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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023043616
(43)【公開日】2023-03-29
(54)【発明の名称】冷却装置
(51)【国際特許分類】
   F28D 5/00 20060101AFI20230322BHJP
   B01J 19/00 20060101ALI20230322BHJP
   F28D 15/02 20060101ALI20230322BHJP
   H02S 40/42 20140101ALN20230322BHJP
   F25D 3/10 20060101ALN20230322BHJP
【FI】
F28D5/00
B01J19/00 301B
F28D15/02 E
F28D15/02 101D
F28D15/02 101L
H02S40/42
F25D3/10 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021151326
(22)【出願日】2021-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】000116574
【氏名又は名称】愛三工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】熊木 淳一
【テーマコード(参考)】
3L044
3L103
4G075
5F151
5F251
【Fターム(参考)】
3L044BA06
3L044CA04
3L044CA13
3L044DB03
3L044FA09
3L044KA04
3L044KA05
3L103AA37
3L103CC18
3L103DD38
4G075AA45
4G075BB02
4G075BD10
4G075CA03
4G075CA05
4G075DA01
4G075EA06
4G075EB01
4G075EC04
4G075FA14
4G075FB02
4G075FC11
5F151JA30
5F251JA30
(57)【要約】
【課題】冷却装置の冷却効率を向上させる技術を提供する。
【解決手段】冷却装置は、冷媒を貯留するタンクと、タンクの冷媒出口と冷媒入口とを接続しており、冷媒が循環する循環路と、冷媒をタンクの冷媒出口から循環路に圧送するポンプと、冷媒を介して被冷却物を冷却する冷却部と、循環路から冷却部へ冷媒を供給する供給路と、循環路の供給路が設けられた位置よりも下流側に設けられており、循環路を流通する冷媒の流れによって、冷却部に供給された冷媒を吸引して循環路に流入させるエゼクタと、を備えている。供給路には、冷却部に冷媒を供給するときに冷媒を微粒化する微粒化部が設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被冷却物を冷却する冷却装置であって、
冷媒を貯留するタンクと、
前記タンクの冷媒出口と冷媒入口とを接続しており、前記冷媒が循環する循環路と、
前記冷媒を前記タンクの前記冷媒出口から前記循環路に圧送するポンプと、
前記冷媒を介して前記被冷却物を冷却する冷却部と、
前記循環路から前記冷却部へ前記冷媒を供給する供給路と、
前記循環路の前記供給路が設けられた位置よりも下流側に設けられており、前記循環路を流通する前記冷媒の流れによって、前記冷却部に供給された前記冷媒を吸引して前記循環路に流入させるエゼクタと、
を備えており、
前記供給路には、前記冷却部に前記冷媒を供給するときに前記冷媒を微粒化する微粒化部が設けられている、
冷却装置。
【請求項2】
請求項1に記載の冷却装置であって、
前記微粒化部は、少なくとも1つの微細孔である、冷却装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の冷却装置であって、
前記供給路は、前記循環路の一部を構成しており、
前記供給路の周面に前記微粒化部が設けられている、冷却装置。
【請求項4】
請求項3に記載の冷却装置であって、
前記供給路は、前記冷却部の内部を通過している、冷却装置。
【請求項5】
請求項4に記載の冷却装置であって、
前記冷却部と前記供給路とが、二重管を形成する、冷却装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の冷却装置であって、
前記冷媒は、プロパンガスである、冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、被冷却物を冷却する冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、冷媒を貯留するタンクと、タンクの冷媒出口と冷媒入口とを接続しており、冷媒が循環する循環路と、冷媒をタンクの冷媒出口から循環路に圧送するポンプと、冷媒を介して被冷却物を冷却する冷却部と、循環路から冷却部へ冷媒を供給する供給路と、循環路の供給路が設けられた位置よりも下流側に設けられており、循環路を流通する冷媒の流れによって、冷却部に供給された冷媒を吸引して循環路に流入させるエゼクタと、を備える冷却装置が開示されている。
【0003】
この冷却装置で被冷却物を冷却する際には、まず、ポンプを駆動してタンク内の冷媒をエゼクタに供給する。すると、エゼクタで生じる吸引力により、冷却部が減圧状態となる。このため、冷却部に供給された冷媒が、被冷却物の熱を奪って気化し、被冷却物が冷却される。気化した冷媒は、エゼクタに吸引され循環路を介してタンクに戻る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5-106953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の冷却装置では、さらなる冷却効率の向上が要求されている。本明細書は、冷却装置の冷却効率を向上させる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、被冷却物を冷却する冷却装置を開示する。前記冷却装置は、冷媒を貯留するタンクと、前記タンクの冷媒出口と冷媒入口とを接続しており、前記冷媒が循環する循環路と、前記冷媒を前記タンクの前記冷媒出口から前記循環路に圧送するポンプと、前記冷媒を介して前記被冷却物を冷却する冷却部と、前記循環路から前記冷却部へ前記冷媒を供給する供給路と、前記循環路の前記供給路が設けられた位置よりも下流側に設けられており、前記循環路を流通する前記冷媒の流れによって、前記冷却部に供給された前記冷媒を吸引して前記循環路に流入させるエゼクタと、を備えている。前記供給路には、前記冷却部に前記冷媒を供給するときに前記冷媒を微粒化する微粒化部が設けられている。
【0007】
上記の冷却装置では、冷却部に冷媒を供給するときに、微粒化部によって冷媒が微粒化される。冷媒が微粒化されることにより、冷却部内では、冷媒の単位量あたりの表面積が増大する。その結果、冷媒が被冷却物から熱を奪い易くなる。したがって、この冷却装置は、高い冷却効率を有する。
【0008】
前記微粒化部は、少なくとも1つの微細孔であってもよい。このような構成は、簡素な形状であるとともに、低コストで冷媒を微粒化することができる。
【0009】
前記供給路は、前記循環路の一部を構成していてもよく、前記供給路の周面に前記微粒化部が設けられていてもよい。このような構成では、循環路の一部を供給路として兼用するため、装置構成が簡易となる。また、循環路の一部を構成する供給路の長さや、微粒化部のサイズを調整することによって、冷却部内に供給する冷媒の量を容易に制御することができる。
【0010】
前記供給路は、前記冷却部の内部を通過していてもよい。このような構成では、微粒化部が冷却部の内部に位置するため、冷却部内を効率良く冷却することができる。
【0011】
前記冷却部と前記供給路とが、二重管を形成してもよい。このような構成では、供給路に設けられた微粒化部から、微粒化された冷媒が冷却部内の全域に効率良く広がり、冷却部内を略均一に冷却することができる。
【0012】
前記冷媒は、プロパンガスであってもよい。プロパンガスは、沸点が比較的低いため、被冷却物を効率良く冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例1に係る冷却装置の概略図。
図2】エゼクタの構成を示す概略図。
図3】実施例2に係る冷却装置の概略図。
図4】実施例3に係る冷却装置の概略図。
図5】実施例3に係る冷却装置を使用する態様の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施例1)
図1を参照し、実施例1の冷却装置10について説明する。本実施例では、冷却装置10は、太陽光パネルを冷却するために使用される。太陽光パネルは、発電に伴って温度が上昇し発電効率が低下するために、冷却装置10によって冷却される。なお、被冷却物は特に限定されない。冷却を要する対象物であれば、本明細書に開示する冷却装置10を使用することができる。図1に示すように、冷却装置10は、タンク20と、循環路26と、ポンプ28と、冷却部30と、供給路32と、微粒化部34と、エゼクタ40を主に備えている。
【0015】
タンク20は、冷媒を貯留する。本実施例では、冷媒としてプロパンガスが用いられる。なお、冷媒の種類は特に限定されず、例えば、水、ブタンガス、アンモニアガス等を冷媒として用いてもよい。タンク20は、冷媒出口22と冷媒入口24を有している。冷媒出口22と冷媒入口24とは、循環路26によって接続されている。以下、冷却装置10において、タンク20の冷媒出口22側を上流側といい、タンク20の冷媒入口24側を下流側ということがある。
【0016】
ポンプ28は、循環路26に設けられている。ポンプ28は、冷媒をタンク20の冷媒出口22から循環路26に向けて圧送する。冷媒は、ポンプ28が駆動されると、矢印60、62、64に示すように、タンク20の冷媒出口22と冷媒入口24との間を、循環路26を通って循環する。
【0017】
冷却部30は、太陽光パネルを冷却するために設けられている。被冷却物を冷却する。冷却部30は、内部空間を有しており、例えば、金属によって構成されている。太陽光パネルを冷却するときには、例えば、冷却部30を太陽光パネルの裏面に対して直接接触させることにより、太陽光パネルを冷却する。冷却部30は、供給路32によって循環路26に接続されている。循環路26を流れる冷媒の一部は、矢印66に示すように、循環路26から供給路32に分岐して流れ、冷却部30に供給される。
【0018】
供給路32の下流端には、微粒化部34が設けられている。微粒化部34は、冷却部30に冷媒を供給するときに、冷媒を微粒化する。本実施例では、微粒化部34は、焼結フィルタによって構成されている。冷媒が冷却部30に供給されるときには、供給路32を流通する冷媒が、焼結フィルタに形成された無数の微細孔を通過することにより、微粒化される。すなわち、冷却部30には、微粒化された冷媒が供給される。微細孔の孔径は特に限定されないが、例えば、数μm~数十μmとすることができる。
【0019】
エゼクタ40は、循環路26上に介装されている。より詳細には、エゼクタ40は、循環路26の供給路32が設けられた位置よりも下流側に設けられている。エゼクタ40は、後述するように、循環路26を流通する冷媒の流れによって、冷却部30に供給された冷媒を吸引して、連通路42(後述)を介して循環路26に再び流入させる。
【0020】
次に、太陽光パネルを冷却するときの冷却装置10の動作について説明する。図1に示すように、タンク20内には、圧力P0の冷媒が貯留されている。圧力P0は、特に限定されないが、例えば、大気圧である。太陽光パネルを冷却するときには、まず、ポンプ28を駆動させる。すると、タンク20内の冷媒が、冷媒出口22から循環路26に送り出される。このとき、ポンプ28は、タンク20内の冷媒を圧力P0から圧力P1に昇圧して循環路26に送り出す。循環路26を流通する冷媒は、供給路32と循環路26(エゼクタ40よりも上流側の循環路26a)に分岐して流れる。循環路26aを流れる冷媒は、エゼクタ40内に流入する。
【0021】
図2に示すように、エゼクタ40は、エゼクタ40よりも上流側の循環路26aと、エゼクタ40よりも下流側の循環路26bとを接続している。循環路26aは、エゼクタ40の流入ポート40aに接続されている。循環路26bは、エゼクタ40の排出ポート40cに接続されている。流入ポート40aの下流端には、第1絞り部41aが設けられている。また、排出ポート40cの上流端には、第2絞り部41bが設けられている。第1絞り部41aと第2絞り部41bの間には、隙間が設けられている。すなわち、流入ポート40aと排出ポート40cは接しておらず、両者の間に接続通路44が介在している。接続通路44には、吸引ポート40bが接続されている。吸引ポート40bは、連通路42によって冷却部30の内部と連通している。すなわち、吸引ポート40bと冷却部30とが連通路42によって接続されている。
【0022】
図2に示すように、循環路26aからエゼクタ40に流入した冷媒80aは、流入ポート40a内を第1絞り部41aに向かって移動する。第1絞り部41aにおける流路面積は、流入ポート40aの他の部分の流路面積より小さい。このため、冷媒80aの圧力P1が第1絞り部41aの近傍で上昇し、冷媒80aは、流速を増して第1絞り部41aから第2絞り部41bに移動する。このため、接続通路44の圧力が大きく低下し、接続通路44内が減圧されて圧力P2まで低下する。すなわち、接続通路44に連通路42を介して接続されている冷却部30内の圧力も圧力P2まで低下する。ここで、上述したように、供給路32には、無数の微細孔を有する微粒化部34が設けられている(図1)。このため、供給路32に流入した冷媒は、循環路26内の圧力P1と、連通路42内の圧力P2との圧力差により、微粒化部34を介して供給路32から冷却部30内に供給される。そして、冷却部30に供給された冷媒70が、太陽光パネルの熱を奪って気化する。これにより、太陽光パネルが冷却される。その後、図2に示すように、冷却部30で気化した冷媒80bは、第1絞り部41aを流通する冷媒80aの流れによって、連通路42を介して吸引ポート40bから接続通路44内に吸引される。接続通路44に達した冷媒80bは、冷媒80aと混合されて第2絞り部41bを通って排出ポート40cに移動する。なお、冷媒80aと冷媒80bが混合された冷媒80cは、圧力P1と圧力P2との間の圧力P0で排出ポート40cから排出される。排出ポート40cから排出された冷媒は、循環路26bを流通してタンク20に戻り、再びポンプ28によって循環路26に送り出される。以上のようにして、冷却サイクルが繰り返される。
【0023】
以上に説明した通り、本実施例の冷却装置10では、冷却部30に冷媒を供給するときに、微粒化部34によって冷媒が微粒化される。冷媒が微粒化されることにより、冷却部30内では、冷媒の単位量あたりの表面積が増大する。その結果、冷媒が太陽光パネルから熱を奪い易くなる。したがって、本実施例の冷却装置10は高い冷却効率を有する。
【0024】
また、微粒化部34が、無数の微細孔を有する焼結フィルタによって構成されているため、微粒化部34の構成が簡素であると共に、低コストで冷媒を微粒化することができる。
【0025】
(実施例2)
次に、実施例2の冷却装置100について説明する。実施例1では、供給路32が循環路26から分岐して延びていたが、実施例2では、図3に示すように、供給路32が循環路26の一部を構成している。すなわち、循環路26の一部が、供給路32として兼用される。また、実施例2では、供給路32(循環路26の一部)が、冷却部130の一部に隣接しており、微粒化部134が、供給路32の周面の一部から冷却部130内に向けて設けられている。具体的には、本実施例の微粒化部134は、供給路32を構成する管の周面に直接設けられた無数の微細孔である。
【0026】
実施例2の冷却装置100では、矢印160、162、164に示すように、冷媒が循環路26内を循環する。循環路26を流れる冷媒がエゼクタ40に流入すると、冷却部130内が減圧され、微粒化部134から冷却部130内に微粒化された冷媒72が供給される。太陽光パネルの熱を奪って気化した冷媒は、矢印168に示すように、連通路42を介してエゼクタ40内に吸引され、循環路26を流れる冷媒と混合されてエゼクタ40から排出される。排出された冷媒は、循環路を流通してタンク20に戻り、再びポンプ28によって循環路26に送り出される。
【0027】
実施例2の冷却装置100では、循環路26の一部を供給路32として兼用する。このため、装置構成が複雑化することを抑制することができる。
【0028】
また、供給路32(循環路26)が、冷却部130に隣接して設けられているので、冷却部130に隣接する供給路32の長さや、供給路32の周面に設ける微粒化部134の面積を調整することにより、冷却部130内に供給する冷媒の量を容易に制御することができる。
【0029】
(実施例3)
次に、実施例3の冷却装置200について説明する。実施例3では、図4に示すように、冷却部230の構成が実施例2の冷却部130(図3参照)と異なっている。実施例3では、供給路32が循環路26の一部を構成すると共に、供給路32が、冷却部230の内部を通過している。具体的には、供給路32(循環路26の一部)と冷却部230が二重管を形成している。すなわち、略円筒形状である供給路32の外周を冷却部230が囲っている。また、微粒化部234が、供給路32の周面の略全域に設けられている。
【0030】
図5は、冷却装置200を使用する態様の一例を示している。なお、図5では、冷却装置200のうち、冷却部230以外の構成の図示を省略している。図5に示すように、冷却装置200は、複数の冷却部230を有している。各冷却部230は、並列に接続されている。すなわち、図4では、紙面に垂直な方向に複数の冷却部230が配置されており、循環路26が分岐して、各冷却部230の内部を通過している。各冷却部230の断面は、略半円形状を有しており、上面が平面になるように形成されている。冷却装置200を使用する際には、各冷却部230の当該平面が、太陽光パネル300の裏面に接触するように配置される。これにより、各冷却部230内に供給される微粒化された冷媒74(図4参照)が、太陽光パネル300の熱を奪って気化し、エゼクタ40を介してタンク20に回収される。
【0031】
実施例3の冷却装置200では、冷却部230と供給路32とが、二重管を形成している。このため、供給路32の周面の略全域に設けられた微粒化部234から、微粒化された冷媒が冷却部230内の全域に効率良く広がり、冷却部230内を略均一に冷却することができる。
【0032】
以上、一実施例について説明したが、具体的な態様は上記実施例に限定されるものではない。以下の説明において、上記の説明における構成と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0033】
(変形例)
上述した各実施例では、被冷却物として太陽光パネルを冷却する例について説明したが、被冷却物の種類は特に限られない。被冷却物は、例えば、他の発熱体や、建物の壁面等、温度が上昇し得る物体であればよい。
【0034】
また、上述した実施例1では、微粒化部34が、無数の微細孔により構成されていた。しかしながら、例えば、微粒化部34が、インジェクタにより構成されてもよい。すなわち、インジェクタが供給路32から冷却部30内に向かって霧状に冷媒を噴射することにより、冷媒を微粒化してもよい。実施例2及び3についても同様である。
【0035】
また、上述した実施例3では、冷却部230の内部を1本の供給路32が通過する構成であったが、冷却部230の内部を複数本の供給路32が通過するように構成してもよい。例えば、図4に示す冷却装置200の循環路26を分岐させて、複数本の循環路26(供給路32)が冷却部230の内部を通過するように構成してもよいし、1つの冷却部に対して複数の冷却装置を設け、当該冷却部の内部を、各冷却装置の各循環路が通過するように構成してもよい。
【0036】
また、上述した各実施例において、タンク20内の冷媒の温度を検出するセンサを設けてもよい。冷媒の温度は、被冷却物を冷却することによって上昇し得る。このため、タンク20内の冷媒の温度に基づいて、循環路26内を流通させる冷媒の流量をフィードバック制御してもよい。
【0037】
また、上述した各実施例において、タンク20内の冷媒の温度を調節するための機構を設けてもよい。このような構成では、タンク20内の冷媒の温度を所定の温度に制御することによって、冷却効率の変動を抑制することができる。
【0038】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0039】
10、100、200:冷却装置
20:タンク
22:冷媒出口
24:冷媒入口
26:循環路
28:ポンプ
30、130、230:冷却部
32:供給路
34、134、234:微粒化部
40:エゼクタ
図1
図2
図3
図4
図5