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特開2023-43808バイオガスから固体炭素を回収する方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023043808
(43)【公開日】2023-03-29
(54)【発明の名称】バイオガスから固体炭素を回収する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   C25B 1/135 20210101AFI20230322BHJP
   C01B 32/50 20170101ALI20230322BHJP
   C25B 1/23 20210101ALI20230322BHJP
   C25B 9/09 20210101ALI20230322BHJP
   C25B 15/08 20060101ALI20230322BHJP
   B01J 19/00 20060101ALI20230322BHJP
   B01J 19/08 20060101ALI20230322BHJP
   B01D 53/22 20060101ALI20230322BHJP
   B01D 53/02 20060101ALI20230322BHJP
   H01M 8/0668 20160101ALI20230322BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20230322BHJP
   H01M 8/12 20160101ALN20230322BHJP
【FI】
C25B1/135
C01B32/50
C25B1/23
C25B9/09
C25B15/08 302
B01J19/00 A
B01J19/08 A
B01D53/22
B01D53/02
H01M8/0668
H01M8/04 Z
B01J19/00 301Z
H01M8/12 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021169912
(22)【出願日】2021-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】519006506
【氏名又は名称】Solution Creators株式会社
(72)【発明者】
【氏名】川端 康晴
【テーマコード(参考)】
4D006
4D012
4G075
4G146
4K021
5H126
5H127
【Fターム(参考)】
4D006GA41
4D006KA02
4D006KB30
4D006KE16P
4D006KE16Q
4D006KE30P
4D006KE30Q
4D006PA01
4D006PB20
4D006PB64
4D006PB68
4D012CA03
4D012CH10
4G075AA04
4G075AA42
4G075BA06
4G075BB04
4G075BB05
4G075BB06
4G075CA20
4G075DA01
4G075EA05
4G075EB01
4G075EC21
4G075ED15
4G146JA02
4G146JC11
4G146JC35
4G146JD02
4K021AB25
4K021BC07
4K021DC11
5H126BB06
5H127AA07
5H127BA06
5H127BA17
5H127BB02
(57)【要約】
【課題】 バイオガスのエネルギーを活用して、バイオガス中の二酸化炭素ガスとバイオガス中のバイオメタン利用時に発生する二酸化炭素ガスを効率よく分離回収するとともに、回収した二酸化炭素ガスを、炭素の固定化や産業利用に適した固体炭素に変換して回収する方法と、本技術を適用した、バイオガス活用型の固体炭素回収システムを提供する。
【解決手段】 二酸化炭素分離回収システムにガス供給を行う際のガス圧縮機またはガスブロワか、回収した二酸化炭素ガス流路側に設置する真空ポンプまたは吸引ブロワを、分離回収したバイオメタンで駆動される燃料電池の発電電力か、ガスエンジンまたはガスタービンから得られる回転力を直接利用して駆動させるとともに、前記のバイオメタンを利用して得られる電力や冷温熱を利用して、分離回収した二酸化炭素ガスの電解還元や炭素析出反応を行わせることで、固体炭素として回収する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオガスの燃料利用により得られる電力と熱を利用して、前記のバイオガスに含まれる二酸化炭素ガスを分離回収するとともに、回収した二酸化炭素ガスをバイオガスの燃料利用により得られる電力と熱を利用して電解還元か炭素析出反応させることによって、固体炭素に変換して回収することを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項2】
請求項1においてバイオガスから電力か熱を得る方法が、バイオガス中の二酸化炭素を分離回収した後に得られるバイオメタンを燃料とする燃料電池発電かガスエンジン発電か、ガスタービン発電またはバイオメタン燃焼ボイラの何れかであることを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項3】
請求項2におけるバイオメタンの利用方法において、バイオメタン燃料と反応させる酸化剤として、空気か酸素富化空気を燃料電池に供給するか、純酸素ガスをガスエンジンかガスタービンに供給することで、発電システムの発電効率を向上させるとともに、前記のバイオメタン利用によって得られる電力と熱を利用して、バイオメタン利用時に排出される排気ガスを冷却して水分を除去することで二酸化炭素ガスを分離回収するとともに、回収した二酸化炭素ガスを前記のバイオメタン利用により得られる電力と熱を利用して、電解還元か炭素析出反応させることによって、固体炭素に変換して回収することを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項4】
請求項1におけるバイオガス利用での冷熱取得方法が、請求項2に記載の発電方法によって発電した際に発生する排気ガスの排熱を利用して駆動される吸収式冷凍機または吸着式冷凍機による冷熱変換方法か、請求項2に記載の発電方法によって得られる電力を供給して駆動するターボ冷凍機によって冷熱を取得する方法であることを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項5】
請求項1におけるバイオガス利用での温熱取得方法が、請求項2に記載の発電方法によって発電した後に発生する高温排気ガスとの熱交換であることを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項6】
請求項1におけるバイオガスからの二酸化炭素ガスの分離回収方法が、化学吸収法か物理吸着法または分離膜法のいずれかであることを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項7】
請求項1における二酸化炭素ガスからの固体炭素回収方法が、請求項2に記載の方法によって得られる再生可能エネルギー電力を用いて加熱保持された高温溶融塩を含む容器内に前記の電力を供給する電極を具備させるとともに、前記の高温溶融塩内に請求項1または請求項3に記載の方法によって分離回収した二酸化炭素ガスを供給しながら、前記の電極に再生可能エネルギー電力を供給することで、二酸化炭素ガスを固体炭素と一酸化炭素ガスに電解還元して回収することを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項8】
請求項1における二酸化炭素ガスからの固体炭素回収方法が、請求項2に記載の方法によって得られる再生可能エネルギー電力と、請求項2に記載の発電時に発生する排気ガスに含まれる水蒸気を凝縮回収して浄化させた水か、バイオガスの冷却除湿工程で得られる凝縮水を浄化させた水の何れか、または両方を利用し、請求項1または請求項3に記載の方法によって分離回収した二酸化炭素ガスを電解セルに供給することで、二酸化炭素ガスを一酸化炭素ガスに電解還元して回収することを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項9】
請求項1における二酸化炭素ガスからの固体炭素回収方法が、請求項2に記載の方法によって得られる再生可能エネルギー電力によって加熱され、炭素析出を促進する触媒を含有する炭素析出板を具備したガス反応器に、請求項7または請求項8に記載された一酸化炭素ガスを供給して固体炭素を析出させることで、分離回収した二酸化炭素ガスを固体炭素に変換して回収することを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項10】
請求項9に記載の炭素析出板に、請求項2に記載の方法によって得られる再生可能エネルギー電力によって駆動される超音波振動子を具備させ、炭素析出板を高周波振動させながら炭素析出させることで、炭素析出板上に析出した炭素を剥離除去しながら連続的に炭素の析出と回収を行うことを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項11】
請求項7に記載の溶融塩電解装置か請求項9に記載の一酸化炭素ガス反応器に析出した固体炭素を、請求項2に記載の方法によって得られる再生可能エネルギー電力によって駆動される、固体炭素搬出機構によって連続的に排出させ、溶融塩電解装置とガス反応器内の炭素析出による閉塞を防止し、安定的に反応を維持させながら連続的に固体炭素を回収する機構を備えたことを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項12】
請求項12に記載の発明は、
バイオガスの燃焼エネルギーから得られる回転駆動力を直接利用して、ガス圧縮機かガスブロワ、真空ポンプまたは吸引ブロワの何れか1つ以上を回転駆動させることで、二酸化炭素ガスの分離回収装置に供給するバイオガスか分離回収した二酸化炭素ガスの圧縮、吸引または送気の何れか1つ以上を行うことを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項13】
請求項6に記載された二酸化炭素ガスの分離回収方法において、二酸化炭素分離回収装置に供給するガスの温度が、前記分離回収装置の運転に最も適した条件となるよう、請求項4に記載の方法により得られる冷熱か、請求項5に記載の方法により得られる温熱によって制御されることを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項14】
請求項6に記載された二酸化炭素ガスの分離回収方法において、二酸化炭素分離回収システムに供給するガスの湿度が、前記分離回収システムの運転に最も適した条件となるよう、請求項4に記載の方法によって得られる冷熱で供給ガスを冷却して結露させることで除湿することを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収方法
【請求項15】
請求項1~請求項14に記載のいずれか1つ以上の方法を適用していることを特徴とする、バイオガス活用型の固体炭素回収システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下水処理施設や食品廃棄物処理施設などで発生するバイオガスから、二酸化炭素ガスを排出させることなく固体炭素に変換して回収する方法と、本方法を適用した、バイオガス活用型の固体炭素回収装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化の主要な原因物質となっている二酸化炭素の排出抑制や削減にむけて、バイオマス燃料の利用や、バイオマス燃料利用時に発生する排気ガス中の二酸化炭素ガスを分離回収し、地下貯留サイトに輸送して圧入固定するネガティブエミッション技術が期待されている。
【0003】
このうちバイオマスの燃料利用については、下水処理施設や食品廃棄物処理施設等でのメタン発酵処理により、20~40vol%の二酸化炭素ガスとバイオメタンからなるバイオガスの発電利用やボイラでの熱利用が普及しており、バイオガス発電の安定性向上にむけて、バイオガスから分離膜を利用して二酸化炭素ガスを分離回収し、高純度のバイオメタンガスとして発電システムに供給する技術(特許文献1)が開示されている。
【0004】
一方、バイオマス燃焼時に発生する排気ガス中の二酸化炭素ガスを分離回収して固定化する技術としては、既存の発電設備に供給する燃料にバイオマスを混合して直接燃焼させ、電力や熱エネルギーを得たうえで、発生する排気ガス中の二酸化炭素ガスを分離回収し、地下貯留サイトに輸送して地下深部に圧入固定する技術(非特許文献1)も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-165430
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】大規模CO2分離回収実証設備の運転開始について―バイオマス発電所向けで世界初、ネガティブエミッションに貢献―、東芝エネルギーシステムズ株式会社、PR TIMES(2020年10月31日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000106.000032322.html
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記の通り、特許文献1の従来技術によれば、下水処理施設や食品廃棄物処理施設等におけるバイオガスのエネルギー利用に係る安定性や効率が向上し、非特許文献1の従来技術によれば、バイオマス資源利用時に発生する二酸化炭素ガスの分離回収と固定化によって、大気中の二酸化炭素ガスを回収して固定化することにより削減する、ネガティブエミッション化が可能となるが、これらの技術には以下に示す5つの課題がある。
【0008】
まず従来技術では、いずれも二酸化炭素ガスの回収技術となっており、輸送や貯蔵と、炭素材料の製造原料として産業利用が容易な固体炭素として回収する技術となっていないため、バイオガスに含まれる炭素成分の分離回収による固定化や、炭素材原料としての炭素固定型の有効利用ができないという課題がある。
【0009】
特に、バイオガスから二酸化炭素ガスを分離回収して固定化することでネガティブエミッションを実現する場合には、回収した二酸化炭素ガスを地下貯留サイトに輸送するために圧縮や液化が必要となり、二酸化炭素ガスの輸送や地下深部への圧入貯留に多大なエネルギー消費が必要であり、そのエネルギー消費に化石燃料起源の電気や熱を利用する場合には、正味の二酸化炭素削減量が減少し、電気や熱の調達に係わるコストが嵩む課題がある。
【0010】
加えて、地域によっては二酸化炭素ガスを長期安定的に地下貯留できる場所が二酸化炭素ガス回収場所の近隣に存在していなかったり、各貯留場所によって圧入固定できる量が限定されるため、貯留量が限度に達すれば、二酸化炭素を輸送できても、地下圧入による固定化そのものが不可能となるという課題もある。
【0011】
また、分離回収した二酸化炭素ガスの産業利用では、回収した二酸化炭素ガスを圧縮冷却し、液化二酸化炭素として輸送利用することが一般的であるが、この圧縮冷却工程において化石燃料起源の電気や熱を利用する場合には、カーボンニュートラルなバイオマス起源の二酸化炭素ガス利用であっても、製造工程で発生する二酸化炭素ガスの排出によって正味の二酸化炭素排出量が増加するほか、電気や熱の調達コストが嵩むという課題がある。
【0012】
さらに、二酸化炭素ガスの分離回収のために消費する電力や熱の調達に関する系外依存度が高い場合には、電力系統の停電や燃料供給網の途絶によって、二酸化炭素ガスの分離回収が継続困難になるという課題もある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、バイオガスから炭素の固定化や炭素材料の原料として有用な固体炭素を回収する方法と、本技術を適用したバイオガス活用型の固体炭素回収システムを提供することである。
【0014】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
バイオガスの燃料利用により得られる電力と熱を利用して、前記のバイオガスに含まれる二酸化炭素ガスを分離回収するとともに、回収した二酸化炭素ガスをバイオガスの燃料利用により得られる電力と熱を利用して電解還元か炭素析出反応させることによって、固体炭素に変換して回収することを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の発明は、
請求項1においてバイオガスから電力か熱を得る方法が、バイオガス中の二酸化炭素を分離回収した後に得られるバイオメタンを燃料とする燃料電池発電かガスエンジン発電か、ガスタービン発電またはバイオメタン燃焼ボイラの何れかであることを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明は、
請求項2におけるバイオメタンの利用方法において、バイオメタン燃料と反応させる酸化剤として、空気か酸素富化空気を燃料電池に供給するか、純酸素ガスをガスエンジンかガスタービンに供給することで、発電システムの発電効率を向上させるとともに、前記のバイオメタン利用によって得られる電力と熱を利用して、バイオメタン利用時に排出される排気ガスを冷却して水分を除去することで二酸化炭素ガスを分離回収するとともに、回収した二酸化炭素ガスを前記のバイオメタン利用により得られる電力と熱を利用して、電解還元か炭素析出反応させることによって、固体炭素に変換して回収することを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の発明は、
請求項1におけるバイオガス利用での冷熱取得方法が、請求項2に記載の発電方法によって発電した際に発生する排気ガスの排熱を利用して駆動される吸収式冷凍機または吸着式冷凍機による冷熱変換方法か、請求項2に記載の発電方法によって得られる電力を供給して駆動するターボ冷凍機によって冷熱を取得する方法であることを特徴とする。
【0018】
請求項5に記載の発明は、
請求項1におけるバイオガス利用での温熱取得方法が、請求項2に記載の発電方法によって発電した後に発生する高温排気ガスとの熱交換であることを特徴とする。
【0019】
請求項6に記載の発明は、
請求項1におけるバイオガスからの二酸化炭素ガスの分離回収方法が、化学吸収法か物理吸着法または分離膜法のいずれかであることを特徴とする。
【0020】
請求項7に記載の発明は、
請求項1における二酸化炭素ガスからの固体炭素回収方法が、請求項2に記載の方法によって得られる再生可能エネルギー電力を用いて加熱保持された高温溶融塩を含む容器内に前記の電力を供給する電極を具備させるとともに、前記の高温溶融塩内に請求項1または請求項3に記載の方法によって分離回収した二酸化炭素ガスを供給しながら、前記の電極に再生可能エネルギー電力を供給することで、二酸化炭素ガスを固体炭素と一酸化炭素ガスに電解還元して回収することを特徴とする。
【0021】
請求項8に記載の発明は、
請求項1における二酸化炭素ガスからの固体炭素回収方法が、請求項2に記載の方法によって得られる再生可能エネルギー電力と、請求項2に記載の発電時に発生する排気ガスに含まれる水蒸気を凝縮回収して浄化させた水か、バイオガスの冷却除湿工程で得られる凝縮水を浄化させた水の何れか、または両方を利用し、請求項1または請求項3に記載の方法によって分離回収した二酸化炭素ガスを電解セルに供給することで、二酸化炭素ガスを一酸化炭素ガスに電解還元して回収することを特徴とする。
【0022】
請求項9に記載の発明は、
請求項1における二酸化炭素ガスからの固体炭素回収方法が、請求項2に記載の方法によって得られる再生可能エネルギー電力によって加熱され、炭素析出を促進する触媒を含有する炭素析出板を具備したガス反応器に、請求項7または請求項8に記載された一酸化炭素ガスを供給して固体炭素を析出させることで、分離回収した二酸化炭素ガスを固体炭素に変換して回収することを特徴とする。
【0023】
請求項10に記載の発明は、
請求項9に記載の炭素析出板に、請求項2に記載の方法によって得られる再生可能エネルギー電力によって駆動される超音波振動子を具備させ、炭素析出板を高周波振動させながら炭素析出させることで、炭素析出板上に析出した炭素を剥離除去しながら連続的に炭素の析出と回収を行うことを特徴とする。
【0024】
請求項11に記載の発明は、
請求項7に記載の溶融塩電解装置か請求項9に記載の一酸化炭素ガス反応器に析出した固体炭素を、請求項2に記載の方法によって得られる再生可能エネルギー電力によって駆動される、固体炭素搬出機構によって連続的に排出させ、溶融塩電解装置とガス反応器内の炭素析出による閉塞を防止し、安定的に反応を維持させながら連続的に固体炭素を回収する機構を備えたことを特徴とする。
【0025】
請求項12に記載の発明は、
バイオガスの燃焼エネルギーから得られる回転駆動力を直接利用して、ガス圧縮機かガスブロワ、真空ポンプまたは吸引ブロワの何れか1つ以上を回転駆動させることで、二酸化炭素ガスの分離回収装置に供給するバイオガスか分離回収した二酸化炭素ガスの圧縮、吸引または送気の何れか1つ以上を行うことを特徴とする。
【0026】
請求項13に記載の発明は、
請求項6に記載された二酸化炭素ガスの分離回収方法において、二酸化炭素分離回収装置に供給するガスの温度が、前記分離回収装置の運転に最も適した条件となるよう、請求項4に記載の方法により得られる冷熱か、請求項5に記載の方法により得られる温熱によって制御されることを特徴とする。
【0027】
請求項14に記載の発明は、
請求項6に記載された二酸化炭素ガスの分離回収方法において、二酸化炭素分離回収システムに供給するガスの湿度が、前記分離回収システムの運転に最も適した条件となるよう、請求項4に記載の方法によって得られる冷熱で供給ガスを冷却して結露させることで除湿することを特徴とする。
【0028】
請求項15に記載の発明は、
請求項1~請求項14に記載のいずれか1つ以上の方法を適用した、バイオガス活用型の固体炭素回収システムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、再生可能エネルギーのバイオガスから得られる電力や熱を利用して、バイオガスに含まれる二酸化炭素ガスを分離回収するとともに、回収した二酸化炭素ガスを輸送や固定化、および炭素材料の製造原料として利用しやすい固体炭素に変換して回収することが可能となるほか、固体炭素の回収に係わるエネルギー消費も再生可能エネルギーのバイオメタンで賄うことにより、正味の二酸化炭素ガス排出抑制効果や二酸化炭素ガスの削減効果を大きくするとともに、外部から化石燃料調達や電力と熱の供給に依存することなく自立的に、バイオガスを介して大気中の二酸化炭素ガスの発生起源となる炭素を回収することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明に係る第1実施形態である、二酸化炭素ガス分離膜と水素イオン伝導型の固体酸化物形燃料電池発電システム、および溶融塩型二酸化炭素電解還元装置と一酸化炭素ガスからの炭素析出反応器で構成される、バイオガス活用型の固体炭素回収システムを示す模式図である。
図2】本発明に係る第2実施形態である、二酸化炭素ガス分離膜と固体酸化物形燃料電池発電システム、および固体高分子膜形の二酸化炭素電解還元装置と一酸化炭素ガスからの炭素析出反応器で構成される、バイオガス活用型の固体炭素回収システムを示す模式図である。
図3】本発明に係る第3実施形態である、二酸化炭素ガス分離膜とガスエンジン駆動型のガス圧縮機併設型発電システム、および固体高分子膜形の水電解装置と溶融塩型の二酸化炭素電解還元装置および一酸化炭素ガスからの炭素析出反応器で構成される、バイオガス活用型の固体炭素回収システムを示す模式図である。
図4】本発明に係る第4実施形態である、二酸化炭素ガス吸着回収装置とガスタービン発電機併設駆動型の二酸化炭素ガス吸引圧縮機、および固体高分子膜形の水電解装置と溶融塩型の二酸化炭素電解還元装置および一酸化炭素ガスからの炭素析出反応器で構成される、バイオガス活用型の固体炭素回収システムを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本発明の範囲は特許請求の範囲記載のものであって、本実施形態に限定されるものではない。
【0032】
(第1実施形態)
【0033】
まず本発明の第1実施形態に係る、バイオガス活用型の固体炭素回収システムについて、図1に基づいて説明する。
【0034】
図1に示すように、このシステムは、下水処理施設の消化ガス発生槽や食品廃棄物のメタン発酵処理装置のようなバイオガス生成装置1から発生した、二酸化炭素ガスとバイオメタンガスの混合気からなるバイオガスが、バイオガス中に不純物として含まれる硫化水素やシロキサン等が不純物除去装置2を通じて浄化され、さらに二酸化炭素ガス分離膜モジュール3に供給するバイオガスの温度と湿度を測定するバイオガス温湿度測定器4の測定結果に基づいて、二酸化炭素ガス分離膜モジュール3の二酸化炭素ガス分離性能が最適となるよう、供給バイオガスの温度と湿度の調整を行うバイオガス温湿度調整装置5が構成されている。
【0035】
さらに、分離膜モジュール3で分離された二酸化炭素ガスは、二酸化炭素ガスの流路に設置され、分離膜モジュール3で分離されたバイオメタンを燃料として駆動される水素イオン伝導型固体酸化物形燃料電池発電システム6から得られる再生可能エネルギー電力によって駆動する真空ポンプ7で吸引された後に、溶融塩槽内に二酸化炭素ガスを供給しながら前記発電システム6から得られる再生可能エネルギー電力を直流供給することで、固体炭素と一酸化炭素ガスに電解する溶融塩型電解還元装置8に送気されることにより、バイオガスから分離回収された二酸化炭素ガスの一部が固体炭素9として回収される。
【0036】
また、前記の溶融塩型電解還元装置8では、全ての二酸化炭素ガスが固体炭素に電解還元されず、一部が一酸化炭素ガスとして排気されるが、これは一酸化炭素ガス回収管10を介して収集され、一酸化炭素ガスから触媒加熱反応装置で炭素析出反応させる、加熱触媒活用型の固体炭素析出回収装置11が具備されていることにより、一酸化炭素ガスからも固体 炭素が回収され、バイオガスから分離膜を用いて分離回収された二酸化炭素ガスの全てが固体炭素9に変換されて回収される構成となっている。
【0037】
ここで、前記の溶融塩活用型の二酸化炭素電解装置8は、断熱材に覆われた容器の中で、塩化カルシウムが前記発電システム6から得られる再生可能エネルギー電力が供給される電熱ヒータ12の加熱によって溶融保持されるとともに、酸化ジルコニウム等で構成される固体電解質の二酸化炭素ガス還元陽極13と、分離回収した二酸化炭素ガスを微細気泡として噴出させながら陰極電極として通電される、二酸化炭素ガス還元陰極14が挿入され、溶融塩の中に二酸化炭素ガスが微細気泡として噴出されながら、再生可能エネルギー電力が供給されることで溶融塩中で電解され、固体炭素が析出して溶融塩の液面上に浮遊堆積するとともに、一部の二酸化炭素ガスが一酸化炭素ガスとなって、一酸化炭素ガス回収管10から回収され、前記の加熱触媒活用型の固体炭素析出回収装置11に供給される構成となっている。
【0038】
また、加熱触媒活用型の固体炭素析出回収装置11は、ニッケルや鉄など一酸化炭素ガスから炭素析出を行う際の触媒成分を含み、電熱ヒータが付設された炭素析出加熱板15で装置内壁が構成されるとともに、装置の外壁には超音波振動子16が付設され、電気ヒータの加熱電力と超音波振動子の駆動電力が、前記の発電システム6から得られる再生可能エネルギー電力で賄われることにより、炭素析出加熱板が一酸化炭素ガスからの炭素析出に最適な300~600℃の高温に加熱されることで、炭素析出加熱板の表面で連続的に固体炭素が析出されるとともに、炭素析出板が超音波振動子によって振動することで、析出した固体炭素が剥離して回収装置の下部に堆積し、この堆積した固体炭素を固体炭素搬出スクリュー板17がモータ駆動によって回転されることで装置外に搬出させることにより、一酸化炭素ガスからも連続的に固体炭素を析出させて回収することが可能となっている。
【0039】
さらに本システムでは、前記の発電システム5の燃料極から燃料極オフガスとして排出される、二酸化炭素ガスと一酸化炭素ガスの混合気を、前記発電システム6の電力で駆動される燃料ガスブロワのガス送出力によって、前記の温湿度調整装置5の上流に還流させることで、バイオメタンを燃料利用して発電する際に発生する排気ガス中の二酸化炭素ガスを、前記の分離膜モジュール3で効率よく回収するとともに、発電システム6で未反応ガスとして排出される一酸化炭素ガスを還流し、発電用の燃料ガスとして有効活用することが可能となっている。
【0040】
また本システムでは、前記の溶融塩活用型の二酸化炭素電解装置8と、加熱触媒活用型の固体炭素析出回収装置11の反応過程で排気される酸素ガスを回収し、前記発電システム6の空気極側に供給する空気に混合させ、酸素富化空気として燃料電池発電システムの空気極に供給することで、燃料電池発電システムの反応を活性化し、発電システムの効率を向上させることで、二酸化炭素ガスの分離回収や、回収した二酸化炭素ガスの固体炭素化のために利用できる再生可能エネルギー電力を増加させる構成としている。
【0041】
さらに本システムでは、前記のバイオガスの温湿度調整装置5において、不純物除去後のバイオガスの温度を加温する際には、前記の発電システム6の空気極から排出される高温の空気極オフガスの排熱を利用し、温湿度調整装置内の熱交換器を介してバイオガスを加熱する一方、バイオガスを除湿冷却する必要がある場合には、前記の発電システム6から得られる再生可能エネルギー電力で駆動されるターボ冷凍機18から得られる冷熱によって、冷却水が循環する温湿度調整装置内の冷却除湿器を介してバイオガスが冷却されて、結露水の回収によって除湿されることで、分離膜モジュールにおける二酸化炭素ガスの分離性能が最適となるよう、供給ガスの温度と湿度が調整されて分離膜モジュールに供給されるとともに、前記の空気極オフガスの排熱は、前記のバイオガス生成装置1の加温にも利用されることで、バイオガスを利用して得られる再生可能エネルギー電力と冷温熱が、当該バイオガスからの固体炭素回収に活用され、本システムを活用した固体炭素回収における二酸化炭素の排出抑制効果や、大気中二酸化炭素の回収削減効果を高めているとともに、系外からの電力や熱供給への依存度を低減させ、自立的なバイオガスからの固体炭素回収が可能となっている。
【0042】
このような構成とすることにより、バイオガス生成装置がら発生するバイオガスから連続的に二酸化炭素ガスを分離回収し、さらに回収した二酸化炭素ガスと、分離したバイオメタンの燃料利用時に発生する二酸化炭素ガスの両方を、バイオメタンの燃料利用によって得られる再生可能エネルギー電力や冷温熱を活用することで固体炭素に変換して回収することが可能となる。
【0043】
なお、前記の方法によって得られた固体炭素は、輸送や固定化が困難な二酸化炭素ガスと異なり、軽量で輸送が容易であることに加え、炭素繊維などの長期炭素固定型の機能性材料の原料として利用することで、炭素を長期固定しながら産業利用できるほか、酸化反応が起きにくい地中などに埋設することで、大気中の二酸化炭素を回収し、炭素として固定化することが可能となる。
(第2実施形態)
【0044】
次に、本発明の第2実施形態に係る、バイオガス活用型の固体炭素回収システムについて、図2に基づいて説明する。
【0045】
図2に示すように、第2実施形態のシステムでは、バイオガスからの二酸化炭素ガス分離膜モジュール3に供給するバイオガスを、固体酸化物形燃料電池発電システム19から得られる電力で駆動される、バイオガスコンプレッサ20によって昇圧供給されることで二酸化炭素ガスが分離回収されるとともに、分離回収された二酸化炭素ガスが固体高分子形二酸化炭素電解装置21に供給され、さらに前記の発電システム19の燃料極オフガスをターボ冷凍機によって冷却し、燃料極オフガス中の水蒸気を凝縮回収して純水製造装置22に供給することで得られる純水とともに供給し、前記発電システム19からの発電電力を直流供給して一酸化炭素ガスに電解還元するとともに、発生した一酸化炭素ガスを加熱触媒活用型の固体炭素析出回収装置11に供給することで、一酸化炭素ガス化させたうえで固体炭素を析出させて回収する点が、第一実施形態と異なっているが、その他の特徴は第1実施形態と同様である。
【0046】
このような構成とすることにより、分離膜モジュールに供給するガスを加圧供給する必要がある場合であっても、バイオメタンを利用した再生可能エネルギー電力によって、二酸化炭素ガスの回収と固体炭素への変換回収が可能となる。
(第3実施形態)
【0047】
次に、本発明の第3実施形態に係る、バイオガス活用型の固体炭素回収システムについて、図3に基づいて説明する。
【0048】
図3に示すように、第3実施形態のシステムでは、バイオガスからの二酸化炭素ガス分離膜モジュール4に供給するバイオガスを圧縮供給するために、バイオメタンで駆動されるガスエンジン23と、その回転軸に変速機24を介して接続されたバイオガス圧縮機25によって加圧されることで、バイオメタン燃焼により得られる回転駆動力を直接利用してバイオガスを圧縮供給する構成となっている。
【0049】
また、ガスエンジンを酸素燃焼により駆動させることで、ガスエンジン排気からの二酸化炭素ガス回収を容易にするため、バイオガスの温湿度調整装置やガスエンジンの排熱で駆動する吸収式冷凍機26を駆動した際に排出される凝縮水や、吸収式冷凍機駆動後の排気ガス熱でバイオマス発酵槽を加温した際に発生するドレン水を浄化して水電解を行う水電解装置27に供給し、この装置から得られる水素ガスは バイオメタンガスに混合してガスエンジンの燃料ガスとして有効活用する一方、酸化剤として前記の水電解装置から得られる純酸素ガスを供給する構成となっている。
【0050】
なお、ガスエンジンの運転に必要となる純酸素ガスの供給量を得るのに要する水電解装置への供給電力量が不足する際には、太陽光発電や風力発電装置と蓄電池の組み合わせシステムや、電力系統から不足する電力を受給して賄うことで、ガスエンジンを安定的に運転することが可能となる。
【0051】
また、ガスエンジン排気ガスからの二酸化炭素ガス回収においては、排気ガスの熱で駆動する吸収式冷凍機に排気ガスを供給して熱を奪うことで排気ガスを冷却し、さらにバイオガス生成装置の加温を通じて排熱を利用しながら排気ガスを冷却したうえで、前記の吸収式冷凍機により得られる冷熱を利用して排気ガスを冷却することで、再生可能エネルギー熱により排気ガスを冷却して水分の凝縮回収を行いながら、除湿によって二酸化炭素ガスを分離回収し、分離膜モジュールから回収された二酸化炭素ガスとともに電解還元装置に供給することで、バイオガス中の二酸化炭素ガスと、バイオメタン起源の二酸化炭素ガスの両方から、固体炭素を回収することが可能となっている。
(第4実施形態)
【0052】
次に、本発明の第4実施形態に係る、バイオガス活用型の固体炭素回収システムについて、図4に基づいて説明する。
【0053】
図4に示すように、第4実施形態のシステムでは、バイオガスからの二酸化炭素ガスの分離回収に、二酸化炭素ガスの吸着材を用いた吸着式二酸化炭素ガス分離回収装置28を構成し、二酸化炭素ガス吸引圧縮機29と、燃料ガス圧縮供給コンプレッサ30を具備させて、前記のガスコンプレッサと回転駆動軸を共有して運転されるガスタービン31によって構成されている点が第3実施形態と異なるが、酸素燃焼を行うガスタービンの駆動に必要となる酸素ガスを水電解装置によって賄う点や、水電解装置から得られる水素ガスをバイオメタンに混合させて、ガスタービン燃焼の燃料として利用する点のほか、バイオガス中やガスタービン排気ガス中の二酸化炭素ガスから固体炭素を回収する構成は、第3実施形態と同様である。
【0054】
以上のようなシステムを利用することで、バイオガスが発生する施設において、バイオガスに含まれるバイオメタンのエネルギーを利用して、バイオガスに含まれる二酸化炭素ガスや、バイオメタン利用時に発生する排気ガス中の二酸化炭素ガスを分離回収し、さらに回収した二酸化炭素ガスを固体炭素として回収することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
なお本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、例えば図示した実施形態は、固体炭素の回収利用に限らず、固体炭素回収の過程で得られる一酸化炭素ガスを回収し、工業用原料ガスとして利用しても良い。
【0056】
また、本発明で図示されている二酸化炭素分離膜モジュールは単段となっているが、当該分離膜モジュールだけで充分な濃度の二酸化炭素ガスが得られない場合には、二酸化炭素分離膜モジュールの透過ガス側の二酸化炭素ガス回収流路に、さらに二段目の二酸化炭素分離膜モジュールを具備させて、回収される二酸化炭素ガスの濃度を高める多段階の二酸化炭素分離膜モジュールで構成したり、バイオメタン燃料の利用により得られる熱で二酸化炭素ガス吸収液の再生を行う化学吸収法を組み合わせることで、高濃度の二酸化炭素ガスを分離回収することも可能である。
【0057】
このように前記の実施形態は例示であり、本発明の特許請求範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【符号の説明】
【0058】
1・・・・バイオガス生成装置
2・・・・バイオガス不純物除去装置
3・・・・二酸化炭素ガス分離膜モジュール
4・・・・バイオガス温湿度測定器
5・・・・バイオガス温湿度調整装置
6・・・・水素イオン伝導型固体酸化物形燃料電池発電システム
7・・・・真空ポンプ
8・・・・溶融塩型電解還元装置
9・・・・固体炭素
10・・・一酸化炭素ガス回収管
11・・・固体炭素析出回収装置
12・・・電熱ヒータ
13・・・二酸化炭素ガス還元陽極電極
14・・・二酸化炭素ガス還元陰極電極
15・・・炭素析出加熱板
16・・・超音波振動子
17・・・固体炭素搬出スクリュー板
18・・・ターボ冷凍機
19・・・固体酸化物形燃料電池発電システム
20・・・バイオガスコンプレッサ
21・・・固体高分子形二酸化炭素電解装置
22・・・純水製造装置
23・・・ガスエンジン
24・・・変速機
25・・・バイオガス圧縮機
26・・・吸収式冷凍機
27・・・水電解装置
28・・・吸着式二酸化炭素ガス分離回収装置
29・・・二酸化炭素ガス吸引圧縮機
30・・・燃料ガス圧縮供給コンプレッサ
31・・・ガスタービン
図1
図2
図3
図4