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特開2023-44662一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプ及び幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023044662
(43)【公開日】2023-03-30
(54)【発明の名称】一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプ及び幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト
(51)【国際特許分類】
   B65H 18/04 20060101AFI20230323BHJP
【FI】
B65H18/04
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146506
(22)【出願日】2022-09-14
(31)【優先権主張番号】10-2021-0124608
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0058173
(32)【優先日】2022-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522366152
【氏名又は名称】キム,ビョン ファ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】キム,ビョン ファ
【テーマコード(参考)】
3F055
【Fターム(参考)】
3F055AA05
3F055AA12
3F055BA12
3F055BA25
3F055CA02
3F055CA08
(57)【要約】
【課題】一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプ及び幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフトを提供する。
【解決手段】本発明は、生地やフィルムなどの元素材があらかじめ定められた間隔で切断されて形成された単位素材を、巻取管が安定に巻き取ることができるようにするとともに、低い圧縮空気の圧力下においても巻取管を固定することができ、巻取トルクを調節することができる圧縮空気の圧力範囲が広くて巻取張力の使用範囲が広いスリッター用フリクションシャフトを提供する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種紙、生地やフィルムのような元素材があらかじめ定められた間隔で切断されて形成された単位素材を、ロール状に巻き取るための巻取管が外面に設置されるスリッター用フリクションシャフトであって、
長手方向に圧縮空気の供給を受ける空気供給通路(110)が内部中央に形成された回転軸(100)と、前記回転軸(100)にその場で回転できるように設置される複数のフリクションコア(200)と、を含み、
前記回転軸(100)の外面には、それぞれのフリクションコア(200)内に圧縮空気を供給することができるように前記空気供給通路(110)と繋がれる複数の給気孔(120)が円周に沿って形成され、
前記フリクションコア(200)は、前記回転軸(100)に挿通される貫通孔(211)が中央に形成され、挿入溝(212)が前記給気孔(120)と対向するように内面にリング状に形成され、前記挿入溝(212)と連結孔(213)とで繋がれる複数の露出孔(214)が円周に沿って外面に形成されるコア管(210)と、前記貫通孔(211)の両側に設置された軸受(220)と、前記挿入溝(212)と一対の前記軸受(220)との間にそれぞれ位置したシールリング(230)と、一対の前記シールリング(230)の間で前記挿入溝(212)を覆って閉塞することで、前記給気孔(120)から供給される圧縮空気によって膨脹する円筒状のチューブ(240)と、前記挿入溝(212)、前記連結孔(213)、及び前記露出孔(214)に設置され、膨脹する前記チューブ(240)の押圧によって前記露出孔(214)から一部が突出して巻取管の内面に密着するクランプ用ラグ(250)と、前記圧縮空気の供給中断時、前記クランプ用ラグ(250)の一部が前記露出孔(214)に再び挿入されるように前記挿入溝(212)と前記クランプ用ラグ(250)との間に設置される弾性部材(260)と、を含むことを特徴とする、一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項2】
一対の前記シールリング(230)の外面には、前記チューブ(240)に向かう溝(231)をそれぞれ形成することを特徴とする、請求項1に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項3】
前記クランプ用ラグ(250)は、前記挿入溝(212)に挿入されるように湾曲して形成され、前記連結孔(213)に挿入される突出部(251a)が外面に形成され、前記突出部(251a)の外面には締結孔(251b)が形成されている挿入板(251)と、
前記露出孔(214)に挿入され、締結部材によって前記締結孔(251b)と締結される締結孔(252a)が外面に形成されている密着板(252)と、を含み、
前記弾性部材(260)は、前記挿入溝(212)と前記挿入板(251)との間に設置されることを特徴とする、請求項1に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項4】
前記弾性部材(260)は、前記突出部(251a)に挿通される貫通孔(261a)が外面に形成され、前記挿入溝(212)に支持されるように湾曲して形成された第1弾性板(261)と、
前記貫通孔(261a)の両側で前記第1弾性板(261)の外面に形成されて前記挿入板(251)に支持される第1弾性支持部(262)と、を含むことを特徴とする、請求項3に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項5】
前記コア管(210)の円周方向の前記挿入板(251)の長さを、隣接した前記挿入板(251)に近接するように長く形成し、
前記コア管(210)の長手方向の前記挿入板(251)の幅を、前記挿入溝(212)の幅に近接するように広く形成することを特徴とする、請求項3に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項6】
前記チューブ(240)の外面両側には、挿通部(241)を形成し、
前記コア管(210)の内面には、前記挿入溝(212)の両側で一対の前記挿通部(241)の間に挟まれる密着部(215)を形成することを特徴とする、請求項1に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項7】
前記フリクションコア(200)は、前記軸受(220)と前記シールリング(230)との間に設けられ、前記軸受(220)の外輪に密着する座金(270)と、
前記座金(270)との間に前記シールリング(230)が固定されるように前記座金(270)と前記挿通部(241)との間に設置される固定リング(280)と、を含むことを特徴とする、請求項6に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項8】
前記挿通部(241)の外面には、前記密着部(215)に密着する密着突起(241a)を形成することを特徴とする、請求項6に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項9】
前記チューブ(240)の外面には、前記挿通部(241)との間に嵌合溝(242)が形成されるように突出部(243)を形成し、
前記密着部(215)は、前記嵌合溝(242)に挟まれることを特徴とする、請求項6に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項10】
前記挿通部(241)の外面には、前記挿通部(241)との間に第1溝(241b)が形成されるように、第1突出部(241c)を前記密着部(215)に向かうように形成することを特徴とする、請求項6に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項11】
前記挿通部(241)の外面には、前記挿通部(241)との間に第2溝(241d)が形成されるように、第2突出部(241e)を前記密着部(215)の反対側に向かうように形成することを特徴とする、請求項6に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項12】
前記挿入板(251)の外面には、前記突出部(251a)の周りに第1平面(251c)を形成し、
前記弾性部材(260)は、平板状に形成されて前記第1平面(251c)に密着し、前記突出部(251a)に挿通される貫通孔(263a)が外面に形成された第2弾性板(263)と、
前記貫通孔(263a)の両側で前記第2弾性板(263)の外面に形成されて前記挿入溝(212)に支持される第2弾性支持部(264)と、を含むことを特徴とする、請求項3に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項13】
前記挿入板(251)の外面には、前記突出部(251a)の周りに第2平面(251d)を形成し、
前記第2平面(251d)には、前記突出部(251a)の両側に締結孔(251e)をそれぞれ形成し、
前記弾性部材(260)は、平板状に形成されて前記突出部(251a)の両側で前記第2平面(251d)にそれぞれ密着し、締結部材によって前記締結孔(251e)と締結される締結孔(265a)が外面に形成された一対の第3弾性板(265)と、
前記第3弾性板(265)の外面に形成されて前記挿入溝(212)に支持される第3弾性支持部(266)と、を含むことを特徴とする、請求項3に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【請求項14】
前記弾性部材(260)は、両側がそれぞれ前記挿入溝(212)と前記挿入板(251)に支持されるコイルばね(267)を含むことを特徴とする、請求項3に記載の一つの空気圧供給チャンネルを利用して高強度クランプと幅広い可変トルクを同時に具現したスリッター用フリクションシャフト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリッター用フリクションシャフトに関し、特に、生地やフィルムなどの元素材があらかじめ定められた間隔で切断されて形成された単位素材を、巻取管が安定に巻き取ることができるようにするとともに、低い圧縮空気の圧力下においても巻取管を固定することができ、巻取トルクを調節することができる圧縮空気の圧力範囲が広くて巻取張力の使用範囲が広いスリッター用フリクションシャフトに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スリッター(Slitter)とは、各種紙、生地やフィルムのような元素材をあらかじめ定められた間隔で切断する装置をいう。 そして、スリッターによって形成された多数の単位素材をロール状に巻き取るための目的でリール芯を使用する。
【0003】
そこで、リール芯に各種紙、生地やフィルムのような多数の単位素材をロール状に巻き取るために、圧縮空気を供給されてリール芯を回転させるスリッター用フリクションシャフトを用いた。
【0004】
これに関連し、特許文献1は、中央内部に空気流通路が形成された巻取ローラ軸の外周面には空気流通孔が形成され、多数のフリクションコアが外挿されてなるものであって、前記フリクションコアの内部と外部とが貫通されるように、幾つかの箇所に露出孔及び往復作動孔、並びに作動チャンバーを形成し、前記往復作動孔および作動チャンバー内には、底面が湾曲した湾曲部を有する作動子を作動チャンバー上であらかじめ定められた間隔を隔てて挿入し、往復作動孔に位置する作動子には、Oリングを挿入し、前記作動チャンバーに位置する作動子の上面内軸部にOリングを着設して、前記露出孔には押圧板が挿入されて前記作動子の上部に締結固定した多数のフリクションコアを巻取ローラ軸に嵌合してなることを特徴とする巻取装置を提示した。
【0005】
しかし、特許文献1の場合、往復作動孔に隣接した作動チャンバーへ圧縮空気が流出して、作動子は上方と下方の両方から圧縮空気の圧力を伝達されるようになった。
【0006】
すなわち、フリクションコアから押圧板を突出させるための作動子の移動が容易に行われなかった。
【0007】
これにより、押圧板とリール芯との密着がまともに行わらず、このためリール芯を固定し難く、リール芯の巻取作業はまともに行われない恐れがあった。
【0008】
そこで、押圧板によってリール芯を安定的に固定するために、圧縮空気の圧力をより高くしなければならなかった。
【0009】
すなわち、巻取トルクを調節することができる圧縮空気の圧力範囲が非常に狭くなるしかなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国登録特許第1995-0008032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明の目的は、各種紙、生地やフィルムのような元素材があらかじめ定められた間隔で切断されて形成された単位素材を、従来に比べて巻取管が安定に巻き取ることができるようにするとともに、従来よりも低い圧縮空気の圧力下においても巻取管を固定することができ、巻取トルクを調節することができる圧縮空気の圧力範囲が、従来よりも広くて、巻取張力の使用範囲が従来に比して広い、スリッター用フリクションシャフトを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するための本発明は、各種紙、生地やフィルムのような元素材があらかじめ定められた間隔で切断されて形成された単位素材を、ロール状に巻き取るための巻取管が外面に設置されるスリッター用フリクションシャフトであって、長手方向に圧縮空気が供給される空気供給通路が内部中央に形成されている回転軸と、回転軸にその場回転できるように設置される多数のフリクションコアを含み、回転軸の外面には、それぞれのフリクションコア内に圧縮空気を供給できるように空気供給通路と繋がれる多数の給気孔が円周に沿って形成されており、フリクションコアは、回転軸に挿通される貫通孔が中央に形成されて、挿入溝が給気孔に対向するように内面にリング状に形成されて、連結孔を介して挿入溝と繋がれる多数の露出孔が、円周に沿って外面に形成されるコア管と、貫通孔の両側に設置された軸受と、挿入溝と一対の軸受との間にそれぞれ位置したシールリングと、一対のシールリングの間で挿入溝を覆って閉塞することで、給気孔から供給される圧縮空気によって膨脹する円筒状のチューブと、挿入溝、連結孔及び露出孔に設置され、膨脹するチューブの押圧によって露出孔から一部が突出して、巻取管の内面に密着するクランプ用ラグと、圧縮空気の供給中断時、クランプ用ラグの一部が露出孔に再び挿入されるように挿入溝とクランプ用ラグとの間に設けられる弾性部材と、を含むことを特徴とするスリッター用フリクションシャフトを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、コア管の挿入溝への圧縮空気の流出をチューブにより塞ぐので、 従来と異なり、圧縮空気の圧力を一方からのみ伝達するという効果が得られる。
【0014】
また、クランプ用ラグは、巻取管の固定のために圧縮空気の圧力が伝達される面が、従来よりも広くかつ強固な構造体になっているため、効率よく大きい力を巻取管に伝達することができるという効果が得られる。
【0015】
すなわち、クランプ用ラグが圧縮空気によって従来よりも容易にフリクションコアから突出して巻取管に密着するという効果がある。
【0016】
これにより、巻取管はクランプ用ラグに従来に比して安定に固定されるから、各種紙、生地やフィルムのような元素材があらかじめ定められた間隔で切断されて形成された単位素材を、巻取管が従来よりも安定に巻き取ることができるようにするという効果が得られる。
【0017】
また、巻取管を固定するために用いられる圧縮空気の圧力を、従来よりも低くする効果がある。
【0018】
本発明は、圧縮空気をもっと供給すると、シールリングの溝が拡張されながら回転軸とフリクションコアとの摩擦が上昇するから、巻取管の巻取張力を上昇させるための摩擦力が得られるという効果がある。
【0019】
すなわち、圧縮空気の圧力を調節して回転軸とフリクションコアとの摩擦力を調節することができるとともに、巻取張力を調節することができるという効果がある。
【0020】
つまり、従来よりも巻取張力の使用範囲を広げることができて、低い張力を求める各種紙、生地やフィルムから、高い張力を求める各種紙、生地やフィルムに至るまで、より多様な製品の巻取が可能であるという効果を有する。
【0021】
本発明は、挿入板と密着板とが締結部材で締結されるので、巻取管との摩擦によって密着板が損傷すると、取り外して入れ替ることができるという効果を有する。
【0022】
本発明は、第1弾性板及び第1弾性支持部が、挿入溝と挿入板との間に支持されて設置されるから、巻取作業後にクランプ用ラグを容易に元の位置に戻すことができるという効果がある。
【0023】
また、第1弾性板の貫通孔を挿入板の突出部が貫通するので、弾性部材の設置の簡便であるという効果がある。
【0024】
本発明は、第2、第3弾性板が、第1、第2の平面に支持された状態で、第2、第3弾性支持部が挿入溝に支持されて設置されるので、巻取作業後にクランプ用ラグを容易に元の位置に戻すことができるという効果を有する。
【0025】
さらに、第2弾性板の貫通孔を挿入板の突出部が貫通するので、弾性部材の設置の簡便であるという効果がある。
【0026】
また、第3弾性板が締結部材の締結により挿入板に固定されるため、巻取作業時に挿入板で揺動が生じないという効果がある。
【0027】
本発明は、挿入板の長さが長く形成されて幅が広く形成されるので、クランプ用ラグは、巻取管の固定のために圧縮空気の圧力が伝達される面積がより広くなるという効果を有する。
【0028】
すなわち、従来よりも低い圧縮空気の圧力下においても、巻取管を固定させるクランプ用ラグの力がさらに強くなるという効果がある。
【0029】
つまり、巻取管を固定するために用いられる圧縮空気の圧力を、従来よりも低くすることができるという効果がある。
【0030】
本発明は、チューブの挿通部の間にコア管の密着部が挟み込まれるので、圧縮空気が挿入溝に流出することができる隙間をさらに密閉させることができる効果が得られる。
【0031】
本発明は、座金及び固定リングによりシールリングをコア管の内面に固定させるとともに、固定リングの押圧によりチューブの挿通部をコア管の密着部にさらに密着させるという効果が得られる。
【0032】
すなわち、圧縮空気が挿入溝に流出することができる隙間を一層密閉させるという効果がある。
【0033】
本発明は、固定リングの押圧で圧搾された密着突起が弾性によって元に戻ろうとするので、圧縮空気が挿入溝に流出することができる隙間を一層密閉させることができるという効果が得られる。
【0034】
本発明は、挿通部と突出部との間に形成された嵌合溝に密着部が挟み込まれるので、チューブがコア管の内面にさらに固定されながら圧縮空気が挿入溝に流出することができる隙間を一層密閉させることができるという効果が得られる。
【0035】
本発明は、固定リングの押圧で圧搾された第1突出部若しくは第2突出部が、弾性によって元に戻ろうとするので、圧縮空気が挿入溝に流出することができる隙間を一層密閉させる効果がある。
【0036】
本発明は、コイルばねが、挿入溝と挿入板との間に支持されて設置されるので、巻取作業後にクランプ用ラグを容易に元の位置に戻すことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの設置状態図である。
図2】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの正面図である。
図3】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの断面図である。
図4】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの部分拡大断面図である。
図5】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの部分拡大断面図である。
図6】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの部分拡大断面図である。
図7】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの部分拡大断面図及び詳細図である。
図8】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの詳細図である。
図9】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの詳細図である。
図10】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの詳細図である。
図11】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの使用状態図である。
図12】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの使用状態図である。
図13】本発明の実施形態によるスリッター用フリクションシャフトの使用状態図である。
図14】本発明の実施形態の第1変形例によるスリッター用フリクションシャフトの使用状態図である。
図15】本発明の実施形態の第1変形例によるスリッター用フリクションシャフトの使用状態図である。
図16】本発明の実施形態の第2変形例によるスリッター用フリクションシャフトの部分拡大断面図である。
図17】本発明の実施形態の第2変形例によるスリッター用フリクションシャフトの部分拡大断面図である。
図18】本発明の実施形態の第3変形例によるスリッター用フリクションシャフトの部分拡大断面図である。
図19】本発明の実施形態の第4変形例によるスリッター用フリクションシャフトの部分拡大断面図である。
図20】本発明の実施形態の第4変形例によるスリッター用フリクションシャフトの部分拡大断面図である。
図21】本発明の実施形態の第5変形例によるスリッター用フリクションシャフトの部分拡大断面図である。
図22】本発明の実施形態の第5変形例によるスリッター用フリクションシャフトの部分拡大断面図である。
図23】本発明の実施形態の第6変形例によるスリッター用フリクションシャフトの斜視図である。
図24】本発明の実施形態の第6変形例によるスリッター用フリクションシャフトの使用状態図である。
図25】本発明の実施形態の第6変形例によるスリッター用フリクションシャフトの使用状態図である。
図26】本発明の実施形態の第7変形例によるスリッター用フリクションシャフトの斜視図である。
図27】本発明の実施形態の第7変形例によるスリッター用フリクションシャフトの使用状態図である。
図28】本発明の実施形態の第7変形例によるスリッター用フリクションシャフトの使用状態図である。
図29】本発明の実施形態の第8変形例によるスリッター用フリクションシャフトの分解斜視図である。
図30】本発明の実施形態の第8変形例によるスリッター用フリクションシャフトの使用状態図である。
図31】本発明の実施形態の第8変形例によるスリッター用フリクションシャフトの使用状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付図面を参照して本発明の具体的な実施形態の構成について説明する。
【0039】
図1図31に示されているように、本発明の実施形態及び第1~第8変形例によるスリッター用フリクションシャフト1000は、ロール状に巻き取られた各種紙、生地やフィルムのような元素材1を巻取装置2aに供給するフィード装置2bと、前記元素材1をあらかじめ定められた間隔で切断する切断装置2cと、前記元素材1があらかじめ定められた間隔で切断されて形成された単位素材1aを、巻取管3によりロール状に巻き取る巻取装置2aと、を含むスリッター2に設置される。
【0040】
すなわち、前記スリッター用フリクションシャフト1000は、スリッター2の巻取装置2aに設置されて含まれる。
【0041】
ここで、前記元素材1は、該元素材1が単位素材1aとなる前に、印刷作業によって同一のデザインの形状、模様が多数に配列されて含まれてもよい。
【0042】
また、前記巻取装置2aは、スリッター用フリクションシャフト1000を回転させる駆動モーターなどが含まれた駆動部2a’と、前記スリッター用フリクションシャフト1000に圧縮空気を供給するエアコンプレッサーなどのようなエア供給部2a’’などが含まれる。
【0043】
また、前記単位素材1aは、複数個で形成され、前記巻取管3もそれに合わせて複数個で構成されてスリッター用フリクションシャフト1000の外面に設置される。
【0044】
ここで、前記巻取管3は、リール芯、FRP芯材などで形成される。
【0045】
さらに、図1図13に示されているように、本発明の実施形態による前記スリッター用フリクションシャフト1000は、駆動部2a’によって回転され、エア供給部2a’’から長手方向に圧縮空気が供給される空気供給通路110が内部中央に形成された回転軸100と、前記回転軸100に、その場で回転できるように設置され、外面に巻取管3が設置される多数のフリクションコア200と、が含まれる。
【0046】
ここで、多数の前記フリクションコア200は、回転軸100に設置されるスペーサによって間隔が維持され、前記回転軸100に設置される固定部材によって元の場所から離脱しないようになる。
【0047】
また、前記回転軸100は金属材質などからなる。
【0048】
そして、前記回転軸100の外面には、それぞれのフリクションコア200の中へ圧縮空気を供給するように空気供給通路110と繋がれる多数の給気孔120が円周に沿って形成される。
【0049】
ここで、前記給気孔120は、一定の間隔で回転軸100の円周に沿って複数個が形成される。
【0050】
また、前記フリクションコア200は、回転軸100に挿通される貫通孔211が中央に形成されており、挿入溝212が給気孔120と対向するように内面中央にリング状に形成され、連結孔213により前記挿入溝212と繋がれる多数の露出孔214が、円周に沿って外面に形成されるコア管210が含まれる。
【0051】
ここで、前記連結孔213の大きさは、露出孔214よりも小さく形成される。
【0052】
また、前記露出孔214は、一定の間隔でコア管210の円周に沿って給気孔120と対向するように複数個が形成されており、前記コア管210は金属材質などからなる。
【0053】
そして、前記フリクションコア200は、貫通孔211の両端に設置された軸受220と、前記挿入溝212と一対の軸受220との間にそれぞれ位置したシールリング230と、一対の前記シールリング230の間で挿入溝212を覆って閉塞することで、給気孔120から供給される圧縮空気によって膨脹する円筒状のチューブ240と、を含んでなる。
【0054】
ここで、一対の前記シールリング230の外面には、チューブ240に向かう溝231がそれぞれ形成され、前記シールリング230は、ゴム材質などからなるリテーナー状に形成される。
【0055】
また、前記チューブ240は、回転軸100に貫通するように中央が開放された円筒状に形成されるとともに前記回転軸100に密着しないように形成され、ゴム材質などからなる。
【0056】
また、前記軸受220は、ボールベアリングの形態で形成される。
【0057】
そして、前記フリクションコア200は、挿入溝212、連結孔213、及び露出孔214に設置され、膨脹するチューブ240の押圧によって前記露出孔214から一部が突出して巻取管3の内面に密着するクランプ用ラグ250と、前記圧縮空気の供給中断時、クランプ用ラグ250の一部が露出孔214に再び挿入されるように、挿入溝212と前記クランプ用ラグ250との間に設置される弾性部材260と、を含んでなる。
【0058】
ここで、前記クランプ用ラグ250及び弾性部材260は、金属材質などからなる。
【0059】
そして、前記クランプ用ラグ250は、挿入溝212に挿入されるように湾曲して形成され、連結孔213に挿入される突出部251aが外面中央から突出形成されており、前記突出部251aの外面には、締結孔251bが形成された挿入板251と、前記露出孔214に挿入され、締結部材によって締結孔251bと締結される締結孔252aが外面に形成されており、巻取管3の内面に密着する密着板252と、を含んでなる。
【0060】
ここで、前記締結孔251b、252aは、締結部材の雄ねじ部に締結されるように雌ねじ部からなる。
【0061】
また、前記弾性部材260は、挿入溝212と挿入板251との間に設置される。
【0062】
そして、前記弾性部材260は、突出部251aに挿通される貫通孔261aが外面に形成され、挿入溝212に支持されるように湾曲して形成されている第1弾性板261と、前記貫通孔261aの両側で第1弾性板261の外面に形成されて挿入板251に支持される第1弾性支持部262と、を含んでなる。
【0063】
ここで、前記第1弾性支持部262は、第1弾性板261の外面からそれぞれ突出形成される。
【0064】
そして、前記チューブ240の外面両端には、挿通部241が突出形成される。
【0065】
また、前記コア管210の内面には、挿入溝212の両側で一対の挿通部241の間に挟み込まれる密着部215が突出形成される。
【0066】
そして、前記フリクションコア200は、軸受220とシールリング230との間に設けられ、前記軸受220の外輪に密着する座金270と、前記座金270との間に、シールリング230が固定されるように前記座金270と挿通部241との間に設置される固定リング280と、を含んでなる。
【0067】
ここで、前記座金270は、回転軸100及び軸受220の内輪に密着しないように形成され、金属材質などからなる。
【0068】
また、前記固定リング280は、回転軸100に密着しないように形成され、金属材質などからなる。
【0069】
また、前記固定リング280は、密着部215に向かって挿通部241を押圧するようになる。
【0070】
そして、前記コア管210は、貫通孔211、挿入溝212、連結孔213、露出孔214、及び密着部215が形成された胴体210aと、前記貫通孔211が形成されており、胴体210aと相互結合されて軸受220、シールリング230、チューブ240、座金270、及び固定リング280を胴体210aに固定させるカバー210bなどとを含んでなる。
【0071】
次に、図1図13に示されているように、前記のように構成された本発明の実施形態による前記スリッター用フリクションシャフト1000の作動及び効果について説明する。
【0072】
各種前記紙、生地やフィルムのような元素材1があらかじめ定められた間隔で切断されて形成された多数の単位素材1aを、ロ-ル状にそれぞれ巻き取ることができるように、多数の巻取管3を前記スリッター用フリクションシャフト1000の多数のフリクションコア200の外面に挟み込む。
【0073】
そして、前記エア供給部2a’’を介して圧縮空気を回転軸100の空気供給通路110へ供給する。
【0074】
すると、前記圧縮空気は、空気供給通路110に沿って移動しながら多数の給気孔120を介してそれぞれのフリクションコア200の中に供給される。
【0075】
すなわち、前記圧縮空気はチューブ240の内部に供給される。
【0076】
ここで、前記コア管210の挿入溝212は、チューブ240によって覆われて閉塞されるので、前記チューブ240と挿入溝212との間に形成された隙間は密閉される。
【0077】
すなわち、前記コア管210の挿入溝212へ圧縮空気が流出しない。
【0078】
また、前記チューブ240の挿通部241は、固定リング280によって押圧されてコア管210の密着部215に密着するので、前記チューブ240と挿入溝212との間に形成された隙間はさらに密閉される。
【0079】
すなわち、前記コア管210の挿入溝212へ圧縮空気が流出しない。
【0080】
また、前記回転軸100とフリクションコア200との間に形成された隙間は、チューブ240の両側にそれぞれ位置した一対のシールリング230によって密閉される。
【0081】
すなわち、前記圧縮空気は、回転軸100とフリクションコア200との間に形成された隙間を介して外部へ排出できなくなる。
【0082】
そして、前記チューブ240は、給気孔120から供給される圧縮空気によって挿入溝212に膨脹されながら、クランプ用ラグ250の挿入板251を押圧するようになる。
【0083】
すると、前記挿入板251は、膨脹するチューブ240の押圧によって挿入溝212に沿ってフリクションコア200の外部に向かって移動するようになり、前記挿入板251の突出部251aも、連結孔213及び弾性部材260の貫通孔261aに沿ってフリクションコア200の外部に向かって移動するようになる。
【0084】
ここで、前記挿入板251は、挿入溝212へ圧縮空気が流出しないことから、チューブ240を膨脹させる圧縮空気の圧力が一方からのみ伝達されるので、前記挿入溝212に沿ってフリクションコア200の外部に向かって容易に移動するようになる。
【0085】
また、前記弾性部材260は、第1弾性板261及び第1弾性支持部262が挿入板251によって変形しながら圧縮される。
【0086】
そして、前記クランプ用ラグ250の密着板252は、露出孔214から突出して巻取管3の内面に密着する。
【0087】
すなわち、前記巻取管3は、フリクションコア200に固定される。
【0088】
次いで、前記駆動部2a’を駆動させて回転軸100を回転させる。
【0089】
すると、多数の前記フリクションコア200は、軸受220によって、回転軸100と一緒に回転するようになる。
【0090】
そして、多数の前記巻取管3は、内面に密着したクランプ用ラグ250の密着板252との摩擦によって、多数のフリクションコア200と一緒に回転するようになる。
【0091】
これにより、多数の前記巻取管3は、巻取張力で多数の単位素材1aをそれぞれ巻き取るようになる。
【0092】
そして、多数の前記巻取管3に多数の単位素材1aがロール状にそれぞれ巻き取られると、回転軸100への圧縮空気供給を中断しながら駆動部2a’の駆動を停止する。
【0093】
すると、前記チューブ240は、減った圧縮空気によって元の状態になるように収縮され、クランプ用ラグ250の密着板252は、弾性部材260の第1弾性板261及び第1弾性支持部262が圧縮された状態で、元に戻ろうとする弾性によって露出孔214に再び挿入される。
【0094】
そして、前記巻取管3の内面とクランプ用ラグ250の密着板252との密着は解除される。
【0095】
これにより、多数の前記単位素材1aがそれぞれ巻き取られた多数の巻取管3を、本発明のスリッター用フリクションシャフト1000から取り外すことで巻取作業を仕上げる。
【0096】
なお、前記元素材1は、厚さが厚くて重量が重ければ、巻取管3の巻取張力が上昇するように、それに合わせて圧縮空気を回転軸100の空気供給通路110にもっと供給するようになる。
【0097】
すると、もっと供給された前記圧縮空気の圧力によって、チューブ240の内部圧力は上昇しながら、図13に示したように、前記チューブ240の両側に位置した一対のシールリング230の溝231は、変形して拡張される。
【0098】
そして、前記溝231が拡張されたシールリング230は、回転軸100に一層密着しながら摩擦を増加させるようになる。
【0099】
すなわち、前記スリッター用フリクションシャフト1000は、巻取管3の巻取張力を上昇させるための回転力が得られるようになる。
【0100】
また、前記チューブ240は、もっと供給された圧縮空気の圧力によって挿入溝212に膨脹されながら、クランプ用ラグ250の挿入板251をさらに押圧するようになる。
【0101】
また、前記クランプ用ラグ250の密着板252は、露出孔214から突出して巻取管3の内面にさらに密着する。
【0102】
すなわち、図13に示されたように、前記圧縮空気の圧力が増加するにつれ、巻取管3の巻取張力は上昇するようになる。
【0103】
したがって、多数の前記巻取管3は、上昇した巻取張力により、厚さが厚くて重量が重い多数の単位素材1aをそれぞれ巻き取るようになる。
【0104】
そして、図14及び図15に示されているように、本発明の実施形態の第1変形例による前記スリッター用フリクションシャフト1000において、コア管210の円周方向の挿入板251の長さは、隣接した挿入板251に近接するように長く形成される。
【0105】
すなわち、それぞれの前記挿入板251の長さは、それぞれの前記挿入板251が互いに近接するように長く形成される。
【0106】
また、前記コア管210の長手方向の挿入板251の幅は、挿入溝212の幅に近接するように広く形成される。
【0107】
これにより、前記給気孔120を介してチューブ240の内部へ圧縮空気が供給されれば、前記チューブ240は膨脹されながらクランプ用ラグ250の挿入板251を押圧するようになる。
【0108】
ここで、前記挿入板251は、長さが長くて幅が広くなったため、膨脹するチューブ240と接触される面積が第1実施形態よりも広くなる。
【0109】
すなわち、前記挿入板251は、圧縮空気の圧力が伝達される面積が、第1実施形態よりも広くなる。
【0110】
そして、前記クランプ用ラグ250の密着板252は、圧縮空気の圧力伝達面積が上昇された挿入板251によって、露出孔214から突出して巻取管3の内面に一層大きい力でもっと密着する。
【0111】
すなわち、前記巻取管3は、フリクションコア200にさらに固定される。
【0112】
そして、図16及び図17に示されているように、本発明の実施形態の第2変形例による前記スリッター用フリクションシャフト1000において、挿通部241の外面には、密着部215に密着する密着突起241aが突出形成される。
【0113】
そして、前記挿通部241の密着突起241aは、密着部215に支持されたまま、固定リング280に押圧されて変形する。
【0114】
すなわち、前記密着突起241aは圧搾されて潰れる。
【0115】
そこで、前記固定リング280と、挿通部241及び密着部215との間に形成された隙間は、元に戻ろうとする密着突起241aによってさらに密閉される。
【0116】
すなわち、前記コア管210の挿入溝212へ圧縮空気が流出しない。
【0117】
そして、図18に示したように、本発明の実施形態の第3変形例による前記スリッター用フリクションシャフト1000において、チューブ240の外面には、挿通部241との間に嵌合溝242が形成されるように突出部243が突出形成される。
【0118】
そして、前記密着部215は、嵌合溝242に挟まれる。
【0119】
そのため、前記挿通部241と密着部215との間に形成された隙間は、突出部243によってさらに密閉される。
【0120】
すなわち、前記コア管210の挿入溝212に圧縮空気が流出しない。
【0121】
また、前記チューブ240は、嵌合溝242に密着部215が挟まれながらコア管210の内面にさらに固定される。
【0122】
そして、図19及び図20に示されているように、本発明の実施形態の第4変形例による前記スリッター用フリクションシャフト1000において、挿通部241の外面には、前記挿通部241との間に第1溝241bが形成されるように、第1突出部241cが密着部215に向かうように突出形成される。
【0123】
ここで、前記第1突出部241cは、密着部215に密着する。
【0124】
また、前記挿通部241の第1突出部241cは、密着部215に支持されたまま、固定リング280に押圧されて第1溝241bが変形する。
【0125】
すなわち、前記第1突出部241cは圧搾されて潰れる。
【0126】
そのため、前記固定リング280と挿通部241と密着部215との間に形成された隙間は、元に戻ろうとする第1突出部241cによってさらに密閉される。
【0127】
すなわち、前記コア管210の挿入溝212に圧縮空気が流出しない。
【0128】
なお、図21及び図22に示したように、本発明の実施形態の第5変形例による前記スリッター用フリクションシャフト1000において、挿通部241の外面には、前記挿通部241との間に第2溝241dが形成されるように、第2突出部241eが密着部215の反対側に向かうように突出形成される。
【0129】
ここで、前記第2突出部241eは、固定リング280に密着する。
【0130】
また、前記挿通部241は、密着部215に支持されたまま、固定リング280に第2突出部241eが押圧されて第2溝241dが変形する。
【0131】
すなわち、前記第2突出部241eは圧搾されて潰れる。
【0132】
これにより、前記固定リング280と挿通部241と密着部215との間に形成された隙間は、元に戻ろうとする第2突出部241eによってさらに密閉される。
【0133】
すなわち、前記コア管210の挿入溝212に圧縮空気が流出しない。
【0134】
そして、図23図25に示したように、本発明の実施形態の第6変形例による前記スリッター用フリクションシャフト1000において、挿入板251の外面には、突出部251aの周りに平らな第1平面251cが形成される。
【0135】
また、前記弾性部材260は、平板状に形成されており、第1平面251cに密着し、突出部251aに挿通される貫通孔263aが外面に形成された第2弾性板263と、前記貫通孔263aの両側で第2弾性板263の外面に形成されて挿入溝212に支持される第2弾性支持部264と、を含んでなる。
【0136】
ここで、前記第2弾性支持部264は、第2弾性板263の外面角部からそれぞれ突出形成される。
【0137】
これにより、前記チューブ240が給気孔120から供給される圧縮空気によって膨脹されれば、挿入板251は、膨脹する前記チューブ240の押圧によって挿入溝212に沿ってフリクションコア200の外部に向かって移動するようになる。
【0138】
ここで、前記弾性部材260は、第2弾性板263が第1平面251cに支持され、かつ第2弾性支持部264が挿入溝212に支持された状態で、移動する挿入板251によって前記第2弾性支持部264が変形する。
【0139】
そして、前記回転軸100への圧縮空気の供給が中断されれば、チューブ240は、減った圧縮空気によって元の状態になるように収縮され、弾性部材260の第2弾性支持部264は、変形した状態で弾性によって元に戻る。
【0140】
尚、図26図28に示したように、本発明の実施形態の第7変形例による前記スリッター用フリクションシャフト1000において、挿入板251の外面には、突出部251aの周りに平らな第2平面251dが形成され、前記第2平面251dには、突出部251aの両側に締結孔251eがそれぞれ形成される。
【0141】
そして、前記弾性部材260は、平板状に形成されており、突出部251aの両側で第2平面251dにそれぞれ密着して、締結部材によって締結孔251eと締結される締結孔265aが外面に形成された一対の第3弾性板265と、前記第3弾性板265の外面に形成されて挿入溝212に支持される第3弾性支持部266と、を含んでなる。
【0142】
ここで、前記第3弾性支持部266は、第3弾性板265の外面角部からそれぞれ突出形成される。
【0143】
また、前記第3弾性板265は、締結孔251e、265aをリベットまたはボルトで結合させる締結部材によって挿入板251に固定される。
【0144】
これにより、前記チューブ240が給気孔120から供給される圧縮空気によって膨脹されれば、挿入板251は、膨脹する前記チューブ240の押圧によって挿入溝212に沿ってフリクションコア200の外部に向かって移動するようになる。
【0145】
ここで、前記弾性部材260は、第3弾性板265が締結孔251e、265aの締結によって第2平面251dに固定されて支持され、第3弾性支持部266が挿入溝212に支持されたまま、移動する挿入板251によって前記第3弾性支持部266が変形する。
【0146】
そして、前記回転軸100への圧縮空気の供給が中断されれば、チューブ240は、減った圧縮空気によって元の状態になるように収縮され、弾性部材260の第3弾性支持部266は変形したまま弾性によって元に戻る。
【0147】
また、図29図31に示したように、本発明の実施形態の第8変形例による前記スリッター用フリクションシャフト1000の弾性部材260は、両側がそれぞれ挿入溝212と挿入板251に支持されるコイルばね267が含まれる。
【0148】
ここで、前記コイルばね267は、挿入溝212と挿入板251との間で突出部251aの両側にそれぞれ設置される。
【0149】
また、前記挿入溝212及び挿入板251の外面には、コイルばね267が嵌合固定される溝がそれぞれ形成されている。
【0150】
また、前記コイルばね267は金属材質などからなる。
【0151】
そのため、前記チューブ240が給気孔120から供給される圧縮空気によって膨脹されれば、挿入板251は膨脹する前記チューブ240の押圧によって挿入溝212に沿ってフリクションコア200の外部に向かって移動するようになる。
【0152】
ここで、前記弾性部材260のコイルばね267は、挿入溝212及び挿入板251に両側がそれぞれ支持されたまま、前記挿入板251によって変形しながら圧縮される。
【0153】
そして、前記回転軸100への圧縮空気の供給が中断されると、チューブ240は、減った圧縮空気によって元の状態になるように収縮され、弾性部材260のコイルばね267は、変形したまま弾性によって元に戻る。
【0154】
以上、本発明を特定の好ましい実施形態を例えて図示し説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想を逸脱しない 範囲内で、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって多様な変更及び修正が可能である。
【符号の説明】
【0155】
100 回転軸
110 空気供給通路
120 給気孔
200 フリクションコア
210 コア管
211 貫通孔
212 挿入溝
213 連結孔
214 露出孔
215 密着部
220 軸受
230 シールリング
231 溝
240 チューブ
241 挿通部
241a 密着突起
241b 第1溝
241c 第1突出部
241d 第2溝
241e 第2突出部
242 嵌合溝
243 突出部
250 クランプ用ラグ
251 挿入板
251a 突出部
251b 締結孔
251c 第1平面
251d 第2平面
251e 締結孔
252 密着板
252a 締結孔
260 弾性部材
261 第1弾性板
261a 貫通孔
262 第1弾性支持部
263 第2弾性板
263a 貫通孔
264 第2弾性支持部
265 第3弾性板
266 第3弾性支持部
267 コイルばね
270 座金
280 固定リング
1000 スリッター用フリクションシャフト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図11
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図15
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図19
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図26
図27
図28
図29
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図31