(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023043349
(43)【公開日】2023-03-29
(54)【発明の名称】栽培用パレット、及び栽培方法
(51)【国際特許分類】
A01G 31/00 20180101AFI20230322BHJP
【FI】
A01G31/00 617
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021150911
(22)【出願日】2021-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】514108263
【氏名又は名称】株式会社ファームシップ
(71)【出願人】
【識別番号】596163770
【氏名又は名称】菱電商事株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100148080
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100168985
【弁理士】
【氏名又は名称】蜂谷 浩久
(74)【代理人】
【識別番号】100149401
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 浩史
(72)【発明者】
【氏名】宇佐美 由久
(72)【発明者】
【氏名】北島 正裕
(72)【発明者】
【氏名】新田 貴正
(72)【発明者】
【氏名】丸山 高志
【テーマコード(参考)】
2B314
【Fターム(参考)】
2B314NC07
2B314NC11
2B314ND40
(57)【要約】
【課題】水耕栽培において複数の培地を適切に保持することが可能な栽培用パレットと、その栽培用パレットを用いた栽培方法を提供する。
【解決手段】本発明の栽培用パレットは、水耕栽培にて植物の培地を保持するものであり、液面に浮かべられるベース部を備える。ベース部は、複数の貫通穴と、各々の貫通穴の縁部から立ち上がった壁によって構成される複数の保持部と、を有する。保持部は、壁に囲まれた開口部内にて培地を保持し、第1方向に沿って列状に配置された2以上の保持部からなる保持部群が、第1方向と垂直な第2方向に沿って複数並んでおり、第2方向において互いに隣り合う2つの保持部群のうち、一方に含まれる2以上の保持部の各々と、他方に含まれる2以上の保持部の各々とが第1方向において互いに同じ位置に配置されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液面に浮かべられるベース部を備え、水耕栽培にて植物の培地を保持する栽培用パレットであって、
前記ベース部は、複数の貫通穴と、各々の前記貫通穴の縁部から立ち上がった壁によって構成される複数の保持部と、を有し、
前記保持部は、前記壁に囲まれた開口部内にて前記培地を保持し、
第1方向に沿って列状に配置された2以上の前記保持部からなる保持部群が、前記第1方向と垂直な第2方向に沿って複数並んでおり、
前記第2方向において互いに隣り合う2つの前記保持部群のうち、一方に含まれる2以上の前記保持部の各々と、他方に含まれる2以上の前記保持部の各々とが前記第1方向において互いに同じ位置に配置されている、栽培用パレット。
【請求項2】
前記保持部を上方から見た場合の前記開口部の形状が四角形である、請求項1に記載の栽培用パレット。
【請求項3】
前記保持部を上方から見た場合の前記開口部の形状が方形である、請求項2に記載の栽培用パレット。
【請求項4】
前記第1方向又は前記第2方向において隣り合う2つの前記保持部の前記開口部のうち、一方の前記開口部の外縁に含まれる第1辺と、他方の前記開口部の外縁において前記第1辺と対向する位置にある第2辺と、が互いに平行である、請求項3に記載の栽培用パレット。
【請求項5】
前記開口部の外縁における4つの角部の各々が丸みを有する、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の栽培用パレット。
【請求項6】
前記ベース部は、前記第1方向又は前記第2方向において隣り合う2つの前記保持部の前記壁の間を連絡する連絡部と、前記連絡部及び前記保持部とは異なる位置に配置されたベース底部と、を有し、
前記連絡部は、前記ベース部のうち、前記連絡部が設けられる部分を隆起させることで構成され、
隣り合う2つの前記保持部と前記連絡部とによって囲まれる空洞部の上端が前記ベース底部の下面よりも上方に位置し、前記ベース底部の下面が前記貫通穴よりも下方に位置する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の栽培用パレット。
【請求項7】
前記連絡部は、前記第1方向又は前記第2方向に沿って直線状に延びている、請求項6に記載の栽培用パレット。
【請求項8】
前記開口部内に前記培地が収納されて保持された状態では、前記壁の上端が前記培地よりも上方に位置する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の栽培用パレット。
【請求項9】
前記壁の上端面が、上方に向かって膨らむように円弧状に湾曲した湾曲面である、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の栽培用パレット。
【請求項10】
前記開口部の開口面積が前記保持部の間で等しく、
3つ以上の前記保持部群が、前記第2方向において等間隔に並んでおり、
各々の前記保持部群には、前記第1方向において等間隔に並んだ3つ以上の前記保持部が含まれる、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の栽培用パレット。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の栽培用パレットを用いて植物を栽培する栽培方法であって、
前記栽培用パレットに設けられた複数の前記保持部の各々に植物の培地を保持した状態で、前記ベース部を液面に浮かべることにより、前記貫通穴を通じて前記培地の底面が前記液面に対して露出する、栽培方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水耕栽培にて植物の培地を保持する栽培用パレット、及び、栽培用パレットを用いた栽培方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水耕栽培では、例えば、フロートとも呼ばれる栽培用パレットを水又は培養液の液面に浮かべ、そのパレットにより、植物の苗等が植えられた培地を保持する。パレットにより培地を保持する方式の一例としては、パレットに形成された貫通穴に培地を嵌め込み、培地の底面から伸びた植物の根が培養液に浸かるように培地をパレットによって保持する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、栽培効率を高める目的から、パレットには極力多くの培地を保持させることが望ましい。一方、パレットにおける培地の配置位置(つまり、貫通穴の形成位置)によっては、培地が密集してしまう。その場合、互いに近接する培地の間で、培地に支えられる植物の葉同士が絡み合い、植物の栽培又は収穫に支障をきたす虞がある。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、上述した従来技術の問題点を解決し、具体的には、水耕栽培において複数の培地を適切に保持することが可能な栽培用パレットを提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、上記の栽培用パレットを用いた栽培方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の栽培用パレットは、液面に浮かべられるベース部を備え、水耕栽培にて植物の培地を保持する栽培用パレットであって、ベース部は、複数の貫通穴と、各々の貫通穴の縁部から立ち上がった壁によって構成される複数の保持部と、を有し、保持部は、壁に囲まれた開口部内にて培地を保持し、第1方向に沿って列状に配置された2以上の保持部からなる保持部群が、第1方向と垂直な第2方向に沿って複数並んでおり、第2方向において互いに隣り合う2つの保持部群のうち、一方に含まれる2以上の保持部の各々と、他方に含まれる2以上の保持部の各々と、が第1方向において互いに同じ位置に配置されていることを特徴とする。
【0007】
上記のように構成された栽培用パレットでは、複数の保持部が正方格子状に配置されている。このような保持部の配置パターンによれば、より多くの保持部を栽培用パレットに設けることができる一方で、それぞれの保持部について、近接する保持部の数が低減される。これにより、互いに近接する培地の間で、培地に支えられる植物の葉同士が絡み合うのを抑制することができる。このように本発明の栽培用パレットによれば、水耕栽培において複数の培地を適切に保持することができる。
【0008】
また、本発明の栽培用パレットに関しては、保持部を上方から見た場合の開口部の形状が四角形であると、好適である。さらに、保持部を上方から見た場合の開口部の形状が方形であると、より好適である。
上記の構成であれば、各保持部にて培地に支えられる植物の葉が開口部の角部に向かって伸び易くなるため、近接する保持部の間で葉同士が絡み合うのを抑え易くなる。すなわち、開口部の形状が四角形又は方形である場合には、葉の絡み合いを抑えつつ、栽培用パレットに保持する培地の数をより多くすることができる。
【0009】
また、本発明の栽培用パレットに関しては、第1方向又は第2方向において隣り合う2つの保持部の開口部のうち、一方の開口部の外縁に含まれる第1辺と、他方の開口部の外縁において第1辺と対向する位置にある第2辺と、が互いに平行であると、より好適である。
上記の構成であれば、保持部の開口部の形状が四角形又は方形であることが、より有意義になる。具体的に説明すると、上記の構成によれば、隣り合う2つの保持部同士をより近づけることができる。その場合であっても、上述した理由により、近接する保持部の間で葉同士が絡み合うのを抑え易くなる。これにより、栽培用パレットに設けられる保持部の数をより多くし、結果として、栽培効率を向上させることができる。
【0010】
また、本発明の栽培用パレットに関しては、開口部の外縁における4つの角部の各々が丸みを有するとよい。
上記の構成であれば、パレットを成形する際(例えば、樹脂成型時)に、開口部を含む保持部を容易に形成することができる。また、培地を保持部内へよりスムーズに投入することができる。また、培地に支えられる植物の葉が開口部の角部に触れた場合であっても、角部が丸みを有するため、葉が角部に沿って折れ曲がるのを抑えることができる。
【0011】
また、本発明の栽培用パレットに関しては、ベース部が、第1方向又は第2方向において隣り合う2つの保持部の壁の間を連絡する連絡部と、連絡部及び保持部とは異なる位置に配置されたベース底部と、を有してもよい。この場合、連絡部は、ベース部のうち、連絡部が設けられる部分を隆起させることで構成されるとよい。そして、隣り合う2つの保持部と連絡部とによって囲まれる空洞部の上端がベース底部の下面よりも上方に位置し、ベース底部の下面が貫通穴よりも下方に位置すると、より好適である。
上記の構成では、各保持部にて培地に支えられた植物の根が、空洞部の形成方向、すなわち第1方向又は第2方向に沿って伸びる傾向にある。一方、植物の茎及び葉(以下、便宜的に、地上部ともいう)は、根が伸びる方向と交差する方向、すなわち、第1方向及び第2方向に対して傾く方向に伸び易くなる。これにより、第1方向又は第2方向に並ぶ保持部の間において、培地に支えられた植物の葉同士が絡み合うのを抑え易くなる。
【0012】
さらに、連絡部は、第1方向又は第2方向に沿って直線状に延びていると、より好適である。
上記の構成であれば、各保持部において、培地に支えられた植物の地上部が第1方向及び第2方向に対して傾く方向に伸び易くなる。この結果、植物の葉同士が絡み合うのを抑えるという効果が一段と発揮され易くなる。
【0013】
また、本発明の栽培用パレットに関して、開口部内に培地が収納されて保持された状態では、壁の上端が培地よりも上方に位置すると、好適である。
上記の構成であれば、各保持部にて培地に支えられた植物の葉(葉の軸)を上方に向けて伸ばし易くすることができる。これにより、葉同士の絡み合いをより一層抑え易くなり、且つ、最終的に収穫段階では栽培対象の植物をスムーズに収穫することができる。
【0014】
また、本発明の栽培用パレットに関しては、壁の上端面が、上方に向かって膨らむように円弧状に湾曲した湾曲面であるとよい。
上記の構成であれば、各保持部にて培地に支えられた植物の葉が保持部の壁の上端面に接触した場合であっても、上端面が円弧状に湾曲しているので、葉が傷つくのを抑えることができる。
【0015】
また、本発明の栽培用パレットに関しては、開口部の開口面積が保持部の間で等しく、3つ以上の保持部群が、第2方向において等間隔に並んでおり、各々の保持部群には、第1方向において等間隔に並んだ3つ以上の保持部が含まれてもよい。
上記の構成であれば、栽培用パレットにより多くの保持部、具体的には9個以上の保持部を設けることができる。
【0016】
また、前述した課題を解決するために、本発明の栽培方法は、上述した本発明の栽培用パレットを用いた栽培方法であって、栽培用パレットに設けられた複数の保持部の各々に植物の培地を保持した状態で、ベース部を液面に浮かべることにより、貫通穴を通じて露出する培地の底面を液面に浸すことを特徴とする。
上記の栽培方法によれば、水耕栽培において、近接する保持部の間で葉同士が絡み合うのを抑えながら、複数の培地を適切に保持し、各培地に支えられた植物を適切に栽培することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、水耕栽培用のパレットにおいて複数の保持部を設けた場合に、近接する保持部の間で葉同士が絡み合うのを抑え、それぞれの保持部にて培地を適切に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一つの実施形態に係る栽培用パレットの斜視図である。
【
図2】本発明の一つの実施形態に係る栽培用パレットの平面図である。
【
図3】本発明の一つの実施形態に係る栽培用パレットの底面図である。
【
図4】本発明の一つの実施形態に係る栽培用パレットの側面図である。
【
図5】培地を保持した状態の保持部の断面を示す図であり、
図2のI-I断面を示す図である。
【
図6】
図2中、保持部及びその周辺の拡大図である。
【
図7】比較例に係る栽培用パレットにおける保持部の配置パターンを示す模式図である。
【
図8】各保持部にて培地に支えられた植物の葉及び根の伸長方向を示す図である。
【
図9】本発明の他の実施形態に係る栽培用パレットの斜視図である。
【
図10】本発明の他の実施形態に係る栽培用パレットにおける保持部の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一つの実施形態(以下、本実施形態という)について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、本実施形態から変更又は改良され得る。
また、本発明の実施に用いられる部材の材質、形状及び設計寸法等は、本発明の用途及び本発明の実施時点での技術水準等に応じて任意に設定することができる。また、本発明には、その等価物が含まれる。
【0020】
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
【0021】
また、本明細書において、「直交、垂直」、及び「平行」は、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものであり、厳密な垂直、直交及び平行に対して±10°未満の範囲を含む。その場合の誤差は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがより好ましい。
【0022】
また、本明細書において、「同じ、同一」、「一致」、「等しい」及び「等間隔」という意味には、本発明が属する技術分野で一般的に許容される誤差の範囲が含まれ得る。さらに、本明細書において、「全部」、「いずれも」及び「全面」という意味には、100%である場合のほか、本発明が属する技術分野で一般的に許容される誤差の範囲が含まれ、例えば99%以上、95%以上、または90%以上である場合が含まれ得る。
【0023】
なお、以降に説明する各部材の位置、姿勢、向き及び状態等は、特に断る場合を除き、当該各部材が使用される状況下での位置、姿勢、向き及び状態等であることとする。
【0024】
<<本実施形態に係る栽培用パレット>>
本実施形態に係る栽培用パレット(以下、パレット10という)は、いわゆるフロート型のパレットであり、植物の水耕栽培において不図示のプール内に貯められた水又は培養液の液面上に浮かべられて用いられる(
図5参照)。パレット10の材質としては、液面に浮かべることが可能な材質、すなわち比重が液体より小さい材質であればよく、例えばプラスチック等の樹脂が挙げられる。
【0025】
パレット10は、真空成型等の公知の成型法によって作製される。例えば、パレット10の基材となる樹脂プレートを軟化させ、軟化後のプレートを不図示の金型に押し付け、プレートと金型の間の空気を吸引させて両者を密着させることで、
図1~4に示す外形形状をなすパレット10が完成する。なお、パレット10の成型法については、特に限定されず、真空成型以外の成型法、例えば射出成型等によってパレット10を作成してもよい。
【0026】
パレット10は、水耕栽培の実施期間のうち、育苗~収穫直前までの期間において利用され、
図5に示すように栽培対象である植物の苗を支える培地Dを保持する。栽培対象である植物は、食用又は鑑賞用の植物であり、例えば、ホウレンソウ及びミズナのように葉部に軸を有する非結球性葉菜類であり、いわゆる軸物野菜である。なお、パレット10の利用期間には、播種時期及び収穫時期が含まれてもよい。
【0027】
培地Dは、栽培対象である植物の苗(
図5にて符号Pで表記)を支える固定培地であり、多孔質体、具体的にはスポンジ、発泡体又は繊維マット等によって構成される。培地Dを構成する材質としては、吸水性を有する材質が好ましく、具体的にはポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、及びポリスチレン等の発泡樹脂;ロックウール、ヤシがら、パーライト、ピートモス、バーミキュライト、籾殻、樹皮及びココマット等の繊維材料が挙げられる。これらのうち、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、及びロックウールが好ましく、フェノール樹脂が特に好ましい。培地Dを構成する材質の吸水率は、50~99.9%であるのがよく、好ましくは70~99%であるのがよく、より好ましくは80~98%であるのがよい。
培地Dの形状は、後述する保持部15の開口部に応じて設計されればよく、例えば立方体及び直方体等が好ましい。また、培地Dを上方から見た場合のサイズ、つまり平面視した培地Dの外縁の寸法は、培地Dが支える苗Pの大きさ及び個数又は播種数に応じて適宜設計されるとよい。
【0028】
パレット10は、
図1~4に示すように、プレート体であるベース部12と、ベース部12の周縁部分に立設された周壁部13と、を有する。ベース部12は、平面視で矩形形状をなし、互いに直交する2つの方向に広がっている。ここで、2つの方向のうちの一方は、ベース部12の長手方向(第1方向に相当)であり、他方は、ベース部12の短手方向(第2方向に相当)である。周壁部13は、ベース部12に対して垂直に立ち上がり、その上端部は、L字状に折れ曲がって水平に延出してから下側に向かうように再度屈曲している。
【0029】
ベース部12及び周壁部13は、水耕栽培の実施期間中、液面上に浮かべられる。なお、周壁部13は、必ずしも設けられなくてもよい。すなわち、本発明のパレットは、ベース部12のみを備えるものでもよい。
【0030】
ベース部12は、
図1~6に示すように、複数の貫通穴14と、貫通穴14毎に設けられた筒形状の保持部15と、隣り合う保持部15同士を連絡する連絡部16と、保持部15及び連絡部16とは異なる位置に配置されたベース底部17と、を有する。
【0031】
複数の貫通穴14は、培地Dの外縁サイズよりも小さい円穴であり、ベース部12において規則的に形成されている。具体的には、
図3に示すように、ベース部12の長手方向においてm個(mは3以上の自然数)の貫通穴14が等間隔に列をなして並んで設けられている。m個の貫通穴14からなる列、すなわち貫通穴列は、
図3に示すように、ベース部12の短手方向において等間隔にn個(nは3以上の自然数)並んでいる。n個の貫通穴列は、ベース部12の短手方向において互いに平行に並ぶように配置されている。
【0032】
また、n個の貫通穴列のうち、ベース部12の短手方向において互いに隣り合う2つの貫通穴列のうち、一方に含まれるm個の貫通穴14の各々と、他方に含まれるm個の貫通穴列の各々とがベース部12の長手方向において互いに同じ位置に配置されている。換言すると、ベース部12においてm×n個の貫通穴14は、平面視で正方格子状に配置されている。
【0033】
保持部15は、貫通穴12の周辺から突出しており、その内部に培地Dを収容して保持する(
図5参照)。保持部15の個数は、貫通穴14の個数と同数であり、m×n個である。複数(m×n個)の保持部15は、貫通穴14と同様、平面視で正方格子状に配置されている。
【0034】
より詳しく説明すると、
図1及び2に示すように、ベース部12の長手方向に沿って列状に配置されたm個の保持部15(以下、保持部群15G)が、ベース部12の短手方向に沿ってn個並んでいる。n個の保持部群15Gは、ベース部12の短手方向において、互いに平行に配置され、且つ等間隔に並ぶように設けられている。
【0035】
また、各保持部群15Gをなすm個の保持部15は、ベース部12の長手方向において等間隔に並んでいる。さらに、
図2及び6に示すように、ベース部12の短手方向において互いに隣り合う2つの保持部群15Gのうち、一方の保持部群15Gに含まれるm個の保持部15の各々と、他方の保持部群15Gに含まれるmの保持部15の各々とが、ベース部12の長手方向において互いに同じ位置に配置されている。このような配置パターンであれば、ベース部12において効率よく保持部15を設ける(つまり、保持部15の数を極力多くする)とともに、保持部15の密集度合いを低減することができる。
【0036】
分かり易く説明すると、例えば、複数の保持部15が仮に
図7に示すように千鳥状に配置されたとする。この場合、各保持部15(ベース部12の長手方向及び短手方向における端位置に配置された保持部15を除く)と隣り合う位置に、6個の保持部15が配置される。ここで、保持部15と隣り合う位置とは、その保持部15と近接する位置を意味する。
【0037】
これに対して、本実施形態では、複数の保持部15が正方格子状に配置されており、各保持部15と隣り合う位置に、4個の保持部15が配置されている。つまり、本実施形態では、複数の保持部15が千鳥状に配置される
図7の構成に比して、保持部15の密集度合いがより低くなる。そして、保持部15の密集度合いが低くなることで、近接する保持部15の間で、培地Dに支えられた苗Pの葉同士が絡み合うのを抑え易くなる。
【0038】
保持部15の構成について、改めて詳述する。各保持部15は、
図5に示すように、各貫通穴14の縁部から立ち上がった壁18により構成されており、壁18に囲まれた開口部19を有する。壁18は、筒形状、詳しくは角筒形状をなし、貫通穴14の縁全域に沿って連続して設けられている。ただし、これに限定されず、壁18は、貫通穴14の縁に沿って不連続に(断続的に)設けられてもよい。
【0039】
開口部19は、培地Dの保持スペースである。つまり、保持部15は、開口部19内にて培地Dを保持する。保持部15により保持された培地Dの底面(下面)は、貫通穴14を通じて露出する。これにより、保持部15にて培地Dを保持したパレット10が液面に浮かべられた状態では、培地Dの底面から伸びた植物の根が液体に浸るようになる。
【0040】
保持部15を上方から見た場合、
図2及び6に示すように、開口部19の形状(以下、開口形状という)は、四角形、詳しくは方形である。ここで、方形には、正方形及び長方形が含まれる。本明細書において、「方形」は、四辺からなり、対辺同士が互いに平行な部分を有し、且つ隣り合う辺同士が互いに直交する部分を有するものであればよく、角部がR形状である場合にも「方形」の概念に含まれることとする。
【0041】
保持部15を上方から見た場合の開口部19の外縁における角部、すなわち四角形における4つの角部は、
図6に示すようにR(アール)形状で、丸みを有するのが好ましい。この場合、保持部15を含むパレット10の成形が容易になり、さらに、培地Dを開口部19内にスムーズに収容させることができる。また、苗Pの葉が開口部19の角部に触れて曲げられたとしても、角部が丸みを有するため、葉の軸が急峻に(直角に)折れ曲がるのを抑えることができる。
【0042】
また、本実施形態では、保持部15を上方から見たときの開口部19のサイズ、すなわち、開口部19の開口面積が保持部15の間で等しく、開口形状も保持部15の間で揃っている。ただし、これに限定されず、保持部15の位置に応じて開口部19の開口面積及び開口形状が変化してもよい。
【0043】
また、本実施形態では、折り返された壁18の上端部の端面、すなわち壁18の上端面が、
図5に示すように、上方に向かって膨らむように円弧状に湾曲し、逆さU字状の湾曲面をなしている。これにより、培地Dを開口部19内に収容する際には、壁18の上端面の湾曲(カーブ)に沿って培地Dを案内し、開口部19内へスムーズに導くことができる。また、壁18の上端面が湾曲しているため、培地Dに支えられた苗Pの葉が壁18の上端に接触した場合にも、葉が傷つくのを抑えることができる。
なお、壁18の上端面は、湾曲面に限定されず、例えば平坦面でもよい。
【0044】
本実施形態に係る壁18は、
図5に示すように上端部が折り返された構造の壁である。このように壁18が折り返し構造である場合には、壁18の各部を比較的薄肉に成形することができ、これによりパレット10をより軽量化することができる。ただし、壁18は、折り返されていない構造であってもよい。
【0045】
また、開口部19の底部には、ベース部12における貫通穴14の周縁部分が位置しており、この周縁部分が培地Dの抜け止めとして機能している。つまり、貫通穴14の周縁部分が係止部21をなし、
図5に示すように、開口部19内に収容された培地Dの底面と当接して培地Dを係止する。これにより、開口部19からの培地Dの脱け落ちを回避することができる。
【0046】
また、開口部19内に培地Dが収納されて保持された状態では、
図5に示すように、壁18の上端が培地Dより上方に位置する。つまり、本実施形態では、壁18が培地Dの上面よりも上方に突出している状況の下で、培地Dに支えられた苗Pを成長させる。このような構成であれば、壁18のうち、培地Dよりも上方に突出した部分によって苗Pの地上部(培地Dよりも上方に位置する部分)を支えることができる。これにより、苗Pの葉(葉の軸)が上方に向けて伸び易くなり、苗Pを良好に生育させることができる。
【0047】
分かり易く説明すると、仮に培地Dの上端が壁18の上端と同じ位置、あるいは壁18の上端よりも上方にあると、苗Pの葉が側方に向けて伸びてしまい、その場合には隣り合う苗Pの葉同士が絡み合う。葉同士が絡み合った状態のままで収穫を行う場合には、栽培対象である植物の収穫(詳しくは、植物の地上部の収穫)が困難となる。
これに対して、本実施形態では、苗Pの葉が上方に向けて伸び易くなるため、上述した葉同士の絡み合いを抑えることができ、結果として、最終的な収穫が容易になる。
【0048】
開口部19内に収容された培地Dの上面と壁18の上端との距離については、特に限定されない。ただし、培地Dに支えられた苗Pの葉を上方に向けて伸び易くする観点では、上記の距離が3mm~30mmであるのが好ましく、5mm~20mmであるのがより好ましい。上記の距離が長すぎると、苗Pが小さい時期に苗Pに向かう光が壁18によって遮られてしまい、光合成に寄与する光量が減るために、生育速度が遅くなる場合がある。
【0049】
また、本実施形態では、前述したように、開口部19の開口形状が四角形、詳しくは方形であるため、近接する保持部15の間で葉同士の絡み合いを抑えつつ、保持部15の間隔を短くすることができる。
【0050】
分かり易く説明すると、開口形状が仮に円形である場合、培地Dに支えられた苗Pの葉は、円上の任意の点に向かって、すなわち任意の方向に葉が伸びる傾向にある。この場合、例えば、ある保持部15に保持された培地Dが支える苗Pの葉が、最寄りの保持部15に向かって伸びる場合があるが、このとき、葉の伸長方向において、保持部15の間隔がより短くなる。結果として、近接する保持部15の間で葉同士が絡み易くなる。
これに対して、開口形状が四角形である場合、苗Pの葉は、
図8に示すように開口の外縁の角部に向かって伸びる傾向にある。つまり、開口形状が四角形である場合には、葉の伸長方向において、保持部15の間隔がより広くなる。この結果、近接する保持部15間で葉同士がより絡み合い難くなる。したがって、本実施形態では、開口形状が円形である場合よりも、葉の伸長方向において保持部15の間隔をより広く確保することができる。
他方、本実施形態によれば、保持部15が並ぶ方向(すなわち、ベース部12の長手方向及び短手方向)においては、保持部15の間隔を小さくすることができる。そして、保持部15の間隔が短くなることで、ベース部12により多くの保持部15を設けることができ、一つのパレット10における栽培量(具体的には、栽培する苗Pの株数)を増やすことができる。
【0051】
また、前述したように、葉同士の絡み合いを抑える目的から、複数の保持部15が正方格子状に配置されている。より詳しく説明するため、ベース部12の長手方向又は短手方向において隣り合う2つの保持部15を、以下、保持部15A,15Bという。本実施形態では、一方の保持部15Aの開口部19の外縁に含まれる第1辺L1と、他方の保持部15Bの開口部19の外縁において第1辺L1と対向する位置にある第2辺L2とが、互いに平行である(
図6参照)。このような上記の位置関係を満たすことで、保持部15の開口形状が四角形(方形)であるという構成が、より有意義なものとなる。
【0052】
上記の点に関して
図6を参照しながら説明すると、開口形状が四角形(方形)である場合には、前述したように、苗Pの葉が開口の外縁の角部に向かって伸びる傾向にある。この場合、葉同士の絡み合いをより容易に抑え易くなるので、その分、隣り合う2つの保持部15A,15Bを互いに近づけ、保持部15の間隔をより短くすることができる。そして、保持部15の間隔が短くなる分、パレット10における保持部15の数を増やすことができる。この結果、一つのパレット10でより多くの苗Pを栽培することができるので、栽培効率が向上する。
【0053】
また、
図2及び6に示すように、隣り合う2つの保持部15A,15Bの各々の壁18の間には連絡部16が設けられている。連絡部16は、ベース部12のうち、連絡部16が設けられる部分を隆起させることで構成されており、隣り合う2つの保持部15A,15Bが並ぶ方向(つまり、ベース部12の長手方向又は短手方向)に沿って直線状に延びている。連絡部16の断面(詳しくは、連絡部16の延出方向と直交する断面)の形状は、略門型である。
【0054】
そして、上記の連絡部16と、隣り合う2つの保持部15A,15Bの各々の壁とによって囲まれる位置には、空洞部20が形成される(
図5参照)。空洞部20の上端は、
図5に示すように、ベース部12が浮かぶ液面よりも上方に位置する。ここで、空洞部20の上端は、連結部16のうち、最も上方に位置する部分(天井部)の下面が配置される位置である。
また、
図5に示す構成では、空洞部20の上端が貫通穴14よりも下方に位置しているが、空洞部20の上端が貫通穴14より上方に位置してもよい。また、空洞部20の上端、つまり連絡部16の天井部の下面の位置は、連絡部16の配置位置、あるいはベース部12の長手方向に延びているのか短手方向に延びているかに応じて変化してもよい。
【0055】
ベース部12において2つの保持部15A,15B及び連絡部16とは異なる位置、詳しくは保持部15及び連絡部16を除く部分には、ベース底部17が設けられている。ベース底部17は、ベース部12の最下部を構成しており、
図5に示すように、ベース底部17の下面は、貫通穴14よりも下方に位置する。また、前述した空洞部20の上端は、ベース底部17よりも上方に位置している。
なお、ベース底部17の下面と貫通穴14との距離については、特に限定されないが、例えば、上記の距離は、3mm~30mmであるのが好ましく、5mm~20mmであるのがより好ましい。上記の距離が短すぎると、培地Dが液中に浸かりすぎてしまい、培地Dの含水量(培地Dに含浸される液量)が過多になるために、培地Dに藻が発生する場合がある。他方、上記の距離が長すぎると、培地Dの含水量が少なすぎるために生育速度が遅くなる場合がある。
また、空洞部20の上端とベース底部17の下面との距離については、特に限定されないが、例えば、上記の距離は、5mm~50mmであるのが好ましく、10mm~30mmであるのがより好ましい。上記の距離が短すぎると、根が空洞部20に回り込むという効果が十分に得られない可能性がある。他方、上記の距離が長すぎると、浮力の低下によりパレット10が液中に沈没し易くなってしまう。
【0056】
そして、ベース部12を液面に浮かべた状態では、ベース底部17が液面上に浸かる一方で、貫通穴14が液面よりも幾分上方に位置し、空洞部20の上端がベース底部17の下面よりも液面から離れた位置にある。このような空洞部20及びベース底部17の、貫通穴14に対する位置関係(上下方向の位置関係)により、本実施形態では、葉同士の絡み合いを一段と効果的に抑えることができる。
【0057】
分かり易く説明すると、上記の位置関係が成立する状況では、
図8に示すように、各保持部15にて培地Dに支えられた苗Pの根(図中、記号Rにて表記)が、主として、空洞部20の延出方向、つまりベース部12の長手方向又は短手方向に沿って伸びる傾向にある。一方、苗Pの葉は、
図8に示すように、根の伸長方向と交差する方向、すなわち、ベース部12の長手方向及び短手方向に対して傾いた方向に伸びる傾向にある。このため、ベース部12の長手方向及び短手方向において隣り合う2つの保持部15A,15Bの間において、葉同士の絡み合いが抑えられる。
【0058】
さらに、本実施形態では、連絡部16がベース部12の長手方向及び短手方向に沿って直線状に延びているため、苗Pの根Rが空洞部20の延出方向に沿ってより伸び易くなる。これにより、各保持部15にて培地Dに支えられた苗Pの葉は、ベース部12の長手方向及び短手方向に対して傾いた方向により伸び易くなる。この結果、葉同士の絡み合いを抑制するという効果が、益々発揮され易くなる。
【0059】
<<本実施形態に係る栽培方法>>
次に、上述したパレット10を用いた植物の栽培方法(水耕栽培方法)について説明する。
先ず、立方体状又は直方体状に成形された培地Dを複数用意し、それぞれの培地Dを、パレット10に設けられた複数の保持部15の各々に保持させる。具体的には、各保持部15の開口部19内に培地Dを一つずつ配置する。この時点で各培地Dに苗Pが植え付けられてもよいし、あるいは、各培地Dを保持部15に保持させた後に各培地Dに対して播種を行ってもよい。
【0060】
その後、水又は培養液が溜められたプール(不図示)の液面にパレット10のベース部12を浮かべ、それ以降は、一般的なパレットを用いた場合と同様の手順によって栽培、詳しくは水耕栽培を実施する。具体的には、培地Dに支えられた苗Pに向けて光を照射する。このとき、苗Pに照射される光は、パレット10の上方に配置された不図示の照明機器から照射される人工光でもよく、太陽光でもよく、あるいは人工光と太陽光とを併用してもよい。
【0061】
また、パレット10に設けられた複数の保持部15の各々に培地Dを保持した状態で、ベース部12を液面に浮かべると、各培地Dの底面が液面に対して露出する。これにより、培地Dの底面から伸びる苗Pの根が液面に浸れるようになり、苗Pは、根から液中の養分及び水分を吸収することができる。
【0062】
そして、苗Pの葉及び茎(地上部)が伸長し、収穫可能なサイズまで成長した段階で収穫を実施する。
【0063】
<<その他の実施形態>>
以上までに、本発明の栽培用パレット、及び栽培用パレットを用いた栽培方法について、具体例を挙げて説明したが、上述の例はあくまでも一例に過ぎず、他の例も考えられ得る。
【0064】
上述の実施形態では、各保持部15の開口部19の開口形状が四角形、特に方形であるとしたが、これに限定されず、
図9及び10に示すように、円形であってもよい。すなわち、保持部15の壁18が円筒形状であってもよい。ただし、葉同士の絡み合いを抑えつつ保持部15の間隔を短くして栽培効率を向上させる観点では、開口形状が四角形(方形)である構成の方がより好適である。
【0065】
また、上述の実施形態では、開口部19内に培地Dが収納されて保持された状態で、壁18の上端が培地Dより上方に位置することとしたが、これに限定されない。壁18の上端が培地Dの上面と同じ位置であってもよい。あるいは、培地Dの上端が壁18の上端より上方に位置してもよい(つまり、培地Dが開口部19の上端からはみ出てもよい)。
【0066】
また、上述の実施形態では、ベース部12の長手方向(第1方向)に並ぶ3個以上の保持部15によって構成される保持部群15Gが、ベース部12の短手方向に3個以上並んでいることとした。ただし、これに限定さず、保持部群15Gに含まれる保持部15の数は、少なくとも2個であればよく、また、保持部群15Gの数も、少なくとも2個であればよい。
【0067】
また、上述の実施形態では、各保持部群15Gに含まれる複数の保持部15がベース部12の長手方向に等間隔に並んでいることとしたが、保持部15の間隔は、一定でなく変化してもよい。また、上述の実施形態では、ベース部12の短手方向において複数の保持部群15Gが等間隔に並んでいることとしたが、保持部群15Gの間隔は、一定でなく変化してもよい。
【0068】
また、上述の実施形態では、複数の保持部15が並んで保持部群15Gを構成する方向、すなわち、第1方向がベース部12の長手方向であり、複数の保持部群15Gが並ぶ方向、すなわち、第2方向がベース部12の短手方向であることとした。ただし、これに限定されず、ベース部12の短手方向を第1方向とし、ベース部12の長手方向を第2方向としてもよい。または、第1方向及び第2方向が、ベース部12の長手方向及び短手方向に対して傾いた方向でもよい。
【符号の説明】
【0069】
10 パレット(栽培用パレット)
12 ベース部
13 周縁部
14 貫通穴
15 保持部
15G 保持部群
16 連絡部
17 ベース底部
18 壁
19 開口部
20 空洞部
21 係止部
D 培地
L1 第1辺
L2 第2辺
P 苗
R 根