(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023043742
(43)【公開日】2023-03-29
(54)【発明の名称】出力装置、マッサージ装置、出力システム、コンピュータプログラム、処理用データ、及び、出力方法
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20230322BHJP
【FI】
A61H7/00 323G
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021151525
(22)【出願日】2021-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】000112406
【氏名又は名称】ファミリーイナダ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】393031586
【氏名又は名称】株式会社国際電気通信基礎技術研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100111567
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 寛
(72)【発明者】
【氏名】稲田 二千武
(72)【発明者】
【氏名】塩見 昌裕
(72)【発明者】
【氏名】住岡 英信
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AD18
4C100AD21
4C100AD26
4C100AE01
4C100AF14
4C100BA04
4C100BA05
4C100BA09
4C100BB04
4C100BB05
4C100CA03
4C100DA04
4C100DA05
4C100DA08
4C100DA10
(57)【要約】
【課題】マッサージ動作の状況に応じた出力を行うことのできる出力装置を提供する。
【解決手段】出力装置70は、マッサージコントローラが、マッサージ装置1の施療部を制御することで行われるマッサージ動作に関する出力を行う出力装置であって、プロセッサ71を備え、プロセッサは、マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力可能なマッサージコントローラから、動作信号を取得し、マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、出力ルールに従い、マッサージコントローラから取得した動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、出力用コンテンツに基づく出力を行う、ように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッサージコントローラが、マッサージ装置の有する施療部を制御することで行われるマッサージ動作に関する出力を行う出力装置であって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力可能な前記マッサージコントローラから、前記動作信号を取得し、
前記マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、
前記出力ルールに従い、前記マッサージコントローラから取得した前記動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、
前記出力用コンテンツに基づく出力を行う、ように構成されている
出力装置。
【請求項2】
前記動作信号は、前記マッサージ動作の対象部位と、前記マッサージ動作の動作内容と、の少なくとも一方を示す第1の信号を含む
請求項1に記載の出力装置。
【請求項3】
前記出力ルールを取得することは、前記出力ルールを記憶しているサーバと通信することを含む
請求項1又は2に記載の出力装置。
【請求項4】
前記動作信号は、前記マッサージ動作の実行中に前記マッサージコントローラが得た情報を示す第2の信号を含む
請求項1~3のいずれか一項に記載の出力装置。
【請求項5】
前記第2の信号は、前記マッサージ装置のセンサで検出した前記マッサージ装置のユーザの身体情報、前記マッサージ動作が規定されたマッサージ動作とは異なる動作であるときの前記マッサージ動作の動作内容、前記マッサージ動作を調整する前記ユーザによる操作を示す信号、及び、前記マッサージ動作の評価に関する前記ユーザによる入力情報、のうちの少なくとも1つを示す
請求項4に記載の出力装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記マッサージ動作の対象のユーザに関する情報を他の装置から取得し、
前記出力用コンテンツを決定することにおいて、前記ユーザに関する情報をさらに用いる
請求項1~5のいずれか一項に記載の出力装置。
【請求項7】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザのユーザ属性、及び、前記ユーザの前記マッサージ装置の使用に関する情報の少なくとも一方を含む
請求項6に記載の出力装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
コンテンツサーバと通信し、前記出力用コンテンツを前記コンテンツサーバから取得する、ように構成されている
請求項1~7のいずれか一項に記載の出力装置。
【請求項9】
施療部を有するマッサージ装置であって、
前記施療部を制御することで、前記施療部にマッサージ動作を行わせるマッサージコントローラを備え、
前記マッサージコントローラは、前記マッサージ動作の実行中に、前記マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力装置に与える、ように構成されている
マッサージ装置。
【請求項10】
マッサージ動作に関する情報を出力する出力システムであって、
施療部と、前記施療部を制御することで、前記施療部にマッサージ動作を行わせるマッサージコントローラと、を有するマッサージ装置と、
出力装置と、を備え、
前記マッサージコントローラは、前記マッサージ動作の実行中に、前記マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力装置に与える、ように構成され、
前記出力装置は、
前記マッサージコントローラから前記動作信号を取得し、
前記マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、
前記出力ルールに従い、前記マッサージコントローラから取得した前記動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、
前記出力用コンテンツに基づく出力を行う、ように構成されている
出力システム。
【請求項11】
コンピュータを、マッサージコントローラが施療部を制御することで行われるマッサージ動作に関する出力を行う出力装置として機能させるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力可能な前記マッサージコントローラから、前記動作信号を取得し、
前記マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、
前記出力ルールに従い、前記マッサージコントローラから取得した前記動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、
前記出力用コンテンツに基づく出力を行う、ことを実行させる
コンピュータプログラム。
【請求項12】
マッサージコントローラから出力される、出力装置での処理用データであって、
前記マッサージコントローラは、施療部を制御することで前記施療部を有するマッサージ装置にマッサージ動作を行わせ、
前記処理用データは、
前記マッサージ動作の内容を示す動作信号を含み、
前記出力装置において、前記マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールに従って、前記動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定するために用いられる
処理用データ。
【請求項13】
出力装置において、マッサージ動作に関する出力を行う出力方法であって、
マッサージコントローラが施療部を制御することで前記マッサージ動作が行われ、
前記マッサージコントローラが、前記マッサージ動作の実行中に、前記マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力装置に与え、
前記出力装置が、
前記マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、
前記出力ルールに従い、前記マッサージコントローラから取得した前記動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、
前記出力用コンテンツに基づく出力を行う、ことを備えた
出力方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、出力装置、マッサージ装置、出力システム、コンピュータプログラム、処理用データ、及び、出力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マッサージチェアなどのマッサージ装置においては、マッサージ動作を表す情報を、ディスプレイに表示するなどの出力を行う場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
特許文献1は、使用者の各身体部位に対する身体の硬さを直接的又は間接的に検出し、その検出結果に基づいて、マッサージ部のマッサージ動作を制御するマッサージ機を開示している。特許文献1のマッサージ機では、所定値以上の身体の硬さを検出した使用者の身体部位に対して、マッサージ動作の回数を増す制御とマッサージ動作の強度を増す制御とマッサージ動作の手技を変更する制御とのうち少なくともいずれかの制御を行う。
【0005】
特許文献1のマッサージ機では、予めプログラムされているマッサージ動作が使用者の身体の硬さの検出結果に応じて変化する。このようなマッサージ装置では、予めプログラムされている表示によってマッサージ動作の状況が反映されない場合もある。そこで、本開示では、マッサージ装置でのマッサージ動作の状況に応じた出力を行うことのできる出力装置、マッサージ装置、出力システム、コンピュータプログラム、処理用データ、及び、出力方法を提供することを目的とする。
【0006】
ある実施の形態に従うと、出力装置は、マッサージコントローラが、マッサージ装置の有する施療部を制御することで行われるマッサージ動作に関する出力を行う出力装置であって、プロセッサを備え、プロセッサは、マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力可能なマッサージコントローラから、動作信号を取得し、マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、出力ルールに従い、マッサージコントローラから取得した動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、出力用コンテンツに基づく出力を行う、ように構成されている。
【0007】
ある実施の形態に従うと、マッサージ装置は施療部を有するマッサージ装置であって、施療部を制御することで、施療部にマッサージ動作を行わせるマッサージコントローラを備え、マッサージコントローラは、マッサージ動作の実行中に、マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力装置に与える、ように構成されている。
【0008】
ある実施の形態に従うと、出力システムは、マッサージ動作に関する情報を出力する出力システムであって、施療部と、施療部を制御することで、施療部にマッサージ動作を行わせるマッサージコントローラと、を有するマッサージ装置と、出力装置と、を備え、マッサージコントローラは、マッサージ動作の実行中に、マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力装置に与える、ように構成され、出力装置は、マッサージコントローラから動作信号を取得し、マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、出力ルールに従い、マッサージコントローラから取得した動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、出力用コンテンツに基づく出力を行う、ように構成されている。
【0009】
ある実施の形態に従うと、コンピュータプログラムは、コンピュータを、マッサージコントローラが施療部を制御することで行われるマッサージ動作に関する出力を行う出力装置として機能させるコンピュータプログラムであって、コンピュータに、マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力可能なマッサージコントローラから、動作信号を取得し、マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、出力ルールに従い、マッサージコントローラから取得した動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、出力用コンテンツに基づく出力を行う、ことを実行させる。
【0010】
ある実施の形態に従うと、処理用データは、マッサージコントローラから出力される、出力装置での処理用データであって、マッサージコントローラは、施療部を制御することで施療部を有するマッサージ装置にマッサージ動作を行わせ、処理用データは、マッサージ動作の内容を示す動作信号を含み、出力装置において、マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールに従って、動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定するために用いられる。
【0011】
ある実施の形態に従うと、出力方法は、出力装置において、マッサージ動作に関する出力を行う出力方法であって、マッサージコントローラが施療部を制御することでマッサージ動作が行われ、マッサージコントローラが、マッサージ動作の実行中に、マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力装置に与え、出力装置が、マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、出力ルールに従い、マッサージコントローラから取得した動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、出力用コンテンツに基づく出力を行う、ことを備える。
【0012】
更なる詳細は、後述の実施形態として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る出力システムの概略構成図である。
【
図2】
図2は、出力システムに含まれるマッサージ装置の機能ブロック図である。
【
図3】
図3は、出力システムに含まれる出力装置の機能ブロック図である。
【
図4】
図4は、出力システムに含まれるユーザ用サーバに記憶されているデータの一例を表した概略図である。
【
図5】
図5は、出力システムに含まれる発話用サーバに記憶されているデータの一例を表した概略図である。
【
図6】
図6は、出力装置に表示される操作画面の一例を表した概略図である。
【
図7】
図7は、出力システムでの、マッサージ動作に関する情報を出力する動作の流れの一例を表した図である。
【
図8】
図8は、マッサージ装置での動作の一例を表したフローチャートである。
【
図9】
図9は、マッサージ装置から出力装置に送信され、出力装置において処理用データとして用いられる動作信号のデータ構造の一例を表した図である。
【
図10】
図10は、出力装置での動作の一例を表したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<1.出力装置、マッサージ装置、出力システム、コンピュータプログラム、処理用データ、及び、出力方法の概要>
【0015】
(1)実施の形態に係る出力装置は、マッサージコントローラが、マッサージ装置の有する施療部を制御することで行われるマッサージ動作に関する出力を行う出力装置であって、プロセッサを備え、プロセッサは、マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力可能なマッサージコントローラから、動作信号を取得し、マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、出力ルールに従い、マッサージコントローラから取得した動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、出力用コンテンツに基づく出力を行う、ように構成されている。
【0016】
これにより、出力装置において、マッサージ動作の状況に応じた出力を行うことができる。そのため、出力装置のユーザは、出力装置から出力されるコンテンツによって、マッサージ動作の状態を知ることができる。
【0017】
(2)好ましくは、動作信号は、マッサージ動作の対象部位と、マッサージ動作の動作内容と、の少なくとも一方を示す第1の信号を含む。これにより、出力装置において、マッサージ装置でのマッサージ動作の対象部位と、マッサージ動作の動作内容と、の少なくとも一方に応じた出力を行うことができる。
【0018】
(3)好ましくは、出力ルールを取得することは、出力ルールを記憶しているサーバと通信することを含む。これにより、出力装置において、出力ルールに従って出力用コンテンツを決定することができる。また、出力ルールが外部のサーバに記憶されていることによって、出力ルールの変更が容易になる。
【0019】
(4)好ましくは、動作信号は、マッサージ動作の実行中にマッサージコントローラが得た情報を示す第2の信号を含む。これにより、出力装置において、マッサージ動作の実行中にマッサージコントローラが得た情報を用い、出力ルールに従って出力用コンテンツを決定することができる。
【0020】
(5)好ましくは、第2の信号は、マッサージ装置のセンサで検出したマッサージ装置のユーザの身体情報、マッサージ動作が規定されたマッサージ動作とは異なる動作であるときのマッサージ動作の動作内容、マッサージ動作を調整するユーザによる操作を示す信号、及び、マッサージ動作の評価に関するユーザによる入力情報、のうちの少なくとも1つを示す。これにより、出力装置において、マッサージ装置のセンサで検出したマッサージ装置のユーザの身体情報、マッサージ動作が規定されたマッサージ動作とは異なる動作であるときのマッサージ動作の動作内容、マッサージ動作を調整するユーザによる操作を示す信号、及び、マッサージ動作の評価に関するユーザによる入力情報、のうちの少なくとも1つを用い、出力ルールに従って出力用コンテンツを決定することができる。
【0021】
(6)好ましくは、プロセッサは、マッサージ動作の対象のユーザに関する情報を他の装置から取得し、出力用コンテンツを決定することにおいて、ユーザに関する情報をさらに用いる。これにより、出力装置において、マッサージ装置のユーザに関する情報を用い、出力ルールに従って出力用コンテンツを決定することができる。
【0022】
(7)好ましくは、ユーザに関する情報は、ユーザのユーザ属性、及び、ユーザのマッサージ装置の使用に関する情報の少なくとも一方を含む。これにより、出力装置において、ユーザのユーザ属性、及び、ユーザのマッサージ装置の使用に関する情報の少なくとも一方を用い、出力ルールに従って出力用コンテンツを決定することができる。
【0023】
(8)好ましくは、プロセッサは、コンテンツサーバと通信し、出力用コンテンツをコンテンツサーバから取得する、ように構成されている。これにより、出力装置において、決定したコンテンツをコンテンツサーバから取得し、出力することができる。
【0024】
(9)実施の形態に係るマッサージ装置は施療部を有するマッサージ装置であって、施療部を制御することで、施療部にマッサージ動作を行わせるマッサージコントローラを備え、マッサージコントローラは、マッサージ動作の実行中に、マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力装置に与える、ように構成されている。これにより、出力装置では、動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、出力用コンテンツに基づく出力を行うことができる。そのため、出力装置のユーザは、出力装置から出力されるコンテンツによって、マッサージ動作の状態を知ることができる。
【0025】
(10)実施の形態に係る出力システムは、マッサージ動作に関する情報を出力する出力システムであって、施療部と、施療部を制御することで、施療部にマッサージ動作を行わせるマッサージコントローラと、を有するマッサージ装置と、出力装置と、を備え、マッサージコントローラは、マッサージ動作の実行中に、マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力装置に与える、ように構成され、出力装置は、マッサージコントローラから動作信号を取得し、マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、出力ルールに従い、マッサージコントローラから取得した動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、出力用コンテンツに基づく出力を行う、ように構成されている。これにより、出力装置において、マッサージ装置でのマッサージ動作の状況に応じた出力を行うことができる。そのため、出力装置のユーザは、出力装置から出力されるコンテンツによって、マッサージ装置におけるマッサージ動作の状態を知ることができる。
【0026】
(11)実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、マッサージコントローラが施療部を制御することで行われるマッサージ動作に関する出力を行う出力装置として機能させるコンピュータプログラムであって、コンピュータに、マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力可能なマッサージコントローラから、動作信号を取得し、マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、出力ルールに従い、マッサージコントローラから取得した動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、出力用コンテンツに基づく出力を行う、ことを実行させる。これにより、コンピュータを、マッサージ動作の状況に応じた出力を行う出力装置として機能させることができる。そのため、出力装置のユーザは、出力装置から出力されるコンテンツによって、マッサージ動作の状態を知ることができる。
【0027】
(12)実施の形態に係る処理用データは、マッサージコントローラから出力される、出力装置での処理用データであって、マッサージコントローラは、施療部を制御することで施療部を有するマッサージ装置にマッサージ動作を行わせ、処理用データは、マッサージ動作の内容を示す動作信号を含み、出力装置において、マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールに従って、動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定するために用いられる。この処理用データを用いることにより、出力装置では、マッサージ動作の状況に応じた出力を行うことができる。そのため、出力装置のユーザは、出力装置から出力されるコンテンツによって、マッサージ動作の状態を知ることができる。
【0028】
(13)実施の形態に係る出力方法は、出力装置において、マッサージ動作に関する出力を行う出力方法であって、マッサージコントローラが施療部を制御することでマッサージ動作が行われ、マッサージコントローラが、マッサージ動作の実行中に、マッサージ動作の内容を示す動作信号を出力装置に与え、出力装置が、マッサージコントローラから出力される動作信号と出力データとの関係を規定した出力ルールを取得し、出力ルールに従い、マッサージコントローラから取得した動作信号に基づいて出力用コンテンツを決定し、出力用コンテンツに基づく出力を行う、ことを備える。この方法により、出力装置から、マッサージ動作の状況に応じた出力が行われる。そのため、出力装置のユーザは、出力装置から出力されるコンテンツによって、マッサージ動作の状態を知ることができる。
【0029】
<2.出力装置、マッサージ装置、出力システム、コンピュータプログラム、処理用データ、及び、出力方法の例>
【0030】
図1は、本実施の形態に係る出力システム100の概略構成図である。
図1を参照して、出力システム100は、マッサージ装置1と、出力装置70と、を備える。出力システム100は、マッサージ装置1に関する出力を行う出力システムである。
【0031】
マッサージ装置1に関する出力は、マッサージ装置1におけるマッサージ動作の状態に対応したコンテンツを出力することを指す。コンテンツは、内容と、その内容の出力の仕方と、を含むデータを指す。一例として、コンテンツは音声出力されるコンテンツであって、内容とその内容の表現の規定とを含む。ここでの内容は、マッサージ装置1におけるマッサージ動作の状態に応じたテキストで表すことができる。内容の表現は、テキストの言い回しや声音を指す。内容の表現は、一例として、テキストの表現者(キャラクタ)で表すことができる。
【0032】
図2は、マッサージ装置1の機能ブロック図である。マッサージ装置1は、ユーザの身体に刺激を与えることによってマッサージを提供する装置であって、一例として、ユーザが着座して用いるチェア型、つまり、マッサージチェアであってよい。マッサージ装置1は、他の例として、フットマッサージ機や肩マッサージ機などであってもよい。以降の例では、マッサージ装置1はマッサージチェアとする。
【0033】
図3は、出力装置70の機能ブロック図である。出力装置70は、マッサージ装置1と通信可能であって、ユーザインタフェースを出力可能な装置である。ユーザは、マッサージ装置1のユーザが想定されるが、管理者等、マッサージ装置1のユーザ以外のユーザであってもよい。出力装置70は、一例として、マッサージ装置1のユーザの携帯する装置であって、タブレットやスマートフォンなどであってよい。
【0034】
出力システム100は、発話用サーバ13を含む。発話用サーバ13はデータベース30を有し、出力装置70でのコンテンツの出力に用いられるデータを記憶している。出力装置70は、発話用サーバ13と通信可能である。これにより、出力装置70は、データベース30から必要なデータを取得して音声出力を行うことができる。音声出力はコンテンツの出力の一例である。コンテンツが画像やテキストである場合、出力システム100は、画像やテキストを表示させるためのデータを記憶するサーバを含む。
【0035】
出力システム100は、ユーザ用サーバ16を含む。ユーザ用サーバ16はデータベース50を有し、マッサージ装置1のユーザに関するデータ(ユーザデータ)を記憶している。出力装置70は、ユーザ用サーバ16と通信可能である。又は、出力装置70は、マッサージ装置1を経由してユーザデータを参照してもよい。これにより、出力装置70は、データベース50のユーザデータを参照して、出力するコンテンツの設定を行うことができる。
【0036】
マッサージ装置1は、主として、ユーザが着座する座部2と、座部2の後部にリクライニング可能に設けられたユーザが凭れる背凭れ部3と、座部2の前部に上下揺動可能に設けられたユーザの下肢を支持するフットレスト4と、背凭れ部3の上部前面に設けられたユーザの頭及び/又は首を支持する枕部5と、座部2の左右両側には肘掛け部6(アームレスト)と、背凭れ部3の左右両側には側壁部7と、を有している。座部2、背凭れ部3、フットレスト4、枕部5、肘掛け部6、及び側壁部7は、ユーザの身体を支持する身体支持部として機能する。
【0037】
身体支持部2~7の各所には、ユーザの身体に対するマッサージ動作を実行するための動作機構であるマッサージ用ユニットが複数、設けられている。すなわち、座部2の下方には、マッサージ用ユニットであるポンプユニット9が設けられている。
図2を参照して、ポンプユニット9は、ポンプ93、及び、ポンプ93の駆動を制御する駆動回路91を含み、エアマッサージユニット15に対してエアを給排気する。ポンプ93は、ポンプユニット9を動作させるアクチュエータの一例である。駆動回路91は、プロセッサ61からの制御信号に従ってポンプ93の駆動を制御して、エアマッサージユニット15に対するエアの給排気を制御する。
【0038】
エアマッサージユニット15は、それぞれ、電磁弁20A~20Jを含む複数のエアセルによるマッサージ動作を行う動作機構である。エアセルは、エアの給排気により膨張収縮する空気袋であって、エアを給排気することでユーザを押圧することができる。
【0039】
複数のエアセルそれぞれには、ポンプユニット9からのエアが、電磁弁20A~20Jの開閉によって給排気される。電磁弁20A~20Jは、エアマッサージユニット15にマッサージ動作を行わせるアクチュエータの一例である。エアマッサージユニット15は、電磁弁20A,20B,…それぞれを駆動させる駆動回路51A,51B,…を含む。駆動回路51A,51B,…は、プロセッサ61からの制御信号に従って電磁弁20A,20B,…に対する給排気を制御する。
【0040】
マッサージ装置1は、背凭れ部3にマッサージ用ユニットであるメカマッサージユニット8を有する。メカマッサージユニット8は、揉み動作及び/又は叩き動作を行うマッサージ動作のための動作機構である。メカマッサージユニット8は、ユーザの上半身を後方(背面)からマッサージする。メカマッサージユニット8は、上下方向に移動可能な可動ユニットである。メカマッサージユニット8は、身長方向に沿って複数(本実施形態では1つ)設けられていてもよい。
【0041】
図2を参照して、メカマッサージユニット8は、1又は複数のモータからなるマッサージモータM1を有する。マッサージモータM1は、マッサージ動作を行わせるアクチュエータの一例である。メカマッサージユニット8は、マッサージモータM1を駆動させる駆動回路811を含む。駆動回路811は、プロセッサ61からの制御信号に従ってマッサージモータM1の駆動を制御する。
【0042】
メカマッサージユニット8は、マッサージ部材として、上下両端部に施療子の設けられた、左右で対をなすアーム(図示せず)を有する。マッサージモータM1は、駆動することにより左右の施療子を近接離反させる揉み動作、及び左右の施療子を交互にユーザ側へ進退させる叩き動作を行わせることができる。
【0043】
メカマッサージユニット8は、昇降モータM2を有する。昇降モータM2は、マッサージ動作を行わせるアクチュエータであるとともに、メカマッサージユニット8を上下方向に移動させるアクチュエータの一例である。メカマッサージユニット8は、昇降モータM2を駆動させる駆動回路812を含む。駆動回路812は、プロセッサ61からの制御信号に従って昇降モータM2の駆動を制御する。
【0044】
メカマッサージユニット8は、昇降モータM2の駆動により、ラックピニオン等よりなる昇降機構(図示せず)によって、図示しないガイドレール上を移動する。ガイドレールは、背凭れ部3に、身長方向に延設されている。そのため、メカマッサージユニット8は身長方向に沿って上方又は下方へ移動して、身体に対する位置を変更したり、ローリングマッサージを行わせたりすることができる。
【0045】
メカマッサージユニット8は、ユーザの身体情報を検出するセンサ83を有している。このセンサ83は、アームが所定の揺動位置となったことを検出することで身体情報を得ることができる。具体的に説明すると、メカマッサージユニット8を身長方向に沿って上昇させる過程で、上側の施療子が肩の上方に到達すると、施療子に作用する負荷が解除されて、アームが前方へ揺動して所定の揺動位置となる。アームが所定の揺動位置となったことをセンサ83が検出し、その際のメカマッサージユニット8の上下位置に基づいて肩の位置を検出する。検出された肩の位置を示す信号はプロセッサ61に入力される。プロセッサ61は、肩の位置を基準として、その他の部位(首、背中、腰等)の位置を計算により求め、ユーザの身体情報を得る。
【0046】
マッサージ装置1は、マッサージ用ユニットであるセンサユニット14を有する。センサユニット14は、センサ41を有する。センサ41は、マッサージ動作の程度や、ユーザの状態を検出する。すなわち、センサ41は、例えば、メカマッサージユニット8の位置や、座部2や背凭れ部3のユーザの有無などを検出する。センサユニット14でのセンシング結果を示す信号は、プロセッサ61に入力される。
【0047】
マッサージ装置1は、マッサージ用ユニットであるリクライニングユニット18を有する。リクライニングユニット18は、マッサージ動作に従って背凭れ部3の角度を変化させるユニットであり、角度を変化させるアクチュエータ23と、アクチュエータ23を駆動させる駆動回路21とを含む。駆動回路21は、プロセッサ61からの制御信号に従ってアクチュエータ23の駆動を制御する。
【0048】
マッサージ装置1は、カメラ66を有する。カメラ66は、プロセッサ61からの制御信号に従って撮影動作を行う。カメラ66は、撮影によって得られた画像データをプロセッサ61に入力する。
【0049】
マッサージ装置1は、マイク65を有する。マイク65は、プロセッサ61からの制御信号に従って録音動作を行う。マイク65は、録音動作によって得られた音声データをプロセッサ61に入力する。
【0050】
マッサージ装置1は、スピーカ67を有するスピーカ67は、プロセッサ61からの制御信号に従って音声を出力する。
【0051】
マッサージ装置1は、第1通信部63を有する。第1通信部63は、プロセッサ61からの制御信号に従ってインターネットなどの通信網22を介して出力装置70、発話用サーバ13、ユーザ用サーバ16などの他の装置と通信する。第1通信部63は、プロセッサ61からの制御信号に従って指定されたデータを、通信網22を介して他の装置に送信する。また、第1通信部63は、通信網22を介して他の装置からデータを取得し、プロセッサ61に入力する。これにより、プロセッサ61は、他の装置から信号を取得したり、他の装置に対して信号を与えたりすることができる。
【0052】
マッサージ装置1は、ユーザ操作を受け付ける操作部の一例としてのタブレット10を有する。タブレット10は、ユーザの操作入力を受け付けて、操作を表す操作信号をプロセッサ61に入力する。タブレット10はプロセッサ61からの制御信号に従って情報を出力してもよい。タブレット10の出力する情報は、ディスプレイ(図示せず)への画像の表示であってもよいし、スピーカ(図示せず)からの音声出力であってもよいし、それらの両方であってもよい。なお、後述する出力装置70をタブレット10としてもよい。
【0053】
タブレット10は、マッサージ装置1と一体の装置であってもよいし、マッサージ装置1から独立した別の装置であってもよい。後者の場合、マッサージ装置1は、タブレット10と通信するための第2通信部64を有する。第2通信部64は、タブレット10と無線通信してもよいし、通信線で接続されて通信線を介した通信をしてもよい。
【0054】
マッサージ装置1は制御装置60を含む。制御装置60は、プロセッサ61とメモリ62とを有するコンピュータで構成される。プロセッサ61は各部に接続され、各部を制御する。プロセッサ61は、一部の機能がタブレット10に搭載されたプロセッサ(図示せず)によって実現されてもよい。
【0055】
メモリ62は、マッサージ用プログラム621を記憶している。マッサージ用プログラム621は、プロセッサ61にマッサージ装置1のマッサージ動作の制御を実行させるためのプログラムである。プロセッサ61は、タブレット10からの操作信号に従ってマッサージ用プログラム621を実行する。他の例として、プロセッサ61は、第1通信部63が受信した出力装置70から信号に従ってマッサージ用プログラム621を実行してもよい。これにより、プロセッサ61は、マッサージコントローラとして機能する。
【0056】
メモリ62は、発話用プログラム622を記憶している。発話用プログラム622は、プロセッサ61にマッサージ装置1に関する出力のための動作を実行させるためのプログラムの一例である。マッサージ装置1に関する出力は、コンテンツの出力であって、コンテンツは、一例として、音声出力(発話)である。コンテンツは、マッサージ装置1におけるマッサージ動作の状態に応じたコンテンツである。コンテンツの出力は、マッサージコントローラとは異なるプロセッサによる制御によって実現される。一例として、出力装置70によって行われる。すなわち、発話用プログラム622は、出力装置70がマッサージ装置1におけるマッサージ動作の状態に応じた音声出力(発話)を行うために必要な動作を、マッサージコントローラとして機能しているプロセッサ61に実行させるためのプログラムである。
【0057】
プロセッサ61は、マッサージ用プログラム621を実行することでマッサージコントローラとして機能し、マッサージ動作制御処理611を実行する。マッサージ動作制御処理611は、タブレット10からの操作信号、又は、出力装置70からの信号によって指定されたマッサージコースに沿ったマッサージ動作を各部に行わせるよう、制御信号を各部に出力することを含む。これにより、ユーザによって指定されたマッサージコースに沿ったマッサージ動作が実行される。
【0058】
マッサージコースは、1以上のマッサージ動作の組み合わせと、その実行するタイミングとを規定したものである。マッサージ動作の組み合わせは、マッサージ動作の対象部位が異なるもの、マッサージ動作の動作内容が異なるもの、マッサージ動作の継続時間が異なるもの、などの組み合わせを指す。マッサージ動作の対象部位は、例えば、首、肩、背中、腰、腕、足、などである。マッサージ動作の動作内容は、揉み動作、叩き動作、それぞれの強度、などである。
【0059】
マッサージコントローラとして機能しているプロセッサ61は、発話用プログラム622を実行することで、出力処理612を実行する。出力処理612は、マッサージ装置1の各部がマッサージ動作を実行している期間に、マッサージ動作の状態を示す信号(以下、動作信号)を生成して第1通信部63に渡し、出力装置70に送信させることを含む。これにより、マッサージコントローラとして機能するプロセッサ61は、マッサージ装置1のマッサージ動作中に動作信号を出力装置70に送信する。
【0060】
動作信号は、実行中のマッサージ動作の対象部位と、マッサージ動作の動作内容と、の少なくとも一方を示す第1の情報を含む。プロセッサ61は出力処理612において、マッサージ用プログラム621に従うマッサージ動作制御処理611によって出力する制御信号や判定結果を用いて第1の情報を含む動作信号を生成する。
【0061】
動作信号は、マッサージコントローラとして機能するプロセッサ61がマッサージ動作中に得た情報(第2の情報)を含む。プロセッサ61は出力処理612において、第2の情報を含む動作信号を生成する。
【0062】
第2の情報は、センサ41やセンサ83で検出したマッサージ装置1のユーザの身体情報、実行中のマッサージ動作が指定されたマッサージコースによって規定されたマッサージ動作とは異なる動作であるときのマッサージ動作の動作内容、マッサージ動作を調整するユーザによる操作を示す信号、及び、マッサージ動作の評価に関するユーザによる入力情報、のうちの少なくとも1つを含む。
【0063】
マッサージ動作を調整するユーザによる操作を示す信号は、例えば、マッサージ動作中にどの部位をどのように強度を変更したかの部位情報及び強度情報、などである。マッサージ動作の評価に関するユーザによる入力情報は、例えば、マッサージコースが完了した後の、「強かった」「弱かった」「気持ち良かった」「物足りなかった」などのユーザの感想やユーザによって入力された点数、などである。
【0064】
センサ41やセンサ83で検出したマッサージ装置1のユーザの身体情報は、例えば、ユーザの各部の筋肉の硬さ(凝り具合)、各部の位置などの身体情報、などである。
【0065】
出力装置70は、プロセッサ71とメモリ72とを有するコンピュータで構成される。メモリ72は、一次記憶装置であってもよいし、二次記憶装置であってもよい。メモリ72は、プロセッサ71によって実行されるプログラム721を記憶している。プログラム721は、プロセッサ71にマッサージ装置1に関する出力のための動作を実行させるためのプログラムである。この例の場合、プログラム721は、プロセッサ71にマッサージ装置1におけるマッサージ動作の状態に応じた音声出力(発話)を行わせるためのプログラムである。
【0066】
出力装置70は、スピーカ75を有する。スピーカ75は、コンテンツを出力する装置の一例であって、プロセッサ71からの制御信号に従ってコンテンツとして音声を出力(発話)する。
【0067】
出力装置70は、ディスプレイ74を有する。ディスプレイ74は、プロセッサ71からの制御信号に従って画面表示を行う。出力装置70は、操作部76を有する。操作部76は、ボタンなどである。操作部76は、ディスプレイ74と一体となってタッチパネルを構成していてもよい。操作部76は、ユーザ操作に基づいた操作信号をプロセッサ71に入力する。
【0068】
出力装置70は、通信装置73によってプロセッサ71からの制御信号に従って通信網22を介してマッサージ装置1などの他の装置と通信することで、他の装置との間でデータの送信、受信が可能である。すなわち、通信装置73は、プロセッサ71からの制御信号に従って指定されたデータを、通信網22を介して他の装置に送信する。また、通信装置73は、通信網22を介して他の装置からデータを取得し、プロセッサ71に入力する。例えば、通信装置73は、マッサージ装置1から送信された動作信号を受信し、プロセッサ71に入力する。これにより、プロセッサ71は、マッサージコントローラから出力された動作信号を取得する。
【0069】
プロセッサ71は、プログラム721を実行することによって、キャラクタ決定処理711を実行する。キャラクタ決定処理711は、マッサージ動作に対応した音声のキャラクタを決定することを含む。これにより、同じ内容の音声が、決定されたキャラクタに応じた、異なる言い回しの音声として出力されるようになる。
【0070】
決定されるキャラクタは、一例として、ユーザ操作によって指定されたキャラクタであってもよい。その場合、プロセッサ71はキャラクタ決定処理711において、一例として、操作部76から入力された操作信号に基づいてキャラクタを決定する。これにより、出力装置70のユーザが指定したキャラクタが音声出力のためのキャラクタとして設定されるようになる。他の例として、プロセッサ71はキャラクタ決定処理711において、マッサージ装置1から送信された情報に含まれるキャラクタの指定に基づいてキャラクタを決定する。これにより、マッサージ装置1のユーザが指定したキャラクタが音声出力のためのキャラクタとして設定されるようになる。
【0071】
キャラクタは、マッサージ装置1のユーザごとに予め設定されていてもよい。その場合、プロセッサ71は、ユーザ用サーバ16のデータベース50に記憶されているユーザデータを参照する。ユーザデータは、出力装置70がユーザ用サーバ16と通信することでユーザ用サーバ16から受信する情報(第3の情報)であってもよい。
【0072】
図4は、データベース50に記憶されているデータの一例を表した概略図である。データベース50は、ユーザデータ55を記憶している。ユーザデータ55は、マッサージ装置1のユーザに関する情報であって、一例として、ユーザ名などのユーザ識別用のデータ551、性別を示すデータ552、年齢を示すデータ553、体型を示すデータ554、マッサージコースを示すデータ555、及び、キャラクタの設定を示すデータ556を含む。これらの情報は、ユーザによって入力されるものであってよい。
【0073】
この場合、プロセッサ71はキャラクタ決定処理711において、第1の情報に含まれるマッサージ装置1のユーザについてのユーザデータ55の、データ556に示されたキャラクタを、出力装置70で出力する発話のキャラクタとして決定することができる。これにより、マッサージ装置1のユーザが予め設定したキャラクタが、出力装置70での音声出力用のキャラクタとして設定されるようになる。
【0074】
データベース50は、ユーザ履歴57を記憶していてもよい。ユーザ履歴57は、ユーザごとの、マッサージ装置1の利用履歴である。ユーザ履歴57は、一例として、利用日時を示すデータ571、実行したマッサージコースを示すデータ572、利用時に設定されたマッサージ動作の強度を示すデータ573、利用時に設定されたキャラクタを示すデータ574、及び、実行されたマッサージコースに対する評価についてのユーザの入力情報を示すデータ575を含む。
【0075】
データ571~573は、マッサージ装置1においてマッサージ動作が行われる際にマッサージ装置1からユーザ用サーバ16に送られ、記憶されるものであってよい。データ574は、出力装置70で設定されることによって出力装置70からユーザ用サーバ16に送られ、記憶されるものであってよい。データ575は、一例として、マッサージ装置1のユーザがマッサージコースの終了時などに入力するものであって、マッサージ装置1からユーザ用サーバ16に送られ、記憶されるものであってよい。
【0076】
この場合、プロセッサ71はキャラクタ決定処理711において、第1の情報に含まれるマッサージ装置1のユーザについてのユーザ履歴57の、データ574に示されたキャラクタを、出力装置70で出力する発話のキャラクタとして決定することができる。これにより、マッサージ装置1のユーザが以前に設定したキャラクタが、出力装置70での音声出力用のキャラクタとして設定されるようになる。
【0077】
なお、
図4に示されたように、同一のユーザについて複数の利用履歴が記憶されている場合、プロセッサ71は、例えば、利用日時の最新の利用履歴など、複数の利用履歴のうちの1つの利用履歴におけるデータ574を参照してもよい。又は、プロセッサ71は、2以上の利用履歴のデータ574を参照してもよい。例えば、設定頻度の最も高いキャラクタを識別してもよい。これにより、マッサージ装置1のユーザが以前に設定したキャラクタが、出力装置70での音声出力用のキャラクタとして設定されるようになる。
【0078】
プロセッサ71は、プログラム721を実行することによって、発話決定処理712を実行する。発話決定処理712は、マッサージコントローラから取得した動作信号に基づいて出力用コンテンツを、すなわち発話データを決定することを含む。
【0079】
発話決定処理712において、プロセッサ71は、発話用サーバ13のデータベース30に記憶されている出力ルールを取得し、出力ルールに従う。
図5は、データベース30に記憶されているデータの一例を表した概略図である。データベース30は、出力ルール31を記憶している。出力ルール31は、動作信号と出力データとの関係を規定しており、一例として、音声を出力する条件に対する、出力する音声の内容(発話内容)を規定している。
【0080】
図5の例では、出力ルール31は、マッサージコースにおけるイベントごとの、条件を示すデータ311、及び、発話内容を示すデータ312を含む。データ312は、内容を識別する識別子であってもよい。マッサージコースにおけるイベントは、コースの開始時(コース開始)や、所定の部位に対するマッサージ動作の開始時(首・肩開始)や、規定されたマッサージ動作の変更時(動作変更)や、マッサージ装置1のユーザによる操作を受け付けたとき(ユーザ操作)、など、マッサージ動作中の上述したタイミングを指す。この出力ルール31を用いることで、マッサージコースにおけるイベントに対応した音声が出力されるようになる。
【0081】
データベース30は、発話データ32を記憶している。発話データ32は、出力装置70で音声出力するための音声データであって、具体的な音声の内容を含む。
図5の例では、発話データ32は、出力ルール31のデータ312に示された発話内容を識別する識別子ごとの、キャラクタを示すデータ321と、そのキャラクタでの音声の内容を示すデータ322と、を含む。すなわち、発話データ32は、同じ内容であってもキャラクタごとに異なる言い回しとして出力させる音声データである。この発話データ32を用いることで、キャラクタ特有の言い回しの音声が出力されるようになる。
【0082】
発話決定処理712において、プロセッサ71は、一例として、出力ルール31に従って、マッサージコントローラから取得した動作信号が示すマッサージ動作の状態に基づいて発話内容を決定する。また、プロセッサ71は、発話データ32より、決定されたキャラクタに対応した音声データを取得する。
【0083】
プロセッサ71は、プログラム721を実行することによって、出力処理713を実行する。出力処理713は、取得された音声データをスピーカ75に渡し、音声出力を行わせることを含む。これにより、動作信号に対応する音声が、設定されたキャラクタによる言い回しで出力装置70のスピーカ75から出力されるようになる。
【0084】
これにより、出力装置70のユーザは、マッサージ装置1のマッサージ動作の状態に応じた情報を音声にて得ることができる。そのため、マッサージ装置1のユーザが出力装置70を携帯している場合には、ユーザは、自身の携帯する出力装置70を用いてマッサージ装置1のマッサージ動作の状態に応じた情報を聞くことができる。また、出力装置70のユーザがマッサージ装置1から遠隔にいる場合、当該ユーザは、遠隔でマッサージ装置1のマッサージ動作の状態に応じた情報を聞くことができる。また、その際、設定したキャラクタによる言い回しで情報を得ることができる。そのため、親しみを持って音声による情報を得ることができる。
【0085】
好ましくは、プロセッサ71は、プログラム721を実行することによって、ユーザ操作処理714を実行する。ユーザ操作処理714は、マッサージ装置1に対するユーザ操作を受け付けて、通信装置73に、ユーザ操作に基づく信号をマッサージ装置1に送信させることを含む。ユーザ操作を受け付けることは、一例として、ディスプレイ74に操作画面を表示させ、操作画面に対する操作部76を用いた操作を受け付けることを含む。
【0086】
図6は、出力装置70のディスプレイ74に表示される操作画面の一例を表した概略図である。
図6の操作画面40は、マッサージ装置1のユーザを確認するためのボタン42、マッサージコースを選択するためのボタン43、マッサージ動作の強度を設定するためのボタン44、出力装置70に音声出力を行わせるか否かを設定するためのボタン45、音声出力を行わせる際のキャラクタの要否を設定するためのボタン46、設定するキャラクタを入力する欄47、設定されたキャラクタを変更するためのボタン48、及び、入力内容の決定又はとリセットを設定するためのボタン49を含む。
【0087】
ボタン42は、動作信号から得られた、マッサージ装置1のユーザを特定する情報とともに表示され、その内容の適否の入力を受け付ける。プロセッサ71は、ボタン42においてマッサージ装置1のユーザが動作信号に示されるものと異なることが入力されると、操作画面40の表示を行わないようにしてもよい。
【0088】
ボタン43~46、及び、欄47の表示の際に、プロセッサ71は、マッサージ装置1からの動作信号に示されるマッサージ装置1のユーザについての、データベース50のユーザ情報を参照し、予め入力して表示させてもよい。
【0089】
一例として、プロセッサ71は、ユーザ履歴57を参照し、データ571が最も新しい(最新の)履歴についての、データ572に示されるマッサージコース、データ573に示される強度、データ574に示されるキャラクタを入力して表示させてもよい。これにより、マッサージ装置1のユーザが直前と同じ設定のマッサージコースを行う場合に、設定が容易になる。
【0090】
他の例として、プロセッサ71は、ユーザ履歴57を参照し、データ575の評価が最も高い履歴についての、データ572に示されるマッサージコース、データ573に示される強度、データ574に示されるキャラクタを入力して表示させてもよい。これにより、マッサージ装置1のユーザが、評価の最も高かった設定でマッサージコースを行う場合に、設定が容易になる。
【0091】
プロセッサ71はユーザ操作処理714において、操作画面40のボタン49で、設定を決定する操作入力を受け付けると、操作画面40の入力内容を示す信号をマッサージ装置1に送信する。マッサージ装置1は、この信号に基づいて動作設定を行うことができる。また、プロセッサ71は、操作画面40での入力内容を用いてキャラクタ決定処理711を行うことができる。
【0092】
プロセッサ71がユーザ操作処理714を実行することによって、出力装置70のユーザは、マッサージ装置1の操作を行うことができる。そのため、マッサージ装置1のユーザが出力装置70を携帯している場合には、ユーザは、自身の携帯する出力装置70を用いてマッサージ装置1の操作を行うことができる。また、出力装置70のユーザがマッサージ装置1から遠隔にいる場合、当該ユーザは、遠隔でマッサージ装置1の操作を行うことができる。
【0093】
図7は、出力システム100での、マッサージ動作に関する情報を出力する動作の流れの一例を表した図である。
図7を参照して、マッサージ装置1を利用しようとするユーザは、携帯する出力装置70のプログラム721を起動するなど、マッサージ装置1の動作の開始を指示する(ステップS1)。出力装置70は、ステップS1の開始の指示を受け付けると、マッサージ装置1に対して動作の開始を指示する信号を送信する(ステップS2)。これにより、マッサージ装置1のプロセッサ61はマッサージコントローラとして機能し、出力装置70に対するユーザ操作に従って動作を開始する。
【0094】
マッサージコントローラは、出力装置70からの信号に従って動作を開始し、マッサージ装置1のユーザのユーザ認証を実行する(ステップS3)。ユーザ認証は、一例として、図示しない入力装置や出力装置70を用いた、ユーザの識別子及びパスワードの入力などの情報入力で行われてもよい。マッサージコントローラは、ユーザ用サーバ16にアクセスしてユーザデータ55に含まれる認証情報を参照することで、ユーザ認証を行う。他の例として、ユーザ認証は、カメラ66によるユーザの撮影画像を用いた画像認証、マイク65によるユーザの入力音声を用いた音声認証などであってもよい。
【0095】
マッサージコントローラは、認証成功の場合、マッサージ装置1のユーザのユーザ情報をデータベース50から取得する(ステップS4)。また、出力装置70も、出力装置70のユーザ情報に基づいて、マッサージ装置1のユーザのユーザ情報をデータベース50から取得する(ステップS5)。
【0096】
出力装置70は、
図6の操作画面40をディスプレイ74に表示し、マッサージに関する設定のユーザからの入力を受け付ける(ステップS6)。出力装置70は、入力された内容を示す信号(設定情報)をマッサージ装置1に送信する(ステップS7)。
【0097】
マッサージコントローラは、出力装置70から送信された設定情報を用いてマッサージコースの設定やマッサージ動作の強度などを設定し、指定されたマッサージ動作の制御を開始する(ステップS8)。
【0098】
出力装置70は、設定情報などからキャラクタを決定するとともに(ステップS9)、発話用サーバ13から出力ルール31を取得する(ステップS10)。
【0099】
マッサージコントローラは、マッサージコースの制御を開始すると、行っているマッサージ動作の対象となる部位、及び、動作内容を含む動作信号を送信する(ステップS11)。また、マッサージコントローラは、マッサージ動作中にユーザ操作によるユーザ入力を受け付けたり(ステップS12)、センシングによってユーザの身体情報を得たり、身体情報などに基づいて動作内容を変更したりすると、それらの情報を含む動作信号を出力装置70に送信する(ステップS13)。動作信号は、例えば、マッサージ動作中にどの部位をどのように強度を変更したかの部位情報及び強度情報、などである。
【0100】
出力装置70は、マッサージコントローラから取得した動作信号を用いて出力する音声の内容を決定し(ステップS14)、その音声データをデータベース30から取得してスピーカ75から出力する(ステップS15)。
【0101】
マッサージコントローラは、マッサージ動作中にステップS11~S13を繰り返す。出力装置70は、マッサージコントローラから動作信号を取得するごとにステップS14,S15を実行する。これにより、マッサージ装置1でのマッサージ動作中に、出力装置70から音声によってマッサージ装置1に関する情報を出力されるようになる。
【0102】
図8は、マッサージ装置1での動作の一例を表したフローチャートであって、
図7のステップS8以降の動作の一例を表している。
図8を参照して、マッサージコントローラは、出力装置70からの設定情報に基づいて、実行するマッサージコースを設定する(ステップS101)。また、マッサージコントローラは、出力装置70からの設定情報に基づいて、マッサージ動作における強度を設定する(ステップS103)。このとき、マッサージコントローラは、メモリ62のマッサージ用プログラム621の中から、該当するマッサージコースの制御用のプログラムを読み出す。これにより、ユーザの選択したマッサージコースに従ったマッサージ動作が、ユーザの設定した強度で行われるようになる。
【0103】
マッサージコントローラは、メカマッサージユニット8のセンサ83を用いて、ユーザの肩位置を検出し、その位置に基づいてその他の部位(首、背中、腰等)の位置を計算することによって、ユーザの身体情報を得る(ステップS105)。そして、マッサージコントローラは、身体情報に基づいてマッサージ動作のパラメータを設定する(ステップS107)。パラメータは、例えば、メカマッサージユニット8の移動距離や移動速度、エアセルへの給排気量、などである。これにより、ユーザの体型に応じたマッサージ動作が行われるようになる。
【0104】
マッサージコントローラは、設定したマッサージコースに従うマッサージ動作を行うよう、マッサージ用プログラム621に従って各部の動作を制御する(ステップS109)。その動作中に、マッサージコントローラは、各駆動回路での駆動状況をセンシングし(ステップS111)、センシング結果に基づいてユーザの身体情報を識別する。例えば、マッサージコントローラは、マッサージモータM1の回転速度や、エアセルの内圧をセンシングし、センシング結果に基づいてユーザの凝りの程度や凝りの位置を算出する。
【0105】
マッサージコントローラは、センシング結果に基づいて、必要がある場合(ステップS113でYES)、マッサージ動作のパラメータを変更することによって動作を変更する(ステップS115)。例えば、センシング結果から算出された凝りの程度が閾値以上であった場合、マッサージコントローラは、マッサージ動作の連続時間を規定された時間、追加するように変更する。逆に、凝りの程度の減少度合が閾値以上であった場合、マッサージコントローラは、マッサージ動作の連続時間を規定された時間、短縮するように変更する。これにより、ユーザの状態に応じた柔軟なマッサージ動作が実現されるようになる。
【0106】
また、マッサージ動作中にユーザ操作を受け付けると(ステップS117でYES)、マッサージコントローラは、ユーザ操作に従ってマッサージ動作のパラメータを変更することによって動作を変更する(ステップS115)。例えば、マッサージ動作中に強度を低くするユーザ操作を受け付けた場合、マッサージコントローラは、マッサージ動作の強度を、ユーザ操作に応じた分、下げる。これにより、ユーザの操作に応じた柔軟なマッサージ動作が実現されるようになる。
【0107】
マッサージコントローラは、設定されたマッサージコースに規定されたマッサージ動作が終了するまで(ステップS119でNO)、ステップS109以降の動作を繰り返す。これにより、マッサージ動作の間、以上の動作が繰り返されるようになる。
【0108】
設定されたマッサージコースに規定されたマッサージ動作が終了すると(ステップS119でYES)、マッサージコントローラは一連の動作を終了する。マッサージコントローラは、マッサージ動作が終了すると、データベース50にユーザ履歴57を登録する(ステップS123)。
【0109】
好ましくは、マッサージコントローラは、マッサージコースに関するユーザの評価の入力を受け付ける(ステップS121)。ユーザの評価は、マッサージ動作の評価であって、一例として、「強かった」「弱かった」「気持ち良かった」「物足りなかった」、点数、などの、ユーザの感想であってよい。
【0110】
ユーザの評価の入力は、一例として、音声入力であってもよい。ユーザの評価の入力は、他の例として、タブレット10などの入力装置であってもよい。例えば、マッサージコントローラは、マッサージコースの終了後の予め規定された期間にマイク65から入力された音声を解析し、得られたデータを評価に関する情報としてデータベース50にユーザ履歴57を登録する。これにより、ユーザの評価がユーザ履歴として記憶されるようになる。
【0111】
以上の動作は、プロセッサ61がマッサージ用プログラム621を実行することによってマッサージコントローラと機能して実現されるものであって、マッサージ装置1にマッサージ動作を行わせる際にプロセッサ61が実行する動作の一例である。
【0112】
マッサージコントローラと機能するプロセッサ61は、マッサージ用プログラム621の実行と並行して、発話用プログラム622を実行することで、上記の動作と並行してマッサージ装置1に関する出力のための動作を実行する。
【0113】
すなわち、マッサージコントローラは、ステップS105でユーザの体型を検出すると、身体情報を含む動作信号を生成し(ステップS201)、出力装置70に送信させる(ステップS203)。この動作信号は、出力装置70において処理用データとして用いられる。
【0114】
また、マッサージコントローラは、ステップS109で各部の動作制御を開始すると、所定のタイミングで対象とする部位、及び/又は、動作内容を含む動作信号を生成し(ステップS201)、出力装置70に送信させる(ステップS203)。所定のタイミングは、例えば、ある部位に対するマッサージ動作を開始するタイミング、マッサージ動作の種類が変化するタイミング、ある部位に対するマッサージ動作が終了するタイミング、などの、予め規定されたタイミングである。この動作信号は、出力装置70において処理用データとして用いられる。
【0115】
また、マッサージコントローラは、ステップS113でセンシング結果に基づいて必要と判定し、ステップS115でマッサージ動作のパラメータを変更した場合に、変更後の動作内容を含む動作信号を生成し(ステップS201)、出力装置70に送信させる(ステップS203)。この動作信号は、出力装置70において処理用データとして用いられる。
【0116】
また、マッサージコントローラは、ステップS117でユーザ操作を受け付けた場合に、ユーザ操作の内容を含む動作信号を生成し(ステップS201)、出力装置70に送信させる(ステップS203)。この動作信号は、出力装置70において処理用データとして用いられる。
【0117】
図9は、マッサージ装置1から出力装置70に送信され、出力装置70において処理用データD1として用いられる動作信号の、データ構造の一例を表した図である。処理用データD1は、データタイプ(Data Type)111と、データの識別子(Part ID)112と、データ本体と、を有する。データタイプ111は、処理用データD1の生成された際のマッサージコースにおけるイベントを示す情報であって、出力ルール31に規定されているマッサージコースにおけるイベントに対応した情報を表している。
【0118】
図9の処理用データD1は、マッサージ動作中の、センシング結果に基づいてマッサージ動作のパラメータを変更したタイミング(動作変更)で生成される第2の情報の一例である。その場合、処理用データD1のデータ本体は、一例として、マッサージコース終了までの推定時間を示すデータ(Estimated Time)113と、マッサージ動作開始からの経過時間を示すデータ(Elapsed Time)114と、動作変更を行った回数を示すデータ(AIAction)115と、を含む。
【0119】
データ113は、一例として、予め記憶されているマッサージコースの全体時間から、マッサージコース開始からの経過時間を減じることによって得られる推定値である。データ113は、出力ルール31における条件とすることができる。すなわち、出力ルール31において経過時間ごとの発話内容が規定されている場合、出力装置70では、データ113を用いて出力する音声を決定することができる。
【0120】
データ114は、一例として、現在のマッサージ動作開始からの経過時間を計時することによって得られる推定値である。データ114に示される経過時間は、マッサージの対象の部位のマッサージによる効果に関連している。例えば、経過時間が長いことは、凝りの程度が大きいことを表している。
【0121】
データ114は、出力ルール31における条件とすることができる。すなわち、出力ルール31において経過時間ごとの発話内容が規定されている場合、出力装置70では、データ114を用いて出力する音声を決定することができる。
【0122】
データ115は、一例として、ステップS115の動作変更の回数を計数することによって得られる。動作変更が、マッサージ動作の時間を規定時間延ばしたり、マッサージ動作の強度を規定量、増加させたりする変更である場合、データ115に示される回数は、マッサージの対象の部位のマッサージによる効果に関連している。例えば、動作変更の回数が多いことは、凝りの程度が大きいことを表している。
【0123】
データ115は、出力ルール31における条件とすることができる。すなわち、出力ルール31において動作変更ごとの発話内容が規定されている場合、出力装置70では、データ115を用いて出力する音声を決定することができる。
【0124】
処理用データD1のデータ本体は、他の例として、実行中、又は、実行を開始するマッサージ動作の種類を識別する値であってもよい。マッサージ動作の種類は、例えば、揉み動作や叩き動作などである。マッサージ動作の種類は、出力ルール31における条件とすることができる。すなわち、出力ルール31においてマッサージ動作ごとの発話内容が規定されている場合、出力装置70では、処理用データD1の解析結果を用いて出力する音声を決定することができる。
【0125】
処理用データD1のデータ本体は、他の例として、マッサージ動作の強度を示す値であってもよい。マッサージ動作の強度は、マッサージモータM1の回転数や、エアセルの内圧などである。マッサージ動作の強度は、出力ルール31における条件とすることができる。すなわち、出力ルール31においてマッサージ動作の強度ごとの発話内容が規定されている場合、出力装置70では、処理用データD1の解析結果を用いて出力する音声を決定することができる。
【0126】
図10は、出力装置70での動作の一例を表したフローチャートであって、
図7のステップS5以降の動作の一例を表している。
図10を参照して、出力装置70のプロセッサ71は、
図7のステップS1でユーザからマッサージ装置1の使用の開始の指示を受け付けると、出力装置70に登録されているユーザ情報に基づいて、データベース50からそのユーザのユーザデータを取得する(ステップS301)。
【0127】
次に、プロセッサ71は、取得したユーザデータ、又は、
図7のステップS6で受け付けた設定を指示するユーザ操作に基づいて、音声出力の際のキャラクタを設定する(ステップS303)。
図7のステップS1で
図6の操作画面40をディスプレイ74に表示してユーザ操作を受け付ける場合、ステップS303でプロセッサ71は、ボタン46及び欄47での設定に基づいてキャラクタを設定する。
【0128】
なお、
図6のボタン46に示されたように、好ましくは、出力システム100ではキャラクタなしの設定も可能とする。この場合、
図5のデータ321で「Null」と表されているように、発話データ32には、キャラクタが設定されていない場合の発話データが含まれてもよい。
【0129】
プロセッサ71は、データベース30から、出力ルール31を取得するとともに(ステップS305)、設定したキャラクタについての発話データ32を取得する(ステップS307~S311)。
【0130】
なお、
図10の例では、プロセッサ71は、出力ルール31及び発話データ32をデータベース30から取得し、メモリ72に一時的に記憶させて音声出力の処理に用いる。これにより、通信量が抑えられる。他の例として、プロセッサ71は、マッサージ装置1から動作信号を受信するたびにデータベース30の出力ルール31を参照し、データベース30の発話データ32のうちの出力対象として決定した音声データをデータベース30から取得するようにしてもよい。これにより、メモリ72の圧迫を抑えることができるとともに、一度の通信での通信量が抑えられる。
【0131】
プロセッサ71は、マッサージ装置1から動作信号を受信すると(ステップS313でYES)、処理用データとして用いて、マッサージ装置1の状態に応じた音声出力を行う(ステップS315~S319)。
【0132】
詳しくは、プロセッサ71は、処理用データD1のデータタイプ111を解析する(ステップS315)。これにより、ステップS305で取得した出力ルール31のうちのどのイベントにおける出力ルールを用いるかが識別される。
【0133】
また、プロセッサ71は、データ本体を解析し、出力の条件を識別する。
図9の処理用データD1の場合、データ113、データ114、及び、データ115のうちの少なくとも1つを識別する。プロセッサ71は、ステップS315で識別されたイベントに応じた出力ルールに従って、条件に応じた発話データを決定する(ステップS317)。
【0134】
プロセッサ71は、ステップS309又はステップS311で取得した発話データのうちのステップS317で決定された発話データを用いて、スピーカ75に音声出力を行わせる(ステップS319)。
【0135】
プロセッサ71は、ステップS315~S319の動作を、マッサージ装置1からコース終了を示す動作信号を受信するまで繰り返す(ステップS321でNO)。そして、マッサージコースが終了すると(ステップS321でYES)、プロセッサ71は、一連の動作を終了する。これにより、マッサージ装置1でのマッサージ動作中において、その状態に応じた音声がスピーカ75から出力されるようになる。
【0136】
(変形例1)
【0137】
出力装置70のプロセッサ71が実行したキャラクタ決定処理711及び発話決定処理712がマッサージ装置1のプロセッサ61で行われ、マッサージ装置1から出力装置70に出力の指示が行われてもよい。この場合、
図2に点線で示されたように、マッサージ装置1のプロセッサ61は、マッサージコントローラの機能の他に、発話用プログラム622を実行することによってキャラクタ決定処理613及び発話決定処理614を実行する、出力用のコントローラとしても機能する。処理内容は、キャラクタ決定処理711及び発話決定処理712と同様であってよい。
【0138】
この場合、マッサージ装置1が発話データをデータベース30から取得して出力装置70に送信してもよいし、マッサージ装置1から出力装置70に対して発話データを識別するデータを送信し、出力装置70がデータベース30から取得してもよい。これにより、出力装置70での処理を容易にすることができる。
【0139】
(変形例2)
【0140】
マッサージ装置1の有するタブレット10が出力装置70として機能してもよい。その場合、タブレット10のプロセッサ(図示せず)が上記した出力装置70と同様の処理を行う。スピーカは、タブレット10のスピーカ(図示せず)が用いられてもよいし、マッサージ装置1のスピーカ67が用いられてもよい。このような場合でも、マッサージ動作の状況に応じた情報を出力することができる。
【0141】
<3.付記>
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0142】
1 :マッサージ装置
2 :座部
3 :背凭れ部
4 :フットレスト
5 :枕部
6 :肘掛け部
7 :側壁部
8 :メカマッサージユニット
9 :ポンプユニット
10 :タブレット
13 :発話用サーバ
14 :センサユニット
15 :エアマッサージユニット
16 :ユーザ用サーバ
18 :リクライニングユニット
20A :電磁弁
20B :電磁弁
20C :電磁弁
20D :電磁弁
20E :電磁弁
20F :電磁弁
20G :電磁弁
20H :電磁弁
20I :電磁弁
20J :電磁弁
21 :駆動回路
22 :通信網
23 :アクチュエータ
30 :データベース
31 :出力ルール
32 :発話データ
40 :操作画面
41 :センサ
42 :ボタン
43 :ボタン
44 :ボタン
45 :ボタン
46 :ボタン
47 :欄
48 :ボタン
49 :ボタン
50 :データベース
51A :駆動回路
51B :駆動回路
55 :ユーザデータ
57 :ユーザ履歴
60 :制御装置
61 :プロセッサ
62 :メモリ
63 :第1通信部
64 :第2通信部
65 :マイク
66 :カメラ
67 :スピーカ
70 :出力装置
71 :プロセッサ
72 :メモリ
73 :通信装置
74 :ディスプレイ
75 :スピーカ
76 :操作部
83 :センサ
91 :駆動回路
93 :ポンプ
100 :出力システム
111 :データタイプ
112 :識別子
113 :データ
114 :データ
115 :データ
311 :データ
312 :データ
321 :データ
322 :データ
551 :データ
552 :データ
553 :データ
554 :データ
555 :データ
556 :データ
571 :データ
572 :データ
573 :データ
574 :データ
575 :データ
611 :マッサージ動作制御処理
612 :出力処理
613 :キャラクタ決定処理
614 :発話決定処理
621 :マッサージ用プログラム
622 :発話用プログラム
711 :キャラクタ決定処理
712 :発話決定処理
713 :出力処理
714 :ユーザ操作処理
721 :プログラム
811 :駆動回路
812 :駆動回路
D1 :処理用データ
M1 :マッサージモータ
M2 :昇降モータ