(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023044503
(43)【公開日】2023-03-30
(54)【発明の名称】ファイル作成用シートとファイル
(51)【国際特許分類】
B42F 7/00 20060101AFI20230323BHJP
B42F 7/06 20060101ALI20230323BHJP
B42F 21/02 20060101ALI20230323BHJP
【FI】
B42F7/00 G
B42F7/06
B42F21/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021152556
(22)【出願日】2021-09-17
(71)【出願人】
【識別番号】593154609
【氏名又は名称】大比良工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002011
【氏名又は名称】弁理士法人井澤国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100072039
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 洵
(74)【代理人】
【識別番号】100123722
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 幹
(74)【代理人】
【識別番号】100157738
【弁理士】
【氏名又は名称】茂木 康彦
(72)【発明者】
【氏名】大比良 明彦
【テーマコード(参考)】
2C017
【Fターム(参考)】
2C017QA03
2C017QC02
2C017QE01
2C017QH01
(57)【要約】
【課題】1枚のシートから、無駄なく構成することができるファイル作成用シートと、そのファイル作成用シートを使用して熱溶着することなく作成したファイルを提供する。
【解決手段】
ファイル作成用シートは、ファイルとして構成したときに表面となる第1シート部と、ファイルとして構成したときに仕切りとなる第2シート部と、ファイルとして構成したときに仕切りとなる第3シート部と、ファイルとして構成したときに裏面となる第4シート部と、第1シート部は、ファイルとして構成したときに前記第4シート部と接着するためののりしろ部と、を有し、第1シート部と、第2シート部と、第3シート部と、第4シート部と、のりしろ部とは、1枚の矩形状のシートから構成され、のりしろ部は、第1シート部と、第2シート部と、第3シート部と、第4シート部との内部に配置したというものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファイルとして構成したときに表面となる第1シート部と、
ファイルとして構成したときに仕切りとなる第2シート部と、
ファイルとして構成したときに仕切りとなる第3シート部と、
ファイルとして構成したときに裏面となる第4シート部と、
前記第1シート部は、ファイルとして構成したときに前記第4シート部と接着するためののりしろ部と、を有し、
前記第1シート部と、前記第2シート部と、前記第3シート部と、前記第4シート部と、前記のりしろ部とは、1枚の矩形状のシートから構成され、
前記のりしろ部は、前記第1シート部と、前記第2シート部と、前記第3シート部と、前記第4シート部との内部に配置したファイル作成用シート部。
【請求項2】
ファイルとして構成したときに表面となる第1シート部と、
ファイルとして構成したときに仕切りとなる第2シート部と、
ファイルとして構成したときに仕切りとなる第3シート部と、
ファイルとして構成したときに裏面となる第4シート部と、
前記第1シート部は、ファイルとして構成したときに前記第4シート部と接着するためののりしろ部と、を有し、
前記第1シート部と、前記第2シート部と、前記第3シート部と、前記第4シート部と、前記のりしろ部とは、1枚の矩形状のシートから構成され、
前記1枚の矩形状のシートの正面視において、前記第1シート部の下方に前記第2シート部を配置するとともに、前記第1シート部と、前記第2シート部と、の間に前記のりしろ部を配置したファイル作成用シート部。
【請求項3】
前記1枚の矩形状のシートの正面視において、
前記第1シート部の高さよりも前記第2シート部の高さが小である請求項2記載のファイル作成用シート部。
【請求項4】
前記第1シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第1小口部と、
前記第2シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第2小口部と、
前記第3シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第3小口部と、
前記第4シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第4小口部と、を有し、
前記第3シート部は、ファイルとして構成したときに上端部を構成する第3上端部と、
前記第4シート部は、ファイルとして構成したときに下端部を構成する第4下端部と、を有し、
前記第1小口部と前記第4小口部と、を連結するとともに、
前記第2小口部と前記第3小口部と、を連結し、
前記第3上端部と前記第4下端部と、を連結し、かつ前記のりしろ部と、前記第2シート部と、の間に隙間である間隙部を有している請求項2または3記載のファイル作成用シート部。
【請求項5】
前記第1シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第1小口部と、
前記第2シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第2小口部と、
前記第3シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第3小口部と、を有し、
前記第1小口部は、見出しとなるインデックスとなる第1インデックス部と、
前記第2小口部は、見出しとなるインデックスとなる第2インデックス部と、
前記第3小口部は、見出しとなるインデックスとなる第3インデックス部と、を有する請求項1から3のいずれかに記載のファイル作成用シート部。
【請求項6】
前記請求項2から4のいずれかに記載のファイル作成用シートを使用し、
連結した前記第3上端部と前記第4下端部と、
連結した前記第1小口部と前記第4小口部と、
連結した前記第2小口部と前記第3小口部と、をそれぞれ谷折りするとともに、
前記のりしろ部を前記第4シート部に接着したファイル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書類等を仕切りによって個別に収納することができるファイル作成用シートと、そのファイル作成用シートを使用したファイルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
書類等を仕切りによって個別に収納することができるいわゆるクリアファイルが販売されている。このクリアファイルは、1枚の樹脂製のシートを複数回折り曲げすることで、表紙と裏表紙とその間に仕切りを配置し、それらの底部部分を、加熱して溶着することで構成している。
【0003】
例えば、実用新案登録第3027947号公報において、「平板シート部1を二枚重ねに2つ折りに折り畳み該2つ折り平板シート部の折り畳み方向に対して直交方向から更に該2つ折り平板シート部を2つ折りに折り畳み4つ折り平板シート部を形成し、該4つ折り平板シート部の折畳内側シート部面のみを折畳線の全長に渡って切欠線により2つに切離し、又は該4つ折り平板シート部の折畳内側シート部面を切離さずに、前記4つ折り平板シート部の一方の折畳内側シート部1面の折畳底部方向の一部を切り起こして連結片を形成し該連結片を対向方向の折畳外側シート部面の外表面へ折り畳んで挾持し又は接着してなることを特徴とする書類ファイルケース。」が開示されている。
【0004】
上述のファイルケースでは、平板シート部2を4つ折りに折り畳んだ4つ折り平板シート部14を形成した後、折畳内側シート部面10aから切り起こした連結片12を、小口分の折畳外側シート部面7bたるケース裏面9の外表面に強く折り曲げてヒートシールにより溶着するというものである。
【0005】
しかしながら、上記ファイルケースは、このようにヒートシールにより熱溶着することで、作成しているものの、その熱溶着した部分が割れる現象が発生する場合がある。また、需要者によっては紙製のファイルが要望されている。さらに1枚のシートから、無駄なく構成することが要望されている。
【0006】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記の実情に鑑みなされたもので、その課題は、1枚のシートから、無駄なく構成することができるファイル作成用シートと、そのファイル作成用シートを使用して熱溶着することなく作成したファイルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を解決するため、第1観点のファイル作成用シートは、ファイルとして構成したときに表面となる第1シート部と、ファイルとして構成したときに仕切りとなる第2シート部と、ファイルとして構成したときに仕切りとなる第3シート部と、ファイルとして構成したときに裏面となる第4シート部と、第1シート部は、ファイルとして構成したときに前記第4シート部と接着するためののりしろ部と、を有し、第1シート部と、第2シート部と、第3シート部と、第4シート部と、のりしろ部とは、1枚の矩形状のシートから構成され、のりしろ部は、第1シート部と、第2シート部と、第3シート部と、第4シート部との内部に配置したというものである。
【0009】
また、第2観点のファイル作成用シートは、ファイルとして構成したときに表面となる第1シート部と、ファイルとして構成したときに仕切りとなる第2シート部と、ファイルとして構成したときに仕切りとなる第3シート部と、ファイルとして構成したときに裏面となる第4シート部と、第1シート部は、ファイルとして構成したときに第4シート部と接着するためののりしろ部と、を有し、第1シート部と、第2シート部と、第3シート部と、第4シート部と、のりしろ部とは、1枚の矩形状のシートから構成され、1枚の矩形状のシートの正面視において、第1シート部の下方に第2シート部を配置するとともに、第1シート部と、第2シート部と、の間にのりしろ部を配置したというものである。
【0010】
また、第3観点のファイル作成用シートは、第2観点において、1枚の矩形状のシートの正面視において、第1シート部の高さよりも第2シート部の高さが小であるというものである。
【0011】
また、第4観点のファイル作成用シートは、第2観点または、第3観点において、
第1シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第1小口部と、第2シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第2小口部と、第3シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第3小口部と、第4シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第4小口部と、を有し、第3シート部は、ファイルとして構成したときに上端部を構成する第3上端部と、第4シート部は、ファイルとして構成したときに下端部を構成する第4下端部と、を有し、第1小口部と前記第4小口部と、を連結するとともに、第2小口部と前記第3小口部と、を連結し、第3上端部と前記第4下端部と、を連結し、かつ前記のりしろ部と、前記第2シート部と、の間に隙間である間隙部を有しているというものである。
【0012】
また、第5観点のファイル作成用シートは、第1観点から第3観点において、第1シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第1小口部と、第2シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第2小口部と、第3シート部は、ファイルとして構成したときに小口を構成する第3小口部と、を有し、第1小口部は、見出しとなるインデックスとなる第1インデックス部と、第2小口部は、見出しとなるインデックスとなる第2インデックス部と、第3小口部は、見出しとなるインデックスとなる第3インデックス部と、を有するというものである。
【0013】
また、第6観点のファイルは、第2観点から第4観点のファイル作成用シートを使用し、連結した第3上端部と第4下端部と、連結した第1小口と第4背と、連結した第2小口と第3背と、を谷折りするとともに、のりしろ部を第4シート部に接着したというものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は以上のように構成され、かつ作用するものであるものであるから、1枚のシートから、無駄なく構成することができるファイル作成用シートと、そのファイル作成用シートを使用して熱溶着することなく作成したファイルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】Aは、本実施例のファイルの正面図である。Bは、本実施例のファイルの裏面図である。
【
図2】本実施例のファイルの開いた状態の状態図である。
【
図3】1枚の矩形状のシートと、そのシートを加工をして構成したファイル作成用シート部の正面図である。
【
図4】ファイル作成用シート部を谷折りしてファイルを作成する様子を描いた参考斜視図である。
【
図5】ファイル作成用シート部をさらに谷折りしてファイルを作成する様子を描いた参考斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下図示の実施形態を参照して本実施例について説明する。本実施例のファイル10は、1枚の矩形状のシート100を加工してファイル作成用に使用するファイル作成用シート部200を作成し、さらにそのファイル作成用シート部200を複数回折りたたみ、後述するように接着することで構成している。なお、シート100にあらかじめ印刷等をすることも可能であり、そのように印刷することで後述する各シート部ごとに識別できるようにすることも可能である。
【0017】
ファイル作成用シート部200は、1枚の矩形状のシート100を例えば、抜き加工をして構成し、そのファイル作成用シート部200は、ファイル10として構成したときに、表面となる第1シート部210と、仕切りとなる第2シート部220と、仕切りとなる第3シート部230と、裏面となる第4シート部240とを有している。
【0018】
また、表面となる第1シート部210は、ファイル作成用シート部200をファイル10として構成したときに後述するように裏面となる第4シート部240に貼り付けるための、のりしろとなる、のりしろ部300を有している。この、のりしろ部300は、ファイル作成用シート部200において、その内部に配置されている。これについてはさらに後述する。
【0019】
この第1シート部210と、第2シート部220と、第3シート部230と、第4シート部240とは、ファイル作成用シート部200をほぼ4分するものであるが、第2シート部220は、第1シート部210あるいは、第3シート部230または、第4シート部240よりもその面積が小である。上記構成のファイル作成用シート部200の第1シート部210におけるのりしろ部300が、いわば、第2シート部220を侵食するように配置しているからである。
【0020】
本実施例においては1枚の矩形状のシート100の正面視において、第1シート部210の下方に第2シート部220を配置するとともに、第1シート部210と、第2シート部220と、の間にのりしろ部300を配置している。このように、のりしろ部300は、ファイル作成用シート部200の内部すなわち、第1シート部210と、第2シート部220との内部に配置することができる。また、図示しないが、第3シート部230と、第4シート部240との内部に配置することもできる。よって、のりしろ部300は、そのファイル作成用シート部200の外方に突出することなく、ファイル作成用シート部200は、矩形状のシート100の内部にとどまっている。これにより、例えば、ファイル10は例えばいわゆるJIS規格によるA4の大きさの書類を収納する場合に、1枚の矩形状のシート100は紙製の場合であって規格の寸法の枚葉紙の場合に、その規格の寸法の枚葉紙を無駄なく使用することができる。
【0021】
次に、ファイル作成用シート部200における各第1シート部210、第2シート部220、第3シート部230、第4シート部240、について説明する。ファイル10は、いわば本と近似した構成を有するので、本を構成する各部分の名称を使用する場合がある。なお、後述する各小口部を正面視右方向Rに配置する場合がある(
図1、
図2参照)。
【0022】
第1シート部210は、ほぼ矩形状を呈するものであり、ファイル10として構成したときに、いわゆる小口を構成する第1小口部211と、いわゆる背を構成する第1背部212と、いわゆる天としての上端部を構成する第1上端部213と、いわゆる地としての下端部を構成する第1下端部214とを有する。またその第1下端部214に、上述の、のりしろ部300が接続されている。また、第1上端部213と第1下端部214との間の第1高さ215を有する。なお、ほぼ、矩形状としたのは、角が丸い角丸部を有するからである。
【0023】
また、ファイル10として構成したときに小口を構成する第1小口部211に、見出しとなる第1インデックス部211aを有する。第1インデックス部211aは、第1小口部211の一部を取り除くことで構成している。また、第1小口部211と、第1背部212との間の第1幅H1を有する。
【0024】
また、第2シート部220は、ほぼ矩形状を呈するものであり、ファイル10として構成したときに、いわゆる小口を構成する第2小口部221と、背を構成する第2背部222と、いわゆる天としての上端部を構成する第2上端部223と、いわゆる地としての下端部を構成する第2下端部224とを有する。また、第2上端部223と第2下端部224との間の第2高さ225を有する。なお、第1シート部210に配置したのりしろ部300と、第2シート部220との間に、隙間である間隙部400が配置されている。すなわち、ファイル作成用シート部200において、第1シート部210と、第2シート部220とは、間隙部400を介して配置されている。ほぼ、矩形状としたのは、角が丸い角丸部を有するからである。
【0025】
また、ファイル10として構成したときに小口を構成する第2小口部221に、見出しとなる第2インデックス部221aを有する。第2インデックス部221aは、第2小口部221の一部を取り除くことで構成している。また、第2小口部221と、第2背部222との間の第2幅H2を有する。
【0026】
また、第3シート部230は、ほぼ矩形状を呈するものであり、ファイル10として構成したときに、小口を構成する第3小口部231と、背を構成する第3背部232と、いわゆる天としての上端部を構成する第3上端部233と、いわゆる地としての下端部を構成する第3下端部234とを有する。また、第3上端部233と第3下端部234との間の第3高さ235を有する。ほぼ、矩形状としたのは、角が丸い角丸部を有するからである。
【0027】
また、ファイル10として構成したときに小口を構成する第3小口部231に、見出しとなる第3インデックス部231aを有する。第3インデックス部231aは、第3小口部231の一部を取り除くことで構成している。また、第3小口部231と、第3背部232との間の第3幅H3を有する。
【0028】
第1インデックス部211aと、第2インデックス部221aと第3インデックス部231aとはファイル10として構成したときに、それぞれ視認できるように、それらの高さが異なるものである。
【0029】
また、第4シート部240は、ほぼ矩形状を呈するものであり、ファイル10として構成したときに、いわゆる小口を構成する第4小口部241と、背を構成する第4背部242と、いわゆる天としての上端部を構成する第4上端部243と、いわゆる地としての下端部を構成する第4下端部244とを有する。また、第4上端部243と第4下端部244との間の第4高さ245を有する。ほぼ、矩形状としたのは、角が丸い角丸部を有するからである。また、第4小口部241と、第4背部242との間の第4幅H4を有する。
【0030】
なお、上記の通り、ファイル作成用シート部200は、第1シート部210と、第2シート部220と、第3シート部230と、第4シート部240とを有しているが、具体的には、そのファイル作成用シート部200は、第1シート部210における第1背部212と、第4シート部240における第4背部242とを接続し、第2シート部220における第2背部222と、第3シート部230における第3背部232とを接続し、第3シート部230における第3下端部234と、第4シート部240における第4下端部244とを接続することで、構成されている。
【0031】
また、第1幅H1と第4幅H4はほぼ同一であることが好ましく、また、第2幅H2と第3幅H3はほぼ同一であることが好ましい。このとき、第1幅H1よりも第2幅H2は小であることが好ましい。したがって、ファイル作成用シート部200において、第4小口部241と第3小口部231を直線状に配置した場合に第4背部242と、第3背部232の位置が正面視右方向Rにわずかにずれているのである(
図3参照)。シート200の厚さを考慮してファイル10を作成するためである。
【0032】
また、第1高さ215と、第3高さ235と、第4高さ245はほぼ同程度の高さ(寸法)であるのに対し、第2高さ225は、それらの高さより小である(短く構成されている)。いうなれば、ファイル作成用シート部200において、第2シート部220が、すくなくとも、第1シート部210に配置されたのりしろ部300と間隙部400の分だけ侵食された状態を呈しているからである。
【0033】
上記の通り、ファイル作成用シート部200の内部にのりしろ部300が配置されていることから、その、のりしろ部300が、ファイル作成用シート部200の外部に突出することがないので、規格のサイズの1枚の矩形状のシート100を加工してファイル作成用に使用するファイル作成用シート部200を作成することができる。よって、厚紙あるいはボール紙など無駄がなく枚葉紙を使用することができる。なお、ファイル作成用シート部200の内部にのりしろ部300が配置されており、その、のりしろ部300が、ファイル作成用シート部200の外部に突出することがないとは、
図3において反時計周りに、ファイル作成用シート部200の外郭を構成する第1小口部211、第2小口部221、第2上端部223、第3上端部233、第3小口部231、第4小口部211、第4上端部243、第1上端部213に、のりしろ部300を配置せず、その、のりしろ部300は、ファイル作成用シート部200の内部の第1下端部214に配置するということである。
【0034】
次に、ファイル作成用シート部200を使用して、ファイル10を作成する。ファイル作成用シート部200における互いに連結した第3上端部233と第4下端部244と、を谷折りする。これにより、第1シート部210および第4シート部240に、第2シート部220および第3シート部230が重なるように折り曲げる。
【0035】
その後、第2背部222と第3背部232、第1背部212と第4背部242、をそれぞれ谷折りする。その後、のりしろ部300を、第4下端部244を超えて第4シート部240に接着剤類で接着すると、ファイル10を作成することができる。上記の通り、のりしろ部300を、第4シート部240に接着することで、ファイル10を作成することができるので、合成樹脂製のシートを熱溶着することで作成したファイルのように、その熱横着した部分が割れるといった不具合を回避することができる。また、ファイル作成用シート部200の内部にのりしろ部300が配置されていることにより、1枚の矩形状のシート100は紙製の場合であって枚葉紙の場合に、その規格の寸法の枚葉紙を無駄なく使用することができる。また、合成樹脂シートを使用した場合も同様である。
【符号の説明】
【0036】
10 ファイル
100 シート
200 ファイル作成用シート部
210 第1シート部
211 第1小口部
211a 第1インデックス部
212 第1背部
213 第1上端部
214 第1下端部
220 第2シート部
221 第2小口部
221a 第2インデックス部
222 第2背部
223 第2上端部
224 第2下端部
230 第3シート部
231 第3小口部
231a 第3インデックス部
232 第3背部
233 第3上端部
234 第3下端部
240 第4シート部
241 第4小口部
241a 第4インデックス部
242 第4背部
243 第4上端部
244 第4下端部
300 のりしろ部
400 間隙部