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特開2023-4483マッチングシステム、マッチング方法及び制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023004483
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】マッチングシステム、マッチング方法及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20230110BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021106164
(22)【出願日】2021-06-25
(71)【出願人】
【識別番号】520496235
【氏名又は名称】株式会社World Life Mapping
(74)【代理人】
【識別番号】100150072
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 賢司
(74)【代理人】
【識別番号】100170748
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100185719
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 悠樹
(72)【発明者】
【氏名】下田 彬
(72)【発明者】
【氏名】ガニエ マーク智也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】ユーザ間における信頼関係をより効果的に構築可能なマッチングシステム、マッチング方法及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】マッチングシステムは、第1ユーザと第2ユーザとのマッチングを行なう。このマッチングシステムは、制御部を備える。制御部は、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態に基づいてマッチングを行なう。このマッチングシステムによれば、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態を考慮したマッチングが行なわれるため、マッチング後の交流を通じてユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザと第2ユーザとのマッチングを行なうマッチングシステムであって、
前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態に基づいて前記マッチングを行なう制御部を備える、マッチングシステム。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方のストレス値が所定ストレス値よりも低い場合に前記マッチングを行なう、請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項3】
前記所定ストレス値は、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方の性格、並びに、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性の少なくとも一方に基づいて変更される、請求項2に記載のマッチングシステム。
【請求項4】
前記制御部は、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方の性格、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態、並びに、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性の少なくともいずれかに基づいて、前記マッチングの内容を変更する、請求項2又は請求項3に記載のマッチングシステム。
【請求項5】
前記制御部は、ユーザ間の関係性に基づいて前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの各々を選定する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のマッチングシステム。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの各々の忙しさが所定忙しさ基準を下回っている場合に前記マッチングを行なう、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のマッチングシステム。
【請求項7】
前記制御部は、ユーザから強制マッチング指示を受け付けた場合に、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの各々のストレス値が前記所定ストレス値よりも高いとき、並びに、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方の忙しさが前記所定忙しさ基準以上であるときであっても前記マッチングを行なう、請求項6に記載のマッチングシステム。
【請求項8】
前記制御部は、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザ以外の第3ユーザを仲介者として選定する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のマッチングシステム。
【請求項9】
前記制御部は、ユーザのストレス状態、ユーザの忙しさ、及び、仲介者としての適性を示すユーザ特性に基づいて前記第3ユーザを選定する、請求項8に記載のマッチングシステム。
【請求項10】
前記制御部は、前記マッチングのフィードバックをユーザから受け付けた場合に、前記フィードバックの結果が所定評価基準に満たないときは、同じユーザ間の次回の前記マッチング時に前記第3ユーザを仲介者として選定する、請求項8又は請求項9に記載のマッチングシステム。
【請求項11】
前記制御部は、前記第1ユーザ、前記第2ユーザ及び前記第3ユーザが参加する会における話題の提案を前記第3ユーザのみに行なうための処理を実行する、請求項8から請求項10のいずれか1項に記載のマッチングシステム。
【請求項12】
前記制御部は、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性に基づいて前記第3ユーザを仲介者として選定する、請求項8から請求項11のいずれか1項に記載のマッチングシステム。
【請求項13】
前記第1ユーザのストレス状態に基づいてマッチングモードの切替えを行なうモード切替部を備え、
前記マッチングモードとしては、第1モードと第2モードとが準備されており、
前記第1モードにおいては、前記制御部が、前記第1ユーザとの関係性の良好度が第1条件を満たすユーザを前記第2ユーザとして選定し、
前記第2モードにおいては、前記制御部が、前記第1ユーザとの関係性の不良度が第2条件を満たすユーザを前記第2ユーザとして選定する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のマッチングシステム。
【請求項14】
前記第1ユーザは第1組織に所属しており、
前記第2ユーザは第2組織に所属しており、
前記制御部は、前記第1ユーザの前記第2組織に対する意識と、前記第2ユーザの前記第1組織に対する意識とに基づいて前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの各々を選定する、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のマッチングシステム。
【請求項15】
前記制御部は、前記マッチングのフィードバックをユーザから受け付けた場合に、前記フィードバックの結果が悪いときは良いときよりも、同じユーザ間の前記マッチングが発生しづらくする、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のマッチングシステム。
【請求項16】
前記制御部は、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方のストレス値が基準値よりも高い場合に、前記ストレス値の高さに応じた前記ストレス値を低下させる施策を前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方に提示するための処理を実行する、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のマッチングシステム。
【請求項17】
第1ユーザと第2ユーザとのマッチングを行なうマッチング方法であって、
前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態に基づいて前記マッチングを行なう、マッチング方法。
【請求項18】
第1ユーザと第2ユーザとのマッチングを行なう処理をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、
前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態に基づいて前記マッチングを行なう処理を前記コンピュータに実行させる、制御プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッチングシステム、マッチング方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2016-163292号公報(特許文献1)は、コミュニケーション支援システムを開示する。このコミュニケーション支援システムにおいては、対面の出会いを希望するユーザに、出会う対象者である他のユーザの心的状態の情報が提供される。したがって、このコミュニケーション支援システムによれば、対面の出会いを希望するユーザが、出会う対象者である他のユーザの心的状態を認識することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-163292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、特許文献1に記載の技術によれば、ユーザ間のマッチングを行なう場合に、ユーザが、他のユーザの心的状態を認識することができる。しかしながら、マッチングによりユーザ間の信頼関係を効果的に構築するという観点では、該技術は十分に効果的とはいえなかった。
【0005】
本発明の目的は、ユーザ間における信頼関係をより効果的に構築可能なマッチングシステム、マッチング方法及び制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある局面に従うマッチングシステムは、第1ユーザと第2ユーザとのマッチングを行なう。このマッチングシステムは、制御部を備える。制御部は、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態に基づいてマッチングを行なう。
【0007】
このマッチングシステムによれば、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態を考慮したマッチングが行なわれるため、マッチング後の交流を通じてユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0008】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス値が所定ストレス値よりも低い場合にマッチングを行なってもよい。
【0009】
このマッチングシステムによれば、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス値が所定ストレス値よりも低い場合にマッチングが行なわれるため、マッチング後の交流が落ち着いた状態で行なわれ、ユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0010】
上記マッチングシステムにおいて、所定ストレス値は、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方の性格、並びに、第1ユーザと第2ユーザとの関係性の少なくとも一方に基づいて変更されてもよい。
【0011】
このマッチングシステムによれば、所定ストレス値が可変となっており、所定ストレス値が低い値で固定されることにより生じるマッチング機会の損失が低減されるため、第1ユーザと第2ユーザとのマッチングをより適切に行なうことができる。
【0012】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方の性格、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態、並びに、第1ユーザと第2ユーザとの関係性の少なくともいずれかに基づいて、マッチングの内容を変更してもよい。
【0013】
このマッチングシステムによれば、ユーザの性格、ストレス状態及びユーザ間の関係性の少なくともいずれかに基づいてマッチングの内容が変更されるため、より適切なマッチングを実現することができる。
【0014】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、ユーザ間の関係性に基づいて第1ユーザ及び第2ユーザの各々を選定してもよい。
【0015】
このマッチングシステムによれば、ユーザ間の関係性に基づいて第1ユーザ及び第2ユーザの各々が選定されるため、より適切なマッチングを実現することができる。
【0016】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、第1ユーザ及び第2ユーザの各々の忙しさが所定忙しさ基準を下回っている場合にマッチングを行なってもよい。
【0017】
このマッチングシステムによれば、第1ユーザ及び第2ユーザの各々の忙しさが所定忙しさ基準を下回っている場合にマッチングが行なわれるため、マッチング後の交流が落ち着いた状態で行なわれ、ユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0018】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、ユーザから強制マッチング指示を受け付けた場合に、第1ユーザ及び第2ユーザの各々のストレス値が所定ストレス値よりも高いとき、並びに、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方の忙しさが所定忙しさ基準以上であるときであってもマッチングを行なってもよい。
【0019】
このマッチングシステムによれば、所望のユーザが強制的にマッチングされるため、所望のユーザ間における信頼関係を構築することができる。
【0020】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、第1ユーザ及び第2ユーザ以外の第3ユーザを仲介者として選定してもよい。
【0021】
このマッチングシステムによれば、仲介者が選定されるため、第1ユーザ及び第2ユーザのみでは信頼関係が十分に構築されない場合であっても、第1ユーザ及び第2ユーザ間における信頼関係を十分に構築することができる。
【0022】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、ユーザのストレス状態、ユーザの忙しさ、及び、仲介者としての適性を示す他のユーザの特性に基づいて第3ユーザを選定してもよい。
【0023】
このマッチングシステムによれば、ユーザのストレス状態、ユーザの忙しさ、及び、仲介者としての適性を示す他のユーザの特性に基づいて第3ユーザが選定されるため、仲介者としての適性を有するユーザを第3ユーザに選定することができる。
【0024】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、マッチングのフィードバックをユーザから受け付けた場合に、フィードバックの結果が所定評価基準に満たないときは、同じユーザ間の次回のマッチング時に第3ユーザを仲介者として選定してもよい。
【0025】
このマッチングシステムによれば、マッチングのフィードバックの結果が所定評価基準に満たなかった場合に同じユーザ間の次回のマッチング時に第3ユーザが仲介者として選定されるため、次回のマッチング後の交流を通じてユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0026】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、第1ユーザ、第2ユーザ及び第3ユーザが参加する会における話題の提案を第3ユーザのみに行なうための処理を実行してもよい。
【0027】
このマッチングシステムによれば、第3ユーザ(仲介者)に話題が提案されるため、三者が参加する会における話題として第3ユーザがマッチングシステムにより提案された話題を用いることによって、第1ユーザ及び第2ユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0028】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、第1ユーザと第2ユーザとの関係性に基づいて第3ユーザを仲介者として選定してもよい。
【0029】
このマッチングシステムによれば、第1ユーザと第2ユーザとの関係性に基づいて第3ユーザが仲介者として選定されるため、例えば、1ユーザと第2ユーザとの関係性が不良であったとしても、第3ユーザを含めることによって、第1ユーザ及び第2ユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0030】
上記マッチングシステムは、第1ユーザのストレス状態に基づいてマッチングモードの切替えを行なうモード切替部を備え、マッチングモードとしては、第1モードと第2モードとが準備されており、第1モードにおいては、制御部が、第1ユーザとの関係性の良好度が第1条件を満たすユーザを第2ユーザとして選定し、第2モードにおいては、制御部が、第1ユーザとの関係性の不良度が第2条件を満たすユーザを第2ユーザとして選定してもよい。
【0031】
このマッチングシステムにおいては、例えば、第1ユーザのストレス状態が良好である場合に第2モード(第1ユーザとの関係性が不良であるユーザが第2ユーザとして選定されるモード)に設定され、第1ユーザのストレス状態が不良である場合に第1モード(第1ユーザとの関係性が良好であるユーザが第2ユーザとして選定されるモード)に設定される。したがって、このマッチングシステムによれば、例えば、第1ユーザのストレス状態が良好である場合には第1ユーザが抱える人間関係の問題を解消することができ、第1ユーザのストレス状態が不良である場合には第1ユーザをリラックスさせることができる。
【0032】
上記マッチングシステムにおいて、第1ユーザは第1組織に所属しており、第2ユーザは第2組織に所属しており、制御部は、第1ユーザの第2組織に対する意識と、第2ユーザの第1組織に対する意識とに基づいて第1ユーザ及び第2ユーザの各々を選定してもよい。
【0033】
このマッチングシステムにおいては、他組織に対するユーザの意識に基づいて、第1ユーザ及び第2ユーザの各々が選定される。例えば、他組織に対する対立意識の低いユーザが第1ユーザ及び第2ユーザの各々に選定される。このマッチングシステムによれば、例えば、信頼関係を構築しやすい第1ユーザ及び第2ユーザが優先的にマッチングされるため、組織間の交流を徐々に促すことができる。結果的に、このマッチングシステムによれば、組織間の対立を徐々に緩和することができる。
【0034】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、マッチングのフィードバックをユーザから受け付けた場合に、フィードバックの結果が悪いときは良いときよりも、同じユーザ間のマッチングが発生しづらくしてもよい。
【0035】
このマッチングシステムによれば、マッチングのフィードバックの結果が悪い場合に良い場合よりも同じユーザ間のマッチングが発生しづらくなるため、信頼関係を効果的に構築可能なマッチングの発生確率を上げることができる。
【0036】
上記マッチングシステムにおいて、制御部は、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス値が基準値よりも高い場合に、ストレス値の高さに応じたストレス値を低下させる施策を第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方に提示するための処理を実行してもよい。
【0037】
このマッチングシステムにおいては、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス値が基準値よりも高い場合に、ストレス値の高さに応じたストレス値を低下させる施策が第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方に提示される。したがって、このマッチングシステムによれば、まず第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス値が下げられるため、マッチング後の交流が落ち着いた状態で行なわれ、ユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0038】
本発明の他の局面に従うマッチング方法は、第1ユーザと第2ユーザとのマッチングを行なう。このマッチング方法は、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態に基づいてマッチングを行なう。
【0039】
このマッチング方法によれば、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態を考慮したマッチングが行なわれるため、マッチング後の交流を通じてユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0040】
本発明の他の局面に従う制御プログラムは、第1ユーザと第2ユーザとのマッチングを行なう処理をコンピュータに実行させる。この制御プログラムは、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態に基づいてマッチングを行なう処理をコンピュータに実行させる。
【0041】
この制御プログラムが実行されると、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方のストレス状態を考慮したマッチングが行なわれるため、マッチング後の交流を通じてユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、ユーザ間における信頼関係をより効果的に構築可能なマッチングシステム、マッチング方法及び制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】マッチングシステムを模式的に示す図である。
図2】サーバのハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。
図3A】性格情報TBの一例を示す図である。
図3B】ストレス情報TBの一例を示す図である。
図3C】忙しさ情報TBの一例を示す図である。
図3D】関係性情報TBの一例を示す図である。
図3E】対立意識情報TBの一例を示す図である。
図4】端末のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。
図5】使用パターン1に伴う動作を示すフローチャートである。
図6】ユーザペアの特定手順を示すフローチャートである。
図7】第1所定ストレス値の算出手順を示すフローチャートである。
図8】マッチング内容の決定手順を示すフローチャートである。
図9】使用パターン2に伴う動作を示すフローチャートである。
図10】仲介者の選定手順を示すフローチャートである。
図11】仲介者を含む交流会における動作を示すフローチャートである。
図12】強制的なマッチングに関する動作を示すフローチャートである。
図13】ユーザペアに含まれる2人のユーザの両方のストレス値が高い場合の動作を示すフローチャートである。
図14】フィードバックの受け付けに伴う動作を示すフローチャートである。
図15】組織間対立解消モードにおけるマッチング手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0045】
[1.マッチングシステムの概要]
図1は、本実施の形態に従うマッチングシステム10を模式的に示す図である。マッチングシステム10は、例えば、組織の一例である会社(企業)CM1において、社員の交流を促進し、社員間の信頼関係を構築するために用いられる。例えば、社員間の交流は、オンライン通話等を通じて行なわれる。
【0046】
図1に示されるように、マッチングシステム10は、サーバ100と、複数の端末200とを含んでいる。端末200は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット又はスマートフォンで構成される。複数の端末200の各々は、マッチングシステム10のユーザによって使用される。サーバ100と各端末200とは、ネットワークN1(例えば、インターネット)を通じて通信可能である。
【0047】
この例において、ユーザは、例えば、会社CM1の社員である。会社CM1内には、例えば、複数のグループG1が存在する。各社員は、いずれかのグループG1に所属している。グループG1は、例えば、会社組織における「部」又は「課」である。
【0048】
マッチングシステム10において、ユーザ(社員)は、端末200を介して、自身に関する情報をサーバ100へ送信する。端末200を介して送信される情報の一例としては、ユーザのストレス状態を分析するために必要な情報、ユーザの忙しさを分析するために必要な情報、ユーザの性格を分析するために必要な情報、ユーザ間の関係性を分析するために必要な情報、及び、ユーザの他グループG1への対立意識を分析するために必要な情報が挙げられる。
【0049】
サーバ100においては、端末200を介して送信された情報に基づいて、例えば、各ユーザのストレス状態、各ユーザの忙しさ、各ユーザの性格、ユーザ間の関係性、及び、各ユーザの他グループG1への対立意識が分析される。マッチングシステム10においては、サーバ100における分析結果に基づいて、ユーザのマッチングが行なわれる。
【0050】
ユーザのマッチングという概念には、例えば、(1)複数のユーザのうち2人のユーザを選定すること、(2)予め定められた2人のユーザに関し交流の開始(例えば、ビデオ通話の開始)を促すこと、(3)複数のユーザのうち2人のユーザを選定し、かつ、選定された2人のユーザに関し交流の開始を促すことが含まれる。マッチングシステム10においては、ユーザのマッチングが行なわれることによって、ユーザ間の交流が促進され、ユーザ間における信頼関係が構築される。
【0051】
すなわち、マッチングシステム10においては、マッチングを通じてユーザ間のコミュニケーションの機会が創出され、コミュニケーションを通じてユーザ間における信頼関係が構築される。しかしながら、一般的に、人と人とのコミュニケーションを通じて常に人と人との信頼関係が構築されるわけではない。例えば、コミュニケーションを通じて人間関係が悪化する場合もある。例えば、ストレス状態が芳しくない人同士がコミュニケーションをとることで、却って人間関係が悪化する場合がある。
【0052】
マッチングシステム10においては、ユーザのストレス状態を考慮した上で、ユーザのマッチングが行なわれる。マッチングシステム10によれば、ユーザのストレス状態を考慮したマッチングが行なわれるため、マッチング後の交流を通じてユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。以下、マッチングシステム10についてより詳細に説明する。
【0053】
[2.構成]
<2-1.サーバの構成>
図2は、サーバ100のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。本実施の形態において、サーバ100は、例えば、汎用コンピュータによって実現される。
【0054】
図2に示されるように、サーバ100は、制御部110と、通信I/F(interface)140と、記憶部120とを含んでいる。各構成は、バスを介して電気的に接続されている。
【0055】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)111、RAM(Random Access Memory)112及びROM(Read Only Memory)113等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行なうように構成されている。
【0056】
通信I/F140は、ネットワークN1を通じて、各端末200(図1)と通信するように構成されている。通信I/F140は、例えば、有線LAN(Local Area Network)モジュール又は無線LANモジュールで構成される。
【0057】
記憶部120は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置である。記憶部120は、例えば、制御プログラム121を記憶している。制御プログラム121がCPU111によって実行されることによって、サーバ100における各種機能が実現される。
【0058】
記憶部120は、さらに、性格情報TB(table)122、ストレス情報TB123、忙しさ情報TB124、関係性情報TB125及び対立意識情報TB126を記憶している。これらの各TBは、各ユーザが端末200を介して入力した情報(以下、「入力情報」とも称する。)、又は、入力情報に基づいて生成された情報を管理する。以下、各TBについて説明する。
【0059】
図3Aは、性格情報TB122の一例を示す図である。図3Aに示されるように、性格情報TB122は、入力情報に基づいて分析された各ユーザの性格情報を管理する。性格情報TB122は、例えば、各ユーザのビッグファイブ性格特性(Big Five personality traits)に関する情報(外向性、調和性、誠実性、神経症的傾向、経験への開放性)を管理する。この例においては、各要因(外向性、調和性、誠実性、神経症的傾向、経験への開放性)に関する傾向の強さが数値化されている。すなわち、数値が大きいほど、該要因に関する傾向が強いことを意味する。なお、性格情報TB122において管理される性格情報は、必ずしもビッグファイブ性格特性である必要はなく、Myers-Briggs Type Indicator、キャリアアンカー、NEO-FFI、NEO-PI-R、EQ(Emotional Intelligence)、IQ(Intelligence Quotient)等であってもよい。
【0060】
図3Bは、ストレス情報TB123の一例を示す図である。図3Bに示されるように、ストレス情報TB123は、各ユーザのストレス値を管理する。例えば、ストレス値を分析するために必要な情報は、各ユーザによって端末200を介して毎日入力される。ストレス値は、例えば、ストレスチェックや気分を聞く質問、心の健康度を聞く質問等を含むメンタル状態に関する質問に対する各ユーザの回答(入力情報)から算出される。入力情報には、例えば、食事に関する情報、生理周期に関する情報等が含まれてもよい。また、ストレス値は、例えば、センサによって取得されたユーザ情報(心拍数、血圧、体温、呼吸頻度、睡眠時間、生活習慣、悩み度等)の分析結果から算出されてもよいし、カメラ画像認識によって得られた表情を含む身体の特徴データ等の分析結果から算出されてもよい。また、ストレス値は、上記入力情報、ユーザ情報及び特徴データの一部又は全部の分析結果を統合することによって算出されてもよい。すなわち、ストレス値は、ユーザの精神的な状態を少なくとも部分的に示す指標であってもよいし、ユーザの肉体的な状態を少なくとも部分的に示す指標であってもよいし、ユーザの精神的及び肉体的な状態を少なくとも部分的に示す指標であってもよい。なお、図3Bに示される例においては、ストレス値が高いほどユーザが強いストレスを感じていることを示す。
【0061】
図3Cは、忙しさ情報TB124の一例を示す図である。図3Cに示されるように、忙しさ情報TB124は、各ユーザ(社員)の忙しさに関する情報を管理する。例えば、ユーザの忙しさを分析するために必要な情報は、各ユーザによって端末200を介して毎日入力される。忙しさ情報は、例えば、数値情報であり、忙しさに関する質問に対する各ユーザの回答(入力情報)に基づいて算出される。また、忙しさ情報は、例えば、ユーザのスケジュールの分析結果から算出されてもよいし、ユーザの残業時間に基づいて算出されてもよい。なお、図3Cに示される例においては、忙しさ情報が示す値が高いほどユーザが忙しい状態であることを示す。
【0062】
図3Dは、関係性情報TB125の一例を示す図である。図3Dに示されるように、関係性情報TB125は、ユーザ間の関係性に関する数値情報を管理する。関係性の一例としては、ユーザ間の仲の良さ、ユーザ間の相性、ユーザ間の対立度、ユーザ間に存在する萎縮度等が挙げられる。関係性に関する数値情報は、例えば、他のユーザとの関係性に関する質問に対する各ユーザの回答(入力情報)に基づいて算出される。また、関係性に関する数値情報は、例えば、あるユーザとあるユーザとの関係性に関する質問が第三者(例えば、ユーザ)に対してなされ、その第三者による回答に基づいて算出されてもよい。
【0063】
図3Dに示される例では、例えば、ユーザ間の仲の良さが数値化されている。例えば、ユーザAから見た場合に、ユーザBとの仲の良さは8点であり、ユーザAとユーザBとの仲の良さは良好(〇)である。一方、ユーザAから見た場合に、ユーザCとの仲の良さは3点であり、ユーザAとユーザCとの仲の良さは不良(×)である。例えば、11点以上は「〇〇」であり、7点以上10点以下は「〇」である。5点及び6点は「△」であり、3点及び4点は「×」であり、0点以上2点以下は「××」である。すなわち、この例では、点数が高いほどユーザ間の仲の良さが良好であることを示す。この他にも、上述のユーザ間の相性、ユーザ間の対立度、ユーザ間に存在する萎縮度等に関する情報が管理されてもよい。例えば、ユーザ間における確執が深刻であるほど、ユーザ間の対立度として高い数値が割り当てられてもよい。
【0064】
図3Eは、対立意識情報TB126の一例を示す図である。図3Eに示されるように、対立意識情報TB126は、あるグループG1に所属するユーザが他のグループG1に対してどの程度対立意識を有しているかを示す数値情報を管理する。対立意識に関する数値情報は、例えば、他のグループG1に対する対立意識に関する質問に対する各ユーザの回答(入力情報)に基づいて算出される。
【0065】
図3Eに示される例では、対立意識情報TB126において、例えば、グループA(グループG1)に所属している各ユーザの他グループG1に対する対立意識を示す数値情報が管理されている。図3Eには示されていないが、例えば、グループA以外のグループG1に所属している各ユーザの他グループG1に対する対立意識を示す数値情報も対立意識情報TB126において管理されている。なお、図3Eに示される例においては、数値情報が示す値が高いほどユーザが他グループG1に対して強い対立意識を有していることを示す。
【0066】
<2-2.端末の構成>
図4は、端末200のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。上述のように、端末200は、例えば、PC、タブレット又はスマートフォンによって実現される。
【0067】
図4に示されるように、端末200は、制御部210と、通信I/F240と、表示部250と、受付部260と、撮像部270と、記憶部220とを含む。端末200において、各構成はバスを介して電気的に接続されている。
【0068】
制御部210は、CPU211、RAM212及びROM213等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行なうように構成されている。通信I/F240は、ネットワークN1を介して、例えば、サーバ100と通信するように構成されている。通信I/F240は、例えば、有線LANモジュール又は無線LANモジュールで構成される。
【0069】
表示部250は、画像を表示するように構成されている。表示部250は、例えば、液晶モニタや有機EL(Electro Luminescence)モニタ等のモニタで構成される。
【0070】
受付部260は、ユーザからの入力を受け付けるように構成されている。受付部260は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス及びマイクの一部又は全部で構成される。サーバ100から送られてきた質問に対するユーザによる回答は、例えば、受付部260を介して行なわれる。
【0071】
撮像部270は、静止画像又は動画像を撮像し、画像データを生成するように構成されている。撮像部270は、例えば、イメージセンサーを含むカメラモジュールで構成され、ユーザの画像を撮像する。
【0072】
記憶部220は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置である。記憶部220は、例えば、制御プログラム221を記憶するように構成されている。制御プログラム221がCPU211によって実行されることによって、端末200における各種機能が実現される。
【0073】
[3.動作]
上述のように、マッチングシステム10は、例えば、組織の一例である会社(企業)CM1において、社員の交流を促進し、社員間の信頼関係を構築するために用いられる。そのためのマッチングシステム10の使用パターンとしては、複数のパターンがある。例えば、(1)マッチングの実行タイミングは決まっているが、誰と誰とをマッチングさせるかが決まっていないパターン(使用パターン1)、(2)誰と誰とをマッチングさせるかは決まっているが、いつマッチングさせるかは決まっていないパターン(使用パターン2)、及び、(3)誰と誰とをマッチングさせるかが決まっておらず、いつマッチングさせるかも決まっていないパターン(使用パターン3)がある。以下、各使用パターンに伴う動作、及び、他の特徴的な動作について説明する。
【0074】
<3-1.使用パターン1に伴う動作>
使用パターン1は、例えば、組織における交流の活発化のために、特定のタイミングにユーザのマッチングを行なう場合が該当する。例えば、使用パターン1においては、組織における交流の活発化のために誰と誰とをマッチングさせることが有効かという観点からマッチングが行なわれる。
【0075】
図5は、使用パターン1に伴う動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、サーバ100の制御部110によって実行される。このフローチャートに示される処理は、例えば、マッチング可能なユーザのペアがなくなるまで繰り返される。
【0076】
図5を参照して、制御部110は、マッチングさせる候補としてのユーザのペアを特定する(ステップS100)。ユーザのペアは、2人のユーザで構成される。ユーザのペアの特定方法については後程詳しく説明する。制御部110は、第1所定ストレス値を算出する(ステップS110)。第1所定ストレス値は、例えば、両方のユーザのストレス値がこの値以上である場合にはマッチングを通じて良い効果が得られないと考えられる基準値である。第1所定ストレス値の算出方法については後程詳しく説明する。
【0077】
制御部110は、特定されたユーザのペア(以下、「ユーザペア」とも称する。)に含まれる2人のユーザのいずれかのストレス値が第1所定ストレス値よりも低いか否かを判定する(ステップS120)。例えば、制御部110は、ストレス情報TB123を参照することによって、ステップS120における判定を行なう。なお、ユーザペアに含まれる2人の各々のストレス値は、各ユーザの今日のストレス値であってもよいし、複数の日(例えば、1週間)におけるストレス値の平均値であってもよいし、所定日数前の日のストレス値であってもよいし、ストレス値の変動値であってもよいし、予測される将来的なストレス値であってもよい。将来的なストレス値は、例えば、該ユーザの過去のストレス値の推移、該ユーザの今後のスケジュール、天気予報、生理周期等の情報に基づいて推定される。
【0078】
両方のストレス値が第1所定ストレス値以上であると判定されると(ステップS120においてNO)、ユーザペアに含まれる2人のユーザはマッチングされず、処理は終了する。
【0079】
一方、いずれかのユーザのストレス値が第1所定ストレス値よりも低いと判定されると(ステップS120においてYES)、制御部110は、ユーザペアに含まれる2人のユーザの各々の忙しさが所定忙しさ基準を下回っているか否かを判定する(ステップS130)。所定忙しさ基準は、例えば、いずれかのユーザがこの基準を超えるほど忙しい場合にはマッチングを通じて良い効果が得られないと考えられる基準である。なお、制御部110は、忙しさ情報TB124を参照することによって、ステップS130における判定を行なう。
【0080】
いずれかのユーザの忙しさが所定忙しさ基準以上であると判定されると(ステップS130においてNO)、ユーザペアに含まれる2人のユーザはマッチングされず、処理は終了する。一方、両方のユーザの忙しさが所定忙しさ基準を下回っていると判定されると(ステップS130においてYES)、制御部110は、マッチングの具体的な内容を決定する(ステップS140)。例えば、制御部110は、マッチングの頻度、マッチング後の交流の継続時間、交流中にサーバ100が各ユーザの端末200に提供する話題、又は、サーバ100が各ユーザの端末200に相手のビデオ映像を共有するか否か等を決定する。マッチング内容の決定方法については後程詳しく説明する。
【0081】
その後、制御部110は、決定されたマッチング内容に従ってユーザペアに含まれる2人のユーザのマッチングを行なう(ステップS150)。例えば、制御部110は、各ユーザの端末200へ他ユーザとのマッチングを開始する旨を通知する。その後、例えば、ユーザペアに含まれる2人のユーザによるビデオ通話が開始される。また、例えば、制御部110は、各ユーザへ都合の良い時間帯を入力するように促してもよい。その場合に、制御部110は、各ユーザによる入力結果に基づいて、マッチングの開始時刻を決定してもよい。
【0082】
このように、本実施の形態に従うマッチングシステム10においては、2人のユーザのうちの少なくとも一方のストレス値が所定ストレス値よりも低い場合にマッチングが行なわれるため、マッチング後の交流が落ち着いた状態で行なわれ、ユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。なお、2人のユーザの両方のストレス値が所定ストレス値よりも低い場合にマッチングが行なわれてもよい。
【0083】
また、2人のユーザの両方のストレス値が第1所定ストレス値よりも低い場合にマッチングが行なわれるか、2人のユーザのうちの少なくとも一方のストレス値が第1所定ストレス値よりも低い場合にマッチングが行なわれるかを、2人のユーザ間の関係性に基づいて変更してもよい。例えば、2人のユーザ間の関係性が良い場合には、2人のユーザのうちの少なくとも一方のストレス値が第1所定ストレス値よりも低いときにマッチングが行なわれることとし、2人のユーザ間の関係性が悪い場合には、2人のユーザの両方のストレス値が第1所定ストレス値よりも低いときにマッチングが行なわれることとしてもよい。
【0084】
また、マッチングシステム10においては、2人のユーザの各々の忙しさが所定忙しさ基準を下回っている場合にマッチングが行なわれるため、マッチング後の交流が落ち着いた状態で行なわれ、ユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0085】
図6は、ユーザペアの特定手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、例えば、図5のステップS100において実行される処理であり、サーバ100の制御部110によって実行される。
【0086】
図6を参照して、制御部110は、マッチングシステム10の複数のユーザからいずれかのユーザをマッチング候補の第1ユーザとして選定する(ステップS200)。制御部110は、第1ユーザのストレス値が第2所定ストレス値以上であるか否かを判定する(ステップS210)。第2所定ストレス値は、第1所定ストレス値と同じ値であってもよいし異なる値であってもよい。なお、第1ユーザのストレス値は、第1ユーザの今日のストレス値であってもよいし、複数の日(例えば、1週間)におけるストレス値の平均値であってもよいし、所定日数前の日のストレス値であってもよいし、ストレス値の変動値であってもよいし、予測される将来的なストレス値であってもよい。
【0087】
第1ユーザのストレス値が第2所定ストレス値未満であると判定されると(ステップS210においてNO)、制御部110は、第1ユーザとの関係性の不良度が条件を満たすユーザが存在するか否かを判定する(ステップS220)。関係性の不良度は、例えば、関係性情報TB125を参照することによって導出される。例えば、関係性情報TB125がユーザ間の仲の良さを示す数値情報を管理している場合には、仲の良さを示す数値が所定値よりも低い場合に関係性の不良度に関する条件が満たされる。
【0088】
第1ユーザとの関係性の不良度が条件を満たすユーザが存在すると判定されると(ステップS220においてYES)、制御部110は、不良度に関する条件を満たすユーザをマッチング候補の第2ユーザとして選定する(ステップS230)。一方、第1ユーザとの関係性の不良度が条件を満たすユーザが存在しないと判定されると(ステップS220においてNO)、制御部110は、不良度に関する条件を満たさないユーザをマッチング候補の第2ユーザとして選定する(ステップS240)。
【0089】
すなわち、この例においては、第1ユーザのストレス値が第2所定ストレス値未満であると判定された場合に、不良度の条件を満たすユーザが優先的に第2ユーザとして選定される。なお、第1ユーザのストレス値が第2所定ストレス値未満であると判定された場合に、例えば、第1ユーザとの関係性の不良度に関係なく第2ユーザが選定されてもよい。
【0090】
ステップS210において、第1ユーザのストレス値が第2所定ストレス値以上であると判定されると(ステップS210においてYES)、制御部110は、第1ユーザとの関係性の良好度が条件を満たすユーザが存在するか否かを判定する(ステップS250)。関係性の良好度は、例えば、関係性情報TB125を参照することによって導出される。例えば、関係性情報TB125がユーザ間の仲の良さを示す数値情報を管理している場合には、仲の良さを示す数値が所定値以上である場合に関係性の良好度に関する条件が満たされる。なお、関係性の良好度の条件は、第1ユーザのストレス値に応じて変更されてもよい。例えば、関係性の良好度の条件は、第1ユーザのストレス値が低いときよりも、第1ユーザのストレス値が高いときの方が厳しく(条件を満たすユーザが少なくなるように)設定されてもよい。
【0091】
第1ユーザとの関係性の良好度が条件を満たすユーザが存在すると判定されると(ステップS250においてYES)、制御部110は、良好度に関する条件を満たすユーザをマッチング候補の第2ユーザとして選定する(ステップS260)。一方、第1ユーザとの関係性の良好度が条件を満たすユーザが存在しないと判定されると(ステップS250においてNO)、処理がステップS200に戻り、制御部110は、別の第1ユーザを選定する。すなわち、第1ユーザのストレス値が第2所定ストレス値以上である場合に、第1ユーザとの関係性の良好度の条件を満たす他のユーザが存在しないときは、該第1ユーザのマッチングは見送られる。この場合に、マッチングが見送られた第1ユーザには、カウンセラとのコミュニケーションが勧められてもよい。
【0092】
なお、関係性の良好度及び不良度の各々は、ユーザ同士の潜在的な関係性に基づいて判定されてもよい。例えば、各ユーザの性格傾向に基づいて関係性の良好度及び不良度が判定されてもよいし、各ユーザの価値観の一致度に基づいて関係性の良好度及び不良度が判定されてもよい。また、ユーザ同士の潜在的な関係性の良好度及び不良度の各々は、例えば、趣味、趣向、キャリアアンカー等の一致度又は不一致度に基づいて判定されてもよい。例えば、互いに会ったことがあるユーザ間だけでなく、今まで一度も互いに会ったことがないユーザ間であっても、潜在的な関係性に基づいて関係性の良好度及び不良度が判定されてもよい。
【0093】
このように、マッチングシステム10においては、第1ユーザのストレス状態が不良である場合に第1モード(第1ユーザとの関係性が良好であるユーザが第2ユーザとして選定されやすいモード)に設定され、第1ユーザのストレス状態が良好である場合に第2モード(第1ユーザとの関係性が不良であるユーザが第2ユーザとして選定されやすいモード)に設定される。したがって、マッチングシステム10によれば、例えば、第1ユーザのストレス状態が良好である場合には関係性の悪い相手と第1ユーザとのコミュニケーションを通じて第1ユーザが抱える人間関係の問題を解消することができ、第1ユーザのストレス状態が不良である場合には第1ユーザをリラックスさせることができる。
【0094】
なお、第2ユーザの選定においては、第1ユーザ及び第2ユーザの各々のスケジュールが考慮されてもよい。すなわち、第1ユーザがマッチング可能な時間帯にマッチング可能であることが第2ユーザ選定の条件となってもよい。この場合には、第1ユーザ及び第2ユーザのスケジュールが合うことが予め確認されているので、マッチング後にスケジュールが合わないという事態を回避することができる。
【0095】
図7は、第1所定ストレス値の算出手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、例えば、図5のステップS110において実行される処理であり、サーバ100の制御部110によって実行される。
【0096】
図7を参照して、制御部110は、ユーザペアに含まれる2人の性格情報を取得する(ステップS300)。例えば、制御部110は、性格情報TB122を参照することによってユーザペアに含まれる2人の性格情報を取得する。制御部110は、ユーザペアに含まれる2人の関係性情報を取得する(ステップS310)。例えば、制御部110は、関係性情報TB125を参照することによってユーザペアに含まれる2人の関係性情報を取得する。
【0097】
制御部110は、取得された性格情報及び関係性情報に基づいて第1所定ストレス値を算出する(ステップS320)。例えば、第1所定ストレス値のベース値は、マッチングシステム10の使用目的によって決定される。使用目的は、例えば、マッチングシステム10の管理者又はユーザによって入力される。使用目的の一例としては、ユーザ間の交流、ユーザの心理的安全性の確保、ユーザ間の対立解消、ユーザ間に存在する萎縮解消、グループ間の対立解消等が挙げられる。例えば、使用目的として達成の困難度が高い目的が設定されている場合には、低いベース値が設定される。使用目的によって必要な心の余裕度が異なるためである。
【0098】
取得された性格情報及び関係性情報に基づいて、ベース値に加点又は減点が行なわれる。例えば、2人の性格相性が良ければ加点が行なわれる。また、例えば、2人のうちいずれかのユーザの神経症的傾向のレベルが高い場合には減点が行なわれる。また、2人の仲が悪い場合には減点が行なわれる。なお、この例においては、性格情報及び関係性情報の両方に基づいて第1所定ストレス値が算出されているが、第1所定ストレス値は、性格情報及び関係性情報のいずれかのみに基づいて算出されてもよい。この場合には、性格情報及び関係性情報のいずれかのみが取得されればよい。
【0099】
このように、マッチングシステム10においては、第1所定ストレス値が可変となっている。第1所定ストレス値としては、状況に応じた適切な値が設定される。その結果、第1所定ストレス値が低い値で固定されることにより生じるマッチング機会の損失が低減されるため、第1ユーザと第2ユーザとのマッチングをより適切に行なうことができる。
【0100】
図8は、マッチング内容の決定手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、例えば、図5のステップS140において実行される処理であり、サーバ100の制御部110によって実行される。
【0101】
図8を参照して、制御部110は、ユーザペアに含まれる2人の性格情報を取得する(ステップS400)。例えば、制御部110は、性格情報TB122を参照することによってユーザペアに含まれる2人の性格情報を取得する。制御部110は、ユーザペアに含まれる2人の関係性情報を取得する(ステップS410)。例えば、制御部110は、関係性情報TB125を参照することによってユーザペアに含まれる2人の関係性情報を取得する。
【0102】
制御部110は、取得された性格情報及び関係性情報に基づいてマッチング内容を決定する(ステップS420)。例えば、ユーザペアに含まれる2人の仲が良い場合にはマッチング後の交流の継続時間が長く設定され、ユーザペアに含まれる2人の仲が悪い場合にはマッチング後の交流の継続時間が短く設定されてもよい。
【0103】
また、例えば、ユーザペアに含まれる2人の仲が良い場合には交流中にサーバ100が各ユーザの端末200に相手のビデオ映像を共有することが決定され、ユーザペアに含まれる2人の仲が悪い場合には交流中にサーバ100が各ユーザの端末200に相手のビデオ映像を共有しないことが決定されてもよい。なお、交流中に2人の仲が良くなった場合には、交流の途中においてサーバ100が各ユーザの端末200に相手のビデオ映像を共有してもよい。
【0104】
また、例えば、ユーザペアに含まれる2人の仲が良い場合にはサーバ100が深い話題の提案を交流中に行なうことが決定され、ユーザペアに含まれる2人の仲が悪い場合にはサーバ100が差し障りのない話題の提案を交流中に行なうことが決定されてもよい。深い話題の一例としては、プライベートな話題、悩み事に関する話題、人の感情をより喚起させる話題が挙げられる。
【0105】
また、例えば、ユーザペアに含まれる2人のうちいずれかの神経症的傾向のレベルが高い場合には、交流中にサーバ100が各ユーザの端末200に相手のビデオ映像を共有しないことが決定され、ユーザペアに含まれる2人のうち両方の神経症的傾向のレベルが低い場合には、交流中にサーバ100が各ユーザの端末200に相手のビデオ映像を共有することが決定されてもよい。
【0106】
また、例えば、ユーザペアに含まれる2人の性格傾向、関係性等に基づいてマッチング頻度(マッチング内容の一例)が決定されてもよい。すなわち、一度マッチングが行なわれた後に定期的に同じユーザペアによるマッチングが繰り返されるとした場合における頻度が2人の性格傾向、関係性等に基づいて決定されてもよい。例えば、外向性が高いユーザのマッチング頻度が高められてもよいし、ユーザペアの相性が良い場合にマッチング頻度が高められてもよい。
【0107】
なお、この例においては、性格情報及び関係性情報の両方に基づいてマッチング内容が決定されているが、マッチング内容は、性格情報及び関係性情報のいずれかのみに基づいて決定されてもよい。この場合には、性格情報及び関係性情報のいずれかのみが取得されればよい。
【0108】
また、マッチング内容を決定するにあたり、ユーザペアに含まれる2人のストレス値が考慮されてもよい。性格情報及び関係性情報の少なくとも一方とストレス値とに基づいてマッチング内容が決定されてもよいし、ストレス値のみに基づいてマッチング内容が決定されてもよい。
【0109】
例えば、ユーザペアに含まれる2人の少なくとも一方のストレス値が所定値以上である場合には、サーバ100が深い話題の提案を避けてもよい。また、例えば、ユーザペアに含まれる2人の少なくとも一方のストレス値が所定値以上である場合には、交流中において各ユーザの端末200に相手のビデオ映像が共有されないこととしてもよい。
【0110】
このように、マッチングシステム10によれば、ユーザの性格及びユーザ間の関係性の少なくとも一方に基づいてマッチングの内容が変更されるため、より適切なマッチングを実現することができる。
【0111】
<3-2.使用パターン2に伴う動作>
使用パターン2は、例えば、特定の2人のユーザの関係性を改善する目的でマッチングを行なう場合が該当する。例えば、特定の2人のユーザが対立している状態において、この特定の2人の間の対立関係を解消する目的でマッチングシステム10を使用する場合が該当する。また、例えば、あるユーザが他のあるユーザに対して萎縮している状態において、この萎縮状態を解消する目的でマッチングシステム10を使用する場合が該当する。使用パターン2においては、例えば、マッチングシステム10の管理者がユーザペアを決定する。すなわち、使用パターン2においては、誰と誰との交流を促進させるかが、管理者又はユーザによって決定される。
【0112】
図9は、使用パターン2に伴う動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、サーバ100の制御部110によって実行される。このフローチャートに示される処理は、例えば、1日1回実行される。なお、このフローチャートに示される処理が開始される時点で、ユーザペアは、例えば、マッチングシステム10の管理者又はユーザによって決定されている。
【0113】
図9を参照して、制御部110は、第1所定ストレス値を算出する(ステップS500)。ステップS500における処理は、例えば、図7のフローチャートに示される処理と同様である。
【0114】
制御部110は、予め決められたユーザペアに含まれる2人のユーザのいずれかのストレス値が第1所定ストレス値よりも低いか否かを判定する(ステップS510)。例えば、制御部110は、ストレス情報TB123を参照することによって、ステップS510における判定を行なう。なお、ユーザペアに含まれる2人の各々のストレス値は、各ユーザの今日のストレス値であってもよいし、複数の日(例えば、1週間)におけるストレス値の平均値であってもよいし、所定日数前の日のストレス値であってもよいし、ストレス値の変動値であってもよいし、予測される将来的なストレス値であってもよい。
【0115】
両方のストレス値が第1所定ストレス値以上であると判定されると(ステップS510においてNO)、ユーザペアに含まれる2人のユーザはマッチングされず、処理は終了する。
【0116】
一方、いずれかのユーザのストレス値が第1所定ストレス値よりも低いと判定されると(ステップS510においてYES)、制御部110は、ユーザペアに含まれる2人のユーザの各々の忙しさが所定忙しさ基準を下回っているか否かを判定する(ステップS520)。例えば、制御部110は、忙しさ情報TB124を参照することによって、ステップS520における判定を行なう。
【0117】
いずれかのユーザの忙しさが所定忙しさ基準以上であると判定されると(ステップS520においてNO)、ユーザペアに含まれる2人のユーザはマッチングされず、処理は終了する。一方、両方のユーザの忙しさが所定忙しさ基準を下回っていると判定されると(ステップS520においてYES)、制御部110は、マッチング後の交流において仲介者が必要であるか否かを判定する(ステップS530)。仲介者を必要とする基準は予め定められている。例えば、ユーザペアに含まれる2人のユーザの関係性が所定基準よりも悪い場合(例えば、2人のユーザだけでは解消不可能なほどの対立関係が2人のユーザ間に存在する場合)に仲介者が必要とされる。
【0118】
仲介者が不要であると判定されると(ステップS530においてNO)、制御部110は、予め決められたユーザペアに含まれる2人のユーザのマッチングを行なう(ステップS540)。なお、ステップS540の前に、図5のステップS140と同様の処理が実行されてもよい。すなわち、ステップS540の前に、2人のユーザの性格情報及び関係性情報に基づいてマッチング内容が決定されてもよい。
【0119】
一方、仲介者が必要であると判定されると(ステップS530においてYES)、制御部110は、仲介者の選定を行なう(ステップS550)。仲介者の選定方法については後程詳しく説明する。その後、制御部110は、仲介者を含めた状態で、ユーザペアに含まれる2人のユーザのマッチングを行なう(ステップS560)。例えば、ユーザペアに含まれる2人のユーザ及び仲介者が参加した状態でビデオ通話が行なわれる。仲介者を含む交流会における特徴的な動作については後程詳しく説明する。なお、ステップS560の前に、図5のステップS140と同様の処理が実行されてもよい。
【0120】
例えば、図9のフローチャートに示される処理が所定頻度(例えば、1日1回)で行なわれることによって、予め決められたユーザペアに含まれる2人のユーザの調子が良いタイミングでマッチングが行なわれる。例えば、2人のユーザのうちの少なくとも一方のストレス値が所定ストレス値よりも低い場合にマッチングが行なわれる。その結果、予め決められた2人のユーザの関係性の改善を効果的に行なうことができる。なお、2人のユーザの両方のストレス値が所定ストレス値よりも低い場合にマッチングが行なわれてもよい。
【0121】
また、2人のユーザの両方のストレス値が所定ストレス値よりも低い場合にマッチングが行なわれるか、2人のユーザのうちの少なくとも一方のストレス値が所定ストレス値よりも低い場合にマッチングが行なわれるかを、2人のユーザ間の関係性に基づいて変更してもよい。例えば、2人のユーザ間の関係性が良い場合には、2人のユーザのうちの少なくとも一方のストレス値が所定ストレス値よりも低いときにマッチングが行なわれることとし、2人のユーザ間の関係性が悪い場合には、2人のユーザの両方のストレス値が所定ストレス値よりも低いときにマッチングが行なわれることとしてもよい。
【0122】
また、マッチングシステム10においては、必要に応じて仲介者が選定されるため、2人のユーザのみでは関係性を改善することが難しい場合であっても、2人のユーザ間における関係性を改善することができる。
【0123】
図10は、仲介者の選定手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、例えば、図9のステップS550において実行される処理であり、サーバ100の制御部110によって実行される。
【0124】
図10を参照して、制御部110は、ユーザペアに含まれる2人のユーザ以外の各ユーザに関し仲介者としての適性値を算出する(ステップS600)。仲介者としての適性値は、仲介者としての適性を示すユーザの特性に基づいて算出される。適性値は、例えば、ストレス値、忙しさ、性格安定度、ユーザペアに含まれる2人のユーザとの仲の良さにおける偏り、IQ(Intelligence Quotient)、もめ事の原因に関する詳しさに基づいて算出される。
【0125】
例えば、ユーザのストレス値が低いほど仲介者としてのそのユーザの適性は高くなり、ユーザが忙しくないほど仲介者としてのそのユーザの適性は高くなる。また、性格安定度が高いユーザほど仲介者としての適性は高く、ユーザペアに含まれる2人のユーザとの仲の良さにおける偏りが小さいユーザほど仲介者としての適性は高い。IQが高いユーザほど仲介者としての適性は高く、もめ事の原因に関して詳しいユーザほど仲介者としての適性は高い。
【0126】
制御部110は、例えば、仲介者としの適性値が最も高いユーザを仲介者として選定する(ステップS610)。マッチングシステム10によれば、ユーザのストレス状態、ユーザの忙しさ、及び、仲介者としての適性を示す他のユーザの特性に基づいて仲介者が選定されるため、適性の高いユーザを仲介者に選定することができる。
【0127】
図11は、仲介者を含む交流会における動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、例えば、サーバ100の制御部110によって実行される。なお、サーバ100によって各端末200へオンライン通話のサービスが提供される。交流会は、例えば、オンライン通話(例えば、ビデオ通話)を通じて行なわれる。
【0128】
図11を参照して、制御部110は、交流会中の音声解析を行なう(ステップS700)。制御部110は、音声解析の結果、ユーザペアに含まれる2人のユーザの間に和解の雰囲気が生じているか否かを判定する(ステップS710)。制御部110は、例えば、各ユーザの発話回数、声のトーン、声のテンポ等の情報に基づいて、ユーザペアに含まれる2人のユーザの間に和解の雰囲気が生じているか否かを判定する。
【0129】
ユーザペアに含まれる2人のユーザの間に和解の雰囲気が生じていないと判定されると(ステップS710においてNO)、制御部110は、2人の間に和解の雰囲気が生じるまで待機する。
【0130】
一方、ユーザペアに含まれる2人のユーザの間に和解の雰囲気が生じたと判定されると(ステップS710においてYES)、制御部110は、交流会に参加している仲介者(第3ユーザ)へ和解を促進するための話題提案を行なう(ステップS720)。例えば、制御部110は、仲介者の端末200の表示部250に、提案する話題の内容を表示させる(例えば、「当事者の2人に謝ることを提案するのはいかがでしょう?」と仲介者へ提案する。)。
【0131】
このように、マッチングシステム10によれば、仲介者に話題が提案されるため、三者が参加する交流会における話題として仲介者がマッチングシステム10により提案された話題を用いることによって、ユーザペアに含まれる2人のユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0132】
<3-3.使用パターン3に伴う動作>
使用パターン3は、例えば、特定の条件に合致するユーザペアの関係性を改善する目的でマッチングを行なう場合が該当する。例えば、仲の良さを示す数値(図3D)が5以下のユーザペアに関し、ユーザペアに含まれる2人のユーザの各々のストレス値が2以下である場合にマッチングを行なうといった使用状況が該当する。
【0133】
使用パターン3における動作は、使用パターン1における動作と略同一である。使用パターン3においては、使用パターン1における動作が所定頻度(例えば、1日1回)で繰り返される。また、使用パターン3においては、図5のステップS100において、任意の条件(例えば、仲の良さを示す数値が5以下)を満たすユーザペアが特定される。使用パターン1における動作と略同一の動作によって、使用パターン3が実現される。
【0134】
<3-4.強制マッチング時の動作>
マッチングシステム10においては、任意のユーザペアを強制的にマッチングさせることが可能である。すなわち、マッチングシステム10においては、ユーザペアに含まれる2人のユーザのストレス値及び忙しさにかかわらず、ユーザペアを強制的にマッチングさせることができる。例えば、特定のユーザペアの関係性をどうしても改善したい場合等に強制的なマッチングが行なわれる。
【0135】
図12は、強制的なマッチングに関する動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、サーバ100の制御部110によって実行される。
【0136】
図12を参照して、制御部110は、強制マッチング指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS800)。例えば、マッチングシステム10の管理者又はユーザは、端末200を介して強制マッチング指示をサーバ100へ送信することができる。強制マッチング指示を送信するユーザは、例えば、ユーザペアに含まれる2人のユーザのいずれかであってもよいし、いずれかのユーザの上司であってもよい。強制マッチング指示は、例えば、ユーザペア、該ユーザペアの関係性の深刻度に関する情報を含む。
【0137】
強制マッチング指示が受け付けられていないと判定されると(ステップS800においてNO)、制御部110は、強制マッチング指示があるまで待機する。一方、強制マッチング指示が受け付けられたと判定されると(ステップS800においてYES)、制御部110は、強制マッチング指示に従いマッチングを行なう(ステップS810)。
【0138】
例えば、ユーザペアの関係性の良好度又は不良度に応じて、マッチングの頻度、マッチング後の交流会の時間等が自動的に決定される。制御部110は、決定された内容に従ってユーザペアのマッチングを行なう。なお、マッチングの頻度、マッチング後の交流会の時間等は、同じユーザペアにおける以前のマッチングのフィードバックの結果に基づいて修正されてもよい。例えば、フィードバックの結果が悪かった場合には、マッチングの頻度が下げられ、マッチング後の交流会の時間が短くされてもよい。
【0139】
マッチングシステム10によれば、所望のユーザが強制的にマッチングされるため、所望のユーザ間における信頼関係を構築することができる。
【0140】
強制的なマッチングは、ユーザペアに含まれる2人のユーザの両方のストレス値が基準値(例えば、第1所定ストレス値)以上である場合に開始が促されることがある。2人のユーザの両方のストレス値が基準値以上である場合にマッチングが行なわれる可能性を低減するために、マッチングシステム10においては、次に示す施策が用意されている。
【0141】
図13は、ユーザペアに含まれる2人のユーザの両方のストレス値が高い場合の動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、サーバ100の制御部110によって実行される。
【0142】
図13を参照して、制御部110は、ユーザペアに含まれる2人のユーザの両方のストレス値が基準値以上であるか否かを判定する(ステップS900)。なお、各ユーザのストレス値は、各ユーザの今日のストレス値であってもよいし、複数の日(例えば、1週間)におけるストレス値の平均値であってもよいし、所定日数前の日のストレス値であってもよいし、ストレス値の変動値であってもよいし、予測される将来的なストレス値であってもよい。いずれかのストレス値が基準値未満であると判定されると(ステップS900においてNO)、処理は終了する。
【0143】
一方、両方のストレス値が基準値以上であると判定されると(ステップS900においてYES)、制御部110は、各ユーザのストレス値に応じたマインドフルネス瞑想を各ユーザに提案する(ステップS910)。例えば、制御部110は、マインドフルネス瞑想に関する具体的な情報を各ユーザの端末200へ送信するよう通信I/F140を制御する。提案されるマインドフルネス瞑想の内容(所要時間等を含む。)は、例えば、各ユーザのストレス値によって変更される。なお、各ユーザへ提案される内容は必ずしもマインドフルネス瞑想である必要はなく、各ユーザのストレス値を低下させる施策であればよい。例えば、体のストレッチが各ユーザへ提案されてもよい。
【0144】
マッチングシステム10においては、ユーザペアに含まれる2人のユーザの各々のストレス値が基準値よりも高い場合に、ストレス値の高さに応じたストレス値を低下させる施策が各ユーザに提示される。したがって、マッチングシステム10によれば、まず各ユーザのストレス値が下げられるため、マッチング後の交流が落ち着いた状態で行なわれ、ユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0145】
<3-5.フィードバックの受け付けに伴う動作>
マッチングシステム10においては、マッチング後に各ユーザからフィードバックを受け付けることが可能となっている。例えば、各ユーザは、マッチング後に端末200を介してマッチングに関する感想等をサーバ100へ送信する。
【0146】
図14は、フィードバックの受け付けに伴う動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、サーバ100の制御部110によって実行される。
【0147】
図14を参照して、制御部110は、マッチングを行なったユーザからフィードバックを受け付けたか否かを判定する(ステップS1000)。フィードバックを受け付けていないと判定されると(ステップS1000においてNO)、処理は終了する。
【0148】
一方、フィードバックを受け付けたと判定されると(ステップS1000においてYES)、制御部110は、フィードバックの結果が所定評価基準を満たすか否かを判定する(ステップS1010)。所定評価基準を満たすと判定されると(ステップS1010においてYES)、処理は終了する。
【0149】
一方、所定評価基準を満たさないと判定されると(ステップS1010においてNO)、制御部110は、同じユーザペアのマッチングを次回行なう際に仲介者を選定することを決定し、さらに、同じユーザペアのマッチングの発生率を低下させる(ステップS1020)。これらの内容は、記憶部120に記憶され、次回以降のマッチングに関する判定時に参照される。なお、同じユーザペアのマッチングを次回行なう際に仲介者を選定することの決定と、同じユーザペアのマッチングの発生率を低下させることとのいずれか一方のみが実行されてもよい。
【0150】
マッチングシステム10によれば、マッチングのフィードバックの結果が所定評価基準に満たなかった場合に同じユーザ間の次回のマッチング時に仲介者が選定されるため、次回のマッチング後の交流を通じてユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。また、マッチングシステム10によれば、マッチングのフィードバックの結果が悪い場合に良い場合よりも同じユーザ間のマッチングが発生しづらくなるため、信頼関係を効果的に構築可能なマッチングの発生確率を上げることができる。
【0151】
<3-6.組織間対立解消モードにおける動作>
マッチングシステム10においては、組織間対立解消モードが準備されている。組織間対立解消モードは、例えば、グループG1間の対立を解消するために用いられる。例えば、第1グループと第2グループとの間に対立関係があるとする。組織間対立解消モードにおいては、第1グループに所属するユーザと第2グループに所属するユーザとをマッチングすることによって、グループG1間の対立関係が徐々に解消される。例えば、第1グループに所属するユーザのうち第2グループに対する対立意識が低いユーザと、第2グループに所属するユーザのうち第1グループに対する対立意識が低いユーザとが、ますマッチングされる。対立意識の低いユーザ同士が打ち解けると、その雰囲気が各グループG1内に伝播する。その結果、グループG1間の対立関係が徐々に解消される。
【0152】
図15は、組織間対立解消モードにおけるマッチング手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、サーバ100の制御部110によって実行される。組織間対立解消モードにおいては、対立を解消する必要がある2つの組織のペア(以下、「組織ペア」とも称する。)が、マッチングシステム10の管理者又はユーザによって予め設定されている。なお、このフローチャートに示される処理は、例えば、マッチング可能なユーザのペアがなくなるまで繰り返される。
【0153】
図15を参照して、制御部110は、組織ペアに含まれる2つの組織(例えば、グループG1)の一方の組織に所属するユーザのうち所定条件を満たすユーザを第1ユーザとして選定する(ステップS1100)。所定条件は、例えば、他方の組織に対する対立意識が所定基準よりも低い、ストレス値が第1所定ストレス値未満、及び、忙しさが所定忙しさ基準を下回っている等の少なくとも一部を含む。ステップS1100における選定は、例えば、ストレス情報TB123、忙しさ情報TB124又は対立意識情報TB126を参照することによって行なわれる。
【0154】
制御部110は、他方の組織に所属する各ユーザと第1ユーザとのマッチングスコアを算出する(ステップS1110)。マッチングスコアは、例えば、他方の組織に所属するユーザ及び第1ユーザの各々の(1)他組織に対する対立意識、(2)役職、(3)権限、(4)性格の一致度、(5)趣味の一致度、(6)仲の良さ、(7)ストレス値、(8)忙しさ(9)周囲からの尊敬度等の少なくとも一部の要因に基づいて算出される。なお、他組織に対する対立意識については、マッチングスコアの算出時に必ず考慮されることとしてもよい。また、マッチングスコアを算出するために必要な各情報は、例えば、ユーザによって端末200を介して予めサーバ100に送信されていてもよいし、入力情報に基づいて生成されてもよい。
【0155】
例えば、他組織に対する対立意識が高いほどマッチングスコアがマイナスされる。また、例えば、役職が高いほどマッチングスコアがプラスされ、権限が強いほどマッチングスコアがプラスされる。各組織の役職が高い人又は権限が強い人(例えば、各組織のキーパーソン)同士が対立しているため、結果的に組織同士が対立しているという場合がある。このような場合に、各組織の役職が高い人又は権限が強い人同士を打ち解け合わせると、一気に組織間対立が解消する場合がある。また、各組織の役職が高い人又は権限が強い人同士が打ち解け合うと、各組織の他の人達は役職が高い人又は権限が強い人に従い、結果的に組織間対立が解消する場合がある。したがって、役職が高いほどマッチングスコアをプラスし、権限が強いほどマッチングスコアをプラスすることが有効である。さらに、各組織の役職が高い人又は権限が強い人がその組織において尊敬されていたり、憧れられているほどマッチングスコアをプラスすることが有効に働く。同様に、役職等が高くなくとも、当該組織の他者の意識調査等によって得られる当該組織の他者(周囲)からの尊敬度が高い人等についても、マッチングスコアがプラスされてもよい。
【0156】
また、例えば、性格の一致度が高いほどマッチングスコアがプラスされ、趣味の一致度が高いほどマッチングスコアがプラスされ、仲が良いほどマッチングスコアがプラスされる。また、ストレス値が高いほどマッチングスコアがマイナスされ、忙しいほどマッチングスコアがマイナスされる。
【0157】
ステップS1110においては、他方の組織に所属する各ユーザと第1ユーザとのマッチングスコアが算出されるため、他方の組織の所属ユーザ数に対応する数のマッチングスコアが算出される。
【0158】
制御部110は、ステップS1110において算出されたマッチングスコアの最高値が所定スコア以上か否かを判定する(ステップS1120)。所定スコアは、例えば、マッチングスコアがこれを下回る場合にはマッチングを通じて組織間の対立が抑制されないと考えられるスコアである。マッチングスコアの最高値が所定スコア未満であると判定されると(ステップS1120においてNO)、処理は終了する。
【0159】
一方、マッチングスコアの最高値が所定スコア以上であると判定されると(ステップS1120においてYES)、制御部110は、マッチングスコアが最高値となったユーザペアに関しマッチングを行なう(ステップS1130)。例えば、制御部110は、各ユーザの端末200へ他ユーザとのマッチングを開始する旨を通知する。その後、例えば、ユーザペアに含まれる2人のユーザによるビデオ通話が開始される。
【0160】
なお、マッチングスコアを算出する際に、他組織に対する対立意識の差がユーザ間で大きいほどマッチングスコアがプラスされてもよい。対立意識の差が大きいと、大きい対立意識を有しているユーザが、小さい対立意識を有しているユーザと話すことで、対立意識を有すること自体が無意味であることに気付くことがあるためである。この場合のマッチングは、例えば、大きい対立意識を有するユーザのストレス値が所定値未満である場合に行なわれてもよい。
【0161】
このように、マッチングシステム10においては、他組織に対するユーザの意識に基づいて、マッチング対象のユーザペアが選定される。例えば、他組織に対する対立意識の低いユーザがマッチング対象に選定される。マッチングシステム10においては、例えば、信頼関係を構築しやすいユーザが優先的にマッチングされ、まず一部のユーザ間で信頼関係が構築される。そして、その互いに打ち解けあった雰囲気が各グループG1内に伝播する。その結果、組織間の交流が徐々に促される。結果的に、マッチングシステム10によれば、組織間の対立を徐々に緩和することができる。
【0162】
また、マッチングシステム10においては、他組織に対するユーザの役職の高さ又は権限の強さに基づいて、マッチング対象のユーザペアが選定される。例えば、役職の高い又は権限の強いユーザが優先的にマッチング対象のユーザペアに選定される。マッチングシステム10においては、例えば、効率的に組織間対立を解消可能なユーザが優先的にマッチングされ、まず一部のユーザ間で信頼関係が構築される。そして、その互いに打ち解けあった雰囲気が各グループG1内に伝播する。その結果、組織間の交流が徐々に促される。結果的に、マッチングシステム10によれば、組織間の対立を徐々に緩和することができる。
【0163】
[4.特徴]
以上のように、マッチングシステム10において、サーバ100は、ユーザペアのマッチングを自動的に行なう。サーバ100は、制御部110を備える。制御部110は、ユーザペアに含まれる2人のユーザの少なくとも一方のストレス状態に基づいてマッチングを行なう。マッチングシステム10によれば、ユーザペアに含まれる2人のユーザの少なくとも一方のストレス状態を考慮したマッチングが行なわれるため、マッチング後の交流を通じてユーザ間における信頼関係をより効果的に構築することができる。
【0164】
[5.変形例]
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、変形例について説明する。
【0165】
<5-1>
上記実施の形態においては、ユーザペアに2人のユーザ(第1ユーザ及び第2ユーザ)が含まれていた。すなわち、第1ユーザ及び第2ユーザの各々は1人のユーザであった。しかしながら、第1ユーザ及び第2ユーザの各々は、必ずしも1人のユーザである必要はない。例えば、第1ユーザ及び第2ユーザの各々は、複数のユーザによって構成されるユーザ集合であってもよい。この場合には、例えばストレス値等として、ユーザ集合に含まれる複数のユーザのストレス値等の平均値が用いられてもよい。
【0166】
<5-2>
また、例えば、ユーザの所属組織全体における忙しさの程度が低い場合に、マッチングの頻度が上げられるような構成であってもよい。すなわち、ユーザの所属組織の忙しさの程度が高い場合にはマッチングの頻度が下げられ、ユーザの所属組織の忙しさの程度が低い場合にはマッチングの頻度が上げられてもよい。
【0167】
<5-3>
また、上記実施の形態においては、組織の一例として会社が挙げられたが、組織は必ずしも会社である必要はない。例えば、組織は、世界(国際連合)、国家、自治体、学校又は町内会であってもよい。
【0168】
<5-4>
上記実施の形態においては、図13のフローチャートに示される処理が、強制マッチング指示があった場合に行なわれることとした。しかしながら、図13のフローチャートに示される処理は、強制マッチング指示があった場合以外の場合に行なわれてもよい。例えば、上記使用パターン1,2,3のいずれかを行なう前、上記使用パターン1,2,3のいずれかを行なっている最中に、図13のフローチャートに示される処理が行なわれてもよい。また、図13のフローチャートに示される処理に関し、ユーザペアに含まれる2人のうちの少なくとも一方のユーザのストレス値が所定ストレス値よりも高い場合に、ストレス値に応じたマインドフルネス瞑想がユーザに提案されてもよい。ここで、所定ストレス値は、図13における基準値であってもよいし、基準値よりも高い値であってもよいし、基準値よりも低い値であってもよい。
【0169】
<5-5>
例えば、端末200は、ウェアラブル(例えば、指輪型又は腕輪型)のIOT(Internet Of Things)端末(ウェアラブル端末)であってもよい。この場合には、例えば、マッチングが行なわれたときに、各ユーザのウェアラブル端末に通知されてもよい。各ユーザは、通知を受けた場合に、ウェアラブル端末を介してマッチング相手のユーザと通話をしてもよいし、マッチング相手のユーザに会いに行ってもよい。マッチング相手のユーザに近づいた場合に、ウェアラブル端末が振動し、マッチング相手のユーザが近くにいることをユーザに知らせてもよい。例えば、ユーザのストレス値が低く、相性の良いユーザが見つかったときに、ウェアラブル端末が振動し、そこからユーザ間のコミュニケーション(例えば、通話)が開始されてもよい。
【0170】
<5-6>
組織間対立解消モードに関し、図15のステップS1130においてマッチングスコアが最高値となったユーザペアが選定され、その後、そのユーザペアに関し、上記使用パターン2の処理(図9のフローチャートに示される処理)が実行されてもよい。これにより、組織間対立を解消するのに適切なユーザペアに関し、より適切なタイミングでマッチングを行なうことができる。また、同様の内容を、上記使用パターン3の処理によって実行してもよい。すなわち、図5のステップS100においてマッチングスコアが最高値となるユーザペアを特定することにし、その上で使用パターン3の処理を実行することで同様の内容が実現されてもよい。
【符号の説明】
【0171】
10 マッチングシステム、100 サーバ、110,210 制御部、111,211 CPU、112,212 RAM、113,213 ROM、120,220 記憶部、121,221 制御プログラム、122 性格情報TB、123 ストレス情報TB、124 忙しさ情報TB、125 関係性情報TB、126 対立意識情報TB、140,240 通信I/F、200 端末、250 表示部、260 受付部、270 撮像部、CM1 会社、G1 グループ、N1 ネットワーク。

図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15