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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023043639
(43)【公開日】2023-03-29
(54)【発明の名称】駅務機器及び駅務プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 11/00 20060101AFI20230322BHJP
   G07B 1/00 20060101ALI20230322BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20230322BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20230322BHJP
   G09G 5/377 20060101ALI20230322BHJP
   G06F 3/04886 20220101ALI20230322BHJP
【FI】
G07B11/00
G07B1/00 A
G09G5/00 510A
G09G5/36 530Y
G09G5/36 520M
G09G5/00 530H
G09G5/36 520D
G06F3/0488 160
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021151360
(22)【出願日】2021-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】兼平 捷矢
【テーマコード(参考)】
3E026
3E127
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
3E026AA05
3E127AA03
3E127BA17
3E127CA03
3E127DA02
3E127DA04
3E127DA06
5C182AA02
5C182AA03
5C182AB02
5C182AC02
5C182AC03
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA04
5C182BA06
5C182BA65
5C182BA66
5C182BA68
5C182BC22
5C182BC25
5C182BC26
5E555AA07
5E555AA13
5E555BA02
5E555BA82
5E555BB02
5E555BC08
5E555BC19
5E555CA12
5E555CB14
5E555CB16
5E555CB44
5E555CC03
5E555CC19
5E555DA01
5E555DB18
5E555DB20
5E555DB56
5E555DC13
5E555DD01
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザが打ち間違える可能性を低減すること。
【解決手段】実施形態に係る駅務機器であって、駅名入力信号を受信したかどうかを判定する項目判定部と、駅名入力信号を受信したと判定した場合、第1のフリック入力方式の釦を表示部に表示させるための第1のフリック釦情報を出力する釦制御部と、釦を介して入力された文字情報に基づいて候補駅を検索し、第1のフリック入力方式の釦及び候補駅を表示部に表示させるための表示情報を出力する駅名制御部と、を備える。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駅名入力信号を受信したかどうかを判定する項目判定部と、
駅名入力信号を受信したと判定した場合、第1のフリック入力方式の釦を表示部に表示させるための第1のフリック釦情報を出力する釦制御部と、
前記釦を介して入力された文字情報に基づいて候補駅を検索し、前記第1のフリック入力方式の釦及び前記候補駅を前記表示部に表示させるための表示情報を出力する駅名制御部と、
を備える駅務機器。
【請求項2】
前記釦制御部は、前記釦を介して入力された信号に応じて50音表示方式の釦を前記表示部に表示させるための50音釦情報を出力し、前記表示部に表示される前記50音表示方式の釦のエリアは、前記第1のフリック入力方式の釦のエリアより大きい、請求項1に記載の駅務機器。
【請求項3】
前記表示部に表示される前記50音表示方式の釦は、前記第1のフリック入力方式の釦より小さい、請求項2に記載の駅務機器。
【請求項4】
前記項目判定部は、氏名入力信号を受信したかどうかを判定し、
前記氏名入力信号を受信したと判定した場合、前記釦制御部は、第2のフリック入力方式の釦を表示部に表示させるための第2のフリック釦情報を出力し、
前記第2のフリック入力方式の釦は、前記第1のフリック入力方式の釦より大きい、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の駅務機器。
【請求項5】
前記第2のフリック釦情報は、ユーザが釦にタッチした際に前記表示部に表示する第2のガイドを含み、前記第2のガイドは、前記ユーザがタッチした釦の上部に表示される、請求項4に記載の駅務機器。
【請求項6】
前記第1のフリック釦情報は、ユーザが釦にタッチした際に前記表示部に表示する第1のガイドを含み、前記第1のガイドは、前記ユーザがタッチした釦に重ねて表示される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の駅務機器。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の駅務機器の各部としてプロセッサを機能させる駅務プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、駅務機器及び駅務プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、切符又は定期券等の発売、変更、又は払い戻しのために係員が操作する係員用駅務機器が利用される場合がある。
【0003】
例えば、定期券の販売の際、係員用駅務機器は、定期券の販売のために必要な項目に加えて50音表示方式の釦を画面上に表示する。そして、係員用駅務機器は、係員が当該釦にタッチする場所に応じた情報の入力を受け付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-148937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、駅務機器の画面に50音表示方式の釦を表示すると、画面に表示される釦が小さくなり、係員による入力ミスが発生しやすくなっていた。また、今後、係員の省力化のため、係員用駅務機器を駅務機器として旅客が操作し、必要なサービスの提供を行うことが検討されている。旅客は、係員と比較すると入力に慣れておらず、50音表示方式の釦による入力では、係員よりも入力ミスが発生し易いという問題がある。
【0006】
この発明は、上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、駅務機器を旅客が操作する際に入力ミスを低減する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る駅務機器は、駅名入力信号を受信したかどうかを判定する項目判定部と、駅名入力信号を受信したと判定した場合、第1のフリック入力方式の釦を表示部に表示させるための第1のフリック釦情報を出力する釦制御部と、前記釦を介して入力された文字情報に基づいて候補駅を検索し、前記第1のフリック入力方式の釦及び前記候補駅を前記表示部に表示させるための表示情報を出力する駅名制御部と、を備えるものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施形態に係る駅務機器のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、駅務機器のソフトウェア構成を図1に示したハードウェア構成に関連付けて示すブロック図である。
図3図3は、図1に示される駅務機器の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、表示部に表示される初期表示画面の一例を示した図である。
図5図5は、表示部に表示される入力画面の一例を示す図である。
図6図6は、50音表示方式の釦を表示部に表示した場合の一例を示す図である。
図7図7は、ユーザが氏名を入力する際に表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図8図8は、フリック入力方式の釦を表示部に表示した場合の一例を示す図である。
図9図9は、ユーザが駅名を入力する際に表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図10図10は、ユーザが駅名を入力する際に表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら駅務機器及び駅務プログラムについて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0010】
(構成)
図1は、一実施形態に係る駅務機器1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
駅務機器1は、PC(Personal Computer)などのコンピュータによって実現される。駅務機器1は、制御部11、記憶部12、入出力インタフェース13、入力部14、及び表示部15を備える。制御部11、記憶部12、及び入出力インタフェース13は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。また、入出力インタフェース13は、入力部14及び表示部15と互いに通信可能に接続されている。
【0011】
制御部11は、駅務機器1を制御する。制御部11は、中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサを備える。
【0012】
記憶部12は、記憶媒体である。記憶部12は、例えばHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の随時書込み及び読出し可能な不揮発性メモリと、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリとを組み合わせて構成される。記憶部12は、記憶領域に、プログラム記憶領域と、データ記憶領域とを備える。プログラム記憶領域は、OS(Operating System)やミドルウェアに加えて、各種処理を実行するために必要なアプリケーションプログラムを格納する。
【0013】
入出力インタフェース13は、入力部14及び表示部15との間で情報の送受信を可能にするインタフェースである。入出力インタフェース13は、有線又は無線の通信インタフェースを備えても良い。すなわち、駅務機器1と入力部14及び表示部15とは、LANやインターネット等のネットワークを経由して情報の送受信を行っても良い。
【0014】
入力部14は、例えば、表示部15である表示デバイスの表示画面上に配置された、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートであり、入出力インタフェース13を介して、ユーザのタッチ位置に対応した信号を制御部11に出力する。例えば、入力部14及び表示部15は、入出力が一体となったタッチスクリーンであって良い。すなわち、入力部14は、タッチスクリーン上に表示された釦等にユーザがタッチすることで必要な情報の入力を受け付け、受け付けた情報に対応する信号を制御部11に出力しても良い。
【0015】
また、入力部14は、例えば、駅務機器1のユーザ(例えば、係員、旅客等)が駅務機器1に対して指示を入力するためのキーボードやポインティングデバイス等を含んでも良い。さらに、入力部14は、乗車券、定期券、ICカード等を含む媒体に記憶された各種情報を読み取るためのリーダを含んでも良い。なお、リーダは、磁気情報読取り機、ICカードリーダ、QRコード(登録商標)リーダ、NFC(Near Field Communication)リーダ等であって良い。また、リーダは、媒体に各種情報を書き込むことが可能なリーダライタであっても良いのは勿論である。
【0016】
表示部15は、例えば液晶、有機EL(Electro Luminescence)等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース13から入力された信号に応じた画像及びメッセージを表示する。また、表示部15は、媒体表面等に必要な情報(例えば、運賃、定期区間等)を印刷可能なプリンタ等を含んでも良い。
【0017】
図2は、駅務機器1のソフトウェア構成を図1に示したハードウェア構成に関連付けて示すブロック図である。
記憶部12は、表示情報記憶部121、入力情報記憶部122、及び駅名記憶部123を備える。
【0018】
表示情報記憶部121は、制御部11の後述する各制御部11が表示部15に表示させるための情報を記憶する。表示させる情報は、例えば、定期券の購入の際に必要な項目等を含む。
【0019】
入力情報記憶部122は、制御部11の後述する各制御部11が表示部15から取得した情報を記憶する。入力情報記憶部122は、例えば、ユーザの氏名、駅名、利用開始日等のユーザが入力した情報を記憶する。
【0020】
駅名記憶部123は、駅務機器1が販売可能な駅名を記憶する。例えば駅務機器1がA駅に設置されている場合、A駅から到達可能な駅名を記憶していれば良い。或いは、駅名記憶部123は、駅務機器1を管理する鉄道会社が販売可能な駅名を記憶していても良い。
【0021】
制御部11は、初期表示制御部111、項目判定部112、釦制御部113、駅名制御部114、及び入力確認判定部115を備える。
【0022】
初期表示制御部111は、ユーザが駅務機器1を利用しようとする際に最初に表示する情報を制御する。例えば、表示部15にユーザがタッチしたことを示す信号を受信すると、初期表示制御部111は、表示情報記憶部121に記憶された初期表示情報を取得し、表示部15に出力する。ユーザは、表示部15に表示された画面から利用したい項目を選択することになる。例えば、ユーザが新規で定期券の購入希望を選択した場合、初期表示制御部111は、表示情報記憶部121から新規で定期券を購入するための情報を取得し、表示部15に出力する。新規で定期券を購入するための情報は、例えば、氏名、利用区間、年齢等のユーザの入力が必要な項目を含む。
【0023】
項目判定部112は、ユーザが表示部15のいずれの項目を入力しようとしているのかを判定する。例えば、氏名の項目にユーザがタッチしたことを示す氏名入力信号を表示部15から受信した場合、項目判定部112は、氏名入力信号を釦制御部113に出力する。
【0024】
釦制御部113は、ユーザが各項目に情報を入力するための釦の制御を行う。例えば、釦制御部113は、項目判定部112の情報に応じて表示部15にフリック入力方式の釦を表示するため釦情報を出力する。また、釦制御部113は、表示部15から、ユーザが入力した情報を受信する。さらに、ユーザが駅名を入力する場合、釦制御部113は、当該情報を駅名制御部114に出力しても良い。なお、釦制御部113は、受信した情報を入力情報記憶部122に記憶させても良い。
【0025】
駅名制御部114は、例えば、ユーザが駅名を入力した情報に基づいて目的の駅となり得る候補駅名を表示部15に出力する。例えば、駅名制御部114は、釦制御部113から受信した情報に基づいて駅名記憶部123に記憶された駅名から候補となる駅名を検索し、表示情報である候補駅情報を出力する。ここで、候補駅情報は、フリック入力方式の釦及び候補駅を表示部15に表示させるための情報であって良い。
【0026】
入力確認判定部115は、ユーザが入力確認釦をタッチしたことを示す入力確認情報を表示部15から受信した場合、入力情報記憶部122に記憶された情報を参照して、必要な情報が入力されているかを判定する。
【0027】
(動作)
図3は、図1に示される駅務機器1の処理手順の一例を示すフローチャートである。駅務機器1の制御部11が記憶部12に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このフローチャートの動作が実現される。
【0028】
このフローチャートは、ユーザが表示部15にタッチし、定期券の購入又は払い戻し又は特急券の購入又は払い戻し等を選択したことを示す選択信号を、制御部11が表示部15から受信したことで開始する。また、このフローチャートは、入力部14が媒体から各種情報を取得し、且つユーザが定期券等の購入又は払い戻し等を選択した場合に開始しても良い。この場合、制御部11は、媒体から取得した当該各種情報を表示部15に表示させるように制御して良い。
【0029】
初期表示制御部111は、初期入力画面情報を出力する(ステップST11)。初期表示制御部111は、選択信号を受信すると、選択信号に応じた初期入力画面情報を表示情報記憶部121から取得する。そして、初期表示制御部111は、入出力インタフェース13を通じて、表示部15に初期入力画面情報を出力する。初期入力画面情報は、例えば、個人名、駅名、利用開始日等の項目を表示するための情報であって良い。また、媒体から各種情報を取得した場合、初期表示画面情報は、各項目に各種情報に応じた情報を含んでいても良い。例えば、媒体から取得した情報に定期区間があった場合、初期表示制御部111は、初期表示画面情報中に定期区間についての情報を含めて良い。すなわち、表示部15に表示される画面では、発駅及び着駅についての情報が既に入力された状態で表示されることになる。
【0030】
図4は、表示部15に表示される初期表示画面の一例を示した図である。
図4で示す例では、定期券を新規、継続、又は払い戻しを行う際に表示される初期表示画面の一例である。例えば、初期表示画面には、氏名21、生年月日等22、区分23、発着駅等24、開始日等25、券情報26、入力確認27、及びリセット28の項目を備えている。
【0031】
氏名21は、ユーザの氏名を入力する項目である。生年月日等22は、生年月日、年齢、大人又は小人、性別、電話番号等の項目を含む。区分23は、新規又は継続、通勤又は通学、一般又は割引等の項目を含む。発着駅等24は、発駅、着駅、経由(駅)等の項目を含む。開始日等25は、開始日、終了日、有効期間、原券発行日等の項目を含む。券情報26は、原券番号、原券運賃、原券購入、支払種別、払戻条件、払戻申出日、手数料等を含む。
【0032】
図4に示す例では、これらの項目は、空欄である。しかしながら、媒体から取得した情報にこれらの情報のいずれか含む場合、初期表示制御部111は、当該情報を初期表示画面情報に含めることが可能である。例えば、媒体情報に氏名21についての情報が含まれる場合、表示部15に示す初期表示画面では、氏名21の項目が入力された状態で表示されて良い。また、券情報26に示す項目は、オプションであって良い。すなわち、券情報26の中でユーザに対して表示する必要のない項目があれば表示しなくとも良い。
【0033】
入力確認27は、図4に示すように初期表示画面上に表示されていても良いが、表示されておらず、各項目に情報が入力された場合に表示されても良い。
【0034】
リセット28は、入力した情報をリセットするための釦である。
【0035】
また、図4に示す例は、一例であり、例えば、乗車券、特急券等の購入又は払い戻しでも良いのは勿論である。この場合、初期表示画面は、発駅、着駅、経由、利用日等の項目のみが表示されても良い。
【0036】
項目判定部112は、氏名入力信号を受信したか判定する(ステップST12)。ユーザは、表示部15上に表示された項目のうち氏名の項目にタッチする。この場合、項目判定部112は、当該タッチを検知した表示部15から氏名の入力が行われることを示す氏名入力信号を受信する。そして、当該氏名入力信号を受信した場合、項目判定部112は、氏名入力信号を受信したと判定し、当該氏名入力信号を釦制御部113に出力する。一方、氏名入力信号を受信しないと判定した場合、処理は、ステップST17に進む。
【0037】
釦制御部113は、フリック釦情報を表示部15に出力する(ステップST13)。釦情報は、例えば、フリック入力方式でユーザが情報を入力するためのフリック釦情報を表示部15に出力する。なお、フリック釦情報は、所定の釦にユーザがタッチした際にどの方向にフリックするとどの文字が入力されるかを示すガイドを含む。
【0038】
図5は、表示部15に表示される入力画面の一例を示す図である。
図4と比較して図5では、右側にフリック入力方式29の釦が追加されている。また、図5に示す例では、カナ文字でのフリック入力方式である一例を示している。ユーザは、この釦に触れて氏名の入力を行う。
【0039】
釦制御部113は、50音変更信号を受信したか判定する(ステップST14)。例えば、ユーザが氏名を入力する際に50音表示の釦に触れた場合、釦制御部113は、表示部15から50音変更信号を受信する。この場合、釦制御部113は、50音変更信号を受信したと判定する。一方、ユーザがその他の釦に触れた場合、処理はステップST16に進む。
【0040】
50音変更信号を受信したと判定した場合、釦制御部113は、入出力インタフェース13を通じて、50音釦情報を表示部15に出力する(ステップST15)。
【0041】
ここで、ステップST13でフリック釦情報を表示し、ステップST14で50音表示信号を受信したか判定する例について説明しているが、これは単なる例示である。例えば、ステップST13で、釦制御部113が50音表示の釦情報を出力し、ステップST14でフリック変更信号を受信したかを判定しても良い。そして、フリック変更信号を受信した場合、釦制御部113は、ステップST15でフリック釦情報を出力しても良い。また、ユーザが英字に変更する「英」の釦にユーザがタッチしたこと示す信号を受信した場合、釦制御部113は、英字でのフリック入力方式の釦情報を出力し、ユーザからの入力を受け付けることになる。
【0042】
図6は、50音表示方式30の釦を表示部15に表示した場合の一例を示す図である。
図6に示すように、50音表示方式30の釦を表示部15に表示させると、図5で示したフリック入力方式29の釦よりも釦が小さくなる。すなわち、フリック入力方式29の釦は、50音表示方式30の釦よりも大きく表示が可能となる。言い換えれば、50音表示方式30の釦のエリアは、フリック入力方式29の釦のエリアより大きくなる。そのため、50音表示方式30の場合、右側の空白部分全てを釦として使用することになり、その他の利用ができない。
【0043】
50音釦情報を出力した後、又は50音変更信号を受信しなかった場合、釦制御部113は、釦を介して入力された氏名情報を受信する(ステップST16)。すなわち、釦制御部113は、ユーザが氏名を入力したことに応じた情報を表示部15から受信する。また、釦制御部113は、受信した情報を入力情報記憶部122に記憶させる。
【0044】
図7は、ユーザが氏名を入力する際に表示部15に表示される画面の一例を示す図である。
例えば、図7は、ユーザがフリック入力方式29で氏名情報を入力する場合を示している。図7に示すように「カ」にユーザがタッチすると、ガイド31を表示するようにして良い。例えば、ユーザが「カ」にタッチすると、フリック入力方式29の釦の上部にガイド31が表示される。なお、ガイド31が表示される場所は、釦の上部に限定されず、釦のない空白部分であればどこでも良いのは勿論である。そして、ガイド31は、フリック入力方式に従って、そのまま離せば「カ」が入力され、左にフリックすれば「キ」が入力され、上にフリックすれば、「ク」が入力され、右にフリックすれば「ケ」が入力され、下にフリックすれば「コ」が入力されることを示す。
【0045】
また、氏名情報を受信した後、処理は、ステップST12に戻る。例えば、ユーザが「OK」にタッチした場合、或いは、その他の項目にタッチした場合、処理がステップST12に戻るようにしても良い。また、氏名情報入力の最中にユーザが「英」にタッチする、又は「切換」にタッチすること等もあり得るが、この場合、処理は、ステップST14~ステップST15と同様の動作をすれば良い。
【0046】
ステップST12で氏名入力信号を受信しないと判定した場合、項目判定部112は、駅名入力信号を受信したかを判定する(ステップST17)。ユーザは、表示部15上に表示された項目のうち駅名を入力する必要のある項目にタッチする。この場合、項目判定部112は、当該タッチを検知した表示部15から駅名の入力が行われることを示す駅名入力信号を受信する。そして、当該駅名入力信号を受信した場合、項目判定部112は、駅名入力信号を受信したと判定し、当該駅名入力信号を釦制御部113に出力する。一方、駅名入力信号を受信しないと判定した場合、処理は、ステップST29に進む。
【0047】
釦制御部113は、フリック釦情報を表示部15に出力する(ステップST18)。釦情報は、例えば、ステップST13と同様に、フリック釦情報を表示部15に出力する。
【0048】
図8は、フリック入力方式の釦を表示部15に表示した場合の一例を示す図である。
図8は、フリック入力方式32の釦、駅名33、及びスペース34が示される。フリック入力方式32の釦は、図5の氏名を入力する際に表示されるフリック入力方式29の釦よりも小さく表示される。これは、後述するスペース34に候補となる駅を表示させるためである。駅名33は、フリック入力方式32で入力した文字を表示させる場所である。スペース34は、駅名33に入力された文字に応じて候補駅を表示させるための場所である。図8図6を比較すると、フリック入力方式32の釦は、50音表示方式30の釦よりも大きく表示が可能となる。言い換えれば、50音表示方式30の釦のエリアは、フリック入力方式32の釦のエリアより大きくなる。
【0049】
釦制御部113は、50音変更信号を受信したか判定する(ステップST19)。例えば、ユーザが駅名を入力する際に50音表示の釦に触れた場合、釦制御部113は、表示部15から50音変更信号を受信する。この場合、釦制御部113は、50音変更信号を受信したと判定する。一方、ユーザがその他の釦に触れた場合、処理はステップST25に進む。
【0050】
50音変更信号を受信したと判定した場合、釦制御部113は、入出力インタフェース13を通じて、50音釦情報を表示部15に出力する(ステップST20)。
【0051】
ここで、ステップST13~ステップST15で説明したように、ステップST18~ステップST20の動作は、単なる例示である。例えば、ステップST18で、釦制御部113が50音表示の釦情報を出力し、ステップST19でフリック変更信号を受信したかを判定しても良い。そして、フリック変更信号を受信した場合、釦制御部113は、ステップST20でフリック釦情報を出力しても良い。また、ユーザが英字に変更する「英」の釦にユーザがタッチしたこと示す信号を受信した場合、釦制御部113は、英字での入力方式の釦情報を出力し、ユーザからの入力を受け付けることになる。
【0052】
50音釦情報を出力した後、釦制御部113は、釦を介して入力された駅名情報を受信する(ステップST21)。すなわち、釦制御部113は、駅名に対応する駅名情報を表示部15から受信する。なお、駅名情報は、完全な駅名である必要はなく、駅名を表す一部の文字列であっても良い。さらに、釦制御部113は、受信した駅名情報を入力情報記憶部122に記憶させる。
【0053】
釦制御部113は、検索要求を受信する(ステップST22)。釦制御部113は、検索要求を受信すると、検索要求を駅名制御部114に出力する。例えば、図6に示した50音表示方式30内の「OK」釦にユーザがタッチすると、釦制御部113は、表示部15から当該検索要求を受信する。
【0054】
駅名制御部114は、駅名情報に基づいて検索結果を出力する(ステップST23)。駅名制御部114は、検索要求を受信すると、入力情報記憶部122に記憶された駅名情報を取得する。そして、駅名制御部114は、駅名情報に対応する駅名を駅名記憶部123に記憶された駅名から検索する。そして、駅名制御部114は、検索された駅名を検索結果として表示部15に出力する。例えば、駅名情報の文字列に対応する駅名が駅名記憶部123に記憶されていれば、駅名制御部114は、当該駅名を検索結果として表示部15に出力する。また、駅名情報の文字列が駅名の一部であった場合、駅名制御部114は、当該一部と一致する駅名を検索結果として表示部15に出力する。なお、駅名情報の文字列が駅名の一部であった場合、駅名制御部114は、当該一部と類似する駅名を検索結果として表示部15に出力しても良い。例えば、駅名制御部114は、文字列の先頭から1文字又は複数文字と一致する駅名を類似する駅名としても良い。
【0055】
駅名制御部114は、駅選択情報を受信したか判定する(ステップST24)。ユーザは、検索結果として出力された駅名から目的の駅を選択することになる。もし、目的の駅がある場合、ユーザが目的の駅にタッチすることになる。そして、駅名制御部114は、所定の駅名をタッチしたことを示す駅選択情報を表示部15から受信する。一方、検索結果として出力された駅名に目的の駅名がなかった場合、ユーザは、再度駅名の入力を行うことになるため、処理は、ステップST21に戻る。また、駅名が選択された場合、異なる項目の入力に移るため、処理は、ステップST12に戻る。
【0056】
ステップST19で50音変更信号を受信しないと判定した場合、釦制御部113は、釦を介して入力された文字情報を受信する(ステップST25)。ここで、フリック入力方式での受信する文字情報は、少なくとも1文字で良い。すなわち、文字情報は、完全な駅名である必要はない。釦制御部113は、受信した文字情報を駅名制御部114に出力する。なお、釦制御部113は、受信した1文字毎に当該文字を文字情報として駅名制御部114に出力しても良い。
【0057】
図9は、ユーザが駅名を入力する際に表示部15に表示される画面の一例を示す図である。
図9は、ユーザがフリック入力方式32で駅名情報を入力する例を示す。例えば、ユーザが「カ」の釦にタッチするとガイド35が表示される。図9に示すように、ガイド35は、「カ」の釦に重なって表示される。このようにガイド35を釦に重ねることにより、スペース34を確保している。
【0058】
駅名制御部114は、文字情報から候補駅を検索する(ステップST26)。駅名制御部114は、文字情報に基づいてユーザの目的駅となり得る駅を検索する。例えば、文字情報が「カ」(すなわちユーザが最初に「カ」を入力)である場合、駅名制御部114は、駅名の最初に「カ」が付く駅名を駅名記憶部123から抽出し、さらに、50音順に所定の数の駅名を候補駅として抽出しても良い。
【0059】
駅名制御部114は、表示情報である候補駅情報を表示部15に出力する(ステップST27)。駅名制御部114は、ステップST26で検索した複数の候補駅を含む候補駅情報を表示部15に出力する。ここで、候補駅情報は、フリック入力方式の釦及び候補駅を表示部15に表示させるための情報であって良い。
【0060】
図10は、ユーザが駅名を入力する際に表示部15に表示される画面の一例を示す図である。
図10では、駅名33に「カ」が入力され、スペース34であった場所に候補駅36が表示される例を示している。なお、図10では、候補駅36は、NNNNとして表わしている。また、図10に示すように、ユーザが駅名のうちの一部(少なくとも1文字)を入力することに応じて候補駅が表示部15に表示される。すなわち、ユーザは、駅名全てを入力せずとも、目的となる駅を見出すことが可能である。ここで、ステップST20~ステップST24で説明した50音表示方式で駅名を入力した場合、一旦、検索(OK釦にタッチ)して検索結果を表示部15に表示させることになる。一方、フリック入力方式32の釦を表示させる場合、文字を入力すると候補駅が表示部15に表示される。すなわち、フリック入力方式32での入力は、50音表示方式のように駅名を入力した後に駅名の検索のためにOK釦をタッチする必要がなくなるため、ユーザの手間を低減することが可能になる。
【0061】
駅名制御部114は、駅選択情報を受信したか判定する(ステップST28)。ユーザは、候補駅36から目的の駅を選択することになる。もし、候補駅36内に目的の駅が表示された場合、ユーザは、目的の駅名にタッチすることになる。そして、駅名制御部114は、所定の駅名をタッチしたことを示す駅選択情報を表示部15から受信することになる。一方、検索結果として出力された駅名に目的の駅名がなかった場合、ユーザは、さらに文字情報の入力を行うことになるため、処理は、ステップST25に戻る。また、駅名が選択された場合、ユーザが異なる項目の入力に移るため、処理は、ステップST12に戻る。
【0062】
ステップST17で駅名入力信号を受信しないと判定した場合、項目判定部112は、数字入力信号を受信したか判定する(ステップST29)。ユーザは、表示部15上に表示された項目のうち年齢等の数字を入力する必要のある項目にタッチする。この場合、項目判定部112は、当該タッチを検知した表示部15から数字の入力が行われることを示す数字入力信号を受信する。そして、当該数字入力信号を受信した場合、項目判定部112は、数字入力信号を受信したと判定し、当該数字入力信号を釦制御部113に出力する。一方、数字入力信号を受信しないと判定した場合、処理は、ステップST32に進む。
【0063】
釦制御部113は、数字釦情報を表示部15に出力する(ステップST30)。数字釦情報は、例えば一般的なテンキー釦等であれば良く、ここでの詳細な説明を省略する。
【0064】
釦制御部113は、釦を介して入力された数字情報を受信する(ステップST31)。すなわち、釦制御部113は、年齢等に対応する数字情報を表示部15から受信する。数字情報を受信すると、ユーザが異なる項目の入力に移るため、処理は、ステップST12に戻る。
【0065】
ステップST29で数字入力信号を受信しないと判定した場合、項目判定部112は、入力確認信号を受信したか判定する(ステップST32)。ユーザが全ての項目を入力した場合、入力確認27にタッチする。この場合、項目判定部112は、当該タッチを検出した表示部15から全ての項目の入力が終わったことを示す入力確認信号を受信する。そして、当該入力確認信号を受信した場合、項目判定部112は、当該入力確認信号を入力確認判定部115に出力する。
【0066】
入力確認判定部115は、必要な情報が入力されているかどうかを判定する(ステップST33)。入力確認情報を受信すると、入力確認判定部115は、入力情報記憶部122に記憶された入力情報を確認し、必要な項目全てに情報が入力されているかどうかを判定する。全ての項目に必要な情報が入力されていると判定した場合、処理は、終了する。一方、いずれかの項目に必要な情報が入力されていないと判定した場合、入力確認判定部115は、必要な情報が入力されていないことを示す情報を表示部15に出力する。そして、処理は、ステップST12に戻る。なお、必要な情報が入力されていないことを示す情報は、例えば、未入力又は誤入力となっている項目を示す情報等であって良い。
【0067】
(実施形態の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、駅務機器1は、駅名を表示する際にフリック入力方式でユーザに入力させる。フリック入力方式は、50音表示方式と比較して釦の表示するスペースが少ない。そのため、フリック入力方式は、釦を50音表示方式と比較して大きくすることができる。そのため、ユーザが隣にある釦に触れる可能性が低減され、ユーザが打ち間違える可能性を低減することができる。
【0068】
さらに、フリック入力方式で入力させることにより、表示部15に候補駅を表示させるスペースを作ることができる。その結果、駅名の一部を入力するだけで候補駅を表示部15に表示させることが可能となり、ユーザの手間を低減することができる。
【0069】
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態では、入力部14及び表示部15が駅務機器1に配置される例を示したがこれに限られない。すなわち、入力部14及び表示部15は、駅務機器1の外部装置であっても良い。すなわち、入力部14及び表示部15は、券売機等に設置され、駅務機器1は、券売機と接続された券売機を管理する中央サーバ等の装置であっても良い。
【0070】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0071】
1…駅務機器
11…制御部
111…初期表示制御部
112…項目判定部
113…釦制御部
114…駅名制御部
115…入力確認判定部
12…記憶部
121…表示情報記憶部
122…入力情報記憶部
123…駅名記憶部
13…入出力インタフェース
14…入力部
15…表示部
21…氏名
22…生年月日等
23…区分
24…発着駅等
25…開始日等
26…券情報
27…入力確認
28…リセット
29…フリック入力方式
30…50音表示方式
31…ガイド
32…フリック入力方式
33…駅名
34…スペース
35…ガイド
36…候補駅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10