(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023043921
(43)【公開日】2023-03-30
(54)【発明の名称】空気浄化装置
(51)【国際特許分類】
A61L 9/01 20060101AFI20230323BHJP
F24F 8/80 20210101ALI20230323BHJP
C02F 1/461 20230101ALI20230323BHJP
A61L 9/16 20060101ALI20230323BHJP
F24F 8/24 20210101ALI20230323BHJP
【FI】
A61L9/01 F
F24F8/80
C02F1/461 Z
A61L9/16 F
F24F8/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021151671
(22)【出願日】2021-09-17
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 泰典
【テーマコード(参考)】
4C180
4D061
【Fターム(参考)】
4C180AA07
4C180CB03
4C180CB08
4C180DD09
4C180EA58X
4C180HH01
4C180HH05
4C180MM08
4D061DA01
4D061DB09
4D061EA02
4D061EB02
4D061EB04
4D061ED13
(57)【要約】
【課題】本発明は空気浄化装置に関するもので、錠剤投入機構から落下する電解促進錠剤が途中で詰まることなく水槽に落下することを目的とする。
【解決手段】水槽13は、水タンク12と電解ユニット17が設けられるタンク区画13aと、フィルター14が設けられるフィルター区画13bと、タンク区画13aとフィルター区画13bとを仕切る仕切板13cと、を有している。水タンク12は、水槽13に着脱自在に設けられ、仕切板13cに沿うように装着される。水タンク12は、仕切板13cと対向する面には上下方向に延びた溝部50を有している。錠剤投入機構8は、水タンク12の上方に設けられ、錠剤投入機構8から落下する電解促進錠剤43は、仕切板13cと水タンク12の溝部50に囲まれた空間を介してタンク区画13a内に落下することを特徴とする空気浄化装置。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口と吹出口とを有する本体ケースと、
前記本体ケース内に設けられた水を貯水する水槽と、
前記水槽に水を供給する水タンクと、
前記水槽内に電解促進錠剤を入れる錠剤投入機構と、
前記水槽内の水で電解水を生成する電解ユニットと、
前記水槽内の水に一部が浸漬したフィルターと、
前記吸気口から吸い込まれた空気を前記フィルターを介して前記吹出口へ送風する送風部と、を備え、
前記水槽は、
前記水タンクと前記電解ユニットが設けられるタンク区画と、
前記フィルターが設けられるフィルター区画と、
前記タンク区画と前記フィルター区画とを仕切る仕切板と、を有し、
前記水タンクは、前記水槽に着脱自在に設けられ、前記仕切板に沿うように装着され、前記仕切板と対向する面には上下方向に延びた溝部を有し、
前記錠剤投入機構は、前記水タンクの上方に設けられ、
前記錠剤投入機構から落下する前記電解促進錠剤は、前記仕切板と前記水タンクの前記溝部に囲まれた空間を介して前記タンク区画内に落下することを特徴とする空気浄化装置。
【請求項2】
前記溝部は、前記水タンクを前記タンク区画に装着した状態において、前記溝部の上端部に設けられた上溝部と、前記上溝部の下方に設けられた下溝部と、を有し、
前記上溝部の水平断面積は、前記下溝部の水平断面積より大きいことを特徴とする請求項1に記載の空気浄化装置。
【請求項3】
前記水タンクは、前記タンク区画に装着した状態において、上部に取手部を有し、
前記上溝部は、前記取手部の一部であることを特徴とする請求項2に記載の空気浄化装置。
【請求項4】
前記水タンクは、前記タンク区画に装着した状態において、前記水槽の前記仕切板側における前記水タンク側の面には、前記下溝部内に突出した突起部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の空気浄化装置。
【請求項5】
前記下溝部の一部は、斜め方向に延び、前記突起部は前記下溝部における下方側の凹面に沿うように設けられることを特徴とする請求項4に記載の空気浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯水容器内の水に電解促進錠剤を入れる錠剤投入機構と、貯水容器の水で電解水を生成する電解ユニットを備えた空気浄化装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電解促進錠剤投入装置では、カートリッジ部に電解促進錠剤を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、その電解促進錠剤投入装置について
図12を参照しながら説明する。
【0004】
図12に示すように、水を電気化学的に処理する電極を備えた電解ユニット100が配設される水槽101と、この水槽101に給水する給水タンク102と、水槽101に電解促進錠剤103を投入する投入機構部104とを有していた。投入機構部104は、電解促進錠剤103を内包したケース105と、可動案内部材部106と、可動部材107とを備えている。ケース105から電解促進錠剤103が、可動案内部材部106の空洞部108に供給され、この空洞部108に供給された電解促進錠剤103は、空洞部108を摺動する可動部材107によって、水槽101へ押し出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来の空気浄化装置は、錠剤投入機構は、貯水容器の水面近くに配置されていたので、錠剤投入機構内の電解促進錠剤が潮解し、電解促進錠剤が錠剤投入機構と固着したり、電解促進錠剤の粉が落下経路内に溜まることによって、電解促進錠剤が落下経路内に詰まったりする場合があった。
【0007】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、電解促進錠剤が、錠剤投入機構と固着したり、落下経路内に詰まったりすることを抑制できる空気浄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そして、この目的を達成するために、本発明は、吸気口と吹出口とを有する本体ケースと、前記本体ケース内に設けられた水を貯水する水槽と、前記水槽に水を供給する水タンクと、前記水槽内に電解促進錠剤を入れる錠剤投入機構と、前記水槽内の水で電解水を生成する電解ユニットと、前記水槽内の水に一部が浸漬したフィルターと、前記吸気口から吸い込まれた空気を前記フィルターを介して前記吹出口へ送風する送風部と、を備え、前記水槽は、前記水タンクと前記電解ユニットが設けられるタンク区画と、前記フィルターが設けられるフィルター区画と、前記タンク区画と前記フィルター区画とを仕切る仕切板と、を有し、前記水タンクは、前記水槽に着脱自在に設けられ、前記仕切板に沿うように装着され、前記仕切板と対向する面には上下方向に延びた溝部を有し、前記錠剤投入機構は、前記水タンクの上方に設けられ、前記錠剤投入機構から落下する前記電解促進錠剤は、前記仕切板と前記水タンクの前記溝部に囲まれた空間を介して前記タンク区画内に落下することを特徴としたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、吸気口と吹出口とを有する本体ケースと、前記本体ケース内に設けられた水を貯水する水槽と、前記水槽に水を供給する水タンクと、前記水槽内に電解促進錠剤を入れる錠剤投入機構と、前記水槽内の水で電解水を生成する電解ユニットと、前記水槽内の水に一部が浸漬したフィルターと、前記吸気口から吸い込まれた空気を前記フィルターを介して前記吹出口へ送風する送風部と、を備え、前記水槽は、前記水タンクと前記電解ユニットが設けられるタンク区画と、前記フィルターが設けられるフィルター区画と、前記タンク区画と前記フィルター区画とを仕切る仕切板と、を有し、前記水タンクは、前記水槽に着脱自在に設けられ、前記仕切板に沿うように装着され、前記仕切板と対向する面には上下方向に延びた溝部を有し、前記錠剤投入機構は、前記水タンクの上方に設けられ、前記錠剤投入機構から落下する前記電解促進錠剤は、前記仕切板と前記水タンクの前記溝部に囲まれた空間を介して前記タンク区画内に落下することを特徴する。
【0010】
以上の構成により、錠剤投入機構は、タンク部材より上方へ設けられ、貯水容器内の水と離れているので、錠剤投入機構内の電解促進錠剤が潮解するのを抑制し、水タンクは、水槽に着脱自在に設けられ、仕切板に沿うように装着されるので、着脱時の振動によって、仕切板または水タンクの溝部内面に電解促進錠剤の粉が固着しにくくなり、仕切板と水タンクの溝部に囲まれた空間に電解促進錠剤が詰まることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施の形態1の空気浄化装置の斜視図
【
図4】同空気浄化装置の水槽とフィルター枠とフィルターと水タンクと電極の斜視図
【
図5】同空気浄化装置のフィルター枠とフィルターの展開図
【
図9】同空気浄化装置の水槽とフィルター枠とフィルターと水タンクと電極の展開図
【
図10】同空気浄化装置の水槽とフィルター枠とフィルターと水タンクと電極の展開図
【
図12】本発明の実施の形態1の空気浄化装置の断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本実施形態を添付図面を用いて説明する。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置の斜視図である。
図2は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置の斜視図あり、扉が開いた状態である。
図3は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置の断面図である。
図4は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置のフィルター枠とフィルター部と水槽の斜視図である。
【0014】
図1から
図4に示すように、本実施形態の空気浄化装置1は、吸気口2と吹出口3を有する縦長箱形状の本体ケース4と、この本体ケース4内には、空気清浄フィルター5と、空気浄化部6と、送風部7と、錠剤投入機構8と、を備えている。本体ケース4内における、本体ケース4の前面側には、空気清浄フィルター5が配置され、本体ケース4の後面側には、送風部7が配置され、空気清浄フィルター5と送風部7との間には、空気浄化部6が配置されている。
【0015】
吸気口2は、本体ケース4の左右側面に位置し、吹出口3は、本体ケース4の上面に位置している。吹出口3は、上下方向に回動する複数のルーバー3aを有している。
図1、
図2、
図3では、吹出口3は、ルーバー3aが閉じた状態である。
【0016】
空気清浄フィルター5は、微細粒子を捕捉して気流中から除去する構造である。空気清浄フィルター5は、縦長形状であって、濾材が蛇腹形状に折られたものであり、吸気口2の風路風下側に設けられている。
【0017】
空気浄化部6は、水を保持して加湿対象空気と水との気液接触を促すものであって、空気清浄フィルター5の風路風下側に設けられている。空気浄化部6は、水タンク12と、水槽13と、フィルター14と、フィルター枠15と、回転部材16と、電解ユニット17と、を有している。本体ケース4の側面には開閉式の扉4aがあり、扉4aを開くと、水タンク12と、水槽13とが現れる。
【0018】
水タンク12は、水槽13の端部に装着され、水タンク12内に水を貯水し、その水タンク12から弁機構によって水槽13に水が供給され、これにより水槽13内の水位が略一定状態が保たれる構成となっている。なお、水タンク12は、水道管に連結した管から水を供給する構成でも良い。
【0019】
水槽13は、上面が開口した略横長箱形状で、水タンク12から供給された水を貯水し、本体ケース4の下部に着脱自在に設けられている。水槽13は、上方に延びた略縦長板形状の複数の第1支持板(図示せず)と第2支持板18を有している。第1支持板の上部には、フィルター枠15を回転自在に支持する第1軸受(図示せず)を有し、第2支持板18の上部には、フィルター枠15を回転自在に支持する第2軸受20を有する。
【0020】
図5は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置のフィルター枠とフィルター部の展開図である。
【0021】
図3から
図5に示すように、フィルター14は、円板形状であり、水槽の水に周縁の一部が周期的に浸漬し、毛細管現象を利用して水を吸上げている。毛細管現象で吸い上げられた水は、フィルター14の連結糸に保持され、ここを空気が通過することで加湿を行う。フィルター14は、フィルター枠15内に保持されている。
【0022】
フィルター枠15は、フィルター外枠21と、フィルター内枠22とを有している。
【0023】
フィルター外枠21は、円形の浅皿形状であり、底面には複数の開口23を有する。フィルター外枠21の底面における中央には、外方に突出した第1軸24を有している。フィルター外枠21の直径は、フィルター内枠22の直径より一回り大きい。
【0024】
フィルター内枠22は、円形の浅皿形状であり、底面には複数の開口25を有する。フィルター内枠22の底面における中央には、外方に突出した第2軸26を有している。
【0025】
フィルター14は、フィルター外枠21とフィルター内枠22との間に配置され、フィルター内枠22は、フィルター外枠21内に嵌る構成である。この状態で、フィルター内枠22の第2軸26と、フィルター外枠21の第1軸24は、それぞれ外方に突出している。フィルター枠15は、フィルター外枠21の第1軸24と、フィルター内枠22の第2軸26とによって、水槽13の第1支持板に設けられた第1軸受と、第2支持板18に設けられた第2軸受20と、に回転自在に支持されている。フィルター外枠21の第1軸24と、フィルター内枠22の第2軸26とは、本体ケース4における前後方向(フィルター枠15における送風方向)に延びている。フィルター14とフィルター枠15とは、回転部材16によって上下方向に回転する構造となっている。フィルター枠15は、フィルター14の周縁の一部が水槽13内の水に浸漬するように、フィルター外枠21の第1軸24は、第1軸受に装着され、フィルター内枠22の第2軸26は、第2軸受20に装着されている。
【0026】
図6は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置の斜視図である。
図7は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置の錠剤投入機構の斜視図である。
図8は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置の錠剤投入機構の断面斜視図である。
【0027】
図6、
図7、
図8に示すように、錠剤投入機構8は、水槽13の上方に設置され、錠剤投入ケース40と、錠剤投入ケース40内に設けた錠剤投入部材41と、錠剤投入ケース40の上部に着脱自在に設けられた錠剤投入カバー42とを備えている。錠剤投入ケース40から錠剤投入カバー42を外し、錠剤投入ケース40内に電解促進錠剤43を入れておくと、錠剤投入部材41が回動し、自動的に電解促進錠剤43は錠剤投入ケース40の底面の開口44より、後述する仕切板と水タンク12の溝部に囲まれた空間を介して、水槽13へと落下する。なお、例として電解促進錠剤43には塩化ナトリウムを用いることができる。
【0028】
また、電解ユニット17は、水槽13の水に第1の電極(図示せず)、第2の電極(図示せず)を浸らせ、これら第1の電極と第2の電極とに電圧を印加し、錠剤投入機構8によって投入される後述する電解促進錠剤43が入った水槽13内の水を電気化学的に処理し、次亜塩素酸を生成するものである。なお、電解促進溶剤の一例は、塩化ナトリウムであり、電解ユニット17によって、塩化ナトリウム水溶液を電気化学的に電気分解することで、活性酸素種(本実施の形態では一例として次亜塩素酸とする)を含む電解水を生成する。
【0029】
ここで、活性酸素種とは、通常の酸素よりも高い酸化活性を持つ酸素分子と、その関連物質とのことである。例えば、活性酸素種には、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、ヒドロキシラジカル、あるいは過酸化水素といった所謂狭義の活性酸素だけでなく、オゾン、次亜塩素酸(次亜ハロゲン酸)等といった所謂広義の活性酸素が含まれる。また、本実施の形態では、活性酸素種(ここでは次亜塩素酸)を含む電解水を生成することを、活性酸素種(ここでは次亜塩素酸)を発生させると表現する場合がある。
【0030】
図8に示すように、送風部7は、本体ケース4の中央部に設けられ、モータ27と、モータ27により回転するファン28と、それらを囲むスクロール形状のケーシング29とを備えている。
【0031】
ケーシング29には、吐出口30と、吸込口31とが設けられている。吐出口30は、ケーシング29の本体ケース4における上面側に設けられている。また、吸込口31は、ケーシング29の本体ケース4における前面側に設けられている。
【0032】
モータ27は、回転軸32を有し、モータ27の回転軸32は、本体ケース4における前面側から背面側へ水平に延びている。
【0033】
ファン28は、シロッコファンであり、モータ27から延びた回転軸32に固定されている。モータ27の回転軸32が回転すると、ファン28も回転し、本体ケース4の吸気口2から吸い込まれた空気が、本体ケース4内の第1風路33、または第2風路34を介して吹出口3へ送風される。
【0034】
第1風路33は、吸気口2から順次、空気清浄フィルター5、フィルター14、送風部7を介して吹出口3へ連通する風路である。まず、送風部7のファン28が回転すると、本体ケース4外の空気が、吸気口2から吸い込まれ、第1風路33へ送風される。第1風路33へ送風された空気は、空気清浄フィルター5を通過し、空気清浄フィルター5によって粉塵等が捕集され、清浄空気となる。次に、清浄空気は、次亜塩素酸を含む電解水を保持したフィルター14を順次通過し、更に清浄空気となり、送風部7を介して吹出口3から本体ケース4外に送風される。
【0035】
第2風路34は、吸気口2から順次、空気清浄フィルター5、送風部7を介して吹出口3へ連通する風路である。まず、送風部7のファン28が回転すると、本体ケース4外の空気が、吸気口2から吸い込まれ、空気清浄フィルター5を通過し、空気清浄フィルター5によって粉塵等が捕集され、清浄空気となる。次に、清浄空気は、フィルター枠15、フィルター14を迂回し、フィルター枠15の外側を通り、送風部7を介して吹出口3から本体ケース4外に送風される。
【0036】
以上の構成のように、
図1、
図3、
図8に示すように、本実施形態の空気浄化装置1は、吸気口2と吹出口3とを有する本体ケース4と、本体ケース4内に設けられた水を貯水する水槽13と、水槽13に水を供給する水タンク12と、水槽13内に電解促進錠剤43を入れる錠剤投入機構8と、水槽13内の水で電解水を生成する電解ユニット17と、水槽13内の水に一部が浸漬したフィルター14と、吸気口2から吸い込まれた空気をフィルター14を介して吹出口3へ送風する送風部7と、を備えている。
【0037】
図8は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置の水槽とフィルター枠とフィルターと水タンクと電極の展開図である。
図10は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置の水槽とフィルター枠とフィルターと水タンクと電極の展開図である。
図11は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置の水槽と水タンクの平面図である。
図11は、上方から水槽と水タンクを見た図である。
【0038】
図9、
図10、
図11に示すように、水槽13は、水タンク12と電解ユニット17が設けられるタンク区画13aと、フィルター14が設けられるフィルター区画13bと、タンク区画13aとフィルター区画13bとを仕切る仕切板13cと、を有している。
【0039】
本実施形態における特徴は、仕切板13cと水タンク12の形状である。具体的には、水タンク12は、水槽13に着脱自在に設けられ、仕切板13cに沿うように装着され、仕切板13cと対向する面には上下方向に延び、水タンク12における内方に凹んだ溝部50を有している。錠剤投入機構8は、水タンク12の上方に設けられている。錠剤投入機構8から落下する電解促進錠剤43は、仕切板13cと水タンク12の溝部50に囲まれた空間を介してタンク区画13a内の電解ユニット17の近傍に落下する点である。
【0040】
これにより、錠剤投入機構8は、水タンク12より上方へ設けられ、水槽13内の水と離れているので、錠剤投入機構8内の電解促進錠剤43が潮解するのを抑制し、電解促進錠剤43が錠剤投入機構8と固着したり、電解促進錠剤43同士が固着したりすることを抑制できる。また、電解促進錠剤43が、仕切板13cと水タンク12の溝部50に囲まれた空間内を通過するときに、電解促進錠剤43と、仕切板13cまたは水タンク12の溝部50内面とが擦れ、電解促進錠剤43の粉が発生し、仕切板13cまたは水タンク12の溝部50内面に付着する場合がある。この粉は、通常、仕切板13cまたは水タンク12の溝部50内面から取れ易いが、湿度の変化や、水が付着し再び乾燥すると、固着し、取れにくくなる。これを繰返すと、大きな塊になる場合がある。そこで、水タンク12は、水槽13に着脱自在な構成とする。これにより、水タンク12に水を補給する為に、水タンク12を着脱すると、着脱時の衝撃によって、仕切板13cおよび水タンク12が振動するので、仕切板13cと水タンク12の溝部50内面に付着した粉が取れ易くなる。結果として、仕切板13cまたは水タンク12の溝部50内面に電解促進錠剤の粉が固着しにくくなり、電解促進錠剤が詰まることを抑制できる。
【0041】
また、溝部50は、水タンク12をタンク区画13aに装着した状態において、溝部50の上端部に設けられた上溝部50aと、上溝部50aの下方に設けられた下溝部50bと、を有している。上溝部50aの水平断面積は、下溝部50bの水平断面積より大きい。錠剤投入機構8から落下する電解促進錠剤43は、仕切板13cと水タンク12の上溝部50aに囲まれた空間53に落下し、仕切板13cと水タンク12の上溝部50aに囲まれた空間53を介して、仕切板13cと水タンク12の下溝部50bに囲まれた空間51内へ落下する。上溝部50aの水平断面積は、下溝部50bの水平断面積より大きい。つまり、仕切板13cと水タンク12の下溝部50bに囲まれた空間53の水平断面積は、仕切板13cと水タンク12の上溝部50aに囲まれた空間51の水平断面積より大きい。このように、錠剤投入機構8から落下する電解促進錠剤43は、最初に、水平断面積が大きい仕切板13cと水タンク12の上溝部50aに囲まれた空間に落下するので、溝部50に入り易い。次に、水平断面積が小さい仕切板13cと水タンク12の下溝部50bに囲まれた空間51通ることにより、タンク区画13a内の電解ユニット17の近傍に落下し易くなる。
【0042】
また、水タンク12は、タンク区画に装着した状態において、上部に取手部54を有している。上溝部50aは、取手部54の一部である。具体的には、取手部54は、上溝部50aと、水タンク12をタンク区画13aに装着した状態において、水槽13における仕切板13c側の側面12aに対向した側面12b上部に、仕切板13c側へ凹んだ窪み部55とから構成されている。例えば、窪み部55に親指を入れ、上溝部50aの凹面にその他の指を当てると、取手部54を掴むことが出来る。
このように、上溝部50aは、取手部54の一部なので、取手部54の為の凹みを利用している。結果として、仕切板13cと水タンク12の溝部50へのガイドだけの為に水タンク12を凹ませた場合に比べて、水タンク12の体積の減少を低減することができる。
【0043】
また、水タンク12は、タンク区画13aに装着した状態において、水槽13の仕切板13c側における水タンク12側の面には、下溝部50b内に突出した突起部56を有する。これにより、水タンク12に水を補給する為に、水タンク12を着脱すると、突起部56が下溝部50b内を移動し、突起部56によって仕切板13cと水タンク12の下溝部50b凹面に付着した粉が取れ易くなる。
【0044】
また、下溝部50bの一部は、斜め方向に延び、突起部56は下溝部50bにおける下方側の凹面に沿うように設けられる。仕切板13cと水タンク12とは、接触している場合や、仕切板13cと水タンク12と間に、隙間を有する場合がある。ここで、下溝部50bの一部は、斜め方向に延び、突起部56は下溝部50bにおける下方側の凹面に沿うように設けられるので、仕切板13cと水タンク12と間の隙間が大きい場合にも、突起部56によって、仕切板13cと水タンク12の下溝部50bとに囲まれた空間51から仕切板13cと水タンク12と間の隙間に落下することを抑制できる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、家庭用や事務所用などの、空気浄化装置として適している。
【符号の説明】
【0046】
1 空気浄化装置
2 吸気口
3 吹出口
3a ルーバー
4 本体ケース
4a 扉
5 空気清浄フィルター
6 空気浄化部
7 送風部
8 錠剤投入機構
12 水タンク
12a 側面
12b 側面
13 水槽
13a タンク区画
13b フィルター区画
13c 仕切板
14 フィルター
15 フィルター枠
16 回転部材
17 電解ユニット
18 第2支持板
20 第2軸受
21 フィルター外枠
22 フィルター内枠
23 開口
24 第1軸
25 開口
26 第2軸
27 モータ
28 ファン
29 ケーシング
30 吐出口
31 吸込口
32 回転軸
33 第1風路
34 第2風路
40 錠剤投入ケース
41 錠剤投入部材
42 錠剤投入カバー
43 電解促進錠剤
44 開口
50 溝部
50a 上溝部
50b 下溝部
51 空間
53 空間
54 取手部
55 窪み部
56 突起部
100 電解ユニット
101 水槽
102 給水タンク
103 電解促進錠剤
104 投入機構部
105 ケース
106 可動案内部材部
107 可動部材
108 空洞部