IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シチズン電子株式会社の特許一覧 ▶ シチズンホールディングス株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-発光装置 図1
  • 特開-発光装置 図2
  • 特開-発光装置 図3
  • 特開-発光装置 図4
  • 特開-発光装置 図5
  • 特開-発光装置 図6
  • 特開-発光装置 図7
  • 特開-発光装置 図8
  • 特開-発光装置 図9
  • 特開-発光装置 図10
  • 特開-発光装置 図11
  • 特開-発光装置 図12
  • 特開-発光装置 図13
  • 特開-発光装置 図14
  • 特開-発光装置 図15
  • 特開-発光装置 図16
  • 特開-発光装置 図17
  • 特開-発光装置 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023044416
(43)【公開日】2023-03-30
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/54 20100101AFI20230323BHJP
   H01L 33/58 20100101ALI20230323BHJP
【FI】
H01L33/54
H01L33/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021152439
(22)【出願日】2021-09-17
(71)【出願人】
【識別番号】000131430
【氏名又は名称】シチズン電子株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100160716
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 力
(72)【発明者】
【氏名】熊坂 拓
(72)【発明者】
【氏名】濱田 優彦
(72)【発明者】
【氏名】萱沼 浩称
【テーマコード(参考)】
5F142
【Fターム(参考)】
5F142AA24
5F142BA02
5F142BA32
5F142CA02
5F142CB12
5F142CD02
5F142CD17
5F142CE03
5F142CE16
5F142CE32
5F142CG05
5F142CG26
5F142CG32
5F142DA02
5F142DA12
5F142DA73
5F142DB17
5F142FA18
(57)【要約】
【課題】隣接する領域の発光を低減することで色度ずれを抑制した発光装置を提供する。
【解決手段】発光装置1は、第1発光領域18a及び第2発光領域18bを表面に有し、表面の反対側にアノード電極26、28及びカソード電極27、29が配置される基材10と、第1発光領域18aに実装された第1発光素子11と、第2発光領域18bに実装された第2発光素子12と、蛍光体を含有し、第1発光素子11を覆うように配置される第1封止材15と、第1発光素子11、第1封止材15及び第2発光素子12を覆うように配置される第2封止材16と、第1発光領域18aと第2発光領域18bとの間に配置され、第1発光領域18aから出射される光と第2発光領域18bから出射される光との間の干渉を防止する干渉防止材14とを有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1発光領域及び前記第1発光領域に隣接する第2発光領域を表面に有し、前記表面の反対側にアノード電極及びカソード電極が配置される基材と、
前記第1発光領域に実装された第1発光素子と、
前記第2発光領域に実装された第2発光素子と、
前記第1発光領域と前記第2発光領域との間に配置され、前記第1発光領域から出射される光と前記第2発光領域から出射される光との間の干渉を防止する干渉防止材と、
蛍光体を含有し、前記第1発光素子を覆い且つ前記第1発光領域の外縁まで達するように配置される第1封止材と、
前記第1発光素子及び前記第1封止材を覆うように配置される第2封止材と、
前記第2発光素子を覆うように配置される第3封止材と、を有し、
前記第1封止材の高さは、前記第1発光素子の上面の直上において、前記第2発光領域から離隔するに従って高くなる、
ことを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記第1発光領域及び前記第2発光領域のそれぞれの外縁の少なくとも一部に沿って配置される反射材を更に有する、請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第1発光領域及び前記第2発光領域のそれぞれは、一辺が前記干渉防止材に沿って延伸する矩形状の平面形状を有し、
前記反射材は、前記第1発光領域及び前記第2発光領域のそれぞれの前記干渉防止材に沿って延伸する辺に対向する辺に沿って配置される、請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記第2封止材及び前記第3封止材は、同一の樹脂で形成され、
前記第2封止材及び前記第3封止材の双方は、蛍光体を含有しない、請求項2又は3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記第2発光素子及び前記第3封止材を覆うように配置される第4封止材を更に有し、
前記第3封止材は、前記第1封止材に含有される蛍光体と異なる蛍光体を含有し、
前記第3封止材の高さは、前記第2発光素子の上面の直上において、前記第1発光領域から離隔するに従って高くなる、請求項2又は3に記載の発光装置。
【請求項6】
前記第1発光素子と前記干渉防止材に沿って延伸する辺に対向する前記第1発光領域の辺の離隔距離は、前記第1発光素子と前記干渉防止材に沿って延伸する前記第1発光領域の辺との間の離隔距離よりも短い、請求項1~5の何れか一項に記載の発光装置。
【請求項7】
前記干渉防止材の高さは、前記反射材の高さと等しい、請求項2~6の何れか一項に記載の発光装置。
【請求項8】
前記基材は、外縁に沿って切欠きが形成され、
前記反射材の底部は、前記切欠きに係合される、請求項2~7の何れか一項に記載の発光装置。
【請求項9】
前記基材は、前記第1発光領域と前記第2発光領域との間に凹部が形成され、
前記干渉防止材の底部は、前記凹部に係合される、請求項2~8の何れか一項に記載の発光装置。
【請求項10】
前記干渉防止材は、前記第1発光領域及び前記第2発光領域から出射される光を反射する光反射材により形成される、請求項2~9の何れか一項に記載の発光装置。
【請求項11】
前記第1発光領域から出射される光は白色の光であり、
前記第2発光素子は、青色の光を出射する、請求項2~10の何れか一項に記載の発光装置。
【請求項12】
前記第2発光領域に実装され、赤色の光を出射する第3発光素子と、
前記第2発光領域に実装され、緑色の光を出射する第4発光素子と、を更に有し、
前記第2発光素子は、前記第3発光素子及び前記第4発光素子よりも前記干渉防止材から離隔して配置される、請求項11に記載の発光装置。
【請求項13】
前記第1封止材が前記干渉防止材に接する面の高さは、前記第2発光素子の上面の高さよりも低い、請求項2~12の何れか一項に記載の発光装置。
【請求項14】
前記アノード電極及び前記カソード電極は、前記表面に隣接する面である側面に更に配置され、
前記アノード電極及び前記カソード電極は、前記表面の反対側に前記反射材の延伸方向に沿って配置される、請求項2~13の何れか一項に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)を発光素子として使用する発光装置において、異なる色を出射可能な技術が知られている。例えば、特許文献1には、樹脂製枠と樹脂製隔壁で囲まれた複数の区域に実装される発光素子を覆うように、それぞれに異なる蛍光体を含有する樹脂から成る蛍光体含有樹脂層を備えることで、複数の区域から異なる色を有する光を出射する発光装置が記載される。特許文献1に記載される発光装置は、1つの発光領域から白色の光を出射し、他の発光領域から青色又は赤色の光を出射して、複数の発光領域から出射される光を混色することで色温度が異なる光を出射する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-43469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載される発光装置は、白色樹脂を透過した光が励起光となり、隣接する領域を発光させてしまい、色度ずれが生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するものであり、隣接する領域の発光を低減することで色度ずれを抑制した発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る発光装置は、第1発光領域及び第1発光領域に隣接する第2発光領域を表面に有し、表面の反対側にアノード電極及びカソード電極が配置される基材と、第1発光領域に実装された第1発光素子と、第2発光領域に実装された第2発光素子と、第1発光領域と第2発光領域との間に配置され、第1発光領域から出射される光と第2発光領域から出射される光との間の干渉を防止する干渉防止材と、蛍光体を含有し、第1発光素子を覆い且つ第1発光領域の外縁まで達するように配置される第1封止材と、第1発光素子及び第1封止材を覆うように配置される第2封止材と、第2発光素子を覆うように配置される第3封止材とを有し、第1封止材の高さは、第1発光素子の上面の直上において、第2発光領域から離隔するに従って高くなる。
【0007】
さらに、本発明に係る発光装置は、第1発光領域及び第2発光領域のそれぞれの外縁の少なくとも一部に沿って配置される反射材を更に有することが好ましい。
【0008】
さらに、本発明に係る発光装置では、第1発光領域及び第2発光領域のそれぞれは、一辺が干渉防止材に沿って延伸する矩形状の平面形状を有し、反射材は、第1発光領域及び第2発光領域のそれぞれの干渉防止材に沿って延伸する辺に対向する辺に沿って配置されることが好ましい。
【0009】
さらに、本発明に係る発光装置では、第2封止材及び第3封止材は、同一の樹脂で形成され、第2封止材及び第3封止材の双方は、蛍光体を含有しないことが好ましい。
【0010】
さらに、本発明に係る発光装置は、第2発光素子及び第3封止材を覆うように配置される第4封止材を更に有し、第3封止材は、第1封止材に含有される蛍光体と異なる蛍光体を含有し、第3封止材の高さは、第2発光素子の上面の直上において、第1発光領域から離隔するに従って高くなることが好ましい。
【0011】
さらに、本発明に係る発光装置では、第1発光素子と干渉防止材に沿って延伸する辺に対向する第1発光領域の辺の離隔距離は、第1発光素子と干渉防止材に沿って延伸する第1発光領域の辺との間の離隔距離よりも短いことが好ましい。
【0012】
さらに、本発明に係る発光装置では、干渉防止材の高さは、反射材の高さと等しいことが好ましい。
【0013】
さらに、本発明に係る発光装置では、基材は、外縁に沿って切欠きが形成され、反射材の底部は、切欠きに係合されることが好ましい。
【0014】
さらに、本発明に係る発光装置では、基材は、第1発光領域と第2発光領域との間に凹部が形成され、干渉防止材の底部は、凹部に係合されることが好ましい。
【0015】
さらに、本発明に係る発光装置では、干渉防止材は、第1発光領域及び第2発光領域から出射される光を反射する光反射材により形成されることが好ましい。
【0016】
さらに、本発明に係る発光装置では、第1発光領域から出射される光は白色の光であり、第2発光素子は、青色の光を出射することが好ましい。
【0017】
さらに、本発明に係る発光装置は、第2発光領域に実装され、赤色の光を出射する第3発光素子と、第2発光領域に実装され、緑色の光を出射する第4発光素子と、を更に有し、第2発光素子は、第3発光素子及び第4発光素子よりも干渉防止材から離隔して配置されることが好ましい。
【0018】
さらに、本発明に係る発光装置では、第1封止材が干渉防止材に接する面の高さは、第2発光素子の上面の高さよりも低いことが好ましい。
【0019】
さらに、本発明に係る発光装置では、アノード電極及びカソード電極は、表面に隣接する面である側面に更に配置され、アノード電極及びカソード電極は、表面の反対側に反射材の延伸方向に沿って配置されることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る発光装置は、隣接する領域の発光を低減することで色度ずれを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】第1実施形態に係る発光装置の斜視図である。
図2】(a)は図1に示す発光装置の平面図であり、(b)は図1に示す発光装置の底面図であり、(c)は図1に示す発光素子の正面図であり、(d)は(a)に示すA-A線に沿う断面図であり、(e)は(a)に示すB-B線に沿う断面図である。
図3図1に示す発光装置の製造方法を示すフローチャートである。
図4】(a)は図3に示す基板準備工程を示す図であり、(b)は図3に示す基板切削工程を示す図であり、(c)は図3に示す発光素子実装工程を示す図であり、(d)は図3に示す干渉防止材配置工程を示す図であり、(e)は図3に示す反射材配置工程を示す図であり、(f)は図3に示す第1封止材配置工程を示す図である。
図5】第2実施形態に係る発光装置の斜視図である。
図6】(a)は図5に示す発光装置の平面図であり、(b)は図5に示す発光装置の底面図であり、(c)は図5に示す発光装置の正面図であり、(d)は(a)に示すC-C線に沿う断面図であり、(e)は(a)に示すD-D線に沿う断面図である。
図7図6に示す干渉防止材の好ましい高さを説明するための図である。
図8図6に示す発光装置の製造方法を示すフローチャートである。
図9】(a)は第1変形例に係る発光装置の断面図であり、(b)は第2変形例に係る発光装置の断面図であり、(c)は第3変形例に係る発光装置の断面図であり、(d)は第4変形例に係る発光装置の断面図である。
図10】(a)は第5変形例に係る発光装置の断面図であり、(b)は第6変形例に係る発光装置の断面図である。
図11】(a)は第7変形例に係る発光装置の平面図であり、(b)は第8変形例に係る発光装置の平面図であり、(c)は第9変形例に係る発光装置の平面図であり、(d)は第10変形例に係る発光装置の平面図である。
図12】(a)は第11変形例に係る発光装置の平面図であり、(b)は第12変形例に係る発光装置の平面図である。
図13】第13変形例に係る発光装置の平面図である。
図14図13に示すE-E線に沿う断面図である。
図15】第14変形例に係る発光装置の斜視図である。
図16】(a)は図15に示す発光装置の正面図であり、(b)は図15に示す発光装置の背面図であり、(c)は図15に示す発光装置の平面図であり、(d)は図15に示す発光装置の底面図であり、(e)は図15に示す発光装置の側面図である。
図17】第15変形例に係る発光装置の斜視図である。
図18】(a)は図17に示す発光装置の正面図であり、(b)は図17に示す発光装置の背面図であり、(c)は図17に示す発光装置の平面図であり、(d)は図17に示す発光装置の底面図であり、(e)は図17に示す発光装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明に係る発光装置について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態には限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0023】
(第1実施形態に係る発光装置の構成および機能)
図1は第1実施形態に係る発光装置の斜視図であり、図2(a)は図1に示す発光装置の平面図であり、図2(b)は図1に示す発光装置の底面図であり、図2(c)は図1に示す発光素子の正面図である。図2(d)は図2(a)に示すA-A線に沿う断面図であり、図2(e)は図2(a)に示すB-B線に沿う断面図である。
【0024】
発光装置1は、基材10と、第1発光素子11と、第2発光素子12と、反射材13と、干渉防止材14と、第1封止材15と、第2封止材16と、第3封止材17とを有する面状発光装置である。反射材13及び干渉防止材14は、第1発光素子11が実装され且つ第1封止材15及び第1封止材15に重畳する第2封止材16が配置される第1発光領域18aと、第2発光素子12が実装され且つ第3封止材17が配置される第2発光領域18bとを形成する。第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれは、一辺が干渉防止材14に沿って延伸する矩形状の平面形状を有する。
【0025】
基材10は、ガラスエポキシ樹脂等の絶縁性樹脂で形成された矩形状の平面形状を有する。基材10は、外縁に沿って切欠き10aが形成されると共に、第1発光領域18aと第2発光領域18bとの間に凹部10bが形成される。凹部10bは、基材10の対向する一対の辺の間に第1発光領域18aと第2発光領域18bとの境界の全体に亘って形成される。
【0026】
基材10の表面には、第1アノード配線21、第1カソード配線22、第2アノード配線23及び第2カソード配線24が配置される。また、基材10の裏面には、第1アノード電極26、第1カソード電極27、第2アノード電極28及び第2カソード電極29が配置される。第1アノード配線21、第1カソード配線22、第2アノード配線23及び第2カソード配線24は、基材10の表面の中心を中心として点対称となるように配置される。また、第1アノード電極26、第1カソード電極27、第2アノード電極28及び第2カソード電極29は、基材10の裏面の中心を中心として点対称となるように配置される。
【0027】
第1アノード配線21、第1カソード配線22、第2アノード配線23及び第2カソード配線24は、銅等の導電性薄膜で形成される。第1アノード配線21及び第2アノード配線23は同一の平面形状を有し、第1カソード配線22及び第2カソード配線24は同一の平面形状を有する。第1カソード配線22及び第2カソード配線24の面積は、第1アノード配線21及び第2アノード配線23の面積よりも大きい。
【0028】
第1アノード電極26、第1カソード電極27、第2アノード電極28及び第2カソード電極29は、銅等の導電性部材で形成される。第1アノード電極26、第1カソード電極27、第2アノード電極28及び第2カソード電極29は、同一の平面形状を有する。第1アノード電極26~第2カソード電極29のそれぞれは、第1アノード配線21、第1カソード配線22、第2アノード配線23及び第2カソード配線24のそれぞれと、基材10を貫通する貫通電極25を介して接続される。
【0029】
第1発光素子11は、矩形の平面形状を有する青色LEDダイであり、不図示の絶縁性のダイボンド材によって接着されることで第1カソード配線22に実装される。第1発光素子11は、金等の導電性部材により形成される線状部材であるボンディングワイヤ30を介して第1アノード配線21及び第1カソード配線22に接続される。
【0030】
第1発光素子11は、第1発光領域18aの短手方向の中央に配置される。すなわち、第1発光素子11と干渉防止材14に沿って延伸する辺に対向する第1発光領域18aの辺の離隔距離は、第1発光素子11と干渉防止材14に沿って延伸する第1発光領域18aの辺との間の離隔距離と等しい。
【0031】
第1発光素子11は、第1アノード電極26及び第1カソード電極27に順方向電圧が印加されることに応じて青色の光を出射する。第1発光素子11から出射される青色の光の主波長は、430nmと495nmとの間の範囲内であり、一例では450nmである。第1発光素子11は、透明な基板であるサファイヤ基板上に窒化ガリウム(GaN)層により形成されるPN接合層を積層して形成される。
【0032】
第2発光素子12は、第1発光素子11と同様に、矩形の平面形状を有する青色LEDダイであり、不図示の絶縁性のダイボンド材によって接着されることで第2カソード配線24に実装される。
【0033】
第2発光素子12は、第2発光領域18bの短手方向の中央に配置される。すなわち、第2発光素子12と干渉防止材14に沿って延伸する辺に対向する第2発光領域18bの辺の離隔距離は、第2発光素子12と干渉防止材14に沿って延伸する第2発光領域18bの辺との間の離隔距離と等しい。
【0034】
第2発光素子12は、ボンディングワイヤ30を介して第2アノード配線23及び第2カソード配線24に接続され、第2アノード電極28及び第2カソード電極29に順方向電圧が印加されることに応じて青色の光を出射する。
【0035】
反射材13は、シリコーン樹脂等の透明樹脂に、酸化チタン等の白色の粒子を含有して形成される白色樹脂である。白色樹脂は、第1発光領域及び18a及び第2発光領域18bから出射される光を反射する光反射材である。反射材13は、基材10の外縁に沿う枠型の平面形状を有し、基材10の切欠き10aに底部が係合するように配置される。
【0036】
干渉防止材14は、反射材13と同様に、シリコーン樹脂等の透明樹脂に、酸化チタン等の白色の粒子を含有して形成される白色樹脂である。干渉防止材14は、直線状の平面形状を有し、基材10の凹部10bに底部が係合するように配置される。
【0037】
干渉防止材14の基材10の表面からの高さは、反射材13の基材10の表面からの高さと等しい。反射材13及び干渉防止材14の基材10の表面からの高さは、反射材13及び干渉防止材14のそれぞれの頂部と、反射材13及び干渉防止材14のそれぞれと基材10の表面が接する部分の間との距離である。反射材13及び干渉防止材14の基材10の表面からの高さの差が、反射材13の基材10の表面からの高さの5%以内であるとき、干渉防止材14の基材10の表面からの高さは、反射材13の基材10の表面からの高さと等しいとされる。
【0038】
第1封止材15は、シリコーン樹脂等の透明樹脂で形成され、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(Yttrium Aluminum Garnet、YAG)等の黄色の光を出射する蛍光体を含有する。第1封止材15は、第1発光領域18aの干渉防止材14の延伸方向に沿って延伸する辺に対向する辺の一部又は全部を覆うように配置され、反射材13に接し、第1発光素子11及び第1発光素子11に接続されるボンディングワイヤ30の一部又は全部を封止する。第1封止材15は、第1発光領域18aの干渉防止材14の延伸方向に沿って延伸する辺に対向する辺の一部又は全部を覆うように配置されるので、第1発光領域18aの外縁に達している。なお、第1封止材15は、干渉防止材14に接しなくてもよい。第1封止材15は、第2発光領域18bから離隔するに従って高くなると共に、凸状に膨らむように湾曲する略扇型の断面形状を有する。また、第1封止材15が干渉防止材14に接する面の高さは、第2発光素子12の上面の高さよりも低い。第1発光領域18aは、第1発光素子11から青色の光が出射されることに応じて、青色の光と第1封止材15に含有される蛍光体から出射される黄色の光とが混色された白色の光を出射する。
【0039】
第2封止材16は、シリコーン樹脂等の透明樹脂で形成され、第1発光領域18aの全体を覆うように配置される。第2封止材16は、第1発光素子11、第1発光素子11に接続されるボンディングワイヤ30及び第1封止材15を覆うように配置される。
【0040】
第3封止材17は、第2封止材16と同一の樹脂で形成され、第2発光領域18bの全体を覆うように配置される。第3封止材17は、第2発光素子12及び第2発光素子12に接続されるボンディングワイヤ30を覆うように配置され、第2発光素子12及び第2発光素子12に接続されるボンディングワイヤ30を封止する。第2発光領域18bは、第2発光素子12から青色の光が出射されることに応じて、青色の光を出射する。
【0041】
(第1実施形態に係る発光装置の製造方法)
図3は、発光装置1の製造方法を示すフローチャートである。図4(a)は図3に示す基板準備工程を示す図であり、図4(b)は図3に示す基板切削工程を示す図であり、図4(c)は図3に示す発光素子実装工程を示す図である。図4(d)は図3に示す干渉防止材配置工程を示す図であり、図4(e)は図3に示す反射材配置工程を示す図であり、図4(f)は図3に示す第1封止材配置工程を示す図である。図4(a)~4(f)は、図2(a)に示すA-A線に沿う断面図に対応する断面図である。
【0042】
まず、基板準備工程において、基材10が準備される(S101)。基材10は、複数の基材10が行方向及び列方向に所定の配置ピッチで連設される構造を有する集合基板として準備されてもよい。
【0043】
次いで、基板切削工程において、基材10の表面を切削することで、切欠き10a及び凹部10bが形成される(S102)。切欠き10a及び凹部10bは、矩形の断面形状を有し、同一の方向に平行に延伸する溝である。
【0044】
次いで、発光素子実装工程において、第1発光素子11及び第2発光素子12が基材10に実装される(S103)。第1発光素子11は、ダイボンド材によって第1カソード配線22に接着されることで、第1カソード配線22に実装される。第2発光素子12は、ダイボンド材によって第2カソード配線24に接着されることで、第2カソード配線24に実装される。
【0045】
次いで、ワイヤボンディング工程において、第1発光素子11が第1アノード配線21及び第1カソード配線22に接続されると共に、第2発光素子12が第2アノード配線23及び第2カソード配線24に接続される(S104)。第1発光素子11は、第1アノード配線21及び第1カソード配線22に接続されることで、第1アノード電極26及び第1カソード電極27に電気的に接続される。第2発光素子12は、第2アノード配線23及び第2カソード配線24に接続されることで、第2アノード電極28及び第2カソード電極29に電気的に接続される。
【0046】
次いで、干渉防止材配置工程において、S102で示される基板切削工程で形成された凹部10bに底面が接するように干渉防止材14が配置される(S105)。次いで、反射材配置工程において、S102で示される基板切削工程で形成された切欠き10aに底面が接するように反射材13が配置される(S106)。反射材13及び干渉防止材14は、透明な接着剤によって切欠き10a及び凹部10bに係合される。
【0047】
次いで、第1封止材配置工程において、第1封止材15は、第1発光素子11及び第1発光素子11に接続されるボンディングワイヤ30の一部又は全部を封止するように、配置される(S107)。まず、第1封止材15の固化前の樹脂が第1発光素子11及び第1発光素子11に接続されるボンディングワイヤ30の一部又は全部を覆うように第1発光領域18aに塗布される。次いで、基材10が加熱されることで第1封止材15の固化前の樹脂が固化し、第1封止材15は、一体的に形成される。
【0048】
そして、第2、3封止材配置工程において、第2封止材16及び第3封止材17は、第1封止材15、第2発光素子12及び第2発光素子12に接続されるボンディングワイヤ30を封止するように、配置される(S108)。まず、第2封止材16及び第3封止材17の固化前の樹脂が第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれの全面に亘って塗布される。第2封止材16及び第3封止材17の固化前の樹脂は、第1発光領域18aに配置される第1封止材15、並びに第2発光領域18bに配置される第2発光素子12及び第2発光素子12に接続されるボンディングワイヤ30をそれぞれ覆うように塗布される。次いで、基材10が加熱されることで第2封止材16及び第3封止材17の固化前の樹脂が固化することで、第2封止材16及び第3封止材17は、基材10の全面に亘って一体的に形成される。
【0049】
(第1実施形態に係る発光装置の作用効果)
発光装置1では、反射材13は、基材10の外縁に沿って配置され、第1アノード電極26、第1カソード電極27、第2アノード電極28及び第2カソード電極29が基材10の裏面に配置されるので、サイズを最小化することができる。発光装置1のサイズは、第1アノード配線21~第2カソード配線24の間、及び第1アノード電極26~第2カソード電極29の間の絶縁距離に応じて規定される。
【0050】
また、発光装置1では、干渉防止材14が第1発光領域18aと第2発光領域18bとの間に配置されるので、第2発光領域18bから出射される青色の光が第1発光領域18aに配置される第1封止材15に入射して白色化するおそれは低い。
【0051】
また、発光装置1では、反射材13及び干渉防止材14は、切欠き10a及び凹部10bに係合されるので、基材10に強固に接続され、反射材13、干渉防止材14、第1封止材15及び第2封止材16が基材10から剥離するおそれは低い。また、反射材13及び干渉防止材14は、切欠き10a及び凹部10bに係合されるので、反射材13及び干渉防止材14を接着する接着剤を透過して第1発光素子11及び第2発光素子12から出射した光が漏れることを防止することができる。
【0052】
また、発光装置1では、第1封止材15が干渉防止材14に接する面の高さが第2発光素子12の上面の高さよりも低いので、第2発光素子12のみが発光するときに、第2発光素子12から第1封止材14に含有される蛍光体に入射する光の光量が低減される。発光装置1では、第2発光素子12から第1封止材14に含有される蛍光体に入射する光の光量が低減されるので、第2発光素子12のみが発光するときに、第1封止材15に含有される蛍光体に光が入射することで蛍光体から光が出射されるおそれを低くすることができる。
【0053】
(第2実施形態に係る発光装置の構成および機能)
図5は第2実施形態に係る発光装置の斜視図であり、図6(a)は図5に示す発光装置の平面図であり、図6(b)は図5に示す発光装置の底面図であり、図6(c)は図5に示す発光素子の正面図である。図6(d)は図6(a)に示すC-C線に沿う断面図であり、図6(e)は図6(a)に示すD-D線に沿う断面図である。
【0054】
発光装置2は、反射材33、干渉防止材34、第2封止材36及び第3封止材37を反射材13、干渉防止材14、第2封止材16及び第3封止材17の代わりに有することが発光装置1と相違する。反射材33、干渉防止材34、第2封止材36及び第3封止材37以外の発光装置2の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0055】
反射材33は、干渉防止材34の延伸方向に直交する一対の面の上方の中央に凹部33aが形成されることが反射材13と相違する。凹部33aが形成されること以外の反射材33の構成及び機能は、反射材13の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0056】
干渉防止材34は、高さが干渉防止材14と相違する。干渉防止材14の高さは反射材13の高さと等しいのに対して、干渉防止材34の高さは、第2発光素子12の表面の高さよりも高く且つ反射材33の高さよりも低い。高さ以外の干渉防止材34の構成及び機能は、干渉防止材14の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0057】
図7は、干渉防止材34の好ましい高さを説明するための図である。図7は、図6(a)に示すC-C線に沿う断面図である。
【0058】
干渉防止材34は、第2発光素子12の表面を通る干渉防止材34の接線の下方に第1封止材15が位置する高さを有することが好ましい。第2発光素子12の表面の中心Pcは、矩形の平面形状を有する第2発光素子12の対角線の交点である。なお、第2発光素子が円形の平面形状を有するとき、第2発光素子の表面の中心は、円の中心であり、第2発光素子が三角形の平面形状を有するとき、第2発光素子の表面の中心は、三角形の重心である。
【0059】
接線Lcは、発光装置2のC-C線に沿う断面において、第2発光素子12の表面の中心Pcを通り且つ干渉防止材34と一点で接する直線である。なお、第2発光素子12の表面の中心Pcを通り且つ干渉防止材34と一点で接する直線が複数ある場合、接線Lcは、干渉防止材34と接する点が一番高い直線である。
【0060】
第2封止材36及び第3封止材37は、干渉防止材34の延伸方向に沿って上方の中央に溝36aが形成されることが第2封止材16及び第3封止材17と相違する。溝36aは、底面が干渉防止材34の上端と接するように、干渉防止材の上方に形成される。溝36aが形成されること以外の第2封止材36及び第3封止材37の構成及び機能は、第2封止材16及び第3封止材17の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0061】
(第2実施形態に係る発光装置の製造方法)
図8は、発光装置2の製造方法を示すフローチャートである。
【0062】
S201~208の処理は、S101~S108の処理と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。凹部形成工程において、基材10の表面に配置される反射材33、干渉防止材34、第2封止材36及び第3封止材37を切削する(S209)。反射材33、干渉防止材34、第2封止材36及び第3封止材37は、干渉防止材34の延伸方向に沿って切削され、溝36aが形成される。
【0063】
(第2実施形態に係る発光装置の作用効果)
発光装置2では、干渉防止材34の高さが第2発光素子12の表面の高さよりも高いので、第2発光素子12から出射され、第1発光領域18aに侵入する光の光量を低減することができる。発光装置2では、第2発光素子12から第1発光領域18aに侵入する光の光量を低減することで、第2発光素子12のみが発光するときに、第1封止材15に含有される蛍光体に光が入射することで蛍光体から光が出射されるおそれを低くすることができる。
【0064】
また、発光装置2は、干渉防止材34の高さが反射材33の高さよりも低いので、干渉防止材34に吸収される光量を発光装置1よりも少なくできるので、発光装置1よりも発光効率を高くすることができる。
【0065】
また、発光装置2は、干渉防止材34が第2発光素子12の表面を通る干渉防止材34の接線の下方に第1封止材が位置する高さを有するので、第2発光素子12が出射する光が第1封止材15に含有される蛍光体に入射するおそれは低い。発光装置2は、第2発光素子12が出射する光が第1封止材15に入射しないので、第2発光領域18bから出射される青色の光が第1発光領域18aに配置される第1封止材15に入射して白色化するおそれは低い。
【0066】
(実施形態に係る発光装置の変形例)
発光装置1及び2では、第1発光素子11及び第2発光素子12は青色LEDダイである。しかしながら、実施形態に係る発光装置では、第1発光素子及び第2発光素子の少なくとも一方は、赤色LEDダイ及び緑色LEDダイ等の青色LEDダイ以外の発光素子であってもよい。
【0067】
発光装置1及び2では、第1封止材15は干渉防止材14若しくは干渉防止材34と接するように構成されているが、実施形態に係る発光装置では、第1封止材15は干渉防止材14若しくは干渉防止材34に接しなくてもよい。
【0068】
また、発光装置1及び2では、第1発光素子11及び第2発光素子12は、ボンディングワイヤ30によって配線に電気的に接続されるが、実施形態に係る発光装置では、発光素子は、フリップチップ接続により配線に接続されてもよい。
【0069】
また、発光装置1及び2では、干渉防止材14及び34は、反射材13及び33と別個に形成されるが、実施形態に係る発光装置では、干渉防止材は、反射材と一体成形されてもよい。
【0070】
また、発光装置1及び2では、第2封止材及び第3封止材は、同一の樹脂で形成されるが、実施形態に係る発光装置では、第2封止材及び第3封止材は、異なる樹脂で成形されてもよい。
【0071】
また、発光装置1及び2では、第1発光素子11は、第1発光領域18aの短手方向の中央に配置されるが、実施形態に係る発光装置では、第1発光素子11は、第1発光領域18aの短手方向の中央から外側に配置されてもよい。第1発光素子11が外側に配置されることで、第1発光素子11と干渉防止材14に沿って延伸する辺に対向する第1発光領域18aの辺の離隔距離は、第1発光素子11と干渉防止材14に沿って延伸する第1発光領域18aの辺との間の離隔距離よりも短くなる。第1発光素子11が第1発光領域18aの短手方向の中央から外側に配置されることで、第1発光素子11から出射された光を吸収する蛍光体の数を増加させて、より多くの光を蛍光体によって波長変換することができる。
【0072】
また、発光装置1及び2では、第2発光素子12は、第2発光領域18bの短手方向の中央に配置されるが、実施形態に係る発光装置では、第2発光素子12は、第2発光領域18bの短手方向の中央から外側に配置されてもよい。第2発光素子12が外側に配置されることで、第2発光素子12と干渉防止材14に沿って延伸する辺に対向する第2発光領域18bの辺の離隔距離は、第2発光素子12と干渉防止材14に沿って延伸する第2発光領域18bの辺との間の離隔距離よりも短くなる。第2発光素子12が第2発光領域18bの短手方向の中央から外側に配置されることで、第2発光素子12から出射される青色の光が第1発光領域18aに配置される第1封止材15に入射する光量を低減させることができる。
【0073】
図9(a)は第1変形例に係る発光装置の断面図であり、図9(b)は第2変形例に係る発光装置の断面図であり、図9(c)は第3変形例に係る発光装置の断面図であり、図9(d)は第4変形例に係る発光装置の断面図である。図9(a)~9(d)のそれぞれは、図2(d)に示す断面図に対応する断面図である。
【0074】
第1変形例に係る発光装置3は、基材40及び干渉防止材44を基材10及び干渉防止材14の代わりに有することが発光装置1と相違する。基材40及び干渉防止材44以外の発光装置3の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。基材40は凹部10bが形成されないことが基材10と相違する。凹部10bが形成されないこと以外の基材40の構成及び機能は、基材10の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0075】
干渉防止材44は、ダム材とも称され、酸化チタン等の白色の粒子を含有して形成される白色樹脂であり、第1発光領域18aと第2発光領域18bとの間に第1アノード配線21及び第1カソード配線22の配列方向に平行に延伸するように配置される。干渉防止材44は、干渉防止材34と同様に、第2発光素子12の表面を通る干渉防止材44の接線の下方に第1封止材15が位置する高さを有することが好ましい。
【0076】
干渉防止材44は、ワイヤボンディング工程によって第1発光素子11及び第2発光素子12のそれぞれがワイヤボンディングされた後に、第1封止材15が配置される前に、基材10の表面に配置される。
【0077】
第2変形例に係る発光装置4は、干渉防止材45を干渉防止材44の代わりに有することが発光装置3と相違する。干渉防止材45以外の発光装置4の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置3の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0078】
干渉防止材45は、酸化チタン等の白色の粒子を含有して形成される白色樹脂であり、第2発光素子12の周囲を囲むように、基材40の表面に配置される。干渉防止材45の厚さは、第2発光素子12の高さよりも薄い。
【0079】
干渉防止材45は、第1封止材配置工程によって第1封止材15が基材10の表面に配置された後に、第2封止材16が配置される前に、第2発光素子12の周囲を囲むように、基材40の表面に配置される。
【0080】
第3変形例に係る発光装置5aは、干渉防止材46を干渉防止材14の代わりに有することが発光装置1と相違する。干渉防止材46以外の発光装置5aの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0081】
干渉防止材46は、シリコーン樹脂等の透明樹脂に、カーボン等の黒色の粒子を含有して形成される黒色樹脂である。黒色樹脂は、第1発光領域及び18a及び第2発光領域18bから出射される光を吸収する光吸収材である。干渉防止材46は、干渉防止材14と同様に、略矩形の断面形状を有し、基材10の凹部10bに底部が係合するように配置される。干渉防止材46の基材10の表面からの高さは、反射材13の基材10の表面からの高さと等しい。
【0082】
第4変形例に係る発光装置5bは、干渉防止材47を干渉防止材34の代わりに有することが発光装置2と相違する。干渉防止材47以外の発光装置5bの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。干渉防止材47は、干渉防止材46と同様に、シリコーン樹脂等の透明樹脂に、カーボン等の黒色の粒子を含有して形成される黒色樹脂である。干渉防止材47は、第2発光素子12の表面を通る干渉防止材47の接線の下方に第1封止材15が位置する高さを有する。
【0083】
また、発光装置1及び2では、第2発光素子12は、蛍光体を含有しない第3封止材によって封止されるが、実施形態に係る発光装置では、第2発光素子12は、蛍光体を含有する封止材によって封止されてもよい。
【0084】
図10(a)は第5変形例に係る発光装置の断面図であり、図10(b)は第6変形例に係る発光装置の断面図である。図10(a)及び10(b)のそれぞれは、図2(d)に示す断面図に対応する断面図である。
【0085】
第5変形例に係る発光装置6aは、第3封止材17a及び第4封止材17bを第3封止材17の代わりに有することが発光装置1と相違する。第3封止材17a及び第4封止材17b以外の発光装置6aの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0086】
第3封止材17aは、シリコーン樹脂等の透明樹脂で形成され、CaAlSiN3:Eu(CASN)等を基本組成とする赤色の光を出射する蛍光体を含有する。第3封止材17aは、第1封止材15と同様に、干渉防止材14の延伸方向に沿って第2発光領域18bの全体を覆うように配置され、第2発光素子12及び第2発光素子12に接続されるボンディングワイヤ30の一部又は全部を封止する。第3封止材17aは、第1発光領域18aから離隔するに従って高くなると共に、凸状に膨らむように湾曲する略扇型の断面形状を有する。第2発光領域18bは、第2発光素子12から青色の光が出射されることに応じて、第3封止材17aに含有される蛍光体から出射される赤色の光を出射する。
【0087】
第4封止材17bは、シリコーン樹脂等の透明樹脂で形成され、第2発光領域18bの全体を覆うように配置される。第4封止材17bは、第2発光素子12、第2発光素子12に接続されるボンディングワイヤ30及び第3封止材17aを覆うように配置される。第4封止材17bは、蛍光体を含有してもよい。
【0088】
第6変形例に係る発光装置6bは、第3封止材37a及び第4封止材37bを第3封止材37の代わりに有することが発光装置2と相違する。第3封止材37a及び第4封止材37b以外の発光装置6bの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置2の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0089】
第3封止材37aは、第3封止材17aと同様に、シリコーン樹脂等の透明樹脂で形成され、CaAlSiN3:Eu(CASN)等を基本組成とする赤色の光を出射する蛍光体を含有する。第3封止材37aは、第3封止材17aと同様に、干渉防止材14の延伸方向に沿って第2発光領域18bの全体を覆うように配置され、第2発光素子12及び第2発光素子12に接続されるボンディングワイヤ30の一部又は全部を封止する。第3封止材37aは、第1発光領域18aから離隔するに従って高くなると共に、凸状に膨らむように湾曲する略扇型の断面形状を有する。第2発光領域18bは、第2発光素子12から青色の光が出射されることに応じて、第3封止材37aに含有される蛍光体から出射される赤色の光を出射する。
【0090】
第4封止材37bは、シリコーン樹脂等の透明樹脂で形成され、第2発光領域18bの全体を覆うように配置される。第4封止材37bは、第2発光素子12、第2発光素子12に接続されるボンディングワイヤ30及び第3封止材37aを覆うように配置される。第4封止材37bは、蛍光体を含有してもよい。
【0091】
また、発光装置1及び2では、基材10の外縁に沿う枠型の平面形状を有する反射材13が配置されるが、実施形態に係る発光装置では、反射材は、配置されなくてもよく、第1発光領域及び第2発光領域の外縁の少なくとも一部に沿って配置されてもよい。
【0092】
図11(a)は第7変形例に係る発光装置の平面図であり、図11(b)は第8変形例に係る発光装置の平面図であり、図11(c)は第9変形例に係る発光装置の平面図であり、図11(d)は第10変形例に係る発光装置の平面図である。
【0093】
第7変形例に係る発光装置7aは、反射材13が配置されないことが、発光装置1と相違する。発光装置7aでは、反射材13が配置されないため、第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれの外縁が基材10の外縁に沿って配置される。反射材13が配置されず且つ第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれの外縁が基材10の外縁に沿って配置されること以外の発光装置7aの構成及び機能は、発光装置1の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0094】
第8変形例に係る発光装置7bは、反射材13aが反射材13の代わりに配置されることが、発光装置1と相違する。反射材13a以外の発光装置7bの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0095】
反射材13aは、第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれの干渉防止材14に沿って延伸する辺に対向する辺に沿って配置される。また、反射材13aは、第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれの干渉防止材14に沿って延伸する辺に直交する辺には配置されない。反射材13aが配置されない干渉防止材14に沿って延伸する辺に直交する辺では、第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれの外縁は、基材10の外縁に沿って配置される。
【0096】
第9変形例に係る発光装置7cは、反射材13bが反射材13の代わりに配置されることが、発光装置1と相違する。反射材13b以外の発光装置7cの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0097】
反射材13bは、第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれの干渉防止材14に沿って延伸する辺に対向する辺に沿って配置される。また、反射材13bは、第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれの干渉防止材14に沿って延伸する辺に直交する辺では、外縁が基材10の外縁の内側に位置するように配置される。
【0098】
第10変形例に係る発光装置7dは、反射材13cが反射材13の代わりに配置されることが、発光装置1と相違する。反射材13c以外の発光装置7dの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0099】
反射材13cは、第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれの干渉防止材14に沿って延伸する辺に対向する辺に沿って、干渉防止材14に沿って延伸する辺と直交する外縁まで配置される。また、反射材13cは、第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれの干渉防止材14に沿って延伸する辺に直交する辺では、外縁が基材10の外縁の内側に位置するように配置される。
【0100】
また、発光装置1及び2では、第1発光領域18a及び第2発光領域18bのそれぞれに単一の発光素子が実装されるが、実施形態に係る発光装置では、第1発光領域18a及び第2発光領域18bの少なくとも一方に複数の発光素子が実装されてもよい。
【0101】
図12(a)は第11変形例に係る発光装置の平面図であり、図12(b)は第12変形例に係る発光装置の平面図である。
【0102】
第11変形例に係る発光装置8aは、基材10c、第2発光素子12a、第3発光素子12b及び第4発光素子12cを基材10及び第2発光素子12の代わりに有することが発光装置1と相違する。基材10c、第2発光素子12a、第3発光素子12b及び第4発光素子12c以外の発光装置8aの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0103】
基材10cは、3つの第2アノード配線23a、23b及び23c並びに3つの第2カソード配線24a、24b及び24cを有する。3つの第2アノード配線23a、23b及び23c並びに3つの第2カソード配線24a、24b及び24cのそれぞれは、銅等の導電性薄膜で形成され、基材10cの裏面に配置される3つのアノード電極及び3つのカソード電極のそれぞれに接続される。
【0104】
第2アノード配線23a及び23b並びに第2カソード配線24a及び24bは、干渉防止材14に近接して配置される。第2アノード配線23c及び第2カソード配線24cは、第2アノード配線23a及び23b並びに第2カソード配線24a及び24bよりも干渉防止材14から離隔して配置される。
【0105】
第2発光素子12aは、矩形の平面形状を有する赤色LEDダイであり、不図示の絶縁性のダイボンド材によって接着されることで第2カソード配線24aに実装される。第2発光素子12aは、金等の導電性部材により形成される線状部材であるボンディングワイヤ30を介して第2アノード配線23a及び第2カソード配線24aに接続される。第2発光素子12aは、第2アノード配線23a及び第2カソード配線24aに接続される一対の第2アノード電極及び第2カソード電極に順方向電圧が印加されることに応じて赤色の光を出射する。第2発光素子12aから出射される赤色の光の主波長は、600nmと680mとの間の範囲内であり、一例では660nmである。第2発光素子12aは、光を透過しない基板であるシリコン基板上に砒化ガリウムアルミニウム(GaAlAs)層により形成されるPN接合層を配置して形成される。
【0106】
第3発光素子12bは、矩形の平面形状を有する緑色LEDダイであり、不図示の絶縁性のダイボンド材によって接着されることで第2カソード配線24bに実装される。第3発光素子12bは、金等の導電性部材により形成される線状部材であるボンディングワイヤ30を介して第2アノード配線23b及び第2カソード配線24bに接続される。第3発光素子12bは、第2アノード配線23b及び第2カソード配線24bに接続される一対の第2アノード電極及び第2カソード電極に順方向電圧が印加されることに応じて緑色の光を出射する。第3発光素子12bから出射される緑色の光の主波長は、500nmと570mとの間の範囲内であり、一例では550nmである。第3発光素子12bは、透明な基板であるサファイヤ基板上に窒化ガリウム(GaN)層により形成されるPN接合層を積層して形成される。
【0107】
第4発光素子12cは、第2発光素子12と同様に、矩形の平面形状を有する青色LEDダイであり、不図示の絶縁性のダイボンド材によって接着されることで第2カソード配線24cに実装される。第4発光素子12cは、金等の導電性部材により形成される線状部材であるボンディングワイヤ30を介して第2アノード配線23c及び第2カソード配線24cに接続される。
【0108】
発光装置8aでは、第4発光素子12cは、干渉防止材14から離隔して配置されるので、第4発光素子12cから干渉防止材14を透過して第1封止材15に含有される蛍光体に入射する光の光量を最小限とすることができる。
【0109】
第12変形例に係る発光装置8bは、基材10dを基材10cの代わりに有することが発光装置8aと相違する。基材10d以外の発光装置8bの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置8aの構成要素の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0110】
基材10dは、3つの第2アノード配線23a、23b及び23c並びに3つの第2カソード配線24a、24b及び24cの配列が基材10cと相違する。3つの第2アノード配線23a、23b及び23c並びに3つの第2カソード配線24a、24b及び24cの配列以外の基材10dの構成及び機能は、基材10cと同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0111】
3つの第2アノード配線23a、23b及び23cは、干渉防止材14から順次離隔するように配置される。また、3つの第2カソード配線24a、24b及び24cは、3つの第2アノード配線23a、23b及び23cのそれぞれと並んで、干渉防止材14から順次離隔するように配置される。
【0112】
発光装置8bでは、発光装置8aと同様に、第4発光素子12cは、干渉防止材14から離隔して配置されるので、第4発光素子12cから干渉防止材14を透過して第1封止材15に含有される蛍光体に入射する光の光量を最小限とすることができる。
【0113】
また、発光装置1及び2は、第1発光領域18a及び第2発光領域18bの2つの実装領域を有するが、実施形態に係る発光装置は、3つ以上の発光領域を有してもよい。
【0114】
図13は第13変形例に係る発光装置の平面図であり、図14図13に示すE-E線に沿う断面図である。
【0115】
第13変形例に係る発光装置8cは、基材10e、第5発光素子12d、第1干渉防止材14a及び第2干渉防止材14b、第3封止材17c及び第4封止材17dを有することが発光装置8bと相違する。基材10e、第5発光素子12d、第1干渉防止材14a及び第2干渉防止材14b、第3封止材17c及び第4封止材17d以外の発光装置8cの構成及び機能は、発光装置8bの構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0116】
基材10eは、第3アノード配線21a及び第3カソード配線22aを有することが基材10dと相違する。また、基材10eは、第2アノード配線23b及び第2カソード配線24bと第2アノード配線23c及び第2カソード配線24cの配置位置が反対になっていることが基材10dと相違する。第3アノード配線21a及び第3カソード配線22a並びに第2アノード配線及び第2カソード配線の配置位置以外の基材10eの構成及び機能は、基材10dの構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0117】
第3アノード配線21a及び第3カソード配線22aのそれぞれは、銅等の導電性薄膜で形成され、第1アノード配線21及び第1カソード配線22が配置される基材10eの端部の反対の端部に配置される。第3アノード配線21a及び第3カソード配線22aのそれぞれは、基材10eの裏面に配置されるアノード電極及びカソード電極のそれぞれに接続される。
【0118】
第5発光素子12dは、第2発光素子12と同様に、矩形の平面形状を有する青色LEDダイであり、不図示の絶縁性のダイボンド材によって接着されることで第3カソード配線22aに実装される。第5発光素子12dは、金等の導電性部材により形成される線状部材であるボンディングワイヤ30を介して第2アノード配線23c及び第2カソード配線24cに接続される。
【0119】
第1干渉防止材14aは、干渉防止材14と同様に、シリコーン樹脂等の透明樹脂に、酸化チタン等の白色の粒子を含有して形成される白色樹脂である。第1干渉防止材14aは、第1発光領域18aと第2発光領域18bとの間に形成される第1凹部10fに底部が係合するように配置される。
【0120】
第2干渉防止材14bは、第1干渉防止材14aと同様に、シリコーン樹脂等の透明樹脂に、酸化チタン等の白色の粒子を含有して形成される白色樹脂である。第2干渉防止材14bは、第2発光領域18bと第3発光領域18cとの間に形成される第2凹部10gに底部が係合するように配置される。
【0121】
第3封止材17cは、第3封止材17aと同様に、シリコーン樹脂等の透明樹脂で形成され、CaAlSiN3:Eu(CASN)等を基本組成とする赤色の光を出射する蛍光体を含有する。第3封止材17cは、第2干渉防止材14bの延伸方向に沿って第3発光領域18cの全体を覆うように配置され、第5発光素子12d及び第5発光素子12dに接続されるボンディングワイヤ30の一部又は全部を封止する。第3封止材17cは、第2発光領域18bから離隔するに従って高くなると共に、凸状に膨らむように湾曲する略扇型の断面形状を有する。第3発光領域18cは、第2発光素子12から青色の光が出射されることに応じて、第3封止材37aに含有される蛍光体から出射される赤色の光を出射する。
【0122】
第4封止材17dは、シリコーン樹脂等の透明樹脂で形成され、第3発光領域18cの全体を覆うように配置される。第4封止材17dは、第5発光素子12d、第5発光素子12dに接続されるボンディングワイヤ30及び第3封止材17cを覆うように配置される。
【0123】
また、上述された発光装置1~8cは、面状発光装置であるが、実施形態に係る発光装置は、側面発光装置であってもよい。
【0124】
図15は第14変形例に係る発光装置の斜視図であり、図16(a)は図15に示す発光装置の正面図であり、図16(b)は図15に示す発光装置の背面図であり、図16(c)は図15に示す発光素子の平面図である。図16(d)は図15に示す発光装置の底面図であり、図16(e)は図15に示す発光装置の側面図である。
【0125】
第14変形例に係る発光装置9aは、基材50、反射材53、干渉防止材54、第1封止材55及び第2封止材56を基材10、反射材13、干渉防止材14、第1封止材15並びに第2封止材16及び第3封止材17の代わりに有することが発光装置1と相違する。また、発光装置9aは、電極基材60を有することが発光装置1と相違する。基材50、反射材53~第2封止材56及び電極基材60以外の発光装置9aの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0126】
基材50及び反射材53~第2封止材56は、干渉防止材54の延伸方向の長さが基材10及び反射材13~第3封止体17と相違する。干渉防止材54の延伸方向の長さ以外の基材50及び反射材53~第2封止材56の構成及び機能は、基材10及び反射材13~第3封止体17の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0127】
電極基材60は、基台61と、第1側面電極62と、第2側面電極63と、第3側面電極64とを有する。基台61は、ポリイミド樹脂等の硬度が高い合成樹脂で形成され、基材50の裏面に接着シート等の接着部材を介して接続される。
【0128】
第1側面電極62、第2側面電極63及び第3側面電極64等は、銅等の導電性部材によって形成され、反射材53の長手方向に延伸する第1発光領域58a側の面に沿って配置される。第1側面電極62は第1アノード電極26及び第2アノード電極28に接続され、第2側面電極63は第1カソード電極27に接続され、第3側面電極64は第2カソード電極29に接続される。
【0129】
第1発光素子11の順方向電圧が第1側面電極62と第2側面電極63との間に印加されることに応じて、第1発光素子11が発光し、第1発光領域58aから白色の光が出射される。第2発光素子12の順方向電圧が第1側面電極62と第3側面電極64との間に印加されることに応じて、第2発光素子12が発光し、第2発光領域58bから青色の光が出射される。
【0130】
図17は第15変形例に係る発光装置の斜視図であり、図18(a)は図17に示す発光装置の正面図であり、図18(b)は図17に示す発光装置の背面図であり、図18(c)は図17に示す発光素子の平面図である。図18(d)は図17に示す発光装置の底面図であり、図18(e)は図17に示す発光装置の側面図である。
【0131】
発光装置9bは、反射材73、干渉防止材74及び第2封止材76を反射材53、干渉防止材54及び第2封止材56の代わりに有することが発光装置9aと相違する。反射材73、干渉防止材74及び第2封止材76以外の発光装置9bの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置9aの構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0132】
反射材73、干渉防止材74及び第2封止材76は、干渉防止材74の延伸方向の長さが図5~8を参照して説明される発光装置2の反射材33、干渉防止材34ならびに第2封止材36及び第3封止材37と相違する。干渉防止材74の延伸方向の長さ以外の反射材73、干渉防止材74及び第2封止材76の構成及び機能は、発光装置2の反射材33、干渉防止材34及び第2封止材36の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0133】
実施形態に係る発光装置は、以下の態様としてもよい。
(1)第1封止材は、反射材に接するように配置される、発光装置。
(2)第2発光素子と干渉防止材に沿って延伸する辺に対向する第2発光領域の辺の離隔距離は、第2発光素子と干渉防止材に沿って延伸する第2発光領域の辺との間の離隔距離よりも短い、発光装置。
(3)干渉防止材は、第1発光領域及び第2発光領域から出射される光を吸収する光吸収材により形成される、発光装置。
(4)干渉防止材は、第2発光素子を囲むように第2発光領域に配置される白色樹脂を含む、発光装置。
(5)干渉防止材の上端の高さは、第2発光素子の表面の高さよりも高い、発光装置。
(6)干渉防止材の高さは、反射材の高さよりも低く、
干渉防止材の上方には、底面が干渉防止材の上端と接する溝が形成される、発光装置。
(7)第1封止材は、第2発光素子の表面を通る干渉防止材の接線の下方に位置する、発光装置。
【符号の説明】
【0134】
1~9b 発光装置
10、10c、10d、10e、40、50 基材
11 第1発光素子
12 第2発光素子
13、13a、13b、33、53、73 反射材
14、34、44~47、54、74 干渉防止材
15、55 第1封止材
16、36、56、76 第2封止材
17、17a、17c、37、37a
60 電極基材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18