが引き抜ける恐れがある。また支持部材は金属や合成樹脂などの一体成型品であり、Pコンの跡地であるコンクリートの凹部分に挿入されているに過ぎないため、コンクリートと支持部材との間から水分が浸入しやすく、セパレータが錆びてしまう恐れがある。
【0006】
一般的に、セパレータは型枠に対して600mm等の間隔で配置されており、その総数は構造体の表面積に比例して増加するにも関わらず、Pコンの取り外し後に露出した端部を切断してコンクリート内に埋設したままであり、また外装材の取り付けにはコンクリートに別途アンカーを打ち込んでいることに鑑みると、セパレータを再利用して外装材を取り付けられたら、資材費の軽減や施工効率の向上が期待できる。
【0007】
しかしながら、特許文献1のように外装材の取り付けにセパレータを再利用していても、セパレータを含む型枠の保持具の構造及びこれに基づく施工方法によっては、セパレータの引き抜き荷重不足や腐食のおそれがある。そのため発明者等は創意工夫の末、所望の引き抜き荷重や耐食を発現する保持具で型枠を保持することで、これらをそのまま外装材の取り付けに再利用できる技術に辿り着いた。
【0008】
そこで本発明の目的は、コンクリートに対して少なくとも所望の引き抜き荷重を発現する保持具で型枠を保持すると共に、型枠の取り外しから外装材の取り付けまで容易に施工できる外装工法及び外装構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち本発明は、型枠に打設したコンクリートに対する外装工法であって、上記コンクリートに囲まれる部位に段差部を有する第1保持具と、型枠を貫通して第1保持具に軸方向から連結される第2保持具と、を備えた保持具で型枠を保持し、コンクリートの養生後に型枠と共に第2保持具を第1保持具から取り外し、第2保持具を再び第1保持具に軸方向から連結し、連結した第2保持具に直接的又は間接的に外装材を取り付けることを含むことを特徴とする。
【0010】
「コンクリートに囲まれる部位」とは、第1保持具のうち打設されたコンクリートから圧力を受ける部位を意味し、上記部位が上記圧力を受ける方向は第1保持具の軸方向に対して少なくとも一方の垂直方向及び/又は水平方向である。「段差部」とは、第1保持部のうち高低差が生じている部位を意味し、数・高低差の度合い・軸方向の範囲を限定しない。「型枠を貫通して」とは、型枠にあけられた貫通孔を挿通することを意味する。「第1保持具」と「第2保持具」との連結は、容易に外れない限りあらゆる手法で行ってもよいが、容易に連結可能なネジ止めにて行うのが好ましい。「第2保持具に直接的又は間接的」のうち、「直接的」とは胴縁といった下地材を介していない状態、「間接的」とは上記下地材を介している状態を意味する。
【0011】
この構成によれば、第1保持部の段差部が食い込んだ状態でコンクリートが固まるため第1保持部の引き抜き荷重が向上し、第2保持具がコンクリートに埋め込まれず型枠を貫通して第1保持具に着脱自在であることから、コンクリートに埋まった状態の第1保持具に軸方向から連結して固定した第2保持具を外装材の取り付け用の治具として再び使えるため、第2保持具に直接的に外装材を取り付けやすく、また胴縁といった下地材を介して間接的に外装材を取り付けたりしやすい。
【0012】
第1保持具は、セパレータと、セパレータに装着するジョイント材と、を備え、ジョイント材は、セパレータと第2保持具とを連結させるジョイント本体部と、ジョイント本体部から外側に延出するジョイントフランジ部と、を有し、第1保持具の段差部は、セパレータとジョイント本体部との径差及びジョイント本体部とジョイントフランジ部との径差であることが望ましい。
【0013】
この構成によれば、ジョイント材を介してセパレータと第2保持具とを連結して容易に型枠を保持できるのみならず、ジョイント材に形成されたセパレータの外径より大きいジョイント本体部の外径及びジョイント本体部の外径より大きいジョイントフランジ部の外径により第1保持具の段差部が2つかつ段違いに形成されるため、セパレータに段差部を別途形成する必要はなく、所望の引き抜き荷重が得られる効果を期待できる。
【0014】
第2保持具は、軸材と、軸材に対して着脱自在なソケット材と、を備え、軸材は、型枠を貫通してジョイント本体部と連結する軸本体部と、連結した状態でジョイント本体部の端部に当接するように軸本体部から外側に延出する軸フランジ部と、を有し、ソケット材は、装着した状態でジョイントフランジ部に当接すると共にジョイント本体部から軸本体部に渡って挿着されるソケット本体部と、型枠に面するようにソケット本体部から外側に延出するソケットフランジ部と、を有し、第2保持具を第1保持具から取り外した状態で、第1保持具のうちジョイントフランジ部の外側面より内側がコンクリートに埋没し、外側がコンクリートから露出しており、露出したジョイント本体部に軸本体部を再び連結し、連結した軸本体部に直接的又は間接的に外装材を取り付けることが望ましい。
【0015】
この構成によれば、ジョイント材に対して軸フランジ部が軸方向の移動におけるストッパーになって軸本体部を介して軸材を所望の位置まで連結しやすく、ジョイント本体部と軸本体部との連結部分がソケット本体部で覆われ、かつ型枠の貫通孔がソケットフランジ部で内側から塞がれるため、軸材をコンクリートに接しない状態に維持できることから、軸材をジョイント材から取り外しやすく、ジョイントフランジ部の外側面より内側(コンクリート側)はコンクリートから圧力を受けるため所望の引き抜き荷重を得られやすく、ジョイント本体部の外側の端部がコンクリートから露出しているため軸本体部を再び連結しやすく、軸本体に対して外装材も取り付けやすい効果を期待できる。
【0016】
少なくともジョイント材には、防錆処理が施されていることが望ましい。「防錆処理」とは、例えば亜鉛・錫・アルミニウムの少なくとも2種類以上を含む合金コーティングであり、好ましくは3種類全てを含む合金コーティングであり、各成分の割合・コーティングの方法・コーティングの厚みは公知技術によるものでよく、また同等の防錆効果を得られる限りニッケルや銅によるメッキ処理でもよく、限定されない。
【0017】
この構成によれば、型枠の取り外し時及び外装材の取り付け時に露出しやすいジョイント材を腐食しにくくできることから、所望の引き抜き荷重を長期間維持しやすくできる効果を期待できる。ジョイント材以外に、軸材にも防錆処理が施されていると、ジョイント材の腐食対策も兼ねているため好ましい。
【0018】
また本発明は、型枠に打設されたコンクリートに対する外装構造であって、上記コンクリートに対する型枠保持用の保持具と、保持具を介して上記コンクリートに設置された外装材と、を備え、保持具は、上記コンクリートに囲まれる部位に段差部を有する棒状の第1保持具と、第1保持具に軸方向から連結される第2保持具と、を備え、第2保持具は、保持具で型枠を保持していない状態かつ第1保持具に連結された状態で外装材を直接的又は間接的に支持することが望ましい。
【発明の効果】
【0019】
すなわち本発明によれば、コンクリートに対して少なくとも所望の引き抜き荷重を発現する保持具で型枠を保持すると共に、型枠の取り外しから外装材の取り付けまで容易に施工できる効果を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態における外装工法に基づいて型枠を保持した状態図(A)と、型枠の取り外し後に外装材を取り付けた状態図(B)である。
図2】上記外装工法で採用する型枠の保持具の一部材の拡大側面図である。
図3】上記外装工法で採用する型枠の保持具を構成する各部材の側面図である。
図4】上記外装工法の流れ図(A)~(D)である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1図4を参照しつつ、本発明の一実施形態における外装工法(以下「本外装工法」ともいう。)について説明する。これらの図において、複数個存在する同一の部位については、一つの部位のみに符番した部分もある。説明の便宜上、所定の部位やこの部位の引き出し線をかくれ線(破線)や想像線(二点鎖線)で示した部分もある。説明において、上方、下方、側方、垂直方向、水平方向等の向きを示す用語は、基本的に通常の建築物の構造を基準とし、これ以外を基準にする場合は適宜説明する。
【0022】
<本外装工法の概要>
本外装工法は、建築物の構造体を形成するコンクリートのうち、特に外壁を外装材で装飾したり仕上げたりする際に採用されるものである。「建築物」とは、例えば集合住宅・戸建住宅・仮設住宅・学校・病院・高齢者施設・障害者施設・各種商業施設であり、鉄筋コンクリート造・鉄筋鉄骨コンクリート造・鉄骨造・木造の一部に採用されたコンクリート造といった構造やサイズを限定しない。
【0023】
「外装材」は、雨・風・雪・太陽光・高熱・地震といった自然現象、火災・延焼といった災害から建築物を保護する役割及び機能を有するものであればよく、サイズ・素材・形状・意匠に限定はなく、具体的には窯業系・金属製・木製・樹脂製といった乾式工法によるサイディングが該当し、サイディングの取り付けに対するL型のアングル材(ブラケット材)やリップ溝形鋼といった胴縁で形成される下地材を含んでもよい。
【0024】
<本外装工法に用いる部材や治具>
図1に示すように、本外装工法は、型枠F,Fに打設したコンクリートCに対し、コンクリートCに囲まれる部位に段差部11を有する棒状の第1保持具1と、型枠Fを貫通して第1保持具1に軸方向から連結される第2保持具2と、を備えた保持具Hで型枠F,Fを保持し、コンクリートCの養生後に型枠F,Fと共に第2保持具2を第1保持具1から取り外し、第2保持具2を再び第1保持具1に軸方向から連結し、連結した第2保持具2に下地材Uを介して間接的に図示しない外装材を取り付ける。
【0025】
型枠F・コンクリートC・図示しない外装材は、従来技術によるものでよく、サイズ・素材・形状等を限定されず、型枠F,F同士の間隔は、コンクリートCの厚み次第でよく、限定されない。下地材Uは、ブラケットU1と、ブラケットU1に取り付けられる横向きの胴縁U2と、胴縁U2に対して縦向きに取り付けられる胴縁U3と、を備えているが、これらに限定されず、例えば胴縁U2を備えていなくてもよい。
【0026】
段差部11は、第1段差部11aと、第1段差部11aより高く位置する第2段差部11bとの2つの段差を有するが、1つの段差でも3つ以上の段差でもよい。保持具Hの軸方向における第1段差部11aの位置及び第2段差部11bの位置は、端部付近であるが、端部から中央の間であっても、中央付近であっても、端部付近と中央付近との両方であっても、端部から中央に渡った全てであってもよく、限定されない。第1段差部11aと第2段差部11bとの間隔は、隣接していても、離れていてもよく、限定されない。段差部11は、雄ネジ状に切られたネジの外径と谷の径との径差でもよい。
【0027】
<第1保持具の概要>
第1保持具1は、セパレータ1aと、セパレータ1aに装着するジョイント材1bと、を備えている。セパレータ1aは、金属製の丸棒であり、従来技術によるものでよく、サイズ・素材・形状を限定されない。ジョイント材1bは、円筒状かつナット状に形成されており、ネジ切られたセパレータ1aの端部にネジ止めされる。ジョイント材1bは、2個1セットでセパレータ1aの両方の端部に装着されているが、所望の引き抜き荷重を得られる限り一方の端部のみに装着されてもよく、この場合は座金やPコンが他方の端部には装着されてもよい。第1保持具1は、セパレータ1aとジョイント材1bとを組み合わせたような形状に一体成形されたものでもよい。
【0028】
<ジョイント材の詳細>
図2に示すように、ジョイント材1bは、セパレータ1aと第2保持具2とを連結させる円筒状かつ内側が雌ネジ状のジョイント本体部1bfと、ジョイント本体部1bfから外側に延出する円状のジョイントフランジ部1bsと、を有している。第1保持具1の第1段差部11aは、セパレータ1aとジョイント本体部1bfとの径差であり、第2段差部11bは、ジョイント本体部1bfとジョイントフランジ部1bsとの径差である。
【0029】
ジョイント材1bの幅W1は、10mm~50mmで、好ましくは15mm~35mmで、より好ましくは20mm~30mmであり、10mmより短いと所望の引き抜き荷重を得られにくく、50mmより長いとセパレータに取り付けにくく、部材コストも増加してしまうおそれがある。ジョイントフランジ部1bsの幅W2は、1mm~5mmであり、好ましくは1.5mm~4mmであり、より好ましくは2mm~3mmであり、1mmより薄いと所望の引き抜き荷重を得られにくく、5mmより厚くても引き抜き荷重の強弱に大差ないからである。第1保持具1の第1段差部11aに相当するセパレータ1aとジョイント本体部1bfとの径差d1及び第2段差部11bに相当するジョイント本体部1bfとジョイントフランジ部1bsとの径差d2は、1mm~5mmであり、好ましくは1.5mm~4.5mmであり、より好ましくは2mm~4mであり、1mmより短いと所望の引き抜き荷重を得られにくく、5mmより長くても引き抜き荷重の強弱に大差ないからである。
【0030】
<第2保持具の概要>
図3に示すように、第2保持具2は、金属製の軸材2aと、軸材に対して着脱自在な樹脂製のソケット材2bと、型枠Fを介して軸材2aと連結する雌ネジ状のフォームタイ2cと、を備えている。軸材2aは、型枠Fを貫通してジョイント本体部1bfと連結する棒状かつ雄ネジ状の軸本体部2afと、連結した状態でジョイント本体部1bfの端部に当接するように軸本体部2afから外側に延出する円状の軸フランジ部2asと、を有する。ソケット材2bは、装着した状態でジョイントフランジ部1bsに当接すると共にジョイント本体部1bfから軸本体部2afに渡って挿着される円筒状かつテーパ状のソケット本体部2bfと、型枠Fに面するようにソケット本体部2bfから外側に延出する円状のソケットフランジ部2bsと、を有する。軸本体部2afのうち軸フランジ部2asよりジョイント材1b側の長さ(ジョイント本体部1bfとネジ止めされる部位の長さ)は、例えば軸材2aの全長に対する4分の1~3分の1でもよく、所望の締結力を発現する程度であれば、限定されない。
【0031】
次に図4を参照しつつ、本外装工法の各工程における手順及び期待できる効果について説明する。
【0032】
<本外装工法の手順>
図4(A)に示すように、まずジョイント材1bのジョイント本体部1bfの両側からネジ止めしてセパレータ1aと軸材2aの軸本体部2afの一方とを連結する。この状態で、ジョイント本体部1bfと軸フランジ部2asとは当接している。次に軸本体部2afのもう一方をソケット材2bのソケット本体部2bfに挿入しつつ、型枠Fの貫通孔に対して型枠Fの内側から貫通させる。最後に型枠Fの外側からフォームタイ2cと軸本体部2afのもう一方とをネジ止めして締め付ける。
【0033】
図4(B)に示すように、型枠Fを保持具Hで保持した状態で、コンクリートCを型枠Fに打設する。セパレータ1a、ジョイント材1b、及びソケット材2bの一部は、コンクリートCから圧力を受けている。ソケットフランジ部2bsは、型枠Fの内側に面している。
【0034】
図4(C)に示すように、コンクリートCを養生した状態で、図4(B)に示すフォームタイ2Cを軸材2aから取り外し、次いで型枠F及びソケット材2bを軸材2aから取り外す。ソケット材2bは、軸材2aに対して挿通自在であることから、コンクリートCの圧力を受けていても比較的容易に取り外せる。ソケット材2bの取り外し後、軸材2aをジョイント材1bから取り外す。軸材2aは、ソケット材2bに覆われてコンクリートCに接していないため、容易に取り外せる。ソケット材2bを取り外した状態で、ジョイントフランジ部1bsより外側に位置するジョイント本体部1bfの一部が露出し、ジョイントフランジ部1bs及びジョイント本体部1bfの一部がコンクリートCに埋没している。この状態で、図2に示す第1段差部11a及び第2段差部11bは、コンクリートCから圧力を受けている。
【0035】
図4(D)に示すように、露出したジョイント本体部1bfに軸材2aを再びネジ止めし、軸材2aに対して下地材Uを取り付ける。具体的には軸材2aを介してブラケットU1をコンクリートCに固定し、次にブラケットU1に対して横向きの胴縁U2をコンクリートCに沿って固定し、さらに胴縁U2に対して縦向きの胴縁U3を固定する。
【0036】
<本外装工法で期待できる効果>
すなわち本外装工法によれば、図2に示す第1段差部11a及び第2段差部11bが食い込んだ状態でコンクリートCが固まるためセパレータ1a及びジョイント材1bの引き抜き荷重が向上し、軸材2aがコンクリートCに埋め込まれず型枠Fを貫通してジョイント材1bに着脱自在であることから、コンクリートCに埋まった状態のジョイント材1bに軸方向から連結して固定した軸材2aを、下地材Uを含む外装材の取り付け用の治具として再び使えるため、軸材2aにブラケットU1や胴縁U2,U3といった下地材Uを介して間接的に外装材を取り付けたりしやすい効果を期待できる。なお一般的に型枠Fを保持するセパレータ1aは600mmピッチ配置されることから、任意の位置に外装材を取り付けられるが、セパレータ1aがなく軸材2aを取り付けられない箇所には、別途アンカーを打ち込んでもよい。
【0037】
さらにジョイント材1bを介してセパレータ1aと軸材2aとを連結して容易に型枠Fを保持できるのみならず、ジョイント材1bに形成されたセパレータ1aの外径より大きいジョイント本体部1bfの外径及びジョイント本体部1bfの外径より大きいジョイントフランジ部1bsの外径により第1段差部11a及び第2段差部11bが2つかつ段違いに形成されるため、セパレータ1aを段差状に別途形成する必要はなく、所望の引き抜き荷重が得られる効果を期待できる。
【0038】
さらにジョイント材1bに対して軸フランジ部2asが軸方向の移動におけるストッパーになって軸本体部2abを介して軸材2を所望の位置まで連結しやすく、ジョイント本体部1bfと軸本体部2afとの連結部分がソケット本体部2bfで覆われ、かつ型枠Fの貫通孔がソケットフランジ部2bsで内側から塞がれるため、軸材2をコンクリートCに接しない状態に維持できることから、軸材2をジョイント材1bから取り外しやすく、ジョイントフランジ部1bsの外側面よりコンクリートC側はコンクリートCから圧力を受けるため所望の引き抜き荷重を得られやすく、ジョイント本体部1bfの外側の端部がコンクリートCから露出しているため軸本体部2afを再び連結しやすく、軸本体2afに対して外装材も取り付けやすい効果を期待できる。
【実施例0039】
次に本外装工法で採用する型枠の保持具のうちセパレータとジョイント材との組み合わせによる引抜耐力に関する性能試験(以下「第1性能試験」ともいう。)、ジョイント材と軸材との耐腐食性に関する性能試験(以下「第2性能試験」ともいう。)について説明する。
【0040】
<セパレータの仕様等>
第1性能試験で用いるセパレータの材質、寸法は以下のとおりである。
・材質:NOS45(日本製鉄規格)
・寸法:直径=6.8±0.5mm、インチねじ=W5/16以上
【0041】
<ジョイント材の仕様等>
第1性能試験及び第2性能試験で用いるジョイント材(図2参照)の材質、防錆処理、寸法は以下のとおりである。
〇材質:冷間圧造用炭素鋼 SWRCH
〇防錆処理:亜鉛、錫、及びアルミニウムの合金コーティング(膜厚5μm)
〇寸法:図2に示すW1=22mm、W2=2.5mm、ジョイント本体部の外径=12mm、ジョイントフランジ部の外径=18mm、ジョイント本体部の双方の端部からジョイントフランジ部までの距離=13.5mm及び6mm、インチねじ=W5/16以上
【0042】
<軸材の仕様等>
第2性能試験で用いる軸材(図3参照)の材質、防錆処理、寸法は以下のとおりである。
〇材質:冷間圧造用炭素鋼 SWRCH
〇防錆処理:亜鉛、錫、及びアルミニウムの合金コーティング(膜厚5μm)
〇寸法:インチねじ=W5/16以上
【0043】
<セパレータの引張強度試験概要>
第1性能試験で用いるセパレータの引張強度試験の目的、試験体、試験方法、測定・算定・観察項目は以下のとおりである。
〇目的:本外装工法に採用するセパレータそのものの引張強度及びひずみを確認し、ジョイント材の引抜試験結果の比較例とすること。
〇試験体:長さ150mmのセパレータの両端にジョイント材を取り付け、ジョイント材の外側に万能試験機のチャックつかみ部分として丸セパストロングを取り付けた。なおジョイント材と丸セパストロングとの境界を「谷溝部分」と定義する。
〇試験方法:JIS Z 2241「金属材料引張試験方法」に準拠し、3本のセパレータに対して行うものとする。
〇測定・算定・観察項目:引張荷重(万能試験機の荷重計から得られた値)の平均値,引張荷重とひずみ(セパレータの中央位置に貼り付けたひずみゲージからアナログ出力された値を静ひずみ測定器でAD変換した値)との関係から得られるヤング係数の平均値,破断位置
【0044】
<ジョイント材の引抜試験概要>
第1性能試験で用いるジョイント材の引抜試験の目的、試験体、試験方法、測定・算定・観察項目は以下のとおりである。
〇目的:本外装工法に採用するセパレータとジョイント材との組み合わせよる引張強度及びひずみを確認し、セパレータの引張強度試験結果と対比し、この組み合わせから得られる外装材に対する引抜耐力の優位性を実証する。
〇試験体:試験用コンクリートの中央かつ厚さ方向に、一方の端部にジョイント材を取り付けた長さ170mmのセパレータを埋め込む。試験用コンクリートとジョイント材及びセパレータの位置関係は、図4に準拠するものとする。埋め込んだ状態で、試験用コンクリートの厚みの中央に位置するようにひずみゲージをセパレータに取り付けてある。試験用コンクリートの幅は350mm四方、厚さは50mm,100mm,125mmとする。
〇試験方法:センターホール式油圧ジャッキ(オックスジャッキ社製、SLP-105L、揚量100kN、ストローク50mm)を用いて試験体上面に設置したH鋼反力台からセパレータを引っ張る。試験体とH鋼反力台の間には、中心に有効水平投影面積(コーン破壊想定面積)以上の穴を設けた鋼板(PL12)を挟み、試験体自体に曲げ応力が働かないようにしてある。
〇測定・算定・観察項目:引張荷重{センターホール式荷重計(東京測器研究所製、KCM-200kNA、容量200kM)から得られた値},引張荷重とひずみ(セパレータの中央位置に貼り付けたひずみゲージからアナログ出力された値を静ひずみ測定器でAD変換した値)との関係から得られるヤング係数の平均値,試験終局時の破壊形状
【0045】
なお「試験終局時の破壊形状」とは、セパレータ破断(セパレータに掛かる引張力によりセパレータ自身が破断する現象),ジョイント材破壊(ジョイント材本体とセパレータのネジ状の接続部分が破壊してセパレータが抜ける現象),コーン状破壊(セパレータの引抜きによりコンクリートが斜め引張破壊を生じる現象。破壊部分は通常、ジョイント材フランジ部より45°程度の傾きを持った円錐状となる),コンクリートの割裂破壊(主にへりあき部分で見られる破壊であり、へりあき寸法が小さい場合や引抜対象の埋込深さが深い場合に母体のコンクリートが割れてしまう現象)が該当する。破壊形状は多数存在し、これらの破壊形式のいくつかが複合して生じる場合もあるが、通常は1つの破壊が先行してその時点で引抜荷重が決定される。
【0046】
<試験用コンクリートの仕様等>
第1性能試験用コンクリートの使用材料、調合は以下のとおりである。
〇使用材料:セメント(普通ポルトランドセメント、三菱マテリアル社製、密度3.16kg/m、細骨材(砂、表乾密度2.6g/cm、粗粒率2.5)、粗骨材(石灰砕石2005、表面密度2.72g/cm、実積率60%)、練混ぜ水(地下水)、混和剤(高性能AE減水剤標準型(1種、フローリック社製SF500S)
〇調合:水セメント比(48.2%)、スランプ(18cm)、空気量(4.5%)、S/a(48.3%)、単位量(kg/m)あたりの水170,セメント353,細骨材845,粗骨材947,混和剤3.53
【0047】
<コンクリートフレッシュ試験概要及び結果>
第1性能試験用コンクリートのフレッシュ試験の目的、方法、結果は以下のとおりである。
〇目的:本外装工法の効果を得られるフレッシュコンクリート性能の一例を示すこと。
〇方法:スランプ(JIS A 1101:2014)、空気量(JIS A 1128:2014)、コンクリート温度(JIS A 1156:2014)
〇結果:スランプ(17cm)、空気量(4.8%)、コンクリート温度(13℃)
【0048】
<コンクリート圧縮強度試験概要及び結果>
第1性能試験用コンクリートの圧縮強度試験の目的、方法、結果は以下のとおりである。
〇目的:本外装工法の効果を得られるコンクリート性能の一例を示すこと。
〇方法:JIS A 1108:2018「コンクリートの圧縮強度試験方法」に準拠
〇結果:材齢7日(直径平均99.9mm、高さ平均197.3mm~199.2mm、質量3528.2g~3574.2g、密度2280kg/m~2290kg/m、最大荷重245kN~248kN、圧縮強度平均31.4N/mm)、材齢10日(直径平均99.9mm、高さ平均197.8mm~198.8mm、質量3541.7g~3547.3g、密度2270kg/m~2290kg/m、最大荷重275kN~279kN、圧縮強度平均35.3N/mm)、材齢15日(直径平均99.9mm~100mm、高さ平均198.9mm~199.4mm、質量3525.4g~3563.4g、密度2260kg/m~2280kg/m、最大荷重287kN~288kN、圧縮強度平均36.6N/mm
【0049】
<セパレータの引張強度試験結果>
上述したセパレータの引張強度試験概要に基づき測定・算定・観察した結果は以下のとおりである。
〇最大引張荷重:25.9kN(3本平均)
〇ヤング係数:242.9kN/mm(3本平均)
〇破断位置:谷溝部分(3本全て)
〇考察:引張荷重及びひずみ測定の結果から、セパレータそのものの最大引張荷重の測定及びヤング係数の算定が行えたと言える。
【0050】
<ジョイント材の引抜試験結果>
上述したジョイント材の引抜試験概要に基づき測定・算定・観察した結果は以下のとおりである。
〇(試験体厚さ50mm)コンクリートのコーン破壊により引張荷重は測定不能かつヤング係数は算定不能
〇(試験体厚さ100mm)最大引張荷重:27.1kN(3本平均)、ヤング係数:242.1kN/mm、破断状況:セパレータ破断
〇(試験体厚さ125mm)最大引張荷重:26.8kN(3本平均)、ヤング係数:233.1kN/mm、破断状況:セパレータ破断
〇考察:試験体厚さ100mm及び125mmでの最大引張荷重及びヤング係数は、セパレータの引張強度試験結果と略同等であることから、セパレータの引抜耐力がセパレータそのものの規格強度を十分満足すると判断できる。なお「鉄筋コンクリート造構造計算規準・同解説(日本建築学会)」に準拠し、引張荷重に相当するセパレータの短期付着力(引抜強度)、すなわちジョイント材がないセパレータそのものの引抜強度)を計算すると、試験体厚さ100mmの場合は2.97kN、同厚さ125mmの場合は3.71kNと非常に小さい値であることからも、ジョイント材と組み合わせたセパレータの引抜耐力は十分であることが裏付けられる。
【0051】
<第1性能試験結果総括>
第1性能試験では、ジョイント材の引抜性能の確認を目的とて、引抜耐力の確認を行った。セパレータの破断荷重は、セパレータ単体で引っ張った場合は25.9Nであり、コンクリートに埋め込まれた状態では、26.8kN~27.1kNとなった。セパレータを引き抜いた時の破壊形状は、試験体厚さにより変化する。薄い場合はコーン状破壊を示すが、厚くなるとセパレータで破断する。ジョイント材の引抜試験後に、試験体裏面よりジョイント材を確認したところ、破損はみられなかった。ジョイント材の引抜耐力はセパレータの引抜耐力より大きいため、セパレータが先に破断する。したがってジョイント材の引抜性能に問題はない。
【0052】
<ジョイント材及び軸材の耐腐食性試験概要及び結果>
第2性能試験で用いるジョイント材と軸材とを組み合わせた状態での耐腐食性試験の目的、試験体、試験方法、確認項目、結果は以下のとおりである。
〇目的:本外装工法に採用するジョイント材及び軸材に生じる腐食状況を確認する。
〇試験体:ジョイント材と軸材とを連結したもの
〇試験方法:JASO M609-91「自動車用材料腐食試験(複合サイクル試験)」に基づき、複合サイクル試験機(スガ試験機製CYP-90)により、塩水噴霧2時間(温度35±1℃、湿度5±0.5%、濃度5%Nacl)、乾燥4時間(温度60±1℃、湿度20~30%)、及び湿潤2時間(温度50±1℃、湿度98%)を1サイクル(8時間)とする複合サイクル試験を100サイクルまで行う。
〇観察項目:試験体を目視にて赤錆の有無を観察し、強度低下に影響を及ぼす赤錆が発生しているか否かを判定基準とする。
〇結果:軽微な赤錆が発生
【0053】
<ジョイント材と軸材とを組み合わせた状態の引張強度試験概要>
第2性能試験に用いるジョイント材と軸材とを組み合わせた状態での引張強度試験の目的、試験体、試験方法、測定・算定・観察項目は以下のとおりである。
〇目的:本外装工法に採用するジョイント材と軸材とを組み合わせた状態かつ腐食前後の引張強度を確認し、ジョイント材及び軸材の耐食処理の優位性を実証する。
〇試験体:軸材の両端にジョイント材を1つずつ取り付け、ジョイント材の外側に万能試験機のチャックつかみ部分として丸セパストロングを取り付けた。
〇試験方法:JIS Z 2241「金属材料引張試験方法」に準拠し、腐食前のもの3つと腐食後のもの3つに対して行うものとする。
〇測定・算定・観察項目:引張荷重(万能試験機の荷重計から得られた値)の平均値、破断位置
【0054】
<ジョイント材と軸材とを組み合わせた状態の引張強度試験結果>
上述した引張強度試験概要に基づき測定・算定・観察した結果は以下のとおりである。
〇(腐食前)最大引張荷重:32.7kN、破断位置:軸材
〇(腐食後)最大引張荷重:34.1kN、破断位置:軸材
〇考察:腐食後の引張荷重は腐食前の引張荷重と略同等であり、また耐食処理を施していない腐食後のジョイント材と軸材とを組み合わせた状態の最大引張荷重は25.9kNであったことから、耐食処理の優位性を確認できた。
【0055】
なお、本実施形態及び本実施例は、上述した内容に限定されず、同等の効果を得られる限り、あらゆる施工の計画、他の施工との関係、部位の位置・形状・寸法や、部位同士の関係を含む。
【符号の説明】
【0056】
1 第1保持具
1a セパレータ
1b ジョイント材
1bf ジョイント本体部
1bs ジョイントフランジ部
11 段差部
11a 第1段差部
11b 第2段差部
2 第2保持具
2a 軸材
2af 軸本体部
2as 軸フランジ部
2b ソケット材
2bf ソケット本体部
2bs ソケットフランジ部
2c フォームタイ
H 保持具
F 型枠
C コンクリート
U 外装材
U1 ブラケット
U2、U3 胴縁
図1
図2
図3
図4