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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023004419
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】壁面設置式の制御装置の設置台
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/02 20060101AFI20230110BHJP
   H02B 1/20 20060101ALI20230110BHJP
   H02B 1/30 20060101ALI20230110BHJP
   H02B 1/56 20060101ALI20230110BHJP
   H02B 1/04 20060101ALI20230110BHJP
   H05K 7/00 20060101ALI20230110BHJP
【FI】
H05K5/02 A
H02B1/20 N
H02B1/30 F
H02B1/56 Z
H02B1/04 Z
H05K7/00 P
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021106060
(22)【出願日】2021-06-25
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三浦 祐樹
【テーマコード(参考)】
4E352
4E360
5G016
【Fターム(参考)】
4E352AA09
4E352BB02
4E352BB10
4E352BB12
4E352DD07
4E352DD12
4E352DR02
4E352DR46
4E360AC14
4E360AC23
4E360BD03
4E360CA02
4E360EA24
4E360GA60
4E360GB92
5G016CD24
5G016CD32
5G016DB01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】壁面設置式の制御装置の配置の自由度をより高められる設置台を提供する。
【解決手段】壁面設置式の制御装置を設置する設置台1であって、基部2と、背部4と、を備える。基部2は、床面上に接地して配置される。背部4は、基部2上に設けられる。背部4の前面4cにおいて、制御装置100を基部2の上面2bの上方に取り付ける取付部が設けられる。背部4は、制御装置100の配線101を内部に通す。背部4の前面4cにおいて、制御装置100の配線101を背部4の内部から引き出す引出口7が設けられる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面設置式の制御装置を設置する設置台であり、
床面上に接地して配置される基部と、
前記基部上に設けられ、前記制御装置を前記基部の上面の上方に取り付ける取付部が設けられた前面を有し、前記制御装置の配線を内部に通し、前記配線を内部から引き出す引出口が前記前面に設けられた背部と、
を備える設置台。
【請求項2】
前記配線を通す切欠きが設けられ、前記配線が引き出された前記引出口の縁に取り付けられる蓋
を備える請求項1に記載の設置台。
【請求項3】
前記取付部は、前記引出口の縁に設けられる
請求項1に記載の設置台。
【請求項4】
前記基部は、底面に設けられた車輪によって床面上に接地する
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の設置台。
【請求項5】
前記背部の内部は、前記基部の内部に通じ、
前記基部は、前記制御装置の配線を内部に引き込む引込口が底面に設けられる
請求項4に記載の設置台。
【請求項6】
前記背部は、前記配線を留めるケーブルサポートを内部に有する
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の設置台。
【請求項7】
壁面設置式の複数の制御装置を設置する設置台であり、
床面上に接地して配置される基部と、
前記基部上に設けられ、前記複数の制御装置のいずれかを前記基部の上面の上方に取り付ける複数の取付部が設けられた前面を有し、前記複数の制御装置の配線を内部に通し、前記複数の制御装置のいずれかの配線を内部から引き出す複数の引出口が前記前面に設けられた背部と、
を備える設置台。
【請求項8】
前記複数の取付部は、前記複数の制御装置の間の放熱間隔を空けて配置される
請求項7に記載の設置台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、壁面設置式の制御装置の設置台に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、管理システムの例を開示する。管理システムにおいて、管理対象の建物に中央管理装置およびサブコントローラなどの制御装置が設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6794588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の管理システムなどにおいて、制御装置は、建物の内部の壁などに取り付けられる壁面設置式の装置である場合がある。このとき、制御装置の取付けのために、建物の壁に穴あけなどの加工が必要となる場合がある。一方、加工に制限のある壁がある場合などに、制御装置の配置に制限が生じる。
【0005】
本開示は、このような課題の解決に係るものである。本開示は、壁面設置式の制御装置の配置の自由度をより高められる設置台を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る設置台は、壁面設置式の制御装置を設置する設置台であり、床面上に接地して配置される基部と、前記基部上に設けられ、前記制御装置を前記基部の上面の上方に取り付ける取付部が設けられた前面を有し、前記制御装置の配線を内部に通し、前記配線を内部から引き出す引出口が前記前面に設けられた背部と、を備える。
本開示に係る設置台は、壁面設置式の複数の制御装置を設置する設置台であり、床面上に接地して配置される基部と、前記基部上に設けられ、前記複数の制御装置のいずれかを前記基部の上面の上方に取り付ける複数の取付部が設けられた前面を有し、前記複数の制御装置の配線を内部に通し、前記複数の制御装置のいずれかの配線を内部から引き出す複数の引出口が前記前面に設けられた背部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る制御装置によれば、壁面設置式の制御装置の配置の自由度がより高められる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る設置台の側面図である。
図2】実施の形態1に係る設置台の正面図である。
図3】実施の形態1に係る設置台の要部拡大図である。
図4】実施の形態1に係る設置台の底面図である。
図5】実施の形態1に係る設置台の底面図である。
図6】実施の形態1に係る設置台の側面図である。
図7】実施の形態1に係る設置台の正面図である。
図8】実施の形態2に係る設置台の側面図である。
図9】実施の形態2に係る設置台の正面図である。
図10】実施の形態2に係る設置台の底面図である。
図11】実施の形態2に係る設置台の側面図である。
図12】実施の形態2に係る設置台の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の対象を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。なお、本開示の対象は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態の任意の構成要素の変形、または実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る設置台1の側面図である。
【0011】
設置台1は、制御装置の設置に用いられる台である。制御装置は、例えば建物の設備の制御、管理、または監視などの情報処理を行う装置である。建物の設備は、例えば入退管理システム、エネルギー管理システム、昇降機システム、空調システム、換気システム、給湯システム、または照明システムなどの設備を含む。ここで、制御装置は、建物の壁などの鉛直で平坦な構造物に固定して取り付けられるように設計された壁面設置式の装置である。
【0012】
設置台1は、基部2を備える。基部2は、設置台1および設置台1に接地される制御装置を支持する基礎となる部分である。基部2の形状は、例えば直方体状の形状である。この例において、基部2は、中空な箱状の部分である。基部2は、底面2aにキャスター3を備える。キャスター3は、車輪の例である。キャスター3は、回転をロックするロック機構を搭載する。基部2は、キャスター3によって床面上に接地する。キャスター3によって、基部2の底面2aおよび床面との間に空間が設けられる。
【0013】
設置台1は、背部4を備える。背部4は、基部2上に設けられる部分である。背部4は、例えば基部2の上面2bの後端部から上方に向けて延びる直方体状の部分である。この例において、背部4は、中空の箱状の部分である。背部4の内部に、制御装置に接続される配線が通される。背部4の前面4cは、設置台1の前方に向く鉛直な面である。この例において、背部4の背面は、基部2の背面と同一面をなす。
【0014】
図2は、実施の形態1に係る設置台1の正面図である。
【0015】
背部4の前面4cにおいて、複数の取付穴5が設けられる。制御装置は、取付穴5へのビスの締結などによって設置台1に取り付けられる。複数の取付穴5は、取付部の例である。
【0016】
背部4の前面4cにおいて、制御装置のアース線が接続されるアース穴6が設けられる。アース穴6は、制御装置のアース線を設置台1に接続するビスが締結される穴である。背部4の前面4cにおいて、複数のアース穴6が設けられていてもよい。
【0017】
背部4の前面4cにおいて、引出口7が設けられる。引出口7は、制御装置の配線を背部4の内部から引き出す開口である。この例において、引出口7は、複数の取付穴5の下方に設けられる。引出口7は、例えば横方向に長い矩形の開口である。引出口7の縁において、複数の留め穴8が設けられる。
【0018】
設置台1は、蓋9を備える。蓋9は、板状の部材である。蓋9の形状は、例えば横方向に長く引出口7より大きい矩形状の形状である。蓋9において、切欠き10が設けられる。切欠き10は、例えば長辺の一方の中央に設けられる。切欠き10において、蓋9の中心側の幅は、蓋9の縁側の幅より広い。蓋9は、背部4の留め穴8へのビスの締結などによって、引出口7を覆うように背部4の前面4cに取り付けられる。
【0019】
図3は、実施の形態1に係る設置台1の要部拡大図である。
背部4の内部において、引出口7の奥にケーブルサポート11が設けられる。図3は、上方から見たケーブルサポート11を示す図である。
【0020】
ケーブルサポート11は、引出口7から引き出される制御装置の配線を留める部分である。この例において、ケーブルサポート11は、背部4の内面からコ字状に突出するように設けられる、曲げられた帯状部材である。引出口7から引き出される制御装置の配線は、結束バンドなどによってケーブルサポート11と共に結束されることで、ケーブルサポート11に留められる。
【0021】
図4は、実施の形態1に係る設置台1の底面図である。
【0022】
設置台1において、背部4の内部は、基部2の内部に通じる。背部4の内部から引き出される制御装置の配線は、基部2の内部から通される。
【0023】
基部2の底面2aにおいて、引込口12が設けられる。引込口12は、制御装置の配線を基部2の内部に引き込む開口である。引込口12は、例えば横方向に長い矩形の開口である。この例において、引込口12は、背部4のケーブルサポート11の直下に設けられている。
【0024】
続いて、図5から図7を用いて、設置台1への制御装置の設置の例を説明する。
図5は、実施の形態1に係る設置台1の底面図である。
図6は、実施の形態1に係る設置台1の側面図である。
図7は、実施の形態1に係る設置台1の正面図である。
【0025】
まず、図5に示されるように、設置作業を行う作業員は、制御装置100に接続する電源線および信号線などの配線101を引込口12から基部2の内部に引き込む。
【0026】
その後、図6に示されるように、作業員は、基部2の内部に引き込んだ配線101を背部4の内部に通す。その後、作業員は、背部4の内部の配線101を引出口7から引き出す。作業員は、背部4の内部に通っている配線101を、結束バンド200などによってケーブルサポート11に留める。このとき、引出口7から引き出した配線101が制御装置100に接続しやすくなるように、作業員は、配線101をケーブルサポート11に仮留めしていてもよい。
【0027】
その後、図7に示されるように、作業員は、制御装置100を設置台1の背部4の前面4cに取り付ける。このとき、制御装置100は、取付穴5に締結されるビスによって背部4の前面4cに取り付けられる。これにより、制御装置100は、基部2の上面2bの上方に配置される。ここで、制御装置100は、重心が基部2の上面2bの中央付近となるように配置される。すなわち、背部4の前面4cの前後方向の位置は、制御装置100の重心の位置に応じて設定される。また、基部2の前後方向の長さは、制御装置100の重心の位置に応じて設定される。
【0028】
その後、作業員は、引出口7から引き出された配線101を制御装置100に接続する。また、作業員は、制御装置100のアース線102をいずれかのアース穴6に接続する。配線101がケーブルサポート11に仮留めされている場合などに、作業員は、制御装置100に接続された後の配線101をケーブルサポート11に留める。
【0029】
その後、作業員は、引出口7から引き出された配線101を蓋9の切欠き10に通す。蓋9の縁側の切欠き10の幅が複数の配線101の太さより狭い場合に、作業員は、配線101を一本ずつ切欠き10に通してもよい。作業員は、配線101を切欠き10に通した後に、蓋9を引出口7に当てる。作業員は、留め穴8に締結されるビスによって蓋9を引出口7の縁に取り付ける。
【0030】
このように制御装置100が設置された後に、作業員は、設置台1のキャスター3のロック機構を解除する。作業員は、制御装置100が設置された設置台1を床面上で移動させる。作業員は、例えば壁沿いなどの配置に制御装置100を設置台1とともに配置する。その後、作業員は、ロック機構によって設置台1のキャスター3の回転をロックする。
【0031】
以上に説明したように、実施の形態1に係る設置台1は、壁面設置式の制御装置を設置する設置台1である。設置台1は、基部2と、背部4と、を備える。基部2は、床面上に接地して配置される。背部4は、基部2上に設けられる。背部4の前面4cにおいて、制御装置を基部2の上面2bの上方に取り付ける取付部が設けられる。背部4は、制御装置の配線を内部に通す。背部4の前面4cにおいて、制御装置の配線を背部4の内部から引き出す引出口7が設けられる。
【0032】
このような構成により、作業員は、壁面設置式の制御装置であっても、設置できる壁面がない場所に配置できるようになる。これにより、制御装置の配置の自由度が高められる。また、既設の建物において、穴あけ工事などの騒音の発生する作業が行えないなどの制限がある場所がある。一方、設置台1によれば、制御装置を配置する場所において、壁面に配線を通すための工事、または壁面に制御装置を設置するための穴あけ工事などの壁面に対する工事が必要とならない。このため、作業員は、このような制限のある場所にも制御装置を配置できるようになる。
【0033】
また、設置台1は、蓋9を備える。蓋9において、制御装置の配線を通す切欠き10が設けられる。蓋9は、配線が引き出された引出口7の縁に取り付けられる。
【0034】
このような構成により、配線が引き出された引出口7が覆われるので、配線によって制御部の周辺が乱雑になりにくい。また、配線を引き出すときに蓋9は取り外されているので、作業員は、広い引出口7から配線を引き出せるようになる。このため、制御装置の設置作業の作業性がより高められる。
【0035】
また、基部2は、底面2aに設けられた車輪によって床面上に接地する。
【0036】
このような構成により、作業員は、制御装置を設置したあとの設置台1を床面上で容易に移動できるようになる。このため、制御装置を配置する場所が狭い場合であっても、作業員は、広い作業場所で制御装置の設置台1への取付作業を行った後に、制御装置を配置場所まで移動できるようになる。これにより、制御装置の設置作業の作業性がより高められる。
【0037】
また、背部4の内部は、基部2の内部に通じる。基部2の底面2aにおいて、制御装置の配線を基部2の内部に引き込む引込口12が設けられる。
【0038】
このような構成により、設置台1の背面または側面などにおいて配線が干渉しないので、設置台1を壁などに近づけて配置できるようになる。このため、制御装置の配置の自由度がより高められる。
【0039】
また、背部4は、制御装置の配線を留めるケーブルサポート11を内部に有する。
【0040】
このような構成により、引出口7から引き出された配線が背部4の内部に引き戻されることが抑制される。これにより、手戻りなどが生じにくくなるので、制御装置の設置作業の作業性がより高められる。
【0041】
実施の形態2.
実施の形態2において、実施の形態1で開示される例と相違する点について特に詳しく説明する。実施の形態2で説明しない特徴については、実施の形態1で開示される例のいずれの特徴が採用されてもよい。
【0042】
図8は、実施の形態2に係る設置台1の側面図である。
【0043】
この例において、接地台は、複数の制御装置の設置に用いられる。設置台1は、基部2および背部4を備える。
【0044】
図9は、実施の形態2に係る設置台1の正面図である。
【0045】
基部2は、底面2aのキャスター3によって床面上に接地する。キャスター3は、回転をロックするロック機構を搭載する。キャスター3によって、基部2の底面2aおよび床面との間に空間が設けられる。
【0046】
背部4の前面4cにおいて、複数の引出口7が設けられる。各々の引出し口は、いずれかの制御装置に対応する。各々の引出口7は、対応する制御装置の配線を背部4の内部から引き出す開口である。各々の引出口7は、例えば縦方向に長い矩形の開口である。各々の引出口7の縁において、複数の取付穴5が設けられる。各々の引出口7の縁に設けられた複数の取付穴5は、当該引出口7が対応する制御装置を取り付ける取付部の例である。すなわち、各々の制御装置は、対応する引出口7の縁に設けられた取付穴5へのビスの締結などによって設置台1に取り付けられる。各々の引出口7は、複数の制御装置の間の放熱に必要な間隔として予め設定された放熱間隔を空けて配置される。
【0047】
背部4の内部において、各々の引出口7の奥にケーブルサポート11が設けられる。ケーブルサポート11は、各々の引出口7から引き出される、当該引出口7が対応する制御装置の配線を留める部分である。この例において、ケーブルサポート11は、背部4の内面からコ字状に突出するように設けられる、曲げられた帯状部材である。各々の引出口7から引き出される配線は、結束バンドなどによってケーブルサポート11と共に結束されることで、ケーブルサポート11に留められる。
【0048】
図10は、実施の形態2に係る設置台1の底面図である。
【0049】
設置台1において、背部4の内部は、基部2の内部に通じる。背部4の内部から引き出される制御装置の配線は、基部2の内部から通される。
【0050】
基部2の底面2aにおいて、複数の引込口12が設けられる。各々の引込口12は、いずれかの制御装置に対応する。各々の引込口12は、対応する制御装置の配線を基部2の内部に引き込む開口である。各々の引込口12は、例えば円形状の開口である。各々の引込口12において、縁にブッシング13が設けられる。各々の引込口12に引き込まれる配線は、ブッシング13によって保護される。
【0051】
続いて、図11および図12を用いて、設置台1への複数の制御装置の設置の例を説明する。
図11は、実施の形態2に係る設置台1の側面図である。
図12は、実施の形態2に係る設置台1の正面図である。
【0052】
まず、図11に示されるように、設置作業を行う作業員は、各々の制御装置100に接続する電源線および信号線などの配線101を、当該制御装置100に対応する引込口12から基部2の内部に引き込む。
【0053】
その後、作業員は、基部2の内部に引き込んだ配線101を背部4の内部に通す。その後、作業員は、背部4の内部に通された各々の制御装置100の配線101を、当該制御装置100に対応する引出口7から引き出す。作業員は、背部4の内部に通っている配線101を、結束バンド200などによってケーブルサポート11に留める。
【0054】
その後、作業員は、各々の引出口7から引き出された配線101を、当該引出口7が対応する制御装置100に接続する。
【0055】
その後、図12に示されるように、作業員は、各々の制御装置100を設置台1の背部4の前面4cに取り付ける。このとき、各々の制御装置100は、対応する引出口7の縁に設けられた取付穴5に締結されるビスによって背部4の前面4cに取り付けられる。これにより、制御装置100は、基部2の上面2bの上方に配置される。また、各々の引出口7は、対応する制御装置100によって前方から覆われる。
【0056】
このように制御装置100が設置された後に、作業員は、設置台1のキャスター3のロック機構を解除する。作業員は、制御装置100が設置された設置台1を床面上で移動させる。作業員は、例えば壁沿いなどの配置に制御装置100を設置台1とともに配置する。その後、作業員は、ロック機構によって設置台1のキャスター3の回転をロックする。
【0057】
以上に説明したように、実施の形態2に係る設置台1は、壁面設置式の複数の制御装置を設置する設置台1である。設置台1は、基部2と、背部4と、を備える。基部2は、床面上に接地して配置される。背部4は、基部2上に設けられる。背部4の前面4cにおいて、複数の取付部が設けられる。各々の取付部は、基部2の上面2bの上方においていずれかの制御装置が取り付けられる部分である。背部4は、各々の制御装置の配線を背部4の内部に通す。背部4の前面4cにおいて、複数の引出口7が設けられる。各々の引出口7は、いずれかの制御装置の配線を内部から引き出す開口である。
【0058】
このような構成により、作業員は、壁面設置式の制御装置であっても、設置できる壁面がない場所に配置できるようになる。これにより、制御装置の配置の自由度が高められる。また、既設の建物において、穴あけ工事などの騒音の発生する作業が行えないなどの制限がある場所がある。一方、設置台1によれば、制御装置を配置する場所において、壁面に配線を通すための工事、または壁面に制御装置を設置するための穴あけ工事などの壁面に対する工事が必要とならない。このため、作業員は、このような制限のある場所にも制御装置を配置できるようになる。また、複数の制御装置をまとめて設置できるようになるので、保守作業の作業性がより高められる。
【0059】
また、取付部は、引出口7の縁に設けられる。
【0060】
このような構成により、配線が引き出された引出口7が覆われるので、配線によって制御部の周辺が乱雑になりにくい。また、配線を引き出すときに制御装置は取り外されているので、作業員は、広い引出口7から配線を引き出せるようになる。このため、制御装置の設置作業の作業性がより高められる。
【0061】
また、複数の取付部は、複数の制御装置の間の放熱間隔を空けて配置される。
【0062】
このような構成により、複数の制御装置が設置される場所の壁の大きさなどに左右されることなく、複数の制御装置の間の放熱間隔が確保される。これにより、各々の制御装置がより安定に動作するようになる。
【0063】
なお、設置台1に設置された各々の制御装置の前方の面が同一面内に揃うように、背部4の前面4cに各々の制御装置の前後方向の厚さに応じた段差が設けられていてもよい。これにより、制御装置が設置された設置台1の前側に段差がなくなるので、引っ掛かりなどが生じにくくなる。
【0064】
また、実施の形態2で説明された特徴の一部または全部について、単一の制御装置の設置に用いられる設置台1に適用されてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 設置台、 2 基部、 2a 底面、 2b 上面、 3 キャスター、 4 背部、 4c 前面、 5 取付穴、 6 アース穴、 7 引出口、 8 留め穴、 9 蓋、 10 切欠き、 11 ケーブルサポート、 12 引込口、 13 ブッシング、 100 制御装置、 101 配線、 102 アース線、 200 結束バンド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12