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特開2023-44692運行管理装置、運行管理方法及び運行管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023044692
(43)【公開日】2023-03-31
(54)【発明の名称】運行管理装置、運行管理方法及び運行管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/30 20120101AFI20230324BHJP
【FI】
G06Q50/30
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021152704
(22)【出願日】2021-09-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】521414896
【氏名又は名称】高橋 博
(74)【代理人】
【識別番号】100211719
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 和真
(72)【発明者】
【氏名】高橋 博
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC42
(57)【要約】      (修正有)
【課題】旅客輸送における乗車ユーザの利便性及び快適性及び事業者の採算性を確保する運行管理装置を提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、複数のユーザ端末とネットワークを介して接続する運行管理装置であるサーバ300は、第1地点と第2地点の間を、乗合移動体が1日に複数回往復するよう定めた運行計画を取得する第1取得部3031、運行計画を複数のユーザに対して提供する提供部3032、運行計画に基づいて運行される乗合移動体に対するユーザからの乗車希望と乗車希望ユーザの識別情報を取得する第2取得部3033、乗合移動体の1日の運行における必要乗車人員数と、乗合移動体の1日の運行における乗車希望人数に基づいて、乗合移動体の運行の可否を判定する判定部3034及び運行の可否を通知し、乗車希望ユーザに対して乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金する課金処理部3035を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理装置であって、
所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように定められた運行計画を取得することと、
所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、
前記運行計画に基づいて運行される前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、
前記乗合移動体の1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と、前記乗合移動体の1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、
前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、
前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、
を実行する制御部を備える、運行管理装置。
【請求項2】
前記乗合移動体は、貸切バスであって、
前記制御部は、
前記貸切バスに対する所定の運賃計算式に基づいて算出される前記貸切バスの1日の運行における運賃の総額の下限である下限総額を、該運賃計算式と前記貸切バスの1日の運行における延べ席数とに基づいて算出される、前記第1地点と前記第2地点との間の往復における往路又は復路の1席あたりの運賃の上限額で除することで、前記必要乗車人員数を算出する、
請求項1に記載の運行管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、
ソーシャル・ネットワーキング・サービスに係るユーザ生成コンテンツの中から、所定の2つの地点間の交通に関連する所定のタグが付けられた前記ユーザ生成コンテンツである第1コンテンツを取得するとともに、
前記第1コンテンツから推定される旅客輸送ニーズに基づいて定められた前記運行計画を取得する、
請求項1又は請求項2に記載の運行管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1コンテンツに基づいて定められた前記運行計画の情報を表す前記ユーザ生成コンテンツである第2コンテンツを生成し、該第2コンテンツを前記第1コンテンツに対する返答として投稿する、
請求項3に記載の運行管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第2コンテンツが返答として投稿された前記第1コンテンツを投稿した投稿者から前記乗車希望を取得した場合、該投稿者に対して前記乗車料金の割引のインセンティブを付与する、
請求項4に記載の運行管理装置。
【請求項6】
ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理方法であって、
コンピュータが、
所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように定められた運行計画を取得することと、
所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、
前記運行計画に基づいて運行される前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、
前記乗合移動体の1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と、前記乗合移動体の1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、
前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、
前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、
を実行する運行管理方法。
【請求項7】
ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理プログラムであって、
コンピュータに、
所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように定められた運行計画を取得することと、
所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、
前記運行計画に基づいて運行される前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、
前記乗合移動体の1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と、前記乗合移動体の1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、
前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、
前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、
を実行させる運行管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般貸切旅客自動車運送事業に供される運行管理装置、運行管理方法及び運行管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
路線バス等の乗合自動車による公共交通機関は、予め定められた運行ルートを予め定められた時刻で運行される。したがって、例えば、過疎地域において、路線バスに乗車する乗客がいないような場合であっても、事業者は、予め定められた運行ルート・時刻で路線バスを運行させる必要があり、旅客輸送の効率向上の妨げとなっていた。これに対して、都市部で運行される路線バスは、特に朝夕の時間帯等において混雑していることが多く、旅客輸送の効率は高いものの乗客の全員が着席することは困難であった。
【0003】
一方で、ユーザからの運送サービスの予約情報に基づいて運行される車両が知られている。例えば、特許文献1には、所定のエリア内の複数の利用者側から入力される車両利用日時、場所、目的地および単独/乗合希望情報等の複数のサービス予約情報に基づいて、車両が運行される技術が開示されている。この技術では、複数の利用者に対して複数の車両の中の同一の車両を配車可能であるか否かが判断され、同一の車両を配車可能である場合に、予約受付情報が対応する複数の利用者へそれぞれ提供される。
【0004】
また、特許文献2には、複数の利用者からの要望に基づいてオンデマンド車両の運行スケジュールが作成される技術が開示されている。この技術では、それぞれの利用者によって指定された希望乗車時間帯及び希望降車時間帯の組み合わせを考慮して運行スケジュールが決定される。そうとすると、利用者の都合に応じて長さが増減される希望乗車時間帯及び希望降車時間帯を有効に組み合わせて活用することができ、利用者の利便性を損なうことなく運行便数の増加を適切に抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-229495号公報
【特許文献2】特許第5928588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来から知られている、ユーザからの運送サービスの予約情報に基づいて運行される車両では、例えば、特許文献1に記載の技術のように、複数の利用者に対して複数の車両の中の同一の車両を配車可能である場合に該車両が運行されるとすると、ユーザの要望に応じて利便性良く車両を運行させることが困難となり得る。また、この場合、仮に、全てのユーザの要望を満たそうとすると、多くの車両が必要となり、事業者の採算性が悪化したり、ユーザが負担する運賃が増大したりする虞がある。つまり、旅客輸送における、乗車ユーザの利便性と事業者の採算性とを確保することが困難であった。
【0007】
ここで、特許文献2に記載の技術によれば、それぞれの利用者によって指定された希望乗車時間帯及び希望降車時間帯の組み合わせを考慮して運行スケジュールが決定されることで、利用者の利便性が損なわれてしまう事態が抑制されるようにも思われるが、これら希望乗車時間帯及び希望降車時間帯は或る範囲をもった時間的長さであるため、やはり、ユーザの要望に応じて利便性良く車両を運行させることが困難となり得る。一方で、都市部等では、所定の2つの地点間の旅客輸送ニーズが顕在化している場合が多い。そして、このような旅客輸送ニーズに応える形で路線バスが運行されている。しかしながら、都市部で運行される路線バスは、特に朝夕の時間帯等において混雑していることが多く、乗客の全員が着席することは困難であった。つまり、このような路線バスは、乗車ユーザの利便性は比較的高いものの乗車ユーザの快適性が低く、また、同一の運賃にもかかわらず着席できる乗客と着席できない乗客が存在するように、乗車ユーザに対する不公平感が生じていた。
【0008】
本開示の目的は、旅客輸送における、乗車ユーザの利便性及び快適性と、事業者の採算性と、を確保することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の運行管理装置は、ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理装置である。そして、この運行管理装置は、所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように定められた運行計画を取得することと、所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、前記運行計画に基づいて運行される前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、前記乗合移動体の1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と、前記乗合移動体の1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、を実行する制御部を備える。
【0010】
上記の運行管理装置では、例えば、貸切バスによる旅客輸送ニーズが存在する区間(第1地点と第2地点との間)に、一般貸切旅客自動車運送事業の事業者等によって運行計画が予め定められる。そして、制御部は、このような運行計画を取得し、それを複数のユーザに対して閲覧可能に提供することで、該運行計画に基づいて運行される乗合移動体に対する乗車希望を募ることができる。更に、制御部は、必要乗車人員数と乗車希望人数とを比較し、乗車希望人数が必要乗車人員数以上である場合に、乗合移動体の運行を決定する。ここで、ユーザは、提供された運行計画に基づいて、例えば、自身が希望する区間および時間を選択して乗車希望をすることができ、且つ該乗車希望に対する運行の可否が通知されるため、ユーザの利便性が向上する。また、上記の制御部は、乗車希望ユーザに対して、乗車日の前日までに月極めの乗車料金を課金する。このような課金処理によれば、乗車ユーザは、月極めの乗車料金を定期券のように予め納めることで、乗車の都度に料金を精算する必要がなくなるため、ユーザの利便性が向上する。一方、事業者の視点からみると、事業の運転資金を予め集めることができるため、事業を安定して経営することができる。そして、このような処理に基づいて運行される乗合移動体によれば、乗客の全員が着席することができるため、乗車ユーザの快適性を確保することができるとともに、乗車ユーザに対する不公平感も生じない。
【0011】
そして、上記の運行管理装置において、前記乗合移動体は、貸切バスであって、前記制御部は、前記貸切バスに対する所定の運賃計算式に基づいて算出される前記貸切バスの1日の運行における運賃の総額の下限である下限総額を、該運賃計算式と前記貸切バスの1日の運行における延べ席数とに基づいて算出される、前記第1地点と前記第2地点との間の往復における往路又は復路の1席あたりの運賃の上限額で除することで、前記必要乗車人員数を算出してもよい。これによれば、1席あたりの運賃の上限額が予め定められるため、ユーザの利便性が向上するとともに、ユーザの経済性にも貢献し得る。一方、事業者の視点からみると、上述した判定とあわせて採算性を確保したうえで乗合移動体の運行を決定することができる。
【0012】
また、以上に述べた運行管理装置において、前記制御部は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスに係るユーザ生成コンテンツの中から、所定の2つの地点間の交通に関連する所定のタグが付けられた前記ユーザ生成コンテンツである第1コンテンツを取得するとともに、前記第1コンテンツから推定される旅客輸送ニーズに基づいて定められた前記運行計画を取得してもよい。これによれば、所定の2つの地点間の旅客輸送ニーズを迅速に且つ比較的簡単に取得することができる。そして、第1コンテンツに基づいて運行計画が設定されることで、該第1コンテンツを投稿したユーザのニーズに直接応えることができ、以て、ユーザの利便性が向上する。
【0013】
そして、この場合、前記制御部は、前記第1コンテンツに基づいて定められた前記運行計画の情報を表す前記ユーザ生成コンテンツである第2コンテンツを生成し、該第2コンテンツを前記第1コンテンツに対する返答として投稿してもよい。これによれば、ユーザは、自身が使い慣れたサービスプラットフォームを介してタイムリーに、且つ自身の投稿に対する返答で直接的に運行計画に関する情報を取得することができるため、ユーザの利便性が向上する。また、事業者は、ユーザのニーズに返答する形で、運行計画を効果的にユーザに周知させることができ、結果として、該運行計画に基づいて運行される乗合移動体の乗客を集客し易くなる。更に、前記制御部は、前記第2コンテンツが返答として投稿された前記第1コンテンツを投稿した投稿者から前記乗車希望を取得した場合、該投稿者に対して前記乗車料金の割引のインセンティブを付与してもよい。これによれば、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を利用するユーザに対して、第1コンテンツを投稿する動機付けを行うことができるとともに、該第1コンテンツから推定される旅客輸送ニーズに応えて運行される乗合移動体への乗車の動機付けを行うことができる。
【0014】
また、本開示は、コンピュータによる運行管理方法の側面から捉えることができる。すなわち、本開示の運行管理方法は、ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理方法であって、コンピュータが、所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように定められた運行計画を取得することと、所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、前記運行計画に基づいて運行される前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、前記乗合移動体の1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と、前記乗合移動体の1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、を実行する。
【0015】
また、本開示は、運行管理プログラムの側面から捉えることができる。すなわち、本開示の運行管理プログラムは、ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理プログラムであって、コンピュータに、所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように定められた運行計画を取得することと、所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、前記運行計画に基づいて運行される前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、前記乗合移動体の1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と、前記乗合移動体の1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、を実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本開示によれば、旅客輸送における、乗車ユーザの利便性及び快適性と、事業者の採算性と、を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1実施形態における情報処理システムの概略構成を示す図である。
図2】第1実施形態における、情報処理システムに含まれるサーバの構成要素をより詳細に示すとともに、サーバと通信を行うユーザ端末の構成要素を示した図である。
図3】第1実施形態における運行計画を例示する図である。
図4】乗車希望を入力するためのインタフェースを例示する第1の図である。
図5】乗車希望を入力するためのインタフェースを例示する第2の図である。
図6】第1実施形態における情報処理システムの動作の流れを例示する図である。
図7】第2実施形態における情報処理システムの動作の流れを例示する図である。
図8】第2実施形態における第1コンテンツを説明するための図である。
図9】第2実施形態における第2コンテンツを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面に基づいて、本開示の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。
【0019】
<第1実施形態>
第1実施形態における情報処理システムの概要について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態における情報処理システムの概略構成を示す図である。本実施形態に係る情報処理システム100は、ネットワーク200と、サーバ300と、ユーザ端末400と、を含んで構成される。なお、本実施形態における情報処理システム100は、ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理するためのシステムであって、該乗合移動体の運行の管理は、サーバ300によって実行される。また、本実施形態では、上記の乗合移動体は、一般貸切旅客自動車運送事業における貸切バスである。
【0020】
ネットワーク200は、例えば、IPネットワークである。ネットワーク200は、IPネットワークであれば、無線であっても有線であっても無線と有線の組み合わせであってもよく、例えば、無線による通信であれば、ユーザ端末400は、無線LANアクセスポイント(不図示)にアクセスし、LANやWANを介してサーバ300と通信してもよい。また、ネットワーク200は、これらの例に限られず、例えば、公衆交換電話網や、光回線、ADSL回線、衛星通信網などであってもよい。
【0021】
サーバ300は、ネットワーク200を介して、ユーザ端末400と接続される。なお、図1において、説明を簡単にするために、サーバ300は1台、ユーザ端末400は4台示してあるが、これらに限定されないことは言うまでもない。
【0022】
サーバ300は、データの取得、生成、更新等の演算処理及び加工処理のための処理能力のあるコンピュータ機器であればどの様な電子機器でもよく、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、メインフレーム、その他電子機器であってもよい。すなわち、サーバ300は、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するコンピュータとして構成することができる。なお、リムーバブルメディアは、例えば、USBメモリ、あるいは、CDやDVDのようなディスク記録媒体であってもよい。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納されている。
【0023】
また、サーバ300は、本実施形態に係る情報処理システム100専用のソフトウェアやハードウェア、OS等を設けずに、クラウドサーバによるSaaS(Software as a Service)、Paas(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)を適宜用いてもよい。
【0024】
ユーザ端末400は、情報処理システム100を利用するユーザが保有する携帯端末等の電子機器であればよく、例えば、携帯端末、タブレット端末、スマートフォン、ウェアラブル端末、パーソナルコンピュータ等、その他端末機器であってもよい。
【0025】
次に、図2に基づいて、主にサーバ300の構成要素の詳細な説明を行う。図2は、第1実施形態における、情報処理システム100に含まれるサーバ300の構成要素をより詳細に示すとともに、サーバ300と通信を行うユーザ端末400の構成要素を示した図である。
【0026】
サーバ300は、機能部として通信部301、記憶部302、制御部303を有しており、補助記憶装置に格納されたプログラムを主記憶装置の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各機能部等が制御されることによって、各機能部における所定の目的に合致した各機能を実現することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0027】
ここで、通信部301は、サーバ300をネットワーク200に接続するための通信インタフェースである。通信部301は、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信回路を含んで構成される。サーバ300は、通信部301を介して、ユーザ端末400やその他の外部装置と通信可能に接続される。
【0028】
記憶部302は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部303によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部303において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。また、記憶部302は、ユーザ端末400等から送信されたデータを記憶する。なお、サーバ300は、通信部301を介してユーザ端末400等から送信されたデータを取得する。更に、記憶部302には、後述する運行計画や運賃計算式が記憶される。
【0029】
制御部303は、サーバ300が行う制御を司る機能部である。制御部303は、CPUなどの演算処理装置によって実現することができる。制御部303は、更に、第1取得部3031と、提供部3032と、第2取得部3033と、判定部3034と、課金処理部3035と、の5つの機能部を有して構成される。各機能部は、記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。
【0030】
第1取得部3031は、所定の第1地点と所定の第2地点との間を貸切バスが1日に複数回往復するように定められた運行計画を取得する。このような運行計画は、一般貸切旅客自動車運送事業の事業者によって予め定められる。そして、第1取得部3031は、事業者の端末等から送信された運行計画を取得し、これをサーバ300の記憶部302に記憶させる。
【0031】
ここで、本実施形態における運行計画について、図3に基づいて説明する。図3は、本実施形態における運行計画を例示する図である。本実施形態では、図3(a)に示すように、第1駅(本開示の第1地点)と第2駅(本開示の第2地点)との間を貸切バスが運行する。なお、鉄道の駅である第1駅および第2駅は都市部に設けられた駅である。そして、これら駅は、鉄道で直接結ばれていないため、バスによる旅客輸送ニーズが存在する。また、第1駅と第2駅との距離は、例えば、7.7kmである。
【0032】
そして、本実施形態では、2台のバスが、朝の通勤・通学の時間帯に第1駅と第2駅との間をそれぞれ2往復、夜の通勤・通学の時間帯に第1駅と第2駅との間をそれぞれ2往復する。この場合、朝の通勤・通学の時間帯における貸切バスの運行スケジュールが図3(b)に、夜の通勤・通学の時間帯における貸切バスの運行スケジュールが図3(c)に例示される。図3(b)、(c)に示されるように、第1駅と第2駅との間の所要時間は15分であって、往復のための折り返しの空き時間が、運転手の休憩や渋滞による遅延を考慮して15分とされている。このような運行スケジュールでは、営業所と第1駅との間の回送運行を考慮しても1人の運転手による連続運転が4時間を超えないように設定されており、該運転手の良好な労働環境が確保され得る。なお、営業所と第1駅との間の距離は、30kmであって、片道の回送運行の時間は30分である。
【0033】
そして、図2に戻って、提供部3032は、所定のインタフェースを介して、上記の運行計画を複数のユーザに対して閲覧可能に提供する。ここで、提供部3032は、運行計画を所定のウェブページに表示させることで、該運行計画を複数のユーザに対して閲覧可能に提供することができる。ただし、提供部3032による運行計画の提供をこれに限定する意図はなく、運行計画は、LINE(登録商標)、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)、及びInstagram(登録商標)等のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を介して提供されてもよいし、所定の広告媒体を介して提供されてもよい。
【0034】
第2取得部3033は、上記の運行計画に基づいて運行される貸切バスに対するユーザからの乗車希望を取得する。このとき、第2取得部3033は、上記の乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報も取得する。そして、第2取得部3033は、取得した乗車希望およびその乗車希望をした乗車希望ユーザの識別情報をサーバ300の記憶部302に記憶させる。なお、上記の識別情報とは、例えば、乗車希望ユーザのユーザIDであって、該ユーザIDには、該乗車希望ユーザの氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス等が紐づけられている。
【0035】
ここで、第2取得部3033は、上記の乗車希望および識別情報を、乗車希望ユーザのユーザ端末400から送信された情報として取得することができる。
【0036】
本実施形態におけるユーザ端末400は、機能部として通信部401、入出力部402、記憶部403を有している。通信部401は、ユーザ端末400をネットワーク200に接続するための通信インタフェースであり、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信回路を含んで構成される。入出力部402は、通信部401を介して外部から送信されてきた情報等を表示させたり、通信部401を介して外部に情報を送信する際に当該情報を入力したりするための機能部である。記憶部403は、サーバ300の記憶部302と同様に主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。
【0037】
入出力部402は、更に、表示部4021、操作入力部4022、画像・音声入出力部4023を有している。表示部4021は、各種情報を表示する機能を有し、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等により実現される。操作入力部4022は、ユーザからの操作入力を受け付ける機能を有し、具体的には、タッチパネル等のソフトキーあるいはハードキーにより実現される。画像・音声入出力部4023は、静止画や動画等の画像の入力を受け付ける機能を有し、具体的には、Charged-Coupled Devices(CCD)、Metal-oxide-semiconductor(MOS)あるいはComplementary Metal-Oxide-Semiconductor(CMOS)等のイメージセンサを用いたカメラにより実現される。また、画像・音声入出力部4023は、音声の入出力を受け付ける機能を有し、具体的には、マイクやスピーカーにより実現される。
【0038】
ユーザは、このように構成されたユーザ端末400を用いて、上記の乗車希望をサーバ300に送信することができる。図4は、乗車希望を入力するためのインタフェースを例示する第1の図であって、図5は、乗車希望を入力するためのインタフェースを例示する第2の図である。図4および図5に例示する画面SC1は、ユーザ端末400の表示部4021に表示される。なお、ユーザは、ユーザ端末400に予めインストールされた所定のアプリを起動することで、または、サーバ300が提供するウェブページにアクセスすることで、画面SC1を表示させることができる。
【0039】
そして、図4に例示する画面SC1には、ユーザID表示フィールドSC11、および乗車希望選択フィールドSC12が示される。ここで、本実施形態の情報処理システム100を利用するユーザが事前にシステムへのユーザ登録を行うことで、ユーザID表示フィールドSC11に乗車希望を選択しようとしているユーザのIDが表示されることになる。そして、ユーザは、操作入力部4022を用いて、例えば、乗車を希望する時間帯と地点に対する出発時間の選択肢をプルダウンから選択することで、乗車希望を選択することができる。
【0040】
図5は、ユーザによって乗車希望が選択された状態を示す図であって、図5に例示する画面SC1には、ユーザID表示フィールドSC11、乗車希望選択フィールドSC12に加えて、ユーザの選択に対するメッセージSC13、キャンセルボタンSC14、および送信ボタンSC15が示される。図5に示す例では、ユーザが、第1駅を7:00に出発するバスに乗車することを希望していて、ユーザの選択に対するメッセージSC13には、第2駅への到着予定時間や未だバスの運行が決定していない旨が表示される。そして、ユーザは、キャンセルボタンSC14を押下することで乗車希望の選択をやり直すことができ、送信ボタンSC15を押下することで乗車希望を送信することができる。そうすると、第2取得部3033は、乗車希望ユーザのユーザ端末400から送信された乗車希望および該乗車希望ユーザの識別情報を取得することができる。
【0041】
そして、図2に戻って、判定部3034は、上記の貸切バスの1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と、上記の貸切バスの1日の運行における乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、貸切バスの運行の可否を判定する。そして、判定部3034は、乗車希望ユーザに貸切バスの運行の可否を通知する。なお、このような判定部3034の処理の詳細は、後述する。
【0042】
課金処理部3035は、貸切バスの運行が決定された場合に、乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが貸切バスに乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金する。
【0043】
なお、制御部303が、第1取得部3031、提供部3032、第2取得部3033、判定部3034、および課金処理部3035の処理を実行することで、本開示に係る制御部として機能する。
【0044】
ここで、本実施形態における情報処理システム100の動作の流れについて説明する。図6は、本実施形態における情報処理システム100の動作の流れを例示する図である。図6では、本実施形態における情報処理システム100におけるサーバ300とユーザ端末400との間の動作の流れ、およびサーバ300とユーザ端末400とが実行する処理を説明する。
【0045】
本実施形態では、先ず、サーバ300が、運行計画を取得する(S101)。サーバ300は、一般貸切旅客自動車運送事業の事業者によって予め定められ、該事業者の端末等から送信された運行計画を取得し、これを記憶部302に記憶させる。
【0046】
そして、サーバ300は、取得した運行計画を複数のユーザに対して閲覧可能に提供する(S102)。サーバ300は、所定のインタフェースを介して、運行計画を複数のユーザに対して送信することができる。
【0047】
ユーザ端末400は、サーバ300から送信された運行計画を取得する(S103)。そして、ユーザ端末400は、乗車希望ユーザから乗車希望の入力を受け付ける(S104)。上述したように、乗車希望ユーザは、乗車希望を入力するためのインタフェースを介してユーザ端末400に乗車希望を入力し、該乗車希望および該乗車希望ユーザの識別情報をユーザ端末400からサーバ300に送信することができる。
【0048】
サーバ300は、ユーザ端末400から送信された乗車希望および乗車希望ユーザの識別情報を取得する(S105)。このとき、サーバ300は、運行計画を提供した複数のユーザのうち、該運行計画で運行される予定の所定の貸切バスに対して乗車希望をした乗車希望ユーザの複数から上記の情報を取得することができる。
【0049】
そして、サーバ300は、必要乗車人員数および乗車希望人数を算出する(S106)。ここで、サーバ300は、S105の処理で取得した乗車希望に基づいて、貸切バスの1日の運行における乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数を算出することができる。例えば、上記の図3において説明を簡単にするために、貸切バスの1日の運行が朝の通勤・通学の時間帯の貸切バスAの運行のみであって、且つ該貸切バスAの乗客座席数が45席であると仮定する。この場合、貸切バスの1日の運行(第1駅と第2駅との間を2往復)における乗客座席の延べ席数は180席となる。そして、仮に、第1駅と第2駅との間を2往復するとき、つまり、第1駅と第2駅との間を4回営業運行するときの各回の乗車希望ユーザの人数が40名であるとすると、乗車希望人数が160名であると算出される。
【0050】
また、サーバ300は、貸切バスに対する所定の運賃計算式に基づいて算出される貸切バスの1日の運行における運賃の総額の下限である下限総額を、1席あたりの運賃の上限額で除することで、必要乗車人員数を算出する。ここで、1席あたりの運賃の上限額は、第1駅と第2駅との間の往復における往路又は復路の1席あたりの運賃の上限額であって、上記の運賃計算式と貸切バスの1日の運行における延べ席数とに基づいて算出される。このような必要乗車人員数の算出について、以下に詳しく説明する。
【0051】
上述した貸切バスに対する所定の運賃計算式は、下記式1によって表される。
運賃額=時間あたり運賃額×算出時間 + キロあたり運賃額×走行距離 ・・・式1
ここで、式1における「時間あたり運賃額」および「キロあたり運賃額」は、貸切バスの乗客座席数に応じて上限と下限が設定されており、上述したとおり貸切バスAの乗客座席数が45席である場合、「時間あたり運賃額」の上限が8660円、下限が5990円であって、「キロあたり運賃額」の上限が170円、下限が120円である。また、式1における「算出時間」は、営業区間における営業運行の時間と、営業所と営業区間との間の回送運行の時間と、を含んだ時間であって、上述した仮定に基づくと、「算出時間」が、営業運行の時間である2時間と回送運行の時間である1時間とを合算した3時間と算出される。また、式1における「走行距離」は、営業区間における営業運行の走行距離と、営業所と営業区間との間の回送運行の走行距離と、を含んだ距離であって、上述した仮定に基づくと、「算出時間」が、営業運行の距離である30.8km(7.7km×4回)と回送運行の距離である60km(30km×2回)とを合算した90.8kmと算出される。
【0052】
そうすると、上記の下限総額が下記式2によって表される。
下限総額=5990円×3時間 + 120円×90.8km ・・・式2
そして、式2に基づいて算出される額に所定の税率を乗算することで、下限総額が31750円と算出される。
【0053】
また、貸切バスの1日の運行における運賃の総額の上限である上限総額が下記式3によって表される。
上限総額=8660円×3時間 + 170円×90.8km ・・・式3
そして、式3に基づいて算出される額に所定の税率を乗算することで、上限総額が45560円と算出される。そうすると、上記の1席あたりの運賃の上限額は、この上限総額を上記の延べ席数(180席)で除することで、250円と算出される。
【0054】
以上の場合、サーバ300は、下限総額(31750円)を1席あたりの運賃の上限額(250円)で除することで、必要乗車人員数を127名と算出する。
【0055】
次に、サーバ300は、上述したS106の処理で算出した必要乗車人員数および乗車希望人数に基づいて、貸切バスの運行の可否を判定する(S107)。このとき、サーバ300は、乗車希望人数が必要乗車人員数以上である場合に貸切バスの運行を決定する。そして、サーバ300は、判定した運行の可否を乗車希望ユーザのユーザ端末400に送信することで、運行の可否を乗車希望ユーザに通知し(S108)、ユーザ端末400が、サーバ300から送信された運行の可否に関する情報を取得する(S109)。
【0056】
このような処理によれば、ユーザは、ユーザ端末400から自身が希望する区間および時間を選択して乗車希望を送信することができ、且つ該乗車希望に対する運行の可否をユーザ端末400を介して取得することができるため、ユーザの利便性が向上する。また、上述した例では、1席あたりの運賃の上限額が予め定められるため、ユーザの利便性が向上する。更に、その上限額が比較的安価であるため、ユーザの経済性にも貢献し得る。そして、このような貸切バスによれば、乗客の全員が着席することができるため、乗車ユーザの快適性を確保することができるとともに、乗車ユーザに対する不公平感も生じない。
【0057】
一方、事業者の視点からみると、乗車希望人数が必要乗車人員数以上である場合に貸切バスの運行を決定することができるため、従来の路線バス(乗車する乗客がいないような場合であっても予め定められた運行ルート・時刻で運行させる必要がある)と比較すると、採算性を確保し易くなる。
【0058】
そして、サーバ300は、貸切バスの運行が決定された場合に(S110において肯定判定される場合に)、乗車希望ユーザに対して課金処理を実行する(S111)。ここで、サーバ300は、乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが貸切バスに乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金する。この場合、サーバ300は、上記の処理の中で算出される運賃とユーザの乗車日とに基づいて月極めの乗車料金を算出し、該乗車料金の決済情報を乗車希望ユーザのユーザ端末400に送信することで、課金処理を実行することができる。なお、上記の決済情報は、クレジットカード決済に基づく情報であってもよいし、銀行振込に関する情報であってもよい。
【0059】
このような課金処理によれば、乗車ユーザは、月極めの乗車料金を定期券のように予め納めることで、乗車の都度に料金を精算する必要がなくなるため、ユーザの利便性が向上する。一方、事業者の視点からみると、事業の運転資金を予め集めることができるため、事業を安定して経営することができる。
【0060】
以上に述べた情報処理システム100によれば、旅客輸送における、乗車ユーザの利便性及び快適性と、事業者の採算性と、を確保することができる。
【0061】
<第2実施形態>
上述した第1実施形態では、例えば、鉄道で直接結ばれていないためバスによる旅客輸送ニーズが存在する第1駅と第2駅との間に、一般貸切旅客自動車運送事業の事業者が、貸切バスの運行計画を設定する。これに対して、本実施形態では、情報処理システム100のサーバ300が、ソーシャル・ネットワーキング・サービスに係るユーザ生成コンテンツから推定される旅客輸送ニーズに基づいて定められた運行計画を取得する。
【0062】
詳しくは、サーバ300は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に係るユーザ生成コンテンツの中から、所定の2つの地点間の交通に関連する所定のタグが付けられたユーザ生成コンテンツである第1コンテンツを取得する。そして、第1コンテンツから推定される旅客輸送ニーズに基づいて定められた運行計画を取得する。なお、本実施形態では、Twitter(登録商標)を用いた例について、以下に説明する。
【0063】
ここで、図7は、本実施形態における情報処理システム100の動作の流れを例示する図である。図7では、本実施形態における情報処理システム100における各構成要素間の動作の流れ、および各構成要素が実行する処理を説明する。なお、図7に示す各処理において、上記の図6に示した処理と実質的に同一の処理については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0064】
本実施形態では、ユーザ端末400において、Twitter(登録商標)に投稿するためのコンテンツが生成される(S1011)。ユーザは、ユーザ端末400に予めインストールされたTwitter(登録商標)のアプリを用いてユーザ生成コンテンツを生成し、それを、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを提供するSNSサーバに投稿することができる。
【0065】
ここで、上記のユーザ生成コンテンツのうち、所定の2つの地点間の交通に関連する所定のタグが付けられたユーザ生成コンテンツが、第1コンテンツとして定義される。ここで、ユーザは、例えば、都市部に設けられた鉄道の駅である第3駅と第4駅との間を鉄道または路線バスで定期的に移動するときに、これら交通機関が乗客で混雑していることに不満をもっていたとすると、それをTwitter(登録商標)に投稿することができる。図8は、本実施形態における第1コンテンツを説明するための図である。上述したように、ユーザは自身のTwitter(登録商標)アカウントを用いて上記の交通に関する情報を発信することができ、図8に例示する画面SC2には、ユーザによるツイートSC21、および該ツイートに含まれるタグ情報SC22が示される。図8に示す例では、ユーザが、乗客による混雑の状況をユーザ生成コンテンツとしてツイートしている(SC21)。ここで、上記のタグ情報SC22は、上記の交通に関する情報を発信するための予め定められた任意の標識であって、ユーザによって入力される。図8に示す例では、タグ情報SC22が、「第3駅と第4駅間の鉄道」に関する情報を表している。そうすると、このようなユーザ生成コンテンツは、所定の2つの地点間の交通に関連するタグが付けられているため、第1コンテンツとして定義される。
【0066】
そして、図7に戻って、サーバ300は、第1コンテンツを取得する(S1012)。ここで、サーバ300は、例えば、Twitter(登録商標)の各種データを取得するTwitter(登録商標) APIを用いて、第1コンテンツを取得することができる。このとき、サーバ300は、SNSサーバにアクセスし、該SNSサーバに格納されているユーザ生成コンテンツの中から上記のタグが含まれるコンテンツを第1コンテンツとして取得することができる。
【0067】
そして、サーバ300は、第1コンテンツから推定される旅客輸送ニーズに基づいて定められた運行計画を取得する(S101)。このとき、サーバ300は、例えば、「第3駅と第4駅間の交通」に関連するタグが付けられた全ての第1コンテンツのツイートに対して、周知の自然言語処理技術を用いて頻出単語を抽出することができる。そして、この頻出単語に、乗客による混雑に関する情報が含まれる場合には、第3駅と第4駅間に旅客輸送ニーズが存在すると推定することができる。そうすると、この旅客輸送ニーズに基づいて、貸切バスによる運行計画が設定される。なお、このときの運行計画は、一般貸切旅客自動車運送事業の事業者によって設定されてもよいし、サーバ300によって自動で設定されてもよい。
【0068】
このような処理によれば、所定の2つの地点間の旅客輸送ニーズを迅速に且つ比較的簡単に取得することができる。そのため、一般貸切旅客自動車運送事業の事業者は、旅客輸送ニーズを調査するためのコストを削減することができる。また、第1コンテンツに基づいて運行計画が設定されることで、該第1コンテンツを投稿したユーザのニーズに直接応えることができ、以て、ユーザの利便性が向上する。
【0069】
次に、サーバ300は、第1コンテンツに基づいて定められた運行計画の情報を表すユーザ生成コンテンツである第2コンテンツを生成する(S1020)。そして、その第2コンテンツを上記の第1コンテンツに対する返答としてSNSサーバに投稿する。なお、サーバ300は、例えば、Twitter(登録商標) APIを用いて、上記を自動で投稿することができる。これにより、サーバ300は、取得した運行計画を、第1コンテンツを投稿した複数のユーザに対して閲覧可能に提供することができる。
【0070】
ここで、図9は、本実施形態における第2コンテンツを説明するための図である。図9に例示する画面SC2には、ユーザによるツイートSC21、および該ツイートに含まれるタグ情報SC22に加えて、サーバ300により自動投稿されたツイートであって、運行計画の情報を表すウェブページを通知するツイートSC23が示される。サーバ300は、例えば、Twitter(登録商標)の各種データを取得するTwitter(登録商標) APIを用いて、ユーザによるツイートSC21に対する返答として、このようなウェブページ通知ツイートを自動投稿することができる。このようにして、サーバ300は、第2コンテンツを第1コンテンツに対する返答としてSNSサーバに投稿する。
【0071】
そして、図7に戻って、ユーザ端末400は、第2コンテンツを取得する(S1030)。このとき、第1コンテンツを投稿したユーザのTwitter(登録商標)アカウントに通知が送られることで、ユーザは、ユーザ端末400を操作して第2コンテンツを取得することができる。
【0072】
このようにして第2コンテンツが取得されると、ユーザは、ユーザ端末400を用いて、例えば、上記の図9に示したウェブページにアクセスすることで、乗車希望を入力することができる(S104)。
【0073】
このような処理によれば、ユーザは、自身が使い慣れたTwitter(登録商標)などのようなサービスプラットフォームを介してタイムリーに、且つ自身のツイートに対する返答で直接的に運行計画に関する情報を取得することができる。更に、ユーザは、取得した第2コンテンツを経由して簡単に乗車希望を送ることができる。そのため、ユーザの利便性が向上する。また、事業者は、ユーザのニーズに返答する形で、運行計画を効果的にユーザに周知させることができ、結果として、該運行計画に基づいて運行される貸切バスの乗客を集客し易くなる。そのため、事業者は、採算性を確保し易くなる。更に、運行計画の情報を表す第2コンテンツは、第1コンテンツを投稿したユーザをフォローしているフォロワー等のタイムラインに表示され得る。つまり、第2コンテンツが、第1コンテンツを投稿したユーザ以外の第三者にも閲覧可能に提供される。そして、このように第2コンテンツが拡散されることで、事業者は、運行計画を広く周知させることができる。
【0074】
そして、本実施形態では、S111の課金処理において、第2コンテンツが返答として投稿された第1コンテンツを投稿した投稿者から乗車希望を取得した場合、該投稿者に対して乗車料金の割引のインセンティブを付与してもよい。これによれば、SNSを利用するユーザに対して、第1コンテンツを投稿する動機付けを行うことができるとともに、該第1コンテンツから推定される旅客輸送ニーズに応えて運行される貸切バスへの乗車の動機付けを行うことができる。
【0075】
以上に述べた情報処理システム100によっても、旅客輸送における、乗車ユーザの利便性及び快適性と、事業者の採算性と、を確保することができる。
【0076】
<その他の変形例>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。例えば、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0077】
上記の実施形態では、乗客座席数が45席である比較的大型の貸切バスを仮定して、該貸切バスに対する運賃や必要乗車人員数を算出する例を説明したが、本開示の乗合移動体は、乗客座席数が20席であるマイクロバスであってもよい。この場合にも、上記の実施形態と同様に運行の可否が判定されることで、乗車ユーザの利便性及び快適性と、事業者の採算性と、を確保することができる。
【0078】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。例えば、課金処理部3035をサーバ300とは別の演算処理装置に形成してもよい。このとき当該別の演算処理装置はサーバ300と好適に協働可能に構成される。また、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0079】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク・ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0080】
100・・・情報処理システム
200・・・ネットワーク
300・・・サーバ
301・・・通信部
302・・・記憶部
303・・・制御部
400・・・ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-01-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理装置であって、
所定の事業者によって予め定められた地点である所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように、該事業者によって予め定められた運行計画を取得することと、
所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、
前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、
前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体について、1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、
前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、
前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、
を実行する制御部を備える、運行管理装置。
【請求項2】
前記乗合移動体は、貸切バスであって、
前記制御部は、
前記貸切バスに対する所定の運賃計算式に基づいて算出される前記貸切バスの1日の運行における運賃の総額の下限である下限総額を、該運賃計算式と前記貸切バスの1日の運行における延べ席数とに基づいて算出される、前記第1地点と前記第2地点との間の往復における往路又は復路の1席あたりの運賃の上限額で除することで、前記必要乗車人員数を算出する、
請求項1に記載の運行管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、
ソーシャル・ネットワーキング・サービスに係るユーザ生成コンテンツの中から、所定の2つの地点間の交通に関連する所定のタグが付けられた前記ユーザ生成コンテンツである第1コンテンツを取得するとともに、
前記第1コンテンツから推定される旅客輸送ニーズに基づいて定められた前記運行計画を取得する、
請求項1又は請求項2に記載の運行管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1コンテンツに基づいて定められた前記運行計画の情報を表す前記ユーザ生成コンテンツである第2コンテンツを生成し、該第2コンテンツを前記第1コンテンツに対する返答として投稿する、
請求項3に記載の運行管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第2コンテンツが返答として投稿された前記第1コンテンツを投稿した投稿者から前記乗車希望を取得した場合、該投稿者に対して前記乗車料金の割引のインセンティブを付与する、
請求項4に記載の運行管理装置。
【請求項6】
ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理方法であって、
コンピュータが、
所定の事業者によって予め定められた地点である所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように、該事業者によって予め定められた運行計画を取得することと、
所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、
前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、
前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体について、1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、
前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、
前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、
を実行する運行管理方法。
【請求項7】
ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理プログラムであって、
コンピュータに、
所定の事業者によって予め定められた地点である所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように、該事業者によって予め定められた運行計画を取得することと、
所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、
前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、
前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体について、1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、
前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、
前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、
を実行させる運行管理プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本開示の運行管理装置は、ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理装置である。そして、この運行管理装置は、所定の事業者によって予め定められた地点である所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように、該事業者によって予め定められた運行計画を取得することと、所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体について、1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、を実行する制御部を備える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
また、本開示は、コンピュータによる運行管理方法の側面から捉えることができる。すなわち、本開示の運行管理方法は、ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理方法であって、コンピュータが、所定の事業者によって予め定められた地点である所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように、該事業者によって予め定められた運行計画を取得することと、所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体について、1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、を実行する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
また、本開示は、運行管理プログラムの側面から捉えることができる。すなわち、本開示の運行管理プログラムは、ユーザが乗車可能な乗合移動体の運行を管理する運行管理プログラムであって、コンピュータに、所定の事業者によって予め定められた地点である所定の第1地点と所定の第2地点との間を前記乗合移動体が1日に複数回往復するように、該事業者によって予め定められた運行計画を取得することと、所定のインタフェースを介して、前記運行計画を複数の前記ユーザに対して閲覧可能に提供することと、前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体に対する前記ユーザからの乗車希望、及び該乗車希望をしたユーザである乗車希望ユーザを特定するための該乗車希望ユーザについての所定の識別情報を取得することと、前記運行計画に基づいて運行される予定の前記乗合移動体について、1日の運行において必要な乗車人員の延べ人数である必要乗車人員数と1日の運行における前記乗車希望ユーザの延べ人数である乗車希望人数と、に基づいて、前記乗合移動体の運行の可否を判定することと、前記乗車希望ユーザに前記乗合移動体の運行の可否を通知することと、前記乗車希望人数が前記必要乗車人員数以上であって前記乗合移動体の運行が決定された場合に、前記乗車希望ユーザに対して、該乗車希望ユーザが前記乗合移動体に乗車する乗車日の前日までに該乗車日が属する月内の月極めの乗車料金を課金することと、を実行させる。