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特開2023-44710高速サンプリング用大口径水銀捕集管とそれを用いた気相ガス状水銀の自動連続高速サンプリング・濃縮法、及びその手法を用いた自動サンプリング装置
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  • 特開-高速サンプリング用大口径水銀捕集管とそれを用いた気相ガス状水銀の自動連続高速サンプリング・濃縮法、及びその手法を用いた自動サンプリング装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023044710
(43)【公開日】2023-03-31
(54)【発明の名称】高速サンプリング用大口径水銀捕集管とそれを用いた気相ガス状水銀の自動連続高速サンプリング・濃縮法、及びその手法を用いた自動サンプリング装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/22 20060101AFI20230324BHJP
   G01N 1/40 20060101ALI20230324BHJP
   B01D 53/04 20060101ALI20230324BHJP
   B01J 20/02 20060101ALI20230324BHJP
   B01J 20/34 20060101ALI20230324BHJP
【FI】
G01N1/22 L
G01N1/22 R
G01N1/40
B01D53/04 220
B01J20/02 A
B01J20/34 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021171240
(22)【出願日】2021-09-18
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 科学論文ジャーナル「Applied Sciences」第10巻 記事番号6691 令和2年9月24日付公表 DOI:10.3390/appl10196691 MDPI出版
(71)【出願人】
【識別番号】521457653
【氏名又は名称】伊禮 聡
(72)【発明者】
【氏名】伊禮 聡
【テーマコード(参考)】
2G052
4D012
4G066
【Fターム(参考)】
2G052AA01
2G052AB22
2G052AB27
2G052AC02
2G052AD02
2G052AD32
2G052BA14
2G052BA22
2G052CA02
2G052CA12
2G052DA26
2G052EA03
2G052EB11
2G052ED01
2G052ED10
2G052FD18
2G052GA24
2G052HA17
2G052HC22
2G052JA07
2G052JA16
4D012BA01
4D012CA04
4D012CB16
4D012CD05
4D012CE01
4D012CE02
4D012CF08
4D012CF10
4D012CG01
4D012CH10
4G066AA02B
4G066CA47
4G066DA01
4G066GA01
4G066GA31
4G066GA32
(57)【要約】      (修正有)
【課題】低濃度で存在する気相中のガス状水銀の安定同位体比を高い時間分解能で長期間モニタリングするため、大量のサンプルガスから短時間で集めるサンプリング方法および自動化装置の開発。
【解決手段】加熱により再生可能となる金添着水銀捕集材を耐熱石英管に充填した大口径水銀捕集管8に毎分100L程度のガスを流す。高温加熱により捉えたガス状水銀を還元気化させ、発生したガス状水銀は保管用の小型水銀捕集管17に再捕集することで、大口径水銀捕集管8によるサンプリング再生が可能となる。大口径水銀捕集管8を2つ使用し、プログラムによりサンプリングと加熱還元気化・再捕集をそれぞれの大口径水銀捕集管8に交互に行わせることで、連続サンプリングが可能となる。このような装置は、電源があれば自動で分析に必要なガス状水銀量を、比較的短い捕集時間間隔で、設置した保管用小型水銀捕集管17の数だけサンプリングを繰り返すことができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスの流速を毎分100L程の流量で通過させても直線速度を毎秒65から133cmの範囲で維持できる大口径、そして600-800℃の高温で熱しても自らは変形せず熱を速やかに内部に伝えることができる厚み(2.5-5mm程度)の耐熱石英管と、
ガス状水銀を高効率で捕集するに十分な量の加熱再生可能型金添着水銀捕集材と、
充填された金添着型水銀捕集材を捕集管内の一定位置に保持するためのガスが通過可能なガラスフィルターと、
から成る高速サンプリング用大口径ガス状水銀捕集管。
【請求項2】
ガス状水銀が含まれるサンプル気体をプログラムで指定した時間とコントロールした流量で請求項1に記載する大口径水銀捕集管を通してポンプ吸引することでガス状水銀を高効率で捕集し、
捕集後、直ちに大口径水銀捕集管を加熱ヒーターにより600-800℃に熱しながら毎分0.5―1.0Lの流量の水銀除去乾燥空気を管内部に流すことで捉えた水銀を加熱還元気化フラッシュし、気化した水銀はフラッシュ流の下流側に設置した市販の小型金添着型水銀捕集管に誘導して濃縮・再捕集させる、
という一連の工程を大口径水銀捕集管2つ使用して交互に行わせることにより連続して繰り返しサンプリングと濃縮・再捕集し続けるガス状水銀連続高速捕集・濃縮法。
【請求項3】
請求項2で記載するガス状水銀連続高速捕集・濃縮法に基づき、
サンプルガス吸引口から雨水などの吸引を抑える雨よけ、サンプルガスに含まれる水分をサンプリングしながら取り除く除湿装置、ガス状酸化態水銀を除去するデニューダー、そして結露防止・除湿剤再生のヒーターと熱センサーから成るインレットユニットと、
請求項1で記載する大口径高速水銀捕集管、それを熱するヒーター、そしてその温度を感知・調整するセンサーとコントローラーからなる捕集管ユニットと、
サンプルガスを請求項1で記載する大口径水銀捕集管を通して短時間で大量に吸引するための大容量吸引クリーンポンプと、
請求項2で記載する大口径水銀捕集管で加熱還元気化フラッシュさせたガス状水銀サンプルを小型水銀捕集管に濃縮して保管するサンプル濃縮・保管ユニットと、
加熱還元気化で発生したガス状水銀を濃縮・保管ユニットにフラッシュする,そして装置のコンディショニングで使用する水銀除去乾燥空気を絶えず自動製造する圧縮空気・フィルターユニットと、
ガスの流路切り替え、あるいは流路を開閉するための内部ガス流路が不活性素材でできた電磁バルブ、圧力バルブ、あるいはスイッチングバルブと、
ガス流量を調整するフローコントローラーユニットと、
ガス状水銀が付着・吸着しづらい素材でできたチューブや継ぎ手と、
温度ヒーターのオン・オフ、流量の調節、バルブの開閉やスイッチングバルブ回転、及びこれら部品の稼働タイミングをコントロールするプログラム、
から成るガス状水銀自動連続高速捕集・濃縮装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気相中のガス状水銀を比較的短時間で大量に捕集する捕集管、そしてそれを用いたサイクル型捕集法、及びその仕組みを用いた捕集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大気に存在するガス状水銀は国連において「水俣条約」で低減が試みられている環境汚染物質の1つである。これまで濃度測定による大気水銀モニタリングが世界中で行われてきたが、近年、発展してきたマルチコレクター型誘導結合プラズマ質量分析計(MC-ICP-MS)による7つの水銀安定同位体比測定が環境水銀動態の新たな知見獲得に役立つのではと期待されている。
【0003】
しかし、MC-ICP-MSによる同位体分析は通常の濃度測定で必要とされる水銀量より3桁程多い。これまで大気中に1立方メートルあたり1~2ナノグラム(1ナノグラムは10億分の1グラム)程度しか存在しないガス状水銀の安定同位体比を分析するには長いサンプリング時間(数日から数週間)をかけて必要十分量の水銀を捕集せざるを得ず、発生源特定や水銀循環の理解を深めるためにはより短い時間間隔でサンプリングし、観測データを生産することが必要であった。
【0004】
現在広く使われているガス状水銀の捕集手段は、市販の金添着型小型水銀捕集管を使用したものである。これは金が水銀と合金を作りやすい性質を利用したもので、金を添着した捕集材にガス状水銀含有の気体を通すと高い効率でガス状水銀を合金として捉えられる。この捕集材のもう一つの利点は、捕集した水銀合金を高温で熱すると水銀のみがガス状金属水銀として分離でき、その後の捕集材は再利用できることである。しかし、金を添着しているが故に高額であり、濃度測定を行う検出器は高感度であるため、これまで捕集法を大型にする必要が無かった。
【0005】
市販の小型捕集管を使用したサンプリングでは高い捕集効率を保つため通過させるガスの流量を少なくせざるを得ない。結果として捕集管1本あたり少量の水銀しか捕集できない。多くの大気水銀を調査する者は同位体分析に必要な水銀量を高捕集効率で採取する必要があるため、捕集時間を長くする、もしくは小型捕集管を多数同時に使用することでこのサンプル量の問題を克服してきた。しかし、数日から数週間と長いサンプリング時間はその間に風向や気象が変化する、つまり異なる発生源由来の水銀が混合する確率が高くなり、得られるデータの解析が複雑になる。加えて、1検体で多数の捕集管を使用したサンプリングは、サンプリング自体、そしてこれら採取した複数の捕集管サンプルを一つにまとめる前処理に多くの労力を要する。
【0006】
更に、水銀は常温で揮発するというユニークな特性から大気経由であらゆる所へと運ばれ汚染がグローバル化しており、アクセスが不便な僻地など観測を行うことも非常に重要である。このため組み立てが簡単な単純構造で耐久性の高い自動化できるサンプリング手法の確立が同位体研究では求められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Development of Fast Sampling and High Recovery Extraction Method for Stable Isotope Measurement of Gaseous Mercury,Applied Sciencesissue 10,the article number 6691,doi:10.3390/app10196691,2020.(特許法第30条第2項の規定の適用申請)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年注目が集まるガス状水銀の安定同位体比分析。大流量のガスを通しても捕集材の高い捕集性能を維持しながら高速で大量の混合気体に低濃度で含まれるガス状水銀を採取できれば、高時間分解の同位体測定データが獲得できる。この信頼性に加えて、長期サンプリングに対応したサンプリングの自動化、分析工程を効率化する前処理作業の単純化、コストパフォーマンス、そして簡便なメンテナンスと耐久性を克服したサンプラーはこれからの時代、多くの環境中の水銀循環を調査する科学者から求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、金添着水銀捕集材を市販の小型金添着水銀捕集管より130倍以上の量を充填して製作した大口径高速水銀捕集管(2020年9月22日付公表の非特許文献1、特許法30条第2項の適用)を通して、小型水銀捕集管によるサンプリング流量の100―200倍の大量のサンプルガスを高速吸引することで、気相中に低濃度で存在するガス状水銀を比較的短時間で、高効率に、同位体分析に必要な量を捕集することが可能となった。これまで報告されている従来の小型水銀捕集管を多数使用して同時サンプリングする手法に比べ、この大口径高速捕集管を使用した場合、2週間から2日間のサンプリング時間を最短で4時間程度へと大きく変える。また、1度のサンプリングは1本の大型捕集管で行われるため、小型捕集管多数を使用したサンプリングに比べサンプリング後の前処理も単純化されるという利点を持つ。
【0010】
金添着型水銀捕集材は高温で熱することで捕集した水銀をガス状金属水銀として解離し(加熱還元気化)、常温に戻せば捕集能力は再生し何度でも繰り返し使用できる。
【0011】
この特性を利用し、大口径高速水銀捕集管はサンプリング後に加熱還元気化を行えば再び次のサンプリングに備えることができる。加熱還元気化で発生したガス状水銀サンプルは水銀を除去した乾燥空気によりフラッシュして下流側に設置した未使用の小型水銀捕集管に濃縮再捕集させる。
【0012】
ここで市販の小型水銀捕集管を使用する理由として、サンプル保管場所を省スペース化できる、分析の処理過程において小体積の捕集管に濃縮したサンプル形態が効率よく処理が行える、入手が容易である、そして外付けで容易に何本でも小型水銀捕集管を設置できるなどがある。
【0012】
大口径高速水銀捕集管2本とサンプルを保存したい数だけの小型水銀捕集管をセットしてこの一連の工程を2つの大口径高速水銀捕集管を交互に使用して行えば、水銀安定同位体比分析に必要な数ナノグラム以上のガス状水銀サンプルを高捕集効率・短時間で捕集の欠落時間無しに連続して長期間のサンプリングを行うことができる。
【0013】
観測期間に比例するサンプル保存用小型水銀捕集管の本数はユーザーによって自由に設定でき、サンプリング開始・停止時間から加熱還元気化フラッシュ、そして再捕集・保管までの動作スケジュールは全てユーザーが簡単に設定できるソフトウェア―プログラムで行う。
【0014】
捕集材が高額ではあるが構造が単純で、捕集管以外は汎用性の高い部品を使用することから全体的に材料費を低く抑えることができる。また、単純構造のため、比較的コンパクトでメンテナンスも単純なものとなる。
【0015】
オプションとして、従来の自動水銀濃度測定機器を内蔵、または外付けで取り付け、大口径高速水銀捕集管を通した後の気体に含まれるガス状水銀濃度を定期的に測定すれば、大口径高速水銀捕集管によるサンプリング異常もモニターすることができる。
【発明の効果】
【0016】
高速サンプリング用大口径水銀捕集管の発明により、大気、排気ガス、あるいは様々な場所から発生するガス中に低濃度で存在するガス状水銀を分析に必要な量を集める際、サンプリング時間を短くすることができる。
【0017】
またこのこの捕集管を2つ使用したガス状水銀自動連続高速捕集・濃縮装置はこれまでの大気ガス状水銀のサンプリング法に比べ高い時間分解能でサンプル捕集でき、自動化することができる。
【0018】
これから世界展開が予想される大気水銀同位体観測ネットワークを踏まえると、本装置は今後高い需要が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】 高速サンプリング用大口径高速水銀捕集管
図2】 ガス状水銀連続高速捕集法のサンプリングモード
図3】 ガス状水銀連続高速捕集法の加熱還元気化フラッシュモード
図4】 ガス状水銀自動連続高速捕集・濃縮装置
【発明を実施するための形態】
【0020】
図を用いて説明する。請求項1に記載する高速サンプリング用大口径ガス状水銀捕集管(図1)は内径45mm、長さ300mm、肉厚2.5mmの石英管で、管内に細かな穴が開いた石英製フリット板を定位置で溶接され、その上に約11gの市販の金添着水銀捕集材が充填、そして捕集材が簡単に漏れ出ないよう上から石英フリット板と石英ウールで抑えられた構造となっている。
【0021】
この大口径捕集管両端に専用のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製継ぎ手を取り付け、この継ぎ手に市販のPTFE、あるいはパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)などの不活性素材でできたチューブを継ぎ手に取り付けて使用する。アウトレットのチューブはダイアフラムポンプなどの汚染の少ない大容量吸引ポンプを市販のフローコントローラー経由で繋ぎ、一定量でポンプ吸引して使用する(図2)。
【0022】
非特許文献1で発表した捕集試験によると、毎分100Lまでの高速吸引ではガス状水銀の捕集効率は99.9%である。この流速と捕集効率の下で、水銀安定同位体比分析に必要な数ナノグラム以上(正確な必要量は使用する装置の条件に依存する)のガス状水銀を捕集するには理論上1時間未満で、実際に行った分析試験では4時間未満の捕集時間で申請者が使用したMC-ICP-MSによる同位体分析が可能な量をサンプリングしている(非特許文献1)。
【0023】
捕集材として使用されている金添着捕集材は、加熱により捉えたガス状水銀をガス状金属水銀(酸化していない状態のガス状水銀)として解離し、その後常温に戻ると再度サンプリング可能になるという特性を持つ。
【0024】
このため、サンプリング後の大口径水銀捕集管を600℃程に加熱することで捕集した水銀は全て還元気化される。この還元気化して捕集材から解離したガス状金属水銀を、あらかじめ水銀を除去した毎分0.5Lの流量の乾燥空気で水銀保管用の金添着小型水銀捕集管に押し流すことでガス状金属水銀を全て再捕集することができる(図3)。
【0025】
これらの特徴を生かし、大口径ガス状水銀捕集管を2本と任意の数の小型水銀捕集管を用いてこのサンプリングから加熱解離、そして再捕集までの単純工程を交互に繰り返すことでサンプリング欠落時間の無い長期間の連続した高速サンプリングが可能となる(図4)。
【0026】
例えば、24時間大気を吸引してガス状水銀のサンプリングを行った後、新たなサンプリングはプログラムによりもう一つの大口径水銀捕集管により連続して行わせ、この間捕集したガス状水銀を加熱還元気化フラッシュさせて小型水銀捕集管に濃縮・再捕集の処理をさせる。
【0027】
1時間の加熱還元気化フラッシュにより捕集した水銀のほとんどは小型捕集管に再捕集される。加熱還元気化フラッシュ後、大口径捕集管が常温に戻るまでに1時間程度かかるため、一度捕集で使用した大口径捕集管が再度サンプリングに使用できるにはサンプリング終了後から最短2時間程度となる。実質、この時間が本サンプリング法の最短時間分解能と考えてよい。
【0028】
2つ目の大口径捕集管による24時間サンプリングが終了するまでには既に最初に使用した大口径捕集管によるサンプリングの再開準備はできており、設定時間になると大口径捕集管を交代させて引き続きサンプリングを行わせる。
【0029】
これらの動作は全てタイミングを設定したスイッチオン・オフの作業でコントロールできるため、簡単なプログラムにより稼働させることができる。
【0030】
以上の原理に基づき、製作するガス状水銀自動連続高速捕集・濃縮装置は上記の基本構造に加え、大口径捕集管の寿命を短くし得る粒子状物質を除去するフィルター、捕集効率を下げる要因である気体水分を取り除く除湿器、ガス状酸化態水銀捕集用のマルチチャンネルデニューダー(すべて市販製品)をインレット部に取り付けたものとなる。
【符号の説明】
【0031】
1 石英筒
2 石英ウール
3 石英フィルター
4 金添着水銀捕集材
5 ガス状水銀自動連続高速捕集・濃縮装置サンプルガス吸引口
6 インレットユニット
7 開いた状態の開閉バルブ
8 高速サンプリング用大口径ガス状水銀捕集管
9 スイッチオフの状態の加熱ヒーター
10 温度センサー
11 大型フローコントローラー
12 クリーンポンプ
13 圧縮空気生成器
14 水銀・水分除去フィルター
15 小型フローコントローラー
16 スイッチオンの状態の加熱ヒーター
17 市販の小型ガス状水銀捕集管
18 開いた状態の開閉バルブ
19 サンプリングマニホールド
20 フラッシングマニホールド
21 クリーンエアーマニホールド
22 吸引マニホールド
図1
図2
図3
図4