(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023043712
(43)【公開日】2023-03-29
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/62 20130101AFI20230322BHJP
G06F 21/81 20130101ALI20230322BHJP
【FI】
G06F21/62 318
G06F21/81
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021151482
(22)【出願日】2021-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関下 浩正
(72)【発明者】
【氏名】松崎 英一
(72)【発明者】
【氏名】石寺 紳高
(72)【発明者】
【氏名】横澤 宏
(72)【発明者】
【氏名】平城 格
(57)【要約】
【課題】外部記憶装置へ分散するファイルをアップロード後に情報処理装置を終了する。
【解決手段】情報処理装置は、原ファイルを復元可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割し、前記第1分散ファイルを前記記憶部に記憶させ、前記原ファイルと前記第2分散ファイルを外部記憶装置に記憶させる情報処理装置において、ユーザの操作を受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けられた前記操作に基づいて、前記第2分散ファイルをアップロードする処理部と、前記処理部により前記第2分散ファイルをアップロードした後に、前記情報処理装置を終了する終了部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原ファイルを復元可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割し、
前記第1分散ファイルを記憶部に記憶させ、前記原ファイルと前記第2分散ファイルを外部記憶装置に記憶させる情報処理装置において、
ユーザの操作を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた前記操作に基づいて、前記第2分散ファイルをアップロードする処理部と、
前記処理部により前記第2分散ファイルをアップロードした後に、前記情報処理装置を終了する終了部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記受付部により受け付けられた操作毎に前記外部記憶装置へ接続する手順を設定する設定部と、を備え、
前記終了部は、前記設定部により設定された手順に基づいて、前記情報処理装置を終了する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受付部により受け付けられた前記操作に基づいて、前記情報処理装置の表示部に出力する出力部と、を備え、
前記出力部は、前記受付部により受け付けられた操作が前記情報処理装置をスリープ状態にする場合に、メッセージを出力する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記設定部は、前記情報処理装置が終了したときの接続する手順を次回前記情報処理装置が起動する前記手順へ引き継ぐ、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
原ファイルを復元可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割し、
前記第1分散ファイルを記憶部に記憶させ、前記原ファイルと前記第2分散ファイルを外部記憶装置に記憶させる情報処理装置のコンピュータに、
ユーザの操作を受け付ける処理と、
前記受け付ける処理により受け付けられた前記操作に基づいて、前記第2分散ファイルをアップロードする処理と、
前記アップロードする処理により前記第2分散ファイルをアップロードした後に、前記情報処理装置を終了する処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、企業では企業が所有する情報処理装置から社外秘の情報や顧客の情報等の機密情報の情報漏洩を防止する対策を行っている。情報漏洩を防止する対策としては、例えば、従業員が使用する情報処理装置と外部記憶装置とを連携させることで、情報処理装置と外部記憶装置の各々にファイルを分散させて、ファイルを管理するファイル管理システムがある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなファイル管理システムを利用して情報処理装置を終了する場合、外部記憶装置に分散されたファイルがアップロードされていない状態で終了すると、例えば、情報処理装置の紛失時や盗難時において、情報漏洩を防止する対策が取れない場合がある。
【0005】
従って、本発明が解決する課題の一例は、外部記憶装置へ分散するファイルをアップロード後に情報処理装置を終了する情報処理装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様は、原ファイルを復元可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割し、前記第1分散ファイルを前記記憶部に記憶させ、前記原ファイルと前記第2分散ファイルを外部記憶装置に記憶させる情報処理装置において、ユーザの操作を受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けられた前記操作に基づいて、前記第2分散ファイルをアップロードする処理部と、前記処理部により前記第2分散ファイルをアップロードした後に、前記情報処理装置を終了する終了部と、を備える情報処理装置である。
【0007】
また、前記受付部により受け付けられた操作毎に前記外部記憶装置へ接続する手順を設定する設定部と、を備え、前記終了部は、前記設定部により設定された手順に基づいて、前記情報処理装置を終了するようにしても良い。
【0008】
また、前記受付部により受け付けられた前記操作に基づいて、前記情報処理装置の表示部に出力する出力部と、を備え、前記出力部は、前記受付部により受け付けられた操作が前記情報処理装置をスリープ状態にする場合に、メッセージを出力ようにしても良い。
【0009】
また、前記設定部は、前記情報処理装置が終了したときの接続する手順を次回前記情報処理装置が起動する前記手順へ引き継ぐようにしても良い。
【0010】
また、本発明の第2態様は、原ファイルを復元可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割し、前記第1分散ファイルを記憶部に記憶させ、前記原ファイルと前記第2分散ファイルを外部記憶装置に記憶させる情報処理装置のコンピュータに、ユーザの操作を受け付ける処理と、前記受け付ける処理により受け付けられた前記操作に基づいて、前記第2分散ファイルをアップロードする処理と、前記アップロードする処理により前記第2分散ファイルをアップロードした後に、前記情報処理装置を終了する処理と、を実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、外部記憶装置へ分散するファイルをアップロード後に情報処理装置を終了することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施形態にかかる情報処理システムの概略的な構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態にかかる情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態にかかる情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、実施形態にかかる情報処理装置の表示部に出力される画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態にかかる情報処理装置の表示部に出力される画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態にかかる情報処理装置で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下に記載する実施形態の構成、並びに当該構成によってもたらされる作用及び効果は、あくまで一例であって、以下の記載内容に限られるものではない。
【0014】
図1は、実施形態にかかる情報処理システム1の概略的な構成の一例を示す図である。本実施形態にかかる情報処理システム1は、ファイル管理処理により管理下のファイルを処理するシステムである。情報処理システム1は、情報処理装置2と外部記憶装置3を連携させることで管理下のファイルを情報処理装置2で操作可能にしつつも、情報処理装置2だけでは原ファイルを取得できない状態にして管理下のファイルを処理する。
【0015】
情報処理システム1は、情報処理装置2と、情報処理装置2と社内ネットワーク(図示せず)を介して接続するサーバ31と、情報処理装置2と無線通信(例えばBluetooth(登録商標))(図示せず)を介して接続する可搬型端末装置32とを備える。社内ネットワークは、無線ネットワーク(無線ともいう)と有線ネットワーク(有線ともいう)とを含む。
【0016】
情報処理装置2は、管理下のファイルの原ファイルのファイル操作を、操作者(具体的には企業の従業員)が行う装置である。情報処理装置2は、社外(すなわち、社内ネットワークと接続不可能な環境)に持ち出して利用され得る可搬型の装置である。情報処理装置2は、例えばパーソナルコンピュータ等である。なお、情報処理装置2は、ファイル操作が可能であれば良く、例えば、スマートフォンやタブレット型パーソナルコンピュータ等であっても良い。
【0017】
サーバ31は、社内(具体的には、社内ネットワーク)からアクセス可能(言い換えれば、限られた環境下のみアクセス可能)な不揮発性の外部記憶装置3である。サーバ31は、例えば、社内やデータセンタ等の厳重な防犯対策やセキュリティ対策が施された環境下で管理されている。
【0018】
可搬型端末装置32は、社外でもアクセス可能な不揮発性の外部記憶装置3である。可搬型端末装置32は、例えば、スマートフォンである。なお、可搬型端末装置32は、記憶装置を備える端末であれば良く、例えば、端末の形態として、USB(Universal Serial Bus)メモリやタブレット型パーソナルコンピュータやデジタルカメラや携帯音楽プレーヤーやマウスやペンやヘッドフォンやカード型の記憶媒体(例えば、IC(Integrated Circuit)カード)等であっても良い。
【0019】
図2は、実施形態にかかる情報処理装置2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。ここで例示する情報処理装置2は、汎用コンピュータと同様の構成を有し、CPU(Central Processing Unit)21、RAM(Random Access Memory)22、ROM(Read Only Memory)23、補助記憶装置24、ユーザI/F(Interface)25、及び外部I/F26を備える。
【0020】
CPU21は、ROM23や補助記憶装置24に記憶されたプログラムに従いRAM22をワーキングエリアとして所定の演算処理を行う。補助記憶装置24は、不揮発性メモリであり、CPU21の処理に必要な各種データを記憶する。補助記憶装置24は、例えばHDD(Hard Disc Drive)やSSD(Solid State Drive)等で構成される。ユーザI/F25は、ユーザ(企業の従業員)と情報処理装置11との間で情報の送受を可能にするデバイスであり、液晶ディスプレイ、キーボード等であり得る。外部I/F26は、例えば、ネットワークを介して他の情報処理装置11と所定の規格に準じた通信を確立するためのデバイスである。なお、情報処理装置11の構成は上記に限定されるものではない。
【0021】
図3は、実施形態にかかる情報処理装置2の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態にかかる情報処理装置2は、記憶部201、処理部202、表示部203、出力部204、受付部205、接続部206、設定部207、及び終了部208を備える。これらの機能的構成要素201~208は、例えば
図2に例示するような情報処理装置2のハードウェア要素とソフトウェア要素(ROM23や補助記憶装置24に記憶されたプログラム等)との協働により構成され得る。
【0022】
記憶部201は、処理部202が処理した内容を記憶する。また、記憶部201は、出力部204が表示部203に出力する内容を記憶する。さらに、記憶部201は、受付部205が受け付けた操作内容を記憶する。また、記憶部201は、設定部207が設定する手順や内容を記憶する。記憶部201は、例えば情報処理装置2が備える補助記憶装置24等で実現される。
【0023】
処理部202は、ファイル管理処理を実行する。処理部202は、ファイル管理処理では、ファイル管理処理の原ファイル(管理下のファイルの原ファイルともいう)を復号可能(復元可能ともいう)に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分散(分割ともいう)する。原ファイルは、原データ、原本ファイル、原本データまたは原本ともいう。
【0024】
処理部202は、例えば秘密分散法の暗号化方式を用いて原ファイルを第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分散する。原ファイルを分散させて生成しているため、第1分散ファイル及び第2分散ファイルのサイズは、原ファイルのサイズよりも小さいサイズである。
【0025】
処理部202は、第1分散ファイルを記憶部201に記憶させ、原ファイルと第2分散ファイルを外部記憶装置3に記憶させる。このようにして処理部20は、情報処理装置2だけでは原ファイルを取得できないようにした状態での原ファイルの管理を実現する。
【0026】
また、処理部202は、情報処理装置2を終了する場合、外部記憶装置3に対して、受付部205が受け付けた操作内容が含まれる、ログファイルを外部記憶装置3へ送信する。詳細には、ユーザは、情報処理装置2の作業を終了する場合、表示部203に表示されている内容を選択する。処理部202は、外部記憶装置3に対し、ユーザが選択した内容を示すログファイルを送信する。なお、情報処理装置2を終了する場合に、表示部203に表示されている内容について後述する。
【0027】
ログファイルに記載する内容は、例えば、情報処理装置2に関する情報に含まれる、情報処理装置2の管理番号を示す装置情報、ログファイルの取得日時を示す取得日時情報等がある。なお、ログファイルに記載する内容はこれに限定されない。
【0028】
さらに、処理部202は、情報処理装置2を終了する場合、RAM22に保管されているファイルやデータ等を削除する。処理部202は、情報処理装置2を終了する場合、補助記憶装置24に作成されたページファイルを削除する。処理部202は、受付部205が受け付けた操作内容に画面ロックが含まれる場合、情報処理装置2の表示部203の画面をロックする。
【0029】
表示部203は、例えば情報処理装置2が備えるユーザI/F25等で実現される。表示部203は、例えば、液晶ディスプレイであり、出力部204が出力した内容を表示する。
【0030】
出力部204は、情報処理装置2が起動すると、ユーザが操作した内容に基づいてユーザI/F25と協働して、表示部203へ出力する。また、出力部204は、受付部205により受け付けられた操作が情報処理装置2をスリープ状態にする場合に、メッセージを出力する。出力部204が出力する内容について後述する。
【0031】
受付部205は、ユーザの操作を受け付ける。詳細には、受付部205は、ユーザI/F25と協働して、ユーザが操作する操作を受け付ける。例えば、受付部205は、ユーザが表示部203で表示されている内容を確認し、確認した内容に対応する操作を受け付ける。
【0032】
ここで、受付部205が受け付ける内容について、
図4を用いて説明する。
図4は、情報処理装置2が終了する内容の一例を示す図である。
図4に示す内容は、「安全に作業を終了」41に関する内容で、ユーザは表示部203に表示された内容に対して操作する。
【0033】
「安全に作業を終了」41に関する内容は、ユーザの操作に対応して情報処理装置2が移行する状態を示す。詳細には、「安全に作業を終了」41に表示されている内容について、「シャットダウン」ボタン42は、情報処理装置2をシャットダウンへ移行する状態を示す。また、「再起動」ボタン43は、情報処理装置2を再起動へ移行する状態を示す。「画面をロック」ボタン44は、情報処理装置2を画面ロックへ移行する状態を示す。「スリープ(リスクあり)」ボタン45は、情報処理装置2をスリープへ移行する状態を示す。
【0034】
「キャンセル」ボタン46は、「安全に作業を終了」41に関する内容をキャンセルする状態へ移行する状態を示す。また、情報処理装置2を画面ロックにする場合は、例えば、情報処理装置2の画面ロックを10分間継続し、10分経過後に強制シャットダウンされることを示すメッセージ47が表示される。なお、画面ロックの設定時間はこれに限られず、ユーザが設定しても良いし、情報処理装置2の管理者が設定しても良いし、任意に設定しても良い。なお、メッセージ47は、「安全に作業を終了」41に関する内容に表示されなくても良い。
【0035】
さらに、情報処理装置2をスリープ状態にする場合、例えば、スリープ状態は情報漏洩を防止する対策として推奨ではないため、スリープ状態状態を推奨しない内容や、また、スリープ状態にしたときの情報漏洩リスクに繋がることを示すメッセージ48が表示される。なお、メッセージ48は、「安全に作業を終了」41に関する内容に表示されなくても良い。
【0036】
ユーザは、情報処理装置2を終了する場合、情報処理装置2の状態をシャットダウン、再起動、画面ロック、スリープ、キャンセルのうち少なくとも1つを選択することができる。
【0037】
ユーザは情報処理装置2をシャットダウンする場合、表示部203に表示された「シャットダウン」ボタン42を押下する。受付部205は、ユーザが押下した「シャットダウン」ボタン42を受け付ける。また、ユーザは情報処理装置2を再起動する場合、表示部203に表示された「再起動」ボタン43を押下する。受付部205は、ユーザが押下した「再起動」ボタン43を受け付ける。
【0038】
さらに、ユーザは、情報処理装置2を画面ロックする場合、表示部203に表示された「画面をロック」ボタン44を押下する。受付部205は、ユーザが押下した「画面をロック」ボタン44を受け付ける。また、ユーザは情報処理装置2をスリープする場合、表示部203に表示された「スリープ(リスクあり)」ボタン45を押下する。そして、ユーザは情報処理装置2をキャンセルする場合、表示部203に表示された「キャンセル」ボタン46を押下する。受付部205は、ユーザが押下した「キャンセル」ボタン46を受け付ける。
【0039】
ユーザが「シャットダウン」ボタン42を押下した場合、情報処理装置2は外部記憶装置3へアップロードする。詳細には、処理部202は、情報処理装置2に保管されているファイルに対し、ファイル管理処理を実行する。処理部202は、第1分散ファイルを記憶部201に記憶させ、原ファイルと第2分散ファイルを外部記憶装置3に記憶させる。
【0040】
また、処理部202は、外部記憶装置3に対し、ユーザが選択した「シャットダウン」に関する内容を示すログファイルを送信する。その後、処理部202は、RAM22に保管されているファイルやデータを削除する。また、処理部202は、補助記憶装置24に作成されたページファイルを削除する。
【0041】
ユーザが「再起動」ボタン43を押下した場合、情報処理装置2は外部記憶装置3へアップロードする。詳細には、処理部202は、情報処理装置2に保管されているファイルに対し、ファイル管理処理を実行する。処理部202は、第1分散ファイルを記憶部201に記憶させ、原ファイルと第2分散ファイルを外部記憶装置3に記憶させる。
【0042】
また、処理部202は、外部記憶装置3に対し、ユーザが選択した「再起動」に関する内容を示すログファイルを送信する。その後、処理部202は、RAM22に保管されているファイルやデータを削除する。また、処理部202は、補助記憶装置24に作成されたページファイルを削除する。
【0043】
ユーザが「画面をロック」ボタン44を押下した場合、情報処理装置2は外部記憶装置3へアップロードする。詳細には、処理部202は、情報処理装置2に保管されているファイルに対し、ファイル管理処理を実行する。処理部202は、第1分散ファイルを記憶部201に記憶させ、原ファイルと第2分散ファイルを外部記憶装置3に記憶させる。
【0044】
処理部202が原ファイルと第2分散ファイルを外部記憶装置3に記憶させた後、表示部203の画面をロックする。画面をロックする状態は、設定部207により設定された時間(閾値ともいう)が経過するまで続けられる。
【0045】
閾値経過後、処理部202は、RAM22に保管されているファイルやデータを削除する。また、処理部202は、補助記憶装置24に作成されたページファイルを削除する。
【0046】
ユーザが「スリープ(リスクあり)」ボタン45を押下した場合、情報処理装置2が情報漏洩のリスクがあることを示す警告に関する内容を確認する。
【0047】
ここで、
図5を用いて、警告に関する内容について説明する。
図5に示す内容は、ユーザが
図4に示す「スリープ(リスクあり)」ボタン45を押下した場合に、出力部204が表示部203に出力する内容である。ユーザは表示部203に表示された内容に対して操作する。表示される内容は警告51に関する内容である。
【0048】
ユーザは、「スリープ(リスクあり)」ボタン45を押下した場合、情報処理装置2が情報漏洩のリスクがあることを示す警告に関する内容(メッセージ52)を確認する。その後、ユーザはスリープを実行する場合、実行する内容を示す「はい」ボタン53を押下する。
【0049】
また、ユーザはスリープを実行しない場合、実行しない内容を示す「いいえ」ボタン54を押下する。その後、情報処理装置2は、
図4に示す「安全に作業を終了」41へ遷移する。
【0050】
図3に戻る。接続部206は、受付部205により受け付けられた操作毎に外部記憶装置3へ接続する。詳細には、接続部206は、受付部205が「シャットダウン」ボタン42、「再起動」ボタン43、「画面をロック」44のうち、何れか1つを受け付けると、外部I/F26と協働して、外部記憶装置3へ接続する。
【0051】
設定部207は、受付部205により受け付けられた操作毎に外部記憶装置3へ接続する手順を設定し、記憶部201に記憶させる。設定部207は、表示部203の画面をロックする時間の閾値を設定し、記憶部201に記憶させる。
【0052】
また、設定部207は、受付部205により受け付けられた操作毎に情報処理装置2を終了するように設定し、記憶部201に記憶させる。詳細には、設定部207は、受付部205が「シャットダウン」ボタン42を受け付けた場合、処理部202がRAM22に保管されているファイルやデータ、補助記憶装置24に作成されたページファイルを削除した後に、終了部208が情報処理装置2をシャットダウンするように設定する。
【0053】
設定部207は、受付部205が「再起動」ボタン43を受け付けた場合、処理部202がRAM22に保管されているファイルやデータ、補助記憶装置24に作成されたページファイルを削除した後に、終了部208が情報処理装置2を再起動するように設定する。
【0054】
設定部207は、受付部205が「画面をロック」ボタン44を受け付けた場合、設定した閾値に基づいて、処理部202が表示部203の画面をロックするように設定する。閾値経過後、処理部202がRAM22に保管されているファイルやデータ、補助記憶装置24に作成されたページファイルを削除した後に、終了部208が情報処理装置2をシャットダウンするように設定する。
【0055】
さらに、設定部207は、情報処理装置2が終了したときの接続する手順を次回情報処理装置2が接続する手順へ引き継ぐ。詳細には、ユーザがサーバ31へ接続して、情報処理装置2を終了させた場合、設定部207は、サーバ31へ接続したことを記憶部201に記憶させる。ユーザは次回情報処理装置2を起動すると、出力部204は、記憶部201に記憶されている設定内容に基づいて、ユーザI/F25と協働して社内へネットワーク接続する画面を出力する。
【0056】
また、ユーザが可搬型端末装置32へ接続して、情報処理装置2を終了させた場合、設定部207は、可搬型端末装置32へ接続したことを記憶部201に記憶させる。ユーザは次回情報処理装置2を起動すると、出力部204は、記憶部201に記憶されている設定内容に基づいて、ユーザI/F25と協働して可搬型端末装置32へ接続する画面を出力する。
【0057】
終了部208は、処理部202により第2分散ファイルをアップロードした後に、情報処理装置2を終了する。また、終了部208は、受付部205により受け付けられた操作に基づいて、情報処理装置2を終了する。詳細には、受付部205は、ユーザが表示部203で表示されている内容、すなわち、「安全に作業を終了」41に含まれる、「シャットダウン」ボタン42、「再起動」ボタン43、「画面をロック」ボタン44、「スリープ(リスクあり)」ボタン45に対応する、設定部207が設定した手順に基づいて、情報処理装置2を終了する。
【0058】
図6は、本実施形態に係る情報処理装置2における処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、ユーザが「安全に作業を終了」41に関する内容を確認する状態から開始するものとする。
【0059】
受付部205は、ユーザがシャットダウンするか、再起動するか、画面ロックするか、スリープするかを受け付ける(ステップS601)。ユーザがシャットダウン、再起動、もしくは画面ロックを選択した場合は、ステップS602へ進む。ユーザがスリープを選択した場合は、ステップS612へ進む。
【0060】
接続部206は、受付部205が受け付けた操作に基づいて外部記憶装置3へ接続し、処理部202は外部記憶装置3へ接続後、外部記憶装置3へアップロードする(ステップS602)。また、処理部202は、外部記憶装置3に対して、受付部205が受け付けた操作内容が含まれる、ログファイルを外部記憶装置3へ送信する(ステップS603)。
【0061】
また、処理部202は、受付部205が受け付けた操作内容に画面ロックが含まれるか否かを判定する(ステップS604)。処理部202は、受付部205が受け付けた操作内容に画面ロックが含まれない場合は(ステップS604:No)、ステップS607へ進む。
【0062】
処理部202は、受付部205が受け付けた操作内容に画面ロックが含まれる場合(ステップS604:Yes)、情報処理装置2を画面ロックする(ステップS605)。その後、処理部202は、画面ロックが一定時間経過したかを判定する(ステップS606)。処理部202は、画面ロックが一定時間経過しない場合(ステップS606:No)、ステップS605を繰り返す。処理部202は、画面ロックが一定時間経過した場合(ステップS606:Yes)、ステップS607へ進む。
【0063】
処理部202は、RAM22に保管されているファイルやデータ等を削除する(ステップS607)。その後、処理部202は、補助記憶装置24に作成されたページファイルを削除する(ステップS608)。
【0064】
終了部208は、処理部202が処理する内容に再起動が含まれるか否かを判定する(ステップS609)。終了部208は、処理部202が処理する内容に再起動が含まれる場合(ステップS609:Yes)、情報処理装置2を再起動する(ステップS610)。終了部208は、処理部202が処理する内容に再起動が含まれない場合(ステップS609:No)、情報処理装置2をシャットダウンする(ステップS611)。
【0065】
出力部204は、受付部205が受け付けた操作内容にスリープが含まれる場合、メッセージ(警告51)を出力する(ステップS612)。受付部205は、ユーザがスリープを操作するか否かを判定する(ステップS613)。受付部205は、ユーザがスリープを操作しない場合(ステップS613:No)、ステップS601へ進む。受付部205は、ユーザがスリープを操作した場合(ステップS613:Yes)、ステップS614へ進む。
【0066】
終了部208は、受付部205が受け付けたスリープに関する内容に基づいて、情報処理装置2をスリープする(ステップS614)。終了部208が処理を完了すると、本処理は終了する。
【0067】
以上説明したように、本発明の一態様に係る情報処理装置2は、ユーザから受け付けられた操作に基づいて、情報処理装置2を終了する。これにより、本実施形態によれば、ユーザは外部記憶装置3へ分散する第2分散ファイルをアップロード後に情報処理装置2を終了することができる。
【0068】
また、上述した実施形態において、受付部205により受け付けられた操作毎に外部記憶装置3へ接続する手順を設定し、終了部208は、設定された手順に基づいて情報処理装置2を終了する。これにより、ユーザが操作した操作に基づいて、情報処理装置2を終了することができる。
【0069】
さらに、上述した実施形態において、出力部204は、ユーザから受け付けられた操作が外部記憶装置3をスリープ状態にする場合に、メッセージ(警告51)を出力する。これにより、ユーザはスリープ状態にする場合、情報処理装置2が発生しうる事象を事前に把握することができる。
【0070】
また、上述した実施形態において、設定部207は、情報処理装置2が終了したときの接続する手順を次回情報処理装置2が起動する手順へ引き継ぐ。これにより、ユーザは、情報処理装置2を終了したときの接続先が引き継ぐため、次回情報処理装置2の起動時に、外部記憶装置3の接続先を把握することができる。
【0071】
上記機能を実現するプログラムは、例えばCPU21に搭載された記憶素子に予め記憶された状態で提供され得るが、これに限定されるものではない。プログラムは、例えば、CD-ROM等の適宜な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、インターネット等のコンピュータネットワークを介して提供されてもよい。
【0072】
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0073】
1…情報処理システム、2…情報処理装置、3…外部記憶装置、31…サーバ、32…可搬型端末装置、201…記憶部、202…処理部、203…表示部、204…出力部、205…受付部、206…接続部、207…設定部、208…終了部