(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023044137
(43)【公開日】2023-03-30
(54)【発明の名称】宅配ボックスシステム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A47G 29/124 20060101AFI20230323BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20230323BHJP
E05B 65/00 20060101ALI20230323BHJP
G08B 31/00 20060101ALI20230323BHJP
G08B 25/10 20060101ALI20230323BHJP
G08B 21/00 20060101ALI20230323BHJP
【FI】
A47G29/124
E05B49/00 J
E05B65/00 D
G08B31/00 B
G08B25/10 D
G08B21/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021152011
(22)【出願日】2021-09-17
(71)【出願人】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】馬渡 弘友希
(72)【発明者】
【氏名】浅井 成実
(72)【発明者】
【氏名】ムスタファ アル タミミ
(72)【発明者】
【氏名】鬼塚 正樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 寛和
(72)【発明者】
【氏名】今井 毅
(72)【発明者】
【氏名】山中 滉輝
【テーマコード(参考)】
2E250
3K100
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
2E250AA18
2E250BB08
2E250BB33
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2E250CC23
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2E250FF36
3K100CA49
3K100CA60
3K100CD03
5C086AA32
5C086BA01
5C086BA13
5C086CA06
5C086CB01
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5C087BB11
5C087BB18
5C087DD03
5C087DD08
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5C087FF01
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5C087GG08
5C087GG14
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5C087GG35
5C087GG59
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG83
(57)【要約】
【課題】宅配ボックスの電池の残量がなくなり使用不能となってしまうことを軽減できること。
【解決手段】宅配ボックスシステムは、宅配ボックスと、宅配ボックスと近距離無線通信を行う携帯端末とを備える宅配ボックスシステムであって、宅配ボックスは、扉の解錠または施錠を行う電子錠と、携帯端末と近距離無線通信を行う通信部と、電子錠を制御する制御部と、電池と、電池の残量を検出する電池残量検出部と、を備え、制御部は、携帯端末から電子錠を制御する制御命令を受信した場合に電子錠を制御し、電池残量検出部が電子錠が制御される前後において検出した残量を示す電池残量情報を取得し、取得した電池残量情報を近距離無線通信によって携帯端末に送信し、携帯端末は、宅配ボックスから近距離無線通信によって電池残量情報を受信し、受信した電池残量情報を出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
宅配ボックスと、前記宅配ボックスと近距離無線通信を行う携帯端末とを備える宅配ボックスシステムであって、
前記宅配ボックスは、
扉の解錠または施錠を行う電子錠と、
前記携帯端末と前記近距離無線通信を行う通信部と、
前記電子錠を制御する制御部と、
電池と、
前記電池の残量を検出する電池残量検出部と、
を備え、
前記制御部は、
前記携帯端末から前記電子錠を制御する制御命令を受信した場合に前記電子錠を制御し、
前記電池残量検出部が前記電子錠が制御される前後において検出した前記残量を示す電池残量情報を取得し、
取得した前記電池残量情報を前記近距離無線通信によって前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、
前記宅配ボックスから前記近距離無線通信によって前記電池残量情報を受信し、
受信した前記電池残量情報を出力する
宅配ボックスシステム。
【請求項2】
記憶部と、
推測部と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記電子錠が制御された時間を示す制御時間情報を前記近距離無線通信によって前記携帯端末に送信し、
前記記憶部は、前記宅配ボックスから前記携帯端末に送信される前記電池残量情報と前記制御時間情報とを記憶し、
前記推測部は、前記記憶部に記憶される前記電池残量情報と前記制御時間情報とに基づいて前記電池の残量が閾値を下回る時間である残量閾値時間を推測する
請求項1に記載の宅配ボックスシステム。
【請求項3】
前記推測部は、前記記憶部に記憶される前記制御時間情報に基づいて前記電子錠が制御される頻度を算出し、算出した前記頻度と、前記記憶部に記憶される前記電池残量情報とに基づいて前記残量閾値時間を推測する
請求項2に記載の宅配ボックスシステム。
【請求項4】
前記推測部は、前記記憶部に記憶される前記電池残量情報と前記制御時間情報とに基づいて、前回に前記電子錠が制御されてから今回に前記電子錠が制御されるまでの期間における前記電池の自己放電による使用量と、今回に前記電子錠が制御されたことによる前記電池の使用量とを算出し、算出した前記電池の自己放電による使用量と、前記電子錠が制御されたことによる前記電池の使用量とに基づいて前記残量閾値時間を推測する
請求項2または請求項3に記載の宅配ボックスシステム。
【請求項5】
前記携帯端末は、前記推測部が推測した前記残量閾値時間を示す推測結果情報をユーザに通知する
請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の宅配ボックスシステム。
【請求項6】
前記残量閾値時間を通知する通知先を示す通知先情報を記憶する通知先記憶部と、
前記推測結果情報を前記通知先記憶部に記憶される前記通知先情報が示す前記通知先に通知する通知部と、
をさらに備える
請求項5に記載の宅配ボックスシステム。
【請求項7】
前記携帯端末とインターネットを介して通信可能なサーバをさらに備え、
前記記憶部と、前記推測部とは前記サーバに備えられ、
前記携帯端末は、前記宅配ボックスから受信した前記電池残量情報と、前記制御時間情報とを、前記インターネットを介して前記サーバに送信する
請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の宅配ボックスシステム。
【請求項8】
前記宅配ボックスは、前記電池の温度を計測する温度検出部をさらに備え、
前記制御部は、前記制御の前後で取得した前記電池残量情報と、前記制御の前後で取得した前記温度検出部が計測した前記温度を示す温度情報とを前記近距離無線通信によって前記携帯端末に送信し、
前記推測部は、前記温度情報に基づいて前記残量を補正した前記電池残量情報と、前記制御時間情報とに基づいて前記残量閾値時間を推測する
請求項2から請求項7のいずれか一項に記載の宅配ボックスシステム。
【請求項9】
前記制御部は、前記残量が前記閾値以下になった場合には、前記携帯端末から解錠を示す制御命令を受信した場合に前記電子錠に前記扉の解錠を行わせない
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の宅配ボックスシステム。
【請求項10】
扉の解錠または施錠を行う電子錠と、携帯端末と近距離無線通信を行う通信部と、前記電子錠を制御する制御部と、電池と、前記電池の残量を検出する電池残量検出部と、を備える宅配ボックスのコンピュータに、
前記携帯端末から前記電子錠を制御する制御命令を受信した場合に前記電子錠を制御する制御ステップと、
前記電池残量検出部が前記電子錠が制御される前後において検出した前記残量を示す電池残量情報を取得する取得ステップと、
取得した前記電池残量情報を前記近距離無線通信によって前記携帯端末に送信する送信ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
扉の解錠または施錠を行う電子錠と、携帯端末と近距離無線通信を行う通信部と、前記電子錠を制御する制御部と、電池と、前記電池の残量を検出する電池残量検出部と、を備える宅配ボックスと前記近距離無線通信を行う前記携帯端末のコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記携帯端末から前記電子錠を制御する制御命令を受信した場合に前記電子錠が制御される前後において検出された前記残量を示す電池残量情報を前記宅配ボックスから前記近距離無線通信によって受信する受信ステップと、
受信した前記電池残量情報を出力する出力ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宅配ボックスシステム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電池の残量を監視し、当該残量が閾値以下になった場合に携帯端末を通じて通知を行う宅配ボックスが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の宅配ボックスでは、電池の残量が閾値以下になった時に携帯端末が近くにない場合がある。携帯端末が近くにない場合、当該宅配ボックスでは、電池の残量が閾値以下になったことを携帯端末に通知することができない場合がある。そのため、当該宅配ボックスでは、携帯端末に通知できないまま、電池の残量がなくなり使用不能となる場合がある。
宅配ボックスの電池の残量がなくなり使用不能となってしまうことを軽減することが求められている。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、宅配ボックスの電池の残量がなくなり使用不能となってしまうことを軽減できる宅配ボックスシステム、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、宅配ボックスと、前記宅配ボックスと近距離無線通信を行う携帯端末とを備える宅配ボックスシステムであって、前記宅配ボックスは、扉の解錠または施錠を行う電子錠と、前記携帯端末と前記近距離無線通信を行う通信部と、前記電子錠を制御する制御部と、電池と、前記電池の残量を検出する電池残量検出部と、を備え、前記制御部は、前記携帯端末から前記電子錠を制御する制御命令を受信した場合に前記電子錠を制御し、前記電池残量検出部が前記電子錠が制御される前後において検出した前記残量を示す電池残量情報を取得し、取得した前記電池残量情報を前記近距離無線通信によって前記携帯端末に送信し、前記携帯端末は、前記宅配ボックスから前記近距離無線通信によって前記電池残量情報を受信し、受信した前記電池残量情報を出力する宅配ボックスシステムである。
【0007】
また、本発明の一態様は、上記の宅配ボックスシステムにおいて、記憶部と、推測部と、をさらに備え、前記制御部は、前記電子錠が制御された時間を示す制御時間情報を前記近距離無線通信によって前記携帯端末に送信し、前記記憶部は、前記宅配ボックスから前記携帯端末に送信される前記電池残量情報と前記制御時間情報とを記憶し、前記推測部は、前記記憶部に記憶される前記電池残量情報と前記制御時間情報とに基づいて前記電池の残量が閾値を下回る時間である残量閾値時間を推測する。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記の宅配ボックスシステムにおいて、前記推測部は、前記記憶部に記憶される前記制御時間情報に基づいて前記電子錠が制御される頻度を算出し、算出した前記頻度と、前記記憶部に記憶される前記電池残量情報とに基づいて前記残量閾値時間を推測する。
【0009】
また、本発明の一態様は、上記の宅配ボックスシステムにおいて、前記推測部は、前記記憶部に記憶される前記電池残量情報と前記制御時間情報とに基づいて、前回に前記電子錠が制御されてから今回に前記電子錠が制御されるまでの期間における前記電池の自己放電による使用量と、今回に前記電子錠が制御されたことによる前記電池の使用量とを算出し、算出した前記電池の自己放電による使用量と、前記電子錠が制御されたことによる前記電池の使用量とに基づいて前記残量閾値時間を推測する。
【0010】
また、本発明の一態様は、上記の宅配ボックスシステムにおいて、前記携帯端末は、前記推測部が推測した前記残量閾値時間を示す推測結果情報をユーザに通知する。
【0011】
また、本発明の一態様は、上記の宅配ボックスシステムにおいて、前記残量閾値時間を通知する通知先を示す通知先情報を記憶する通知先記憶部と、前記推測結果情報を前記通知先記憶部に記憶される前記通知先情報が示す前記通知先に通知する通知部と、をさらに備える。
【0012】
また、本発明の一態様は、上記の宅配ボックスシステムにおいて、前記携帯端末とインターネットを介して通信可能なサーバをさらに備え、前記記憶部と、前記推測部とは前記サーバに備えられ、前記携帯端末は、前記宅配ボックスから受信した前記電池残量情報と、前記制御時間情報とを、前記インターネットを介して前記サーバに送信する。
【0013】
また、本発明の一態様は、上記の宅配ボックスシステムにおいて、前記宅配ボックスは、前記電池の温度を計測する温度検出部をさらに備え、前記制御部は、前記制御の前後で取得した前記電池残量情報と、前記制御の前後で取得した前記温度検出部が計測した前記温度を示す温度情報とを前記近距離無線通信によって前記携帯端末に送信し、前記推測部は、前記温度情報に基づいて前記残量を補正した前記電池残量情報と、前記制御時間情報とに基づいて前記残量閾値時間を推測する。
【0014】
また、本発明の一態様は、上記の宅配ボックスシステムにおいて、前記制御部は、前記残量が前記閾値以下になった場合には、前記携帯端末から解錠を示す制御命令を受信した場合に前記電子錠に前記扉の解錠を行わせない。
【0015】
また、本発明の一態様は、扉の解錠または施錠を行う電子錠と、携帯端末と近距離無線通信を行う通信部と、前記電子錠を制御する制御部と、電池と、前記電池の残量を検出する電池残量検出部と、を備える宅配ボックスのコンピュータに、前記携帯端末から前記電子錠を制御する制御命令を受信した場合に前記電子錠を制御する制御ステップと、前記電池残量検出部が前記電子錠が制御される前後において検出した前記残量を示す電池残量情報を取得する取得ステップと、取得した前記電池残量情報を前記近距離無線通信によって前記携帯端末に送信する送信ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【0016】
また、本発明の一態様は、扉の解錠または施錠を行う電子錠と、携帯端末と近距離無線通信を行う通信部と、前記電子錠を制御する制御部と、電池と、前記電池の残量を検出する電池残量検出部と、を備える宅配ボックスと前記近距離無線通信を行う前記携帯端末のコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記携帯端末から前記電子錠を制御する制御命令を受信した場合に前記電子錠が制御される前後において検出された前記残量を示す電池残量情報を前記宅配ボックスから前記近距離無線通信によって受信する受信ステップと、受信した前記電池残量情報を出力する出力ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、宅配ボックスの電池の残量がなくなり使用不能となってしまうことを軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る宅配ボックスシステムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る宅配ボックスの構成の一例を示す図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る携帯端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係る推測処理の一例を示す図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態に係る宅配ボックスシステムの構成の一例を示す図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態に係る推測処理の一例を示す図である。
【
図8】本発明の第3の実施形態に係る宅配ボックスシステムの構成の一例を示す図である。
【
図9】本発明の第3の実施形態に係る宅配ボックスの構成の一例を示す図である。
【
図10】本発明の第3の実施形態に係る携帯端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図11】本発明の第4の実施形態に係る宅配ボックスシステムの構成の一例を示す図である。
【
図12】本発明の第4の実施形態に係る携帯端末の機能構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
[宅配ボックスシステム1の構成]
図1は、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1の構成の一例を示す図である。宅配ボックスシステム1は、宅配ボックス2と、携帯端末3とを備える。本実施形態では、一例として、宅配ボックスシステム1は、宅配業務において利用される。宅配ボックス2は、一例として、宅配において荷物が配達され収納される宅配ボックスである。
【0020】
携帯端末3は、荷物の受取人に携帯される携帯端末である。携帯端末3は、宅配ボックス2と近距離無線通信を行う。携帯端末3は、一例として、スマートフォンである。以下では、荷物の受取人を単にユーザという。
【0021】
携帯端末3は、宅配ボックス2に解錠要求R1を送信する。解錠要求R1とは、宅配ボックス2の扉の解錠を示す制御命令である。宅配ボックス2は、解錠要求R1を受信すると、電子錠によって扉を解錠する。
宅配ボックス2は、解錠の前後の時期において自身に備えらえる電池の残量を取得し、電池残量情報A1として携帯端末3に送信する。宅配ボックス2は、解錠が行われた時間を示す解錠時間情報B1を携帯端末3に送信する。
【0022】
本実施形態では、携帯端末3は、電池残量情報A1と解錠時間情報B1とに基づいて、宅配ボックス2に備えらえる電池261の残量が閾値を下回る時間を推測し、表示する。
ユーザは、携帯端末3に表示される電池261の残量が閾値を下回る時間を確認し、宅配ボックス2の電池261の残量が少ないと判断すると電池261を交換、または充電する。
【0023】
図2は、本実施形態に係る宅配ボックス2の構成の一例を示す図である。宅配ボックス2は、筐体21と、扉22と、電子錠23と、制御部24と、通信部25と、電源部26とを備える。また、
図2では、図を簡略化するため、電子錠23と、制御部24と、通信部25と、電源部26とのそれぞれが直方体形状の物体として示されている。制御部24と、電子錠23、通信部25、及び電源部26それぞれとは互いに信号線によって接続される。
【0024】
筐体21は、宅配物等の物体を収納可能な容器である。
図2に示した例では、筐体21は、ほぼ直方体形状の容器であるが、これに限られるわけではない。筐体21は、中空の容器であり、且つ、物体を出し入れ可能な開口が表面に設けられた容器である。なお、本明細書において、筐体21内に物体が収納されていることは、宅配ボックス2内に物体が収納されていることと同義である。
【0025】
扉22は、筐体21に設けられる扉である。そして、扉22は、筐体21における物体の出し入れを可能にする扉である。このため、扉22は、筐体21の内部と、筐体21の外部とを繋ぐ開閉可能な扉である。換言すると、扉22は、筐体21の表面に設けられた開口の開閉を行う扉である。
【0026】
電子錠23は、制御部24からの制御に応じて、扉22の施錠又は扉22の解錠を行う。電子錠23は、駆動源として電磁ソレノイドやモータなどを含む。電子錠23は、制御部24からの制御に応じて、電源部26から供給される電力によって作動する。
【0027】
制御部24は、宅配ボックス2の全体を制御する。このため、制御部24は、例えば、電子錠23を制御する。制御部24は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。なお、制御部24は、FPGA等の他のプロセッサであってもよい。以下では、一例として、各種の情報を一時的に記憶するメモリが制御部24に含まれている場合について説明する。なお、このメモリは、制御部24と別体の記憶部であってもよい。この場合、この記憶部は、宅配ボックス2に備えられる。
【0028】
通信部25は、携帯端末3と近距離無線通信を行う。通信部25は、当該近距離無線通信を行うためのハードウェアを含む。通信部25が行う近距離無線通信とは、例えば、BLE(Bluetooth Low Energy(登録商標))による近距離無線通信である。通信部25が行う近距離無線通信は、NFC(Near Field Communication)による近距離無線通信であってもよい。また、通信部25が行う近距離無線通信は、BLE、NFC以外の種類の近距離無線通信であってもよい。
【0029】
電源部26は、宅配ボックス2に電力を供給する。電源部26は、電池261と、電池残量検出部262とを備える。電池261は、電子錠23、及び制御部24などに電力を供給する。電源部26は、一次電池であってもよいし、二次電池であってもよい。
【0030】
電池残量検出部262は、電池261の残量を検出する。電池残量検出部262は、電流センサを備える。電流センサは、電池261から流れる電流を検出する。電池残量検出部262は、電流センサによって検出された電流を積算することによって電池261の残量を検出する。電池残量は、例えば、SOC(State Of Charge)によって表される。
【0031】
制御部24は、携帯端末3から電子錠23を解錠する解錠要求R1を受信した場合に電子錠23を解錠する。制御部24は、携帯端末3から電子錠23を施錠する施錠要求を受信した場合に電子錠23を施錠する。
制御部24は、電池残量検出部262が電子錠23が制御される前後において検出した電池261の残量を示す電池残量情報A1を取得する。
制御部24は、取得した電池残量情報A1を近距離無線通信によって携帯端末3に送信する。また、制御部24は、解錠時間情報B1を近距離無線通信によって携帯端末3に送信する。解錠時間情報B1とは、電子錠23が解錠された時間を示す情報である。解錠時間情報B1において当該時間は、例えば、日、時、及び分によって表される。
【0032】
携帯端末3は、宅配ボックス2から近距離無線通信によって電池残量情報A1を受信する。携帯端末3は、受信した電池残量情報A1を表示する。
【0033】
図3は、本実施形態に係る携帯端末3の機能構成の一例を示す図である。携帯端末3は、通信部31と、操作部32と、表示部33と、制御部34と、記憶部35とを備える。
【0034】
通信部31は、宅配ボックス2と近距離無線通信を行う。また、通信部31は、インターネットを介して通信を行う。
【0035】
操作部32は、ユーザによる各種の操作を受け付ける。当該操作には、宅配ボックス2の扉22を解錠するための操作が含まれる。当該操作は、例えば、表示部33に表示されるボタンをタップする操作である。操作部32は、例えば、タッチパネルを含む。
【0036】
表示部33は、各種の情報を表示する。当該情報には、電池残量情報A1が含まれる。ここで電池残量情報A1は、宅配ボックス2の電池261の残量を示す情報である。表示部33は、例えば、液晶ディスプレイ、または有機エレクトロルミネッセンス(EL:Electroluminescence)ディスプレイなどを含む。なお、操作部32と表示部33とは、一例として、タッチパネルによって一体となって実現される。
【0037】
制御部34は、携帯端末3の全体を制御する。制御部34は、例えば、CPUである。なお、制御機器16は、FPGA等の他のプロセッサであってもよい。以下では、一例として、各種の情報を一時的に記憶するメモリが制御機器16に含まれている場合について説明する。なお、このメモリは、制御機器16と別体の記憶部であってもよい。この場合、この記憶部は、記憶部35である。
【0038】
制御部34は、推測部340と、出力部341とを備える。制御部34が備える各機能部は、CPUがROM(Read Only Memory)からプログラムを読み込んで処理を実行することにより実現される。
【0039】
推測部340は、電池残量情報A1と解錠時間情報B1とに基づいて残量閾値時間T1を推測する。残量閾値時間T1とは、電池261の残量が閾値を下回る時間である。
【0040】
出力部341は、推測結果情報C1をユーザに通知する。推測結果情報C1は、推測部340が推測した残量閾値時間T1を示す。なお、出力部341は、電池残量情報A1が示す電池261の残量をユーザに通知してもよい。
【0041】
ここで閾値は所定の値に予め設定される。なお、閾値として、あまり低い値が設定されると、残量閾値時間T1や電池残量情報A1がユーザに通知されても、電池261の残量がなくなり宅配ボックス2が使用不能となってしまう場合がある。そのため、閾値としては、余裕をもたせて高い値が設定されることが好ましい。
【0042】
記憶部35は、各種の情報を記憶する。当該情報には、電池残量情報A1、解錠時間情報B1、及び推測結果情報C1が含まれる。記憶部35は、半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。
【0043】
[残量閾値時間T1の推定処理]
ここで
図4を参照し、宅配ボックスシステム1において、携帯端末3によって残量閾値時間T1が推定されて、推定結果を携帯端末3が表示する処理である推測処理の詳細について説明する。
図4は、本実施形態に係る推測処理の一例を示す図である。ここで推測処理が開始される前の時期において、携帯端末3を携帯するユーザは、宅配ボックス2に収納(預入)された荷物を取り出すために宅配ボックス2に近づく。推測処理は、携帯端末3がユーザによって携帯されて宅配ボックス2に近距離無線通信が可能な程度に近づき、携帯端末3と宅配ボックス2との間で近距離無線通信が開始された後に開始される。
【0044】
ステップS10:携帯端末3は、宅配ボックス2に解錠要求R1を送信する。ここで操作部32は、ユーザから宅配ボックス2の扉22を解錠するための操作を受け付ける。操作部32が当該操作を受け付けると、制御部34は、宅配ボックス2に解錠要求R1を送信する。制御部34は、通信部31に近距離無線通信によって解錠要求R1を宅配ボックス2に送信させる。
【0045】
ステップS20:宅配ボックス2は、電池261の残量を取得する。ここで制御部24は、通信部31が携帯端末3から解錠要求R1を受信すると、電池残量検出部262から電池残量情報A1を取得する。ステップS20において制御部24が電池残量情報A1を電池残量検出部262から取得する時期は、電子錠23の解錠が行われる前の時期である。電子錠23の解錠が行われる前の時期とは、通信部31が携帯端末3から解錠要求R1を受信してから制御部24が電子錠23を解錠するまでの時期である。
以下の説明において、電子錠23の解錠が行われる前の時期に取得された電池残量情報A1を、解錠前電池残量情報A11という場合がある。
【0046】
ステップS30:制御部24は、電子錠23を解錠する。電子錠23は、制御部24からの制御に応じて、電源部26から供給される電力によって解錠の動作を行う。制御部24は、電子錠23に対して解錠のための制御を行うと、解錠時間情報B1を生成する。
【0047】
ステップS40:宅配ボックス2は、電池261の残量を取得する。ここで制御部24は、電子錠23を解錠すると、電池残量検出部262から電池残量情報A1を取得する。ステップS40において制御部24が電池残量情報A1を電池残量検出部262から取得する時期は、電子錠23の解錠が行われた後の時期である。電子錠23の解錠が行われた後の時期とは、制御部24が電子錠23を解錠してから電子錠23の施錠をするまでの時期である。
以下の説明において、電子錠23の解錠が行われた後の時期に取得された電池残量情報A1を、解錠後電池残量情報A12という場合がある。
【0048】
したがって、ステップS20及びステップS40において、制御部24は、電池残量検出部262が電子錠23が解錠される前後において検出した電池261の残量を示す電池残量情報A1を取得する。
【0049】
ステップS50:宅配ボックス2は、電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1を携帯端末3に送信する。ここで制御部24は、通信部31に近距離無線通信によって電池残量情報A1及び解錠時間情報B1を携帯端末3に送信させる。ここで電池残量情報A1は、電子錠23の解錠が行われる前の時期に宅配ボックス2が電池残量検出部262から取得した解錠前電池残量情報A11と、電子錠23の解錠が行われた後の時期に宅配ボックス2が電池残量検出部262から取得した解錠後電池残量情報A12との両方を含む。
【0050】
ステップS60:携帯端末3は、電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1を記憶する。携帯端末3がこれらの情報を記憶することを、当該情報を保存するともいう。ここで通信部31は、宅配ボックス2から電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1を近距離無線通信によって受信する。制御部34は、通信部31が受信した電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1を記憶部35に記憶させる。電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1が記憶部35に記憶されている場合、新たに受信した電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1を記憶部35に追加して記憶させる。
【0051】
記憶部35に記憶される電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1は、一例として、解錠時間情報B1が示す解錠時間毎に電池残量情報A1が格納される行と列からなる2次元の表形式のデータである。換言すれば、記憶部35に記憶される電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1は、電池残量情報A1が示す電池261の残量が時系列に並べられたデータである。
【0052】
なお、解錠時間情報B1が示す1つの解錠時刻に対して、電池残量は、解錠前電池残量情報A11が示す残量と、解錠後電池残量情報A12が示す残量との2つがあるが、解錠前電池残量情報A11が示す残量と、解錠後電池残量情報A12が示す残量との両方に同じ1つの解錠時刻が対応させられる。なお、本実施形態では、宅配ボックス2において制御部24は、電子錠23を解錠すると解錠時間情報B1を生成する場合の一例について説明するが、これに限られない。制御部24は、電池261の残量を取得する度に解錠時間情報B1を生成してもよい。その場合、解錠時間情報B1が示す時刻は、解錠前電池残量情報A11が示す残量と、解錠後電池残量情報A12が示す残量とのそれぞれと1対1に対応する。
【0053】
ステップS70:携帯端末3は、残量閾値時間T1を推測する。ここで推測部340は、電池残量情報A1と解錠時間情報B1とに基づいて残量閾値時間T1を推測する。
【0054】
推測部340は、前回に電子錠23が解錠されてから今回に電子錠23が解錠されるまでの期間における電池261の自己放電による使用量と、今回に電子錠23が解錠されたことによる電池261の使用量とを算出する。推測部340は、記憶部35に記憶される電池残量情報A1と解錠時間情報B1とに基づいて、電子錠23が解錠される頻度を算出する。推測部340は、算出した電子錠23が解錠されたことによる電池261の使用量と、算出した電子錠23が解錠される頻度と、電池261の自己放電による使用量とに基づいて残量閾値時間T1を推測する。
推測部340は、推測した残量閾値時間T1を推測結果情報C1として記憶部35に記憶させる。推測結果情報C1は、推測部340が推測した残量閾値時間T1を示す情報である。
【0055】
推測部340は、例えば、電池261の残量が時系列に並べられたデータを線形補間することによって残量閾値時間T1を推測する。推測部340は、電池261の残量が時系列に並べられたデータを曲線でフィッティングすることによって残量閾値時間T1を推測してもよい。
なお、推測部340は、残量閾値時間T1を、分を単位として推測する。残量閾値時間T1は、例えば、日、時、及び分によって表される。
【0056】
上述したように、本実施形態では、推測部340は、算出した電池261の自己放電による使用量と、電子錠23が制御されたことによる電池261の使用量とに基づいて残量閾値時間T1を推測する。
【0057】
なお、推測部340は、自己放電による使用量と、解錠による使用量とを算出することなく、解錠時間情報B1から電子錠23が解錠される頻度を算出してもよい。推測部340は、算出した頻度と、電池261の残量が時系列に並べられたデータとに基づいて残量閾値時間T1を推測してもよい。つまり、推測部340は、記憶部35に記憶される解錠時間情報B1に基づいて電子錠23が解錠される頻度を算出し、算出した頻度と、記憶部35に記憶される電池残量情報A1とに基づいて残量閾値時間T1を推測する。
【0058】
ステップS80:携帯端末3は、残量閾値時間T1の推測結果を表示する。ここで出力部341は、記憶部35から推測結果情報C1を読み出す。出力部341は、読み出した推測結果情報C1が示す残量閾値時間T1を表示部33に表示させる。表示部33は、表示画面において残量閾値時間T1を日時として表示する。出力部341は、残量閾値時間T1を表示部33に表示させることによって、推測結果情報C1をユーザに通知する。なお、出力部341は、残量閾値時間T1を音声によってユーザに通知してもよい。
上述したように、出力部341は、受信した電池残量情報A1を出力する。
【0059】
本実施形態では、表示部33に残量閾値時間T1が表示される時期は、一例として、携帯端末3が宅配ボックス2から電池残量情報A1及び解錠時間情報B1を受信して推測処理を完了した直後の時期である。なお、制御部34は、推測結果を表示するための操作をユーザから操作部32が受け付けた場合に、表示部33に残量閾値時間T1を表示させてもよい。
【0060】
携帯端末3は、電池残量情報A1を記憶部35に記憶している。そのため、携帯端末3は、携帯端末3が宅配ボックス2から電池残量情報A1を受信した後の時期であればいずれの時期であっても、電池残量情報A1を出力してよい。つまり、ユーザは携帯端末3に表示部33に電池残量情報A1を表示させて出力させることによって、携帯端末3が電池残量情報A1を受信した後の時期であれば、いずれの時期であっても、電池残量情報A1を確認できる。
以上、宅配ボックスシステム1は、推測処理を終了する。
【0061】
なお、本実施形態では、携帯端末3が残量閾値時間T1を表示する場合の一例について説明したが、これに限られない。携帯端末3は、宅配ボックス2から受信した電池残量情報A1に基づいて、電池261の残量を表示部33に表示させてもよい。その場合、宅配ボックス2は、電池残量情報A1を携帯端末3に送信すればよく、解錠時間情報B1は送信しなくてもよい。
したがって、携帯端末3は、宅配ボックス2から近距離無線通信によって電池残量情報A1を受信し、受信した電池残量情報A1を表示する。
【0062】
なお、本実施形態では、電池261の残量は、電子錠23が解錠される前後において検出される場合の一例について説明したが、これに限られない。電池261の残量は、電子錠23が施錠される前後において検出されてもよい。また、電池261の残量は、電子錠23が解錠される前後、及び施錠される前後において検出されてもよい。つまり、電池261は、電子錠23が制御される前後において検出されればよい。
電池261の残量がいずれの時期において検出されるかに応じて、解錠時間情報B1が示す時間は変更されてよい。つまり、解錠時間情報B1は、電子錠23が制御された時間を示す情報であればよい。
【0063】
なお、本実施形態では、携帯端末3が残量閾値時間T1の推測結果を表示する場合の一例について説明したが、これに限られない。携帯端末3は、電池残量情報A1が示す電池261の残量を表示してもよい。その場合、出力部341は、電池残量情報A1が示す電池261の残量を表示部33に表示させる。出力部341は、電池261の残量を表示部33に表示させることによって、電池261の残量をユーザに通知する。なお、出力部341は、当該残量を音声によってユーザに通知してもよい。
【0064】
携帯端末3は、残量閾値時間T1の推測結果とともに電池261の残量を表示してもよいし、残量閾値時間T1の推測結果は表示せずに電池261の残量のみを表示してもよい。携帯端末3が残量閾値時間T1の推測結果を表示しない場合には、宅配ボックス2から携帯端末3へは解錠時間情報B1は送信されなくてもよい。また、携帯端末3は、残量閾値時間T1を推測する処理(ステップS70)を行わなくてよい。
【0065】
なお、電池261の残量が閾値以下である場合、当該残量がゼロとなり、電子錠23による解錠ができなくなる場合がある。電池261の残量が閾値以下である場合に荷物を収納してしまうと、間もなく電子錠23による解錠ができなくなり荷物を取り出せなくなってしまう場合がある。そこで宅配ボックス2において、制御部24は、電池261の残量が閾値以下になった場合には、携帯端末3から解錠要求R1を受信した場合に制御部24に扉22の解錠を行わせないようにしてもよい。
【0066】
以上に説明したように、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1は、宅配ボックス2と、宅配ボックス2と近距離無線通信を行う携帯端末3とを備える。
宅配ボックス2は、扉22の解錠または施錠を行う電子錠23と、携帯端末3と近距離無線通信を行う通信部25と、電子錠23を制御(本実施形態において、解錠)する制御部24と、電池261と、電池261の残量を検出する電池残量検出部262と、を備える。
制御部24は、携帯端末3から電子錠23を制御(本実施形態において、解錠)する制御命令(本実施形態において、解錠要求R1)を受信した場合に電子錠23を制御(本実施形態において、解錠)し、電池残量検出部262が電子錠23が制御(本実施形態において、解錠)される前後において検出した電池261の残量を示す電池残量情報A1を取得し、取得した電池残量情報A1を近距離無線通信によって携帯端末3に送信する。
携帯端末3は、宅配ボックス2から近距離無線通信によって電池残量情報A1を受信し、受信した電池残量情報A1を出力(本実施形態において、ユーザに通知)する。
【0067】
この構成により、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1では、携帯端末3から制御命令を受信した場合に電子錠23の制御の前後において検出された電池261の残量を携帯端末3によって出力(通知)でき、電池261の残量として信頼度の高い値をユーザに通知することができるため、宅配ボックスの電池の残量がなくなり使用不能となってしまうことを軽減できる。ここで電池261の残量として信頼度が高い値とは、電池261の残量として過去に記録された値に比べて情報として新しいため信頼できるという意味である。
【0068】
また、宅配ボックスシステム1では、上記の構成により、電池261の残量が検出された直後には、携帯端末3と宅配ボックス2との距離は近距離無線通信が可能な程度に近いため、検出結果を宅配ボックス2から携帯端末3に送信できなくなってしまうことを抑制できる。
また、宅配ボックスシステム1では、宅配ボックス2が電池261の残量がなくなり、使用不能となってしまうことによる宅配業者の再配達の手間を軽減できる。
【0069】
また、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1では、記憶部35と、推測部340と、をさらに備える。
制御部24は、電子錠23が制御(本実施形態において、解錠)された時間を示す制御時間情報(本実施形態において、解錠時間情報B1)を近距離無線通信によって携帯端末3に送信する。
記憶部35は、宅配ボックス2から携帯端末3に送信される電池残量情報A1と制御時間情報(本実施形態において、解錠時間情報B1)とを記憶する。
推測部340は、記憶部35に記憶される電池残量情報A1と制御時間情報(本実施形態において、解錠時間情報B1)とに基づいて電池261の残量が閾値を下回る時間である残量閾値時間T1を推測する。
【0070】
この構成により、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1では、電池261の残量として信頼度が高い値に基づいて電池261の残量が閾値を下回る時間を推測できるため、電池交換が必要な時期の精度が高めることができる。
【0071】
また、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1では、推測部340は、記憶部35に記憶される制御時間情報(本実施形態において、解錠時間情報B1)に基づいて電子錠23が制御(本実施形態において、解錠)される頻度を算出し、算出した頻度と、記憶部35に記憶される電池残量情報A1とに基づいて残量閾値時間T1を推測する。
【0072】
この構成により、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1では、電子錠23が制御される頻度に基づいて、電池261の残量が閾値を下回る時間を推測できるため、当該頻度に基づかない場合に比べて、予測の精度を高めることができる。
【0073】
また、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1では、推測部340は、記憶部35に記憶される電池残量情報A1と制御時間情報(本実施形態において、解錠時間情報B1)とに基づいて、前回に電子錠23が制御(本実施形態において、解錠)されてから今回に電子錠23が制御(本実施形態において、解錠)されるまでの期間における電池261の自己放電による使用量と、今回に電子錠23が制御(本実施形態において、解錠)されたことによる電池261の使用量とを算出する。制御部34は、算出した電池261の自己放電による使用量と、電子錠23が制御(本実施形態において、解錠)されたことによる電池261の使用量とに基づいて残量閾値時間T1を推測する。
【0074】
この構成により、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1では、自己放電による使用量と電子錠23が制御されたことによる使用量とに基づいて、電池261の残量が閾値を下回る時間を推測できるため、それらの使用量に基づかない場合に比べて、予測の精度を高めることができる。
【0075】
また、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1では、携帯端末3は、推測部340が推測した残量閾値時間T1を示す推測結果情報C1をユーザに通知する。
【0076】
この構成により、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1では、電池261の交換時期の目安を通知できるため、ユーザが電池261を交換することを失念してしまうことによって宅配ボックス2が使用不能となってしまうことを軽減できる。
【0077】
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。
上記第1の実施形態では、宅配ボックスシステム1において、携帯端末3によって残量閾値時間T1が推測される場合について説明をした。本実施形態では、サーバによって残量閾値時間T1が推測される場合について説明をする。
本実施形態に係る宅配ボックスシステムを宅配ボックスシステム1aという。
なお、上述した第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、同一の構成及び動作についてはその説明を省略する場合がある。
【0078】
[宅配ボックスシステム1aの構成]
図5は、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1aの構成の一例を示す図である。宅配ボックスシステム1aは、宅配ボックス2と、携帯端末3と、サーバ4とを備える。宅配ボックス2の構成は、第1の実施形態に係る宅配ボックス2の構成と同様である。携帯端末3の構成は、記憶部35が電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1を記憶する必要がない点以外は、第1の実施形態に係る携帯端末3の構成と同様である。
【0079】
サーバ4は、携帯端末3とインターネットを介して通信可能なサーバである。サーバ4は、携帯端末3とネットワークN1を介して通信を行う。ネットワークN1は、インターネットを介して通信するための無線ネットワークである。インターネットを介して通信するとは、例えば、移動体通信網、または無線LAN(Local Area Network)などに基づく無線ネットワークを用いた無線通信によって通信を行うことをいう。移動体通信網とは、例えば、LTE(Long Term Evolution、LTEは登録商標)、第4世代移動通信システム、5世代移動通信システムなどに基づく無線通信網である。無線LANとは、例えば、Wi-Fi(登録商標)に基づく無線通信網である。
【0080】
サーバ4は、一例として、クラウドサーバである。クラウドサーバとは、インターネットを利用してアクセスされる仮想サーバである。つまり、サーバ4では、1台の物理サーバ内に複数の仮想サーバが構築される。なお、サーバ4は、複数台のサーバであってもよい。
【0081】
図6は、本実施形態に係るサーバ4の機能構成の一例を示す図である。サーバ4は、通信部41と、制御部42と、記憶部43とを備える。本実施形態では、制御部42、及び記憶部43はそれぞれ仮想サーバとして実現される。
【0082】
通信部41は、携帯端末3とネットワークN1を介して通信する。
制御部42は、各種の処理を行う。制御部42は、推測部420と、出力部421とを備える。制御部42が備える各機能部は、CPUがROMからプログラムを読み込んで処理を実行することにより実現される。
推測部420、及び記憶部43それぞれが持つ機能は、推測部340(
図3)、及び記憶部35(
図3)それぞれが持つ機能と同様である。
出力部421は、推測結果情報C1を携帯端末3に出力する。
【0083】
上述したように、宅配ボックスシステム1aでは、推測部420と、記憶部43とはサーバ4に備えられる。
【0084】
[残量閾値時間T1の推定処理]
ここで
図7を参照し、宅配ボックスシステム1aにおいて、サーバ4によって残量閾値時間T1が推定されて、推定結果を携帯端末3が表示する処理である推測処理の詳細について説明する。
図7は、本実施形態に係る推測処理の一例を示す図である。
なお、ステップS110からステップS150の各処理は、
図4におけるステップS10からステップS50の各処理と同様であるため、説明を省略する。
【0085】
ステップS160:携帯端末3は、電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1をサーバ4に送信する。ここで通信部31は、宅配ボックス2から電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1を近距離無線通信によって受信する。制御部34は、通信部31が受信した電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1を、通信部31にネットワークN1を介してサーバ4に送信させる。
したがって、携帯端末3は、宅配ボックス2から受信した電池残量情報A1と、解錠時間情報B1とを、インターネットを介してサーバ4に送信する。
【0086】
ステップS170:サーバ4は、電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1を記憶する。通信部41は、携帯端末3から電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1をネットワークN1を介して受信する。制御部42は、通信部41が受信した電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1を記憶部43に記憶させる。
【0087】
ステップS180:サーバ4は、残量閾値時間T1を推測する。ここで推測部340が残量閾値時間T1を推測する処理は、第1の実施形態に係る推測部340が残量閾値時間T1を推測する処理(ステップS70)と同様であるため、説明を省略する。
【0088】
ステップS190:サーバ4は、推測結果を携帯端末3に送信する。ここで出力部421は、推測部420による推測結果を、推測結果情報C1として携帯端末3に送信する。出力部421は、推測結果情報C1を通信部41にネットワークN1を介して携帯端末3に送信させる。
【0089】
ステップS200:携帯端末3は、残量閾値時間T1の推測結果を表示する。ここで通信部31は、サーバ4から推測結果情報C1を受信する。制御部34は、通信部31がサーバ4から受信した推測結果情報C1を記憶部35に記憶させる。
以降の処理は、第1の実施形態に係る通信部31が残量閾値時間T1の推測結果を通知(表示)する処理(ステップS80)と同様であるため、説明を省略する。
以上、宅配ボックスシステム1aは、推測処理を終了する。
【0090】
また、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1aでは、携帯端末3とインターネットを介して通信可能なサーバ4をさらに備える。
記憶部43と、推測部420とはサーバ4に備えられる。
携帯端末3は、宅配ボックス2から受信した電池残量情報A1と、制御時間情報(本実施形態において、解錠時間情報B1)とを、インターネットを介してサーバ4に送信する。
【0091】
この構成により、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1aでは、電池261の残量が閾値を下回る時間を推測するための情報の記憶、及び処理をサーバ4が行うため、携帯端末3の記憶容量、及び処理の負荷を軽減できる。
【0092】
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について詳しく説明する。本実施形態では、電池261の残量が電池261の温度によって補正される場合について説明をする。
本実施形態に係る宅配ボックスシステムを宅配ボックスシステム1bといい、宅配ボックスを宅配ボックス2bといい、携帯端末を携帯端末3bという。
なお、上述した第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、同一の構成及び動作についてはその説明を省略する場合がある。
【0093】
[宅配ボックスシステム1bの構成]
図8は、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1bの構成の一例を示す図である。宅配ボックスシステム1bは、宅配ボックス2bと、携帯端末3bとを備える。宅配ボックス2bは、電池残量情報A1、及び解錠時間情報B1とともに、温度情報D1を携帯端末3bに送信する点が、第1の実施形態に係る宅配ボックス2とは異なる。温度情報D1は、電池261の温度を示す。携帯端末3bは、残量閾値時間T1を推測する処理において、温度情報D1に基づいて電池261の残量を補正する点が、第1の実施形態に係る携帯端末3とは異なる。
【0094】
図9は、本実施形態に係る宅配ボックス2bの構成の一例を示す図である。宅配ボックス2は、筐体21と、扉22と、電子錠23と、制御部24と、通信部25と、電源部26bとを備える。宅配ボックス2bでは、電源部26bの構成が、宅配ボックス2(
図2)の構成と異なる。
【0095】
電源部26bは、電池261と、電池残量検出部262と、温度検出部263とを備える。
温度検出部263は、電池261の温度を計測する。温度検出部263は、温度センサを備える。温度センサは、電池261の表面の温度を計測する。温度検出部263が電池261の温度を計測するとは、温度センサによって電池261の表面の温度を計測することをいう。
温度検出部263が電池261の温度を計測する時期は、電池残量検出部262が電池261の残量を検出する時期と同期される。温度検出部263は、計測した温度を制御部24に出力する。
【0096】
制御部24は、解錠の前後で取得した電池残量情報A1と、解錠の前後で取得した温度情報D1とを前記近距離無線通信によって携帯端末3bに送信する。温度情報D1は、温度検出部263が計測した電池261の温度を示す。
【0097】
図10は、本実施形態に係る携帯端末3bの機能構成の一例を示す図である。携帯端末3bは、通信部31と、操作部32と、表示部33と、制御部34bと、記憶部35とを備える。
携帯端末3bの構成と、第1の実施形態に係る携帯端末3の構成(
図3)とは、制御部34bの構成と、記憶部35が記憶する情報とが異なる。
【0098】
制御部34bは、推測部340bと、出力部341とを備える。
推測部340bは、温度情報D1に基づいて電池261の残量を補正した電池残量情報A1と、残量閾値時間T1とに基づいて残量閾値時間T1を推測する。推測部340bは、電池残量情報A1を補正した残量によって更新してもよいし、補正前の残量は残したまま補正した残量を追加してもよい。
【0099】
ここで推測部340bは、温度情報D1が示す温度と、電池261に応じた温度特性とから電池261の残量を補正する。電池261の温度特性は、温度特性情報E1として記憶部35に予め記憶される。
【0100】
電池261の温度特性とは、電池261の電池容量と電池261の温度との関係を示す。例えばリチウムイオン電池では、高温下で電池の内部抵抗が低下し、低温下で内部抵抗が上昇することが知られている。内部抵抗が低下すると、過電圧が低下し電池容量は増加する。
【0101】
また、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1bでは、宅配ボックス2は、電池261の温度を計測する温度検出部263をさらに備える。
制御部24は、制御(本実施形態において、解錠)の前後で取得した電池残量情報A1と、制御(本実施形態において、解錠)の前後で取得した温度検出部263が計測した電池261の温度を示す温度情報D1とを近距離無線通信によって携帯端末3に送信する。
推測部340bは、温度情報D1に基づいて電池261の残量を補正した電池残量情報A1と、制御時間情報(本実施形態において、解錠時間情報B1)とに基づいて残量閾値時間T1を推測する。
【0102】
この構成により、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1では、電池261の温度に基づいて補正された電池261の残量に基づいて電池261の残量が閾値を下回る時間を推測できるため、温度に基づいて補正されない場合に比べて、予測の精度を高めることができる。
【0103】
(第4の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第4の実施形態について詳しく説明する。
上記第1の実施形態では、残量閾値時間T1は、携帯端末3のユーザに通知される場合について説明をした。ここで集合住宅などに設置される宅配ボックスでは、宅配ボックスの管理者とユーザとが異なる場合がある。本実施形態では、残量閾値時間T1が、宅配ボックスの管理者など予め登録された通知先に通知される場合について説明をする。
本実施形態に係る宅配ボックスシステムを宅配ボックスシステム1cといい、携帯端末を携帯端末3cという。
なお、上述した第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、同一の構成及び動作についてはその説明を省略する場合がある。
【0104】
[宅配ボックスシステム1cの構成]
図11は、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1cの構成の一例を示す図である。宅配ボックスシステム1cは、宅配ボックス2と、携帯端末3cと、管理者端末5とを備える。携帯端末3cは、推測結果情報C1を管理者端末5に送信する点が、第1の実施形態に係る携帯端末3とは異なる。管理者端末5は、例えば、宅配ボックス2の管理者に携帯される携帯端末である。携帯端末3cは、ネットワークN2を介して、管理者端末5に推測結果情報C1を送信する。ネットワークN2は、インターネットを介して通信するための無線ネットワークである。
【0105】
管理者端末5は、携帯端末3cから推測結果情報C1を受信すると、推測結果情報C1が示す残量閾値時間T1を表示する。宅配ボックス2の管理者は、管理者端末5に表示される残量閾値時間T1を確認し、宅配ボックス2の電池261の残量が少ないと判断すると電池261を交換、または充電する。
【0106】
図12は、本実施形態に係る携帯端末3cの機能構成の一例を示す図である。携帯端末3cは、通信部31と、操作部32と、表示部33と、制御部34cと、記憶部35と、通知先記憶部36cとを備える。携帯端末3cの構成と、第1の実施形態に係る携帯端末3の構成(
図3)とは、制御部34cの構成と、通知先記憶部36を備える点が異なる。
【0107】
制御部34cは、推測部340と、出力部341と、通知部342cと備える。
通知部342cは、推測結果情報C1を通知先記憶部36cに記憶される通知先情報F1が示す通知先に通知する。通知先情報F1は、残量閾値時間T1を通知する通知先を示す情報である。本実施形態では、通知先とは、管理者端末5である。通知先情報F1には、複数の通知先が含まれてよい。
【0108】
通知先記憶部36cは、通知先情報F1を記憶する。通知先記憶部36cは、半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。なお、通知先記憶部36cは、記憶部35と一体となって構成されてもよい。
【0109】
また、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1cでは、通知先記憶部36cと、通知部342cとをさらに備える。
通知先記憶部36cは、残量閾値時間T1を通知する通知先(本実施形態において、管理者端末5)を示す通知先情報F1を記憶する。
通知部342cは、推測結果情報C1を通知先記憶部36cに記憶される通知先情報F1が示す通知先(本実施形態において、管理者端末5)に通知する。
【0110】
この構成により、本実施形態に係る宅配ボックスシステム1では、集合住宅など宅配ボックスのユーザと管理者が異なる場合であっても管理者へ通知をすることができるため、管理者が電池261を交換することを失念してしまうことによって宅配ボックス2が使用不能となってしまうことを軽減できる。
【0111】
なお、上述した実施形態における宅配ボックス2、携帯端末3、3b、3c、サーバ4の一部、例えば、制御部24、制御部34、制御部42、制御部34b、制御部34cをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、携帯端末3、3b、3c、サーバ4に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態における宅配ボックス2、携帯端末3、3b、3c、サーバ4の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。宅配ボックス2、携帯端末3、3b、3c、サーバ4の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0112】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0113】
1…宅配ボックスシステム、2…宅配ボックス、3…携帯端末、22…扉、23…電子錠、25…通信部、24…制御部、261…電池、262…電池残量検出部、R1…解錠要求、A1…電池残量情報