(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023043858
(43)【公開日】2023-03-29
(54)【発明の名称】コネクタハウジングおよびコネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/631 20060101AFI20230322BHJP
【FI】
H01R13/631
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022145055
(22)【出願日】2022-09-13
(31)【優先権主張番号】202111085112.8
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ウェンファン フィリックス ヂァン
(72)【発明者】
【氏名】イォンヂィエン ジャスティン ファン
(72)【発明者】
【氏名】トォンパァオ ティム ディン
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FB30
5E021FC31
5E021HA01
5E021HA07
5E021JA05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】迅速にかつ精度良く相手側構造体と合致させることができるコネクタを提供する。
【解決手段】第1の端子を収容するように構成されている第1の収容キャビティ204と、本体202の第1の面202aを貫通し、第1の収容キャビティ204と連通する第1の挿入孔210と、第1の挿入孔210の少なくとも一部を取り囲む案内部220とを含む本体を備えるコネクタハウジング200を提供する。これにより提供されるコネクタハウジング200は、迅速にかつ精度良く相手側構造体と合致させることができ、電気接続部設置プロセスの自動化を実現するために有益である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体を備えるコネクタハウジングであって、前記本体は
第1の端子を収容するように構成されている第1の収容キャビティと、
前記本体の第1の面を貫通し、前記第1の収容キャビティと連通する第1の挿入孔と、
前記第1の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲む案内部と
を備える、コネクタハウジング。
【請求項2】
前記本体は、第2の収容キャビティおよび第2の挿入孔をさらに備え、前記第2の収容キャビティは、第2の端子を収容するように構成され、前記第2の挿入孔は、前記本体の前記第1の面を貫通し、前記第2の収容キャビティと連通し、前記案内部は、前記第2の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲む、請求項1に記載のコネクタハウジング。
【請求項3】
前記案内部は、第1のサブ案内部および第2のサブ案内部を備え、前記第1のサブ案内部は、前記第1の挿入孔の前記少なくとも一部分を取り囲み、第1の導体を前記第1の挿入孔へと案内するように構成され、前記第2のサブ案内部は、前記第2の挿入孔の前記少なくとも一部分を取り囲み、第2の導体を前記第2の挿入孔へと案内するように構成されている、請求項2に記載のコネクタハウジング。
【請求項4】
前記第1のサブ案内部および前記第2のサブ案内部はそれぞれ、前記第1の面から外方に延びる第1の突出部および第2の突出部を備える、請求項3に記載のコネクタハウジング。
【請求項5】
前記第1の突出部は、前記第1の導体を前記第1の挿入孔へと案内することを援助するための、前記第1の面に対して傾斜した第1の案内面を有し、前記第2の突出部は、前記第2の導体を前記第2の挿入孔へと案内することを援助するための、前記第1の面に対して傾斜した第2の案内面を有する、請求項4に記載のコネクタハウジング。
【請求項6】
前記第1のサブ案内部および前記第2のサブ案内部はそれぞれ、前記コネクタハウジングの内部に向かって前記第1の面から陥凹させることにより形成されている第1の凹部および第2の凹部を備える、請求項3に記載のコネクタハウジング。
【請求項7】
前記第1の凹部は、前記第1の導体を前記第1の挿入孔へと案内することを援助するための、前記第1の面に対して傾斜した第1の側壁を有し、前記第2の凹部は、前記第2の導体を前記第2の挿入孔へと案内することを援助するための、前記第1の面に対して傾斜した第2の側壁を有する、請求項6に記載のコネクタハウジング。
【請求項8】
前記本体は、第3の収容キャビティおよび第3の挿入孔をさらに備え、前記第3の収容キャビティは、第3の端子を収容するように構成され、前記第3の挿入孔は、前記第1の面を貫通し、前記第3の収容キャビティと連通し、導電接続部が前記コネクタハウジングに装着されると、前記導電接続部の第3の導体が、前記第3の挿入孔に入り、前記第3の端子との電気接続部を形成する、請求項2に記載のコネクタハウジング。
【請求項9】
第1の端子と、
コネクタハウジングとを備えるコネクタであって、
前記コネクタハウジングは本体を備え、前記本体は
前記第1の端子を収容するように構成されている第1の収容キャビティと、
前記本体の第1の面を貫通し、前記第1の収容キャビティと連通する第1の挿入孔と、
前記第1の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲む案内部と
を含む、コネクタ。
【請求項10】
第2の端子をさらに備え、前記本体は、第2の収容キャビティおよび第2の挿入孔をさらに備え、前記第2の収容キャビティは、前記第2の端子を収容するように構成され、前記第2の挿入孔は、前記本体の前記第1の面を貫通し、前記第2の収容キャビティと連通し、前記案内部は、前記第2の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲む、請求項9に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記案内部は、第1のサブ案内部および第2のサブ案内部を備え、前記第1のサブ案内部は、前記第1の挿入孔の前記少なくとも一部分を取り囲み、第1の導体を前記第1の挿入孔へと案内するように構成され、前記第2のサブ案内部は、前記第2の挿入孔の前記少なくとも一部分を取り囲み、第2の導体を前記第2の挿入孔へと案内するように構成されている、請求項10に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記第1のサブ案内部および前記第2のサブ案内部はそれぞれ、前記第1の面から外方に延びる第1の突出部および第2の突出部を備える、請求項11に記載のコネクタ。
【請求項13】
前記第1の突出部は、前記第1の導体を前記第1の挿入孔へと案内することを援助するための、前記第1の面に対して傾斜した第1の案内面を有し、前記第2の突出部は、前記第2の導体を前記第2の挿入孔へと案内することを援助するための、前記第1の面に対して傾斜した第2の案内面を有する、請求項12に記載のコネクタ。
【請求項14】
前記第1のサブ案内部および前記第2のサブ案内部はそれぞれ、前記コネクタハウジングの内部に向かって前記第1の面から陥凹させることにより形成されている第1の凹部および第2の凹部を備える、請求項11に記載のコネクタ。
【請求項15】
前記第1の凹部は、前記第1の導体を前記第1の挿入孔へと案内することを援助するための、前記第1の面に対して傾斜した第1の側壁を有し、前記第2の凹部は、前記第2の導体を前記第2の挿入孔へと案内することを援助するための、前記第1の面に対して傾斜した第2の側壁を有する、請求項14に記載のコネクタ。
【請求項16】
前記本体は、第3の収容キャビティおよび第3の挿入孔をさらに備え、前記第3の収容キャビティは、第3の端子を収容するように構成され、前記第3の挿入孔は、前記第1の面を貫通し、前記第3の収容キャビティと連通し、導電接続部が前記コネクタハウジングに装着されると、前記導電接続部の第3の導体が、前記第3の挿入孔に入り、前記第3の端子との電気接続部を形成する、請求項10に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気接続技術に関し、より詳細にはコネクタハウジングおよびコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
電気接続部(例えばエアコンプレッサの電気接続部)に現在用いられているコネクタは、事前組み立て位置決め構造体の欠如により、事前組み立て導入の際に所定位置において迅速にかつ精度良く相手側構造体と合致することができず、これは電気接続部設置プロセスの自動化を実現する助けとならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、操作がより容易であり、迅速かつ高精度な組み立てを容易にすることができるコネクタが大いに必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
従来技術に存在する課題に対して、本発明は、第1の端子を収容するように構成されている第1の収容キャビティと、本体の第1の面を貫通し、第1の収容キャビティと連通する第1の挿入孔と、第1の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲む案内部とを備える本体を備える、一態様におけるコネクタハウジングを提供する。
【0005】
一実施形態において、本体は、第2の収容キャビティおよび第2の挿入孔をさらに備え、第2の収容キャビティは、第2の端子を収容するように構成され、第2の挿入孔は、本体の第1の面を貫通し、第2の収容キャビティと連通し、案内部は、第2の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲む。
【0006】
一実施形態において、案内部は、第1のサブ案内部および第2のサブ案内部を備え、第1のサブ案内部は、第1の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲み、第1の導体を第1の挿入孔へと案内するように構成され、第2のサブ案内部は、第2の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲み、第2の導体を第2の挿入孔へと案内するように構成される。
【0007】
一実施形態において、第1のサブ案内部および第2のサブ案内部はそれぞれ、第1の面から外方に延びる第1の突出部および第2の突出部を備える。
【0008】
一実施形態において、第1の突出部は、第1の導体を第1の挿入孔へと案内することを援助するための、第1の面に対して傾斜した第1の案内面を有し、第2の突出部は、第2の導体を第2の挿入孔へと案内することを援助するための、第1の面に対して傾斜した第2の案内面を有する。
【0009】
一実施形態において、第1のサブ案内部および第2のサブ案内部はそれぞれ、コネクタハウジングの内部に向かって第1の面から陥凹させることにより形成されている第1の凹部および第2の凹部を備える。
【0010】
一実施形態において、第1の凹部は、第1の導体を第1の挿入孔へと案内することを援助するための、第1の面に対して傾斜した第1の側壁を有し、第2の凹部は、第2の導体を第2の挿入孔へと案内することを援助するための、第1の面に対して傾斜した第2の側壁を有する。
【0011】
一実施形態において、本体は、第3の収容キャビティおよび第3の挿入孔をさらに備え、第3の収容キャビティは、第3の端子を収容するように構成され、第3の挿入孔は、第1の面を貫通し、第3の収容キャビティと連通し、導電接続部がコネクタハウジングに装着されると、導電接続部の第3の導体が、第3の挿入孔に入り、第3の端子との電気接続部を形成する。
【0012】
本発明は、第1の端子と、コネクタハウジングとを備える、別の態様におけるコネクタであって、コネクタハウジングが本体を備え、本体が、第1の端子を収容するように構成されている第1の収容キャビティと、本体の第1の面を貫通し、第1の収容キャビティと連通する第1の挿入孔と、第1の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲む案内部とを含む、コネクタを提供する。
【0013】
一実施形態において、コネクタは、第2の端子をさらに備え、本体は、第2の収容キャビティおよび第2の挿入孔をさらに備え、第2の収容キャビティは、第2の端子を収容するように構成され、第2の挿入孔は、本体の第1の面を貫通し、第2の収容キャビティと連通し、案内部は、第2の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲む。
【0014】
一実施形態において、案内部は、第1のサブ案内部および第2のサブ案内部を備え、第1のサブ案内部は、第1の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲み、第1の導体を第1の挿入孔へと案内するように構成され、第2のサブ案内部は、第2の挿入孔の少なくとも一部分を取り囲み、第2の導体を第2の挿入孔へと案内するように構成される。
【0015】
一実施形態において、第1のサブ案内部および第2のサブ案内部はそれぞれ、第1の面から外方に延びる第1の突出部および第2の突出部を備える。
【0016】
一実施形態において、第1の突出部は、第1の導体を第1の挿入孔へと案内することを援助するための、第1の面に対して傾斜した第1の案内面を有し、第2の突出部は、第2の導体を第2の挿入孔へと案内することを援助するための、第1の面に対して傾斜した第2の案内面を有する。
【0017】
一実施形態において、第1のサブ案内部および第2のサブ案内部はそれぞれ、コネクタハウジングの内部に向かって第1の面から陥凹させることにより形成されている第1の凹部および第2の凹部を備える。
【0018】
一実施形態において、第1の凹部は、第1の導体を第1の挿入孔へと案内することを援助するための、第1の面に対して傾斜した第1の側壁を有し、第2の凹部は、第2の導体を第2の挿入孔へと案内することを援助するための、第1の面に対して傾斜した第2の側壁を有する。
【0019】
一実施形態において、本体は、第3の収容キャビティおよび第3の挿入孔をさらに備え、第3の収容キャビティは、第3の端子を収容するように構成され、第3の挿入孔は、第1の面を貫通し、第3の収容キャビティと連通し、導電接続部がコネクタハウジングに装着されると、導電接続部の第3の導体が、第3の挿入孔に入り、第3の端子との電気接続部を形成する。
【0020】
本発明により提供されるコネクタハウジングは、コネクタを迅速にかつ精度良く相手側構造体と合致させることが可能であり、これは、電気接続部設置プロセスの自動化を実現するために有益である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係るコネクタの分解組立図である。
【
図2】
図1におけるコネクタハウジングの斜視図である。
【
図5】組み立て後の
図4におけるコネクタの図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態に係るコネクタの分解組立図である。
【
図8】
図7におけるコネクタハウジングの斜視図である。
【
図10】組み立て後の
図7におけるコネクタを別の視点から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の好適な実施形態の詳細な説明において、本発明の一部をなす添付の図面が参照される。添付の図面は、例として、本発明が実施され得る特定の実施形態を示す。それらの例示的実施形態は、本発明に係る全ての実施形態を説明することを意図するものではない。本明細書において、同じまたは類似の参照符号は、同じまたは類似の構成要素を指す。本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、他の実施形態が利用されてもよく、構造的変更がなされてもよいことは理解されよう。したがって、以下の詳細な説明は、限定を意図するものではなく、本発明の範囲は、添付の請求項によって定められる。
【0023】
本明細書で用いられる「含む」、「備える」等の用語は、非排他的な用語を意味する(すなわち「備える/含むが、それに限定されない」を意味する)ものとして理解されるべきであり、これは、他の内容も含まれ得ることを意味する。「一実施形態」という用語は「少なくとも1つの実施形態」を意味し、「別の実施形態」という用語は「少なくとも1つのさらなる実施形態」を意味し、他も同様である。
【0024】
図面と併せて本発明の実施形態の詳細な説明を提供するために、エアコンプレッサにおける電気接続部を例示する。
【0025】
図1~
図6に示す実施形態において、コネクタ100は、第1の端子400a(
図6に示す)、第2の端子(図面では不図示)、およびコネクタハウジング200を備える。コネクタハウジング200は、第1の収容キャビティ204、第2の収容キャビティ208、第1の挿入孔210、および第2の挿入孔212を含む本体202を備え、第1の収容キャビティ204は、第1の端子400aを収容するように構成され、第2の収容キャビティ208は、第2の端子を収容するように構成され、第1の挿入孔210は、本体202の第1の面202aを貫通し、第1の収容キャビティ204と連通し、第2の挿入孔212は、本体202の第1の面202aを貫通し、第2の収容キャビティ208と連通する。
案内部220は、第1のサブ案内部214および第2のサブ案内部216を備え、第1のサブ案内部214は、第1の挿入孔210の一部分を取り囲み、導電接続部300の第1の導体300a(例えば金属ピラー)を第1の挿入孔210へと案内するように構成され、第2のサブ案内部216は、第2の挿入孔212の一部分を取り囲み、導電接続部300の第2の導体300b(例えば金属ピラー)を第2の挿入孔212へと案内するように構成される。別の実施形態においては、第1のサブ案内部214が第1の挿入孔210を完全に取り囲み、第2のサブ案内部216が第2の挿入孔212を完全に取り囲むことを理解されたい。別の実施形態においては、第1のサブ案内部214が第2のサブ案内部216に一体に接続されるが、
図1~
図3に示す実施形態においては、第1のサブ案内部214が第2のサブ案内部216から完全に離隔している。
【0026】
引き続き
図2~
図3において、図示のように、第1のサブ案内部214および第2のサブ案内部216はそれぞれ、第1の面202aから外方に延びる第1の突出部214aおよび第2の突出部216aを備え、特に、第1の突出部214aは、第1の面202aに対する第1の案内面214bを有し、これにより第1の導体300aを第1の挿入孔210へと案内することがより容易になり、第2の突出部216aは、第1の面202aに対して傾斜した第2の案内面216bを有し、これにより第2の導体300bを第2の挿入孔212へと案内することがより容易になる。別の実施形態においては、傾斜した第1の案内面214bを有しない第1の突出部214a、および傾斜した第2の案内面216bを有しない第2の突出部216aも、案内機能を促進し得ることを理解されたい。
【0027】
引き続き
図1、
図2、
図5および
図6において、図示のように、コネクタハウジング200は、第3の収容キャビティ(図面では不図示)および第3の挿入孔218(
図2に示す)をさらに備え、第3の収容キャビティは、第3の端子(図面では不図示)を収容するように構成され、第3の挿入孔218は、コネクタハウジング202の第1の面202aを貫通し、第3の収容キャビティと連通し、導電接続部300がコネクタハウジング202に装着されると、導電接続部300の第1の端子300aは、第1のサブ案内部214の案内により第1の挿入孔210に入り、第1の収容キャビティ204における第1の端子400aとの電気接続部を形成し、導電接続部300の第2の導体300bは、第2のサブ案内部216の案内により第2の挿入孔212に入り、第2の収容キャビティ208における第2の端子との電気接続部を形成し、導電接続部300の第3の導体300cは、第3の挿入孔218に入り、第3の端子との電気接続部を形成する。
コネクタ200が完全に組み立てられると、ワイヤ500aの一端部、ワイヤ500bの一端部、およびワイヤ500cの一端部が、それぞれ第1の端子400a、第2の端子、および第3の端子を介して導電接続部300の第1の導体300aの一端部、第2の導体300bの一端部、および第3の導体300cの一端部との電気接続部を形成し、第1の導体300aの他端部、第2の導体300bの他端部、第3の導体300cの他端部がエアコンプレッサに接続され、ワイヤ500aの他端部、ワイヤ500bの他端部、およびワイヤ500cの他端部が電源に接続され、エアコンプレッサのための電源を提供する目的を実現する。
【0028】
図7~
図11に示す第2の実施形態において、コネクタ700は、第1の端子400a(
図6に示す)、第2の端子(図面では不図示)、第3の端子(図面では不図示)、およびコネクタハウジング600を備える。
コネクタハウジング600は、第1の収容キャビティ604、第2の収容キャビティ608、第3の収容キャビティ622、第1の挿入孔610、第2の挿入孔612、および第3の挿入孔618を含む本体602を備え、第1の収容キャビティ604は、第1の端子400aを収容するように構成され、第2の収容キャビティ608は、第2の端子を収容するように構成され、第3の収容キャビティ622は、第3の端子を収容するように構成され、第1の挿入孔610は、本体602の第1の面602aを貫通し、第1の収容キャビティ604と連通し、第2の挿入孔612は、本体602の第1の面602aを貫通し、第2の収容キャビティ608と連通し、第3の挿入孔618は、本体602の第1の面602aを貫通し、第3の収容キャビティ622と連通する。
図7~
図11に示す第2の実施形態および
図1~
図6に示す第1の実施形態については、構造の大部分が同様であり、相違点は、案内部620の構造が案内部220の構造と異なる点である。
【0029】
以下の通り、図面と併せた案内部620の詳細な説明をさらに提供すると、案内部620は、第1のサブ案内部614および第2のサブ案内部616を備え、第1のサブ案内部614は、第1の挿入孔610の一部分を取り囲み、導電接続部300の第1の導体300a(例えば金属ピラー)を第1の挿入孔610へと案内するように構成され、第2のサブ案内部616は、第2の挿入孔612の一部分を取り囲み、導電接続部300の第2の導体300b(例えば金属ピラー)を第2の挿入孔612へと案内するように構成される。
特に、第1のサブ案内部614および第2のサブ案内部616はそれぞれ、コネクタハウジング602の内部に向かって第1の面602aから陥凹させることにより形成されている第1の凹部614aおよび第2の凹部616aを備え、第1の凹部614は、第1の面602aに垂直な第1の側壁614bを有し、第2の凹部616は、第1の面602aに垂直な第2の側壁616bを有する。別の実施形態において、第1の凹部614は、第1の面602aに対して傾斜した第1の側壁614bを有し、これにより第1の導体300aを第1の挿入孔610へと案内することがより容易になり、第2の凹部616は、第1の面602aに対して傾斜した第2の側壁616bを有し、これにより、第2の導体300bを第2の挿入孔612へと案内することがより容易になる。
【0030】
引き続き
図7~
図11において、図示のように、導電接続部300がコネクタハウジング602に装着されると、導電接続部300の第1の導体300aは、第1のサブ案内部614の案内により第1の挿入孔610に入り、第1の収容キャビティ604の第1の端子400aとの電気接続部を形成し、導電接続部300の第2の導体300bは、第2のサブ案内部616の案内により第2の挿入孔612に入り、第2の収容キャビティ608の第2の端子との電気接続部を形成し、導電接続部300の第3の導体300cは、第3の挿入孔618に入り、第3の端子との電気接続部を形成する。
コネクタ700が完全に組み立てられると、ワイヤ500aの一端部、ワイヤ500bの一端部、およびワイヤ500cの一端部が、それぞれ第1の端子400a、第2の端子、および第3の端子を介して導電接続部300の第1の導体300aの一端部、第2の導体300bの一端部、および第3の導体300cの一端部との電気接続部を形成し、第1の導体300aの他端部、第2の導体300bの他端部、第3の導体300cの他端部がエアコンプレッサに接続され、ワイヤ500aの他端部、ワイヤ500bの他端部、およびワイヤ500cの他端部が電源に接続され、エアコンプレッサのための電源を提供する目的を実現する。
【0031】
本発明により提供されるコネクタハウジングは、コネクタを迅速にかつ精度良く相手側構造体と合致させることが可能であり、これは、電気接続部設置プロセスの自動化を実現するために有益である。
【0032】
上記の実施形態は、エアコンプレッサの適用シナリオの例を挙げてコネクタハウジングおよびコネクタの説明を提供しており、上述のコネクタハウジングおよびコネクタは、電気接続部を必要とする任意の他の好適なシナリオに適用され得ることを理解されたい。
【0033】
上記の例は、本発明の単なる特定の実施形態であり、本発明が上記の実施形態に限定されず、多数の類似の変形例が存在することは明らかであることに留意されたい。当業者に対して、本発明の開示から直接導き出されまたは見出されるあらゆる変形例は、本発明の範囲内であることが意図されている。
【外国語明細書】