(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023043764
(43)【公開日】2023-03-29
(54)【発明の名称】電子マネー管理方法、プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/06 20120101AFI20230322BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20230322BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20230322BHJP
【FI】
G06Q20/06 300
G06Q30/02 380
G06Q30/02 350
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021151552
(22)【出願日】2021-09-16
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 電子通信回線で掲載アドレス一覧に記載の掲載日に掲載アドレスのウェブサイトにて発表。
(71)【出願人】
【識別番号】522301924
【氏名又は名称】グーグル・インターナショナル・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】荻原 充彦
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 祐介
(72)【発明者】
【氏名】富田 浩平
(72)【発明者】
【氏名】井戸 隆太
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049BB08
5L055AA15
(57)【要約】
【課題】電子マネーの導入を容易に実現できる電子マネー管理方法、プログラム及び情報処理装置を提供すること。
【解決手段】管理サーバ10が実行する電子マネー管理方法は、決済対象が特定される専用電子マネーの発行依頼を受け付ける発行ステップと、発行依頼に基づいて発行された複数種類の専用電子マネーをそれぞれ管理する管理ステップと、ユーザ端末40から指定された専用電子マネーの利用依頼情報を受け付けると、専用電子マネーの利用権限をユーザ端末40に付与する登録ステップと、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが実行する電子マネー管理方法であって、
決済対象が特定される専用電子マネーの発行依頼を受け付ける発行ステップと、
前記発行依頼に基づいて発行された複数種類の前記専用電子マネーをそれぞれ管理する管理ステップと、
ユーザ端末から指定された前記専用電子マネーの利用依頼を受け付けると、前記専用電子マネーの利用権限を前記ユーザ端末に付与する登録ステップと、
を含む電子マネー管理方法。
【請求項2】
前記管理ステップでは、
特定された前記決済対象の決済に使用できるとともに、前記専用電子マネーの利用に応じて付与される専用ポイントを管理する請求項1に記載の電子マネー管理方法。
【請求項3】
前記管理ステップでは、
前記決済対象の決済前にチャージされた前記専用電子マネーの量に応じて前記専用電子マネーの利用に応じて付与される専用ポイントを付与し、
前記専用電子マネーを用いて決済した場合は前記専用ポイントを付与せず、前記専用電子マネーと異なる決済手段を用いた場合に、前記専用ポイントを付与する請求項1又は2に記載の電子マネー管理方法。
【請求項4】
前記登録ステップでは、
前記ユーザ端末から前記専用電子マネーの利用依頼を受け付けると、当該ユーザ端末に前記専用電子マネーに対応する専用画像を表示する処理を実行する請求項1から3の何れかに記載の電子マネー管理方法。
【請求項5】
前記登録ステップでは、
前記ユーザ端末で前記専用画像を選択する操作が行われると、前記専用電子マネーの利用権限を前記ユーザ端末に付与する請求項4に記載の電子マネー管理方法。
【請求項6】
前記登録ステップでは、
特定の前記専用電子マネーに対応する入力情報を前記ユーザ端末から受け付けた場合にのみ、特定の前記専用電子マネーを当該ユーザ端末に表示する請求項1から5の何れかに記載の電子マネー管理方法。
【請求項7】
前記専用電子マネーの利用履歴に基づいて商品又はサービスの広告情報及び割引情報の少なくとも何れか一方を前記ユーザ端末に提示する販促支援ステップを更に含む請求項1から6の何れかに記載の電子マネー管理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
決済対象が特定される専用電子マネーの発行依頼を受け付ける発行機能と、
前記発行依頼に基づいて発行された複数種類の前記専用電子マネーをそれぞれ管理する管理機能と、
ユーザ端末から指定された前記専用電子マネーの利用依頼を受け付けると、前記専用電子マネーの利用権限を前記ユーザ端末に付与する登録機能と、
を実行させるプログラム。
【請求項9】
決済対象が特定される専用電子マネーの発行依頼を受け付ける発行受付部と、
前記発行依頼に基づいて発行された複数種類の前記専用電子マネーをそれぞれ管理する管理部と、
ユーザ端末から指定された前記専用電子マネーの利用依頼を受け付けると、前記専用電子マネーの利用権限をユーザ端末に付与するユーザ登録部と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子マネー管理方法、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子マネーを用いて決済を行う技術が知られている。電子マネーは通貨に相当する電子データであり、電子データをチャージしたカードを利用するタイプのものや、携帯電話等の電子端末を利用するタイプのもの等、様々な種類のものが存在する。この種の技術が記載されるものとして例えば特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電子マネーの利用範囲は拡大しているものの、電子マネーの管理は資金の移動等を伴うため、店舗の設備だけではなく管理システムが必要となる。このような管理システムを構築するためにはコストがかかり、小規模な事業者が自前の電子マネーを導入することは困難であった。
【0005】
本発明は、電子マネーの導入を容易に実現できる電子マネー管理方法、プログラム及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記目的を達成するため、本発明の一態様の電子マネー管理方法は、コンピュータが実行する電子マネー管理方法であって、決済対象が特定される専用電子マネーの発行依頼を受け付ける発行ステップと、前記発行依頼に基づいて発行された複数種類の前記専用電子マネーをそれぞれ管理する管理ステップと、ユーザ端末から指定された前記専用電子マネーの利用依頼を受け付けると、前記専用電子マネーの利用権限を前記ユーザ端末に付与する登録ステップと、を含む。
【0007】
(2)本発明の一態様の電子マネー管理方法は、前記管理ステップでは、特定された前記決済対象の決済に使用できるとともに、前記専用電子マネーの利用に応じて付与される専用ポイントを管理する。
【0008】
(3)本発明の一態様の電子マネー管理方法は、前記管理ステップでは、前記決済対象の決済前にチャージされた前記専用電子マネーの量に応じて前記専用ポイントを付与し、前記専用電子マネーを用いて決済した場合は前記専用ポイントを付与せず、前記専用電子マネーと異なる決済手段を用いた場合に、前記専用ポイントを付与する。
【0009】
(4)本発明の一態様の電子マネー管理方法は、前記登録ステップでは、前記ユーザ端末から前記専用電子マネーの利用依頼を受け付けると、当該ユーザ端末に前記専用電子マネーに対応する専用画像を表示する処理を実行する。
【0010】
(5)本発明の一態様の電子マネー管理方法は、前記登録ステップでは、前記ユーザ端末で前記専用画像を選択する操作が行われると、前記専用電子マネーの利用権限を前記ユーザ端末に付与する。
【0011】
(6)本発明の一態様の電子マネー管理方法は、前記登録ステップでは、特定の前記専用電子マネーに対応する入力情報を前記ユーザ端末から受け付けた場合にのみ、特定の前記専用電子マネーを当該ユーザ端末に表示する。
【0012】
(7)本発明の一態様の電子マネー管理方法は、前記専用電子マネーの利用履歴に基づいて商品又はサービスの広告情報及び割引情報の少なくとも何れか一方を前記ユーザ端末に提示する販促支援ステップを更に含む。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、電子マネーの導入を容易に実現できる電子マネー管理方法、プログラム及び情報処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態に係る管理サーバが適用される電子マネー管理システムの構成を示す模式図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る管理サーバのハードウェアの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図2の管理サーバの機能的構成のうち、電子マネー管理処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【
図4】ユーザ端末の画面に表示される専用電子マネーの決済画面の一例のうち、ニュースが表示された画面を示す模式図である。
【
図5】ユーザ端末の画面に表示される専用電子マネーの決済画面の一例のうち、割引クーポンが表示された画面を示す模式図である。
【
図6】ユーザ端末の画面に表示される専用電子マネーの履歴画面の一例を示す模式図である。
【
図7】ユーザ端末の画面に表示される送金アプリのホーム画面を示す模式図である。
【
図8】ユーザ端末の画面に表示される専用電子マネー追加画面を示す模式図である。
【
図9】ユーザ端末の画面に表示される専用電子マネー選択画面を示す模式図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る専用電子マネー発行処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】本発明の一実施形態に係る専用電子マネー登録処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】本発明の一実施形態に係る専用電子マネー管理処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】本発明の一実施形態に係る販促支援処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態に係る電子マネー管理システムSについて、
図1を用いて説明する。
図1は、本発明に係る管理サーバ10が適用される電子マネー管理システムSを示す模式図である。なお、本明細書の電子マネー管理システムSによる管理対象は、電子マネー、法定通貨だけではなく、暗号資産等の貨幣又はポイント等の貨幣と同様の機能を有するもののことを指すものであり、その態様が特に限定されるわけではない。
【0016】
本実施形態に係る電子マネー管理システムSは、ユーザ端末40と、事業者端末101との間で取引可能な電子マネーの提供を実現するためのシステムである。本実施形態に係る電子マネー管理システムSでは、各事業者専用の電子マネーである専用電子マネーと、電子マネー管理システムSにおいて送金アプリがインストールされたコンピュータ間で共通に使用できる共通電子マネーと、が提供されている。電子マネー管理システムSは、管理サーバ10と、ユーザ端末40と、事業者端末101と、ネットワークNとを含む。管理サーバ10は、インターネット等のネットワークNを介してユーザ端末40と、事業者端末101と接続される。
【0017】
ネットワークNは、例えば、インターネットや、LAN(Local Area Network)や、携帯電話網の何れか又はこれらを組み合わせたネットワークにより実現される。なお、
図1において便宜上、本実施形態に係る電子マネー管理システムSは、ユーザ端末40と、事業者端末101と、をそれぞれ1台ずつ含むものとして説明するが、それぞれ複数台含んでいても良い。
【0018】
事業者端末101は、事業者100により使用されるコンピュータである。事業者端末101は、例えば、デスクトップパソコン等の据え置き型のコンピュータや、スマートフォンやタブレット等の携帯可能なコンピュータである。事業者100とは、決済を要する商品又はサービスを提供する人、企業、団体等である。例えば、事業者は、飲食店や小売店でも良いし、プロスポーツクラブの運営や地域商業を取りまとめる団体等でも良い。また、事業者が行う事業内容は特に限定されず、例えばサービス業でも良い。
【0019】
事業者端末101には、電子マネー管理システムSが提供する送金アプリケーションプログラム(以下、送金アプリ)がインストールされており、事業者100は、事業者端末101上で送金アプリを操作することで電子マネー管理システムSが提供するサービスを受けることができる。
【0020】
ユーザ端末40は、事業者から商品又はサービスの提供を受けるユーザによって使用されるコンピュータである。ユーザ端末40は、例えば、スマートフォンやタブレット等の携帯可能なコンピュータやデスクトップパソコン等の据え置き型のコンピュータである。ユーザ端末40には、送金アプリがインストールされており、ユーザは、ユーザ端末40上で送金アプリを操作することで電子マネー管理システムSが提供するサービスを受けることができる。
【0021】
なお、本実施形態に係る電子マネー管理システムSでは、事業者端末101及びユーザ端末40は、インストールされた送金アプリを利用することにより、電子マネー管理システムSが提供するサービスの提供を受けることができるが、これに限らない。例えば、電子マネー管理システムSの管理サーバ10に送金管理用のウェブサイトを構築し、事業者端末101及びユーザ端末40が管理サーバ10の送金管理ウェブサイトにアクセスすることで電子マネー管理システムSによるサービスを受けることができようにしても良い。
【0022】
管理サーバ10は、専用電子マネーの発行処理や管理処理、登録処理、販促支援処理等が実行される電子マネー管理システムSを実現するコンピュータである。本実施形態に係る専用電子マネーとは、事業者端末101が設置される事業者100が管理する電子マネーである。本実施形態では、管理サーバ10に登録され利用権限を付与されたユーザが専用電子マネーを利用できるようにしている。
【0023】
なお、本実施形態では、決済は、商取引による送金処理の他にチャージや投げ銭等の寄付等の商取引によらない処理も含む。また、専用電子マネーは、決済時やユーザ端末40へのチャージ時、投げ銭等の寄付時にプレミアムとして追加される。例えば、ユーザ端末40への1000円分の専用電子マネーをチャージした場合にチャージのプレミアムとしてチャージ金額の10%分が追加される。ここでは、上乗せ分として100円分の専用電子マネーが付与される。この例では、ユーザは見かけ上、1100円分の専用電子マネーを取得したことになる。本実施形態の電子マネー管理システムSでは、現金のチャージによって取得された専用電子マネーと、プレミアムとして付与される専用電子マネーと、は、システム上、区別して取り扱われる。以下の説明において、プレミアムとして付与される専用電子マネーのことを便宜上、専用ポイントとして称する場合がある。
【0024】
専用ポイントの付加は、専用電子マネーの利用以外の場面でもユーザに付与することができる。例えば、事業者の指定した場所に読み込み用のバーコード等を設置して来場者に当該バーコード等を読み込ませることで来場時に付加することもできる。この例では、専用電子マネー(専用ポイント)の付与を来場のきっかけにすることができる。
【0025】
また、発行処理は、専用電子マネーを扱いたい事業者に対して電子マネー管理システムSにおける新たな専用電子マネーの発行を行うための処理である。発行処理は、事業者から依頼を受けた電子マネー管理システムSの管理者の発行依頼操作によって管理サーバ10により実行される。即ち、管理サーバ10は、決済対象が特定される専用電子マネーの発行依頼を受け付けて発行処理を実行する。発行処理の詳細については、後述する。
【0026】
また、管理処理は、取引毎に専用電子マネーや上述の専用ポイントを算出して管理サーバ10の記憶装置へ記憶させて管理させる処理である。管理処理は、電子マネー管理システムSにおいて決済が行われた時に管理サーバ10により実行される。即ち、管理サーバ10は、発行依頼に基づいて発行された複数種類の専用電子マネーをそれぞれ管理する。管理処理の詳細については、後述する。
【0027】
また、登録処理は、発行処理で発行された専用電子マネーの利用権限を電子マネー管理システムSに登録されたユーザ又はユーザ端末に付与する処理である。登録処理は、専用電子マネーを利用したいユーザの操作によってユーザ端末40から指定された専用電子マネーの利用依頼情報を受け付けることにより管理サーバ10により実行される。登録処理の詳細については、後述する。
【0028】
また、販促支援処理は、ユーザの専用電子マネーの利用履歴に基づいて商品又はサービスの広告情報及び割引情報の少なくとも何れか一方をユーザ端末40に送信して提示する処理である。販促支援処理は、ユーザ端末40からの販促支援要求情報を受け付けることにより管理サーバ10により実行される。販促支援処理については、後述する。
【0029】
<管理サーバ>
次に、管理サーバ10の一例について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る管理サーバ10のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【0030】
管理サーバ10は、
図2に示すように、プロセッサ11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、入力部14と、出力部15と、記憶部16と、通信部17と、電源部18と、バス19と、入出力インターフェース20と、を備えている。
【0031】
プロセッサ11は、管理サーバ10の動作に必要な演算及び制御等の処理を行うコンピュータの中枢部分であり、各種演算及び処理等を行う。プロセッサ11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、SoC(System on a Chip)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)等である。或いは、プロセッサ11は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサ11は、これらにハードウェアアクセラレーター等を組み合わせたものあっても良い。
【0032】
プロセッサ11は、ROM12又はRAM13等に記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェア等のプログラムに基づいて、管理サーバ10の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサ11は、プログラムに基づく後述の処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサ11の回路内に組み込まれていても良い。
【0033】
プロセッサ11、ROM12及びRAM13は、バス19を介して相互に接続されている。このバス19にはまた、入出力インターフェース20も接続されている。入出力インターフェース20には、入力部14、出力部15、記憶部16、通信部17、電源部18が接続されている。
【0034】
入力部14及び出力部15は、有線又は無線により電気的に入出力インターフェース20に接続されるユーザインターフェースである。入力部14は、例えばキーボードやマウス、各種のボタン、マイク等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。出力部15は、例えば画像を表示するディスプレイや音声を拡声するスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
【0035】
記憶部16は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリで構成され、電子マネー管理システムSに関する各種のデータ等を記憶する。例えば、記憶部16は、会員の属性や会員種別、決済頻度等の専用電子マネーのユーザ情報を記憶する。
【0036】
通信部17は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で通信を行うための装置である。
【0037】
電源部18は、外部電源に接続されることにより、管理サーバ10の各部に電力を供給可能に構成される。
【0038】
次に、管理サーバ10の機能的構成について、
図3を用いて説明する。
図3は、
図2の管理サーバ10の機能的構成のうち、発行処理、管理処理、登録処理、販促支援処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0039】
管理サーバ10の各種の制御を行う制御部30は、演算処理を実行するプロセッサ11がプログラムを実行することによって実現される。本実施形態の制御部30は、通信処理部(通信処理機能)31と、出力処理部(出力処理機能)32と、発行処理部(発行処理機能)33と、管理処理部(管理処理機能)34と、登録処理部(登録処理機能)35と、販促支援処理部(販促支援処理機能)36と、を有する。
【0040】
通信処理部31は、通信部17を介して外部の機器と通信するための処理を実行する。例えば、通信処理部31は、ネットワークを介してユーザ端末40から利用依頼情報を受信する処理を実行する。
【0041】
出力処理部32は、出力部15の画面に画像を表示するための処理を実行する。例えば、出力処理部32は、電子マネー管理システムSの管理を行うための管理画面を出力部15の画面に表示する処理を実行する。
【0042】
発行処理部33は、上述の発行処理を実行するための処理を行う。また、管理処理部34は、上述の管理処理を実行するための処理を行う。また、登録処理部35は、上述の登録処理を実行するための処理を行う。また、販促支援処理部36は、上述の販促支援処理を行うための処理を実行する。
【0043】
<電子マネー管理システムSによる各種処理>
次に、電子マネー管理システムSによる各種処理について説明する。まず、電子マネー管理システムSにより提供される専用電子マネーの一例について
図4~9を用いて説明する。
【0044】
図4は、ユーザ端末の画面に表示される専用電子マネーの決済画面の一例のうち、ニュースが表示された画面を示す模式図である。
図5は、ユーザ端末の画面に表示される専用電子マネーの決済画面の一例のうち、割引クーポンが表示された画面を示す模式図である。
【0045】
図4の決済画面の上部には、決済用のバーコード63が表示されている。当該バーコード63は、事業者100の店舗において、事業者端末101に接続された専用のバーコードリーダに読み取らせることで、専用電子マネーによる決済が行われる。なお、専用電子マネーのメイン画面に表示されるコードは、バーコードに限らず、例えばQRコード(登録商標)でも良い。
【0046】
また、バーコード63の下には、会員番号を示す表示64である(会員No.0000001)が表示されている。また、表示64の下には、専用電子マネーの残高が表示65される。この例では、専用電子マネーが“212pt”残っていることが表示されている。また、本実施形態の画面例では、「pt」はポイントを示し、専用電子マネーの単位である。この画面例における「ポイント」は専用電子マネーのことである。
【0047】
また、表示64の下には、クーポンボタン67と、ニュースボタン66とが表示されている。ニュースボタン66が押されることでメッセージ表示欄68にニュース情報又は広告情報が表示される。また、クーポンボタン67が押されることで、
図5に示されるようにクーポンボタン67及びニュースボタン66の下に表示されるメッセージ表示欄68に割引情報が表示される。なお、クーポンボタン67とニュースボタン66とは、選択されると、白色の背景に黒色の文字で記載された表示が、黒色の背景に白色の文字で記載された表示に変更され、選択されたことが強調される。
【0048】
また、メッセージ表示欄68に表示される割引情報やニュース情報、広告情報は、予め事業者100が事業者端末101を介して管理サーバ10の販促支援処理部36に要求して記憶部16に記憶させている。また、管理サーバ10の販促支援処理部36は、ユーザ端末40の送金アプリによる要求により管理サーバ10の記憶部16に記憶されているユーザの専用電子マネーの利用履歴に基づいてメッセージ表示欄68に表示させる割引情報やニュース情報、広告情報を選択し、ユーザ端末40に送信する処理を行う。管理処理の具体的な処理の流れについては、後述する。
【0049】
また、メッセージ表示欄68の下には、
図4の左からポイント交換ボタン71と、ユーザを示すアイコン69及び現在の専用電子マネー残高と、ポイント購入ボタン70と、が表示されている。アイコン69は、ユーザが送金アプリの機能を利用して設定できる。ユーザ端末40の画面は、アイコン69が押されることで送金アプリにおけるマイページに移行する。
【0050】
また、ユーザ端末40の画面は、ポイント交換ボタン71が押されることで、ポイント交換画面に移行する。
図4又は
図5の例におけるポイント交換とは、専用電子マネーと決済対象である商品等や上述の共通電子マネー等との交換である。また、ユーザ端末40の画面は、ポイント購入ボタン70が押されることで、専用電子マネー購入画面に移行する。
図4又は
図5の例における専用電子マネー購入とは、共通電子マネー又は銀行引き落としやクレジットカード等を利用した決済等により専用電子マネーを購入することである。
【0051】
上述のように
図4、5で示されるユーザ端末40の画面に表示される専用電子マネーの決済画面のバーコードを事業者端末101に接続される専用のバーコードリーダにより読み取られ決済が行われる。
【0052】
また、本実施形態では、ユーザ端末40の画面で、購入等による専用電子マネー増減の履歴を見ることが可能である。例えば、
図6に示す履歴画面で確認できる。
図6は、ユーザ端末の画面に表示される専用電子マネーの履歴画面の一例を示す模式図である。
【0053】
図6に示される専用電子マネーのメイン画面の上部には、メンバーズカードIDを示す表示53が表示されている。メンバーズカードIDとは、当該専用電子マネーを設定した事業者により管理される専用電子マネー会員の番号であり、本実施形態に係る電子マネー管理システムSでは、管理サーバ10の記憶部16に記憶させて管理可能である。また、当該番号の名称は、メンバーズカードIDに限らず、自由に設定できる。
【0054】
また、表示50の下には、専用電子マネーの残高の表示50である“1,200pt”と、表示50を最新の状態に更新するためのボタン55とが表示されている。また、表示54及びボタン55の下には、専用電子マネーの有効期限を示す表示56である“ポイント有効期限:20xx年11月19日”が表示されている。
図6に示す例では、専用電子マネー全体について有効期限を設定しているが、これに限らない。例えば、専用電子マネーを取得したタイミングで有効期限を設定しても良いし、専用電子マネーの有効期限を設定しなくても良い。
【0055】
また、表示56の下には、専用電子マネーの明細を示す表示57が表示されている。このため、ユーザ端末40の画面で表示された専用電子マネーの利用や獲得時毎の日時と専用電子マネーの変動の記録が確認できる。当該専用電子マネーの明細は、上述の管理サーバ10の管理処理部34が管理処理により、ユーザ端末40や事業者端末101からの決済処理時の決済情報を取得し、管理サーバ10の記憶部16に記憶させて管理している。管理処理の具体的な処理の流れについては、後述する。
【0056】
次に、電子マネー管理システムSにおける上述した専用電子マネーの登録の流れについて、
図7~9を用いて説明する。
図7は、ユーザ端末の画面に表示される送金アプリのホーム画面を示す模式図である。
図8は、ユーザ端末の画面に表示される専用電子マネー追加画面を示す模式図である。
図9は、ユーザ端末の画面に表示される専用電子マネー選択画面を示す模式図である。
【0057】
まず、
図7に示す送金アプリのホーム画面について説明する。当該ホーム画面は、専用電子マネーとは異なる共通電子マネーの管理のための画面である。上述したように、共通電子マネーは、送金アプリがインストールされたコンピュータ間で共通に使用される電子マネーである。ホーム画面の左上には、複数の重なったカードのアイコン80が表示されている。当該アイコン80が選択されることで、
図8に示される専用電子マネーの管理画面に移行する。アイコン80の下には、メッセージ表示欄81が表示され、メッセージ“1円から気軽に送れる送金アプリ”が表示されている。
【0058】
また、メッセージ表示欄81の下には、友達アイコン82と友達追加ボタン83と、が表示されている。友達アイコン82には、友達として連携された他のユーザ等を示すアイコンが複数表示されている。また、ユーザ端末40の画面は、友達追加ボタン83が押されることで他のユーザ等の検索や友達登録申請等を行う画面に移行する。
【0059】
また、友達アイコン82及び友達追加ボタン83の下には順に、お金を送るためのボタン84と、お金をもらうためのボタン85と、お店で払うためのボタン86と、が表示されている。ユーザ端末40の画面は、ボタン84が押されることでお金を送る処理を行うための画面に移行する。ユーザ端末40の画面は、ボタン85が押されることでお金をもらうための処理を行うための画面に移行する。ユーザ端末40の画面は、ボタン86が押されることでお店に払うための画面に移行する。
【0060】
また、ボタン86の下には、図の左から順にお金を戻すボタン89と、ユーザのアイコン87及び電子マネー残高表示と、チャージするボタン88と、が表示されている。ユーザ端末40の画面は、アイコン87が押されることで送金アプリにおけるマイページに移行する。
【0061】
また、ユーザ端末40の画面は、お金を戻すボタン89が押されることで、お金を戻すための処理画面に移行する。お金を戻す処理とは、送金アプリにおける電子マネーを現金と交換し銀行に送金等を行う処理である。また、ユーザ端末40の画面は、チャージするボタン88が押されることで、チャージ画面に移行する。チャージとは、銀行引き落としやクレジットカード等を利用した決済等により電子マネーを購入することである。
【0062】
次に、ユーザ端末40の画面は、上述したアイコン80が押されることで、
図8に示される専用電子マネー管理画面に移行する。
図8の例では、専用電子マネーの登録がないため、専用電子マネーを追加する表示90のみが表示されている。ユーザ端末40の画面は、当該表示90が選択されることで、
図9に示される専用電子マネー選択画面に移行する。なお、専用電子マネーの登録がある場合は、
図8の表示90の下に登録されている専用電子マネーを示す表示が並べて表示される。
【0063】
図9に示される専用電子マネー選択画面では、ユーザ端末40の送金アプリで扱える専用電子マネーを選択して登録する操作を行うことができる。
図9に示される専用電子マネー選択画面では、左上に“×”ボタン91が表示されている。ユーザ端末40の画面は、ボタン91が押されることで
図8に示される専用電子マネー管理画面に移行する。
【0064】
次に、専用電子マネー選択画面の右上には、“コード入力”と書かれた表示92がある。ユーザ端末40の画面は、当該表示92が押されることで、コード入力画面に移行する。コード入力画面にてコードを入力することで、コードに対応する専用電子マネーの選択するための選択画像がユーザ端末40の画面に後述する画像94のように表示される。即ち、本実施形態に係る管理サーバ10は、登録ステップでは、特定の専用電子マネーに対応する入力情報としてのコードをユーザ端末40から受け付けた場合にのみ、特定の専用電子マネーを当該ユーザ端末40に表示する。専用電子マネー選択画面では、選択画像が選択されることで選択画像に対応する専用電子マネーが選択されたことになる。
【0065】
また、ボタン91及び表示92の下には、キーワード入力欄93が表示されている。当該キーワード入力欄93に専用電子マネーに関するキーワードを入れることで関連する専用電子マネーが検索される。また、検索された関連する専用電子マネーの選択画像がユーザ端末40の画面に後述する画像94のように表示させる。専用電子マネー選択画面では、選択画像が選択されることで選択画像に対応する専用電子マネーが選択されたことになる。
【0066】
また、キーワード入力欄93の下には、専用電子マネーの画像94が表示される。
図9に示される画像94は、例えば、
図6に示す専用電子マネーである。なお、
図9に示される専用電子マネー選択画面で選択肢として表示する専用電子マネーは、ユーザ情報に基づいて変更しても良い。具体的には、ユーザ情報に含まれる属性や会員種別、決済頻度等に基づいて、選択肢として表示させる専用電子マネーを変更する。例えば、事業者100が事業を展開する地域の属性を有するユーザにのみ事業者100の専用マネーを表示させても良い。
【0067】
専用電子マネー選択画面では、画像94が選択されることで画像94に対応する“レストランA“の専用電子マネーが選択されたことになる。また、本実施形態に係る管理サーバ10は、登録ステップでは、ユーザ端末40で画像94を選択する操作が行われると、専用電子マネーの利用権限をユーザ端末40に付与する。このようにして、ユーザ端末40は、送金アプリで扱える専用電子マネーが登録され、
図8に示される管理画面に専用画像としての画像94が表示される。即ち、本実施形態に係る管理サーバ10は、登録ステップでは、ユーザ端末40から専用電子マネーの利用依頼情報を受け付けると、ユーザ端末40に専用電子マネーに対応する専用画像としての画像94を表示する処理を実行する。
【0068】
<発行処理>
次に、本実施形態に係る管理サーバ10による発行処理について
図10を用いて説明する。
図10は、本発明の一実施形態に係る専用電子マネー発行処理の一例を示すフローチャートである。発行処理は、事業者100の依頼を受けた電子マネー管理システムSの管理者による専用電子マネーの発行依頼を管理サーバ10の発行処理部33が取得したタイミングで実行される。
【0069】
まず、発行処理部33は、入力された発行依頼情報を取得する(ステップS10)。次に、発行処理部33は、発行依頼情報に基づいて専用電子マネーを発行する(ステップS11)。発行依頼情報には、専用電子マネーの画像等のデザインや専用ポイントの付加率又は付加額等の設定、事業者100の口座情報等の発行に必要な情報等が含まれる。次に、発行処理部33は、管理処理部34に指令して発行した専用電子マネーの記憶部16への反映を行わせ(ステップS12)、処理を終了させる。処理後は、ユーザ端末40から当該処理により登録された専用電子マネーの検索及び登録が行えるようになる。
【0070】
<登録処理>
次に、本実施形態に係る管理サーバ10による登録処理について
図11を用いて説明する。
図11は、本発明の一実施形態に係る専用電子マネー登録処理の一例を示すフローチャートである。登録処理は、ユーザ端末40から送信される利用依頼情報を通信処理部31が通信部17を介して受信したタイミングで実行される。
【0071】
まず、登録処理部35は、通信処理部31に指令して通信部17を介してユーザ端末40に専用電子マネーの選択画像を含む専用電子マネー情報を出力する(ステップS20)。当該情報に基づき、ユーザ端末40の画面では、例えば
図9に示される画像94が表示される。次に、登録処理部35は、入力情報としてのコード情報を取得したか否かを確認する(ステップS21)。コード情報は、
図9に示す表示92を選択することで移行する移行先画面で入力されるコードの情報である。
【0072】
コード情報取得していない場合(ステップS21:NO)、登録処理部35は、処理をステップS23に移行させる。一方、コード情報を取得した場合(ステップS21:YES)、登録処理部35は、コード情報に対応する専用電子マネー情報を通信処理部31に指令して通信部17を介してユーザ端末40に送信する処理を行い(ステップS22)、処理をステップS23に移行させる。
【0073】
次に、ステップS23において、登録処理部35は、通信処理部31が通信部17を介してユーザ端末40から専用電子マネーの検索情報を取得したか否かを確認する(ステップS23)。検索情報は、
図9に示すキーワード入力欄93に入力した情報である。検索情報を取得していない場合(ステップS23:NO)、登録処理部35は、処理をステップS25に移行させる。一方、検索情報を取得した場合(ステップS23:YES)、登録処理部35は、検索情報に基づき対応する専用電子マネー情報を検索し、検索された専用電子マネー情報を通信処理部31に指令して通信部17を介してユーザ端末40に送信する処理を行い(ステップS24)、処理をステップS25に移行させる。
【0074】
次に、登録処理部35は、通信処理部31が通信部17を介してユーザ端末40から専用電子マネーの選択情報を受信したか否かを確認する(ステップS25)。登録処理部35は、通信処理部31が通信部17を介してユーザ端末40から選択情報を受信していない場合(ステップS25:NO)、処理をステップS21に移行させる。
【0075】
一方、登録処理部35は、通信処理部31が通信部17を介してユーザ端末40から選択情報を受信した場合(ステップS25:YES)、管理処理部34に指令して記憶部16に記憶されているユーザ情報を検索させ検索した情報にユーザ端末40に利用権限を付加する情報を追加させる(ステップS26)。次に、登録処理部35は、通信処理部31に指令して通信部17を介してユーザ端末40に専用電子マネーの登録の完了を示す登録完了情報を送信させて(ステップS27)、処理を終了させる。
【0076】
<管理処理>
次に、本実施形態に係る管理サーバ10による管理処理について
図12を用いて説明する。
図12は、本発明の一実施形態に係る専用電子マネー管理処理の一例を示すフローチャートである。管理処理は、通信処理部31が通信部17を介して決済等の取引情報を受信したタイミングで実行される。
【0077】
まず、管理処理部34は、通信処理部31から取引情報を取得する(ステップS30)。次に、管理処理部34は、取引情報から専用電子マネーの情報を取得し(ステップS31)、本処理の対象とする専用電子マネーを特定する。
【0078】
次に、管理処理部34は、取引情報から取引内容がチャージか否かを確認する(ステップS32)。取引内容がチャージではない場合(ステップS32:NO)、管理処理部34は、処理をステップS35に移行させる。
【0079】
一方、取引内容がチャージである場合(ステップS32:YES)、管理処理部34は、電子マネー情報に基づきチャージに応じて付与される専用ポイントを算出する(ステップS33)。なお、上述のように専用電子マネー情報には、専用電子マネー毎に設定されるポイント付加率又は付加額といった情報が含まれており、管理処理部34は、当該情報に基づき専用ポイントを算出している。
【0080】
次に、管理処理部34は、記憶部16に記憶されている取引を行ったユーザに関する専用電子マネー及び専用ポイントの情報に取引内容及びステップS33で算出した専用ポイントを反映させ(ステップS34)、処理を終了させる。
【0081】
また、ステップS35において、管理処理部34は、取引情報から決済手段が専用電子マネーか否かを確認する(ステップS35)。決済手段が専用電子マネーではない場合(ステップS35:NO)、管理処理部34は、専用電子マネー情報に基づき決済額に応じて付与される専用ポイントを算出する(ステップS36)。次に、管理処理部34は、記憶部16に記憶されている取引を行ったユーザに関する専用電子マネー及び専用ポイントの情報に取引内容及びステップS36で算出した専用ポイントを反映させ(ステップS37)、処理を終了させる。
【0082】
一方、決済手段が専用電子マネーの場合(ステップS35:YES)、管理処理部34は、記憶部16に記憶されている取引を行ったユーザに関する専用電子マネーの情報に取引内容を反映させ(ステップS38)、処理を終了させる。
【0083】
<販促支援処理>
次に、本実施形態に係る管理サーバ10による販促支援処理について
図13を用いて説明する。
図13は、本発明の一実施形態に係る販促支援処理の一例を示すフローチャートである。販促支援処理は、通信処理部31が通信部17を介してユーザ端末40からの販促支援要求情報を受信したタイミングで実行される。
【0084】
まず、販促支援処理部36は、受信した販促支援要求情報から送信元ユーザのユーザ情報を取得する(ステップS40)。次に、販促支援処理部36は、取得したユーザ情報に基づき管理処理部34に指令して当該ユーザの専用電子マネーの利用履歴情報を取得する(ステップS41)。次に、販促支援処理部36は、利用履歴情報に基づいて、記憶部16に予め記憶されている割引情報やニュース情報、広告情報を選択する(ステップS42)。次に、販促支援処理部36は、選択された割引情報やニュース情報、広告情報を通信処理部31に指令して通信部17を介してユーザ端末40に送信させて(ステップS43)、処理を終了させる。
【0085】
ユーザ端末40は、管理サーバ10より送信された割引情報やニュース情報、広告情報を取得することで、
図4や
図5で示されるメッセージ表示欄68に割引情報やニュース情報、広告情報を表示させることができる。
【0086】
以上から本実施形態に係る管理サーバ10が実行する電子マネー管理方法は、決済対象が特定される専用電子マネーの発行依頼を受け付ける発行ステップと、発行依頼に基づいて発行された複数種類の専用電子マネーをそれぞれ管理する管理ステップと、ユーザ端末40から指定された専用電子マネーの利用依頼情報を受け付けると、専用電子マネーの利用権限をユーザ端末40に付与する登録ステップと、を含む。
【0087】
これにより、事業者は、電子マネーの導入を容易に実現できる。
【0088】
また、本実施形態に係る電子マネー管理方法を実行する管理サーバ10は、管理ステップでは、特定された決済対象の決済に使用できるとともに、専用電子マネーの利用に応じて付与される専用ポイントを専用電子マネーとともに管理する。
【0089】
これにより、事業者は、専用電子マネーの利用価値を増加させることでき、ユーザに専用電子マネーの利用を促進して決済対象の決済を促進できる。
【0090】
また、本実施形態に係る電子マネー管理方法を実行する管理サーバ10は、管理ステップでは、決済対象の決済前にチャージされた専用電子マネーの量に応じて専用電子マネーの利用に応じて付与される専用ポイントを付与し、専用電子マネーを用いて決済した場合は専用ポイントを付与せず、専用電子マネーと異なる決済手段を用いた場合に、専用ポイントを付与する。
【0091】
これにより、事業者は、専用電子マネーのチャージの動機づけを行い専用電子マネーの使用量を増加させることでき、決済対象の決済を促進できる。また、異なる決済手段を用いた場合でも専用ポイントとして専用電子マネーに還元されることから、専用電子マネーの使用量を増加させることができ、決済対象の決済を促進できる。
【0092】
また、本実施形態に係る電子マネー管理方法を実行する管理サーバ10は、登録ステップでは、ユーザ端末40から専用電子マネーの利用依頼情報を受け付けると、当該ユーザ端末40に専用電子マネーに対応する専用画像を表示する処理を実行する。
【0093】
これにより、ユーザは、より容易に利用したい専用電子マネーを見つけることができる。
【0094】
また、本実施形態に係る電子マネー管理方法を実行する管理サーバ10は、登録ステップでは、ユーザ端末40で専用画像を選択する操作が行われると、専用電子マネーの利用権限をユーザ端末40に付与する。
【0095】
これにより、ユーザは、より簡便にユーザ端末40にインストールされた送金アプリに利用したい専用電子マネーの登録を行うことができる。
【0096】
また、本実施形態に係る電子マネー管理方法を実行する管理サーバ10は、登録ステップでは、特定の専用電子マネーに対応する入力情報をユーザ端末40から受け付けた場合にのみ、特定の専用電子マネーを当該ユーザ端末40に表示する。
【0097】
これにより、ユーザは、ユーザ端末40の送金アプリにおいて入力情報を入力することで利用したい専用電子マネーをユーザ端末40に表示させることができ、より簡便に利用したい専用電子マネーの登録を行うことができる。
【0098】
また、本実施形態に係る管理サーバ10が実行する電子マネー管理方法は、専用電子マネーの利用履歴に基づいて商品又はサービスの広告情報及び割引情報の少なくとも何れか一方をユーザ端末40に提示する販促支援ステップを更に含む。
【0099】
これにより、事業者は、ユーザにユーザ端末40を介してユーザにより適した広告情報や割引情報を提示することができる。
【0100】
[変形例]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0101】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、
図3の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が管理サーバ10に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図3の例に限定されない。また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0102】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0103】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu-ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている
図2のROM12や、
図2の記憶部16に含まれるハードディスク等で構成される。
【0104】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
【0105】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0106】
10 管理サーバ
40 ユーザ端末